JP4467377B2 - 自動二輪車用ユニットスイング式パワーユニット - Google Patents

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Description

本発明はドライサンプ式潤滑装置を備えた自動二輪車用ユニットスイング式パワーユニットに関するものである。
ドライサンプ式潤滑装置を有するパワーユニットを搭載した従来の自動二輪車においては、パワーユニットは車体フレームに対して固定され、さらにパワーユニットとは別体に形成されたオイルタンクが、内燃機関から離れた上方の位置において車体フレームに固定され、パワーユニットとオイルタンクとの間にオイル供給用とオイル戻し用との2本のホースが設けられていた(例えば、特許文献1参照。)。
特許第3470355号公報(図1)。
従来のオイルタンクの配置では、パワーユニットもオイルタンクも共に車体フレームに固定されているため、パワーユニットとオイルタンクとの相互位置関係は不変であり、オイルホースは後輪の揺動の影響を受けることはなかった。しかし、パワーユニットと後輪とが一体的に揺動するユニットスイング式パワーユニットの場合に、パワーユニットとは別体のオイルタンクを、内燃機関から離れた位置の車体フレームに固定すれば、パワーユニットとオイルタンクとの間のオイルホースは、後輪の揺動の影響を受ける。また従来は内燃機関とオイルタンクとの間に上記のような往復のオイル配管を設ける必要があったので、構成が複雑となっていた。これらのことを改善するために、新しいオイルタンクの配置及びその構造が必要とされていた。
本発明は上記課題を解決したものであって、請求項1に記載の発明は、クランクケースの車体前方及び後方にシリンダ及びオイルタンクがそれぞれ一体的に設けられると共に、クランク軸が車幅方向に指向し、上記オイルタンクには、上記クランクケース及び上記シリンダ内の部品を潤滑するオイルが貯蔵される内燃機関と、該クランク軸に駆動プーリが設けられると共に、該駆動プーリにVベルトを介して連結される従動プーリが車体後方に配置されたVベルト式無段変速機とが一体的に結合された自動二輪車用ユニットスイング式パワーユニットにおいて、上記Vベルト式無段変速機のケーシングに後車軸が枢着され、該自動二輪車用ユニットスイング式パワーユニットは、上記クランク軸近傍を中心として上下に援動自在に車体に枢支され、車両側面視で上記オイルタンクが上記駆動プーリと上記従動プーリとの間に配置され、上記クランク軸の前方に上記オイルタンクへのオイルポンプが配置されたことを特徴とする自動二輪車用ユニットスイング式パワーユニット。に関するものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の自動二輪車用パワーユニットにおいて、上記クランクケースから上記オイルタンクへ連通する第1のオイル通路が上記クランクケース内に配置されたことを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の自動二輪車用パワーユニットにおいて、上記第1のオイル通路は上記クランクケース内に配置されるクランク軸よりも下方に設けられ、上記オイルタンクからオイルポンプ及びオイルフィルタへ連通する第2のオイル通路が、上記第1のオイル通路と車体側面視で互いに重なると共に、上記第1のオイル通路と平行に配置されたことを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の自動二輪車用パワーユニットにおいて、上記オイルフィルタから上記クランクケース及び上記シリンダ内へ連通する第3のオイル通路が、上記第1のオイル通路及び上記第2のオイル通路と車体側面視で互いに重なると共に、上記第1のオイル通路と平行に配置されたことを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の自動二輪車用パワーユニットにおいて、上記クランクケース内のオイルを上記オイルタンクへ圧送するためのスカベンジングポンプと上記オイルタンクのオイルを上記クランクケース及び上記シリンダ内の各部へ圧送するためのフィードポンプとが同軸上に配置されると共に、これらのポンプが上記クランク軸より下方で上記オイルフィルタと上記オイルタンクとの間に配置されたことを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項2または請求項4に記載の自動二輪車用パワーユニットにおいて、上記第1のオイル通路は車体後方へ向かうに従い拡径され、上記第3のオイル通路は車体後方へ向かうに従い縮径されたことを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の自動二輪車用パワーユニットにおいて、上記オイルタンクは、上記クランクケースを挟んで上記シリンダと反対側に配置されたことを特徴とするものである。
請求項8に記載の発明は、請求項1に記載の自動二輪車用パワーユニットにおいて、上記ユニットスイング式パワーユニットは、上記クランクケースの側方から後方へ伸びる変速機ケースを備え、上記オイルタンクの上下方向寸法は、上記変速機ケースの上下方向寸法よりも小さいことを特徴とするものである。
請求項1の発明においては、オイルタンクはクランクケースの後方に一体的に設けられ、パワーユニットは後車輪と共に上下に揺動出来るよう車体フレームに取付けられているので、パワーユニットが揺動しても、オイルはクランクケースとオイルタンクとの間をスムーズに流れることが出来る。
請求項2の発明においては、オイル通路はクランクケース内に設けてあるので、パワーユニットの外部にオイルホースを設ける必要がない。
請求項3の発明によって、重心を低下させることが出来ると共に、最低地上高を確保することができる。また、スペースを有効に利用できる。
請求項4の発明によって、より一層重心を低下させることが出来ると共に、最低地上高を確保することができる。さらに、スペースを有効に利用できる。
請求項5の発明によって、別軸に配置するものに比べてオイルポンプをコンパクトに配置できると共に、オイル通路を短くできるため、配管系をコンパクトに配置することが出来る。さらに、オイルポンプがクランク軸より低い位置に配置されるので、、重心を低下させることができる。
請求項6の発明によって、隣合う配管の、大径部と小径部とが互いに隣接する配置とすることができるので、スペース利用効率が高くなり大型化を避けることが出来る。
請求項7の発明によって、オイルタンクはシリンダからの熱の影響を受けにくくなるので、オイル温度の上昇を避けることができる。
請求項8の発明によって、オイルタンクの高さを抑えることができると共に、最低地上高の低下を避けることができる。
図1は本発明の実施形態に係るドライサンプ式潤滑装置を備えた自動二輪車用パワーユニット1の縦断面を右方から見た図である。矢印Fは前方を指している。このパワーユニット1は、内燃機関2と変速機3とが一体化されている。内燃機関2は頭上弁式4ストロークサイクル単気筒水冷式内燃機関である。変速機3はVベルト無段変速機4と歯車減速機5と変速機ケース6とからなっている。変速機ケース6は後車輪支持部を兼ねており、上記歯車減速機5に連なる後車輪(図示なし)を支持している。変速機ケース6の上部に、このパワーユニット1を車体フレームに取付けるためのピボット軸挿通孔6aが設けてあり、パワーユニット1は挿通されたピボット軸を介して車体フレームに上下揺動可能に取付けられる。
上記内燃機関2はクランクケース7と、シリンダブロック8と、シリンダヘッド9と、シリンダヘッドカバー10とに囲まれた部分よりなり、クランクケース7の前面に略水平方向に指向したシリンダブロック8が結合され、シリンダブロック8の前端にシリンダヘッド9が結合され、シリンダヘッド9の前端にシリンダヘッドカバー10が結合されている。クランクケース7は左右のクランクケース部分からなっている。
左右のクランクケース部分に設けられた軸受部に、クランク軸12が回転可能に枢支されている。シリンダブロック8に形成されたシリンダ孔11にはピストン13が摺動可能に嵌装されている。上記クランク軸12およびピストン13に、それぞれクランクピン14およびピストンピン15を介して、コンロッド16の両端が回転可能に枢着されており、ピストン13が往復すると、クランク軸12がクランク室17内で回転駆動される。
Vベルト式無段変速機4の駆動軸は、クランク軸12そのものであり、これにVベルト式無段変速機4の駆動プーリ20が設けてある。Vベルト式無段変速機4の従動軸21は、変速機ケース6に回転自在に支持されており、この従動軸21に遠心クラッチ(図示なし)を介してVベルト式無段変速機4の従動プーリ22が設けてある。駆動プーリ20と従動プーリ22とに無端Vベルト23が架渡されている。
歯車減速機5は3本の回転軸と、それらの軸に設けられた歯車によって構成されている。第1の軸はVベルト式無段変速機4の従動軸21そのものであり、従動軸ピニオン25が形成されている。第2の軸は、中間軸26であり、上記従動軸ピニオン25に噛合う中間軸ギヤ27が一体に嵌着されるとともに、それに隣接して中間軸ピニオン28が形成されされている。第3の軸は、後車軸29であり、上記中間軸ピニオン28に噛合う後車軸ギヤ30が嵌着されている。この構成によって、従動軸21のトルクは、従動軸ピニオン25、中間軸ギヤ27、中間軸26、中間軸ピニオン28および後車軸ギヤ30を経由して後車軸29に伝達されるので、後車軸29は従動軸21に対して大幅に減速される。後車軸29には、後車輪が一体的に結合される。
シリンダ孔11の前端部に向き合うシリンダヘッド9の底面には燃焼室33が形成され、シリンダヘッド9の上部には燃焼室33に連なる吸気ポート34が形成され、シリンダヘッド9の下部には燃焼室33に連なる排気ポート35が形成されている。吸気ポート34の、燃焼室33側開口を開閉する吸気弁36と、排気ポート35の燃焼室33側開口を開閉する排気弁37とが、シリンダヘッド9にそれぞれ摺動自在に嵌装されている。
吸気ポート34の外側開口には吸気管38の下流端が接続されている。この吸気管38には、上流側から順に、エアクリーナ(図示なし)、スロットルバルブ39、および燃料噴射弁40が接続されている。排気ポート35の外側開口には排気管(図示なし)の上流端が接続され、排気管の下流端はマフラ(図示なし)に接続されている。さらにまた、バルブスプリングにより閉弁方向に付勢されている上記吸気弁36および排気弁37は、シリンダヘッド9とシリンダヘッドカバー10とで形成される動弁室41内に配置された動弁装置(図示なし)により開閉駆動される。
クランク室17の下部にオイルパン44が接続されている。クランク室17とオイルパン44内部とは、一続きの空間である。クランク室17とオイルパン44の内部との境界付近にオイルポンプ45が設けてある。オイルポンプ45は同軸のスカベンジングポンプ46とフィードポンプ47とからなり、同一のオイルポンプ軸48に接続されている。スカベンジングポンプ46が右側(図1では手前側)に設けてある。スカベンジングポンプ46の下方に隣接して、スカベンジングポンプ46のオイル吸入口49が設けてあり、クランク室17からオイルパン44に流下したオイルがこのオイル吸入口49からスカベンジングポンプ46に吸い上げられる。クランクケース7の前面、かつシリンダブロック8の下方にオイルフィルタ50が設けてある。クランクケース7には、クランク室17と同クランク室17の後部に隣接するオイルタンク51が一体に形成されている。更に、オイルタンク51の後壁に沿ってオイル流入通路52が一体に形成されている。オイルタンク51は、収納ボックス53の下方に配置されているパワーユニットの中に設けてあるので、収納ボックス53の容量を増加させることができる。
図2は図1のII−II断面展開図であるが、特にオイルポンプ45、オイルフィルタ50の付近に関してはパワーユニット1を正面から見た時の形状が描いてある。矢印Rはパワーユニット1の右側、矢印Lは左側を指している。この図は、主としてクランク室17とオイルパン44の内部を示している。クランク室17の中央部に左右方向に指向したクランク軸12が設けられ、左右のクランクケース7A、7Bに設けられた左右のジャーナル軸受55A、55Bによって支持されている。クランク室17の右側に発電機56が設けられ、そのロータ57はクランク軸12に接続され、そのステータ58はクランクケース7に連なる発電機室の蓋59に固定されている。クランク室17の上部にスタータモータ60が設けられ、内燃機関の始動時に歯車群61を介して、クランク軸12と発電機56とが回転駆動されるようになっている。
クランク室17とオイルパン44の境界部にスカベンジングポンプ46とフィードポンプ47とが共通のオイルポンプ軸48に接続されている。クランク軸12にオイルポンプ駆動スプロケット63が設けられ、上記オイルポンプ軸48にオイルポンプ従動スプロケット64が設けられ、この両スプロケットに掛け回された無端チェーン65によって、クランク軸12の回転に連動して、オイルポンプ45が回転駆動される。オイルパン44内部に、スカベンジングポンプのオイル吸入口49が設けてある。同オイル吸入口49の下面からオイルが吸入され、図示していないオイル通路を経てスカベンジングポンプ46へ送られる。図にはオイルパン44からスカベンジングポンプ46へ向かうオイルの行き先を矢印付き破線で示してある。
この図には、オイルフィルタ50が一点鎖線で示してある。このオイルポンプ45付近の正面視において、オイルポンプ45とオイルフィルタ50との間に3本のオイル通路71、72、73の断面が示してある。中央の通路がスカベンジングポンプ46からオイルタンク51へ向かう第1オイル通路71、図の左側の通路がオイルタンク51からフィードポンプ47へ向かう第2オイル通路72、図の右側の通路がオイルフィルタ50の中心からクランク室17の後方へ向かいジャーナル軸受55A、55B方面へオイルを供給する第3オイル通路73である。この3本の油路の上側に左右方向の油路がある。これは、フィードポンプ47から上記オイルフィルタ50へオイルを送る連絡通路74である。上記3本の油路の下側にリリーフ弁75が設けてある。フィードポンプ47の吐出系の油圧が設定値以上に上昇した時、フィードポンプ47の送出オイルをオイルフィルタ50へ送ることなく、オイルパン44へ直接排出する装置である。
図3は図2のIII−III断面図であり、上記3本の平行なオイル通路71、72、73を含む水平断面を上から見た図である。図において、第1オイル通路71の前端部にスカベンジングポンプ46の吐出口に連なるオイル流入口71aが設けてあり、第1オイル通路71の後端部にはオイルタンク51(図1)へ向かうオイル流出口71bが設けてある。第1オイル通路71の後端は、固定栓71cで塞いである。第2オイル通路72の後端部にオイルタンク51に連なるオイル流入口72aが設けてあり、第2オイル通路72の前端部にはフィードポンプ47の吸入口へ向かうオイル流出口72bが設けてある。第2オイル通路72の後端は固定栓72cで塞いである。第3オイル通路73の前端は、オイルフィルタ50の後面の中心部に接続されている。第3オイル通路73の後端には上方へ向かう上昇通路80が設けられ、その上端に、ジャーナル軸受55A、55B方面へオイルを供給する左右方向に向く横方向連絡通路81が接続されている。同横方向連絡通路81の両端部には左右のジャーナル軸受55A、55B方面へオイルを供給する一対の連絡口82が設けてある。図にはオイルの流れを矢印付き破線で示してある。
上記3本のオイル通路71、72、73は互いに一体に鋳造によって製作されており、この図には表示していないが、更に左クランクケース7Aとも一体に製作されている。第1、第3オイル通路71、73はテーパーの向きが反対であり、隣接部の管壁を共有してスペース有効利用を図っている。上記3本のオイル通路71、72、73のテーパーはテーパー状中子を用いて鋳造されている。
図4は第1オイル通路71を含む内燃機関2の縦断面を右方から見た図である。内燃機関の運転中にクランク室17からオイルパン44に流下したオイルは、スカベンジングポンプ46のオイル吸入口49からスカベンジングポンプ46に吸い上げられる。スカベンジングポンプ46の回転によって、オイルは同ポンプ46の吐出口から第1オイル通路71のオイル流入口71aへ吐出され、第1オイル通路71内を通り後端に至り、後端部のオイル流出口71bからオイルタンク51後壁のオイル流入通路52を経て、オイルタンク51へその上部から注入され、オイルタンク51に蓄えられる。オイルタンク51へその上部からオイルを注入する理由は、オイルタンク51内のオイルが第1オイル通路71へ逆流することを防止するためである。第1オイル通路71の後端部下側のネジ栓84はオイル流出口71bを穿設するために用いた開口を塞ぐためのものである。
図5は第2オイル通路72を含む内燃機関2の縦断面を右方から見た図である。オイルタンク51に貯留されているオイルは、オイルタンク51の下部から第2オイル通路72のオイル流入口72aへ流出し、第2オイル通路72を経てその前端のオイル流出口72bからフィードポンプ47へ吸い込まれる。フィードポンプ47から吐出されたオイルは連絡通路74(図2も参照)を経由してオイルフィルタ50へ送られる。リリーフ弁75はオイルフィルタ50の流入部に連通して設けてある。フィードポンプ吐出系に設定値以上の圧力が生じたときには、オイルはこのリリーフ弁75からオイルパン44へ排出される。
図6は第3オイル通路73を含む内燃機関2の縦断面を右方から見た図である。第3オイル通路73の前端はオイルフィルタ50に連なっている。第3オイル通路73の後端部には上昇通路80(図3も参照)が上方に向かって接続されている。上昇通路80の上端に左右方向に向く横方向連絡通路81(図3も参照)が接続され、横方向連絡通路81の両端部から、左右のクランクケース7A、7Bに沿って、それぞれ斜め上方へ向かう左右一対のオイル供給通路83A、83Bが設けてある。これは左右のジャーナル軸受55A、55Bへ向かうオイル通路である。フィードポンプ47から送出され、オイルフィルタ50を通過したオイルは、オイルフィルタ50の後面の中心から第3オイル通路73へ流出し、第3オイル通路73内を通って同オイル通路73の後部に至り、上昇通路80、横方向連絡通路81及び連絡口82を通り、左右のオイル供給通路83A、83Bを経て左右のジャーナル軸受55A、55B(図2)へ供給される。なお、第3オイル通路73の後端下部に装着されているネジ栓85は、上昇通路80を穿設する際に用いた開口を塞ぐものである。左右のオイル供給通路83A、83Bの各下端に装着されているネジ栓86は、連絡口82を穿設する際に用いた開口を塞ぐものである。
ジャーナル軸受55A、55Bに供給され、軸受部を潤滑したオイルの一部は、図2に示すクランク軸内油路90を経てクランクピン14の開口91から流出し、図1に示すコンロッド16の大端内面のローラベアリング92を潤滑する。なお、図示はしていないが、オイル噴射孔やシリンダ壁に沿ったオイル通路などが設けてあり、シリンダ内面や動弁機構やピストンピンなどへオイルが送られ、それらの各部を潤滑するようになっている。
以上詳述したように、本実施形態においては下記のような効果がもたらされている。
(1)オイルタンクはクランクケースの後方に一体的に設けられ、パワーユニットは後車輪と共に上下に揺動出来るよう車体フレームに取付けられているので、パワーユニットが揺動しても、オイルはクランクケースとオイルタンクとの間をスムーズに流れることが出来る。
(2)オイル通路はクランクケース内に設けてあるので、パワーユニットの外部にオイルホースを設ける必要がない。
(3)オイル通路はクランク軸より下方に設けてあり、第2オイル通路は第1オイル通路に平行に配置されているので、重心を低下させることが出来ると共に、最低地上高を確保することができる。また、スペースを有効に利用できる。
(4)第3オイル通路も第1、第2オイル通路に平行に配置されているので、より一層重心を低下させることが出来ると共に、最低地上高を確保することができる。さらに、スペースを有効に利用できる。
(5)スカベンジングポンプ46とフィードポンプ47とを同軸配置としているので、別軸に配置するものに比べてオイルポンプをコンパクトに配置できると共に、オイル通路を短くでき、配管系をコンパクトに配置することが出来る。さらに、オイルポンプがクランク軸より低い位置に配置されるので、重心を低下させることができる。
(6)隣合う配管の、大径部と小径部とが互いに隣接する配置となっているので、スペース利用効率が高くなり大型化を避けた構成とすることができる。
(7)オイルタンクはクランクケースを挟んでシリンダと反対側に設けてあるので、オイルタンクはシリンダからの熱の影響を受けにくくなり、オイル温度の上昇を避けることができる。
(8)オイルタンク51の上下方向高さは、上記変速機ケース6の上下方向高さよりも低いので、オイルタンクの高さを抑えることができると共に、最低地上高の低下を避けることができる。
(9)クランクケースとオイルタンクとは一体成形され、さらにクランクケースとオイルタンクとを繋ぐオイル通路もクランクケース及びオイルタンクと一体成形されるので、部品点数の削減の効果がある。
(10)第1オイル通路からオイルタンクへ向かうオイル流入通路52は、オイルタンク51の後壁面に沿って上方へ伸び、オイルタンクの上部に開口している。これによって、油面が上昇してもオイルが第1オイル通路へ逆流することが防止され、オイルタンクの容量を多くすることができる。
(11)第1オイル通路71の管壁と第3オイル通路73の管壁とを共通にしているので、配管の配置がコンパクトになっている。
(12)オイルタンク51は、収納ボックス53の下方に配置されているパワーユニットの中に設けてあるので、収納ボックス53の容量を増加させることができる。
自動二輪車用パワーユニット1の縦断面を右方から見た図である。 図1のII−II断面展開図である。 図2のIII−III断面図である。 第1オイル通路71を含む内燃機関2の縦断面を右方から見た図である。 第2オイル通路72を含む内燃機関2の縦断面を右方から見た図である。 第3オイル通路73を含む内燃機関2の縦断面を右方から見た図である。
符号の説明
1…パワーユニット、2…内燃機関、3…変速機、6…変速機ケース、6a…ピボット軸挿通孔、7…クランクケース、8…シリンダブロック、9…シリンダヘッド、10…シリンダヘッドカバー、12…クランク軸、13…ピストン、17…クランク室、44…オイルパン、45…オイルポンプ、46…スカベンジングポンプ、47…フィードポンプ、48…オイルポンプ軸、49…オイル吸入口、50…オイルフィルタ、51…オイルタンク、52…オイル流入通路、53…収納ボックス、71…第1オイル通路、72…第2オイル通路、73…第3オイル通路、80…上昇通路、81…横方向連絡通路、82…連絡口(左右一対)、83A、83B…左右のオイル供給通路。

Claims (8)

  1. クランクケースの車体前方及び後方にシリンダ及びオイルタンクがそれぞれ一体的に設けられると共に、クランク軸が車幅方向に指向し、上記オイルタンクには、上記クランクケース及び上記シリンダ内の部品を潤滑するオイルが貯蔵される内燃機関と、
    該クランク軸に駆動プーリが設けられると共に、該駆動プーリにVベルトを介して連結される従動プーリが車体後方に配置されたVベルト式無段変速機とが一体的に結合された自動二輪車用ユニットスイング式パワーユニットにおいて、
    上記Vベルト式無段変速機のケーシングに後車軸が枢着され、
    該自動二輪車用ユニットスイング式パワーユニットは、上記クランク軸近傍を中心として上下に援動自在に車体に枢支され、
    車両側面視で上記オイルタンクが上記駆動プーリと上記従動プーリとの間に配置され、
    上記クランク軸の前方に上記オイルタンクへのオイルポンプが配置されたことを特徴とする自動二輪車用ユニットスイング式パワーユニット。
  2. 上記クランクケースから上記オイルタンクへ連通する第1のオイル通路が上記クランクケース内に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車用パワーユニット。
  3. 上記第1のオイル通路は上記クランクケース内に配置されるクランク軸よりも下方に設けられ、
    上記オイルタンクからオイルポンプ及びオイルフィルタへ連通する第2のオイル通路が、
    上記第1のオイル通路と車体側面視で互いに重なると共に、上記第1のオイル通路と平行に配置されたことを特徴とする請求項2に記載の自動二輪車用パワーユニット。
  4. 上記オイルフィルタから上記クランクケース及び上記シリンダ内へ連通する第3のオイル通路が、上記第1のオイル通路及び上記第2のオイル通路と車体側面視で互いに重なると共に、
    上記第1のオイル通路と平行に配置されたことを特徴とする請求項3に記載の自動二輪車用パワーユニット。
  5. 上記クランクケース内のオイルを上記オイルタンクへ圧送するためのスカベンジングポンプと上記オイルタンクのオイルを上記クランクケース及び上記シリンダ内の各部へ圧送するためのフィードポンプとが同軸上に配置されると共に、
    これらのポンプが上記クランク軸より下方で上記オイルフィルタと上記オイルタンクとの間に配置されたことを特徴とする請求項4に記載の自動二輪車用パワーユニット。
  6. 上記第1のオイル通路は車体後方へ向かうに従い拡径され、上記第3のオイル通路は車体後方へ向かうに従い縮径されたことを特徴とする請求項2または請求項4に記載の自動二輪車用パワーユニット。
  7. 上記オイルタンクは、上記クランクケースを挟んで上記シリンダと反対側に配置された
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車用パワーユニット。
  8. 上記ユニットスイング式パワーユニットは、上記クランクケースの側方から後方へ伸びる変速機ケースを備え、
    上記オイルタンクの上下方向寸法は、上記変速機ケースの上下方向寸法よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車用パワーユニット。
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