JP5812633B2 - 航空機の制御システム、航空機、航空機の制御プログラム、及び航空機の制御方法 - Google Patents

航空機の制御システム、航空機、航空機の制御プログラム、及び航空機の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、航空機の制御システム、航空機、航空機の制御プログラム、及び航空機の制御方法に関するものである。
一般に、航空機の姿勢制御は、所定の制御信号に従ってアクチュエータにより昇降舵(エレベータ)、補助翼(エルロン)、及び方向舵(ラダー)等の各舵面を適宜駆動することにより行われる。より具体的には、航空機の制御システムでは、航空機に搭載された制御用コンピュータが、航空機に設けられた慣性センサやエアデータセンサ等の各種センサから検出した情報、及び操縦輪等の操縦端からの操作指令信号に基づいて舵面を制御するための舵角指令制御信号を算出し、この舵角指令制御信号に従ってアクチュエータが各舵面を駆動することにより、航空機を所望の姿勢に維持し、安定した飛行を実現している。
ここで、特許文献1には、機体の回転運動を制御する制御部と、この制御部から出力される角加速度信号から制御駆動信号を算出し、制御対象の制御舵面信号に分配する分配部とに分け、更に航空機の運動状況に応じて制御部の入出力値を補正する非線形補償部を設け、舵面等が故障、損傷した場合には、制御舵面を使用しないようにするか、または使用程度を低くして再構成ができるような再構成飛行制御システムが記載されている。
特許第3643870号公報
特許文献1に記載されているように、再構成可能な飛行制御システムは、舵面の故障や損傷の結果を受け、舵面の舵角を制御することによって飛行を制御する飛行制御則の再構成を行うことで、飛行の継続や安全な着陸等を実現させる。
一方、飛行制御則の再構成のみでは、飛行の継続や安全な着陸等が不可能な場合は、舵面の舵角及びエンジン推力を制御することによって飛行を制御する舵面・推力統合飛行制御則に切り替えることで、飛行の継続や安全な着陸等を実現させる。
しかしながら、舵面・推力統合飛行制御則は、エンジン推力も飛行制御に用いることから航空機の運動の応答が遅くなるため、可能な限り再構成可能な飛行制御則を用いて航空機の制御を継続する方が望ましく、再構成可能な飛行制御則から舵面・推力統合飛行制御則への切り替えは、適切に行われるべきものである。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、舵面の舵角を制御することによって飛行を制御する制御則から、舵面の舵角及びエンジン推力を制御することによって飛行を制御する制御則への切り替えを適切に行うことができる航空機の制御システム、航空機、航空機の制御プログラム、及び航空機の制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の航空機の制御システム、航空機、航空機の制御プログラム、及び航空機の制御方法は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明に係る航空機の制御システムは、舵面の舵角を制御することによって飛行を制御する第1制御則、前記舵面の舵角及びエンジン推力を制御することによって飛行を制御する第2制御則の何れかで飛行を制御する制御手段と、前記舵面の少なくとも1つが機能不良であることを検出する舵面故障損傷検出手段と、前記舵面故障損傷検出手段によって前記舵面の機能不良が検出された場合に、前記舵面故障損傷検出手段による検出結果に基づいて、必要最低限の飛行特性を実現するために要する前記舵角及び前記舵角の変化率を算出する算出手段と、前記算出手段によって算出された前記舵角又は前記舵角の変化率が変化可能な範囲を超えているか否かを判定することによって、前記第1制御則から前記第2制御則への切り替えの要否を判定する判定手段と、を備える。
本発明によれば、航空機は、舵面の舵角を制御することによって飛行を制御する第1制御則、舵面の舵角及びエンジン推力を制御することによって飛行を制御する第2制御則の何れかで飛行が制御される。
舵面故障損傷検出手段によって、舵面の少なくとも1つが機能不良であることが検出されていない場合は、第1制御則によって航空機は制御されている。
また、第2制御則は、飛行の制御にエンジン推力も用いるため、第1制御則に比べて航空機の運動の応答が遅くなる。
舵面故障損傷検出手段が舵面の機能不良を検出した場合、算出手段によって、舵面故障損傷検出手段による検出結果に基づいて、必要最低限の飛行特性を実現するために要する舵角及び舵角の変化率が算出される。
そして、判定手段によって、算出手段で算出された舵角又は舵角の変化率が変化可能な範囲を超えているか否かが判定されることによって、第1制御則から第2制御則への切り替えの要否が判定される。
このように、本発明は、舵面の舵角及び舵角の変化率から、第1制御則から第2制御則への切り替えの要否を判定するので、制御則の切り替えを適切に行うことができる。
また、本発明の航空機の制御システムは、前記制御手段が、前記舵面故障損傷検出手段によって前記舵面の機能不良が検出された場合であって、前記算出手段によって算出された前記舵角又は前記舵角の変化率が変化可能な範囲を超えていない場合に、前記舵面故障損傷検出手段によって機能不良が検出された前記舵面を使用しない又は使用の程度を低くするように、前記第1制御則を再構成し、前記算出手段によって算出された前記舵角又は前記舵角の変化率が変化可能な範囲を超えた場合に、前記第1制御則から前記第2制御則へ切り替えてもよい。
本発明によれば、算出手段によって算出された舵角又は舵角の変化率が変化可能な範囲を超えていない場合に、機能不良が検出された舵面を使用しない又は使用の程度を低くするように、第1制御則を再構成するので、第1制御則から第2制御則への切り替えを抑制することができる。一方、算出手段によって算出された舵角又は舵角の変化率が変化可能な範囲を超えた場合に、機体の制御則が、第1制御則から第2制御則へ切り替えられるので、必要な場合においてのみ制御則の切り替えが行われる。
また、本発明の航空機の制御システムは、前記算出手段が、航空機の運動特性を示す応答モデルに基づいて算出した航空機の機体軸周りの角速度及び角加速度から、航空機の必要モーメント変化量を算出し、算出した必要モーメント変化量を満たす前記舵角及び前記舵角の変化率を算出してもよい。
本発明によれば、航空機の運動特性を示す応答モデルに基づいて算出した航空機の機体軸周りの角速度及び角加速度から、航空機の必要モーメント変化量を算出し、算出した必要モーメント変化量を満たす舵角及び舵角の変化率を算出するので、ロールモード、ダッチロールモード、及び縦短周期モード等の様々な航空機のモードの実現に必要な舵角及び舵角の変化率を容易に算出することができる。
また、本発明の航空機の制御システムは、前記算出手段が、航空機の必要モーメント変化量を、エンジンのジャイロモーメントの効果を加味して算出してもよい。
本発明によれば、航空機の必要モーメント変化量を、エンジンのジャイロモーメントの効果を加味して算出するので、航空機のモードの実現に必要な舵角及び舵角の変化率をより高精度に算出することができる。
一方、本発明に係る航空機は、上記記載の航空機の制御システムを備える。
本発明によれば、航空機が上記記載の制御システムを備えることで、舵面の舵角を制御することによって飛行を制御する制御則から、舵面の舵角及びエンジン推力を制御することによって飛行を制御する制御則への切り替えを適切に行うことができる。
さらに、本発明に係る航空機の制御プログラムは、舵面の舵角を制御することによって飛行を制御する第1制御則、前記舵面の舵角及びエンジン推力を制御することによって飛行を制御する第2制御則の何れかで飛行を制御する制御手段と、前記舵面の少なくとも1つが機能不良であることを検出する舵面故障損傷検出手段と、を備えた航空機の制御プログラムであって、コンピュータを、前記舵面故障損傷検出手段によって前記舵面の機能不良が検出された場合に、前記舵面故障損傷検出手段による検出結果に基づいて、必要最低限の飛行特性を実現するために要する前記舵角及び前記舵角の変化率を算出する算出手段と、前記算出手段によって算出された前記舵角又は前記舵角の変化率が変化可能な範囲を超えているか否かを判定することによって、前記第1制御則から前記第2制御則への切り替えの要否を判定する判定手段と、して機能させる。
本発明によれば、舵面の舵角及び舵角の変化率から、第1制御則から第2制御則への切り替えの要否を判定するので、制御則の切り替えを適切に行うことができる。
さらに、本発明に係る航空機の制御方法は、舵面の舵角を制御することによって飛行を制御する第1制御則、前記舵面の舵角及びエンジン推力を制御することによって飛行を制御する第2制御則の何れかで飛行を制御する制御手段と、前記舵面の少なくとも1つが機能不良であることを検出する舵面故障損傷検出手段と、を備えた航空機の制御方法であって、前記舵面故障損傷検出手段によって前記舵面の機能不良が検出された場合に、前記舵面故障損傷検出手段による検出結果に基づいて、必要最低限の飛行特性を実現するために要する前記舵角及び前記舵角の変化率を算出する第1工程及び、前記第1工程によって算出された前記舵角又は前記舵角の変化率が変化可能な範囲を超えているか否かを判定することによって、前記第1制御則から前記第2制御則への切り替えの要否を判定する第2工程と、を含む。
本発明によれば、舵面の舵角及び舵角の変化率から、第1制御則から第2制御則への切り替えの要否を判定するので、制御則の切り替えを適切に行うことができる。
本発明によれば、舵面の舵角を制御することによって飛行を制御する制御則から、舵面の舵角及びエンジン推力を制御することによって飛行を制御する制御則への切り替えを適切に行うことができる、という優れた効果を有する。
本発明の実施形態に係る航空機の制御システムの概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る切替要否判定プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 変形例に係る切替要否判定プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
以下に、本発明に係る航空機の制御システムの一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る航空機の制御システムを適用した航空機1の概略構成を示したブロック図である。航空機1は、センサ2、舵面3、エンジン4、操縦室5、制御システム6を備えている。
センサ2は、慣性センサやエアデータセンサ等の各種センサを含み、機体の角速度、姿勢角、加速度、迎角、横滑り角、気圧高度、及び対気速度等の機体の状態に関する様々な状態情報を取得して、取得した状態情報を制御システム6に出力する。
舵面3は、機首を上げたり下げたりする昇降舵(エレベータ)、機首の向きを左右に変える方向舵(ラダー)、機体を左右に傾ける補助翼(エルロン)、主翼の翼型を修正して揚力を増大させる高揚力装置(フラップ)等を含み、舵面3を後述するアクチュエータにより駆動することで、機体の姿勢を空力的な力によって制御する。
エンジン4は、例えばジェットエンジンであり、後述するエンジン制御装置により駆動され、吸入した空気に燃料を混ぜて燃焼させ、発生したガスを高速で噴出するときの反動で推力を得る。
操縦室5は、航空機1の飛行状態を示す計器類(図示せず)が配置されると共に、図1に示すように、操縦端10、スロットル11、表示警告部12、及び切替部13等の操縦者による航空機1の操縦を実現するための種々の機器が配置されている。
操縦端10は、操縦者によって操作されることにより舵面3を制御するためのものであり、操縦者が操縦端10を操作したことによる舵面を制御するための操作指令信号は制御システム6に出力される。なお、本実施形態に係る航空機1では、後述する舵面・推力統合飛行制御則22による制御が行われる場合、操縦端10によって舵面3のみならず、エンジン推力も制御される。
スロットル11は、操縦者によって操作されることによりエンジン推力を制御するためのものであり、操縦者がスロットル11を操作したことに起因するエンジン推力を制御するための操作指令信号は制御システム6に出力される。
また、表示警告部12は、予め定められた警告灯を点灯させたり、警告音(音声及びブザー音等)や操縦室5内に設けられた表示部(図示せず)に表示することにより制御システム6からの情報に基づいて操縦者に対して所定の警報を報知するものであり、本実施形態においては、特に、舵面に損傷が生じて舵面3が機能不良となり、飛行制御則20から舵面・推力統合飛行制御則22の切り替えの必要性が生じた場合(詳細は後述)に、その旨を操縦者に報知する。
切替部13は、制御システム6の飛行制御則20及び舵面・推力統合飛行制御則22を切り替えるための切替指令信号を出力するものであり、操縦者による操作に基づいて切替指令信号を制御システム6に出力する。
制御システム6は、所定の制御信号を演算するためのコンピュータ15、コンピュータ15から出力された制御信号に基づいて舵面3を駆動するアクチュエータ16、同様にコンピュータ15から出力された制御信号に基づいてエンジン4を駆動するエンジン制御装置17、及び舵面の動作状態を検出する舵面故障損傷検出装置18を備えている。
コンピュータ15は、舵角指令制御信号及び推力指令制御信号を演算するものであり、飛行制御則20、舵面・推力統合飛行制御則22、両制御則を切り替えるための切替処理部19、及び切り替えの要否を判定する切替要否判定部24を備えている。
飛行制御則20は、舵面3の舵角を制御することによって飛行を制御する制御則であって、航空機1が備える舵面3等の各機器に異常がなく正常に飛行している状態において自動又は操縦者による手動で飛行を実現するための制御則である。
飛行制御則20に基づいて航空機1が制御されている状態において、特に、その姿勢を制御する際は、操縦者による操縦端10からの操作指令信号とセンサ2からの状態情報に基づいてコンピュータ15が舵角指令制御信号を生成する。生成された舵角指令制御信号は何れもアクチュエータ16に出力され、アクチュエータ16がこの舵角指令制御信号に従って舵面3を駆動し、舵角が制御されることにより航空機1の姿勢が変更され又は維持される。
なお、本実施形態に係る飛行制御則20は、舵面故障損傷検出装置18による検出結果に基づいて、故障した舵面3を使用しない又は使用の程度を低くするように、故障していない舵面3に制御駆動信号を配分する信号の再構成が可能とされている。
舵面・推力統合飛行制御則22は、舵面3の舵角及びエンジン推力を制御することによって飛行を制御する制御則であって、航空機1の舵面3の何れかが機能不良状態に陥った場合に自動又は操縦者による手動で飛行を実現するための制御則である。
舵面・推力統合飛行制御則22に基づいて航空機1が制御されている状態において、その姿勢を制御する際は、操縦者による操縦端10からの操作指令信号とセンサ2からの状態情報に基づいてコンピュータ15が舵角指令制御信号及び推力指令制御信号を生成する。舵面・推力統合飛行制御則22では、操作指令信号と状態情報に基づいて推力指令制御信号を演算するので、スロットル11が操作された場合にも、コンピュータ15がこの操作の効果を制限し、自動的に操作指令信号及び状態情報に基づく推力指令制御信号の演算を優先するようになっている。
生成された舵角指令制御信号はアクチュエータ16に出力され、アクチュエータ16がこの舵角指令制御信号に従って舵面3を駆動する。また生成された推力指令制御信号はエンジン制御装置17に出力され、エンジン制御装置17がこの推力指令制御信号に従ってエンジン4を駆動する。そして、舵面3及びエンジン4が、舵角指令制御信号及び推力指令制御信号に従って駆動されることで、舵角及びエンジン推力が制御されて航空機1の姿勢が変更され又は維持される。
なお、ここで舵面・推力統合飛行制御則22から舵角指令制御信号をアクチュエータ16に出力する際の経路には、エンジン4と舵面3との応答速度の差を調整するための応答調整用フィルタ23が設けられている。応答調整用フィルタ23による応答速度の調整は、例えば、舵角指令制御信号をフィルタリングすることにより行うことができる。
一般に、エンジン推力を制御する場合に推力指令制御信号を出力してからエンジン4がその推力指令制御信号に基づくエンジン推力を出力するまでの応答速度は、舵角を制御する場合に舵角指令制御信号を出力してから舵面3がその舵角指令制御信号に基づく舵角に到達するまでの応答速度よりも時間を要する。また、機能不良となった舵面3が何れの箇所であるかによっても機体の応答速度にバラツキが生じるため、応答調整用フィルタ23を設けてエンジン4の応答速度と同程度の応答速度を舵面3において実現するよう調整することで、機能不良となった舵面3が何れの箇所であるかによらず均一な機体の応答速度を実現する。
舵面故障損傷検出装置18は、センサ2から出力された航空機1の状態情報に基づいて舵面3が正常に機能しているかを判定し、舵面3の何れか若しくは全てが動作不能或いは欠損状態となっている場合に、機能不良であることを検出し、その旨を示す機能不良信号及び空力係数を切替要否判定部24へ出力する。
ここで、舵面故障損傷検出装置18による空力係数の算出について以下に説明する。舵面故障損傷検出装置18は、候補値算出部及び空力係数推定値決定部を備える。
舵面故障損傷検出装置18が備える候補値算出部は、拡張カルマンフィルタによる演算則を記憶した演算器、アンセンテッドカルマンフィルタによる演算則を記憶した演算器、フーリエ変換回帰法による演算則を記憶した演算器、及びニューラルネットワーク法による演算則を記憶した演算器の少なくとも何れか2つ以上を備え、各演算器は、夫々が記憶する演算則に基づいて後述するセンサ情報から空力係数を推定するための候補値を夫々算出するようになっている。ここで、各演算器における候補値の算出は、上記した4つの推定手法にかかる演算則に基づくものに限られず、例えば、パーティクルフィルタなど他の推定手法にかかる演算則を適用することもできる。
なお、上記各演算器により候補値を算出するための各手法に基づく具体的な演算式等は、例えば、社団法人日本航空宇宙学会のシンポジウム等において、本発明の発明者によって既に発表されており(参考文献番号:JSASS−2009−5057)、公知であるのでここでの説明は省略する。
そして、空力係数推定値決定部は、候補値算出部において算出された複数の候補値から空力係数推定値を決定する。具体的には、各候補値の平均値又は中間値を演算し、得られた平均値または中間値を最終的に空力係数推定値と決定する。この他、各候補値を用いて、各候補値に対応するセンサ情報の再現値をそれぞれ演算し、各再現値をセンサ情報と比較することにより、センサ情報と一致する若しくは最も近い値である再現値に対応する候補値を空力係数推定値と決定することもできる。
より具体的には、空力係数を算出するにあたり、舵面故障損傷検出装置18は、まず、空力係数を推定するために機体にある程度の運動が生じるように舵面3が駆動するような舵角指令信号を生成し、コンピュータ15に出力する。コンピュータ15では、所望の機体姿勢へ変更或いは維持するための舵角指令信号を生成し、これに対し舵面故障損傷検出装置18が生成した舵角指令信号を重畳した舵角指令信号をアクチュエータ16に出力し、アクチュエータ16により舵面3を舵角指令信号に従って駆動する。
そして、舵面3が駆動されたことにより、機体に揺れ等の舵角指令信号に従った運動が生じるため、センサ2で常時又は定期的に取得している機体の運動状態量に変化が生じる。そこで、センサ2によりこの運動状態量をセンサ情報として検知し、舵面故障損傷検出装置18へ出力する。
次に、候補値算出部は、センサ2で検知されたセンサ情報に基づいて、各演算器により夫々候補値を演算し、演算結果を空力係数推定値決定部へ出力する。そして、空力係数推定値決定部は、候補値算出部から入力された各候補値に基づいて最終的な空力係数推定値を決定し、決定された空力係数を切替要否判定部24へ出力する。
切替処理部19は、航空機1の状態により、操縦者からの指示に基づく切替部13からの切替指令信号によって、飛行制御則20及び舵面・推力統合飛行制御則22を適宜切り替える。
切替要否判定部24は、舵面故障損傷検出装置18の検出結果に基づいて、飛行制御則20から舵面・推力統合飛行制御則22への切り替えの要否を判定する切替要否判定処理を実行する。
なお、記憶部25は、半導体記憶装置又は磁気記憶装置であり、切替要否判定処理に要する各種データ(航空機1に関する空力データベースや航空機1の機体諸元データベース等)を記憶している。
以下、このように構成された航空機の制御システムの作用について説明する。
本実施形態に係る航空機1は、航空機1が備える舵面3等の各機器に異常がない場合、飛行制御則20に基づいて、航空機1が制御され飛行している。そして、飛行中、舵面故障損傷検出装置18が舵面3の少なくとも1つが損傷等の何らかの理由により機能不良となっていることを検出すると、切替要否判定部24は、切替要否判定処理を実行する。
図2は、切替要否判定処理を実行する場合に、切替要否判定部24によって実行される切替要否判定プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、切替要否判定プログラムは、記憶部25に記憶されている。
なお、以下の説明では、一例として、航空機1のロールモードについて各ステップを説明する。また、以下に示す各式における記号の説明を表1に示す。
Figure 0005812633
なお、トリム迎角αt、トリム速度v、及びトリム飛行条件における空気密度ρ等は、センサ2或いは、記憶部25に記憶されている予め実施したトリム計算結果のデータベースより得られる。
また、機体重量W、代表面積S、慣性能率IXX,IYY,IZZ、慣性乗積IZX等は、航空機1の機体諸元データベースとして記憶部25に記憶されている。さらに、各空力係数は、空力データベースとして記憶部25に記憶されている。
ステップ100では、航空機1の運動特性(モード)を示す応答モデルに基づいて、航空機1の機体軸周りの角速度及び角加速度を算出する。
航空機1における安定軸周りの理想的なロール運動(ロールレートp)とこれに付随するヨー運動(ヨーレートr)は、各々(1)式で示される伝達関数、及び(2)式で示される関係式で表わされる。
Figure 0005812633
Figure 0005812633
なお、(2)式において、cosθw=1、φw=p/s(s分のp)の近似を用いてもよい。
従って、機体軸周りの角速度は、(3)式で表され、機体軸周りの角加速度は、(4)式で表される。そして、(3)式及び(4)式に、例えば、必要最低限の飛行特性値(ロールモードにおいてはロールモード時定数τR)及び(2)式を代入することによって、機体軸周りの角速度及び角加速度を算出する。なお、必要最低限の飛行特性値は、記憶部25に記憶されている。
Figure 0005812633
Figure 0005812633
次のステップ102では、航空機1の回転に係る非線形運動方程式に基づいて、必要モーメント変化量を算出する。
航空機1の回転に係る非線形運動方程式は、外力L,M,Nとして(5)式で表される。
Figure 0005812633
Figure 0005812633
また、外力L,M,Nは、有次元空力係数を用いて(7)式で表される。
Figure 0005812633
なお、理想的なロール運動では、u=α=q=β=0であるため(7)式は、(8)式のように表される。
Figure 0005812633
そして、(6)式と(8)式から、(9)式で表わされる必要モーメント変化量が得られる。
Figure 0005812633
次のステップ104では、舵角及び舵角の変化率を算出する。
まず、(9)式をマトリックス表記すると(10)式が得られる。
Figure 0005812633
ここで、(11)式に表わすように、(10)式の左辺に含まれる行列を舵効き行列Bとし、(10)式の右辺をFとすることによって、各舵角を算出するための(12)式が得られる。
Figure 0005812633
Figure 0005812633
なお、(12)式に示される左辺のBT(B・BT)-1は、最適舵角分配則である。
そして、ステップ104では、(12)式に、(3)式で算出された角速度及び(4)式で算出された角加速度の時歴を代入することで、各舵角の応答時歴を算出する。
さらに、ステップ104では、上記算出した各舵角の応答時歴を数値微分することで、各舵角の変化率を算出する。
なお、(12)式で用いられる、舵効き空力係数(ロール舵効きLδi、ピッチ舵効きMδi、ヨー舵効きNδi)は、舵面故障損傷検出装置18の検出結果から得られ、動安定性空力係数(ロールダンピングLp、ヨーレートのロール効きLr、方向安定Nρ、ヨーダンピングNr)は、記憶部25に記憶されている空力データベースから得られる。
次のステップ106では、ステップ104で算出した舵角又は舵角の変化率が変化可能な範囲を超えているか否かを判定し、肯定判定の場合は、ステップ108へ移行し、否定判定の場合は、ステップ110へ移行する。すなわち、ステップ106は、舵面3の機能不良が生じている場合において、舵面3の舵角の制御(飛行制御則20)によって、必要最低限の飛行特性値に基づいた飛行が実現可能か否かを判定する。
なお、上記変化可能な範囲とは、具体的には、舵角の作動範囲及び最大変化率であり、舵面3を駆動するためのアクチュエータ16の特性値によって、特定されるものである。アクチュエータ16の特性値及び上記変化可能な範囲は、記憶部25に予め記憶されている。
ステップ108では、表示警告部12に、飛行制御則20から舵面・推力統合飛行制御則22への切り替えを操縦者へ促すための警告を報知させ、本プログラムを終了する。
表示警告部12が警告を報知すると、航空機1の操縦者が舵面3の機能不良を認識する。これにより、操縦者は、飛行制御則20から舵面・推力統合飛行制御則22への切替を行うために切替部13の操作を行う。切替部13は、操作されることにより切替指令信号を出力する。コンピュータ15は、切替指令信号に基づいて切替処理部19を駆動させることによって、航空機1の制御則を飛行制御則20から舵面・推力統合飛行制御則22へ切り替え、舵面・推力統合飛行制御則22に基づいて航空機1が制御されるようにする。
一方、ステップ110では、機能不良が検出された舵面3を使用しない又は使用の程度を低くするように飛行制御則20の再構成を行うことで、舵面3の機能不良に対応し、本プログラムを終了する。
飛行制御則20の再構成が行われた場合、制御システム6は、再構成された飛行制御則20によって、航空機1の制御を行う。
また、本実施形態に係る航空機1の制御システム6は、航空機1の必要モーメント変化量を、エンジン4のジャイロモーメントの効果を加味して算出してもよい。これにより、航空機1の各モードの実現に必要な舵角及び舵角の変化率をより高精度に算出することができる。
具体的には、上記(5)式の右辺に、エンジン4のジャイロモーメント効果を示す項A,Bを付加する。
Figure 0005812633
Figure 0005812633
さらに、本実施形態に係る航空機1の制御システム6は、舵面3の故障により舵角が固着した場合、或いは舵面3が損傷した場合、航空機1の機体形状が変化しており、それに起因する空力係数の変化は予め把握しておくことはできないため、舵面故障損傷検出装置18によって検出された動安定空力係数(ロールダンピングLp、ヨーレートのロール効きLr、方向安定Nρ、ヨーダンピングNr)を用いて、必要モーメント変化量を算出してもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る航空機1の制御システム6は、舵面3の舵角を制御することによって飛行を制御する飛行制御則20、舵面3の舵角及びエンジン推力を制御することによって飛行を制御する舵面・推力統合飛行制御則22の何れかで飛行を制御するコンピュータ15と、舵面3の少なくとも1つが機能不良であることを検出する舵面故障損傷検出装置18を備える。 そして、制御システム6は、舵面故障損傷検出装置18によって舵面3の機能不良が検出された場合に、舵面故障損傷検出装置18による検出結果に基づいて、所望の飛行特性を実現するために要する舵面3の舵角及び舵角の変化率を算出し、算出した舵角又は舵角の変化率が変化可能な範囲を超えているか否かを判定することによって、飛行制御則20から舵面・推力統合飛行制御則22への切り替えの要否を判定する。
従って、本実施形態に係る航空機1の制御システム6は、飛行制御則20から舵面・推力統合飛行制御則22への切り替えを適切に行うことができる。
また、本実施形態に係る航空機1の制御システム6は、舵面故障損傷検出装置18によって舵面3の機能不良が検出された場合であって、算出した舵角又は舵角の変化率が変化可能な範囲を超えていない場合に、機能不良が検出された舵面3を使用しない又は使用の程度を低くするように、飛行制御則20を再構成するので、飛行制御則20から舵面・推力統合飛行制御則22への切り替えを抑制することができる。一方、算出した舵角又は舵角の変化率が変化可能な範囲を超えた場合に、機体の制御則が、飛行制御則20から舵面・推力統合飛行制御則22へ切り替えられるので、必要な場合においてのみ制御則の切り替えが行われる。
また、本実施形態に係る航空機1の制御システム6は、航空機の運動特性を示す応答モデルに基づいて算出した航空機1の機体軸周りの角速度及び角加速度から、航空機1の必要モーメント変化量を算出し、算出した必要モーメント変化量を満たす舵角及び舵角の変化率を算出するので、ロールモード、ダッチロールモード、及び縦短周期モード等の様々な航空機のモードの実現に必要な舵角及び舵角の変化率を容易に算出することができる。
〔変形例〕
上記実施形態では、切替要否判定処理を一例として、航空機1のロールモードについて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、本変形例のように、例えば航空機1のダッチロールモードや縦短周期モード等他のモードについても、各モードに応じた伝達関数に基づいて舵面3の舵角及び舵角の変化率を算出してもよい。
本変形例において、例えば、ダッチロールモードの場合は、ダッチロールモードにおける横滑り角βの理想的な応答を示す伝達関数に基づいて、機体軸周りの角速度及び角加速度を算出することによって、舵角及び舵角の変化率を算出する。また、縦短周期モードの場合は、垂直荷重倍数及び迎角の理想的な応答を示す伝達関数に基づいて、機体軸周りの角速度及び角加速度を算出することによって、舵角及び舵角の変化率を算出する。
図3は、本変形例における切替要否判定プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。なお、図3における図2と同一又は類似するステップについては図2と同一の符号又は同一の符号の末尾に「’」を付して、その説明を一部省略する。
まず、ステップ100’では、航空機1のロールモード、ダッチロールモード、及び縦短周期モードを示す応答モデルに基づいて、各モードにおける航空機1の機体軸周りの角速度及び角加速度を算出する。
次のステップ102’では、各モードにおける必要モーメント変化量を算出する。
次のステップ104’では、各モードにおける舵角及び舵角の変化率を算出する。
次のステップ106’では、ステップ104’で算出した舵角又は舵角の変化率が、ロールモード、ダッチロールモード、及び縦短周期モードのうち、少なくとも何れか1つのモードにおいて変化可能な範囲を超過しているか否かを判定し、肯定判定の場合は、ステップ108へ移行し、否定判定の場合は、ステップ110へ移行する。
ステップ108では、表示警告部12に、飛行制御則20から舵面・推力統合飛行制御則22への切り替えを操縦者へ促すための警告を報知させ、本プログラムを終了する。
ステップ110では、機能不良が検出された舵面3を使用しない又は使用の程度を低くするように飛行制御則20の再構成を行うことで、舵面3の機能不良に対応し、本プログラムを終了する。
以上、本発明を、上記実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、該変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、上記実施形態では、算出した舵角又は舵角の変化率が変化可能な範囲を超えている場合に、表示警告部12で警告し、操縦者に飛行制御則20から舵面・推力統合飛行制御則22への切り替えを促す形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、本発明は、算出した舵角又は舵角の変化率が変化可能な範囲を超えている場合に、操縦者が切替部13を操作することなく、制御システム6が、自動的に飛行制御則20から舵面・推力統合飛行制御則22へ切り替える形態としてもよい。
また、上記各実施の形態で説明した切替要否判定プログラムの処理の流れも一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりすることができることは言うまでもない。
1 航空機
2 センサ
3 舵面
4 エンジン
5 操縦室
6 制御システム
10 操縦端
12 表示警告部
13 切替部
15 コンピュータ
16 アクチュエータ
17 エンジン制御装置
18 舵面故障損傷検出装置
19 スイッチ
20 飛行制御則
22 舵面・推力統合飛行制御則
23 応答調整用フィルタ
24 切替要否判定部
25 記憶部

Claims (7)

  1. 舵面の舵角を制御することによって飛行を制御する第1制御則、前記舵面の舵角及びエンジン推力を制御することによって飛行を制御する第2制御則の何れかで飛行を制御する制御手段と、
    前記舵面の少なくとも1つが機能不良であることを検出する舵面故障損傷検出手段と、
    前記舵面故障損傷検出手段によって前記舵面の機能不良が検出された場合に、前記舵面故障損傷検出手段による検出結果に基づいて、必要最低限の飛行特性を実現するために要する前記舵角及び前記舵角の変化率を算出する算出手段と、
    前記算出手段によって算出された前記舵角又は前記舵角の変化率が変化可能な範囲を超えているか否かを判定することによって、前記第1制御則から前記第2制御則への切り替えの要否を判定する判定手段と、
    を備えた航空機の制御システム。
  2. 前記制御手段は、前記舵面故障損傷検出手段によって前記舵面の機能不良が検出された場合であって、前記算出手段によって算出された前記舵角又は前記舵角の変化率が変化可能な範囲を超えていない場合に、前記舵面故障損傷検出手段によって機能不良が検出された前記舵面を使用しない又は使用の程度を低くするように、前記第1制御則を再構成し、前記算出手段によって算出された前記舵角又は前記舵角の変化率が変化可能な範囲を超えた場合に、前記第1制御則から前記第2制御則へ切り替える請求項1記載の航空機の制御システム。
  3. 前記算出手段は、航空機の運動特性を示す応答モデルに基づいて算出した航空機の機体軸周りの角速度及び角加速度から、航空機の必要モーメント変化量を算出し、算出した必要モーメント変化量を満たす前記舵角及び前記舵角の変化率を算出する請求項1又は請求項2記載の航空機の制御システム。
  4. 前記算出手段は、航空機の必要モーメント変化量を、エンジンのジャイロモーメントの効果を加味して算出する請求項3記載の航空機の制御システム。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の航空機の制御システムを備えた航空機。
  6. 舵面の舵角を制御することによって飛行を制御する第1制御則、前記舵面の舵角及びエンジン推力を制御することによって飛行を制御する第2制御則の何れかで飛行を制御する制御手段と、前記舵面の少なくとも1つが機能不良であることを検出する舵面故障損傷検出手段と、を備えた航空機の制御プログラムであって、
    コンピュータを、
    前記舵面故障損傷検出手段によって前記舵面の機能不良が検出された場合に、前記舵面故障損傷検出手段による検出結果に基づいて、必要最低限の飛行特性を実現するために要する前記舵角及び前記舵角の変化率を算出する算出手段及び、
    前記算出手段によって算出された前記舵角又は前記舵角の変化率が変化可能な範囲を超えているか否かを判定することによって、前記第1制御則から前記第2制御則への切り替えの要否を判定する判定手段と、
    して機能させるための航空機の制御プログラム。
  7. 舵面の舵角を制御することによって飛行を制御する第1制御則、前記舵面の舵角及びエンジン推力を制御することによって飛行を制御する第2制御則の何れかで飛行を制御する制御手段と、前記舵面の少なくとも1つが機能不良であることを検出する舵面故障損傷検出手段と、を備えた航空機の制御方法であって、
    前記舵面故障損傷検出手段によって前記舵面の機能不良が検出された場合に、前記舵面故障損傷検出手段による検出結果に基づいて、必要最低限の飛行特性を実現するために要する前記舵角及び前記舵角の変化率を算出する第1工程と、
    前記第1工程によって算出された前記舵角又は前記舵角の変化率が変化可能な範囲を超えているか否かを判定することによって、前記第1制御則から前記第2制御則への切り替えの要否を判定する第2工程と、
    を含む航空機の制御方法。
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