JPH0743300B2 - 車両用サスペンシヨンの試験装置及び方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、車両用サスペンシヨンの試験装置及び方法に
関する。

〔従来の技術〕

車両用サスペンシヨンの試験装置としては例えば、第16
図に示すように固定ブラケツト１と、アクチユエータ２
に連結した可動ブラケツト３を備え、サスペンシヨン４
を固定ブラケツト１と可動ブラケツト３に連結し、アク
チユエータ２で可動ブラケツト３を上下動してサスペン
シヨン４を伸縮させることで試験するものが知られてい
る。

〔発明が解決しようとする課題〕

車両用サスペンシヨン４は第17図に示すように、車体５
とフレーム６とに連結され、下部に車輪７が取付けてあ
るので、サスペンシヨン４には上下方向の負荷以外に水
平方向負荷、旋回方向負荷が作用する。

しかしながら、前述の従来の試験装置では上下方向の負
荷を付与するだけであり、水平方向負荷、旋回方向負荷
が付与されず試験内容が限定されて実際に車体に取付け
た状態と同一状態で試験できない。

また、車両用サスペンシヨンを直接伸縮して試験するの
で、実際に車両が走行している状態とは全く異なる状態
で試験されることになり実車再現性が悪いものとなる。

そこで、本発明は前述の課題を解決できるようにした車
両用サスペンシヨンの試験装置及び方法を提供すること
を目的とする。

〔課題を解決するための手段及び作用〕

（１）上下揺動される揺動腕にタイヤベツドを左右移動
自在に設け、フレームにサスペンシヨン取付用のブラケ
ツトを旋回可能に設けて、車両用サスペンシヨンに上
下、左右、旋回方向の負荷を作用できるようにした試験
装置。

（２）車両用サスペンシヨンにタイヤを装着し、そのタ
イヤをタイヤベツドに載置した状態で試験する方法であ
り、これにより実車時と同様に試験できる。

〔実施例〕

第１図〜第４図に示すように、サスペンシヨン取付部Ａ
と上下方向負荷部Ｂと水平方向負荷部Ｃと旋回方向負荷
部Ｄとを備え、サスペンシヨン取付部Ａは一対の縦柱1,
1と横材２とで門型となった第１フレーム３の横材２に
縦材４を取付け、この縦材４と支柱５とに亘って横材６
を連結してあり、その横材６に第１ブラケツト７が弾性
材８を介して取付けられ、その第１ブラケツト７に第２
ブラケツト９が旋回可能に設けてあり、この第２ブラケ
ツト９に設けたアーム10と前記縦材４とに亘って旋回負
荷用アクチユエータ11が連結されて旋回方向負荷部Ｄと
してある。

前記上下方向負荷部Ｂは一対の支柱12,12と横材13より
成る門型フレーム13aを備え、その横材13に上下負荷用
アクチユエータ14が連結され、その可動部15が揺動部材
16の一端に連結してあり、この揺動部材16は支持ブラケ
ツト17に横ピン18で上下揺動自在に支承され、揺動部材
16の他端にタイヤベツド19が設けてある。

前記水平方向負荷部Ｃは水平負荷用アクチユエータ20を
備え、その水平負荷用アクチユエータ20の基部は取付ブ
ラケツト21に上下揺動自在に支承され、可動部20aはリ
ンク機構22を介して前記タイヤベツド19に連結してい
る。

次に各部の詳細を説明する。

第５図に示すように、第１ブラケツト７の筒状部7aに第
２ブラケツト９の円筒部9aが回転可能に設けられ、第２
ブラケツト９にアーム10が設けてあると共に、車両用サ
スペンションＥの上部がピン23で連結してある。

第６図〜第９図に示すように、揺動部材16は上板16aと
一対の縦板16b,16bで下向コ字状となり、ブラケツト17
の一対の支持部17a,17aに一対の縦板16b,16bがピン18で
支承され、揺動部材16の一端部には縦板16cが設けてあ
り、この縦板16cに下向コ字状のブラケツト24がピン25
が連結され、そのブラケツト24に上下負荷用アクチュエ
ータ14の可動部15が連結してあり、揺動部材の一対の縦
板16b,16bは一対の支持ブラケツト26に支承したローラ2
8に接して左右に振れないようにしてある。

前記タイヤベツド19は第６図、第10図〜第12図に示すよ
うに構成してある。

つまり、一対のスライドレール30,30上に縦板31を介し
て支持板32を取付け、その支持板32に一対の側板33,33
を設け、その一対の側板33,33間に横杆34をそれぞれ取
付けてタイヤベツド19となり、その支持板32に連結用ア
ーム35が設けてあると共に、揺動腕16の他端に一対のス
ライドレール30,30が上下コロ36,37でスライド自在に支
承されている。

前記リンク機構22は第13図〜第15図に示すように構成し
てある。

つまり、水平負荷用アクチユエータ20の可動部20aにレ
バー40を連結し、このレバー40をブラケツト41に揺動可
能に連結し、かつ連杆42を連結し、その連杆42を前記連
結用アーム35に連結してある。

そして、車両用サスペンシヨンＥに装着したアームＦが
フレーム３に連結され、タイヤＧがタイヤベツド19上に
載置している。

しかして、上下負荷用アクチユエータ14を伸縮すると揺
動腕16が上下してタイヤベツド19が上下動するので、タ
イヤＧを介して車両用サスペンシヨンＥに上下方向負荷
を作用できる。

水平負荷用アクチユエータ20を伸縮するとレバー40が揺
動し、連杆42を介してタイヤベツド19が左右移動するの
で、タイヤＧを介して車両用サスペンシヨンＥに水平方
向負荷を作用できる。

旋回負荷用アクチユエータ11を伸縮すると第２ブラケツ
ト９が旋回して車両用アクチユエータＥに旋回方向負荷
を作用できる。

このように、車両用サスペンシヨンシリンダＥに上下方
向負荷、水平方向負荷、旋回方向負荷を作用できるから
実際に車両に装着した状態で試験できる。

また、車両用サスペンシヨンＥにタイヤＧを装着し、そ
のタイヤＧをタイヤベツド19に載置した状態でタイヤベ
ツド19を上下、左右に移動させるから、実際に車両が走
行している状態と同様にして負荷が作用するから実車再
現性が優れたものとなる。

なお、車両用サスペンシヨンＥにタイヤＧを装着せずに
車両用サスペンシヨンＥの下部をタイヤベツド19に連結
して試験するようにしても良い。

〔発明の効果〕

（１）車両用サスペンシヨンＥに上下方向負荷、水平方
向負荷、旋回方向負荷を作用できるから、実際に車両に
装着した状態と同様にして試験できる。

（２）車両用サスペンシヨンＥにタイヤＧを装着し、そ
のタイヤＧをタイヤベツド19に載置して試験するので、
実際に車両が走行している状態と同様にして試験でき、
実車再現性が優れたものとなる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示し、第１図は全体概略斜視
図、第２図、第３図、第４図は全体詳細正面図、左側面
図、右側面図、第５図は第２図のＶ−Ｖ線断面図、第６
図、第７図は揺動腕部分の正面図、左側面図、第８図、
第９図は第６図のVIII−VIII線、IX−IX線断面図、第10
図は第６図のＸ視平面図、第11図は第10図のXI−XI線断
面図、第12図は第６図のXII−XII線断面図、第13図、第
14図は水平方向負荷部の正面図、平面図、第15図はリン
ク機構の正面図、第16図は従来例の説明図、第17図は車
両用サスペンシヨンの取付状態斜視図である。 ７は第１ブラケツト、９は第２ブラケツト、11は旋回負
荷用アクチユエータ、14は上下負荷用アクチユエータ、
16は揺動腕、19はタイヤベツド、20は水平負荷用アクチ
ユエータ、Ａはサスペンシヨン取付部、Ｂは上下方向負
荷部、Ｃは水平方向負荷部、Ｄは旋回方向負荷部、Ｅは
車両用サスペンシヨン、Ｇはタイヤ。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】フレームに設けた第１ブラケツト７に旋回
   可能に設けた第２ブラケツト９を備えたサスペンシヨン
   取付部Ａと、 フレームに設けた上下負荷用アクチユエータ14で揺動腕
   16を上下揺動自在とし、その揺動腕16にタイヤベツド19
   を左右移動自在に設けた上下方向負荷部Ｂと、 前記タイヤベツド19を左右移動する水平負荷アクチユエ
   ータ20を備えた水平方向負荷部Ｃと、 前記第２ブラケツト９を旋回する旋回負荷用アクチユエ
   ータ11を備えた旋回方向負荷部Ｄとより成る車両用サス
   ペンシヨンの試験装置。
2. 【請求項２】前記第２ブラケツト９に車両用サスペンシ
   ヨンＥを連結し、その車両用サスペンシヨンＥにタイヤ
   Ｇを装着すると共に、そのタイヤＧを前記タイヤベツド
   19上に載置させた状態で、タイヤベツド19を上下、水平
   方向に移動させるとともに第２ブラケツト９を旋回させ
   ることで試験する車両用サスペンシヨンの試験方法。