JP5825857B2 - 画像形成装置、画像形成方法、および、プログラム - Google Patents

画像形成装置、画像形成方法、および、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、黒色色材と複数の有彩色色材とを用いて記録媒体上に画像を形成するための処理に関する。
プリンタの色域(色再現領域)を拡大して高い発色性を実現する技術として、次の技術が知られている。
特許文献1には、シアン、マゼンタ、イエロ、ブラックの基本色インクに加えて、レッド、グリーン、ブルーなどの基本色の色域を広げる特色インクを利用することが記載されている。具体的には、マゼンタのドットとイエロのドットを重ねて形成した赤色よりも高彩度な赤色を再現できるレッドインクをさらに用いることで、色域の赤色領域を拡大することが記載されている。
特許文献2には、イエロのドットとシアンのドットを重ねて形成する場合、イエロ、シアンの順で重ねて形成した場合と、シアン、イエロの順で重ねて形成した場合とでは発色が異なることが記載されている。そして、イエロ、シアンの順で重ねた時にしか再現できない色はイエロ、シアンの順、シアン、イエロの順で重ねた時にしか再現できない色はシアン、イエロの順で形成することにより、色域を拡大することが記載されている。
特許文献3には、レッドのドットとイエロおよびマゼンタのドットとが重なると、重ねない場合に比べて発色性が低下することが記載されている。そして、量子化された色材量データをドットの形成/非形成を表す2値データに所定のドット配置パターンと対応付けて変換する際に、レッドについては他の色と異なるドット配置パターンを用いて上記重なりの確率を低減し、色域を拡大することが記載されている。
特開平6−233126号公報 特開2004−155181号公報 特開2005−88579号公報
ここで、着色剤として主に顔料を用いたインク(顔料インク)のインクジェットプリンタで印刷されたプリント物で特に顕著に発生する課題として、暗部(低明度部)の色域低下がある。図1は、顔料インクジェットプリンタで印刷されたプリント物のイエロ色相の色域形状を示す模式図である。図の横軸はCIELCh色空間の彩度C*、縦軸は明度L*、点A、点B、点C、点Dはそれぞれ白、イエロ、ブラックおよびブラック近傍の色域最外郭の色を示す点である。同図に示すように、イエロからブラックに至る暗部(低明度部)の色域形状は、イエロとブラックを結ぶ直線に比べて、大きく内側に凹んでいる。特にブラック近傍では、点Cに対する点Dの位置から分かるように、明度が大きく変化しても彩度があまり大きく変化しない。このような色域形状は、カラーマッピングにおいて階調不良(つぶれ)の原因となってしまう。
しかしながら、特許文献1および特許文献3に記載の技術では、新たなインクを必要とするため、プリンタの構造がより複雑になり、大型化する。
また、特許文献2に記載の技術では、イエロからグリーンを経由してシアンに至る色相において中間明度の色域を拡大するが、イエロからブラックに至る暗部(低明度領域)の色域は拡大しない。
そこで、本発明は、新たな記録材を追加することなく低明度部の色域を拡大することを目的とする。
本発明に係る画像形成装置は、黒色色材と複数の有彩色色材とを用いて記録媒体上に画像を形成する画像形成装置であって、入力画像データから、黒色色材のドットを記録媒体上に配置させるための黒色色材データと複数の有彩色色材各々のドットを前記記録媒体上に配置させるための複数の有彩色色材データとを生成する生成手段と、前記黒色色材データと前記複数の有彩色色材データとに基づき、前記黒色色材と前記複数の有彩色色材とを用いて記録媒体上に画像を形成する形成手段とを有し、前記入力画像データは、前記黒色色材に対応する黒色色材データと前記複数の有彩色色材のそれぞれに対応する複数の有彩色色材データとを有し、前記生成手段は、前記黒色色材と前記複数の有彩色色材とを用いて再現可能である色域における暗部の最外殻に位置する色において、前記黒色色材のドットと前記複数の有彩色色材各々のドットとが前記記録媒体上で排他に配置されるように前記黒色色材データと前記複数の有彩色色材データとを生成し、前記最外殻に位置する色に対応する、前記生成手段により生成される前記黒色色材データの値と、該色に対応する、前記生成手段により生成される前記複数の有彩色色材データの値のうち最大となる値との和は、前記入力画像データの最大値と等しいことを特徴とする
本発明によれば、新たな記録材を追加することなく低明度部の色域を拡大することが可能となる。
顔料インクジェットプリンタで印刷されたプリント物のイエロ色相の色域形状を示す模式図である。 紙およびインクの分光反射率の例を示すグラフである。 ブラックインクとイエロインクの記録媒体上での配置を示す模式図である。 図3の配置による分光反射率を示すグラフである。 図3の配置による発色をCIELab色空間のL*−b*平面で示すグラフである。 ブラックインクとカラーインクの記録媒体上での配置を示す模式図である。 図6の配置によるカラーインク領域の分光反射率を示すグラフである。 図6の配置による分光反射率を示すグラフである。 図6の配置による発色をCIELab色空間のL*−a*平面で示すグラフである。 インクの重なり状態と画像の色度との関係をCIELab色空間のa*−b*平面で示すグラフである。 シアンインクとイエロインクの記録媒体上での配置を示す模式図である。 図11の配置による分光反射率を示すグラフである。 図11の配置による発色をCIELab色空間のL*−a*平面で示すグラフである。 画像形成装置1501の概略構成を説明する模式図である。 実施例1の画像形成システムの概略構成を説明するブロック図である。 実施例1の画像処理の概略構成を説明するブロック図である。 色分解テーブル格納部1608に格納される色分解テーブルの一例を示す模式図である。 色空間(R’,G’,B’)を示す模式図である。 実施例1の黒−カラーラインの色分解テーブルを示す模式図である。 誤差拡散法によるハーフトーン処理を模式的に示したブロック図である。 処理走査の様子を示す図である。 ハーフトーン処理部1606が行う動作を説明するためのフローチャートである。 累積誤差メモリ2007に格納されているデータを説明するための図である。 実施例1において、Kの出力階調値が0であった場合におけるカラーインクの量子化処理の流れを説明するフローチャートである。 実施例1のハーフトーン処理を行った後の画像の模式図である。 マルチパス記録方法における記録ヘッドおよび記録パターンを模式的に示す図である。 実施例1の処理後における記録媒体上のドット配置の例を示す模式図である。 実施例2の画像処理の概略構成を説明するブロック図である。 実施例2におけるハーフトーン処理部2802が行う動作を説明するためのフローチャートである。 実施例2のハーフトーン処理を行った後の画像の模式図である。 ドット配置パターン化処理2803で変換する、入力レベル0〜8に対する出力パターンを示す図である。 実施例2のドット配置パターン化処理を行った後の画像の模式図である。 実施例2の処理後における記録媒体上のドット配置の例を示す模式図である。 実施例3の画像処理の概略構成を説明するブロック図である。 実施例3における選択部3401の処理手順を示すフローチャートである。 実施例3におけるハーフトーン処理部3405が行う動作を説明するためのフローチャートである。 本実施例に好適な画素配置の一例を示す模式図である。 実施例4において用いられるディザマトリクスの例を示す模式図である。 実施例4において、暗部におけるハーフトーン処理後の各色ドット配置の例を示す模式図である。 実施例4において、明部で適用するディザマトリクスの組み合わせを切り替える領域を、CIELab色空間におけるa*−b*平面で示すグラフである。 実施例4において用いられるディザマトリクスの例を示す模式図である。 実施例4において、明部におけるハーフトーン処理後の各色ドット配置の例を示す模式図である。 実施例1の処理を適用した場合とランダムにドットを配置した場合とにおけるドットの重なり状態の比較を示すグラフである。 実施例5のハーフトーン処理部が行う動作を説明するためのフローチャートである。
本明細書では、記録剤であるインクをシアン、マゼンタ、イエロ、ブラックなど片仮名表記で表す。また、ブラックインクを黒色色材もしくは黒インクと称する。シアンインク、マゼンタインク、イエロインクを総じて有彩色色材もしくは有彩色インクもしくはカラーインクと称する。シアン、マゼンタ、イエロを総じてカラーもしくは有彩色と称し、ブラックを黒もしくは無彩色と称する。また、色もしくはそのデータ、色相をC、M、Y、Kなど英大文字の1字で表すものとする。すなわち、Cはシアン色またはそのデータないし色相を、Mはマゼンタ色またはそのデータないし色相を、Yはイエロ色またはそのデータないし色相を、Kはブラック色またはそのデータないし色相をそれぞれ表すものとする。
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。尚、同一の構成については、同じ符号を付して説明する。
<像構造と発色との関係>
記録媒体(例えば紙面)上における色材の空間的な配置(以降、像構造とも呼ぶ)と発色との関係について、図面を用いて説明する。
図2は記録媒体としての紙および色材としてのインクのそれぞれの分光反射率を示す模式図であり、図中の横軸は波長、縦軸は反射率を示している。波形201は紙の分光反射率、波形202はブラックインクの分光反射率、波形203はシアンインクの分光反射率、波形204はイエロインクの分光反射率を示している。
図2に示す反射特性を持つインクを、図3のように紙面上で異なる配置にした場合のそれぞれの発色について説明する。配置301は、ブラックインクとイエロインクが互いに重なり合わずに、横に並べて配置(以降、並置混色とも呼ぶ)されている場合を示している。尚、紙面上では、紙自体が露出する領域が存在せず、全ての領域が何れかのインクで埋め尽くされているものとする。配置301における発色は、一般に知られたMurray−Davisの式からわかるように、各々のインクの面積率に基づいた加重平均、つまり次式(1)から算出される。
R(λ)=S_K×R_K(λ)+S_Y×R_Y(λ) ・・・(1)
ここで、R(λ)、R_K(λ)、R_Y(λ)はそれぞれ、混色時、ブラックインク、イエロインクの波長λにおける反射率を表し、S_K、S_Yはそれぞれ、ブラックインク、イエロインクの紙面上における面積率(0〜1の値)を表す。また、配置302は、ブラックインクとイエロインクが互いに重なり合い、上下に層状に配置されている場合(色材層を形成している場合)を示している。尚、配置301と同様、紙面上では、紙自体が露出する領域が存在せず、全ての領域がインクで埋め尽くされているものとする。ここで、配置302における発色は、次式(2)から算出される。
R(λ)=R_Y(λ)+{T_Y(λ)×R_K(λ)}/{1−R_K(λ)×R_Y(λ)} ・・・(2)
ここで、R(λ)、R_K(λ)、R_Y(λ)はそれぞれ、混色時、ブラックインク、イエロインクの波長λにおける反射率を表し、T_Y(λ)はイエロインクの透過率を表す。
<ブラックインクと1つの有色インクとの組み合わせ>
特に、顔料インクなど、染料インクと比べて光の散乱成分が多いインクの場合、反射率および透過率は光の吸収成分だけでなく散乱成分を考慮する必要がある。図2に示す分光反射率特性について、上述のように特に顔料インクなど光の散乱成分が無視できないインクを用いた場合に上記式(1)、式(2)から算出される分光反射率の模式図を図4に示す。波形401は配置301、波形402は配置302に対応している。尚、比較しやすいよう、波形401と波形402とは同程度の明度になるようにS_K、S_Yが調整されているが、どちらの波形が急峻かを判定するのには影響がない。波形401は波形402に比べて急峻な変化を示す波形の分光反射率であることがわかる。
つまり、全可視波長域で光の吸収の多いブラックインクと、一部の可視波長域で吸収の少ない有色インク(以降、ブラックインク以外の有色インクをカラーインクとも呼ぶ)との間には、次のことが言える。配置301のように、インク同士が互いに重なり合わずに横に並んで(すなわち、インク同士が排他されて)配置している場合、カラーインクによる吸収が多い波長域(図4では短波長側)では反射率が低くなる。一方で、カラーインクによる吸収が少ない波長域(図4では長波長側)では反射率が高くなる。このため、分光反射率は波形401に示すように急峻な変化を示す。一方で、配置302のように、インク同士が互いに重なり合い上下に層状に配置している場合、どちらかのインクによる吸収が多いとそのインクにより多く吸収されるため反射率は低くなる。従って、ブラックインクのように全波長で吸収の多いインクが他のインクと重なると、全波長で低い反射率となる。
ところで、光の吸収のみに着目し、ブラックインクの反射率が全波長で一定値であると仮定すると、ブラックインクに重なり上下に層状に配置されるイエロインクの分光反射率は、イエロインク単独で配置された際の定数倍となるだけである。つまり、急峻な波形が保たれるため、ブラックインクとイエロインクとを重ねて配置しても全波長で低い分光反射率とはならない。
しかし、上述したように顔料インクでは散乱成分が無視できない。吸収成分は、吸収が高いほど反射率を下げるのに対し、散乱成分は反射率にバイアスとして加算されてしまう。また、散乱成分は一般的に吸収が多い波長で多いため、散乱成分によって分光反射率の波長毎の変化は緩やかになる。
ここで、図5に、配置301と配置302の配置の違いによる発色の違いをCIELab色空間のL*−b*平面で示す。同図はイエロ色相におけるL*−b*平面であり、横軸はb*、縦軸は明度L*である。点501はイエロ、点502はブラック、点503は配置301の場合、点504は配置302の場合のそれぞれの色度を示している。明度L*の軸から距離が離れている程、彩度が高いため、点503の方が点504より高彩度であることがわかる。尚、イエロとブラックを例にとって説明したが、シアンとブラック、マゼンタとブラックも同様である。
<ブラックインクと2つの有色インクとの組み合わせ>
上記では、ブラックインクと1つの有色インクの組み合わせについて説明した。次に、ブラックインクと2つの有色インクとの組み合わせについて、紙面上における色材層の空間的な配置と発色との関係を説明する。
インクの分光反射率は図2の場合と同一として説明する。図2に示す反射特性のインクが、紙面上で図6のようにそれぞれ配置したときの発色について説明する。上述した通り、ブラックインクとカラーインクは、互いに重なり合って上下に層状に配置するより、互いに重なり合わずに横に並べて配置した方が、高彩度な発色である。ここでは、ブラックインクとカラーインクは重なり合わず排他的に配置されている場合を例に説明を行う。配置601のように、シアンインクとイエロインクが互いに重なり合わずに横に並べて配置された場合と、配置602のようにシアンインクとイエロインクが互いに重なり合い上下に層状に配置された場合を比較する。
配置601の場合、ブラックインクを除いたカラーインクのみが配置された紙面上の領域(以降、カラーインク領域とも呼ぶ)の反射率は上述した式(1)を用いて、図2の波形203と波形204との加重平均で表わされる。一方、配置602の場合、ブラックインクを除いたカラーインク領域の反射率は上述した式(2)を用いて、波形203と波形204、および、図示しない各インクの透過率から求められる。以上のように求められた配置601および配置602のカラーインク領域のそれぞれの分光反射率を図7に示す。波形701は配置601、波形702は配置602に対応している。図に示されるように、波形701より波形702の方が急峻な分光反射率特性、すなわち、高彩度であることがわかる。つまり、カラーインク同士は、互いに重なり合わずに横に並べて配置するより、互いに重なり合って上下に層状に配置する方が高彩度な発色となる。
更に図8に、配置601および配置602の場合で、ブラックインクを含む、任意のインクが配置された全領域の分光反射率を示す。波形801は配置601、波形802は配置602に対応している。この分光反射率は、ブラックインクの反射率とカラーインク領域の反射率から式(1)を用いて算出される。尚、比較しやすいよう、ブラックインクとカラーインク領域の面積率を、配置601と配置602との明度が同一となるように調整しているが、波形には影響がない。
ここで、図9に、配置601と配置602との配置の違いによる発色の違いをCIELab色空間のL*−a*平面で示す。同図はグリーン色相におけるL*−a*平面であり、横軸はa*、縦軸は明度L*である。点901はグリーン、点902はブラック、点903は配置602の場合、点904は配置301の場合のそれぞれの色度を示している。明度L*の軸から距離が離れている程、彩度が高いため、点903の方が点904より高彩度であることがわかる。尚、グリーン(シアンとイエロの混色)からブラックに至る暗部の色域を例にとって説明したが、レッド(イエロとマゼンタの混色)からブラック、ブルー(マゼンタとシアンの混色)からブラックも同様である。
<カラーインクとカラーインクとの組み合わせ>
ここまで、L*−a*平面およびL*−b*平面で説明したが、他のドットと重なることなく排他に記録される有彩色(以降、排他カラーとも称する)を1色以下にすることで、より彩度の高い色を再現できることをCIELab色空間のa*−b*平面で説明する。図10は、インクの重なり状態と画像の色度の関係を説明する模式図であり、横軸がCIELab色空間のa*、縦軸がb*を示す。図において、点Aは全ての画素をYドットのみで形成した時の色を示す点、点Bは全ての画素をYドットおよびCドット同士を重ねて形成した時の色を示す点、点Cは全ての画素をCドットのみで形成した時の色を示す点、点Oは無彩色を示す点である。ここで、Yドットのみで形成した第一の画素とYドットおよびCドットで形成した第二の画素とを含む第一の画像の色は、線分AB上の点で示される。同様に前記第二の画素とCドットのみで形成した第三の画素とを含む第二の画像の色は線分BC上の点で示される。また、前記第一の画素と、前記第二の画素と、前記第三の画素とを含む第三の画像の色は、三角形ABCの内部の点で示される。
ところで、上記各点の彩度は点Oとの距離で与えられるため、三角形ABCの内部の点P0と線分AB上の点P1では、点P0の方が点P1よりも点Oとの距離が短く、点P0の示す色の方が点P1の示す色よりも彩度が低い。一方、点P0が示す色と点P1が示す色の色相角は同じである。すなわち、前記第三の画像の色は、色相角の等しい前記第一の画像の色よりも彩度が低い。なお、前記第三の画像の色と前記第二の画像の色の関係についても同様であり、前記第三の画像の色は色相角の等しい前記第二の画像の色よりも彩度が低い。
ここで、前記第三の画像は、排他カラーを複数(例えば、YドットとCドットの2色)含む。一方、前記第一の画像および前記第二の画像は、排他カラーを1色しか含まない。つまり、排他カラーを1色以下にするように有彩色色材のドットを配置することで、前記第三の画像のような、有彩色を複数含む画像より彩度の高い色を再現できる。
上述した通り、ブラックインクが使用されるような暗部で色域を拡大するためには、色域最外郭で以下の条件が寄与することとなる。その条件は、ブラックインクとカラーインクが排他されていること、カラーインク同士で互いに重なり合わずに排他に配置されるカラーインクは1色以下であること、紙白が何れかのインクでほぼ被覆されていることの3点である。ここで、排他とは、各ドットの中心が互いに重ならないこととも言うことができる。
なお、暗部の色域最外郭以外については、カラーインク同士を排他しても重ねても色域は変わらない。ただし、カラーインク同士を重ねた領域は明度の低いドットが配置されていることと同義のため、視覚的にドットが目立ってしまい、粒状性を低下させる要因になる。そのため、暗部の色域最外郭以外については、異なるインク同士を極力排他して形成した方がより良好な画像を得られる。
また、色域の拡大はそれほど大きくないが、排他カラーは1色以下とし、カラーインクをブラックインクと重ねてもよい。
ここで、ブラックインクを利用しない明部の色域について、インクの配置を説明する。尚、インクの分光反射率は図2と同一として説明する。紙面上で図11の配置1101および配置1102のように配置したとき、上述したように、それぞれのカラーインク領域の分光反射率は図7に示す通りとなる。一方、紙白の露出している領域を含めた配置1101および配置1102の分光反射率は、紙白の反射率201との加重平均となるため、図12に示す特性となる。すなわち、インクで被覆されずに紙白が露出されている領域が存在すると、全体の領域としては分光反射率の変化が緩やかになるため、式(1)のYをWに置き換えることにより、画像全体の彩度は低下することがわかる。
しかしながら、波形1201および波形1202からわかるように、配置1101と配置1102との分光反射率はほぼ一致する。尚、紙白の露出領域と各カラーインク領域の面積率は、配置1101と配置1102との場合で明度が同一となるように調整されているが、どちらの波形が急峻かを判定するのには影響がない。
また、図13に、配置1101および配置1102の配置における発色をCIELab色空間のL*−a*平面で示す。同図はグリーン色相におけるL*−a*平面であり、横軸はa*、縦軸は明度L*である。点1301はグリーン、点1302は紙白、点1303は配置1101および配置1102の場合の色度を示している。図12に示す分光反射率から当然ではあるが、ブラックインクの使用されない明部において、カラーインクは互いに重なり合って上下に層状に配置しても、互いに重なり合わずに横に並べて配置しても彩度は変わらない。なお、紙白からグリーン(シアンとイエロの混色)に至る明部の色域を例にとって説明したが、紙白からレッド(イエロとマゼンタの混色)、紙白からブルー(マゼンタとシアンの混色)も同様である。また、紙白からシアン、マゼンタ、イエロに至る明部の色域でも同様である。
よって、カラーインクを互いに重なり合って上下に層状に配置することにより、紙面上における粒状性が低下する場合は、ブラックインクの使用されない明部において互いに重なり合わずに横に並べて配置させることが好ましい。
<画像形成システムの構成>
(画像形成装置の構成)
最初に、本実施例の画像形成装置の構成を説明する。図14は、本実施例の画像形成装置1501の構成を説明する模式図である。ヘッドカートリッジ1401は記録ヘッドとインクタンクとが一体的に構成され、キャリッジ1402に交換可能に搭載されている。ヘッドカートリッジ1401は、複数の吐出口からなる記録ヘッドと、記録ヘッドへインクを供給するインクタンクとを有し、記録ヘッドの各吐出口を駆動するための信号などを授受するためのコネクタが設けられている。キャリッジ1402には、上記コネクタを介してヘッドカートリッジ1401に信号を伝達するためのコネクタホルダが設けられている。キャリッジ1402は、ガイドシャフト1403に沿って往復移動可能となっている。具体的には、キャリッジ1402は主走査モータ1404を駆動源としてモータ・プーリ1405、従動プーリ1406およびタイミング・ベルト1407等の駆動機構を介して駆動されるとともに、その位置および移動が制御される。キャリッジ1402に搭載されたヘッドカートリッジ1401は、吐出口面がキャリッジ1402から下方へ突出して記録媒体1408と平行になるように保持されている。尚、このキャリッジ1402のガイドシャフト1403に沿った移動を「主走査」といい、移動方向を「主走査方向」という。
プリント用紙などの記録媒体1408はオートシートフィーダ(以下ASF)1410に搭載され、画像形成時には給紙モータ1411の駆動によってギアを介してピックアップローラ1412が回転し、ASF1410から一枚ずつ分離給紙される。そして、搬送ローラ1409の回転により、キャリッジ1402上のヘッドカートリッジ1401の吐出口の面と対向する記録開始位置に搬送される。搬送ローラ1409の回転は、LFモータ1413の回転によりギアを介して行われる。記録媒体1408が記録開始位置に搬送されたかどうかの判定は、ペーパエンドセンサ1414が記録媒体1408の通過を検知することで行われる。
画像形成動作は、次のようにして行われる。まず、記録媒体1408が所定の記録開始位置に搬送される。その後、キャリッジ1402が記録媒体1408上をガイドシャフト1403に沿って移動し、その移動の際に記録ヘッドの各吐出口を駆動するための信号に応じて吐出口よりインクが吐出される。そして、キャリッジ1402がガイドシャフト1403の一方端まで移動すると、搬送ローラ1409がキャリッジ1402の走査方向に垂直な方向に所定量だけ記録媒体1408を搬送する。以下、これを「紙送り」または「副走査」といい、この搬送方向を「紙送り方向」または「副走査方向」という。記録媒体1408の所定量の搬送が終了すると、再度キャリッジ1402はガイドシャフト1403に沿って移動する。このように、記録ヘッドのキャリッジ1402による走査と紙送りとを繰り返すことにより記録媒体1408全体に画像が記録される。
(画像形成システムの構成)
次に、本実施例の画像形成システムのハードウエア構成を、図15のブロック図を用いて説明する。画像処理装置としてのホスト1500は、例えばパーソナルコンピュータで実現される。ホスト1500は、CPU1503と、メモリ1504と、キーボード等の入力部1505と、外部記憶装置1506と、画像形成装置1501との間のインターフェイス(以下I/Fと呼ぶ)1508と、モニタ1502との間のビデオI/F1507を備える。CPU1503は、メモリ1504に格納されたプログラムに従い、画像生成手段として種々の処理を実行するものであり、本実施例の画像処理を実行する。これらのプログラムは例えば、プリンタドライバとして外部記憶装置1506に記憶され、或いは外部接続装置から供給され、ワークエリアとして使用されるメモリ1504を用いてCPU1503により適宜読み出されて実行される。ホスト1500はビデオI/F1507を介してモニタ1502に種々の情報を出力すると共に、入力部1505を通じて各種情報を入力する。また、ホスト1500はI/F1508を介して画像処理を施した画像データを含むプリントデータを画像形成装置1501に送信する。
画像形成装置1501は、各種処理を実行するCPU1510、制御プログラムや各種データを格納するROM1511、およびCPU1510のワークエリアとして使用されるRAM1512からなる制御部1509を備える。さらに、画像形成装置1501は、ホスト1500とのインターフェイス1515、各種モータを駆動するためのモータドライバ1516、および記録ヘッド1513を駆動するためのヘッドドライバ1514を備える。前記各種モータは、主走査モータ1404、給紙モータ1411、LFモータ1413である。制御部1509は、ホスト1500からプリントデータを受信して本実施例の画像処理を実行し、ドライバを介して各種モータと記録ヘッド1513を制御して画像形成手段として画像を記録する。
<画像処理構成>
次に、本実施例の画像形成システムにおいて実行される画像処理の構成を、図16のブロック図を用いて説明する。ホスト1500で動作するプリンタドライバ1602は、アプリケーションプログラム1601から受け取った入力画像データをプリントデータに変換して画像形成装置1501に出力する。入力画像データからプリントデータへの変換は、解像度変換部1603、カラーマッチング部1604、色分解部1605、ハーフトーン処理部1606によって実行される。画像形成装置1501は、プリンタドライバ1602から受け取ったプリントデータをパス分解部1609、吐出信号生成部1611によってインク吐出信号に変換し、記録ヘッド1513で記録媒体1408へ記録する。各部により行われる処理の詳細は後述する。尚、ホスト1500で実行される上記画像処理の一部を画像形成装置1501で行ってもよい。
(解像度変換部)
解像度変換部1603は、入力画像データの解像度を画像形成装置1501の解像度に変換して出力する。本実施例において画像形成装置1501の解像度を、主走査方向2400dpi、副走査方向1200dpiとする。入力画像データは、例えば、600dpiの8ビットRGBデータである。この場合入力画像データは、1/600インチ幅の画素の集合で表現されており、各画素は0から255の値を取るレッド(R)、グリーン(G)およびブルー(B)の3種類の信号から成る。解像度変換部1603は、公知の解像度変換法であるバイキュービック法によって、上記入力画像データを主走査方向2400dpi、副走査方向1200dpiの画像データに変換する。
(カラーマッチング部)
カラーマッチング部1604は、カラーテーブル格納部1607に格納されたカラーテーブルを参照し、解像度変換部1603の出力画像データを構成する色信号(R,G,B)を画像形成装置1501に依存した色信号(R’,G’,B’)に変換して出力する。色信号(R’,G’,B’)のR’、G’、B’は、各8ビットの信号で0から255の値を取る。カラーテーブル格納部1607に格納されるカラーテーブルには、離散的な色信号(R,G,B)に対応する色信号(R’,G’,B’)が記述されている。色信号(R’,G’,B’)は該カラーテーブルを用いた公知の3次元ルックアップテーブル法(以下3DLUT法)で算出される。好適には、記録媒体の種類や画像形成の目的に応じた複数のカラーテーブルを用意しておき、適切なカラーテーブルが選択可能な構成を備える。
(色分解部)
色分解部1605は、色分解テーブル格納部1608に格納された色分解テーブルを参照し、上記色信号(R’,G’,B’)を各色材の記録ドット数に関する色材量信号(C,M,Y,K)に変換して出力する(以下、色材量信号を色材量データとも称する)。以下、色材量信号(C,M,Y,K)は、例えば、8ビット信号でC、M、Y、Kはそれぞれ0から255の範囲の値を取る。
色材量信号(C,M,Y,K)が(0、20、100、255)であれば、Cドット、Mドット、Yドット、Kドットは、それぞれ0/255、20/255、100/255、255/255の確率で形成される。すなわち、総画素数がn個の画像では、0/255×n個のCドットと、20/255×n個のMドットと、100/255×n個のYドットと、255/255×n個のKドットが形成される。例えば、縦横16画素の計256画素全ての色材量信号(C,M,Y,K)が(0、20、100、255)の画像には、0個のCドットと、20個のMドットと、100個のYドットと256個のKドットが形成される。
図17は、色分解テーブル格納部1608に格納される色分解テーブルの一例を示す模式図である。図に示すように、色分解テーブルは、離散的な色信号(R’,G’,B’)に対応する色材量信号(C,M,Y,K)が格納された3次元ルックアップテーブル(以下、3DLUTとも称する)である。この例では、R’、G’、B’がそれぞれ0、32、64、96、128、160、192、224、255の9つの値の何れかである729(=9)個の格子点の色信号について色材量信号が格納されている。色分解部1605は、カラーマッチング部1604の出力する色信号R’G’B’inが3DLUTに記載された色信号であれば、3DLUTから対応する色材量信号CMYKoutを検索して出力する。色信号R’G’B’inが3DLUTに記載されていない色信号であれば、公知の3DLUT法(補間処理)を用いて対応する色材量信号CMYKoutを算出して出力する。
図18は、色空間(R’,G’,B’)を示す模式図である。同図において、Wp、Cp、Mp、Yp、Rp、Gp、Bp、Kpは、次の信号値で定義される。
Wp=(R’,G’,B’)=(255,255,255) ・・・(3)
Cp=(R’,G’,B’)=(0,255,255) ・・・(4)
Mp=(R’,G’,B’)=(255,0,255) ・・・(5)
Yp=(R’,G’,B’)=(255,255,0) ・・・(6)
Rp=(R’,G’,B’)=(255,0,0) ・・・(7)
Gp=(R’,G’,B’)=(0,255,0) ・・・(8)
Bp=(R’,G’,B’)=(0,0,255) ・・・(9)
Kp=(R’,G’,B’)=(0,0,0) ・・・(10)
R’G’B’色空間上の立方体の表面上の色信号に対応する色材信号が表す色が、色域の最外郭を構成する。暗部の色域は、特に、KpとCp、Mp、Yp、Rp、Gp、Bpとで表される頂点をそれぞれ結ぶ、黒−カラーラインの色信号に関係する。
図19は、本実施例の黒−カラーラインの色分解テーブルを示す模式図であり、色域最外郭を構成するKp−Ypライン(a)およびKp−Gpライン(b)それぞれにおける色材量信号を表す。図19(a)の横軸は色信号(R’,G’,B’)のR’またはG’の値であり、(R’,G’,B’)=(0,0,0)から(255,255,0)のKp−Ypラインの色信号を示す。図19(b)の横軸は色信号(R’,G’,B’)のG’の値であり、(R’,G’,B’)=(0,0,0)から(0,255,0)のKp−Gpラインの色信号を示す。また、縦軸は色材量信号である。尚、図中に図示しないが、図19(a)において色信号によらず色材量信号C、Mはともに0であり、図19(b)において色信号によらず色材量信号Mは0である。
図に示すように本実施例の黒−カラーラインは、黒インクの色材量信号Kと、有彩色インクの色材量信号C、M、Yのうち最も大きい信号値Colmaxの和が255(すなわち、入力画像データがとり得る最大値)になるように設定する。また、有彩色インクの色材量信号C、M、Yのうち少なくとも1つを0に設定する。以下にこのような条件で黒−カラーラインの色材量信号を設定する理由を説明する。
まず、色材量信号Kと、色材量信号C、M、Yのうち最も大きい信号値Colmaxの和が255になるように設定する理由を説明する。
第一の理由は、黒ドットと有彩色ドットが重ならないように両者を排他的に形成するためである。上述したように、黒ドットと有彩色ドットとを排他的に形成した方が、両者を重ねて形成するよりも暗部で明度がより暗い、または彩度がより高い色を再現できる。よって、色域最外郭の色信号(R’,G’,B’)に対応する画像は、黒ドットと有彩色ドットを排他的に形成することが好ましい。しかし、色材量信号KとColmaxの和が255を超えると黒ドットと有彩色ドットが重なってしまう。例えば、縦横16画素の計256画素全ての色材量信号(C,M,Y,K)が(0、0、32、255)であった場合について説明する。この場合の画像は、全ての画素に黒ドットが形成される上に、さらに加えてイエロドットを形成するため、黒ドットとイエロドットとが重なる画素が32画素分発生してしまう。すなわち、黒ドットと有彩色ドットとが重ねて形成されるため、暗部で彩度を高くすることができない。
第二の理由は、紙白が露出した画素が発生しないようにするためである。暗部の色を再現する画像に紙白が露出した画素が含まれると紙白の分だけ濃度または彩度が低下する。よって、色域最外郭の色信号(R’,G’,B’)に対応する画像は、全ての画素に何れかのインクのドットが形成されることが好ましい。しかし、色材量信号KとColmaxの和が255未満であると、紙白が露出した画素が発生してしまう。縦横16画素の計256画素全ての色材量信号(C,M,Y,K)が(0、0、120、127)の画像を例にとって説明する。この場合、イエロドットが形成される画素が120個、黒ドットが形成される画素が127個、何れのインクのドットも形成されない画素が9個となり、紙白が露出した画素が発生してしまう。すなわち、紙白が露出するため、暗部で彩度を高くすることができない。
第三の理由は、排他カラーを1色以下にするためである。上述したように、排他カラーを1色以下にした画像の方が、排他カラーを複数含む画像より彩度の高い色を再現できる。よって、色域最外郭の色信号(R’,G’,B’)に対応する画像は、排他カラーを1色以下にすることが好ましい。しかし、色材量信号KとColmaxの和が255未満であると、排他カラーが複数色発生してしまう場合がある。縦横16画素の計256画素全ての色材量信号(C,M,Y,K)が(64、0、96、127)の画像について、黒ドットと有彩色ドットが重ならないようにし、さらに紙白の画素が発生しないように形成する場合を例にとって説明する。この場合、シアンドットのみで形成される画素が32個、イエロドットのみで形成される画素が64個、シアンドットとイエロドットが互いに重なり合って形成される画素が32個、黒ドットが形成される画素が127個となる。つまり、シアンドットとイエロドットの2色が排他カラーとなってしまう。
図16に戻って、ハーフトーン処理部1606の処理の詳細を説明する。尚、以下の説明においては、複数ビットで表される多値データを処理する画像処理において、対象となる最小の構成単位を画素と称し、当該画素に対応するデータを画素データと称することにする。また、画素とは階調表現可能な最小単位のことであり、1ビット以上の階調値を有する。
ハーフトーン処理部1606では、色分解部1605で決定された色信号値C、M、Y、Kの8ビット(0〜255)のデータが、画像形成装置1501の記録可能な1ビット(例えば、0か1の値)、すなわち2値データに変換される。図20は、ハーフトーン処理部1606の構成を説明するためのブロック図である。入力端子2001は画素データを入力する。累積誤差加算部2002は累積誤差を加算する。閾値設定端子2003は量子化閾値を設定する。量子化部2004は量子化処理を行う。量子化誤差演算部2005は量子化処理における誤差を算出する。誤差拡散部2006は量子化誤差を拡散する。累積誤差メモリ2007は累積誤差を格納する。出力端子2008は一連の処理後に形成された画素データを出力する。尚、閾値設定端子2003で設定される量子化閾値は、入力画素データを2つ以上の階調数(本実施例では2階調)に変換する際に用いられる。
ハーフトーン処理部1606は、入力された個々の画素データに対し順番に処理を施し、出力端子2008より1画素分ずつ出力する。図21は、処理走査の様子を示す図である。入力端子2001は、複数の画素が配列して構成される画像データから、処理を行うべき画素を1画素ずつ選択し、画素データを入力する。図の各マス目は個々の画素を示し、画素2101は画像の左上端に位置する画素、画素2102は画像の右下端に位置する画素をそれぞれ示している。まず、画像領域の左上端の画素2101を選択画素(以下注目画素とも称する)として開始され、続いて、図の矢印の方向に右方向に1画素ずつ注目画素を切り替えながら処理を進める。最上端列の右端まで処理が終了すると、次に1段下の画素列の左端画素に注目画素を移す。このような順番で、図の矢印に沿って処理走査を進めて行き、最終画素となる右下端の画素2102まで処理が到達すると、画像の処理走査を完了する。
ハーフトーン処理部1606が行う動作を図22のフローチャートを用いて説明する。
処理が開始されると、入力端子2001により、C、M、Y、K各色について、処理すべき8ビットの画素データが入力される(ステップS2201)。
次に、累積誤差加算部2002において、入力された画素データに対し、累積誤差メモリ2007に格納された、注目画素位置に対する累積誤差が加算される(ステップS2202)。ここで、累積誤差メモリ2007に格納されている、データおよびデータの格納形態を、図23を用いて説明する。累積誤差メモリ2007には、各色について1つの記憶領域E0_i{i=C,M,Y,K}とW個の記録領域E_i(x){x=1〜Wの整数。i=C,M,Y,K}が確保されている。ここで、Wは処理対象となっている画像データの横方向の画素数を表している。また、それぞれの領域には、注目画素に適用される累積誤差E_i(x)が格納されている。尚、累積誤差の値は、後述する方法によって得られるものであるが、処理開始当初は全ての領域において、初期値0にて初期化されるものとする。累積誤差加算部2002では、入力された画素データに対し、当該画素の横方向の位置x(0<x≦W)に対応した累積誤差E_i(x)の値が加算される。すなわち、入力端子2001に入力された画素データをI_i{i=C、M、Y、K}、ステップS2202による累積誤差加算後のデータを(I_i)´{i=C、M、Y、K}とすると、次式となる。
(I_i)´=I_i+E_i(x) ・・・(11)
続くステップS2203では、有彩色インクC、M、Yより先の順番でKについて、量子化部2004が累積誤差加算後のデータ(I_K)´と閾値設定端子2003により入力された閾値とを比較し、量子化処理を行う。本実施例では、1つの閾値と累積誤差加算後の画素データ(I_K)´とを比較することにより、量子化後の画素データを2段階に振り分けて、出力端子2008に送る出力画素データの値を生成するものとする。すなわち、累積誤差加算部2002から入力された画素データに対し、Kの出力階調値O_Kは次式により決定される。
O_K=0 ((I_K)´<128) ・・・(12)
O_K=1 ((I_K)´≧128) ・・・(13)
次に、Kの量子化処理を実施した画素について、ステップS2204にてKの出力階調値O_Kが0か否かを量子化部2004が判定する。判定の結果、Kの出力階調値O_Kが0でなかった場合、黒ドットと有彩色ドットが重ならないように両者を排他的に形成するため、ステップS2205において、量子化部2004がC、M、Yの出力階調値O_i{i=C,M,Y}を0に設定する。Kの出力階調値O_Kが0であった場合、ステップS2206において、量子化部2004がC、M、Yの2値化処理を行う。
ここで、S2206の処理の詳細に関して、図24を用いて説明する。図24は、Kの出力階調値O_Kの値が0であった場合における、カラーインクの量子化処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS2401では、上述したKの処理の場合と同様、累積誤差加算後のデータ(I_i)´{i=C,M,Y}と閾値設定端子2003により入力された閾値とを比較し、量子化処理を行う。すなわち、累積誤差加算部2002から入力された画素データに対し、C、M、Yの仮の出力階調値(O_i)´{i=C,M,Y}は次式により決定される。
(O_C)´=0 ((I_C)´<128) ・・・(14)
(O_C)´=1 ((I_C)´≧128) ・・・(15)
(O_M)´=0 ((I_M)´<128) ・・・(16)
(O_M)´=1 ((I_M)´≧128) ・・・(17)
(O_Y)´=0 ((I_Y)´<128) ・・・(18)
(O_Y)´=1 ((I_Y)´≧128) ・・・(19)
色分解部1605の処理の説明で述べた通り、暗部の色を再現する画像に紙白が露出した画素が含まれると濃度または彩度が低下してしまう。そこで、記録量の最も多いカラーインクで紙白を極力被覆するために、ステップS2402以降で以下の処理を実施する。
ステップS2402では、仮の出力階調値(O_i)´{i=C,M,Y}の積算値SUM_O_Col、および、累積誤差加算後の画像データ(I_i)´{i=C,M,Y}の積算値SUM_I_Colが次式によって算出される。
SUM_O_Col=(O_C)´+(O_M)´+(O_Y)´ ・・・(20)
SUM_I_Col=(I_C)´+(I_M)´+(I_Y)´ ・・・(21)
ステップS2403では、積算値SUM_O_Colの値が0か否かが判定される。積算値SUM_O_Colの値が0でない場合、すなわち、少なくとも何れかのカラーインクについて仮の出力階調値(O_i)´が1(ドットがON)となっている場合は、次式を実行してカラーインクの量子化処理を終了する。
O_C=(O_C)´ ・・・(22)
O_M=(O_M)´ ・・・(23)
O_Y=(O_Y)´ ・・・(24)
積算値SUM_O_Colの値が0の場合、すなわち、全てのカラーインクについて仮の出力階調値が0(ドットがOFF)となっている場合はステップS2404にて、以下の条件判定が行われる。累積誤差加算後の画像データ(I_i)´{i=C,M,Y}の積算値SUM_I_Colを予め設定された閾値(本実施例では128とするが、紙白の露出をより抑えたい場合は128より小さい値としてもよい。)と比較する。
SUM_I_Colが閾値以下の場合は、ステップS2405で次式の処理を実行する。
O_C=0 (SUM_I_Col<128) ・・・(25)
O_M=0 (SUM_I_Col<128) ・・・(26)
O_Y=0 (SUM_I_Col<128) ・・・(27)
ステップS2404で、SUM_I_Colが閾値以上の場合、ステップS2406にて累積誤差加算後の画像データ(I_i)´{i=C,M,Y}の最大値となるカラーインクの出力階調値を1とする。そして、紙白の露出をより抑えるため、その他のカラーインクの出力階調値を0とする(ステップS2407)。
以上の処理により、C、M、Y、K各々の量子化処理が完了する。
ここで、図22に戻って、誤差演算、誤差拡散処理について説明を行う。
ステップS2207では、量子化誤差演算部2005が、累積誤差加算後の画素データ(I_i)´と出力画素値O_iとから、次式によって量子化誤差E_iを算出する。
E_i=(I_i)´−O_i×255 ・・・(28)
さらに、ステップS2208では、誤差拡散部2006が、注目画素の横方向位置xに応じて、以下のように誤差の拡散処理を行う。すなわち、記憶領域E0_iおよびE_i(x)に格納すべき量子化誤差を、以下の処理に従って算出し、累積誤差メモリに格納する。尚、式中の矢印は代入演算を表す。
E_i(x+1)←E_i(x+1)+E_i×7/16 (x<W) ・・(29)
E_i(x−1)←E_i(x−1)+E_i×3/16 (x>1) ・・(30)
E_i(x)←E0_i+E_i×5/16 (1<x<W)・(31)
E_i(x)←E0_i+E_i×8/16 (x=1) ・・(32)
E_i(x)←E0_i+E_i×13/16 (x=W) ・(33)
E0_i←E_i×1/16 (x<W) ・・(34)
E0_i←0 (x=W) ・・(35)
以上で、入力端子2001に入力された1画素分の誤差拡散処理が完了する。
ステップS2209では、ステップS2201〜ステップS2208の各処理が画像の全画素に対して施されたか否かを判定する。すなわち、入力された画素が、図21の画素2102まで達したか否かを判断し、達していない場合には、矢印の方向に注目画素を1つ分進め、再びステップS2201に戻る。全画素に対して処理が行われたと判断された場合、本実施形態のハーフトーン処理は完了し、色分解部1605にて出力された256値の色材量信号(C,M,Y,K)が、ドットのON/OFFを表す2値の信号(C’,M’,Y’,K’)に変換される。
色分解後の色材量信号(C,M,Y,K)が全て(127,0,64,128)である画像データに対して、本実施例のハーフトーン処理を行った後の画像について、図25の模式図を用いて説明する。簡単のため、上述した画像のうち、所定の8×4画素で構成される領域を抽出して示す。図中のKはブラックのみのドットがONになっていることを示している。同様に、CはシアンのみのドットがON、C/Yはシアンとイエロのドットが何れもONであることを示している。ブラックのドットと有彩色のドットが排他的に配置していることがわかる。図25に示すように、何れかのインクがドットONになっており、紙白が露出していないことがわかる。また、イエロのみのドットがONになっている画素は無く、2色の有彩色が排他に形成されないことがわかる。
本実施例の処理を適用した図25の例の場合とランダムに配置した場合とにおけるドットの重なり状態の比較を、図43のグラフに示す。それぞれの処理について、黒ドットが排他に形成される画素の割合、黒ドットと重ならずにカラードットの形成される画素の割合、黒ドットとカラードットとが互いに重なり合って形成される画素の割合、何も記録されない画素の割合を示した。尚、ランダムに配置された場合の割合は、一般に知られたノイゲバウアー方程式から算出した。図から、本実施例を適用すると、黒ドットとカラードットとが互いに重なり合って形成される画素の割合が0になっていることがわかる。
上記では、誤差拡散法により2値化処理を実行する方法について説明したが、例えばディザ法を用いて2値化処理を実行してもよく、黒ドットがONの画素で有彩色ドットをOFFにする2値化であれば、ハーフトーンの処理方法が限定されるものではない。
(パス分解部)
ハーフトーン処理部1606で処理されたC、M、Y、K各色の1ビットデータは、画像形成装置1501に送られる。記録媒体上の各エリアに対するドットの有無は決定されたので、この情報をそのまま記録ヘッドの駆動回路に入力すれば、所望の画像を形成することは可能である。すなわち、1回の主走査で記録ヘッド幅分の画像形成を完了してよい。
しかし、インクジェット記録装置においては、通常、マルチパス記録という記録方法が採用されているため、以下にマルチパス記録方法について簡単に説明する。インクジェット記録方式には、印刷領域幅分の記録ヘッドを用いて記録媒体のみを副走査方向に移動させて画像形成するライン型と、ライン型より短い幅の記録ヘッドを用いて記録主走査と副走査とを交互に繰り返して順次画像形成するシリアル型がある。記録主走査とは記録ヘッドを搭載したキャリッジを記録媒体に対して移動走査させることであり、副走査とは記録主走査と直行する方向に所定量ずつ搬送することである。この場合、記録ヘッドに構成されている複数のインク吐出口の配列密度と数によって、1回の記録主走査で記録される領域の幅が決まる。1回の記録走査で記録を行うと、インクを吐出させるノズルの製造誤差、記録ヘッドの記録主走査による気流等から、インクの記録位置にばらつきが発生し、「バンディング」と呼ばれる濃淡のスジによって画像品位を劣化させてしまう。そこで、実際には、より画像品位を高めるために、マルチパス記録方式を採用することが多い。
マルチパス方式では、異なるブロックによる複数回の記録主走査によって、初めて画像が完成されるので、1回の記録主走査では記録可能な画像データを全て記録しない。ここで、画像データを各ブロックに振り分ける(画像データを各ブロックに間引く)ために用いられるのが、いわゆるマスクである。このマスクは、画像信号とは独立して決定されることが多く、例えばマスクと各記録素子における画像信号とのAND回路を設置しておくことにより、各記録走査で与えられた画像信号を記録するか否かを決定する構成を形成することができる。
図26は、マルチパス記録方法を説明するために、記録ヘッドおよび記録パターンを模式的に示す。2601は記録ヘッドを示し、一般的には768個程度のノズルを有しているが、ここでは簡単のため16個のノズルを有するものとする。ノズルは、図のように第1〜第4の4つのノズル群に分割され、各ノズル群には4つずつのノズルが含まれている。2602はマスクパターンを示し、各ノズルが記録を行うエリアを黒塗りで示している。各ノズル群が記録するパターンは互いに補完の関係にあり、これらを重ね合わせると4×4のエリアに対応した領域の記録が完成される構成となっている。パターン2603〜パターン2606で示した各パターンは、記録走査を重ねていくことによって画像が完成されていく様子を示したものである。各記録走査が終了するたびに、記録媒体は図の矢印の方向にノズル群の幅分ずつ搬送される。よって、記録媒体の同一領域(各ノズル群の幅に対応する領域)は4回の記録走査によって初めて画像が完成される構成となっている。以上のように、記録媒体の各同一領域が複数回の走査で複数のノズル群によって形成されることは、ノズル特有のばらつきや記録媒体の搬送精度のばらつき等を低減させる効果がある。
ここでは簡単のため、4×4のエリアを例にとって説明したが、例えば768個のノズルを有する記録ヘッドでの場合、縦方向は768エリアを記録パス数で割った数、横方向は256エリア程度であるマスクパターン(マスクデータ)が一般的である。
本実施例においては、マスクデータが形成装置本体内のメモリに格納してあり、パス分解部1609が、当該マスクデータと上述したハーフトーン処理の出力信号との間でAND処理をかけることで、各記録走査で実際に吐出させる形成画素が決定される。パス分解部1609にて生成される走査ごとの吐出データC’i、M’i、Y’i、K’i(iは走査番号)は、吐出信号生成部1610にて適切なタイミングで記録ヘッド1513の駆動回路に送られる。これにより、記録ヘッド1513が駆動されて吐出データに従ってそれぞれのインクが吐出される。
尚、画像形成装置1501におけるパス分解部1609の処理は、それらに専用のハードウエア回路を用い形成装置の制御部を構成するCPU1510の制御の下に実行される。
以上、暗部の色域最外殻で黒色色材のドット配置データ(黒色色材データ)と、それぞれの有彩色色材のドット配置データ(有彩色色材データ)の制御方法について説明した。上述した通り、前記黒色色材と前記複数の有彩色色材とを用いて形成可能である色域における暗部の最外殻に位置する色において、黒色色材データと有彩色色材データとが排他になるようにすることで、暗部の色域を拡大できる。少なくとも、黒色色材量データの値が何れの有彩色色材量データの値よりも大きい値となる色域で、黒色色材データと有彩色色材データとが排他になるようにすることで色域拡大の効果を得ることができる。
尚、色分解部1605における色分解テーブルの設定方法は、上述した手法に限らない。例えば、総色材量の上限値が設定されている記録媒体用の色分解テーブルでは、この上限値を満たすように色材量データを設定することで、インクあふれなどを回避できる。また、色材量データを上記上限値以下に設定することで、インクの消費量を抑制できる。この場合、何れのドットも形成されない紙白が露出した画素が発生することや、排他カラーが2色以上となることがある。しかしながら、この様な場合においても、黒ドットと有彩色ドットを排他に配置することで、色分解テーブルの設定の範囲内で色域を拡張することができる。
また、本実施例では黒ドットの量子化結果(ドットを形成するか否か)を判定して、その結果に基づき有彩色ドットを形成するか否かを判定する方法を説明したが、有彩色ドットの形成の有無を先に判定してもよい。この場合、まず有彩色色材データの積算値を量子化し、有彩色ドットの形成数を決定する。例えば、この量子化閾値を128、384、640とした場合について説明する。前記積算値が0以上128未満のときは何も記録しない。128以上384未満のときは色材データの値が最も大きい1色を記録する。384以上640未満のときは色材データの値が大きい2色を記録する。640以上のときは色材データの値が大きい3色を記録する。例えば、注目画素の色材量データが8ビットで(C,M,Y,K)=(224,0,196,31)の場合、有彩色ドットの積算値が420なので色材データの大きい順に2色、つまりシアンとイエロのドットを形成する。有彩色ドットが形成される場合、黒ドットは形成しない。また、有彩色ドットが形成されない場合、黒ドットの形成の有無を予め設定された閾値に基づき判定し、閾値より大きい場合は黒ドットを形成する。
さらに、総色材量の最大値を100%(8ビットの255)以上に設定しても良く、その場合は同一のインク色同士、例えばKとK、YとYを上下に重ねて形成するドット配置にすればよい。
実施例1では、色域最外郭にて、黒ドットと有彩色ドットを空間的に排他し、紙白の露出する画素を無くし、排他カラーを1色以下とすることで、暗部の色域を拡大する画像形成システムについて説明した。
しかしながら、記録媒体(紙面)上に形成されるドットは円形状であり、排他すべき黒ドットと有彩色ドットが重なってしまう場合がある。図25に示したハーフトーン処理を行った画像について、ドットの直径を30μmとした場合の紙面上のドット配置を図27に示す。図中で黒い丸印で示したドット2701はKドットが、白い丸印2702で示したドットはCドットがそれぞれ排他に形成されていることを示す。また、灰色の丸印2703で示したドットはCドットとYドットとが重なって形成されていること示す。図より、ドットの直径が大きい場合には、黒ドットと有彩色ドットが一部重なってしまうことがわかる。
そこで、実施例2では、ドットをクラスタ化(集中)して形成するための画像形成システムについて説明する。尚、画像形成システムの画像処理構成以外は、実施例1の構成と同じであるため、説明を省略する。
本実施例の画像形成システムの画像処理構成を、図28のブロック図を用いて説明する。ホスト1500で動作するプリンタドライバ1602では、アプリケーションプログラム1601から受け取った入力画像データが9値(0〜8)のデータに変換される。入力画像データから9値データへの変換は、解像度変換部2801、カラーマッチング部1605、色分解部1605、ハーフトーン処理部2802によって実行される。
画像形成装置1501では、ハーフトーン処理部2802から受け取った9値のデータが、ドット配置パターン化処理部2803、パス分解部1609によってドットを形成/非形成の2値データに変換される。この2値データは各色インクの各記録パスでの吐出データとして吐出信号生成部1610から記録ヘッド1513に送られ、前記吐出データに従って記録媒体1408にインクが記録される。
本実施例の画像形成システムは、解像度変換部2801、ハーフトーン処理部2802、ドット配置パターン化処理2803以外の構成は上述の実施例1と同じため、説明は省略する。
(解像度変換部)
解像度変換部2801は、入力画像データの解像度を600dpiに変換する。入力画像データは、例えば、720dpiの8ビットRGBデータである。すなわち、1/720インチ幅の画素の集合で表現されており、各画素は0から255の値を取るレッド(R)、グリーン(G)およびブルー(B)の3種類の色信号から成る。解像度変換部2001は、例えば公知の解像度変換法であるバイキュービック法で主走査方向600dpi、副走査方向600dpiの画像データに変換する。
(ハーフトーン処理部)
ハーフトーン処理部2802では、色分解部1605で決定された色信号値C、M、Y、Kの8ビット(0〜255)のデータが、9値(0〜8)データに変換される。
本実施例において、ハーフトーン処理部の構成、画素の処理走査は、実施例1と同様であるため説明を省略するが、図20、21、23を適宜利用して説明を行う。
図29は、本実施例におけるハーフトーン処理部2802が行う動作を説明するためのフローチャートである。
処理が開始されると、C、M、Y、K各色について、処理すべき8ビットの画素データが入力される(ステップS2901)。
次に、累積誤差加算部2002において、入力された画素データに対し、累積誤差メモリ2007に格納された、画素位置に対する累積誤差が加算される(ステップS2902)。具体的には、累積誤差加算部2002では、入力された画素データに対し、当該画素の横方向の位置x(0<x≦W)に対応した累積誤差E_i(x)の値が加算される。すなわち、入力端子2001に入力された画素データをI_i{i=C、M、Y、K}、ステップ1602による累積誤差加算後のデータを(I_i)´{i=C、M、Y、K}とすると、次式となる。
(I_i)´=I_i+E_i(x) ・・・(36)
続くステップS2903では、有彩色インクC、M、Yより先の順番でKについて、量子化部2004が累積誤差加算後のデータ(I_K)´と閾値設定端子2003により入力された閾値とを比較し、量子化処理を行う。本実施例では、1つの閾値と累積誤差加算後の画素データ(I_K)´とを比較することにより、量子化後の画素データを2段階に振り分けて、出力端子2008に送る出力画素データの値を決定する。すなわち、累積誤差加算部2002から入力された画素データに対し、Kの出力階調値O_Kは次式により決定される。
O_K=0 ((I_K)´<128) ・・・(37)
O_K=255 ((I_K)´≧128) ・・・(38)
ここで、説明の便宜上、各出力階調値O_Kに対し、O_K=0をレベル0、O_K=225をレベル8とそれぞれ称する。上記Kの量子化処理により、Kは2段階のレベルに量子化され、Kのドットがクラスタ化(集中)して形成されることとなる。
次に、Kの量子化処理を実施した画素について、ステップS2904にてKの出力階調値O_Kが0か否かを量子化部2004が判定する。判定の結果、Kの出力階調値O_Kが0でなかった場合、黒ドットと有彩色ドットが重ならないように両者を排他的に形成するため、ステップS2905において、量子化部2004がC、M、Yの出力階調値O_i{i=C,M,Y}を0に設定する。Kの出力階調値O_Kが0であった場合、ステップS2906において、量子化部2004がC、M、Yの9値化処理を行う。具体的には、累積誤差加算後のデータ(I_i)´{i=C,M,Y}と閾値設定端子2003により入力された閾値とを比較し、量子化処理を行う。すなわち、累積誤差加算部2002から入力された画素データに対し、C、M、Yの出力階調値O_i{i=C,M,Y}は次式により決定される。
O_i=0 ((I_i)´<16) ・・・(39)
O_i=32 (16≦(I_i)´<48) ・・・(40)
O_i=64 (48≦(I_i)´<80) ・・・(41)
O_i=96 (80≦(I_i)´<112) ・・・(42)
O_i=128 (112≦(I_i)´<144) ・・・(43)
O_i=160 (144≦(I_i)´<176) ・・・(44)
O_i=192 (176≦(I_i)´<208) ・・・(45)
O_i=224 (208≦(I_i)´<240) ・・・(46)
O_i=255 ((I_i)´≧240) ・・・(47)
ここで、説明の便宜上、各出力階調値O_iに対し、O_i=0をレベル0、O_i=32をレベル1、そしてO_i=225をレベル8というように、8つの出力階調値をレベル1〜8で称する。
以上の処理により、C、M、Y、K全色の量子化処理が完了する。
次に、量子化誤差演算部2005が、累積誤差加算後の画素データ(I_i)´{i=C,M,Y,K}と出力画素値O_i{i=C,M,Y,K}とから、次式によって量子化誤差E_i{i=C,M,Y,K}を算出する(ステップS2907)。
E_i=(I_i)´−O_i ・・・(48)
さらに、ステップS2908では、誤差拡散部2006が、注目画素の横方向位置xに応じて、以下のように誤差の拡散処理を行う。すなわち、記憶領域E0_iおよびE_i(x)に格納すべき量子化誤差を、以下の処理に従って算出し、累積誤差メモリに格納する。尚、式中の矢印は代入演算を表す。
E_i(x+1)←E_i(x+1)+E_i×7/16 (x<W) ・・(49)
E_i(x−1)←E_i(x−1)+E_i×3/16 (x>1) ・・(50)
E_i(x)←E0_i+E_i×5/16 (1<x<W)・・(51)
E_i(x)←E0_i+E_i×8/16 (x=1) ・・・(52)
E_i(x)←E0_i+E_i×13/16 (x=W) ・・(53)
E0_i←E_i×1/16 (x<W) ・・(54)
E0_i←0 (x=W) ・・・(55)
以上で、入力端子2001に入力された1画素分の誤差拡散処理が完了する。
ステップS2909では、ステップS2901〜ステップS2908の各処理が画像の全画素に対して施されたか否かを判定する。すなわち、入力された画素が、図21の画素2102まで達したか否かを判断し、画素2102まで達していない場合には、矢印の方向に注目画素を1つ分進め、再びステップS2901に戻る。全画素に対して処理が行われたと判断された場合、本実施形態のハーフトーン処理は完了し、色分解部1605処理にて出力された256値の色材量信号(C,M,Y,K)が、9値の信号(C’,M’,Y’,K’)に変換される。
本実施例では、誤差拡散法により9値化処理を実行する方法について説明を行ったが、例えば多値ディザ法を用いて9値化処理を実行しても良く、黒ドットがレベル8の画素で有彩色ドットをレベル0にする9値化であれば、量子化方法は限定されない。
色分解後の色材量信号(C,M,Y,K)が全て(127,0,64,255)である2×2画素で構成される画像データに対して、本実施のハーフトーン処理を行った後の画像について、図30の模式図を用いて説明する。本実施例のハーフトーン処理によって、Kドットと有彩色ドットが排他的に配置していることがわかる。
(ドット配置パターン化処理)
ドット配置パターン化処理2803は、実際の印刷画像に対応する画素ごとに、印刷イメージデータである4ビットのインデックスデータ(階調値情報)に対応したドット配置パターンに従ってドット配置を行う。上述したハーフトーン処理では、256値の多値濃度情報(8ビットデータ)を9値の階調値情報(4ビットデータ)までにレベル数を下げている。しかし、実際に本実施例の画像形成装置1501が記録できる情報は、インクを形成するか否かの2値情報である。
ドット配置パターン化処理では、0〜8の多値レベルをドットの有無を決定する2値レベルに変換する。具体的には、このドット配置パターン化処理部2803では、ハーフトーン処理部2802からの出力値である4ビットデータで表現される各画素に、その画素の階調値(レベル0〜8)に対応したドット配置パターンを割当てる。これにより1画素内の複数のエリア各々にドットのオン・オフを定義し、1画素内の各エリアに「1」または「0」の1ビットの吐出データを配置する。
図31(a)は、ドット配置パターン化処理2803で変換する、入力レベル0〜8に対する出力パターンを示している。図の左に示した各レベル値は、ハーフトーン処理部2802からの出力値であるレベル0〜レベル8に相当している。右側に配列した縦2エリア×横4エリアで構成される各マトリクスの領域は、ハーフトーン処理で出力された1画素の領域に対応するものである。また、1画素内の各エリアは、ドットのオン・オフが定義される最小単位に相当するものである。図において、丸印を記入したエリアがドットの形成を行うエリアを示しており、レベル数が上がるに従って、形成するドット数も1つずつ増加している。本実施例においては、最終的にこのような形でオリジナル画像の濃度情報が反映されていることになる。(4n)〜(4n+3)は、nに1以上の整数を代入することにより、入力画像の左端からの横方向の画素位置を示している。その下に示した各パターンは、同一の入力レベルにおいても画素位置に応じて互いに異なる複数のパターンが用意されていることを示している。すなわち、連続する画素に同一のレベルが入力された場合にも、記録媒体上では(4n)〜(4n+3)に示した4種類のドット配置パターンが巡回されて割当てられる。図においては、縦方向を記録ヘッドの吐出口が配列する方向、横方向を記録ヘッドの走査方向としている。以上説明したドット配列パターン化処理を終了した段階で、記録媒体に対するドットの配列パターンが全て決定される。
よって、上述のように同一レベルに対しても様々なドット配列で形成できる構成にしておくことは、ドット配置パターンの上段に位置するノズルと下段に位置するノズルとの吐出回数の分散、形成装置特有の様々なノイズの分散という効果が得られる。
先に述べた図31(a)はシアンのドット配置パターンである。同様に、図31(b)はマゼンタのドット配置パターン、図31(c)はイエロのドット配置パターン、図31(d)はブラックのドット配置パターンをそれぞれ示している。このように、各色で配置を異ならせたドット配置パターンにすることで、有色ドットを形成する図30の右上および左下の画素のような領域で、紙面を露出させないドット配置を決定することが可能になる。つまり、ドット配置パターン化処理部2803で、ハーフトーン処理後の9値のデータが、ドットを「形成する」/「形成しない」の2値データに変換される。また、解像度変換部2801以降、ハーフトーン処理部2802までは縦600dpi、横600dpiの解像度で各々の処理が実行されるが、このドット配置パターン化処理部2803にて、画像形成装置1501の記録解像度に変換される。
図30に示したハーフトーン処理後のデータに対して、ドット配置パターン化処理を実行した際の画像について図32に示す模式図を用いて説明する。図中のKはブラックのみのドットがONになっていることを示している。同様に、CはシアンのみのドットがON、C/Yはシアンとイエロのドットが何れもONであることを示している。ブラックのドットと有彩色のドットが排他的に配置していることがわかる。また、上記の色材量信号の例では、色材量信号KとColmaxの和が255であり、紙白が露出しないように作成している。図32において、確かに何れかのインクがドットONになっており、紙白が露出していないことがわかる。また、図32においてイエロのみのドットがONになっている画素は無く、2色の有彩色が排他に形成されないことがわかる。さらに、Kドットが8つずつ隣接して配置しており、実施例2の画像形成システムの特徴であるクラスタ化(集中)が実現されていることがわかる。
図32に示した画像について、ドットの直径を30μmとした場合の紙面上のドット配置を図33に示す。図中で黒い丸印で示したドット3301はKドット、白い丸印3302で示したドットはCドットがそれぞれ排他に形成されていることを示す。また、灰色の丸3303で示したドットはCドットとYドットが重なって形成されていること示す。図より、図27に示した紙面上のドット配置と比べて、Kドットと有彩色のドットの重なりが低減していることがわかる。
(画像処理構成)
本実施例の画像形成システムの画像処理構成を説明する。図34は、実施例3の画像形成システムの画像処理構成を説明するブロック図である。
ホスト1500で動作するプリンタドライバ1602は、アプリケーションプログラム1601から受け取った入力画像データをハーフトーンデータに変換して画像形成装置1501に出力する。入力画像データからハーフーンデータへの変換は、解像度変換部2801カラーマッチング部1604、選択部3401、Kカラー非排他配置処理部3402、Kカラー排他配置処理部3403によって実行される。
画像形成装置1501は、プリンタドライバ1602から受け取ったハーフトーンデータをドット配置パターン化処理部2803、パス分解部1609によってインク吐出信号に変換し、記録ヘッド1513で記録媒体1408へ記録する。
選択部3401は、入力色信号に応じてKドットとカラードットを排他配置するか排他配置を行わないかを選択する。排他配置を選択した場合はKカラー排他配置処理部3402に進み、排他配置を行わないことを選択した場合はKカラー非排他配置処理部3403に進む。
Kカラー排他配置処理部3402は、色分解部1605とハーフトーン処理部2802がそれぞれ実施例2で説明した処理を行い、色域が広く暗部色再現の良好なKドットとカラードットを排他配置したハーフトーンデータを出力する。一方、Kカラー非排他配置処理部3403は、色分解部3404とハーフトーン処理部3405とによって、Kドットとカラードットを排他しない粒状性の良好なハーフトーンデータを出力する。
本実施例の画像形成装置は、選択部3401、Kカラー非排他配置処理部3403の色分解部3404およびハーフトーン処理部3405以外は、上述の実施例2と同じ構成であるため、説明は省略する。
選択部3401の処理を、図35に示すフローチャートを用いて説明する。選択部3401は、次の手順でKドットとカラードットを排他配置するか排他配置を行わないかを選択する。まず、ステップS3501において、選択部3401への入力色信号R’G’B’inが、外郭暗部の色信号であるか判定する。外郭暗部とは、例えば、図18において6つの四面体Kp−A−Mp’−Rp’、Kp−A−Rp’−Yp’、Kp−A−Yp’−Gp’、Kp−A−Gp’−Cp’、Kp−A−Cp’−Bp’、Kp−A−Bp’−Mp’が占める暗部の色域における最外郭である。点A、点Mp’、点Rp’、点Yp’、点Gp’、点Cp’、点Bp’は、例えば、(R’,G’,B’)=(64,64,64)、(64,0,64)、(64,0,0)、(64,64,0)、(0,64,0)、(0,64,64)、(0,0,64)である。なお、上記四面体に限らず、実施例1のように四面体Kp−Wp−Mp−Rp、Kp−Wp−Rp−Yp、Kp−Wp−Yp−Gp、Kp−Wp−Gp−Cp、Kp−Wp−Cp−Bp、Kp−Wp−Bp−Mpが占める色域を暗部としてもよい。また、上述の選択部3401による選択は、例えば、黒色色材量データの値が何れの有彩色色材量データの値よりも大きいか否かを入力画像データから判定してもよい。そして、判定の結果、黒色色材量データの値が何れの有彩色色材量データの値よりも大きい色域で黒色色材データと有彩色色材データとの排他配置を実行し、それ以外の色域では排他制御をしない選択としてもよい。あるいは、上述した外郭のうち黒色色材量データの値が0でない色域を外郭暗部としてもよい。
入力色信号R’G’B’inが外郭暗部の色信号と判定された場合、ステップS3502に進む。一方、入力色信号R’G’B’inが外郭暗部の色信号でないと判定された場合、ステップS3503に進む。
ステップS3502では、Kドットとカラードットを排他配置することを選択してKカラー排他配置処理部3402に入力色信号を出力する。
ステップS3503では、Kドットとカラードットを排他配置しないことを選択してKカラー非排他配置処理部3403に入力色信号を出力する。
次に、Kカラー非排他配置処理部3403について説明する。色分解部3404は、参照する色分解テーブルが色分解テーブル格納部3406に格納される色分解テーブルであることを除くと、上述した実施例1の色分解部1605と同じ構成である。色分解テーブル格納部3406に格納される色分解テーブルは、上述した暗部色域を拡大するための条件を満たさなくともよく、一般的な色分解テーブルを用いてよい。すなわち、黒−カラーラインにおいて、黒インクの色材量信号Kと、有彩色インクの色材量信号C、M、Yのうち最も大きい信号値Colmaxとの和は255でなくてもかまわない。さらに、一般的な色分解テーブルなので、図19の黒−カラーラインにおいて、有彩色インクの色材量信号C、M、Yは全てが0以外の値を取る場合があってもよい。さらに、入力色信号によっては、Kドットの代わりにC、M、Yドットで形成した方が粒状性の良好な画像を得ることができる。よって、黒−カラーラインにおける色材量信号Kの値は、色分解テーブル格納部1608に格納される色分解テーブルの値よりも小さな値が設定される。また、黒−カラーラインにおける色材量信号C、M、Yの値は、色分解テーブル格納部1608に格納される色分解テーブルの値よりも大きな値が設定される。
ハーフトーン処理部3405は、一般的な誤差拡散法が実行される。ハーフトーン処理部3405では、色分解部3404で決定された色信号値C、M、Y、Kの8ビット(0〜255)のデータが、9値(0〜8)データに変換される。本実施例において、ハーフトーン処理部の構成、画素の処理走査は、実施例1と同様であるため説明を省略するが、図20、21、23を適宜利用して説明を行う。
図36は、ハーフトーン処理部3405が行う動作を説明するためのフローチャートである。
処理が開始されると、処理すべき8ビットの画素データが入力される(ステップS3601)。
次に、累積誤差加算部2002において、入力された画素データに対し、累積誤差メモリ2007に格納された、画素位置に対する累積誤差が加算される(ステップS3602)。
ステップS3602において、累積誤差加算部2002では、入力された画素データに対し、当該画素の横方向の位置x(0<x≦W)に対応した累積誤差E(x)の値が加算される。すなわち、入力端子2001に入力された画素データをI、ステップ3602による累積誤差加算後のデータをI´とすると、
I´=I+E(x) ・・・(56)
となる。
続くステップS3603では、累積誤差加算後のデータI´と閾値設定端子2003により入力された閾値とを比較し、量子化処理を行う。本実施形態では、8つの閾値と累積誤差加算後の画像データI´を比較することにより、量子化後の画像データを9段階に振り分けて、出力端子2008に送る出力画素データの値を決定するものとする。すなわち、累積誤差加算部2002から入力された画素データに対し、出力階調値Oは次式により決定される。
O=0 (I´<16) ・・・(57)
O=32 (16≦I´<48) ・・・(58)
O=64 (48≦I´<80) ・・・(59)
O=96 (80≦I´<112) ・・・(60)
O=128 (112≦I´<144) ・・・(61)
O=160 (144≦I´<176) ・・・(62)
O=192 (176≦I´<208) ・・・(63)
O=224 (208≦I´<240) ・・・(64)
ここで、説明の都合上、各出力階調値Oに対し以下のような名称を与える。すなわち、O=0をレベル0、O=32をレベル1、O=64をレベル2、O=96をレベル3、O=128をレベル4、O=160をレベル5、O=192をレベル6、O=224をレベル7、そしてO=225をレベル8とそれぞれ称することにする。
以上の処理により、量子化処理が完了する。
次に、累積誤差加算部2005において、累積誤差加算後の画素データI´と出力画素値Oとから、次式によって量子化誤差Eを算出する(ステップS3604)。
E=I´−O
さらに、ステップS3605では、誤差拡散部2006において、注目している画素の横方向位置xに応じて、以下のように誤差の拡散処理を行う。すなわち、記憶領域E0およびE(x)に格納すべき量子化誤差を、以下の処理に従って算出し、累積誤差メモリに格納する。尚、式中の矢印は代入演算を表す。
E(x+1)←E(x+1)+E×7/16 (x<W) ・・・(65)
E(x−1)←E(x−1)+E×3/16 (x>1) ・・・(66)
E(x)←E0+E×5/16 (1<x<W) ・・・(67)
E(x)←E0+E×8/16 (x=1) ・・・(68)
E(x)←E0+E×13/16 (x=W) ・・・(69)
E0←E×1/16 (x<W) ・・・(70)
E0←0 (x=W) ・・・(71)
以上で、入力端子2001に入力された1画素分の誤差拡散処理が完了する。
ステップS3606では、ステップS3601〜ステップS3605の各処理が画像の全画素に対して施されたか否かを判定する。すなわち、入力された画素が、図20の画素2102まで達したか否かを判断し、達していない場合には、矢印の方向に注目画素を1つ分進め、再びステップS3601に戻る。全画素に対して処理が行われたと判断された場合、本実施形態のハーフトーン処理は完了する。C、M、Y、K各色で上記処理を実行し、色分解部3405処理にて出力された256値の色材量信号(C,M,Y,K)が、9値の信号(C’,M’,Y’,K’)に変換される。
本実施例では、誤差拡散法により9値化処理を実行する方法について説明を行ったが、例えば多値ディザ法を用いて9値化処理を実行してもよく、ハーフトーンの処理方法が限定されるものではない。
また、本実施例では、Kカラー排他処理部3402を実施例2の構成とする例を説明したが、Kカラー排他処理部3402は実施例1の構成であっても良い。この場合、ハーフトーン処理部2802の代わりに実施事例1のハーフトーン処理部1606が利用される。さらに、ハーフトーン処理部1606の出力は、実施例1と同様に、ドット配置パターン化処理部2803を介さずパス分解部1609へ出力される。
上述した通り、黒色色材データと有彩色色材データとを排他処理するか否かの制御を切り替えることで、粒状性低下を抑制した上で暗部の色域を拡大できる。
実施例1から実施例3までのハーフトーン処理では、誤差拡散法を前提にして説明を行った。上述した実施例中にも記載したが、ハーフトーン処理は誤差拡散法に限定されず、例えばディザ法を用いて量子化を行ってもよい。本実施例では、ディザ法を用いた処理について説明を行う。尚、ハーフトーン処理部以外は、実施例1と同様の構成であるため、説明を省略する。
まず、黒インクが記録されるような暗部色域に関して説明する。図38にディザ法で用いられる、ドットを配置するか否かを決定する閾値群であるディザマトリクスを示した。図38(a)が黒インク用のディザマトリクスであり、図38(b)がカラーインク用のディザマトリクスである。カラーインクは全て同じマトリクスを用いる。図38(a)と図38(b)からわかるように、黒インク用のディザマトリクスとカラーインク用のディザマトリクスとでディザの閾値群が記録媒体上の所定領域に対して逆の配置順になっている。このように逆順のマトリクスにすることで黒インクとカラーインクが排他される。なお、説明の便宜上、図38では記録媒体上の所定領域を4×4の例で示したが、周期性が目につかないよう、256×256のサイズのマトリクスなど、より大きなサイズのマトリクスを用意することが好ましい。図39にK=10/16、C=6/16、M=0/16、Y=4/16の場合の例を示した。図38のディザマトリクスを適用すると、黒インクとカラーインクが排他され、カラーインク同士はインク量の少ないYドットがインク量の多いCドットに必ず重なっていることがわかる。
次に、黒インクが記録されないような明部色域に関して説明する。ここで、図40のCIELab色空間におけるa*−b*平面で示す通りで、明部を領域1、領域2、領域3に分割する。領域1はマゼンタ色相からイエロ色相の間、領域2はイエロ色相からシアン色相の間、領域3はシアン色相からマゼンタ色相の間をそれぞれ示している。一般的に、C、M、Y、Kの基本4色が搭載されている画像形成装置において、領域1はマゼンタインクとイエロインクが支配的に用いられる。同様に、領域2はイエロインクとシアンインク、領域3はシアンインクとマゼンタインクが支配的に用いられる。
図41に明部色域で用いられるディザマトリクスを示す。実質的に用いられることはないが、前記領域によらず図41(a)が黒インク用のディザマトリクスであり、図38(a)と同一のディザマトリクスとなっている。図41(b)、図41(c)、図41(d)はカラーインク用のディザマトリクスであり、図41(b)と図41(c)が逆順になっている。図41(d)は、図41(b)と位相をずらしたようなディザマトリクスとなっている。
図40に示す各領域について、図41のディザマトリクスの適用方法を説明する。図40の領域1では、マゼンタインク用のディザマトリクスとして図41(b)、イエロインク用ディザマトリクスとして図41(c)、シアンインク用のディザマトリクスとして図41(d)がそれぞれ適用される。図40の領域2では、イエロインク用ディザマトリクスとして図41(b)、シアンインク用のディザマトリクスとして図41(c)、マゼンタインク用のディザマトリクスとして図41(d)がそれぞれ適用される。図40の領域3では、シアンインク用のディザマトリクスとして図41(b)、マゼンタインク用のディザマトリクスとして図41(c)、イエロインク用ディザマトリクスとして図41(d)がそれぞれ適用される。これによって、前記各領域で支配的に使用されるインク同士が互いに極力排他される。
図42にK=0/16、C=8/16、M=0/16、Y=8/16の場合の例を示した。図41のディザマトリクスを適用すると、カラーインク同士が排他されていることがわかる。また、精度は落ちるが、一部のカラーインクとブラックインクとが重なってもよい。
尚、本実施例では簡単のため、ベイヤー型のディザマトリクスを例にとって説明を行ったが、ディザマトリクスはこれに限定されるものではなく、公知の技術であるブルーノイズマスク法を用いても良い。また、得られる2値画像はブルーノイズ特性でなくても良く、例えばグリーンノイズ特性であってもよい。
実施例1から実施例4では、黒インクとカラーインクを排他に配置する例について説明したが、紙送り量が変動するなど、ドットの着弾位置がばらつく場合には、明度変動を抑制するため、かえって排他制御を行わない方が良い場合もある。本実施例では、排他制御を行う画素と行わない画素の割合を制御可能な画像形成装置について説明を行う。尚、ハーフトーン処理部以外は、実施例1と同様の構成であるため、説明を省略する。
図44は、本実施例のハーフトーン処理部1606が行う動作を説明するためのフローチャートである。ステップS4401からステップS4403の処理は、それぞれ、上述したステップS2201からステップS2203の処理と同じであるため、説明を省略する。
ステップS4404では、乱数発生器で疑似乱数を生成する。生成される乱数は、例えば、0から1024の何れかの整数値である。また、乱数発生器は、例えば、各値を一様の確率で生成するものを利用する。
次にステップS4405では、ステップS4404で生成した乱数と所定の閾値とを比較し、生成した乱数が閾値以下であればステップS4406に進み、他の場合はステップS4408に進む。閾値は、例えば、乱数発生器が生成する範囲の整数値である。閾値が大きいほど、黒インクとカラーインクを排他制御する画素の割合が高くなる。閾値の値が乱数発生器の生成する最大値の3/4であれば、75%の画素が排他制御される。好適には、半分以上の画素が排他制御されるように512以上の値を閾値に設定する。なお、排他制御される画素が半分になる必要はなく、閾値は予め設定された値を利用してもよいし、ユーザから取得してもよいし、画像形成装置が備えるセンサの出力値に基づいて設定するようにしてもよい。
ステップS4406からステップS4411の処理は、それぞれ、上述したステップS2204からステップS2209の処理と同じであるため、説明を省略する。
本実施例で形成される画像は、黒ドットと重なるカラードットの割合が、排他制御を行わないランダム配置の場合の割合と、排他制御を行ったときの割合との間となる。排他制御を行わないランダム配置の場合の割合は、上述したようにノイゲバウアー方程式によって算出される。また、排他制御を行ったときは、黒ドットとカラードットは重ならないため、その割合は0である。つまり、本実施例の画像形成装置によれば、閾値の値によって、黒ドットと重なるカラードットの割合をノイゲバウアー方程式に基づいて算出される割合よりも低くなるように制御できる。言い換えれば、黒ドットとカラードットとが記録媒体上で排他に配置される割合は、ノイゲバウアー方程式に基づいて算出される、黒ドットとカラードットとが前記記録媒体上で排他に配置される割合よりも高い。
以上のように本実施例によれば、ドットの着弾位置がばらつく場合においても、明度変動を抑制しつつ、色域を広げることができる。
[その他の実施例]
(画像処理)
解像度変換方法は、バイキュービック法に限らない。また、記録媒体上のドット配置に合わせた解像度に変換するのが好ましい。
さらに、記録媒体上の異なる画素のドットは、できるだけ重ならず、かつ隙間の無いことが望ましい。図37は、画素配置の一例を示す模式図であり、記録媒体上の画素をより周密に配置する。図の3701が1画素を示す。このような画素配置を利用する場合は、解像度変換部において、入力画像データから図の各画素位置における色信号を補間計算すればよい。
(画像形成装置の構成)
前記実施例では4パス記録の構成を説明したが、主走査の回数は4回に限らない。2回や8回の主走査で記録する構成でもよい。
また、本実施形態は、主走査を行わないフルラインタイプのインクジェットプリンタに対しても有効に適用できる。
さらに、電子写真プリンタや、昇華型プリンタのような他の記録方式の画像形成装置にも適用できる。この場合、記録材としてインクの代わりにトナーやインクリボンなどが利用される。また、前記実施例では、ホストコンピュータと組み合わされた画像形成システムの例を説明したが、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として用いられる画像形成装置の形態としても良い。また、リーダ等と組み合わされた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態をとるもの等であってもよい。
(記録剤の種類)
画像形成装置には、実施例1から実施例4に記載した黒インク(黒色色材)とC、M、Yの有彩色インク以外のインク(記録剤あるいは色材)が搭載されていても良い。具体的には、前記黒インクより相対的に明度の高いグレーインク(グレー色色材)や前記有彩色インクより相対的に明度の高い淡色インク(淡色色材)が更に搭載されていてもよい。その場合も、前記黒インクと黒以外のインクとは排他され、排他に記録される黒以外のインクは1色以下とする。また、黒インクの代わりとして、高濃度の黒色を再現可能なグレーインクに上記実施例を適用してもよい。さらに、グレーの淡色インクを有彩色インクとして扱ってもよい。また、黒インクを2種類搭載したプリンタにおいては、一方の黒インクに対してのみ上記実施例を適用してもよい。
(プログラム、プリント媒体)
また、本発明は、上述した実施例の機能(例えば、上記のフローチャートにより示される工程)を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給することによっても実現できる。この場合、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が、コンピュータが読み取り可能に記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することにより、上述した実施例の機能を実現する。

Claims (9)

  1. 黒色色材と複数の有彩色色材とを用いて記録媒体上に画像を形成する画像形成装置であって、
    入力画像データから、黒色色材のドットを記録媒体上に配置させるための黒色色材データと複数の有彩色色材各々のドットを前記記録媒体上に配置させるための複数の有彩色色材データとを生成する生成手段と、
    前記黒色色材データと前記複数の有彩色色材データとに基づき、前記黒色色材と前記複数の有彩色色材とを用いて記録媒体上に画像を形成する形成手段と
    を有し、
    前記入力画像データは、前記黒色色材に対応する黒色色材データと前記複数の有彩色色材のそれぞれに対応する複数の有彩色色材データとを有し、
    前記生成手段は、前記黒色色材と前記複数の有彩色色材とを用いて再現可能である色域における暗部の最外殻に位置する色において、前記黒色色材のドットと前記複数の有彩色色材各々のドットとが前記記録媒体上で排他に配置されるように前記黒色色材データと前記複数の有彩色色材データとを生成し、
    前記最外殻に位置する色に対応する、前記生成手段により生成される前記黒色色材データの値と、該色に対応する、前記生成手段により生成される前記複数の有彩色色材データの値のうち最大となる値との和は、前記入力画像データの最大値と等しいことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記生成手段は、前記最外殻に位置する色において、前記複数の有彩色色材各々のドット同士が重ねて配置されるように前記複数の有彩色色材データを生成することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記画像形成装置は、前記黒色色材と前記複数の有彩色色材と、該黒色色材より明度が高いグレー色色材とを用いて前記記録媒体上に画像を形成することを特徴とする請求項1又は請求項に記載の画像形成装置。
  4. 前記生成手段は、前記黒色色材のドットを前記記録媒体上に集中して配置させるための前記黒色色材データを生成することを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記最外殻に位置する色に対応する前記黒色色材データの値は、該色に対応する前記複数の有彩色色材データの値の何れよりも大きいことを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記生成手段は、前記黒色色材と前記複数の有彩色色材とを用いて再現可能である色域における暗部に位置する色のうち、前記最外殻以外の色においては、前記黒色色材のドットと前記複数の有彩色色材各々のドットとが前記記録媒体上で排他に配置されるように前記黒色色材データと前記複数の有彩色色材データとを生成する制御を行わないことを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記生成手段は、前記最外殻に位置する色において、前記入力画像データに応じて前記記録媒体上の所定領域に前記ドットを配置するか否かを決定する閾値群を保持し、前記閾値群は、前記黒色色材のドットを配置するための閾値群と前記複数の有彩色色材各々のドットを配置するための閾値群とが前記所定領域に対して互いに逆の配置順であることを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか一項に記載の画像形成装置。
  8. コンピュータを、請求項1乃至請求項の何れか一項に記載された画像形成装置の各手段として機能させることを特徴とするプログラム。
  9. 黒色色材と複数の有彩色色材とを用いて記録媒体上に画像を形成する画像形成方法であって、
    入力画像データから、黒色色材のドットを記録媒体上に配置させるための黒色色材データと複数の有彩色色材各々のドットを前記記録媒体上に配置させるための複数の有彩色色材データとを生成する生成工程と、
    前記黒色色材データと前記複数の有彩色色材データとに基づき、前記黒色色材と前記複数の有彩色色材とを用いて記録媒体上に画像を形成する形成工程と
    を有し、
    前記入力画像データは、前記黒色色材に対応する黒色色材データと前記複数の有彩色色材のそれぞれに対応する複数の有彩色色材データとを有し、
    前記生成工程は、前記黒色色材と前記複数の有彩色色材とを用いて再現可能である色域における暗部の最外殻に位置する色において、前記黒色色材のドットと前記複数の有彩色色材各々のドットとが前記記録媒体上で排他に配置されるように前記黒色色材データと前記複数の有彩色色材データとを生成し、
    前記最外殻に位置する色に対応する、前記生成工程により生成される前記黒色色材データの値と、該色に対応する、前記生成工程により生成される前記複数の有彩色色材データの値のうち最大となる値との和は、前記入力画像データの最大値と等しいことを特徴とする画像形成方法。
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