JP5827810B2 - 内燃機関の燃料ガス処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料タンク内で蒸発した燃料ガス(蒸発燃料)を処理する内燃機関の燃料ガス処理装置の改良に関する。
燃料タンク内で蒸発した燃料ガスが大気中に放出されることを防止するため、蒸発した燃料ガスをエンジンに導き処理する内燃機関の燃料ガス処理装置が知られている(例えば、特許文献1(図1、図2)参照。)。
特許文献1の図1に示すように、燃料タンク(T)(括弧付き数字は、特許文献1記載の符号を示す。以下同じ。)から燃料タンク(T)内で発生する燃料ガスを導出する蒸発燃料処理配管(5)が延び、この蒸発燃料処理配管(5)の先端(51)は、オイルパン(2)に納められるエンジンオイル中に延ばされている。
同文献1の図2に示すように、燃料ガスをより多くエンジンオイルに触れさせるために、蒸発燃料処理配管の先端(51)には、多数の蒸発燃料放出口(51a)が開けられている。燃料ガスは、蒸発燃料放出口(51a)から吹き出した後上昇し油面上に達する。一旦、油面上に燃料ガスが達すると、燃料ガスがエンジンオイルに蓄えられる機会が減る。
燃料ガスをエンジンオイルに蓄える機会を増やすことができれば、エンジンオイルに蓄えられる燃料ガスを増やすことができる。
特開2005−61305公報
本発明は、内燃機関の燃料ガス処理装置において、エンジンオイル内に蓄える燃料ガスを増やすことができる技術を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、燃料タンク内で発生する蒸発燃料をクランクケース内のエンジンオイルに蓄えると共に運転時に吸気管に導いて処理する内燃機関の燃料ガス処理装置において、クランクケースに、蒸発燃料を燃料タンクからクランクケース内のエンジンオイルに導くガス取り込み通路が形成され、このガス取り込み通路の出口開口部の上方にて、ガス取り込み通路から吹き出した燃料ガスを捕集することができる皿状部材がエンジンオイル内に配置されていることを特徴とする。
請求項2に係る発明では、皿状部材は、潤滑系部材と一体に設けられていることを特徴とする。
請求項3に係る発明では、皿状部材は、オイル吸込口の周囲に配置され、このオイル吸込口の上方に出口開口部と皿状部材の下縁とが配置されていることを特徴とする。
請求項4に係る発明では、潤滑系部材は、オイル吸込口に備えたエンジン側面視で下方に末広がり形状を呈するオイルストレーナの漏斗部であることを特徴とする。
請求項5に係る発明では、皿状部材は、天井部と、この天井部の周縁から下方に延ばされる縦壁部とを有し、天井部の周縁は、漏斗部の周縁に近づくように形成され、出口開口部は、漏斗部と天井部の周縁の内側とで囲まれる領域に配置されていることを特徴とする。
請求項6に係る発明では、皿状部材は、網目状を呈し蒸発燃料の溶解を促進するガス溶解促進部を備えることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、クランクケースのエンジンオイル内に、ガス取り込み通路の出口開口部を配置し、この出口開口部の上方にてエンジンオイル内に、蒸発燃料を捕集する皿状部材を配置した。
出口開口部から吹き出した燃料ガスは、エンジンオイル内を上昇し、エンジンオイルに浸かる位置に配置される皿状部材内に滞留する。蒸発燃料をエンジンオイル内に滞留させたままの状態にすることができるので、滞留した蒸発燃料がエンジンオイルに触れる時間が増える。このため、より多くの蒸発燃料をエンジンオイルに蓄えさせることが可能になる。
請求項2に係る発明では、皿状部材は、潤滑系部材と一体に設けられている。
皿状部材が、オイルポンプやオイルストレーナ等の潤滑系部材と一体形成されていれば、潤滑系部材の組付けの際に、皿状部材を同時に組付け可能になる。結果、エンジンの組付工数を減らすことができる。
請求項3に係る発明では、オイル吸込口の上方に出口開口部が配置されると共に皿状部材の下縁が配置されている。ガス取り込み通路の出口開口部から吹き出した燃料ガスは上昇し皿状部材に達する。ガス取り込み通路の出口開口部の下方にオイル吸込口が配置されているので、燃料ガスを含んだエンジンオイルをオイル吸込口に吸い込まれ難くすることができる。結果、エンジンの潤滑性能への影響を減らすことができる。
請求項4に係る発明では、潤滑系部材は、下方に末広がり形状を呈するオイルストレーナの漏斗部である。このオイルストレーナの漏斗部に皿状部材が設けられている。下方に末広がりの漏斗部の上方空間に、皿状部材をコンパクトに且つ効率良く配置することができる。
請求項5に係る発明では、燃料ガスの出口開口部は、漏斗部と天井部の周縁の内側とで囲まれる領域に配置されている。
車両の走行に伴い生ずるエンジンオイルの流動に対して燃料ガスを天井部の周縁の内側に滞留させることができる。結果、燃料ガスの処理性能を高めることが可能になる。
請求項6に係る発明では、皿状部材は、網目状を呈するガス溶解促進部を備える。皿状部材に溜まった燃料ガスは、網目状を呈するガス溶解促進部を通過して上昇する。このとき、燃料ガスを含んだ気泡の大きさが制限されることで、皿状部材に溜まった燃料ガスの細かい気泡をエンジンオイル中に効果的に蓄えさせえることができる。
本発明に係る自動二輪車の左側面図である。 本発明に係る自動二輪車の要部側面図である。 本発明に係るパワーユニットの正面図である。 図3の4−4線断面図である。 図2の5−5線断面図である。 パワーユニットを右側から見たときの断面図である。 ポンプ部の断面図である。 オイルパン及びその周辺部の構成を説明する分解斜視図である。 燃焼処理装置のブロック図である。 燃料ガス処理装置の要部断面図である。 ストレーナ及び皿状部材の断面図である。 図11の12矢視図である。 燃料ガス処理装置の作用説明図である。 変形例に係る燃料ガス処理装置の断面図である。 図14の15矢視図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。図中及び実施例において、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」は、各々、自動二輪車に乗車する運転者から見た方向を示す。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
本発明の実施例を図面に基づいて説明する。以下、本発明の要旨を図9〜15で説明するが、内燃機関の燃料ガス処理装置及びこの燃料ガス処理装置を搭載した車両構造等については図1〜8で説明する。
図1に示すように、自動二輪車10は、車体フレーム11と、この車体フレーム11のヘッドパイプ12の上下に操向自在に取付けたハンドル13及びフロントフォーク14と、このフロントフォーク14の下端に取付けた前輪15と、車体フレーム11の前部上部に燃料タンク16及びシート17と、車体フレーム11に懸架されたエンジン18を含むパワーユニット19と、このパワーユニット19の後部に接続した吸気系21と、パワーユニット19の前部に接続した排気管22と、この排気管の後端に取付けた集合チャンバ23と、この集合チャンバ23から後方に延びた消音器24と、パワーユニット19の前方に配置したラジエータユニット25と、車体フレーム11の後部下部にピボット軸26を介して車両後方へ延ばしたスイングアーム27と、このスイングアーム27の先に取付けた後輪29と、スイングアーム27と車体フレーム11の間に渡したリヤクッション28とを備える。パワーユニット19の下部にて車体フレーム11の後部下部に、車両停止中に車両を若干左に傾けた状態で立てておくサイドスタンド30が設けられている。
図2に示すように、パワーユニット19は、エンジン18と変速機31とを一体化してなる。
パワーユニット19は、クランクケース35と、このクランクケース35の底面を覆うオイルパン36と、クランクケース35の前部上方に取付けたシリンダブロック37と、このシリンダブロックの上部に取付けたシリンダヘッド38と、このシリンダヘッド38の上部を覆うヘッドカバー39とを備える。
このパワーユニット19は、クランクケース35に設けた第1〜第3エンジンハンガ41a〜41cによって各々車体フレーム11に取付けられる。
クランクケース35にスタータモータ42及びオイルフィルタエレメント44が取付けられている。
次に、パワーユニットを正面から見たときの状態を説明する。
図3に示すように、ヘッドカバー39にブローバイガスを吸気系へ戻すブリーザ室45が設けられ、シリンダヘッド38の前面に気筒毎に排気管22が取付けられ、クランクケース35の前面にオイルフィルタエレメント44が取付けられている。クランクケース35の車幅方向左側には、交流発電機43(ACG43)が設けられている。
以下、図4〜8では、パワーユニットの詳細な構造を説明する。
図4に示すように、パワーユニット19は、クランク軸51を囲うクランクケース35と、このクランクケース35の上面に設け後述するピストン(図5、符号52a〜52d)が上下に摺動するシリンダブロック37と、このシリンダブロック37の上面に設け吸気カム軸53と排気カム軸54を含む動弁系55が取付けられるシリンダヘッド38と、このシリンダヘッド38の上面に設け動弁系55を覆うヘッドカバー39とを備える。
クランクケース35は、クランク軸51の上方及び下方を覆う上半体33と下半体34とからなり、下半体34の下面にオイルパン36が取付けられている。
図5に示すように、シリンダブロック37に、4つのシリンダボア57a〜57dが並んで配置され、これらのシリンダボア57a〜57dの各々に摺動自在にピストン52a〜52dが嵌合され、これらのピストン52a〜52dは、各々コンロッド58a〜58dを介してクランク軸51に連結され、このクランク軸51は、クランクケース35に設けたクランクジャーナル部61にて回転自在に支持される。
シリンダブロック37に開けたシリンダボア57a〜57dとシリンダヘッド38とピストン52a〜52dの頂部との間で囲まれる空間には、各々、燃焼室62a〜62dが形成され、これらの燃焼室62a〜62dに各々吸気弁(図6、符号63・・・)(・・・は複数を示す。以下同じ。)及び排気弁64・・・が開閉可能に配置され、弁ばね65・・・によって各吸気弁63・・・及び各排気弁64・・・が閉弁方向にばね付勢される。燃焼室に臨む位置にてシリンダヘッド38に点火プラグ66・・・が取付けられる。
次に、吸気弁及び排気弁を駆動する動弁機構について説明する。
図4を併せて参照して、動弁系55は、クランク軸51に固着されたカム駆動スプロケット71と、シリンダヘッド38に回転自在に取付けられる吸気カム軸53及び排気カム軸54と、これらの吸気カム軸53及び排気カム軸54に各々取付けた吸気従動スプロケット72及び排気従動スプロケット73と、これらのカム駆動スプロケット71、吸気従動スプロケット72及び排気従動スプロケット73に巻き掛けたカムチェーン74と、吸気カム軸53に固着される吸気カム75と、この吸気カム75によって各吸気弁の開閉作動曲線の特性をもって押圧されるリフタ76・・・及び吸気弁(図6、符号63・・・)と、排気カム軸54に固着される排気カム77・・・と、これらの排気カム77・・・によって各排気弁64・・・の開閉作動曲線をもって押圧されるリフタ76・・・及び排気弁64・・・とを主要素とする。吸気カム軸53及び排気カム軸54は、クランク軸51の回転数が1/2に減速され駆動される。
カムチェーン74の弛み側に位置するカム駆動スプロケット71と吸気従動スプロケット72の間のカムチェーン74に、チェーンテンショナー装置81に含まれカムチェーン74を押圧するチェーンガイド82が配設され、このチェーンガイド82がカムチェーン74に当接することでカムチェーン74に所定の張力をもたせるようにした。
クランク軸51の一端には、クランク軸51の一端に取付けたロータ83と、上半体33の側に取付けたステータ84とを主要構成とする交流発電機(ACG)43が配設されている。ロータ83にスタータモータ42の駆動力をクランク軸51に伝達する大径ギヤ85が取付けられる。
スタータモータ42は、モータ87と、このモータ87の出力軸87aに固定したピニオン88と、このピニオン88に噛み合う複数の起動時伝達ギヤ群89と、これらの起動時伝達ギヤ群89の下流側に設けたアイドル歯車91に噛み合う大径ギヤ85とを備える。
クランク軸51の幅方向略中心に固着したカム駆動スプロケット71の近傍に、ポンプ駆動スプロケット92が固着され、このポンプ駆動スプロケット92の後方下方に、後述するポンプ軸93に連結されるポンプ従動スプロケット94が固着され、ポンプ駆動スプロケット92とポンプ従動スプロケット94との間にポンプ駆動チェーン95が巻き掛けられている。
次に、パワーユニットの動力伝達系について説明する。
クランク軸51には、駆動ギヤ97が一体に形成され、この駆動ギヤ97に噛み合う従動ギヤ98がクラッチハウジング101にダンパばね102及びサイドプレート104を介して連結される。
クラッチ110は、クラッチハウジング101に設けた複数のデイスク部111とクラッチセンタ113に設けた複数のデイスク部114とを交互に重ね、押圧スプリング115の押圧力で図左側へ押し付けクラッチハウジング101にクラッチセンタ113を接続したものである。メイン軸116の中心孔116aにプッシュロッド117が挿入され、このプッシュロッド117で押圧スプリング115の弾性力に抗して油圧により加圧板118を図左側へ押すことでクラッチ110を断つようにした。
変速機31は、クランク軸51に設けた駆動ギヤ97と噛み合う従動ギヤ98と、この従動ギヤ98、ダンパばね102、サイドプレート104及びクラッチハウジング101からなるダンパ部125と、クラッチハウジング101、クラッチセンタ113、加圧板118、押圧スプリング115及びデイスク部111、114からなるクラッチ110と、クラッチセンタ113にスプライン結合したメイン軸116と、このメイン軸116に設けたメイン歯車列127と、このメイン歯車列に選択的に噛合って変速比を異ならせるためのドライブ歯車列128と、このドライブ歯車列128に取付けたドライブ軸129と、このドライブ軸129の端部に取付けたドライブスプロケット131とを備える。
図6に示すように、シリンダヘッド38の燃焼室62には、吸気ポート133及び排気ポート134が各々設けられ、これらの吸気ポート133及び排気ポート134に、吸気弁63と排気弁64とが開閉可能に設けられている。吸気ポート133に、燃料を噴射する噴射ノズル135が取付けられている。
次に、ポンプ部の構造を説明する。
図7に示すように、パワーユニット19の後部下部に配設されるポンプ部140は、ポンプ軸141aを有するオイルポンプ141と、このオイルポンプのポンプ軸141aの端部に設けオイルポンプのポンプ軸141aと同軸上に軸部144を備えエンジン冷却用の水を循環させる水ポンプ145とからなる。オイルポンプのポンプ軸141aと水ポンプ145とは、ポンプ軸141aの軸端部に形成した凸部142と、水ポンプ145の軸端に形成した凹部143とを係合させ、オイルポンプ141の駆動力が水ポンプ145に伝達される。
オイルポンプ141の下面にオイル吸込口としてのストレーナー筒部147が接続されている。
次図にて、オイルポンプ周りの構成について説明する。
図8に示すように、オイルパン36の底部上面36aに、オイルストレーナ150が位置決め支持されると共に後述するリリーフ弁151がセットされる。
クランクケース35の下半体(図6、符号34)に取付けられているオイルポンプ141の吸込口152には、オイルストレーナ150が取付け可能となっている。オイルパン36を下半体34に取り付けたときに、クランクケース35の下半体34に取付けられているオイルポンプ141の吸込口152は、図矢印bの如くストレーナ−筒部147に接続可能な位置に配設される。
図6に戻って、オイルポンプ141に、オイル吸込口を構成するオイルストレーナ150が取付けられる。オイルストレーナ150は、エンジンオイルを溜めるオイルパン36に臨む位置にてエンジンオイルに浸される位置に配設される。オイルポンプ141にオイルを吐出する吐出部154が設けられ、この吐出部154からオイルチューブ153が下方に延ばされた後エンジン前方に延ばされる。
図4に戻って、オイルチューブの先端153aは、クランクケース35の下半体34に形成したオイル通路155に接続される。下半体34の前面にエンジンオイル中の異物を除去するオイルフィルタエレメント44が取付けられ、オイル通路155の一端にオイルフィルタエレメント44の入力側が接続され、オイル通路155の他端にエンジンオイルが所定圧力を超えたときにオイルパン36側へ開放するリリーフ弁151がオイルパン36に立設される。
クランクケース35の下半体34にオイルギャラリ157が形成され、このオイルギャラリ157に、オイルフィルタエレメント44の出力側が接続される。
図8を併せて参照して、オイルパン36内のエンジンオイルは、オイルストレーナ150から吸い込まれてオイル吸込口152に達し、オイルポンプ141で圧力を付与され、オイルポンプの吐出口154から吐出されてオイルチューブ153へ流れ、オイルチューブの先端153aに接続したオイル通路155を通ってオイルフィルタエレメント44に達し、このオイルフィルタエレメント44に連通するオイルギヤラリ157からエンジン各部の潤滑箇所に供給される。
次に、本発明に係る燃料ガス処理装置の概要を説明する。
図9に示すように、内燃機関の燃料ガス処理装置160は、燃料タンク16内で発生する燃料ガスをクランクケース35内のエンジンオイルに蓄えると共に運転時に吸気管166に導いて処理するタイプの装置である。
燃料ガス処理装置160は、燃料タンク16からエンジン18のクランクケース35に延ばされ燃料ガスをエンジンオイルに導くガス取り込み通路としての配管162と、この配管162の途中に介在されエンジンコントロールユニット163(以下「ECU163」と云う。)によって制御される吸引ポンプ164及び燃料ガスバルブ165と、ヘッドカバー39から吸気系167を構成する吸気管168に延ばされ燃料ガスを導くパージ配管169と、このパージ配管169の途中に介在されECU163によって制御されるパージコントロール弁171(以下、「PCV171と云う。」)とを有し、燃料タンク16内で発生する燃料ガスをクランクケース35内のエンジンオイルに蓄えると共に運転時に吸気管に導いて処理する装置である。図中、150はオイルストレーナである。
燃料タンク16に燃料ポンプ176が設けられ、この燃料ポンプ176から燃料パイプ177が延ばされ、この燃料パイプ177の先端は噴射ノズル178に接続され、エンジン18に燃料が供給される。
図10に示すように、ガス取り込み通路(配管162)の出口開口部182の上方にてエンジンオイル内に、配管162から吹き出した燃料ガスを捕集することができる皿状部材185が配置されている。
皿状部材185は、ストレーナ(オイルストレーナ150)の下部に設けエンジンオイルを吸い込むオイル吸込口152の周囲にわたって配置される。このオイル吸込口152の上方に出口開口部182が配置されると共に皿状部材の下縁185bが配置されている。
図11に示すように、皿状部材185は、潤滑系部材190としてのオイル吸込口152に備えたエンジン側面視で下方に末広がり形状を呈するオイルストレーナの漏斗部186と一体に設けられている。
皿状部材185が、オイルストレーナ150と一体形成されていれば、オイルストレーナ150の組付けの際に、オイルストレーナ150と皿状部材185とを同時に組付け可能になる。結果、エンジンの組付工数を減らすことができる。
皿状部材185は、天井部191と、この天井部の周縁191aから下方に延ばされる縦壁部192とを有し、天井部の周縁191aは、漏斗部の周縁186aに近づくように形成されている。
図12に示すように、皿状部材185は、天井部191に網目状を呈し燃料ガスの溶解を促進するガス溶解促進部194を備える。このガス溶解促進部194は、サイドスタンド(図1、符号30)が設けられる側と車幅方向反対側の右側に設けられているため、燃料ガスが天井部191に滞留せず良好である。
図8及び図10を参照して、配管162の出口開口部182は、漏斗部186と天井部の周縁191aの内側とで囲まれる領域に配置されている。
潤滑系部材190は、下方に末広がり形状を呈するオイルストレーナの漏斗部186である。このオイルストレーナの漏斗部186に皿状部材185が設けられている。下方に末広がりの漏斗部186の上方空間に、皿状部材185をコンパクトに且つ効率良く配置することができる。
以上に述べた内燃機関の燃料ガス処理装置の作用を次に述べる。
図13に示すように、クランクケース35のエンジンオイル内に位置するオイルパン36に、ガス取り込み通路の出口開口部182を配置し、この出口開口部182の上方にてエンジンオイル内に、燃料ガスを捕集する皿状部材185を配置した。
出口開口部182から吹き出した燃料ガスは、エンジンオイル内を上昇し、エンジンオイルに浸かる位置に配置されている皿状部材185内に滞留する。燃料ガスをエンジンオイル内に滞留したままの状態にすることができるので、滞留した燃料ガスがエンジンオイルに触れる時間が増える。このため、皿状部材185を設けない場合に較べて、より多くの燃料ガスをエンジンオイルに蓄えさせることが可能となる。
オイル吸込口152の上方に出口開口部182が配置されると共に皿状部材の下縁186bが配置されている。ガス取り込み通路の出口開口部182から吹き出した燃料ガスは上昇し皿状部材に達する。ガス取り込み通路の出口開口部182の下方にオイル吸込口152が配置されているので、燃料ガスを含んだエンジンオイルをオイル吸込口152に吸い込まれ難くすることができる。結果、エンジン(図9、符号18)の潤滑性能への影響を減らすことができる。
また、燃料ガスの出口開口部182は、漏斗部186と天井部の周縁191aの内側とで囲まれる領域に配置されている。
車両の走行に伴い生ずるエンジンオイルの流動に対して燃料ガスを天井部の周縁191aの内側に滞留させ易くすることができる。結果、燃料ガスの処理性能を高めることができる。
図10に戻って、皿状部材185は、網目状を呈するガス溶解促進部194を備える。皿状部材185に溜まった燃料ガスは、網目状を呈するガス溶解促進部194を通過して上昇する。このとき、燃料ガスを含んだ気泡の大きさが制限されることで、皿状部材185に溜まった燃料ガスを効果的に処理させることができる。
次に、図1の変形例について説明する。
図14に示すように、クランクケース35Bの下部に、ガス取り込み通路の出口開口部182Bのエンジン左右幅方向、すなわち、図表裏方向に燃料ガスを滞留させる滞留促進板201が延ばされている。滞留促進板201はクランクケース35Bと一体的に設けられている。
滞留促進板201の下方に半体199から上方に突出し滞留促進板201との間に突出片202が延ばされ、この突出片202と滞留促進板201との間にラビリンスを形成した。このラビリンスは、出口開口部182Bの先に形成され燃料ガスが滞留する第1室206と、この第1室206の先にて突出片202の手前に形成される第2室207と、突出片202の先に形成される第3室208とを有する。
図15に示すように、実施例ではクランクケースが上下半割り構造であるのに対し、本変形例では、クランクケース35Bは、エンジンの幅方向略中心位置にて左右に分割され、左半体199Lと右半体199Rとを突き合わせてなる。左半体199Lと右半体199Rとの間にシール部材211が介在されている。

左右の半体203、204の外壁内に各々平面視、半円状を呈し燃料ガスが通る溝部212、213が形成されこれらの溝部212、213を合わせることで燃料ガスが通る燃料ガス通路214を形成した。ここで、滞留促進板201は、左滞留促進板201Lと右滞留促進板201Rとを突き合わせてなる。
図14に戻って、第1室206に滞留した燃料ガスの一部は、第2室207に移動し、この第2室207から第3室208に移動し、この第3室208からエンジンオイル中に徐々に拡散する。このため、滞留した燃料ガスがエンジンオイルに触れる時間が増える。結果、より多くの燃料ガスをエンジンオイルに蓄えさせることが可能となる。
尚、本発明は、実施の形態では自動二輪車に適用したが、鞍乗り型三輪車にも適用可能であり、一般の鞍乗り型車両に適用することは差し支えない。
本発明は、内燃機関の燃料ガス処理装置が備えられている自動二輪車に好適である。
16…燃料タンク、18…内燃機関(エンジン)、35…クランクケース、152…オイル吸込口、160…燃料ガス処理装置、162…ガス取り込み通路(配管)、166…吸気管、182…出口開口部、185…皿状部材、185b…皿状部材の下縁、186…漏斗部、190…潤滑系部材、191…天井部、192…縦壁部、194…ガス溶解促進部。

Claims (6)

  1. 燃料タンク(16)内で発生する蒸発燃料をクランクケース(35)内のエンジンオイルに蓄えると共に運転時に吸気管(166)に導いて処理する内燃機関の燃料ガス処理装置において、
    前記クランクケース(35)に、蒸発燃料を前記燃料タンク(16)から前記クランクケース(35)内の前記エンジンオイルに導くガス取り込み通路(162)が形成され、このガス取り込み通路(162)の出口開口部(182)の上方にて、前記ガス取り込み通路(162)から吹き出した蒸発燃料を捕集することができる皿状部材(185)がエンジンオイル内に配置されていることを特徴とする内燃機関の燃料ガス処理装置。
  2. 前記皿状部材(185)は、潤滑系部材(190)と一体に設けられていることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の燃料ガス処理装置。
  3. 前記皿状部材(185)は、オイル吸込口(152)の周囲に配置され、このオイル吸込口(152)の上方に前記出口開口部(182)と前記皿状部材(185)の下縁とが配置されていることを特徴とする請求項2記載の内燃機関の燃料ガス処理装置。
  4. 前記潤滑系部材(190)は、前記オイル吸込口(152)え、エンジン側面視で下方に末広がり形状を呈するオイルストレーナの漏斗部(186)であることを特徴とする請求項3記載の内燃機関の燃料ガス処理装置。
  5. 前記皿状部材(185)は、天井部(191)と、この天井部(191)の周縁から下方に延ばされる縦壁部(192)とを有し、前記天井部(191)の周縁は、前記漏斗部(186)の周縁に近づくように形成され、
    前記出口開口部(182)は、前記漏斗部(186)と前記天井部(191)の周縁の内側とで囲まれる領域に配置されていることを特徴とする請求項4記載の内燃機関の燃料ガス処理装置。
  6. 前記皿状部材(185)は、網目状を呈し蒸発燃料の溶解を促進するガス溶解促進部(194)を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の内燃機関の燃料ガス処理装置。
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