JP7323664B1 - 服薬指導支援装置、服薬指導支援方法、および、服薬指導支援プログラム - Google Patents

服薬指導支援装置、服薬指導支援方法、および、服薬指導支援プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】薬局において、患者検査値に基づく服薬指導の支援を可能とし、より高精度な服薬指導を定常的に提供する服薬指導支援装置、服薬指導支援方法及び服薬指導支援プログラムを提供する。【解決手段】服薬指導支援装置100において、取得部120は、薬剤に付随するプロブレムとプロブレムの確認に用いられる検査項目とを対応付けるプロブレムデータベース151に基づいて、薬剤に付随するプロブレムの確認に用いられるプロブレム検査項目31を抽出し、プロブレム検査項目31に対応する患者検査値32を、患者の検査値を記録した検査値データベース52から取得する。判定部130は、患者検査値32に基づいて、患者に対する薬剤の服薬指導を支援する指導支援内容33を判定する。通知部140は、指導支援内容33を薬剤師に通知するために表示機器941に表示する。【選択図】図1

Description

本開示は、服薬指導支援装置、服薬指導支援方法、および服薬指導支援プログラムに関する。
薬剤師は、安全かつ適切に処方薬を服用してもらうために、患者に対して服薬指導を行う。また、薬剤師は、服薬指導の結果を薬歴として保管する必要がある。現在では、薬歴は、薬局等において薬剤師が用いるレセプトコンピュータといった店舗端末装置に電子的に電子薬歴として記録される。
昨今、処方せんに検査値を記載する医療機関が増加している。検査値は患者の服用中の薬剤に対する「効能効果の確認」および「副作用の発現」を把握する指標として、薬剤監査(処方監査ともいう)あるいは服薬指導に非常に有益な情報である。しかし、この検査値を活用するにあたり、薬剤師には一定の知識が求められる。そのため、実際に活用できている薬剤師は限られている。
特許文献1には、傷病名コードを介して薬と検査項目を連携し、投薬の結果がどのように検査値に表れているかをユーザに提供する技術が記載されている。
特開2016-143147号公報
薬局では、薬剤師が検査値を用いて「効能効果の確認」および「副作用の発現」を把握することで、服薬指導の精度を向上させることが期待されている。しかしながら、上述したように、そのための一定の知識を有する薬剤師は限られているという課題がある。
また一般的に、薬局に対し、患者の傷病名は医師から通知されないため、薬剤師は処方せんの内容、または患者からのヒアリング等により、傷病名を推測する必要がある。しかし、検査値の活用と同様に傷病名の推測にも薬剤師の一定の知識が求められる。よって、特許文献1の技術を、薬局において薬剤師による服薬指導の支援に用いることは難しいという課題がある。
本開示では、薬剤に付随するプロブレムと検査項目とを紐づけることにより、薬局において、患者検査値に基づく服薬指導の支援を可能とし、より高精度な服薬指導を定常的に提供することを目的とする。
本開示に係る服薬指導支援装置は、薬剤師による服薬指導を支援する服薬指導支援装置において、
薬剤に付随するプロブレムと前記プロブレムの確認に用いられる検査項目とを対応付けるプロブレムデータベースと、
患者における検査項目ごとの検査値を記録した検査値データベースと、
前記プロブレムデータベースに基づいて、患者に処方された薬剤に付随するプロブレムの確認に用いられる検査項目をプロブレム検査項目として抽出し、前記プロブレム検査項目に対応する前記患者の検査値を患者検査値として前記検査値データベースから取得する取得部と、
前記患者検査値に基づいて、前記患者に対する前記薬剤の服薬指導を支援する指導支援内容を判定する判定部と、
前記指導支援内容を前記薬剤師に通知するために表示機器に表示する通知部と
を備える。
前記判定部は、
前記患者検査値が基準値外であるか否かに基づいて前記指導支援内容を判定する。
前記患者検査値は、今回の患者検査値と、前回の患者検査値とを含み、
前記判定部は、
前記今回の患者検査値と前記前回の患者検査値とを比較し、比較結果に基づいて前記指導支援内容を判定する。
前記服薬指導支援装置は、
前記前回の患者検査値が基準値内であるか基準値外であるかの各々の場合において、前記今回の患者検査値が基準値内であるか基準値外であるかに応じた指導支援内容を対応付けた指導判定テーブルを備え、
前記判定部は、
前記比較結果に基づいて、前記指導判定テーブルから前記指導支援内容を抽出する。
前記プロブレムデータベースは、
薬剤と、前記薬剤に付随するプロブレムと、前記プロブレムが有効となる条件と、前記プロブレムを確認するための服薬指導内容とを対応付けた服薬指導データベースと、
プロブレムと、検査項目の種類を表す検査分類とを対応付けた検査分類データベースと、
検査分類と、前記検査分類に属する検査項目と、前記検査項目における基準値とを対応付けた検査値基準データベースとから構成され、
前記取得部は、
前記服薬指導データベースに基づいて、前記患者に処方された薬剤に付随するプロブレムのうち前記条件を満たすプロブレムを抽出し、抽出したプロブレムに対応する検査分類を前記検査分類データベースから抽出し、抽出した検査分類に属する検査項目を前記プロブレム検査項目として前記検査値基準データベースから取得する。
前記服薬指導支援装置は、
患者と前記患者の特性とを対応付けた患者データベースを備え、
前記判定部は、
前記患者データベースに登録されている過去の患者のうち、前記患者と類似する特性を有する類型であるとともに過去に前記薬剤を処方された過去の患者を抽出し、前記検査値データベースに基づいて、前記過去の患者の検査値の推移と前記患者の検査値の推移とを比較し、前記過去の患者の検査値の推移と前記患者の検査値の推移とに差異があれば、前記差異に基づく前記指導支援内容を類型支援内容として判定し、
前記通知部は、
前記類型支援内容を薬剤師に通知する。
前記取得部は、
前記検査値データベースから、前記プロブレム検査項目以外の検査項目であるプロブレム外検査項目の検査値を取得し、
前記判定部は、
前記プロブレム外検査項目の検査値の推移が悪化傾向にあるか否かを判定し、悪化傾向にある前記プロブレム外検査項目の検査値があれば、悪化傾向にある前記プロブレム外検査項目の検査値に基づく前記指導支援内容をプロブレム外支援内容として判定し、
前記通知部は、
前記プロブレム外支援内容を薬剤師に通知する。
前記判定部は、
前記悪化傾向にある前記プロブレム外検査項目の検査値から導き出されるプロブレムを追加プロブレムとして生成し、
前記通知部は、
前記追加プロブレムを通知する。
本開示に係る服薬指導支援方法は、薬剤師による服薬指導を支援する服薬指導支援装置に用いられる服薬指導支援方法において、
前記服薬指導支援装置は、
薬剤に付随するプロブレムと前記プロブレムの確認に用いられる検査項目とを対応付けるプロブレムデータベースと、
患者における検査項目ごとの検査値を記録した検査値データベースと
を備え、
コンピュータが、前記プロブレムデータベースに基づいて、患者に処方された薬剤に付随するプロブレムの確認に用いられる検査項目をプロブレム検査項目として抽出し、前記プロブレム検査項目に対応する前記患者の検査値を患者検査値として前記検査値データベースから取得し、
コンピュータが、前記患者検査値に基づいて、前記患者に対する前記薬剤の服薬指導を支援する指導支援内容を判定し、
コンピュータが、前記指導支援内容を前記薬剤師に通知するために表示機器に表示する。
本開示に係る服薬指導支援プログラムは、薬剤師による服薬指導を支援する服薬指導支援装置に用いられる服薬指導支援プログラムにおいて、
前記服薬指導支援装置は、
薬剤に付随するプロブレムと前記プロブレムの確認に用いられる検査項目とを対応付けるプロブレムデータベースと、
患者における検査項目ごとの検査値を記録した検査値データベースと
を備え、
前記プロブレムデータベースに基づいて、患者に処方された薬剤に付随するプロブレムの確認に用いられる検査項目をプロブレム検査項目として抽出し、前記プロブレム検査項目に対応する前記患者の検査値を患者検査値として前記検査値データベースから取得する取得処理と、
前記患者検査値に基づいて、前記患者に対する前記薬剤の服薬指導を支援する指導支援内容を判定する判定処理と、
前記指導支援内容を前記薬剤師に通知するために表示機器に表示する通知処理と
をコンピュータに実行させる。
本開示に係る服薬指導支援装置では、プロブレムデータベースは、薬剤に付随するプロブレムとプロブレムの確認に用いられる検査項目とが対応付けられている。また、取得部が、患者に処方された薬剤に付随するプロブレムの確認に用いられる検査項目をプロブレム検査項目として抽出し、プロブレム検査項目に対応する患者の検査値を患者検査値として取得する。判定部が、患者検査値に基づいて、患者に対する薬剤の服薬指導を支援する指導支援内容を判定する。そして、通知部が、指導支援内容を表示機器に表示することで、薬剤師に通知する。よって、本開示に係る服薬指導支援装置によれば、薬剤に付随するプロブレムと検査項目とを紐づけることにより、患者の検査値に基づく服薬指導の支援が可能となる。よって、本開示に係る服薬指導支援装置によれば、患者の検査値に基づく、より高精度な服薬指導を薬局において定常的に提供することができる。
実施の形態1に係る服薬指導支援装置の構成例を示す図。 実施の形態1に係る服薬指導支援装置の動作を示すフロー図。 実施の形態1に係る患者データベースの構成例を示す図。 実施の形態1に係る検査値データベースの構成例を示す図。 実施の形態1に係る服薬指導データベースの構成例を示す図。 実施の形態1に係る検査分類データベースの構成例を示す図。 実施の形態1に係る検査値基準データベースの構成例を示す図。 実施の形態1に係る指導判定テーブルの構成例を示す図。 実施の形態1に係る指導支援内容の通知例を示す図。 実施の形態1に係る指導実績データベースの構成例を示す図。 実施の形態1の変形例2に係る服薬指導支援装置の構成例を示す図。 実施の形態2に係る服薬指導支援装置の動作を示すフロー図。 実施の形態3に係る服薬指導支援装置の動作を示すフロー図。 実施の形態4に係る服薬指導支援装置の動作を示すフロー図。
以下、本開示の実施の形態について、図を用いて説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には、同一符号を付している。実施の形態の説明において、同一または相当する部分については、説明を適宜省略または簡略化する。
実施の形態1.
***構成の説明***
図1は、本実施の形態に係る服薬指導支援装置100の構成例を示す図である。
服薬指導支援装置100は、薬局等において薬剤師が用いるレセプトコンピュータといった店舗端末装置に搭載されている。あるいは、服薬指導支援装置100は、店舗端末装置とネットワークを介して通信する構成でもよい。
薬剤師は、薬局に来局した患者に対しヒアリングを行い、処方薬の服薬といった事項に関する指導を行う。このような指導は、服薬指導、あるいは投薬指導と呼ばれる。薬剤師は、服薬指導の結果を電子薬歴に記録する。
また、患者が検査結果を持参した場合、検査結果を電子薬歴へ記録する。検査結果は、処方せん別紙、検査表、あるいは、お薬手帳といった形態で持参される。
服薬指導支援装置100は、電子カルテシステム、あるいは、オンライン資格確認システムといった他のシステムと連携し、検査結果を自動的に取込み、電子薬歴へ記録してもよい。
本実施の形態に係る服薬指導支援装置100は、患者の検査結果に記載された検査値を活用し、薬剤師による服薬指導を支援するものである。
服薬指導支援装置100は、コンピュータである。服薬指導支援装置100は、プロセッサ910を備えるとともに、メモリ921、補助記憶装置922、入力インタフェース930、出力インタフェース940、および通信装置950といった他のハードウェアを備える。プロセッサ910は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
服薬指導支援装置100は、機能要素として、受付部110と取得部120と判定部130と通知部140と記憶部150を備える。記憶部150には、患者データベース51と検査値データベース52とプロブレムデータベース151と指導判定テーブル56と指導実績データベース57とが記憶される。プロブレムデータベース151は、服薬指導データベース53と検査分類データベース54と検査値基準データベース55とを備える。
受付部110と取得部120と判定部130と通知部140の機能は、ソフトウェアにより実現される。
記憶部150は、メモリ921に備えられる。なお、記憶部150は、補助記憶装置922に備えられていてもよいし、メモリ921と補助記憶装置922に分散して備えられていてもよい。
プロセッサ910は、服薬指導支援プログラムを実行する装置である。服薬指導支援プログラムは、受付部110と取得部120と判定部130と通知部140の機能を実現するプログラムである。
プロセッサ910は、演算処理を行うIC(Integrated Circuit)である。プロセッサ910の具体例は、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)である。
メモリ921は、データを一時的に記憶する記憶装置である。メモリ921の具体例は、SRAM(Static Random Access Memory)、あるいはDRAM(Dynamic Random Access Memory)である。
補助記憶装置922は、データを保管する記憶装置である。補助記憶装置922の具体例は、HDDである。また、補助記憶装置922は、SD(登録商標)メモリカード、CF、NANDフラッシュ、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、DVDといった可搬の記憶媒体であってもよい。なお、HDDは、Hard Disk Driveの略語である。SD(登録商標)は、Secure Digitalの略語である。CFは、CompactFlash(登録商標)の略語である。DVDは、Digital Versatile Diskの略語である。
入力インタフェース930は、マウス、キーボード、あるいはタッチパネルといった入力装置と接続されるポートである。入力インタフェース930は、具体的には、USB(Universal Serial Bus)端子である。なお、入力インタフェース930は、LAN(Local Area Network)と接続されるポートであってもよい。
出力インタフェース940は、ディスプレイといった表示機器941のケーブルが接続されるポートである。出力インタフェース940は、具体的には、USB端子またはHDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)端子である。ディスプレイは、具体的には、LCD(Liquid Crystal Display)である。
通信装置950は、ネットワークを介して他の装置と通信する。通信装置950は、レシーバとトランスミッタを有する。通信装置950は、有線または無線で、LAN、インターネット、あるいは電話回線といった通信網に接続している。通信装置950は、具体的には、通信チップまたはNIC(Network Interface Card)である。
服薬指導支援プログラムは、プロセッサ910に読み込まれ、プロセッサ910によって実行される。メモリ921には、服薬指導支援プログラムだけでなく、OS(Operating System)も記憶されている。プロセッサ910は、OSを実行しながら、服薬指導支援プログラムを実行する。服薬指導支援プログラムおよびOSは、補助記憶装置922に記憶されていてもよい。補助記憶装置922に記憶されている服薬指導支援プログラムおよびOSは、メモリ921にロードされ、プロセッサ910によって実行される。なお、服薬指導支援プログラムの一部または全部がOSに組み込まれていてもよい。
服薬指導支援装置100は、プロセッサ910を代替する複数のプロセッサを備えていてもよい。これら複数のプロセッサは、服薬指導支援プログラムの実行を分担する。それぞれのプロセッサは、プロセッサ910と同じように、服薬指導支援プログラムを実行する装置である。
服薬指導支援プログラムにより利用、処理または出力されるデータ、情報、信号値および変数値は、メモリ921、補助記憶装置922、または、プロセッサ910内のレジスタあるいはキャッシュメモリに記憶される。
受付部110と取得部120と判定部130と通知部140の各部の「部」を「処理」、「手順」あるいは「工程」に読み替えてもよい。服薬指導支援プログラムは、受付処理と取得処理と判定処理と通知処理といった服薬指導支援処理を、コンピュータに実行させる。また、服薬指導支援方法は、服薬指導支援装置100が服薬指導支援プログラムを実行することにより行われる方法である。
服薬指導支援プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に格納されて提供されてもよい。また、服薬指導支援プログラムは、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
***動作の説明***
図2から図10を用いて、本実施の形態に係る服薬指導支援装置100の動作について説明する。
服薬指導支援装置100の動作手順は、服薬指導支援方法に相当する。また、服薬指導支援装置100の動作を実現するプログラムは、服薬指導支援プログラムに相当する。
図2は、本実施の形態に係る服薬指導支援装置100の動作を示すフロー図である。
<受付処理:ステップS101からステップS104>
ステップS101において、受付部110は、患者から処方せん21と検査結果22を受け付ける。
具体的には、患者が薬局に来局し、処方せん21を提示する。処方せん21には、患者に関する情報と、患者に処方された薬剤の情報とが含まれる。受付部110は、処方せん21から患者に関する情報を取得する。
具体的には、受付部110は、薬剤師による入力により患者に関する情報を取得してもよい。あるいは、受付部110は、処方せんに記載された情報を自動的に読み取る読み取り機により、患者に関する情報を自動的に取得してもよい。
図3は、本実施の形態に係る患者データベース51の構成例を示す図である。
患者データベース51は、患者と患者の特性とを対応付けたデータベースである。
患者データベース51には、患者ID(IDentifier)511と氏名512と患者属性513と特記事項514が設定される。生年月日、住所、あるいは電話番号といったその他の情報が設定されていても良い。
患者の特性には、例えば、患者属性513と特記事項514とが含まれる。
患者ID511は、患者を一意に識別する識別子である。
氏名512は、患者の氏名である。
患者属性513は、性別および年齢といった患者の属性である。
特記事項514には、体質、病歴、あるいは生活習慣といった事項が設定される。
ステップS102において、受付部110は、患者に関する情報に基づいて、来局した患者の情報が患者データベース51に登録済みか否かを判定する。具体的には、受付部110は、患者の氏名、性別、年齢、生年月日、および電話番号といった情報から、来局した患者の情報が患者データベース51に登録されているか否かを判定する。
来局した患者の情報が患者データベース51に登録されていない場合は、ステップS103に進む。
来局した患者の情報が患者データベース51に登録されている場合は、ステップS104に進む。
ステップS103において、受付部110は、来局した患者を新規患者として患者IDを付与し、来局した患者に関する情報を患者データベース51に登録する。
ステップS104において、受付部110は、来局した患者の患者IDに対応付けて、検査値データベース52に検査結果22を登録する。
検査結果22には、病院等で患者に対して実施された検査の検査項目と検査値とが含まれる。検査結果22は、例えば、処方せん21に別紙として添付されていてもよい。あるいは、検査結果22は、処方せん21とは別に、検査表として患者により提示されるものでもよい。あるいは、お薬手帳に検査結果22が記載されている形式でもよい。
図4は、本実施の形態に係る検査値データベース52の構成例を示す図である。
検査値データベース52には、患者における検査項目ごとの検査値が記録される。
検査値データベース52には、処方識別情報521と、処方日時522と、検査項目523ごとの検査値524とが設定される。
処方識別情報521は、患者IDが含まれる。
処方日時522は、処方せん12および検査結果22を受け付けた日時が設定される。
検査項目523は、病院で実施される検査の項目である。
検査値524は、検査項目523に対応する値である。
検査値データベース52には、来局した患者の検査値が蓄積されていく。
図4の例では、患者「K123」について、2021年11月10日10時35分に来局した際の検査値と2021年12月10日10時50分に来局した際の検査値とが設定されている。図4でそれぞれの日時は、「202111101035」、「202112101050」と表示されている。
患者の検査値は服薬指導に有効に活用することが期待できるため、検査結果22の全てを患者IDと対応付けて検査値データベース52に記憶することが望ましいが、検査結果22の一部を検査値データベース52に記憶するように構成することもできる。
服薬指導支援装置100は、電子カルテシステム、あるいは、オンライン資格確認システムといった他のシステムと連携し、検査結果22を自動的に検査値データベース52に取り込んでもよい。あるいは、薬剤師により検査値データベース52に記録されてもよい。
またステップS104において、受付部110は、特定できた患者IDとともに処方せん21から特定できる処方日時、医療機関名、診療科、保険医、薬剤ID、処方薬名、分量、用法等を対応付けて一時的に記憶部150に記憶する。薬剤IDは処方せん21により取得するように構成してもよいし、薬剤データベース(図示せず)により処方薬名から特定できるように構成してもよい。
なおステップS104で説明した処理について、実行の順番は任意で構わない。
<取得処理:ステップS105>
ステップS105において、取得部120は、プロブレムデータベース151に基づいて、患者に処方された薬剤に付随するプロブレムの確認に用いられる検査項目をプロブレム検査項目31として抽出する。そして、取得部120は、プロブレム検査項目31に対応する患者の検査値を患者検査値32として検査値データベース52から取得する。
プロブレムデータベース151は、薬剤に付随するプロブレムと、プロブレムの確認に用いられる検査項目とを対応付けるデータベース群である。
プロブレムとは、服薬に関する患者の課題および問題点である。薬剤師はプロブレムに対し、服薬指導を行う。
プロブレムデータベース151は、服薬指導データベース53と、検査分類データベース54と、検査値基準データベース55とから構成される。
服薬指導データベース53は、薬剤と、薬剤に付随するプロブレムと、プロブレムが適用される条件と、プロブレムを確認するための服薬指導内容とを対応付けたデータベースである。
検査分類データベース54は、プロブレムと、検査項目の種類を表す検査分類とを対応付けたデータベースである。
検査値基準データベース55は、検査分類と、検査分類に属する検査項目と、検査項目における基準値とを対応付けたデータベースである。
図5は、本実施の形態に係る服薬指導データベース53の構成例を示す図である。
図6は、本実施の形態に係る検査分類データベース54の構成例を示す図である。
図7は、本実施の形態に係る検査値基準データベース55の構成例を示す図である。
服薬指導データベース53には、薬剤ID531と、プロブレムID532と、プロブレム名533と、条件534と、服薬指導内容535とが設定される。
薬剤ID531は、薬剤を識別する識別子である。
プロブレムID532は、プロブレムを識別する識別子である。
プロブレム名533は、プロブレムの名称である。
条件534は、プロブレムを確認する頻度またはタイミングと、プロブレムを確認するべく患者の性別と年齢との少なくともいずれかである。プロブレムが有効となるための条件が指定されない場合は、条件534は空欄となる。
服薬指導内容535は、プロブレムを確認するための服薬指導の内容である。
検査分類データベース54には、プロブレムID541と、検査分類ID542とが設定される。
プロブレムID541は、プロブレムを識別する識別子であり、プロブレムID532と共通の値で使用される。
検査分類ID542は、検査項目の種類を表す識別子である。
検査値基準データベース55には、検査分類ID551と、検査分類552と、検査項目553と、基準値554とが設定される。
検査分類ID551は、検査項目の種類を表す識別子であり、検査分類ID542と共通の値で使用される。
検査分類552は、検査項目の種類である。
検査項目553は、検査の項目である。
基準値554は、検査項目553の検査における基準値である。基準値554は、基準値を分ける分類と基準値下限と基準値上限とから成る。例えば、図7の検査値基準データベース55では、男性であれば赤血球数の基準値下限は395であり基準値上限540である。一方、女性であれば赤血球数の基準値下限は353であり基準値上限484である。
取得部120は、ステップS104において記憶部150に記憶された処方せん21に関連する情報から患者IDと薬剤IDとを特定する。後述する指導実績データベース57に記録された指導実績レコードを検索対象とし、該当の患者IDと薬剤IDとの組合せで異なる処方日時が何件抽出されるか確認する。その抽出レコード数により、今回が何回目の処方であるかを確定する。
具体的には、以下の通りである。
図10に示した指導実績データベース57において、処方日時572が「202112101050」である3レコード目および4レコード目は、後述するステップS108で記録されるデータであるため、ここでは(ステップS105の段階では)1レコード目および2レコード目のみが記録されているものとする。
図10に示すように、患者IDが「K123」であり、薬剤IDが「333」である指導実績レコードで処方日時が異なるのは、「202111101035」であるため、過去1回同一の患者IDと薬剤IDとで処方されたことが確認される。よって検索を行った日が2回目の処方であると判定される。合わせて検索を行った日と、指導実績レコードで抽出された処方日時のうち新しい処方日時の間隔を判定する。その間隔が1カ月程度であれば、1カ月毎の処方タイミングと判定する。
次に取得部120は、服薬指導データベース53に基づいて、患者に処方された薬剤に付随するプロブレムのプロブレムID532のうち、条件534を満たすプロブレムのプロブレムID532を抽出する。そして、取得部120は、抽出したプロブレムIDに対応する検査分類ID542を検査分類データベース54から抽出する。そして、取得部120は、抽出した検査分類IDに属する検査項目553をプロブレム検査項目31として検査値基準データベース55から取得する。
例えば、薬剤ID「333」の薬剤を処方された40代男性の患者「K123」は、2回目の来局であり、前回の来店からは1カ月程度であると判定した。取得部120は、薬剤ID「333」に対応するプロブレムID532のうち、条件534を満たすプロブレムID532を、服薬指導データベース53から抽出する。図5の例では、患者は、40代男性で2回目の来局であり、1カ月毎の来店であるため、プロブレムIDとして、「P200」および「P300」が抽出される。
次に取得部120は、プロブレムID「P200」に対応する検査分類ID542を検査分類データベース54から抽出する。図6の例では、検査分類IDとして、P200に対応する「100」が抽出される。
また取得部120は、プロブレムID「P300」に対応する検査分類ID542を検査分類データベース54から抽出する。図6の例では、P300に対応する検査分類IDとして、「200」も抽出される。
そして取得部120は、抽出した検査分類ID「100」に属する検査項目553をプロブレム検査項目31として検査値基準データベース55から取得する。図7の例では、検査分類ID「100」に属するプロブレム検査項目31として、「白血球数、赤血球数、および血色素量」が抽出される。
図7には図示していないが、検査分類ID「200」に属するプロブレム検査項目31も抽出される。以降の説明は、検査分類ID「100」に関する具体例を説明するが、検査分類ID「200」に関しても同様に合わせて処理される。
最後に取得部120は、プロブレム検査項目31である「白血球数、赤血球数、および血色素量」に対応する患者の検査値を患者検査値32として検査値データベース52から取得する。図4の例では、患者「K123」における白血球数、赤血球数、および血色素量に対応する患者検査値32として、1回目の検査値(前回の患者検査値)「5800,547,29.0」と、2回目の検査値(今回の患者検査値)「6500,500,17.5」が取得される。
つまり、患者「K123」に処方された薬剤「333」から、プロブレム「P200」(効能効果の確認」を確認するためのプロブレム検査項目31(白血球数、赤血球数、および血色素量)とその検査値が取得される。
<判定処理:ステップS106>
ステップS106において、判定部130は、患者検査値32に基づいて、患者に対する薬剤の服薬指導を支援する指導支援内容33を判定する。そして、通知部140は、指導支援内容33を薬剤師に通知するために表示機器941に表示する。
判定部130は、患者検査値32が基準値外であるか否かに基づいて、指導支援内容33を判定する。
患者検査値32には、今回の患者検査値と、前回の患者検査値とが含まれる。
判定部130は、今回の患者検査値と前回の患者検査値とを比較し、比較結果に基づいて指導支援内容33を判定する。
具体的には、判定部130は、比較結果に基づいて、指導判定テーブル56から指導支援内容を抽出することにより、指導支援内容33を判定する。
図8は、本実施の形態に係る指導判定テーブル56の構成例を示す図である。
指導判定テーブル56は、前回の患者検査値が基準値内であるか基準値外であるかの各々の場合において、今回の患者検査値が基準値内であるか基準値外であるかに応じた指導支援内容を対応付けたテーブルである。指導判定テーブル56は、判定部130による指導支援内容33の判定に用いられる。
例えば、前回の患者検査値561が基準値外であり、今回の患者検査値562が基準値外であり、推移563が悪化傾向の場合、指導支援内容564としては要指導となるが、具体的な指導内容としては図8に記載のとおり、服用を忘れていないか、併用薬で特殊なものを服用していないか、生活習慣で問題はないか、飲食物の摂取状況で問題はないかであり、それらを薬剤師が指導できるように支援する。また推移563がほぼ変化なしの場合は、要注意となるが、薬剤師向けの注意事項として「正しく効能効果が出ており、悪化傾向への推移を抑制している可能性もある。」などと具体的に注意すべき事項を記録してもよい。
指導判定テーブル56には、前回の患者検査値561と、今回の患者検査値562と、推移563と、指導支援内容564とが設定される。
前回の患者検査値561には、前回の患者検査値が基準値内か基準値外かが設定される。
今回の患者検査値562には、前回の患者検査値が基準値内であるか基準値外であるかの各々の場合において、今回の患者検査値が基準値内か基準値外かが設定される。
推移563には、前回の患者検査値と今回の患者検査値との比較により得られた患者検査値の推移が設定される。具体的には、前回の患者検査値と今回の患者検査値との間で、悪化傾向、ほぼ変化なし、あるいは、改善傾向が設定される。
指導支援内容564には、前回の患者検査値が基準値内か基準値外かと、今回の患者検査値が基準値内か基準値外かと、前回の患者検査値から今回の患者検査値の推移とに基づく、適切な指導支援内容が設定される。
例えば、前回が基準値内、かつ、今回が基準値内であり、推移が悪化傾向であれば、判定部130は、指導支援内容33を「要注意」と判定する。また、前回が基準値外、かつ、今回が基準値外であり、推移が改善傾向であれば、判定部130は、指導支援内容33を「異常値だが前回からは改善」と判定する。
指導支援内容564には、薬剤師に対して適切な服薬指導を支援できるものであればどのような形式の内容が設定されてもよい。前回の患者検査値と今回の患者検査値とそれらの推移との事実を客観的に通知する内容でもよい。あるいは、前回が基準値内、かつ、今回が基準値外であり、推移が悪化傾向の例、すなわち「要指導(服用忘れ、併用薬、生活習慣、飲食物の摂取状況の確認)」のように確認事項を列挙してもよい。あるいは、前回の患者検査値と今回の患者検査値とそれらの推移の状態が、服薬指導とは別に、医師への報告が必要な場合には医師への報告を促す内容を指導支援内容に含めてもよい。また直接患者に伝えられるように口語調の形式で服薬指導内容を設定してもよい。
ステップS106の判定処理は、具体的には、以下の通りである。
ステップS61において、判定部130は、検査値基準データベース55に基づいて、前回の患者検査値が基準値内か基準値外か、および、今回の患者検査値が基準値内か基準値外かを判定する。
ステップS62において、判定部130は、前回の患者検査値から今回の患者検査値の推移を判定する。
ステップS63において、判定部130は、ステップS61における判定結果とステップS62における判定結果とを用いて、指導判定テーブル56から指導支援内容を抽出する。
なお、患者検査値32が複数の検査項目にわたる場合は、検査項目ごとにステップS61からステップS63を繰り返し、複数の検査項目のそれぞれについて指導支援内容が抽出される。
ステップS105の取得処理で説明した具体例で説明する。
取得処理で説明した具体例では、患者「K123」に処方された薬剤「333」から、プロブレム「P200」(効能効果の確認」を確認するためのプロブレム検査項目31(白血球数、赤血球数、および血色素量)とその患者検査値32が取得された。患者検査値32は、1回目の検査値(前回の患者検査値)「5800,547,29.0」と、2回目の検査値(今回の患者検査値)「6500,500,17.5」である。
図4に示すように、白血球数については前回と今回共に基準値内であるが悪化している。赤血球数については、前回は基準値外であるが今回は基準値内であり、改善傾向である。また、血色素量については前回と今回共に基準値内であるが悪化している。
よって、判定部130は、指導支援内容33を以下のように判定する。
・薬剤「333」
・プロブレム「効能効果の確認」(P200)に対応する検査項目((1)白血球数、(2)赤血球数、および(3)血色素量)
(1)白血球数
・前回:5800(基準値内)
・今回:6500(基準値内)
・推移:悪化傾向
・服薬指導:要注意
(2)赤血球数
・前回:547(基準値外)
・今回:500(基準値内)
・推移:改善傾向
・服薬指導:経過良好
(3)血色素量
・前回:29.0(基準値外)
・今回:17.5(基準値外)
・推移:悪化傾向
・服薬指導:要指導(服用忘れ、併用薬、生活習慣、飲食物の摂取状況の確認)
<通知処理:ステップS107>
ステップS107において、通知部140は、指導支援内容33を薬剤師に通知するために表示機器941に表示する。
図9は、本実施の形態に係る指導支援内容33の通知例を示す図である。
図9では、ステップS106の判定処理により判定された指導支援内容33を表示機器941に表示する例を示している。
図9に示すように、指導支援内容33は、電子薬歴に重畳して表示されてもよい。
<記録処理:ステップS108>
ステップS108において、服薬指導の実績が指導実績データベース57に記録される。
図10は、本実施の形態に係る指導実績データベース57の構成例を示す図である。
指導実績データベース57には、患者に対する服薬指導の実績が記録される。服薬指導の実績は、薬剤師による入力により指導実績データベース57へ記録される。あるいは、薬剤師に通知された指導支援内容33に関する服薬指導を実施したことをチェックすることにより、自動的に指導支援内容33が実績として記録されてもよい。また音声を認識してテキスト化する文字起こしアプリケーション等(図示せず)を用いて、薬剤師が服薬指導した内容を口語調のまま実績として記録してもよい。
指導実績データベース57には、処方識別情報571と、処方日時572と、薬剤ID573と、処方期間574と、指導回数575と、プロブレムID576と、服薬指導実績577とが設定される。
服薬指導実績577には、患者が来局した日ごとに、薬剤におけるプロブレムごとの服薬指導の実績が設定される。処方識別情報571、処方日時572、薬剤ID573、プログレムID576の組み合わせで、別のレコードとして服薬指導実績が記録される。
図10の例では、服薬指導データベース53の服薬指導内容535に基づく「服薬指導内容(全体)」と、プロブレム検査項目の患者検査値から判定された指導支援内容33に基づく「服薬指導内容(検査値)」とが設定される。このように、「服薬指導内容(全体)」と「服薬指導内容(検査値)」とを個別に記録してもよいし、まとめて記録してもよい。
***他の構成***
<変形例1>
本実施の形態では、ステップS105で前回と今回の患者検査値32を抽出し、ステップS106で前回と今回の患者検査値32から薬剤の効果が出ているか、患者の状態が改善しているのか悪化しているのかの推移を判定した。変形例1として、検査値データベース52に、前回以前(例えば今回が5回目であれば、1~4回目)の患者検査値32が登録されていれば、それらの数値も用いて推移を判定してもよい。その場合は、指導判定テーブル56の前回の患者検査値561を前回以前の傾向により特定するように判定部130が判定してもよい。また前回の患者検査値561に加えて、2回前の患者検査値、3回目の患者検査値等の項目を指導判定テーブル56に構成し、判定部130は今回を含めた3回以上の患者検査値32から推移を判定してもよい。
このように構成することにより、推移の判定の精度向上が期待できる。
<変形例2>
図11は、本実施の形態の変形例2に係る服薬指導支援装置100の構成例である。
本実施の形態では、服薬指導支援装置100における受付部110と取得部120と判定部130と通知部140の機能がソフトウェアで実現される。しかし、変形例として、受付部110と取得部120と判定部130と通知部140の機能がハードウェアで実現されてもよい。
すなわち、図11に示すように、図1におけるプロセッサ910を電子回路909に置き換えてもよい。
電子回路909は、受付部110と取得部120と判定部130と通知部140の機能を実現する専用の電子回路である。電子回路909は、具体的には、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA、ASIC、または、FPGAである。GAは、Gate Arrayの略語である。ASICは、Application Specific Integrated
Circuitの略語である。FPGAは、Field-Programmable Gate Arrayの略語である。
別の変形例として、受付部110と取得部120と判定部130と通知部140の一部の機能が専用のハードウェアで実現され、残りの機能がソフトウェアで実現されてもよい。
プロセッサ910と、メモリ921と、電子回路909とを、総称して「プロセッシングサーキットリ」という。つまり、の機能は、プロセッシングサーキットリにより実現される。
***本実施の形態の効果の説明***
以上のように、本実施の形態に係る服薬指導支援装置によれば、薬剤に付随するプロブレムと検査項目とを紐づけることにより、薬局において、患者の検査値に基づく服薬指導の支援が可能となる。したがって、本実施の形態に係る服薬指導支援装置によれば、薬剤師は傷病名の推測を行わなくても、また傷病名の推測を行う知識がない場合でも、処方薬から患者に対し確認が必要な検査値を把握でき、患者の検査値に基づく、より高精度な服薬指導を薬局においても定常的に提供することができるという効果を奏する。
また、本実施の形態に係る服薬指導支援装置によれば、薬局における服薬指導時の検査値および検査値の推移の活用を支援し、疾患の重症化予防、副作用の発現を未然に防止することが可能となる。
また、本実施の形態に係る指導判定テーブルによれば、例として、以下のようなきめ細かい服薬指導の支援が可能となる。
・検査値が正常値の範囲内であっても、前回から悪化の傾向がある場合は、一例として、“要注意”と判定
・検査値が異常値だったとしても、前回から改善の傾向がある場合は、一例として、“異常値だが前回からは改善”と判定
・異常値で改善の傾向がない場合は、一例として、“服用していない可能性あり”と判定
実施の形態2.
本実施の形態では、主に、実施の形態1に追加する点あるいは異なる点について説明する。なお、実施の形態1と同様の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
本実施の形態では、患者の年齢、性別、特記事項といった特性を用いて患者データベース51から類型を抽出し、類型として抽出された患者における検査値の推移との比較に基づいて指導支援内容を判定してもよい。以下において、類型として抽出された患者における検査値の推移との比較に基づいて判定される指導支援内容を類型支援内容34と呼ぶ。
***構成の説明***
本実施の形態に係る服薬指導支援装置100の構成は、実施の形態1と同様である。
以下において、来局した患者、すなわち服薬指導の対象となる患者を患者Bとする。
判定部130は、患者データベース51に登録されている過去の患者のうち、患者Bと類似する特性を有する類型であり、過去に患者Bと同じ薬剤を処方された過去の患者を抽出する。抽出された過去の患者を患者Cとする。そして、判定部130は、検査値データベース52に基づいて、患者Cの検査値の推移と患者Bの検査値の推移とを比較する。判定部130は、患者Cの検査値の推移と患者Bの検査値の推移とに差異があれば、差異に基づく指導支援内容を類型支援内容34として判定する。
通知部140は、類型支援内容34を薬剤師に通知する。
***動作の説明***
図12は、本実施の形態に係る服薬指導支援装置100の動作を示すフロー図である。
本実施の形態に係る服薬指導支援処理は、主に、実施の形態1に係る服薬指導支援処理の後に実施される。
ステップS201において、判定部130は、来局した患者(すなわち患者B)の特性と検査項目とを特定する。
例えば、患者Bが、実施の形態1の具体例として説明した患者「K123」であれば、性別は「男性」、年齢は「40代」、特記事項として「アレルギー体質」と特性が特定される。また、ステップS105の取得処理によりプロブレム検査項目31は「白血球数、赤血球数、および血色素量」と特定される。
ステップS202において、判定部130は、患者データベース51に登録されている過去の患者のうち、患者Bと同じ類型であり、患者Bと同じ薬剤を過去に処方された患者Cが存在するか否かを判定する。
患者Cがいれば、ステップS203に進む。
患者Cがいなければ、処理を終了する。
ステップS203において、判定部130は、患者データベース51から、患者Cの患者IDを抽出する。
ステップS204において、判定部130は、患者Cの患者IDを用いて、患者Bについて特定されたプロブレム検査項目31に対応する検査値が検査値データベース52にあるかを判定する。
患者Cについてプロブレム検査項目31の検査値があれば、ステップS205に進む。
患者Cについてプロブレム検査項目31の検査値がなければ、処理を終了する。
ステップS205において、判定部130は、検査値データベース52から、患者Cにおけるプロブレム検査項目31の検査値を取得する。
ステップS206において、判定部130は、患者Bにおけるプロブレム検査項目31の検査値の推移と、患者Cにおけるプロブレム検査項目31の検査値の推移とを比較する。
ステップS207において、判定部130は、患者Bにおけるプロブレム検査項目31の検査値の推移と、患者Cにおけるプロブレム検査項目31の検査値の推移とに差異があるかを判定する。
差異があればステップS208に進む。
差異がなければ処理を終了する。
ステップS208において、判定部130は、差異に基づく指導支援内容を類型支援内容34として判定する。
類型支援内容34には、患者Bと患者Cの具体的な検査値の数値に加えて、患者Bと患者Cとの推移の差異が設定される。設定例は以下の通りである。
・患者B:初回から劇的/患者C(類型):緩やかに改善傾向あり
・患者B:〇回目から劇的/患者C(類型):緩やかに改善傾向あり
・患者B:初回から劇的/患者C(類型):緩やかに改善傾向あり
・患者B:〇回目から緩やか/患者C(類型):劇的に改善傾向あり
・患者B:〇回目まで悪化傾向、〇回目から劇的/患者C(類型):緩やかに改善傾向あり
ステップS209において、通知部140は、類型支援内容34を薬剤師に通知するために表示機器941に表示する。例えば、通知部140は、実施の形態1で表示した指導支援内容33の各検査項目に類型支援内容34を追加して表示してもよい。
ステップS210において、服薬指導の実績が指導実績データベース57に記録される。具体的には、実施の形態1で説明した「服薬指導の実績(全体)」および「服薬指導の実績(検査値)」に加えて、類型支援内容34に基づく「服薬指導の実績(類型)」についても記録する。
なお図12を用いて説明したフロー図の中で、患者Cは複数人の場合も含む。患者Cが複数人抽出された場合には、複数人の推移の傾向が類型の傾向となる。具体的には、判定部130は、複数人の患者Cの推移から一番多い傾向を類型の傾向と判定してもよい。また判定部130は、患者Bの推移の傾向と一番類似している患者Cを特定し、特定した患者Cとの比較により患者Bの傾向を判定してもよい。
***本実施の形態の効果の説明***
以上のように、本実施の形態に係る服薬指導支援装置によれば、患者の類型との比較により、検査値の推移が適正かどうか確認することができるので、服薬指導の精度をより高めることができる。
実施の形態3.
本実施の形態では、主に、実施の形態1,2に追加する点あるいは異なる点について説明する。なお、実施の形態1,2と同様の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
本実施の形態では、プロブレム検査項目31に以外の検査項目の検査値が、処方された薬剤により悪化していないかを確認する態様について説明する。
***構成の説明***
本実施の形態に係る服薬指導支援装置100の構成は、実施の形態1と同様である。
取得部120は、検査値データベース52から、プロブレム検査項目31以外の検査項目であるプロブレム外検査項目35の検査値を取得する。
判定部130は、プロブレム外検査項目35の検査値の推移が悪化傾向にあるか否かを判定する。判定部130は、悪化傾向にあるプロブレム外検査項目35の検査値があれば、悪化傾向にあるプロブレム外検査項目35の検査値に基づく指導支援内容をプロブレム外支援内容36として判定する。
通知部140は、プロブレム外支援内容36を薬剤師に通知するために表示機器941に表示する。
***動作の説明***
図13は、本実施の形態に係る服薬指導支援装置100の動作を示すフロー図である。
本実施の形態に係る服薬指導支援処理は、主に、実施の形態1あるいは2に係る服薬指導支援処理の後に実施される。
ステップS301において、取得部120は、検査値データベース52から、プロブレム検査項目31以外の検査項目であるプロブレム外検査項目35の検査値を取得する。具体的には、ステップS105でプロブレム検査項目31として抽出されなかった、検査項目および検査値となる。
ステップS302において、判定部130は、プロブレム外検査項目35の検査値の推移のうち悪化傾向にあるプロブレム外検査項目35の検査値があるか否かを判定する。
悪化傾向にあるプロブレム外検査項目35の検査値があれば、ステップS303に進む。
悪化傾向にあるプロブレム外検査項目35の検査値がなければ、処理を終了する。
ステップS303において、判定部130は、悪化傾向にあるプロブレム外検査項目35の検査値に基づく指導支援内容をプロブレム外支援内容36として判定する。
プロブレム外支援内容36には、悪化傾向にあるプロブレム外検査項目35の検査値の情報が設定される。
ステップS304において、通知部140は、プロブレム外支援内容36を薬剤師に通知するために表示機器941に表示する。例えば、通知部140は、実施の形態1で表示した指導支援内容33の後に、プロブレム外検査項目35の欄を追加し、プロブレム外支援内容36を表示してもよい。
ステップS305において、服薬指導の実績が指導実績データベース57に記録される。具体的には、「服薬指導の実績(全体)」、「服薬指導の実績(検査値)」、および「服薬指導の実績(類型)」に加えて、プロブレム外支援内容36に基づく「服薬指導の実績(プロブレム外検査項目)」についても記録する。
***本実施の形態の効果の説明***
以上のように、本実施の形態に係る服薬指導支援装置によれば、プロブレムに紐づかない検査項目、および、プロブレムに紐づいていたとしても条件により外れた検査項目についても、悪化傾向にある検査項目を抽出することができる。また、悪化傾向にある検査項目の内容を薬剤師に伝えることができる。よって、薬剤師による服薬指導の精度をより高めることができる。
実施の形態4.
本実施の形態では、主に、実施の形態3に追加する点について説明する。なお、実施の形態1から実施の形態3と同様の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態では、悪化傾向にあるプロブレム外検査項目35の検査値から導き出されるプロブレムを追加プロブレム37として生成する態様について説明する。
***構成の説明***
本実施の形態に係る服薬指導支援装置100の構成は、実施の形態1と同様である。
判定部130は、悪化傾向にあるプロブレム外検査項目35の検査値から導き出されるプロブレムを追加プロブレム37として生成する。そして、通知部140は、追加プロブレム37を薬剤師に通知するために表示機器941に表示する。
***動作の説明***
図14は、本実施の形態に係る服薬指導支援装置100の動作を示すフロー図である。
ステップS301およびステップS302については、実施の形態3と同様である。
悪化傾向にあるプロブレム外検査項目35の検査値があれば、ステップS403に進む。
悪化傾向にあるプロブレム外検査項目35の検査値がなければ、処理を終了する。
ステップS403において、判定部130は、悪化傾向にあるプロブレム外検査項目35の検査値から導き出される追加のプロブレムである追加プロブレム37があるか否かを判定する。
追加プロブレム37があれば、ステップS404に進む。
追加プロブレム37がなければ、処理を終了する。
ステップS403の判定処理は、具体的には、以下の通りである。
ステップS302で判定部130は、悪化傾向にあるプロブレム外検査項目35の検査値を取得した場合、ステップS403で判定部130は、検査値基準データベース55を用いて悪化している検査項目553に対応付けられている検査分類ID551を特定する。次に判定部130は、検査分類データベース54を用いて特定された検査分類ID551(検査分類ID542)と対応付けられているプロブレムID541を特定する。最後に、服薬指導データベース53を用いてプロブレムID541(プロブレムID532)に対応付けられている服薬指導内容535を追加プロブレム37として特定する。
ステップS404において、通知部140は、追加プロブレム37を薬剤師に通知するために表示機器941に表示する。例えば、通知部140は、プロブレム外支援内容36の欄に追加プロブレム37を追加する。
ステップS405において、服薬指導の実績が指導実績データベース57に記録される。具体的には、プロブレム外支援内容36に基づく「服薬指導の実績(プロブレム外検査項目)」に加えて、追加プロブレム37を確認するための服薬指導の実績についても記録する。
例えば、患者におけるプロブレム外検査項目35において、検査値が3か月後に急に悪化した検査項目があるような場合、薬剤に対し新たに「3か月ごとに確認すべき検査項目」を追加プロブレム37として生成する。
これにより薬剤師は、追加プロブレム37を新たなプロブレムとして、プロブレムデータベース151に登録してもよい。具体的には、対応する薬剤と追加プロブレム37を服薬指導データベース53に登録する。そして、追加プロブレム37のプロブレムIDと、プロブレム外検査項目35の検査分類IDとを対応付けて検査分類データベース54に登録する。
また、薬剤師は、プロブレムデータベース151に新たに登録した内容を、指導実績データベース57の「服薬指導の実績(プロブレム外検査項目)」の欄に記録してもよい。
***本実施の形態の効果の説明***
以上のように、本実施の形態に係る服薬指導支援装置によれば、処方薬に関連付けられているものの頻度やタイミングの条件で抽出対象とならなかった可能性がある、プロブレムID532に対応付けられている服薬指導内容535を特定することができる。それにより薬剤師に副反応確認の精度の向上が期待できる服薬指導情報を追加で提示できるという効果がある。
以上の実施の形態1から4では、服薬指導支援装置の各部を独立した機能ブロックとして説明した。しかし、服薬指導支援装置の構成は、上述した実施の形態のような構成でなくてもよい。服薬指導支援装置の機能ブロックは、上述した実施の形態で説明した機能を実現することができれば、どのような構成でもよい。また、服薬指導支援装置は、1つの装置でなく、複数の装置から構成されたシステムでもよい。
また、実施の形態1から4のうち、複数の部分を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、1つの部分を実施しても構わない。その他、これら実施の形態を、全体としてあるいは部分的に、どのように組み合わせて実施しても構わない。
すなわち、実施の形態1から4では、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
なお、上述した実施の形態は、本質的に好ましい例示であって、本開示の範囲、本開示の適用物の範囲、および本開示の用途の範囲を制限することを意図するものではない。上述した実施の形態は、必要に応じて種々の変更が可能である。
21 処方せん、22 検査結果、31 プロブレム検査項目、32 患者検査値、33 指導支援内容、34 類型支援内容、35 プロブレム外検査項目、36 プロブレム外支援内容、37 追加プロブレム、100 服薬指導支援装置、110 受付部、120 取得部、130 判定部、140 通知部、150 記憶部、151 プロブレムデータベース、51 患者データベース、511 患者ID、512 氏名、513 患者属性、514 特記事項、52 検査値データベース、521,571 処方識別情報、522,572 処方日時、523 検査項目、53 服薬指導データベース、531,573 薬剤ID、532,541,576 プロブレムID、533 プロブレム名、534 条件、535 服薬指導内容、54 検査分類データベース、542 検査分類ID、55 検査値基準データベース、551 検査分類ID、552 検査分類、553 検査項目、554 基準値、56 指導判定テーブル、561 前回の患者検査値、562 今回の患者検査値、563 推移、564 指導支援内容、57 指導実績データベース、574 処方期間、575 指導回数、577 服薬指導実績、909 電子回路、910 プロセッサ、921 メモリ、922 補助記憶装置、930 入力インタフェース、940 出力インタフェース、941 表示機器、950 通信装置。

Claims (10)

  1. 薬剤師による服薬指導を支援する服薬指導支援装置において、
    薬剤に付随するプロブレムと前記プロブレムの確認に用いられる検査項目とを対応付けるプロブレムデータベースと、
    患者における検査項目ごとの検査値を記録した検査値データベースと、
    前記プロブレムデータベースに基づいて、患者に処方された薬剤に付随するプロブレムの確認に用いられる検査項目をプロブレム検査項目として抽出し、前記プロブレム検査項目に対応する前記患者の検査値を患者検査値として前記検査値データベースから取得する取得部と、
    前記患者検査値に基づいて、前記患者に対する前記薬剤の服薬指導を支援する指導支援内容を判定する判定部と、
    前記指導支援内容を前記薬剤師に通知するために表示機器に表示する通知部と
    を備えた服薬指導支援装置。
  2. 前記判定部は、
    前記患者検査値が基準値外であるか否かに基づいて前記指導支援内容を判定する請求項1に記載の服薬指導支援装置。
  3. 前記患者検査値は、今回の患者検査値と、前回の患者検査値とを含み、
    前記判定部は、
    前記今回の患者検査値と前記前回の患者検査値とを比較し、比較結果に基づいて前記指導支援内容を判定する請求項1または請求項2に記載の服薬指導支援装置。
  4. 前記服薬指導支援装置は、
    前記前回の患者検査値が基準値内であるか基準値外であるかの各々の場合において、前記今回の患者検査値が基準値内であるか基準値外であるかに応じた指導支援内容を対応付けた指導判定テーブルを備え、
    前記判定部は、
    前記比較結果に基づいて、前記指導判定テーブルから前記指導支援内容を抽出する請求項3に記載の服薬指導支援装置。
  5. 前記プロブレムデータベースは、
    薬剤と、前記薬剤に付随するプロブレムと、前記プロブレムが有効となる条件と、前記プロブレムを確認するための服薬指導内容とを対応付けた服薬指導データベースと、
    プロブレムと、検査項目の種類を表す検査分類とを対応付けた検査分類データベースと、
    検査分類と、前記検査分類に属する検査項目と、前記検査項目における基準値とを対応付けた検査値基準データベースとから構成され、
    前記取得部は、
    前記服薬指導データベースに基づいて、前記患者に処方された薬剤に付随するプロブレムのうち前記条件を満たすプロブレムを抽出し、抽出したプロブレムに対応する検査分類を前記検査分類データベースから抽出し、抽出した検査分類に属する検査項目を前記プロブレム検査項目として前記検査値基準データベースから取得する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の服薬指導支援装置。
  6. 前記服薬指導支援装置は、
    患者と前記患者の特性とを対応付けた患者データベースを備え、
    前記判定部は、
    前記患者データベースに登録されている過去の患者のうち、前記患者と類似する特性を有する類型であるとともに、過去に前記薬剤を処方された過去の患者を抽出し、前記検査値データベースに基づいて、前記過去の患者の検査値の推移と前記患者の推移とを比較し、前記過去の患者の検査値の推移と前記患者の検査値の推移とに差異があれば、前記差異に基づく前記指導支援内容を類型支援内容として判定し、
    前記通知部は、
    前記類型支援内容を薬剤師に通知する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の服薬指導支援装置。
  7. 前記取得部は、
    前記検査値データベースから、前記プロブレム検査項目以外の検査項目であるプロブレム外検査項目の検査値を取得し、
    前記判定部は、
    前記プロブレム外検査項目の検査値の推移が悪化傾向にあるか否かを判定し、悪化傾向にある前記プロブレム外検査項目の検査値があれば、悪化傾向にある前記プロブレム外検査項目の検査値に基づく前記指導支援内容をプロブレム外支援内容として判定し、
    前記通知部は、
    前記プロブレム外支援内容を薬剤師に通知する請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の服薬指導支援装置。
  8. 前記判定部は、
    前記悪化傾向にある前記プロブレム外検査項目の検査値から導き出されるプロブレムを追加プロブレムとして生成し、
    前記通知部は、
    前記追加プロブレムを通知する請求項7に記載の服薬指導支援装置。
  9. 薬剤師による服薬指導を支援する服薬指導支援装置であるコンピュータに用いられる服薬指導支援方法において、
    前記コンピュータは、
    薬剤に付随するプロブレムと前記プロブレムの確認に用いられる検査項目とを対応付けるプロブレムデータベースと、
    患者における検査項目ごとの検査値を記録した検査値データベースと
    を備え、
    前記コンピュータが、前記プロブレムデータベースに基づいて、患者に処方された薬剤に付随するプロブレムの確認に用いられる検査項目をプロブレム検査項目として抽出し、前記プロブレム検査項目に対応する前記患者の検査値を患者検査値として前記検査値データベースから取得し、
    前記コンピュータが、前記患者検査値に基づいて、前記患者に対する前記薬剤の服薬指導を支援する指導支援内容を判定し、
    前記コンピュータが、前記指導支援内容を前記薬剤師に通知するために表示機器に表示する服薬指導支援方法。
  10. 薬剤師による服薬指導を支援する服薬指導支援装置であるコンピュータに用いられる服薬指導支援プログラムにおいて、
    前記コンピュータは、
    薬剤に付随するプロブレムと前記プロブレムの確認に用いられる検査項目とを対応付けるプロブレムデータベースと、
    患者における検査項目ごとの検査値を記録した検査値データベースと
    を備え、
    前記プロブレムデータベースに基づいて、患者に処方された薬剤に付随するプロブレムの確認に用いられる検査項目をプロブレム検査項目として抽出し、前記プロブレム検査項目に対応する前記患者の検査値を患者検査値として前記検査値データベースから取得する取得処理と、
    前記患者検査値に基づいて、前記患者に対する前記薬剤の服薬指導を支援する指導支援内容を判定する判定処理と、
    前記指導支援内容を前記薬剤師に通知するために表示機器に表示する通知処理と
    前記コンピュータに実行させる服薬指導支援プログラム。
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