以下に図面を参照して、本発明にかかる電子カルテシステムのアレルギー情報表示プログラム、電子カルテシステムのアレルギー情報表示方法およびアレルギー情報表示システムの実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態)
図1は、実施の形態にかかる電子カルテシステムのアレルギー情報表示方法の一実施例を示す説明図である。図1において、情報処理装置101は、患者に対応付けられたアレルギー食物情報を表示する制御を行うコンピュータである。
ここで、アレルギー食物情報とは、アレルギー食物を特定する情報であり、例えば、アレルギー食物の名称や、アレルギー食物が属するカテゴリの名称などである。アレルギー食物とは、食物アレルギーを引き起こす食物である。食物アレルギーとは、特定の食物を摂取した際に起こるアレルギー症状である。
病院や診療所などの医療機関では、患者(入院患者)のアレルギー食物を配膳してしまうことを防ぐため、電子カルテシステムの食事オーダ画面において、事前に患者プロファイルに登録されたアレルギー食物情報を表示することが行われている。電子カルテシステムは、患者の診療記録などを電子的に記録・保存・管理するシステムである。食事オーダ画面は、患者に配膳する食事のオーダを発行(依頼)するための操作画面である。患者プロファイルは、患者のアレルギー食物に関する情報を登録したものである。
電子カルテシステムにおいて、患者プロファイルに登録するアレルギー食物情報の入力方法としては、例えば、選択式とフリー入力式とがある。選択式は、予め設定されたアレルギー食物情報(選択肢)の中から、入力するアレルギー食物情報を選択する方式である。フリー入力式は、アレルギー食物情報を文字入力する方式である。
フリー入力式は、例えば、予め設定されたアレルギー食物情報(選択肢)の中に入力したいものがなかった場合に使用される。例えば、選択式では、アレルギー食物を細かく分類したものを網羅的に用意しておくことは難しく、食物アレルギーの原因としてよく知られた食物だけが設定されていることが多い。
これに対して、フリー入力式では、アレルギー食物を詳細に表現した情報を入力可能であり、患者に合ったより的確なアレルギー食物情報を入力することができる。このため、フリー入力されたアレルギー食物情報は、選択入力されたアレルギー食物情報よりも患者にとって重要な情報であることが多い。
しかし、食事オーダ画面において、一度に表示できるアレルギー食物情報の数は限られる。例えば、画面設計上の問題から、アレルギー食物情報の表示領域は、所定の行数または列数のセルで固定されていることが多い。表示領域内の一つのセルには、一つのアレルギー食物情報が表示される。
アレルギー食物情報の数が表示領域内のセル数を超えた場合、表示領域内に一度に表示しきれないものについては、スクロールして表示できるようになっていることが多い。換言すると、スクロールさせないと見えない情報が存在することがあり、患者にとって重要な情報(フリー入力されたアレルギー食物情報)が見落とされる可能性がある。
また、たとえアレルギー食物情報の数が表示領域内のセル数を超えていなくても、フリー入力されたアレルギー食物情報と選択入力されたアレルギー食物情報とが表示領域内に混在すると、患者にとって重要な情報が見落とされる可能性がある。
そこで、本実施の形態では、患者に対応付けられたアレルギー食物情報を表示する場合に、選択入力されたアレルギー食物情報よりも、フリー入力されたアレルギー食物情報を優先して表示することで、医療関係者による重要情報の見落とし防止を図るアレルギー情報表示方法について説明する。以下、情報処理装置101の処理例について説明する。
(1)情報処理装置101は、予め設定された選択入力可能なアレルギー食物情報の中から選択された第1のアレルギー食物情報を患者に対応付ける処理依頼を受け付けると、患者と第1のアレルギー食物情報との対応付け処理を実行する。ここで、第1のアレルギー食物情報は、選択入力されたアレルギー食物情報である(選択式)。アレルギー食物情報は、例えば、アレルギー食物の名称である。
図1の例では、患者を「患者X」とし、第1のアレルギー食物情報を「食物1」、「食物2」および「食物3」とし、患者Xと、食物1、食物2および食物3との対応付け処理が実行された場合を想定する。
(2)情報処理装置101は、選択入力可能なアレルギー食物情報とは異なる第2のアレルギー食物情報を患者に対応付ける処理依頼を受け付けると、患者と第2のアレルギー食物情報との対応付け処理を実行する。ここで、第2のアレルギー食物情報は、フリー入力されたアレルギー食物情報である(フリー入力式)。
図1の例では、患者を「患者X」とし、第2のアレルギー食物情報を「フリー入力食物xxx」とし、患者Xとフリー入力食物xxxとの対応付け処理が実行された場合を想定する。なお、上記(1)および(2)の処理は、(2)よりも(1)が先に実行されることもある。また、上記(1)および(2)の処理は、それぞれ複数回実行されることもある。
(3)情報処理装置101は、患者に対応付けられたアレルギー食物情報を表示する場合に、第1のアレルギー食物情報よりも第2のアレルギー食物情報を優先して表示領域に表示する。ここで、表示領域は、患者に対応付けられたアレルギー食物情報を表示する領域であり、例えば、食事オーダ画面内に設けられる所定の表示欄である。
例えば、表示領域が複数行または複数列のセルを含み、一つのセルに一つのアレルギー食物情報を表示するとする。この場合、第1のアレルギー食物情報よりも第2のアレルギー食物情報を優先して表示するとは、例えば、表示領域内の上位のセルに第2のアレルギー食物情報を表示することである。
図1の例では、ディスプレイ110において、患者Xに対応付けられたアレルギー食物情報121~124が表示領域120に表示されている。ディスプレイ110は、医師や栄養士などの医療関係者が使用する表示装置である。ディスプレイ110は、情報処理装置101が有していてもよく、また、他のコンピュータ(例えば、後述の図2に示すクライアント装置201)が有していてもよい。
表示領域120は、複数行のセルを含み、一つのセルに一つのアレルギー食物情報を表示する。表示領域120では、アレルギー食物情報121~124のうち、アレルギー食物情報121が最上位に表示されている。アレルギー食物情報121は、患者Xに対応付けられた第2のアレルギー食物情報「フリー入力食物xxx」である。
アレルギー食物情報122は、患者Xに対応付けられた第1のアレルギー食物情報「食物1」である。アレルギー食物情報123は、患者Xに対応付けられた第1のアレルギー食物情報「食物2」である。アレルギー食物情報124は、患者Xに対応付けられた第1のアレルギー食物情報「食物3」である。
このように、情報処理装置101によれば、患者に対応付けられたアレルギー食物情報を表示する場合に、選択入力されたアレルギー食物情報よりも、フリー入力されたアレルギー食物情報を優先して表示することができる。これにより、医師や栄養士などの医療関係者が患者の食事オーダ等を行うにあたり、患者の食物アレルギーに関する重要な情報の見落としを防止することができる。
図1の例では、表示領域120において、アレルギー食物情報122~124よりもアレルギー食物情報121が上位に表示されている。すなわち、選択入力されたアレルギー食物情報「食物1、食物2、食物3」よりも、フリー入力されたアレルギー食物情報「フリー入力食物xxx」が優先して表示されている。
これにより、例えば、医師や栄養士が患者Xの食事オーダを発行するにあたり、アレルギー食物情報121が最上位に表示されているため、フリー入力されたアレルギー食物情報「フリー入力食物xxx」を見落としにくくなり、患者Xの食物アレルギーを引き起こす食物が配膳されてしまうのを防ぐことができる。
(アレルギー情報表示システム200のシステム構成例)
つぎに、図1に示した情報処理装置101を含むアレルギー情報表示システム200のシステム構成例について説明する。アレルギー情報表示システム200は、医療機関における電子カルテシステムに適用される。医療機関は、例えば、病院や診療所などである。
図2は、アレルギー情報表示システム200のシステム構成例を示す説明図である。図2において、アレルギー情報表示システム200は、情報処理装置101と、複数のクライアント装置201と、を含む。アレルギー情報表示システム200において、情報処理装置101および複数のクライアント装置201は、有線または無線のネットワーク210を介して接続される。ネットワーク210は、例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどである。
ここで、情報処理装置101は、患者DB(Database)220、アレルギー食物マスタ230および患者プロファイルDB240を有し、患者に対応付けられたアレルギー食物情報を表示する制御を行う。例えば、情報処理装置101は、サーバである。患者DB220は、患者情報を記憶する。患者情報は、例えば、患者の患者ID、氏名、年齢、性別、血液型、身長、体重などを含む。
アレルギー食物マスタ230は、アレルギー食物に関する情報を記憶する。患者プロファイルDB240は、患者プロファイルを記憶する。患者プロファイルは、患者のアレルギー食物に関する情報を登録したものである。なお、アレルギー食物マスタ230および患者プロファイルDB240の記憶内容については、図4および図5を用いて後述する。
クライアント装置201は、電子カルテシステムを利用するユーザが使用するコンピュータである。ユーザは、例えば、医師、看護師、栄養士などの医療関係者である。例えば、クライアント装置201は、PC(Personal Computer)、タブレットPC、スマートフォンなどである。
アレルギー情報表示システム200において、情報処理装置101は、例えば、クライアント装置201から各種画面の表示要求を受信したことに応じて、各種画面の画面情報を生成して、クライアント装置201に送信する。これにより、クライアント装置201に各種画面(例えば、後述の図6に示す患者プロファイル画面600など)を表示することができる。
(情報処理装置101のハードウェア構成例)
図3は、情報処理装置101のハードウェア構成例を示すブロック図である。図3において、情報処理装置101は、CPU(Central Processing Unit)301と、メモリ302と、ディスクドライブ303と、ディスク304と、通信I/F(Interface)305と、可搬型記録媒体I/F306と、可搬型記録媒体307と、を有する。また、各構成部は、バス300によってそれぞれ接続される。
ここで、CPU301は、情報処理装置101の全体の制御を司る。CPU301は、複数のコアを有していてもよい。メモリ302は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMがOS(Operating System)のプログラムを記憶し、ROMがアプリケーションプログラムを記憶し、RAMがCPU301のワークエリアとして使用される。メモリ302に記憶されるプログラムは、CPU301にロードされることで、コーディングされている処理をCPU301に実行させる。
ディスクドライブ303は、CPU301の制御に従ってディスク304に対するデータのリード/ライトを制御する。ディスク304は、ディスクドライブ303の制御で書き込まれたデータを記憶する。ディスク304としては、例えば、磁気ディスク、光ディスクなどが挙げられる。
通信I/F305は、通信回線を通じてネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して外部のコンピュータ(例えば、図2に示したクライアント装置201)に接続される。そして、通信I/F305は、ネットワーク210と装置内部とのインターフェースを司り、外部のコンピュータからのデータの入出力を制御する。通信I/F305には、例えば、モデムやLANアダプタなどを採用することができる。
可搬型記録媒体I/F306は、CPU301の制御に従って可搬型記録媒体307に対するデータのリード/ライトを制御する。可搬型記録媒体307は、可搬型記録媒体I/F306の制御で書き込まれたデータを記憶する。可搬型記録媒体307としては、例えば、CD(Compact Disc)-ROM、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)メモリなどが挙げられる。
なお、情報処理装置101は、上述した構成部のほかに、例えば、SSD(Solid State Drive)、入力装置、ディスプレイ等を有することにしてもよい。また、情報処理装置101は、上述した構成部のうち、例えば、ディスクドライブ303、ディスク304、可搬型記録媒体I/F306、可搬型記録媒体307を有していなくてもよい。また、図2に示したクライアント装置201についても、情報処理装置101と同様のハードウェア構成により実現することができる。ただし、クライアント装置201は、上述した構成部のほかに、入力装置、ディスプレイを有する。
(アレルギー食物マスタ230の記憶内容)
つぎに、情報処理装置101が有するアレルギー食物マスタ230の記憶内容について説明する。なお、情報処理装置101が有する患者DB220、アレルギー食物マスタ230および患者プロファイルDB240は、例えば、図3に示した情報処理装置101のメモリ302、ディスク304などの記憶装置により実現される。
図4は、アレルギー食物マスタ230の記憶内容の一例を示す説明図である。図4において、アレルギー食物マスタ230は、アレルギー食物コードおよびアレルギー食物名称のフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、アレルギー食物情報(例えば、アレルギー食物情報400-1~400-3)をレコードとして記憶する。
ここで、アレルギー食物コードは、アレルギー食物を一意に識別する識別子である。ただし、アレルギー食物マスタ230において、アレルギー食物コード「9999」は使用されない。アレルギー食物名称は、アレルギー食物の名称である。例えば、アレルギー食物情報400-1は、アレルギー食物コード「0001」およびアレルギー食物名称「そば」を示す。
アレルギー食物マスタ230内のアレルギー食物情報は、予め設定された選択入力可能なアレルギー食物情報に相当する。
図5は、患者プロファイルDB240の記憶内容の一例を示す説明図である。図5において、患者プロファイルDB240は、患者ID、アレルギー食物コードおよびアレルギー食物名称のフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、患者プロファイル(例えば、患者プロファイル501,502)を記憶する。
ここで、患者IDは、患者を一意に識別する識別子である。アレルギー食物コードは、アレルギー食物を一意に識別する識別子である。ただし、アレルギー食物コード「9999」は、フリー入力されたアレルギー食物であることを示す識別子である。アレルギー食物名称は、アレルギー食物の名称である。
例えば、患者プロファイル501は、患者IDが「P1」の患者に対応付けられたアレルギー食物情報501-1~501-5を含む。各アレルギー食物情報501-1~501-5は、患者IDが「P1」の患者に対応付けられた、アレルギー食物コードおよびアレルギー食物名称を示す。なお、アレルギー食物情報の符号の枝番部分は、登録順に付けられるものとする。
以下の説明では、患者IDが「P#」の患者を「患者P#」と表記する場合がある(#=1,2,…)。
(患者プロファイル画面600の画面例)
つぎに、図6を用いて、クライアント装置201に表示される患者プロファイル画面600の画面例について説明する。以下の説明では、操作画面に表示されているボックス、ボタン等をユーザが選択する操作として、クリック操作を行う場合を例に挙げて説明する。
図6は、患者プロファイル画面600の画面例を示す説明図である。図6において、患者プロファイル画面600は、患者P1のアレルギー食物に関する情報を登録するための操作画面である。患者プロファイル画面600には、患者情報601が表示されている。患者情報601は、患者P1の患者ID、氏名、性別、年齢、血液型、身長および体重を含む。
患者プロファイル画面600において、クライアント装置201の不図示の入力装置を用いたユーザの操作入力により、ボックス602をクリックすると、図7に示すような選択入力画面700がクライアント装置201に表示される。
図7は、選択入力画面700の画面例を示す説明図である。図7において、選択入力画面700は、予め設定された選択入力可能なアレルギー食物情報の中からいずれかのアレルギー食物情報を選択する操作画面である(選択式)。選択入力画面700は、カテゴリ一覧701と名称一覧702とを含む。カテゴリ一覧701には、アレルギー食物のカテゴリが一覧表示される。名称一覧702には、アレルギー食物の名称が一覧表示される。
選択入力画面700において、ユーザの操作入力により、カテゴリ一覧701のいずれかのカテゴリをクリックすると、当該カテゴリに属するアレルギー食物の名称が名称一覧702に表示される。図7の例では、カテゴリ一覧701のカテゴリ「魚介類」がクリックされた結果、カテゴリ「魚介類」に属するアレルギー食物の名称が名称一覧702に表示されている。
なお、カテゴリ一覧701のいずれのカテゴリも選択されていない場合には、名称一覧702には、例えば、予め設定された全てのアレルギー食物の名称が一覧表示される。
また、選択入力画面700において、名称一覧702のいずれかのアレルギー食物の名称をクリックすると、患者P1に対応付けるアレルギー食物を選択することができる。そして、選択入力画面700において、アレルギー食物を選択した状態で、ユーザの操作入力により、確定ボタン703をクリックすると、図6に示した患者プロファイル画面600のボックス602内に、選択されたアレルギー食物の名称が入力される。
また、選択入力画面700において、ユーザの操作入力により、フリー入力ボタン705をクリックすると、図8に示すようなフリー入力画面800がポップアップ表示される。なお、選択入力画面700において、ユーザの操作入力により、閉じるボタン704をクリックすると、選択入力画面700の表示を終了することができる。
図8は、フリー入力画面800の画面例を示す説明図である。図8において、フリー入力画面800は、アレルギー食物情報をフリー入力(文字入力)するための操作画面である。フリー入力画面800において、ユーザの操作入力により、ボックス801をクリックすると、アレルギー食物の名称を文字入力することができる。
図8の例では、ボックス801に「生卵」が文字入力されている。フリー入力画面800において、ユーザの操作入力により、確定ボタン802をクリックすると、図6に示した患者プロファイル画面600のボックス602内に、ボックス801に文字入力されたアレルギー食物の名称「生卵」が入力される。なお、フリー入力画面800において、ユーザの操作入力により、閉じるボタン803をクリックすると、フリー入力画面800の表示を終了することができる。
また、図6に示した患者プロファイル画面600において、ユーザの操作入力により、確定ボタン603をクリックすると、ボックス602に入力されたアレルギー食物情報(アレルギー食物の名称)を、患者P1に対応付ける処理依頼が、クライアント装置201から情報処理装置101に送信される。処理依頼には、例えば、患者IDと、アレルギー食物の名称とが含まれる。この結果、情報処理装置101において、患者P1と、ボックス602に入力されたアレルギー食物情報(アレルギー食物の名称)との対応付け処理が実行される。
このように、選択入力画面700によれば、患者P1に対応付けるアレルギー食物情報を選択入力することができる。また、フリー入力画面800によれば、患者P1に対応付けるアレルギー食物情報をフリー入力(文字入力)することができる。そして、患者プロファイル画面600によれば、選択入力されたアレルギー食物情報、または、フリー入力されたアレルギー食物情報を、患者P1に対応付ける処理依頼を行うことができる。
(情報処理装置101の機能的構成例)
図9は、情報処理装置101の機能的構成例を示すブロック図である。図9において、情報処理装置101は、受付部901と、対応付け部902と、表示制御部903と、を含む。具体的には、例えば、受付部901~表示制御部903は、図3に示した情報処理装置101のメモリ302、ディスク304などの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、通信I/F305により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ302、ディスク304などの記憶装置に記憶される。
受付部901は、アレルギー食物情報を患者P#に対応付ける処理依頼を受け付ける。ここで、アレルギー食物情報は、アレルギー食物を特定する情報であり、例えば、アレルギー食物コードやアレルギー食物名称である。具体的には、例えば、受付部901は、クライアント装置201からアレルギー食物情報を患者P#に対応付ける処理依頼を受信することにより、当該処理依頼を受け付ける。処理依頼には、例えば、患者IDと、アレルギー食物の名称とが含まれる。
対応付け部902は、受付部901がアレルギー食物情報を患者P#に対応付ける処理依頼を受け付けると、患者P#とアレルギー食物情報との対応付け処理を実行する。具体的には、例えば、対応付け部902は、患者P#に対応付けるアレルギー食物情報が、予め設定された選択入力可能なアレルギー食物情報の中から選択された第1のアレルギー食物情報であるか否かを判断する。
予め設定された選択入力可能なアレルギー食物情報は、例えば、図7に示した選択入力画面700において選択可能なアレルギー食物情報である。選択入力画面700において選択可能なアレルギー食物情報は、アレルギー食物マスタ230に登録されているアレルギー食物情報に対応する。
より詳細に説明すると、例えば、対応付け部902は、アレルギー食物マスタ230を参照して、処理依頼に含まれるアレルギー食物の名称に対応するアレルギー食物情報を検索する。アレルギー食物の名称に対応するアレルギー食物情報とは、アレルギー食物の名称と完全一致するアレルギー食物名称を含むアレルギー食物情報である。
ここで、アレルギー食物情報が検索された場合、対応付け部902は、患者P#に対応付けるアレルギー食物情報が、予め設定された選択入力可能なアレルギー食物情報の中から選択された第1のアレルギー食物情報であると判断する。一方、アレルギー食物情報が検索されなかった場合、対応付け部902は、患者P#に対応付けるアレルギー食物情報が、予め設定された選択入力可能なアレルギー食物情報とは異なる第2のアレルギー食物情報であると判断する。第2のアレルギー食物情報は、例えば、図8に示したフリー入力画面800においてフリー入力(文字入力)されたアレルギー食物情報である。
以下の説明では、予め設定された選択入力可能なアレルギー食物情報の中から選択された第1のアレルギー食物情報を、「選択入力されたアレルギー食物情報」と表記する場合がある。また、予め設定された選択入力可能なアレルギー食物情報とは異なる第2のアレルギー食物情報を、「フリー入力されたアレルギー食物情報」と表記する場合がある。
対応付け部902は、選択入力されたアレルギー食物情報を患者P#に対応付ける処理依頼を受け付けると、患者P#と、選択入力されたアレルギー食物情報との対応付け処理を実行する。具体的には、例えば、まず、対応付け部902は、検索したアレルギー食物情報、すなわち、処理依頼に含まれるアレルギー食物の名称に対応するアレルギー食物情報に含まれるアレルギー食物コードおよびアレルギー食物名称を特定する。そして、対応付け部902は、処理依頼に含まれる患者IDと対応付けて、特定したアレルギー食物コードおよびアレルギー食物名称を、患者プロファイルDB240に登録する。
これにより、患者P#と、選択入力されたアレルギー食物情報(アレルギー食物の名称)とを対応付けて登録することができる。
また、対応付け部902は、フリー入力されたアレルギー食物情報を患者P#に対応付ける処理依頼を受け付けると、患者P#と、フリー入力されたアレルギー食物情報との対応付け処理を実行する。具体的には、例えば、まず、対応付け部902は、フリー入力されたアレルギー食物情報のアレルギー食物コードを「9999」とする。つぎに、対応付け部902は、処理依頼に含まれるアレルギー食物の名称を、アレルギー食物名称として特定する。そして、対応付け部902は、処理依頼に含まれる患者IDと対応付けて、アレルギー食物コード「9999」、および、特定したアレルギー食物名称を、患者プロファイルDB240に登録する。
これにより、患者P#と、フリー入力されたアレルギー食物情報(アレルギー食物の名称)とを対応付けて登録することができる。また、アレルギー食物コードを「9999」とすることにより、選択入力されたアレルギー食物情報と区別することができる。
なお、処理依頼には、例えば、当該処理依頼に含まれるアレルギー食物の名称が、選択入力画面700において選択入力されたものであるか、フリー入力画面800においてフリー入力されたものであるかを示すフラグ情報が含まれていてもよい。この場合、対応付け部902は、処理依頼に含まれるフラグ情報から、患者P#に対応付けるアレルギー食物情報が、選択入力されたアレルギー食物情報であるか、フリー入力されたアレルギー食物情報であるかを判別することができる。
また、受付部901は、アレルギー食物情報の表示要求を受け付ける。ここで、アレルギー食物情報の表示要求は、患者P#に対応付けられたアレルギー食物情報の表示を要求するものであり、例えば、後述する図10に示すような食事オーダ画面1000の表示要求に相当する。具体的には、例えば、受付部901は、クライアント装置201からアレルギー食物情報の表示要求を受信することにより、当該表示要求を受け付ける。表示要求には、例えば、患者IDが含まれる。
表示制御部903は、患者P#に対応付けられたアレルギー食物情報を表示する場合に、選択入力されたアレルギー食物情報よりも、フリー入力されたアレルギー食物情報を優先して表示領域に表示する。ここで、表示領域は、患者P#に対応付けられたアレルギー食物情報を表示する画面内の一領域である。表示領域は、例えば、所定の行数または列数のセルで固定されている。
具体的には、例えば、表示制御部903は、クライアント装置201からアレルギー食物情報の表示要求を受け付けた場合、患者プロファイルDB240から、当該表示要求に含まれる患者IDに対応する患者プロファイルを取得する。そして、表示制御部903は、取得した患者プロファイルを参照して、患者P#に対応付けられたアレルギー食物情報をクライアント装置201に表示する場合に、表示領域内の一つのセルに一つのアレルギー食物情報を表示する。
この際、表示制御部903は、患者プロファイルに含まれるアレルギー食物情報のうち、選択入力されたアレルギー食物情報よりも、フリー入力されたアレルギー食物情報を優先して表示領域に表示する。患者プロファイルに含まれるアレルギー食物情報が、フリー入力されたアレルギー食物情報であるか否かは、アレルギー食物コードが「9999」であるか否かによって判別される。
例えば、表示領域が、所定の行数のセルで固定されているとする。この場合、表示制御部903は、例えば、選択入力されたアレルギー食物情報よりも、フリー入力されたアレルギー食物情報を、表示領域内の上の行(上位のセル)に表示する。また、表示領域が、所定の列数のセルで固定されているとする。この場合、表示制御部903は、例えば、選択入力されたアレルギー食物情報よりも、フリー入力されたアレルギー食物情報を、表示領域内の左の列(上位のセル)に表示する。
なお、フリー入力されたアレルギー食物情報が複数存在する場合がある。この場合、表示制御部903は、複数のフリー入力されたアレルギー食物情報のうち、登録順が早いものを優先して表示することにしてもよい。また、選択入力されたアレルギー食物情報が複数存在する場合がある。この場合、表示制御部903は、複数の選択入力されたアレルギー食物情報のうち、登録順が早いものを優先して表示することにしてもよい。
また、表示制御部903は、表示領域内に患者P#に対応付けられた全てのアレルギー食物情報を表示できない場合に、選択入力されたアレルギー食物情報よりも、フリー入力されたアレルギー食物情報を優先して表示領域に表示することにしてもよい。
例えば、患者P#に対応付けられたアレルギー食物情報の数が、表示領域の固定された所定の行数または列数を超える場合には、患者P#に対応付けられた全てのアレルギー食物情報を一度に表示することができない。この場合、フリー入力されたアレルギー食物情報が非表示となるおそれがある。
そこで、表示制御部903は、例えば、患者プロファイルに含まれるアレルギー食物情報の数が、表示領域内に一度に表示可能な数を超える場合に、選択入力されたアレルギー食物情報よりも、フリー入力されたアレルギー食物情報を優先して表示領域に表示する。なお、非表示のアレルギー食物情報は、例えば、スクロールさせることにより表示領域に表示可能である。
また、表示制御部903は、選択入力されたアレルギー食物情報と、フリー入力されたアレルギー食物情報とを異なる態様で表示領域に表示することにしてもよい。ここで、異なる態様で表示するとは、例えば、フリー入力されたアレルギー食物情報と選択入力されたアレルギー食物情報とで、背景色(セルの背景色)、背景模様、文字色、文字の大きさ、文字の太さなどを変えることである。
具体的には、例えば、表示制御部903は、表示領域におけるフリー入力されたアレルギー食物情報の背景色(セルの背景色)を、選択入力されたアレルギー食物情報の背景色と異なるものに設定してもよい。これにより、フリー入力されたアレルギー食物情報を直感的に把握しやすくさせることができる。
より詳細に説明すると、例えば、表示制御部903は、取得した患者P#の患者プロファイルを参照して、食事オーダ画面の画面情報を生成する。食事オーダ画面は、患者P#に配膳する食事のオーダを発行(依頼)するための操作画面である。そして、表示制御部903は、生成した画面情報に基づいて、クライアント装置201に食事オーダ画面を表示する。食事オーダ画面の画面例については、図10を用いて後述する。
なお、情報処理装置101は、例えば、アレルギー情報表示システム200内のいずれかのクライアント装置201により実現されることにしてもよい。また、情報処理装置101の各機能部は、例えば、アレルギー情報表示システム200内の複数のコンピュータ(例えば、情報処理装置101とクライアント装置201)により実現されることにしてもよい。
(食事オーダ画面の画面例)
つぎに、図10を用いて、クライアント装置201に表示される食事オーダ画面の画面例について説明する。
図10は、食事オーダ画面の画面例を示す説明図である。図10において、食事オーダ画面1000は、患者P1(入院患者)に配膳する食事のオーダを依頼するための操作画面である。食事オーダ画面1000は、食物アレルギー欄1010と、コメント欄1020とを含む。
食物アレルギー欄1010は、患者P1に対応付けられたアレルギー食物情報を表示する表示領域である。食物アレルギー欄1010は、行数「5」のセルで固定されており、一つのセルに一つのアレルギー食物情報が表示される。また、食物アレルギー欄1010において、一度に表示しきれない非表示のアレルギー食物情報については、スクロールさせることにより表示可能である。図10の例では、食物アレルギー欄1010に表示しきれない非表示のアレルギー食物情報が存在するものとする。
コメント欄1020は、選択入力されたアレルギー食物情報について、予め用意されたコメントを表示する表示領域である。例えば、「卵アレルギー」は、選択入力されたアレルギー食物情報「卵」について、予め用意されたコメントである。フリー入力されたアレルギー食物情報については、個々のコメントが用意されていないため、コメント欄1020には、「その他アレルギー有」と表示される。
食事オーダ画面1000によれば、クライアント装置201のユーザ(医師、栄養士など)は、患者P1の食事オーダを発行する際に、食物アレルギー欄1010を参照して、患者P1のアレルギー食物を確認することができる。
食物アレルギー欄1010では、フリー入力されたアレルギー食物情報「生卵」が最上位に表示されている。すなわち、フリー入力されたアレルギー食物情報「生卵」が、選択入力されたアレルギー食物情報「卵、そば、さば、キウイフルーツ、…」よりも優先して表示されている。このため、患者P1に対応するアレルギー食物情報の数が、食物アレルギー欄1010に一度に表示可能な数(セル数)を超えて画面スクロールが発生する場合であっても、フリー入力されたアレルギー食物情報「生卵」が非表示となるのを防ぐことができる。
また、食物アレルギー欄1010では、フリー入力されたアレルギー食物情報「生卵」が、選択入力されたアレルギー食物情報「卵、そば、さば、キウイフルーツ、…」と異なる背景色で表示されている。このため、患者P1に対応するアレルギー食物情報のうち、フリー入力されたアレルギー食物情報「生卵」を直感的に把握しやすくさせることができる。
これにより、医師や栄養士などの医療関係者が患者P1に配膳する食事のオーダを依頼する際に、患者P1にとって重要な情報、すなわち、フリー入力されたアレルギー食物情報「生卵」が見落とされるのを防いで、医療安全につなげることができる。
また、食事オーダ画面1000において、選択入力されたアレルギー食物情報については、予め用意されたコメントがコメント欄1020に表示される。したがって、ユーザ(医師、栄養士など)は、コメント欄1020を参照して、患者P1のアレルギー食物に関する情報を確認することも可能である。
これに対して、フリー入力されたアレルギー食物情報は、個々のコメントが用意されていないため、コメント欄1020には「その他アレルギー有」と表示され、連携先の食物アレルギー欄1010に詳細が表示される。すなわち、ユーザは、コメント欄1020を参照しただけでは、その他アレルギーの存在しか確認することができない。
このような場合に、食物アレルギー欄1010において、フリー入力されたアレルギー食物情報がスクロールさせないと見えない状態となると、患者P1にとって重要な情報が見落とされる可能性がある。しかし、図10の例では、食物アレルギー欄1010において、フリー入力されたアレルギー食物情報「生卵」が、最上位に表示され、かつ、背景色が異なるものとなっており、見落としを防止することができる。
なお、食事オーダ画面1000において患者P1に配膳する食事のオーダを依頼するための操作内容については、既存の電子カルテシステムにおける食事オーダ画面における操作内容と同様のため、ここでは詳細な説明を省略する。
(情報処理装置101の患者プロファイル登録処理手順)
つぎに、図11を用いて、情報処理装置101の患者プロファイル登録処理手順について説明する。
図11は、情報処理装置101の患者プロファイル登録処理手順の一例を示すフローチャートである。図11のフローチャートにおいて、まず、情報処理装置101は、クライアント装置201から、アレルギー食物情報を患者P#に対応付ける処理依頼を受け付けたか否かを判断する(ステップS1101)。
ここで、情報処理装置101は、処理依頼を受け付けるのを待つ(ステップS1101:No)。情報処理装置101は、処理依頼を受け付けた場合(ステップS1101:Yes)、アレルギー食物マスタ230から、処理依頼に含まれるアレルギー食物の名称に対応するアレルギー食物情報を検索する(ステップS1102)。そして、情報処理装置101は、アレルギー食物情報が検索されたか否かを判断する(ステップS1103)。
ここで、アレルギー食物情報が検索された場合(ステップS1103:Yes)、情報処理装置101は、検索したアレルギー食物情報に含まれるアレルギー食物コードとアレルギー食物名称を特定する(ステップS1104)。そして、情報処理装置101は、処理依頼に含まれる患者IDと対応付けて、特定したアレルギー食物コードとアレルギー食物名称を、患者プロファイルDB240に登録して(ステップS1105)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
これにより、患者P#と、選択入力されたアレルギー食物情報とを対応付けて、患者プロファイルDB240に登録することができる。
また、ステップS1103において、アレルギー食物情報が検索されなかった場合(ステップS1103:No)、情報処理装置101は、処理依頼に含まれるアレルギー食物の名称をアレルギー食物名称として特定するとともに、アレルギー食物コードを「9999」とする(ステップS1106)。
そして、情報処理装置101は、処理依頼に含まれる患者IDと対応付けて、アレルギー食物コード「9999」とアレルギー食物名称を、患者プロファイルDB240に登録して(ステップS1107)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
これにより、患者P#と、フリー入力されたアレルギー食物情報とを対応付けて、患者プロファイルDB240に登録することができる。また、アレルギー食物コードを「9999」とすることにより、選択入力されたアレルギー食物情報と区別することができる。
(情報処理装置101のアレルギー情報表示処理手順)
つぎに、図12を用いて、情報処理装置101のアレルギー情報表示処理手順について説明する。
図12は、情報処理装置101のアレルギー情報表示処理手順の一例を示すフローチャートである。図12のフローチャートにおいて、まず、情報処理装置101は、クライアント装置201から、アレルギー食物情報の表示要求を受け付けたか否かを判断する(ステップS1201)。
ここで、情報処理装置101は、表示要求を受け付けるのを待つ(ステップS1201:No)。そして、情報処理装置101は、表示要求を受け付けた場合(ステップS1201:Yes)、患者プロファイルDB240から、表示要求に含まれる患者IDに対応する患者プロファイルを取得する(ステップS1202)。
そして、情報処理装置101は、取得した患者プロファイルに含まれるアレルギー食物情報に、フリー入力されたアレルギー食物情報があるか否かを判断する(ステップS1203)。フリー入力されたアレルギー食物情報であるか否かは、アレルギー食物コードが「9999」であるか否かによって判別される。
ここで、フリー入力されたアレルギー食物情報がある場合(ステップS1203:Yes)、情報処理装置101は、食事オーダ画面の食物アレルギー欄に、患者プロファイルに含まれるアレルギー食物情報のうち、選択入力されたアレルギー食物情報よりも、フリー入力されたアレルギー食物情報を優先して表示して(ステップS1204)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
一方、フリー入力されたアレルギー食物情報がない場合(ステップS1203:No)、情報処理装置101は、食事オーダ画面の食物アレルギー欄に、患者プロファイルに含まれるアレルギー食物情報を登録順に表示して(ステップS1205)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。なお、表示領域は、例えば、クライアント装置201に表示される食事オーダ画面1000の食物アレルギー欄1010である(図10参照)。
これにより、クライアント装置201に表示される食事オーダ画面において、患者P#に対応付けられたアレルギー食物情報を表示することができる。また、フリー入力されたアレルギー食物情報がある場合には、選択入力されたアレルギー食物情報よりも、フリー入力されたアレルギー食物情報を優先して表示することができる。
以上説明したように、実施の形態にかかる情報処理装置101によれば、予め設定された選択入力可能なアレルギー食物情報の中から選択された第1のアレルギー食物情報を患者P#に対応付ける処理依頼を受け付けると、患者P#と第1のアレルギー食物情報との対応付け処理を実行することができる。これにより、患者P#と、選択入力されたアレルギー食物情報とを対応付けて登録することができる。
また、情報処理装置101によれば、選択入力可能なアレルギー食物情報とは異なる第2のアレルギー食物情報を患者P3に対応付ける処理依頼を受け付けると、患者P#と第2のアレルギー食物情報との対応付け処理を実行することができる。これにより、患者P#と、フリー入力されたアレルギー食物情報とを対応付けて登録することができる。
また、情報処理装置101によれば、患者P#に対応付けられたアレルギー食物情報を表示する場合に、第1のアレルギー食物情報よりも第2のアレルギー食物情報を優先して表示領域に表示することができる。これにより、患者P#に対応付けられたアレルギー食物情報を表示するにあたり、選択入力されたアレルギー食物情報よりも、フリー入力されたアレルギー食物情報を優先して表示することができる。
また、情報処理装置101によれば、表示領域内に患者P#に対応付けられた全てのアレルギー食物情報を表示できない場合に、第1のアレルギー食物情報よりも第2のアレルギー食物情報を優先して表示領域に表示することができる。これにより、患者P#に対応するアレルギー食物情報の数が一度に表示可能な数(セル数)を超えて画面スクロールが発生する場合に、フリー入力されたアレルギー食物情報が非表示となるのを防ぐことができる。
また、情報処理装置101によれば、第1のアレルギー食物情報と第2のアレルギー食物情報とを異なる態様で表示することができる。これにより、フリー入力されたアレルギー食物情報を直感的に把握しやすくさせることができる。
また、情報処理装置101によれば、患者P#と第2のアレルギー食物情報との対応付け処理において、第2のアレルギー食物情報に、選択入力可能なアレルギー食物情報を識別するコード(アレルギー食物コード)とは異なる特定のコード(アレルギー食物コード:9999)を設定することができる。これにより、患者P#に対応付けられたアレルギー食物情報のうち、フリー入力されたアレルギー食物情報を判別することが可能となる。
これらのことから、実施の形態にかかる情報処理装置101およびアレルギー情報表示システム200によれば、医療関係者による患者の食物アレルギーに関する重要情報の見落とし防止を図り、医療安全につなげることができる。
なお、本実施の形態で説明したアレルギー情報表示方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本アレルギー情報表示プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD、USBメモリ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、本アレルギー情報表示プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
また、本実施の形態で説明した情報処理装置101は、スタンダードセルやストラクチャードASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの特定用途向けICやFPGAなどのPLD(Programmable Logic Device)によっても実現することができる。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)予め設定された選択入力可能なアレルギー食物情報の中から選択された第1のアレルギー食物情報を患者に対応付ける処理依頼を受け付けると、前記患者と前記第1のアレルギー食物情報との対応付け処理を実行し、
前記選択入力可能なアレルギー食物情報とは異なる第2のアレルギー食物情報を前記患者に対応付ける処理依頼を受け付けると、前記患者と前記第2のアレルギー食物情報との対応付け処理を実行し、
前記患者に対応付けられたアレルギー食物情報を表示する場合に、前記第1のアレルギー食物情報よりも前記第2のアレルギー食物情報を優先して表示領域に表示する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする電子カルテシステムのアレルギー情報表示プログラム。
(付記2)前記表示する処理は、
前記表示領域内に前記患者に対応付けられた全てのアレルギー食物情報を表示できない場合に、前記第1のアレルギー食物情報よりも前記第2のアレルギー食物情報を優先して前記表示領域に表示する、ことを特徴とする付記1に記載の電子カルテシステムのアレルギー情報表示プログラム。
(付記3)前記表示する処理は、
前記第1のアレルギー食物情報と前記第2のアレルギー食物情報とを異なる態様で表示する、ことを特徴とする付記1または2に記載の電子カルテシステムのアレルギー情報表示プログラム。
(付記4)前記表示領域は、所定の行数または列数のセルで固定されており、
前記表示する処理は、
前記患者に対応付けられたアレルギー食物情報を表示する場合に、前記表示領域内の一つのセルに一つのアレルギー食物情報を表示する、
ことを特徴とする付記1~3のいずれか一つに記載の電子カルテシステムのアレルギー情報表示プログラム。
(付記5)前記第2のアレルギー食物情報は、前記患者と前記第2のアレルギー食物情報との対応付け処理において、前記選択入力可能なアレルギー食物情報を識別するコードとは異なる特定のコードが設定される、ことを特徴とする付記1~4のいずれか一つに記載の電子カルテシステムのアレルギー情報表示プログラム。
(付記6)前記第2のアレルギー食物情報は、文字入力されたものである、ことを特徴とする付記1~5のいずれか一つに記載の電子カルテシステムのアレルギー情報表示プログラム。
(付記7)予め設定された選択入力可能なアレルギー食物情報の中から選択された第1のアレルギー食物情報を患者に対応付ける処理依頼を受け付けると、前記患者と前記第1のアレルギー食物情報との対応付け処理を実行し、
前記選択入力可能なアレルギー食物情報とは異なる第2のアレルギー食物情報を前記患者に対応付ける処理依頼を受け付けると、前記患者と前記第2のアレルギー食物情報との対応付け処理を実行し、
前記患者に対応付けられたアレルギー食物情報を表示する場合に、前記第1のアレルギー食物情報よりも前記第2のアレルギー食物情報を優先して表示領域に表示する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする電子カルテシステムのアレルギー情報表示方法。
(付記8)予め設定された選択入力可能なアレルギー食物情報の中から選択された第1のアレルギー食物情報を患者に対応付ける処理依頼を受け付けると、前記患者と前記第1のアレルギー食物情報との対応付け処理を実行し、前記選択入力可能なアレルギー食物情報とは異なる第2のアレルギー食物情報を前記患者に対応付ける処理依頼を受け付けると、前記患者と前記第2のアレルギー食物情報との対応付け処理を実行する対応付け部と、
前記患者に対応付けられたアレルギー食物情報を表示する場合に、前記第1のアレルギー食物情報よりも前記第2のアレルギー食物情報を優先して表示領域に表示する表示制御部と、
を含むことを特徴とするアレルギー情報表示システム。