JP5813077B2 - 微多孔膜積合体及びその製造方法、並びに微多孔膜の製造方法 - Google Patents
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Description
また、リチウムイオン2次電池の種類によって用いるセパレータの性状は異なっており、例えば、ノートブックパソコン等に用いられる円筒形の電池では、過充電や落下等に対する安全性と電池作製時に高速で捲回されるための強度の要望から、比較的厚めの15〜25μm程度のセパレータが用いられている。一方で、携帯電話等に用いられる角型電池には、ノートブックパソコン以上に小形化が求められ、用いるセパレータも薄くなっており、一般に9〜15μm程度の膜が利用されている。
また、特許文献1の方法においては、単層フィルムを製膜後に重ね合わせるため、特許文献2の方法においては、別々の製膜ラインにて製膜した複数枚の微多孔膜前駆体を重ね合せるため、いずれも大掛かりな装置が必要であり、また製膜ラインが寸断されるため、生産速度が遅いという問題がある。
また、特許文献1の製法では、微多孔膜前駆体を押出成形で作成するが、シート状の溶融樹脂をキャストロールに接触せることによりその表面近傍部分のみが固化前にロールに押し付けられることから、その表面近傍のみが孔閉塞を起こす現象を示し、微多孔膜の透過性を損ねる場合がある。この孔閉塞現象は片面のみであればその影響も小さいが、キャストロールを用いる場合は両面で起こり得る。これは特にポリオレフィン樹脂等、結晶性樹脂で見られる。
〔1〕
少なくとも1枚の微多孔膜を含む複数枚の膜が積合されたリチウムイオン2次電池用セパレータ用ポリオレフィン系微多孔膜積合体であって、
前記微多孔膜と、前記微多孔膜に隣接する剥離膜との剥離強度が0.5〜250g/25mmであり、
前記剥離膜が、延伸助剤、樹脂成分、及び無機フィラーを含み、
前記無機フィラーの平均粒子径が0.02〜8μmである、
リチウムイオン2次電池用セパレータ用ポリオレフィン系微多孔膜積合体。
〔2〕
前記微多孔膜の厚みが3〜100μm、突刺し強度が50〜1000g、透気度が10〜1000sec/100cc、気孔率が15〜80%である、前項〔1〕に記載のリチウムイオン2次電池用セパレータ用ポリオレフィン系微多孔膜積合体。
〔3〕
前記剥離膜の透気度が1500sec/100cc以上である、前項〔1〕又は〔2〕に記載のリチウムイオン2次電池用セパレータ用ポリオレフィン系微多孔膜積合体。
〔4〕
前記剥離膜が、樹脂成分と無機フィラーとを含むと共に、
前記樹脂成分と前記無機フィラーとの配合比が、(樹脂成分)/(無機フィラー)(質量比)として100/5〜100/150である、前項〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載のリチウムイオン2次電池用セパレータ用ポリオレフィン系微多孔膜積合体。
〔5〕
前記剥離膜が、樹脂成分と無機フィラーとを含むと共に、
前記樹脂成分と前記無機フィラーとの配合比が、(樹脂成分)/(無機フィラー)(質量比)として100/5〜100/40である、前項〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載のリチウムイオン2次電池用セパレータ用ポリオレフィン系微多孔膜積合体。
〔6〕
前記剥離膜の突刺し強度が40g以上である、前項〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載のリチウムイオン2次電池用セパレータ用ポリオレフィン系微多孔膜積合体。
〔7〕
前記剥離膜の突刺し強度が200g以上である、前項〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載のリチウムイオン2次電池用セパレータ用ポリオレフィン系微多孔膜積合体。
〔8〕
前記剥離膜はポリプロピレンを主体とする膜である、前項〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載のリチウムイオン2次電池用セパレータ用ポリオレフィン系微多孔膜積合体。
〔9〕
前項〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載のリチウムイオン2次電池用セパレータ用ポリオレフィン系微多孔膜積合体の製造方法であって、以下の(A),(B)の各工程、
(A)共押出法により、微多孔膜の前駆体シートと剥離膜との積層体を形成する、前駆体積層シート形成工程、
(B)前記前駆体シートを多孔化して微多孔膜を形成する、微多孔膜形成工程、
を含む製造方法。
さらに無孔膜/微多孔膜1/微多孔膜2、あるいは無孔膜/微多孔膜1/無孔膜/微多孔膜2/無孔膜のように、微多孔膜が中間層にあってもよい。
特定の微多孔膜積合体からそのような微多孔膜が得られる作用の詳細については詳らかではないが、隣接する膜に対して特定の剥離強度をもって積合された微多孔膜積合体においては、隣接する膜に面する微多孔膜表面にスキン層が形成され難く、微多孔膜の膜厚方向全般に亘り良好な均一性を有する孔構造が実現されることが、良好なサイクル特性に寄与するものと考えられる。特に、目的層である微多孔膜層を中間層に配置した構成では、両面ともスキン層が生じ難く、きわめて透過性の良好な微多孔膜を実現し得る。このスキン層とは、一般には結晶性樹脂の急冷により生じる非晶層であり、結晶部分と開孔性が異なる為、透過性の不均一が生じる。剥離面では急冷にならない為スキン層が発生しないと考えられる。
剥離膜の原料としては、ポリプロピレンを主体とすることが好ましく、共押出性や、製膜安定性、透過性、強度、剥離性のバランスが優れる。ここでポリプロピレンを主体とするとは、はく離膜の樹脂成分のうちポリプロピレンが50質量%以上を占めることである。さらに好ましくは60質量%以上であり、この範囲であると、剥離性がさらに向上し、安定した剥離ができる。
例1 3枚構造 微多孔膜(20μm)/無孔膜(10μm)/微多孔膜(10μm)
例2 5枚構造 微多孔膜(20μm)/無孔膜(10μm)/微多孔膜(10μm)
/無孔膜(10μm)/微多孔膜(20μm)
ここでいう性状とは、厚み、気孔率、透気度、突刺し強度のような膜物性や、原料組成も含まれる。
(A)共押出法により、微多孔膜の前駆体シートと剥離膜との積層体を形成する、前駆体積層シート形成工程、
(B)前記前駆体シートを多孔化して微多孔膜を形成する、微多孔膜形成工程、
を含むことが好ましい。
また、適宜延伸工程を採用することができる。延伸工程は、前記(B)工程の前工程であってもよいし、後工程であってもよい。
(C)前記微多孔膜の前駆体シート又は前記微多孔膜と、剥離膜とを剥離する剥離工程、を含むことにより、剥離後の微多孔膜(目的膜)を得ることができる。微多孔膜を分離する方法としては、微多孔膜積合体をピンチロールに導入し、ロールの出側で2枚以上の複数枚数の膜に分離するのが好ましい。この際、剥離後、微多孔膜をピンチロールに少なくとも(抱き角度)30度以上(好ましくは60〜120度、より好ましくは80〜100度)で接触させるようにロール類を設定するのが好ましい。前記(C)工程が、前記微多孔膜の前駆体シート又は前記微多孔膜と、剥離膜と、をピンチロールの下流側にて剥離する工程である場合、剥離が常にロール上で行なわれるため剥離点が安定し、剥離の際のシワ等が入りにくく、また薄膜を剥離する場合でも破れ難くなる傾向にある。剥離に用いるピンチロールには、剥離ロールを設置すると更に剥離が安定する傾向にあるため好ましい。
島津製作所製AG−100A 引っ張り試験機にて測定した。サンプルをMD200mm、TD25mmの短冊状にサンプリングし、その一端Aをテープ等で剥離し、100mmまで手で剥離した。この時点で剥離できないサンプルは剥離強度が250g/25mm超であり、「剥離不可」であると判断した。剥離した2枚の端Aを引っ張り試験機のチャックにJIS K−7127に準じて固定し、速度100mm/minで剥離させた時の、平均荷重を読み取った。
東洋精機製の微少測厚器(タイプKBN、端子径Φ5mm、測定圧62.47kPa)を用いて、雰囲気温度23±2℃で測定した。剥離できないものは操作顕微鏡の断面写真から読み取った。
全層の気孔率:100mm四方の微多孔膜のサンプルの質量から目付けW(g/cm2)を算出した。次に微多孔膜を構成する成分(樹脂及び添加剤)の平均密度ρ(g/cm3)を算出し、微多孔膜の厚みd(cm)とから、下記式にて気孔率を計算した。
気孔率=(W/(d*ρ))*100(%)。
JIS P−8117に準拠し、ガーレー式透気度計「G−B2」(東洋精機製作所(株)製、商標)で測定した。
ハンディー圧縮試験器「KES−G5」(カトーテック製、商標)を用いて、針先端の曲率半径0.5mm、突刺速度2mm/secの条件で突刺試験を行うことにより求めた。
サンプルをMD/TDそれぞれ100mmの方形に切り出し、予め130℃に熱してある熱風乾燥機にサンプルを入れ、1時間後の寸法収縮率を求めた。サンプルは、乾燥機の内壁等に付着しないよう、またサンプル同士が融着しないようコピー紙等の上に乗せた。
幅が200mmの剥離後の微多孔膜層を、幅方向に5mm毎に厚み測定し、その最大値と最小値の差(R)により下記のように合否を求めた。
○(合格):Rが微多孔膜層の厚みの9%以下
×(不合格):Rが微多孔層の厚みの10%以上
微多孔膜の最外面と剥離面とを、日立ハイテック社製 走査型電子顕微鏡S4800にて、1.0KVの加速電圧で観察した。
以下の基準により、スキン層の有無を判断した。
スキン層無し:観察画像において、均一に孔が形成されている。
スキン層あり:観察画像において、幹の部分が溶融したように不均一で閉塞気味である。
ASTM−D4020に基づき、デカリン溶媒における135℃での極限粘度[η](dl/g)を求めた。
ポリエチレンについては、次式により算出した。
[η]=6.77×10-4Mv0.67
ポリプロピレンについては、次式によりMvを算出した。
[η]=1.10×10-4Mv0.80
島津製作所(株)製レーザー回折/散乱式粒度分布測定器(SALD-3000)を用いて下記条件で測定した。
測定溶媒として、工業用アルコール(日本アルコール販売(株)製 エキネンF−8(商品名)、組成はエタノール86.4%、メタノール7.3%、水分6.3%)を用いた。
分散条件は200rpmで攪拌しながら40Wの超音波を10分の照射後に測定した。各粒子の屈折率は所定の値を用い、温度は25℃で測定し、求めたメディアン径を分散平均粒子径とした。
図3に示す剥離ユニットに、剥離前の3層構造の微多孔膜積合体を繰出し機に導入し、ロールの出側で単層の微多孔膜と2層膜の剥離膜(P)/微多孔膜の2層膜の2枚の膜に分離した。更に2層膜を再度剥離ユニットに導入し、剥離膜(P)と微多孔膜(A−2)1層づつに剥離した。
この装置の抱き角は、微多孔膜積合体を剥離させるピンチロール部分で、膜がロールに接する円弧長さから求め、これは60度であった。
この剥離ユニットで連続的に剥離した際に、15m/minの速度で剥離できるものを○とし、30m/minで剥離できるものを◎とした。
(1)HDPE
旭化成ケミカルズ社製 商品名「SH810」
粘度平均分子量30万の超高密度ポリエチレン
(2)UHMWPE
旭化成ケミカルズ社製 商品名「UH850」
粘度平均分子量200万の超高分子量ポリエチレン
(3)PP1
プライム社製 商品名「F300SV」
(4)PP2
サンアロマー社製 商品名「PB222A」
ランダム共重合体
(5)PETG
KODAR社製 非晶質ポリエステル 商品名「PETG6763」
(6)PB
三井化学製 ポリブテン樹脂 商品名「ビューロンP5050N」
(7)フィラー1
勝光山鉱業所製 タルク 平均粒子径 3.2μm
(8)フィラー2
神島化学工業製 炭酸カルシウム 平均粒子径 0.16μm
(9)フィラー3
徳山曹達製 シリカ 平均粒子径 0.02μm
(10)フィラー4
徳山曹達製 シリカ 平均粒子径 10μm
微多孔膜(A−1)/無孔膜(P)/微多孔膜(A−2)の3層構成を有する微多孔膜積合体を製造した。参考例1で使用した原料樹脂を表1に示す。
表1に示す配合割合(質量部)にて原料樹脂(樹脂成分)を配合した。また、当該原料樹脂100質量部に対し、核剤としてビス(P−エチルベンジリデン)ソルビトールを0.5質量部、酸化防止剤としてテトラキス−[メチレン−(3'、5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンを0.3質量部、可塑剤として流動パラフィン(37.8℃における動粘度75.90cSt、密度868kg/m3)を10質量部配合した。これらの原料をヘンシェルミキサーで攪拌し原料を調製した。
次に、微多孔膜(A−1)、無孔膜(P)、微多孔膜(A−2)の原料を、それぞれ別個の3台の二軸押出機(口径44mm、L/D=49)に投入した。各押出機のシリンダーの途中部分において、流動パラフィンを追加し、最終的に表2の気孔率となるように注入した。
なお、押出機とダイスとの間には、400メッシュのスクリーンを配したスクリーンチェンジャー、及びギヤポンプを配した。ダイスはマルチマニホールド式の3種3層の共押出が可能なTダイを用いた。ダイス内では、両表層が2対1に配置されるように設計されており、表層が中間層の両側に積合された。ダイスから出た溶融フィルム原反は、キャストロールで冷却固化させ、合計厚さ1.5mmのシートを成形した。
このシートを同時二軸延伸機で120℃の条件で面積倍率49倍に延伸した後、塩化メチレンに浸漬して、流動パラフィンを抽出除去後に乾燥し、さらに小形の同時二軸テンター延伸機により125〜130℃の条件で横方向に1.5倍延伸した。この延伸シートを130℃で14%幅方向に緩和して熱処理を行うことにより、表層の二層が同一の組成で、中間層が異なる3種3層構造を有する微多孔膜積合体を得た。フィルムの巻取り速度は5m/minであった。
さらに微多孔膜積合体を図3に示す剥離ユニット導入し、ロールの出側で単層の微多孔膜(A−1)と2層膜の剥離膜(P)/微多孔膜(A−2)の2層膜の2枚の膜に分離した。更に2層膜を再度剥離ユニットに導入しピンチロールに導き、剥離膜(P)と微多孔膜(A−2)1層づつに剥離した。剥離速度は20m/minであったが、剥離点は安定しており、膜が破れたり、剥離の際に異音を生じたりすることがなかった。そこで、速度を30m/minまで上げたが剥離の問題は全く生じなかった。巻き取った単体の微多孔膜(A−1)、微多孔膜(B)、剥離膜(A−2)の捲回体の端面も不揃い等無くそろっていた。ピンチロールは微多孔膜を剥離後、微多孔膜が抱き角度60度で接するようにロールを調整した。得られた微多孔膜(A−1)及び(A−2)の物性を表2に示す。また、得られた剥離後の微多孔膜の、外表面の走査型電子顕微鏡写真を図1に示す。更に、得られた剥離後の微多孔膜の、剥離面の走査型電子顕微鏡写真を図2に示す。
表2及び表3に記載した条件とした以外は、参考例1と同様に製膜し、微多孔膜積合体を得た。得られた微多孔膜(A−1)及び(A−2)の物性を表2及び表3に示す。
なお、2種3層ダイスは、基本的に両表層が同じ物性になるように留意したもので、ダイス内部で1台の押出機から供給された表層樹脂が両表層均等に流れるように設計したものである。
即ち、実施例の微多孔膜積合体から形成された微多孔膜は、リチウムイオン2次電池用セパレータとして充分な性能を示し、複数種の微多孔膜を同時に、生産速度を落とすことなく得ることができた。
各実施例はいずれも良好に2枚の微多孔膜が生産できており、2枚の物性もほぼ同等になっている。特に参考例3、9、実施例11〜12,参考例13,実施例14〜16においては、30m/minまで速度を上げても問題なかった。参考例1、2、4〜8、実施例17においては20m/minでは問題なかったが、30m/minでは剥離層が破れた。実施例10では剥離膜の強度が弱く剥離速度が20m/minでは破れる傾向にあったため、15m/minで実施した。
実施例11、参考例13,実施例14,15は無機フィラーの効果で剥離膜の強度が向上しており、安定に高速で剥離することができた。実施例12、16、17についても良好であったが、実施例12は実施例14に比べると無機フィラーの量がやや多く、実施例16は無機フィラーの粒子径が小さく、実施例17は大きいため、実施例14が最も安定性に優れていた。
比較例1において得られた微多孔膜は縦方向に配向がかかりすぎ、縦方向の熱収縮率が非常に高かった。また、同時二軸延伸機内でボーイング現象が発生し、膜厚みの横方向の分布が悪く、中央付近しか製品が取れず、生産性が非常に悪かった。
比較例2及び3は剥離膜(P)として微多孔膜(A−1)層と相溶性の良い組成を選んだが、剥離強度が250g/25mmを超えているため15m/minでも剥離層が破れ剥離が困難であり、微多孔膜を得ることはできなかった。
Claims (9)
- 少なくとも1枚の微多孔膜を含む複数枚の膜が積合されたリチウムイオン2次電池用セパレータ用ポリオレフィン系微多孔膜積合体であって、
前記微多孔膜と、前記微多孔膜に隣接する剥離膜との剥離強度が0.5〜250g/25mmであり、
前記剥離膜が、延伸助剤、樹脂成分、及び無機フィラーを含み、
前記無機フィラーの平均粒子径が0.02〜8μmである、
リチウムイオン2次電池用セパレータ用ポリオレフィン系微多孔膜積合体。 - 前記微多孔膜の厚みが3〜100μm、突刺し強度が50〜1000g、透気度が10〜1000sec/100cc、気孔率が15〜80%である、請求項1に記載のリチウムイオン2次電池用セパレータ用ポリオレフィン系微多孔膜積合体。
- 前記剥離膜の透気度が1500sec/100cc以上である、請求項1又は2に記載のリチウムイオン2次電池用セパレータ用ポリオレフィン系微多孔膜積合体。
- 前記剥離膜が、樹脂成分と無機フィラーとを含むと共に、
前記樹脂成分と前記無機フィラーとの配合比が、(樹脂成分)/(無機フィラー)(質量比)として100/5〜100/150である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のリチウムイオン2次電池用セパレータ用ポリオレフィン系微多孔膜積合体。 - 前記剥離膜が、樹脂成分と無機フィラーとを含むと共に、
前記樹脂成分と前記無機フィラーとの配合比が、(樹脂成分)/(無機フィラー)(質量比)として100/5〜100/40である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のリチウムイオン2次電池用セパレータ用ポリオレフィン系微多孔膜積合体。 - 前記剥離膜の突刺し強度が40g以上である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のリチウムイオン2次電池用セパレータ用ポリオレフィン系微多孔膜積合体。
- 前記剥離膜の突刺し強度が200g以上である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のリチウムイオン2次電池用セパレータ用ポリオレフィン系微多孔膜積合体。
- 前記剥離膜はポリプロピレンを主体とする膜である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のリチウムイオン2次電池用セパレータ用ポリオレフィン系微多孔膜積合体。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載のリチウムイオン2次電池用セパレータ用ポリオレフィン系微多孔膜積合体の製造方法であって、以下の(A),(B)の各工程、
(A)共押出法により、微多孔膜の前駆体シートと剥離膜との積層体を形成する、前駆体積層シート形成工程、
(B)前記前駆体シートを多孔化して微多孔膜を形成する、微多孔膜形成工程、
を含む製造方法。
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