JP5813346B2 - 加振装置および加振方法 - Google Patents

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Description

この発明は、加振装置および加振方法に関し、特に、耐久試験などで被試験体を加振する際に利用する加振装置および加振方法の改良に関する。
耐久試験などで被試験体を加振する際に利用する加振装置としては、従来から種々の提案があるが、その中で、たとえば、特許文献1には、被試験体を複数の方向から加振する提案が開示されている。
すなわち、この特許文献1に開示の提案にあっては、被試験体をその軸線方向となる上下方向、つまり、Z軸方向に加振する一の加振機を有すると共に、被試験体をその軸線方向を横切る方向となる横方向に加振する他の加振機とを有してなる。
そして、この加振装置にあっては、一の加振機を第一の加振機とするとき、他の加振機は、被試験体をX軸方向に加振する第二の加振機と、被試験体をY軸方向に加振する第三の加振機とからなる。
そして、第一,第二および第三となる各加振機は、それぞれ油圧アクチュエータからなり、被試験体を収容する容器に軸受を介して接続し、いわゆる静止時に各加振機の中心軸が容器内の一点で交差する。
それゆえ、この特許文献1に開示の提案によれば、容器内に収容の被試験体に対して、複数となるX軸,Y軸およびZ軸の三軸方向からの加振機による加振が可能とされて、被試験体についての所望の振動結果を得ることが可能になる。
特開2009−47572号公報
上記した加振装置にあっては、被試験体に対してX軸,Y軸およびZ軸となる三軸方向からの加振機による加振が可能とされる点で、基本的に問題がある訳ではないが、利用の実際を勘案すると、些かの不具合が懸念される。
すなわち、たとえば、上下方向に長さを有する被試験体の下端部たる一端部を加振機で加振して、被試験体の上端部たる他端部を横方向に加振した場合と同様の結果を得るについては、伝達関数を考慮すれば可能になる。
しかし、被試験体が上端側部材と下端側部材とを有して伸縮可能とされる、たとえば、テレスコピック型に形成されてなる場合には、この被試験体の一端部の振動からこの被試験体の他端部における横方向の振動については、伝達関数を考慮しても容易には検知できない。
この発明は、上記した事情を鑑みて創案されたもので、被試験体の一端部に対する他端部における横方向の振動を容易に検知するのに最適となる加振装置および加振方法を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、この発明による加振装置の構成を、軸線方向に長さを有する被試験体の一端部に対する他端部に連結される連結部材と、この連結部材に連結されて上記被試験体の他端部を上記被試験体の軸芯に対して垂直な方向に平行であって、上記軸芯に偏芯する方向に加振する加振機とを有し、上記加振機は、質量体を有し、上記質量体の加振における慣性力で上記被試験体を加振してなるとする。
そして、この発明による加振方法の構成を、軸線方向に長さを有する被試験体の一端部に対向する他端部に連結部材を連結し、この連結部材に上記被試験体の他端部を上記被試験体の軸芯に対して垂直な方向に平行であって、上記軸芯に偏芯する方向に加振する加振機を連結し、上記加振機は、質量体を有し、上記質量体の加振における慣性力で上記被試験体を加振してなるとする。
それゆえ、この発明による加振装置および加振方法にあっては、軸線方向に長さを有する被試験体の一端部に対する他端部に連結部材を介して加振機を連結することで、被試験体の他端部をこの被試験体における軸線方向を横切る方向に加振することが可能になる。
そして、加振機が被試験体の軸芯に対して垂直な方向に平行に偏芯された位置で被試験体を加振することで、被試験体の他端部が水平方向のX軸方向およびY軸方向に加振されることになる。
その結果、この発明によれば、軸線方向に長さを有する被試験体の一端部に対する他端部における横方向の振動を容易にする。
この発明の一実施形態による加振装置を示す概略正面図である。 図1中のA−A線位置で示す加振装置の部分概略横断面図である。
以下に、図示した実施形態に基づいて、この発明を説明するが、この発明による加振装置について説明することで、この加振装置を利用する加振方法についても併せて説明する。
図1に示すように、この発明による加振装置は、被試験体Wを保持する保持部10と、加振機20と、連結部材30とを備え、被試験体Wに対する横方向の加振を可能にする。
すなわち、この発明による加振装置は、被試験体Wを図1中で下端部となる一端部を保持してこの被試験体Wを起立させる保持部10と、被試験体Wの図1中で上端部となる他端部をこの被試験体Wの軸線方向を横切る方向に加振する加振機20とを有してなる。
そして、この加振装置にあって、加振機20は、図示するところにあっては、被試験体Wを図2中にX線で示す横方向、つまり、被試験体Wの軸線方向を横切る方向となるX軸方向に加振すると共に、図2中にY線で示す横方向、つまり、図2中のX線を横切るY線で示す方向となるY軸方向に加振する。
この図1に示す加振装置にあって、保持部10は、基台部Bに設けられ、被試験体Wの下端部たる一端部を分離可能に保持する。
すなわち、保持部10は、被試験体Wを起立状態に保持し得る限りには任意に構成されて良いが、図示するところでは、基台部Bに載置されて連結される本体部11に連結部12を有してなり、この連結部12が被試験体Wの一端部を、たとえば、チャック構造下に保持する。
なお、図示しないが、被試験体Wが下端部に取付ブラケット類を有する場合には、この取付ブラケット類を連結部12に分離可能に連結させることで、連結部12が被試験体Wの下端部を保持するとしても良い。
そして、この加振装置にあって、加振機20は、基台部Bと、この基台部Bに対向する天蓋部Rとの間に位置決めされると共に、後述する連結部材30を介して被試験体Wに連結される。
すなわち、図示する実施形態にあって、加振機20は、基台部Bと、この基台部Bに上方から対向する天蓋部Rとを連結する壁や柱からなる連結部(図示せず)に連結保持などされない。
ちなみに、上記の天蓋部Rは、被試験体Wの他端部たる図中での上端部を保持する保持部R1を有し、この保持部R1は、図示しないが、被試験体Wに作用する荷重の検出手段としてのロードセルやセンサを有する。
そして、図示しないが、この加振装置は、上記のロードセルやセンサなどからの信号を入力する制御装置を有し、この制御装置は、ロードセルやセンサから入力される信号を所定の処理をした信号にして、加振機20における制御部に出力する。
ちなみに、加振機20における制御部は、制御装置からの信号を受けて加振機20を駆動させると共に、その駆動の状況を信号にして制御装置に出力する。
上記したところは、いわゆるフィードバック制御を行えるとするが、この加振装置にあって、上記したフィードバック制御がなされなくても良いことはもちろんである。
ところで、この発明による加振装置にあって、加振機20は、この発明が意図するところからすると、所定の加振を実現できる限りには、任意に構成されて良い。
図示するところでは、加振機20は、モータ21を有してなるが、このモータ21は、この加振機20にあって、起振源であるので、この観点からすれば、モータ21を有してなるのに代えて、直動型の流体圧アクチュエータ、たとえば、流体圧シリンダを有してなるとしても良い。
そして、加振機20が流体圧シリンダを有してなる場合には、被試験体Wを低速で振幅の大きい周波数の振動に加振できる。
また、この加振機20における制御部(図示せず)には、別途設けられる制御装置からの信号が入力され、この制御装置からの信号が入力された制御部は、この加振機20に相応の作動をさせると共に、この加振機20の作動状況を上記の制御装置に入力する。
加振機20は、前記したように、図示するところでは、いわゆる基台部B側に連結保持などされずして、連結部材30を介して被試験体Wに連結される構成となる。
すなわち、この発明にあって、加振機20は、結果的に被試験体Wをこの被試験体Wの軸線方向を横切る方向に加振するものであれば足り、その意味では、基本的には、自由な構成を採用できる。
そして、この発明にあって、加振機20は、起振源を有し、この起振源の駆動に起因する質量体における慣性力で被試験体Wを加振するところに特異性がある。
そしてまた、図示するところでは、加振機20は、起振源としてのモータ21を有し、このモータ21は、加振板22のいわゆる左右方向の中央部に一体的に保持される。
そして、図示するところにあって、加振機20は、モータ21の回転に起因して慣性力を出力する質量体たるガイド板24を有する。
このとき、モータ21は、図示などしないが、減速機構を有して、駆動軸たる出力軸21aの回転を適正に維持する。また、このモータ21は、図示しない制御部に接続されて、駆動状況をこの制御部に入力すると共に、この制御部によって駆動制御することもできる。
そして、加振板22は、いわゆる縦置きされるとき、正面形状を横長のほぼ矩形にするように形成され、この正面形状が横長のほぼ矩形に成る加振板22のいわゆる左右方向の中央部の背面に上記のモータ21が保持される。
そしてまた、この加振板22は、被試験体Wに向く側部たる図中で左側端部となる一端部(符示せず)が後述する連結部材30に着脱可能に連結される。すなわち、モータ21は、加振板22によって連結部材30に連結される。
上記のモータ21は、出力軸21aが水平方向に突出するようにいわゆる横置きとされ、加振板22には、出力軸21aが加振板22の板厚を貫く態勢に一体的に保持される。
このとき、モータ21の出力軸21aは、加振板22に形成の孔(図示せず)を通って先端部を加振板22の正面側に突出させ、この加振板22の正面側に突出する出力軸21aにクランク盤23が一体的に連結される。
このクランク盤23は、モータ21からの回転を後述するガイド板24に確実に伝えられる機械的強度を有する円板状に形成され、背面の軸芯部にモータ21の出力軸21aを一体的に連結させる。
それゆえ、このクランク盤23にあっては、モータ21の駆動時に、モータ21の出力軸21aと同芯に、かつ、モータ21の出力軸21aと同期して回転する。
そして、このクランク盤23は、正面側部に、また、軸芯部から偏芯した部位にピン23aを突設させ、このピン23aは、いわゆる軸部を水平方向に突出させる。
クランク盤23が上記のように形成されるとき、この加振機20にあっては、前記の加振板22に、また、上記のクランク盤23に対向するようにガイド板24が配設され、このガイド板24に形成のガイド孔24aに上記のクランク盤23におけるピン23aが挿通される。
このとき、ガイド板24は、正面形状が横長矩形になるように形成され、また、上記クランク盤23を正面側から被える縦長さ、つまり、高さを有し、ガイド孔24aは、クランク盤23の正面における高さにほぼ等しくなる長さを有した縦長孔からなる。
なお、ガイド孔24aは、上記のクランク盤23が回転し、したがって、ピン23aが上下する挙動を許容するように形成されるのはもちろんである。
そして、このガイド板24にあって、ガイド孔24aは、被試験体W側となる図中で左側部となる先端部(符示せず)に設けられるが、このガイド板24の先端部の反対側部たる図中で右側部となる基端部(符示せず)には、加振板22に対向する端部の内側に加振板22を臨在させる連結部24bを有する。
そして、このガイド板24における連結部24bは、加振板22の図中で右側部となる基端側部に対向するように位置決められ、このガイド板24の対向する加振板22に対するいわゆる水平状態を保った左右方向の移動を許容する。
また、このガイド板24における連結部24bは、加振板22の基端側部の上下端に間隔を有して設けられる一対のストッパ部22a,22bの間に位置決めされる。
なお、加振板22における一対となるストッパ部22a,22bは、ガイド板24における連結部24bが図中で左右方向に移動するときに、この連結部24bがストッパ部22a,22b間からのいわゆる逸脱を阻止するのはもちろんであるが、クランク盤23の回動によるガイド板24の水平方向の円滑な移動、つまり、往復動を妨げないのはもちろんである。
以上のように形成された加振機20にあっては、モータ21が駆動されると、出力軸21aを介してクランク盤23が回転する。クランク盤23が回転すると、ピン23aがクランク盤23と共に回転する。
このとき、ピン23aは、クランク盤23の軸芯から偏芯した位置に設けられているから、ガイド板24の正面側から見るとき、縦方向に円を描くように移動する。
それゆえ、このピン23aを挿通させる縦長孔からなるガイド孔24aを有するガイド板24にあっては、これを正面側から見るとき左右方向に水平移動する。
このとき、ガイド板24は、クランク盤23の言わばクランク運動で左右に揺動する。ガイド板24が揺動すると、その反動で加振板22が左右に振動するようになる。
このとき、加振板22は、質量体たるガイド板24を有するので、加振板22がガイド板24側から入力される振動に起因して左右に揺動し、質量体たるガイド板24の慣性力で加振板22が連結部材30を振動させる。
つまり、加振機20にあっては、モータ21を駆動すると、ガイド板24が慣性で言わば震えるようになり、このガイド板24の震えが振動となって連結部材30に入力される。
ところで、連結部材30は、被試験体Wにおける他端部に着脱可能に連結され、この被試験体Wに連結された状態下に上記した加振機20を連結させ、この加振機20からの振動を被試験体Wに入力する。
それゆえ、この連結部材30については、被試験体Wへの着脱可能な連結を可能にすると共に、加振機20の着脱可能な連結を可能にする限りには、任意に構成されて良い。
図示する連結部材30は、全体的に見ると、平面視で正方形を呈するように形成され、図中で左右方向となり平面に露呈する分割線(符示せず)で上下の二つの分割体31,32に分割されてなる。
そして、この連結部材30にあっては、分割体31,32が被試験体Wを水平方向から把持し、この被試験体Wを水平方向から把持した状態下に、一方の分割体31を挿通して他方の分割体32に螺合するボルト(図示せず)の締め付けで二つの分割体31,32が一体化される。
また、この連結部材30にあっては、各分割体31,32が平面視で三角形を呈する凹陥部31a,32aを有し、この三角形を呈する凹陥部31a,32aが合体されて四角形の空部(符示せず)を構成し、この空部に被試験体Wを固定的に位置決めさせる。
ちなみに、上記の空部の形状については、結果的に被試験体Wにおける他端部を把持などして被試験体Wに着脱可能に連結される限りには、任意に構成されて良い。
また、連結部材30における全体的な形状についても、上記した平面視で正方形を呈するように形成されることに代えて、図示しないが、円形にされるなど、任意の形状が選択されて良い。
なお、この連結部材30には、図示しないが、ロードセルが連結され、このロードセルは、被試験体Wに作用する横方向の荷重を検出する。
そして、このロードセルが検出した検出値たる信号については、前記した図示しない制御装置に入力され、この制御装置は、この入力された信号に基づいて、加振機20における制御部に加振機20の作動を制御する信号を出力する。
さらに、加振機20における振動の振幅については、制御装置が加振機20を加振するときの駆動指令から把握できるようになっている。
しかしながら、図示しないが、別途、加振機20における振動の振幅を検出するストロークセンサを設けて、このストロークセンサが出力する信号を制御装置に入力して加振機20における振幅を検知するようにしても良い。
上記したところは、加振機20に連結される連結部材30についてであるが、図示するところでは、加振機20は、連結部材30にいわゆる偏芯して連結される。
すなわち、図示する実施形態では、加振機20を構成する加振板22は、図2に示すように、連結部材30の一端たる図2中での下端に連結される。
このことから、図2中に二点鎖線aで示すガイド板24の軸芯線、つまり、作用線は、図2中に示すX線、つまり、シリンダ体1の軸芯が通るX線から偏芯することになる。
仮に、ガイド板24の軸芯線aが上記のX線と一致する場合には、加振機20からの振動は、シリンダ体1の軸芯に向かって入力される。つまり、一の横方向であるX線の方向に加振機20からの振動が入力される。
それに対して、図示するところでは、ガイド板24の軸芯線aが上記のX線から偏芯するから、加振機20からの振動は、シリンダ体1の軸芯から偏芯した位置に向かって入力される。
一方、連結部材30は、被試験体Wたるシリンダにおけるシリンダ体1に言わば固定的に連結されているから、このシリンダ体1にあっては、上記のX線方向の振動とY線方向の振動が同時に入力されることになる。
つまり、上記した加振機20が連結部材30に連結される態様によっては、被試験体Wたるシリンダの他端部に入力される横方向の振動がX線方向のみ、あるいは、X線方向およびY線方向の両方向になる。
その結果、この加振装置にあっては、言わば一基の加振機、つまり、加振機20で、被試験体Wの他端部に入力される横方向の振動をX軸方向あるいはY軸方向のいずれかに、もしくは、X軸方向およびY軸方向の両方向に、選択することが可能になる。
一方、被試験体Wについてだが、この発明が意図するところからすると、基本的には、任意に構成されていて良いが、具体的には、軸線方向に長さを有する、すなわち、被試験体Wが軸線方向にこの軸線方向を横切る方向となる幅方向あるいは径方向よりも寸法を大きくする長さを有する、たとえば、棒状体あるいはこの棒状体より太径となる柱状体とされる。
このとき、被試験体Wたる棒状体や柱状体は、一端部から他端部にかけて徐々に、つまり、リニアに、あるいは、一端部側と他端部側との間に段差を有して径を変化させるものであっても良い。
また、特に、被試験体Wの振動についての試験を鑑みると、被試験体Wとしては、たとえば、上端側部材と下端側部材とでテレスコピック型に形成される流体圧シリンダなどのシリンダが好適となる。
そこで、図示するところでは、被試験体Wがシリンダからなるとし、このシリンダは、一端側部材たるシリンダ体1と、このシリンダ体1内に入出可能に挿入される他端側部材たるロッド体2とを備えてなり、シリンダ体1内の圧力室への作動油で代表される作動流体による流体圧の給排で伸縮可能とされる。
なお、この発明による加振装置にあっては、前記したように、シリンダたる被試験体Wに作用する荷重を検出するロードセルが装備され、さらには、図示しないが、シリンダにおける伸縮ストロークを検出するストロークセンサなどが装備される。
また、図示するところでは、被試験体Wたるシリンダがシリンダ体1を下端側部材にすると共にロッド体2を上端側部材にする正立型とされるが、これに代えて、図示しないが、シリンダ体1を上端側部材にすると共にロッド体2を下端側部材にする倒立型とされても良い。
一方、被試験体Wが上記したようにシリンダからなるとき、上記したところでは、被試験体Wたるシリンダに連結される連結部材30は、シリンダを構成するシリンダ体1のヘッド端部1aの下方部に連結されるとしたが、これに代えて、シリンダ体1のヘッド端部1aに連結されるとしても良い。
のみならず、この発明が意図するところを鑑みると、上記の連結部材30が、シリンダを構成するシリンダ体1に代えて、シリンダを構成すロッド体2とされても良いと言い得る。
そして、連結部材30がロッド体2に連結される、つまり、加振機20がロッド体2に連結される場合には、被試験体Wたるシリンダの他端部における振動を容易に検知し得ることになる。
以上のように構成されたこの発明による加振装置にあっては、以下のようにして、被試験体Wたるシリンダに振動を与える。
先ず、被試験体Wたるシリンダが言わば下方の保持部10と、言わば上方の連結部材30および加振機20との間に取付けられる。
ちなみに、被試験体Wたるシリンダをこの加振装置へ取付ける際は、シリンダの一端部たるシリンダ体1の下端部を保持部10に挿し込むことで、また、シリンダの他端部たる、図示するところでは、シリンダ体1の上端部に連結部材30を連結することで、加振機20への連結が可能になる。
このとき、保持部10が床などの固定部に一体的に設けられる基台部Bに連結されると共に、この保持部10に下端部が連結されるシリンダの上端部が保持部R1を介して天蓋部Rに連結されるから、被試験体Wたるシリンダが転倒することはない。
次に、被試験体Wたるシリンダに振動を与える試験方法について説明すると、制御装置は、加振機20でシリンダにおけるシリンダ体1の上端部に振動を与えるように制御する。
すなわち、加振機20では、被試験体Wたるシリンダの上端部に横方向、すなわち、シリンダの軸線方向を横切る方向の振動を与えるから、シリンダおけるシリンダ体1の上端部は、加振機20の振動特性に基づいた横方向の特定の振動に加振される。
このとき、加振機20は、前記したように、連結部材30に連結される部位が選択されることで、被試験体Wの軸線方向を横切る方向、つまり、横方向に振動をX軸方向あるいはY軸方向のいずれか一方向のみに、もしくは、X軸方向およびY軸方向の両方向に加振することを可能にする。
なお、加振機20側では、横方向の質量が実際に作用して振動している状況を実現する、すなわち、シリンダにおけるシリンダ体1を実際の利用状況のように、たとえば、シリンダにイレギュラーな外乱がある場合を想定した状況を実現できるように、横方向に振動させるべく制御部が制御される。
そして、制御部の制御にあっては、モータ21の回転を検出し、この検出された値をフィードバックとして制御装置でモータ21をフィードバック制御してやるようにすれば良い。
この場合、この試験装置および試験方法では、シリンダにおけるシリンダ体1に、たとえば、強度耐久試験のように、一定範囲の外乱を任意に入力でき、実際と同様の状況の振動を与えることができ、また、その振動の調節は、上記の制御によって容易に行える。
シリンダにおけるシリンダ体1は、振動可能になっているから、加振機20が与える振動を荷重による振動に見立てることができ、シリンダに荷重が加わる状態を作り出すことができる。
そして、この試験装置に取付けられたシリンダにおける外乱荷重への耐久性を測るには、加振機20を駆動してシリンダにおけるシリンダ体1に振動を与え、ロードセルおよびセンサがそれぞれ検出したシリンダにおける振幅とシリンダに作用している荷重とを得る。
ここで、制御装置は、センサで検出したストロークと、上記シリンダに作用している荷重を演算処理してシリンダの変位/荷重特性を得る。
また、制御装置は、センサで検出したストロークを微分してストローク速度を得ることができるように設定されており、これにより、この試験装置にあっては、シリンダの変位/荷重特性を計測するだけでなく、速度/荷重特性の試験をも行える。
さらに、加振機20にあって、振動の振幅を変更することで、荷重の変更と見立てられるので、荷重の変化に対するシリンダの反力特性を計測することも可能になる。
したがって、この発明による加振装置およびこの加振装置を利用する加振方法にあっては、シリンダに外乱が加わる場合と同じ条件で試験することが可能になる。
つまり、従来であれば、被試験体Wの一端部を三軸の方向から加振機で加振して、被試験体Wにおける他端部の横方向に振動については、リンク機構を利用するなどして加振するとしていた。
そのため、従来では、加振装置および加振方法の構成および制御装置における演算処理を複雑する危惧があったが、この発明にあっては、被試験体Wの一端部の状況に拘りなく被試験体Wにおける他端部を振動できるので、加振装置および加振方法の構成および制御装置における演算処理を複雑する危惧がなく、振動の入力が容易になる。
特に、被試験体Wが一端側部材と他端側部材とで伸縮するテレスコピック型に形成されてなるシリンダからなる場合には、一端側部材たるシリンダ体1の振動と他端側部材たるロッド体2の振動とが分離されることになり、実際に使用される場合と同様の振動試験を実施できることになる。
のみならず、この発明による加振装置および加振方法にあっては、加振機20の連結部材30への連結態様を選択することで、被試験体Wにおける他端部をX軸方向あるいはY軸方向の選択された一方向からのみ加振でき、また、被試験体Wにおける他端部をX軸方向およびY軸方向の両方向からも加振できる。
以上のように、この発明の加振装置および加振方法にあっては、被試験体Wに対して加振機20が直交配置されるから、一の加振機10の加振方向に対して加振機20の加振方向が直交することになり、このことから、一の加振機10による被試験体Wにおける振動と加振機20による被試験体Wにおける振動との分離測定が容易に可能になる。
そして、この発明の加振装置および加振方法にあっては、加振機20が被試験体Wの他端部に連結されるから、被試験体Wの一端部における状況に拘りなく、被試験体Wの他端部を加振でき、被試験体Wの他端部における振動の測定が容易に可能になる。
すなわち、この発明にあっては、被試験体Wの一端部における振動に基づいて被試験体Wの他端部を振動させずして、被試験体Wの他端部における振動を実現できる。
その結果、この発明にあっては、被試験体Wの他端部における振動を検知するのにあって、伝達関数を考慮しなくて済むから、加振装置における構成を複雑にすることなく、被試験体Wの一端部および他端部の振動を直接に、また、容易に検知できることになる。
そしてまた、この発明にあって、加振機20がモータ21を有してなるとき、被試験体Wを低速で振幅の大きい周波数の振動に加振でき、加振機20の特性によって、任意に、また、自在に振動を加減できることになる。
前記した実施形態では、この発明による加振装置および加振方法にあって、被試験体Wがいわゆる縦置きされるとしたが、この発明による加振装置および加振方法が意図するところからすると、被試験体Wがいわゆる横置きされても良く、その場合にも所望の効果が得られることはもちろんである。
なお、前記したところでは、加振機20がモータ21を有してなるとしたが、被試験体Wたるシリンダにおけるシリンダ体1に振動を与えるのみであれば、上記のモータ21を有する加振機20に代えて、従前からある加振機、つまり、電磁加振機とされたり、流体圧アクチュエータを有してなるとしたりしても良いと言い得る。
また、前記したところでは、加振機20は、連結部材30を介して被試験体Wたるシリンダにおけるシリンダ体1に連結されるとしたが、被試験体Wにおける他端部の振動を検知するところからすれば、加振機20は、連結部材30を介して被試験体Wたるシリンダにおけるロッド体2に連結されるとしても良いと言い得る。
ちなみに、加振機20が連結部材30を介してシリンダにおけるロッド体2に連結されるとき、このロッド体2がシリンダにおける他端部、つまり、被試験体Wにおける他端部とされる。
そして、その限りには、加振機20が連結部材30を介して連結されるシリンダにおけるシリンダ体1、つまり、シリンダ体1のヘッド端部1aやこのヘッド端部1aの下方部は、被試験体Wにおける他端部側とされる。
被試験体たる棒状体についての性能耐久試験を行うのに向く。
1 シリンダ体
2 ロッド体
10,R1 保持部
11 本体部
12 連結部
20 加振機
21 モータ
21a 出力軸
22 加振板
22a,22b ストッパ部
23 クランク盤
23a ピン
24 ガイド板
24a ガイド孔
30 連結部材
31,32 分割体
31a,32a 凹陥部
B 基台部
R 天蓋部
W 被試験体

Claims (6)

  1. 軸線方向に長さを有する被試験体の一端部に対する他端部に連結される連結部材と、
    この連結部材に連結されて上記被試験体の他端部を上記被試験体の軸芯に対して垂直な方向に平行であって、上記軸芯に偏芯する方向に加振する加振機とを有し、
    上記加振機は、質量体を有し、上記質量体の加振における慣性力で上記被試験体を加振することを特徴とする加振装置。
  2. 上記被試験体両端部が固定され、上記加振機が、固定された両端部の間に上記連結部材を介して取り付けられることを特徴とする請求項1記載の加振装置。
  3. 上記加振機が質量体となるモータを有し、あるいは、直動型の流体圧アクチュエータを有し、もしくは、電磁加振機からなる請求項1または2に記載の加振装置。
  4. 上記被試験体の一端部が基台部に設けた保持部に保持されてなる請求項1から請求項のいずれか一項に記載の加振装置。
  5. 軸線方向に長さを有する被試験体の一端部に対向する他端部に連結部材を連結し、
    この連結部材に上記被試験体の他端部を上記被試験体の軸芯に対して垂直な方向に平行であって、上記軸芯に偏芯する方向に加振する加振機を連結し、
    上記加振機は、質量体を有し、上記質量体の加振における慣性力で上記被試験体を加振することを特徴とする加振方法。
  6. 上記加振機が質量体となるモータを有し、あるいは、直動型の流体圧アクチュエータを有し、もしくは、電磁加振機からなる請求項に記載の加振方法。
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