JP2009191749A - 内燃機関のオイル給油部構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】オイル給油部を機関ケースと別体に構成することで、機関ケース側の加工が簡単で、給油口を他の部品との干渉を避けてメンテナンスのし易い位置に容易に設定することができる内燃機関のオイル給油部構造を供する。
【解決手段】内燃機関の機関ケース内にエンジンオイルを給油するオイル給油部構造において、機関ケース31Lの側壁を貫通した嵌挿孔64cにオイルフィルタ65が嵌挿されて機関ケース内部を外部から仕切り、一端を給油口67cとする給油通路67を形成する給油筒66が他端開口を嵌挿孔64cに連結した内燃機関のオイル給油部構造。
【選択図】図6
【解決手段】内燃機関の機関ケース内にエンジンオイルを給油するオイル給油部構造において、機関ケース31Lの側壁を貫通した嵌挿孔64cにオイルフィルタ65が嵌挿されて機関ケース内部を外部から仕切り、一端を給油口67cとする給油通路67を形成する給油筒66が他端開口を嵌挿孔64cに連結した内燃機関のオイル給油部構造。
【選択図】図6
Description
本発明は、エンジンオイルを内燃機関に給油する給油部分の構造に関する。
従来、内燃機関のエンジンオイルが給油されるオイル給油部は、一般に機関ケースに一体に形成された給油口からなる(例えば、特許文献1参照)。
オイル給油部は、良好なメンテナンス性を確保できる位置に給油口を形成する必要があるため、従来のように機関ケースに一体に設けるとなると、他の部品との干渉を避けてメンテナンスのし易い位置が限定され、場合によってはメンテナンス性を犠牲にしたり、他の部品の配置を変えたりする必要が生じることがある。
また、特許文献1に開示されるように、機関ケースの側面の一部を外方に膨出し斜め上方に開口した円筒部を特別に形成しなければならず、加工が複雑となり、形状の自由度が小さい。
また、特許文献1に開示されるように、機関ケースの側面の一部を外方に膨出し斜め上方に開口した円筒部を特別に形成しなければならず、加工が複雑となり、形状の自由度が小さい。
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、オイル給油部を機関ケースと別体に構成することで、機関ケース側の加工が簡単で、給油口を他の部品との干渉を避けてメンテナンスのし易い位置に容易に設定することができる内燃機関のオイル給油部構造を供する点にある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、内燃機関の機関ケース内にエンジンオイルを給油するオイル給油部構造において、機関ケースの側壁を貫通した嵌挿孔にオイルフィルタが嵌挿されて機関ケース内部を外部から仕切り、一端を給油口とする給油通路を形成する給油筒が他端開口を前記嵌挿孔に連結した内燃機関のオイル給油部構造とした。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の内燃機関のオイル給油部構造において、前記嵌挿孔は、オイルポンプにより吸入されるオイルを導く水平に指向した水平オイル通路に連通し、前記オイルフィルタは、有底円筒状のメッシュフィルタであり、前記給油筒は、給油通路の内径が前記オイルフィルタの外径よりも小さく、同給油通路の上面に前記嵌挿孔に連通するエア抜き通路が形成され、前記エア抜き通路は、前記水平オイル通路より上方に位置していることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の内燃機関のオイル給油部構造において、前記給油筒は、内燃機関の側方を覆うサイドカバーの外形に沿った形状に形成されていることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項記載の内燃機関のオイル給油部構造において、前記内燃機関がベルト式無段変速機を備えてパワーユニットを構成し、前記オイルフィルタが、前記ベルト式無段変速機の駆動プーリの下方に配置され、前記給油筒が前記ベルト式無段変速機を覆う伝動ケースカバーの下方で車両外側方向に延出することを特徴とする。
請求項1記載の内燃機関のオイル給油部構造によれば、機関ケースの側壁を貫通した嵌挿孔にオイルフィルタが嵌挿されて機関ケース内部を外部から仕切り、一端を給油口とする給油通路を形成する給油筒が他端開口を嵌挿孔に連結したので、機関ケース側はオイルフィルタを嵌挿する嵌挿孔を形成するだけの簡単な加工ですみ、オイル給油部である給油筒を自由な設計の下で給油口を他の部品との干渉を避けてメンテナンスのし易い位置に容易に設定することができる。
給油筒が嵌挿孔に連結されることで、嵌挿孔に嵌挿されたオイルフィルタをカバーすることができ、特別のカバー部材を必要とせず部品点数の増加を抑えることができる。
なお、オイル給油時にはオイルフィルタによって異物が機関ケース内に侵入するのを防止することができる。
なお、オイル給油時にはオイルフィルタによって異物が機関ケース内に侵入するのを防止することができる。
請求項2記載の内燃機関のオイル給油部構造によれば、嵌挿孔がオイルポンプにより吸入されるオイルを導く水平に指向した水平オイル通路に連通し、嵌挿孔に嵌挿される有底円筒状のメッシュフィルタであるオイルフィルタは、給油時の異物の侵入を防止するとともに、機関ケースの底部に溜まるオイルをオイルポンプが汲み上げる吸入時にオイルを浄化するストレーナの機能も果たすことができる。
給油筒の給油通路の内径が有底円筒状のオイルフィルタの外径よりも小さいので、オイルフィルタの嵌挿孔への嵌挿が外れるのを防止することができる。
給油筒は、給油通路の上面に嵌挿孔に連通するエア抜き通路が形成され、エア抜き通路は、前記水平オイル通路より上方に位置しているので、給油筒の給油口からオイルを供給するときに、エア抜き通路の空間が確保されて、給油を常時円滑に実施することができる。
給油筒は、給油通路の上面に嵌挿孔に連通するエア抜き通路が形成され、エア抜き通路は、前記水平オイル通路より上方に位置しているので、給油筒の給油口からオイルを供給するときに、エア抜き通路の空間が確保されて、給油を常時円滑に実施することができる。
請求項3記載の内燃機関のオイル給油部構造によれば、給油筒が、内燃機関の側方を覆うサイドカバーの外形に沿った形状に形成されているので、給油筒がサイドカバーより側方に張り出すのを極力抑えた上で、給油し易い位置に給油口を配置することができる。
請求項4記載の内燃機関のオイル給油部構造によれば、オイルフィルタがベルト式無段変速機の駆動プーリの下方に配置され、前記給油筒がベルト式無段変速機を覆う伝動ケースカバーの下方で車両外側方向に延出するので、給油筒の内燃機関からの張り出しを目立たなくすることができ、外観性を向上させることができる。
以下、本発明に係る一実施の形態について図1ないし図7に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用した一実施の形態に係るスクータ型自動二輪車1の側面図である。
図1は、本発明を適用した一実施の形態に係るスクータ型自動二輪車1の側面図である。
車体前部1fと車体後部1rとが、低いフロア部1cを介して連結されており、車体の骨格をなす車体フレームは、概ねダウンチューブ3とメインパイプ4とからなる。
すなわち車体前部1fのヘッドパイプ2からダウンチューブ3が下方へ延出し、同ダウンチューブ3は下端で水平に屈曲してフロア部1cの下方を後方へ延び、その後端において左右一対のメインパイプ4が連結され、メインパイプ4は該連結部から斜め後方に立ち上がって所定高さで水平に屈曲して後方に延びている。
すなわち車体前部1fのヘッドパイプ2からダウンチューブ3が下方へ延出し、同ダウンチューブ3は下端で水平に屈曲してフロア部1cの下方を後方へ延び、その後端において左右一対のメインパイプ4が連結され、メインパイプ4は該連結部から斜め後方に立ち上がって所定高さで水平に屈曲して後方に延びている。
同メインパイプ4により燃料タンク5等が支持され、その上方にシート6が配置されている。
一方車体前部1fにおいては、ヘッドパイプ2に軸支されて上方にハンドル11が設けられ、下方にフロントフォーク12が延びてその下端に前輪13が軸支されている。
一方車体前部1fにおいては、ヘッドパイプ2に軸支されて上方にハンドル11が設けられ、下方にフロントフォーク12が延びてその下端に前輪13が軸支されている。
メインパイプ4の傾斜部の中央付近にブラケット15が突設され、同ブラケット15にリンク部材16を介してパワーユニット20が揺動可能に連結支持されている。
パワーユニット20は、その前部が単気筒4ストロークの水冷式内燃機関30であり、シリンダブロック32を略水平に近い状態にまで大きく前傾した姿勢にあって、そのクランクケース31の上端から前方に突出したハンガーブラケット18の端部が前記リンク部材16にピボット軸(枢支)19を介して連結されている。
パワーユニット20は、その前部が単気筒4ストロークの水冷式内燃機関30であり、シリンダブロック32を略水平に近い状態にまで大きく前傾した姿勢にあって、そのクランクケース31の上端から前方に突出したハンガーブラケット18の端部が前記リンク部材16にピボット軸(枢支)19を介して連結されている。
パワーユニット20は該内燃機関30から後方にかけてベルト式無段変速機46が構成され、その後部に設けられた減速機構38の出力軸である後車軸21aに後輪21が設けられている。
この減速機構38のあるパワーユニット20の後部に立設されたブラケット39と前記メインパイプ4の後部間にリヤクッション22が介装されている。
この減速機構38のあるパワーユニット20の後部に立設されたブラケット39と前記メインパイプ4の後部間にリヤクッション22が介装されている。
パワーユニット20の側面図である図2および同上面図である図3を参照して、パワーユニット20の上部では、内燃機関30の大きく前傾したシリンダヘッド33の上部から吸気管23が延出して後方に湾曲し、同吸気管23に接続されたスロットルボディ25がシリンダブロック32の上方に位置し、同スロットルボディ25に連結管23cを介して連結されるエアクリーナ26がベルト式無段変速機46の上方に配設されている。
なお、吸気管23には吸気ポートに向けて燃料を噴射するインジェクタ24が装着されている。
一方、シリンダヘッド33の下部から下方に延出した排気管27は、後方へ屈曲し右側に偏って後方に延びて後輪21の右側のマフラ(図示せず)に接続される。
一方、シリンダヘッド33の下部から下方に延出した排気管27は、後方へ屈曲し右側に偏って後方に延びて後輪21の右側のマフラ(図示せず)に接続される。
車体前部1fは、フロントカバー9aとレッグシールド9bにより前後から覆われフロントロアカバー9cにより下部を前方から左右側方にかけて覆われ、ハンドル11の中央部はハンドルカバー9dによって覆われる。
フロア部1cはサイドカバー9eにより覆われ、また車体後部1rは左右側方からボデイカバー10によって覆われる。
フロア部1cはサイドカバー9eにより覆われ、また車体後部1rは左右側方からボデイカバー10によって覆われる。
図4は内燃機関30の断面図(図3のIV−IV線断面図)であり、図5はパワーユニット20の断面図(図2のV−V線断面図)である。
内燃機関30は、シリンダブロック32のシリンダライナ44内を往復動するピストン42とクランク軸40のクランクピン40aとをコネクティングロッド43が連結している。
クランクケース31は、左右割りの左クランクケース31Lと右クランクケース31Rとを合体して構成されるもので、右クランクケース31Rは、クランクケース部の半体をなし、左クランクケース31Lは、前部がクランクケース部の半体をなすとともに、後方に膨出して前後に長尺のベルト式無段変速機46を収容する伝動ケースを兼ねる。
内燃機関30は、シリンダブロック32のシリンダライナ44内を往復動するピストン42とクランク軸40のクランクピン40aとをコネクティングロッド43が連結している。
クランクケース31は、左右割りの左クランクケース31Lと右クランクケース31Rとを合体して構成されるもので、右クランクケース31Rは、クランクケース部の半体をなし、左クランクケース31Lは、前部がクランクケース部の半体をなすとともに、後方に膨出して前後に長尺のベルト式無段変速機46を収容する伝動ケースを兼ねる。
この左クランクケース(伝動ケース)31Lの前後長尺の左側開放面は、伝動ケースカバー36により覆われ、内部にベルト式無段変速機46が収納される変速室46Cが形成され、後部の右側開放面は減速機ケース37により覆われ、内部に減速機構38が収納される。
図5および図6を参照して、左クランクケース31Lの前部と右クランクケース31Rとの合体による所謂クランクケース内には、クランク軸40が左右の主ベアリング41,41に回転自在に支持されて、左右水平方向に延びた延出部のうち右延出部にはカムチェーン駆動スプロケット55aとオイルポンプ駆動ギヤ55bおよびACジェネレータ72が設けられ、左延出部にはベルト式無段変速機46の遠心ウエイト47と駆動プーリ48aが設けられる。
ベルト式無段変速機46は、駆動プーリ48aと減速機構38の入力軸38aに設けられる被動プーリ48bとにVベルト49が掛け渡されて動力が伝達されるもので、変速比は機関回転数に応じて移動する遠心ウエイト47により駆動プーリ48aにおけるVベルト49の巻掛け径が変化し、同時に被動プーリ48bにおける巻掛け径が変化することにより自動的に変更され、無段変速する。
被動プーリ48bの回転は、遠心クラッチ35を介して減速機構38の入力軸38aに伝達される。
減速機構38はギア機構で入力軸38aと中間軸38bとの間および中間軸38bと後車軸21aとの間にそれぞれギアの噛合が構成されて、入力軸38aの回転を減速して後車軸21aに伝え後輪21を回転駆動する。
減速機構38はギア機構で入力軸38aと中間軸38bとの間および中間軸38bと後車軸21aとの間にそれぞれギアの噛合が構成されて、入力軸38aの回転を減速して後車軸21aに伝え後輪21を回転駆動する。
図5および図6を参照して、伝動ケースカバー36の前部は、内側に凹んだ前平坦部36afを形成しており、同前平坦部36afの駆動プーリ48aに対向する部分は冷却風導入口36iが形成されて、駆動プーリ48aの左側の固定プーリ半体の左側面に設けられた冷却ファン48Fの回転により冷却風導入口36iから空気を変速室46Cに導入することができる。
この伝動ケースカバー36の凹んだ前平坦部36afにダクトカバー91が嵌装され、同ダクトカバー91を外側から覆うようにサイドカバー92が装着される。
ダクトカバー91には伝動ケースカバー36の冷却風導入口36iと連結する冷却風導入口91iが形成されるとともに、上部にルーバ91Lが形成されている。
ダクトカバー91には伝動ケースカバー36の冷却風導入口36iと連結する冷却風導入口91iが形成されるとともに、上部にルーバ91Lが形成されている。
ダクトカバー91の上部後方のルーバ91Lと伝動ケースカバー36の前平坦部36afとの間には、図6に示すように空隙96が形成されており、同空隙96は上方が図3の上面図に示すようにサイドカバー92の周壁92bの端面が長尺矩形に切り欠かれたように形成された外気導入口95となって外部と連通している。
内燃機関30が稼動されてクランク軸40とともに駆動プーリ48aに設けられた冷却ファン48Fが回転すると、図6に冷却風の流れを破線矢印で示すように、まず冷却風は外気導入口95から空隙96に導入され、空隙96からダクトカバー91のルーバ91Lを通過してダクトカバー91とサイドカバー92の間の外気導入空間97に流入し、導風壁91dに導かれて冷却風導入口36i,91iから変速室46Cに円滑に導入されベルト式無段変速機46を冷却する。
図5および図6を参照して、右クランクケース31Rのカムチェーン室52を構成する側壁には大きな開口を有し、同開口は右方からボルト71により取り付けられる隔壁70により閉塞され、隔壁70の円筒部70aをクランク軸40が貫通している。
ACジェネレータ72は、隔壁70の円筒部70aを貫通したクランク軸40の右端部にACGボス73を介して碗状のアウタロータ74が固着され、その内周面に周方向に亘って配設される磁石75の内側にステータコイル77の巻回されたインナステータ76が隔壁70の円筒部70aに固定されている。
アウタロータ74の右側面には中央が膨出して円板状をしたファン基板78aが取り付けられており、ファン基板78aには右方に突出して複数のラジエータファン78が形成されている。
ACジェネレータ72のアウタロータ74の外周は、右クランクケース31Rの側壁から右方に延出した周壁31Rsに概ね囲繞され、ラジエータファン78の外周はシュラウド90により囲繞され、ラジエータファン78の右方にはラジエータ80が近接して設けられ、ラジエータ80はルーバ付きのラジエータカバー81で覆われている。
本4サイクル内燃機関30は、SOHC型式のバルブシステムを採用しており、シリンダヘッドカバー34内には動弁機構50が設けられ、同動弁機構50に動力伝達を行うカムチェーン51がカムシャフト53とクランク軸40との間に架設されており、そのためのカムチェーン室52が、右クランクケース31R,シリンダブロック32,シリンダヘッド33に連通して設けられている(図5参照)。
すなわち左右水平方向に指向したカムシャフト53の右端に嵌着された被動カムチェーンスプロケット54と、クランク軸40に嵌着された前記駆動カムチェーンスプロケット55aとの間にカムチェーン51がカムチェーン室52内を通って架渡されている。
一方、シリンダヘッド33においてカムチェーン室52と反対側(左側)から燃焼室33aに向かって点火プラグ45が嵌挿されている(図2,図5参照)。
また、シリンダブロック32の同じ左側側面には支持ブラケット28を介して点火コイル29が取り付けられている(図2,図3参照)。
また、シリンダブロック32の同じ左側側面には支持ブラケット28を介して点火コイル29が取り付けられている(図2,図3参照)。
図4を参照して、大きく前傾したシリンダヘッド33の燃焼室33aから吸気ポート33iが上方に湾曲して延出し前記吸気管23に連結され、燃焼室33aから排気ポート33eが下方に湾曲して延出し前記排気管26に連結される。
図4に示すように、シリンダヘッドカバー34内の動弁機構50は、シリンダが水平に近い状態にまで大きく前傾しているので、吸気ポート33iの燃焼室33aへの開口を開閉する吸気バルブ56iがカムシャフト53の上方に配設され、排気ポート33eの燃焼室33aへの開口を開閉する排気バルブ56eがカムシャフト53の下方に配設されている。
カムシャフト53は、シリンダヘッド33の左側壁とカムチェーン室52を構成する内側壁33cにベアリング53b,53bを介してカムシャフトホルダ53hl,53hrに挟まれて回転自在に軸支され、右側のベアリング53bより突出した右端に被動カムチェーンスプロケット54が嵌着されている。
図4に示すように、カムシャフト53の前方の斜め上下位置にそれぞれ配置される吸気用ロッカシャフト57と排気用ロッカシャフト59が、図5に示すように左右のカムシャフトホルダ53hl,53hr間に架設されている。
吸気用ロッカシャフト57と排気用ロッカシャフト59は、互いに上下位置にあり、上側の吸気用ロッカシャフト57に揺動自在に枢着された吸気ロッカアーム58の一端に軸支されたローラ58rがカムシャフト53の吸気カム53iに接し、他端に螺合された調整ねじ58sが吸気バルブ56iのバルブステムの端部に接する(図4参照)。
同様に、下側の排気用ロッカシャフト59に揺動自在に枢着された排気ロッカアーム60の一端に軸支されたローラ60rがカムシャフト53の排気カム53eに接し、他端に螺合された調整ねじ60sが排気バルブ56eのバルブステムの端部に接する(図4参照)。
したがって、カムシャフト53の回転により吸気カム53iと排気カム53eがそれぞれ吸気ロッカアーム58と排気ロッカアーム60を揺動して所定のタイミングで吸気バルブ56iと排気バルブ56eの開閉動作を行わせる。
したがって、カムシャフト53の回転により吸気カム53iと排気カム53eがそれぞれ吸気ロッカアーム58と排気ロッカアーム60を揺動して所定のタイミングで吸気バルブ56iと排気バルブ56eの開閉動作を行わせる。
このような動弁機構50には、デコンプ装置100がカムシャフト53に設けられている。
図5を参照して、デコンプ装置100はカムシャフト53の左端部を軸支する左側ベアリング53bとカムシャフト53の排気カム53eとの間にデコンプウエイト101が揺動自在に設けられ、排気カム53eには排気カム53eのカム面に出没自在に回動するデコンプカム105が嵌合されており、デコンプウエイト101の揺動によりデコンプカム105が作動される。
図5を参照して、デコンプ装置100はカムシャフト53の左端部を軸支する左側ベアリング53bとカムシャフト53の排気カム53eとの間にデコンプウエイト101が揺動自在に設けられ、排気カム53eには排気カム53eのカム面に出没自在に回動するデコンプカム105が嵌合されており、デコンプウエイト101の揺動によりデコンプカム105が作動される。
一方、シリンダヘッド33の右側面には円開口が形成されて、ウォータポンプ120の円筒形状をしたウォータポンプボディ121が同円開口に嵌入されて支持されており、同ウォータポンプボディ121が内部にベアリング125を介して軸支するポンプ駆動軸123が、カムシャフト53と同軸上にあって、ウォータポンプボディ121から左方に突出しており、同突出したポンプ駆動軸123の左端がカムシャフト53に螺着して同軸一体に回転するようになっている。
ウォータポンプ120は、ウォータポンプボディ121の右方の開口端を径方向に拡大した軸方向に短尺の短尺円筒部がウォータポンプ駆動軸123に嵌着されるインペラ124をウォータポンプカバー122とともに収容しており、ウォータポンプカバー122には水吸込み筒部122bや吐出接続管が延出している。
図6を参照して、右クランクケース31Rと隔壁70との間にポンプ駆動軸62を回転自在に架設してオイルポンプ61が設けられており、ポンプ駆動軸62に嵌着された被動ギヤ63が、前記カムチェーン駆動スプロケット55aと一体に形成されたオイルポンプ駆動ギヤ55bと噛合している。
右クランクケース31Rには、オイルポンプ61から下方にオイル通路64aが延出しており、同オイル通路64aの途中から左方に水平オイル通路64bが左クランクケース31Lまで水平に延びて径が拡大した嵌挿孔64cに至っている。
嵌挿孔64cは、左クランクケース31Lの側壁を貫通して形成されており、同嵌挿孔64cにはオイルフィルタ65が嵌挿される。
嵌挿孔64cは、左クランクケース31Lの側壁を貫通して形成されており、同嵌挿孔64cにはオイルフィルタ65が嵌挿される。
左右方向に指向する水平オイル通路64bの上方には、クランク軸40が収容されるクランク室と変速室46Cが仕切り壁で仕切られて位置しており、したがって水平オイル通路64bは右クランクケース31Rに設けられたオイルポンプ61からクランク室と変速室46Cの下方を左方に延出して左クランクケース31Lの側壁の嵌挿孔64cに至っている(図6参照)。
オイルフィルタ65は、有底円筒状をしたメッシュフィルタであり、左クランクケース31Lの左外側面に開口した嵌挿孔64cに嵌挿され、左右水平方向に指向する水平オイル通路64bの左端を蓋するようにして水平オイル通路64bを外部と仕切っている。
水平オイル通路64bの下方は、オイル溜まり64eとなっており、オイル溜まり64eの天井壁に嵌挿孔64cに連通する切欠き64dが形成されている。
嵌挿孔64cの開口には、給油筒66がその端部開口を連結して設けられる。
給油筒66は、有底円筒状のオイルフィルタ65の外径より小さい内径の給油通路67が形成された水平筒部66aと水平筒部66aから屈曲して斜め上方に延びる傾斜筒部66bとからなり、水平筒部66aを左右方向に指向させて水平オイル通路64bの端部の嵌挿孔64cに端部をシール部材150を介して液密に嵌合する。
嵌挿孔64cの開口には、給油筒66がその端部開口を連結して設けられる。
給油筒66は、有底円筒状のオイルフィルタ65の外径より小さい内径の給油通路67が形成された水平筒部66aと水平筒部66aから屈曲して斜め上方に延びる傾斜筒部66bとからなり、水平筒部66aを左右方向に指向させて水平オイル通路64bの端部の嵌挿孔64cに端部をシール部材150を介して液密に嵌合する。
図7に示すように、給油筒66は、その水平筒部66aの開口端部にボルト孔を有する取付フランジ66f,66fが前後に延出して形成されており、同取付フランジ66f,66fを左クランクケース31Lの嵌挿孔64cの開口面の取付座に当てボルト151,151で固着する。
給油筒66の水平筒部66aにおける給油通路67の上面の最上部位には、エア抜き通路67aが通路流れ方向に指向した溝形状に形成されており(図7,図8参照)、給油筒66が端部を嵌挿孔64cに嵌合して取り付けられると、図7に示すように、該エア抜き通路67aは前記水平オイル通路64bより上方に位置して嵌挿孔64cに連通する。
給油筒66が左クランクケース31Lの左外側面下部の嵌挿孔64cに嵌合して取り付けられると、図6に示すように、給油筒66の傾斜筒部66bがサイドカバー92の外側面に沿った姿勢で固定される。
給油筒66の水平筒部66aが嵌挿孔64cの開口に嵌合することで、オイルフィルタ65の外周に周設されたコイルスプリング65sがその一端を規制されて他端がオイルフィルタ65の開口端部のフランジを水平オイル通路64bの開口端面に押し付け固定し、隙間が生じるのを防止している。
給油筒66の傾斜筒部66bの若干径が大きく拡大した上端開口部が給油口67cとなっており、その給油口67cにオイルフィラーキャップ68がねじ嵌合して給油通路67を液密に閉塞することができる。
オイルフィラーキャップ68には、給油通路67内に延びるディップスティックゲージ69が突設されており、ディップスティックゲージ69の先端のゲージ部がエンジンオイルの油面下に没してゲージ部に油量を印す。
オイルフィラーキャップ68には、給油通路67内に延びるディップスティックゲージ69が突設されており、ディップスティックゲージ69の先端のゲージ部がエンジンオイルの油面下に没してゲージ部に油量を印す。
オイルフィラーキャップ68を外せば給油筒66の給油口67cからクランクケース31内に潤滑オイルを給油することができる。
クランク軸40の回転により駆動ギヤ55bと被動ギヤ63の噛合を介してオイルポンプ61が駆動されると、オイル溜まり64eに溜まったエンジンオイルは、オイルフィルタ65を通って浄化されて汲み上げられ、オイルポンプ61から内燃機関30の所要箇所に供給される。
クランク軸40の回転により駆動ギヤ55bと被動ギヤ63の噛合を介してオイルポンプ61が駆動されると、オイル溜まり64eに溜まったエンジンオイルは、オイルフィルタ65を通って浄化されて汲み上げられ、オイルポンプ61から内燃機関30の所要箇所に供給される。
以上のように、本オイル給油部構造は、左クランクケース31Lの側壁を貫通した嵌挿孔64cにオイルフィルタ65が嵌挿されてクランクケース31内部を外部から仕切り、一端を給油口67cとする給油通路67を形成する給油筒66が他端開口を嵌挿孔64cに連結する構造なので、左クランクケース31L側はオイルフィルタ65を嵌挿する嵌挿孔64cを形成するだけの簡単な加工ですみ、オイル給油部である給油筒66を自由な設計の下で給油口67cを他の部品との干渉を避けてメンテナンスのし易い位置に容易に設定することができる。
給油筒66が嵌挿孔64cに連結されることで、嵌挿孔64cに嵌挿されたオイルフィルタ65をカバーすることができ、特別のカバー部材を必要とせず部品点数の増加を抑えることができる。
オイル給油時にはオイルフィルタ65によって異物がクランクケース31内に侵入するのを防止することができる。
オイル給油時にはオイルフィルタ65によって異物がクランクケース31内に侵入するのを防止することができる。
嵌挿孔64cがオイルポンプ61により吸入されるオイルを導く水平に指向した水平オイル通路64bに連通し、嵌挿孔64cに嵌挿される有底円筒状のメッシュフィルタであるオイルフィルタ65は、給油時の異物の侵入を防止するとともに、クランクケース31の底部のオイル溜まり64eに溜まるオイルを切欠き64dを介してオイルポンプ61が汲み上げる吸入時にエンジンオイルを浄化するストレーナの機能も果たすことができる。
コイルスプリング65sがオイルフィルタ65を水平オイル通路64bの開口端面に押し付けているが、給油筒66の給油通路67の内径が有底円筒状のオイルフィルタ65の外径よりも小さいので、コイルスプリング65sの付勢力に抗してオイルフィルタ65が移動して嵌挿孔64cへの嵌挿が外れるのを確実に防止することができる。
給油筒66は、給油通路67の上面に嵌挿孔64cに連通するエア抜き通路67aが形成され、エア抜き通路67aは、水平オイル通路64bより上方に位置しているので、給油筒66の給油口67cからエンジンオイルを供給するときに、エア抜き通路67aの空間が確保されて、給油を常時円滑に実施することができる。
図6に図示するように、給油筒66が、水平筒部66aと傾斜筒部66bがくの字状をなして、内燃機関30の側方を覆うサイドカバー92の下側周壁92bから側壁92aの外形に沿った形状に形成されているので、図3に示すように、給油筒66がサイドカバー92より側方に張り出すのを極力抑えた上で、給油し易い位置に給油口67cを配置することができる。
オイルフィルタ65がベルト式無段変速機46の駆動プーリ48aの下方に配置され、給油筒66がベルト式無段変速機46を覆う伝動ケースカバー36の下方で自動二輪車1の左外側方向に延出するので、給油筒66の内燃機関30からの張り出しを目立たなくすることができ、外観性を向上させることができる。
30…内燃機関、31…クランクケース、31L…左クランクケース(伝動ケース)、31R…右クランクケース、32…シリンダブロック、33…シリンダヘッド、34…シリンダヘッドカバー、46…ベルト式無段変速機、46C…変速室、
61…オイルポンプ、62…ポンプ駆動軸、63…被動ギヤ、64b…水平オイル通路、64c…嵌挿孔、64d…切欠き、64e…オイル溜まり、65…オイルフィルタ、66…給油筒、67…給油通路、67a…エア抜き通路、67c…給油口、68…オイルフィラーキャップ。
61…オイルポンプ、62…ポンプ駆動軸、63…被動ギヤ、64b…水平オイル通路、64c…嵌挿孔、64d…切欠き、64e…オイル溜まり、65…オイルフィルタ、66…給油筒、67…給油通路、67a…エア抜き通路、67c…給油口、68…オイルフィラーキャップ。
Claims (4)
- 内燃機関の機関ケース内にエンジンオイルを給油するオイル給油部構造において、
機関ケースの側壁を貫通した嵌挿孔にオイルフィルタが嵌挿されて機関ケース内部を外部から仕切り、
一端を給油口とする給油通路を形成する給油筒が他端開口を前記嵌挿孔に連結したことを特徴とする内燃機関のオイル給油部構造。 - 前記嵌挿孔は、オイルポンプにより吸入されるオイルを導く水平に指向した水平オイル通路に連通し、
前記オイルフィルタは、有底円筒状のメッシュフィルタであり、
前記給油筒は、給油通路の内径が前記オイルフィルタの外径よりも小さく、同給油通路の上面に前記嵌挿孔に連通するエア抜き通路が形成され、
前記エア抜き通路は、前記水平オイル通路より上方に位置していることを特徴とする請求項1記載の内燃機関のオイル給油部構造。 - 前記給油筒は、内燃機関の側方を覆うサイドカバーの外形に沿った形状に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の内燃機関のオイル給油部構造。
- 前記内燃機関がベルト式無段変速機を備えてパワーユニットを構成し、
前記オイルフィルタが、前記ベルト式無段変速機の駆動プーリの下方に配置され、
前記給油筒が前記ベルト式無段変速機を覆う伝動ケースカバーの下方で車両外側方向に延出するように設けられることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項記載の内燃機関のオイル給油部構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008033798A JP2009191749A (ja) | 2008-02-14 | 2008-02-14 | 内燃機関のオイル給油部構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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ID=41073990
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2009191749A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018173198A1 (ja) * | 2017-03-23 | 2018-09-27 | 本田技研工業株式会社 | 内燃機関 |
CN108868958A (zh) * | 2018-08-14 | 2018-11-23 | 倪岚霖 | 一种车辆发动机保养用注油器 |
-
2008
- 2008-02-14 JP JP2008033798A patent/JP2009191749A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2018173198A1 (ja) * | 2017-03-23 | 2018-09-27 | 本田技研工業株式会社 | 内燃機関 |
US10961882B2 (en) | 2017-03-23 | 2021-03-30 | Honda Motor Co., Ltd. | Internal combustion engine |
CN108868958A (zh) * | 2018-08-14 | 2018-11-23 | 倪岚霖 | 一种车辆发动机保养用注油器 |
CN108868958B (zh) * | 2018-08-14 | 2019-11-12 | 绍兴市德帏纺织科技有限公司 | 一种车辆发动机保养用注油器 |
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