JP5821893B2 - 非水電解質二次電池用負極活物質、及びそれを用いた非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池用負極活物質、及びそれを用いた非水電解質二次電池 Download PDF

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Description

本発明は、負極活物質、特にリチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池用負極活物質、及びそれを用いた非水電解質二次電池に関する。
近年、携帯型の電子機器、通信機器等の著しい発展に伴い、経済性と機器の小型化、軽量化の観点から、高エネルギー密度の二次電池が強く要望されている。従来、この種の二次電池の高容量化策として、例えば、負極材料にV、Si、B、Zr、Sn等の酸化物及びそれらの複合酸化物を用いる方法(特許文献1:特開平5−174818号公報、特許文献2:特開平6−60867号公報)、溶湯急冷した金属酸化物を負極材として適用する方法(特許文献3:特開平10−294112号公報)、負極材料に酸化珪素を用いる方法(特許文献4:特許第2997741号公報)、負極材料にSi22O及びGe22Oを用いる方法(特許文献5:特開平11−102705号公報)等が知られている。
しかしながら、上記従来の方法では、充放電容量が上がり、エネルギー密度が高くなるものの、サイクル性が不十分であったり、市場の要求特性には未だ不十分であったりし、必ずしも満足でき得るものではなく、更なるエネルギー密度の向上が望まれていた。
その中でも、負極材料に酸化珪素を用いる方法(特許文献4:特許第2997741号公報)は、電池特性の良好なリチウムイオン二次電池は得られるものの、更なる容量の向上とサイクル特性の向上が求められていた。
特開平5−174818号公報 特開平6−60867号公報 特開平10−294112号公報 特許第2997741号公報 特開平11−102705号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、更なる容量の向上とサイクル特性の向上に適した負極活物質、及びそれを用いた非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による粒度分布で、累積90%径(以下、D90とする)が50μm以下であり、かつ2μm未満の粒子(以下、微粉末Bとする)を1〜30質量%含む粉末、特に該粉末中の2μm以上の粒子(以下、微粉末Aとする)としてリチウムイオンを吸蔵・放出することが可能な珪素を含有し、更に上記2μm未満の粒子として導電性を付与されている粒子を用いたものを負極活物質とすると、この負極活物質が極めて優れた容量の向上とサイクル特性の向上をもたらすことを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、下記の負極活物質、非水電解質二次電池用負極材料、電極ペースト、電極及び非水電解質二次電池を提供する。
請求項1:
レーザー回折散乱式粒度分布測定法による粒度分布で、累積90%径(D90)が50μm以下であり、かつ粒子径2μm以上の微粉末Aと、粒子径2μm未満の微粉末Bを5〜15質量%含む粉末であって、上記微粉末Aが、結晶の大きさが1〜500nmの珪素の微結晶が二酸化珪素に分散した構造を有する粒子、酸化珪素又はそれらの混合物であり、上記微粉末Bが、結晶の大きさが1〜500nmの珪素の微結晶が二酸化珪素に分散した構造を有する粒子からなる負極活物質。
請求項2:
レーザー回折散乱式粒度分布測定法による粒度分布で、累積90%径(D90)が50μm以下であり、かつ粒子径2μm以上の微粉末Aと、粒子径2μm未満の微粉末Bを5〜15質量%含む粉末であって、上記微粉末Aが、結晶の大きさが1〜500nmの珪素の微結晶が二酸化珪素に分散した構造を有する粒子であり、上記微粉末Bが、結晶の大きさが1〜500nmの珪素の微結晶が二酸化珪素に分散した構造を有する粒子、珪素、酸化珪素、又はそれらの混合物である粉末からなる負極活物質。
請求項3:
微粉末Bが、結晶の大きさが1〜500nmの珪素の微結晶が二酸化珪素に分散した構造を有する粒子であることを特徴とする請求項2記載の負極活物質。
請求項4:
微粉末Bが、導電性を付与した粉末であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の負極活物質。
請求項5:
微粉末Aが、導電性を付与した粉末であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の負極活物質。
請求項6:
上記微粉末A及びBがそれぞれ導電性を持つ粉末であることを特徴とする、請求項1又は2記載の負極活物質。
請求項7:
上記微粉末Aが、結晶の大きさが1〜500nmの珪素の微結晶が二酸化珪素に分散した構造を有する粒子であり、表面に導電性炭素の被覆層を有するものであり、上記微粉末Bが、結晶の大きさが1〜500nmの珪素の微結晶が二酸化珪素に分散した構造を有する粒子であって、表面に導電性炭素の被覆層を有するものである請求項1記載の負極活物質。
請求項8:
請求項1乃至7のいずれか1項記載の負極活物質を用いたことを特徴とする非水電解質二次電池用負極材料。
請求項9:
請求項8記載の非水電解質二次電池用負極材料とバインダーを含むことを特徴とする電極ペースト。
請求項10:
請求項9記載の電極ペーストの成型体であることを特徴とする電極。
請求項11:
請求項10記載の電極を構成要素とする非水電解質二次電池。
本発明の負極活物質を用いることにより、非水電解質二次電池の容量の向上とサイクル特性の向上が可能になる。
実施例1の酸化珪素粉末Aの粒度分布である。 実施例1の酸化珪素粉末Bの粒度分布である。 参考例1のアセチレンブラック分散品の粒度分布である。 実施例の酸化珪素粉末の粒度分布である。 比較例2のアセチレンブラックの粒度分布である。
本発明に係る負極活物質は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による粒度分布で、累積90%径(D90)が50μm以下であり、かつ2μm未満の粒子(微粉末B)を1〜30質量%含む粉末である。
90は50μm以下であるが、好ましくは30μm以下である。50μmより大きいと粒子径が大きすぎて負極としての性能が不十分である。負極活物質中の2μm未満の微粉末Bは全体の1〜30質量%であるが、好ましくは5〜20質量%である。1質量%より少なくても30質量%より多くても本発明の効果を達成し得ない。
本発明の負極活物質を構成するD90が50μm以下の粉末は、2μm以上の粉末(微粉末A)を含むが、この微粉末Aは、リチウムイオンを吸蔵・放出することが可能な珪素を含有することが好ましい。
この場合、本発明のリチウムイオンを吸蔵・放出することが可能な珪素を含有する微粉末Aの具体的な材料としては、金属不純物濃度が各々1ppm以下の高純度シリコン粉末、塩酸で洗浄した後、フッ化水素酸、又はフッ化水素酸と硝酸との混合物で処理することで金属不純物を取り除いたケミカルグレードのシリコン粉末、冶金的に精製された金属珪素を粉末状に加工したもの、更にそれらの合金や珪素の低級酸化物や部分酸化物、珪素の窒化物や部分窒化物を含む。特に珪素、酸化珪素、又はそれらの混合物が好ましい。珪素の低級酸化物である酸化珪素は、充放電を繰り返した際に生じる体積膨張と収縮が珪素そのものを用いた場合に比べて非常に小さくなり、サイクル特性も良好であり、好ましい。
また、リチウムイオンを吸蔵・放出することが可能な珪素を含有する微粉末Aは、結晶の大きさが1〜500nmの珪素の微結晶が二酸化珪素に分散した構造を有する粒子であることが好ましい。このような粒子は、例えば、特開2004−47404号公報に記載されたものが挙げられる。
この場合、上記微粉末Aは、導電性を付与した粉末であることが好ましい。導電性の付与の方法としては特に制限されないが、例えば化学蒸着(CVD)法等の手法によって表面に導電性炭素の被覆層を設けるなどの方法を使用でき、好ましくは上記特開2004−47404号公報記載の導電性珪素複合体を使用することができる。
一方、D90が50μm以下の粉末において、粒子径2μm未満の粒子(微粉末B)は、珪素、酸化珪素、導電性炭素、又はそれらの混合物であることが好ましく、またこの場合、上記特開2004−47404号公報に開示されたような結晶の大きさが1〜500nmの、珪素の微結晶が二酸化珪素に分散した構造を有する粒子を用いることができる。
微粉末Bも導電性を付与したものが好ましく、具体的には上記特開2004−47404号公報に記載の導電性珪素複合体や黒鉛、アセチレンブラック等の導電性炭素を用いることができる。
なお、本発明の負極活物質を構成するD90が50μm以下の粉末中に含まれるリチウムイオンを吸蔵・放出することが可能な珪素、その他の材料は、50〜99.7質量%、特に70〜99.5質量%であることが好ましい。この場合、残部は、導電性炭素等のリチウムイオンを吸蔵・放出することのない導電性粉体、導電性炭素等からなる被覆層等であることが好ましい。
次に、本発明の負極活物質を所定の粒子径とするためには、よく知られた粉砕機とよく知られた分級機が用いられる。粉砕機は、例えば、ボール、ビーズ等の粉砕媒体を運動させ、その運動エネルギーによる衝撃力や摩擦力、圧縮力を利用して被砕物を粉砕するボールミル、媒体撹拌ミルや、ローラによる圧縮力を利用して粉砕を行うローラミルや、被砕物を高速で内張材に衝突もしくは粒子相互に衝突させ、その衝撃による衝撃力によって粉砕を行うジェットミルや、ハンマー、ブレード、ピン等を固設したローターの回転による衝撃力を利用して被砕物を粉砕するハンマーミル、ピンミル、ディスクミルや、剪断力を利用するコロイドミルや高圧湿式対向衝突式分散機「アルティマイザー」等が用いられる。粉砕は、湿式、乾式共に用いられる。また、粉砕後に粒度分布を整えるため、乾式分級や湿式分級もしくはふるい分け分級が用いられる。乾式分級は、主として気流を用い、分散、分離(細粒子と粗粒子の分離)、捕集(固体と気体の分離)、排出のプロセスが逐次若しくは同時に行われ、粒子相互間の干渉、粒子の形状、気流の流れの乱れ、速度分布、静電気の影響等で分級効率が低下させないよう、分級をする前に前処理(水分、分散性、湿度等の調整)を行ったり、使用される気流の水分や酸素濃度を調整して用いられる。また、乾式で分級機が一体となっているタイプでは、一度に粉砕、分級が行われ、所望の粒度分布とすることが可能となる。
上記負極活物質は、非水電解質二次電池、特にリチウムイオン二次電池の負極材料として好適に用いられる。
この場合、かかる二次電池の正極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵・放出することが可能な酸化物あるいは硫化物等が挙げられ、これらのいずれか1種又は2種以上が用いられる。具体的には、例えばTiS2、MoS2、NbS2、ZrS2、VS2あるいはV25、MoO3及びMg(V382等のリチウムを含有しない金属硫化物もしくは酸化物、又はリチウムを含有するリチウム複合酸化物が挙げられ、また、NbSe2等の複合金属も挙げられる。中でも、エネルギー密度を高くするためには、LiMetO2を主体とするリチウム複合酸化物が好ましい。なお、Metは具体的には、コバルト、ニッケル、鉄、及びマンガンのうち少なくとも1種が好ましく、xは、通常、0.05≦x≦1.10の範囲内の値である。このようなリチウム複合酸化物の具体例としては、層構造をもつLiCoO2、LiNiO2、LiFeO2、LixNiyCo1-y2、スピネル構造のLiMn24及び斜方晶のLiMnO2が挙げられる。更に高電圧対応型として置換スピネルマンガン化合物LiMetxMn1-x4も使用されており、この場合のMetはチタン、クロム、鉄、コバルト、銅及び亜鉛等が挙げられる。
なお、上記のリチウム複合酸化物は、例えば、リチウムの炭酸塩、硝酸塩、塩化物あるいは水酸化物と、遷移金属の炭酸塩、硝酸塩、酸化物あるいは水酸化物とを所望の組成に応じて粉砕混合し、酸素雰囲気中において600〜1000℃の範囲内の温度で焼成することにより調製される。
更に、正極活物質としては有機物も使用することができる。例示すると、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリパラフェニレン、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリアセン、ポリスルフィド化合物等である。
正極、負極の作製方法については特に制限はない。一般的には、溶媒に活物質、結着剤(バインダー)、導電剤等を加えてスラリー状とし、集電体シートに塗布し、乾燥、圧着して作製する。
結着剤としては、一般的にポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、各種ポリイミド樹脂等が挙げられる。
導電剤としては、一般的に黒鉛、カーボンブラック等の炭素系材料や、銅、ニッケル等の金属材料が挙げられる。
集電体としては、正極用にはアルミニウム、又はその合金、負極用には銅、ステンレス、ニッケル等の金属又はそれらの合金等が挙げられる。
正極と負極の間に用いられるセパレータは電解液に対して安定であり、保液性に優れていれば特に制限はないが、一般的にはポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンの多孔質シート又は不織布が挙げられる。
電池の形状は任意であり、特に制限はない。一般的にはコイン形状に打ち抜いた電極とセパレータを積層したコインタイプ、電極シートとセパレータをスパイラル状にしたシリンダータイプ等が挙げられる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において組成の%は質量%、部は質量部を示す。
[実施例1]
[負極活物質(導電性珪素複合体)の作製]
負極活物質である導電性珪素複合体は、特開2004−47404号公報の記載に基づき作製した。以下にその作製方法を示す。
(1)酸化珪素粉末Aの製造
二酸化珪素粉末(BET比表面積=200m2/g)とケミカルグレード金属珪素粉末(BET比表面積=4m2/g)を等モルの割合で混合した混合粉末を、1350℃、0.1Torrの高温減圧雰囲気で熱処理し、発生したSiOガスをSUS製基体に析出させた。次に、この析出物を回収した後、ジョークラッシャーで粗砕した。この粗砕物をジェットミル(ホソカワミクロン社製AFG−100)を用いて分級機の回転数9000rpmにて粉砕し、D50=7.6μm、D90=11.9μmの酸化珪素粉末A(SiOx:x=1.02)をサイクロンにて回収した。その粒度分布を図1に示す。ここで得られた粉末をCu−Kα線によるX線回折を行い、得られた粉末は無定形の酸化珪素(SiOx)粉末であることを確認した。
(2)酸化珪素微粉末Bの製造
酸化珪素粉末Aと同様の方法で得られた酸化珪素を用い、ビーズミルで4時間粉砕し、D50=0.8μmの酸化珪素微粉末Bを得た。その粒度分布を図2に示す。
(3)酸化珪素粉末Aと酸化珪素粉末Bの混合
得られた酸化珪素粉末A100部と酸化珪素微粉末B10部を混合機を用いて充分混合した。
(4)混合粉体の導電性付与
混合粉体をロータリーキルン型の反応器を用いて、メタン−アルゴン混合ガス通気下で1150℃、平均滞留時間約2時間の条件で酸化珪素の不均化と同時に熱CVDを行った。運転終了後、降温し、黒色粉末を回収した。得られた黒色粉末の蒸着炭素量は5.1%であった。この導電性付与後の粉体はX線回折パターンの分析より、酸化珪素粉末とは異なり、2θ=28.4°付近のSi(111)に帰属される回折線が存在し、この回折線の半価幅よりシェーラー法で結晶の大きさを求め、二酸化珪素中に分散した珪素の結晶の大きさは11nmであり、このことから微細な珪素(Si)の結晶が、二酸化珪素(SiO2)の中に分散している導電性珪素複合体粉末であることを確認した。なお、この導電性珪素複合体粉末における2μm未満の粒子の割合を表1に示す。
[負極の作製]
負極の作製は、以下の手順で行った。
前記で得られた導電性珪素複合体粉末にポリイミドを10%加え、更にN−メチルピロリドンを加え、スラリーとし、このスラリーを厚さ15μmの銅箔に塗布し、80℃で1時間真空乾燥後、ローラープレスにより電極を加圧成形し、350℃で1時間真空乾燥し、2cm2に打ち抜き負極とした。
[電池の作製]
ここで、得られた負極の充放電特性を評価するために、対極にリチウム箔を使用し、非水電解質として六フッ化リンリチウムをエチレンカーボネートとジエチルカーボネートの1/1(体積比)混合液に1モル/Lの濃度で溶解させた非水電解質溶液を用い、セパレーターに厚さ25μmのポリエチレン製微多孔質フィルムを用いた評価用リチウムイオン二次電池を作製した。
作製したリチウムイオン二次電池は、一晩室温で放置した後、二次電池充放電試験装置((株)ナガノ製)を用い、テストセルの電圧が0Vに達するまで0.5mA/cm2の定電流で充電を行い、0Vに達した後は、セル電圧を0Vに保つように電流を減少させて充電を行った。そして、電流値が0.1mA/cm2を下回った時点で充電を終了した。放電は0.5mA/cm2の定電流で行い、セル電圧が2.0Vを上回った時点で放電を終了し、放電容量を求めた。以上の充放電試験を100回繰り返し、100サイクル後のサイクル保持率を求めた。結果を表2に示す。
参考例1
実施例1の酸化珪素粉末A(D50=7.6μm)を用い、同様に導電性の付与を行った(蒸着炭素量4.9%)。また、粉末Bには、電気化学工業社製デンカブラック(一次粒子径0.035μm、凝集粒子径5.0μm)を用い、分散剤に日本触媒社製ポリビニルピロリドンK90とN−メチルピロリドンを加え、アイメックス社製バッチ式ビーズミルRMBを用いて解砕した。このアセチレンブラック分散品の粒度分布は、D50=0.4μmであった。図3にその粒度分布図を示す。これらを混合して導電性珪素複合体粉末を作製した。この導電性珪素複合体粉末における2μm未満の粒子の割合を表1に示す。また、実施例1と同様にして電池試験を行い、サイクル保持率を求めた。結果を表2に示す。
[実施例
実施例1と同様の方法で得られた酸化珪素を用い、ビーズミルで2時間粉砕し、D50=8.1μmの酸化珪素微粉末を得た。この粉末をレーザー回折散乱式粒度分布測定法による粒度分布測定を行ったところ、粒子径1.951μmにおける累積値が14.963%であった。図4にその粒度分布図を示す。この粉末に導電性の付与を行い、導電性珪素複合体粉末(蒸着炭素量5.3%)を作製した。この導電性珪素複合体粉末における2μm未満の粒子の割合を表1に示す。また、実施例1と同様にして電池試験を行い、サイクル保持率を求めた。結果を表2に示す。
[比較例1]
参考例1で作製した酸化珪素粉末A(D50=7.6μm)に導電性を付与した導電性珪素複合体粉末(蒸着炭素量5.3%)を用い、単一で使用した他は実施例1と同様にして電池試験を行い、サイクル保持率を求めた。この導電性珪素複合体粉末における2μm未満の粒子の割合を表1に示し、電池試験の結果を表2に示す。
[比較例2]
参考例1で作製した酸化珪素粉末A(D50=7.6μm)に導電性を付与した導電性珪素複合体粉末(蒸着炭素量5.3%)を用い、図5に示す粒度分布を有する電気化学工業社製デンカブラック(一次粒子径0.035μm、凝集粒子径5.0μm)を解砕せずに使用した他は実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製し、サイクル特性を求めた。この導電性珪素複合体粉末における2μm未満の粒子の割合を表1に示し、電池試験の結果を表2に示す。
Figure 0005821893
Figure 0005821893

Claims (11)

  1. レーザー回折散乱式粒度分布測定法による粒度分布で、累積90%径(D90)が50μm以下であり、かつ粒子径2μm以上の微粉末Aと、粒子径2μm未満の微粉末Bを5〜15質量%含む粉末であって、上記微粉末Aが、結晶の大きさが1〜500nmの珪素の微結晶が二酸化珪素に分散した構造を有する粒子、酸化珪素又はそれらの混合物であり、上記微粉末Bが、結晶の大きさが1〜500nmの珪素の微結晶が二酸化珪素に分散した構造を有する粒子からなる負極活物質。
  2. レーザー回折散乱式粒度分布測定法による粒度分布で、累積90%径(D90)が50μm以下であり、かつ粒子径2μm以上の微粉末Aと、粒子径2μm未満の微粉末Bを5〜15質量%含む粉末であって、上記微粉末Aが、結晶の大きさが1〜500nmの珪素の微結晶が二酸化珪素に分散した構造を有する粒子であり、上記微粉末Bが、結晶の大きさが1〜500nmの珪素の微結晶が二酸化珪素に分散した構造を有する粒子、珪素、酸化珪素、又はそれらの混合物である粉末からなる負極活物質。
  3. 微粉末Bが、結晶の大きさが1〜500nmの珪素の微結晶が二酸化珪素に分散した構造を有する粒子であることを特徴とする請求項2記載の負極活物質。
  4. 微粉末Bが、導電性を付与した粉末であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の負極活物質。
  5. 微粉末Aが、導電性を付与した粉末であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の負極活物質。
  6. 上記微粉末A及びBがそれぞれ導電性を持つ粉末であることを特徴とする、請求項1又は2記載の負極活物質。
  7. 上記微粉末Aが、結晶の大きさが1〜500nmの珪素の微結晶が二酸化珪素に分散した構造を有する粒子であり、表面に導電性炭素の被覆層を有するものであり、上記微粉末Bが、結晶の大きさが1〜500nmの珪素の微結晶が二酸化珪素に分散した構造を有する粒子であって、表面に導電性炭素の被覆層を有するものである請求項1記載の負極活物質。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項記載の負極活物質を用いたことを特徴とする非水電解質二次電池用負極材料。
  9. 請求項8記載の非水電解質二次電池用負極材料とバインダーを含むことを特徴とする電極ペースト。
  10. 請求項9記載の電極ペーストの成型体であることを特徴とする電極。
  11. 請求項10記載の電極を構成要素とする非水電解質二次電池。
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