JP5828224B2 - タイヤビードフィラー用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

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本発明は、タイヤビードフィラー用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤに関するものであり、詳しくは、破断伸びを悪化させずに高弾性化および低発熱化を達成したタイヤビードフィラー用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤに関するものである。
図1は、空気入りタイヤの一例の部分断面図である。
図1において、空気入りタイヤは左右一対のビード部1およびサイドウォール2と、両サイドウォール2に連なるトレッド3からなり、ビード部1、1間に繊維コードが埋設されたカーカス層4が装架され、カーカス層4の端部がビードコア5およびビードフィラー6の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されて巻き上げられている。トレッド3においては、カーカス層4の外側に、ベルト層7がタイヤ1周に亘って配置されている。また、ビード部1においてはリムに接する部分にリムクッション8が配置されている。
ビードフィラー6は、ビードコア5および上記カーカス層4の巻き上げ部の動きやセパレーションを抑制するために高剛性とする必要がある。一方で、ゴムの耐久性、操縦安定性向上等の観点から高弾性であることも要求されている。
加硫ゴムの高弾性化の一般的な手法として、(1)カーボンブラックの増量、(2)硫黄の増量、(3)加硫促進剤の増量等の方法が知られているが、(1)では破断伸びや発熱性が悪化し、(2)では破断伸びや熱劣化後の破断特性が悪化し、(3)では破断伸びが低下してしまうという問題がある。
一方、高硬度化を達成するために、ゴム組成物にフェノール系樹脂とその硬化剤を配合する技術が種々提案されている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、タイヤビードフィラー用ゴム組成物に求められている上記各特性は、依然として十分なレベルに到達していない。
米国特許第5226987号明細書
本発明の目的は、破断伸びを悪化させずに高弾性化および低発熱化を達成したタイヤビードフィラー用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することにある。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、特定の組成を有するジエン系ゴムに対し、熱可塑性樹脂の特定量、特定の特性を有するカーボンブラックの特定量、特定の樹脂溶液の特定量および硬化剤を特定量を配合することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成することができた。
すなわち本発明は以下のとおりである。
1.ジエン系ゴムに、熱可塑性樹脂、カーボンブラック、ノボラック型フェノール系樹脂を有機溶媒に溶解してなる樹脂溶液、硬化剤および硫黄を配合してなるタイヤビードフィラー用ゴム組成物であって、
天然ゴム40〜95質量部およびスチレン−ブタジエン共重合体ゴム60〜5質量部からなるジエン系ゴム100質量部に対し、
熱可塑性樹脂を0.1〜5.0質量部、
窒素吸着比表面積(NSA)が80m/g未満であるカーボンブラックを50〜100質量部、
下記の樹脂溶液を、ノボラック型フェノール系樹脂の質量として0.1〜15質量部、および
硬化剤を0.1〜15質量部
配合してなることを特徴とするタイヤビードフィラー用ゴム組成物。
前記樹脂溶液:軟化点が84℃以上であるノボラック型フェノール系樹脂を有機溶媒に溶解してなる樹脂溶液であって、前記ノボラック型フェノール系樹脂が、ノボラック型フェノール樹脂、ノボラック型クレゾール樹脂、ノボラック型レゾルシン樹脂、オイル変性フェノール樹脂のいずれかあるいはそれらの混合物であり、前記ノボラック型フェノール系樹脂と前記有機溶媒との比率が、前者:後者(質量比)として、1:0.25〜1:4である。
2.前記有機溶媒のSP値が40以下であることを特徴とする前記1に記載のタイヤビードフィラー用ゴム組成物。
3.前記有機溶媒のSP値が40以下16以上であることを特徴とする前記2に記載のタイヤビードフィラー用ゴム組成物。
4.前記硬化剤が、ヘキサメチレンテトラミン、HMMM(ヘキサメトキシメチロールメラミンの部分縮合物)およびPMMM(ヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテルの部分縮合物)からなる群から選択された1種以上であることを特徴とする前記1〜3のいずれかに記載のタイヤビードフィラー用ゴム組成物。
5.前記1〜4のいずれかに記載のタイヤビードフィラー用ゴム組成物を、ビードフィラーに用いた空気入りタイヤ。
本発明によれば、特定の組成を有するジエン系ゴムに対し、熱可塑性樹脂の特定量、特定の特性を有するカーボンブラックの特定量、特定の樹脂溶液の特定量および硬化剤を特定量を配合することにより、ノボラック型フェノール系樹脂がゴム中に良好に分散し、破断伸びを悪化させずに高弾性化および低発熱化を達成したタイヤビードフィラー用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することができる。
空気入りタイヤの一例の部分断面図である。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
(ジエン系ゴム)
本発明で使用されるジエン系ゴムは、天然ゴム(NR)40〜95質量部およびスチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)60〜5質量部からなる。NRの配合量は、本発明の効果の観点から、ジエン系ゴム全体を100質量部としたときに、50〜80質量部が好ましい。なお、NRの配合量が40質量部未満であると発熱性が悪化し、95質量部を超えると弾性率が悪化する。
(熱可塑性樹脂)
本発明で使用される熱可塑性樹脂は、破断伸びを良化する作用を有する。このような熱可塑性樹脂としては、とくに制限されないが、ロジン系樹脂や石油樹脂を用いることができる。ロジン系樹脂としては、アビエチン酸、パラストリン酸、ネオアビエチン酸、ピマール酸、イソピマール酸、デヒドロアビエチン酸等の樹脂酸を主成分とするガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジンなどが挙げられる。また、これらのロジンを不均化することによって得られる不均化ロジン、二量化又はそれ以上に重合させることで得られる重合ロジン及び水素添加することによって得られる水添ロジンも使用することができる。また、本発明においては、ロジンを部分的にマレイン化および/またはフマル化することなどによって変性した変性ロジンも使用することができる。更に石油樹脂で変性した石油樹脂変性ロジンも用いることができる。石油樹脂としては、ナフサのクラッキング等の石油精製により得たC9留分をカチオン重合することにより得られるC9系石油樹脂、シクロペンタジエンやジシクロペンタジエン等のC5留分を熱重合して得られたC5系石油樹脂、更にはC5留分〜C9留分を重合して得られるC5〜C9系石油樹脂等が挙げられる。また、石油樹脂の誘導体としては、上記各種石油樹脂を完全あるいは部分的に水素化して得られる脂環族系の水素化石油樹脂等、更にはこれら石油樹脂及び石油樹脂誘導体の混合物等が挙げられる。
(カーボンブラック)
本発明で使用されるカーボンブラックは、窒素吸着比表面積(NSA)が80m/g未満である必要がある。80m/g以上であると、発熱性が悪化する。なお、窒素吸着比表面積(NSA)はJIS K6217−2に準拠して求めた値である。さらに好ましい窒素吸着比表面積(NSA)は、20m/g以上80m/g未満である。
(樹脂溶液)
本発明で使用する樹脂溶液は、軟化点が84℃以上であるノボラック型フェノール系樹脂を有機溶媒に溶解してなり、前記ノボラック型フェノール系樹脂が、ノボラック型フェノール樹脂、ノボラック型クレゾール樹脂、ノボラック型レゾルシン樹脂、オイル変性フェノール樹脂のいずれかあるいはそれらの混合物であり、前記ノボラック型フェノール系樹脂と前記有機溶媒との比率が、前者:後者(質量比)として、1:0.25〜1:4であることを特徴とする。
上記ノボラック型フェノール系樹脂は、本発明の効果の観点から選択したものである。なお、オイル変性フェノール樹脂としては、カシュー変性フェノール樹脂が好ましい。
また本発明において、本発明の効果およびゴム中への分散性という観点から、ノボラック型フェノール系樹脂の軟化点は、87〜160℃であるのがさらに好ましい。
本発明で使用するノボラック型フェノール系樹脂は、本発明の効果およびゴム中への分散性という観点から、ノボラック型フェノール系樹脂が、ノボラック型フェノール樹脂、ノボラック型クレゾール樹脂、ノボラック型レゾルシン樹脂のいずれかあるいはそれらの混合物であることが好ましい。
また本発明で使用するノボラック型フェノール系樹脂は、市販されているものを利用することができ、例えば田岡化学工業(株)製スミカノール610、620、インドスペック社製ペナコライトレジンB−18−S、住友ベークライト(株)製PR−YR−170等が挙げられる。
本発明で使用される有機溶媒は、SP値(溶解度パラメーター)が40以下、好ましくは40以下16以上であるものがノボラック型フェノール系樹脂の分散性の観点から好ましい。
SP値が40以下の有機溶媒として、好適なものとして、例えばエチレングリコール(SP値=30.3)、ジエチレングリコール(SP値=26.6)、エタノール(SP値=22.4)、アセトン(SP値=17.2)、ジメチルホルムアミド(SP値=20.9)、シクロヘキサノール(SP値=21.7)、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド(SP値=19.2)、ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド(SP値=18.0)等が挙げられる。
なお、ノボラック型フェノール系樹脂の分散性の観点から、使用される有機溶媒のSP値はノボラック型フェノール系樹脂のSP値と差異が少ないことが好ましい(例えばノボラック型クレゾール樹脂のSP値=23.6)。また、ノボラック型フェノール系樹脂が0℃〜200℃の範囲で溶解できる、および作業環境への配慮から非有害性の有機溶媒が好ましいので、有機溶媒としてはエチレングリコール、ジエチレングリコールが好ましい。さらにゴムと化学結合を形成する等の親和性があるとより好ましい。ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド等がより好ましい。
本発明で使用する樹脂溶液において、軟化点が84℃以上であるノボラック型フェノール系樹脂と有機溶媒との割合は、前者:後者(質量比)として、1:0.25〜4の範囲であり、1:0.5〜3の範囲がさらに好ましい。樹脂の質量比が大きすぎると溶液の粘度が高すぎて、ゴム中での分散が良化しない。樹脂の質量比が小さすぎると溶剤を多量に配合することになり、例えば弾性率が下がりすぎたり、発熱が悪化してしまったりするので好ましくない。
上記割合を採用することにより、ゴム成分に対するノボラック型フェノール系樹脂の分散性が一層向上し、本発明の効果を良好に奏することができる。
(硬化剤)
本発明のゴム組成物は、硬化剤を配合する。硬化剤としてはノボラック型フェノール系樹脂を硬化可能なものであればよく、とくに制限されないが、例えば本発明の効果の観点から、ヘキサメチレンテトラミン、HMMM(ヘキサメトキシメチロールメラミンの部分縮合物)、PMMM(ヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテルの部分縮合物)、ヘキサエトキシメチルメラミン、パラ−ホルムアルデヒドのポリマー、メラミンのN−メチロール誘導体等が挙げられ、本発明の効果の観点から、ヘキサメチレンテトラミン、HMMMおよびPMMMからなる群から選択された1種以上が好ましい。
(充填剤)
本発明のゴム組成物は、各種充填剤を配合することができる。充填剤としてはとくに制限されず、適宜選択すればよいが、例えばシリカ、無機充填剤等が挙げられる。無機充填剤としては、例えばクレー、タルク、炭酸カルシウム等を挙げることができる。
(タイヤビードフィラー用ゴム組成物の配合割合)
本発明のタイヤビードフィラー用ゴム組成物は、上記ジエン系ゴム100質量部に対し、熱可塑性樹脂を0.1〜5.0質量部、窒素吸着比表面積(NSA)が80m/g未満であるカーボンブラックを50〜100質量部、上記樹脂溶液を、ノボラック型フェノール系樹脂の質量として0.1〜15質量部、および硬化剤を0.1〜15質量部配合することを特徴とする。
熱可塑性樹脂の配合量が0.1質量部未満であると、添加量が少な過ぎて本発明の効果を奏することができない。
熱可塑性樹脂の配合量が5.0質量部を超えると、発熱性が悪化する。
前記カーボンブラックの配合量が50質量部未満であると、弾性率が悪化する。
前記カーボンブラックの配合量が100質量部を超えると、発熱性および破断伸びが悪化する。
前記樹脂溶液の配合量が0.1質量部未満であると、添加量が少な過ぎて本発明の効果を奏することができない。
前記樹脂溶液の配合量が15質量部を超えると、破断伸びが悪化する。
前記硬化剤の配合量が0.1質量部未満であると、配合量が少な過ぎて本発明の効果を奏することができない。
前記硬化剤の配合量が20質量部を超えると、発熱性が悪化する。
本発明において、熱可塑性樹脂のさらに好ましい配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、0.5〜4.0質量部である。
上記特性を有するカーボンブラックのさらに好ましい配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、60〜80質量部である。
本発明において、樹脂溶液のさらに好ましい配合量は、ノボラック型フェノール系樹脂の質量としてジエン系ゴム100質量部に対し、0.5〜14質量部である。
本発明において、硬化剤のさらに好ましい配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、0.5〜14質量部である。
本発明のタイヤビードフィラー用ゴム組成物には、前記した成分に加えて、加硫又は架橋剤、加硫又は架橋促進剤、各種充填剤、各種オイル、老化防止剤、可塑剤などのタイヤビードフィラー用ゴム組成物に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
また本発明のタイヤビードフィラー用ゴム組成物は従来の空気入りタイヤの製造方法に従って空気入りタイヤを製造するのに使用することができる。
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
実施例1〜13および比較例1〜19
サンプルの調製
表1〜4に示す配合(質量部)において、加硫系(加硫促進剤、硫黄)と硬化剤を除く成分を1.7リットルの密閉式バンバリーミキサーで5分間混練した後、ミキサー外に放出させて室温冷却した。続いて、該組成物を同バンバリーミキサーに再度入れ、加硫系を加えて混練し、タイヤビードフィラー用ゴム組成物を得た。得られたタイヤビードフィラー用ゴム組成物を170℃、15分の条件でプレス加硫し、以下に示す試験法で物性を測定した。
破断伸び:JIS 6251に準拠しダンベル3号型のサンプルを速度500mm/minで伸張し20℃における破断伸びを測定した。結果は比較例1,14,16または18の値を100として指数表示した。この数値が大きいほど破断伸びが高いことを示す。
貯蔵弾性率E’:JIS 6394に準拠し、初期歪10%、振幅2%、周波数20Hzにて20℃及び100℃での貯蔵弾性率E’を測定した。結果は比較例1,14,16または18の値を100として指数表示した。この数値が大きいほど高弾性率であることを示す。
発熱性:(株)東洋精機製作所製の粘弾性スペクトロメーターを用いて、初期歪=10%、振幅=±2%、周波数=20Hzの条件下でtanδ(60℃)を測定し、この値をもって発熱性を評価した。結果は比較例1,14,16または18の値を100として指数表示した。指数が低いほど、低発熱性であることを示す。
結果を表1〜4に併せて示す。
Figure 0005828224
Figure 0005828224
Figure 0005828224
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*1:NR(タイ製STR20)
*2:SBR(日本ゼオン(株)製Nipol 1502)
*3:カーボンブラック−1(東海カーボン(株)製シーストN、NSA=70m/g)
*4:カーボンブラック−2(東海カーボン(株)製シースト7HM、NSA=118m/g)
*5:酸化亜鉛(正同化学工業(株)製、酸化亜鉛3種)
*6:ステアリン酸(日油(株)製ステアリン酸YR)
*7:石油樹脂変性ロジン(日立化成工業(株)製ヒタノール1502Z)
*8:ジエチレングリコール(丸善石油化学(株)製)
*9:ノボラック型レゾルシン樹脂(インドスペック社製ペナコライトレジンB−18−S、軟化点=107℃)
*10:樹脂溶液−1(上記ノボラック型レゾルシン樹脂を上記ジエチレングリコール(DEG)に溶解したもの。ジエン系ゴム100質量部に対し、樹脂2質量部およびDEG2質量部を使用した。なお表中の数値は樹脂溶液全体の質量部を表す)
*11:樹脂溶液−2(上記ノボラック型レゾルシン樹脂を上記ジエチレングリコール(DEG)に溶解したもの。ジエン系ゴム100質量部に対し、樹脂18質量部およびDEG18質量部を使用した。なお表中の数値は樹脂溶液全体の質量部を表す)
*12:樹脂溶液−3(ノボラック型フェノール樹脂(住友化学工業(株)製PR−HF−3、軟化点=82℃)を上記ジエチレングリコール(DEG)に溶解したもの。ジエン系ゴム100質量部に対し、樹脂2質量部およびDEG2質量部を使用した。なお表中の数値は樹脂溶液全体の質量部を表す)
*13:樹脂溶液−4(上記ノボラック型レゾルシン樹脂を上記ジエチレングリコール(DEG)に溶解したもの。ジエン系ゴム100質量部に対し、樹脂2質量部およびDEG0.4質量部を使用した。なお表中の数値は樹脂溶液全体の質量部を表す)
*14:樹脂溶液−5(上記ノボラック型レゾルシン樹脂を上記ジエチレングリコール(DEG)に溶解したもの。ジエン系ゴム100質量部に対し、樹脂2質量部およびDEG12質量部を使用した。なお表中の数値は樹脂溶液全体の質量部を表す)
*15:PMMM(田岡化学工業(株)製スミカノール507A)
*16:ヘキサメチレンテトラミン(三新化学工業(株)製サンセラー HT−PO)
*17:HMMM(CYTEC INDUSTRIES社製CYREZ964PRC)
*18:アロマオイル(出光興産(株)製ダイアナプロセスオイルAH−20)
*19:老化防止剤(住友化学工業(株)製アンチゲンRD−G)
*20:不溶性硫黄(FLEXYS社製クリステックスHS OT 20)
*21:加硫促進剤(大内新興化学工業(株)製ノクセラーDZ−G)
*22:ノボラック型クレゾール樹脂(田岡化学工業(株)製スミカノール610、軟化点=96℃)
*23:ノボラック型フェノール樹脂(田岡化学工業(株)製スミカノール620、軟化点=97℃)
*24:カシュー変性ノボラック型フェノール樹脂(住友ベークライト(株)製PR−YR−170、軟化点=92℃)
*25:樹脂溶液−6(上記ノボラック型クレゾール樹脂を上記ジエチレングリコール(DEG)に溶解したもの。ジエン系ゴム100質量部に対し、樹脂2質量部およびDEG2質量部を使用した。なお表中の数値は樹脂溶液全体の質量部を表す)
*26:樹脂溶液−7(上記ノボラック型クレゾール樹脂を上記ジエチレングリコール(DEG)に溶解したもの。ジエン系ゴム100質量部に対し、樹脂18質量部およびDEG18質量部を使用した。なお表中の数値は樹脂溶液全体の質量部を表す)
*27:樹脂溶液−8(上記ノボラック型クレゾール樹脂をビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド(エボニックデグッサ(株)製Si75)に溶解したもの。ジエン系ゴム100質量部に対し、樹脂を2質量部およびSi75を2質量部使用した。なお表中の数値は樹脂溶液全体の質量部を表す)
*28:樹脂溶液−9(上記ノボラック型フェノール樹脂(田岡化学工業(株)製スミカノール620、軟化点=97℃)を上記ジエチレングリコール(DEG)に溶解したもの。ジエン系ゴム100質量部に対し、樹脂2質量部およびDEG2質量部を使用した。なお表中の数値は樹脂溶液全体の質量部を表す)
*29:樹脂溶液−10(上記ノボラック型フェノール樹脂(田岡化学工業(株)製スミカノール620、軟化点=97℃)を上記ジエチレングリコール(DEG)に溶解したもの。ジエン系ゴム100質量部に対し、樹脂18質量部およびDEG18質量部を使用した。なお表中の数値は樹脂溶液全体の質量部を表す)
*30:樹脂溶液−11(上記カシュー変性ノボラック型フェノール樹脂を上記ジエチレングリコール(DEG)に溶解したもの。ジエン系ゴム100質量部に対し、樹脂2質量部およびDEG2質量部を使用した。なお表中の数値は樹脂溶液全体の質量部を表す)
*31:樹脂溶液−12(上記カシュー変性ノボラック型フェノール樹脂を上記ジエチレングリコール(DEG)に溶解したもの。ジエン系ゴム100質量部に対し、樹脂18質量部およびDEG18質量部を使用した。なお表中の数値は樹脂溶液全体の質量部を表す)
上記の表1〜4から明らかなように、実施例1〜13で調製されたタイヤビードフィラー用ゴム組成物は、特定の組成を有するジエン系ゴムに対し、熱可塑性樹脂の特定量、特定の特性を有するカーボンブラックの特定量、特定の樹脂溶液の特定量および硬化剤を特定量を配合しているので、比較例1,14,16,18に対し、ノボラック型フェノール系樹脂がゴム中に良好に分散し、破断伸びを悪化させずに高弾性化および低発熱化が達成されていることが明らかになった。
これに対し、比較例2は、比較例1の組成物に比べ、単にカーボンブラックを増量しているだけであるので、破断伸びが悪化した。
比較例3は、比較例1の組成物に比べ、単に硫黄を増量しているだけであるので、破断伸びが悪化した。
比較例4は、比較例1の組成物に比べ、単に加硫促進剤を増量しているだけであるので、破断伸びが悪化した。
比較例5は、NRの配合量が本発明で規定する下限未満であり、かつSBRの配合量が本発明で規定する上限を超えているので、発熱性が悪化した。
比較例6は、SBRを配合していないので、弾性率が悪化した。
比較例7は、カーボンブラックのNSAが本発明で規定する上限を超えているので、発熱性が悪化した。
比較例8は、カーボンブラックの配合量が本発明で規定する下限未満であるので、弾性率および発熱性が悪化した。
比較例9は、カーボンブラックの配合量が本発明で規定する上限を超えているので、破断伸びが悪化した。
比較例10は、樹脂溶液におけるノボラック型フェノール系樹脂の配合量が本発明で規定する上限を超えているので破断伸びが悪化した。
比較例11は、ノボラック型フェノール系樹脂の軟化点が本発明で規定する下限未満であるので、弾性率が低下した。
比較例12は、樹脂溶液における有機溶媒の使用量が本発明で規定する下限未満であるので、破断伸び、弾性率および発熱性のいずれも改善が見られなかった。
比較例13は、樹脂溶液における有機溶媒の使用量が本発明で規定する上限を超えているので、弾性率および発熱性に改善が見られなかった。
比較例15,17,19は、樹脂溶液におけるノボラック型フェノール系樹脂の配合量が本発明で規定する上限を超えているので破断伸びが悪化した。
1 ビード部
2 サイドウォール
3 トレッド
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 リムクッション

Claims (5)

  1. ジエン系ゴムに、熱可塑性樹脂、カーボンブラック、ノボラック型フェノール系樹脂を有機溶媒に溶解してなる樹脂溶液、硬化剤および硫黄を配合してなるタイヤビードフィラー用ゴム組成物であって、
    天然ゴム40〜95質量部およびスチレン−ブタジエン共重合体ゴム60〜5質量部からなるジエン系ゴム100質量部に対し、
    熱可塑性樹脂を0.1〜5.0質量部、
    窒素吸着比表面積(NSA)が80m/g未満であるカーボンブラックを50〜100質量部、
    下記の樹脂溶液を、ノボラック型フェノール系樹脂の質量として0.1〜15質量部、および
    硬化剤を0.1〜15質量部
    配合してなることを特徴とするタイヤビードフィラー用ゴム組成物。
    前記樹脂溶液:軟化点が84℃以上であるノボラック型フェノール系樹脂を有機溶媒に溶解してなる樹脂溶液であって、前記ノボラック型フェノール系樹脂が、ノボラック型フェノール樹脂、ノボラック型クレゾール樹脂、ノボラック型レゾルシン樹脂、オイル変性フェノール樹脂のいずれかあるいはそれらの混合物であり、前記ノボラック型フェノール系樹脂と前記有機溶媒との比率が、前者:後者(質量比)として、1:0.25〜1:4である。
  2. 前記有機溶媒のSP値が40以下であることを特徴とする請求項1に記載のタイヤビードフィラー用ゴム組成物。
  3. 前記有機溶媒のSP値が40以下16以上であることを特徴とする請求項2に記載のタイヤビードフィラー用ゴム組成物。
  4. 前記硬化剤が、ヘキサメチレンテトラミン、HMMM(ヘキサメトキシメチロールメラミンの部分縮合物)およびPMMM(ヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテルの部分縮合物)からなる群から選択された1種以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤビードフィラー用ゴム組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤビードフィラー用ゴム組成物を、ビードフィラーに用いた空気入りタイヤ。
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