JP7270791B2 - 服薬指導支援装置、服薬指導支援方法、および、服薬指導支援プログラム - Google Patents
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Description
特許文献1の技術では、患者に関する事実データとルール条件とに基づき服薬指導の候補を提示するのみであるため、薬剤に応じた適切な服薬指導の選択は薬剤師の経験および知識に委ねられる。よって、特許文献1の技術では、薬剤に応じた適切な服薬指導の候補を効率的に提示することはできないという課題がある。
患者の状況を表す特記事項であって文で記載された特記事項が設定された患者特記データベースと、前記特記事項を記載する文に用いられるキーワードと前記キーワードを識別するキーワード識別子とが設定されたキーワードデータベースと、薬剤ごとに、前記薬剤の服薬指導に用いる服薬指導定型文と前記服薬指導定型文に対応するキーワード識別子とが設定された定型文データベースとを記憶する記憶部と、
前記患者に対して処方された薬剤の情報を含む処方情報と前記患者特記データベースと前記キーワードデータベースとを用いて、前記患者の前記特記事項を記載した文に前記キーワードデータベースに設定されているキーワードが含まれているか否かを判定し、前記特記事項を記載した文に含まれているキーワードのキーワード識別子を取得する取得部と、
前記定型文データベースにおける前記処方された薬剤に設定された服薬指導定型文から、前記取得部により取得されたキーワード識別子に対応する服薬指導定型文を抽出する抽出部とを備える。
前記抽出部により抽出された服薬指導定型文を表示機器に表示する表示部を備える。
前記薬剤ごとに、前記薬剤に付随する課題の種類を表す課題区分に区分される課題であって、前記課題区分が前記薬剤を処方した処方せんの記載事項を監査する薬剤監査である課題を確認するための課題定型文と、前記課題区分が前記薬剤について前記患者へ説明を行うための服薬指導である課題を確認するための前記服薬指導定型文とが設定され、前記課題定型文と前記服薬指導定型文との各々に対してキーワード識別子とが設定されており、
前記抽出部は、
前記定型文データベースから前記課題区分が服薬指導である服薬指導定型文を抽出する前に、前記定型文データベースにおける前記処方された薬剤に設定された課題定型文から、前記取得されたキーワード識別子に対応する、前記課題区分が薬剤監査である課題定型文を抽出し、
前記表示部は、
前記抽出部により抽出された課題定型文を前記表示機器に表示する。
前記表示機器に表示された、前記課題区分が薬剤監査である課題定型文により表される課題が確認済みか否かを前記薬剤師から受け付ける受付画面を前記表示機器に表示し、
前記抽出部は、
前記受付画面を介して前記薬剤師から前記課題が確認済みである旨を受け付けると、前記定型文データベースから前記課題区分が服薬指導である服薬指導定型文を抽出する処理を開始する。
前記薬剤ごとに、前記薬剤の服薬指導をする際に必ず用いる必須定型文を含み、
前記抽出部は、
前記定型文データベースにおける前記処方された薬剤に設定された必須定型文を抽出し、
前記表示部は、
前記抽出部により抽出された必須定型文を前記表示機器に表示する。
前記薬剤ごとに、前記抽出された服薬指導定型文と前記抽出された必須定型文との表示順を示す表示順情報を含み、
前記表示部は、
前記表示順情報に基づいて、前記抽出された服薬指導定型文と前記抽出された必須定型文とを前記表示機器に表示する。
前記服薬指導支援装置は、患者の状況を表す特記事項であって文で記載された特記事項が設定された患者特記データベースと、前記特記事項を記載する文に用いられるキーワードと前記キーワードを識別するキーワード識別子とが設定されたキーワードデータベースと、薬剤ごとに、前記薬剤の服薬指導に用いる服薬指導定型文と前記服薬指導定型文に対応するキーワード識別子とが設定された定型文データベースとを記憶する記憶部を備え、
取得部が、前記患者に対して処方された薬剤の情報を含む処方情報と前記患者特記データベースと前記キーワードデータベースとを用いて、前記患者の前記特記事項を記載した文に前記キーワードデータベースに設定されているキーワードが含まれているか否かを判定し、前記特記事項を記載した文に含まれているキーワードのキーワード識別子を取得し、
抽出部が、前記定型文データベースにおける前記処方された薬剤に設定された服薬指導定型文から、前記取得部により取得されたキーワード識別子に対応する服薬指導定型文を抽出する。
前記服薬指導支援装置は、患者の状況を表す特記事項であって文で記載された特記事項が設定された患者特記データベースと、前記特記事項を記載する文に用いられるキーワードと前記キーワードを識別するキーワード識別子とが設定されたキーワードデータベースと、薬剤ごとに、前記薬剤の服薬指導に用いる服薬指導定型文と前記服薬指導定型文に対応するキーワード識別子とが設定された定型文データベースとを記憶する記憶部を備え、
前記患者に対して処方された薬剤の情報を含む処方情報と前記患者特記データベースと前記キーワードデータベースとを用いて、前記患者の前記特記事項を記載した文に前記キーワードデータベースに設定されているキーワードが含まれているか否かを判定し、前記特記事項を記載した文に含まれているキーワードのキーワード識別子を取得する取得処理と、
前記定型文データベースにおける前記処方された薬剤に設定された服薬指導定型文から、前記取得処理により取得されたキーワード識別子に対応する服薬指導定型文を抽出する抽出処理と
をコンピュータである前記服薬指導支援装置に実行させる。
***構成の説明***
図1を用いて、本実施の形態に係る服薬指導支援装置100の構成例について説明する。
服薬指導支援装置100は、薬局等において薬剤師が用いるレセプトコンピュータといった店舗端末装置に搭載されている。あるいは、服薬指導支援装置100は、店舗端末装置とネットワークを介して通信する構成でもよい。
薬剤師は、薬局に来局した患者に対しヒアリングを行い、処方薬の服薬といった事項に関する指導を行う。このような指導は、服薬指導、あるいは投薬指導と呼ばれる。本実施の形態に係る服薬指導支援装置100は、薬剤師による服薬指導を支援するものである。
記憶部150は、メモリ921に備えられる。なお、記憶部150は、補助記憶装置922に備えられていてもよいし、メモリ921と補助記憶装置922に分散して備えられていてもよい。
プロセッサ910は、演算処理を行うIC(Integrated Circuit)である。プロセッサ910の具体例は、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)である。
出力インタフェース940は、ディスプレイといった表示機器941のケーブルが接続されるポートである。出力インタフェース940は、具体的には、USB端子またはHDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)端子である。ディスプレイは、具体的には、LCD(Liquid Crystal Display)である。
服薬指導支援プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に格納されて提供されてもよい。また、服薬指導支援プログラムは、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
図3は、本実施の形態に係るキーワードデータベース152の構成例である。
図4は、本実施の形態に係る定型文データベース153の構成例である。
具体的には、患者特記データベース151には、患者識別子512、氏名513、患者情報514、および特記事項515が設定される。
患者識別子512は、患者511を一意に識別する識別子である。
氏名513には、患者の氏名が設定される。
患者情報514には、患者511の性別と年齢が設定される。性別は、例えば、男性であれば「1」、女性であれば「2」といった方式で設定される。
具体例として、患者識別子「K123」の鈴木一郎さんは40代の男性であり、特記事項515には、項目「アレルギー」、詳細事項「過去に、卵で蕁麻疹がでたことがある。」と設定されている。これは、患者の健康面における特性である。
また、患者識別子「K345」の山田太郎さんは60代の男性であり、特記事項515には、項目「生活」、詳細事項「不定期に深夜勤務がある。」と設定されている。これは、患者の生活面における特性である。
なお、図2の例では、特記事項515は、項目と詳細事項に分けて設定されるが、その他の設定方式でもよい。例えば、項目をさらに大項目と小項目に分けて、特記事項515を設定してもよい。あるいは、詳細事項のみを設定する方式でもよい。
具体的には、キーワード識別子521には、番号が設定される。キーワード識別子521は、キーワード番号ともいう。
キーワード522は、項目と、具体的なキーワードから構成される。項目は、キーワードの種別あるいはキーワードが用いられる背景といった、キーワードのカテゴリーを示している。
なお、図3の例では、キーワード522は、項目と具体的なキーワードに分けて設定されるが、その他の設定方式でもよい。例えば、項目をさらに大項目と小項目に分けて、キーワード522を設定してもよい。あるいは、具体的なキーワードのみをキーワード522として設定する方式でもよい。
具体的には、定型文データベース153には、薬剤531と、定型文533を識別する定型文識別子532と、定型文533と、定型文533に対応する対応キーワード識別子534とが設定される。
薬剤531には、薬剤を表す薬剤名が設定される。あるいは、薬剤を一意に識別する薬剤識別子が設定されていてもよい。
定型文識別子532は、薬剤ごとに、定型文533を一意に識別する識別子である。
また、定型文533には、対応する薬剤の服薬指導をする際に必ず用いる必須定型文536が含まれる。必須定型文536は、キーワードの存否に関わらず、対応する薬剤の服薬指導の際には必ず用いなければならない必須の定型文である。必須定型文536の場合は、例えば、対応キーワード識別子534に「全て」と設定される。
また、定型文識別子「1」、「3」は必須定型文536である。定型文識別子「1」、「3」には、対応キーワード識別子「全て」が設定されている。
例えば、患者特記データベース151に対しては、薬剤師による調剤および服薬指導業務において、新規患者の追加、患者の削除、および患者への問診あるいはヒアリングによる特記事項の変更といった更新が実施される。
また、キーワードデータベース152および定型文データベース153に対しては、薬歴を蓄積した薬歴情報の評価結果等に基づいて、管理者により更新が実施される。
図5を用いて、本実施の形態に係る服薬指導支援装置100の動作について説明する。
服薬指導支援装置100の動作手順は、服薬指導支援方法に相当する。また、服薬指導支援装置100の動作を実現するプログラムは、服薬指導支援プログラムに相当する。
具体的には、患者が処方せんを持って薬局に来店し、薬剤師が調剤および服薬指導を行う際、処方せんに含まれる処方情報21を服薬指導支援装置100に入力する。
薬剤師は入力インタフェース930を介して処方せんの内容を入力する。これにより、受付部110は、薬剤に関する処方情報21と、患者の氏名、患者識別子、あるいは患者情報といった患者データとを受け付ける。
なお、患者の新規来店時には、患者の氏名、患者識別子、患者情報、あるいは特記事項といった患者データを患者特記データベース151に登録する。また、薬剤師は、すでに登録済みの患者についても、新たに確認した特記事項があれば患者特記データベース151に登録する。
取得部120は、患者特記データベース151における鈴木一郎さんの特記事項515に、キーワードデータベース152に設定されているキーワード522が含まれているか否かを判定する。図2の例では、取得部120は、鈴木一郎さんの特記事項515に、項目「アレルギー」のキーワード「卵」が含まれると判定する。
具体例では、鈴木一郎さんの特記事項515に項目「アレルギー」のキーワード「卵」が含まれるため、ステップS104に進む。
具体例では、取得部120は、鈴木一郎さんの特記事項515に含まれていた項目「アレルギー」のキーワード「卵」のキーワード識別子「2」を取得する。
具体例では、A錠の欄に設定された4つの定型文から、キーワード識別子「2」が対応キーワード識別子534に設定されている定型文識別子「2」の服薬指導定型文「継続投与の重要性を理解しているかアドヒアランスを確認する。」が、抽出される。
なお、処方された薬剤に設定された定型文533に、対応する服薬指導定型文535が存在しない場合もある。このような場合は、抽出部130は、服薬指導定型文535を抽出しない。
具体例では、A錠の欄に設定された4つの定型文のうち、「全て」が対応キーワード識別子534に設定されている定型文識別子「1」,「3」の必須定型文536が、抽出される。
なお、処方された薬剤に設定された定型文533に、必須定型文536が存在しない場合もある。このような場合は、抽出部130は、必須定型文536を抽出しない。
抽出部130により服薬指導定型文535および必須定型文536が抽出された場合、表示部140は、抽出部130により抽出された服薬指導定型文535および必須定型文536を表示機器941に表示する。
抽出部130により服薬指導定型文535のみが抽出された場合、表示部140は、抽出部130により抽出された服薬指導定型文535を表示機器941に表示する。
抽出部130により必須定型文536のみが抽出された場合、表示部140は、抽出部130により抽出された必須定型文536を表示機器941に表示する。
また、抽出部130が患者の特記事項515からキーワード識別子521を複数抽出し、その結果、同一内容の定型文を複数抽出した場合は、表示部140は1つの定型文のみを表示するとしてもよい。
具体例では、定型文識別子「2」の服薬指導定型文535と、定型文識別子「1」,「3」の必須定型文536が、抽出される。よって、表示部140は、定型文識別子「2」の服薬指導定型文535と、定型文識別子「1」,「3」の必須定型文536とを表示機器941に表示する。
服薬指導支援装置100は、表示機器941に表示された定型文と、その中から薬剤師により選択された定型文との情報を服薬指導情報として蓄積する。例えば、服薬指導支援装置100は、服薬指導情報を用いて、キーワードデータベース152あるいは定型文データベース153を更新する機能を有していてもよい。
具体的には、定型文データベース153に同一のキーワード識別子521が設定された定型文533が複数記憶されている場合、薬剤師が選択した実績を定型文533毎に記憶しておき、同一のキーワード識別子521に対応する定型文533間の優先順位を持たせることができる。その優先順位を用いて、ステップS107において表示部140は、優先順位の高い順番に定型文533を表示するように構成することができる。
<変形例1>
図7は、本実施の形態の変形例1に係る定型文データベース153の構成例である。
定型文データベースは、図4の構成に加え、薬剤ごとに、抽出された服薬指導定型文535と抽出された必須定型文536との表示順を示す表示順情報537を含む。
例えば、服薬指導定型文535を先に表示する場合は「1」、必須定型文536を先に表示する場合は「2」といった設定方式で表示順を示す。
そして、表示部140は、表示順情報537に基づいて、抽出された服薬指導定型文535と抽出された必須定型文536とを表示機器941に表示する。
ステップS101で受付部110が処方情報21を受け付け、処方情報21に複数の薬剤が指定されていた場合、ステップS102以降の処理は1つ1つの薬剤について個別に処理を行ってもよいし、複数の薬剤を合わせて処理してもよい。複数の薬剤を合わせて処理するときは、ステップS107の処理で処方薬と服薬指導定型文535との対応付けがわかるように表示することで、薬剤師の処理の効率化が図れる。
図8は、本実施の形態の変形例2に係る服薬指導支援装置100の構成例である。
本実施の形態では、服薬指導支援装置100における受付部110と取得部120と抽出部130と表示部140の機能がソフトウェアで実現される。しかし、変形例として、受付部110と取得部120と抽出部130と表示部140の機能がハードウェアで実現されてもよい。
電子回路909は、受付部110と取得部120と抽出部130と表示部140の機能を実現する専用の電子回路である。電子回路909は、具体的には、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA、ASIC、または、FPGAである。GAは、Gate Arrayの略語である。ASICは、Application Specific Integrated
Circuitの略語である。FPGAは、Field-Programmable Gate Arrayの略語である。
服薬指導においては、薬剤に応じて必要な定型文の内容が異なる場合がある。本実施の形態に係る服薬指導支援装置100によれば、薬剤ごとに定型文を設定しているので、薬剤および患者の状況に応じた適切な服薬指導を効率的に抽出することができる。よって、スピードと品質の両方を兼ね備えた服薬指導の支援を行うことができる。
本実施の形態では、主に、実施の形態1に追加する点および異なる点について説明する。なお、実施の形態1と同様の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
本実施の形態では、薬剤に対して課題(プロブレムともいう)を設定することにより、より効率的に適切な定型文を抽出する服薬指導支援装置100について説明する。
本実施の形態に係る服薬指導支援装置100の構成例は、実施の形態1と同様である。
図9の患者特記データベース151の構成は図2と同様であるが、ここでは特記事項515の設定例が異なっている。
図10のキーワードデータベース152の構成は図3と同様であるが、キーワード522における項目の欄は無く、具体的なキーワードのみから構成されている点が異なる。また、キーワード522の設定例も異なっている。
本実施の形態に係る定型文データベース153には、薬剤ごとに、薬剤に付随する課題を表す課題定型文560と課題定型文560に対応するキーワード識別子とが設定されている。
薬剤531と、定型文識別子532と、定型文533と、対応キーワード識別子534については、実施の形態1と同様である。
課題(プロブレム)とは、患者の立場を加味し処方された薬剤を服用するにあたり問題提起を行うための確認事項である。課題は、薬剤の添付文書から作成され、薬剤に紐づけられ、薬剤監査と服薬指導に区分される。
よって、課題区分538には、薬剤監査、あるいは、服薬指導が設定される。また、課題539には、薬剤ごとの具体的な確認事項が設定される。
通常、薬剤師は、患者の処方せんを受け付けると、まず薬剤監査(処方監査ともいう)を実施し、その後、調剤および服薬指導を実施する。
本実施の形態に係る服薬指導支援装置100では、事故が起きる可能性が高い薬品、すなわちハイリスク薬の場合、服薬指導時に再度薬剤監査を実施することができる。
また、薬剤ごとの服薬指導における課題に対応するための定型文は、実施の形態1で説明した服薬指導定型文535および必須定型文536である。
図12を用いて、本実施の形態に係る服薬指導支援装置100の動作について説明する。
図12では、図5におけるステップS104以降の動作を示している。
また、本実施の形態では、患者特記データベース151における患者識別子「K567」の鈴木花子さんが、薬剤「A錠」の処方せんを持って、来店した具体例を説明する。
抽出部130は、課題定型文560を抽出できた場合、ステップS202に進む。
抽出部130は、課題定型文560を抽出できなければ、ステップS105に進む。
課題定型文560が複数あれば複数の課題定型文560を表示し、薬剤師からは複数の課題定型文560を勘案した総合的な判断として、確認済みか否かの回答を受け付けることになる。
具体例では、受付画面22には、キーワード識別子「2」に対応する定型文識別子「2」の課題定型文「禁忌(消化性潰瘍、アスピリン喘息)に該当していないか確認。」が表示される。表示部140は、受付画面22に表示された課題について確認済みか否かを、薬剤師にOKボタンあるいはNGボタンにより入力させる。
薬剤監査において疑義が生じた場合、調剤を中断し、処方せんを発行した医師への疑義の照会といった処理が必要となる。よって、ステップS204において、服薬指導支援装置100は処理を中断し終了する。また、このとき、表示部140が、薬剤監査において疑義が生じた旨を表示機器941に表示し、医師への疑義の照会等を促してもよい。
また、「A錠」の服薬指導の定型文533には、必須定型文536は設定されていないため、必須定型文536は抽出されない(ステップS106)。
表示部140は、定型文識別子「3」の服薬指導定型文「アドヒアランス(継続投与の重要性)を理解しているかを確認。」を表示機器941に表示する(ステップS107)。
本実施の形態においても、処方情報21に複数の薬剤が指定されていた場合、1つ1つの薬剤について個別に処理を行ってもよいし、複数の薬剤を合わせて処理してもよい。ステップS202の処理で、課題定型文560を表示し薬剤師から確認済みか否かを受け付ける処理については、処方情報21に含まれる複数の薬剤についてまとめて回答を受け付けた方が処方情報21全体の薬剤監査が即座に行える。
本実施の形態に係る服薬指導支援装置100によれば、薬剤の適正使用に関わる知見の高い薬剤師に対しても、薬剤使用による副作用あるいは事故の恐れが高い薬剤(ハイリスク薬)を中心に課題を表示することにより、再確認を図ることができる。
このように、本実施の形態に係る服薬指導支援装置100によれば、定型文データベースを課題に関する定型文で構成することにより、薬剤監査および服薬指導の両面から薬剤師業務の支援を行うことができる。
また、薬剤師からOKの回答を受理した後に、服薬指導の定型文を表示し、服薬指導支援機能を発揮することができるので、より安心安全な服薬指導支援を実施することができる。
また、実施の形態1から2のうち、複数の部分を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、1つの部分を実施しても構わない。その他、これら実施の形態を、全体としてあるいは部分的に、どのように組み合わせて実施しても構わない。
すなわち、実施の形態1から2では、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
Claims (8)
- 薬剤師による服薬指導を支援する服薬指導支援装置において、
患者の状況を表す特記事項であって文で記載された特記事項が設定された患者特記データベースと、前記特記事項を記載する文に用いられるキーワードと前記キーワードを識別するキーワード識別子とが設定されたキーワードデータベースと、薬剤ごとに、前記薬剤の服薬指導に用いる服薬指導定型文と前記服薬指導定型文に対応するキーワード識別子とが設定された定型文データベースとを記憶する記憶部と、
前記患者に対して処方された薬剤の情報を含む処方情報と前記患者特記データベースと前記キーワードデータベースとを用いて、前記患者の前記特記事項を記載した文に前記キーワードデータベースに設定されているキーワードが含まれているか否かを判定し、前記特記事項を記載した文に含まれているキーワードのキーワード識別子を取得する取得部と、
前記定型文データベースにおける前記処方された薬剤に設定された服薬指導定型文から、前記取得部により取得されたキーワード識別子に対応する服薬指導定型文を抽出する抽出部と
を備えた服薬指導支援装置。 - 前記服薬指導支援装置は、
前記抽出部により抽出された服薬指導定型文を表示機器に表示する表示部を備えた請求項1に記載の服薬指導支援装置。 - 前記定型文データベースには、
前記薬剤ごとに、前記薬剤に付随する課題の種類を表す課題区分に区分される課題であって、前記課題区分が前記薬剤を処方した処方せんの記載事項を監査する薬剤監査である課題を確認するための課題定型文と、前記課題区分が前記薬剤について前記患者へ説明を行うための服薬指導である課題を確認するための前記服薬指導定型文とが設定され、前記課題定型文と前記服薬指導定型文との各々に対してキーワード識別子が設定されており、
前記抽出部は、
前記定型文データベースから前記課題区分が服薬指導である服薬指導定型文を抽出する前に、前記定型文データベースにおける前記処方された薬剤に設定された、前記課題区分が薬剤監査である課題定型文から、前記取得されたキーワード識別子に対応する課題定型文を抽出し、
前記表示部は、
前記抽出部により抽出された課題定型文を前記表示機器に表示する請求項2に記載の服薬指導支援装置。 - 前記表示部は、
前記表示機器に表示された、前記課題区分が薬剤監査である課題定型文により表される課題が確認済みか否かを前記薬剤師から受け付ける受付画面を前記表示機器に表示し、
前記抽出部は、
前記受付画面を介して前記薬剤師から前記課題が確認済みである旨を受け付けると、前記定型文データベースから前記課題区分が服薬指導である服薬指導定型文を抽出する処理を開始する請求項3に記載の服薬指導支援装置。 - 前記定型文データベースは、
前記薬剤ごとに、前記薬剤の服薬指導をする際に必ず用いる必須定型文を含み、
前記抽出部は、
前記定型文データベースにおける前記処方された薬剤に設定された必須定型文を抽出し、
前記表示部は、
前記抽出部により抽出された必須定型文を前記表示機器に表示する請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の服薬指導支援装置。 - 前記定型文データベースは、
前記薬剤ごとに、前記抽出された服薬指導定型文と前記抽出された必須定型文との表示順を示す表示順情報を含み、
前記表示部は、
前記表示順情報に基づいて、前記抽出された服薬指導定型文と前記抽出された必須定型文とを前記表示機器に表示する請求項5に記載の服薬指導支援装置。 - 薬剤師による服薬指導を支援する服薬指導支援装置に用いられる服薬指導支援方法において、
前記服薬指導支援装置は、患者の状況を表す特記事項であって文で記載された特記事項が設定された患者特記データベースと、前記特記事項を記載する文に用いられるキーワードと前記キーワードを識別するキーワード識別子とが設定されたキーワードデータベースと、薬剤ごとに、前記薬剤の服薬指導に用いる服薬指導定型文と前記服薬指導定型文に対応するキーワード識別子とが設定された定型文データベースとを記憶する記憶部を備え、
取得部が、前記患者に対して処方された薬剤の情報を含む処方情報と前記患者特記データベースと前記キーワードデータベースとを用いて、前記患者の前記特記事項を記載した文に前記キーワードデータベースに設定されているキーワードが含まれているか否かを判定し、前記特記事項を記載した文に含まれているキーワードのキーワード識別子を取得し、
抽出部が、前記定型文データベースにおける前記処方された薬剤に設定された服薬指導定型文から、前記取得部により取得されたキーワード識別子に対応する服薬指導定型文を抽出する服薬指導支援方法。 - 薬剤師による服薬指導を支援する服薬指導支援装置に用いられる服薬指導支援プログラムにおいて、
前記服薬指導支援装置は、患者の状況を表す特記事項であって文で記載された特記事項が設定された患者特記データベースと、前記特記事項を記載するに用いられるキーワードと前記キーワードを識別するキーワード識別子とが設定されたキーワードデータベースと、薬剤ごとに、前記薬剤の服薬指導に用いる服薬指導定型文と前記服薬指導定型文に対応するキーワード識別子とが設定された定型文データベースとを記憶する記憶部を備え、
前記患者に対して処方された薬剤の情報を含む処方情報と前記患者特記データベースと前記キーワードデータベースとを用いて、前記患者の前記特記事項を記載した文に前記キーワードデータベースに設定されているキーワードが含まれているか否かを判定し、前記特記事項を記載した文に含まれているキーワードのキーワード識別子を取得する取得処理と、
前記定型文データベースにおける前記処方された薬剤に設定された服薬指導定型文から、前記取得処理により取得されたキーワード識別子に対応する服薬指導定型文を抽出する抽出処理と
をコンピュータである前記服薬指導支援装置に実行させる服薬指導支援プログラム。
Priority Applications (1)
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