JP5827810B2 - 内燃機関の燃料ガス処理装置 - Google Patents
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Description
燃料ガスをエンジンオイルに蓄える機会を増やすことができれば、エンジンオイルに蓄えられる燃料ガスを増やすことができる。
皿状部材が、オイルポンプやオイルストレーナ等の潤滑系部材と一体形成されていれば、潤滑系部材の組付けの際に、皿状部材を同時に組付け可能になる。結果、エンジンの組付工数を減らすことができる。
車両の走行に伴い生ずるエンジンオイルの流動に対して燃料ガスを天井部の周縁の内側に滞留させることができる。結果、燃料ガスの処理性能を高めることが可能になる。
図1に示すように、自動二輪車10は、車体フレーム11と、この車体フレーム11のヘッドパイプ12の上下に操向自在に取付けたハンドル13及びフロントフォーク14と、このフロントフォーク14の下端に取付けた前輪15と、車体フレーム11の前部上部に燃料タンク16及びシート17と、車体フレーム11に懸架されたエンジン18を含むパワーユニット19と、このパワーユニット19の後部に接続した吸気系21と、パワーユニット19の前部に接続した排気管22と、この排気管の後端に取付けた集合チャンバ23と、この集合チャンバ23から後方に延びた消音器24と、パワーユニット19の前方に配置したラジエータユニット25と、車体フレーム11の後部下部にピボット軸26を介して車両後方へ延ばしたスイングアーム27と、このスイングアーム27の先に取付けた後輪29と、スイングアーム27と車体フレーム11の間に渡したリヤクッション28とを備える。パワーユニット19の下部にて車体フレーム11の後部下部に、車両停止中に車両を若干左に傾けた状態で立てておくサイドスタンド30が設けられている。
パワーユニット19は、クランクケース35と、このクランクケース35の底面を覆うオイルパン36と、クランクケース35の前部上方に取付けたシリンダブロック37と、このシリンダブロックの上部に取付けたシリンダヘッド38と、このシリンダヘッド38の上部を覆うヘッドカバー39とを備える。
クランクケース35にスタータモータ42及びオイルフィルタエレメント44が取付けられている。
図3に示すように、ヘッドカバー39にブローバイガスを吸気系へ戻すブリーザ室45が設けられ、シリンダヘッド38の前面に気筒毎に排気管22が取付けられ、クランクケース35の前面にオイルフィルタエレメント44が取付けられている。クランクケース35の車幅方向左側には、交流発電機43(ACG43)が設けられている。
図4に示すように、パワーユニット19は、クランク軸51を囲うクランクケース35と、このクランクケース35の上面に設け後述するピストン(図5、符号52a〜52d)が上下に摺動するシリンダブロック37と、このシリンダブロック37の上面に設け吸気カム軸53と排気カム軸54を含む動弁系55が取付けられるシリンダヘッド38と、このシリンダヘッド38の上面に設け動弁系55を覆うヘッドカバー39とを備える。
クランクケース35は、クランク軸51の上方及び下方を覆う上半体33と下半体34とからなり、下半体34の下面にオイルパン36が取付けられている。
図4を併せて参照して、動弁系55は、クランク軸51に固着されたカム駆動スプロケット71と、シリンダヘッド38に回転自在に取付けられる吸気カム軸53及び排気カム軸54と、これらの吸気カム軸53及び排気カム軸54に各々取付けた吸気従動スプロケット72及び排気従動スプロケット73と、これらのカム駆動スプロケット71、吸気従動スプロケット72及び排気従動スプロケット73に巻き掛けたカムチェーン74と、吸気カム軸53に固着される吸気カム75と、この吸気カム75によって各吸気弁の開閉作動曲線の特性をもって押圧されるリフタ76・・・及び吸気弁(図6、符号63・・・)と、排気カム軸54に固着される排気カム77・・・と、これらの排気カム77・・・によって各排気弁64・・・の開閉作動曲線をもって押圧されるリフタ76・・・及び排気弁64・・・とを主要素とする。吸気カム軸53及び排気カム軸54は、クランク軸51の回転数が1/2に減速され駆動される。
クランク軸51には、駆動ギヤ97が一体に形成され、この駆動ギヤ97に噛み合う従動ギヤ98がクラッチハウジング101にダンパばね102及びサイドプレート104を介して連結される。
図7に示すように、パワーユニット19の後部下部に配設されるポンプ部140は、ポンプ軸141aを有するオイルポンプ141と、このオイルポンプのポンプ軸141aの端部に設けオイルポンプのポンプ軸141aと同軸上に軸部144を備えエンジン冷却用の水を循環させる水ポンプ145とからなる。オイルポンプのポンプ軸141aと水ポンプ145とは、ポンプ軸141aの軸端部に形成した凸部142と、水ポンプ145の軸端に形成した凹部143とを係合させ、オイルポンプ141の駆動力が水ポンプ145に伝達される。
オイルポンプ141の下面にオイル吸込口としてのストレーナー筒部147が接続されている。
図8に示すように、オイルパン36の底部上面36aに、オイルストレーナ150が位置決め支持されると共に後述するリリーフ弁151がセットされる。
図8を併せて参照して、オイルパン36内のエンジンオイルは、オイルストレーナ150から吸い込まれてオイル吸込口152に達し、オイルポンプ141で圧力を付与され、オイルポンプの吐出口154から吐出されてオイルチューブ153へ流れ、オイルチューブの先端153aに接続したオイル通路155を通ってオイルフィルタエレメント44に達し、このオイルフィルタエレメント44に連通するオイルギヤラリ157からエンジン各部の潤滑箇所に供給される。
図9に示すように、内燃機関の燃料ガス処理装置160は、燃料タンク16内で発生する燃料ガスをクランクケース35内のエンジンオイルに蓄えると共に運転時に吸気管166に導いて処理するタイプの装置である。
図8及び図10を参照して、配管162の出口開口部182は、漏斗部186と天井部の周縁191aの内側とで囲まれる領域に配置されている。
図13に示すように、クランクケース35のエンジンオイル内に位置するオイルパン36に、ガス取り込み通路の出口開口部182を配置し、この出口開口部182の上方にてエンジンオイル内に、燃料ガスを捕集する皿状部材185を配置した。
車両の走行に伴い生ずるエンジンオイルの流動に対して燃料ガスを天井部の周縁191aの内側に滞留させ易くすることができる。結果、燃料ガスの処理性能を高めることができる。
図14に示すように、クランクケース35Bの下部に、ガス取り込み通路の出口開口部182Bのエンジン左右幅方向、すなわち、図表裏方向に燃料ガスを滞留させる滞留促進板201が延ばされている。滞留促進板201はクランクケース35Bと一体的に設けられている。
左右の半体203、204の外壁内に各々平面視、半円状を呈し燃料ガスが通る溝部212、213が形成されこれらの溝部212、213を合わせることで燃料ガスが通る燃料ガス通路214を形成した。ここで、滞留促進板201は、左滞留促進板201Lと右滞留促進板201Rとを突き合わせてなる。
Claims (6)
- 燃料タンク(16)内で発生する蒸発燃料をクランクケース(35)内のエンジンオイルに蓄えると共に運転時に吸気管(166)に導いて処理する内燃機関の燃料ガス処理装置において、
前記クランクケース(35)に、蒸発燃料を前記燃料タンク(16)から前記クランクケース(35)内の前記エンジンオイルに導くガス取り込み通路(162)が形成され、このガス取り込み通路(162)の出口開口部(182)の上方にて、前記ガス取り込み通路(162)から吹き出した蒸発燃料を捕集することができる皿状部材(185)がエンジンオイル内に配置されていることを特徴とする内燃機関の燃料ガス処理装置。 - 前記皿状部材(185)は、潤滑系部材(190)と一体に設けられていることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の燃料ガス処理装置。
- 前記皿状部材(185)は、オイル吸込口(152)の周囲に配置され、このオイル吸込口(152)の上方に前記出口開口部(182)と前記皿状部材(185)の下縁とが配置されていることを特徴とする請求項2記載の内燃機関の燃料ガス処理装置。
- 前記潤滑系部材(190)は、前記オイル吸込口(152)を備え、エンジン側面視で下方に末広がり形状を呈するオイルストレーナの漏斗部(186)であることを特徴とする請求項3記載の内燃機関の燃料ガス処理装置。
- 前記皿状部材(185)は、天井部(191)と、この天井部(191)の周縁から下方に延ばされる縦壁部(192)とを有し、前記天井部(191)の周縁は、前記漏斗部(186)の周縁に近づくように形成され、
前記出口開口部(182)は、前記漏斗部(186)と前記天井部(191)の周縁の内側とで囲まれる領域に配置されていることを特徴とする請求項4記載の内燃機関の燃料ガス処理装置。 - 前記皿状部材(185)は、網目状を呈し蒸発燃料の溶解を促進するガス溶解促進部(194)を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の内燃機関の燃料ガス処理装置。
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