JP2015185325A - ケーブルハーネスおよびケーブルハーネスの製造方法 - Google Patents

ケーブルハーネスおよびケーブルハーネスの製造方法 Download PDF

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桜井 渉
Wataru Sakurai
渉 桜井
田村 充章
Mitsuaki Tamura
充章 田村
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Abstract

【課題】2本で1対の電線を複数対集合させたケーブルハーネスにおいて、その電線の対間および対内におけるスキューを確実に均一化して、高速で安定した差動信号伝送を可能とする。
【解決手段】ケーブルハーネスは、複数本の電線(同軸電線20)が2本で1対とされ、各電線対の対内の信号の伝播遅延時間差が10ps/m以下であり、複数本の電線は、その端部の長さ方向の位置が同位置に揃えられて接続部材の一例である基板10に接続される。接続部材には、各電線に接続される回路部14が設けられ、回路部14の端部には接続相手となる外部機器に接続するための端子13が形成され、電線の少なくとも一部が撓んでいる撓み部31が設けられる。
【選択図】図5A

Description

本発明は、ケーブルハーネスおよびケーブルハーネスの製造方法に関し、より具体的には、複数本の電線が両端で接続部材に電気的に接続されたケーブルハーネスおよびそのケーブルハーネスの製造方法に関する。
高速デジタル信号の伝送においては、一対の絶縁電線を用い、差動信号伝送方式でデジタル信号を伝送するものが知られている。
差動信号伝送方式は、例えば、位相を180度反転させた信号を2本の電線に同時に入力して送信し、受信側で差分合成することで信号出力を2倍にすることができる。また、送信から受信に至る伝送系路途中で受けたノイズ信号は、2本の電線に等しく加えられているので、受信側で差動信号として出力したときにキャンセルされ、ノイズが除去されるという機能を有している。
この伝送方式では、1対の電線の対内の伝播遅延時間Tdの差を意味するスキュー(Skew)が生じ、このスキューが大きいと受信信号波形が変形し、データが正確に認識されないことになる。伝播遅延時間Tdを均一に管理することで、スキューの小さい通信ケーブルを得ることができる。
このような伝播遅延時間の管理技術に関して、例えば特許文献1には、絶縁電線の絶縁樹脂を押出し成形する装置において、伝搬遅延時間Tdの測定が直接行なわれたと同等なレベルのTdを算出し、算出したTdにより絶縁電線の製造を管理する技術が開示されている。
特開2005−123116号公報
特許文献1では、絶縁電線を製造するときにその製造条件等を管理して、均一なスキューを持つ絶縁電線を得るようにしているが、各線間のスキューをゼロとすることは困難であり、集合時に生じる微少な線長差に由来してスキューが生じてしまう。一方、スキューに対する要求はますます厳しくなっている。
本発明は、上述した実状に鑑みてなされたもので、2本で1対の電線を複数対集合させたケーブルハーネスにおいて、対内の電線のスキューを均一化して、高速で安定した差動信号伝送を可能とするケーブルハーネス、およびケーブルハーネスの製造方法を提供することを目的とする。
本発明によるケーブルハーネスは、複数本の電線が両端で接続部材に電気的に接続されたケーブルハーネスであって、前記電線は2本で1対とされ、各電線対の対内の信号の伝播遅延時間差が 10ps/m以下であり、前記複数本の電線は、前記複数の電線の端部の長さ方向の位置が同位置に揃えられて前記接続部材に接続され、該接続部材には、各前記電線に接続される回路部が設けられ、該回路部の端部には接続相手となる外部機器に接続するための端子が形成され、前記電線の少なくとも一部が撓んでいる撓み部を有する、ケーブルハーネスである。
本発明によれば、2本で1対の電線を複数対集合させたケーブルハーネスにおいて、その電線のスキューを均一化して、高速で安定した差動信号伝送を可能とするケーブルハーネス、およびケーブルハーネスの製造方法を提供することができる。
本発明に係るケーブルハーネスの全体構成を概略的に示す図である。 本発明に係るケーブルハーネスの接続部に使用する基板の構成例を概略的に示す平面図である。 本発明のケーブルハーネスを構成する同軸電線の構成例を示す図である。 同軸電線を基板に接続した構成例示す図である。 同軸電線を基板に接続した構成例を示す他の図である。 同軸電線を基板に接続した構成例を示すさらに他の図である。 同軸電線を基板に接続するときのスキュー調整処理を説明するための図である。 スキューの測定結果に基づく同軸電線の加工処理を説明する図である。 スキューの測定結果に基づく同軸電線の加工処理を説明する他の図である。 スキューの測定結果に基づく同軸電線の加工処理を説明するさらに他の図である。 スキューの測定結果に基づく同軸電線の加工処理を説明するさらに他の図である。
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
(1)本願のケーブルハーネスに係る発明は、複数の電線が両端で接続部材に電気的に接続されたケーブルハーネスであって、前記電線は2本で1対とされ、各電線対の対内の信号の伝播遅延時間差が10ps/m以下であり、前記複数の電線は、前記複数の電線の端部の長さ方向の位置が同位置に揃えられて前記接続部材に接続され、該接続部材には、各前記電線に接続される回路部が設けられ、該回路部の端部には接続相手となる外部機器に接続するための端子が形成され、前記電線の少なくとも一部が撓んでいる撓み部を有する、ケーブルハーネスである。これにより、2本で1対の電線を複数対集合させたケーブルハーネスにおいて、その電線のスキューを確実に均一化して、高速で安定した差動信号伝送が可能となる。
(2)前記複数の電線の長さ方向に同じ位置で前記撓み部を形成し、該撓み部の撓み形状を保持する保持部を有することが好ましい。これにより、電線を撓ませた部分で一括して撓み形状を保持させる保持部を付与することができる。
(3)前記保持部は、樹脂材料により形成され、前記撓み部を内部に取り込んでモールド成形されていることが好ましい。これにより、モールドされた樹脂成形物によって撓み部を確実に保持することができる。
(4)前記電線は、断面積が0.032mm以下の中心導体と、該中心導体に被覆された絶縁体と、該絶縁体の周囲に配された外部導体と、該外部導体の周囲に被覆された外被と、を備えた同軸電線であることが好ましい。これにより、ケーブルハーネスが細径の同軸電線により構成され、複数対の同軸電線で差動信号伝送を行うことが具体的に特定される。
(5)前記同軸電線と前記接続部材との接続部分では、前記同軸電線は、前記中心導体、前記絶縁体、及び前記外部導体がそれぞれ一定長露出し、前記外部導体がハンダにより一体化されていることが好ましい。これにより、一体化された同軸電線を容易に接続部材に接続することができる。
(6)前記接続部分で前記外部導体にハンダ付けされたグランドバーを有し、該グランドバーおよびハンダにより前記同軸電線が一体化されていることが好ましい。これにより、グランドバーで同軸電線を一体化することで、一体化された同軸電線を容易に接続部材に接続することができる。
(7)前記ハンダは、融点が200℃以下であることが好ましい。これにより低温実装が可能となり基板等の接続部材の信頼性を向上させることができる。
(8)前記接続部材は、前記回路部に、コモンモードフィルタを有することが好ましい。これにより、コモンモードノイズを取り除くことができる。
(9)本願のケーブルハーネスの製造方法に係る発明は、2本で1対とされる複数の電線の一端を並列させ、該並列させた電線の端部を揃えて長さ方向の同位置に所定の接続部材に接続するステップと、各電線対の遅延時間差を測定し、対内および対間の伝播遅延時間差が10 ps/mとなるように各電線の長さを決定するステップと、該決定された電線の長さとなるように、各電線の他端を切断するステップと、前記切断した他端の端部を一列に揃えて長さ方向の同位置に他の接続部材に接続するステップと、を有し、前記他の接続部材に接続するステップにおいて、電線長が異なる電線の少なくとも一部を撓ませて、該電線の長さ方向に同じ位置で前記撓ませた撓み部分を保持する保持部を形成する、ケーブルハーネスの製造方法である。これにより、2本で1対の電線を複数対集合させたケーブルハーネスにおいて、その電線の対間および対内におけるスキューを確実に均一化して、高速で安定した差動信号伝送が可能とするケーブルハーネスを製造することができる。これにより、2本で1対の電線を複数対集合させたケーブルハーネスにおいて、その電線のスキューを確実に均一化して、高速で安定した差動信号伝送が可能となるケーブルハーネスの製造方法を提供することができる。
(10)前記接続部材として、前記回路部にコモンモードフィルタを有する接続部材を用いることが好ましい。これにより、スキューがさらにある場合に発生したコモンモードノイズを取り除くことができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
本発明に係るケーブルハーネスの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれる。
図1は、本発明に係るケーブルハーネスの全体構成を概略的に示す図である。ケーブルハーネス1は、複数本の同軸電線20を束ねて、その同軸電線20の両端に基板10が接続される。基板10は、制御機器等の接続相手機器と電気接続するために使用される。
複数の同軸電線20は2本で1対とされ、複数対の同軸電線20が基板10に接続される。そして複数対の同軸電線20の各電線対で、差動信号伝送方式によりデジタル信号を伝送させる。
本発明の実施形態では、ケーブルハーネス1には、同軸電線20のスキューが均一になるように各同軸電線20の長さを調整した上で基板10に接続する。このときに、スキューを均一にすることにより長さが異なる同軸電線20を基板10に接続するために、同軸電線20の少なくとも一部を撓ませて、その撓み形状を保持する保持部30が設けられる。
また、本発明に係るケーブルハーネスは、同軸電線20の両端に基板10ではなく、コネクタを接続した構成であってもよい。基板10およびコネクタは、本発明の接続部材に相当するもので、本発明のケーブルハーネスは、複数本の電線が両端で接続部材に接続されたものとして構成される。以下の実施形態では、接続部材に基板を使用した実施形態を説明する。
図2は、本発明に係るケーブルハーネスの接続部に使用する基板の構成例を概略的に示す平面図である。
基板10は、例えばPCB(Printed Circuit Board)やFPC(Flexible Printed Circuits)により作成され、複数の同軸電線の外部導体を接続するためのグランドパッド11と、複数の同軸電線の中心導体を接続するための複数の中心導体パッド12が設けられる。基板10の端部には、接続相手となる制御機器等と電気接続するための複数の端子13が設けられ、中心導体パッド12と端子13とを接続する回路部14が基板10上に形成されている。
ケーブルハーネス1の両端に設けられる基板10のうち、少なくとも一方の基板10には、回路部14にコモンモードフィルタ15が設けられる。コモンモードフィルタ15は、2つのチョークコイルが合体した構造を有するものであるが、図2では概略的に図示している。
ケーブルハーネス1の同軸電線20は、同軸電線対の対内のスキューが所定レベル以下になるように均一化されているが、さらにそのレベル内のスキューにより発生する可能性があるコモンモードノイズを取り除くために、回路部14にコモンフィールドフィルタを設ける。
図3は、本発明のケーブルハーネスを構成する同軸電線の構成例を示す図である。
同軸電線20の中心導体21は、例えば銀メッキ銅合金の素線を複数本撚って形成される。本実施形態では中心導体21の断面積は0.032mm以下であり、AWG♯32より細径のものを用いる。ここではケーブルハーネス1が細径の同軸電線20により構成され、複数対の同軸電線20で差動信号伝送が行われる。
絶縁体22は、中心導体21の外周面を被覆するもので、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素系の発泡樹脂から形成された樹脂テープを横巻きし、または樹脂を発泡させることにより形成されている。
シールドとなる外部導体23は、例えば錫メッキ銅合金の素線を絶縁体22の外周面に横巻きで螺旋状に巻き付けることで形成されている。さらに外被24は、外部導体23の外周面を被覆するもので、例えば、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)等のフッ素樹脂やポリエチレンテレフタラートなどのポリエスエルから形成されている。
複数の細径同軸電線20は、図示しない結束部によって束ねて用いることができる。結束部は例えば、ポリエステル樹脂やポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素系樹脂から形成されたテープ、または繊維を編組したスリーブ等の束ね部材が用いられている。
図4は、同軸電線を基板に接続した構成例示す図である。同軸電線20を基板10に接続する際、ケーブルハーネスの各同軸電線20の端部では、レーザ加工処理によって先端側から順に、中心導体21、絶縁体22及び外部導体23がそれぞれ段階的に所定長露出される。そしてこれら複数の同軸電線20を複数配列させた状態でその端部の長さ方向の位置を揃え、複数の同軸電線20の外部導体23をハンダにより一体化して固定する。このときに、図示しないグランドバーを使用して同軸電線20の外部導体23をグランドバーにハンダ付けして一体化することができる。グランドバーで同軸電線20を一体化することで、一体化された同軸電線20を容易に基板10に接続することができる。また、グランドバーを使用することなく、ハンダのみを使用して複数の同軸電線20の外部導体23を一体化してもよい。
そして同軸電線20の外部導体23を基板10のグランドパッド11にハンダにより接続し、各同軸電線20の中心導体21を基板10の中心導体パッド12にハンダにより接続する。各中心導体の位置が同軸電線20の長さ方向に同位置になるように接続する。外部導体23を接続するハンダには、融点200°以下の低温ハンダを用いることが好ましい。低温ハンダを用いることで、各同軸電線の外部導体を基板10等に低温で実装することが可能となり基板10等の接続部材を熱で損傷させることなくその信頼性を向上させることができる。また、中心導体21を接続するハンダには、一般的な鉛フリーハンダを用いることができる。
ここでは、上述したように、複数の同軸電線20を複数対の同軸電線20とし、各対の2本の同軸電線20により差動信号伝送方式によりデジタル信号を伝送させるように構成する。
図4のように基板10に複数の同軸電線20を接続した後、同軸電線20の他端側では、各電線対の対内のスキューが所定レベル以下になるように、その同軸電線20の長さをカットして調整する。所定レベル以下のスキューは、10ps/mとされる。ここでは、同軸電線20の他端側では、同軸電線20を一括して切断しておき、この状態で各電線対のスキューを測定する。そしてこの測定結果に基づいて対となる電線内のスキューが10ps/m以下となるように各同軸電線20を切断してその長さを調整する。
従って、他端側では、スキューの測定結果に応じて各同軸電線20の長さが異なる場合が生じ、この場合、長さ方向の端部の位置も均一ではなくなる。この長さの不均一を吸収して撓み形状を保持し、他端側の基板10に対して同軸電線20の中心導体を長さ方向に同位置に接続する構成とする。
図5Aおよび図5Bは、同軸電線を基板に接続した構成例を示す他の図で、同軸電線の端部の位置を揃えて基板接続させるための撓み部を付与した構成を示すものである。図5Aに基板に接続した同軸電線の斜視図を示し、図5Bにその側面図を示す。
上記のように複数の同軸電線20の両端で基板10を接続するケーブルハーネス1において、同軸電線20の先端位置を揃えて長さ方向に同位置に一方の基板10に接続した後、各同軸電線20の電線対のスキューを測定して、対内のスキューが所定レベル以下になるように各同軸電線20の長さをカットして調整する。ここでは、同軸電線対の対内のスキューが10ps/m以下となるように、同軸電線20の長さを調整する。そして長さを調整した同軸電線20の端部に、もう一つの基板10を接続する。固着していない2本の同軸電線20で差動信号伝送を行う場合、対撚線や2心平行電線(2本の電線をテープ巻きするなどして平行状態が維持されている電線)に比較して線長差がつきやすく、スキューが生じやすい。このため同軸電線20の長さをカットすることでスキューを調整することが有効である。
この場合、図5Aおよび図5Bに示すように、長さを調整した同軸電線20の端部では、同軸電線の端部の位置を長さ方向の同位置に揃え、この状態で先端から中心導体21、絶縁体22及び外部導体23を段階的に所定長露出させ、外部導体23をハンダで一体化した上で、他の接続部材である基板10に接続する。ここでは、各同軸電線20の外部導体23を基板10のグランドパッド11にハンダにより接続し、各同軸電線20の中心導体21を基板10の中心導体パッド12にハンダにより接続する。
長さの異なる同軸電線20の端部位置を揃えるときに、基板10の近傍位置で、同軸電線20を撓ませた撓み部31を設ける。撓み部31では、同軸電線20をそれぞれ長さ方向の同じ位置で撓ませて、同軸電線20の異なる長さを吸収させる。同軸電線20の撓み部31には、この後樹脂によるモールド成形により、同軸電線20の撓み部31を内部に取り込んだ状態で、撓み部31の形状を保持する保持部30を成形する。
これにより、電線を撓ませた部分で一括して撓み形状を保持させることができる。また、モールド成形により保持部30を形成することにより、モールドされた樹脂成形物によって撓み部を確実に保持することができる。ここでは、スキューの調整により異なった長さになった同軸電線20があったとしても、撓み部31を付与することで、基板10へパルスヒート等を使用して一括して同時に接続することが可能となる。
また、保持部30は、樹脂によるモールド成形に代えて、テープによって固定したものとしてもよい。あるいは、撓み部31を一時的に固定し、基板への接続加工が終わった後、一時固定を取外すものとしてもよい。
さらに図5Aの基板10には、その回路部14にコモンモードフィルタ15が設けられる。コモンモードフィルタ15は、撓み部31を設ける側の基板ではく、反対側の端部に接続された基板(図4)に設けるようにしてもよい。上記のようにケーブルハーネス1の同軸電線20は、同軸電線対の対内のスキューが所定レベル以下になるように均一化されているが、さらにそのレベル内のスキューにより発生する可能性があるコモンモードノイズを取り除くために、コモンフィールドフィルタ15が設けられている。
図6は、同軸電線を基板に接続するときのスキュー調整処理を説明するための図である。
まず、複数の同軸電線20は、結束部25で束ねられ、一端側で中心導体、絶縁体、外部導体が段階的に露出される。そしてこれら同軸電線20は、外部導体が一体化された上で、一方の基板10の中心導体パッドおよびグランドパッドにハンダにより接続される。基板10は、ケーブルハーネス1を構成する基板とすることができるが、この他、スキュー評価用に用意した基板を用いてもよい。この場合、基板に対するハンダ付け直前の状態にまで加工した複数の同軸電線20を、トグルクランプなどを使用してスキュー評価用の基板に押さえつけて測定を行う。またこのときに一時的にハンダ付けにより固定してもよい。
基板10の中心導体パッドに電気的に接続する端子には、SMA(Sub Miniature Type)コネクタもしくは実際に製品に使用するコネクタ100が取り付けられ、8または6chRFスイッチ101を介して、ネットワークアナライザもしくはオシロスコープによる測定器102に接続される。RFスイッチ101を用いることで、測定器102は1台用意すればよい。
測定器102からの測定結果の出力は、例えばGPIB(General Purpose Interface Bus)インタフェースによってPC(Personal Computer)等の情報処理装置103に入力される。そして情報処理装置103によって、同軸電線20の対内におけるスキューが10ps/m以下になるように加工量を演算し、レーザ加工機104を制御して同軸電線20を個々にカットする。このシステムにより、スキューの測定から長さ加工までの処理を一貫して自動で行うことが可能となる。
図7A〜図7Dは、スキューの測定結果に基づく同軸電線の加工処理を説明する図である。上記のように複数の同軸電線の一端側を基板10に固定し、スキューを測定して加工長を演算することで、他端側では同軸電線がカット加工されてその長さが調整される。
ここではまず図7Aに示すように、基板10に接続された一端側とは反対側の端部では、全ての同軸電線20が一定の位置で一括して切断される。
そしてスキューの測定結果に応じて個々の同軸電線20の加工量が演算され、その結果に従って同軸電線20がカット加工される。図7Bに示すように、カット加工により、同軸電線20ごとに長さ方向の先端位置が異なってくる。図7Cは、図7Bでカットされた同軸電線20が一列に並列された状態を示している。対内の一方の電線はカットせず他方の電線をカットするのが好ましい。
そして図7Dに示すように、各同軸電線を緩く束ねて長さの異なる同軸電線20の先端を所定の治具40に突き当てると、同軸電線20が撓んで撓み部31が形成される。この状態を保持したままで、同軸電線20の先端をレーザで加工する。ここではレーザにより外被、外部導体、絶縁体を段階的に除去し、中心導体の先端部Tを一括してカットして揃える。この後、中心導体および外部導体がもう一方の基板10に対してハンダ接続される。また、撓み部31には、モールド成形等により保持部30を形成することができる。保持部30を形成した後に外被、外部導体および絶縁体を段階的に除去するのが好ましい。
上記の加工処理の方法により、2本で1対の電線を複数対集合させたケーブルハーネスにおいて、その電線の対間および対内におけるスキューを確実に均一化して、高速で安定した差動信号伝送が可能となるケーブルハーネスを製造することができる。
1…ケーブルハーネス、10…基板、11…グランドパッド、12…中心導体パッド、13…端子、14…回路部、15…コモンモードフィルタ、20…同軸電線、21…中心導体、22…絶縁体、23…外部導体、24…外被、25…結束部、30…保持部、31…撓み部、40…治具、100…コネクタ、101…RFスイッチ、102…測定器、103…情報処理装置、104…レーザ加工機。

Claims (10)

  1. 複数の電線が両端で接続部材に電気的に接続されたケーブルハーネスであって、
    前記電線は2本で1対とされ、各電線対の対内の信号の伝播遅延時間差が10ps/m以下であり、
    前記複数の電線は、前記複数の電線の端部の長さ方向の位置が同位置に揃えられて前記接続部材に接続され、
    該接続部材には、各前記電線に接続される回路部が設けられ、該回路部の端部には接続相手となる外部機器に接続するための端子が形成され、
    前記電線の少なくとも一部が撓んでいる撓み部を有する、ケーブルハーネス。
  2. 前記複数の電線の長さ方向に同じ位置で前記撓み部を形成し、該撓み部の撓み形状を保持する保持部を有する、請求項1に記載のケーブルハーネス。
  3. 前記保持部は、樹脂材料により形成され、前記撓み部を内部に取り込んでモールド成形されている、請求項1または2に記載のケーブルハーネス。
  4. 前記電線は、断面積が0.032mm以下の中心導体と、該中心導体に被覆された絶縁体と、該絶縁体の周囲に配された外部導体と、該外部導体の周囲に被覆された外被と、を備えた同軸電線である、請求項1〜3のいずれか1に記載のケーブルハーネス。
  5. 前記同軸電線と前記接続部材との接続部分では、前記同軸電線は、前記中心導体、前記絶縁体、及び前記外部導体がそれぞれ一定長露出し、前記外部導体がハンダにより一体化されている、請求項4に記載のケーブルハーネス。
  6. 前記接続部分で前記外部導体にハンダ付けされたグランドバーを有し、該グランドバーおよびハンダにより前記同軸電線が一体化されている、請求項5に記載のケーブルハーネス。
  7. 前記ハンダは、融点が200℃以下である、請求項5または6に記載のケーブルハーネス。
  8. 前記接続部材は、前記回路部に、コモンモードフィルタを有する、請求項4に記載のケーブルハーネス。
  9. 2本で1対とされる複数の電線の一端を並列させ、該並列させた電線の端部を長さ方向に同位置に揃えて所定の接続部材に接続するステップと、
    各電線対の遅延時間差を測定し、対内および対間の伝播遅延時間差が10 ps/mとなるように各電線の長さを決定するステップと、
    該決定された電線の長さとなるように、各電線の他端を切断するステップと、
    前記切断した他端の端部を一列に長さ方向に同位置に揃えて他の接続部材に接続するステップと、を有し、
    前記他の接続部材に接続するステップにおいて、電線長が異なる電線の少なくとも一部を撓ませて、該電線の長さ方向に同じ位置で前記撓ませた撓み部分を保持する保持部を形成する、ケーブルハーネスの製造方法。
  10. 前記接続部材として、前記回路部にコモンモードフィルタを有する接続部材を用いる、請求項9に記載のケーブルハーネスの製造方法。
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