JP5811931B2 - 位相モノパルスレーダ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、位相モノパルスレーダ装置に係り、特に、複数の受信アンテナ間でのそれぞれ受信された受信信号の位相差に基づいてターゲットの方位を検出するうえで好適な位相モノパルスレーダ装置に関する。
従来、送信信号を送信する送信アンテナと、送信信号がターゲットで反射された反射波を受信信号としてそれぞれ受信する複数の受信アンテナと、を備える位相モノパルスレーダ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。位相モノパルスレーダ装置は、複数の受信アンテナでそれぞれ送信信号の反射波を受信して、それら複数の受信アンテナ間での受信信号の位相差を演算し、その演算した位相差に基づいてターゲットの方位を検出する。
特開2003−248054号公報
ところで、送信信号が同一ターゲットの複数の異なる箇所(例えば、2つの反射点)で反射した場合、各受信アンテナはそれぞれ、それらの反射点で反射した反射波を受信信号としてそれぞれ受信する。この際、複数の受信アンテナに受信される受信信号はそれぞれ、反射点ごとの反射波が合成されたものとなる。反射点ごとの反射波がそれぞれ低周波のビート信号に変換されて高速フーリエ変換(FFT)処理されると、各周波数スペクトラム間では、反射波のビート周波数のうち振幅ピークが生じるピーク周波数が互いに異なるものとなる。
各反射点までの距離の差がレーダ装置の有する距離分解能以下の差である場合は、反射点ごとの反射波のビート信号の振幅の周波数スペクトラムの領域が互いに重なり合う。かかる事態が発生する場合、位相モノパルスレーダ装置において、各反射点からの反射波が合成されて受信信号として受信されると、受信アンテナ側からはそれら2つの反射点の中間に位置する方位から反射波が反射してきたように見えるのが一般的である。
しかし、反射点とレーダ装置との距離が変化する状況において、2つの反射点からの反射波同士が干渉することなどに起因して、受信アンテナ側からはそれら2つの反射点の中間に位置する方位とは大きく異なる方位から反射波が反射してきたように見えることがある。かかる事態が発生したときに、その2つの反射点の間の方位とは大きく異なる方位にターゲットが存在していると判定するものとすると、ターゲット方位が誤検知されるので、ターゲット位置が誤検知され、その後の処理を適切に継続することができなくなってしまう。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、ターゲット方位の検知精度を向上させた位相モノパルスレーダ装置を提供することを目的とする。
上記の目的は、送信信号を送信する送信アンテナと、前記送信信号の反射波を受信信号としてそれぞれ受信する複数の受信アンテナと、前記複数の受信アンテナ間でのそれぞれ受信される受信信号の位相差に基づいてターゲットの方位を検出するターゲット方位検出手段と、前記複数の受信アンテナで受信される受信信号の周波数スペクトラムのピーク周波数前後の所定周波数範囲において前記位相差の最大値と最小値との差が所定値以上である場合に、該受信信号の何れかに位相反転が生じていると判別する位相反転判別手段と、前記位相反転判別手段により前記位相反転が生じていると判別される場合に、前記位相差に基づく前記方位をターゲット方位として用いない検出対象除外手段と、を備える位相モノパルスレーダ装置により達成される。
また、上記の目的は、送信信号を送信する送信アンテナと、前記送信信号の反射波を受信信号としてそれぞれ受信する複数の受信アンテナと、前記複数の受信アンテナ間でのそれぞれ受信される受信信号の位相差に基づいてターゲットの方位を検出するターゲット方位検出手段と、前記受信アンテナごとの、受信される受信信号の周波数スペクトラムのピーク周波数前後の所定周波数範囲における受信信号の位相変化量を積算した積算値の差が所定値以上である場合に、該受信信号の何れかに位相反転が生じていると判別する位相反転判別手段と、前記位相反転判別手段により前記位相反転が生じていると判別される場合に、前記位相差に基づく前記方位をターゲット方位として用いない検出対象除外手段と、を備える位相モノパルスレーダ装置により達成される。
また、上記の目的は、送信信号を送信する送信アンテナと、前記送信信号の反射波を受信信号としてそれぞれ受信する複数の受信アンテナと、前記複数の受信アンテナ間でのそれぞれ受信される受信信号の位相差に基づいてターゲットの方位を検出するターゲット方位検出手段と、前記複数の受信アンテナで受信される受信信号の周波数スペクトラムのピーク周波数前後の所定周波数範囲において該受信信号の何れかに周波数推移に対する位相反転が生じているか否かを判別する位相反転判別手段と、前記位相反転判別手段により前記位相反転が生じていると判別される場合に、前記位相差に基づく前記方位をターゲット方位として用いない検出対象除外手段と、を備える位相モノパルスレーダ装置により達成される。
本発明によれば、ターゲット方位の検知精度を向上させることができる。
本発明の第1実施例である位相モノパルスレーダ装置のブロック構成図である。 本実施例の位相モノパルスレーダ装置において実行される方位検出処理を説明するための図である。 位相モノパルスレーダ装置において方位検出に誤差が発生する現象を説明するための図である。 送信信号を反射するターゲットの反射点が2箇所存在する場合に、各反射点からの反射波を受信して得られる受信信号のビート信号の振幅及び位相、並びに、各反射点からの受信信号を合成した合成波の振幅及び位相を表した図である。 本実施例の位相モノパルスレーダ装置において実行される制御ルーチンの一例のフローチャートである。 両受信アンテナ間での各反射点からの反射波を合成した受信信号の位相差の、周波数に対する変化を、受信信号のピーク周波数近傍で位相反転が生じていない場合(A)と生じている場合(B)とで比較した図である。 本実施例の位相モノパルスレーダ装置による効果を説明するための図である。 本発明の第2実施例である位相モノパルスレーダ装置のブロック構成図である。 両受信アンテナでの各反射点からの反射波を合成した受信信号の位相の、ピーク周波数fr近傍の周波数に対する変化を、受信信号のピーク周波数近傍で位相反転が生じていない場合(A)と生じている場合(B)とで比較したフェーザ表示図である。
以下、図面を用いて、本発明に係る位相モノパルスレーダ装置の具体的な実施の形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施例である位相モノパルスレーダ装置10のブロック構成図を示す。本実施例の位相モノパルスレーダ装置10は、例えば車両に搭載されており、自車両の周囲(前方や後方,側方など)に存在するターゲット(目標物)の距離と方位(角度)θとを検出する。位相モノパルスレーダ装置10は、自車両に対するターゲットの位置(距離及び方位)を検出する例えばFM−CW方式のミリ波レーダ装置に適用される。
図1に示す如く、位相モノパルスレーダ装置10は、送信信号を送信する送信アンテナ12と、送信信号の反射波を受信信号として受信する受信アンテナ14と、を備えている。送信アンテナ12には、発振器16を介して信号生成回路18が接続されている。信号生成回路18は、発振器16を制御して所望の送信信号を生成し、その生成した送信信号を送信アンテナ12から送信させる。送信信号は、送信アンテナ12から自車両周辺の所定検知領域内に送信される。自車両周辺の所定検知領域内にターゲットが存在すると、送信アンテナ12から送信された送信信号は、そのターゲットに反射して自位相モノパルスレーダ装置10に戻ってくる。
上記した受信アンテナ14は、2つの受信アンテナ14−1,14−2からなる。すなわち、位相モノパルスレーダ装置10は、2つの受信アンテナ14−1,14−2を備えている。受信アンテナ14−1と受信アンテナ14−2とは、水平方向に所定距離dだけ離れて配置されている。送信アンテナ12からの送信信号がターゲットで反射すると、その反射波は、2つの受信アンテナ14−1,14−2に受信信号として受信される。
受信アンテナ14−1には高周波(RF)回路20−1が、また、受信アンテナ14−2には高周波回路20−2が、それぞれ接続されている。各高周波回路20−1,20−2はそれぞれ、受信アンテナ14−1,14−2に受信された受信信号を送信信号によって低周波のビート信号に変換する。RF回路20−1にはFFT処理部(信号解析部)22−1が、また、RF回路20−2にはFFT処理部22−2が、それぞれ接続されている。各FFT処理部22−1,22−2はそれぞれ、高周波回路20−1,20−2からのビート信号についてFFT(高速フーリエ変換)処理を行う。かかるFFT処理が行われると、周波数ごとのビート信号の振幅|u|及び位相∠uを表す周波数スペクトラムが生成される。
FFT処理部22−1,22−2には、ターゲット検出部24が接続されている。ターゲット検出部24は、ピーク検出部26及び位相差検出部28を有している。ピーク検出部26には、各FFT処理部22−1,22−2それぞれで得られた、周波数ごとの振幅|u|を示す周波数スペクトラムデータが供給される。ピーク検出部26は、受信アンテナ14−1,14−2に受信される受信信号ごとの周波数スペクトラムデータに基づいて、受信アンテナ14−1,14−2に受信される受信信号のビート信号の周波数ごとの振幅|u|を検出し、振幅がピークとなるピーク周波数を算出する。
また、位相差検出部28には、各FFT処理部22−1,22−2それぞれで得られた、周波数ごとの位相∠uを示す周波数スペクトラムデータが供給される。位相差検出部28は、受信アンテナ14−1,14−2に受信される受信信号ごとの周波数スペクトラムデータに基づいて、受信アンテナ14−1,14−2に受信される各受信信号のビート信号の位相の差分(位相差)Δφを算出する。
ターゲット検出部24は、受信アンテナ14−1,14−2に受信される受信信号のビート信号のピーク周波数に基づいて、自車両からターゲットまでの距離を検出すると共に、受信アンテナ14−1,14−2に受信される各受信信号のビート信号の位相差Δφに基づいて、自車両周囲に存在するターゲットの方位(角度)θを検出する。
ターゲット検出部24は、また、ピーク検出部26及び位相差検出部28に接続される位相反転検出部30を有している。位相反転検出部30には、受信アンテナ14−1,14−2での受信信号のピーク周波数データ及び両受信信号の位相差Δφデータが供給される。位相反転検出部30は、それらのピーク周波数及び位相差Δφに基づいて、ピーク周波数近傍で両受信信号のうち何れか一方の受信信号に位相反転が生じているか否かを検出する。
図2は、本実施例の位相モノパルスレーダ装置10において実行される方位検出処理を説明するための図を示す。尚、図2(A)には2つの受信アンテナ14−1,14−2間の受信位相差Δφと方位θとの関係を、また、図2(B)には2つの受信アンテナ14−1,14−2間の受信位相差φのベクトル表示を、それぞれ示す。
受信アンテナ14−1,14−2での2つのビート信号の位相差Δφは、次式(1)で表される。但し、λは電波の波長であり、dは受信アンテナ14−1,14−2間の距離である。
Figure 0005811931
また、各受信アンテナ14−1,14−2のビート信号をFFT処理した後のピーク周波数の位相は、図2(B)に示す如く実数/虚数軸上でベクトル表現されるので(ベクトルA及びベクトルB)、2つの受信アンテナ14−1,14−2間の受信位相差Δφは、次式(2)で表される。
Figure 0005811931
従って、本実施例において、ターゲット検出部24は、上記(1)式及び(2)式より求まる次式(3)に従って、ターゲットの方位(角度)θを検出する。
Figure 0005811931
図3は、位相モノパルスレーダ装置において方位検出に誤差が発生する現象を説明するための図を示す。また、図4は、送信信号を反射するターゲットの反射点が2箇所存在する場合に、各反射点からの反射波を受信して得られる受信信号のビート信号の振幅及び位相、並びに、各反射点からの受信信号を合成した合成波の振幅及び位相を表した図を示す。
位相モノパルスレーダ装置10において、送信アンテナ12から送信された送信信号が同一ターゲット40の複数の異なる箇所(以下、反射点P及び反射点Qとする。)で反射した場合、それらの各反射点P,Qで反射した反射波はそれぞれ、各受信アンテナ14−1,14−2に受信信号として受信される。反射点P,Qごとの反射波がそれぞれビート信号に変換されてFFT処理されると、図4(A)に示す如く、各周波数スペクトルでは反射点P,Qごとに振幅ピークが現れて、それらの振幅ピークが生じるピーク周波数fp,fqが互いに異なるものとなる。
自レーダ装置10と反射点Pとの距離と自レーダ装置10と反射点Qとの距離との差が自レーダ装置10の有する距離分解能以下の差である場合は、図4(A)に示す如く、各反射点P,Qからの反射波のビート信号の周波数スペクトラムの領域が互いに重なり合う。かかる状況においては、受信アンテナ14−1,14−2に実際に受信される受信信号が、各反射点P,Qからの反射波を合成した合成波であるので、その実際の受信信号のビート信号の周波数スペクトルでは、上記したピーク周波数fp,fqの中間の周波数frで振幅ピークが生じるようになる。
各反射点P,Qからの反射波を合成した受信信号のピーク周波数fr前後において、両受信アンテナ14−1,14−2の受信信号の位相は共にあまり大きく変化しないのが一般的であるので、その位相差Δφは、大きく変化せず、反射点P,Qごとの位相差Δφp,Δφqの中間の値になることがほとんどである。この場合、2つの反射点P,Qからの反射波を合成した合成波が受信信号として受信アンテナ14−1,14−2に受信されると、自レーダ装置10側からは、それら2つの反射点P,Qの中間に位置する点Rの方位から反射波が反射してきたように見えるのが一般的である。
しかし、例えばターゲットが相対移動するときなど、反射点と自レーダ装置10との距離が変化する状況では、反射点P,Qからの反射波同士が干渉することなどに起因して、上記した合成波のピーク周波数fr前後で、受信アンテナ14−1,14−2の受信信号のうちの何れか一方が360°位相反転し、両受信信号の位相差Δφが大きく変化することがある。この場合、2つの反射点P,Qからの反射波を合成した合成波が受信信号として受信アンテナ14−1,14−2に受信されると、自レーダ装置10側からは、それら2つの反射点P,Qの中間に位置する点Rとは大きく異なる点Sの方位から反射波が反射してきたように見えることがある。かかる事態が生じたときにその2つの反射点P,Qの中間に位置する点Rとは大きく異なる点Sの方位にターゲットが存在していると判定するものと、ターゲット方位が誤検知されるので、ターゲット位置が誤検知されて、その後の制御処理(例えば、ターゲットの追尾処理や移動軌跡推定処理,警報出力や強制ブレーキなどの衝突回避制御など)を適切に継続することができなくなってしまう。
そこで、本実施例の位相モノパルスレーダ装置10においては、2つの受信アンテナ14−1,14−2に受信される受信信号のビート信号のピーク周波数fr近傍でそれら2つの受信アンテナ14−1,14−2での受信信号のうち何れか一方の受信信号に位相反転が生じた場合に、その位相反転が生じた受信信号を少なくとも含む受信信号をターゲット方位検出に用いないこと、すなわち、両受信信号の位相差に基づいて検出される方位を自車両に対してターゲットが位置する方位として用いないことで、そのターゲット方位の検知精度を向上させることとしている。以下、図5乃至図7を参照して、本実施例の特徴部について説明する。
図5は、本実施例の位相モノパルスレーダ装置10において実行される制御ルーチンの一例のフローチャートを示す。図6は、両受信アンテナ14−1,14−2間での各反射点からの反射波を合成した受信信号の位相差の、周波数に対する変化を、受信信号のピーク周波数近傍で位相反転が生じていない場合(A)と生じている場合(B)とで比較した図を示す。また、図7は、本実施例の位相モノパルスレーダ装置10による効果を説明するための図を示す。図7(A)には本実施例の位相モノパルスレーダ装置10と対比される対比装置によるターゲット方位検出の結果を、また、図7(B)には本実施例の位相モノパルスレーダ装置10によるターゲット方位検出の結果を、それぞれ示す。
本実施例の位相モノパルスレーダ装置10においては、送信アンテナ12からの送信信号の放射後、その送信信号がターゲットで反射してその反射波が受信アンテナ14−1,14−2に受信されると(ステップ100)、受信アンテナ14−1,14−2ごとの受信信号がそれぞれ、高周波回路20−1,20−2において低周波のビート信号に変換された後、FFT処理部22−1,22−2においてFFT処理により周波数スペクトラムに変換される(ステップ102)。
受信アンテナ14−1,14−2に受信された各受信信号の周波数スペクトラムの振幅データはそれぞれ、ピーク検出部26に供給される。ピーク検出部26は、各受信信号の振幅データに基づいて、受信信号において振幅がピークとなるピーク周波数frを算出する(ステップ104)。また、上記の各受信信号の周波数スペクトラムの位相データはそれぞれ、位相差検出部28に供給される。位相差検出部28は、各受信信号の位相データに基づいて、周波数ごとのそれら各受信信号の位相の差分(位相差)Δφを算出する(ステップ106)。
上記の如く算出したピーク周波数fr及び位相差Δφのデータは、位相反転検出部30に供給される。位相反転検出部30は、ピーク検出部26にて算出された受信信号のピーク周波数frと、位相差検出部28にて算出された周波数ごとの両受信アンテナ14−1,14−2での受信信号の位相差Δφと、に基づいて、そのピーク周波数fr近傍で両受信アンテナ14−1,14−2での受信信号のうち何れか一方の受信信号に位相反転が生じているか否かを判別する(ステップ108)。
受信信号のピーク周波数fr近傍で両受信アンテナ14−1,14−2での受信信号のうち何れか一方の受信信号に位相反転が生じていないときは、図6(A)に示す如く、そのピーク周波数fr近傍で両受信信号の位相差Δφがあまり大きく変動することはない。一方、その位相反転が生じているときは、図6(B)に示す如く、そのピーク周波数fr近傍で両受信信号の位相差Δφがその位相反転に起因して大きく変動する。
位相反転検出部30は、上記したステップ108において位相反転が生じているか否かを判別するうえで、まず、上記のピーク周波数fr近傍での両受信信号の位相差Δφをサーチする。具体的には、上記のピーク周波数frを中心にして予め規定される所定の周波数範囲(fr−C〜fr+C)の区間で両受信信号の位相差Δφの最大値Δφmax及び最小値Δφminを求める。そして、その位相差Δφの最大値Δφmaxと最小値Δφminとの差が所定閾値以上であるか否かを判別する。尚、この所定閾値は、受信アンテナ14−1,14−2での受信信号の何れか一方の位相に360°の反転が生じたときに両受信信号の位相差として生じ得る最小の値である。
位相反転検出部30は、上記した位相差Δφの最大値Δφmaxと最小値Δφminとの差が所定閾値以上でないと判別した場合は、両受信アンテナ14−1,14−2での受信信号が共にピーク周波数fr近傍で位相反転していないと判定する。一方、上記した位相差Δφの最大値Δφmaxと最小値Δφminとの差が所定閾値以上であると判別した場合は、両受信アンテナ14−1,14−2での受信信号のうち何れか一方がピーク周波数fr近傍で位相反転していると判定する。
ターゲット検出部24は、位相反転検出部30が上記したステップ108において受信信号のピーク周波数fr近傍で両受信アンテナ14−1,14−2での受信信号のうち何れか一方の受信信号に位相反転が生じていないと判別した場合は、通常どおり、両受信アンテナ14−1,14−2に受信された受信信号のピーク周波数fr及び位相差Δφに基づいて、自車両周囲のターゲットの距離及び方位を算出してその位置を検出する(ステップ110)。そして、検出したターゲット位置に基づく制御処理を実行する(ステップ112)。尚、この制御処理としては、例えば、その検出したターゲット位置を用いて、ターゲットを追尾する追尾処理やターゲットの移動軌跡を推定する移動軌跡推定処理,ターゲット位置に基づく警報出力や強制ブレーキなどの衝突回避制御などである。
一方、ターゲット検出部24は、位相反転検出部30が上記したステップ108において受信信号のピーク周波数fr近傍で両受信アンテナ14−1,14−2での受信信号のうち何れか一方の受信信号に位相反転が生じていると判別した場合は、それら両受信信号を方位検出対象の受信信号から除外し、それら両受信信号の位相差Δφに基づいて検出される方位を制御処理に用いるターゲット方位として用いない(ステップ114)。かかる方位検出対象除外処理を行った場合は、それら両受信信号を用いることなく制御処理を行い(例えば、過去の受信信号を用いて制御処理を継続し)、或いは、制御処理自体を中断する。
このように、本実施例の位相モノパルスレーダ装置10においては、2つの受信アンテナ14−1,14−2に受信される受信信号の周波数スペクトルのピーク周波数frを中心とした所定の周波数範囲(fr−C〜fr+C)の区間で両受信信号の位相差Δφの最大値Δφmaxと最小値Δφminとの差が所定閾値未満であることで、ピーク周波数fr近傍で両受信信号の位相差Δφの変化量が所定値未満である場合は、ピーク周波数fr近傍で両受信信号の何れも位相反転が生じていないとして、通常どおり、両受信信号の位相差Δφに基づいてターゲットの存在する方位を検出し、その検出方位をターゲット方位として用いて制御処理を実行する。
一方、上記のピーク周波数frを中心とした所定の周波数範囲の区間で両受信信号の位相差Δφの最大値Δφmaxと最小値Δφminとの差が所定閾値以上であることで、ピーク周波数fr近傍で両受信信号の位相差Δφの変化量が所定値以上である場合は、ピーク周波数fr近傍で両受信信号の何れか一方に位相反転が生じているとして、両受信信号を方位検出対象の受信信号から除外し、それら両受信信号の位相差Δφに基づいて検出される方位を制御処理に用いるターゲット方位として用いない。
このため、本実施例の位相モノパルスレーダ装置10によれば、送信アンテナ12から送信された送信信号が同一ターゲットの複数の反射点(具体的には、距離差が小さい複数の反射点)で反射して、受信アンテナ14−1,14−2それぞれにそれら複数の反射点から反射される反射波を合成した合成波が受信信号として受信される場合、その受信信号のピーク周波数fr近傍で受信アンテナ14−1,14−2での両受信信号のうち何れか一方の受信信号に位相反転が生じたときは、受信アンテナ14−1,14−2に同時期に受信される両受信信号がターゲット方位検出に用いられない。
かかる本実施例の装置構成によれば、受信アンテナ14−1,14−2での受信信号のピーク周波数fr近傍で両受信信号のうち何れか一方の受信信号に位相反転が生じたときでもそれらの受信信号が共にターゲット方位検出に用いられる装置の構成(図7(A)参照)とは異なり、同一ターゲットの複数の反射点の中間に位置する方位とは大きく異なる方位がターゲット方位として用いられる機会を減らすことができる(図7(B)参照)。従って、本実施例の位相モノパルスレーダ装置10によれば、ターゲット方位の検出を精度よく行うことができ、そのターゲット方位の検知精度を向上させることができ、その結果として、検出されるターゲット方位を用いた制御処理を適切に実行させることが可能となっている。
尚、上記の第1実施例においては、ターゲット検出部24が、2つの受信アンテナ14−1,14−2に受信される各受信信号のビート信号の位相差Δφに基づいて、自車両周囲に存在するターゲットの方位(角度)θを検出することにより特許請求の範囲に記載した「ターゲット方位検出手段」が、図5に示すルーチン中ステップ108の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「位相反転判別手段」が、ステップ114の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「検出対象除外手段」が、それぞれ実現されている。
上記した第1実施例では、2つの受信アンテナ14−1,14−2に受信される受信信号のビート信号のピーク周波数fr近傍でそれら2つの受信アンテナ14−1,14−2での受信信号のうち何れか一方の受信信号に位相反転が生じているか否かを判別するのに、そのピーク周波数fr前後で両受信信号の位相差Δφの変化量が所定値以上であるか否か具体的には両受信信号の位相差Δφの最大値Δφmaxと最小値Δφminとの差が所定閾値以上であるか否かの判別結果を用いることとしている。これに対して、本発明の第2実施例においては、別の手法で上記の位相反転が生じているか否かの判別を行うこととしている。
図8は、本発明の第2実施例である位相モノパルスレーダ装置100のブロック構成図を示す。尚、図8において、上記図1に示す構成と同一の構成を示す部分については、同一の符号を付してその説明を省略又は簡略する。また、図9は、両受信アンテナ14−1,14−2での各反射点からの反射波を合成した受信信号の位相の、ピーク周波数fr近傍(fr−C〜fr+C)の区間の周波数に対する変化を、受信信号のピーク周波数fr近傍で位相反転が生じていない場合(A)と生じている場合(B)とで比較したフェーザ表示図を示す。
本実施例の位相モノパルスレーダ装置100において、FFT処理部22−1,22−2には、ターゲット検出部102が接続されている。ターゲット検出部102は、ピーク検出部26及び位相差検出部(図示せず)を有している。ターゲット検出部102は、受信アンテナ14−1,14−2に受信される受信信号のビート信号のピーク周波数に基づいて、自車両からターゲットまでの距離を検出すると共に、受信アンテナ14−1,14−2に受信される各受信信号のビート信号の位相差Δφに基づいて、自車両周囲に存在するターゲットの方位(角度)θを検出する。
ターゲット検出部102は、また、積算演算部104を有している。積算演算部104は、FFT処理部22−1に接続される積算演算部104−1と、FFT処理部22−2に接続される積算演算部104−2と、からなる。また、積算演算部104−1,104−2には、上記のピーク検出部26が接続されている。積算演算部104−1,104−2には、FFT処理部22−1,22−2で得られた、周波数ごとの位相∠uを示す周波数スペクトラムデータが供給されると共に、ピーク検出部26で得られたピーク周波数データが供給される。
各積算演算部104−1,104−2はそれぞれ、受信信号のピーク周波数fr近傍での、対応する受信アンテナ14−1,14−2に受信される受信信号のビート信号の位相の変化量を積算する処理を行う。すなわち、積算演算部104−1,104−2は、受信アンテナ14−1,14−2に受信される受信信号ごとに、受信信号のピーク周波数frを中心にして予め規定される所定の周波数範囲(fr−D〜fr+D)の区間での対応の受信信号のビート信号の位相の変化量を積算する。かかる積算が行われると、受信アンテナ14−1,14−2ごとにそれぞれ、ピーク周波数fr近傍の所定の周波数範囲の区間での受信信号の位相変化の積算量が測定されることとなる。
積算演算部104−1,104−2には、積算差検出部106が接続されている。積算差検出部106には、各積算演算部104−1,104−2それぞれで得られた、受信アンテナ14−1,14−2ごとの、ピーク周波数fr近傍の所定の周波数範囲の区間での受信信号の位相変化の積算量データが供給される。積算差検出部106は、積算演算部104−1,104−2それぞれからの積算量データに基づいて、受信アンテナ14−1,14−2間の、ピーク周波数fr近傍の同じ所定の周波数範囲の区間での受信信号の位相変化の積算量の差分を算出する。
ターゲット検出部102は、また、ピーク検出部26及び積算差検出部106に接続される位相反転検出部108を有している。位相反転検出部108には、受信アンテナ14−1,14−2での受信信号のピーク周波数データ及び上記の受信信号の位相変化の積算量の差分データが供給される。位相反転検出部108は、ピーク検出部26にて算出された受信信号のピーク周波数と、積算差検出部106にて算出された受信アンテナ14−1,14−2間の、ピーク周波数fr近傍の同じ所定の周波数範囲の区間での受信信号の位相変化の積算量の差に基づいて、そのピーク周波数fr近傍で両受信アンテナ14−1,14−2での受信信号のうち何れか一方の受信信号に位相反転が生じているか否かを判別する。
受信信号のピーク周波数fr近傍で両受信アンテナ14−1,14−2での受信信号のうち何れか一方の受信信号に位相反転が生じていないときは、図9(A)に示す如く、そのピーク周波数fr近傍での各受信信号の位相の積算量の差があまり大きくない。一方、その位相反転が生じているときは、図9(B)に示す如く、そのピーク周波数fr近傍での各受信信号の位相の積算量の差がその位相反転に起因して大きくなる。
位相反転検出部108は、ピーク周波数fr近傍で両受信アンテナ14−1,14−2での受信信号のうち何れか一方の受信信号に位相反転が生じているか否かを判別するうえで、受信アンテナ14−1,14−2間の、ピーク周波数fr近傍の同じ所定の周波数範囲の区間での受信信号の位相変化の積算量の差が所定値以上であるか否かを判別する。尚、この所定値は、受信アンテナ14−1,14−2での受信信号の何れか一方の位相に360°の反転が生じたときに所定の周波数範囲の区間での各受信信号の位相変化の積算量の差として生じ得る最小の値である。
ターゲット検出部102は、位相反転検出部108が上記の位相変化の積算量の差が所定値未満であることによりピーク周波数fr近傍で両受信アンテナ14−1,14−2での受信信号のうち何れか一方の受信信号に位相反転が生じていないと判別した場合は、通常どおり、両受信アンテナ14−1,14−2に受信された受信信号のピーク周波数fr及び位相差Δφに基づいて、自車両周囲のターゲットの距離及び方位を算出してその位置を検出し、その検出したターゲット位置に基づく制御処理を実行する。
一方、ターゲット検出部102は、位相反転検出部108が上記の位相変化の積算量の差が所定値以上であることによりピーク周波数fr近傍で両受信アンテナ14−1,14−2での受信信号のうち何れか一方の受信信号に位相反転が生じていると判別した場合は、少なくとも位相反転が生じた受信信号を含む受信信号を方位検出対象の受信信号から除外し、両受信信号の位相差Δφに基づいて検出される方位を制御処理に用いるターゲット方位として用いない。
このように、本実施例の位相モノパルスレーダ装置100においては、2つの受信アンテナ14−1,14−2間の、ピーク周波数fr近傍の同じ所定の周波数範囲(fr−D〜fr+D)の区間での受信信号の位相変化の積算量の差が所定値未満である場合は、ピーク周波数fr近傍で両受信信号の何れも位相反転が生じていないとして、通常どおり、両受信信号の位相差Δφに基づいてターゲットの存在する方位を検出し、その検出方位をターゲット方位として用いて制御処理を実行する。
一方、2つの受信アンテナ14−1,14−2間の、ピーク周波数fr近傍の同じ所定の周波数範囲(fr−D〜fr+D)の区間での受信信号の位相変化の積算量の差が所定値以上である場合は、ピーク周波数fr近傍で両受信信号の何れか一方に位相反転が生じているとして、少なくとも位相反転が生じた受信信号を含む受信信号を方位検出対象の受信信号から除外し、それら両受信信号の位相差Δφに基づいて検出される方位を制御処理に用いるターゲット方位として用いない。
このため、本実施例の位相モノパルスレーダ装置100においても、送信アンテナ12から送信された送信信号が同一ターゲットの複数の反射点(具体的には、距離差が小さい複数の反射点)で反射して、受信アンテナ14−1,14−2それぞれにそれら複数の反射点から反射される反射波を合成した合成波が受信信号として受信される場合、その受信信号のピーク周波数fr近傍で受信アンテナ14−1,14−2での両受信信号のうち何れか一方の受信信号に位相反転が生じたときは、少なくともその位相反転が生じた受信信号或いは受信アンテナ14−1,14−2に同時期に受信される両受信信号がターゲット方位検出に用いられない。
かかる本実施例の装置構成においても、同一ターゲットの複数の反射点の中間に位置する方位とは大きく異なる方位がターゲット方位として用いられる機会を減らすことができる。従って、本実施例の位相モノパルスレーダ装置100においても、ターゲット方位の検出を精度よく行うことができ、そのターゲット方位の検知精度を向上させることができ、その結果として、検出されるターゲット方位を用いた制御処理を適切に実行させることが可能となっている。
尚、上記の第2実施例においては、ターゲット検出部102及び位相反転検出部108が、2つの受信アンテナ14−1,14−2間の、ピーク周波数fr近傍の同じ所定の周波数範囲(fr−D〜fr+D)の区間での受信信号の位相変化の積算量の差が所定値以上である場合に、ピーク周波数fr近傍で両受信信号の何れか一方に位相反転が生じていると判別することにより特許請求の範囲に記載した「位相反転判別手段」が実現されている。
ところで、上記の第2実施例においては、ピーク周波数fr近傍の同じ所定の周波数範囲(fr−D〜fr+D)の区間での受信信号の位相変化の積算量を測定したうえで、2つの受信アンテナ14−1,14−2間のその積算量の差が所定値以上であるか否かを判別して、ピーク周波数fr近傍で両受信信号の何れか一方に位相反転が生じていると判別することとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、位相が反転する受信アンテナ14−1,14−2のみ受信信号の位相変化の積算量が360°(2π)を超えるように周波数範囲(fr−D〜fr+D)の区間を規定する値Dを適切に設定し、位相反転が生じた場合に一方の受信アンテナ14−1,14−2の受信信号の位相軌跡が360°(2π)以上回転して交差するようにすると、上記の積算量を測定することなく、上記の位相軌跡が360°(2π)以上回転して交差するか否かに基づいて、ピーク周波数fr近傍で両受信信号の何れか一方に位相反転が生じているか否かを判別することとしてもよい。
また、上記の第1及び第2実施例においては、受信アンテナ14が2つの受信アンテナ14−1,14−2からなるものとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、3つ以上の受信アンテナ14−1,・・・,14−n(n≧3)からなるものとしてもよい。
10,100 位相モノパルスレーダ装置
12 送信アンテナ
14,14−1,14−2 受信アンテナ
24,102 ターゲット検出部
26 ピーク検出部
28 位相差検出部
30,108 位相反転検出部
104,104−1,104−2 積算演算部
106 積算差検出部
Δφ 位相差
θ 方位

Claims (5)

  1. 送信信号を送信する送信アンテナと、
    前記送信信号の反射波を受信信号としてそれぞれ受信する複数の受信アンテナと、
    前記複数の受信アンテナ間でのそれぞれ受信される受信信号の位相差に基づいてターゲットの方位を検出するターゲット方位検出手段と、
    前記複数の受信アンテナで受信される受信信号の周波数スペクトラムのピーク周波数前後の所定周波数範囲において前記位相差の最大値と最小値との差が所定値以上である場合に、該受信信号の何れかに位相反転が生じていると判別する位相反転判別手段と、
    前記位相反転判別手段により前記位相反転が生じていると判別される場合に、前記位相差に基づく前記方位をターゲット方位として用いない検出対象除外手段と、
    を備えることを特徴とする位相モノパルスレーダ装置。
  2. 送信信号を送信する送信アンテナと、
    前記送信信号の反射波を受信信号としてそれぞれ受信する複数の受信アンテナと、
    前記複数の受信アンテナ間でのそれぞれ受信される受信信号の位相差に基づいてターゲットの方位を検出するターゲット方位検出手段と、
    前記受信アンテナごとの、受信される受信信号の周波数スペクトラムのピーク周波数前後の所定周波数範囲における受信信号の位相変化量を積算した積算値の差が所定値以上である場合に、該受信信号の何れかに位相反転が生じていると判別する位相反転判別手段と、
    前記位相反転判別手段により前記位相反転が生じていると判別される場合に、前記位相差に基づく前記方位をターゲット方位として用いない検出対象除外手段と、
    を備えることを特徴とする位相モノパルスレーダ装置。
  3. 送信信号を送信する送信アンテナと、
    前記送信信号の反射波を受信信号としてそれぞれ受信する複数の受信アンテナと、
    前記複数の受信アンテナ間でのそれぞれ受信される受信信号の位相差に基づいてターゲットの方位を検出するターゲット方位検出手段と、
    前記複数の受信アンテナで受信される受信信号の周波数スペクトラムのピーク周波数前後の所定周波数範囲において該受信信号の何れかに周波数推移に対する位相反転が生じているか否かを判別する位相反転判別手段と、
    前記位相反転判別手段により前記位相反転が生じていると判別される場合に、前記位相差に基づく前記方位をターゲット方位として用いない検出対象除外手段と、
    を備えることを特徴とする位相モノパルスレーダ装置。
  4. 前記検出対象除外手段は、前記位相反転判別手段により前記位相反転が生じていると判別される場合に、前記複数の受信アンテナで受信される受信信号を、前記ターゲット方位検出手段による方位検出対象から除外することを特徴とする請求項1乃至の何れか一項記載の位相モノパルスレーダ装置。
  5. 前記ピーク周波数に基づいてターゲットまでの距離を検出するターゲット距離検出手段を備えることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項記載の位相モノパルスレーダ装置。
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