JP2005009950A - レーダ装置 - Google Patents

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直人 寺田
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隆 藤井
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Abstract

【課題】FM−CW方式と位相比較モノパルス方式を用いたレーダ装置において、対象物までの距離と相対速度と方位の正確な認識を可能とする。
【解決手段】レーダ装置は、周波数変調した送信波を対象物に照射する送信手段と、対象物からの反射波を受信する複数の受信手段と、反射波を送信波と混合してビート信号を生成するビート信号生成手段と、前記ビート信号の零クロス点を検出して方位検出用の位相を求める位相計測手段とを含む。振動波形において検出が容易で確実に計測が行われる零クロス点に着目し、ビート信号の零クロス点P1,P2を検出して方位検出用の位相τを求める。また、周波数波形のピーク周波数から所定の帯域幅以外の周波数成分をカットするピークバンドパスフィルタ手段と、その出力波形を逆フーリエ変換した新たなビート信号を用いて零クロス点の検出を行うこともできる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、対象物までの距離と対象物の相対速度、及び方位を求めるレーダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、対象物までの距離とその相対速度を求める技術としてFM−CWレーダ技術が知られており、また、その対象物の方位を求める技術としてモノパルスレーダ技術が知られている。変調を行わない連続波(CW)レーダは、送受信信号間におけるドップラ周波数を計測して対象物の相対速度を精度良く計ることができるが距離計測ができない。FM−CWレーダは、CWレーダの長所をあまり損なわずに、距離を計測出来るようにしたものであり、CW信号に周波数変調(FM)を施した送信信号(送信波)を用いる。また、モノパルス方式のレーダは、1つのビーム位置で、1つのパルス(モノパルス)を処理して方位情報を得るものである。この方式は、受信時刻の異なる複数のビームを走査して計測する場合のような時間的な変動の影響を受けないため、高い方位精度が得られる。モノパルス方式には、振幅を検出する方式(振幅比較モノパルス)と位相を検出する方法(位相比較モノパルス)がある。
【0003】
FM−CW方式を用いた距離及び相対速度の測定について説明する。図10は従来及び本発明におけるFM−CWレーダの動作原理を示す。送信波WOは、図10の上段に示すように、周期1/fmの三角波に従って、その周波数が増大と減少を繰り返すようにFM変調される。このような送信波WOが送信波源に近づく対象物によって反射されると、その反射波WIは、ドップラ効果によってドップラ周波数fdだけ増加する。従って、送信波WOと反射波WIの周波数の差(の絶対値)、すなわちビート周波数fbは、FM変調におけるFM周波数が増加する変調区間でfb=|fr−fd|、減少する区間でfb=fr+fdとなる。ここでfrは、対象物との相対速度が無い場合のビート周波数である。
【0004】
また、送信波WOと反射波WIの時間遅れΔtは、レーダ波が対象物までの距離Rを往復する時間であり、光速Cを用いて、Δt=2R/Cとなる。これにより、距離Rが、R=Δt/2Cと求まる。また、図10から分かるように、Δt=fr/2fm/Δfの関係があるので、ビート周波数frが求まると距離が求まる。また、後述するように、送信波源の近傍に設けた複数のアンテナにより反射波を受信して、複数のビート信号を得て、そのビート信号の位相差から対象物の方位が求められる。
【0005】
FM−CWレーダ装置構成とその動作を説明する。図11は距離及び相対速度測定用のFM−CWレーダ装置100の構成を示す。まず、FM変調器101は送信波を三角波で周波数変調する。周波数変調された送信波WOは発振器102を経由して、送信アンテナ107から検知対象物に向けて放射される。検知対象物からの反射波WIが受信アンテナ108で受信される。受信信号と送信信号がミキサ109においてミキシングされる。ミキサ109の出力であるビート信号Sbが周波数・位相計測器110に導かれて、ビート信号Sbからビート周波数fbスペクトルが得られる。ビート信号Sbには目的信号以外のノイズが含まれているため、ピーク検出器104により、ビート周波数fbスペクトルから目的のピーク周波数、fr−fd(=fb1)、fr+fd(=fb2)を判定して検出する。
【0006】
続いて、距離演算器106において、前記変調周波数の増加する区間のビート周波数fb1と減少する区間のビート周波数fb2を用いて、次式により、対象物までの距離Rと対象物の相対速度Vが計算される。距離R=A(fb1+fb2)/2、相対速度V=B(fb1・fb2)/2、ただし、A、Bは定数である。以上のように、FM−CW方式のレーダでは、対象物までの距離とビート周波数が比例しているので、距離・速度特性を解析するには受信器出力におけるビート周波数を解析すればよい。
【0007】
距離及び相対速度を測定するレーダ装置の使用状況を説明する。図12は装置の概略平面配置を示す。アンテナSからの送信波を用いて領域Aに存在する対象物3の距離Rが測定される。従来、送信アンテナSを備えた送信系1つ、受信アンテナ1を備えた受信系1つを有して、送信アンテナSと受信アンテナ1による送受信信号により距離Rを検知し、検知対象物の位置を検出するレーダ装置が一般的である。送信から受信までの時間から距離Rは求めることができるが、検知対象物3の方位を求めることはできない。
【0008】
方位計測について説明する。図13は従来及び本発明の距離、相対速度、方位計測レーダの概略配置を示す。方位を検出するレーダの1方式として前述の位相比較モノパルス方式レーダがある。位相比較モノパルス方式は、図13に示すように、対象物3からの反射波を2個以上の受信アンテナ1、2で受信する方式である。受信アンテナ1、2の位置が互いに異なるので、受信アンテナ1、2間で角度差が生じる。この角度差を検出することで検知対象物の方位θを検出することができる。そのためビーム走査をすることなく方位θの検出が可能である。
【0009】
方位θの導出について説明する。2つの受信アンテナ1、2間の距離d、検知対象物3の方位θ、レーダ波の波長λに対し、2つの受信アンテナ1、2が受信する信号の位相差Δφは次式で表される。△φ=d・sinθ/λ。従って、対象物3の方位θは、θ=arcsin(△φ・λ/d)となる。このようにして受信信号の位相差Δφから対象物3の方位θを求めることができる。なお、ここでいう位相差Δφは、1波長(λ)に対するレーダ波の経路差(d・sinθ)の割合として定義されている。上記のようなFM−CW方式と位相比較モノパルス方式のレーダの応用として、自動車レーダ装置に用いるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0010】
【特許文献1】
特開平11−271433号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した図10〜図13や特許文献1に示されるようなレーダ装置において、さらに精度良く対象物の位置や運動状態を求めることが要求されている。例えば、道路走行中の車両が他の車両や環境物の相対運動状態を把握する場合のように、複数の対象物がほぼ同様の距離や位置、及び方位で存在している複雑な状況において、より測定精度が高く、かつ信頼性のあるレーダが必要とされる。
【0012】
本発明は、上記課題を解消するものであって、FM−CW方式と位相比較モノパルス方式を用いて検知対象物までの距離と相対速度と方位を正確に認識できる具体的なデータ処理方法を備えたレーダ装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために、請求項1の発明は、FM−CW方式を用いて対象物までの距離とその対象物の相対速度を検出し、位相モノパルス方式を用いて位相比較により前記対象物の方位を求めるレーダ装置において、周波数変調した送信波を対象物に照射する送信手段と、対象物からの反射波を受信する複数の受信手段と、反射波を送信波と混合してビート信号を生成するビート信号生成手段と、前記ビート信号の零クロス点を検出して方位検出用の位相を求める位相計測手段と、を含むレーダ装置である。
【0014】
請求項2の発明は、請求項1に記載のレーダ装置において、前記位相計測手段は、前記ビート信号の零クロス点を検出して方位検出用の位相を求めることに替えて、前記ビート信号の周波数スペクトルにおけるピーク周波数の位相から方位検出用の位相を求めるものである。
【0015】
請求項3の発明は、請求項1に記載のレーダ装置において、前記位相計測手段は、零クロス点の検出を行う前に前記ビート信号から雑音を除去する雑音除去手段を含むものである。
【0016】
請求項4の発明は、請求項1に記載のレーダ装置において、周波数波形のピーク周波数から所定の帯域幅以外の周波数成分をカットするピークバンドパスフィルタ手段と、前記ピークバンドパスフィルタ手段の出力波形を時間領域信号にする逆フーリエ変換手段とをさらに含み、前記ビート信号に前記ピークバンドパスフィルタ手段及び逆フーリエ変換手段による処理を施した新たなビート信号を用いて前記零クロス点の検出を行うものである。
【0017】
請求項5の発明は、請求項1に記載のレーダ装置において、前記ビート信号に所定の周波数帯域ごとに区切ったバンドパスフィルタをかけてそれぞれの信号を出力する手段をさらに含み、前記ビート信号に前記フィルタ処理して出力された新たなビート信号からピーク周波数を求めて対象物までの距離と相対速度を求めるとともに、前記新たなビート信号の零クロス点を検出して位相を求めて対象物の方位を求めるものである。
【0018】
請求項6の発明は、請求項4に記載のレーダ装置において、前記ビート信号に所定の周波数帯域ごとに区切ったバンドパスフィルタをかけてそれぞれの信号を出力する手段をさらに含み、前記ビート信号に前記フィルタ処理して出力された新たなビート信号からピーク周波数を求めて対象物までの距離と相対速度を求めるとともに、前記新たなビート信号の周波数波形に前記ピークバンドパスフィルタ手段及び逆フーリエ変換手段による処理を施して出力されたさらに新たなビート信号の零クロス点を検出して位相を求めて対象物の方位を求めるものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係るレーダ装置について、図面を参照して説明する。図1はFM−CW方式と位相比較モノパルス方式を用いるレーダ装置10のブロック構成を示す。信号の流れに沿って説明する。まず、FM変調器101において信号波が三角波で周波数変調(FM変調)される。FM−CW波とされた信号波が、発振器102、及び送信アンテナ107を介して対象物に向けて放射される。信号波は検知対象物にあたり、そこからの反射信号が2つの受信アンテナ108、208で受信される。受信信号と送信信号がミキサ109、209においてミキシングされ、各ミキサ109、209からのビート信号出力が、周波数計測器103、203に送られ、そこで各々のビート信号のビート周波数が計測される。続くピーク検出器104において、ビート周波数分布におけるピーク周波数、fr−fd(=fb1)、fr+fd(=fb2)が求められ、距離・速度演算器106によって対象物までの距離R及び相対速度Vが、前出の式R=A(fb1+fb2)/2、V=B(fb1・fb2)/2を用いて求められる。2つの受信信号の検出距離の平均値が対象物までの距離とされる。
【0020】
また、前記ミキサ109、209のビート信号出力から位相が求められ、位相演算器105において、それらの位相差Δφにより、前出の式θ=arcsin(△φ・λ/d)を用いて方位(方位角)θが計算される。
【0021】
ビート信号出力から位相を求める方法について説明する。図2は前記2つのミキサ109、209からのビート信号出力を示している。2つの受信アンテナ108、208で受信された信号によるビート信号Sb1,Sb2間に位相差Δφに基づく波形変動の時間差τが生じている。図2に示すように、複数波形の対応する点、例えば零クロス点P1、P2の掃引時刻を検出して時間差τを検出することができる。位相差Δφは、ビート波形Sb1,Sb2の周期Tに対する時間差τの割合として定義されるので、Δφ=τ/Tとして求めることができる。このような零クロス点の検出、及び位相差Δφの演算が、図1に示す位相演算器105において行われ、さらに、位相差Δφを用いて方位θが求められる。
【0022】
次に、本発明の一実施形態に係る他のレーダ装置について説明する。図3はFM−CW方式と位相比較モノパルス方式を用いるレーダ装置20のブロック構成を示す。対象物の距離・速度の計測に関して、FM変調器101から、距離・速度演算器106に至る構成、信号の流れは、前出の図1に示すものと同様であり、説明を省略する。レーダ装置20において、ビート信号の位相の検出は、図3に示すように、周波数・位相計測器110、210において行われる。また、位相演算器105は、前出の図1に示したものと異なりミキサ109、209の直後ではなく、ピーク検出器104、204の後に接続されている。
【0023】
ビート信号の位相の検出について説明する。図4は位相差検出動作を示す。周波数・位相計測器110、210において、2つの受信波に対するビート信号の位相がそれぞれ検出される。ピーク検出器104、204において、ピーク周波数fp1,fp2に相当する位相φ1、φ2が決定される。これらの位相情報をもとに、位相演算器105において、位相差△φ=φ1−φ2が求められ、さらに対象物の方位が求められる。また、対象物が複数ある場合、各対象物に対応してピーク信号が発生する。この場合、ピーク信号に対応して位相φを決定することで各対象物毎の位相φを得ることができる。従って、このような位相検出、及び方位計測の手法は、対象物が複数ある場合に有効である。
【0024】
次に、ビート信号の前処理について説明する。図5は雑音除去フィルタリング処理を示す。レーダ装置の実際の作動環境において、ほとんどの場合、受信波は図5の上段に示すように、雑音が入った信号になる。このままの状態で零クロス法を適用して位相を求めるのでは正確な位相の検出ができないので、雑音除去を行って対応する。雑音除去の手法として、例えば移動平均を施す手法が挙げられる。
【0025】
次に、本発明の一実施形態に係るさらに他のレーダ装置について説明する。図6はFM−CW方式と位相比較モノパルス方式を用いるレーダ装置30のブロック構成を示す。対象物の距離・速度の計測に関して、前出の図1、又は図3に示すものと同様であり、説明を省略する。レーダ装置30において、ビート信号の位相の検出と方位の算出は、ピーク検出器104、204の後に接続されたバンドパスフィルタ111、逆フーリエ変換器112、及び位相演算器105によって行われる。
【0026】
図7は、レーダ装置30において、ビート信号から位相を検出する処理にともなう信号の変化を示す。まず、図7(a)(b)に示すように、ピーク検出器104,204において、ビート信号Sbからピーク検出が行われる(時間領域表現から周波数領域表現への変換)。次に、バンドパスフィルタ111は、図7(b)(c)に示すように、ビート周波数fbスペクトルにおけるピークについて、そのピーク周波数から所定の滞域幅以外の周波数振幅をカットするバンドパスフィルタをかけて不規則雑音を除去する。
【0027】
続いて、逆フーリエ変換器112は、図7(c)(d)に示すように、ビート周波数fbスペクトルに逆フーリエ変換を施して、時間領域の新たなビート信号Sbにする。この不規則雑音が除去された新たなビート信号は、検知対象物の距離に相当する周波数成分のみを含んでいる。次に、位相演算器105において、このビート信号に対し前出の図2に示した零クロス法を適用して位相差Δφが検出され、方位角θが求められる。このような位相検出、及び方位計測の手法は、対象物が複数ある場合に有効である。
【0028】
次に、本発明の一実施形態に係るさらに他のレーダ装置について説明する。図8はFM−CW方式と位相比較モノパルス方式を用いるレーダ装置40のブロック構成を示す。FM変調器101において生成したFM−CW波からなる信号波の放射、反射波の受信、さらにミキサ109,209におけるミキシングによるビート信号の生成までは、前出のいずれかの図に示すものと同様である。
【0029】
ミキサ109,209において生成されたビート信号は、複数のバンドパスフィルタ113においてフィルタ処理される。このバンドパスフィルタ113,213は、ビート周波数の全域を所定の周波数帯域ごとに区切り、各周波数帯域内で指定領域外の周波数成分をカットするものである。次に、周波数計測器103、203において、このバンドパスフィルタ113,213でフィルタ処理された各帯域毎のビート信号についてビート周波数が求められる。次に、ピーク検出器104、204において、このビート周波数からピーク周波数が求められる。対象物の距離と速度が、距離・速度演算器106によってピーク周波数を用いて求められる。2つの受信信号の検出距離の平均値が対象物までの距離とされる。
【0030】
ビート信号から位相、及び方位角を検出する処理について説明する。レーダ装置40は、バンドパスフィルタ113,213、及びピーク検出器104、204の後段にビート信号選択器114を備えている。このビート信号選択器114は、バンドパスフィルタ113,213においてフィルタ処理された新たなビート信号の中から、前段のピーク検出器で検出したピーク周波数に対応するビート信号を抽出する。次に、位相演算器105において、ビート信号選択器114より抽出されたビート信号に対し、前出の図2に示した零クロス法を適用して位相差Δφが検出され、方位角θが求められる。これにより、検知対象物の距離に相当するビート信号のみが抽出されるため、不規則雑音を排除して正確な方位を求めることができる。このような位相検出、及び方位計測の手法は、対象物が複数ある場合に有効である。
【0031】
次に、本発明の一実施形態に係るさらに他のレーダ装置について説明する。図9はFM−CW方式と位相比較モノパルス方式を用いるレーダ装置50のブロック構成を示す。対象物の距離・速度の計測に関して、FM変調器101から、距離・速度演算器106に至る構成、信号の流れは、前出の図8に示すものと同様であり、説明を省略する。
【0032】
レーダ装置50は、バンドパスフィルタ113,213、及びピーク検出器104、204の後段にビート周波数選択器115を備えている。ビート周波数選択器115は、バンドパスフィルタ113,213においてフィルタ処理された新たなビート信号の中から、前段のピーク検出器で検出したピーク周波数に対応するビート周波数を抽出する。次に、逆フーリエ変換器112において、ビート周波数に逆フーリエ変換が施され、時間領域の新たなビート信号とされる。この不規則雑音が除去された新たなビート信号は、検知対象物の距離に相当する周波数成分のみを含んでいる。次に、位相演算器105において、このビート信号に対し前出の図2に示した零クロス法を適用して位相差Δφが検出され、方位角θが求められる。このような位相検出、及び方位計測の手法は、対象物が複数ある場合に有効である。なお、本発明は、上記構成に限られることなく種々の変形が可能である。
【0033】
【発明の効果】
以上のように請求項1の発明によれば、正負値をとって振動する振動波形において検出が容易で確実に計測が行われる零クロス点に着目し、ビート信号の零クロス点を検出して方位検出用の位相を求める位相計測手段を備えるので、対象物の方位の検出がより正確なレーダ装置を実現できる。
【0034】
また、請求項2の発明によれば、ビート信号の周波数スペクトルにおけるピーク周波数の位相から方位検出用の位相を求めるので、雑音成分に対する位相を除いて主要な位相を計測することができる。
【0035】
また、請求項3の発明によれば、雑音による変動の少ない安定した零クロス点の検出を行うことができる。
【0036】
また、請求項4の発明によれば、バックグラウンドとなる周波数成分を取り除く処理を事前に行った新たなビート信号を用いるので、変動の少ない安定した零クロス点の検出を行うことができる。
【0037】
また、請求項5の発明によれば、ビート信号の一連の各周波数帯に対し、それぞれ適正化したフィルタを用いてフィルタ処理を行うことができるので、変動の少ない安定したピーク周波数と零クロス点の検出を行うことができる。
【0038】
また、請求項6の発明によれば、上記作用効果がより一層高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るレーダ装置の構成図。
【図2】同上レーダ装置における位相検出動作の説明図。
【図3】本発明の一実施形態に係る他のレーダ装置の構成図。
【図4】(a)(b)は同上レーダ装置における位相検出動作の説明図。
【図5】同上レーダ装置におけるビート信号雑音除去処理動作の説明図。
【図6】本発明の一実施形態に係るさらに他のレーダ装置の構成図。
【図7】同上レーダ装置におけるビート信号処理動作の説明図。
【図8】本発明の一実施形態に係るさらに他のレーダ装置の構成図。
【図9】本発明の一実施形態に係るさらに他のレーダ装置の構成図。
【図10】従来のFM−CWレーダ装置の構成図。
【図11】従来及び本発明におけるFM−CWレーダの基本動作説明図。
【図12】従来の距離及び相対速度を測定するレーダ装置の概略図。
【図13】従来及び本発明の距離、相対速度、方位計測レーダの概略図
【符号の説明】
10、20、30、40、50 レーダ装置
101 FM変調器
102 発振器
103、203 周波数計測器
104、204 ピーク検出器
105 位相演算器
107 送信アンテナ
108、208 受信アンテナ
109、209 ミキサ
110、210 周波数・位相計測器
111 バンドパスフィルタ
112 逆フーリエ変換器
113 バンドパスフィルタ
114 ビート信号選択器
115 ビート周波数選択器

Claims (6)

  1. FM−CW方式を用いて対象物までの距離とその対象物の相対速度を検出し、位相モノパルス方式を用いて位相比較により前記対象物の方位を求めるレーダ装置において、
    周波数変調した送信波を対象物に照射する送信手段と、
    対象物からの反射波を受信する複数の受信手段と、
    反射波を送信波と混合してビート信号を生成するビート信号生成手段と、
    前記ビート信号の零クロス点を検出して方位検出用の位相を求める位相計測手段と、を含むことを特徴とするレーダ装置。
  2. 前記位相計測手段は、前記ビート信号の零クロス点を検出して方位検出用の位相を求めることに替えて、前記ビート信号の周波数スペクトルにおけるピーク周波数の位相から方位検出用の位相を求める請求項1に記載のレーダ装置。
  3. 前記位相計測手段は、零クロス点の検出を行う前に前記ビート信号から雑音を除去する雑音除去手段を含む請求項1に記載のレーダ装置。
  4. 周波数波形のピーク周波数から所定の帯域幅以外の周波数成分をカットするピークバンドパスフィルタ手段と、
    前記ピークバンドパスフィルタ手段の出力波形を時間領域信号にする逆フーリエ変換手段と、をさらに含み、
    前記ビート信号に前記ピークバンドパスフィルタ手段及び逆フーリエ変換手段による処理を施した新たなビート信号を用いて前記零クロス点の検出を行う請求項1に記載のレーダ装置。
  5. 前記ビート信号に所定の周波数帯域ごとに区切ったバンドパスフィルタをかけてそれぞれの信号を出力する手段をさらに含み、
    前記ビート信号に前記フィルタ処理して出力された新たなビート信号からピーク周波数を求めて対象物までの距離と相対速度を求めるとともに、
    前記新たなビート信号の零クロス点を検出して位相を求めて対象物の方位を求める請求項1に記載のレーダ装置。
  6. 前記ビート信号に所定の周波数帯域ごとに区切ったバンドパスフィルタをかけてそれぞれの信号を出力する手段をさらに含み、
    前記ビート信号に前記フィルタ処理して出力された新たなビート信号からピーク周波数を求めて対象物までの距離と相対速度を求めるとともに、
    前記新たなビート信号の周波数波形に前記ピークバンドパスフィルタ手段及び逆フーリエ変換手段による処理を施して出力されたさらに新たなビート信号の零クロス点を検出して位相を求めて対象物の方位を求める請求項4に記載のレーダ装置。
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