JP5829415B2 - 電子線分析装置 - Google Patents

電子線分析装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5829415B2
JP5829415B2 JP2011076245A JP2011076245A JP5829415B2 JP 5829415 B2 JP5829415 B2 JP 5829415B2 JP 2011076245 A JP2011076245 A JP 2011076245A JP 2011076245 A JP2011076245 A JP 2011076245A JP 5829415 B2 JP5829415 B2 JP 5829415B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sample
analysis position
electron beam
sample surface
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011076245A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012211770A (ja
Inventor
三田村 茂宏
茂宏 三田村
徹 間嶋
徹 間嶋
哲也 森井
哲也 森井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP2011076245A priority Critical patent/JP5829415B2/ja
Publication of JP2012211770A publication Critical patent/JP2012211770A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5829415B2 publication Critical patent/JP5829415B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、試料表面に電子線を照射し、それによって試料表面で反射した反射電子による信号を検出することが可能な電子線分析装置に関し、特に電子線の照射位置を試料表面上で移動させることで試料表面上の一次元範囲又は二次元範囲における元素分布等を示すX線画像を取得する電子線マイクロアナライザ(電子線分析装置)に関する。
電子線を試料表面に照射し、そこから放出される種々の粒子やX線による信号を検出して画像化する電子線分析装置として、様々な種類の装置が実用化されている。例えば、電子線マイクロアナライザ(EPMA:「電子線プローブ微小部分析装置」ともいう)では、微小径に集束させた電子線を試料表面に照射する。電子線が照射された試料表面上の分析位置からは試料表面に含まれる元素に特有のエネルギーを有する特性X線や反射電子等が発生するため、この特性X線による信号を検出してそのエネルギー及び強度を分析することにより、試料表面上の分析位置に存在する元素の同定や定量を行ったり、この反射電子による信号を検出してその強度分布を分析することにより、試料表面上の組成像と凹凸形状の観察を行ったりしている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、このようなEPMAは、試料表面の観察を行うための光学顕微鏡を備え、光学顕微鏡を用いて試料表面の光学像が観察されながら試料表面上における分析位置の決定等が行われている。例えば、ハロゲンランプ等の光源から試料表面上の分析位置を含む領域に可視光を照射して、試料表面上の分析位置を含む領域で反射した可視光をCCDカメラで検出することにより、検出された可視光に基づいて光学像が作成され表示されている。これにより、分析者は、光学像を観察しながら試料表面上の電子線の照射位置とX線分光器(X線分光器結晶)の焦点位置とが一致するようにしたり、試料表面上の分析範囲の位置(分析位置情報)を指定したりしている。
図3は、従来のEPMAの要部の構成を示す構成図である。なお、地面に水平な一方向をX方向とし、地面に水平でX方向と垂直な方向をY方向とし、X方向とY方向とに垂直な方向をZ方向とする。
EPMA201は、試料Sが載置される試料ステージ10と、電子線Eを試料S表面上の分析位置に照射する電子線源20と、試料S表面上の分析位置から放出された特性X線Pによる信号を検出するX線検出部30と、試料S表面上の分析位置で反射した反射電子Qによる信号を検出する反射電子検出器40と、試料S表面上の分析位置を含む領域に可視光Lを照射するハロゲンランプ61と、試料S表面上の分析位置を含む領域で反射した可視光Lを検出する画像取得装置70と、EPMA201全体の制御を行うコンピュータ250とを備える。
試料ステージ10は、移動体である試料台と、パルスモータを含むX方向駆動機構(図示せず)と、パルスモータを含むY方向駆動機構(図示せず)と、パルスモータを含むZ方向駆動機構(図示せず)とを備える。
試料台の上面には、試料Sを載せたり取り除いたりすることが可能となっている。このような試料台は、コンピュータ250の試料ステージ制御部51aによって駆動機構のパルスモータへ必要な駆動パルス信号が出力されることにより、所望のX方向とY方向とZ方向とに移動できるようになっている。
電子線源20は、電子銃21と偏向コイル(図示せず)と対物レンズ22とを備える。そして、電子銃21は、出射面が下方(Z方向)を向くように試料ステージ10の上方(−Z方向)に配置されている。このような電子線源20によれば、電子銃21から放出された電子線Eは、偏向コイルを経て対物レンズ22によって集束され、試料ステージ10に載せられた試料S表面上の分析位置にZ方向(所定方向)から照射されるようになっている。
X線検出部30は、波長分散型のX線検出器であり、試料S表面上の分析位置(焦点位置)から放出される特性X線Pを分光するX線分光器31と、X線分光器31で波長分散されたX線による信号を検出するX線検出器32とを備える。そして、X線分光器31は、反射面(回折面)が試料Sからの特性X線Pを受けるように配置されるとともに、X線検出器32は、X線分光器31を向くように配置されている。これにより、試料S表面上の分析位置から放出された特性X線PがX線分光器31の反射面で波長分散され、波長分散されたX線による信号を検出している。
反射電子検出器40は、半導体検出器であり、円形状の開口を中心に有する円環形状となっており、反射電子による受光信号の強度を検出する検出面が扇形状に4等分されている。そして、反射電子検出器40は、EPMA201中において電子線Eが円形状の開口を通過するとともに検出面は下方(Z方向)に向くように、試料ステージ10の上方(−Z方向)に配置されている。これにより、反射電子検出器40の各検出面は、試料S表面上の分析位置で略上方(−Z方向)に反射した反射電子Qによる受光信号の強度をそれぞれ検出する。
ところで、試料S表面上の分析位置に同じZ方向から電子線Eや可視光Lを照射するために、試料ステージ10の上方(−Z方向)には、電子線Eが通過する孔部を有する有孔平面ミラー91が配置されている。
これにより、左方(X方向)に進行する可視光Lは有孔平面ミラー91によって進行方向を変え、試料S表面上の分析位置を含む領域に所定方向(Z方向)から照射され、試料S表面上の分析位置を含む領域で所定方向と逆方向(−Z方向)に反射した可視光Lは有孔平面ミラー91によって進行方向を右方(−X方向)に変えるようになっている。一方、所定方向(Z方向)に進行する電子線Eは有孔平面ミラー91の孔部を通過し、試料S表面上の分析位置を含む領域に所定方向(Z方向)から照射されるようになっている。
画像取得装置70は、CCDカメラ71とリレーレンズ72とを備える。
CCDカメラ71は、ハロゲンランプ61から出射された可視光Lと同じ光軸で可視光Lを検出するために、CCDカメラ71の前方(X方向)には、平板形状のハーフミラー92が配置されている。
これにより、所定方向(Z方向)に進行する可視光Lの50%がハーフミラー92によって進行方向をX方向に変えるようになっている。一方、−X方向に進行する可視光Lの50%がハーフミラー92を透過し、CCDカメラ71の検出面にリレーレンズ72を介して導かれるようになっている。
コンピュータ250は、CPU(制御部)251を備え、さらにモニタ(表示装置)53と操作部(入力装置)54とが連結されている。また、CPU251が処理する機能をブロック化して説明すると、試料ステージ10を制御する試料ステージ制御部51aと、CCDカメラ71から光学像を取得してモニタ53に表示する画像取得制御部251bと、X線検出部30や反射電子検出器40から試料S表面上の分析位置のX線画像(元素又は組成に関する情報)や反射電子像(組成や凹凸形状に関する情報)を取得する分析制御部51cとを有する。
次に、EPMA201を用いて試料Sを分析する分析方法について説明する。
まず、分析者は、試料ステージ10の上面に試料Sを載置する。次に、分析者は、ハロゲンランプ61の電源を入れることにより、ハロゲンランプ61からZ方向に出射された可視光Lが、ハーフミラー92によって進行方向をX方向に変える。そして、X方向に進行する可視光Lが、有孔平面ミラー91によって進行方向を変え、試料S表面上の分析位置を含む領域にZ方向から照射される。そして、試料S表面上の分析位置を含む領域で−Z方向に反射した可視光Lが有孔平面ミラー91によって進行方向を−X方向に変える。−X方向に進行する可視光Lがハーフミラー92を透過し、CCDカメラ71の検出面にリレーレンズ72を介して導かれる。
その結果、画像取得制御部251bは、CCDカメラ71で検出された可視光Lに基づいて、試料Sの分析位置を含む領域の光学像をモニタ53に表示する。これにより、分析者は、光学像を観察しながら、操作部54を用いて試料ステージ10をX方向やY方向やZ方向に移動させることにより、最適な焦点が得られるように配置するとともに、試料S表面上の分析範囲の位置(分析位置情報)を設定する。
その後、分析者は、ハロゲンランプ61の電源を切ることにより、ハロゲンランプ61から出射された可視光Lが試料S表面上の分析位置を含む領域に照射されないようにする。次に、分析制御部51cは、電子線源20の電源を入れることにより、電子線源20から出射された電子線Eを試料S表面上の分析位置を含む領域に所定方向(Z方向)から照射する。このとき、分析制御部51cは、試料ステージ制御部51aによって試料ステージ10をX方向やY方向やZ方向に移動させながら、試料S表面上の分析範囲内で分析位置を走査させることにより、反射電子検出器40やX線検出器30で信号を収集する。
その結果、分析制御部51cは、信号の強度に基づいて、試料S表面上の分析位置のX線画像や反射電子像を取得してモニタ53に表示する。
特開2008−058159号公報
ところで、反射電子検出器40やX線検出部30で信号を収集する際に光学像を取得しようとすると、反射電子Qによる信号に基づいて取得された反射電子像のコントラストが劣化する等の影響を受け、反射電子像の画質が下がるという問題点があった。
本件発明者らは、上記課題を解決するために、反射電子像と光学像とを同時に取得する方法について鋭意検討を行った。そこで、上述したようなEPMA201では、ハロゲンランプ61から出射される可視光Lは、図4に示すような波長分布となっており、反射電子検出器40は、図5に示すようなスペクトル応答特性となっており、その結果、反射電子検出器40が試料S表面上で−Z方向に反射した赤色領域の光を多く検出していることがわかった。よって、ハロゲンランプ61等の落射光用光源部60は、赤色領域の光を出射しないようにすることを見出した。
すなわち、本発明の電子線分析装置は、試料表面上の分析位置に所定方向から電子線を照射する電子線源と、前記試料表面上の分析位置で反射した反射電子による信号を検出する赤色領域の光を多く検出するスペクトル応答特性を有する半導体検出器からなる反射電子検出器と、前記試料表面上の分析位置を含む領域に前記所定方向から可視光を照射する落射光用光源部と、前記試料表面上の分析位置を含む領域で前記所定方向と逆方向に反射した可視光が検出面に入射して、前記試料表面上の分析位置を含む領域の光学像を取得する画像取得部と、前記試料表面上の一次元又は二次元範囲内で分析位置を走査させることにより、前記反射電子検出器で信号を収集し、前記信号の強度に基づいて前記試料表面上の一次元又は二次元範囲の反射電子像を取得する制御部とを備える電子線分析装置であって、前記落射光用光源部は、ハロゲンランプと青色領域の光のみを透過するブルーフィルタとを備えるもの、又は、青色発光ダイオードであるようにしている。
ここで、「所定方向」とは、設計者等によって予め決められた任意の一方向であり、例えば、下方等となる。
また、「赤色領域」としては、例えば、波長700nm以上の領域等が挙げられ、本願において「出射しない」とは、可能な限り出射しないことをいい、赤色領域の光を少しでも減光したものも含むものとする。
本発明の電子線分析装置によれば、落射光用光源部は、赤色領域の光を出射しないので、試料表面上の分析位置に所定方向から電子線と可視光とを同時に照射しても、反射電子検出器は、試料表面上で反射した可視光を検出することがなく、試料表面上の分析位置で反射した反射電子のみを検出することになる。
以上のように、本発明の電子線分析装置によれば、反射電子像と光学像とを同時に取得することができる。
(他の課題を解決するための手段及び効果)
また、本発明の電子線分析装置は、試料表面上の分析位置に所定方向から電子線を照射する電子線源と、前記試料表面上の分析位置で反射した反射電子による信号を検出する赤色領域の光を多く検出するスペクトル応答特性を有する半導体検出器からなる反射電子検出器と、前記試料の分析位置を含む領域に前記所定方向と逆方向から偏光光を照射する透過光用光源部と、前記試料の分析位置を含む領域を前記所定方向と逆方向に透過した偏光光が検出面に入射して、前記試料の分析位置を含む領域の偏光像を取得する画像取得部と、前記試料表面上の一次元又は二次元範囲内で分析位置を走査させることにより、前記反射電子検出器で信号を収集し、前記信号の強度に基づいて前記試料表面上の一次元又は二次元範囲の反射電子像を取得する制御部とを備える電子線分析装置であって、前記透過光用光源部は、ハロゲンランプと青色領域の光のみを透過するブルーフィルタとを備えるもの、又は、青色発光ダイオードであるようにしている。
以上のように、本発明の電子線分析装置によれば、反射電子像と偏光像とを同時に取得することができる。
発明の電子線分析装置において、前記落射光用光源部又は前記透過光用光源部は、ハロゲンランプと、青色領域の光のみを透過するブルーフィルタとを備えるもの、又は、青色発光ダイオードであるようにしている
ここで、「青色領域」としては、例えば、波長700nm以下の領域等が挙げられ、本願において「のみ出射する」もしくは「のみ透過する」とは、可能な限り他の領域の光を出射もしくは透過しないことをいう
そして、本発明の電子線分析装置において、前記試料表面上の分析位置から放出された特性X線による信号を検出するX線検出部を備え、前記制御部は、前記試料表面上の一次元又は二次元範囲内で分析位置を走査させることにより、前記X線検出部で信号を収集し、前記信号の強度に基づいて前記試料表面上の一次元又は二次元範囲のX線画像を取得するようにしてもよい。
以上のように、本発明の電子線分析装置によれば、X線画像と反射電子像と光学像もしくは偏光像とを同時に取得することができる。
さらに、本発明の電子線分析装置において、前記X線検出部は、前記試料表面上の分析位置から放出される特性X線を分光するX線分光器と、当該X線分光器で波長分散されたX線を検出するX線検出器とを備える波長分散型のX線検出部であるようにしてもよい。
第一の実施形態に係るEPMAの要部の構成を示す構成図。 第二の実施形態に係るEPMAの要部の構成を示す構成図。 従来のEPMAの要部の構成を示す構成図。 ハロゲンランプから出射される可視光の波長分布。 反射電子検出器のスペクトル応答特性。 ブルーフィルタのフィルタ特性。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は、以下に説明するような実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の態様が含まれる。
<第一の実施形態>
図1は、第一の実施形態に係るEPMAの要部の構成を示す構成図である。なお、上述したEPMA201と同様のものについては、同じ符号を付している。
EPMA1は、試料Sが載置される試料ステージ10と、電子線Eを試料S表面上の分析位置に照射する電子線源20と、試料S表面上の分析位置から放出された特性X線Pによる信号を検出するX線検出部30と、試料S表面上の分析位置から放出された反射電子Qによる信号を検出する反射電子検出器40と、試料S表面上の分析位置を含む領域に光L’を照射する落射光用光源部60と、試料S表面上の分析位置を含む領域で反射した光L’を検出する画像取得装置70と、EPMA1全体の制御を行うコンピュータ50とを備える。
落射光用光源部60は、図4に示すような可視光Lを出射するハロゲンランプ61と、ハロゲンランプ61の前方(Z方向)に配置され青色領域の光のみを透過するブルーフィルタ62とを備える。図6は、ブルーフィルタのフィルタ特性の一例である。このような落射光用光源部60によれば、ハロゲンランプ61から出射された可視光Lは、ブルーフィルタ62によって青色領域の光L’が透過され、光L’が試料ステージ10に載せられた試料S表面上の分析位置にZ方向(所定方向)から照射される(図4参照)。
コンピュータ50においては、CPU(制御部)51を備え、さらにモニタ(表示装置)53と操作部(入力装置)54とが連結されている。また、CPU51が処理する機能をブロック化して説明すると、試料ステージ10を制御する試料ステージ制御部51aと、CCDカメラ71から光学像を取得してモニタ53に表示する画像取得制御部51bと、X線検出部30や反射電子検出器40から試料S表面上の分析位置のX線画像(元素又は組成に関する情報)や反射電子像(組成や凹凸形状に関する情報)を取得する分析制御部51cとを有する。
次に、EPMA1を用いて試料Sを分析する分析方法について説明する。
まず、分析者は、試料ステージ10の上面に試料Sを載置する。次に、分析者は、落射光用光源部60の電源を入れることにより、落射光用光源部60からZ方向に出射された光L’が、ハーフミラー92によって進行方向をX方向に変える。そして、X方向に進行する光L’が、有孔平面ミラー91によって進行方向を変え、試料S表面上の分析位置を含む領域にZ方向から照射される。そして、試料S表面上の分析位置を含む領域で−Z方向に反射した光L’が有孔平面ミラー91によって進行方向を−X方向に変える。−X方向に進行する光L’がハーフミラー92を透過し、CCDカメラ71の検出面にリレーレンズ72を介して導かれる。
その結果、画像取得制御部51bは、CCDカメラ71で検出された光L’に基づいて、試料Sの分析位置を含む領域の光学像をモニタ53に表示する。これにより、分析者は、光学像を観察しながら、操作部54を用いて試料ステージ10をX方向やY方向やZ方向に移動させることにより、最適な焦点が得られるように配置するとともに、試料S表面上の分析範囲の位置(分析位置情報)を設定する。
次に、分析制御部51cは、電子線源20の電源を入れることにより、電子線源部20から出射された電子線Eを試料S表面上の分析位置を含む領域に所定方向(Z方向)から照射する。このとき、分析制御部51cは、試料ステージ制御部51aによって試料ステージ10をX方向やY方向やZ方向に移動させながら、試料S表面上の分析範囲内で分析位置を走査させることにより、反射電子検出器40やX線検出部30で信号を収集する。また、画像取得制御部51bは、CCDカメラ71で光L’を検出させる。
その結果、分析制御部51cが、信号の強度に基づいて試料S表面上の分析範囲のX線画像や反射電子像を取得すると同時に、画像取得制御部51bは、光L’に基づいて試料S表面上の分析範囲の光学像を取得する。
以上のように、本発明のEPMA1によれば、落射光用光源部60は、青色領域の光L’を出射しているので、試料S表面上の分析位置に所定方向(Z方向)から電子線Eと光L’とを同時に照射しても、反射電子検出器40は、試料S表面上で反射した光L’を検出することがなく、試料S表面上の分析位置で反射した反射電子Qのみを検出するので、X線画像と反射電子像と光学像とを同時に取得することができる。
<第二の実施形態>
図2は、第二の実施形態に係るEPMAの要部の構成を示す構成図である。なお、上述したEPMA1と同様のものについては、同じ符号を付している。
EPMA101は、試料Sが載置される試料ステージ110と、電子線Eを試料S表面上の分析位置に照射する電子線源20と、試料S表面上の分析位置から放出された特性X線Pによる信号を検出するX線検出器30と、試料S表面上の分析位置から放出された反射電子Qによる信号を検出する反射電子検出器40と、試料S表面上の分析位置を含む領域に光L’を照射する落射光用光源部84と、試料Sの分析位置を含む領域に偏光光L’’を照射する透過光用光源部80と、試料S表面上の分析位置を含む領域で反射したかもしくは試料Sの分析位置を含む領域を透過した光L’、L’’を検出する画像取得装置170と、EPMA101全体の制御を行うコンピュータ150とを備える。
試料ステージ110は、移動体である試料台と、パルスモータを含むX方向駆動機構(図示せず)と、パルスモータを含むY方向駆動機構(図示せず)と、パルスモータを含むZ方向駆動機構(図示せず)とを備える。
試料台の中央部には、開口が形成されており、偏光光L’’が開口を通過するようになっている。
落射光用光源部84は、青色領域の光L’のみを出射する青色発光ダイオードを備える。このような落射光用光源部84によれば、青色発光ダイオードから出射された青色領域の光L’が、試料ステージ110に載置された試料S表面上の分析位置にZ方向(所定方向)から照射される。
透過光用光源部80は、青色領域の光L’のみを出射する青色発光ダイオード81と、青色発光ダイオード81の前方(X方向)に配置され所定の偏光光のみを通過させる偏光子82と、偏光子82の前方(X方向)に配置された反射鏡83とを備える。このような透過光用光源部80によれば、青色発光ダイオード81から出射された光L’は、偏光子82によって偏光光L’’のみとされ、偏光光L’’が反射鏡83で反射され試料ステージ110に載置された試料Sの分析位置に所定方向と逆方向(−Z方向)から照射される。
画像取得装置170は、光L’や偏光光L’’を検出する検出面を有するCCDカメラ71と、CCDカメラ71の検出面の前方に配置されたリレーレンズ72と、所定の偏光光のみを透過させる検光子73と、検光子移動機構(図示せず)とを備える。
検光子73は、コンピュータ150の画像取得制御部151bによって検光子移動機構へ必要な駆動信号が出力されることにより、第一位置か、第一位置より下方に位置する第二位置かのいずれの位置に配置されるようになっている。
具体的には、検光子73は、透過光用光源部80から偏光光L’’が出射された際(落射光用光源部84から光L’が出射されない際)には、CCDカメラ71の検出面に向かう光が通過する第一位置(光学系への導入位置)に配置され、一方、落射光用光源部84から光L’が出射された際(透過光用光源部80から偏光光L’’が出射されない際)には、CCDカメラ71の検出面に向かう光が通過しない第二位置(退避位置)73’に配置されるようになっている。
なお、検光子移動機構は、上記のように分析者の操作によって検光子73を移動させる機構の他、落射光用光源部84や透過光用光源部80への電源投入を検知して自動的に検光子73を移動させる機構であってもよい。
コンピュータ150においては、CPU(制御部)151を備え、さらにモニタ(表示装置)53と操作部(入力装置)54とが連結されている。また、CPU151が処理する機能をブロック化して説明すると、試料ステージ110を制御する試料ステージ制御部51aと、CCDカメラ71から光学像や偏光像を取得してモニタ53に表示する画像取得制御部151bと、X線検出部30や反射電子検出器40から試料S表面上の分析位置のX線画像(元素又は組成に関する情報)や反射電子像(組成や凹凸形状に関する情報)を取得する分析制御部51cとを有する。
次に、EPMA101を用いて試料Sを分析する分析方法について説明する。
まず、分析者は、試料ステージ110の上面に試料Sを載置する。次に、分析者は、落射光用光源部84の電源を入れることにより、落射光用光源部84からZ方向に出射された光L’が、ハーフミラー92によって進行方向をX方向に変える。そして、X方向に進行する光L’が、有孔平面ミラー91によって進行方向を変え、試料S表面上の分析位置を含む領域にZ方向から照射される。そして、試料S表面上の分析位置を含む領域で−Z方向に反射した光L’が有孔平面ミラー91によって進行方向を−X方向に変える。−X方向に進行する光L’がハーフミラー92を透過し、CCDカメラ71の検出面にリレーレンズ72を介して導かれる。
その結果、画像取得制御部151bは、CCDカメラ71で検出された光L’に基づいて、試料Sの分析位置を含む領域の光学像をモニタ53に表示する。これにより、分析者は、光学像を観察しながら、操作部54を用いて試料ステージ110をX方向やY方向やZ方向に移動させることにより、最適な焦点が得られるように配置するとともに、試料S表面上の分析範囲の位置(分析位置情報)を設定する。
その後、分析者は、落射光用光源部84の電源を切るとともに、透過光用光源部80の電源を入れることにより、透過光用光源部80から出射された偏光光L’’が試料の分析位置を含む領域に所定方向と逆方向(−Z方向)から照射される。次に、分析制御部51cは、電子線源20の電源を入れることにより、電子線源20から出射された電子線Eを試料S表面上の分析位置を含む領域に所定方向(Z方向)から照射する。このとき、分析制御部51cは、試料ステージ制御部51aによって試料ステージ110をX方向やY方向やZ方向に移動させながら、試料S表面上の分析範囲内で分析位置を走査させることにより、反射電子検出器40やX線検出部30で信号を収集する。また、画像取得制御部151bは、CCDカメラ71で偏光光L’’を検出させる。
その結果、分析制御部51cが、信号の強度に基づいて試料S表面上の分析範囲のX線画像や反射電子像を取得すると同時に、画像取得制御部151bは、偏光光L’’に基づいて試料S表面上の分析範囲の偏光像を取得する。
以上のように、本発明のEPMA101によれば、透過光用光源部80は、青色領域の偏光光L’’を出射するので、試料Sの分析位置に電子線Eと偏光光L’’とを同時に照射しても、反射電子検出器40は、試料Sを透過した偏光光L’’を検出することがなく、試料S表面上の分析位置で反射した反射電子Qのみを検出するので、X線画像と反射電子像と偏光像とを同時に取得することができる。
本発明は、試料表面に電子線を照射し、それによって試料表面で反射した反射電子による信号を検出する電子線分析装置等に好適に利用できる。
1 電子線マイクロアナライザ(電子線分析装置)
20 電子線源
40 反射電子検出器
51 CPU(制御部)
51b 画像取得制御部(画像取得部)
60 落射光用光源部
71 CCDカメラ(画像取得部)

Claims (4)

  1. 試料表面上の分析位置に所定方向から電子線を照射する電子線源と、
    前記試料表面上の分析位置で反射した反射電子による信号を検出する赤色領域の光を多く検出するスペクトル応答特性を有する半導体検出器からなる反射電子検出器と、
    前記試料表面上の分析位置を含む領域に前記所定方向から可視光を照射する落射光用光源部と、
    前記試料表面上の分析位置を含む領域で前記所定方向と逆方向に反射した可視光が検出面に入射して、前記試料表面上の分析位置を含む領域の光学像を取得する画像取得部と、
    前記試料表面上の一次元又は二次元範囲内で分析位置を走査させることにより、前記反射電子検出器で信号を収集し、前記信号の強度に基づいて前記試料表面上の一次元又は二次元範囲の反射電子像を取得する制御部とを備える電子線分析装置であって、
    前記落射光用光源部は、ハロゲンランプと青色領域の光のみを透過するブルーフィルタとを備えるもの、又は、青色発光ダイオードであることを特徴とする電子線分析装置。
  2. 試料表面上の分析位置に所定方向から電子線を照射する電子線源と、
    前記試料表面上の分析位置で反射した反射電子による信号を検出する赤色領域の光を多く検出するスペクトル応答特性を有する半導体検出器からなる反射電子検出器と、
    前記試料の分析位置を含む領域に前記所定方向と逆方向から偏光光を照射する透過光用光源部と、
    前記試料の分析位置を含む領域を前記所定方向と逆方向に透過した偏光光が検出面に入射して、前記試料の分析位置を含む領域の偏光像を取得する画像取得部と、
    前記試料表面上の一次元又は二次元範囲内で分析位置を走査させることにより、前記反射電子検出器で信号を収集し、前記信号の強度に基づいて前記試料表面上の一次元又は二次元範囲の反射電子像を取得する制御部とを備える電子線分析装置であって、
    前記透過光用光源部は、ハロゲンランプと青色領域の光のみを透過するブルーフィルタとを備えるもの、又は、青色発光ダイオードであることを特徴とする電子線分析装置。
  3. 前記試料表面上の分析位置から放出された特性X線による信号を検出するX線検出部を備え、
    前記制御部は、前記試料表面上の一次元又は二次元範囲内で分析位置を走査させることにより、前記X線検出部で信号を収集し、前記信号の強度に基づいて前記試料表面上の一次元又は二次元範囲のX線画像を取得することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子線分析装置。
  4. 前記X線検出部は、前記試料表面上の分析位置から放出される特性X線を分光するX線分光器と、当該X線分光器で波長分散されたX線を検出するX線検出器とを備える波長分散型のX線検出部であることを特徴とする請求項3に記載の電子線分析装置。
JP2011076245A 2011-03-30 2011-03-30 電子線分析装置 Active JP5829415B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011076245A JP5829415B2 (ja) 2011-03-30 2011-03-30 電子線分析装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011076245A JP5829415B2 (ja) 2011-03-30 2011-03-30 電子線分析装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012211770A JP2012211770A (ja) 2012-11-01
JP5829415B2 true JP5829415B2 (ja) 2015-12-09

Family

ID=47265862

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011076245A Active JP5829415B2 (ja) 2011-03-30 2011-03-30 電子線分析装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5829415B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5835191B2 (ja) * 2012-11-16 2015-12-24 パルステック工業株式会社 回折環形成装置及び回折環形成システム
JP6733268B2 (ja) * 2016-04-01 2020-07-29 株式会社島津製作所 電子線応用装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0756788B2 (ja) * 1987-12-04 1995-06-14 株式会社日立製作所 電子顕微鏡
JPH04280053A (ja) * 1991-03-06 1992-10-06 Jeol Ltd 走査電子顕微鏡
JP2001196020A (ja) * 2000-01-12 2001-07-19 Musashino Eng:Kk Rheed装置およびその駆動方法
JP2003100247A (ja) * 2001-09-27 2003-04-04 Jeol Ltd 荷電粒子ビーム装置
JP4874698B2 (ja) * 2006-04-14 2012-02-15 日本電子株式会社 電子プローブマイクロアナライザ
JP5102580B2 (ja) * 2007-10-18 2012-12-19 株式会社日立ハイテクノロジーズ 荷電粒子線応用装置
JP5770434B2 (ja) * 2010-06-24 2015-08-26 株式会社堀場製作所 電子顕微鏡装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012211770A (ja) 2012-11-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11009461B2 (en) Defect investigation device simultaneously detecting photoluminescence and scattered light
KR102562181B1 (ko) 합 주파수 진동 분광법을 통해 샘플의 스캐닝되는 표면을 이미지화하기 위한 표면 감지 시스템들 및 방법들
TWI439684B (zh) 具自晶圓或其他工件特定材料層所發射光致發光信號優先偵測之光致發光成像
JP6382848B2 (ja) 光線に対する分析物の相対位置を調節する方法
JP6214323B2 (ja) 異質な表面特徴と固有の表面特徴とを区別するための装置
JP2008502929A (ja) 反射または透過赤外光による微細構造の検査装置または検査方法
JP2007179002A (ja) 光学顕微鏡及びスペクトル測定方法
JP6788298B1 (ja) 蛍光観察機能を備えるラマン顕微装置
KR20130138214A (ko) 결함 검사 및 광발광 측정 시스템
JP6642705B2 (ja) 顕微鏡
KR20130092429A (ko) 화상 생성 장치
JP2002196252A (ja) 走査型顕微鏡検査における照明用光源装置、及び走査型顕微鏡
JP2009109788A (ja) レーザー走査型顕微鏡
JP5829415B2 (ja) 電子線分析装置
KR101861919B1 (ko) 반도체의 고속 광학 검사방법
JP2012211771A (ja) 電子線分析装置
JP2007101476A (ja) ラマンスペクトル取得方法
JP2009002795A (ja) 蛍光x線分析装置
JP2010266452A (ja) 走査型近接場光学顕微鏡
JP2009244156A (ja) 分光装置、及び分光共焦点顕微鏡
JP2003050354A (ja) 走査型レーザ顕微鏡
JP6191636B2 (ja) 電子線を用いた試料観察方法、および、電子顕微鏡
JP6733268B2 (ja) 電子線応用装置
JP6977995B2 (ja) 顕微ラマン分光測定装置、顕微ラマン分光測定の方法及びプログラム
US20230258918A1 (en) Digital microscope with artificial intelligence based imaging

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130606

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140325

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140708

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141007

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20141016

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20141107

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150911

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151022

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5829415

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151