JP2018170246A - リチウム二次電池用複合活物質およびその製造方法 - Google Patents
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(1)SiまたはSi合金と、黒鉛薄層とSiまたはSi合金の間や、黒鉛薄層と黒鉛薄層間、SiまたはSi合金とSiまたはSi合金間に空隙を有し、空隙率が2〜50%であるリチウム二次電池用複合活物質。
(2)活物質の平均粒径(D50)が1〜40μm、比表面積が0.5〜45m2/g、平均細孔径が10〜40nm、開気孔体積が0.06cm3/g以下である(1)に記載のリチウム二次電池用複合活物質。
(3)前記SiまたはSi合金の平均粒径(D50)が0.01〜5μmであり、炭素が少なくとも活物質表面を覆っていることを特徴とする(1)又は(2)に記載のリチウム二次電池用複合活物質。
(4)前記SiまたはSi合金が、炭素と共に0.2μm以下の厚みの黒鉛薄層の間に挟まった構造であり、その構造が積層および/または網目状に広がっており、該黒鉛薄層が活物質粒子の表面付近で湾曲して活物質粒子を覆っており、最外層の表面を炭素が覆っている(1)又は(2)に記載のリチウム二次電池用複合活物質。
(5)前記SiまたはSi合金の含有量が10〜80質量部、前記炭素の含有量が90〜10質量部である(1)〜(4)のいずれかに記載のリチウム二次電池用複合活物質。
(6)SiまたはSi合金、炭素前駆体、空隙形成材、と必要に応じて黒鉛を混合する工程と、造粒・圧密化する工程と、混合物を粉砕および球形化処理して略球状の複合粒子を形成する工程と、該複合粒子を不活性雰囲気中で焼成する工程及び/又は空隙形成材を溶媒中での溶解によって除去する工程、炭素前駆体と該複合粒子もしくは焼成粉とを混合する工程及びその混合物を不活性雰囲気中で加熱する事で炭素膜を焼成粉もしくは炭素被覆した複合粒子を得る工程を含む、(1)〜(5)のいずれかに記載のリチウム二次電池用複合活物質の製造方法。
(7)(6)で得られた炭素被覆した複合粒子、球形化した複合粒子もしくは焼成粉と炭素前駆体とを不活性雰囲気中で焼成し炭素膜を複合粒子もしくは焼成粉の内外に被覆する工程を行う、(6)に記載のリチウム二次電池用複合活物質の製造方法。
(8)気相で被覆する工程の後、粉砕および球形処理した粉体もしくは焼成粉もしくは炭素被覆した粉体を風力分級する工程を行う、(6)又は(7)に記載のリチウム二次電池用複合活物質の製造方法。
(9)複合粒子及び焼成粉を炭素前駆体と共に不活性雰囲気中で焼成する工程及び炭素前駆体を不活性雰囲気中で加熱する事で炭素膜を焼成粉もしくは炭素被覆した複合粒子もしくは炭素被覆した焼成粉の内外に気相で被覆する工程の温度が、それぞれ300〜1200℃である、(7)〜(9)のいずれかに記載のリチウム二次電池用複合活物質の製造方法。
(10)(1)〜(5)のいずれかに記載のリチウム二次電池用複合活物質を含むリチウム二次電池。
体、空隙形成材、必要に応じて黒鉛を混合する工程と、造粒・圧密化する工程と、混合物を粉砕および球形化処理して略球状の複合粒子を形成する工程及び/又は空隙形成材を溶媒中での溶解によって除去する工程、該複合粒子を不活性雰囲気中で焼成する工程と、炭素前駆体と該複合粒子もしくは焼成粉とを混合する工程及びその混合物を不活性雰囲気中で加熱する事で炭素膜を焼成粉もしくは炭素被覆した複合粒子を得る工程を含むものである。
(正極)
上記複合活物質を使用して得られる負極を有するリチウム二次電池に使用される正極としては、公知の正極材料を使用した正極を使用することができる。
(電解液)
上記複合活物質を使用して得られる負極を有するリチウム二次電池に使用される電解液としては、公知の電解液を使用することができる。
(セパレータ)
上記複合活物質を使用して得られる負極を有するリチウム二次電池に使用されるセパレータとしては、公知の材料を使用できる。例えば、織布、不織布、合成樹脂製微多孔膜などが例示される。合成樹脂製微多孔膜が好適であるが、なかでもポリオレフィン系微多孔膜が、膜厚、膜強度、膜抵抗などの点から好適である。具体的には、ポリエチレンおよびポリプロピレン製微多孔膜、またはこれらを複合した微多孔膜などである。
<実施例1>
(膨張黒鉛の調製)
平均粒子径1mmの鱗片状天然黒鉛を硫酸9質量部、硝酸1質量部の混酸に室温で1時間浸漬後、No3ガラスフィルターで混酸を除去して酸処理黒鉛を得た。さらに酸処理黒鉛を水洗後、乾燥した。乾燥した酸処理黒鉛5gを蒸留水100g中で攪拌し、1時間後にpHを測定したところ、pHは6.7であった。乾燥した酸処理黒鉛を850℃に設定した窒素雰囲気下の縦型電気炉に投入し、膨張黒鉛を得た。膨張黒鉛の嵩密度は0.002g/cm3、比表面積は45m2/gであった。
平均粒径(D50)が7μmのケミカルグレードの金属Si(純度3N)をエタノールに21重量%混合し、直径0.3mmのジルコニアビーズを用いた微粉砕湿式ビーズミルを6時間行い、平均粒径(D50)0.3μm、乾燥時のBET比表面積が100m2/gの超微粒子Siスラリーを得た。
この混合乾燥物を3本ロールミルに2回通し、目開き1mmの篩を通し、軽装かさ密度293g/Lに造粒・圧密化した。
次に、この造粒・圧密化物を粉砕・球形化装置のハイブリダージェーションシステムに投入し、ローター周速100m/sで30分間粉砕し、同時に球形化し、軽装かさ密度603g/Lの略球状複合粉末を得た。
得られた粉末を石英ボートに入れて、管状炉で窒素ガスを流しながら、最高温度900℃で1時間焼成する事でフェノール樹脂の炭化と空隙形成材であるグリセリンの気化を同時に行った。これにより、黒鉛の含有量65質量部、Si含有量30質量部、炭素質物5質量部(フェノール樹脂由来のハードカーボン含有量)からなる略球状焼成粉を得た。
50)が40.4μm、の略球状焼成粉を得た。
得らえた略球状焼成粉23gとコールタールピッチ18gを混合した後、キノリン18gを加え、10分間撹拌した後、以下の方法を用い焼成を行い、被覆を行った。
窒素を流しながら(4L/min)、混合物を600℃で2時間加熱することで、コールタールピッチをソフトカーボンへ変性させた。これにより、黒鉛の含有量50質量部、Si含有量23質量部、炭素質物27質量部(フェノール樹脂由来のハードカーボンの含有量4質量部、コールタールピッチ由来のソフトカーボンの含有量23質量部)からなる複合活物質を得た。
得られた複合活物質をスタンプミルにて解砕した後にボールミルによって粉砕し、目開き45μmのメッシュを通し、軽装かさ密度685g/Lの粉砕粉を得た。
得られた粉砕粉をホソカワミクロン製風力分級装置(50ATP)に投入し、分級ローター回転数を15000rpmとし風力分級し、軽装かさ密度187g/Lの粉体を得た。
風力分級により得られた粉体を石英管内にセットし、ロータリーポンプにより管内を真空引きした後に管内に200SCCMの流量の窒素ガス及び、100SCCMの流量のエチレンガスを流し、電気ヒーターで1000℃まで加熱し、その状態を2時間保持する事で炭素被覆を行った。炭素被覆による重量増は7.8%であり、これによりこれにより、黒鉛の含有量46質量部、Si含有量21質量部、炭素質物33質量部(フェノール樹脂由来のハードカーボンの含有量4質量部、コールタールピッチ、気相コート由来のソフトカーボンの含有量29質量部)からなるリチウム二次電池用複合活物質を得た。
得られた複合活物質95.5重量%(固形分全量中の含有量。以下同じ。)に対して、導電助剤としてアセチレンブラック0.5重量%と、バインダとしてゲル化ポリアクリル酸4重量%と水とを混合して負極合剤含有スラリーを調製した。
評価用セルは、グローブボックス中でスクリューセルに上記負極、24mmφのポリプロピレン製セパレータ、21mmφのガラスフィルター、18mmφで厚み0.2mmの金属リチウムおよびその基材のステンレス箔を、各々、電解液にディップしたのち、この順に積層し、最後に蓋をねじ込み作製した。電解液はエチレンカーボネートとジエチルカーボネートを体積比1対1の混合溶媒とし、にFEC(フルオロエチレンカーボネイト)とし、LiPF6を1.2vol/Lの濃度になるように溶解させたものを使用した。評価用セルは、さらにシリカゲルを入れた密閉ガラス容器に入れて、シリコンゴムの蓋を通した電極を充放電装置に接続した。
<実施例2>
膨張黒鉛の調製および混合工程は<実施例1>と同様である。
この混合乾燥物を3本ロールミルに2回通し、目開き1mmの篩を通し、軽装かさ密度362g/Lに造粒・圧密化した。
次に、この造粒・圧密化物をニューパワーミルに入れて水冷しながら、21000rpmで360秒粉砕し、同時に球形化し、軽装かさ密度425g/Lの略球状複合粉末を得
た。
得られた粉末を石英ボートに入れて、管状炉で窒素ガスを流しながら、最高温度900℃で1時間焼成する事で空隙形成材であるグリセリンの気化とスクロースの炭化を同時に行った。これにより、黒鉛の含有量61質量部、Si含有量30質量部、炭素質物9質量部(スクロース由来のハードカーボン含有量)からなる略球状焼成粉を得た。
(コールタールピッチによる炭素被覆)
得らえた略球状焼成粉47gとコールタールピッチ37gを混合した後、キノリン37gを加え、10分間撹拌した後、以下の方法を用い焼成を行い、被覆を行った。
窒素を流しながら(13.4L/min)、、混合物を600℃で2時間加熱することで、コールタールピッチをソフトカーボンへ変性させた。これにより、黒鉛の含有量47質量部、Si含有量23質量部、炭素質物30質量部(スクロース由来のハードカーボンの含有量7質量部、コールタールピッチ由来のソフトカーボンの含有量23質量部)からなる複合活物質を得た。
得られた複合活物質をスタンプミルにて解砕した後にボールミルによって粉砕し、目開き45μmのメッシュを通し、軽装かさ密度385g/Lの粉砕粉を得た。
(風力分級)
得られた粉砕粉をホソカワミクロン製風力分級装置(50ATP)に投入し、分級ローター回転数を15000rpmとし風力分級し、軽装かさ密度154g/Lの粉体を得た。
風力分級により得られた粉体を石英管内にセットし、ロータリーポンプにより管内を真空引きした後に管内に200SCCMの流量の窒素ガス及び、100SCCMの流量のエチレンガスを流し、電気ヒーターで1000℃まで加熱し、その状態を時間保持する事で炭素被覆を行った。炭素被覆による重量増は15.2%であり、これによりこれにより、黒鉛の含有量41質量部、、Si含有量20質量部、炭素質物39質量部(スクロース由来のハードカーボンの含有量6質量部、コールタールピッチ、気相コート由来のソフトカーボンの含有量33質量部)からなるリチウム二次電池用複合活物質を得た。
cm3/g、軽装かさ密度が203g/L、形状:略球状のリチウム二次電池用複合活物質を得た。
得られた複合活物質95.5重量%(固形分全量中の含有量。以下同じ。)に対して、導電助剤としてアセチレンブラック0.5重量%と、バインダとしてゲル化ポリアクリル酸4重量%と水とを混合して負極合剤含有スラリーを調製した。
評価用セルは25℃の恒温室にて、0.44mAの定電流で0.005Vまで0.1Cで充電後、0.005Vの定電圧で電流値が0.02mAになるまで0.05Cで行ったところ、初回充電容量は890mAh/gとなった。 その後、グローブボックス内アルゴン雰囲気内で評価用セルを解体し、電極膜厚をマイクロメーターで測定し、初回充電膨張率((充電後電極膜厚/充電前電極膜厚 x100))は137%であった。
<実施例3>
膨張黒鉛の調製および混合工程は<実施例1>と同様である。
超微粒子Siスラリーを 80g、膨張黒鉛を23g、スクロースを24g、メントールを12g、エタノール1Lを撹拌容器に入れ、インラインミキサーで10分混合撹拌した。その後、混合液をロータリーエバポレーターに移し、回転しながら温浴で40℃に加熱し、真空ポンプで減圧して溶媒を除去した。その後、ドラフト中でバットに広げて排気しながら2時間乾燥し、目開き2mmのメッシュを通し、さらに1日間乾燥して、80gの混合乾燥物(軽装かさ密度209g/L)を得た。
この混合乾燥物を3本ロールミルに2回通し、目開き1mmの篩を通し、軽装かさ密度215g/Lに造粒・圧密化した。
次に、この造粒・圧密化物をニューパワーミルに入れて水冷しながら、21000rpmで360秒粉砕し、同時に球形化し、軽装かさ密度278g/Lの略球状複合粉末を得た。
得られた粉末を石英ボートに入れて、管状炉で窒素ガスを流しながら、最高温度900℃で1時間焼成する事で空隙形成材であるメントールの気化とスクロースの炭化を行った。これにより、黒鉛の含有量58質量部、Si含有量30質量部、炭素質物12質量部(スクロース樹脂由来のハードカーボン含有量)からなる略球状焼成粉を得た。
得らえた略球状焼成粉12gとコールタールピッチ9.4gを混合した後、キノリン25gを加え、10分間撹拌した後、以下の方法を用い焼成を行い、被覆を行った。
窒素を流しながら(13.4L/min)、混合物を600℃で2時間加熱することで、コールタールピッチをソフトカーボンへ変性させた。これにより、黒鉛の含有量45質量部、Si含有量23質量部、炭素質物32質量部(スクロース由来のハードカーボンの含有量9質量部、コールタールピッチ由来のソフトカーボンの含有量23質量部)からなる複合活物質を得た。
得られた複合活物質を乳鉢にて粉砕し、目開き45μmのメッシュを通し、軽装かさ密度279g/L、平均粒径(D50)が9.2μmの粉砕粉を得た。
得られた粉体を石英管内にセットし、ロータリーポンプにより管内を真空引きした後に管内に200SCCMの流量の窒素ガス及び、100SCCMの流量のエチレンガスを流し、電気ヒーターで1000℃まで加熱し、その状態を時間保持する事で炭素被覆を行った。炭素被覆による重量増は14.9%であり、これによりこれにより、黒鉛の含有量39質量部、Si含有量20質量部、炭素質物41質量部(スクロース由来のハードカーボンの含有量8質量部、コールタールピッチ、気相コート由来のソフトカーボンの含有量33質量部)からなるリチウム二次電池用複合活物質を得た。
「リチウムイオン2次電池用負極の作製」
得られた複合活物質89.5重量%(固形分全量中の含有量。以下同じ。)に対して、導電助剤としてアセチレンブラック0.5重量%と、バインダとしてゲル化ポリアクリル酸10重量%と水とを混合して負極合剤含有スラリーを調製した。
評価用セルは25℃の恒温室にて、0.44mAの定電流で0.005Vまで0.1Cで充電後、0.005Vの定電圧で電流値が0.02mAになるまで0.05Cで行ったところ、初回充電容量は1075mAh/gとなった。 その後、グローブボックス内アルゴン雰囲気内で評価用セルを解体し、電極膜厚をマイクロメーターで測定し、初回充電膨張率((充電後電極膜厚/充電前電極膜厚 x100))は141%であった。
<比較例1>
(膨張黒鉛の調製)
膨張黒鉛の調製および混合工程は<実施例1>と同様である。
この混合乾燥物を3本ロールミルに2回通し、目開き1mmの篩を通し、軽装かさ密度419g/Lに造粒・圧密化した。
次に、この造粒・圧密化物をニューパワーミルに入れて水冷しながら、21000rpmで360秒粉砕し、同時に球形化し、軽装かさ密度439g/Lの略球状複合粉末を得た。
得られた粉末を石英ボートに入れて、管状炉で窒素ガスを流しながら、最高温度900℃で1時間焼成する事でフェノール樹脂の炭化を同時に行った。これにより、黒鉛の含有量60質量部、Si含有量30質量部、炭素質物10質量部(フェノール樹脂由来のハードカーボン含有量)からなる略球状焼成粉を得た。
得らえた略球状焼成粉50gとコールタールピッチ40gを混合した後、キノリン40gを加え、10分間撹拌した後、以下の方法を用い焼成を行い、被覆を行った。
窒素を流しながら(13.4L/min)、混合物を600℃で2時間加熱することで、コールタールピッチをソフトカーボンへ変性させた。これにより、黒鉛の含有量46質量部、Si含有量23質量部、炭素質物31質量部(フェノール樹脂由来のハードカーボンの含有量8質量部、コールタールピッチ由来のソフトカーボンの含有量23質量部)からなる複合活物質を得た。
得られた複合活物質をスタンプミルにて解砕した後にボールミルによって粉砕し、目開き45μmのメッシュを通し、軽装かさ密度453g/L、平均粒径(D50)が12.5μmの粉砕粉を得た。
得られた粉体を石英管内にセットし、ロータリーポンプにより管内を真空引きした後に管内に200SCCMの流量の窒素ガス及び、100SCCMの流量のエチレンガスを流し、電気ヒーターで1000℃まで加熱し、その状態を時間保持する事で炭素被覆を行った。炭素被覆による重量増は8.2%であり、これによりこれにより、黒鉛の含有量43質量部、、Si含有量21質量部、炭素質物36質量部(フェノール由来のハードカーボンの含有量7質量部、コールタールピッチ、気相コート由来のソフトカーボンの含有量29質量部)からなるリチウム二次電池用複合活物質を得た。
「リチウムイオン2次電池用負極の作製」
得られた複合活物質95.5重量%(固形分全量中の含有量。以下同じ。)に対して、導電助剤としてアセチレンブラック0.5重量%と、バインダとしてゲル化ポリアクリル酸4重量%と水とを混合して負極合剤含有スラリーを調製した。
評価用セルは25℃の恒温室にて、0.44mAの定電流で0.005Vまで0.1Cで充電後、0.005Vの定電圧で電流値が0.02mAになるまで0.05Cで行ったところ、初回充電容量は1075mAh/gとなった。 その後、グローブボックス内アルゴン雰囲気内で評価用セルを解体し、電極膜厚をマイクロメーターで測定し、初回充電膨張率((充電後電極膜厚/充電前電極膜厚 x100))は200%であった。
Claims (10)
- SiまたはSi合金と、黒鉛薄層とSiまたはSi合金の間や、黒鉛薄層と黒鉛薄層間、SiまたはSi合金とSiまたはSi合金間に空隙を有し、空隙率が2〜50%であるリチウム二次電池用複合活物質。
- 活物質の平均粒径(D50)が1〜40μm、比表面積が0.5〜45m2/g、平均細孔径が10〜40nm、開気孔体積が0.06cm3/g以下である請求項1に記載のリチウム二次電池用複合活物質。
- 前記SiまたはSi合金の平均粒径(D50)が0.01〜5μmであり、炭素が少なくとも活物質表面を覆っていることを特徴とする請求項1又は2に記載のリチウム二次電池用複合活物質。
- 前記SiまたはSi合金が、炭素と共に0.2μm以下の厚みの黒鉛薄層の間に挟まった構造であり、その構造が積層および/または網目状に広がっており、該黒鉛薄層が活物質粒子の表面付近で湾曲して活物質粒子を覆っており、最外層の表面を炭素が覆っていることを特徴とする請求項1又は2に記載のリチウム二次電池用複合活物質。
- 前記SiまたはSi合金の含有量が10〜80質量部、前記炭素質物の含有量が90〜10質量部であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のリチウム二次電池用複合活物質。
- SiまたはSi合金、炭素前駆体、空隙形成材、必要に応じて黒鉛を混合する工程と、造粒・圧密化する工程と、混合物を粉砕および球形化処理して略球状の複合粒子を形成する工程及び/又は空隙形成材を溶媒中での溶解によって除去する工程、該複合粒子を不活性雰囲気中で焼成する工程と、炭素前駆体と該複合粒子もしくは焼成粉とを混合する工程及びその混合物を不活性雰囲気中で加熱する事で炭素膜を焼成粉もしくは炭素被覆した複合粒子を得る工程を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のリチウム二次電池用複合活物質の製造方法。
- 請求項6で得られた炭素被覆した複合粒子、球形化した複合粒子もしくは焼成粉と炭素前駆体とを不活性雰囲気中で焼成し炭素膜を複合粒子もしくは焼成粉の内外に被覆する工程を行うことを特徴とする請求項6に記載のリチウム二次電池用複合活物質の製造方法。
- 気相で被覆する工程の後、粉砕および球形処理した粉体もしくは焼成粉もしくは炭素被覆した粉体を風力分級する工程を行うことを特徴とする請求項6又は7に記載のリチウム二次電池用複合活物質の製造方法。
- 複合粒子及び焼成粉を炭素前駆体と共に不活性雰囲気中で焼成する工程及び炭素前駆体を不活性雰囲気中で加熱する事で炭素膜を焼成粉もしくは炭素被覆した複合粒子もしくは炭素被覆した焼成粉の内外に気相で被覆する工程の温度が、それぞれ300〜1200℃であることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用複合活物質の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のリチウム二次電池用複合活物質を含むリチウム二次電池。
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