JP2016211457A - 内燃機関の動弁潤滑装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】伝動装置から離れた軸受部における打音を抑制する内燃機関の動弁潤滑装置を提供する。【解決手段】本発明のエンジン3の動弁潤滑装置28は、クランクケース20に傾斜姿勢で立設されるシリンダー21と、幅方向に延びるカムシャフト52を介して吸排気バルブ50,51を駆動する動弁装置22と、幅方向一側に形成される伝動室R1に配置され、クランクシャフト25とカムシャフト52とを連結する伝動装置23と、オイルを噴射して動弁装置22を潤滑する潤滑機構24と、を備え、動弁装置22は、幅方向他側に配置されてカムシャフト52の幅方向両側を軸支すると共にシリンダーヘッド31に嵌め合いによって固定される一対のボールベアリング64L,64Rを有し、潤滑機構24は、動弁装置22の潤滑に用いられたオイルをボールベアリング64Rに導くようにシリンダーヘッド31に形成されるガイド通路73を有している。【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関の動弁潤滑装置に関する。
内燃機関には、軸周りに回転するカムシャフトを介して吸排気用のバルブを駆動させる動弁装置が備えられている。
例えば、特許文献1に記載のエンジンは、クランクケース、シリンダーブロックおよびシリンダーヘッドからなるエンジン本体と、シリンダーヘッド内の吸排気弁の頭上で支承されるカム軸を含む動弁装置と、エンジン本体の一側に形成されたタイミング伝動室でクランクケースに支承されるクランク軸とカム軸との間を連結するタイミングベルト(カムチェーン)と、を備えている。カム軸の両端部は、シリンダーヘッドの他方の壁に形成された袋状の軸受孔と、タイミング伝動室に隣接する隔壁とに嵌装されたボールベアリングと、に軸支されている。
特許文献1に記載のエンジンの動弁潤滑装置は、タイミング伝動室の底部に設けられたオイルスリンガと、隔壁に形成された通油孔と、を含んで構成されている。オイルスリンガに貯留したオイルは、タイミングベルトの下部に付着し、タイミングベルトの作動によって上部で振り切られて飛散する。飛散したオイルは、通油孔を通ってシリンダーヘッド内にオイルミストを生成する。このオイルミストが、カム軸を含む動弁装置を潤滑する。
特開2007−002747号公報
ところで、特許文献1に記載のエンジンでは、カム軸は、タイミングベルトの作動によって下方に引っ張られる。このため、カム軸の他側は、ボールベアリングとの嵌合部分を支点として浮き上がる。一方、タイミングベルトの作動が低下または停止すると、カム軸の他側は、自重で落下する。このようなタイミングベルトの作動状況によって、カム軸が袋状の軸受孔の内面に衝突することで打音を発生させていた。なお、仮に、軸受孔にボールベアリング(以下、単に「ベアリング」ともいう。)を嵌合させ、ベアリングにカム軸の他側を軸支させた場合、ベアリングが軸受孔の内面に衝突することで打音を発生させる。
また、特許文献1に記載のエンジンの動弁潤滑装置は、タイミングベルト側に配置されたボールベアリングに対して十分なオイルを供給することができる。しかしながら、上記の動弁潤滑装置は、タイミングベルトから離れた軸受孔(またはベアリング)に十分なオイルを供給することについて、何ら考慮されていなかった。このため、上記の動弁潤滑装置では、カム軸の他側(またはベアリング)と軸受孔との間で発生する打音を抑制することができなかった。
ここで、例えば、カム軸の他側(またはベアリング)と軸受孔との嵌め合いをきつくすることで、上記の打音を抑制することができる。しかしながら、当該嵌め合いをきつくすると、軸受孔に対するカム軸(またはベアリング)の組み付け性が悪化すると共にカム軸の回転抵抗が増加するという別の問題が発生する。
本発明は、上記した課題を解決すべく、伝動装置から離れた軸受部における打音を抑制すると共に、カムシャフトや軸受部の組み付け性を良好に維持しつつカムシャフトの円滑な回転を担保する内燃機関の動弁潤滑装置を提供することを目的とする。
本発明の内燃機関の動弁潤滑装置は、クランクシャフトを軸支するクランクケースに傾斜姿勢で立設されるシリンダーと、前記シリンダーを構成するシリンダーヘッドの内部に設けられ、前記シリンダーの傾斜方向に直交する幅方向に延びるカムシャフトを介して吸気バルブと排気バルブとを駆動する動弁装置と、前記シリンダーの前記幅方向一側に形成される伝動室に配置され、前記クランクシャフトと前記カムシャフトの前記幅方向一側とを連結する伝動装置と、前記シリンダーヘッドの内部にオイルを噴射して前記カムシャフトを含む前記動弁装置を潤滑する潤滑機構と、を備え、前記動弁装置は、前記伝動室の前記幅方向他側に配置されて前記カムシャフトの前記幅方向両側を軸支すると共に前記シリンダーヘッドに嵌め合いによって固定される一対の軸受部を有し、前記潤滑機構は、前記動弁装置の潤滑に用いられたオイルを前記カムシャフトの前記幅方向他側を軸支する前記軸受部に導くように前記シリンダーヘッドに形成されるガイド通路を有している。
この構成によれば、シリンダーヘッド内に噴射されたオイルは、動弁装置を潤滑した後に、ガイド通路を通って幅方向他側の軸受部に供給される。この軸受部に供給されたオイルは、この軸受部とシリンダーヘッドとの僅かな隙間に入り込む。ここで、この軸受部は、伝動装置の作動状況に応じてシリンダーヘッドに対して移動する。しかし、当該隙間に入り込んだオイルが緩衝材として機能するため、軸受部がシリンダーヘッドに衝突するときに発生させる打音を抑制することができる。また、シリンダーヘッドに対する軸受部の嵌め合いをきつくする必要がないため、シリンダーヘッドに対して軸受部を容易に組み付けることができる。さらに、軸受部を変形させることなくシリンダーヘッドに嵌合させることができるため、軸受部に軸支されるカムシャフトの円滑な回転を担保することができる。
この場合、前記ガイド通路は、前記シリンダーヘッドの底面と、前記底面から立設されるガイドリブと、前記シリンダーヘッドの前記傾斜方向上側から前記幅方向他側に亘る内壁面と、を含んで構成されていることが好ましい。
この構成によれば、シリンダーヘッド内に噴射されたオイルは、動弁装置を潤滑した後に、シリンダーヘッドの底面に落下する。落下したオイルの一部は、傾斜した底面に形成されるガイド通路に捕集される。捕集されたオイルは、ガイド通路に沿って傾斜方向上側から下方に流れ、幅方向他側の軸受部に供給される。つまり、ガイド通路は、シリンダーの傾斜を利用して軸受部にオイルを導くことができる。また、軸受部にオイルを導くための分配構造を必要とせず、シリンダーヘッドの底面にガイドリブを設けるだけでガイド通路を簡単に構成することができる。
この場合、前記シリンダーヘッドには、前記動弁装置を支持する一対のカムハウジングが前記幅方向に離間して立設され、前記一対のカムハウジングには、それぞれ、前記一対の軸受部を嵌合させる軸受保持穴が形成され、前記一対のカムハウジングの前記傾斜方向両端部には、前記シリンダーの組み立てに用いられる4つの固定ボスが形成され、前記動弁装置は、前記吸気バルブと前記排気バルブとに当接する一対のロッカーアームと、前記一対のロッカーアームを揺動可能に支持する一対のロッカーシャフトと、を更に有し、前記潤滑機構は、前記4つの固定ボスの少なくとも1つの固定ボス内に形成されるオイル通路と、前記オイル通路に連通するように前記一対のロッカーシャフトの少なくとも1つのロッカーシャフト内に形成されるシャフト内通路と、前記シャフト内通路に連通するように前記一対のロッカーアームの少なくとも1つのロッカーアームに形成され、前記オイル通路から前記シャフト内通路を介して供給されたオイルを前記カムシャフトに向けて噴射する噴射口と、を更に有し、前記ガイドリブは、前記シリンダーヘッドの前記傾斜方向上側の内壁面と、前記幅方向他側に設けられる前記固定ボスの前記傾斜方向上側と、の間で一体に形成される捕集リブと、前記シリンダーヘッドの前記幅方向他側の内壁面と、前記幅方向他側に立設される前記カムハウジングと、の間で一体に形成される導入リブと、を有し、前記導入リブは、前記軸受保持穴の前記傾斜方向下側縁部に接続されていることが好ましい。
この構成によれば、捕集リブおよび導入リブは、シリンダーヘッドと一体に形成されているため、シリンダーヘッドを鋳造する際に同時に形成することができる。これにより、ガイドリブの形成に特別な加工を必要とせず、ガイドリブを簡単且つ安価に形成することができる。
この場合、前記捕集リブは、前記シリンダーヘッドの前記傾斜方向上側の内壁面から前記傾斜方向下側に向けて膨らむように湾曲して形成されていることが好ましい。
この構成によれば、捕集リブとシリンダーヘッドの傾斜方向上側の内壁面とで囲まれる領域が広く確保される。これにより、ガイド通路の上流側の領域が広く確保されるため、噴射されてシリンダーヘッドの底面に落下したオイルを有効に集めることができる。
この場合、前記シリンダーヘッドは、前記傾斜方向上側に設けられる吸気ポートに連通する吸気口と、前記傾斜方向下側に設けられる排気ポートに連通する排気口と、前記吸気バルブを挿通させる吸気側挿通穴と、前記排気バルブを挿通させる排気側挿通穴と、を有し、前記動弁装置は、前記吸気側挿通穴の周縁部を座面にして前記吸気口を閉止する方向に前記吸気バルブを付勢する吸気側スプリングと、前記排気側挿通穴の周縁部を座面にして前記排気口を閉止する方向に前記排気バルブを付勢する排気側スプリングと、を有し、前記捕集リブは、前記吸気側挿通穴に隣接して設けられると共に、前記吸気側挿通穴の座面の最上部よりも低い位置に形成されていることが好ましい。
ところで、一般的に、クランクケースやシリンダーは、鋳造によって成形される。例えば、シリンダーヘッドを鋳造した後に、吸排気バルブを取り付けるための挿通穴等が切削加工によって形成される。この構成によれば、吸気側挿通穴に隣接する捕集リブは、吸気側挿通穴の座面の最上部よりも低く形成されているため、捕集リブが吸気側挿通穴の加工の邪魔になることがない。これにより、吸気側挿通穴の加工を簡単且つ適切に行うことができる。
本発明によれば、伝動装置から離れた軸受部における打音を抑制することができる。また、本発明によれば、カムシャフトや軸受部の組み付け性を良好に維持しつつカムシャフトの円滑な回転を担保することができる。
本発明の一実施形態に係る自動二輪車を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係るエンジンを示す側方断面図である。 本発明の一実施形態に係るエンジンのシリンダーヘッド周りを示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るエンジンの動弁装置の一部と潤滑機構の一部とを示す斜視図である。 図3のV−V断面図である。 図5のVI−VI断面図である。
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について説明する。
図1を参照して、自動二輪車1の全体構成について説明する。図1は自動二輪車1を示す側面図である。なお、以下、自動二輪車1に搭乗した乗員を基準に各方向を設定し、各図に示す方向を基準に説明する。
自動二輪車1は、車体フレーム2と、エンジン3と、を備えて概略構成されている。
車体フレーム2は、鋼材またはアルミニウム合金材等から成るチューブを溶接して構成されている。車体フレーム2の前部には、左右一対のフロントフォーク10を操舵可能に支持するヘッドパイプ4が固定されている。フロントフォーク10の下部には、前輪11が回転可能に支持されている。フロントフォーク10の上部には、ハンドルバー12が設けられている。
車体フレーム2の前側上部には、燃料(例えばガソリン)を貯留するための燃料タンク13が設けられている。車体フレーム2の後側上部には、乗員が搭乗するためのライダーシート14が設けられている。車体フレーム2の後側下部には、スイングアーム15が上下方向に揺動可能に支持されている。スイングアーム15は、ピボットボルト(図示せず)によってエンジン3と共締めされている。スイングアーム15の後端部には、後輪16が回転可能に支持されている。
内燃機関としてのエンジン3は、燃料タンク13の下方で車体フレーム2に搭載されている。エンジン3は、複数の懸架ブラケット(図示せず)を介して車体フレーム2に固定されることによって車体フレーム2の構造部材として機能する。
次に、図1ないし図6を参照して、エンジン3について説明する。図2はエンジン3を示す側方断面図である。図3はシリンダーヘッド31周りを示す斜視図である。図4は動弁装置22の一部と潤滑機構24の一部とを示す斜視図である。図5は、図3のV−V断面図である。図6は、図5のVI−VI断面図である。
図1および図2に示すように、エンジン3は、クランクケース20と、シリンダー21と、動弁装置22と、伝動装置23(図6参照)と、潤滑機構24と、を含んで構成されている。このエンジン3は、例えば、OHC(Over Head Camshaft)型の単気筒4サイクルエンジンである。
図2に示すように、クランクケース20の内部には、左右方向に延びるクランクシャフト25が軸支されている。クランクシャフト25は、コンロッド26を介してピストン27に連結されている。また、クランクシャフト25は、クランクケース20に内設された変速機を介してドライブシャフト(図示せず)に接続されている。ドライブシャフトと後輪16との間には、ドライブチェーン(図示せず)が掛け回されている。
図1および図2に示すように、シリンダー21は、クランクケース20に傾斜(前傾)姿勢で立設されている。なお、以下の説明では、「傾斜方向」との用語は、シリンダー20の傾斜方向を指し、「幅方向」との用語は、傾斜方向に直交する方向(左右方向)を指す。
シリンダー21は、シリンダーブロック30と、シリンダーヘッド31と、ヘッドカバー32と、を有している。シリンダーブロック30は、クランクケース20の前側上面から斜め前上方に延設されている。シリンダーヘッド31は、シリンダーブロック30の上部に設けられている。ヘッドカバー32は、シリンダーヘッド31の上端面を覆うように設けられている。
図2に示すように、シリンダーブロック30の内部には、ピストン27が上下方向に摺動可能に設けられている。シリンダーブロック30とシリンダーヘッド31との間には、燃焼室Cが形成されている。シリンダーブロック30とシリンダーヘッド31との左側(幅方向一側)には、クランクケース20に連通する伝動室R1が形成されている(図3参照)。シリンダーヘッド31には、動弁装置22を配設するための動弁室R2が形成されている。動弁室R2は、伝動室R1の右側(幅方向他側)に構成されている(図3参照)。
シリンダーヘッド31は、プラグ装着部33(図3参照)と、吸気口34と、吸気ポート35と、排気口36と、排気ポート37と、吸気側挿通穴38と、排気側挿通穴39と、を有している。
プラグ装着部33は、シリンダーヘッド31の右側面(幅方向他側)に形成されている(図3参照)。プラグ装着部33には、点火プラグ(図示せず)が取り付けられている。吸気口34は、傾斜方向上側に設けられる吸気ポート35と燃焼室Cとを連通させるように形成されている。排気口36は、傾斜方向下側に設けられる排気ポート37と燃焼室Cとを連通させるように形成されている。吸気側挿通穴38は、吸気ポート35に連通し、後述する吸気バルブ50を挿通させるために形成されている。排気側挿通穴39は、排気ポート37に連通し、後述する排気バルブ51を挿通させるために形成されている。
吸気ポート35には、燃料噴射装置を介してエアークリーナー(いずれも図示せず)が接続されている。燃料供給装置は、燃料タンク13から供給された燃料とエアークリーナーで清浄化された外気とを混合した混合気をシリンダー21内に供給する。図1に示すように、排気ポート37には、下方にUターンするように湾曲する排気管17が接続されている。排気管17は、クランクケース20の下側を通って後方に延設されている。排気管17の後端部には、排気マフラー18が接続されている。
ここで、図2を参照して、エンジン3の作用について簡単に説明する。燃料供給装置の作動によって、混合気は、吸気ポート35から吸気口34を通って燃焼室Cに供給される。混合気は、点火プラグによって着火され、燃焼室C内で燃焼する。混合気の燃焼圧に押し出されたピストン27は、シリンダーブロック30内を往復運動する。ピストン27の往復運動は、クランクシャフト25の回転運動に変換され、変速機やドライブチェーン等を介して後輪16を回転させる。燃焼後の排気は、排気口36から排気ポート37に向けて排出され、排気管17を通って排気マフラー18から外部に排出される(図1参照)。
図2および図3に示すように、シリンダーヘッド31の内部(動弁室R2)には、動弁装置22が設けられている。シリンダーヘッド31の動弁室R2には、動弁装置22を支持する左右一対のカムハウジング40L,40Rが幅方向に離間して立設されている。左右一対のカムハウジング40L,40Rには、それぞれ、左右一対のボールベアリング64L,64Rを嵌合させる軸受保持穴41L,41Rが形成されている(図6参照)。また、カムハウジング40Lの上部には、前後一対のシャフト挿通穴42が穿設されている(図6参照)。カムハウジング40Rの上部には、袋状の前後一対のシャフト受け穴43が凹設されている(図5および図6参照)。
図3に示すように、左右一対のカムハウジング40L,40Rの傾斜方向(前後方向)両端部には、シリンダー21の組み立てに用いられる4つの固定ボス44が一体に形成されている。4つの固定ボス44は、平面視で2行2列の格子状に配列されている。各固定ボス44は、略円筒状に形成され、シリンダーヘッド31の底部から略上方に向けて延設されている。各固定ボス44の中心部には、ボルトB1を遊挿するためのボルト挿通穴45が形成されている(図5参照)。
なお、各ボルト挿通穴45は、シリンダーヘッド31からシリンダーブロック30まで貫通するように形成されている(図5参照)。各ボルト挿通穴45を貫通したボルトB1の先端部は、クランクケース20のナット部(図示せず)に螺合する。これにより、シリンダーブロック30とシリンダーヘッド31とが、クランクケース20に固定される(図1参照)。
図3に示すように、シリンダーヘッド31の外周部には、4つのカバー固定部46が形成されている。4つのカバー固定部46は、平面視でシリンダーヘッド31の角部分に配設されている。カバー固定ボス46の中心部には、雌ネジ(図示せず)が形成されている。ヘッドカバー32は、各カバー固定部46にカバーボルト(図示せず)を螺合させることでシリンダーヘッド31に固定される(図1参照)。
次に、動弁装置22について説明する。図2ないし図4に示すように、動弁装置22は、吸気バルブ50と、排気バルブ51と、カムシャフト52と、吸気カム53と、排気カム54と、吸気ロッカーシャフト55と、排気ロッカーシャフト56と、吸気ロッカーアーム57と、排気ロッカーアーム58と、を有している。
図2に示すように、吸気バルブ50は、吸気側挿通穴38に嵌合する吸気側バルブガイド60に挿設されている。吸気バルブ50には、吸気側スプリング61が巻回している。吸気側スプリング61は、吸気側挿通穴38の周縁部を座面38aにして吸気口34を閉止する方向に吸気バルブ50を付勢する。同様に、排気バルブ51は、排気側挿通穴39に嵌合する排気側バルブガイド62に挿設されている。吸気バルブ50に巻回した排気側スプリング63は、排気側挿通穴39の周縁部を座面39aにして排気口36を閉止する方向に排気バルブ51を付勢する。
図2および図4に示すように、カムシャフト52は、略中空円筒状に形成され、幅方向(左右方向)に延設されている。カムシャフト52は、軸受部としての左右一対のボールベアリング64L,64Rに軸周りに回転可能に支持されている(図4参照)。左右一対のボールベアリング64L,64Rは、左右一対のカムハウジング40L,40Rの軸受保持穴41L,41Rに嵌め合いによって固定されている(図6参照)。左右一対のボールベアリング64L,64Rは、動弁室R2(伝動室R1の幅方向他側)に配置されてカムシャフト52の幅方向両側を軸支している(図6参照)。なお、左側のボールベアリング64L(軸受保持穴41L)は、右側のボールベアリング64R(軸受保持穴41R)よりも大径に形成されている(図4参照)。
吸気カム53と排気カム54とは、カムシャフト52の中央領域に並設されている。吸気カム53と排気カム54とは、所謂偏心カムであって、略同一形状に形成されている。
吸気ロッカーシャフト55と排気ロッカーシャフト56とは、略中空円筒状に形成されている。吸気ロッカーシャフト55の左右両端部は、後側のシャフト挿通穴42と後側のシャフト受け穴43とに軸支されている(図6参照)。吸気ロッカーシャフト55は、ボルトB2によって左側のカムハウジング40Lに固定されている(図3参照)。同様に、排気ロッカーシャフト56の左右両端部は、前側のシャフト挿通穴43と前側のシャフト受け穴43とに軸支されている(図6参照)。排気ロッカーシャフト56は、ボルトB3によって右側のカムハウジング40Rに固定されている(図3参照)。
吸気ロッカーアーム57と排気ロッカーアーム58とは、傾斜方向(前後方向)に長く形成されている。吸気ロッカーアーム57と排気ロッカーアーム58とは、互いに前後対称となるように配置されている。
吸気ロッカーアーム57の長手方向略中央には、吸気ボス部57aが形成されている。吸気ロッカーアーム57は、吸気ボス部57aを貫通する吸気ロッカーシャフト55に揺動可能に支持されている。吸気ロッカーアーム57の前端部には、吸気カム53に当接する吸気スリッパ部57bが設けられている。吸気ロッカーアーム57の後端部には、吸気バルブ50の上端部に当接する吸気タペット57cが固定されている。同様に、排気ロッカーアーム58は、排気ボス部58aを貫通する排気ロッカーシャフト56に揺動可能に支持されている。排気ロッカーアーム58の後端部には、排気カム54に当接する排気スリッパ部58bが設けられている。排気ロッカーアーム58の前端部には、排気バルブ51の上端部に当接する排気タペット58cが固定されている。
図6に示すように、伝動装置23は、伝動室R1に配置され、クランクシャフト25とカムシャフト52の左側(幅方向一側)とを連結している。伝動装置23は、クランクスプロケット(図示せず)と、カムスプロケット65と、カムチェーン66と、を有している。
クランクスプロケットは、クランクシャフト25の左端部(幅方向一側)に固定されている。カムスプロケット65は、ボールベアリング64Lを貫通して伝動室R1まで延びるカムシャフト52の左端部に固定されている。カムチェーン66は、クランクスプロケットとカムスプロケット65との間に掛け回されている。なお、カムチェーン66に代えて、可撓性を有する無端状のベルトを用いてもよい。
ここで、図2を参照して、カムシャフト52を介して吸気バルブ50と排気バルブ51とを駆動する動弁装置22の作用について説明する。
エンジン3(クランクシャフト25)の回転力は、カムチェーン66を介してカムシャフト52を回転させる。カムシャフト52と共に回転する各カム53,54は、各ロッカーアーム57,58の各スリッパ部57b,58bに対して押圧と押圧解除とを繰り返す。これにより、各ロッカーアーム57,58は、それぞれ、各ロッカーシャフト55,56を中心に揺動する。揺動する吸気ロッカーアーム57は、吸気タペット57cを介して吸気バルブ50の押圧と押圧解除とを繰り返す。同様に、揺動する排気ロッカーアーム58は、排気タペット58cを介して排気バルブ51の押圧と押圧解除とを繰り返す。各バルブ50,51は、各ロッカーアーム57,58からの押圧力とスプリング61,63の付勢力とによって軸方向に往復移動する。これにより、吸気口34および排気口36が開閉駆動され、燃焼室Cに対する吸排気が行われる。
次に、潤滑機構24について説明する。潤滑機構24は、シリンダーヘッド31の内部にオイルを噴射してカムシャフト52を含む動弁装置22を冷却および潤滑するために設けられている。なお、潤滑機構24は、上記したシリンダー21(シリンダーヘッド31)、動弁装置22および伝動装置23と共にエンジン3の動弁潤滑装置28を構成している。
図6に示すように、潤滑機構24は、オイル通路70と、シャフト内通路71と、噴射口72と、ガイド通路73と、を有している。オイル通路70は、右後側の固定ボス44の内部に形成されている。シャフト内通路71は、オイル通路70に連通するように吸気ロッカーシャフト55の内部に形成されている。噴射口72は、シャフト内通路71に連通するように吸気ロッカーアーム57に形成されている。ガイド通路73は、シリンダーヘッド31の底面31aの右側且つ傾斜方向上側に形成されている。なお、以下の説明では、便宜上、オイル通路70が形成された固定ボス44を「通路ボス44A」とも呼ぶ。
図5および図6に示すように、オイル通路70は、通路ボス44Aのボルト挿通穴45とこれを貫通するボルトB1との隙間によって構成されている。シャフト内通路71は、吸気ロッカーシャフト55の軸方向に延設されている。オイル通路70の上端部には、シャフト内通路71に連通する連通通路75が形成されている。
図6に示すように、シャフト内通路71の内面には、吸気ロッカーアーム57の揺動部分(摺動部分)に対応する位置にシャフト内連通穴76が穿設されている。吸気ロッカーアーム57の吸気ボス部57aには、吸気ロッカーシャフト55との揺動部分に吸気側オイル貯留部77が形成されている。シャフト内連通穴76は、シャフト内通路71と吸気側オイル貯留部77とを連通させている。つまり、シャフト内通路71は、吸気ロッカーアーム57の揺動部分にオイルを供給するように構成されている。
図2、図4および図6に示すように、噴射口72は、吸気側オイル貯留部77に連通するように吸気ロッカーアーム57の吸気ボス部57aの下側に形成されている。噴射口72は、吸気カム53と吸気ロッカーアーム57の吸気スリッパ部57bとの接触部分に向けて開口している。噴射口72は、オイル通路70からシャフト内通路71を介して供給されたオイルをカムシャフト52に向けて噴射する。
図3および図6に示すように、ガイド通路73は、シリンダーヘッド31の底面31aと、ガイドリブ80と、シリンダーヘッド31の傾斜方向上側から右側(幅方向他側)に亘る内壁面31b,31cと、を含んで構成されている。
ガイドリブ80は、底面31aから立設される捕集リブ81と導入リブ82とを有している。捕集リブ81は、シリンダーヘッド31の傾斜方向上側の内壁面31bと、通路ボス44Aの傾斜方向上側と、の間で一体に形成されている。導入リブ82は、シリンダーヘッド31の右側の内壁面31cと、右側に立設されるカムハウジング40Rと、の間で一体に形成されている。つまり、ガイド通路73は、平面視で略L字状に屈曲する溝状に形成されている。
捕集リブ81は、平面視で、内壁面31bから傾斜方向下側に向けて膨らむように湾曲して形成されている。また、捕集リブ81は、吸気側挿通穴38の後側(傾斜方向上側)に隣接して設けられている。捕集リブ81は、吸気側挿通穴38の座面38aの最上部Tよりも低い位置に形成されている(図2参照)。
ところで、一般的に、クランクケース20やシリンダー21は、鋳造によって成形される。例えば、シリンダーヘッド31を鋳造した後に、各バルブ50,51を取り付けるための各挿通穴38,39やその座面38a,39a等が切削加工によって形成される。この点、吸気側挿通穴38に隣接する捕集リブ81は、吸気側挿通穴38の座面38aの最上部Tよりも低く形成されているため(図2参照)、捕集リブ81が吸気側挿通穴38等の加工の邪魔になることがない。これにより、例えば、吸気側挿通穴38等の加工を簡単且つ適切に行うことができる。
導入リブ82は、内壁面31cから左方向に直線的に延び、軸受保持穴41Rの傾斜方向下側縁部に接続されている。すなわち、導入リブ82は、傾斜に沿って流れ落ちるオイルを塞き止めるように配設されている。導入リブ82は、シリンダーヘッド31の上端面(カバー固定部46の形成面)よりも低く形成されている(図3参照)。また、導入リブ82は、ボールベアリング64R(吸気側挿通穴38)の軸心よりも低く形成されている。
次に、図3ないし図6を参照して、潤滑機構24(動弁潤滑装置28)におけるオイルの流れについて説明する。
オイルは、クランクシャフト25の回転によって駆動されるオイルポンプ(図示せず)によって圧送され、オイル通路70に供給される(図5参照)。
オイル通路70に供給されたオイルは、連通通路75を通ってシャフト内通路71に流入する(図5および図6参照)。シャフト内通路71に供給されたオイルは、シャフト内連通穴76を通って吸気側オイル貯留部77に流入する(図6参照)。吸気側オイル貯留部77内のオイルは、吸気ロッカーアーム57の吸気ボス部57aを潤滑する。
吸気側オイル貯留部77内のオイルは、噴射口72からカムシャフト52に向けて噴射される(図2および図4参照)。ここで、シリンダー21は前傾姿勢に設けられているため、噴射されたオイルは、上側(吸気ロッカーシャフト55側)から下側(排気ロッカーシャフト56側)に向けて落下しながら拡散する。このため、噴射口72から噴射されたオイルは、各ボールベアリング64L,64R、各カム53,54と各スリッパ部57b,58bとの当接部分および各バルブ50,51と各タペット57c,58cとの当接部分等を潤滑する。また、オイルは、回転する各カム53,54や揺動する各ロッカーアーム57,58等に衝突することで飛散し、オイルミストとなってシリンダーヘッド31内に充満する。
ところで、例えば、自動二輪車1が走行中である場合、クランクシャフト25の回転に伴ってカムチェーン66が作動(回転走行)するため、カムシャフト52は、カムチェーン66の作動によって下方に引っ張られる。したがって、カムシャフト52の右側(他側)は、ボールベアリング64Lとの軸支部分を支点として浮き上がる。すなわち、ボールベアリング64Rが、軸受保持穴41R内で浮き上がる。一方、例えば、自動二輪車1が信号待ち等で停車し、エンジン3がアイドリング中である場合、クランクシャフト25(カムチェーン66)の回転が低下するため、カムシャフト52の右端部やボールベアリング64Rは、自重で落下する。すなわち、カムシャフト52の右端部やボールベアリング64Rは、カムチェーン66の作動状況に応じてシリンダーヘッド31(軸受保持穴41R)に対して移動するため、打音を発生させる場合があった。
そこで、本実施形態に係る動弁潤滑装置28のガイド通路73は、動弁装置22の潤滑に用いられたオイルをカムシャフト52の右端部(幅方向他側)を軸支するボールベアリング64Rに導くように構成されている。
具体的には、シリンダーヘッド31内に噴射されたオイルは、動弁装置22等を潤滑した後に、シリンダーヘッド31の底面31aに落下する。落下したオイルの一部は、傾斜した底面31aに形成されるガイド通路73に捕集される。例えば、捕集リブ81とシリンダーヘッド31の内壁面31bとで囲まれた範囲に捕集される。
そして、捕集されたオイルは、ガイド通路73に沿って傾斜方向上側から下方に流れる(図3および図6の破線太矢印参照)。流下したオイルは、導入リブ82に塞き止められることで右方向に導かれる。つまり、オイルは、右側のボールベアリング64Rに供給される(図3および図6の破線太矢印参照)。ボールベアリング64Rに供給されたオイルは、ボールベアリング64Rとカムハウジング40Rの軸受保持穴41Rとの僅かな隙間に入り込む。当該隙間に入り込んだオイルが緩衝材として機能するため、ボールベアリング64Rがカムハウジング40Rの軸受保持穴41Rの内周面に衝突するときに発生させる打音を抑制することができる。
以上説明した本実施形態に係るエンジン3の動弁潤滑装置28によれば、動弁装置22等を潤滑したオイルは、ガイド通路73を通ってボールベアリング64Rに供給される。このように、動弁装置22等の潤滑を終えたオイルを利用することで、軸受保持穴41Rの内周面に対するボールベアリング64Rの衝突音(打音)を低減することができる。また、シリンダーヘッド31(軸受保持穴41R)に対するボールベアリング64Rの嵌め合いをきつくする必要がないため、軸受保持穴41Rに対してボールベアリング64Rを容易に組み付けることができる。さらに、ボールベアリング64Rを変形させることなく軸受保持穴41Rに嵌合させることができるため、ボールベアリング64Rに軸支されるカムシャフト52の円滑な回転を担保することができる。
また、本実施形態に係るエンジン3の動弁潤滑装置28によれば、ガイド通路73は、傾斜するシリンダーヘッド31の底面31aに形成されているため、シリンダー21の傾斜を利用してボールベアリング64Rにオイルを導くことができる。また、ボールベアリング64Rにオイルを導くための分配構造を必要とせず、シリンダーヘッド31の底面31aにガイドリブ80を設けるだけでガイド通路73を簡単に構成することができる。
また、本実施形態に係るエンジン3の動弁潤滑装置28によれば、捕集リブ81および導入リブ82は、シリンダーヘッド31(の底面31a)と一体に形成されているため、シリンダーヘッド31を鋳造する際に同時に形成することができる。これにより、ガイドリブ80の形成に特別な加工を必要とせず、ガイドリブ80を簡単且つ安価に形成することができる。
さらに、本実施形態に係るエンジン3の動弁潤滑装置28によれば、捕集リブ81は、内壁面31bから傾斜方向下側に向けて凸となる円弧状に形成されている。このため、捕集リブ81と内壁面31b,31cとで囲まれる領域が広く確保される。これにより、ガイド通路73の上流側の領域が広く確保されるため、噴射されてシリンダーヘッド31の底面31aに落下したオイルを有効に集めることができる。なお、捕集リブ81は、湾曲していなくてもよく、直線状に形成されてもよいし、折れ曲げられた形状であってもよい。また、導入リブ82は、湾曲して形成されていてもよい。
なお、本実施形態に係るエンジン3の動弁潤滑装置28では、オイル通路70が1つの固定ボス44(通路ボス44A)に形成され、シャフト内通路71が吸気ロッカーシャフト55に形成され、噴射口72が吸気ロッカーアーム57に形成されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、オイル通路70は、4つの固定ボス44の少なくとも1つに形成されていればよい。シャフト内通路71は、一対のロッカーシャフト55,56の少なくとも1つに形成されていればよい。噴射口72は、一対のロッカーアーム57,58の少なくとも1つに形成されていればよい。
なお、本実施形態の説明では、一例として、本発明を自動二輪車1に適用した場合を示したが、これに限らず、例えば、四輪車等の内燃機関に本発明を適用してもよい。
なお、上記実施形態の説明は、本発明に係る内燃機関の動弁潤滑装置における一態様を示すものであって、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態における構成要素は、適宜、既存の構成要素等との置き換えや組み合わせが可能であって、上記実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
3 エンジン(内燃機関)
20 クランクケース
21 シリンダー
22 動弁装置
23 伝動装置
24 潤滑機構
25 クランクシャフト
28 動弁潤滑装置
31 シリンダーヘッド
31a 底面
31b,31c 内壁面
34 吸気口
35 吸気ポート
36 排気口
37 排気ポート
38 吸気側挿通穴
38a 座面
39 排気側挿通穴
39a 座面
40L,40R カムハウジング
41L,41R 軸受保持穴
44 固定ボス
44A 通路ボス
50 吸気バルブ
51 排気バルブ
52 カムシャフト
55 吸気ロッカーシャフト
56 排気ロッカーシャフト
57 吸気ロッカーアーム
58 排気ロッカーアーム
61 吸気側スプリング
63 排気側スプリング
64L,64R ボールベアリング(軸受部)
70 オイル通路
71 シャフト内通路
72 噴射口
73 ガイド通路
80 ガイドリブ
81 捕集リブ
82 導入リブ
R1 伝動室
T 最上部

Claims (5)

  1. クランクシャフトを軸支するクランクケースに傾斜姿勢で立設されるシリンダーと、
    前記シリンダーを構成するシリンダーヘッドの内部に設けられ、前記シリンダーの傾斜方向に直交する幅方向に延びるカムシャフトを介して吸気バルブと排気バルブとを駆動する動弁装置と、
    前記シリンダーの前記幅方向一側に形成される伝動室に配置され、前記クランクシャフトと前記カムシャフトの前記幅方向一側とを連結する伝動装置と、
    前記シリンダーヘッドの内部にオイルを噴射して前記カムシャフトを含む前記動弁装置を潤滑する潤滑機構と、を備え、
    前記動弁装置は、前記伝動室の前記幅方向他側に配置されて前記カムシャフトの前記幅方向両側を軸支すると共に前記シリンダーヘッドに嵌め合いによって固定される一対の軸受部を有し、
    前記潤滑機構は、前記動弁装置の潤滑に用いられたオイルを前記カムシャフトの前記幅方向他側を軸支する前記軸受部に導くように前記シリンダーヘッドに形成されるガイド通路を有していることを特徴とする内燃機関の動弁潤滑装置。
  2. 前記ガイド通路は、前記シリンダーヘッドの底面と、前記底面から立設されるガイドリブと、前記シリンダーヘッドの前記傾斜方向上側から前記幅方向他側に亘る内壁面と、を含んで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の動弁潤滑装置。
  3. 前記シリンダーヘッドには、前記動弁装置を支持する一対のカムハウジングが前記幅方向に離間して立設され、
    前記一対のカムハウジングには、それぞれ、前記一対の軸受部を嵌合させる軸受保持穴が形成され、
    前記一対のカムハウジングの前記傾斜方向両端部には、前記シリンダーの組み立てに用いられる4つの固定ボスが形成され、
    前記動弁装置は、
    前記吸気バルブと前記排気バルブとに当接する一対のロッカーアームと、
    前記一対のロッカーアームを揺動可能に支持する一対のロッカーシャフトと、を更に有し、
    前記潤滑機構は、
    前記4つの固定ボスの少なくとも1つの固定ボス内に形成されるオイル通路と、
    前記オイル通路に連通するように前記一対のロッカーシャフトの少なくとも1つのロッカーシャフト内に形成されるシャフト内通路と、
    前記シャフト内通路に連通するように前記一対のロッカーアームの少なくとも1つのロッカーアームに形成され、前記オイル通路から前記シャフト内通路を介して供給されたオイルを前記カムシャフトに向けて噴射する噴射口と、を更に有し、
    前記ガイドリブは、
    前記シリンダーヘッドの前記傾斜方向上側の内壁面と、前記幅方向他側に設けられる前記固定ボスの前記傾斜方向上側と、の間で一体に形成される捕集リブと、
    前記シリンダーヘッドの前記幅方向他側の内壁面と、前記幅方向他側に立設される前記カムハウジングと、の間で一体に形成される導入リブと、を有し、
    前記導入リブは、前記軸受保持穴の前記傾斜方向下側縁部に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の動弁潤滑装置。
  4. 前記捕集リブは、前記シリンダーヘッドの前記傾斜方向上側の内壁面から前記傾斜方向下側に向けて膨らむように湾曲して形成されていることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の動弁潤滑装置。
  5. 前記シリンダーヘッドは、
    前記傾斜方向上側に設けられる吸気ポートに連通する吸気口と、
    前記傾斜方向下側に設けられる排気ポートに連通する排気口と、
    前記吸気バルブを挿通させる吸気側挿通穴と、
    前記排気バルブを挿通させる排気側挿通穴と、を有し、
    前記動弁装置は、
    前記吸気側挿通穴の周縁部を座面にして前記吸気口を閉止する方向に前記吸気バルブを付勢する吸気側スプリングと、
    前記排気側挿通穴の周縁部を座面にして前記排気口を閉止する方向に前記排気バルブを付勢する排気側スプリングと、を有し、
    前記捕集リブは、前記吸気側挿通穴に隣接して設けられると共に、前記吸気側挿通穴の座面の最上部よりも低い位置に形成されていることを特徴とする請求項3または4に記載の内燃機関の動弁潤滑装置。
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