ある態様において、Yが置換されたまたは置換されていないシクロアルキル、シクロアルケニル、ピペリジニルおよびピペラジニルからなる群から選択され、該群の各基が4個までの置換基で置換されている、式IまたはIIの化合物、またはその立体異性体、互変異性体、または薬学的に許容される塩を提供する。ある態様において、Yが置換されたまたは置換されていないシクロヘキシル、シクロヘキシニル、およびピペリジニルからなる群から選択され、該群の各基が4個までの置換基で置換されている、式IまたはIIの化合物、またはその立体異性体、互変異性体、または薬学的に許容される塩を提供する。ある態様において、Yは、水素、シアノ、ニトロ、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、アルコキシ、置換アミノ、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキルおよびC3−4シクロアルキルから選択される4個までの置換基で置換されている。さらに別の態様において、Yはメチル、プロピル、i−プロピル、エチル、ヒドロキシル、アミノ、ハロ、モノハロC1−3アルキル、トリハロC1−3アルキルおよびジハロC1−3アルキルから選択される4個までの置換基で置換されている。
代表的態様において、好ましい式IまたはIIの化合物、またはその立体異性体、互変異性体、または薬学的に許容される塩は、N−(4−((3S,5S)−3−アミノ−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド;3−アミノ−N−(4−((1R,3R,4S,5S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)ピコリンアミド;N−(4−((3R,4R,5S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルピペリジン−1−イル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド;N−(4−((3R,4R,5S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルピペリジン−1−イル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド;3−アミノ−N−(4−((3R,4R,5S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルピペリジン−1−イル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド;N−(4−((3R,4R,5S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルピペリジン−1−イル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロ−3−メチルフェニル)−5−フルオロピコリンアミド;3−アミノ−N−(4−((1R,3S)−3−アミノシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド;N−(4−((3S)−3−アミノシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド;N−(4−((1R,3R,4R,5S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド;N−(4−((1R,3S,5S)−3−アミノ−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド);N−(4−((3R,4R,5S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルピペリジン−1−イル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド;N−(4−((1R,3S)−3−アミノシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド;3−アミノ−N−(4−((3R,4R,5S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルピペリジン−1−イル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド;および3−アミノ−N−(4−((1R,3S)−3−アミノシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミドからなる群から選択される。
他の面において、本発明は、処置を必要とするヒトまたは動物対象におけるモロニー(Maloney)のプロウイルス組込みキナーゼ(PIMキナーゼ)に関連する障害の処置方法であって、該対象に対象のPIM活性を阻害するのに有効な一定量の式IまたはIIの化合物を投与することを含む、方法を提供する。本発明の好ましい態様は、モロニー(Maloney)のプロウイルス組込みキナーゼ(PIMキナーゼ)活性の調節により状態を処置する方法であって、かかる処置を必要とする患者に有効量の式Iの化合物を投与することを含む、方法を提供する。
他の面において、本発明は、処置を必要とするヒトまたは動物対象におけるPIM関連障害の処置方法であって、該対象に対象の腫瘍増殖を減少または阻止するのに有効な一定量の式IまたはIIの化合物を投与することを含む、方法を提供する。さらに別の面において、本発明は、処置を必要とするヒトまたは動物対象におけるPIM関連障害の処置方法だって、該対象に対象の腫瘍増殖を減少または阻止するのに有効な一定量の式IまたはIIの化合物を癌を処置するための少なくとも1個の他の薬剤と組み合わせて投与することを含む、方法を提供する。
さらに別の面において、本発明は、一般的に癌治療に用いられるため、少なくとも1個の式IまたはIIの化合物を、癌の処置のための1種以上の他の薬剤と組み合わせて含む治療組成物を提供する。本発明は、それ故に式Iまたは式IIの化合物を含む医薬組成物を提供する。この面の好ましい態様は、N−(4−((3S,5S)−3−アミノ−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド;3−アミノ−N−(4−((1R,3R,4S,5S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)ピコリンアミド;N−(4−((3R,4R,5S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルピペリジン−1−イル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド;3−アミノ−N−(4−((1R,3S)−3−アミノシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド;N−(4−((3S)−3−アミノシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド;N−(4−((1R,3R,4R,5S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド;N−(4−((1R,3S,5S)−3−アミノ−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド);N−(4−((3R,4R,5S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルピペリジン−1−イル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド;N−(4−((1R,3S)−3−アミノシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド;3−アミノ−N−(4−((3R,4R,5S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルピペリジン−1−イル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド;3−アミノ−N−(4−((1R,3S)−3−アミノシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド;N−(4−((3R,4R,5S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルピペリジン−1−イル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド;3−アミノ−N−(4−((3R,4R,5S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルピペリジン−1−イル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド;およびN−(4−((3R,4R,5S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルピペリジン−1−イル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロ−3−メチルフェニル)−5−フルオロピコリンアミドから選択される化合物を含む医薬組成物を提供する。他の好ましい態様は、さらに癌を処置するための他の薬剤を含む医薬組成物を提供し、ここで、好ましくは該他の薬剤がイリノテカン、トポテカン、ゲムシタビン、5−フルオロウラシル、ロイコボリンカルボプラチン、シスプラチン、タキサン類、テザシタビン、シクロホスファミド、ビンカアルカロイド、イマチニブ(Gleevec)、アントラサイクリン類、リツキシマブ、およびトラスツマブから選択される。
本発明の化合物は、造血器腫瘍、癌腫(例えば、肺、肝臓、膵臓、卵巣、甲状腺、膀胱または結腸の)、黒色腫、骨髄障害(例えば、骨髄性白血病、多発性骨髄腫および赤白血病)、腺腫(例えば、絨毛結腸腺腫)、肉腫(例えば、骨肉腫)を含む癌、自己免疫性疾患、アレルギー反応および臓器移植拒絶症候群の処置に有用である。
本発明のさらに別の面は、モロニー(Maloney)のプロウイルス組込みキナーゼ(PIMキナーゼ)活性の調節により状態を処置するための医薬の製造のための、式Iまたは式IIの化合物の使用を提供する。本発明のこの面の好ましい態様において、状態は肺、膵臓、甲状腺、卵巣、膀胱、乳房、前立腺、または結腸の癌腫、黒色腫、骨髄性白血病、多発性骨髄腫および赤白血病、絨毛結腸腺腫、および骨肉腫から選択される癌である。
他の面において、本発明は、処置を必要とするヒトまたは動物対象におけるPim1、Pim2およびPim3からなる群から選択される少なくとも1個のキナーゼの活性を阻害するか、またはPim1、Pim2およびPim3の少なくとも1個が仲介する生物学的状態を処置する方法であって、該対象に、対象における該キナーゼを阻害するのに有効な量で少なくとも1個の式IまたはIIの化合物を投与することを含む、方法に関する。治療化合物は、かかる阻害剤を必要とする患者(例えば、異常セリン/スレオニンキナーゼ受容体シグナル伝達が仲介する癌を有する患者)の処置に有用である。
句“アルキル”は、ヘテロ原子を含まないアルキル基を言う。それ故この句は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシルなどのような直鎖アルキル基を含む。この句はまた、単なる例示として示す次のものを含み、これらに限定されない直鎖アルキル基の分枝鎖異性体も含む:−CH(CH3)2、−CH(CH3)(CH2CH3)、−CH(CH2CH3)2、−C(CH3)3、−C(CH2CH3)3、−CH2CH(CH3)2、−CH2CH(CH3)(CH2CH3)、−CH2CH(CH2CH3)2、−CH2C(CH3)3、−CH2C(CH2CH3)3、−CH(CH3)CH(CH3)(CH2CH3)、−CH2CH2CH(CH3)2、−CH2CH2CH(CH3)(CH2CH3)、−CH2CH2CH(CH2CH3)2、−CH2CH2C(CH3)3、−CH2CH2C(CH2CH3)3、−CH(CH3)CH2CH(CH3)2、−CH(CH3)CH(CH3)CH(CH3)2、−CH(CH2CH3)CH(CH3)CH(CH3)(CH2CH3)など。それ故、アルキル基は、一級アルキル基、二級アルキル基、および三級アルキル基を含む。好ましいアルキル基は、1〜12個の炭素原子を有する直鎖および分枝鎖アルキル基を含む。好ましい“アルキル”の定義は、メチル、エチル、n−プロピル、およびn−ブチルのようなC1−4直鎖アルキル基を言う。好ましいアルキルの定義はまた、CH(CH3)2、CH2CH(CH3)2、CH(CH3)CH2CH3、C(CH3)3、CH(CH3)CH2CH2CH3、CH(CH3)CH(CH3)2、CH2CH(CH3)CH2CH3、CH2CH2CH(CH3)2、およびCH(CH2CH3)2などを含むC3−5分枝鎖アルキル基を含む。
用語“アルケニル”は、少なくとも一個所の不飽和がある、すなわち、隣接する2個の炭素原子が二重結合により結合している、上に定義したアルキル基を意味する。用語“アルキニル”は、隣接する2個の炭素原子が三重結合により結合している、アルキル基を意味する。用語“アルコキシ”は、−OR(ここで、Rはアルキルである)を意味する。
ここで使用する用語“ハロゲン”または“ハロ”は、クロロ基、ブロモ基、フルオロ基およびヨード基を意味する。“ハロアルキル”は、1個以上のハロゲン原子で置換されたアルキル基を意味する。用語“ハロアルキル”は、それ故モノハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキルなどを含む。代表的モノハロアルキル基は−CH2F、−CH2Cl、−CH2CH2F、−CH2CH2Cl、−CH(F)CH3、−CH(Cl)CH3を含み;代表的ジハロアルキル基はCHCl2、−CHF2、−CCl2CH3、−CH(Cl)CH2Cl、−CH2CHCl2、−CH2CHF2を含み;代表的トリハロアルキル基は−CCl3、−CF3、−CCl2CH2Cl、−CF2CH2F、−CH(Cl)CHCl2、−CH(F)CHF2を含み;そして代表的ペルハロアルキル基は−CCl3、−CF3、−CCl2CCl3、−CF2CF3を含む。
“カルボニル”は、二価基−C(O)−を言う。“カルボキシ”は、−C(=O)−OHを言う。“アルコキシカルボニル”は、エステル−C(=O)−OR(ここで、Rはアルキルである)を言う。“低級アルコキシカルボニル”は、エステル−C(=O)−OR(ここで、Rは低級アルキルである)を言う。“シクロアルキルオキシカルボニル”は、−C(=O)−OR(ここで、Rはシクロアルキルである)を言う。
“シクロアルキル”は、単環式または多環式、炭素環式アルキル置換基を言う。カルボシクロアルキル基は、全環原子が炭素であるシクロアルキル基を言う。典型的シクロアルキル置換基は、3〜8骨格(すなわち、環)原子を有し、各骨格原子は炭素またはヘテロ原子である。用語“ヘテロシクロアルキル”は、ここでは、環構造内に1〜5個、より典型的に1〜4個のヘテロ原子を有するシクロアルキル置換基を言う。本発明の化合物において用いる適当なヘテロ原子は、窒素、酸素、および硫黄である。代表的ヘテロシクロアルキル部分は、例えば、モルホリノ、ピペラジニル、ピペリジニルなどを含む。カルボシクロアルキル基は、全環原子が炭素であるシクロアルキル基を言う。シクロアルキル置換基に関連して使用するとき、用語“多環式”は、ここでは縮合および非縮合アルキル環構造を言う。用語“部分的に不飽和のシクロアルキル”、“部分的に飽和されたシクロアルキル”、および“シクロアルケニル”は、全て、一個所の不飽和がある、すなわち、隣接する2個の環原子が二重結合または三重結合により結合している、シクロアルキル基を意味する。説明的例は、シクロヘキシニル、シクロヘキシニル、シクロプロペニル、シクロブチニルなどを含む。
ここで使用する用語“置換ヘテロ環”、“ヘテロ環基”または“ヘテロ環”は、窒素、酸素、および硫黄から選択される1個のヘテロ原子を含む任意の3員または4員環または窒素、酸素、または硫黄からなる群から選択される1〜3個のヘテロ原子を含む5員または6員環を言う;ここで、5員環は、0−2個の二重結合を有し、6員環は0−3個の二重結合を有する;ここで、窒素および硫黄原子は場合により酸化されていてよい;ここで、窒素および硫黄ヘテロ原子は場合により四級化されていてよい;そして上記ヘテロ環のいずれかがベンゼン環または他の上記で独立して定義した5員または6員ヘテロ環に縮合している任意の二環基を含む。ここで使用する用語“ヘテロシクロアルキル”は、1〜3個の窒素、酸素、または硫黄からなる群から選択されるヘテロ原子を含む5員または6員環を言い、ここで、該環は二重結合を有しない。例えば、用語ヘテロシクロ−C5−アルキルは、5個の炭素原子と1個のNのようなヘテロ原子を含む6員環を意味する。用語“ヘテロ環”は、それ故に、窒素がヘテロ原子であるならびに一部および完全に飽和された環を含む。好ましいヘテロ環は、例えば:ジアザピニル、ピリル、ピロリニル、ピロリジニル、ピラゾリル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピリジル、ピペリジニル、ピラジニル、ピペラジニル、N−メチルピペラジニル、アゼチジニル、N−メチルアゼチジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリル、イソアゾリジニル、モルホリニル、チアゾリル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、イソチアゾリジニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、フリル、チエニル、トリアゾリルおよびベンゾチエニルを含む。
ヘテロ環式部分は、置換されていないか、またはヒドロキシ、ハロ、オキソ(C=O)、アルキルイミノ(RN=、ここで、Rは低級アルキルまたは低級アルコキシ基である)、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノアルキル、アルコキシ、チオアルコキシ、ポリアルコキシ、低級アルキル、シクロアルキルまたはハロアルキルから独立して選択される種々の置換基で一置換または二置換または三置換されていてよい。
代表的ヘテロ環は、例えば、イミダゾリル、ピリジル、ピペラジニル、ピペリジニル、アゼチジニル、チアゾリル、フラニル、トリアゾリルベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、インドリル、ナフトピリジニル、インダゾリル、およびキノリジニルを含む。
“アリール”は、3〜14骨格炭素またはヘテロ原子を有する、場合により置換されていてよい単環式および多環式芳香族基を言い、炭素環式アリール基およびヘテロ環式アリール基の両方を含む。炭素環式アリール基は、芳香環の全環原子が炭素であるアリール基を言う。用語“ヘテロアリール”は、ここでは芳香環内に環原子として1〜4個のヘテロ原子を有し、残りの環原子が炭素原子であるアリール基を言う。アリール置換基と関連して使用するとき、用語“多環式アリール”は、ここでは、例えば、ベンゾジオキソゾロ(これは、フェニル基に縮合したヘテロ環構造を有する、すなわち、ナフチルなど)のような、少なくとも1個の環構造が芳香族である縮合および非縮合環構造を言う。本発明の化合物で置換基として用いる例示的アリール部分は、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、チアゾリル、インドリル、イミダゾリル、オキサジアゾリル、テトラゾリル、ピラジニル、トリアゾリル、チオフェニル、フラニル、キノリニル、プリニル、ナフチル、ベンゾチアゾリル、ベンゾピリジル、およびベンゾイミダゾリルなどを含む。
“場合により置換されていてよい”または“置換”は、1個以上の水素原子の一価または二価基での置換を言う。適当な置換基は、例えば、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、イミノ、シアノ、ハロ、チオ、スルホニル、チオアミド、アミジノ、イミジノ、オキソ、オキサミジノ、メトキサミジノ、イミジノ、グアニジノ、スルホンアミド、カルボキシル、ホルミル、低級アルキル、ハロ低級アルキル、低級アルキルアミノ、ハロ低級アルキルアミノ、低級アルコキシ、ハロ低級アルコキシ、低級アルコキシアルキル、アルキルカルボニル、アミノカルボニル、アリールカルボニル、アラルキルカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、ヘテロアラルキルカルボニル、アルキルチオ、アミノアルキル、シアノアルキル、アリールなどを含む。
置換基それ自体置換されていてよい。置換基の上を置換する置換基は、カルボキシル、ハロ;ニトロ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、アミノカルボニル、−SR、チオアミド、−SO3H、−SO2Rまたはシクロアルキル(ここで、Rは典型的に水素、ヒドロキシルまたは低級アルキルである)であり得る。
置換された置換基が直鎖基を含むとき、該置換は鎖内(例えば、2−ヒドロキシプロピル、2−アミノブチルなど)または末端(例えば、2−ヒドロキシエチル、3−シアノプロピルなど)で起こり得る。置換された置換基は共有結合した炭素原子またはヘテロ原子の直線状、分枝状または環状配置であり得る。上記定義は許容されない置換パターン(例えば、5個のフルオロ基で置換されたメチルまたは他のハロゲン原子で置換されたハロゲン原子)を含むことを意図しないと解釈されるべきである。かかる許容されない置換パターンは当業者に周知である。
また、本発明の化合物、またはその立体異性体、ならびにそのいずれかの薬学的に許容される塩類、エステル類、代謝物およびプロドラッグが互変異性の対象であり得て、それ故に分子の1原子のプロトンが他の原子にシフトし、分子の原子環の化学結合がその結果再配置される種々の互変異性体形態で存在し得ることは、当業者には当然である。例えば、March, Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechanisms and Structures, Fourth Edition, John Wiley & Sons, pages 69-74 (1992)参照。ここで使用する用語“互変異性体”は、プロトンシフトにより生じた化合物を言い、全ての互変異性体形態が、存在し得る限り、本発明に含まれると解釈すべきである。
本発明の化合物、またはその互変異性体、ならびにそのいずれかの薬学的に許容される塩類、エステル類、代謝物およびプロドラッグは、不斉に置換された炭素原子を含み得る。かかる不斉に置換された炭素原子は、鏡像体、ジアステレオマー、および絶対立体化学における(R)−または(S)−形態のように定義され得る他の立体異性形態で存在する本発明の化合物をもたらし得る。その結果、本発明の化合物の全てのかかる可能な異性体、光学的に純粋な形態の個々の立体異性体、それらの混合物、ラセミ混合物(または“ラセミ体”)、ジアステレオマー混合物、ならびに一ジアステレオマーは本発明に包含される。ここで使用する用語“S”および“R”配置は、IUPAC 1974 RECOMMENDATIONS FOR SECTION E, FUNDAMENTAL STEREOCHEMISTRY, Pure Appl. Chem. 45:13 30 (1976)により定義されている。用語αおよびβは、環状化合物の環位置について用いる。対象平面のα側は、優位の置換基が低番号位置に位置する側である。対象平面の逆側に位置する置換基は、βの記号が割り当てられる。この使用は、“α”が“平面の下側”を意味し、絶対配置を意味する環状立体母核(cyclic stereoparent)についての使用と異なることを注意すべきである。ここで使用する用語αおよびβ配置は、CHEMICAL ABSTRACTS INDEX GUIDE-APPENDIX IV (1987) paragraph 203に定義されている。
ここで使用する用語“薬学的に許容される塩類”は、式IまたはIIの化合物の非毒性酸またはアルカリ土類金属塩類を言う。これらの塩類は式IまたはIIの化合物の最終単離および精製の間にその場で、または別に塩基または酸官能基と適当な有機または無機酸または塩基をそれぞれ反応させることにより製造できる。代表的塩類は次のものを含み、これらに限定されない:酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、クエン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩、ジグルコン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩(proionate)、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩およびウンデカン酸塩。また、塩基性窒素含有基は、メチル、エチル、プロピル、およびブチルの塩化物、臭化物およびヨウ化物のような低級アルキルハライド類;ジメチル、ジエチル、ジブチル、およびジアミルの硫酸エステルのようなジアルキル硫酸エステル、デシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリルの塩化物、臭化物およびヨウ化物のような長鎖ハライド類、ベンジルおよびフェネチルの臭化物のようなアラルキルハライド類などで四級化してよい。水または油可溶性または分散性生成物をそれにより得る。
薬学的に許容される酸付加塩類の形成に用い得る酸類の例は、塩酸、硫酸およびリン酸のような無機酸類、およびシュウ酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、コハク酸およびクエン酸のような有機酸類を含む。塩基付加塩類は、式Iの化合物の最終単離および精製の間にその場で、または別にカルボン酸部分と薬学的に許容される金属カチオンの水酸化物、炭酸塩または重炭酸塩またはアンモニア、または有機一級、二級または三級アミンのような適当な塩基を反応させることにより製造できる。薬学的に許容される塩類は、ナトリウム塩、リチウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩などのようなアルカリおよびアルカリ土類金属類のカチオン、ならびに非毒性アンモニウム、四級アンモニウム、およびアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルアミンなどを含み、これらに限定されないアミンカチオンを含み、これらに限定されない。塩基付加塩類の形成に有用な他の代表的有機アミン類の例は、ジエチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジンなどを含む。
ここで使用する用語“薬学的に許容されるエステル”は、インビボで加水分解されるエステル類を言い、ヒト体内で容易に分解して親化合物またはその塩を遊離するものを含む。適当なエステル基は、例えば、薬学的に許容される脂肪族カルボン酸類、特にアルカン酸、アルケン酸、シクロアルカン酸およびアルカン二酸に由来するものであり、ここで、各アルキル部分またはアルケニル部分は、有利には6個を超えない炭素原子を有する。特定のエステル類の例は、ギ酸エステル、酢酸エステル、プロピオン酸エステル、酪酸エステル、アクリル酸エステルおよびエチルコハク酸エステルを含む。
ここで使用する用語“薬学的に許容されるプロドラッグ”は合理的な医学的判断の範囲内で、合理的な利益/リスク比に対応して、過度の毒性、刺激、アレルギー応答などを起こさずにヒトおよび下等動物の組織と接触させて使用するのに適当であり、意図される使用に有効である、本発明の化合物のプロドラッグ、ならびに可能であれば本発明の化合物の双性イオン形態を言う。用語“プロドラッグ”は、インビボで、例えば血中の加水分解により上記式の親化合物に急速に変換される化合物を言う。詳細な記載がT. Higuchi and V. Stella, Pro-drugs as Novel Delivery Systems, Vol. 14 of the A.C.S. Symposium SeriesおよびEdward B. Roche, ed., Bioreversible Carriers in Drug Design, American Pharmaceutical Association and Pergamon Press, 1987に提供されており、その両方を引用により本明細書に包含させる。
ここに記載した全ての式は、化合物の標識されていない形態ならびに同位体標識された形態も意図する。同位体標識された化合物は、1個以上の原子が選択した原子質量または質量数を有する原子で置き換えられている以外、ここに記載する式により表される構造を有する。本発明の化合物に包含できる同位体は、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、および塩素の同位体、例えばそれぞれ2H、3H、11C、13C、14C、15N、18F、31P、32P、35S、36Cl、125Iを含む。本発明は、種々の同位体標識されたここに定義した化合物、例えば放射性同位体、例えば3H、13C、および14Cが存在するものを含む。かかる同位体標識された化合物は代謝試験(14Cを用いて)、反応速度論試験(例えば2Hまたは3Hを用いて)、薬物または基質組織分布アッセイを含む検出または造影法、例えば陽電子放出断層撮影(PET)または単一光子放射型コンピュータ断層撮影法(SPECT)、または患者の放射線処置に有用である。特に、18F標識化合物は、PETまたはSPECTに特に望ましい。同位体標識された本発明の化合物およびそのプロドラッグは、一般に、スキームまたは実施例に開示した方法の実施によりおよび以下に記載する製造により、同位体標識されていない反応材を容易に利用可能な同位体標識された反応材に置き換えることにより製造できる。
同位体標識された式Iの化合物は、一般に当業者に既知の慣用方法を使用して、または添付する実施例および製造に記載した方法に準じて、先に用いた標識されていない反応材に代えて適当な同位体標識された反応材を使用して製造できる。
本発明の化合物、またはその互変異性体、プロドラッグおよび立体異性体、ならびにそれらのいずれかの薬学的に許容される塩類、エステル類およびプロドラッグは、インビボでヒトまたは動物体内または細胞での代謝を介して処理され、代謝物を生じることは当業者には当然である。ここで使用する用語“代謝物”は、親化合物の投与後対象で生じる全ての誘導体の化学式を意味する。誘導体は、親化合物から、例えば、酸化、還元、加水分解、またはコンジュゲーションのような種々の生化学的変換により製造され得て、例えば、オキシド類および脱メチル化誘導体を含む。本発明の化合物の代謝物は、当分野で既知の日住的な方法を使用して同定し得る。例えば、Bertolini, G. et al., J. Med. Chem. 40:2011-2016 (1997); Shan, D. et al., J. Pharm. Sci. 86(7):765-767; Bagshawe K., Drug Dev. Res. 34:220-230 (1995); Bodor, N., Advances in Drug Res. 13:224-331 (1984); Bundgaard, H., Design of Prodrugs (Elsevier Press 1985); and Larsen, I. K., Design and Application of Prodrugs, Drug Design and Development (Krogsgaard-Larsen et al., eds., Harwood Academic Publishers, 1991)参照。式Iの化合物、式IIの化合物、またはそれらの互変異性体、プロドラッグおよび立体異性体、ならびにそれらのいずれかの薬学的に許容される塩類、エステル類およびプロドラッグの代謝物である個々の化学化合物は本発明の範囲内に入ると解釈すべきである。
用語“癌”は、例えば、癌腫(例えば、肺、膵臓、甲状腺、卵巣、膀胱、乳房、前立腺、または結腸の)のような固形癌、黒色腫、骨髄障害(例えば、骨髄性白血病、多発性骨髄腫および赤白血病)、腺腫(例えば、絨毛結腸腺腫)および肉腫(例えば、骨肉腫)を含む、Pimキナーゼ阻害により好都合に処置できる癌疾患を言う。
あるいは、スキーム2に示す通り、シクロヘキセノールIIを脱水して、シクロヘキサジエンを得て、エポキシド化(ブロモヒドリン形成およびHBr除去を介してまたはmCPBAから直接)およびアジドエポキシド開環により、シクロヘキセニルアジドアルコールVIを得ることができる。シクロヘキセニルアジドアルコールVIをアジド還元、アルコール保護およびアルケンおよびニトロ還元によりtrans保護アミノヒドロキシアニリンVIIaに変換できる。あるいは、シクロヘキセニルアジドアルコールVIをアジド還元およびBoc保護により保護cisアミノヒドロキシアニリンVIIbに変換し、cis環状カルバメートにアルコールメシル化および分子内環化し、Boc保護およびアルケンおよびニトロ還元してよい。得られたシクロヘキシルピリジルアニリン類VIIaおよびVIIbを、アミドカップリング、アセテートまたは環状カルバメート開裂およびBoc脱保護により対応するピリジンアミド類VIIIaおよびVIIIbに変換できる。R2がハロまたはトリフラートであるならば、アミド類VIIIaおよびVIIIbをアミド結合形成後および完全脱保護にさらに標準修飾により修飾して、R2に置換アリール類、アルキル類およびヘテロアリール類を挿入できる。例えば、R2がBrであるならば、ボロン酸類または有機金属試薬との反応により、または対応するボロン酸エステルへの変換とアリール/ヘテロアリールハライド類またはトリフラート類との反応により、種々のR2修飾が可能である。
あるいは、スキーム3に示す通り、次の通り三置換5−アルキル、4−ヒドロキシ、3−アミノピペリジン類を製造し、修飾して三置換5−アルキル、4−ヒドロキシ、3−アミノピペリジニルピリジンアミド類IXを製造できる。ガーナーアルデヒドと(R)−4−ベンジル−3−プロピオニルオキサゾリジン−2−オンを反応させ、得られたアルコールをTBS保護して化合物Xを得る。オキサゾリジノンの還元とアジド基の挿入により、中間体XIを得る。酸性条件下の脱保護により対応するアミノアルコールを遊離させ、それをBoc基で保護し、一級アルコールでのメシル化して、中間体XIIを得る。アジドの還元によりピペリジン形成させ、続いて4−クロロ−3−ニトロピリジンと還元させ、アミンに還元し、対応するカルボン酸とカップリングさせ、脱保護して、三置換5−メチル,4−ヒドロキシ−3−アミノピペリジニルピリジンアミド類IXを得る。R1がハロまたはトリフラートであるならば、アミドIXをアミド結合形成後および完全脱保護にさらに標準修飾により修飾して、R1に置換アリール類、アルキル類およびヘテロアリール類を挿入できる。例えば、R1がBrであるならば、ボロン酸類または有機金属試薬との反応により、または対応するボロン酸エステルへの変換とアリール/ヘテロアリールハライド類またはトリフラート類との反応により、種々のR1修飾が可能である。
あるいは、スキーム4に示す通り、次の通り三置換5−メチル、4−ヒドロキシ、3−アミノピペリジン類を製造し、三置換5−メチル、4−ヒドロキシ、3−アミノピペリジニルアミド類XIIIに変換できる。クロチルボロン酸エステル類とSerOBnアルデヒドの反応、環状カルバメート形成、アルケン酸化的開裂および還元によりヒドロキシル化合物XIVを得る。ベンジル脱保護、ビトシル化およびp−メトキシベンジルアミンとの反応、およびアミン脱保護により、ピペリジンXVを得る。置換ピペリジンXVとハロニトロ置換アレーン類またはヘテロアレーン類の反応、カルバメート保護、ニトロ還元、アミドカップリング、環状カルバメート開環および脱保護により、三置換5−メチル、4−ヒドロキシ、3−アミノピペリジニルアミド類XIIIを得る。R3がハロまたはトリフラートであるならば、アミドXVをさらに標準修飾により修飾して、R3に置換アリール類、アルキル類およびヘテロアリール類を挿入できる。例えば、R3がBrであるならば、ボロン酸類または有機金属試薬との反応、または対応するボロン酸エステルへの変換およびアリール/ヘテロアリールハライド類またはトリフラート類との反応により、種々のR3修飾が可能である。
本発明の化合物は、インビトロおよび/またはインビボで癌細胞の増殖阻害に有用である。本化合物は単独で、または薬学的に許容される担体または賦形剤と共に組成物で使用してよい。適当な薬学的に許容される担体または賦形剤は、例えば、リン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、単糖類、二糖類、デンプン、ゼラチン、セルロース、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、デキストロース、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、ポリビニルピロリジノン、低分子量蝋、イオン交換樹脂など、ならびにこれらのいずれか2種以上の組合せのような、例えば、加工剤(processing agents)および薬剤送達修飾剤および促進剤である。他の適当な薬学的に許容される賦形剤は、本明細書に引用して包含する“Remington's Pharmaceutical Sciences,” Mack Pub. Co., New Jersey (1991)に記載されている。
有効量の本発明の化合物は、一般にここに記載するアッセイのいずれかにより、当業者に既知の他のPimキナーゼ活性アッセイにより、または癌の症状の阻止または軽減により測定して、Pim活性を検出可能に阻害するのに十分である全ての量を含む。一投与形態を製造するために担体物質と組合せ得る活性成分の量は、処置する宿主および特定の投与方式によって変わる。しかしながら、いずれかの特定の患者に対する特定の投与量は、特定の用いる化合物の活性、年齢、体重、一般的健康、性別、食習慣、投与時間、投与経路、排泄速度、併用剤および治療を受けている特定の疾患の重症度を含む種々の因子によって変わることは理解されよう。ある状況での治療有効量は日常的な実験により容易に決定でき、通常の医師の技術および判断の範囲内である。
本発明の目的で、治療有効投与量は、一般に宿主に一回または分割投与で投与される総1日量であり、例えば、1日0.001〜1000mg/kg体重以上、好ましくは1日1.0〜30mg/kg体重の量であり得る。投与量単位組成物は、1日量をもたらすかかる量の分割量を含み得る。
本発明の化合物は経口、非経腸、舌下、エアロゾル化または吸入スプレー、直腸、または局所的に、所望により通常の非毒性の薬学的に許容される担体、アジュバント、および媒体を含む投与量単位製剤で投与してよい。局所投与はまた、経皮パッチまたはイオン電気泳動デバイスのような経皮投与の使用も含み得る。ここで使用する用語非経腸は、皮下注射、静脈内、筋肉内、胸骨内注射、または輸液法を含む。
注射可能製剤、例えば、滅菌注射可能水性または油性懸濁液は、適当な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使用して、既知の技術に従い製剤できる。滅菌注射可能製剤はまた、非毒性の非経腸的に許容される希釈剤または溶媒中の滅菌注射可能溶液または懸濁液、例えば、1,3−プロパンジオール中の溶液でもあり得る。用い得る許容される媒体および溶媒は、とりわけ水、リンゲル溶液、および等張塩化ナトリウム溶液である。加えて、滅菌、固定油が、溶媒または懸濁媒体として慣用的に用いられる。この目的のために、合成モノ−またはジ−グリセリド類を含む全ての無刺激性固定油を用い得る。加えて、オレイン酸のような脂肪酸類は、注射製剤の製造に有用である。
医薬の直腸投与用坐薬は、医薬と、常温で固体であるが直腸温度で液体であり、それ故に直腸で融解して薬剤を放出するカカオバターおよびポリエチレングリコール類のような適当な非刺激性賦形剤を混合することにより製造できる。
経口投与用固体投与量形態は、カプセル剤、錠剤、丸薬、散剤、および顆粒剤を含む。かかる固体投与量形態において、活性化合物は、スクロース、ラクトースまたはデンプンのような少なくとも1個の不活性希釈剤と混合し得る。かかる投与量形態はまた、通常の方法に従い、不活性希釈剤以外のさらなる物質、例えば、ステアリン酸マグネシウムのような滑剤も含み得る。カプセル剤、錠剤、および丸薬の場合、投与量形態はまた緩衝剤を含み得る。錠剤および丸薬は、さらに腸溶性コーティングを施され得る。経口投与用液体投与量形態は、一般的に当分野で使用される水のような不活性希釈剤を含む、薬学的に許容されるエマルジョン剤、液剤、懸濁液剤、シロップ剤、およびエリキシル剤を含み得る。かかる組成物はまた湿潤剤、乳化剤および懸濁化剤、シクロデキストリン類、および甘味剤、香味剤、および芳香剤のようなアジュバントも含み得る。
本発明の化合物をまたリポソームの形で投与できる。当分野で既知の通り、リポソームは一般にリン脂質または他の脂質物質に由来する。リポソームは、水性媒体に分散する単または多相状水和液晶により形成される。リポソームを形成できる全ての非毒性の、生理学的に許容されかつ代謝可能な脂質を使用できる。リポソーム形態の本組成物は、本発明の化合物に加えて、安定化剤、防腐剤、賦形剤などを含み得る。好ましい脂質は、天然および合成両方のリン脂質およびホスファチジルコリン類(レシチン類)である。リポソームを形成する方法は当分野で既知である。例えば、Prescott, Ed., Methods in Cell Biology, Volume XIV, Academic Press, New York, N.W., p. 33 et seq. (1976)参照。
本発明の化合物を唯一の活性成分として投与でき、それらはまた癌の処置に使用される1種以上の他の薬剤と組み合わせて使用することもできる。本発明の化合物はまた既知治療剤および抗癌剤との組合せも有用であり、ここに開示する化合物と他の抗癌剤または化学療法剤との組合せは本発明の範囲内にある。かかる薬剤の例は、Cancer Principles and Practice of Oncology, V. T. Devita and S. Hellman (editors), 6th edition (Feb. 15, 2001), Lippincott Williams & Wilkins Publishersに見ることができる。当業者は、本薬剤の特定の特徴と、関与する癌に基づき、どの薬剤との組合せが有用であるか識別できる。かかる抗癌剤は次のものを含み、これらに限定されない:エストロゲン受容体モジュレーター、アンドロゲン受容体モジュレーター、レチノイド受容体モジュレーター、細胞毒性/細胞増殖抑制剤、抗増殖剤、プレニル−タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤および他の血管形成阻害剤、細胞増殖および生存シグナル伝達の阻害剤、アポトーシス誘発剤および細胞周期チェックポイントを阻害する薬剤。本発明の化合物はまた放射線治療と併用したときも、有用である。
それ故、本発明の一態様において、本発明の化合物はまた、例えば、エストロゲン受容体モジュレーター、アンドロゲン受容体モジュレーター、レチノイド受容体モジュレーター、細胞毒性剤、抗増殖剤、プレニル−タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤、HIVプロテアーゼ阻害剤、逆転写酵素阻害剤、および他の血管形成阻害剤を含む、既知抗癌剤と組み合わせても使用する。
本発明の現在好ましいある態様において、癌の処置のために本発明の化合物と組み合わせるのに有用な代表的薬剤は、例えば、イリノテカン、トポテカン、ゲムシタビン、5−フルオロウラシル、ロイコボリンカルボプラチン、シスプラチン、タキサン類、テザシタビン、シクロホスファミド、ビンカアルカロイド、イマチニブ(Gleevec)、アントラサイクリン類、リツキシマブ、トラスツマブ、ならびに他の癌化学療法剤を含む。
本発明の化合物と組み合わせて用いる上記薬剤は、引用により本明細書に包含させるPhysicians' Desk Reference (PDR) 47th Edition (1993)に示される治療量で、または当業者に既知のかかる治療に有用な量で使用する。
本発明の化合物および他の抗癌剤は、推奨される最大臨床投与量またはそれより少ない用量で投与できる。本発明の組成物中の複数活性化合物の投与量は、投与経路、疾患の重症度および患者の応答によって、所望の治療応答が得られるように変え得る。組合せは、別々の組成物として、または両剤を含む一投与形態として投与できる。組合せとして投与するとき、治療剤は、同時にまたは異なる時点で投与する別の組成物として製剤してよく、または治療剤は一組成物として投与してよい。
一態様において、本発明は、ヒトまたは動物対象におけるPim1、Pim2またはPim3の阻害方法を提供する。本方法は、有効量の式IまたはIIの化合物のいずれかの態様の化合物、または薬学的に許容されるその塩を、それを必要とする対象に投与することを含む。
以下の実施例について、好ましい態様の化合物をここに記載する方法、または、当分野で既知の他の方法を使用して合成した。
本化合物および/または中間体を、Waters Milleniumクロマトグラフィーシステムを2695 Separation Module(Milford, MA)で使用する高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により特徴付けした。分析的カラムは、Alltech(Deerfield, IL)からの逆相Phenomenex Luna C18 −5μ、4.6×50mmである。典型的に5%アセトニトリル/95%水から出発し、10分間にわたり100%アセトニトリルまで進む勾配溶出(流速2.5mL/分)を使用した。全溶媒は0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)を含んだ。化合物を、220nmまたは254nmで吸収する紫外線光(UV)により検出した。HPLC溶媒はBurdick and Jackson(Muskegan, MI)またはFisher Scientific(Pittsburgh, PA)からであった。
数例で、純度を、例えば、Baker-Flex Silica Gel 1B2-Fフレキシブルシートのようなガラスまたはプラスチック裏打ちシリカゲルプレートを使用する薄層クロマトグラフィー(TLC)で評価した。TLC結果は、紫外線光下で視覚的にまたは既知のヨウ素蒸気および他の種々の染色技術を使用して容易に検出された。
質量分光学分析を、3種のLCMS装置で行った:Waters System(Alliance HT HPLCとMicromass ZQ質量分光計;カラム:Eclipse XDB-C18、2.1×50mm;勾配:5−95%(または35−95%、または65−95%または95−95%)アセトニトリルの水溶液と0.05%TFAを4分間;流速0.8mL/分;分子量範囲200−1500;コーン電圧20V;カラム温度40℃)、別のWaters System(ACQUITY UPLCシステムとZQ 2000システム;カラム:ACQUITY UPLC HSS-C18、1.8μm、2.1×50mm;勾配:5−95%(または35−95%、または65−95%または95−95%)アセトニトリルの水溶液と0.05%TFAを1.3分間;流速1.2mL/分;分子量範囲150−850;コーン電圧20V;カラム温度50℃)またはHewlett Packard System(Series 1100 HPLC;カラム:Eclipse XDB-C18、2.1×50mm;勾配:5−95%アセトニトリルの水溶液と0.05%TFAを4分間;流速0.8mL/分;分子量範囲150−850;コーン電圧50V;カラム温度30℃)。全ての質量をプロトン化親イオンのものとして報告した。
核磁気共鳴(NMR)分析を、いくつかの化合物でVarian 400 MHz NMR(Palo Alto, CA)で行った。スペクトル参照は、TMSまたは溶媒の既知化学シフトであった。
予備分離は、Flash 40クロマトグラフィーシステムおよびKP-Sil、60A(Biotage, Charlottesville, VA)を使用して、またはフラッシュカラムクロマトグラフィーによりシリカゲル(230−400メッシュ)充填材を使用して、またはHPLCによりWaters 2767 Sample Manager、C-18逆相カラム、30×50mm、流速75mL/分を使用して行う。Flash 40 Biotageおよびフラッシュカラムクロマトグラフィーに用いる典型的溶媒は、ジクロロメタン、メタノール、酢酸エチル、ヘキサン、アセトン、水性アンモニア(または水酸化アンモニウム)、およびトリエチルアミンである。逆相HPLCに用いる典型的溶媒は、種々の濃度のアセトニトリルおよび水と0.1%トリフルオロ酢酸である。
好ましい態様に従う有機化合物は互変異性の現象を示し得ることは理解されるべきである。本明細書では可能な互変異性体形態の一つのみしか示すことができないが、好ましい態様は、記載された構造の全ての互変異性体形態を包含すると理解すべきである。
本発明は、説明のためにここに記載した態様に限定されず、上記開示の範囲内に入るその全ての形態を包含すると解釈すべきである。
以下の実施例ならびに本明細書を通して、次の略語は次の意味を有する。定義されていなければ、その用語は一般に許容される意味を有する。
3−オキソシクロヘキサ−1−エニルトリフルオロメタンスルホネートの合成
シクロヘキサン−1,3−ジオン(1当量)のDCM(0.4M)溶液に、Na2CO3(1.0当量)を添加し、0℃に冷却した。Tf2O(1.0当量)のDCM(5M)溶液を、1時間にわたり、室温で窒素雰囲気下に滴下した。添加後、反応を2時間撹拌した(暗赤色溶液)。溶液を濾過し、濾液に飽和NaHCO3を添加し(注意深く)、有機物を抽出し、塩水、続いてNa2SO4で乾燥させ、濃縮した。粗物質をさらに精製せずに次工程に使用した。3−オキソシクロヘキサ−1−エニルトリフルオロメタンスルホネートを67%収率で得た。トリフラートは貯蔵により分解し、次反応に直ぐに使用しなければならない。LC/MS = 244.9/286.0 (M+HおよびM+CH3CN);Rt = 0.88分。
3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノンの合成
3−オキソシクロヘキサ−1−エニルトリフルオロメタンスルホネート(1.0当量)の脱気ジオキサン(0.3M)溶液に、ビス(ピナコラート)ジボロン(2.0当量)、KOAc(3.0当量)、およびPd(dppf)Cl2−DCM(0.05当量)を添加した。反応を80℃で2時間加熱し、濾過した。ジオキサン溶液をさらに精製せずに次工程に使用した。LC/MS = 140.9 (M+Hのボロン酸)。
3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エノンの合成
3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノン(1.0当量)の脱気ジオキサンおよび2M Na2CO3中の溶液に、4−クロロ−3−ニトロピリジン(1.2当量)およびPd(dppf)Cl2−DCM(0.05当量)を添加した。反応を油浴中110℃で2時間加熱した。室温に冷却し、EtOAcで希釈し、H2Oを添加して、多量のエマルジョンを含む暗色の溶液を得た。固体を除くために濾過し、有機相を抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。粗物質を酢酸エチルおよびヘキサン(1:1)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エノン(55%、2工程)を得た。LC/MS = 219 (M+H), LC = 2.294分。
3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エノールの合成
3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エノン(1.0当量)の溶液に、EtOH(0.2M)およびCeCl3−7H2O(1.3当量)を添加した。反応を0℃に冷却し、NaBH4(1.3当量)を少しずつ添加した。2時間、0℃で撹拌し、水の添加によりクエンチし、濃縮してEtOHを除去し、EtOAcを添加し、有機物を抽出し、塩水、続いてNa2SO4で乾燥させ、濃縮して、3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エノール(99%)を得た。LC/MS = 221.1 (M+H), LC = 2.235分。
2−(3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エニル)イソインドリン−1,3−ジオンの合成
3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エノール(1.0当量)、トリフェニルホスフィン(1.5当量)およびフタルイミド(1.5当量)のTHF(0.3M)溶液に、0℃で(E)−ジ−tert−ブチルジアゼン−1,2−ジカルボキシレート(1.5当量)を滴下した。反応を0℃で2時間撹拌した。真空で濃縮乾固し、粗物質をEtOAcおよびヘキサン(1:1で5%メタノール含有)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、2−(3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エニル)イソインドリン−1,3−ジオン(63%収率)を得た。LC/MS = 350.3 (M+H), LC = 3.936分。
2−(3−(3−アミノピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エニル)イソインドリン−1,3−ジオンの合成
2−(3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エニル)イソインドリン−1,3−ジオン(1.0当量)のAcOH(0.38M)溶液に、Fe(6.0当量)を添加し、反応を室温で2時間撹拌した。濾過し、メタノールで洗浄し、濾液を濃縮した。粗物質に酢酸エチルおよび飽和NaHCO3を添加し、有機物をNa2SO4で乾燥させ、濃縮して、2−(3−(3−アミノピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エニル)イソインドリン−1,3−ジオンを黄色濃ガム状物として96%収率で得た。LC/MS = 320.0 (M+H), LC = 2.410分。
2−(3−(3−アミノピリジン−4−イル)シクロヘキシル)イソインドリン−1,3−ジオンの合成
2−(3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エニル)イソインドリン−1,3−ジオン(1.0当量)の酢酸(0.1M)溶液に10%Pd/C(0.2当量)を添加し、反応をH2バルーン下撹拌した。3日間後、反応をセライトを通して濾過し、酢酸エチルおよびメタノールで洗浄し、濾液を酢酸エチルで希釈し、2回飽和2M Na2CO3で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗物質をヘキサンおよび酢酸エチルで摩砕して、2−(3−(3−アミノピリジン−4−イル)シクロヘキシル)イソインドリン−1,3−ジオンを73%収率で得た。LC/MS = 322.2 (M+H), Rt = 0.64分。
5,5−ジメチル−3−オキソシクロヘキサ−1−エニルトリフルオロメタンスルホネートの合成
3首丸底フラスコに、5,5−ジメチルシクロヘキサン−1,3−ジオン(1.0当量)をDCM(0.2M)に溶解した。炭酸ナトリウム(1.1当量)を添加し、混合物をN2下、磁気撹拌しながら氷/塩水浴で約−5℃に冷却した。DCMで希釈したトリフル酸無水物(1.05当量)を添加用漏斗を通して90分間にわたり滴下した。添加完了後、反応を約0℃で1時間撹拌した。LCMSおよび1H NMRによると、まだ出発物質が残っていた。さらに炭酸ナトリウム(0.51当量)およびトリフル酸無水物(0.50当量)を添加した。2時間後、混合物を粗い焼結ガラス漏斗を通して濾過し(ケーキをDCMで洗浄)、エレンマイヤーフラスコに移し、pH=7になるまで激しく撹拌しながら飽和水性重炭酸ナトリウムを注意深く添加してクエンチし、分液漏斗に移し、層を分離した。有機層を塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、5,5−ジメチル−3−オキソシクロヘキサ−1−エニルトリフルオロメタンスルホネートを得て、それをさらに精製せずに次工程に使用した。LC/MS (m/z):MH+=273.1, Rt=1.03。
5,5−ジメチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノンの合成
5,5−ジメチル−3−オキソシクロヘキサ−1−エニルトリフルオロメタンスルホネート(1.0当量)、カリウムアセテート(3.0当量)、およびビス(ピナコラート)ジボロン(2.0当量)の全反応材を、丸底フラスコ中の1,4−ジオキサン(0.2M)に添加し、10分間、混合物にN2をバブリングして脱気した。PdCl2(dppf)−DCM付加物(0.03当量)を添加し、反応をN2下、一夜還流冷却器を備えた油浴で、80℃で加熱した。混合物を室温に冷却し、粗い焼結ガラス漏斗を通して濾過し、ケーキを1,4−ジオキサンで濯いで、5,5−ジメチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノンの1,4−ジオキサン溶液を得て、これをさらに精製せずに次工程に使用した。LC/MS (m/z):MH+(ボロン酸) = 169.1, Rt = 0.50。
5,5−ジメチル−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エノンの合成
ボロン酸エステル5,5−ジメチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノン(1.0当量)を丸底フラスコ中で1,4−ジオキサンに溶解し、溶液にN2を30分間バブリングして脱気した。4−クロロ−3−ニトロ−ピリジン(1.3当量)および2M(水性)炭酸ナトリウム(2.0当量)を添加し、N2を10分間バブリングし、PdCl2(dppf)−DCM(0.05当量)を添加した。反応混合物を110℃で2時間撹拌した。混合物をEtOAcおよび水に添加した。得られた混合物をセライトを通して濾過し、ケーキをEtOAcで洗浄した。有機層を分離し、水性物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出、EtOAc:ヘキサン=1:10〜2:1)で精製して、5,5−ジメチル−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エノン(46.7%、3工程で)を得た。LC/MS (m/z):MH+=247.2, Rt=0.79。
5,5−ジメチル−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エノールの合成
5,5−ジメチル−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エノン(1.0当量)、およびCeCl3−7H2O(1.2当量)のMeOH(0.2M)にNaBH4(1.0当量)を0℃で添加した。溶液を1時間撹拌し、5mLの水の添加によりクエンチした。揮発物を真空で除去し、残留物をEtOAcおよびH2Oに分配した。有機層を分離し、塩水で洗浄した。合わせた水性物をEtOAcで逆抽出し、有機物を塩水で洗浄した。合わせた有機物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をカラム(5%メタノールの1:1酢酸エチルおよびヘキサン溶液)で精製して、5,5−ジメチル−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エノール(74%)を得た。LC/MS (m/z):MH+=249.2, Rt=0.76。
2−(5,5−ジメチル−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)−シクロヘキサ−2−エニル)イソインドリン−1,3−ジオンの合成
0℃に冷却した5,5−ジメチル−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エノール(1.0当量)、トリフェニルホスフィン(1.5当量)、およびフタルイミド(1.5当量)のTHF(0.2M)の均一溶液に、ジ−tert−ブチルアゾジカルボキシレート(1.5当量)のTHF溶液を添加した。混合物を0℃で2時間撹拌した。反応を真空で濃縮した。残留物をカラム(5%メタノールの1:1酢酸エチルおよびヘキサン溶液)で精製して、2−(5,5−ジメチル−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エニル)イソインドリン−1,3−ジオン(99%)を得た。LC/MS (m/z):MH+=378.2, Rt=1.10。
2−(3−(3−アミノピリジン−4−イル)−5,5−ジメチル−シクロヘキサ−2−エニル)イソインドリン−1,3−ジオンの合成
2−(5,5−ジメチル−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エニル)イソインドリン−1,3−ジオン(1当量)の酢酸(0.1M)溶液に窒素を10分間通気した。10%Pd/C(0.10当量)を添加した。反応混合物を室温で一夜、水素雰囲気下に撹拌した。固体をセライト濾過により除去し、EtOAcおよびMeOHで濯いだ。濾液を濃縮し、EtOAcで希釈し、2回飽和水性2M Na2CO3で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をカラム(5%メタノールの1:1酢酸エチルおよびヘキサン溶液)で精製して、2−(3−(3−アミノピリジン−4−イル)−5,5−ジメチルシクロヘキサ−2−エニル)イソインドリン−1,3−ジオン(89%)を得た。LC/MS (m/z):MH+=348.3, Rt=0.79。
2−(5−(3−アミノピリジン−4−イル)−3,3−ジメチルシクロヘキシル)イソインドリン−1,3−ジオンの合成
2−(3−(3−アミノピリジン−4−イル)−5,5−ジメチルシクロヘキサ−2−エニル)イソインドリン−1,3−ジオン(1.0当量)の酢酸(0.1M)溶液に窒素を10分間通気した。10%Pd/C(0.1当量)を添加した。反応混合物を45℃、300psiの水素雰囲気下、スチールボンベ中で一夜および65℃、300psiで5時間撹拌した。固体をセライト濾過により除去し、EtOAcおよびMeOHで濯いだ。濾液を濃縮し、EtOAcで希釈し、2回飽和水性2M Na2CO3で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をカラム(5%メタノールの1:1酢酸エチルおよびヘキサン溶液)で精製して、2−(5−(3−アミノピリジン−4−イル)−3,3−ジメチルシクロヘキシル)イソインドリン−1,3−ジオン(53%)を得た。LC/MS (m/z):MH+=350.3, Rt=0.78。鏡像体的に純粋な2−((1R,5R)−5−(3−アミノピリジン−4−イル)−3,3−ジメチルシクロヘキシル)イソインドリン−1,3−ジオンおよび2−((1S,5S)−5−(3−アミノピリジン−4−イル)−3,3−ジメチルシクロヘキシル)イソインドリン−1,3−ジオンをキラルHPLCで分割した(分析についてのRt=それぞれ7.526分および13.105分;ヘキサン:エタノール=80:20(v:v)、Chiralcel OJ-H 100×4.6mm、1mL/分。予備分離について、ヘキサン:エタノール=80:20(v:v)、Chiralcel OJ-H(250×20mm、20mL/分)。1H NMR (CDCl3): δ 8.04 (s, 1H), 8.00 (d, 1H), 7.82 (m, 2H), 7.71 (m, 2H), 7.06 (d, 1H), 4.54 (m, 1H), 3.71 (m, 2H), 2.89 (m, 1H), 2.23-2.44 ( m, 2H), 1.90 (m, 1H), 1.20-1.60 (m, 3H), 1.18 (s, 3H), 1.07 (s, 3H)。
4−(シクロヘキサ−1,3−ジエニル)−3−ニトロピリジンの合成
3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エノール(1.0当量)溶液に、ジオキサン(0.18M)およびp−TSA(1.1当量)を添加した。溶液を100℃で4時間加熱した。室温に冷却し、飽和NaHCO3および酢酸エチルで後処理し、有機相をNa2SO4で乾燥させ、濃縮した。粗物質を100%DCMで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、4−(シクロヘキサ−1,3−ジエニル)−3−ニトロピリジンを黄色油状物として得た(27%収率)。LCMS (m/z):203.1 (MH+), LC Rt = 3.53分, 1H-NMR (CDCl3):9.02 (s, 1H), 8.70 (d, J=5.3, 1H), 7.30 (d, J=5.3, 1H), 6.15-6.17 (m, 1H), 6.02-6.11 (m, 2H), 2.35-2.38 (m, 4H)。
(+/−)−2−アジド−4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エノールの合成
4−(シクロヘキサ−1,3−ジエニル)−3−ニトロピリジン(1.0当量)のDCM(0.1M)溶液に、NaHCO3(1.2当量)を添加して黄色溶液を得た。0℃に冷却し、m−CPBA(1.0当量)を固体として溶液に一度に添加した。反応を0℃で3.5時間撹拌した。TLCおよびLC/MSの両方でモニターした。生成物をM+H=237(ジオール);Rt=0.41分としてUPLCでイオン化した。反応を飽和NaHCO3でクエンチし、DCM(3回)抽出した。有機相をさらに塩水、続いてNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗エポキシドを黄色油状物として得て、それをさらに精製せずに使用した。
上記粗物質のEtOHおよび水(3:1)溶液(曇った黄色溶液)に、NaN3(2.0当量)およびNH4Cl(2.0当量)を添加して、透明オレンジ色溶液を得た。反応を16時間撹拌し、濃縮した。EtOAcおよび水を添加し、有機相をさらにMgSO4で乾燥させ、濃縮して、褐色油状物を得た。油状物をシリカゲルに載せ、カラムクロマトグラフィー(ISCO、0−50%EtOAc)で精製して、(+/−)−2−アジド−4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エノールを黄色油状物として得た(44%、2工程で)。LCMS (m/z) = 262 (MH+), LC Rt = 2.35分。
(+/−)−4−(3−アジド−4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)シクロヘキサ−1−エニル)−3−ニトロピリジンの合成
(+/−)−2−アジド−4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エノール(1.0当量)のDCM(0.15M)溶液に、TBSCl(2.0当量)、イミダゾール(2.0当量)およびDMAP(0.1当量)を室温で添加した。18時間後、水を添加し、有機物を塩水、続いてNa2SO4で乾燥させ、濃縮した。粗物質をシリカに載せ、酢酸エチルおよびヘキサン(20%)で溶出するカラムクロマトグラフィー(ISCO)で精製した。(+/−)−4−(3−アジド−4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)シクロヘキサ−1−エニル)−3−ニトロピリジンを黄色油状物として60%収率で得た。LCMS (m/z):376.3 (MH+), LC Rt =5.848分。
(+/−)−tert−ブチル6−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エニルカルバメートの合成
丸底フラスコに(+/−)−4−(3−アジド−4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)シクロヘキサ−1−エニル)−3−ニトロピリジン(1.0当量)およびピリジン(0.1M)を添加して黄色溶液を得た。水酸化アンモニウム(10:1 ピリジン:水酸化アンモニウム)、PMe3(3.0当量)を添加した。反応は10分間後に暗褐色に変わった。室温で1.5時間撹拌した。EtOHの添加によりクエンチし、濃縮した。さらに2回繰り返した。粗物質に飽和NaHCO3およびジオキサン(1:1、0.1M)を添加した。Boc2O(1.0当量)を添加した。1時間、室温で撹拌した。H2OおよびEtOAcで洗浄し、有機相をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ISCO、5:1 Hex/EtOAc)で精製した。純粋フラクションを集め、濃縮して、(+/−)−tert−ブチル6−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エニルカルバメートを泡状物として得た。LCMS (m/z):450.3 (MH+), LC Rt = 5.83分。
(+/−)−tert−ブチル3−(3−アミノピリジン−4−イル)−6−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)シクロヘキサ−2−エニルカルバメートの合成
(+/−)−tert−ブチル6−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エニルカルバメート(1.0当量)のAcOH(0.18M)溶液にFe(6.0当量)を添加し、反応を20時間撹拌した。反応をメタノールで希釈することにより後処理し、濾過し、濾液を濃縮した。粗物質に酢酸エチルおよび飽和NaHCO3を添加し、有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、(+/−)−tert−ブチル3−(3−アミノピリジン−4−イル)−6−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)シクロヘキサ−2−エニルカルバメートを黄色油状物として94%収率で得た。LCMS (m/z):420.3 (MH+), LC Rt = 3.88分。
(+/−)−tert−ブチル5−(3−アミノピリジン−4−イル)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)シクロヘキシルカルバメートの合成
(+/−)−tert−ブチル3−(3−アミノピリジン−4−イル)−6−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)シクロヘキサ−2−エニルカルバメート(1.0当量)のMeOH(0.1M)溶液に、Pd/C(20重量%)を添加し、反応を水素バルーン下、18時間撹拌した。反応のLC/MSはジアステレオマー混合物を示し、反応を濾過し、EtOAcで洗浄し、濾液を濃縮した。粗物質を分取HPLC(DMSO中)で精製し、純粋フラクションを合わせ、固体NaHCO3で中和し、酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、生成物A(8%収率)および生成物B(51%収率)を得た。
生成物A:LCMS (m/z):422.4 (MH+), LC Rt = 3.75分。
生成物B:LCMS (m/z):422.4 (MH+), LC Rt =3.94分。
1,4−ジオキサスピロ[4.5]デク−7−エン−8−イルトリフルオロメタンスルホネートの合成
1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オン(1.0当量)をエーテル(0.1M)に溶解し、−15℃で撹拌し、1M NaHMDS(1.05当量)を添加し、70分間撹拌し、Tf2O(1.05当量)を添加し、反応をゆっくりrtに温めた。混合物を28時間撹拌し、飽和水性NaHCO3および水で洗浄した。水性層を合わせ、エーテルで抽出した。有機層を合わせ、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をカラム(エチルエーテル:ヘキサン=1:4)で精製して、1,4−ジオキサスピロ[4.5]デク−7−エン−8−イルトリフルオロメタンスルホネート(65%)を得た。LC/MS(m/z):MH+=289.0, Rt=0.97. HPLC Rt=3.77。
4,4,5,5−テトラメチル−2−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デク−7−エン−8−イル)−1,3,2−ジオキサボロランの合成
1,4−ジオキサスピロ[4.5]デク−7−エン−8−イルトリフルオロメタンスルホネート(1.0当量)のジオキサン(0.5M)溶液に窒素を30分間通気した。4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(1.0当量)、KOAc(3.0当量)、Pd(dppf)Cl2−DCM(0.2当量)を添加し、溶液を密閉ボンベ中、80℃で撹拌した。反応をセライトパッドで濾過し、濾液に酢酸エチルを添加し、塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製して、4,4,5,5−テトラメチル−2−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デク−7−エン−8−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(95%)を得た。LC/MS(m/z):MH+=267.1、Rt=0.95。
3−ニトロ−4−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デク−7−エン−8−イル)ピリジンの合成
DME(0.2M)および2M 水性炭酸ナトリウム(1.7当量)の溶液に窒素を20分間通気した。4−クロロ−3−ニトロピリジン(1.6当量)、4,4,5,5−テトラメチル−2−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デク−7−エン−8−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(1.0当量)、Pd(dppf)Cl2−DCM(0.05当量)を添加し、密閉ボンベ中、110℃で撹拌した。反応をその温度で3.5時間撹拌した。反応を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:1と10%メタノール)で精製して、3−ニトロ−4−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デク−7−エン−8−イル)ピリジン(83%)を得た。LC/MS(m/z):MH+=263.2, Rt=0.71。
4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エノンの合成
3−ニトロ−4−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デク−7−エン−8−イル)ピリジン(1.0当量)のCH2Cl2(0.2M)中20%TFA中の混合物を室温で一夜撹拌した。溶媒を減圧下除去した。残留物を酢酸エチル(200mL)で溶解し、飽和NaHCO3(30mL)、および飽和NaCl(30mL)で洗浄した。有機物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エノン(85%)を得た。粗生成物をさらに精製せずに次工程に使用した。LC/MS(m/z):MH+=218.9, Rt=0.60
4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エノールの合成
4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エノン(1.0当量)のメタノール(0.2M)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(1.8当量)を0℃で添加した。反応混合物を0℃で2時間撹拌した。メタノールを減圧下除去した。残留物を酢酸エチル(200mL)で溶解し、飽和NaCl(30mL)で洗浄した。有機物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エノール(85%)を得た。粗生成物をさらに精製せずに次工程に使用した。LC/MS(m/z):MH+=221.0, Rt=0.55
4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エニルメタンスルホネートの合成
4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エノール(1.0当量)およびDIPEA(2.5当量)のCH2Cl2(0.15M)溶液に、メタンスルホニルクロライド(1.8当量)を0℃で添加した。反応混合物を0℃で1時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し(200mL)、および飽和NaCl(30mL)で洗浄した。有機物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エニルメタンスルホネート(93%)を得た。残留物をさらに精製せずに次工程に使用した。LC/MS(m/z):MH+=299.0, Rt=0.70
4−(シクロヘキサ−1,3−ジエニル)−3−ニトロピリジンの合成
4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エニルメタンスルホネート(1.0当量)のテトラヒドロフラン(0.1M)溶液に、DBU(1.8当量)を室温で添加した。反応混合物をrtで一夜撹拌した。反応混合物を酢酸エチルし(200mL)で希釈、飽和NaCl(30mL)で洗浄した。有機物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をカラム(5%メタノールの1:1酢酸エチルおよびヘキサン溶液)で精製して、4−(シクロヘキサ−1,3−ジエニル)−3−ニトロピリジンを得た。LC/MS(m/z):MH+=203.2, Rt=0.85。
(+/−)−tert−ブチル6−ヒドロキシ−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エニルカルバメートの合成
(+/−)−2−アジド−4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エノール(1.0当量)のピリジンおよびNH4OH(8:1、0.23M)中の溶液に、トリメチルホスフィン(3.0当量)を室温で添加した。混合物を室温で3時間撹拌した。溶媒を除去した。残留物にエタノールを添加した。エタノールを真空で除去して、完全なアンモニアの除去を確実にした。残留物を1,4−ジオキサンおよび飽和水性重炭酸ナトリウムに溶解し、Boc2O(1.0当量)のTHF溶液を混合物に添加した。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和NaClで洗浄した。有機物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をカラム(5%メタノールの1:1酢酸エチルおよびヘキサン溶液)で精製して、(+/−)−tert−ブチル6−ヒドロキシ−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エニルカルバメート(82%)を得た。LC/MS(m/z):MH+=336.0、Rt=0.71
(+/−)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エニルメタンスルホネートの合成
(+/−)−tert−ブチル6−ヒドロキシ−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エニルカルバメート(1.0当量)およびトリエチルアミン(1.5当量)のCH2Cl2(0.2M)溶液に、メタンスルホニルクロライド(1.2当量)を0℃で添加した。混合物を2時間、その温度で撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和NaClで洗浄した。有機物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、(+/−)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エニルメタンスルホネート(85%)を得て、それをさらに精製せずに次工程に使用した。LC/MS(m/z):MH+=414.0, Rt=0.82
(+/−)−5−(3−ニトロピリジン−4−イル)−3,3a,7,7a−テトラヒドロベンゾ[d]オキサゾール−2(6H)−オンの合成
(+/−)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エニルメタンスルホネート(1.0当量)のピリジン(0.21M)中の混合物を110℃で10分間、マイクロ波中で撹拌した。ピリジンを減圧下除去した。残留物を酢酸エチルに溶解し、飽和NaClで洗浄した。有機物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、(+/−)−5−(3−ニトロピリジン−4−イル)−3,3a,7,7a−テトラヒドロベンゾ[d]オキサゾール−2(6H)−オン(85%)を得て、それをさらに精製せずに次工程に使用した。LC/MS(m/z):MH+=262.1, Rt=0.49
(+/−)−tert−ブチル5−(3−ニトロピリジン−4−イル)−2−オキソ−3a,6,7,7a−テトラヒドロベンゾ[d]オキサゾール−3(2H)−カルボキシレートの合成
(+/−)−5−(3−ニトロピリジン−4−イル)−3,3a,7,7a−テトラヒドロベンゾ[d]オキサゾール−2(6H)−オン(1.0当量)、TEA(1.8当量)、および触媒量のDMAPのCH2Cl2(0.19M)溶液に、ジ−tert−ブチルジカーボネート(1.2当量)を室温で添加した。反応混合物を1時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、飽和NaCl(30mL)で洗浄した。有機物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をカラム(5%メタノールの1:1酢酸エチルおよびヘキサン溶液)で精製して、(+/−)−tert−ブチル5−(3−ニトロピリジン−4−イル)−2−オキソ−3a,6,7,7a−テトラヒドロベンゾ[d]オキサゾール−3(2H)−カルボキシレート(98%)を得た。LC/MS(m/z):MH+=306.0, Rt=0.75
(+/−)−tert−ブチル5−(3−アミノピリジン−4−イル)−2−オキソヘキサヒドロベンゾ[d]オキサゾール−3(2H)−カルボキシレートの合成
(+/−)−tert−ブチル5−(3−ニトロピリジン−4−イル)−2−オキソ−3a,6,7,7a−テトラヒドロベンゾ[d]オキサゾール−3(2H)−カルボキシレート(1.0当量)のメタノールおよび酢酸エチル(1:1、0.1M)中の溶液に、10%Pd/C(0.1当量)を添加した。得られた混合物をH2雰囲気下、6時間撹拌した。固体を濾過により除去した。濾液を減圧下濃縮して、(+/−)−tert−ブチル5−(3−アミノピリジン−4−イル)−2−オキソヘキサヒドロベンゾ[d]オキサゾール−3(2H)−カルボキシレート(87%)を得て、それをさらに精製せずに次工程に使用した。LC/MS(m/z):MH+=334.1, Rt=0.51。
5−メチル−3−オキソシクロヘキサ−1−エニルトリフルオロメタンスルホネートの合成
5−メチルシクロヘキサン−1,3−ジオン(1.0当量)のDCM(0.5M)溶液に、Na2CO3(1.1当量)を添加し、0℃に冷却した。Tf2O(1.0当量)のDCM(5.0M)溶液を、1時間にわたり、0℃で窒素雰囲気下に滴下した。添加後、反応を1時間、室温で撹拌した(暗赤色溶液)。溶液を濾過し、濾液をpH=7になるまで激しく撹拌しながら飽和NaHCO3を注意深く添加することによりクエンチした。溶液を分液漏斗に移し、層を分離した。有機層を塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、高真空下で15分間乾燥させて、5−メチル−3−オキソシクロヘキサ−1−エニルトリフルオロメタンスルホネートを明黄色油状物として78%収率で得た。トリフラートは貯蔵により分解し、次反応に直ぐに使用しなければならない。LC/MS=259.1/300.1 (M+HおよびM+CH3CN);Rt = 0.86分, LC = 3.84分. 1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ ppm:6.05 (s, 1H), 2.70 (dd, J=17.2, 4.3, 1H), 2.53 (dd, J=16.6, 3.7, 1H), 2.48-2.31 (m, 2H), 2.16 (dd, J=16.4, 11.7, 1H), 1.16 (d, J=5.9, 3H)。
5−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノンの合成
5−メチル−3−オキソシクロヘキサ−1−エニルトリフルオロメタンスルホネート(1.0当量)の脱気ジオキサン(0.7M)溶液に、ビス(ピナコラート)ジボロン(2.0当量)、KOAc(3.0当量)、およびPd(dppf)Cl2−DCM(0.03当量)を添加した。反応を80℃で10時間加熱し(最初の急速な加熱は、溶液上部へのオレンジ色泡状物の発熱形成をもたらすため、加熱浴を泡状物が無くなるまで除き、この時点で80℃に再加熱することはよいように思える)、室温に冷却し、粗い焼結ガラス漏斗を通して濾過した。ケーキをさらにジオキサで洗浄し、濾液溶液をさらに精製せずに次工程に使用した。LC/MS = 155.1 (ボロン酸のM+H);Rt = 0.41分, LC = 1.37分。
5−メチル−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エノンの合成
5−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノン(1.0当量)の脱気ジオキサン(0.5M)および2M Na2CO3(2当量)中の溶液に4−クロロ−3−ニトロピリジン(1.3当量)およびPd(dppf)Cl2−DCM(0.05当量)を添加した。反応を還流冷却器に入れ、油浴で110℃で1時間加熱した。室温に冷却し、セライトのパッドを通して濾過し、パッドを酢酸エチルで洗浄し、濾液を真空で濃縮した。残留物をさらに80℃でロータリーエバポレーター上に1時間ポンプ輸送し、ボロネート副産物(M+H=101)を昇華により除去した。残留物を塩水および酢酸エチルに分配し、層を分離し、水性相をさらに酢酸エチルで抽出し(4×)、有機物を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗物質をDCMで充填し、2−50%酢酸エチルおよびヘキサンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製した。純粋フラクションを真空で濃縮して、オレンジ色油状物を得た。油状物を種晶と共に高真空下(〜500mtorr)に置き、オレンジ色固体を得た。固体をさらにヘキサンでの摩砕により精製して、5−メチル−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エノン(48%2工程)を得た。LC/MS = 233.2 (M+H);Rt = 0.69分, LC = 2.70分. 1H-NMR (400MHz, CdCl3) δ ppm:9.31 (s, 1H), 8.88 (d, J=5.1, 1H), 7.30 (d, J=5.1, 1H), 6.00 (d, J=2.4, 1H), 2.62 (dd, J=16.4, 3.5, 1H), 2.53-2.34 (m, 3H), 2.23 (dd, J=16.1, 11.7, 1H), 1.16 (d, J=6.3, 3H)。
cis−(+/−)−5−メチル−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エノールの合成
5−メチル−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エノン(1.0当量)のEtOH(0.3M)溶液にCeCl3−7H2O(1.2当量)を添加した。反応を0℃に冷却し、NaBH4(1.2当量)を少しずつ添加した。1時間、0℃で撹拌し、水の添加によりクエンチし、濃縮してEtOHを除去し、EtOAcを添加し、有機物を抽出し、塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、cis−(+/−)−5−メチル−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エノール(94%)を得た。LC/MS = 235.2 (M+H), LC = 2.62分。
4−(3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキサ−1−エニル)−3−ニトロピリジンの合成
5−メチル−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エノール(1.0当量)のDMF(0.5M)溶液に、イミダゾール(4.0当量)およびTBDMSCl(2.5当量)を添加した。18時間撹拌後溶液をEtOAcおよびH2Oに分配し、分離した。さらにH2O(3×)およびNaCl(飽和)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、溶媒除去後、4−(3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキサ−1−エニル)−3−ニトロピリジン(85%)を得た。LC/MS = 349.2 (M+H), LC = 5.99分。
4−(3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキサ−1−エニル)ピリジン−3−アミンの合成
不均質な4−(3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキサ−1−エニル)−3−ニトロピリジン(1.0当量)および鉄(6.0当量)の酢酸輸液を、0.4M濃度で、2時間激しく撹拌した。混合物をセライトパッドを通し、MeOHで溶出した。揮発物を真空で除去後、残留物をEtOAcに溶解し、Na2CO3(飽和)、NaCl(飽和)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、揮発物を真空で除去して、4−(3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキサ−1−エニル)ピリジン−3−アミン(78%)を得た。LCMS(m/z):319.3 (MH+);LC Rt = 3.77分。
4−(3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−アミンの合成
4−(3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキサ−1−エニル)−3−ニトロピリジン(1.0当量)のメタノール溶液に、0.1Mの濃度で、10%パラジウム炭素(0.1当量)を添加した。得られた不均質溶液を水素雰囲気下に置き、15時間撹拌した。この時点で混合物をセライトのパッドを通して濾過し、メタノールで溶出した。揮発物を真空で除去して、4−(3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−アミン(90%)を得た。LCMS(m/z):321.3 (MH+);LC Rt = 3.85分。
cis−(+/−)−ベンジル4−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−イルカルバメートの合成
cis−(+/−)−4−(3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−アミンのジクロロメタン溶液に、0.5Mの濃度で、ベンジル2,5−ジオキソピロリジン−1−イルカーボネート(1.1当量)およびDMAP(0.05当量)を添加した。16時間、rtで撹拌後、さらにベンジル2,5−ジオキソピロリジン−1−イルカーボネート(0.55当量)およびDMAP(0.03当量)を添加した。さらに24時間、rtで撹拌後、さらにベンジル2,5−ジオキソピロリジン−1−イルカーボネート(0.1当量)およびDMAP(0.03当量)を添加した。さらに18時間撹拌後溶液をEtOAcおよびNa2CO3(飽和)に分配し、分離した。さらにNa2CO3(飽和)(2×)およびNaCl(飽和)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、溶媒除去後、cis−(+/−)−ベンジル4−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−イルカルバメートを得た。粗物質をそのまま使用した。LC/MS = 455.3 (M+H), LC = 4.39分。
cis−(+/−)ベンジル4−(3−ヒドロキシ−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−イルカルバメートの合成
cis−(+/−)−ベンジル4−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−イルカルバメートを、1:2:1 6N HCl/THF/MeOH中、0.1Mの濃度でrtで6時間撹拌した。6N NaOHの添加によりpH=7に調節し、揮発物を真空で除去した。水性層をEtOAcで抽出し、有機物をNaCl(飽和)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、揮発物を真空で除去後、cis−(+/−)ベンジル4−(3−ヒドロキシ−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−イルカルバメートを得た。粗物質をそのまま使用した。LC/MS = 341.2 (M+H), LC = 2.38分。
cis−(+/−)−ベンジル4−(3−メチル−5−オキソシクロヘキシル)ピリジン−3−イルカルバメートの合成
0℃のcis−(+/−)−ベンジル4−(3−ヒドロキシ−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−イルカルバメートの湿CH2Cl2溶液に、0.16Mの濃度で、Dess-Martinペルヨージナン(1.5当量)を添加し、溶液を18時間撹拌し、その間rtに温めた。溶液をEtOAcおよび1:1 10%Na2S2O3/NaHCO3(飽和)に分配し、分離した。さらに1:1 10%Na2S2O3/NaHCO3(飽和)(2×)およびNaCl(飽和)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、溶媒除去し、シリカゲルクロマトグラフィー(75−100%EtOAc/ヘキサン)で精製して、cis−(+/−)−ベンジル−4−(3−メチル−5−オキソシクロヘキシル)ピリジン−3−イルカルバメートを白色固体として得た(53%、5工程)。LC/MS = 339.2 (M+H)。
cis−(+/−)−ベンジル4−(−3−(ベンジルアミノ)−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−イルカルバメートの合成
cis−(+/−)−ベンジル−4−(3−メチル−5−オキソシクロヘキシル)ピリジン−3−イルカルバメート(1.0当量)およびベンジルアミン(3.0当量)のMeOH溶液を、0.25Mの濃度で、rtで2時間撹拌した。−78℃浴で冷却後、LiBH4(1.1当量、THF中2.0M)を添加し、溶液を16時間にわたり撹拌しながらrtに温めた。溶液をEtOAcおよびNaHCO3(飽和)に分離し、分離し、NaHCO3(飽和)およびNaCl(飽和)でさらに洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、揮発物を真空で除去後、cis−(+/−)−ベンジル4−(−3−(ベンジルアミノ)−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−イルカルバメートを異性体の4:1混合物として得て、全cisが優勢であり、LC/MS = 430.3 (M+H), LC = 0.62分であった。
cis−(+/−)−tert−ブチル(−3−(3−アミノピリジン−4−イル)−5−メチルシクロヘキシルカルバメートの合成
cis−(+/−)−ベンジル4−(−3−(ベンジルアミノ)−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−イルカルバメート(1.0当量)のメタノール溶液に、0.07Mの濃度で、20%水酸化パラジウム炭素(0.2当量)を添加した。得られた不均質溶液を水素雰囲気下に置き、14時間撹拌した。この時点で反応をArで通気し、Boc2O(1.0当量)を添加し、溶液を8時間撹拌した。さらにBoc2O(1.0当量)を添加し、溶液をさらに16時間撹拌した。この時点で混合物をセライトのパッドを通して濾過し、メタノールで溶出した。揮発物を真空で除去後、シリカゲルクロマトグラフィー(2.5−2.5MeOH/CH2Cl2と0.1%DIEA)および10%EtOAc/ヘキサンからの再結晶により精製して、cis−(+/−)−tert−ブチル(−3−(3−アミノピリジン−4−イル)−5−メチルシクロヘキシルカルバメート(49%)を得た。LCMS(m/z):306.3 (MH+), LC Rt = 2.59分。純粋鏡像体をキラルクロマトグラフィーにより得ることができた。
(+/−)−4−(5−メチルシクロヘキサ−1,3−ジエニル)−3−ニトロピリジンの合成
(+/−)−5−メチル−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エノール(1.0当量)のジオキサン(0.1M)溶液に、p−TSA(1.0当量)を添加し、反応を100℃で3時間撹拌した。溶液を室温に冷却し、中性アルミナのパッドを通し、EtOAcで溶出して、(+/−)−4−(5−メチルシクロヘキサ−1,3−ジエニル)−3−ニトロピリジンを黄色油状物として68%収率で得た。LC/MS = 217.1 (M+H), LC = 3.908分。
(+/−)−2−アジド−6−メチル−4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エノールの合成
(+/−)−4−(5−メチルシクロヘキサ−1,3−ジエニル)−3−ニトロピリジン(1.0当量)のDCM(0.1M)溶液に、0℃で、m−CPBA(1.1当量)を添加し、反応を室温に温めた。3時間後、混合物を飽和NaHCO3でクエンチし、DCMで抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、黄色油状物を得た。粗物質をエタノールおよび水(3:1、0.1M)に溶解し、ナトリウムアジド(2.0当量)および塩化アンモニウム(2.0当量)を添加した。反応を4時間撹拌し、真空で濃縮した。粗物質に酢酸エチルおよび水を添加し、有機相を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗物質を酢酸エチルおよびヘキサン(1:1)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、(+/−)−2−アジド−6−メチル−4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エノールを油状物として49%収率で得た。LC/MS = 276.1 (M+H), Rt = 0.71分。
tert−ブチル(+/−)−6−ヒドロキシ−5−メチル−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エニルカルバメートの合成
(+/−)−2−アジド−6−メチル−4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エノール(1.0当量)のピリジンおよび水酸化アンモニウム(8:1、0.08M)中の溶液に、トリメチルホスフィン(3.0当量)を添加し、褐色溶液を室温で2時間撹拌した。エタノールを混合物に添加し、溶液を真空で濃縮した(2×)。粗混合物をジオキサンおよび飽和NaHCO3(1:1、0.08M)に溶解し、Boc2O(1.0当量)を添加した。溶液を室温で2時間撹拌し、酢酸エチルおよび水に分配した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。粗生成物を酢酸エチルおよびヘキサン(1:1)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、tert−ブチル(+/−)−6−ヒドロキシ−5−メチル−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エニルカルバメートを69%収率で得た。LC/MS = 350.1 (M+H), Rt = 0.76分。
(+/−)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−6−メチル−4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エニルメタンスルホネートの合成
tert−ブチル(+/−)−6−ヒドロキシ−5−メチル−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エニルカルバメート(1.0当量)のDCM(0.09M)溶液に、トリエチルアミン(1.5当量)を添加した。反応混合物を0℃に冷却し、MsCl(1.2当量)を反応に添加し、3時間撹拌した。溶液に水を添加し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗物質を酢酸エチルおよびヘキサン(1:1)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、(+/−)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−6−メチル−4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エニルメタンスルホネートを白色泡状物として65%収率で得た。LC/MS = 428.2 (M+H), Rt = 0.88分。
(+/−)−tert−ブチル7−メチル−5−(3−ニトロピリジン−4−イル)−2−オキソ−3a,6,7,7a−テトラヒドロベンゾ[d]オキサゾール−3(2H)−カルボキシレートの合成
(+/−)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−6−メチル−4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エニルメタンスルホネート(1.0当量)のピリジン(0.2M)溶液を、マイクロ波容器中、110℃で10分間加熱した。オレンジ色溶液を濃縮乾固し、酢酸エチルおよび水に分配することにより後処理した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗物質をDCM(0.2M)に溶解し、トリエチルアミン(1.8当量)、Boc2O(1.2当量)を反応に添加した。室温で40分間撹拌後、反応を真空で濃縮し、酢酸エチルおよびヘキサン(1:1)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、(+/−)−tert−ブチル7−メチル−5−(3−ニトロピリジン−4−イル)−2−オキソ−3a,6,7,7a−テトラヒドロベンゾ[d]オキサゾール−3(2H)−カルボキシレートを白色泡状物として66%収率で得た。LC/MS = 376.0 (M+H), Rt = 0.87分。
(+/−)−tert−ブチル5−(3−アミノピリジン−4−イル)−7−メチル−2−オキソヘキサヒドロベンゾ[d]オキサゾール−3(2H)−カルボキシレートの合成
(+/−)−tert−ブチル7−メチル−5−(3−ニトロピリジン−4−イル)−2−オキソ−3a,6,7,7a−テトラヒドロベンゾ[d]オキサゾール−3(2H)−カルボキシレート(1.0当量)のMeOHおよび酢酸エチル(1:1、0.07M)中の溶液に、10%Pd/C(0.1当量)を添加し、反応を水素雰囲気下、室温で撹拌した。反応完了後、溶液をセライトのパッドを通して濾過し、MeOHおよび酢酸エチルで洗浄し、濾液を真空下で濃縮乾固して、(+/−)−tert−ブチル5−(3−アミノピリジン−4−イル)−7−メチル−2−オキソヘキサヒドロベンゾ[d]オキサゾール−3(2H)−カルボキシレートをジアステレオマー混合物として>99%収率で得た。LC/MS = 348.2 (M+H), Rt = 0.50分。
(+/−)−6−ブロモ−5−メチル−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エノールの合成
4−(5−メチルシクロヘキサ−1,3−ジエニル)−3−ニトロピリジン(1.0当量)のTHFおよび水(1:1、0.13M)の溶液に、NBS(1.5当量)を添加し、反応を室温で30分間撹拌した。完了後、酢酸エチルおよび水を反応に添加し、有機相を塩水、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗物質を酢酸エチルおよびヘキサン(1:1)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、(+/−)−6−ブロモ−5−メチル−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エノールを黄色油状物として80%収率で得た。LC/MS = 315.0/313.0 (M+H), LC = 2.966分。
(+/−)−2−アジド−6−メチル−4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エノールの合成
(+/−)−6−ブロモ−5−メチル−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エノール(1.0当量)のTHF(0.1M)溶液に、カリウムtert−ブトキシド(1.5当量)を添加した。反応はほとんど即座にオレンジ色から黒色に変わった。TLCにより、生成物の形成は30分後に明確である。飽和塩化アンモニウムおよび酢酸エチルの添加によりクエンチした。有機相を塩水、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をエタノールおよび水(3:1、0.1M)に溶解し、塩化アンモニウム(2.0当量)およびナトリウムアジド(2.0当量)を添加した。暗オレンジ色反応を室温で一夜撹拌した。生成物への変換は、LC/MSで示されるとおり明確である。反応を濃縮してエタノールを除去し、酢酸エチルおよび水を添加し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗物質を酢酸エチルおよびヘキサン(1:1)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、(+/−)−2−アジド−6−メチル−4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エノールを55%収率で得た。LC/MS = 276.0 (M+H), LC = 2.803分。
(+/−)−tert−ブチル6−ヒドロキシ−5−メチル−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エニルカルバメートの合成
(+/−)−2−アジド−6−メチル−4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エノール(1.0当量)のピリジンおよび水酸化アンモニウム(8:1、0.08M)中の溶液に、トリメチルホスフィン(3.0当量)を添加し、褐色溶液を室温で2時間撹拌した。完了後、EtOHを添加し、溶液を真空で濃縮した。さらにエタノールを添加し、反応を再び濃縮した。ジオキサンおよび飽和NaHCO3(1:1、0.08M)、Boc2O(1.0当量)を粗物質に添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、水および酢酸エチルを添加した。有機相をMgSO4で乾燥させ、濃縮した。粗生成物を酢酸エチルおよびヘキサン(1:1)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、(+/−)−tert−ブチル6−ヒドロキシ−5−メチル−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エニルカルバメート(59%)を得た。LC/MS = 350.1 (M+H), Rt:0.76分。
(+/−)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−6−メチル−4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エニルアセテートの合成
(+/−)−tert−ブチル6−ヒドロキシ−5−メチル−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エニルカルバメート(1.0当量)のピリジン(0.1M)溶液に、Ac2O(2.0当量)を添加し、反応を室温で一夜撹拌した。完了後、反応を濃縮乾固し、酢酸エチルおよび水で後処理した。有機相を塩水、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、(+/−)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−6−メチル−4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エニルアセテートを94%収率で得た。LC/MS = 392.2 (M+H), Rt = 0.94分。
(+/−)−4−(3−アミノピリジン−4−イル)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−6−メチルシクロヘキシルアセテートの合成
脱気した(+/−)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−6−メチル−4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エニルアセテート(1.0当量)のMeOHおよびEtOAc(1:1、0.1M)中の溶液に、10%Pd/C(0.1当量)を添加し、反応を室温で水素バルーン下、3日間撹拌した。完了後、溶液をセライトのパッドを通して濾過し、パッドを酢酸エチルで洗浄し、濾液を濃縮した。粗物質は約10%の望まない異性体を含んだ。粗物質を酢酸エチル(〜20%)およびヘキサンに溶解し、全て溶解するまで加熱した。溶液を室温で2日間静置した。沈殿を冷却して、(+/−)−4−(3−アミノピリジン−4−イル)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−6−メチルシクロヘキシルアセテートを純粋生成物として59%収率で得た。LC/MS = 364.3 (M+H), Rt = 0.63分。
2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−6−メチル−4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エニルメタンスルホネートの合成
tert−ブチル6−ヒドロキシ−5−メチル−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エニルカルバメート(1.0当量)のDCM(0.09M)溶液に、トリエチルアミン(1.5当量)を添加し、反応を0℃に冷却した。MsCl(1.2当量)を反応に添加し、3時間撹拌した。さらに1.0当量のMsClを反応に添加し、さらに2時間撹拌した。水の添加により反応を後処理し、有機相を塩水、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物を酢酸エチルおよびヘキサン(1:1)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−6−メチル−4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エニルメタンスルホネートを白色泡状物として65%収率で得た。LC/MS = 428.2 (M+H), LC:3.542分。
(+/−)−tert−ブチル7−メチル−5−(3−ニトロピリジン−4−イル)−2−オキソ−3a,6,7,7a−テトラヒドロベンゾ[d]オキサゾール−3(2H)−カルボキシレートの合成
(+/−)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−6−メチル−4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エニルメタンスルホネート(1.0当量)のピリジン(0.2M)溶液を、マイクロ波中、110℃で10分間加熱した。オレンジ色反応を真空下濃縮し、粗物質を酢酸エチルおよび水に溶解し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮した。粗物質をDCM(0.2M)に溶解し、トリエチルアミン(1.8当量)、Boc2O(1.2当量)を添加した。反応を40分間撹拌し、濃縮乾固した。粗物質をヘキサンおよび酢酸エチル(1:1)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、(+/−)−tert−ブチル7−メチル−5−(3−ニトロピリジン−4−イル)−2−オキソ−3a,6,7,7a−テトラヒドロベンゾ[d]オキサゾール−3(2H)−カルボキシレートを白色泡状物として66%収率で得た。LC/MS = 376.0 (M+H), LC:3.424分。
(+/−)−tert−ブチル5−(3−アミノピリジン−4−イル)−7−メチル−2−オキソヘキサヒドロベンゾ[d]オキサゾール−3(2H)−カルボキシレートの合成
脱気した(+/−)−tert−ブチル7−メチル−5−(3−ニトロピリジン−4−イル)−2−オキソ−3a,6,7,7a−テトラヒドロベンゾ[d]オキサゾール−3(2H)−カルボキシレート(1.0当量)のMeOHおよびEtOAc(1:1、0.1M)中の溶液に、10%Pd/C(0.1当量)を添加した。反応を水素バルーン下、一夜撹拌した。完了後、溶液をセライトのパッドを通して濾過し、パッドを酢酸エチルで洗浄した。濾液を真空で濃縮して、(+/−)−tert−ブチル5−(3−アミノピリジン−4−イル)−7−メチル−2−オキソヘキサヒドロベンゾ[d]オキサゾール−3(2H)−カルボキシレートを、所望の生成物として黄色泡状物として93%収率で得た。LC/MS = 348.1 (M+H), Rt = 055分。
((+/−)−(1R,2R,6S)−6−メチル−4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エン−1,2−ジオールおよび(+/−)−(1R,2S,6S)−6−メチル−4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エン−1,2−ジオール)の合成
(+/−)−(1S,5S,6S)−6−ブロモ−5−メチル−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−2−エノール(1.0当量)のTHF(0.1M)溶液に、カリウムtert−ブトキシド(1.5当量)を室温で添加した。反応混合物を10分間撹拌した。反応混合物をNH4Cl溶液でクエンチし、水および塩水で洗浄することにより、EtOAcで後処理した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾取し、真空で乾燥させた。粗生成物をさらに精製せずに次工程に使用した。Rf = 0.5 (50%EtOAc/ヘキサン). LCMS:MH+ 251.2(ジオールとして), Rt =0.49分。粗(+/−)−4−((1S,5S)−5−メチル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−2−エン−3−イル)−3−ニトロピリジン(1.0当量)の2:1 CH3CN/H2O(0.1M)溶液に、酢酸(0.3当量)を室温で添加した。反応混合物を16時間、室温で撹拌した。NaHCO3溶液でクエンチ後、反応混合物を濃縮して、CH3CNの大部分を除去し、残留物をEtOAcおよび水に分配した。合わせた有機層を水および塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。ジオール混合物((+/−)−(1R,2R,6S)−6−メチル−4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エン−1,2−ジオールおよび(+/−)−(1R,2S,6S)−6−メチル−4−(3−ニトロピリジン−4−イル)シクロヘキサ−3−エン−1,2−ジオール)を33.1%収率で白色固体として、フラッシュカラムクロマトグラフィーにより得た。Rf = 0.3 (100%EtOAc;ジオールはTLCで分離不可能であった). LCMS:MH+ 251.2, Rt =0.49分。
(+/−)−4−((3S,4R,5S)−3,4−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキサ−1−エニル)−3−ニトロピリジンおよび(+/−)−4−((3R,4R,5S)−3,4−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキサ−1−エニル)−3−ニトロピリジンの合成
ジオール混合物(1.0当量)のDMF(0.3M)溶液に、TBDMSCl(7.0当量)およびイミダゾール(9当量)を室温で添加した。反応混合物を室温で一夜撹拌した。飽和NaHCO3でクエンチ後、反応混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を水および塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。混合物を連続的自動化シリカカラムクロマトグラフィー(EtOAcおよびヘキサンで勾配溶出)および分取逆相HPLC(55%−95%アセトニトリルの水溶液、5%−95%アセトニトリルの水溶液で流す)で精製して、(+/−)−4−((3S,4R,5S)−3,4−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキサ−1−エニル)−3−ニトロピリジン(27.2%)および(+/−)−4−((3R,4R,5S)−3,4−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキサ−1−エニル)−3−ニトロピリジン(50.2%)を得た。LCMS:MH+ 479.2, Rt =1.60および1.63分。
4−((1S,3S,4S,5R)−3,4−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−アミンおよび4−((1R,3R,4R,5S)−3,4−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−アミンの合成
(+/−)−4−((3R,4R,5S)−3,4−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキサ−1−エニル)−3−ニトロピリジン(1.0当量)のエタノール/EtOAc溶液に、0.1Mの濃度で、10%パラジウム炭素(0.1当量)を添加した。得られた不均質溶液を水素雰囲気下に置き、14時間撹拌した。この時点で混合物をセライトのパッドを通して濾過し、EtOAcで溶出した。揮発物を真空で除去し、粗物質を自動化シリカカラムクロマトグラフィー(Rf = 0.2、40%EtOAcのヘプタン溶液)で精製して、純粋ラセミ生成物を得た。LCMS:MH+ 451.3, Rt =1.35分。ラセミ化合物をキラルクロマトグラフィー(ICカラム、1mL/分、5%IPAのヘプタン溶液)で分割して、4−((1S,3S,4S,5R)−3,4−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−アミン(6.01分)および4−((1R,3R,4R,5S)−3,4−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−アミン(8.34分)を得た。
4−((1R,3R,4S,5R)−3,4−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−アミンおよび4−((1S,3S,4R,5S)−3,4−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−アミンの合成
(+/−)−4−((3S,4R,5S)−3,4−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキサ−1−エニル)−3−ニトロピリジン(1.0当量)のエタノール溶液に、0.1Mの濃度で、10%パラジウム炭素(0.1当量)を添加した。得られた不均質溶液を水素雰囲気下に置き、14時間撹拌した。この時点で混合物をセライトのパッドを通して濾過し、エタノールで溶出した。揮発物を真空で除去し、粗物質を自動化シリカカラムクロマトグラフィー(Rf = 0.2、40%EtOAcのヘプタン溶液)で精製して、純粋ラセミ生成物(50.4%)を得た。LCMS:MH+ 451.3, Rt =1.35分。ラセミ化合物をキラルクロマトグラフィー(ICカラム、1mL/分、5%IPAのヘプタン溶液)で分割して、4−((1R,3R,4S,5R)−3,4−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−アミン(6.98分)および4−((1S,3S,4R,5S)−3,4−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−アミン(8.67分)を得た。
ナトリウム6−(メトキシカルボニル)−3−オキソ−5−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−1−エノラートの合成
新たに製造したナトリウム(1.0当量)のt−BuOH(1M)溶液に、エチルアセトアセテート(1.0当量)を添加し、混合物を氷浴上でさらに15分間撹拌した。エチル4,4,4−トリフルオロクロトネート(1.0当量)を滴下し、混合物を室温でさらに30分間撹拌した。2時間還流後、混合物を冷却し、ヘキサンを添加した。沈殿を濾過し、さらに精製せずにナトリウム6−(メトキシカルボニル)−3−オキソ−5−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−1−エノラート(46%)を得た。LC/MS(m/z):MH+ = 253.1, Rt = 0.70分。
5−(トリフルオロメチル)シクロヘキサン−1,3−ジオンの合成
ナトリウム6−(メトキシカルボニル)−3−オキソ−5−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−1−エノラート(1.0当量)を1M NaOH(1.0当量)に溶解し、混合物を1時間還流した。室温に冷却後、混合物を5M 硫酸で酸性化した。混合物をEtOAcで抽出した。水で洗浄後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を減圧下除去して、5−(トリフルオロメチル)シクロヘキサン−1,3−ジオンを得て、それをさらに精製せずに次工程に使用した。(98%)。LC/MS(m/z):MH+ =181.1, Rt = 0.55分。
3−オキソ−5−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−1−エニルトリフルオロメタンスルホネートの合成
5−(トリフルオロメチル)シクロヘキサン−1,3−ジオン(1.0当量)のDCM(0.23M)懸濁液に、TEA(1.2当量)を添加して、透明溶液を得た。混合物を0℃に冷却した。Tf2O(1.05当量)のDCM溶液を滴下した。反応混合物をその温度で2時間撹拌した。反応混合物をDCMで希釈し、水、水性NaHCO3、塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、3−オキソ−5−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−1−エニルトリフルオロメタンスルホネートを得て、それを次工程に直接使用した。LC/MS(m/z):MH+ = 313.0, Rt = 1.02分。
3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−2−エノンの合成
全ての反応材3−オキソ−5−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−1−エニルトリフルオロメタンスルホネート(1.0当量)、NaOAc(3.0当量)、およびビス(ピナコラート)ジボロン(2.0当量)を丸底フラスコ内の1,4−ジオキサン(0.23M)に添加し、10分間、混合物にN2をバブリングして脱気した。PdCl2(dppf).CH2Cl2付加物(0.1当量)を添加し、反応をN2下、2時間還流冷却器を備えた油浴で、80℃で加熱した。混合物を室温に冷却し、粗い焼結ガラス漏斗を通して濾過し、ケーキを約10mL 1,4−ジオキサンで濯いで、3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−2−エノンの1,4−ジオキサン溶液を得て、それを次工程に直接使用した。LC/MS(m/z):MH+ = 209.1 (ボロン酸), Rt=0.60分。
3−(3−ニトロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−2−エノンの合成
丸底フラスコでボロン酸エステル3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−2−エノン(1.0当量)を1,4−ジオキサン(0.14M)に溶解し、溶液にN2を30分間バブリングして脱気した。4−クロロ−3−ニトロピリジン(1.3当量)および水性Na2CO3(2M、2.0当量)を添加し、N2を10分間バブリングし、PdCl2(dppf).CH2Cl2付加物(0.1当量)を添加した。反応混合物を100℃で2時間撹拌した。混合物をEtOAcを添加し、塩水。得られた混合物をセライトを通して濾過し、ケーキをEtOAcで洗浄した。有機層を分離し、塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出、EtOAc:ヘキサン=1:10〜2:1)で精製して、3−(3−ニトロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−2−エノン(73%、ジケトンから3工程で)を得た。LC/MS(m/z):MH+ = 287.1, Rt = 0.85分。
cis−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−2−エノールの合成
3−(3−ニトロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−2−エノン(1.0当量)を塩化セリウム(III)7水和物(1.0当量)および無水エタノール(0.17)と混合した。混合物を環境温度で全固体が溶解するまで撹拌した。混合物を氷浴で冷却し、NaBH4(1.2当量)を少しずつ添加した。反応を氷浴上で1時間撹拌した。混合物をEtOAcで希釈し、水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をカラム(1:1 酢酸エチルおよびヘキサン)で精製して、cis−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−2−エノール(66%)を得た。LC/MS(m/z):MH+ = 289.2, Rt = 0.72分。
cis−4−(3−アジド−5−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−1−エニル)−3−ニトロピリジンの合成
cis−3−(3−ニトロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−2−エノール(1.0当量)のDCM(0.14M)溶液に、TEA(2.5当量)、MsCl(1.8当量)を室温で添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を除去した。残留物をDMF(0.19M)に溶解し、混合物にナトリウムアジド(1.2当量)を添加した。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。さらに1.2当量のナトリウムアジドを添加した。混合物を室温で一夜撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、ヘプタン、飽和NaClで洗浄した。有機物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をカラム(1:1 酢酸エチルおよびヘキサン)で精製して、cis−4−(3−アジド−5−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−1−エニル)−3−ニトロピリジン(58%)を得た。LC/MS(m/z):MH+ = 314.1, Rt=0.96分。
tert−ブチル(1R,3R,5S)−3−(3−アミノピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)シクロヘキシルカルバメートの合成
cis−4−(3−アジド−5−(トリフルオロメチル)シクロヘキサ−1−エニル)−3−ニトロピリジン(1.0当量)のエタノール(0.13M)溶液をN2で20分間バブリングした。反応混合物にBoc−無水物(1.5当量)およびPd/C(0.2当量)を添加した。反応混合物を室温でH2雰囲気下、一夜撹拌した。固体をセライトでの濾過により除去し、EtOHで濯いだ。残留物をカラム(5%メタノールの1:1酢酸エチルおよびヘキサン溶液)で精製して、ラセミcis−3−(3−アミノピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)シクロヘキシルカルバメート(57%)を得た。LC/MS(m/z):MH+ = 360.2, Rt = 0.72分。鏡像体的に純粋なtert−ブチル(1R,3R,5S)−3−(3−アミノピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)シクロヘキシルカルバメートおよびN−(4−((1S,3S,5R)−3−アミノ−5−(トリフルオロメチル)シクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミドをキラルHPLCで分割した(分析についてのRt=それぞれ8.14分および10.59分;ヘプタン:イソプロパノール=90:10(v:v)、Chiralcel IC 100×4.6mm、1mL/分。予備分離について、ヘプタン:イソプロパノール=90:10(v:v)、Chiralcel IC 250×20mm、15mL/分)。
(R)−4−ベンジル−3−((2R,3R)−3−((R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)−3−ヒドロキシ−2−メチルプロパノイル)オキサゾリジン−2−オンの合成
(R)−4−ベンジル−3−((2R,3R)−3−((R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)−3−ヒドロキシ−2−メチルプロパノイル)オキサゾリジン−2−オンを、(R)−4−ベンジル−3−プロピオニルオキサゾリジン−2−オンおよびR−グリセルアルデヒドアセトニドから出発して、鏡像体化合物について報告されている方法で製造した(Proc.Nat.Acad.Sciences, 101, 33, 2004, pages 12042-12047)。
(R)−4−ベンジル−3−((2R,3R)−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−((R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)−2−メチルプロパノイル)オキサゾリジン−2−オンの合成
(R)−4−ベンジル−3−((2R,3R)−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−((R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)−2−メチルプロパノイル)オキサゾリジン−2−オンを、(R)−4−ベンジル−3−((2R,3R)−3−((R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)−3−ヒドロキシ−2−メチルプロパノイル)オキサゾリジン−2−オンから出発して、鏡像体化合物について報告されている方法で製造した(Proc.Nat.Acad.Sciences, 101, 33, 2004, pages 12042-12047)。
(2S,3R)−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−((R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)−2−メチルプロパン−1−オールの合成
(R)−4−ベンジル−3−((2R,3R)−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−((R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)−2−メチルプロパノイル)オキサゾリジン−2−オン(1.0当量)およびエタノール(3.0当量)のTHF(0.09M)溶液に、LiBH4(1.0当量)を−40℃で添加した。反応混合物をゆっくりrtに温め、その温度で12時間撹拌した。溶液を−40℃に再冷し、さらにLiBH4(0.3当量)を添加した。rtに再び温め、2時間撹拌後、溶液をジエチルエーテルで希釈し、1N NaOHを添加した。得られた混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層を分離し、NaCl(飽和)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10−30%EtOAc/n−ヘプタン)で精製して、(2S,3R)−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−((R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)−2−メチルプロパン−1−オールを(75%)で得た。LC/MS = 247.1 (M+H-ketal-H2O), Rt = 0.64分。
((1R,2S)−3−アジド−1−((R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)−2−メチルプロポキシ)(tert−ブチル)ジメチルシランの合成
(2S,3R)−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−((R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)−2−メチルプロパン−1−オール(1.0当量)、DIAD(2.0当量)、およびPPh3(2.0当量)のTHF(0.18M)溶液に、DPPA(1.0当量、THF中1M溶液)を添加した。反応混合物を室温で一夜撹拌した。揮発物を真空下で除去した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(2−3−5%EtOAc/n−ヘプタン)で精製して、((1R,2S)−3−アジド−1−((R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)−2−メチルプロポキシ)(tert−ブチル)ジメチルシラン(62%)を得た。1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 4.04-4.10 (m, 1H), 3.94 (dd, J=8.0, 6.4, 1H), 3.72 (d, J=7.2, 1H), 3.53 (t, J=8.0, 1H), 3.36 (dd, J=12, 8.0, 1H), 3.19 (dd, J=12.0, 6.7, 1H), 1.52-1.60 (m, 1H), 1.41 (s, 3H), 1.34 (s, 3H), 0.92 (d, J=7.2, 3H), 0.90 (s, 9 H), 0.12 (s, 3H), 0.09 (s, 3H)。
(2R,3R,4S)−5−アジド−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−4−メチルペンタン−1,2−ジオールの合成
((1R,2S)−3−アジド−1−((R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)−2−メチルプロポキシ)(tert−ブチル)ジメチルシラン(1.0当量)のMeOH(0.1M)溶液に、PPTS(1.0当量)を添加し、混合物をrtで14時間、50℃で2時間および80℃で1時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10−25%EtOAc/n−ヘプタン)で精製して、(2R,3R,4S)−5−アジド−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−4−メチルペンタン−1,2−ジオール(40%)を得た。
(2R,3R,4S)−5−アジド−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−ヒドロキシ−4−メチルペンチル4−メチルベンゼンスルホネートの合成
tert−ブチル(2R,3R,4S)−5−アジド−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−ヒドロキシ−4−メチルペンタン−2−イルカルバメート(1.0当量)のピリジン(0.2M)溶液にpTsCl(1.3当量)を0℃で添加した。混合物をこの温度で16時間維持した。揮発物を真空で除去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10−15−20%EtOAc/n−ヘプタン)で精製し、(2R,3R,4S)−5−アジド−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−ヒドロキシ−4−メチルペンチル4−メチルベンゼンスルホネートを得た。
(2R,3R,4S)−5−アジド−2,3−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−4−メチルペンチル4−メチルベンゼンスルホネートの合成
(2R,3R,4S)−5−アジド−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−ヒドロキシ−4−メチルペンチル4−メチルベンゼンスルホネート(1.0当量)および2,6−ルチジン(3.4当量)の溶液に、TBDMSOTf(1.7当量)を0℃で添加した。溶液を7時間撹拌し、その間にrtまで温めた。溶液をEtOAcで希釈し、10%CuSO4、H2O、Na2CO3(飽和)、NaCl(飽和)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物シリカゲルカラムクロマトグラフィー(2.5−5−10−20%EtOAc/n−ヘプタン)で精製して、(2R,3R,4S)−5−アジド−2,3−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−4−メチルペンチル4−メチルベンゼンスルホネート(75%)を得た。
4−((3R,4R,5S)−3,4−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルピペリジン−1−イル)−3−ニトロピリジンの合成
(2R,3R,4S)−5−アジド−2,3−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−4−メチルペンチル4−メチルベンゼンスルホネートのEtOH(0.05M)溶液をアルゴンで脱気した。DIEA(1.5当量)、10%Pd/C(0.1当量)を添加した。反応混合物を水素バルーン下に3時間撹拌した。溶液をアルゴンで脱気および通気し、その時点で4−クロロ−3−ニトロピリジン(1.5当量)およびさらにDIEA(1.5当量)を添加した。rtで15時間撹拌後溶液を濾過してPd/Cを除去し、揮発物を真空で除去した。残留物を酢酸エチルで希釈し、Na2CO3(飽和)、NaCl(飽和)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10−15%EtOAc/n−ヘプタン)で精製して、4−((3R,4R,5S)−3,4−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルピペリジン−1−イル)−3−ニトロピリジン(40%)を得た。LC/MS = 482.4 (M+H), Rt = 1.26分。
4−((3R,4R,5S)−3,4−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルピペリジン−1−イル)ピリジン−3−アミンの合成
4−((3R,4R,5S)−3,4−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルピペリジン−1−イル)−3−ニトロピリジン(1.0当量)のエタノール溶液に、0.05Mの濃度で、10%パラジウム炭素(0.1当量)を添加した。得られた不均質溶液を水素雰囲気下に置き、14時間撹拌した。この時点で混合物をセライトのパッドを通して濾過し、エタノールで溶出した。揮発物を真空で除去して、4−((3R,4R,5S)−3,4−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルピペリジン−1−イル)ピリジン−3−アミンを得た。LC/MS = 452.4 (M+H), Rt = 1.31分。
(R)−tert−ブチル4−((1R,2R)−3−((R)−4−ベンジル−2−オキソオキサゾリジン−3−イル)−1−ヒドロキシ−2−メチル−3−オキソプロピル)−2,2−ジメチルオキサゾリジン−3−カルボキシレートの合成
(R)−4−ベンジル−3−プロピオニルオキサゾリジン−2−オン(1.0当量)のDCM(0.13M)溶液に、TiCl4(1.0当量)を−40℃で添加した。混合物を−40℃で10分間撹拌し(黄色懸濁液)、DIPEA(2.5当量)を添加し(暗赤色溶液)、0℃で20分間撹拌した。(R)−tert−ブチル4−ホルミル−2,2−ジメチルオキサゾリジン−3−カルボキシレート(1.0当量)のDCM(0.5M)溶液を滴下し、得られた混合物を1.5時間撹拌した。反応を水性塩化アンモニウムの添加によりクエンチし、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機相を分離し、塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を酢酸エチルおよびヘキサン(1:4)で溶出するカラムクロマトグラフィーで精製して、(R)−tert−ブチル4−((1R,2R)−3−((R)−4−ベンジル−2−オキソオキサゾリジン−3−イル)−1−ヒドロキシ−2−メチル−3−オキソプロピル)−2,2−ジメチルオキサゾリジン−3−カルボキシレートを主生成物(5:2)として58%収率で得た。LC/MS = 363.3 (M+H-Boc), Rt = 1.09分。
(R)−tert−ブチル4−((1R,2R)−3−((R)−4−ベンジル−2−オキソオキサゾリジン−3−イル)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−メチル−3−オキソプロピル)−2,2−ジメチルオキサゾリジン−3−カルボキシレートの合成
(R)−tert−ブチル4−((1R,2R)−3−((R)−4−ベンジル−2−オキソオキサゾリジン−3−イル)−1−ヒドロキシ−2−メチル−3−オキソプロピル)−2,2−ジメチルオキサゾリジン−3−カルボキシレート(1.0当量)およびルチジン(1.8当量)のDCM(0.1M)溶液に、TBSOTf(1.4当量)を−40℃で添加した。反応混合物を−40℃で2時間撹拌した。溶液を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO3、飽和NaClで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を酢酸エチルおよびヘキサン(1:4)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、(R)−tert−ブチル4−((1R,2R)−3−((R)−4−ベンジル−2−オキソオキサゾリジン−3−イル)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−メチル−3−オキソプロピル)−2,2−ジメチルオキサゾリジン−3−カルボキシレートを主生成物(5:2)として83%収率で得た。LC/MS = 577.3 (M+H), Rt = 1.33分(Frac 65%-95%方法)。
(R)−tert−ブチル4−((1R,2S)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−2,2−ジメチルオキサゾリジン−3−カルボキシレートの合成
(R)−tert−ブチル4−((1R,2R)−3−((R)−4−ベンジル−2−オキソオキサゾリジン−3−イル)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−メチル−3−オキソプロピル)−2,2−ジメチルオキサゾリジン−3−カルボキシレート(1.0当量)およびエタノール(3.0当量)のTHF(0.09M)溶液に、LiBH4(3.0当量)を−30℃で添加した。反応混合物を0℃に温め、その温度で3時間撹拌した。溶液をジエチルエーテルで希釈し、1N NaOHを添加した。得られた混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層を分離し、飽和NaClで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を酢酸エチルおよびヘキサン(1:4)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、(R)−tert−ブチル4−((1R,2S)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−2,2−ジメチルオキサゾリジン−3−カルボキシレートを主生成物(5:2比)として71%収率で得た。LC/MS = 304.3 (M+H-Boc), Rt = 0.95分(Frac 65%-95%方法)。
(R)−tert−ブチル4−((1R,2S)−3−アジド−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−メチルプロピル)−2,2−ジメチルオキサゾリジン−3−カルボキシレートの合成
(R)−tert−ブチル4−((1R,2S)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−2,2−ジメチルオキサゾリジン−3−カルボキシレート(1.0当量)、DIAD(2.0当量)、およびPPh3(2.0当量)のTHF(0.18M)溶液に、DPPA(2.0当量、THF中1M溶液)を添加した。反応混合物を室温で一夜撹拌した。揮発物を真空下で除去した後、残留物を酢酸エチルおよびヘキサン(1:6)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、(R)−tert−ブチル4−((1R,2S)−3−アジド−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−メチルプロピル)−2,2−ジメチルオキサゾリジン−3−カルボキシレートを主生成物(5:2)として86%収率で得た。LC/MS = 329.3 (M+H-Boc), Rt = 1.40分(Frac 65%-95%方法)。
tert−ブチル(2R,3R,4S)−5−アジド−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−ヒドロキシ−4−メチルペンタン−2−イルカルバメートの合成
(R)−tert−ブチル4−((1R,2S)−3−アジド−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−メチルプロピル)−2,2−ジメチルオキサゾリジン−3−カルボキシレート(1.0当量)のEtOH(0.1M)溶液に、PPTS(1.3当量)を添加し、混合物を2日間還流した。揮発物を真空下で除去し、残留物をDCM(0.1M)に溶解し、DIEA(1.5当量)およびBoc2O(1.0当量)を反応に添加し混合物。溶液を3時間撹拌した。溶媒を減圧下除去し、残留物を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄し、水性NaHSO4、水性NaHCO3、飽和NaCl、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を酢酸エチルおよびヘキサン(1:3)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、tert−ブチル(2R,3R,4S)−5−アジド−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−ヒドロキシ−4−メチルペンタン−2−イルカルバメートを主異性体(5:2)として70%収率で得た。LC/MS = 289.3 (M+H-Boc), Rt = 0.76分(Frac 65%-95%方法)。
(2R,3R,4S)−5−アジド−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−4−メチルペンチルメタンスルホネートの合成
tert−ブチル(2R,3R,4S)−5−アジド−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−ヒドロキシ−4−メチルペンタン−2−イルカルバメート(1.0当量)のピリジン(0.2M)溶液に、MsCl(1.3当量)、DMAP(触媒量)を0℃で添加した。混合物をその温度で1時間撹拌した。溶液をエーテルおよび酢酸エチル(4:1)で希釈し、水性NaHSO4、飽和NaHCO3、塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を酢酸エチルおよびヘキサン(1:3)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、(2R,3R,4S)−5−アジド−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−4−メチルペンチルメタンスルホネートを主異性体(5:2)として90%収率で得た。LC/MS = 367.3 (M+H-Boc), Rt = 0.81分(Frac 65%-95%方法)。
tert−ブチル(3R,4R,5S)−4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルピペリジン−3−イルカルバメートの合成
(2R,3R,4S)−5−アジド−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−4−メチルペンチルメタンスルホネートのMeOH(0.09M)溶液を窒素で20分間脱気した。DIEA(2.5当量)、10%Pd/C(0.1当量)を添加した。反応混合物を水素バルーン下、2時間撹拌した。溶液を濾過し、濾液を真空で濃縮して、tert−ブチル(3R,4R,5S)−4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルピペリジン−3−イルカルバメートを主異性体(5:2)として>99%収率で得た。LC/MS = 345.2 (M+H-Boc), Rt = 0.95および0.99分。
tert−ブチル(3R,4R,5S)−4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチル−1−(3−ニトロピリジン−4−イル)ピペリジン−3−イルカルバメートの合成
tert−ブチル(3R,4R,5S)−4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルピペリジン−3−イルカルバメート(1.0当量)のi−PrOH(0.09M)溶液に、DIEA(2.5当量)および4−クロロ−3−ニトロピリジン(1.5当量)を添加した。反応混合物を60℃で2時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、残留物を酢酸エチルで希釈し、飽和NaClで洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗物質を酢酸エチルおよびヘキサン(1:2)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、tert−ブチル(3R,4R,5S)−4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチル−1−(3−ニトロピリジン−4−イル)ピペリジン−3−イルカルバメートを76%収率で得た。LC/MS = 467.3 (M+H), Rt = 1.09分。
tert−ブチル(3R,4R,5S)−1−(3−アミノピリジン−4−イル)−4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルピペリジン−3−イルカルバメートの合成
tert−ブチル(3R,4R,5S)−4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチル−1−(3−ニトロピリジン−4−イル)ピペリジン−3−イルカルバメート(1.0当量)のMeOH(0.05M)溶液を窒素で20分間脱気した。10%Pd/C(0.2当量)を混合物に添加し、溶液を水素バルーン下に3時間撹拌した。反応を濾過し、濾液を減圧下濃縮して、tert−ブチル(3R,4R,5S)−1−(3−アミノピリジン−4−イル)−4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルピペリジン−3−イルカルバメートを所望の生成物として94%収率で得た。LC/MS = 437.4 (M+H), Rt = 1.08分. 1H-NMR (300MHz, CDCl3): δ 8.01 (s, 1H), 7.95 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 6.76 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 4.44 (br s, 1H), 3.74 (br s, 2H), 3.59-3.55 (m, 1H), 3.25-3.13 (m, 2H), 2.47-2.35 (m, 2H), 1.89 (br s, 2H), 1.44 (s, 9H), 1.04 (d, J = 6.0, 3H), 0.92 (s, 9H), 0.13 (d, J = 9.0, 6H)。
tert−ブチル(2R)−1−(ベンジルオキシ)−3−ヒドロキシ−4−メチルヘキサ−5−エン−2−イルカルバメートの合成
N−Boc、O−ベンジル−D−セリンアルデヒド(1.0当量)のDCM(0.1M)溶液に、−78℃で、Ar雰囲気下、(Z)−2−(ブト−2−エニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(1.1当量)を添加し、透明溶液を16時間撹拌し、その間それをrtに温めた。溶液をEtOAcに添加し、H2O(3×)、およびNaCl(飽和)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、pシリカゲルクロマトグラフィー(15%EtOAc/ヘキサン)で精製して、tert−ブチル(2R)−1−(ベンジルオキシ)−3−ヒドロキシ−4−メチルヘキサ−5−エン−2−イルカルバメート(54%)を1H NMRで判断して異性体の3:1混合物として得た。LCMS(m/z):236.3 (MH+-Boc);LC Rt = 4.37および4.51分。
(4R)−4−(ベンジルオキシメチル)−5−(ブト−3−エン−2−イル)オキサゾリジン−2−オンの合成
(2R)−1−(ベンジルオキシ)−3−ヒドロキシ−4−メチルヘキサ−5−エン−2−のTHF(0.1M)溶液に、鉱油中60%水素化ナトリウム(1.5当量)を添加した。3日間撹拌後、反応をNH4Cl(飽和)の添加によりクエンチし、溶液をEtOAcで希釈し、NH4Cl(飽和)およびNaCl(飽和)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、シリカゲルクロマトグラフィー(50%EtOAc/ヘキサン)で精製して、(4R)−4−(ベンジルオキシメチル)−5−(ブト−3−エン−2−イル)オキサゾリジン−2−オン(89%)を3:1混合物として得た。LCMS(m/z):262.2 (MH+);LC Rt = 3.47分。
(4R)−4−(ベンジルオキシメチル)−5−(1−ヒドロキシプロパン−2−イル)オキサゾリジン−2−オンの合成
(4R)−4−(ベンジルオキシメチル)−5−(ブト−3−エン−2−イル)オキサゾリジン−2−オン(1.0当量)の2:1MeOH/H2O(0.04M)溶液に、オスミウムtetrオキシド4%H2O溶液(0.07当量)および過ヨウ素酸ナトリウム(3.0当量)を添加した。3時間撹拌後、白色沈殿を濾過し、EtOAcで濯いだ。合わせた濾液を真空で濃縮し、残留物をEtOAcに溶解し、NaCl(飽和)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗アルデヒドをEtOH(0.08M)に溶解し、0℃に冷却後、水素化ホウ素ナトリウム(2.0当量)を添加した。15時間撹拌し、室温にした後、反応をH2Oの添加によりクエンチした。20分間撹拌後、EtOHを真空で除去し、EtOAcを添加し、溶液を1N HCl、NaHCO3(飽和)およびNaCl(飽和)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、(4R)−4−(ベンジルオキシメチル)−5−(1−ヒドロキシプロパン−2−イル)オキサゾリジン−2−オンを異性体の3:1混合物として得た(60%)。LCMS(m/z):266.1 (MH+);LC Rt = 2.28分。
(4R)−4−(ヒドロキシメチル)−5−(1−ヒドロキシプロパン−2−イル)オキサゾリジン−2−オンの合成
(4R)−4−(ベンジルオキシメチル)−5−(1−ヒドロキシプロパン−2−イル)オキサゾリジン−2−オン(1.0当量)のメタノール溶液に、0.1Mの濃度で、10%パラジウム炭素(0.1当量)を添加した。得られた不均質溶液を水素雰囲気下に置き、15時間撹拌した。この時点で混合物をセライトのパッドを通して濾過し、メタノールで溶出した。揮発物を真空で除去して、(4R)−4−(ヒドロキシメチル)−5−(1−ヒドロキシプロパン−2−イル)オキサゾリジン−2−オン(99%)を得た。LCMS(m/z):176.1 (MH+)。
2−((4R)−2−オキソ−4−(トシルオキシメチル)オキサゾリジン−5−イル)−プロピル4−メチルベンゼンスルホネートの合成
(4R)−4−(ヒドロキシメチル)−5−(1−ヒドロキシプロパン−2−イル)オキサゾリジン−2−オン(1.0当量)のピリジン(0.15M)溶液に、0℃で、p−トルエンスルホニルクロライド(2.1当量)を添加した。溶液を14時間撹拌しながらrtに温め、その時点でEtOAcを添加し、溶液をH2O(3×)、CuSO4(飽和)(2×)、H2O、Na2CO3(飽和)およびNaCl(飽和)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(75%EtOAc/ヘキサン溶離剤)で精製して、2−((4R)−2−オキソ−4−(トシルオキシメチル)オキサゾリジン−5−イル)プロピル4−メチルベンゼンスルホネート(68%)を得た。LCMS(m/z):484.1 (MH+);LC Rt = 4.06分。
(3aR,7R,7aS)−5−(4−メトキシベンジル)−7−メチルヘキサヒドロオキサゾロ[4,5−c]ピリジン−2(3H)−オンおよび(3aR,7S,7aR)−5−(4−メトキシベンジル)−7−メチルヘキサヒドロオキサゾロ[4,5−c]ピリジン−2(3H)−オンの合成
2−((4R)−2−オキソ−4−(トシルオキシメチル)オキサゾリジン−5−イル)プロピル4−メチルベンゼンスルホネート(1.0当量)、ジイソプロピルエチルアミン(3.0当量)およびパラ−メトキシベンジルアミン(1.5当量)のNMP(0.05M)溶液を、100℃で14時間加熱した。溶液を直接RP HPLCで精製した。生成物フラクションをEtOAcおよびNa2CO3(s)の添加により脱塩し、さらにNaCl(飽和)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濃縮して、2個の別々の異性体の(3aR,7R,7aS)−5−(4−メトキシベンジル)−7−メチルヘキサヒドロオキサゾロ[4,5−c]ピリジン−2(3H)−オンおよび(3aR,7S,7aR)−5−(4−メトキシベンジル)−7−メチルヘキサヒドロオキサゾロ[4,5−c]ピリジン−2(3H)−オン(27%および8%)を得た。LCMS(m/z):277.2 (MH+)、0.40および0.42分で。
(3aR,7R,7aS)−7−メチルヘキサヒドロオキサゾロ[4,5−c]ピリジン−2(3H)−オンの合成
(3aR,7R,7aS)−5−(4−メトキシベンジル)−7−メチルヘキサヒドロオキサゾロ[4,5−c]ピリジン−2(3H)−オン(1.0当量)のメタノール溶液に、0.1Mの濃度で、20%水酸化パラジウム炭素(0.3当量)を添加した。得られた不均質溶液を水素雰囲気下に置き、2時間撹拌した。この時点で混合物をセライトのパッドを通して濾過し、メタノールで溶出した。揮発物を真空で除去して、(3aR,7R,7aS)−7−メチルヘキサヒドロオキサゾロ[4,5−c]ピリジン−2(3H)−オン(99%)を得た。LCMS(m/z):157.1 (MH+), 0.16分。
(3aR,7R,7aS)−tert−ブチル7−メチル−5−(3−ニトロピリジン−4−イル)−2−オキソヘキサヒドロオキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3(2H)−カルボキシレートの合成
4−クロロ−3−ニトロピリジン(1.3当量)および(3aR,7R,7aS)−7−メチルヘキサヒドロオキサゾロ[4,5−c]ピリジン−2(3H)−オン(1.5当量)のCH2Cl2溶液を、0.1Mの濃度で、rtで48時間撹拌し、ピペリジン(0.4当量)を添加して、過剰の4−クロロ−3−ニトロピリジンを消費させた。さらに2時間撹拌後、ジ−tert−ブチルジカーボネート(2.0当量)およびジメチルアミノピリジン(0.1当量)を添加した。4時間撹拌後、溶液をEtOAcおよびNaHCO3(飽和)に分離し、さらにNaHCO3(飽和)、およびNaCl(飽和)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、シリカゲルクロマトグラフィーで精製して、(3aR,7R,7aS)−tert−ブチル7−メチル−5−(3−ニトロピリジン−4−イル)−2−オキソヘキサヒドロオキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3(2H)カルボキシレート(62%)を得た。LCMS(m/z):379.0 (MH+), 0.58分。
(3aR,7R,7aS)−tert−ブチル5−(3−アミノピリジン−4−イル)−7−メチル−2−オキソヘキサヒドロオキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3(2H)−カルボキシレートの合成
(3aR,7R,7aS)−tert−ブチル7−メチル−5−(3−ニトロピリジン−4−イル)−2−オキソヘキサヒドロオキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3(2H)−カルボキシレート(1.0当量)のメタノール溶液に、0.1Mの濃度で、10%パラジウム炭素(0.1当量)を添加した。得られた不均質溶液を水素雰囲気下に置き、14時間撹拌した。この時点で混合物をセライトのパッドを通して濾過し、メタノールで溶出した。揮発物を真空で除去して、(3aR,7R,7aS)−tert−ブチル5−(3−アミノピリジン−4−イル)−7−メチル−2−オキソヘキサヒドロオキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3(2H)−カルボキシレートを得た。LCMS(m/z):349.1 (MH+);LC Rt = 2.06分。
(3aR,7S,7aR)−7−メチルヘキサヒドロオキサゾロ[4,5−c]ピリジン−2(3H)−オンの合成
(3aR,7S,7aR)−5−(4−メトキシベンジル)−7−メチルヘキサヒドロオキサゾロ[4,5−c]ピリジン−2(3H)−オン(1.0当量)のメタノール溶液に、0.1Mの濃度で、20%水酸化パラジウム炭素(0.3当量)を添加した。得られた不均質溶液を水素雰囲気下に置き、2時間撹拌した。この時点で混合物をセライトのパッドを通して濾過し、メタノールで溶出した。揮発物を真空で除去して、(3aR,7S,7aR)−7−メチルヘキサヒドロオキサゾロ[4,5−c]ピリジン−2(3H)−オン(99%)を得た。LCMS(m/z):157.1 (MH+), 0.17分。
(3aR,7S,7aR)−tert−ブチル7−メチル−5−(3−ニトロピリジン−4−イル)−2−オキソヘキサヒドロオキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3(2H)−カルボキシレートの合成
4−クロロ−3−ニトロピリジン(1.3当量)および(3aR,7S,7aR)−7−メチルヘキサヒドロオキサゾロ[4,5−c]ピリジン−2(3H)−オン(1.5当量)のCH2Cl2溶液を、0.1Mの濃度で、rtで48時間撹拌し、ピペリジン(0.4当量)を添加して、過剰の4−クロロ−3−ニトロピリジンを消費させた。さらに2時間撹拌後、ジ−tert−ブチルジカーボネート(2.0当量)およびジメチルアミノピリジン(0.1当量)を添加した。4時間撹拌後、溶液をEtOAcおよびNaHCO3(飽和)に分離し、さらにNaHCO3(飽和)、およびNaCl(飽和)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、シリカゲルクロマトグラフィー(75%EtOAc/ヘキサン溶離剤)で精製して、(3aR,7S,7aR)−tert−ブチル7−メチル−5−(3−ニトロピリジン−4−イル)−2−オキソヘキサヒドロオキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3(2H)−カルボキシレート(35%)を得た。LCMS(m/z):379.0 (MH+). LC Rt = 2.42分。
(3aR,7R,7aS)−tert−ブチル5−(3−アミノピリジン−4−イル)−7−メチル−2−オキソヘキサヒドロオキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3(2H)−カルボキシレートの合成
(3aR,7S,7aR)−tert−ブチル7−メチル−5−(3−ニトロピリジン−4−イル)−2−オキソヘキサヒドロオキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3(2H)−カルボキシレート(1.0当量)のメタノール溶液に、0.1Mの濃度で、10%パラジウム炭素(0.1当量)を添加した。得られた不均質溶液を水素雰囲気下に置き、14時間撹拌した。この時点で混合物をセライトのパッドを通して濾過し、メタノールで溶出した。揮発物を真空で除去して、(3aR,7S,7aR)−tert−ブチル5−(3−アミノピリジン−4−イル)−7−メチル−2−オキソヘキサヒドロオキサゾロ[4,5−c]ピリジン−3(2H)−カルボキシレートを得た。LCMS(m/z):349.1 (MH+);LC Rt = 2.18分。
方法1
メチル3−アミノ−6−(2,6−ジフルオロ(difluro)フェニル)ピコリナートの合成
メチル3−アミノ−6−ブロモピコリナート(1.0当量)、2,6−ジフルオロフェニル−ボロン酸(3.0当量)、およびPd(dppf)Cl2−DCM(0.1当量)の3:1 DME/2M Na2CO3(0.5M)溶液を、120℃で15分間間隔でマイクロ波照射した。反応を濾過し、EtOAcで洗浄した。有機物をH2O(25mL)と分配し、さらにNaCl(飽和)(25mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、揮発物を真空で除去した。残留物をEtOAcで希釈し、シリカゲルプラグを通し、揮発物を真空で除去して、メチル3−アミノ−6−(2,6−ジフルオロフェニル)ピコリナート(47%)を得た。LCMS(m/z):265.1 (MH+);LC Rt = 2.70分
6−(2,3−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリン酸の合成
6−ブロモ−5−フルオロピコリン酸(1.0当量)のDMEおよび2M Na2CO3(3:1、0.25M)中の溶液に、2,3−ジフルオロフェニルボロン酸(1.3当量)およびPd(dppf)Cl2−DCM(0.05当量)をマイクロ波バイアル中で添加した。バイアをマイクロ波で120℃で30分間加熱した。混合物を酢酸エチルで希釈し、1N NaOHを添加した。有機相を分離し、3回1N NaOHおよび1回6N NaOHで抽出した。合わせた水性相を濾過し、濃HClの添加によりpH1に酸性化し、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、6−(2,3−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリン酸を78%で得た。LC/MS = 254.1 (M+H), Rt = 0.75分。
方法2
3−アミノ−6−(2,6−ジフルオロフェニル)ピコリン酸の合成
メチル3−アミノ−6−(2,6−ジフルオロフェニル)ピコリナート(1.0当量)のTHF(0.5M)溶液に、1M LiOH(4.0当量)を添加した。4時間撹拌後、60℃、1N HCl(4.0当量)を添加し、THFを真空で除去した。得られた固体を濾過し、冷H2O(3×20mL)で濯いで、3−アミノ−6−(2,6−ジフルオロフェニル)ピコリン酸(90%)を得た。LCMS(m/z):251.1 (MH+);LC Rt = 2.1分。
3−アミノ−6−(2−フルオロ−5−プロポキシフェニル)ピコリン酸の合成
方法1に従い、3−アミノ−6−ブロモピコリン酸(1.0当量)および2−フルオロ−5−プロポキシフェニルボロン酸(1.5当量)およびPd(dppf)Cl2−DCM(0.05当量)を使用して、3−アミノ−6−(2−フルオロ−5−プロポキシフェニル)ピコリン酸を75%収率で得た。LC/MS = 291.0 (M+H), Rt = 0.81分。
3−アミノ−5−フルオロ−6−(2−フルオロ−5−プロポキシフェニル)ピコリン酸の合成
方法1に従い、3−アミノ−6−ブロモ−5−フルオロピコリン酸(1.0当量)および2−フルオロ−5−プロポキシフェニルボロン酸(1.3当量)およびPd(dppf)Cl2−DCM(0.05当量)を使用して、3−アミノ−5−フルオロ−6−(2−フルオロ−5−プロポキシフェニル)ピコリン酸を28%収率で得た。LC/MS = 309.1 (M+H), Rt = 1.00分。
メチル3−アミノ−5−フルオロ−6−(2−フルオロフェニル)ピコリナートの合成
方法1に従い、メチル3−アミノ−6−ブロモ−5−フルオロピコリナート(1.0当量)および2−フルオロ−フェニルボロン酸(1.5当量)およびPd(dppf)Cl2−DCM(0.05当量)を使用して、メチル3−アミノ−5−フルオロ−6−(2−フルオロフェニル)ピコリナートを>99%収率で得た。LC/MS = 265.0 (M+H), Rt = 0.77分。
3−アミノ−5−フルオロ−6−(2−フルオロフェニル)ピコリン酸の合成
方法2に従い、3−アミノ−5−フルオロ−6−(2−フルオロフェニル)ピコリナート(1.0当量)およびLiOH(5.0当量)を使用して、3−アミノ−5−フルオロ−6−(2−フルオロフェニル)ピコリン酸を90%収率で得た。LC/MS = 251.1 (M+H), Rt = 0.80分。
メチル3−アミノ−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリナートの合成
方法1に従い、メチル3−アミノ−6−ブロモ−5−フルオロピコリナート(1.0当量)および2,6−ジフルオロフェニルボロン酸(1.3当量)およびPd(dppf)Cl2−DCM(0.05当量)を使用して、3−アミノ−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリナートを94%収率で得た。LC/MS = 283.0 (M+H), Rt = 0.76分。
3−アミノ−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリン酸の合成
方法2に従い、3−アミノ−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリナート(1.0当量)およびLiOH(1.0当量)を使用して、3−アミノ−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリン酸を79%収率で得た。LC/MS = 269.0 (M+H), Rt = 0.79分。
5−フルオロ−6−(2−フルオロフェニル)ピコリン酸の合成
方法1に従い、6−ブロモ−5−フルオロピコリン酸(1.0当量)および2−フルオロフェニルボロン酸(1.3当量)およびPd(dppf)Cl2−DCM(0.05当量)を使用して、5−フルオロ−6−(2−フルオロフェニル)ピコリン酸を43%収率で得た。LC/MS = 236.1 (M+H), Rt = 0.72分。
6−(3,4−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリン酸の合成
方法1に従い、6−ブロモ−5−フルオロピコリン酸(1.0当量)および3,4−ジフルオロフェニルボロン酸(1.3当量)およびPd(dppf)Cl2−DCM(0.05当量)を使用して、6−(3,4−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリン酸を70%収率で得た。LC/MS = 254.1 (M+H), Rt = 0.81分。
6−(2,5−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリン酸の合成
方法1に従い、6−ブロモ−5−フルオロピコリン酸(1.0当量)および2,5−ジフルオロフェニルボロン酸(1.3当量)およびPd(dppf)Cl2−DCM(0.05当量)を使用して、6−(2,5−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリン酸を80%収率で得た。LC/MS = 254.1 (M+H), Rt = 0.74分。
6−(2,4−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリン酸の合成
方法1に従い、6−ブロモ−5−フルオロピコリン酸(1.0当量)および2,4−ジフルオロフェニルボロン酸(1.3当量)およびPd(dppf)Cl2−DCM(0.05当量)を使用して、6−(2,4−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリン酸を79%収率で得た。LC/MS = 254.1 (M+H), Rt = 0.75分。
5−フルオロ−6−(2−フルオロ−5−プロポキシフェニル)ピコリン酸の合成
方法1に従い、6−ブロモ−5−フルオロピコリン酸(1.0当量)および2−フルオロ−5−プロポキシフェニルボロン酸(1.5当量)およびPd(dppf)Cl2−DCM(0.05当量)を使用して、5−フルオロ−6−(2−フルオロ−5−プロポキシフェニル)ピコリン酸を得た。LC/MS = 294.2 (M+H), Rt = 0.95分。
6−(2−フルオロフェニル)ピコリン酸の合成
方法1に従い、6−ブロモピコリン酸(1.0当量)および2−フルオロフェニルボロン酸(1.5当量)およびPd(dppf)Cl2−DCM(0.05当量)を使用して、6−(2−フルオロフェニル)ピコリン酸を93%収率で得た。LC/MS = 218.0 (M+H), Rt = 0.66分。
6−(2,6−ジフルオロフェニル)ピコリン酸の合成
方法1に従い、6−ブロモピコリン酸(1.0当量)および2,6−ジフルオロフェニルボロン酸(1.5当量)およびPd(dppf)Cl2−DCM(0.05当量)を使用して、6−(2,6−ジフルオロフェニル)ピコリン酸を38%収率で得た。LC/MS = 236.0 (M+H), Rt = 0.87分。
6−(2−フルオロ−5−メトキシフェニル)ピコリン酸の合成
方法1に従い、6−ブロモピコリン酸(1.0当量)および2−フルオロ−5−メトキシフェニルボロン酸(1.3当量)およびPd(dppf)Cl2−DCM(0.15当量)を使用して、6−(2−フルオロ−5−メトキシフェニル)ピコリン酸を95%収率で得た。LC/MS = 248.2 (M+H), Rt = 0.78分。
6−(2−フルオロ−5−プロポキシフェニル)ピコリン酸の合成
方法1に従い、6−ブロモピコリン酸(1.0当量)および2−フルオロ−5−プロポキシフェニルボロン酸(1.5当量)およびPd(dppf)Cl2−DCM(0.15当量)を使用して、6−(2−フルオロ−5−プロポキシフェニル)ピコリン酸を20%収率で得た。LC/MS = 276.0 (M+H), Rt = 0.87分。
6−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)ピコリン酸の合成
方法1に従い、6−ブロモピコリン酸(1.0当量)および2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニルボロン酸(1.3当量)およびPd(dppf)Cl2−DCM(0.15当量)を使用して、6−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)ピコリン酸を42%収率で得た。LC/MS = 266.1 (M+H), Rt = 0.75分。
3−フルオロ−6−(2−フルオロフェニル)ピコリン酸の合成
方法1に従い、6−ブロモ−3−フルオロピコリン酸(1.0当量)および2−フルオロフェニルボロン酸(1.5当量)およびPd(dppf)Cl2−DCM(0.05当量)を使用して、3−フルオロ−6−(2−フルオロフェニル)ピコリン酸を81%収率で得た。LC/MS = 236.1 (M+H), Rt = 0.72分。
3−フルオロ−6−(2−フルオロ−5−メトキシフェニル)ピコリン酸の合成
方法1に従い、6−ブロモ−3−フルオロピコリン酸(1.0当量)および2−フルオロ−5−メトキシフェニルボロン酸(1.3当量)およびPd(dppf)Cl2−DCM(0.15当量)を使用して、3−フルオロ−6−(2−フルオロ−5−メトキシフェニル)ピコリン酸を89%収率で得た。LC/MS = 266.1 (M+H), Rt = 0.79分。
5−フルオロ−6−(2−フルオロ−5−メトキシフェニル)ピコリン酸の合成
方法1に従い、6−ブロモ−5−フルオロピコリン酸(1.0当量)および2−フルオロ−5−メトキシフェニルボロン酸(1.3当量)およびPd(dppf)Cl2−DCM(0.15当量)を使用して、5−フルオロ−6−(2−フルオロ−5−メトキシフェニル)ピコリン酸を86%収率で得た。LC/MS = 266.1 (M+H), Rt = 0.79分。
6−(4−(ベンジルオキシ)−2−フルオロフェニル)−5−フルオロピコリン酸の合成
方法1に従い、6−ブロモ−5−フルオロピコリン酸(1.0当量)および4−(ベンジルオキシ)−2−フルオロフェニルボロン酸(1.3当量)およびPd(dppf)Cl2−DCM(0.15当量)を使用して、6−(4−(ベンジルオキシ)−2−フルオロフェニル)−5−フルオロピコリン酸を28%収率で得た。LC/MS = 342.1 (M+H), Rt = 1.05分。
6−(4−(ベンジルオキシ)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロピコリン酸の合成
方法1に従い、6−ブロモ−3−フルオロピコリン酸(1.0当量)および4−(ベンジルオキシ)−2−フルオロフェニルボロン酸(1.3当量)およびPd(dppf)Cl2−DCM(0.15当量)を使用して、6−(4−(ベンジルオキシ)−2−フルオロフェニル)−3−フルオロピコリン酸を41%収率で得た。LC/MS = 342.1 (M+H), Rt = 1.06分。
6−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−3−フルオロピコリン酸の合成
方法1に従い、6−ブロモ−3−フルオロピコリン酸(1.0当量)および2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニルボロン酸(1.3当量)およびPd(dppf)Cl2−DCM(0.15当量)を使用して、6−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−3−フルオロピコリン酸を9%収率で得た。LC/MS = 284.0 (M+H), Rt = 0.74分。
6−シクロヘキセニル−5−フルオロピコリン酸の合成
方法1に従い、6−ブロモ−5−フルオロピコリン酸(1.0当量)およびシクロヘキセニルボロン酸(1.3当量)およびPd(dppf)Cl2−DCM(0.15当量)を使用して、6−シクロヘキセニル−5−フルオロピコリン酸を61%収率で得た。LC/MS = 222.0 (M+H), Rt = 0.52分。
方法3
6−シクロヘキシル−5−フルオロピコリン酸の合成
脱気した6−シクロヘキセニル−5−フルオロピコリン酸(1.0当量)のMeOH(0.07M)溶液に、10%Pd/C(0.1当量)を添加し、反応を水素バルーン下、一夜撹拌した。溶液を濾過し、MeOHで濯ぎ、濾液を濃縮して、6−シクロヘキシル−5−フルオロピコリン酸を65%収率で得た。LC/MS = 224.2 (M+H), Rt = 0.95分。
5−フルオロ−6−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デク−7−エン−8−イル)ピコリン酸の合成
方法1に従い、6−ブロモ−5−フルオロピコリン酸(1.0当量)および4,4,5,5−テトラメチル−2−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デク−7−エン−8−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(2.0当量)およびPd(dppf)Cl2−DCM(0.2当量)を使用して、5−フルオロ−6−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デク−7−エン−8−イル)ピコリン酸を得た。LC/MS = 280.2 (M+H), Rt = 0.66分。
メチル5−フルオロ−6−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デク−7−エン−8−イル)ピコリナートの合成
5−フルオロ−6−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デク−7−エン−8−イル)ピコリン酸(1.0当量)のDCM(0.3M)溶液に、EDC−HCl(1.0当量)、DMAP(1.0当量)、およびMeOH(10当量)を添加した。反応混合物を室温で5日間撹拌し、酢酸エチルで希釈し、水で洗浄し、塩水、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を25−50%酢酸エチルのヘキサン溶液で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、メチル5−フルオロ−6−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デク−7−エン−8−イル)ピコリナートを所望の生成物として35%収率で得た。LC/MS = 294.2 (M+H), Rt = 0.79分。
メチル5−フルオロ−6−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル)ピコリナートの合成
脱気したメチル5−フルオロ−6−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デク−7−エン−8−イル)ピコリナート(1.0当量)のMeOH(0.07M)溶液に、10%Pd/C(0.1当量)を添加し、反応を水素バルーン下、一夜撹拌した。溶液を濾過し、MeOHで濯ぎ、濾液を濃縮して、メチル5−フルオロ−6−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル)ピコリナートを91%収率で得た。LC/MS = 296.2 (M+H), Rt = 0.83分。
メチル5−フルオロ−6−(4−オキソシクロヘキシル)ピコリナートの合成
メチル5−フルオロ−6−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル)ピコリナート(1.0当量)のアセトンおよび水(1:1、0.04M)溶液に、シュウ酸脱水和物(2.0当量)を添加し、反応混合物を3日間撹拌した。溶液を固体NaHCO3の添加により中和し、混合物を酢酸エチルおよび塩水に添加し、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。メチル5−フルオロ−6−(4−オキソシクロヘキシル)ピコリナートを98%収率で得た。LC/MS = 252.1 (M+H), Rt = 0.68分。
メチル5−フルオロ−6−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)ピコリナートの合成
0℃のメチル5−フルオロ−6−(4−オキソシクロヘキシル)ピコリナート(1.0当量)のMeOH(0.08M)溶液に、NaBH4を添加した。溶液を室温に一夜温め、酢酸エチルおよび塩水に分配し、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、メチル5−フルオロ−6−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)ピコリナートを2異性体の混合物(5:1)として得た。LC/MS = 254.2 (M+H), Rt = 0.63分。
メチル6−(4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)シクロヘキシル)−5−フルオロピコリナートの合成
メチル5−フルオロ−6−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)ピコリナート(1.0当量)のDMF(0.15M)溶液に、イミダゾール(4.0当量)およびTBDMSCl(2.5当量)を添加した。反応混合物を室温で2日間撹拌し、酢酸エチルに添加し、水で洗浄し、塩水、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、メチル6−(4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)シクロヘキシル)−5−フルオロピコリナートを97%収率で異性体の混合物(3:1)として得た。LC/MS = 368.3 (M+H), Rt = 1.4および1.42分。
6−(4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)シクロヘキシル)−5−フルオロピコリン酸の合成
メチル6−(4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)シクロヘキシル)−5−フルオロピコリナート(1.0当量)のTHF/MeOH(2:1、0.09M)溶液に、LiOH(1.5当量)を添加した。反応混合物を一夜室温で撹拌し、1N HClおよび酢酸エチルを添加し、有機相を塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、6−(4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)シクロヘキシル)−5−フルオロピコリン酸を異性体の混合物(3:1)として82%収率で得た。LC/MS = 354.2 (M+H), Rt = 1.38および1.41分。
6−ブロモ−5−フルオロピコリン酸の合成
2−ブロモ−3−フルオロ−6−メチルピリジン(1.0当量)のH2O(30mL)溶液に、過マンガン酸カリウム(1.0当量)を添加した。溶液を100℃で5時間加熱し、その時点でさらに過マンガン酸カリウム(1.0当量)を添加した。さらに48時間加熱後物質をセライト(4cm×2インチ)を通して濾過し、H2O(150mL)で濯いだ。合わせた水性物を1N HClでpH=4に酸性化し、酢酸エチル(200mL)で抽出し、NaCl(飽和)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、6−ブロモ−5−フルオロピコリン酸(17%)を白色固体として得た。LCMS(m/z):221.9 (MH+);LC Rt = 2.05分。
方法4
2−(2,6−ジフルオロフェニル)−3−フルオロ−6−メチルピリジンの合成
2−ブロモ−3−フルオロ−6−メチルピリジン(1.0当量)のTHFおよび水(10:1、0.2M)溶液に、2,6−ジフルオロフェニルボロン酸(2.0当量)およびカリウムフルオライド(3.3当量)を添加した。反応を10分間脱気し、Pd2(dba)3(0.05当量)を添加し、トリ−t−ブチルホスフィン(0.1当量)を添加した。反応を60℃で1時間撹拌し、その時点で、全出発物質が消費されていることがLC/MSで示された。反応を室温に冷却し、酢酸エチルおよび水に分配し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗物質をEtOHで0.1Mまで希釈し、0.5当量のNaBH4を添加して、dbaを還元した。反応を1時間、室温で撹拌し、水でクエンチし、真空で濃縮してエタノールを除去した。生成物をエーテルで抽出し、塩水で洗浄し、有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗物質をシリカゲルに載せ、ヘキサンおよび酢酸エチル(0%−10%酢酸エチル)で溶出するカラムクロマトグラフィー(ISCO)で精製した。純粋フラクションを合わせ、濃縮して、2−(2,6−ジフルオロフェニル)−3−フルオロ−6−メチルピリジンを明黄色油状物として86%収率で得た。LC/MS = 224.0 (M+H), Rt = 0.84分。
方法5
6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリン酸の合成
2−(2,6−ジフルオロフェニル)−3−フルオロ−6−メチルピリジン(1.0当量)の水(0.05M)溶液に、KMnO4(2.0当量)を添加し、反応を一夜加熱還流した。さらに2.0当量のKMnO4を添加し、還流でさらに8時間撹拌した。溶液を室温に冷却し、セライトを通して濾過し、水で洗浄した。濾液を6N HClでpH=3に酸性化し、白色沈殿を濾過した。濾液をさらにpH=1に酸性化し、再び濾過した。濾液を生成物が水性層からなくなるまで抽出した。有機相を塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を酢酸エチルに溶解し、1N NaOHで洗浄し、水性層をpH=1に酸性化し、白色結晶を濾過した。生成物を合わせて、6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリン酸を32%収率を白色固体として得た。LC/MS = 254.0 (M+H), Rt = 0.71分。
6−(2,6−ジフルオロフェニル)−3−フルオロ−2−メチルピリジンの合成
6−ブロモ−3−フルオロ−2−メチルピリジン(1.0当量)のエタノールおよびトルエン(1:1、0.2M)溶液に、2,6−ジフルオロフェニルボロン酸、DIEA(5当量)およびPd(PPh3)4(0.2当量)を添加した。反応をマイクロ波で120℃で30分間加熱した。溶液を濾過し、酢酸エチルで濯いだ。揮発物を真空で除去し、粗物質を酢酸エチルおよびヘキサン(2.5−20%酢酸エチル)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。純粋フラクションの濃縮により、6−(2,6−ジフルオロフェニル)−3−フルオロ−2−メチルピリジンを88%収率で得た。LC/MS = 224.1 (M+H), Rt = 0.87分。
6−(2,6−ジフルオロフェニル)−3−フルオロピコリン酸の合成
方法5に従い、6−(2,6−ジフルオロフェニル)−3−フルオロ−2−メチルピリジン(1.0当量)および過マンガン酸カリウム(6.0当量)を使用して、6−(2,6−ジフルオロフェニル)−3−フルオロピコリン酸を30%収率で得た。LC/MS = 254.1 (M+H), Rt = 0.70分。
2−(2,6−ジフルオロ−3−メトキシフェニル)−3−フルオロ−6−メチルピリジンの合成
方法4に従い、2−ブロモ−3−フルオロ−6−メチルピリジン(1.0当量)および2,6−ジフルオロ−3−メトキシフェニルボロン酸(2.0当量)を使用して、2−(2,6−ジフルオロ−3−メトキシフェニル)−3−フルオロ−6−メチルピリジンを60%収率で得た。LC/MS = 254.1 (M+H), Rt = 0.85分。
6−(2,6−ジフルオロ−3−メトキシフェニル)−5−フルオロピコリン酸の合成
方法5に従い、2−(2,6−ジフルオロ−3−メトキシフェニル)−3−フルオロ−6−メチルピリジン(1.0当量)および過マンガン酸カリウム(4.0当量)を使用して、6−(2,6−ジフルオロ−3−メトキシフェニル)−5−フルオロピコリン酸を27%収率で得た。LC/MS = 284.1 (M+H), Rt = 0.75分。
3−フルオロ−6−メチル−2−(2,3,5−トリフルオロフェニル)ピリジンの合成
2−ブロモ−3−フルオロ−6−メチルピリジン(1.0当量)のジオキサン(0.2M)溶液に、2,3,5−トリフルオロフェニルボロン酸およびPd(dppf)Cl2−DCM(0.1当量)を添加した。水性炭酸ナトリウム(2M溶液、2.0当量)を添加し、反応をマイクロ波で120℃で15分間加熱した。溶液を酢酸エチルおよび飽和NaHCO3に分配し、有機相を塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗物質を酢酸エチルおよびヘキサン(1:3)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、3−フルオロ−6−メチル−2−(2,3,5−トリフルオロフェニル)ピリジンを87%収率で得た。LC/MS = 242.1 (M+H), Rt = 0.98分。
5−フルオロ−6−(2,3,5−トリフルオロフェニル)ピコリン酸の合成
3−フルオロ−6−メチル−2−(2,3,5−トリフルオロフェニル)ピリジン(1.0当量)の水およびt−BuOH(2:1、0.06M)溶液に、過マンガン酸カリウム(10当量)を添加し、溶液を90℃で5時間加熱した。室温に冷却後、溶液を濾過し、濾液を減圧下濃縮して、5−フルオロ−6−(2,3,5−トリフルオロフェニル)ピコリン酸を89%収率で得た。LC/MS = 272.0 (M+H), Rt = 0.80分。
メチル6−ブロモ−5−フルオロピコリナートの合成
6−ブロモ−5−フルオロピコリン酸(1.0当量)のメタノール(0.2M)溶液に、H2SO4(4.2当量)を添加し、反応を室温で2時間撹拌した。LC/MSでモニターして反応完了後、反応を酢酸エチルで希釈し、飽和水性NaHCO3でゆっくりクエンチした。反応を分液漏斗に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、メチル6−ブロモ−5−フルオロピコリナートを白色固体(>99%)として得た。LC/MS = 233.9/235.9 (M+H), Rt = 0.69分。
方法6
メチル6−(3−(ベンジルオキシ)−2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリナートの合成
メチル6−ブロモ−5−フルオロピコリナート(1.0当量)のTHFおよび水(10:1、0.1M)溶液に、3−(ベンジルオキシ)−2,6−ジフルオロフェニルボロン酸(2.5当量)およびカリウムフルオライド(3.3当量)を添加した。反応を窒素で脱気し、Pd2(dba)3(0.25当量)およびトリ−tert−ブチルホスフィン(0.5当量)を添加し、反応を80℃で1時間加熱した。LC/MS分析は、出発物質から生成物への完全な変換を示した。反応を室温に冷却し、真空で濃縮し、シリカゲルに縮合した。粗生成物を酢酸エチルおよびヘキサン(0%〜30%酢酸エチル)で溶出するISCOフラッシュクロマトグラフィーで精製して、メチル6−(3−(ベンジルオキシ)−2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリナートを所望の生成物として明黄色油状物として96%収率で得た。LC/MS = 374.0 (M+H), Rt = 1.07分。
メチル6−(3−(ベンジルオキシ)−2,6−ジフルオロフェニル)ピコリナートの合成
方法6に従い、メチル6−ブロモピコリナート(1.0当量)および3−(ベンジルオキシ)−2,6−ジフルオロフェニルボロン酸(2.5当量)を使用して、メチル6−(3−(ベンジルオキシ)−2,6−ジフルオロフェニル)ピコリナートを明黄色固体として95%収率で得た。LC/MS = 356.2 (M+H), Rt = 1.03分。
メチル6−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−5−フルオロピコリナートの合成
方法6に従い、メチル6−ブロモピコリナート(1.0当量)および2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニルボロン酸(2.5当量)を使用して、メチル6−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−5−フルオロピコリナートを白色固体として85%収率で得た。LC/MS = 298.0 (M+H), Rt = 0.89分。
6−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−5−フルオロピコリン酸の合成
メチル6−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−5−フルオロピコリナート(1.0当量)のTHF/MeOH(2:1、0.09M)溶液に、LiOH(1.5当量)を添加し、反応を室温で1時間撹拌した。溶液を1N HClでクエンチし、酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、6−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−5−フルオロピコリン酸を84%収率で得た。LC/MS = 284.1 (M+H), Rt = 0.76分。
方法7
メチル6−(2,6−ジフルオロ−3−ヒドロキシフェニル)−5−フルオロピコリナートの合成
メチル6−(3−(ベンジルオキシ)−2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリナート(1.0当量)のメタノール(0.1M)溶液に、10%Pd/C(0.1当量)の酢酸エチル溶液を添加した。反応を水素雰囲気下に置き、2時間撹拌した。完了後、溶液をセライトのパッドで濾過し、パッドをメタノールで洗浄し、濾液を真空で濃縮して、メチル6−(2,6−ジフルオロ−3−ヒドロキシフェニル)−5−フルオロピコリナートを灰色油状物として86%収率で得た。LC/MS = 284.0 (M+H), Rt = 0.90分。
メチル6−(2,6−ジフルオロ−3−ヒドロキシフェニル)ピコリナートの合成
方法7に従い、メチル6−(3−(ベンジルオキシ)−2,6−ジフルオロフェニル)ピコリナート(1.0当量)を使用して、メチル6−(2,6−ジフルオロ−3−ヒドロキシフェニル)ピコリナートを明褐色固体として、96%収率で得た。LC/MS = 266.0 (M+H), Rt = 0.68分。
メチル6−(2−フルオロ−5−ホルミルフェニル)ピコリナートの合成
メチル6−ブロモピコリナート(1.0当量)のDME(0.03M)溶液に、マイクロ波バイアル中、Pd(dppf)Cl2−DCM(0.05当量)、2−フルオロ−5−ホルミルフェニルボロン酸(1.5当量)および2M Na2CO3(2当量)を添加した。反応物を120℃で20分間加熱した。所望の生成物と対応するカルボン酸の混合物がLC/MSで検出され、反応を酢酸エチルで希釈し、HCl(pH=5)で洗浄し、酸性相を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、明褐色固体を得た。固体をMeOHに溶解し、3当量のTMS−ジアゾメタンで室温で処理した。カルボン酸の対応するメチルエステルへの変換後、反応を真空で濃縮し、粗物質を30%酢酸エチルのヘキサン溶液で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ISCO)で精製して、メチル6−(2−フルオロ−5−ホルミルフェニル)ピコリナートを黄色固体として58%収率で得た。LC/MS = 260.0 (M+H), Rt = 0.70分。
(E)−メチル6−(2−フルオロ−5−(プロプ−1−エニル)フェニル)ピコリナートの合成
メチル6−(2−フルオロ−5−ホルミルフェニル)ピコリナート(1.0当量)のMeOH(0.17M)溶液に、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド(1.0当量)、ナトリウムメトキシド(1.5当量)を添加した。反応を65℃で5時間加熱し、室温に冷却し、真空で濃縮した。粗物質を50%酢酸エチルのヘキサン溶液で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ISCO)で精製して、(E)−メチル6−(2−フルオロ−5−(プロプ−1−エニル)フェニル)ピコリナートを白色固体として81%収率で得た。LC/MS = 272.0 (M+H), Rt = 0.73分。
メチル6−(2−フルオロ−5−プロピルフェニル)ピコリナートの合成
(E)−メチル6−(2−フルオロ−5−(プロプ−1−エニル)フェニル)ピコリナート(1.0当量)のMeOH(0.04M)に10%Pd/C(0.5当量)を添加し、反応を水素雰囲気下に置き、一夜撹拌した。混合物をセライトのパッドで濾過し、MeOHで洗浄した。濾液を真空で濃縮して、メチル6−(2−フルオロ−5−プロピルフェニル)ピコリナートを明灰色油状物として97%収率で得た。LC/MS = 274.2 (M+H), Rt = 0.61分。
6−(2−フルオロ−5−プロピルフェニル)ピコリン酸の合成
メチル6−(2−フルオロ−5−プロピルフェニル)ピコリナート(1.0当量)のTHF溶液に、水酸化リチウム(10当量)を添加し、反応を室温で1時間撹拌した。THF溶媒を真空で除去し、残った塩基相を濃HClで酸性化した。水性層を酢酸エチルで抽出し(2×)、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、6−(2−フルオロ−5−プロピルフェニル)ピコリン酸を35%収率で得た。LC/MS = 260.2 (M+H), Rt = 0.36分。
方法8
メチル6−(2,6−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチル−スルホニルオキシ)フェニル)−5−フルオロピコリナートの合成
メチル6−(2,6−ジフルオロ−3−ヒドロキシフェニル)−5−フルオロピコリナート(1.0当量)のDCM(0.2M)溶液に、DIEA(2.0当量)および1,1,1−トリフルオロ−N−フェニル−N−(トリフルオロメチルスルホニル)メタンスルホンアミド(1.5当量)を添加した。反応を一夜、室温で撹拌した。溶液を水でクエンチし、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗物質を酢酸エチルおよびヘキサン(0−30%酢酸エチル)で溶出するISCOクロマトグラフィーで精製した。純粋フラクションを濃縮して、メチル6−(2,6−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フェニル)−5−フルオロピコリナートを所望の生成物として透明油状物として68%収率で得た。LC/MS = 416.1 (M+H), Rt = 1.08分。
メチル6−(2,6−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−フェニル)ピコリナートの合成
方法8に従い、メチル6−(2,6−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フェニル)−5−フルオロピコリナート(1.0当量)を使用して、メチル6−(2,6−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フェニル)ピコリナートを無色油状物として、>99%収率で得た。LC/MS = 397.9 (M+H), Rt = 1.03分。
6−(2,6−ジフルオロ−3−メチルフェニル)−5−フルオロピコリン酸の合成
メチル6−(2,6−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フェニル)−5−フルオロピコリナート(1.0当量)のジオキサンおよび水(10:1、0.15M)溶液に、メチルボロン酸(3.0当量)および炭酸カリウム(3.0当量)を添加した。反応を窒素で10分間脱気し、Pd(PPh3)4(0.1当量)を溶液に添加し、100℃で3時間加熱した。反応のLC/MSはこの時点でカルボン酸生成物への完全な変換を示した(M+H=268)。室温に冷却し、水および酢酸エチルを添加した。2層を分離し、水性相を濃HClでpH=1に酸性化し、酢酸エチルで抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、6−(2,6−ジフルオロ−3−メチルフェニル)−5−フルオロピコリン酸を透明油状物として97%収率で得た。LC/MS = 268.1 (M+H), Rt = 0.82分。
メチル6−(2,6−ジフルオロ−3−メチルフェニル)ピコリナートの合成
メチル6−(2,6−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−フェニル)ピコリナート(1.0当量)のトルエン溶液に、Pd(dppf)Cl2−DCM(0.1当量)、ジメチル亜鉛(3.0当量)を添加した。溶液はオレンジ色から輝黄色に変わった。反応を80℃で2時間加熱し、この時点で、LC/MS分析は生成物への完全な変換を示した。反応を室温に冷却し、酢酸エチルで希釈し、塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、メチル6−(2,6−ジフルオロ−3−メチルフェニル)ピコリナートを褐色油状物として、定量的収率で得た。LC/MS = 264.0 (M+H), Rt = 0.90分。
6−(2,6−ジフルオロ−3−メチルフェニル)ピコリン酸の合成
メチル6−(2,6−ジフルオロ−3−メチルフェニル)ピコリナート(1.0当量)のTHF溶液に、水酸化ナトリウム(10当量)を添加し、反応を2時間撹拌した。溶液を酢酸エチルで希釈し、1N NaOH(2×)で洗浄した。合わせた塩基性水性物を合わせ、濃HClで酸性化した。酸性水性相を酢酸エチルで抽出し(2×)、合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、6−(2,6−ジフルオロ−3−メチルフェニル)ピコリン酸を白色固体として85%収率で得た。LC/MS = 250.0 (M+H), Rt = 0.76分。
6−(3−エチル−2,6−ジフルオロフェニル)ピコリン酸の合成
メチル6−(2,6−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−フェニル)ピコリナート(1.0当量)のトルエン(0.15M)溶液に、Pd(dppf)Cl2−DCM(0.1当量)、ジエチル亜鉛(3.0当量)を添加した。溶液はオレンジ色から輝黄色に変わった。反応を70℃で2時間加熱し、この時点で、LC/MS分析は、加水分解生成物、所望の生成物および未知副産物の1:3:1比の混合物を示した。反応を室温に冷却し、酢酸エチルで希釈し、1N NaOH(2×)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、褐色油状物を得た。油状物をTHFに再溶解し、1N NaOHで1時間処理した。反応を酢酸エチルで希釈し、1N NaOH(2×)で洗浄した。塩基性洗液を合わせ、濃HClで酸性化し、酢酸エチル(3×)で抽出した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、6−(3−エチル−2,6−ジフルオロフェニル)ピコリン酸を明褐色油状物として>99%収率で得た。LC/MS = 264.1 (M+H), Rt = 0.88分。
方法9
各1当量のアミン、カルボン酸、HOATおよびEDCのDMF中の均一溶液を、0.5M濃度で、24時間静置し、この時点で水および酢酸エチルを添加した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、酢酸エチルおよびヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、所望の保護アミド生成物を得た。あるいは粗反応混合物を直接HPLCで精製した。凍結乾燥後、保護アミド生成物のTFA塩を得た。あるいは、HPLCフラクションをEtOAcおよび固体Na2CO3に添加し、分離し、NaCl(飽和)で洗浄できた。MgSO4で乾燥させ、濾過し、揮発物を真空で除去し、保護アミド生成物を遊離塩基として得た。あるいは、粗反応混合物をさらに精製せずに脱保護工程に使用した。
N−Boc保護アミンが存在したら、それを過剰の4M HCl/ジオキサンで14時間処理することにより、または25%TFA/CH2Cl2で2時間処理することにより除去できた。揮発物を真空で除去後、物質をRP HPLCで精製し、凍結乾燥して、アミド生成物をTFA塩として得た。あるいは、HPLCフラクションをEtOAcおよびに添加し、分離し、NaCl(飽和)で洗浄できた。MgSO4で乾燥させ、濾過し、揮発物を真空で除去し遊離塩基を得た。MeCN/H2Oに溶解し、1当量の1N HClを添加し、凍結乾燥し、アミド生成物のHCl塩を得た。
N−Boc1,2アミノアルコール環状カルバメートが存在したら、Boc脱保護前に環状カルバメートをCs2CO3(0.5当量)のエタノール溶液で、0.1Mの濃度で3時間処理し、開裂できた。揮発物を真空で除去後、Bocアミノ基を上記の通り脱保護した。
N−Boc、OAc基が存在したら、Boc脱保護前に、アセテート基をK2CO3(2.0当量)のエタノール溶液で、0.1Mの濃度で24時間処理することにより開裂できた。
N−フタルイミド基が存在したら、アミンをヒドラジンのMeOH溶液で、65℃で3時間処理することにより脱保護できた。冷却し、白色沈殿を濾取し、濾液を濃縮し、RP HPLCで精製して、アミノアミド生成物を得た。
TBDMSエーテルが存在したら、それをBoc除去前に、6N HCl、THF、メタノール(1:2:1)で室温で12時間処理することにより脱保護した。揮発物を真空で除去後、Bocアミノ基を上記の通り脱保護した。あるいは、TBDMSエーテルおよびBoc基を、両方とも6N HCl、THF、メタノール(1:2:1)で処理し、rtで24時間、または60℃で3時間加熱して、両方とも脱保護できた。
OMe基が存在したら、それを1M BBr3のDCM溶液(2.0当量)で24時間処理することにより脱保護できた。水を滴下し、揮発物を真空で除去した。物質を上記の通り、逆相HPLCで精製した。
OBn基が存在したら、それを、10%Pd/C(0.2当量)で、水素雰囲気下、酢酸エチルおよびメタノール(1:2)で処理して脱保護できた。完了後、反応をセライトを通して濾過し、メタノールで洗浄し、濾液を真空で濃縮した。
(+/−)−3−アミノ−N−(4−(3−アミノ−4−ヒドロキシシクロヘキサ−1−エニル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)ピコリンアミドの合成
方法9に従い、(+/−)−tert−ブチル3−(3−アミノピリジン−4−イル)−6−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)シクロヘキサ−2−エニルカルバメートおよび3−アミノ−6−(2,6−ジフルオロフェニル)ピコリン酸をカップリングおよび脱保護して、(+/−)−3−アミノ−N−(4−(3−アミノ−4−ヒドロキシシクロヘキサ−1−エニル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)ピコリンアミドをTFA塩として得た。LCMS(m/z):438.2 (MH+), LC Rt = 2.00分。
(+/−)−3−アミノ−N−(4−(3−アミノ−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)ピコリンアミドの合成
方法9に従い、(+/−)−tert−ブチル5−(3−アミノピリジン−4−イル)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)シクロヘキシルカルバメートおよび3−アミノ−6−(2,6−ジフルオロフェニル)ピコリン酸をカップリングおよび脱保護して、(+/−)−3−アミノ−N−(4−(3−アミノ−4−ヒドロキシシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)ピコリンアミドをTFA塩として18%収率で得た。LCMS(m/z):440.3 (MH+), C Rt = 2.04分。
6−ブロモ−N−(4−(3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキサ−
1−エニル)ピリジン−3−イル)−5−フルオロピコリンアミドの合成
方法9に従い、4−(3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキサ−1−エニル)ピリジン−3−アミンおよび6−ブロモ−5−フルオロピコリン酸をカップリングさせ、EtOAcを添加し、H2Oで洗浄し、NaCl(飽和)およびMgSO4で乾燥させ、6−ブロモ−N−(4−(3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキサ−1−エニル)ピリジン−3−イル)−5−フルオロピコリンアミドを得た。LCMS(m/z):455.3 (MH+);LC Rt = 2.09分。
6−ブロモ−N−(4−((1R,3S)−3−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)−シクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−5−フルオロピコリンアミドの合成
方法9に従い、2−(3−(3−アミノピリジン−4−イル)シクロヘキシル)イソインドリン−1,3−ジオンおよび6−ブロモ−5−フルオロピコリン酸をカップリングさせ、EtOAcを添加し、H2Oで洗浄し、NaCl(飽和)およびMgSO4で乾燥させ、6−ブロモ−N−(4−((1R,3S)−3−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)シクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−5−フルオロピコリンアミドを得た。LCMS(m/z):523.2/525.2 (MH+);LC Rt = 3.31分。
3−アミノ−6−ブロモ−N−(4−((1R,3S)−3−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)シクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−5−フルオロピコリンアミドの合成
方法9に従い、2−(3−(3−アミノピリジン−4−イル)シクロヘキシル)イソインドリン−1,3−ジオンおよび3−アミノ−6−ブロモ−5−フルオロピコリン酸をカップリングさせ、EtOAcを添加し、H2Oで洗浄し、NaCl(飽和)およびMgSO4で乾燥させ、3−アミノ−6−ブロモ−N−(4−((1R,3S)−3−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)シクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−5−フルオロピコリンアミドを得た。LCMS(m/z):538.1/540.1 (MH+);LC Rt = 3.46分。
tert−ブチル(1S,3R,5S)−3−(3−(6−ブロモ−5−フルオロピコリンアミド)−ピリジン−4−イル)−5−メチルシクロヘキシルカルバメートの合成
方法9に従い、tert−ブチル(1S,3R,5S)−3−(3−アミノピリジン−4−イル)−5−メチルシクロヘキシルカルバメートおよび6−ブロモ−5−フルオロピコリン酸をカップリングさせ、EtOAcを添加し、H2Oで洗浄し、NaCl(飽和)およびMgSO4で乾燥させ、tert−ブチル(1S,3R,5S)−3−(3−(6−ブロモ−5−フルオロピコリンアミド)ピリジン−4−イル)−5−メチルシクロヘキシルカルバメートを得た。LCMS(m/z):507.1/509.1 (MH+), Rt = 0.90分。
(1R,2R,4R,6S)−4−(3−(6−ブロモ−5−フルオロピコリンアミド)ピリジン−4−イル)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−6−メチルシクロヘキシルアセテートの合成
方法9に従い、(1R,2R,4R,6S)−4−(3−アミノピリジン−4−イル)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−6−メチルシクロヘキシルアセテートおよび6−ブロモ−5−フルオロピコリン酸をカップリングさせ、EtOAcを添加し、H2Oで洗浄し、NaCl(飽和)およびMgSO4で乾燥させ、(1R,2R,4R,6S)−4−(3−(6−ブロモ−5−フルオロピコリンアミド)ピリジン−4−イル)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−6−メチルシクロヘキシルアセテートを得た。LCMS(m/z):567.2 (MH+), Rt = 0.82分。
(+/−)−tert−ブチル5−(3−(6−ブロモ−5−フルオロピコリンアミド)ピリジン−4−イル)−7−メチル−2−オキソヘキサヒドロベンゾ[d]オキサゾール−3(2H)−カルボキシレートの合成
方法9に従い、(+/−)−tert−ブチル5−(3−アミノピリジン−4−イル)−7−メチル−2−オキソヘキサヒドロベンゾ[d]オキサゾール−3(2H)−カルボキシレートおよび6−ブロモ−5−フルオロピコリン酸をカップリングさせ、EtOAcを添加し、H2Oで洗浄し、NaCl(飽和)およびMgSO4で乾燥させ、(+/−)−tert−ブチル5−(3−(6−ブロモ−5−フルオロピコリンアミド)ピリジン−4−イル)−7−メチル−2−オキソヘキサヒドロベンゾ[d]オキサゾール−3(2H)−カルボキシレートを得た。LCMS(m/z):549.2/551.2 (MH+), Rt = 0.78分。
tert−ブチル5−(3−(6−ブロモ−5−フルオロピコリンアミド)ピリジン−4−イル)−2−オキソヘキサヒドロベンゾ[d]オキサゾール−3(2H)−カルボキシレートの合成
方法9に従い、tert−ブチル5−(3−アミノピリジン−4−イル)−2−オキソヘキサヒドロベンゾ[d]オキサゾール−3(2H)−カルボキシレートおよび6−ブロモ−5−フルオロピコリン酸をカップリングさせ、EtOAcを添加し、H2Oで洗浄し、NaCl(飽和)およびMgSO4で乾燥させ、tert−ブチル5−(3−(6−ブロモ−5−フルオロピコリンアミド)ピリジン−4−イル)−2−オキソヘキサヒドロベンゾ[d]オキサゾール−3(2H)−カルボキシレートを得た。LCMS(m/z):537.1 (MH+);LCMS Rt = 0.71分。
6−ブロモ−N−(4−((1R,5R)−5−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)−3,3−ジメチルシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−5−フルオロピコリンアミドの合成
方法9に従い、2−((1R,5R)−5−(3−アミノピリジン−4−イル)−3,3−ジメチルシクロヘキシル)イソインドリン−1,3−ジオンおよび6−ブロモ−5−フルオロピコリン酸をカップリングさせ、EtOAcを添加し、H2Oで洗浄し、NaCl(飽和)およびMgSO4で乾燥させ、6−ブロモ−N−(4−((1R,5R)−5−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)−3,3−ジメチルシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−5−フルオロピコリンアミドを得た。LCMS(m/z):551/553 (MH+), Rt = 0.95分。
N−(4−((1R,3R,4S,5R)−3,4−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−ブロモ−5−フルオロピコリンアミドの合成
方法9に従い、4−((1R,3R,4S,5R)−3,4−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−アミンおよび6−ブロモ−5−フルオロピコリン酸をカップリングさせ、EtOAcを添加し、H2Oで洗浄し、NaCl(飽和)およびMgSO4で乾燥させ、N−(4−((1R,3R,4S,5R)−3,4−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−ブロモ−5−フルオロピコリンアミドを得た。LCMS(m/z):652.5, 652.4 (MH+);LC Rt = 5.82分。
N−(4−((1S,3S,4R,5S)−3,4−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−ブロモ−5−フルオロピコリンアミドの合成
方法9に従い、4−((1S,3S,4R,5S)−3,4−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−アミンおよび6−ブロモ−5−フルオロピコリン酸をカップリングさせ、EtOAcを添加し、H2Oで洗浄し、NaCl(飽和)およびMgSO4で乾燥させ、N−(4−((1S,3S,4R,5S)−3,4−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−ブロモ−5−フルオロピコリンアミドを得た。LCMS(m/z):652.5, 652.4 (MH+);LC Rt = 5.83分。
方法10
6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロ−N−(4−(3−ヒドロキシ−5−メチルシクロヘキサ−1−エニル)ピリジン−3−イル)ピコリンアミドの合成
6−ブロモ−N−(4−(3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−メチルシクロヘキサ−1−エニル)ピリジン−3−イル)−5−フルオロピコリンアミド(1.0当量)、2,6−ジフルオロフェニルボロン酸(3.0当量)、テトラキストリフェニルホスフィン(0.2当量)およびトリエチルアミン(3.0当量)の1:1 EtOH/トルエン(0.1M)溶液を、120℃でマイクロ波照射により1200秒間加熱した。冷却後、揮発物を真空で除去し、鈴木生成物を直接逆相HPLCで精製した。生成物フラクションを凍結乾燥し、得られたTBDMSエーテルを方法9に記載の通り脱保護し、RP HPLC精製および凍結乾燥して、6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロ−N−(4−(3−ヒドロキシ−5−メチルシクロヘキサ−1−エニル)ピリジン−3−イル)ピコリンアミドをTFA塩として得た。LCMS(m/z):438.2 (MH+);LC Rt = 2.00分。
N−(4−((1R,3S)−3−アミノシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−
6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミドの合成
6−ブロモ−N−(4−((1R,3S)−3−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)シクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−5−フルオロピコリンアミド(1.0当量)、2,6−ジフルオロフェニルボロン酸(3.0当量)、テトラキストリフェニルホスフィン(0.2当量)およびトリエチルアミン(3.0当量)の1:1 EtOH/トルエン(0.1M)予液を、120℃で、マイクロ波照射により1200秒間加熱した。冷却後、揮発物を真空で除去し、鈴木生成物を直接逆相HPLCで精製した。生成物フラクションを凍結乾燥し、得られたフタルイミド基を方法9に記載の通り脱保護し、RP HPLC精製および凍結乾燥により、N−(4−((1R,3S)−3−アミノシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミドをTFA塩として得た。LCMS(m/z):427.2 (MH+);LC Rt = 2.26分。
3−アミノ−N−(4−((1R,3S)−3−アミノシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミドの合成
3−アミノ−6−ブロモ−N−(4−((1R,3S)−3−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)シクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−5−フルオロピコリンアミド(1.0当量)、2,6−ジフルオロフェニルボロン酸(3.0当量)、テトラキストリフェニルホスフィン(0.2当量)およびトリエチルアミン(3.0当量)の1:1 EtOH/トルエン(0.1M)溶液を、120℃で、マイクロ波照射により1200秒間加熱した。冷却後、揮発物を真空で除去し、鈴木生成物を直接逆相HPLCで精製した。生成物フラクションを凍結乾燥し、得られたフタルイミド基を方法9に記載の通り脱保護し、RP HPLC精製および凍結乾燥して、3−アミノ−N−(4−((1R,3S)−3−アミノシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミドをTFA塩として得た。LCMS(m/z):442.2 (MH+);LC Rt = 2.24分。
N−(4−(3−アミノ−4−ヒドロキシシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−
6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミドの合成
tert−ブチル5−(3−(6−ブロモ−5−フルオロピコリンアミド)ピリジン−4−イル)−2−オキソヘキサヒドロベンゾ[d]オキサゾール−3(2H)−カルボキシレート(1.0当量)、2,6−ジフルオロフェニルボロン酸(3.0当量)、テトラキストリフェニルホスフィン(0.2当量)およびトリエチルアミン(3.0当量)の1:1 EtOH/トルエン(0.1M)溶液を、120℃で、マイクロ波照射により1200秒間加熱した。冷却後、揮発物を真空で除去し、鈴木生成物を直接逆相HPLCで精製した。生成物フラクションを凍結乾燥し、得られた環状カルバメートおよびBoc基を方法9に記載の通り脱保護し、RP HPLC精製および凍結乾燥により、N−(4−(3−アミノ−4−ヒドロキシシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミドをTFA塩として得た。LCMS(m/z):443.2 (MH+);LC Rt = 2.11分。
5−アミノ−N−(4−((1R,3S)−3−アミノシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−3,3’−ジフルオロ−2,4’−ビピリジン−6−カルボキサミドの合成
3−アミノ−6−ブロモ−N−(4−((1R,3S)−3−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)シクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−5−フルオロピコリンアミド(1.0当量)、3−フルオロピリジン−4−イルボロン酸(3.0当量)、テトラキストリフェニルホスフィン(0.2当量)およびトリエチルアミン(3.0当量)の1:1 EtOH/トルエン(0.1M)溶液を、120℃で、マイクロ波照射により1200秒間加熱した。冷却後、揮発物を真空で除去し、鈴木生成物を直接逆相HPLCで精製した。生成物フラクションを凍結乾燥し、得られたフタルイミド基を方法9に記載の通り脱保護し、RP HPLC精製および凍結乾燥により、5−アミノ−N−(4−((1R,3S)−3−アミノシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−3,3’−ジフルオロ−2,4’−ビピリジン−6−カルボキサミドをTFA塩として得た。LCMS(m/z):425.1 (MH+);LC Rt = 2.08分。
N−(4−((1R,3S,5S)−3−アミノ−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロ−3−ヒドロキシフェニル)−5−フルオロピコリンアミドの合成
tert−ブチル(1S,3R,5S)−3−(3−(6−ブロモ−5−フルオロピコリンアミド)ピリジン−4−イル)−5−メチルシクロヘキシルカルバメート(1.0当量)の溶液に、マイクロ波バイアル中、2,6−ジフルオロ−3−ヒドロキシフェニルボロン酸(5.0当量)、KF(5.5当量)およびPd2(dba)3(0.2当量)、そしてTHFおよび水(10:1、0.03M)を添加した。この混合物にP(t−Bu)3(0.4当量)を添加し、反応をマイクロ波で100℃で30分間加熱した。有機相を分離し、水性層を酢酸エチルで洗浄し、有機物を合わせ、真空で濃縮した。粗混合物を分取HPLCで精製し、生成物フラクションを凍結乾燥し、得られたBoc基を方法9に記載の通り脱保護し、RP HPLC精製および凍結乾燥により、N−(4−((1R,3S,5S)−3−アミノ−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロ−3−ヒドロキシフェニル)−5−フルオロピコリンアミドをTFA塩として得た。LCMS(m/z):457.2 (MH+);LC Rt = 2.17分。
実施例139
N−(4−((1R,3R,4S,5S)−3−アミノ−4−フルオロ−5−メチルシクロヘキシル)−ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミドの合成
tert−ブチル(1R,2R,3S,5R)−5−(3−(6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド)ピリジン−4−イル)−2−ヒドロキシ−3−メチルシクロヘキシルカルバメート(1.0当量)のDCM(0.04M)溶液に、0℃でDAST(1.0当量)を添加した。反応を1.5時間、0℃で撹拌し、TFA(10当量)を反応に添加した。2時間後、反応を真空で濃縮し、残留物を分取HPLCで精製して、N−(4−((1R,3R,4S,5S)−3−アミノ−4−フルオロ−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミドをTFA塩として得た。LCMS(m/z):459.3 (MH+);LC Rt = 2.39分。
LC/MSおよびLC特徴付けに加えて、代表的化合物を
1H−NMRにより分析した。以下は、本発明の化合物の典型的スペクトルである。
実施例140
Pim1 ATP枯渇アッセイ
PIM1の活性を、ペプチド基質へのキナーゼ触媒リン酸転移に由来するATP枯渇を定量するためのルシフェラーゼ−ルシフェリンを利用するATP検出試薬を使用して測定する。試験する化合物を100%DMSOに溶解し、直接白色384ウェルプレートに0.5μl/ウェルで分配する。反応を開始するために、アッセイ緩衝液(50mM HEPES pH7.5、5mM MgCl2、1mM DTT、0.05%BSA)中の10μlの5nM Pim1キナーゼおよび80μM BADペプチド(RSRHSSYPAGT−OH)を各ウェルに添加する。15分間後、アッセイ緩衝液中10μlの40μM ATPを添加する。最終アッセイ濃度は2.5nM PIM1、20μM ATP、40μM BADペプチドおよび2.5%DMSOである。反応を約50%のATPが枯渇するまで行い、20μlキナーゼGlo Plus(Promega Corporation)溶液の添加により停止させる。停止させた反応を10分間インキュベートし、残ったATPをVictor2(Perkin Elmer)上での発光により検出する。前記実施例化合物をPim1 ATP枯渇アッセイでアッセイし、以下の表3に示すIC50値を示すことが判明した。最大阻害濃度の半分であるIC50は、インビトロでその標的を50%阻害するのに必要な試験化合物の濃度を示す。
実施例141
Pim2 ATP枯渇アッセイ
PIM2の活性を、ペプチド基質へのキナーゼ触媒リン酸転移に由来するATP枯渇を定量するためのルシフェラーゼ−ルシフェリンを利用するATP検出試薬を使用して測定する。試験する化合物を100%DMSOに溶解し、直接白色384ウェルプレートに0.5μl/ウェルで分配する。反応を開始するために、アッセイ緩衝液(50mM HEPES pH7.5、5mM MgCl2、1mM DTT、0.05%BSA)中の10μlの10nM Pim2キナーゼおよび20μM BADペプチド(RSRHSSYPAGT−OH)を各ウェルに添加する。15分間後、アッセイ緩衝液中10μlの8μM ATPを添加する。最終アッセイ濃度は5nM PIM2、4μM ATP、10μM BADペプチドおよび2.5%DMSO。反応を約50%のATPが枯渇するまで行い、20μlキナーゼGlo Plus(Promega Corporation)溶液の添加により停止させる。停止させた反応を10分間インキュベートし、残ったATPをVictor2(Perkin Elmer)上での発光により検出する。前記実施例化合物をPim2 ATP枯渇アッセイでアッセイし、以下の表3に示すIC50値を示すことが判明した。
実施例142
Pim3 ATP枯渇アッセイ
PIM3の活性を、ペプチド基質へのキナーゼ触媒リン酸転移に由来するATP枯渇を定量するためのルシフェラーゼ−ルシフェリンを利用するATP検出試薬を使用して測定する。試験する化合物を100%DMSOに溶解し、直接白色384ウェルプレートに0.5μl/ウェルで分配する。反応を開始するために、10μlの10nM Pim3キナーゼおよび200μM BADペプチド(RSRHSSYPAGT−OH)のアッセイ緩衝液(50mM HEPES pH7.5、5mM MgCl2、1mM DTT、0.05%BSA)を各ウェルに添加する。15分間後、10μlの80μM ATPのアッセイ緩衝液を添加する。最終アッセイ濃度は5nM PIM1、40μM ATP、100μM BADペプチドおよび2.5%DMSO。反応を約50%のATPが枯渇するまで行い、20μlキナーゼGlo Plus(Promega Corporation)溶液の添加により停止させる。停止させた反応を10分間インキュベートし、残ったATPをVictor2(Perkin Elmer)上での発光により検出する。前記実施例化合物をPim3 ATP枯渇アッセイでアッセイし、以下の表3に示すIC50値を示すことが判明した。
実施例143
細胞増殖アッセイ
KMS11(ヒト骨髄腫細胞株)を10%FBS、ピルビン酸ナトリウムおよび抗生物質を添加したIMDMで培養した。細胞を、アッセイの日に、同じ培地中2000細胞/ウェルの密度で96ウェル組織培養プレートに外側のウェルを空けて播種した。MM1.s(ヒト骨髄腫細胞株)を、10%FBS、ピルビン酸ナトリウムおよび抗生物質を添加したRPMI1640で添加した。細胞を、アッセイの日に、5000細胞/ウェルの密度で96ウェル組織培養プレートに外側のウェルを空けて播種した。
DMSO中に調製した化合物を、DMSOで所望の最終濃度の500倍に希釈し、培養培地で最終濃度の2倍に希釈した。等容量の2倍化合物を、96ウェルプレートの細胞に添加し、37℃で3日間インキュベートした。
3日間後、プレートを室温に平衡化し、等容量のCellTiter-Glow Reagent(Promega)を培養ウェルに添加した。プレートを短く撹拌し、発光シグナルをルミノメーターで測定した。DMSOのみで処理した細胞で見られるシグナル対対照化合物で処理した細胞で見られるシグナルを計算し、試験した化合物についてEC50値(すなわち、細胞において最大効果の50%を得るために必要な試験化合物濃度)を表3に示す通り決定するのに使用した。
実施例140(Pim1 ATP枯渇アッセイ)、141(Pim2 ATP枯渇アッセイ)、および142(Pim3 ATP枯渇アッセイ)に記載する方法を使用して、先の実施例の化合物のIC50濃度を、以下の表3に示す通り決定した。
実施例143(細胞増殖アッセイ)に記載する方法を使用して、実施例化合物のEC
50濃度を、KMS11細胞で表3に示す通り決定した。
実施例144
生物学的方法:多発性骨髄腫異種移植モデルにおける薬理学標的調節および効果試験
Suzanne Trudel(University Health Network, Toronto, Canada)から得たKMS11−luc多発性骨髄腫癌細胞、レトロウイルストランスフェクションにより達成した安定なルシフェラーゼを発現し、10%熱不活性化ウシウシ血清と1%グルタミン(Invitrogen, Inc.)を添加したDMEMで維持した。雌SCID/bgマウス(8−12週齢、20−25g、Charles River)を全インビボ薬理学試験に使用した。マウスを実験動物の人道的処置および扱いに関する州および国のガイドラインに従い飼育、維持し、餌および水を自由に与えた。癌細胞を対数増殖期中期培養から回収し、生存細胞計数を自動化細胞カウンター(Vi-CELL, Beckman-Coulter)で行い、細胞を等部のHBSSおよびMatrigel(Invitrogen, Inc.)に再懸濁した。1000万個の各マウスの右脇腹に細胞を皮下注射した。化合物処置を、PK/PD試験については腫瘍サイズが250−350mm3に達したとき、そして効果試験については150−250mm3に達したときに開始し、腫瘍容積はStudyDirectorソフトウェア(StudyLog Systems, Inc.)を使用して決定した。全化合物処置は経口投与で行った。
PK/PD経時的試験におけるインビボ標的調節のために、腫瘍担持マウスに1回経口投与量の媒体または化合物を種々の濃度で投与した。投与1時間、8時間および24時間後、腫瘍組織および血液サンプルを個々のマウスから採取した。摘出した腫瘍組織を急速冷凍し、液体窒素冷却した冷凍乳鉢および乳鉢を使用して粉砕した。血液サンプルを心臓穿刺により採り、血漿をリチウムヘパリンおよび血漿セパレーター(BD Microtainer)を含む遠沈管を使用して分離した。凍結腫瘍サンプルを、無EDTAプロテアーゼ阻害剤(Roche)、ホスファターゼ阻害剤1および2、および1M NaF(Sigma)を添加した冷緩衝液(Meso Scale Discovery)中で、製造者の指示に従い融解した。ダウンス装置またはMagNA Lyser(Roche)でホモジネーション後、300×gで30分間、4℃で遠心後に透明上清を得て、タンパク質濃度をBCA(BioRad)で決定した。標的調節を、製造者の指示に従い、Meso Scale phospho-Bad
Ser112/total Bad duplex kitを使用して決定した。簡単に言うと、等量のタンパク質をMeso Scale phospho-Serine
112/total Bad duplex96ウェルプレート(Meso Scale Discovery)に入れ、サンプルを30分間、室温でまたは一夜4℃で、振盪しながらインキュベートした。プレートを1×MSD洗浄緩衝液を洗浄し、Sulfo-Tag検出抗体をウェルに添加し、1時間、室温で振盪しながらインキュベートした。プレートを再び洗浄し、捕捉した検体をウェルにRead Buffer Tを添加した後に検出した。プレートをSECTOR Imager 6000 Instrument(Meso Scale Discovery)で読んだ。pBadからのシグナルと全Badからのシグナルの比をサンプル間の生存の補正に使用した。以下の表に示すデータは、媒体対照群に対して標準化した、代表的本発明の化合物による全Badリン酸化に対するpBad
Ser112リン酸化の阻害パーセントとして示す。調節の程度を、媒体対照に対する、パーセントとして示す(n.d.、測定せず)。
効果試験について、腫瘍担持マウスを、StudyDirectorソフトウェア(StudyLog Systems, Inc.)を使用して、150−250mm3の範囲の等しい腫瘍体積変化の群に無作為化した。無作為化後、マウスに、最初は200μlから複数の化合物濃度を1日1回または2回経口投与した。腫瘍増殖および動物体重を少なくとも週に2回測定し、処置関連毒性の可能性をモニターするために毎日の臨床観察を使用した。動物を、腫瘍体積が2500mm3を超えたら、または体重が最初の測定から20%を超えて減ったら試験から除いた。
実施例99の化合物の効果を、KMS11−luc異種移植モデルで評価し、マウスに実施例99の化合物を1日2回50および100mg/kg、および1日1回100mg/kgで14日間経口投与した。腫瘍サイズがおおよそ250mm3に到達したとき投与を開始した。図1に示す通り、実施例99の化合物はインビボで用量依存的効果を示し、腫瘍増殖阻害が50mg/kg1日2回(92%)および100mg/kg1日2回(4%緩解)で観察された。100mg/kgの1日1回投与は、1日2回より効果が低かった(65%)。これらの結果はpBadSer112調節の程度および強度と相関し、徹底的かつ長時間の標的調節が最大効果に必要であることを示唆する。
実施例70の化合物の効果を、KMS11−luc異種移植モデルで評価し、マウスに実施例80の化合物を1日2回25および50mg/kg、および1日1回100mg/kgで14日間経口投与した。腫瘍サイズがおおよそ225mm3に到達したとき投与を開始した。図2に示す通り、実施例70の化合物はインビボで用量依存的効果を示し、腫瘍増殖阻害が25mg/kg(65%)および50mg/kg(100%)で観察された。顕著な腫瘍増殖阻害がまた100mg/kg1日1回(84%)でも観察された。
実施例96の化合物の効果を、KMS11−luc異種移植モデルで評価し、マウスに実施例96の化合物を1日2回25および50mg/kg、および1日1回100mg/kgで14日間経口投与した。腫瘍サイズがおおよそ225mm3に到達したとき投与を開始した。図3に示す通り、化合物実施例96の化合物はインビボで用量依存的効果を示し、腫瘍増殖阻害が25mg/kg(67%)、および50mg/kg(96%)で観察された。顕著な腫瘍増殖阻害がまた100mg/kg1日1回(88%)でも観察された。
本発明の好ましい態様を説明し、記載しているが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく多くの変化をなし得ることは認識されよう。
以下に、本願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 式II
〔式中、
Yは1〜3個の置換基で置換されているシクロヘキシルであり;
R 1 は水素、−NH 2 、またはハロであり;
R 12 は独立して水素、およびハロからなる群から選択され;そして
R 5 はシクロヘキシル、フェニル、およびピリジルから選択され、ここで、該シクロヘキシル、該フェニル、および該ピリジルは、ハロ、ヒドロキシル、C 1−4 アルキル、およびOC 1−4 アルキルから選択される3個までの置換基で独立して置換されていてよい。〕。
の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、または薬学的に許容される塩。
[2] Yがヒドロキシル、アミノ、C 1−4 アルキル、およびC 1−4 ハロアルキルから選択される1〜3個の置換基で置換されている、請求項1に記載の化合物。
[3] Yがメチル、ヒドロキシル、アミノ、およびCF 3 から選択される1〜3個の置換基で置換されている、請求項2に記載の化合物。
[4] R 1 が水素、アミノ、またはフルオロである、請求項2に記載の化合物。
[5] R 5 がピリジルまたはフェニルである、請求項2に記載の化合物。
[6] R 5 がハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、およびC 1−4 アルキルから選択される3個までの置換基で置換されているフェニルである、請求項5に記載の化合物。
[7] Yがメチル、ヒドロキシル、アミノ、およびCF 3 から選択される1〜3個の置換基で置換されており;R 1 が水素であり;そしてR 5 がフルオロ、ヒドロキシル、メチル、エチル、メトキシ、およびプロポキシから選択される3個までの置換基で置換されているフェニルである、請求項5に記載の化合物。
[8] R 1 が2,6−ジフルオロフェニルである、請求項7に記載の化合物。
[9] 次のものからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物:
N−(4−((3S,5S)−3−アミノ−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド;
3−アミノ−N−(4−((1R,3R,4S,5S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)ピコリンアミド;
N−(4−((3R,4R,5S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルピペリジン−1−イル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド;
3−アミノ−N−(4−((1R,3S)−3−アミノシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド;および
N−(4−((3S)−3−アミノシクロヘキシル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド、またはその立体異性体、互変異性体、または薬学的に許容される塩。
[10] 請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物を含む、医薬組成物。
[11] 請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物および癌を処置するための他の薬剤を含む、医薬組成物。
[12] 該他の薬剤がイリノテカン、トポテカン、ゲムシタビン、5−フルオロウラシル、ロイコボリンカルボプラチン、シスプラチン、タキサン類、テザシタビン、シ クロホスファミド、ビンカアルカロイド、イマチニブ(Gleevec)、アントラサイクリン類、リツキシマブ、およびトラスツマブから選択される、請求項 11に記載の医薬組成物。
[13] モロニー(Maloney)のプロウイルス組込みキナーゼ(PIMキナーゼ)活性の調節により状態を処置するための医薬の製造のための、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物の使用。
[14] 状態が肺、膵臓、甲状腺、卵巣、膀胱、乳房、前立腺、または結腸の癌腫、黒色腫、骨髄性白血病、多発性骨髄腫および赤白血病、絨毛結腸腺腫、および骨肉腫から選択される癌である、請求項13に記載の使用。
[15] モロニー(Maloney)のプロウイルス組込みキナーゼ(PIMキナーゼ)活性の調節による状態の処置に使用するための、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物。
[16] 状態が肺、膵臓、甲状腺、卵巣、膀胱、乳房、前立腺、または結腸の癌腫、黒色腫、骨髄性白血病、多発性骨髄腫および赤白血病、絨毛結腸腺腫、および骨肉腫から選択される癌である、請求項15に記載の化合物。
[17] 表Iまたは表IIから選択される、式IIの化合物。
[18] 式II
〔式中、
Yはメチル、ヒドロキシル、およびアミノで置換されているピペリジニルであり;
R 1 は水素、NH 2 、およびフルオロからなる群から選択され;
R 12 は独立して水素、およびハロからなる群から選択され;そして
R 5 はピリジル、フルオロピリジル、シクロヘキシル、およびフェニルから選択され、ここで、該フェニルはフルオロ、ヒドロキシル、およびメチルから選択される3個までの置換基で置換されている。〕
の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、または薬学的に許容される塩。
[19] Yが3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルピペリジン−1−イルである、請求項18に記載の化合物。
[20] R 1 が水素である、請求項18または19に記載の化合物。
[21] R 5 がジフルオロフェニルである、請求項20に記載の化合物。
[22] R 5 が2,6−ジフルオロフェニルである、請求項18または19に記載の化合物。
[23] N−(4−((3R,4R,5S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルピペリジン−1−イル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェ ニル)−5−フルオロピコリンアミド、3−アミノ−N−(4−((3R,4R,5S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルピペリジン−1−イル)ピ リジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−フルオロピコリンアミド、およびN−(4−((3R,4R,5S)−3−アミノ−4−ヒド ロキシ−5−メチルピペリジン−1−イル)ピリジン−3−イル)−6−(2,6−ジフルオロ−3−メチルフェニル)−5−フルオロピコリンアミドから選択 される、請求項18に記載の化合物。
[24] 請求項18または23に記載の化合物および癌を処置するための少なくとも1個の他の薬剤を含む、医薬組成物。
[25] 該他の薬剤がイリノテカン、トポテカン、ゲムシタビン、5−フルオロウラシル、ロイコボリンカルボプラチン、シスプラチン、タキサン類、テザシタビン、シ クロホスファミド、ビンカアルカロイド、イマチニブ(Gleevec)、アントラサイクリン類、リツキシマブ、およびトラスツマブからなる群から選択され る、請求項24に記載の医薬組成物。
[26] モロニー(Maloney)のプロウイルス組込みキナーゼ(PIMキナーゼ)活性の調節により状態を処置するための医薬の製造のための、請求項18に記載の化合物の使用。
[27] 状態が肺、膵臓、甲状腺、卵巣、膀胱、乳房、前立腺、または結腸の癌腫、黒色腫、骨髄性白血病、多発性骨髄腫および赤白血病、絨毛結腸腺腫、および骨肉腫から選択される癌である、請求項26に記載の使用。
[28] モロニー(Maloney)のプロウイルス組込みキナーゼ(PIMキナーゼ)活性の調節による状態の処置に使用するための、請求項18から23のいずれかに記載の化合物。
[29] 状態が肺、膵臓、甲状腺、卵巣、膀胱、乳房、前立腺、または結腸の癌腫、黒色腫、骨髄性白血病、多発性骨髄腫および赤白血病、絨毛結腸腺腫、および骨肉腫から選択される癌である、請求項28に記載の化合物。
[30] 表Iまたは表IIから選択される、式IIの化合物。