JP5830769B2 - ビーズを製造するためのシステムおよび方法 - Google Patents

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Description

発明の詳細な説明
[技術分野]
本発明はビーズ、たとえば高密度ビーズを製造するためのシステムと方法に関する。より詳しくは、本発明はビーズ、たとえば高分子材料により包囲された高密度コア粒子を含む高密度ビーズを製造するための連続的な工程と装置に関する。
[背景技術]
高分子材料を含むビーズは、クロマトグラフィ用担体の基本マトリクスとしてよく使われており、最も一般的に使用される高分子材料がアガロースである。アガロースは、その非特異的な吸着特性、親水性、塩基や溶媒等に対する強い耐化学性、高い多孔性および、架橋と官能化のための豊富なOH基といった理由から、基本マトリクスとして理想的である。クロマトグラフィ用担体には、外側にアガロースのコーティングを有する1つまたは複数のコア粒子を含むタイプのものがある。このようなビーズは、流動流の浮力に対抗するためにビーズの密度を制御しなければならない流動層吸着に特に有益であるが、イオン交換およびアフィニティクロマトグラフィの充填層用担体としても使用できる。
アガロースビーズの一般的な作製方法は、アガロースを含む水性液体を攪拌容器内で疎水性液体と接触させる方法である。このようなバッチ工程は、均質なビーズとコアを有するビーズのどちらの作製にもよく使用される。アガロースの固体をコア材料の存在する水中に懸濁させ、これをアガロースの融点(約90℃)またはそれ以上の温度まで加熱する。この高温のアガロース溶液を、攪拌容器内の高温の疎水性流体の中に注ぐ。疎水性流体は、トルエンまたは鉱油等の溶媒とすることができる。水性アガロース溶液と疎水性流体は混ざり合わないため、攪拌を続けることによって、これら2つの液体は高温のアガロース溶液により包囲されたコア材料が小さな液滴となって疎水性流体中に懸濁した状態のエマルションとなる。通常、疎水性流体に溶解する界面活性剤を添加して、小さな液滴を安定化させ、小滴が凝集して大きな液滴になるのを防止する。次に、エマルションを攪拌タンクの中で約30〜300分かけて徐々に冷却し、液滴をゲル状のビーズへと固化する。その後、ビーズを洗浄し、ふるい分けによって実用的な範囲の粒度のものに分ける。
欧州特許第1764151号明細書(米国特許出願公開第2007/0069408号明細書と同じ)には、アガロースまたは固体コアを有するアガロースビーズの別の製造方法が記載されている。この工程では、アガロースを好適な液体に溶解/溶融させ、これを疎水性液体と混合してエマルションを形成し、このエマルションをアガロースのゲル化点またはそれ以上の温度に保持し、エマルションをスタティックミキサにかけてアガロースの小滴を作り、アガロースの小滴を第二の疎水性液体槽の中で固化する。その後、デキャンティングまたは遠心分離によってビーズを回収できる。これらのビーズは、洗浄後、使用しても、あるいはさらに処理してアガロースを架橋し、および/またはアガロースに各種の官能化を加えてもよい。欧州特許第1764151号明細書では、攪拌容器の代わりにスタティックミキサを用いることによって、アガロースビーズの形成における不均一性を最低限に抑え、ビーズの連続的製造方法の確立を図っている。
中国特許出願公開第1457919A号明細書では、懸濁液を調合し、乳化剤を加えながらこの懸濁液をサラダ油中で乳化させることによって、アガロースゲルの薄いシェル媒体で被覆された高密度コア材料を調製する方法が開示されている。
先行技術文献では、公開されているものの多くが、方法全体、つまり加熱、乳化および冷却が同じ反応容器の中で30分以上の時間をかけて行われるベンチスケールでの方法に関するものである。実際の量産規模、すなわち工業規模の生産では、処理時間、特に冷却時間ははるかに長くなることがある。公開されている先行技術のまた別の問題は、先行技術文献で紹介された方法が連続的な方法でもない点や、コア粒子、高分子材料(アガロース等)、疎水性液体のエマルションを提供して、好ましくは平均粒度の小さな高密度ビーズを作製する際に加えられるせん断力が、ビーズが合体してより大きなビーズの凝集体や不規則な塊が形成されるのを防止し、または最小限にとどめるのには不十分であるという点である。
したがって、面倒なバッチ方式に代わり、ビーズの製造、たとえば高密度ビーズの製造に、本当の意味での連続的工程を用いることが望ましい。さまざまなビーズ製造方法が研究され、発表されてきたが、ビーズ、たとえば高密度ビーズの工業規模での連続生産のことは、どの特許や文献にも記載されていない。
そこで、ビーズ、たとえば高密度ビーズを製造するための改善された方法と改善されたシステム、特に、ビーズの凝集がほとんどなく、非常に規則的な球形で、平均粒度の小さなビーズ、たとえば高密度ビーズを工業規模で連続的に製造する方法を提供することが望ましい。
[発明の目的]
本発明の実施形態の目的は、ビーズ、たとえば高密度ビーズを連続的に工業規模で製造するための方法とシステムを提供することである。
[発明の概要]
そこで、本発明の1つの態様は、ゲル化可能な材料を含むビーズを製造するための方法に関し、前記方法は、
(i)(a)ゲル化可能な材料を含む液体組成物と、(b)第一の疎水相とを混合するステップと、
(ii)液体組成物と第一の疎水相を第一の反応器内の乳化手段に供するステップであって、乳化を、外部からの機械的エネルギーを加えて、第一の疎水相中にゲル化可能な材料を含む個別の小滴が存在する状態のエマルションを作ることによって行うステップと(ゲル化可能な材料が分散相となり、第一の疎水相が連続相となる)、
(iii)エマルションを第一の反応器から安定化用反応器に移すことによって小滴を安定化させるステップであって、安定化用反応器ではステップ(ii)で得られたエマルションをゲル化手段に供して5分以内にゲル化させ、ビーズを形成するステップと、
を含む。
本発明の他の態様は、第一の反応器を備えるシステムに関し、前記第一の反応器は、
(i)(a)ゲル化可能な材料を含む液体組成物と、(b)第一の疎水相とを乳化させる手段であって、乳化を、外部からの機械的エネルギーを加えて、第一の疎水相中にゲル化可能な材料を含む個別の小滴が存在する状態のエマルションを作ることによって行う乳化手段と(ゲル化可能な材料が分散相となり、第一の疎水相が連続相となる)、
(ii)少なくとも1つの排出口であって、エマルションを第一の反応器から、小滴を安定化させる安定化用反応器に輸送するための排出口と、
を備える。
高密度ビーズを製造するための、本発明の方法とシステムを示す図である。 インラインミキサの回転速度に対する製品収率を示す図である。 反応器の容積1リットルあたりの外部からの機械的エネルギー投入量に対する製品収率を示す図である。 図1、2で使用したアガロース高分子ネットワークで捕捉された炭化タングステン粒子を含む高密度アガロースビーズの概念的構造を示す図である。
以下に、本発明をより詳しく説明する。
[発明の詳細な説明]
本発明によるビーズ、たとえば高密度ビーズは、さまざまな目的に使用される。特に、本発明によるビーズ、たとえば高密度ビーズは、クロマトグラフィ、たとえば流動層吸着、膨張層吸着、充填層吸着等に、たとえば複合的な媒質から特定の化合物を単離または分離するために使用してもよい。複合的な媒質とは乳、血液、果物抽出物、野菜抽出物、魚抽出物等からの天然由来の媒質であってもよく、あるいは媒質は発酵工程から得られたものでもよく、あるいは媒質は産業廃棄物、廃水その他であってもよい。
クロマトグラフィ等に使用されるビーズ、たとえば高密度ビーズの製造には、本発明が提案されるまで、ビーズ、たとえば高密度ビーズの製造中に形成される小滴、たとえば高密度小滴が、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料(任意で、密度制御用コア粒子と組み合わされたもの)と第一の疎水相、たとえば有機相の乳化中か、またはビーズ、たとえば高密度ビーズがたとえば冷却等によって十分に安定化され、安定化したビーズ、たとえば安定化した高密度ビーズが提供される前のいずれかに合体する傾向があるため、問題があった。本願の文脈において「安定化したビーズ」および「安定化した高密度ビーズ」という用語は、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の融点および/またはゲル化点より低い温度、好ましくはゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の融点より10℃以上低い温度、より好ましくはゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の融点より20℃以上低い温度、さらにより好ましくはゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の融点より30℃以上低い温度、さらにより好ましくはゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の融点より40℃以上低い温度で合体しないビーズを指す。本願の文脈において、「安定化した高密度ビーズ」および「高密度ビーズ」という用語は同義的に使用してもよい。本願の文脈において、「安定化したビーズ」および「ビーズ」という用語は同義的に使用してもよい。
本願の文脈において、「ゲル化可能な材料」という用語は、そのゲル化可能な材料の融点より高い温度まで加熱されると液体化し、材料をゲル化点より低い温度まで冷却すること等によるゲル化手段に供すると、液体から固体の水和状態(ゲル)に変化することのできる材料を指す。「融点」はゲル化点より高いことが多い。
本発明のある実施形態において、ゲル化可能な材料は高分子材料を含む。
本願の文脈において、「液体組成物」という用語は、溶剤中にゲル化可能な材料が存在する懸濁液または溶液を指す。
本発明のある実施形態において、液体組成物は懸濁液である。
本発明のある実施形態において、懸濁液は水性懸濁液である。
本発明のある実施形態において、液体組成物は溶液である。
本発明のある実施形態において、第一の疎水相は有機相および/または無機相を含む。
本発明のある実施形態において、有機相は油、たとえば鉱油である。
本発明のある実施形態において、有機相は植物油またはシリコーン油である。
本発明のある態様は、ゲル化可能な材料と密度制御用コア粒子を含む高密度ビーズの製造方法である。
本発明の別の態様は、実質的に凝集しない、変形または奇形のないビーズ、たとえば高密度ビーズを製造する方法を提供することであり、この方法は、ゲル化したビーズを形成するための安定化工程中にエマルション内の小滴(分散相)が合体するのを防止する手段を提供する。本願の文脈において、「合体しないビーズ」という用語は、本発明によるビーズ、たとえば高密度ビーズの製造中に生成される小滴、たとえば高密度小滴が実質的に合体しないことを指す。実質的に合体しないとは、ゲル化可能な材料、たとえばアガロースと密度制御用コア粒子、たとえば炭化タングステンの凝集、変形、奇形構造の形成および繊維構造がまったくない、または限定されていることを指し、好ましくは合体が水性懸濁液の5%未満、たとえば合体が水性懸濁液の3%未満、たとえば合体が水性懸濁液の1%未満、たとえば合体が水性懸濁液の0.5%未満、またはたとえば合体が水性懸濁液の0.1%未満であってよい。
「水性懸濁液」という用語は、本願の文脈においては、水性溶媒、たとえば水が存在する場合または存在しない場合の、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料と、任意で密度制御用コア粒子との懸濁液、好ましくはゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の融点より高い温度まで加熱されたときの(密度制御用コア粒子(これが使用される場合)を含む高分子材料の)溶融物懸濁液を指す。
本発明により、ビーズ、たとえば高密度ビーズを連続工程で製造する方法を提供することが可能となった。
さらに、ビーズ、たとえば高密度ビーズを工業規模で製造する方法を提供することが可能となった。特に、ビーズ、たとえば高密度ビーズを工業規模で連続工程により生産する方法を提供することが可能となった。
本発明において、「工業規模」とは、ビーズ、たとえば高密度ビーズの個々の用途に応じて、ビーズ、たとえば高密度ビーズを毎時少なくとも5kg、たとえばビーズ、たとえば高密度ビーズを毎時少なくとも10kg、たとえばビーズ、たとえば高密度ビーズを毎時少なくとも15kg、たとえばビーズ、たとえば高密度ビーズを毎時少なくとも30kg、たとえばビーズ、たとえば高密度ビーズを毎時少なくとも50kgを製造することを指す。
ビーズ、たとえば高密度ビーズを提供するために、a)液体組成物、たとえば、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料中に密度制御用コア粒子(これが使用される場合)を含む懸濁液と、b)第一の疎水相、たとえば有機相と、の第一の混合物を、乳化手段に供してもよい。本願の文脈において、「乳化手段」とは、エマルションを調製する乳化工程を指す。エマルションとは、非混和性(混ざり合わない)物質の混合物である。したがって、1つの物質(分散相、たとえば水性懸濁液)がもう一方の物質(連続相、たとえば第一および/または第二の疎水相、たとえば第一および/または第二の有機相)の中に分散される。
本発明の文脈において、「第一の混合物」という用語は、エマルションが形成される前の、液体組成物、たとえば水性懸濁液(密度制御用コア粒子(これが使用される場合)とゲル化可能な材料、たとえば高分子材料)と第一の疎水相、たとえば第一の有機相の混合物を指す。本願の文脈において、「エマルション」とは、分散相(液体組成物、たとえば水性懸濁液)と連続相(第一の疎水相、たとえば第一の有機相)が形成される混合物を指す。
本発明のある実施形態において、ビーズ、たとえば高密度ビーズの粒度分布および/またはビーズ、たとえば高密度ビーズの密度は、加えられる外部からの機械的エネルギーの程度、たとえば機械ミキサ、たとえばインラインミキサの混合速度によって決定され得る。
さらに、ビーズ、たとえば高密度ビーズの粒度分布および/またはビーズ、たとえば高密度ビーズの密度は、密度制御用コア粒子(これが使用される場合)とゲル化可能な材料、たとえば高分子材料および第一の疎水相、たとえば有機相を含む第一の混合物の流量によって、また混合、乳化および、たとえば冷却(安定化)による安定化から決定され得る。
さらに、ビーズ、たとえば高密度ビーズの粒度分布および/またはビーズ、たとえば高密度ビーズの密度は、密度制御用コア粒子(これが使用される場合)の密度および、液体組成物、たとえば密度制御用コア粒子(これが使用される場合)とゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の水性懸濁液の密度によって決定され得る。
以上に加え、ビーズ、たとえば高密度ビーズの粒度分布および/またはビーズ、たとえば高密度ビーズの密度は、液体組成物、たとえば溶融したゲル化可能な材料、たとえば高分子材料と密度制御用コア粒子(これが使用される場合)とを含み、第一の疎水相、たとえば第一の有機相内で乳化されるべき水性懸濁液の粘度によって決定され得る。特に、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の濃度が、得られるビーズ、たとえば高密度ビーズの粒度に影響を与え得る。
本発明の別の実施形態において、第一の疎水相、たとえば第一の有機相の粘度および/またはエマルションの粘度が、ビーズ、たとえば高密度ビーズの粒度分布および/またはビーズ、たとえば高密度ビーズの密度に影響を与え得る。
本発明のある実施形態において、ビーズ、たとえば高密度ビーズの粒度分布および/またはビーズ、たとえば高密度ビーズの密度は、上記の特徴(加えられる外部からの機械的エネルギーの程度、流量、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の粘度、液体組成物、たとえば水性懸濁液の粘度、密度制御用コア粒子(これが使用される場合)の密度、液体組成物、たとえば密度制御用コア粒子(これが使用される場合)とゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の水性懸濁液の密度、第一の疎水相、たとえば第一の有機相の粘度、およびエマルションの粘度)のうちの少なくとも2つ、たとえば上記の特徴のうちの少なくとも3つ、たとえば上記の特徴のうちの4つ、たとえば上記の特徴のうちの少なくとも5つ、たとえば上記の特徴の6つによって影響を受ける場合がある。
好ましくは、ビーズ、たとえば高密度ビーズの粒度分布および/または密度は、ステップ(ii)で加えられる外部からの機械的エネルギーの程度によって制御されてもよい。
本発明の好ましい実施形態において、乳化工程では、密度制御用コア粒子(これが使用される場合)とゲル化可能な材料、たとえば高分子材料と第一の疎水相、たとえば第一の有機相との第一の混合物に外部からの機械的エネルギーが加えられる。
好ましくは、外部からの機械的エネルギーは、反応器の容積1Lあたり少なくとも10ワット、たとえば反応器の容積1Lあたり少なくとも25ワット、たとえば反応器容積1Lあたり少なくとも75ワット、たとえば反応器の容積1Lあたり少なくとも90ワット、たとえば反応器の容積1Lあたり少なくとも100ワット、たとえば反応器の容積1Lあたり少なくとも250ワット、たとえば反応器の容積1Lあたり少なくとも400ワット、たとえば反応器の容積1Lあたり少なくとも500ワット、たとえば反応器の容積1Lあたり少なくとも750ワット、たとえば反応器の容積1Lあたり少なくとも1000ワット、たとえば反応器の容積1Lあたり少なくとも1250ワット、たとえば反応器の容積1Lあたり少なくとも1500ワット、たとえば反応器の容積1Lあたり少なくとも1750ワット、たとえば反応器の容積1Lあたり少なくとも2000ワット、たとえば反応器の容積1Lあたり少なくとも3000ワット、たとえば反応器の容積1Lあたり少なくとも5000ワット、たとえば反応器の容積1Lあたり少なくとも10,000ワットに対応する。
本発明のある実施形態において、外部からの機械的エネルギーは、反応器の容積1Lあたり少なくとも100ワット、たとえば少なくとも250ワット/Lに対応する。
本発明のある実施形態において、外部からの機械的エネルギーは、反応器の容積1Lあたり少なくとも1000ワット、たとえば少なくとも2000ワット/Lに対応する。
反応器の容積は、外部からの機械的エネルギーが加えられる第一の反応器の液体充填容積と言ってもよい。第一の反応器は、少なくとも1つの液体取入れ口と1つの液体排出口を有する立方体、球体または空洞の形態でもよく、また、中に導入される流体に外部からの機械的エネルギーが加えられる、区切られ、局所化された領域を有する管またはパイプの形態であってもよい。
乳化工程は、外部からの機械的エネルギー、たとえば機械的な混合、動揺、攪拌、かき混ぜ、噴霧、回転、機械的振動、粉砕、せん断、圧搾、超音波等の圧力波の使用、あるいはこれらの組み合わせを加えることによって行われてもよい。本発明のある実施形態において、乳化工程には化学的操作、たとえば界面活性剤または乳化剤の添加をさらに組み合わせてもよい。
本発明の好ましい実施形態において、乳化工程は、機械的操作、好ましくは機械ミキサ、たとえばインラインミキサの操作によって行われてもよい。
「機械ミキサ」と「ダイナミックミキサ」という用語は、本発明の分野においては同義的に使用してもよい。しかしながら、2つの用語の機能と効果は同じと考えられる。好ましくは、機械ミキサ(またはダイナミックミキサ)は、100rpm以上の速度、たとえば200rpm以上の速度、たとえば500rpm以上の速度、たとえば1000rmp以上の速度、たとえば1500rpm以上の速度、たとえば2000rpm以上の速度、たとえば2500rpm以上の速度、たとえば3000rpm以上の速度、たとえば3500rpm以上の速度、たとえば4000rpm以上の速度、たとえば4500rpm以上の速度、たとえば10,000rpm以上の速度、たとえば20,000rpm以上の速度、たとえば30,000rpm以上の速度、たとえば50,000rpm以上の速度で動作する。
本発明のある実施形態において、外部からの機械的エネルギーは、100rpm以上の速度、たとえば200rpm以上の速度、たとえば500rpm以上の速度で動作する機械ミキサによって提供される。
本発明のある実施形態において、外部からの機械的エネルギーは、1000rpm以上の速度、たとえば3000rpm以上の速度、たとえば6000rpm以上の速度で動作する機械ミキサによって提供される。
好ましくは、外部からの機械的エネルギーはインラインミキサによって提供されてもよい。本願の文脈において、「インラインミキサ」という用語は、強力な吸引力を発して、液体組成物、たとえば水性懸濁液と第一の疎水相、たとえば第一の有機相を、ロータ/ステータアセンブリの中に引き込み、その後遠心力で第一の混合物を周辺に追いやり、そこで粉砕動作を加えてエマルションを作るように機能する装置を指す。その後、形成されたエマルションが高速でステータの孔から押し出されて、続いて機械の排出口を出て、配管を通る際に強力な水圧によりせん断される。同時に、新鮮な液体組成物、たとえば水性懸濁液と第一の疎水相、たとえば第一の有機相が連続的にインラインミキサの中に引き込まれ、混合と送液サイクルが継続されるため、ビーズ、たとえば高密度ビーズの連続的な製造方法の実現に役立つ。当業者であれば、ほかにも上記と同様の機能を果たす乳化手段を容易に選択できるであろう。
本願の文脈において、「外部からの機械的エネルギー」にスタティックミキサは含まれないが、これは、スタティックミキサは外部からの機械的エネルギーを供給しないと考えられ、またスタティックミキサにより供給されるエネルギーはビーズ、たとえば高密度ビーズを提供するのに十分でないからである。
スタティックミキサは一般に、推進力、熱および/または質量の交換を行う工程に使用される。スタティックミキサは、均質化、滞留時間分布の狭小化、連続動作における分散と熱伝達のために使用してもよい。スタティックミキサは、2つの混和する液体または蒸気の流れのブレンド(混合)、混和しない液体を分散させるエマルションの調製、液体中への気体の分散、熱伝達のための装置である。
スタティックミキサは可動部品を持たないため、機械的(ダイナミック)ミキサ(ポンプ、攪拌機)とは異なる。混合エネルギーは、液体をシステムから輸送するポンプによって供給され、圧力低下によって流れから取り除かれる。
したがって、スタティックミキサの効率は使用される液体の流量に大きく依存し、これによって制限される。これはダイナミック/機械的装置にはあてはまらず、ダイナミック/機械的装置の場合、工程ラインの中のどの位置にも区画された場所を選び、そこに局限化して非常に高いエネルギー供給を行うことができる。
以上のように、本発明の発明者らは、スタティックミキサがビーズ、たとえば高密度ビーズの作製には不十分であり、それは、液体組成物、たとえば水性懸濁液を第一の疎水相、たとえば第一の有機相の中で乳化させるのに使用できる単位容積あたりのエネルギーが比較的低いからであることを発見した。
[方法]
本発明による方法のある実施形態において、その中のステップ(i)および/または(ii)は、ゲル化可能な材料のゲル化点より高い温度で行われる。
本発明のある実施形態において、ゲル化のための手段は、エマルションの温度をゲル化点より高い温度からゲル化点より低い温度まで下げることによる熱ゲル化である。
「熱ゲル化」という用語は、本願の文脈において、ゲル化可能な材料の温度を、ゲル化点より高い温度からゲル化点より低い温度に変更させることによって、凝塊形成しない単独粒子ビーズを得るという手段によってゲルを形成することを意味する。
本発明の好ましい態様において、密度1.5g/mL以上で、高分子材料によって包囲された密度制御用コア粒子を含む高密度ビーズを製造する方法が提供される。この方法は、
(i)(a)密度制御用コア粒子と高分子材料を含む水性懸濁液と、(b)第一の有機相を第一の反応器へと加えるステップと、
(ii)水性懸濁液と第一の有機相を乳化手段に供するステップであって、乳化を、外部からの機械的エネルギーを加えて、第一の有機相中に高分子材料によって包囲された密度制御用コア粒子を含む個別の高密度小滴が存在する状態のエマルションを作ることによって行うステップと(高分子材料によって包囲された密度制御用コア粒子は分散相となり、第一の有機相は連続相となる)、
(iii)エマルションを第一の反応器から安定化用反応器に移すことによって高密度小滴を安定化させるステップであって、安定化用反応器では、ステップ(ii)で得られたエマルションの温度を、1秒以内に高分子材料のゲル化点より低い温度まで下げて、高密度ビーズを形成するステップと、
を含み、
ステップ(i)および(ii)は、高分子材料のゲル化点より高い温度で実行される。
ある実施形態において、本発明による方法は密度2.0g/mL以上の高密度ビーズを製造するためのものである。
ある実施形態において、本発明による方法は密度3.0g/mL以上の高密度ビーズを製造するためのものである。
本願の文脈において、「高密度小滴」という用語は、高分子材料により包囲された高密度コア粒子で、高分子材料が液化した形態であるものを指す。
エマルションを作るために、第一の疎水相、たとえば第一の有機相の中の密度制御用コア粒子(これが使用される場合)とゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の温度は、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の融点と同じまたはそれ以上であるべきである。好ましくは、温度はゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の融点より1℃以上高く、たとえばゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の融点より5℃以上高く、たとえばゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の融点より10℃以上高く、たとえばゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の融点より20℃以上高く、たとえばゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の融点より30℃以上高く、たとえばゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の融点より40℃以上高い温度であるべきである。
本発明のまた別の実施形態において、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料のゲル化点は、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の融点より低くてもよく、この場合、温度は第一の反応器に入る前に、その融点より低く(ただし、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料のゲル化点より高く)調整してもよい。このような状況では、温度は好ましくは、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料のゲル化点より5℃以上高く、たとえばゲル化可能な材料、たとえば高分子材料のゲル化点より10℃以上高く、たとえばゲル化可能な材料、たとえは高分子材料のゲル化点より20℃以上高く、たとえばゲル化可能な材料、たとえば高分子材料のゲル化点より30℃以上高く、たとえばゲル化可能な材料、たとえば高分子材料のゲル化点より40℃以上高い温度であるべきである。
本発明のある実施形態において、ステップ(i)および/または(ii)における密度制御用コア粒子(これが使用される場合)とゲル化可能な材料、たとえば高分子材料および/または第一の疎水相、たとえば第一の有機相の温度は、40℃以上、たとえば50℃以上、たとえば70℃以上、たとえば80℃以上、たとえば90℃以上、たとえば110℃以上、たとえば120℃以上、たとえば40〜120℃の範囲、たとえば50〜110℃の範囲、たとえば、40〜95℃の範囲、たとえば60〜90℃の範囲、たとえば約80℃である。
本願の文脈において、「融点」という用語は、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料が固体相から液体相に変化する状態を指す。
液体組成物、たとえば水性懸濁液と第一の疎水相、たとえば第一の有機相は、順次、別々に、同時に、または均質な混合物として第一の反応器に加えてもよい。第一の疎水相、たとえば第一の有機相は、好ましくは油、たとえば鉱油とすることができ、これはゲル化可能な材料、たとえば高分子材料、たとえばアガロースの融点またはゲル化点の温度またはそれより高い温度まで加熱して、溶液の中に保持されるようにしてもよい。これによって、疎水相、たとえば油が連続相で液体組成物、たとえばゲル化可能な材料、たとえば高分子材料により包囲された密度制御用コア粒子(使用される場合)を含む水性懸濁液が分散相であるような、連続および分散相を有する液体エマルションが形成される。液体組成物、たとえば水性懸濁液と第一の疎水相、たとえば第一の有機相を含む第一の混合物は機械的に処理され、たとえば攪拌またはかき混ぜによってエマルションが形成され、好ましくは攪拌またはかき混ぜ速度が、得られたビーズ、たとえば高密度ビーズおよび/または小滴、たとえば高密度小滴の粒度および/または密度に影響を与え得る。ビーズ、たとえば高密度ビーズおよび/または小滴、たとえば高密度小滴の粒度に影響を与え得るその他の特徴は、エマルションの温度、液体組成物、たとえば水性懸濁液に添加されるゲル化可能な材料、たとえば高分子材料、たとえばアガロースの濃度、第一の疎水相、たとえば第一の有機相の粘度、乳化されるべき溶融したゲル化可能な材料、たとえば高分子材料と密度制御用コア粒子(これが使用される場合)の粘度、密度制御用コア粒子(これが使用される場合)の密度、密度制御用コア粒子(これが使用される場合)とゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の水性懸濁液の密度、液体組成物、たとえば密度制御用コア(これが使用される場合)とゲル化可能な材料、たとえば高分子材料を含む水性懸濁液の、第一の疎水相、たとえば第一の有機相の体積に関する体積、およびこれらの組み合わせであってもよい。
本発明のある実施形態において、エマルションには、ある比率で液体組成物、たとえば密度制御用コア(これが使用される場合)とゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の水性懸濁液と第一の疎水相、たとえば第一の有機相が含まれ、この比率の範囲は1:1〜1:20、たとえば1:1.5〜1:10の比率、たとえば1:2〜1:10の比率、たとえば1:3〜1:10の比率、たとえば1:3〜1:8の比率、たとえば1:3〜1:5の比率、たとえば1:3〜1:4の比率である。
好ましくは、液体組成物、たとえば水性懸濁液は密度制御用コア粒子を、1%v/v(ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料に関する密度制御用コア粒子の体積)以上含み、たとえば3%v/v以上、たとえば5%v/v以上、たとえば8%v/v以上、たとえば10%v/v以上、たとえば12%v/v以上、たとえば15%v/v以上、たとえば20%v/v以上、たとえば25%v/v(ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料に関する密度制御用コア粒子の体積)以上を含む。
ビーズ、たとえば高密度ビーズ等を作る方法は、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料と密度制御用コア粒子(これが使用される場合)を容器またはタンクの中に、任意で水性溶媒とともに加えることによって液体組成物、たとえば水性懸濁液を作るステップと、その後ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の融点またはそれより高い温度まで加熱するステップを含んでいてもよい。これは、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料に応じて、好ましくは、たとえばゲル化可能な材料、たとえば高分子材料を液体組成物、たとえば水性懸濁液に溶解させるために、一般に約80℃から約120℃である。したがって、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料を第一の反応器に加える前に、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料は水性溶媒中に懸濁されるか、溶融されてもよい。好ましくは、密度制御用粒子(これが使用される場合)とゲル化可能な材料、たとえば高分子材料は、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の融点より高い温度まで加熱してから、第一の反応器に加えてもよい。
本発明の好ましい実施形態において、ステップ(i)で、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料は、密度制御用コア粒子と混合してから、第一の疎水相、たとえば第一の有機相とともに第一の反応器に加えてもよい。さらに、好ましくは密度制御用コア粒子(これが使用される場合)とゲル化可能な材料、たとえば高分子材料は、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の融点より高い温度まで加熱してから、第一の疎水相、たとえば第一の有機相と混合され、および/または第一の反応器に加えられる。
本願の文脈において、「水性溶媒」という用語は、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料を溶解させるのに適した液体を指す。好ましくは、水性溶剤は水である。本発明のある実施形態において、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の溶解性を改善するために、1種類または複数の助溶剤を液体組成物、たとえば水性懸濁液の20重量%以下の少量だけ添加してもよい。好適な助溶剤の例としては、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミドおよび/またはジメチルスルホキシドがある。上記以外の種類の適当な水性溶媒と助溶剤は当業者の間で公知である。
本発明の好ましい実施形態において、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料は、温度をゲル化可能な材料、たとえば高分子材料のゲル化点より低い温度まで下げることによってゲル化され、ビーズ、たとえば高密度ビーズが形成される。好ましくは、小滴、たとえば高密度小滴は、ステップ(iii)のエマルションまたは前記エマルションの一部を第二の疎水相、たとえば第二の有機相と接触させることによって安定化してもよい。
本発明のある実施形態において、小滴は、ステップ(iii)のエマルションまたは前記エマルションの一部を安定化用反応器の中で第二の疎水相と接触させることによって安定化される。
エマルションは、好適な装置の中に流し、または圧送して、高速冷却に適した少量ずつのエマルションを生成してもよい(高速低温化は、ビーズの凝塊や変形が最小限のビーズ、たとえば高密度ビーズの安定化に有利である)。
好ましい実施形態において、エマルションまたは少量ずつのエマルションは第一の反応器から出て、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料のゲル化点より低い温度に維持された第二の疎水相、たとえば第二の有機相(好ましくは、乳化剤および/または表面活性剤を使用しない)を含む第二の反応器の中に入る。これによって、小滴、たとえばゲル化可能な材料、たとえば高分子材料によって包囲された密度制御用コア粒子(これが使用される場合)を含む高密度小滴はゲル化して、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の、自ら形体を保持できる略球形の構造(ビーズ、たとえば高密度ビーズ)を形成する。
本発明のある実施形態において、第二の疎水相は有機相および/または無機相である。
本発明のある実施形態において、第二の疎水相は油、たとえば鉱油である。
本発明のある実施形態において、第二の疎水相は植物油またはシリコーン油である。
本発明の好ましい実施形態において、第一と第二の疎水相、たとえば第一と第二の有機相は、同じ化学的由来のものである。好ましくは、第一と第二の疎水相、たとえば、第一と第二の有機相はどちらも油、たとえば鉱油である。
本発明のまた別の実施形態において、第二の疎水相、たとえば第二の有機相の流量はエマルションの流量の少なくとも2倍であり、エマルションの流量の少なくとも5倍、たとえばエマルションの流量の少なくとも10倍、たとえばエマルションの流量の少なくとも12倍、たとえばエマルションの流量の少なくとも15倍、たとえばエマルションの流量の少なくとも17倍、たとえばエマルションの流量の少なくとも19倍、たとえばエマルションの流量の少なくとも20倍、たとえばエマルションの流量の少なくとも25倍速い。
本発明の重要な部分は、エマルションおよび小滴、たとえば高密度小滴を第一の反応器と外部からの機械的エネルギー投入領域から第二の疎水相、たとえば第二の有機相に輸送して、ビーズ、たとえば高密度ビーズをできるだけ早く冷却して安定化させることであるため、小滴、たとえば高密度小滴を素早く冷却、安定化させるためにエマルションを第二の疎水相、たとえば第二の有機相に輸送する方法は当業者にとって公知であろう。しかしながら、本発明のある実施形態において、エマルションまたはエマルションの一部と小滴、たとえば高密度小滴は、エマルションまたはエマルションの一部と小滴、たとえば高密度小滴を第二の疎水相、たとえば第二の有機相の中に噴霧すること、および/またはエマルションまたはエマルションの一部と小滴、たとえば高密度小滴を第二の疎水相、たとえば第二の有機相の中に注入することによって、第二の疎水相、たとえば第二の有機相と接触させてもよい。あるいは、ステップ(ii)で得られたエマルションの温度は、エマルションまたはエマルションの一部と小滴、たとえば高密度小滴を冷気または冷却用空気の中、または冷却された表面、たとえば薄膜または細い管等の中に噴霧することによって下げてもよい。
特に、ビーズ、たとえば高密度ビーズを大規模に製造しようとすると、先行技術で用いられている、比較的ゆっくりとした冷却工程では、非常に大きなビーズ、凝集したビーズ、不規則な粒子が大量に形成されることがわかっている。したがって、本発明の発明者らは、本発明のビーズ、たとえば高密度ビーズを製造する際、冷却を高速で行うべきであることに気づいた。
本発明のある実施形態において、エマルションおよび/または小滴、たとえば高密度小滴の温度をゲル化可能な材料、たとえば高分子材料のゲル化点より低い温度まで下げるのは、外部からの機械的エネルギー投入を受けてから3分以内に、たとえば外部からの機械的エネルギー投入を受けてから1分以内に、たとえば外部からの機械的エネルギー投入を受けてから45秒以内に、たとえば外部からの機械的エネルギー投入を受けてから30秒以内に、たとえば外部からの機械的エネルギー投入を受けてから15秒以内に、たとえば外部からの機械的エネルギー投入を受けてから10秒以内に、たとえば外部からの機械的エネルギー投入を受けてから5秒以内に、たとえば外部からの機械的エネルギー投入を受けてから1秒以内に、たとえば外部からの機械的エネルギー投入を受けてから0.5秒以内に、たとえば外部からの機械的エネルギー投入を受けてから0.1秒以内に、たとえば外部からの機械的エネルギー投入を受けてから0.05秒以内に、たとえば外部からの機械的エネルギー投入を受けてから0.01秒以内に、たとえば外部からの機械的エネルギー投入を受けてから0.005秒以内に、たとえば外部からの機械的エネルギー投入を受けてから0.001秒以内に、たとえば外部からの機械的エネルギー投入を受けてから0.0005秒以内に行われる。
本発明の方法のある実施形態において、ステップ(iii)で、エマルションをゲル化手段に供して、ゲル化可能な材料を1分以内、たとえば30秒以内にゲル化させる。
本発明による方法のある実施形態において、ステップ(iii)で、ステップ(ii)で得られたエマルションの温度を、5秒以内、たとえば1秒以内に、ゲル化可能な材料のゲル化点より低い温度まで下げる。
本発明による方法のある実施形態において、ステップ(iii)で、ステップ(ii)で得られたエマルションの温度を、0.5秒以内、たとえば0.05秒以内に、ゲル化可能な材料のゲル化点より低い温度まで下げる。
得られたビーズの粒度の範囲と平均粒度は、第一の反応器に加えられる外部からの機械的エネルギーの量と、第一の反応器内のエマルションの滞留時間と相関していることが示された。したがって、一般に、エネルギー投入が大きいほど、ビーズの平均粒度は小さく、第一の反応器内のエマルションの滞留時間が長いほど、ビーズはより小さくなる(特定の滞留時間に到達するまでであり、ここに到達すると、滞留時間が長くなってもビーズの粒度はそれ以上小さくならない)。粒径がたとえば1mm未満のビーズの収率を高くするためには、外部からのエネルギーが加えられる第一の反応器内のエマルションの滞留時間を少なくとも1秒、より好ましくは少なくとも3秒とすべきであり、その一方で製造工程の生産性を最適化するためには、滞留時間を好ましくは5分未満、より好ましくは3分未満、さらに好ましくは1分未満、最も好ましくは30秒未満に保つ。
本発明による方法のある実施形態において、外部からの機械的エネルギーは少なくとも100ワット/Lに対応し、ステップ(iii)で、エマルションを1秒以内に、ゲル化可能な材料をゲル化させるためのゲル化手段に供する。
以上のように、上記の状況で、クロマトグラフィの吸着用として特に有益な範囲の粒度の、凝塊や変形がほとんど、または略まったくないビーズの収率を改善できる。
本願の文脈において、「外部からの機械的エネルギー投入を受けてから」という用語は、エマルションおよび/またはエマルションの小滴、たとえば高密度小滴が、外部からの機械的エネルギー投入が局限的に行われる領域を出て、加えられる外部からの機械的エネルギーの影響を受けなくなったときまでの時間を指す。
ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料のゲル化点は、使用されるゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の種類によってまたは、同じ種類のゲル化可能な材料、たとえば高分子材料であっても、分子量を変えることだけで、大きく異なることがある。したがって、本発明のある実施形態において、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料は、ステップ(ii)で得られたエマルションおよび/またはビーズ、たとえば高密度ビーズの温度を、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料のゲル化点より5℃以上低い温度まで下げた、たとえばゲル化可能な材料、たとえば高分子材料のゲル化点より10℃以上低い温度まで下げた、たとえばゲル化可能な材料、たとえば高分子材料のゲル化点より15℃以上低い温度まで下げた、たとえばゲル化可能な材料、たとえば高分子材料のゲル化点より20℃以上低い温度まで下げた、たとえばゲル化可能な材料、たとえば高分子材料より30℃以上低い温度まで下げた、たとえばゲル化可能な材料、たとえば高分子材料のゲル化点より40℃以上低い温度まで下げた、たとえばゲル化可能な材料、たとえば高分子材料のゲル化点より50℃以上低い温度まで下げたときにゲル化して、小滴、たとえば高密度小滴が形成される。
本発明の別の実施形態において、ステップ(ii)で得られたエマルションおよび/または小滴、たとえば高密度小滴の温度は、70℃以下の温度、たとえば50℃以下の温度まで、たとえば40℃以下の温度まで、たとえば30℃以下の温度まで、たとえば20℃以下の温度まで、たとえば10℃以下の温度まで、たとえば1〜70℃の範囲の温度まで、たとえば10〜50℃の範囲の温度まで、たとえば15〜40℃の範囲の温度まで、たとえば15〜30℃の範囲の温度まで下げる。
好ましくは、第二の疎水相、たとえば第二の有機相の温度は約−10℃から約70℃の温度、より好ましくは約±1から20℃、より好ましくは約+5から20℃、より好ましくは約+5から15℃、最も好ましくは約5℃から約10℃である。
好ましくは、エマルションおよび/または小滴、たとえば高密度小滴の温度は、50℃以下、たとえば40℃以下、たとえば30℃以下、たとえば25℃以下、たとえば20℃以下、たとえば15℃以下、たとえば10℃以下の温度まで、外部からの機械的エネルギー投入を受けてから1分以下で、たとえば外部からの機械的エネルギー投入を受けてから45秒以下で、たとえば外部からの機械的エネルギー投入を受けてから30秒以下で、たとえば外部からの機械的エネルギー投入を受けてから20秒以下で、たとえば外部からの機械的エネルギー投入を受けてから10秒以下で、たとえば外部からの機械的エネルギー投入を受けてから1秒以下で、たとえば外部からの機械的エネルギー投入を受けてから0.5秒以下で、たとえば外部からの機械的エネルギー投入を受けてから0.1秒以下で、たとえば外部からの機械的エネルギー投入を受けてから0.05秒以下で、たとえば外部からの機械的エネルギー投入を受けてから0.005秒以下で、たとえば外部からの機械的エネルギー投入を受けてから0.0005秒以下で下げてもよい。
本願の文脈において、「ゲル化点」という用語は、液体組成物、たとえば水性懸濁液の中の溶融したゲル化可能な材料、たとえば高分子材料が、溶融した液体相から固体の水和相(ゲル)に変化する状態を指す。
「ゲル化」または「ゲル化点」という用語は、生産工程中に、エマルションを回転する低温の表面の上に噴霧その他の方法で供給することによってエマルションを凍結させ、その後凍結したエマルションを削り落とすことを含んでもよい。
エマルションおよび/または小滴、たとえば高密度小滴が冷却された後、安定化されたビーズ、たとえば高密度ビーズが形成される。安定化されたビーズ、たとえば高密度ビーズは、第一および/または第二の疎水相、たとえば第一および/または第二の有機相から分離してもよく、好ましくは、分離されたビーズ、たとえば高密度ビーズは、中性に近い緩衝液、たとえばpH5からpH9の、好ましくは2から10℃の温度の水性の緩衝液の中に保存してもよい。
第一の疎水相、たとえば第一の有機相の中に小滴、たとえばゲル化可能な材料、たとえば高分子材料により包囲された密度制御用コア粒子の高密度小滴が存在する状態のエマルションが第二の疎水相、たとえば第二の有機相と混合されると、第二の混合物が形成される。この第二の混合物は、安定化されたビーズ、たとえば高密度ビーズを含む。安定化されたビーズ、たとえば高密度ビーズ(ステップ(iii)より)は、第一の疎水相、たとえば第一の有機相および/または第二の疎水相、たとえば第二の有機相から分離されてもよい。
本願の文脈において、「第二の混合物」とは、高密度小滴/ビーズと、第一の疎水相、たとえば第一の有機相を含むエマルションと、第二の疎水相、たとえば第二の有機相との混合物に関する。
本発明のある実施形態において、ビーズは、安定化用反応器からビーズ単離用反応器に輸送することによって第二の疎水相から単離される。
本発明の好ましい実施形態において、分離は、安定化されたビーズ、たとえば高密度ビーズを含む第二の混合物を水性環境に供して、ここでビーズ、たとえは高密度ビーズを沈殿させることによって実行してもよい。好ましくは、安定化されたビーズ、たとえば高密度ビーズと第二の疎水相、たとえば第二の有機相を含む第二の混合物は、ビーズ単離用反応器に輸送される。好ましくは、水性環境は、水または水性緩衝液、たとえば略中性のpH値のリン酸緩衝液、クエン酸緩衝液、酢酸緩衝液を添加することによって得られる。すると、粒子は単離用反応器の底に沈殿し、そこからたとえばバルブを通じて取り出すことができ、第一および/または第二の疎水相、たとえば第一および/または第二の有機相を単離用反応器の上部で回収してもよく、ここから第一および/または第二の疎水相、たとえば第一および/または第二の有機相を排出してもよい。好ましくは、排出された第一および/または第二の疎水相、たとえば第一および/または第二の有機相は再循環してもよい。
分離され、単離されたビーズは、さらに公知の方法で処理することによって、より均一な粒度または密度とし、および/または特定の最終的用途に応じて化学誘導体を得てもよい。したがって、分離され、単離されたビーズに対しては、ふるい分け法またはフローソーティング等による粒度および/または密度分別を行ってもよい。さらに、分離され、単離されたビーズは、化学的誘導体化、架橋、リガンド固定化等、公知の方法により誘導体化してもよい。
ある実施形態において、第一の疎水相またはその一部は、第一の反応器に再循環され、および/または第二の疎水相またはその一部は安定化用反応器に再循環される。
別の水分離タンクを、第一および/または第二の疎水相、たとえば第一および/または第二の有機相が再循環可能な状態になる前に、単離用反応器に接続してもよい。
時々、第一および/または第二の疎水相、たとえば第一および/または第二の有機相を、ビーズ、たとえば高密度ビーズの次の製造に再使用する前に、濾過または遠心分離、その他の処理(水と有機相を効率的に分離するため)を行う必要がある。
本発明のある実施形態において、分離されたビーズ、たとえば高密度ビーズを洗浄液で洗浄してもよい。好ましくは、洗浄液は、水、水性緩衝液、たとえば略中性のpH値のリン酸緩衝液、クエン酸緩衝液、酢酸緩衝液から選択してもよい。緩衝液は、残留している第一および/または第二の疎水相、たとえば第一および/または第二の有機相を除去するためにSDS等の洗剤を含んでいてもよい。
ビーズ、たとえば高密度ビーズはまた、有機溶剤、たとえばエタノール、イソプロピルアルコール、エチルアセテートおよびその他、使用された有機相を溶融できる溶剤で洗浄してもよい。
前述の熱ゲル化の代わりに、および/またはこれを補足するものとして、ゲル化手段は化学的ゲル化を含んでいてもよい。
本発明のある実施形態において、ゲル化手段は、エマルションの温度をゲル化点より高い温度からゲル化点より低い温度まで下げることによる熱ゲル化を含んでおり、および/またはゲル化手段は化学的ゲル化手段を含んでもよい。
本発明のある実施形態において、ゲル化は、化学的ゲル化だけで、または熱ゲル化と組み合わせることによって行ってもよい。
本願の文脈において、「化学的ゲル化」という用語は、ゲル化可能な材料における化学的結合形成手段によるゲルの形成を意味する。化学的ゲル化には、これらに限定されないが、共有または非共有架橋、安定した三次元ネットワークを形成するための金属イオンの添加、重合、pH、電荷および/または電化密度の変化、錯体形成または特定の化学基の化学的除去または添加(たとえば、エステルの加水分解またはカルボキシル酸のアミド化)による構造変化等、化学的に誘導された構造変化が含まれる。
本発明のある実施形態において、化学的ゲル化手段は共有架橋のための手段を含む。
本発明のある実施形態において、共有架橋のための手段には、これらに限定されないが、ホモまたはヘテロ二官能性試薬、たとえばビスエポキシド(ブタンジオール−ジグリシジルエーテル等)、ジアルデヒド(グルタリックジアルデヒド等)、クロロヒドリン(エピクロロヒドリンおよびアリルブロミド等)が含まれる。
本発明のある実施形態において、化学的ゲル化手段には金属イオンの添加が含まれ、金属イオンは、ゲル化可能な材料と非共有架橋との錯体を作り、ゲル化を導く。金属イオンの非限定的な例としては、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛イオン等がある。
[システム]
本発明の発明者らは、驚くべきことに、ビーズ、たとえば高密度ビーズを継続的方法/システムにより工業規模で提供することを可能にするシステムと方法を提供した。
本発明の好ましい実施形態において、第一の反応器を含むシステムが提供される。前記第一の反応器は、
(i)(a)ゲル化可能な材料を含む液体組成物と、(b)第一の疎水相とを、を乳化させる手段であって、乳化を、外部からの機械的エネルギーを加えて、第一の疎水相の中にゲル化可能な材料を含む個別の小滴が存在する状態のエマルションを作ることによって行う手段と(ゲル化可能な材料は分散相となり、第一の疎水相は連続相となる)、
(ii)少なくとも1つの排出口であって、エマルションを第一の反応器から、小滴を安定化させる安定化用反応器に輸送するための排出口と、
を備える。
好ましくは、小滴、たとえば高密度小滴の安定化はフラッシュ安定化によって行ってもよい。本願の文脈において、「フラッシュ安定化」という用語は、小滴、たとえば高密度小滴の即時安定化に関し、これは本明細書で前述したように、5分以下で安定化させることである。
本発明のある実施形態によれば、第一の反応器は、水性懸濁液および/または第一の疎水相、たとえば第一の有機相の温度を制御する手段を備えていてもよい。別の実施形態において、温度を制御するための手段を液体組成物、たとえば水性懸濁液および/または第一の疎水相、たとえば第一の有機相に直接使用してから、これらを第一の反応器に加えてもよく、あるいは温度を制御する手段は、第一の反応器の中の、第一の混合物および/またはエマルションの温度を制御する部分を構成してもよい。
好ましくは、安定化用反応器は、本明細書において前述したように、エマルションと小滴、たとえば高密度小滴を、ステップ(i)で得られたエマルションとビーズ、たとえば高密度小滴の温度を、5分以内にゲル化可能な材料、たとえば高分子材料のゲル化点より低い温度まで下げること等によるゲル化手段に供することによって安定化することができる。ステップ(i)で得られたエマルションと小滴、たとえば高密度小滴の温度をゲル化可能な材料、たとえば高分子材料のゲル化点より低い温度まで下げるのにかかる時間は、エマルションと小滴、たとえば高密度小滴が第一の反応器内に設けられる外部からの機械的エネルギー源を離れてから、前記エマルションと前記小滴、たとえば前記高密度小滴が安定化用反応器に到達(し、好ましくは第二の疎水相、たとえば第二の有機相と接触)し、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料がゲル化し、その結果安定化されるのに十分なだけ冷却されるまでの時間によって決定されてもよい。本発明のある実施形態において、安定化用反応器は、第二の疎水相、たとえば第二の有機相を含む。
本発明のある実施形態において、第一の反応器は、密度制御用コア粒子(これが使用される場合)とゲル化可能な材料、たとえば高分子材料を含む水性懸濁液を第一の反応器に加えるための少なくとも1つの取入れ口を有していてもよい。
本発明の別の実施形態において、第一の反応器は、第一の疎水相、たとえば第一の有機相を第一の反応器に加えるための少なくとも1つの取入れ口を有していてもよい。あるいは、第一の反応器は、密度制御用コア粒子(これが使用される場合)とゲル化可能な材料、たとえば高分子材料と第一の疎水相、たとえば第一の有機相を含む第一の混合物を加えるための少なくとも1つの取入れ口を備えていてもよい。
第一の混合物は、第一の反応器に入れる前に、「プレエマルション」を調製するための手段に供してもよい。本願の文脈において、「プレエマルション」という用語は、(a)密度制御用コア粒子(これが使用される場合)とゲル化可能な材料、たとえば高分子材料を含む水性懸濁液と、(b)第一の疎水相、たとえば第一の有機相の混合を指し、さらに乳化させなければならない初期のエマルションが調製される。
本発明のある実施形態において、安定化用反応器はさらに、ビーズ単離用反応器に接続される。
本発明のある実施形態において、ビーズ単離用反応器は、安定化されたビーズを取り出すための排出口および/または、第一の疎水相を第一の反応器に戻すための第一の再循環用排出口および/または第二の疎水相を安定化用反応器に戻すための第二の再循環用排出口を有する。
安定化用反応器はさらに、ビーズ単離用反応器に接続されていてもよい。安定化用反応器は、少なくとも1つの排出口を有していてもよく、前記排出口は第二の混合物とビーズ、たとえば高密度ビーズを安定化用反応器からビーズ単離用反応器に輸送して、ビーズ、たとえば高密度ビーズを第一および/または第二の疎水相、たとえば第一および/または第二の有機相から分離するためのものである。
本発明のある実施形態において、ビーズ単離用反応器は水性環境を含む。
前記ビーズ単離用反応器は水性環境、たとえば水を含んでいてもよく、これによってビーズ、たとえば高密度ビーズは、たとえばバルブを通じて、ビーズ単離用反応器の底から取り出され、好ましくは連続的に取り出されてもよく、また第一および/または第二の疎水相、たとえば第一および/または第二の有機相は、水性相の上部に移動し、その後、取り出されるか、任意で、その後のビーズ、たとえば高密度ビーズの製造のための第一および/または第二の疎水相、たとえば第一および/または第二の有機相として再循環されてもよい。
本発明のある実施形態において、ビーズ単離用反応器は、ビーズ、たとえば安定化された高密度ビーズを取り出すための1つの排出口および/または第一の疎水相、たとえば第一の有機相を第一の反応器に戻すための第一の再循環用排出口および/または第二の疎水相、たとえば第二の有機相を安定化用反応器に戻すための第二の再循環用排出口を有する。
[材料と製品]
本願の文脈において、「第一の疎水相、たとえば第一の有機相」という用語は、前述のように、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の融点より高い温度において疎水相であり、水および/またはゲル化可能な材料、たとえば高分子材料から反発する物理的特性を有するものを指す。あるいは、無機相は、この無機相が疎水性であり、水および/またはゲル化可能な材料、たとえば高分子材料と混ざり合わなければ、使用可能である。
本発明の好ましい実施形態において、第一の疎水相、たとえば第一の有機相は油、特に鉱油である。
本発明のある実施形態において、第一の疎水相、たとえば第一の有機相は植物油またはシリコーン油である。
第一の疎水相、たとえば第一の有機相は、界面活性剤および/または乳化材を含んでいてもよい。最適な表面活性剤/乳化剤および前記界面活性剤/乳化剤の最適な濃度は、使用されるゲル化可能な材料、たとえば高分子材料(およびゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の濃度)に依存し、おそらくは、その最適値を判断するには、いくつかの実験が必要かもしれない。一般に、表面活性剤/乳化剤は、エマルションの総重量で約0.001%から約10%、好ましくは約0.01%から約5%の濃度で使用してもよい。
本発明のある実施形態において、第一の疎水相、たとえば第一の有機相は表面活性剤または乳化剤を含まない。
本願の文脈において、「第二の疎水相、たとえば第二の有機相」という用語は、先に定義したようなゲル化可能な材料、たとえば高分子材料のゲル化点より低い温度で、水および/またはゲル化可能な材料、たとえば高分子材料から反発する物性を有する疎水相を指す。あるいは、無機相は、この無機相が疎水性であり、水および/またはゲル化可能な材料、たとえば高分子材料と混ざり合わなければ使用できる。
本発明の好ましい実施形態において、第二の疎水相、たとえば第二の有機相は油、特に鉱油である。
本発明のある実施形態において、第二の疎水相、たとえば第二の有機相は植物油またはシリコーン油である。
好ましくは、第二の疎水相、たとえば第二の有機相は表面活性剤および/または乳化剤を含まない。
本発明の好ましい実施形態において、第一と第二の疎水相、たとえば第一と第二の有機相は同じ化学物質に由来する。好ましくは、第一と第二の疎水相、たとえば第一と第二の有機相の両方とも、油、特に鉱油または植物油もしくはシリコーン油であってもよい。
本願の文脈において、「高密度ビーズ」と「安定化された高密度ビーズ」という用語は同義的に使用され、本発明にしたがって調製された、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料によって包囲された密度制御用コア粒子を含む、安定化された固体のビーズを指す。好ましくは、固体の高密度ビーズは、ゲルの形態である。好ましい実施形態において、高密度ビーズは、1.5g/mL以上の密度、たとえば1.6g/mL以上の密度、たとえば1.7g/mL以上の密度、たとえば1.8g/mL以上の密度、たとえば1.9g/mL以上の密度、たとえば2.0g/mL以上の密度、たとえば2.1g/mL以上の密度、たとえば2.2g/mL以上の密度、たとえば2.3gm/mL以上の密度、たとえば2.4g/mL以上の密度、たとえば2.5g/mL以上の密度、たとえば2.6g/mL以上の密度、たとえば2.7g/mL以上の密度、たとえば2.8g/mL以上の密度、たとえば2.9g/mL以上の密度、たとえば3.0g/mL以上の密度、たとえば3.5g/mL以上の密度、たとえば4.0g/mL以上の密度、たとえば5g/mL以上の密度、たとえば7g/mL以上の密度、たとえば10g/mL以上の密度、たとえば15g/mL以上の密度である。
高密度ビーズの密度とは、乾燥された吸収剤の密度とは異なり、その完全な溶媒和(たとえば水和)状態の個別のビーズの密度を説明するものである。
本発明により製造されるビーズ、たとえば高密度ビーズは、安定化された流動層吸着に適している。「安定化された流動層」とは、各ビーズの運動が層全体の体積の中の限定された体積内に制限された結果として、ビーズ、たとえば高密度ビーズの逆混合の程度が低い流動層として定義してもよい。これは、各ビーズの軸方向分散性の程度が低く、流動層の限定された空間内のどの部分でも発見される確率が同じではないことを意味する。したがって、安定化された層は、逆混合がないため、層の中の相互に異質な領域の混合が発生しないことから、流動層全体を構成するビーズ、たとえば高密度ビーズが不均質な組成であることによって特徴付けてもよい。
流動層の安定化は、矛盾なく定められた粒度分布および/または矛盾なく定められた密度分布を有するビーズ、たとえば高密度ビーズならびに、均等な液流分布を呈するように設計されたカラムを使用することによって行うことができる。安定性は、吸着粒子が、より大型および/または最も密度の高いビーズ、たとえば高密度ビーズが層の底部付近に位置付けられ、より小型および/または低密度のビーズ、たとえば高密度ビーズが層の上部付近に位置付けられるような、いわゆる分類された(classified)(または層状の)層を構成するときに高まる。層は、吸着粒子がカラム内の上方向への液体流によって上昇されると膨張する。
本発明によるビーズ、たとえば高密度ビーズの粒度分布は、好ましくは、ビーズの90%を超える部分が平均粒径の20〜500%の間にあり、より好ましくは平均粒径の50〜200%の間、最も好ましくは平均粒径の50〜150%の間にあるように定められる。
本発明のある実施形態において、ビーズ、たとえば高密度ビーズの粒度は、1000μm以下、たとえば750μm以下、たとえば600μm以下、たとえば500μm以下、たとえば250μm以下、たとえば200μm以下、たとえば150μm以下、たとえば100μm以下、たとえば75μm以下、たとえば1〜1000μmの範囲、たとえば1〜750の範囲、たとえば1〜500μmの範囲、たとえば1〜250の範囲、たとえば1〜200μmの範囲、たとえば1〜150の範囲、たとえば20〜160μmの範囲、たとえば20〜140の範囲、たとえば20〜40μmの範囲、たとえば40〜160の範囲、たとえば40〜120μmの範囲である。
本発明のある実施形態において、高密度ビーズは、2.0g/ml以上の密度、たとえば2.1g/ml以上の密度、たとえば2.2g/ml以上の密度、たとえば2.3g/ml以上の密度、たとえば2.4g/ml以上の密度、たとえば2.5g/ml以上の密度、たとえば2.6g/ml以上の密度、たとえば2.7g/ml以上の密度、たとえば2.8g/ml以上の密度、たとえば2.9g/ml以上の密度、たとえば3.0g/ml以上の密度、たとえば3.5g/ml以上の密度、たとえば4.0g/ml以上の密度であり、粒度は250μm以下、たとえば最大200μm、たとえば最大150μm、たとえば最大120μm、たとえば最大100μm、たとえば最大90μm、たとえば最大75μm、たとえば最大50μm、たとえば1〜250μmの範囲、たとえば10〜160μmの範囲、たとえば30〜140、たとえば40〜120、たとえば40〜50μm、たとえば20〜40、たとえば40〜140μm、たとえば40〜160である。
本発明の別の実施形態において、ビーズ、たとえば高密度ビーズは、200μm以下の平均粒度、たとえば180μmの平均粒度、たとえば160μmの平均粒度、たとえば最大140μm、たとえば最大120μm、たとえば最大100μm、たとえば最大90μm、たとえば最大80μm、たとえば最大70μm、たとえば最大60μm、たとえば最大50μm、たとえば最大40μm、たとえば最大30μm、たとえば最大20μm、たとえば最大10μmである。
本発明のある実施形態において、高密度ビーズは、2.0g/mlの密度、たとえば2.1g/ml以上の密度、たとえば2.2g/ml以上の密度、たとえば2.3g/ml以上の密度、たとえば2.4g/ml以上の密度、たとえば2.5g/ml以上の密度、たとえば2.6g/ml以上の密度、たとえば2.7g/ml以上の密度、たとえば2.8g/ml以上の密度、たとえば2.9g/ml以上の密度、たとえば3.0g/ml以上の密度、たとえば3.5g/ml以上の密度、たとえば4.0g/ml以上の密度であり、200μm以下の平均粒度、たとえば180μmの平均粒度、たとえば160μmの平均粒度、たとえば最大140μm、たとえば最大120μm、たとえば最大100μm、たとえば最大90μm、たとえば最大80μm、たとえば最大70μm、たとえば最大60μm、たとえば最大50μm、たとえば最大40μm、たとえば最大30μm、たとえば最大20μm、たとえば最大10μmである。
好ましくは、高密度ビーズは、少なくとも1.5g/mlの密度と10〜180μmの範囲の平均粒径、たとえば少なくとも2.0g/mlの密度と20〜180μmの範囲の平均粒径、たとえば少なくとも2.1g/mlの密度と20〜180μmの範囲の平均粒径、たとえば少なくとも2.2g/mlの密度と20〜180μmの範囲の平均粒径、たとえば少なくとも2.3g/mlの密度と20〜180μmの範囲の平均粒径、たとえば少なくとも2.4g/mlの密度と20〜180μmの範囲の平均粒径、たとえば少なくとも2.5/mlの密度と20〜180μmの範囲の平均粒径、たとえば少なくとも2.6/mlの密度と20〜180μmの範囲の平均粒径、たとえば少なくとも2.7g/mlの密度と20〜180μmの範囲の平均粒径、たとえば少なくとも2.8g/mlの密度と20〜180μmの範囲の平均粒径、たとえば少なくとも2.9g/mlの密度と20〜180μmの範囲の平均粒径、たとえば3.0g/mlを超える密度と20〜40μmの範囲の平均粒径を有する。
本発明により使用されるビーズ、たとえば高密度ビーズは、少なくとも部分的に、分離されるべき生体分子物質に対して透過性を有し、その表面でターゲット分子としか結合することができず、結合能力が比較的低い不浸透性ビーズと異なり、有意な結合能力を確保できるものであってもよい。
高密度ビーズは、国際公開第92/00799号パンフレットに記載されているような、多孔質材料によって包囲された少なくとも2つの密度制御用コア粒子を有する集塊型であっても、多孔質材料によって包囲された1つの密度制御用コア粒子を有する薄膜型(pellicular type)のいずれでもよい。
本願の文脈において、「集塊型」という用語は、異なる種類および/または粒度のいくつかの密度制御用コア粒子を有し、これらがゲル化可能な材料、たとえば高分子材料、たとえばアガロースによって担持される、粒状物質の高密度ビーズを指す。
本願の文脈において、「薄膜型」という用語は、各高密度ビーズが1つだけの密度制御用コア粒子がゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の層で被覆されたものからなる高密度ビーズを指す。
したがって、「密度制御用コア粒子」という用語は、1つの密度制御用コア粒子を含む薄膜型コアか、2つ以上の密度制御用コア粒子を含む集塊型コアを指す。さらに、密度制御用コア粒子は、高密度ビーズの中に存在する。密度制御用コア粒子(複数の場合もある)は、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の中に偶発的に分散されていてもよく、高密度ビーズの中央に位置することに限定されない。
本発明のある実施形態において、密度制御用コア粒子は、単独の粒子でも、2つ以上の密度制御用コア粒子の集合であってもよい。好ましくは、高密度ビーズは、2つ以上の密度制御用コア粒子を有していてもよい。
密度制御用コア粒子は一般に、高密度ビーズの総体積の最大90%、たとえば最大75%、たとえば最大50%、たとえば最大25%、好ましくは最大15%を占める。
好ましくは、密度制御用コア粒子は無孔性であってもよい。本発明のある実施形態において、無孔性密度制御用コア粒子は、無機組成物、金属、重金属、元素非金属、金属酸化物、非金属酸化物、金属塩、金属合金からなる群から選択してもよい。
好ましくは、無孔性密度制御用コア粒子は金属から導出してもよく、金属けい化物金属ホウケイ化物;ニホウ化チタン、炭化チタン、ニホウ化ジルコニウム、炭化ジルコニウム、炭化タングステン、炭化シリコン、窒化アルミニウム、窒化シリコン、窒化チタン、酸化イットリウム、二ケイ化モリブデン等のセラミクス;酸化アルミニウム、チタン、バナジウム、クロミウム、ジルコニウム、ハフニウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅および銀等の金属酸化物および金属硫化物;非金属酸化物;硫酸バリウム等の金属塩;タングステン、ジルコニウム、チタン、ハフニウム、バナジウム、クロミウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、インジウム、銅、銀、金、パラジウム、プラチナ、ルテニウム、オスミウム、ロジウム、イリジウム等の金属元素、前記金属元素間で形成される合金などの金属元素合金、たとえばステンレススチールからなる群から選択してもよい。
好ましい無孔性コア材料は、炭化タングステン、タングステン、スチールおよびチタンビーズ、たとえばステンレススチールビーズである。
本発明の好ましい実施形態において、密度制御用コア粒子は、3g/mL以上の密度、たとえば3.5g/mL以上の密度、たとえば4g/mL以上の密度、たとえば5g/mL以上の密度、たとえば7.5g/mL以上の密度、たとえば10g/mL以上の密度、たとえば12g/mL以上の密度、たとえば15g/mL以上の密度、たとえば17g/mL以上の密度、たとえば20g/mL以上の密度であってもよい。
ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料は、複数の(または1つの)密度制御用コア粒子を覆って、一緒に保持するための手段として、また吸着リガンドを結合するための手段として使用してもよい。
「ゲル化可能な材料」という用語は、高分子および単量体材料の両方を含む。単量体材料の例としては、アクリルアミド等の前述のアクリレート;ヘキサンジアミド等のジアミン;フタル酸ジクロライド等の塩化ビスアシル;塩化ビニル等がある。
「高分子材料」という用語は、その高分子材料の融点より高い温度まで加熱されたときに液化し、その高分子材料のゲル化点より低い温度まで冷却されたときにゲル化する材料を指す。当業者であれば、高分子材料の融点とゲル化点が常に同じとは限らないことを知っている。高分子材料は、架橋を構築してネットワークを形成し、それによってゲルを生成することができてもよい。高分子材料は、希望に応じて、複数のヒドロキシル基、たとえば多糖類ビーズ等を含む材料を架橋するために、業界で一般的に使用される化学薬品のいずれによるどのような架橋にも使用でき、このような化学薬品としては、これらに限定されないが、エピクロルヒドリンまたはその他の多官能エポキシ化合物、各種のブロミル化合物またはその他の多官能ハロゲン化物;ホルムアルデヒド、グルテルアルデヒドおよびその他の多官能アルデヒド、ビス(2−ヒドロキシエチル)スルホン、ジメチルジクロロシラン、ジメチロール尿素、ジメチロールエチレン尿素、ジイソシアネートまたはポリイソシアネート等がある。
本発明のある実施形態において、高分子材料は、天然または合成有機高分子からなる群から選択される。
高分子材料は、一般的に、i)天然および合成多糖類およびその他の炭水化物ベースの高分子、たとえば寒天、アルギン酸塩、カラギナン、グアーガム、アラビアガム、ガティガム、トラガカントガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、アガロース、セルロース、ペクチン、ムチン、デキストラン、澱粉、ヘパリン、キトサン、ヒドロキシスターチ、ヒドロキシプロピルスターチ、カルボキシメチルスターチ、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ii)合成有機高分子および単量体から得られる高分子、たとえばアクリル系高分子、ポリアミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリエーテル、高分子ビニル化合物、ポリアルケン、およびこれらの置換誘導体ならびに、官能基で上記の高分子の2つ以上を含む共重合体およびその置換誘導体、iii)これらの混合物から選択される特定の種類の天然または合成有機高分子から求めてもよい。
本発明のある実施形態において、天然または合成有機高分子は、i)天然および合成多糖類およびその他の炭水化物ベースの高分子、たとえば寒天、アルギン酸塩、カラギナン、ゼラチン、グアーガム、アラビアガム、ガティガム、トラガカントガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、アガロース、セルロース、ペクチン、ムチン、デキストラン、澱粉、ヘパリン、キトサン、ヒドロキシスターチ、ヒドロキシプロピルスターチ、カルボキシメチルスターチ、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ii)合成有機高分子および単量体から得られる高分子、たとえばアクリル系高分子、ポリアミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリエーテル、高分子ビニル化合物、ポリアルケン、およびこれらの置換誘導体、ならびに官能基で上記の高分子の2つ以上を含む共重合体およびその置換誘導体、iii)これらの混合物から選択される。
本発明のある実施形態において、天然または合成有機高分子は、寒天、ゼラチン、アガロース、アクリル系高分子から選択される。
本発明の好ましい実施形態において、高分子材料は多糖類であってもよい。好ましくは、多糖類は寒天またはアガロースである。
本発明のある実施形態において、天然または合成有機高分子はアガロースである。
ビーズの製造において一般的であるように、各種の添加物を使用して、生産性を高め、あるいはビーズに特性を加えることができ、同じ添加物を本発明によるビーズ、たとえば高密度ビーズの製造に使用してもよい。
ある分類の添加物は、溶液と混ざり合う揮発性有機化合物を含む。例としては、メタノール、エタノール、プロパノール等の一価アルコールである。これらは、わずかに混濁した溶液となるような濃度まで使用できる。この種のアルコールを大量に使用すると、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の沈殿の原因となりうる。アセトン等の混和性ケトンも使用できるが、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の溶解度がケトンと水の混合物より低いため、注意が必要である。これらの材料の2つ以上の混合物もまた想定される。
その他の分類の添加物は、不揮発性の混和性有機物である。その非限定的な例としては、グリセリン、エチレングリコール、メチルペンタンジオール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールのメチル、エチルまたはnブチルエーテル、エチレングリコールのジメチルまたはジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテルアセテートエチレングリコールジエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールnブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジエチルエーテルアセテート、Nメチルモルホリン、Nエチルモルホリン等である。低分子ポリエチレングリコールもまた、このタイプの材料の一例である。これらの材料の2つ以上の混合物も想定される。
別の分類の添加物は、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリチエレングリコール、デキシトラン等の水溶性高分子、およびポリジメチルアクリルアミド等の置換ポリアクリルアミドを含む水溶性ポリアクリルアミドである。これらの高分子添加物は、初期溶解ステップ中に高分子材料とのブレンドとして使用でき、あるいは高分子材料の添加と溶解の後に溶液中に溶かすことができる。高分子を大量に添加しすぎないように注意しなければならないが、これは、水性懸濁液の凝固の原因となるからである。高分子または高分子材料の比率は、約0.1から10%が好ましい。好ましい高分子はポリビニルアルコール、デキシトラン、ポリアクリルアミドである。
[本発明の好ましい実施例]
ある実施形態において本発明は、分散相としての密度制御用コア粒子を包囲する水性高分子材料(アガロース等)溶液と、連続相としての第一の有機相、水と混ざり合わない液体(鉱油等)を利用する連続的高せん断乳化工程に基づいていてもよい。
水性溶媒(水等)、高分子材料(アガロース等)および密度制御用コア粒子を完全に混合して、水性溶媒中の密度制御用コア粒子と高分子材料粉末の水性懸濁液を形成する。水性懸濁液は、たとえば熱交換器内にこれを圧送することによって加熱してもよく、それによって水性懸濁液を高分子材料の融点より高い温度まで加熱する。同時に、第一の有機相を、好ましくは水性懸濁液と同じ温度まで加熱してもよい。ある場合には、同じ熱交換器を使って、第一の有機相、たとえば鉱油の連続ストリームを、水性懸濁液と同じ温度まで加熱してもよい。
熱交換器を出た水性懸濁液と高温となった第一の有機相を、インラインミキサ(機械的/ダイナミックミキサ)の中で混合してもよく、これによって瞬時に水性懸濁液と第一の有機相のエマルションが形成される。
エマルションがインラインミキサチャンバを出たら、ただちにエマルションを低温の第二の有機相、たとえば水に溶けない液体(鉱油等)の連続的な激しい流れと接触させて、エマルションの温度を高分子材料のゲル化点より低い温度まで下げ、瞬時に高密度小滴を安定化させて、高密度ビーズを形成する。
高密度ビーズは、ビーズ単離用反応器(ウォータータンク等)の中で第一および/または第二の有機相から連続的に分離してもよく、これにより、生成された高密度ビーズは水相の中に集中し、第一および/または第二の有機相は上部に分離する。ここから、第一および/または第二の有機相は連続的に引き出されて再循環されるか、あるいはその一部が再循環され、前述のように第一の有機相としてエマルションを提供し、および/または冷却、再循環され、あるいはその一部が低温の第二の有機相の激しい流れとして冷却、再循環されてもよい。高密度ビーズは、ビーズ単離用反応器の底から、バルブで排出させることによって回収してもよい。製造セッションに続き、使用済みの第一および/または第二の有機相を濾過して、次の高密度ビーズの製造に再使用してもよい。
高密度ビーズは、第一および/または第二の有機相で汚染された水相からも、水性洗剤で流動層を洗浄し、適当なメッシュでふるい分けることによって、精製することができる。
本発明のある実施形態は、2.0g/ml以上の密度で、高分子材料としてアガロースにより包囲された密度制御用コア粒子として炭化タングステンを有する高密度アガロースを精製するための方法であり、前記方法は、
(i)(a)炭化タングステンとアガロースの水性懸濁液と、(b)鉱油を第一の反応器に加えるステップと、
(ii)水性懸濁液と鉱油を乳化手段に供するステップであって、乳化を、外部からの機械的エネルギーを加えて、鉱油の中にアガロースによって包囲された炭化タングステンを含む個別の高密度小滴が存在する状態のエマルションを作ることによって行うステップと(アガロースにより包囲された炭化タングステンが分散相となり、鉱油が連続相となる)、
(iii)エマルションを第一の反応器から安定化用反応器に輸送することによって高密度小滴を安定化させるステップであって、安定化用反応器では、ステップ(ii)において得られたエマルションの温度を、秒以内にアガロースのゲル化点より低い温度まで下げて、高密度ビーズを形成するステップと、
を含み、
ステップ(i)および(ii)は、アガロースのゲル化点より高い温度で行われる。
[ビーズ、たとえば高密度ビーズの粒度に影響を与える可能性のある特徴]
最終製品におけるゲル化可能な材料、たとえば高分子材料(アガロース等)の濃度は、密度制御用コア粒子(これが使用される場合)とゲル化可能な材料、たとえば高分子材料を含む初期の水性懸濁液を作るのに使用された高分子材料の濃度と同じであってもよい。本発明のある実施形態において、製造されるビーズ、たとえば高密度ビーズ集団の粒度は、高温のエマルションを調製するためのインラインミキサ(機械/ダイナミックミキサ)の混合速度によって決定されてもよい。
本発明のまた別の実施形態において、製造されるビーズ、たとえば高密度ビーズ集団の粒度分布および/または密度は、密度制御用コア粒子、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料および第一の疎水相、たとえば第一の有機相の第一の混合物のインラインミキサ(機械/ダイナミックミキサ)を通過する流量によって決定されてもよい。
本発明のさらに別の実施形態において、製造されるビーズ、たとえば高密度ビーズ集団の粒度分布および/または密度は、乳化されるべき、溶融されたゲル化可能な材料、たとえば高分子材料と密度制御用コア粒子(これが使用される場合)の粘度によって決定されてもよい。したがって、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料と密度制御用コア粒子(これが使用される場合)の濃度は、ビーズ、たとえば高密度ビーズの最終的な粒度および/または密度に影響を与え得る。
本発明のある実施形態において、第一の疎水相、たとえば第一の有機相の粘度は、ビーズ、たとえば高密度ビーズの粒度分布および/または密度に影響を与え得る。
本発明の他の実施形態において、粘度を下げるために、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料について前加水分解を行う必要がない。
好ましくは、最終的なビーズ、たとえば高密度ビーズの粒度範囲は、湿式ふるい分け法によって制御される。
本発明のある実施形態において、ビーズ、たとえば高密度ビーズの粒度分布は、前述の特徴(混合速度、流量、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の粘度)の少なくとも2つ、たとえば前述の特徴の少なくとも3つ、たとえば前述の特徴の4つによって影響を受けてもよい。
[図1の説明]
図1は、本発明の方法とシステムを説明しており、以下の非限定的な説明の中でさらに示され得る。
ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料、好ましくはアガロースと、水性液体(好ましくは水)と、密度制御用コア粒子、好ましくは無孔性材料、たとえば炭化タングステンを、タンクまたは反応容器(1)に注入する。タンク(1)を、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の融点より高い温度、好ましくは40〜120℃の範囲、好ましくは60〜95℃の範囲に加熱すると、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料が液化し、これによって溶融し、液体化したゲル化可能な材料、たとえば高分子材料は密度制御用コア粒子を包囲し始め、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料の中に密度制御用コア粒子を含む水性懸濁液が形成されてもよい。
第一の疎水相、たとえば第一の有機相、好ましくは油、たとえば鉱油を別のタンク(2)に注入する。このタンク(2)は、加熱しても、しなくてもよく、加熱する場合は、好ましくはタンクまたは反応容器(1)の温度と同等の温度まで加熱する。
ポンプの作用により、タンクまたは反応容器(1)の中の高温の水性懸濁液を熱交換器(3)に圧送し、ここで高温の水性懸濁液を加熱し、あるいはその温度を保持する。同時に、ポンプで高温の第一の疎水相、たとえば第一の有機相を熱交換器(3)に圧送する。2つの高温のストリームが熱交換器(3)の中(またはその直前で)合流し、混ざり合ってもよい。第一の疎水相、たとえば第一の有機相が低温であれば、第一の疎水相、たとえば第一の有機相を熱交換器(3)に送り、その後高温の水性懸濁液と混合してから、外部からの機械的エネルギーが局限的に投入される領域を有する第一の反応器(4)に入るようにする。好ましくは、第一の反応器(4)は、外部からの機械的エネルギーが局限的に投入される領域を含む機械ミキサ、たとえばインラインミキサの形態である。好ましくは、高温の水性懸濁液と高温の第一の疎水相、たとえば第一の有機相との比率は、1:1〜1:20の範囲、より好ましくは1:3〜1:4の範囲である。
第一の混合物(高温の水性懸濁液と高温の第一の疎水相、たとえば第一の有機相を含む)を第一の反応器(4)に送ると、ここで第一の混合物は、好ましくは、反応器容積1Lあたり少なくとも10ワットの機械的エネルギーが加えられるような、外部からの機械的エネルギーが局限的に投入される領域を通過し、第一の疎水相の中に小滴、たとえば高密度小滴(ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料により包囲された密度制御用コア粒子からなる小滴)を含むエマルションが調製される。
エマルションを第一の反応器(4)から安定化用反応器(5)に輸送してもよい。この安定化用反応器(5)には、第二の疎水相、たとえば第二の有機相、好ましくは油、たとえば鉱油が収容されており、この第二の疎水相、たとえば第二の有機相の温度は好ましくは約−10℃から約70℃、より好ましくは約+5から20℃である。このように第一の反応器(4)からのエマルションが安定化用反応器(5)の中の低温の第二の疎水相、たとえば第二の有機相と接触すると、エマルションは5分以内、好ましくは1.0分以内、より好ましくは1秒以内、さらに好ましくは0.05秒以内に冷却され、ゲル化可能な材料、たとえば高分子材料がゲル化を始め、高温のエマルションの中の小滴、たとえば高密度小滴が安定化し、その結果、安定したビーズ、たとえば高密度ビーズが形成される。このエマルション、安定したビーズ、たとえば高密度ビーズ、第二の疎水相、たとえば第二の有機相の混合物が、第二の混合物となる。
第二の混合物を、ビーズ単離用反応器(6)に輸送する。好ましくは、ビーズ単離用反応器(6)には、水性環境、好ましくは水が収容され、ここで安定したビーズ、たとえば高分子ビーズはビーズ単離用反応器(6)の底に沈殿し、第一および/または第二の疎水相、たとえば第一および/または有機相は水性環境の上部に分離する。好ましくは、安定したビーズ、たとえば高密度ビーズを、ビーズ単離用反応器(6)の底部にあるバルブから得ることができ、好ましくは、安定したビーズ、たとえば高密度ビーズを前記バルブから連続的に取得してもよい。水性環境の上部にある第一および/または第二の疎水相、たとえば第一および/または第二の有機相は、ビーズ単離用反応器(6)から再循環システム(9)を通って、第一の疎水相、たとえば第一の有機相の入ったタンク(2)に戻され、および/または第二の疎水相、たとえば第二の有機相は安定化用反応器(5)に戻され、再使用される。
任意で、水分離タンク(7)を設置して、ビーズ分離反応器(6)の水性環境の上部で得られる第一および/または第二の疎水相、たとえば第一およびまたは第二の有機相の中に偶然入った水を取り除いてもよい。
さらに、水分離タンク(7)から得られた第一および/または第二の疎水相、たとえば第一及び/第二の有機相を冷却するための熱交換器(8)を任意で設置し、第一および/または第二の疎水相、たとえば第一および/または第二の有機相、特に第二の疎水相、たとえば第二の有機相を適正な温度にしてから、安定化用反応器(5)の中で再使用できるようにしてもよい。
このようにして、ビーズ、たとえば高密度ビーズを製造するための連続的システム/方法が提供され、この方法/システムは、1時間に少なくとも5kgのビーズ、たとえば高分子ビーズを提供することができる。
本発明の態様の1つに関して記載した実施形態と特徴は、本発明の他の態様にも適用できることに注意すべきである。
本願で引用された特許および非特許文献は、引用によりその全体を本明細書に援用する。
本発明を以下の非限定的例においてさらに詳しく説明する。
[実施例]
[実施例1]
[本発明による高密度アガロースビーズの製造−エネルギー入力に関するビーズの粒度]
[実験装置]
120Lのステンレススチール製タンク内で、パドルスターラで連続的に混合しながら、3.6kgのアガロース粉末(スペインのHispanagarによるD3)を室温の精製水90L中に懸濁させた。よく混ぜ合わされたアガロース/水懸濁液に、さらに158kgの炭化タングステン粉末(中国のChaozhou Xianglu Tungsten IndustryによるXLWC100、平均粒径9〜11ミクロン)を添加した。
別のステンレススチール製タンク(500L)にホワイトオイル(ベルギーのSunocoによるSP)を満たした。
2つのステンレススチール製タンクを、図1に示すような2つの蠕動ポンプ(ドイツのVerderflexによるVF10/VF15)に連結した。アガロース/炭化タングステン懸濁液をステンレススチール製タンク内で連続的に、かつ力強く混合しながら92℃まで加熱し、アガロースを溶融させて、4%w/w溶融アガロース溶液中に10%v/wの炭化タングステン粉末を含む粘性の高い水性懸濁液を得た。溶融アガロース/炭化タングステン懸濁液は、断熱加工された内径8mmのステンレススチール製パイプを通じてY字型連結部に圧送され、ここで高温のアガロース/炭化タングステン懸濁液の流れと、熱交換器内を流して約90℃まで加熱された鉱油の流れが合流する。溶融したアガロース/炭化タングステン懸濁液は0.3L/分の流量で圧送され、高温の鉱油は1.4L/分の流量で圧送されて、アガロース対鉱油の比率が1:4.7となり、高温の流体の合流後の流量は1.7L/分となった。合流した高温の流体は底部ポートから、スタンダード・エマルサ・スクリーン(Standard Emulsor Screen)(部品番号VF 1819)を備える対応するインラインアセンブリ(In−line Assembly)(部品番号VF 1817)を有するL4RT機械ミキサ(イギリスのSilverson Machines Ltd.製)に導入された。L4RTミキサは、6000RPMの混合速度に設定された。乳化が起こる混合チャンバ(外部からのエネルギーが局限的に投入される「第一の反応器」に対応する)の液体充填容量は約0.070Lである。高温の流体の全流量は1.7L/分であるため、混合チャンバ内の混合チャンバ滞留時間は約0.07/1.7分であり、これは約0.04分、つまり約2.5秒に相当する。エマルションが混合チャンバ内に留まる時間を、混合チャンバ滞留時間と呼んでもよい。
図1に示すように、インラインミキサの排出ポートは、ステンレススチール製パイプ(内径17.2mm)に接続されており、冷却されたホワイトオイルが、長さ20mm、内径6mmのステンレススチール製連結パイプを通って流れる。低温のホワイトオイルの流量は33L/分(高温のエマルションの流量の約19倍)であり、高温のエマルションと混合する前のオイルの温度は13℃であった。低温のホワイトオイルの激しい流れの中に高温のエマルションが混合した後に測定された温度は常に30℃未満であり、したがって、エマルションの中の溶融したアガロース/炭化タングステン小滴はアガロースのゲル化(ゲル化点は約36℃)によって固化し、図4に示すような、ゲル化したアガロースの中に炭化タングステン粒子が分散したアガロースのビーズが形成された。
エマルションがインラインミキサの混合チャンバを出て、低音のオイルの激しい流れとの混合によって十分に冷却されるまでの時間は、エマルションが連結パイプ内に留まる時間(この、エマルションが連結パイプ内に留まる時間は連結パイプ滞留時間と呼んでもよい)に対応する。連結パイプの液体充填容積は約0.57ml(0.00057L)であるため、全流量1.7L/分の高温のエマルションの連結パイプ滞留時間は、0.57/(1.7×1000)分=0.000335分、つまり約0.02秒と算出される。
低温のホワイトオイル中の固化されたビーズは、懸濁液を水タンク内に分散させることによって分離され、これによって疎水性アガロース/炭化タングステンビーズが水相中に分離され、ホワイトオイルが上相を形成して、その後工程で再使用することができた。
分離されたアガロース/炭化タングステンビーズは次に、精製水と1%のラウロイル硫酸ナトリウム(sodium lauroyl sulfate)(SDS)を含む水で数回洗浄し、ビーズ表面に残留するオイルをすべて除去した。洗浄されたビーズを250ミクロンのナイロンネットで濾過して分離し、ビーズを2つの成分、粒径250ミクロンを超えるビーズである画分Iと粒径250ミクロン未満のビーズである画分IIに分離した。分離後、2つの画分を再び水に懸濁させて、沈殿させ、各画分の沈殿ビーズの量を測定した。
[結果]
実験の結果、約2.6g/mlという高い密度の、非常に規則的な球形のビーズが得られ、これらのビーズの収率は約90%であった。
[実施例2]
インライン混合チャンバ内のエネルギー投入量を変えて(ロータのRPMを変更)、実施例1の工程を何度か繰り返した。
実験A:RPMの設定:6000 RPM
実験B:RPMの設定:4000 RPM
実験C:RPMの設定:3000 RPM
実験D:RPMの設定:2000 RPM
実験E:RPMの設定:1000 RPM
実験F:RPMの設定:500 RPM
実験G:RPMの設定:200 RPM
実験H:RPMの設定:0 RPM
各実験について、粒径250ミクロン未満の沈殿ビーズの量を、生成されたビーズの総量(粒径250ミクロンより大きいものと小さいもの)に比較して測定した。これは「製品収率」と呼ばれ、生成されたビーズ総量のパーセンテージとして計算、表現される。
製品収率=(250ミクロン未満のビーズの量)/(生成されたビーズの総量)×100%
[結果]
インラインミキサの回転速度に関する製品収率を図2に示す。
ゼロRPM(実験H)の場合、実際にビーズはまったく形成されず、エマルサスクリーンの静的混合効果は、アガロース/炭化タングステンからエマルションを作成する上では十分とは程遠いことを示した。実験H(RPM=0)で形成された沈殿物は単に凝集、変形および奇形構造、アガロースと炭化タングステンの繊維構造によるものである。
[エネルギー入力に関する製品収率]
実施例で用いたL4RTインラインミキサのフルスピードでの効力は250ワットである。冷却前に乳化が起こる混合チャンバの液体充填量は約0.070Lである。したがって、インラインミキサの全速力(8000RPM)では、液体1リットルあたりのエネルギー投入量は概ね次のようになる。
250ワット/0.07L=3.571ワット/L
図3に、設定された回転速度と反応器に伝達されるエネルギーが比例するという前提により、乳化のための「反応器」の容積1Lあたりの外部からの機械的エネルギーに関する製品収率を示す。
参考文献一覧
欧州特許第1764151号明細書(米国特許出願公開第2007/0069408号明細書と同じ)
国際公開第92/00799号パンフレット
[実施形態]
1.
1.5g/mL以上の密度で、高分子材料により包囲された密度制御用コア粒子を含む高密度ビーズを製造する方法であり、前記方法は、
(i)(a)密度制御用コア粒子と高分子材料を含む水性懸濁液と、(b)第一の有機相を第一の反応器に加えるステップと、
(ii)水性懸濁液と第一の有機相を乳化手段に供するステップであって、乳化を、外部からの機械的エネルギーを加えて、第一の有機相、たとえば第一の有機相中に高分子材料によって包囲された密度制御用コア粒子を含む個別の高密度小滴が存在する状態のエマルションを作ることによって行うステップと(高分子材料により包囲された密度制御用コア粒子が分散相となり、第一の有機相が連続相となる)、
(iii)エマルションを第一の反応器から安定化用反応器に輸送することによって高密度小滴を安定させるステップであって、安定化用反応器では、ステップ(ii)で得られたエマルションの温度を、1秒以内に高分子材料のゲル化点より低い温度まで下げて、高密度ビーズを形成するステップと、
を含み、
ステップ(i)および(ii)は、高分子材料のゲル化点より高い温度で実行される。
2.
実施形態1による方法で、外部からの機械的エネルギーは少なくとも10ワット/Lに相当する。
3.
実施形態1または2による方法で、外部からの機械的エネルギーは、機械ミキサ(またはダイナミックミキサ)の動作により提供される。
4.
実施形態3による方法で、機械ミキサ(またはダイナミックミキサ)は500RPM以上の速度で動作する。
5.
実施形態1から4のいずれかによる方法で、高分子材料はアガロースである。
6.
実施形態1から5のいずれかによる方法で、密度制御用コア粒子の密度は3g/mL以上である。
7.
実施形態1から6のいずれかによる方法で、高密度小滴は、ステップ(iii)のエマルションまたは前記エマルションの一部を、安定化用反応器の中の第二の有機相と接触させることによって安定化される。
8.
第一の反応器を備えるシステムで、前記第一の反応器は、
(i)(a)密度制御用コア粒子と高分子材料を含む水性懸濁液と、(b)第一の有機相とを乳化させる手段であって、乳化を、外部からの機械的エネルギーを加えて、第一の有機相中に高分子材料によって包囲された密度制御用コア粒子を含む個別の高密度小滴が存在する状態のエマルションを作ることによって行う手段と(高分子材料により包囲された密度制御用コア粒子は分散相となり、第一の有機相は連続相となる)、
(ii)少なくとも1つの排出口であって、エマルションを第一の反応器から、高密度小滴を安定化させる安定化用反応器に輸送するための排出口と、
を有する。
9.
実施形態8によるシステムであって、安定化用反応器はさらに、ビーズ分離用反応器に接続されている。
10.
実施形態8または9のいずれかによるシステムで、ビーズ単離用反応器は、安定化された高密度ビーズを取り出すための1つの排出口および/または第一の有機相を第一の反応器に戻すための第一の再循環用排出口および/または第二の有機相を安定化用反応器に戻すための1つの第二の再循環用排出口を有する。
11.
実施形態8から10のいずれかによるシステムで、ビーズ単離用反応器は水性環境を有する。

Claims (24)

  1. ゲル化可能な材料を含むビーズを連続工程で製造する方法であって、
    (i)(a)ゲル化可能な材料を含む液体組成物と、(b)第一の疎水相とを混合するステップと、
    (ii)前記液体組成物と前記第一の疎水相を、第一の反応器内の乳化手段に供するステップであって、乳化を、少なくとも100ワット/Lの外部からの機械的エネルギーを加えて、前記第一の疎水相中にゲル化可能な材料を含む個別の小滴が存在する状態のエマルションを作ることによって行うステップと(前記ゲル化可能な材料が分散相となり、前記第一の疎水相が連続相となる)、
    (iii)前記エマルションを前記第一の反応器から安定化用反応器に輸送することによって前記小滴を安定化させるステップであって、前記安定化用反応器では、ステップ(ii)で得られた前記エマルションをゲル化手段に供して、外部からの機械的なエネルギー投入を受けてから1秒以内にゲル化させ、前記ビーズを形成するステップであって、
    前記外部からの機械的なエネルギーが、100rpm以上の速度で動作する機械ミキサにより供給されるステップと、
    を含み、
    ステップ(i)および(ii)が、前記ゲル化可能な材料のゲル化点より高い温度で行われ、
    ステップ(iii)において、ステップ(ii)で得られた前記エマルションの温度を、前記ゲル化点より低い温度まで下げてゲル化する、
    法。
  2. 前記ゲル化可能な材料は、高分子材料を含む請求項1に記載の方法。
  3. 前記高分子材料は、天然または合成有機高分子からなる群から選択される請求項2に記載の方法。
  4. 前記天然または合成有機高分子は、
    i)寒天、アルギン酸塩、カラギナン、ゼラチン、グアーガム、アラビアガム、ガティガム、トラガカントガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、アガロース、セルロース、ペクチン、ムチン、デキストラン、澱粉、ヘパリン、キトサン、ヒドロキシスターチ、ヒドロキシプロピルスターチ、カルボキシメチルスターチ、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびカルボキシメチルセルロース、ii)アクリル系高分子、ポリアミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリエーテル、高分子ビニル組成物、ポリアルケンを含む、合成有機高分子および単量体から得られる高分子、およびこれらの置換誘導体ならびに、官能基で上記の高分子の複数を含む共重合体およびその置換誘導体、iii)これらの混合物から選択される請求項3に記載の方法。
  5. 前記天然または合成有機高分子は、寒天、ゼラチン、アガロースおよびアクリル系高分子から選択される請求項4に記載の方法。
  6. 前記天然または合成有機高分子はアガロースである請求項5に記載の方法。
  7. 前記液体組成物は懸濁液である請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記懸濁液は水性懸濁液である請求項7に記載の方法。
  9. 前記液体組成物は溶液である請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記第一の疎水相は有機相および/または無機相を含む請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記有機相は油である請求項10に記載の方法。
  12. 前記外部からの機械的エネルギーは少なくとも1000ワット/Lに相当する請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記機械ミキサは1000rpm以上の速度で動作する請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. ステップ(iii)において、ステップ(ii)で得られた前記エマルションの温度を、0.5秒以内に前記ゲル化可能な材料のゲル化点より低い温度まで下げる請求項1〜1のいずれか一項に記載の方法。
  15. 高分子材料と密度制御用コア粒子を含む高密度ビーズを製造するための、請求項1〜1のいずれか一項に記載の方法。
  16. 1.5g/mL以上の密度で、高分子材料により包囲された密度制御用コア粒子を含む高密度ビーズを製造する方法であって、
    (i)(a)前記密度制御用コア粒子と前記高分子材料を含む水性懸濁液と、(b)第一の有機相とを第一の反応器に加えるステップと、
    (ii)前記水性懸濁液と前記第一の有機相を乳化手段に供するステップであって、乳化を、少なくとも100ワット/Lの外部からの機械的エネルギーを加えて、前記第一の有機相中に前記高分子材料によって包囲された前記密度制御用コア粒子を有する個別の高密度小滴が存在する状態のエマルションを作ることによって行うステップと(前記高分子材料により包囲された前記密度制御用コア粒子が分散相となり、前記第一の有機相が連続相となる)、
    (iii)前記エマルションを前記第一の反応器から安定化用反応器に輸送することによって前記高密度小滴を安定させるステップであって、前記安定化用反応器では、ステップ(ii)で得られた前記エマルションの温度を、外部からの機械的なエネルギー投入を受けてから1秒以内に前記高分子材料のゲル化点より低い温度まで下げて、前記高密度ビーズを形成するステップと、
    を含み、
    ステップ(i)および(ii)は、前記高分子材料のゲル化点より高い温度で実行される請求項1に記載の方法。
  17. 2.0g/mL以上の密度の高密度ビーズを製造するための、請求項1に記載の方法。
  18. 3.0g/mL以上の密度の高密度ビーズを製造するための、請求項17に記載の方法。
  19. 前記小滴は、ステップ(iii)の前記エマルションまたは前記エマルションの一部を前記安定化用反応器内で第二の疎水相と接触させることによって安定化される請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記第二の疎水相は、有機相および/または無機相を含む請求項19に記載の方法。
  21. 前記第二の疎水相は油である請求項2に記載の方法。
  22. 前記ビーズは、前記安定化用反応器からビーズ単離用反応器に輸送することによって、前記第二の疎水相から単離される請求項1〜2のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記第一の疎水相またはその一部は前記第一の反応器に再循環され、および/または前記第二の疎水相またはその一部は前記安定化用反応器に再循環される請求項2に記載の方法。
  24. 2.0g/ml以上の密度で、高分子材料としてのアガロースにより包囲される密度制御用コア粒子としての炭化タングステンを有する高密度アガロースビーズを製造するための方法であって、
    (i)(a)炭化タングステンと前記アガロースを含む水性懸濁液と、(b)鉱油とを第一の反応器に加えるステップと、
    (ii)前記水性懸濁液と前記鉱油を乳化手段に供するステップであって、乳化を、少なくとも100ワット/Lの外部からの機械的エネルギーを加えて、前記鉱油中にアガロースにより包囲された炭化タングステンを含む個別の高密度小滴が存在する状態のエマルションを作ることによって行うステップと(アガロースによって包囲される前記炭化タングステンは分散相となり、前記鉱油は連続相となる)、
    (iii)前記エマルションを前記第一の反応器から安定化用反応器に輸送することによって前記高密度小滴を安定化するステップであって、前記安定化用反応器では、ステップ(ii)において得られた前記エマルションの温度を、外部からの機械的なエネルギー投入を受けてから1秒以内に前記アガロースのゲル化点より低い温度まで下げて、前記高密度ビーズを形成するステップと、
    を含み、
    ステップ(i)および(ii)が前記アガロースのゲル化温度より高い温度で行われる請求項1〜2のいずれか一項に記載の方法。
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