JP5825214B2 - 差動信号伝送用ケーブル - Google Patents

差動信号伝送用ケーブル Download PDF

Info

Publication number
JP5825214B2
JP5825214B2 JP2012163258A JP2012163258A JP5825214B2 JP 5825214 B2 JP5825214 B2 JP 5825214B2 JP 2012163258 A JP2012163258 A JP 2012163258A JP 2012163258 A JP2012163258 A JP 2012163258A JP 5825214 B2 JP5825214 B2 JP 5825214B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insulator
differential signal
signal transmission
transmission cable
metal foil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012163258A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013157309A (ja
Inventor
晴之 渡辺
晴之 渡辺
杉山 剛博
剛博 杉山
明成 中山
明成 中山
雅文 加賀
雅文 加賀
壮平 児玉
壮平 児玉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Metals Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
Priority to JP2012163258A priority Critical patent/JP5825214B2/ja
Publication of JP2013157309A publication Critical patent/JP2013157309A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5825214B2 publication Critical patent/JP5825214B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B11/00Communication cables or conductors
    • H01B11/18Coaxial cables; Analogous cables having more than one inner conductor within a common outer conductor
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B11/00Communication cables or conductors
    • H01B11/18Coaxial cables; Analogous cables having more than one inner conductor within a common outer conductor
    • H01B11/1834Construction of the insulation between the conductors
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B11/00Communication cables or conductors
    • H01B11/18Coaxial cables; Analogous cables having more than one inner conductor within a common outer conductor
    • H01B11/20Cables having a multiplicity of coaxial lines
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B11/00Communication cables or conductors
    • H01B11/18Coaxial cables; Analogous cables having more than one inner conductor within a common outer conductor
    • H01B11/1808Construction of the conductors
    • H01B11/183Co-axial cables with at least one helicoidally wound tape-conductor

Description

本発明は、差動信号伝送用ケーブルに関する。
従来の技術として、平行に並べられた一対の絶縁電線に、さらに、少なくとも1本のドレイン導体を平行に並べ、この一対の絶縁電線とドレイン導体とを一括して金属箔テープで巻き回してシールド導体とし、このシールド導体の外周部を外被で覆った平行2心シールド電線が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の平行2心シールド電線は、金属箔テープの巻き回しによりシールド導体を形成するので、製造にかかる時間を短縮することができる。
特開2002−289047号公報
特許文献1に係る平行2心シールド電線は、短手方向の断面において、金属箔テープが平坦な部分が生じる。この平坦な部分は、金属箔テープの張力の方向と、平坦な部分の表面が作る面と、が平行となるため、張力に基づく金属箔テープを押し付ける圧力が発生しなくなり、金属箔テープが緩み易くなる。従来の平行2心シールド電線は、金属箔テープの緩みによって、スキュー(skew)および差動同相変換量(すなわち、差動モードから同相モードへの変換量)が増加する問題がある。
従って、本発明の目的は、スキューおよび差動同相変換量を抑制する差動信号伝送用ケーブルを提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、互いに平行に並列する一対の差動信号線と、前記一対の差動信号線を一括して被覆する絶縁体と、前記絶縁体の外周に巻き付けられたシールド導体とを備え、前記絶縁体は、その長手方向に垂直な断面における外周形状が凸円弧状に湾曲して連続し、前記一対の差動信号線の並列方向に沿った第1の方向における幅が前記第1の方向に直交する第2の方向における幅よりも大きい長円形状であり、前記外周形状が、前記第1の方向の両端部における一対の対称形状の楕円弧である第1の曲線部と、前記第2の方向の両端部における一対の対称形状の楕円弧である第2の曲線部とからなる差動信号伝送用ケーブルを提供する。
前記絶縁体は、前記外周形状が、前記第1の曲線部の前記楕円弧の前記第1の方向における短径又は長径を2a 1 、前記第1の曲線部の前記楕円弧の前記第2の方向における長径又は短径を2b 1 、前記第2の曲線部の前記楕円弧の前記第1の方向における長径を2a 2 、前記第2の曲線部の前記楕円弧の前記第2の方向における短径を2b 2 とし、前記第1の曲線部の前記楕円弧の前記第2の曲線部との接続点の位相角をθ 0 、前記第2の曲線部の前記楕円弧の前記第1の曲線部との接続点の位相角をφ 0 とするとき、下記式(1)により表される条件を満たすことが好ましい。
上記差動信号伝送用ケーブルの前記絶縁体は、前記外周形状の曲率半径の最小値が、前記外周形状の曲率半径の最大値の1/20以上1/4以下であることが好ましい。
上記式(1)における前記a2は、前記a1、前記b1、及び前記b2の何れよりも大きいことが好ましい。
上記式(1)における前記a1、前記b1、及び前記b2は、共通の値であるとよい。
上記の差動信号伝送用ケーブルは、前記シールド導体を被覆した被覆部材を備え、前記シールド導体が、絶縁部材と、前記絶縁部材の前記被覆部材と向い合う面に設けられた導電膜と、を有することが好ましい。
上記の差動信号伝送用ケーブルは、シールド導体が、絶縁体の長手方向に沿って継ぎ目、または重なり合う領域を有し、被覆部材が、シールド導体上に継ぎ目または重なり合う領域をらせん状に有することが好ましい。
上記の差動信号伝送用ケーブルは、シールド導体が、絶縁体上に継ぎ目または重なり合う領域をらせん状に有し、被覆部材が、編組であることが好ましい。
上記の差動信号伝送用ケーブルは、絶縁体が、発泡材料を用いて形成されることが好ましい。
上記の差動信号伝送用ケーブルは、内部よりも発泡度の小さい層を外側に有することが好ましい。
本発明に係る差動信号伝送用ケーブルによれば、スキューおよび差動同相変換量を抑制することができる。
図1は、実施例1に係る差動信号伝送用ケーブルの斜視図である。 図2(a)は、実施例1に係る差動信号伝送用ケーブルを短手方向で切断した断面図であり、(b)は、差動信号伝送用ケーブルを短手方向で切断した断面の模式図である。 図3(a)は、比較例1に係る断面が円形状となる絶縁電線に押え巻きテープを巻き付けた場合の張力Tと圧力Pとの関係を示す模式図であり、(b)は、比較例2に係る平坦部を有する絶縁電線に押え巻きテープを巻き付けた場合の張力Tと圧力Pとの関係を示す模式図である。 図4は、実施例1に係る差動信号伝送用ケーブルの曲率半径と金属箔テープの緩みが発生する確率との関係を示す図である。 図5(a)は、実施例2に係る差動信号伝送用ケーブルの断面図であり、(b)は、曲率半径の最大値と最小値とに関するグラフである。 図6は、実施例3に係る差動伝送用ケーブルの断面図を示す。 図7(a)は、実施例4に係る差動信号伝送用ケーブルの長手方向に垂直な短手方向の断面図であり、(b)は、(a)における絶縁体の外周形状を示す図である。 図8は、比較例3に係る差動伝送用ケーブルの断面の外周形状を示し、(a)は外周形状の全体図であり、(b)は(a)の部分拡大図である。 図9は、変形例に係る差動信号伝送用ケーブルの斜視図である。
[実施の形態の要約]
実施の形態に係る差動信号伝送用ケーブルは、互いに平行に並列する一対の差動信号線と、前記一対の差動信号線を一括して被覆する絶縁体と、前記絶縁体の外周に巻き付けられたシールド導体とを備え、前記絶縁体は、その長手方向に垂直な断面における外周形状が凸円弧状に湾曲して連続し、前記一対の差動信号線の並列方向に沿った第1の方向における直径が前記第1の方向に直交する第2の方向における直径よりも大きい長円形状である。
(差動信号伝送用ケーブル1の構成の概要)
図1は、実施例1に係る差動信号伝送用ケーブル1の斜視図である。図2(a)は、実施例1に係る差動信号伝送用ケーブル1を短手方向(長手方向に垂直な方向)で切断した断面図であり、(b)は、差動信号伝送用ケーブル1を短手方向で切断した断面の模式図である。図2(b)に点線で示す2つの円は、説明を容易にするために図示したものであり、差動信号伝送用ケーブル1と同程度の短手方向の断面形状を有するケーブルを作成する際、用いられる絶縁電線の断面形状を示している。以下では、特に断らない限り、断面は短手方向で切断した断面を示すものとする。
この差動信号伝送用ケーブル1は、一例として、10Gbps以上の差動信号を用いたサーバ、ルータおよびストレージ等の電子機器間または電子機器内の差動信号伝送用のケーブルである。
この差動信号伝送とは、一対の導線において、位相が180°異なる信号をそれぞれの導線に伝送し、受信装置側において、この位相が異なる2つの信号の差分を取り出すものである。この一対の導線に流れる電流は、互いに逆方向に流れているため、この電流が流れる伝送経路である導線から放射される電磁波が小さくなる。また、差動信号伝送は、外部から受けたノイズが2つの導線に等しく重畳することから、差分を取ることにより、ノイズを除去することが可能となる。
本実施例に係る差動信号伝送用ケーブル1は、例えば、図1に示すように、離れて平行に並んだ一対の導線2(差動信号線)と、一対の導線2を被覆し、短手方向の断面の外周形状が曲率半径が異なる複数の曲線を組み合わせた形状となる絶縁体3と、絶縁体3に巻き付けて設けられ、短手方向の断面の内周形状が絶縁体3の外周形状に基づいた複数の曲線を組み合わせた形状となるシールド導体としての金属箔テープ7を備えて概略構成されている。
一対の導線2は、互いに平行に並列している。絶縁体3は、この一対の導線2を一括して被覆している。また、金属箔テープ7は、絶縁体3の外周に巻き付けられている。絶縁体3は、その長手方向に垂直な断面における外周形状が凸円弧状に湾曲して連続し、一対の導線2の並列方向に沿った第1の方向における直径が前記第1の方向に直交する第2の方向における直径よりも大きい長円形状である。すなわち、絶縁体3の外周形状は、平坦な部分や窪んだ部分のない、全体が滑らかに連続した凸曲面からなる形状である。
また、本実施例に係る差動信号伝送用ケーブル1は、例えば、金属箔テープ7を被覆した被覆部材としての押え巻きテープ8を備え、金属箔テープ7が、絶縁部材としてのプラスチックテープ5と、プラスチックテープ5の絶縁体3と向い合う面の反対側の面(すなわち、押え巻きテープ8と向かい合う面)に設けられた導電膜としての金属箔6と、を備えている。
導線2は、例えば、銅等の電気良導体の単線、または、この電気導体にメッキ等を施した単線である。また、導線2の直径2rは、例えば、0.511mmである。さらに、導線2と導線2の間隔Lは、例えば、0.99mmである。この間隔Lは、導線2の断面における、導線2の中心と導線2の中心との間隔を示している。なお、導線2は、例えば、屈曲特性を重視する場合、複数の導線を撚って形成する撚線を用いても良い。
絶縁体3は、例えば、比誘電率、誘電正接の小さい材料を用いて形成される。この材料は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフロロアルコキシ(PFA)、ポリエチレン等である。なお、絶縁体3は、比誘電率、誘電正接を小さくするため、発泡材料として発泡絶縁樹脂を用いて形成されても良い。絶縁体3は、例えば、発泡絶縁樹脂を用いて形成される場合、樹脂に発泡剤を練り込み、成型時の温度によって発泡度を制御する方法、窒素等のガスを成型圧力で注入し、圧力解放時に発泡させる方法等を用いて形成される。
絶縁体3は、例えば、図2(b)に示すように、断面形状が略楕円形状(長円形状)であり、一例として、長軸方向(一対の導線2の並列方向に沿った第1の方向)の幅W1が2.8mm、短軸方向(第1の方向に直交する第2の方向)の幅W2が1.54mmである。幅W1は幅W2よりも大きく(W1>W2)、本実施例では幅W1が幅W2の約1.8倍である。
また、絶縁体3は、例えば、図2(b)に点線で示す2つの円(楕円ではない真円)の頂点を結んだ面と絶縁体3の外周の一部とで囲まれる領域30(斜線で示す領域)を有する。この点線で示す円は、例えば、絶縁体3の断面の外周に内接する円である。領域30は、例えば、図2(b)に点線で示す2つの円を絶縁電線とする場合、この2つの絶縁電線を被覆する絶縁体には、形成されない絶縁体3の領域を示している。この領域30の最大の幅tは、一例として、0.07mmである。以下に、比較例1および比較例2を参照しながら、絶縁体3の断面形状について、さらに説明する。
図3(a)は、比較例1に係る断面が円形状となる絶縁電線100に金属箔テープ101を巻き付けた場合の張力Tと圧力Pとの関係を示す模式図であり、(b)は、比較例2に係る平坦部103を有する絶縁電線102に金属箔テープ101を巻き付けた場合の張力Tと圧力Pとの関係を示す模式図である。
ここで、差動信号伝送用ケーブル1は、数Gbpsの高速信号を伝送するため、スキューを低減する必要がある。このスキューとは、差動信号間の到着時間の時間差(すなわち、ペア内スキュー)を示す。
スキューは、例えば、2本の絶縁電線を用いてケーブルが形成される場合、絶縁体の僅かな誘電率差、絶縁体の僅かな外径の差、絶縁体の長手方向に添えられるドレイン線の僅かなずれ、絶縁体の外側に設けられる金属箔テープの緩みによる絶縁体と金属箔テープとの界面にできる空隙等に起因して発生する。
また、差動信号伝送用ケーブル1は、EMI(Electro−Magnetic Interference)を低減する必要から、差動同相変換量を低く抑える必要がある。ケーブルの(左右)対称性が良くないと、入力した差動信号の一部が同相信号に変換されてしまう。この同相に変換されてしまう割合を差動同相変換量と言う。特に、ポート1の差動信号に対するポート2にあらわれる同相信号の割合は、Sパラメータとして測定することができ、「Scd21」であらわされる。
スキューを低減する方法としては、2つの導体を1つの絶縁体で一緒に被覆することで、絶縁体の誘電率差を抑える方法が知られている。また、他の方法として、2つの絶縁電線を、シールド用の導電体で覆う前に、絶縁体のテープを巻き付けて、シールドと導体の距離を相対的に離すことで、導体間の電磁結合を強くし、スキューが発生し難いケーブルとする方法も知られている。
上記のスキューを低減する方法は、絶縁体内部の誘電率差に起因するスキューには、一定の効果が確認され、絶縁体の外周形状を一定とすること、導体の位置ずれが起きないようにすることと併せることで、スキューの低減を図れる。
しかし、絶縁体に巻き付ける金属箔テープの緩みにより生じる空隙による影響は、上記の対策を施しても僅かに残る。特に、空隙が一対の導体に対して非対称な位置に発生すると、同相信号の到達時間差が発生し、差動信号の到着時間に与える影響の程度が一対の導体の間で異なることとなるので、スキューが生じやすくなる。差動信号伝送用ケーブル1は、例えば、10Gbps相当の高速信号伝送用のケーブルとして用いられる際には、この空隙による影響により、歩留まりが下がる問題がある。
この金属箔テープの緩みは、例えば、金属箔テープを絶縁体に巻き付ける場合、または金属箔テープを縦添えし、押え巻きテープを巻き付ける場合、のいずれの場合にも発生する。
巻き付けた金属箔テープが緩む原因は、例えば、金属箔テープが絶縁体を押す力、すなわち、金属箔テープが絶縁体に与える圧力Pが小さいことが挙げられる。
図3(a)に示すように、断面が円形状となる絶縁電線100に金属箔テープ101を巻き付ける比較例1の場合、金属箔テープ101の張力Tと釣り合うように、絶縁電線100に力が作用する。
この力が、絶縁電線100の側面に加わる圧力Pとなるが、この圧力は、P=T/(2wr1)(w:金属箔テープ101の幅、r1:絶縁電線100の半径)で示す関係を有する。
一方、図3(b)に示すように、断面が平坦部103と曲線部104とを組み合わせた形状となる絶縁電線102に金属箔テープ101を巻き付ける比較例2の場合、曲線部104には、上記のP=T/(2wr1)で示すPと同じ圧力が加わる。しかし、平坦部103においては、金属箔テープ101の張力Tの方向と、平坦部103の表面が作る面と、が平行となるので、張力Tに基づいて平坦部103に付加される圧力Pはゼロとなる。
ここで、円形状の絶縁電線を2つ並べて形成された断面形状、および図3(b)に示すような曲線部104と平坦部103とを組み合わせた断面形状のいずれにおいても、金属箔テープ101を巻き付けたとき、その断面に、金属箔テープ101が直線状になる部分が存在する。
つまり、比較例2の場合、金属箔テープ101を巻き付ける際に、金属箔テープ101の張力Tと、平坦部103の表面が作る面とが平行となるため、平坦部103には、力が作用しない。平坦部103では、金属箔テープ101を巻き付ける際の差動信号伝送用ケーブルのわずかな動き、金属箔テープ101の張力の僅かな変化等により、巻き付ける金属箔テープ101の緩みが生じる。その結果、スキューが発生し、また、差動同相変換量が増加する。
上記の結果により、本実施例に係る絶縁体3は、図2(b)に示す斜線の部分である領域30を、図2(b)の紙面の上下に有する。従って、金属箔テープ7を巻き付けることにより生じる圧力Pのベクトルは、金属箔テープ7の張力Tの方向と、平坦部103の表面が作る面と、が平行となる箇所がなくなる。
金属箔テープ7のプラスチックテープ5は、例えば、ポリエチレン等の樹脂材料を用いて形成される。
金属箔テープ7の金属箔6は、例えば、プラスチックテープ5の一方の面に、銅またはアルミニウムを張り合わせて形成される。
また、金属箔テープ7は、絶縁体3の長手方向に沿って継ぎ目、または重なり合う領域を有する。本実施例に係る金属箔テープ7は、例えば、絶縁電線4の絶縁体3を覆うように、たばこ巻きされる。このたばこ巻きとは、絶縁体3の長手方向に金属箔テープ7を添え、絶縁体3の長手方向の側面から金属箔テープ7を1回で巻き付ける方法である。図1に示す継ぎ目70は、例えば、金属箔テープ7の長手方向の一方端部と他方端部とが対向することにより、長手方向に沿って生じる。また、金属箔テープ7が、絶縁体3の短手方向の外周よりも長いとき、金属箔テープ7の一方端部と他方端部とが重なり合う領域が生じる。また、金属箔テープ7は絶縁体3に巻き付けられている。このため、金属箔テープ7の断面の内周形状は、図2に示すように、絶縁体3の相似形となる。
押え巻きテープ8は、例えば、樹脂材料を用いて形成される。
押え巻きテープ8は、金属箔テープ7上に継ぎ目または重なり合う部分をらせん状に有する。本実施例に係る押え巻きテープ8は、例えば、金属箔テープ7を覆うように、らせん状に巻き付けられる。押え巻きテープ8は、短手方向の一方端部と他方端部とが重なり合わないように絶縁体3に巻き付けられる。従って、図1に示す継ぎ目80は、金属箔テープ7上にらせん状に形成される。また、押え巻きテープ8の一方端部と他方端部とが重なり合うように金属箔テープ7上に巻き付けられるとき、金属箔テープ7上に重なり合う領域がらせん状に生じる。
以下に、本実施例に係る差動信号伝送用ケーブル1の製造方法について説明する。
(差動信号伝送用ケーブル1の製造方法)
まず、一対の導線2を絶縁体3によって被覆し、絶縁電線4を作製する。具体的には、導線2を離して平行に配置する。この一対の導線2は、一例として、0.99mm離して平行に配置される。また、導線2の直径2rは、一例として、0.511mmである。次に、発泡ポリエチレンを用いて一対の導線2を被覆し、絶縁体3を形成する。この絶縁体3の形成は、発泡度を調整することにより、一例として、絶縁体3の比誘電率が1.5となるように行われる。
また、絶縁体3の形状は、図2(b)に示すような曲率半径が異なる複数の曲線からなる形状を有し、一例として、長軸方向の幅W1が2.8mm、短軸方向の幅W2が1.54mmとなる。ここで、領域30の最大幅tは、一例として、0.07mmである。この領域30の曲率半径は、一例として、7mmである。
この絶縁体3は、例えば、絶縁体3の形状に基づいた押出機の押出口金を作製し、この押出口金から一対の導線2と共に発泡ポリエチレンを押出すことにより形成される。
次に、絶縁電線4の長手方向に金属箔テープ7を添え、金属箔テープ7を絶縁電線4に巻き付ける。この巻き付けは、プラスチックテープ5側が絶縁体3に対向し、金属箔6側が外側に露出するように行われる。なお、金属箔6は、後工程においてハンダ付けが行われるため、外側に露出させている。
次に、押え巻きテープ8を金属箔テープ7にらせん状に巻き付け、所定の工程を経た後、差動信号伝送用ケーブル1を得る。
(曲率半径と金属箔テープ7の緩みの関係について)
図4は、図2に示す形状を有する差動信号伝送用ケーブルの曲率半径と金属箔テープの緩みが発生する確率との関係を示す図である。図4は、横軸が曲率半径、縦軸が金属箔テープ7の緩み発生率である。この金属箔テープ7の緩み発生率とは、作製したケーブル全体において、あるケーブル断面で絶縁体3と金属箔テープ7の間に空隙が発生する確率を示す。
金属箔テープ7の緩み発生率の測定は、以下に示す方法で実施する。まず、作製したケーブル全長から偏ることなく、ケーブルサンプルを抜き取り、ケーブルの断面を観察する。それぞれのサンプルにおいて、絶縁体3と金属箔テープ7の間に空隙が有るか無いかを確認し、サンプル全体の数に対する、空隙が有るサンプルの数の割合を緩み発生率とする。
この図4に示す測定結果から、絶縁体3の領域30の曲率半径が14mm(長軸方向に位置する曲線の曲率半径の20倍)以下であれば、金属箔テープ7の緩み発生率は、数%以下となり、差動信号伝送用ケーブル1の性能を維持することができる。
一方、領域30の曲率半径が2.8mm(長軸方向に位置する曲線の曲率半径の4倍)となるとき、金属箔テープ7の緩み発生率は低くなるが、領域30による厚みの増加が約0.25mmとなる。この増加により、差動信号伝送用ケーブル1の特性インピーダンスが大きくなる。また、曲率半径が2.8mmとして作製された差動信号伝送用ケーブル1は、複数の差動信号用伝送用ケーブルを撚り合わせたケーブルの外径が大きくなり、取り扱いが困難となる。よって、曲率半径の範囲は、4倍から20倍が好ましい。
(実施例1の効果)
本実施例に係る差動信号伝送用ケーブル1によれば、スキューおよび差動同相変換量を抑制することができる。具体的には、差動信号伝送用ケーブル1の絶縁体3の断面の外周は、図2(b)に示すように、曲率半径が異なる複数の曲線の組み合わせ、つまり、曲率半径が0.7mmの長軸方向に位置する曲線と、曲率半径が7mmの領域30を含んで構成される。よって、差動信号伝送用ケーブル1では、絶縁電線4に押え巻きテープ8を巻き付ける際、金属箔テープ7の張力Tと釣り合うように、絶縁体3の表面に常に圧力Pが加わる。張力Tを一定とすると、圧力Pは、断面の外周の曲率半径に反比例すると考えられるので、領域30における圧力Pは、長軸方向の約1/10に低下するが、領域30を絶縁体3に形成しない場合は、上記に示すように、直線部分において、絶縁体3に圧力Pが加わらない。
また、本実施例に係る絶縁体3は、領域30が形成されるため、圧力Pが、常に絶縁体3に付加されるので、金属箔テープ7を絶縁体3に巻き付ける際に、絶縁電線4が移動したり、押え巻きテープ8の張力Tが所定の張力より弱くなったりしたとしても、押え巻きテープ8の緩みの発生を抑制することができる。従って、金属箔テープ7の緩みを抑制することができるので、絶縁体3と金属箔テープ7との界面に生じる空隙の形成を抑制することができる。よって、本実施例に係る差動信号伝送用ケーブル1は、スキューおよび差動同相変換量が増大することによる性能の低下を抑制することができる。
実施例2は、絶縁体3の短手方向の断面の外周形状が楕円形状となる点において、実施例1とは異なっている。
図5(a)は、実施例2に係る差動信号伝送用ケーブル1の短手方向の断面図であり、(b)は、曲率半径の最大値と最小値とに関するグラフである。図5(b)中、横軸はx軸であり、縦軸はy軸である。この楕円において、x軸上に長軸が存在し、y軸上に短軸が存在する。なお、以下の各実施例において、実施例1と同じ構成および機能を有する部分については、実施例1と同じ符号を付し、その説明は省略するものとする。
本実施例における差動信号伝送用ケーブル1は、絶縁体3の外周形状が、焦点Aおよび焦点Bを有する楕円形状となっている。他の構成については、実施例1に係る差動信号伝送用ケーブル1と同様である。
また、本実施例に係る差動信号伝送用ケーブル1の製造方法は、長径(=2a)が3.20mm、短径(=2b)が1.64mmとなる楕円形状を有する絶縁体3を形成する点において、実施例1と異なっている。
本実施例に係る差動信号伝送用ケーブル1は、押え巻きテープ8を金属箔テープ7に巻き付ける際、圧力Pが、常に絶縁体3に付加される。また、金属箔テープ7が絶縁体3に付加する圧力Pのベクトルは、図5(b)に示す焦点Aおよび焦点Bのいずれかに向くこととなる。
この金属箔テープ7の張力Tを一定としたとき、上記に示したように、圧力Pは絶縁体3の断面の外周の曲率半径に反比例する。そこで、図5(a)に示すように、長径2a、短径2bの楕円を示す式を式(2)とするとき、この楕円曲線上の任意の点(x、y)における曲率半径は、式(3)となる。
この式(3)によれば、曲率半径は、b2/a以上a2/b以下の範囲で変化することが分かる。よって、圧力Pの最小値は、最大値の(b/a)3倍、すなわち本実施例の形状であれば、圧力Pは、短軸上では、約13%程度まで低下することになる。
しかし、本実施例に係る差動信号伝送用ケーブル1は、実施例1と同様、常に絶縁体3に圧力が付加されるように金属箔テープ7を巻くことができるので、金属箔テープ7を絶縁体3に巻き付ける際に、絶縁電線4が移動したり、押え巻きテープ8の張力Tが所定の張力より弱くなったりしたとしても、押え巻きテープ8の緩みの発生を抑制することができる。
その結果、金属箔テープ7の緩みを抑制することができるので、絶縁体3と金属箔テープ7との界面に生じる空隙の形成を抑制することができる。また、実施例1に比べて、曲率半径が急激に変化する箇所がないので、より隙間が生じる確率が小さくなる。従って、本実施例に係る差動信号伝送用ケーブル1は、スキューおよび差動同相変換量が増大することによる性能の低下を抑制することができる。
なお、曲率半径の最小と最大との比は、上記で示したとおり、(b/a)3である。よって、曲率半径が、1/20以上1/4以下となる範囲は、絶縁体3の断面の短径が、長径の0.37倍以上0.63倍以下であり、曲率半径がこの範囲に収まれば実施例1と同様、金属箔テープ7の緩みを抑制することができる。
実施例3は、絶縁体3の内部と外周部とで発泡度が異なる点で上記の各実施例と異なっている。
図6は、実施例3に係る差動伝送用ケーブルの断面図を示す。図6において、絶縁体3の外周と点線と、で囲まれた領域は、絶縁体層31である。
本実施例における差動信号伝送用ケーブル1は、絶縁体3の内部と外周部とで発泡度が異なっている。他の構成については、実施例1に係る差動信号伝送用ケーブル1と同様である。この発泡度は、一例として、内部は50%であり、絶縁体層31は数%である。
絶縁体3の絶縁体層31は、絶縁体3の内部よりも発泡度が小さくなっている。つまり、絶縁体3は、絶縁体層31が形成されるため、内部よりも外周部が硬くなっている。
また、本実施例に係る差動信号伝送用ケーブル1の製造方法は、実施例1および実施例2と同様に、押出機を用いて、一対の導線2を被覆するが、その際に絶縁体3の最外周に発泡度の小さい絶縁体層31を再被覆するように押し出す工程を含む。他の製造方法は、実施例1および実施例2と同様である。
本実施例に係る差動信号伝送用ケーブル1によると、実施例1および実施例2の差動信号伝送用ケーブルと比べて、外周部に絶縁体層31が形成されているため、絶縁体3の形状が安定するので、より押え巻きテープ8から受ける圧力Pが安定して絶縁体3に作用する。その結果、金属箔テープ7の緩みを抑制することができるので、絶縁体3と金属箔テープ7との界面に生じる空隙の形成を抑制することができる。従って、本実施例に係る差動信号伝送用ケーブル1は、スキューおよび差動同相変換量が増大することによる性能の低下を抑制することができる。
実施例4は、絶縁体3の長手方向に垂直な断面における外周形状が、一対の楕円弧である第1の曲線部と、第1の曲線部の一対の楕円弧の間を接続する一対の楕円弧である第2の曲線部とからなる点において、実施例2とは異なっている。ここで、楕円弧とは、真円の一部である円弧を含む概念である。また、下記の説明において、楕円は真円を含む概念である。すなわち、真円は楕円の一態様である。
図7(a)は、実施例4に係る差動信号伝送用ケーブル1の長手方向に垂直な短手方向の断面図であり、(b)は、この断面における差動信号伝送用ケーブル1の絶縁体3の外周形状を示す図である。図7(a)において、実施例1と同じ構成および機能を有する部分については、実施例1と同じ符号を付し、その説明を省略するものとする。また、図7(b)において、x軸は一対の導線2のそれぞれの中心を通過する直線であり、y軸は、絶縁体3の中心を示す原点O(一対の導線2のそれぞれの中心の中間位置)を通過して、x軸に直交する直線である。
第1の曲線部41は、一対の導線2の並列方向(図7の左右方向)に沿った第1の方向の両端部における一対の楕円弧41a,41bからなる。第2の曲線部42は、第1の方向に直交する第2の方向(図7の上下方向)の両端部における一対の楕円弧42a,42bからなる。楕円弧41aと楕円弧41bとは、y軸に対して線対称となる対称形状である。楕円弧42aと楕円弧42bとは、x軸に対して線対称となる対称形状である。
図7(b)では、楕円弧41aを含む楕円の楕円弧41a以外の部分(楕円弧41aの延長線)、及び楕円弧42aを含む楕円の楕円弧42a以外の部分(楕円弧42aの延長線)を破線で示している。図7(b)に示すように、楕円弧41aを含む楕円は、楕円弧42aを含む楕円に内接している。
これら4つの楕円弧41a,41b,42a,42bは、それぞれの接続点40a〜40dにおいて滑らかに、すなわち接続点40a〜40dが角部となることなく、連続している。図7(b)では、第1の方向をx軸とし、第2の方向をy軸として絶縁体3の輪郭を表している。
第1の曲線部41の楕円弧41a,41bは、第1の方向における短径又は長径が2a1(2a1=a1×2)であり、第2の方向における長径又は短径が2b1(2b1=b1×2)である楕円の一部である。図7に示す例では、a1=b1であり、楕円弧41a,41bが真円の一部であるが、a1<b1であってもよい。a1<b1である場合、楕円弧41a及び楕円弧41bは、それぞれがx軸方向に短径を有すると共にy軸方向に長径を有する楕円の一部である。また、a1>b1である場合、楕円弧41a及び楕円弧41bは、それぞれがx軸方向に長径を有すると共にy軸方向に短径を有する楕円の一部である。
第2の曲線部42の楕円弧42a,42bは、第1の方向における長径が2a2(2a2=a2×2)であり、第2の方向における短径が2b2(2b2=b2×2)である楕円の一部である。2a2は2b2よりも大きく(a2>b2)、楕円弧42a及び楕円弧42bは、それぞれがx軸方向に長径を有すると共にy軸方向に短径を有する楕円の一部である。
本実施例では、第2の曲線部42の長径が2a2が、第1の曲線部41の長径及び短径2a1,2b1、ならびに第2の曲線部42の短径が2b2の何れよりも大きい(a2>a1かつa2>b1かつa2>b2)。また、第1の曲線部41の長径及び短径2a1,2b1、ならびに第2の曲線部42の短径2b2は、互いに共通の値である(a1=b1=b2)。
また、本実施例に係る絶縁体3は、その外周形状の全体が長円形状であり、第1の方向における幅W1が第2の方向における幅W2よりも大きく形成されている。
第1の曲線部41の楕円弧41aは、下記座標(1)で示される軌道により描かれる楕円弧である。座標(1)において、θ0は、楕円弧41aを含む楕円の重心O1(2つの焦点の中心点)から見た楕円弧41aの一端(接続点40a)を示す位相角であり、この重心O1と接続点40aとを結ぶ線分がx軸となす角度である。また、Xは楕円弧41aのx軸方向のオフセット量である。重心Oは、x軸上にあり、原点Oと重心O1との距離がXである。
この座標(1)におけるθ(°)を−θ0から+θ0まで変化させたときの座標値の軌跡が楕円弧41aとなる。
また、第1の曲線部41の楕円弧41bは、上記座標(1)のXで示されるオフセット量のオフセット方向が逆である下記座標(2)で示される軌道によって描かれる楕円弧である。
この座標(2)におけるθ(°)を180°−θ0から180°+θ0まで変化させたときの座標値の軌跡が楕円弧41bとなる。
第2の曲線部42の楕円弧42aは、下記座標(3)で示される軌道により描かれる楕円弧である。座標(3)において、φ0は、楕円弧42aを含む楕円の重心O2(2つの焦点の中心点)から見た楕円弧42aの一端(接続点40a)を示す位相角であり、この重心O2と接続点40aとを結ぶ線分がx軸に平行な直線となす角度は、
である。また、Yは、楕円弧42aのy軸方向のオフセット量である。重心O2は、y軸上にあり、原点Oと重心O2との距離がYである。
この座標(3)におけるφ(°)をφ0から180°−φ0まで変化させたときの座標値の軌跡が楕円弧42aとなる。
また、第2の曲線部42の楕円弧42bは、上記座標(3)のYで示されるオフセット量のオフセット方向が逆である下記座標(4)で示される軌道によって描かれる楕円弧である。
この座標(4)におけるφ(°)を180°+φ0から360°−φ0まで変化させたときの座標値の軌跡が楕円弧42bとなる。
上記座標(1)〜(4)式で表される複数の楕円弧41a,41b,42a,42bが、各接続点40a〜40dにおいて連続となるX,Yの条件、すなわち第1の曲線部41と第2の曲線部42とが段差なく繋がるための条件は、下記式(4)及び式(5)で表される。
また、楕円弧41aと楕円弧42aが接続点40aにおいて滑らかに連続する条件、すなわち接続点40aが山部や谷部となることなく連続する条件は、下記式(6)で表される。
また、楕円弧41aと楕円弧41b、及び楕円弧42aと楕円弧42bは、それぞれ対称形状であるので、上記式(6)を満たせば、接続点40bにおいて楕円弧42aと楕円弧41bが、接続点40cにおいて楕円弧41bと楕円弧42bが、接続点40dにおいて楕円弧42bと楕円弧41aが、それぞれ滑らかに連続する。すなわち、θ=180°−θ0かつφ=180°−φ0,θ=180°+θ0かつφ=180°+φ0,及びθ=360°−θ0かつφ=360°−φ0となる各接続点40b,40c,40dにおいて、下記式(7)を満たすこととなる。
本実施例に係る差動信号伝送用ケーブル1の絶縁体3は、これらの式(4)〜(6)を全て満たしている。これにより、楕円弧41a,41b,42a,42bが各接続点40a〜40dにおいて滑らかに連続する。
(比較例3)
図8は、比較例3に係る差動伝送用ケーブルの断面の外周形状を示し、(a)は外周形状の全体図であり、(b)は(a)の部分拡大図である。
比較例3で示す楕円弧44a,44b,45a,45bは、上記の座標(1)〜(4)と同様の座標式で示される楕円弧であり、上記式(4),(5)に示す条件(楕円弧が連続する条件)を満たしているが、上記式(6)に示す条件を満たしていない。このため、楕円弧44a,44b,45a,45bの接続点43a〜43dにおいて内方に窪んだ凹部46a〜46dが形成されてしまう。
このため、比較例3に係る差動伝送用ケーブルは、絶縁体3と絶縁体3に巻き付ける金属箔テープ7との間に空隙が発生しやすくなり、スキュー及び差動同相変換量が増加する要因となる。
実施例4に係る差動信号伝送用ケーブル1は、絶縁体3の外周形状が前記式(4),(5)に加えて上記式(6)の条件を満たす形状であり、第1の曲線部41と第2の曲線部42とが滑らかに連続する。つまり、実施例4に係る差動信号伝送用ケーブル1は、絶縁体3の外周形状が、その全周に亘って、凸状に湾曲した曲線からなるため、実施例1や実施例2と同様に、押え巻きテープ8を金属箔テープ7に巻き付ける際、その巻き付けによる圧力が、常に絶縁体3に付加される。
このように、実施例4に係る差動信号伝送用ケーブル1は、実施例1や実施例2と同様に、常に絶縁体3に圧力が付加されるように金属箔テープ7を巻くことができるので、金属箔テープ7を絶縁体3に巻き付ける際の緩みを抑制することができる。その結果、絶縁体3と金属箔テープ7との界面に生じる空隙の形成を抑制することができ、スキュー及び差動同相変換量の発生を抑制することが可能となる。
また、実施例2に比べて曲率半径の変化率(最大値と最小値の差)を低減できるので、隙間が生じる確率がさらに小さくなる。従って、実施例4に係る差動信号伝送用ケーブル1は、スキューおよび差動同相変換量が増大することによる性能の低下をさらに抑制することができる。
また、実施例4に係る差動信号伝送用ケーブル1は、実施例2のように絶縁体3の断面が楕円形状の場合と比較して、導線2と絶縁体3との距離を確保しやすくなる。このため、絶縁体3に実施例3で用いた発泡材料を用いる場合には、発泡度が均一化され、歩留まりが向上する。
(変形例)
図9は、変形例に係る差動信号伝送用ケーブル1の斜視図である。変形例に係る差動信号伝送用ケーブル1は、金属箔テープ7が、絶縁体3上に継ぎ目80をらせん状に有し、金属箔テープ7を被覆する被覆部材が、編組9である。この金属箔テープ7は、プラスチックテープ5の一方の面に銅からなる金属箔6を張り合わせたものであり、編組9は、素線径が0.08mmの銅素線を64本用いたものである。
本変形例に係る差動信号伝送用ケーブル1は、絶縁体3が実施例1〜実施例3のいずれかに記載の形状を有しているので、金属箔テープ7をらせん状に巻き付けたとしても、緩みの発生を抑えることができる。その結果、絶縁体3と金属箔テープ7との界面に生じる空隙の形成を抑制することができる。従って、本変形例に係る差動信号伝送用ケーブル1は、スキューおよび差動同相変換量が増大することによる性能の低下を抑制することができる。
なお、金属箔テープ7は、絶縁体3上に重なり合う領域をらせん状に有していても良い。
以上、本発明の実施の形態、実施例及びその変形例を説明したが、上記に記載した実施の形態、実施例及び変形例は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態、実施例及び変形例の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
1…差動信号伝送用ケーブル
2…導線(差動信号線)
3…絶縁体
4…絶縁電線
40a〜40d…接続点
41…第1の曲線部
42…第2の曲線部
41a,41b,42a,42b…楕円弧
5…プラスチックテープ
6…金属箔(導電膜)
7…金属箔テープ(シールド導体)
8…押え巻きテープ(被覆部材)
9…編組
30…領域
31…絶縁体層
70…継ぎ目
80…継ぎ目
100…絶縁電線
101…金属箔テープ
102…絶縁電線
103…平坦部
104…曲線部

Claims (9)

  1. 互いに平行に並列する一対の差動信号線と、
    前記一対の差動信号線を一括して被覆する絶縁体と、
    前記絶縁体の外周に巻き付けられたシールド導体とを備え、
    前記絶縁体は、
    その長手方向に垂直な断面における外周形状が凸円弧状に湾曲して連続し、前記一対の差動信号線の並列方向に沿った第1の方向における幅が前記第1の方向に直交する第2の方向における幅よりも大きい長円形状であり、
    前記外周形状が、前記第1の方向の両端部における一対の対称形状の楕円弧である第1の曲線部と、前記第2の方向の両端部における一対の対称形状の楕円弧である第2の曲線部とからなり、
    前記第1の曲線部の前記楕円弧の前記第1の方向における短径又は長径を2a 1 、前記第1の曲線部の前記楕円弧の前記第2の方向における長径又は短径を2b 1 、前記第2の曲線部の前記楕円弧の前記第1の方向における長径を2a 2 、前記第2の曲線部の前記楕円弧の前記第2の方向における短径を2b 2 とし、
    前記第1の曲線部の前記楕円弧の前記第2の曲線部との接続点の位相角をθ 0 、前記第2の曲線部の前記楕円弧の前記第1の曲線部との接続点の位相角をφ 0 とするとき、下記式(1)により表される条件を満たす
    差動信号伝送用ケーブル。
  2. 前記絶縁体は、前記外周形状の曲率半径の最小値が、前記外周形状の曲率半径の最大値の1/20以上1/4以下である請求項1に記載の差動信号伝送用ケーブル。
  3. 前記a2は、前記a1、前記b1、及び前記b2の何れよりも大きい、請求項に記載の差動信号伝送用ケーブル。
  4. 前記a1、前記b1、及び前記b2は、共通の値である請求項に記載の差動信号伝送用ケーブル。
  5. 前記シールド導体を被覆した被覆部材を備え、
    前記シールド導体が、絶縁部材と、前記絶縁部材の前記被覆部材と向い合う面に設けられた導電膜と、を有する請求項1乃至の何れか1項に記載の差動信号伝送用ケーブル。
  6. 前記シールド導体が、前記絶縁体の長手方向に沿って継ぎ目、または重なり合う領域を有し、
    前記被覆部材が、前記シールド導体上に継ぎ目または重なり合う領域をらせん状に有する請求項に記載の差動信号伝送用ケーブル。
  7. 前記シールド導体が、前記絶縁体上に継ぎ目または重なり合う領域をらせん状に有し、
    前記被覆部材が、編組である請求項に記載の差動信号伝送用ケーブル。
  8. 前記絶縁体が、発泡材料を用いて形成される請求項1乃至のいずれか1項に記載の差動信号伝送用ケーブル。
  9. 前記絶縁体が、内部よりも発泡度の小さい層を外側に有する請求項に記載の差動信号伝送用ケーブル。
JP2012163258A 2012-01-05 2012-07-24 差動信号伝送用ケーブル Active JP5825214B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012163258A JP5825214B2 (ja) 2012-01-05 2012-07-24 差動信号伝送用ケーブル

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012000529 2012-01-05
JP2012000529 2012-01-05
JP2012163258A JP5825214B2 (ja) 2012-01-05 2012-07-24 差動信号伝送用ケーブル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013157309A JP2013157309A (ja) 2013-08-15
JP5825214B2 true JP5825214B2 (ja) 2015-12-02

Family

ID=48721359

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012163258A Active JP5825214B2 (ja) 2012-01-05 2012-07-24 差動信号伝送用ケーブル

Country Status (3)

Country Link
US (2) US8546691B2 (ja)
JP (1) JP5825214B2 (ja)
CN (1) CN103198888B (ja)

Families Citing this family (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103198888B (zh) * 2012-01-05 2016-04-20 日立金属株式会社 差动信号传输用电缆
JP2013214499A (ja) * 2012-03-07 2013-10-17 Hitachi Cable Ltd 差動伝送ケーブル及びその製造方法
JP6044501B2 (ja) * 2012-10-03 2016-12-14 日立金属株式会社 差動信号伝送用ケーブル及びその製造方法
JP2014155597A (ja) * 2013-02-15 2014-08-28 Hitachi Metals Ltd カテーテル内電線
US11336058B2 (en) 2013-03-14 2022-05-17 Aptiv Technologies Limited Shielded cable assembly
JP6086323B2 (ja) * 2013-10-04 2017-03-01 住友電装株式会社 シールドパイプ
JP6036669B2 (ja) 2013-12-06 2016-11-30 日立金属株式会社 差動信号用ケーブル及びその製造方法
JP6060888B2 (ja) * 2013-12-13 2017-01-18 日立金属株式会社 差動信号伝送用ケーブルの製造装置及び製造方法
JP2015185325A (ja) * 2014-03-24 2015-10-22 住友電気工業株式会社 ケーブルハーネスおよびケーブルハーネスの製造方法
DE102014226888A1 (de) * 2014-12-22 2016-06-23 Leoni Kabel Holding Gmbh Koppelvorrichtung zur kontaktfreien Übertragung von Datensignalen sowie Verfahren zur Übertragung von Datensignalen
JP2016201273A (ja) * 2015-04-10 2016-12-01 日立金属株式会社 差動信号伝送ケーブル及び多芯差動信号伝送ケーブル
JP6707912B2 (ja) * 2016-03-07 2020-06-10 日立金属株式会社 差動伝送用ケーブル及び多対差動伝送用ケーブル
USD794569S1 (en) * 2016-05-11 2017-08-15 J28 Design Inc. Connector for automotive power cord kit
JP6696861B2 (ja) * 2016-08-24 2020-05-20 住友電気工業株式会社 車両用の被覆電線及び多芯ケーブル
US10283238B1 (en) * 2018-03-19 2019-05-07 Te Connectivity Corporation Electrical cable
US10304592B1 (en) 2018-03-19 2019-05-28 Te Connectivity Corporation Electrical cable
US10283240B1 (en) * 2018-03-19 2019-05-07 Te Connectivity Corporation Electrical cable
US11069458B2 (en) 2018-04-13 2021-07-20 TE Connectivity Services Gmbh Electrical cable
US10741308B2 (en) 2018-05-10 2020-08-11 Te Connectivity Corporation Electrical cable
WO2019226987A1 (en) 2018-05-25 2019-11-28 Samtec, Inc. Electrical cable with dielectric foam
CN110556200A (zh) * 2018-06-01 2019-12-10 凡甲电子(苏州)有限公司 扁平数据传输线缆
US10600537B1 (en) 2018-10-12 2020-03-24 Te Connectivity Corporation Electrical cable
US10600536B1 (en) 2018-10-12 2020-03-24 Te Connectivity Corporation Electrical cable
WO2020149202A1 (ja) * 2019-01-15 2020-07-23 株式会社オートネットワーク技術研究所 通信用シールド電線
JP7130591B2 (ja) * 2019-04-23 2022-09-05 矢崎総業株式会社 バスバー電線
US10950367B1 (en) 2019-09-05 2021-03-16 Te Connectivity Corporation Electrical cable
EP3799080A1 (de) * 2019-09-24 2021-03-31 Siemens Aktiengesellschaft Konfektionierbares datenübertragungskabel
DE102020110370A1 (de) 2020-04-16 2021-10-21 Leoni Kabel Gmbh Kabel zur elektrischen Datenübertragung
CN216719516U (zh) * 2021-11-23 2022-06-10 李政 Usb传输线结构

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE69737953T2 (de) * 1996-09-25 2008-04-03 Commscope, Inc. Of North Carolina Koaxialkabel und sein herstellungsverfahren
US6403887B1 (en) 1997-12-16 2002-06-11 Tensolite Company High speed data transmission cable and method of forming same
JP2001035270A (ja) 1999-07-22 2001-02-09 Hitachi Cable Ltd 低skew平行型同軸ケーブル及びその製造方法
US6504379B1 (en) 2000-11-16 2003-01-07 Fluke Networks, Inc. Cable assembly
JP2002289047A (ja) 2001-03-23 2002-10-04 Sumitomo Electric Ind Ltd 平行2心シールド電線とその製造方法
JP4193396B2 (ja) * 2002-02-08 2008-12-10 住友電気工業株式会社 伝送用メタルケーブル
JP2003297154A (ja) 2002-04-08 2003-10-17 Fujikura Ltd 伝送ケーブル
TW590316U (en) * 2003-03-05 2004-06-01 Je-Jia Jang Structure for transmission cable
US7790981B2 (en) * 2004-09-10 2010-09-07 Amphenol Corporation Shielded parallel cable
CN100544042C (zh) 2004-10-13 2009-09-23 松下电器产业株式会社 发光光源及其制造方法以及发光装置
EP2682446A3 (en) 2006-06-27 2014-03-26 Mitsubishi Chemical Corporation Illuminating device
CN101536119A (zh) * 2006-11-06 2009-09-16 纳幕尔杜邦公司 周期性地改变传播速度以减少沿电缆长度的添加失真
JP2008226564A (ja) * 2007-03-09 2008-09-25 Fujikura Ltd 差動信号伝送ケーブル
DE102008019968A1 (de) * 2008-04-21 2009-10-22 Leoni Kabel Holding Gmbh Datenübertragungskabel sowie Verfahren zur Herstellung eines Datenübertragungskabels
JP2011096574A (ja) * 2009-10-30 2011-05-12 Hitachi Cable Ltd 差動信号伝送用ケーブル
US8859902B2 (en) * 2009-12-10 2014-10-14 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Multi-core cable
US8981216B2 (en) * 2010-06-23 2015-03-17 Tyco Electronics Corporation Cable assembly for communicating signals over multiple conductors
CN103198888B (zh) * 2012-01-05 2016-04-20 日立金属株式会社 差动信号传输用电缆

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013157309A (ja) 2013-08-15
US9153361B2 (en) 2015-10-06
CN103198888B (zh) 2016-04-20
US20130175081A1 (en) 2013-07-11
US8546691B2 (en) 2013-10-01
US20130319724A1 (en) 2013-12-05
CN103198888A (zh) 2013-07-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5825214B2 (ja) 差動信号伝送用ケーブル
JP5699872B2 (ja) 差動信号伝送用ケーブル
JP5842629B2 (ja) 差動信号伝送用ケーブル及びその製造方法
JP5141660B2 (ja) 差動信号用ケーブル及びこれを用いた伝送ケーブル、並びに差動信号用ケーブルの製造方法
WO2013069755A1 (ja) 高速信号伝送ケーブル
JP5817679B2 (ja) 差動信号伝送用ケーブル及び多芯差動信号伝送用ケーブル
US8946556B2 (en) Shielded flat ribbon cable and method for fabricating a shielded flat ribbon cable
JP2016201273A (ja) 差動信号伝送ケーブル及び多芯差動信号伝送ケーブル
JP5454648B2 (ja) 差動信号用ケーブル及びこれを用いた伝送ケーブル、並びに差動信号用ケーブルの製造方法
JP2012009321A (ja) 差動信号伝送用ケーブル及びその製造方法
JP5669033B2 (ja) 差動信号用ケーブル及びこれを用いた伝送ケーブル、並びにダイレクトアタッチケーブル
JP3900864B2 (ja) 2心平行極細同軸ケーブル
JP2011258330A (ja) ツイストペアケーブル
JP2017112049A (ja) シールドケーブル
CN112447325A (zh) 同轴线缆
JP2018067435A (ja) 二芯平行ケーブル
JP2012243502A (ja) 差動信号伝送用ケーブル及びそれを用いたハーネス
JP5863156B2 (ja) 差動信号伝送用ケーブル
EP3594970B1 (en) Routing structure of two-core parallel shielded electric wire
JP7327265B2 (ja) 差動信号伝送用ケーブル
US20230411044A1 (en) Duplex twisted shielded cable, and wire harness
WO2022130801A1 (ja) 多芯平行ケーブル及びその製造方法
JP2017188197A (ja) 差動信号伝送用ケーブル

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20130614

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20131202

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140919

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150529

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150630

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150828

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150915

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150928

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5825214

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350