JP5811622B2 - 意匠性を有する有機太陽電池素子、および製造方法 - Google Patents
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Description
特許文献3では、電極上に酸化チタン層を形成し、一部酸化チタン層を除去し、除去部に隔壁層を配置し、この隔壁の内外で異なる色素溶液を注入し、酸化チタン層の色を塗り分ける方法が開示されている。しかしながら、この方法は隔壁部を有するため異なる色素を有する領域の界面において、意匠性が確保できず、また発電にも寄与しないため発電効率が低下してしまうといった問題があった。さらに、特許文献4では2枚の透明導電性基板の間に色素増感型太陽電池を形成し、2種類以上の色素を用いてパターンを形成しているが、色素の塗り分けが困難であり、記載されているインクジェット印刷法やオフセット印刷法では、十分な性能が得られない。また、2つの透明導電電極を使用しているため、基板の抵抗が高く性能が低下してしまうことが考えられる。
特許文献5においても、2枚の基板上に形成された酸化物半導体層上に2種類の異なる色素領域が形成されている。しかし、特許文献5においては、レジストを塗布し、色素領域を限定して作製していることから、工程が煩雑であり色の塗り分けも困難である。
本発明の有機太陽電池素子は、導電性基板、および上記導電性基板上に形成され、異なる色相を有する光電変換機能層を有する光電変換機能層側基板と、上記導電性基板と上記光電変換機能層を介して対向するように配置された対向電極基板とを有する、有機太陽電池素子であって、上記光電変換機能層側基板は、一の光電変換機能層を有する一の光電変換機能層基板と、上記一の光電変換機能層と色相が異なる他の光電変換機能層を有する他の光電変換機能層基板とが複数組み合わされてなることを特徴とするものである。
また、本発明においては、上記光電変換機能層側基板が、上記色相が異なる複数の光電変換機能層が直に接するように配置されていることが好ましい。
本態様は、本発明の有機太陽電池素子が色素増感型太陽電池素子である態様である。以下、本態様の色素増感型太陽電池素子について説明する。
以下、本態様の色素増感型太陽電池素子に用いられる各部材について説明する。
本態様における酸化物半導体層側基板とは、導電性基板、および上記導電性基板上に形成され、異なる色相を有する酸化物半導体層を有するものである。
本態様に用いられる導電性基板としては、導電性を有するものであれば特に限定されない。また、本態様に用いられる導電性基板と、後述する対向電極基板に用いられる導電性基板とは、少なくともいずれか一方が透明性を有する基板である。例えば、透明性を有さない場合は、金属層を有する金属基板を挙げることができ、また、透明性を有する場合には、基材と、上記基材上に透明導電膜とを有する透明導電性基板を挙げることができる。本発明においては、酸化物半導体層側基板に用いられる導電性基板に金属基板を用いることが好ましい。電気抵抗の低い金属基板を用いることにより、発電効率を高めることができるからである。
以下、金属基板および透明導電性基板についてそれぞれ説明する。
本態様に用いられる金属基板は、金属層を有するものであれば特に限定されるものではない。具体的には金属層のみを有する場合と、基材と基材上に配置された金属層とを有する場合とが挙げられる。以下、各場合について説明する。
上記金属層としては、金属基板として用いることができるのであれば特に限定されるものではなく、フレキシブル性を有するものであってもよいし、フレキシブル性を有しないものであってもよいが、金属基板の加工の容易性等を考慮すると、フレキシブル性を有するものであることが好ましい。フレキシブル性を有する金属層としては、金属箔を挙げることができる。
なお、上記フレキシブル性の有無は、JISZ2248の金属材料曲げ試験方法をおこなって、5×103Nの力をかけたときに曲がるか否で判断することができる。
上述した金属層および基材についてそれぞれ説明する。
上記金属層としては、後述する基材上に配置することにより、金属基板として用いることが可能であれば特に限定されるものではない。上記金属層としては、例えば、金属薄膜や金属板を挙げることができるが、この場合においては、金属薄膜であることがより好ましい。ここでの金属基板においては、基材上に配置された金属層をエッチングして、パターン状に形成する等の加工が可能であることから、上記金属層として金属薄膜を用いることにより、エッチングによる金属層のパターニングを容易に行うことが可能となる。また、フレキシブル性を有する基材上に金属薄膜を配置することにより、上記金属基板をフレキシブル性を有するものとすることができることから、加工性に優れた金属基板とすることが可能となる。なお、フレキシブル性の有無の判断については、「(i)金属層のみを有する場合」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
このような金属板については、「(i)金属層のみを有する場合」の項で説明した金属基板と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。また、上記金属板を後述する基材上に配置する方法としては、例えば上記金属基板を接着剤等を用いて基材上に配置する方法等を挙げることができる。なお、上記接着剤等については、一般的な電極部材に用いられているものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
次に、基材について説明する。ここで用いられる基材としては、金属薄膜および多孔質層を支持することが可能な程度の自己支持性を有しているのであれば特に限定されるものではない。また、上記基材は透明性を有するものであってもよいし、透明性を有しないものであってもよい。
本態様に用いられる透明導電性基板は、基材と透明導電膜とを有するものである。
以下、本態様に用いられる基材および透明導電膜について説明する。
(i)基材
上記対向電極基板に用いられる基材について説明する。上記基材は、本発明により製造される色素増感型太陽電池素子が太陽光を受光する受光面に配置されるものであるため、太陽光に対する透過性を備えることが必要とされるものである。したがって上記基材としては、上述した増感色素の種類に応じて、上記増感色素の吸収波長に相当する太陽光を透過できるものであれば特に限定されない。
本態様に用いられる透明導電膜としては、透明性を有し、所定の導電性を有するものであれば特に限定されるものではない。このような透明導電膜に用いられる材料としては、金属酸化物、導電性高分子化合物材料等を挙げることができる。
一方、上記導電性高分子化合物材料としては、例えば、ポリチオフェン、ポリスチレンスルフォン酸(PSS)、ポリアニリン(PA)、ポリピロール、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)等を挙げることができる。また、これらを2種以上混合して用いることもできる。
なお、上記厚みは、透明導電膜が複数の層から構成される場合には、すべての層の厚みを合計した総厚みを指すものとする。
本態様における酸化物半導体層は、上記導電性基板上に形成され、異なる色相を有するものである。
本態様に用いられる多孔質層は、表面に増感色素が担持された金属酸化物半導体微粒子を有するものであり、上述した導電性基板上に形成され、かつ、後述する電解質層と接触するものである。
以下、上記多孔質層に用いられる金属酸化物半導体微粒子、および増感色素についてそれぞれ説明する。
本態様に用いられる金属酸化物半導体微粒子としては、半導体特性を備える金属酸化物からなるものであれば特に限定されるものではない。本態様に用いられる金属酸化物半導体微粒子を構成する金属酸化物としては、例えば、TiO2、ZnO、SnO2、ITO、ZrO2、MgO、Al2O3、CeO2、Bi2O3、Mn3O4、Y2O3、WO3、Ta2O5、Nb2O5、La2O3等を挙げることができる。なかでも本態様においては、TiO2からなる金属酸化物半導体微粒子を用いることが最も好ましい。TiO2は特に半導体特性に優れるからである。
本態様に用いられる増感色素は、上述した多孔質層において金属酸化物半導体微粒子の表面に担持されているものである。
本態様に用いられる酸化物半導体層には、上記金属酸化物半導体微粒子の他に任意の成分が含まれていてもよい。本態様に用いられる任意の成分としては、例えば、樹脂を挙げることができる。上記酸化物半導体層に樹脂が含有されることにより、本態様に用いられる酸化物半導体層の脆性を改善することができるからである。
本態様に用いられる酸化物半導体層の厚みは、本態様に用いられる色素増感型太陽電池素子の用途に応じて、適宜決定できるものであり、特に限定されるものではない。なかでも本発明における酸化物半導体層の厚みは、通常、1μm〜100μmの範囲内であることが好ましく、特に3μm〜30μmの範囲内であることが好ましい。
本態様に用いられる酸化物半導体層側基板は、上述した異なる色相を有する酸化物半導体層を有するものであり、色相が異なる上記酸化物半導体層を有する上記酸化物半導体層基板を複数組み合わされてなるものである。このような酸化物半導体層基板の組合せ方法としては、以下に示すような例を挙げることができる。
図3(a)方法1は、異なる色相を有する酸化物半導体層基板12aおよび12bが直に接するように共通基材10上に接着層6を介して貼り合わせる方法を示している。
例えば、方法1に用いられる共通基材10は、酸化物半導体層基板12aおよび12bや接着層6の大きさや形状等に応じて適宜選択されるものであるが、上記共通基材10は上記酸化物半導体層基板12aおよび12bよりも面積が小さいものであってもよく、上記酸化物半導体層基板12aおよび12bよりも面積が大きいものであってもよい。すなわち、接着層6を介して貼り合わせる酸化物半導体層基板12aおよび12bを、共通基材10が支持して固定できるものであればよい。
図3(b)は、異なる色相を有する酸化物半導体層基板12aおよび12bの断面に接着層6を設けて、異なる色相を有する酸化物半導体層基板12aおよび12bを、接着層を介して貼り合わせる方法を示している。
また、その他の方法として、図示はしないが、異なる色相を有する複数の酸化物半導体層側基板が接触する断面に接着層を設けて複数の上記酸化物半導体層基板を貼り合わせ、さらに貼り合わせた上記酸化物半導体層基板を共通基材上に貼り合わせる方法を挙げることができる。この方法は、上述した方法1および方法2を合わせた方法である。
上述した方法以外にも、接着層を用いない方法として、異なる色相を有する酸化物半導体層基板を直に接するように配置し、異なる色相を有する酸化物半導体層基板に含まれる導電性基板側に補強材等を用いて固定する方法等も挙げることができる。
その他の方法としては、例えば、酸化物半導体層基板12aおよび12bのそれぞれに取り出し電極を設けることにより電気的に導通させる方法等が挙げられるが、太陽電池素子の設計やより高い光電変換効率を得る観点からは、隣接する複数個の酸化物半導体層基板の間に空隙が生じないように密着した状態で配置させることが好ましい。
次に、異なる色相を有する酸化物半導体層基板を貼り合わせる場合に用いられる接着層について説明する。
使用される接着層としては、上記酸化物半導体層基板を接着できるものであれば特に限定されるものではない。また、接着層に用いる材料としては導電性を有するもの、または導電性を有さないものがあるが、それらは上記酸化物半導体層基板を貼り合わせる方法、また上述した酸化物半導体層基板の間の空隙の有無等に応じて適宜選択されるものである。
以下、導電性を有する接着層を好ましく用いる場合と、導電性を有さない接着層を用いることが可能である場合に分けて説明する。
まず、本発明において、導電性を有する接着層(以下、導電性接着層と称して説明する場合がある。)を用いて酸化物半導体層基板を貼り合わせる場合について説明する。
上述した図3(a)に示す方法1において、隣接する酸化物半導体層基板の間に空隙が生じる場合であって、導電性基板1が金属層のみを有する金属基板等の厚み方向にも導電性を有する場合には、上記酸化物半導体層基板12aおよび12bは接着層6および後述する共通基材10を介して電気的に導通されることが好ましい。そのため、このような場合においては導電性を有する接着層を用いることが好ましい。
また、図3(b)に示す方法2においては、隣接する上記酸化物半導体層基板12aおよび12bが接触する面に接着層6が設けられているため、上記接着層6により貼り合わされた上記酸化物半導体層基板12aおよび12bが上記接着層6を介して電気的に導通されていることが好ましい。そのため、図3(b)に示す方法2における上記接着層6としは導電性を有するものを用いることが好ましい。
また、上記接着性樹脂としては、上記導電性基板を上述した共通基材、もしくは酸化物半導体層側基板同士を接着することが可能であれば特に限定されるものではないが、所定の温度で融解する樹脂であることが好ましい。なかでも本発明に用いられる接着性樹脂は融点が50℃〜200℃の範囲内であることが好ましく、特に60℃〜180℃の範囲内であることが好ましく、さらに65℃〜150℃の範囲内であることが好ましい。融点が上記範囲よりも低いと、例えば、本態様の色素増感型太陽電池素子を屋外で使用した場合に、酸化物半導体層側基板と上記共通基材、もしくは酸化物半導体層側基板同士の間の密着性が十分に保持されない可能性があるからである。また、融点が上記範囲よりも高いと、上記酸化物半導体層側基板に含まれる導電性基板に用いられている金属材料によっては、熱によるダメージを受ける場合があるからである。
次に、本態様において、導電性を有さない接着層を用いて酸化物半導体層基板を貼り合わせることが可能である場合について説明する。
図3(a)に示す方法1において、異なる色相を有する酸化物半導体層基板12aおよび12bが、互いの間に空隙をつくることなく密着した状態で共通基材10上に配置されている場合には、上記酸化物半導体層基板12aおよび12bが電気的に導通するため、導電性を有する接着層を用いて上記共通基材10を介して電気的に接続されていなくてもよい。また、各酸化物半導体層基板が個別に取り出し電極層を有する場合も同様である。このような、上記場合においては導電性を有さない接着層を用いることが可能である。なお、高い変換効率を得るという観点から、上記場合においても導電性を有する接着層を用いることがより好ましい。
本発明に用いられる接着層は導電性を有するか否かにかかわらず、光安定化剤、紫外線吸収剤、熱安定剤および酸化防止剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の添加剤を含有することが好ましい。これらの添加剤を含むことにより、長期にわたって安定した機械強度、黄変防止、ひび割れ防止、優れた加工適性を得ることができるからである。
本態様における酸化物半導体層基板の組合せの際に、必要に応じて用いられる共通基材について説明する。
本態様に用いられる共通基材は、図3(a)に示す方法1のように、異なる色相を有する酸化物半導体層基板12a、12bを貼り合わせて支持するものである。
このような共通基材としては、上記酸化物半導体層基板を支持できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、導電性を有する共通基材および導電性を有さない共通基材を挙げることができる。以下、それぞれの場合について説明する。
本態様における酸化物半導体層基板の組合せに用いる共通基材として、導電性を有する基材を採用する場合について説明する。
上記導電性を有する共通基材を採用する場合には、例えば、図3(a)に示す方法1において、例えば、導電性基板1が金属層のみからなる場合の厚み方向に導電性を有する場合に特に有用であり、このような場合には接着層6および共通基材10を介して電気的に導通することが好ましい。このように、共通基材10を介して電気的に導通させる場合には、上記共通基材10は導電性を有するものを好適に用いる。
なお、上記共通基材に用いられる透明導電性基板および金属基板についての詳しい説明については、「A.第1態様 1.酸化物半導体層側基板 (1)導電性基板」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの記載は省略する。
本態様における酸化物半導体層基板の組合せに用いる共通基材として、導電性を有さない基材を採用することが可能である場合について説明する。
上記導電性を有さない共通基材を採用する場合には、例えば、図3(a)に示す方法1において、例えば、導電性基板1が金属層のみからなる場合等の厚み方向に導電性を有する場合に特に有用であり、または、隣接する酸化物半導体層基板の接合面に接着層が設けられ、それぞれを貼り合わせることにより電気的に導通し、さらに電気的に導通した上記酸化物半導体層基板を共通基材上に接着層を介して貼り合わせた、図3(a)に示す方法1および図3(b)に示す方法2を合わせたような方法を用いて、異なる色相を有する酸化物半導体層基板の組合せを行う場合等が挙げられる。
本態様に用いられる電解質層は、酸化還元対を含むものである。以下、本態様に用いられる電解質層について説明する。
本態様に用いられる対向電極基板は、導電性基板を有し、上記酸化物半導体層側基板と電解質層を介して対向するように配置されたものである。
以下、本態様に用いられる導電性基板について説明する。
本態様に用いられる導電性基板としては、導電性を有するものであれば特に限定されない。また、本発明に用いられる導電性基板と、上述した酸化物半導体層側基板に用いられる導電性基板とは、少なくともいずれか一方が透明性を有する基板である。例えば、透明性を有さない場合は、金属層を有する金属基板を挙げることができ、また、透明性を有する場合には基材と、上記基材上に透明導電膜とを有する透明導電性基板を挙げることができる。本発明においては、対向電極基板に用いられる導電性基板に透明導電性基板を用いることが好ましい。なお、金属基板および透明導電性基板についての詳しい説明は、「1.酸化物半導体層側基板 (1)導電性基板」の項に記載したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本態様に用いられる対向電極基板には、必要に応じて触媒層が形成されるものである。以下、本態様に用いられる触媒層について説明する。
本態様は、本発明の有機太陽電池素子が有機薄膜太陽電池素子である態様である。
以下、本態様の有機薄膜太陽電池素子に用いられる各部材について説明する。
本態様における光電変換層側基板は、導電性基板、および上記導電性基板上に形成され、異なる色相を有する光電変換層を有するものである。以下、本態様に用いられる光電変換層側基板について説明する。
本態様に用いられる導電性基板としては、導電性を有するものであれば特に限定されない。また、本態様に用いられる導電性基板と、後述する対向電極基板とは、少なくともいずれか一方が透明性を有する基板である。例えば、透明性を有さない場合は、金属層を有する金属基板を挙げることができ、また、透明性を有する場合には基材と、上記基材上に透明導電膜とを有する透明導電性基板を挙げることができる。本発明においては、光電変換層基板に用いられる導電性基板に金属基板を用いることが好ましい。なお、金属基板および透明導電性基板についての詳しい説明は、「A.第1態様 1.酸化物半導体層側基板 (1)導電性基板」に記載したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本態様における光電変換層は、導電性基板上に形成され、異なる色相を有するものである。以下、本態様に用いられる光電変換層について説明する。
本態様に用いられる光電変換層基板の組合せ方法について説明する。
本態様に用いられる光電変換層側基板は、導電性基板と、上記導電性基板上に形成された光電変換層とを有するものであり、異なる色相を有する光電変換層基板が複数組み合わされて配置されていることを特徴とするものである。例えば、異なる色相を有する複数の光電変換層基板が直に接するように共通基材上に接着層を介して貼り合わせる方法、または、異なる色相を有する複数の光電変換層基板の断面に接着層を配置し、異なる色相を有する複数の光電変換層基板を直に接するように貼り合わせる方法等を挙げられる。その他にも、異なる色相を有する光電変換層基板を直に接するように配置し、導電性基板側に補強材等を用いて固定する方法等を挙げることができるが、本発明においては、異なる色相を有する複数の光電変換層基板が直に接するように共通基材上に接着層を用いて貼り合わせる方法が好ましい。
以下、光電変換層基板の組合せについての詳しい説明は「A.第1態様 1.酸化物半導体層側基板 (3)酸化物半導体層基板の組合せ」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの記載は省略する。
本態様に用いられる対向電極基板は、光電変換層上に形成され、上記導電性基板と対向するように配置されたものである。本態様における対向電極基板としては、導電性を有するものであれば特に限定されない。
また、本態様に用いられる対向電極基板と上述した導電性基板とは、少なくともいずれか一方が透明性を有する基板である。
以下、透明性を有する場合と有さない場合とに分けて説明する。
本態様に用いられる対向電極基板としては、導電性を有し、透明性を有するものであれば特に限定されるものではない。透明性を有する対向電極基板としては、基板上に透明導電膜が形成されたものが挙げられる。
以下、基材と透明導電膜について説明する。
(i)基材
上記対向電極基板に用いられる基材について説明する。上記基材は、本発明により製造される有機薄膜太陽電池素子が太陽光を受光する受光面に配置されるものであるため、太陽光に対する透過性を備えることが必要とされるものである。したがって上記基材としては、後述する光電変換層の吸収波長に相当する太陽光を透過できるものであれば特に限定されない。
本態様に用いられる透明導電膜の構成材料としては、導電性および透明性を有するものであれば特に限定されなく、In−Zn−O(IZO)、In−Sn−O(ITO)、ZnO−Al、Zn−Sn−O等を挙げることができる。中でも、上述した導電性基板の構成材料の仕事関数等を考慮して適宜選択することが好ましい。例えば導電性基板の構成材料を仕事関数の低い材料とした場合には、上記透明導電膜の構成材料は仕事関数の高い材料であることが好ましい。導電性および透明性を有し、かつ仕事関数の高い材料としては、ITOが好ましく用いられる。
上記透明導電膜の膜厚としては、単層である場合はその膜厚が、複数層からなる場合は総膜厚が、0.1nm〜500nmの範囲内であることが好ましく、中でも1nm〜300nmの範囲内であることが好ましい。膜厚が上記範囲より薄いと、透明導電膜のシート抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性があり、一方、膜厚が上記範囲より厚いと、全光線透過率が低下し、光電変換効率を低下させる可能性があるからである。
本態様に用いられる対向電極基板としては、導電性を有し、遮光性を有するものであれば特に限定されるものではない。
なお、上記フレキシブル性の有無は、JISZ2248の金属材料曲げ試験方法をおこなって、5×103Nの力をかけたときに曲がるか否で判断することができる。
対向電極基板の膜厚は、単層である場合にはその膜厚が、複数層からなる場合には各層を合わせた総膜厚が、0.1nm〜500nmの範囲内、中でも1nm〜300nmの範囲内であることが好ましい。膜厚が上記範囲より薄い場合は、対向電極基板のシート抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性がある。
本発明の有機太陽電池素子の製造方法は2つの態様に分けることができ、以下、それぞれの態様について説明する。
本発明の第1態様について説明する。
本発明の第1態様は、色相が異なる光電変換機能層を各導電性基板上に形成し、異なる色相を有する光電変換機能層基板を複数準備する準備工程と、上記異なる色相を有する複数の光電変換機能層基板を、所定の形状に切断する切断工程と、切断された上記異なる色相を有する複数の光電変換機能層基板を組み合わせる組合せ工程と、上記導電性基板と上記光電変換機能層を介して対向するように対向電極基板を配置する対向電極基板配置工程と、を有することを特徴とする態様である。
以下、本態様の有機太陽電池素子の製造方法における、本態様の各工程についてそれぞれ説明する。
本態様における光電変換機能層基板の準備工程について説明する。本工程は、色素増感型太陽電池素子を製造する場合と、有機薄膜太陽電池素子を製造する場合とで製造方法が異なるため、以下、色素増感型太陽電池素子の場合、および有機薄膜太陽電池素子の場合とに分けてそれぞれ説明する。
本工程は、異なる色相を有する酸化物半導体層を有する酸化物半導体層基板を準備する準備工程であり、色素増感型太陽電池素子の場合、上記金属酸化物半導体微粒子に上記増感色素を担持させる工程である。
本工程は、異なる色相を有する光電変換層を有する光電変換層基板を準備する準備工程である。
本態様の光電変換機能層基板の切断工程について説明する。
なお、本工程においては、1つ、または2つ以上の光電変換機能層基板を切断し、複数の断片を作製することができる。
本態様の光電変換機能層基板の組合せ工程について説明する。本態様においては、切断された複数の光電変換機能層基板を組み合わせて文字・図形・模様等のデザインを描くことが可能な方法であれば、特に限定されない。本発明に用いられる光電変換層基板の組合せ工程についての詳しい説明は、「I.有機太陽電池素子 A.第1態様 1.酸化物半導体層側基板 (3)酸化物半導体層基板の組合せ」および「I.有機太陽電池素子 B.第2態様 (3)光電変換層基板の組合せ」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの記載は省略する。
本態様の対向電極配置工程について説明する。本態様においては、導電性基板と光電変換機能層を介して対向するように対向電極基板を配置する工程である。なお、本工程においては、一般的な方法を用いることができるので、ここでの説明は省略する。
本発明の第2態様について説明する。
本発明の第2態様は、導電性基板上に酸化物半導体層を形成して酸化物半導体層基板を準備する準備工程と、上記酸化物半導体層基板を、所定の形状に切断して複数の断片を形成する切断工程と、上記切断された酸化物半導体層基板の複数の断片に、それぞれが異なる色相となるように複数種類の増感色素を担持して、異なる色相を有する酸化物半導体層基板の複数の断片を形成する担持工程と、上記担持工程で得られた前記異なる色相を有する酸化物半導体層基板の複数の断片を組み合わせる組合せ工程と上記酸化物半導体層上に電解質層を形成する電解質層形成工程と、上記導電性基板と上記電解質層を介して対向するように対向電極基板を配置する対向電極基板配置工程と、を有することを特徴とするものである。
以下、本発明の色素増感型太陽電池素子の製造方法における、本態様の各工程についてそれぞれ説明する。
本態様の酸化物半導体基板の準備工程について説明する。本工程における具体的方法としては、例えば特開2005−166648号公報に記載された方法等の一般的に酸化物半導体基板の製造方法として公知の方法を用いることができるため、ここでの詳細な説明は省略する。
本態様の酸化物半導体層基板の切断工程について説明する。本態様においては、「A.第1態様 2.光電変換機能層基板の切断工程」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの記載は省略する。なお、本工程においては、1つ、または2つ以上の酸化物半導体層基板を切断することにより複数の断片を作製できるが、1つの酸化物半導体層基板を切断して複数の断片を作製する方が好ましい。後述する組合せ工程において一致度が高まるからである。
本態様の増感色素を担持する担持工程について説明する。本態様においては、「A.第1態様 1.光電変換機能層基板の準備工程 (1)色素増感型太陽電池素子の場合」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本態様の酸化物半導体層基板の組合せ工程について説明する。本態様においては、「A.第1態様 3.光電変換機能層基板の組合せ工程」の項で説明したものと同様とすることができるのでここでの説明は省略する。
本態様の電解質形成工程について説明する。本態様は、酸化物半導体層上に電解質層を形成する工程である。なお、本態様においては、一般的な方法を用いることができるので、ここでの説明は省略する。
本態様の対向電極基板配置工程について説明する。本態様は、導電性基板と電解質層を介して対向するように対向電極基板を配置する工程である。なお、本態様においては、一般的な方法を用いることができるため、ここでの説明は省略する。
実施例1の有機太陽電池素子は、色素増感型太陽電池素子である。なお、上記色素増感型太陽電池素子は、上述した有機太陽電池素子の製造方法の第1態様に基づいて作製した。
金属酸化物半導体微粒子(日本エアロジル社製、商品名:P25)5gをエタノール16.7gに投入し、さらにアセチルアセトン0.25g、及びジルコニアビーズ(φ1.0mm)20gを添加した混合液を、ペイントシェーカーにより攪拌し、さらにバインダーとしてポリビニルピロリドン(日本触媒社製、商品名:K−30)を0.25g添加して酸化物半導体層形成用のインキを調製した。
上記作製した酸化物半導体層形成用インキを、導電性基板である2枚のチタン箔上にドクターブレード法により塗布し、その後、120℃で乾燥させることで、多数の金属酸化物半導体微粒子を含む膜厚9μmの層を形成した。その金属酸化物半導体微粒子の層にロールプレス機で0.1t/cmの線圧を加えた。プレス後、500℃で30分間焼成した。
これにより2枚の酸化物半導体層基板を得た。
次に、増感色素として2種類の有機色素(三菱製紙社製、商品名:D358、およびD131)を、濃度が3.0×10−4mol/lとなるようにアセトニトリル、およびtert−ブチルアルコールの体積比1:1溶液に溶解させて色素担持用塗工液を調製した。この色素担持用塗工液に対し、上述の金属酸化物半導体微粒子の層を形成した2枚の酸化物半導体層基板をそれぞれの色素溶液に1枚ずつ3時間浸漬させた。その後、色素担持用塗工液から引き上げ、金属酸化物半導体微粒子に付着した色素担持用塗工液をアセトニトリルにより洗浄後、風乾した。これにより、金属酸化物半導体微粒子の細孔表面に増感色素を担持させて酸化物半導体層を形成し、酸化物半導体層基板を得た。
上記異なる増感色素を担持させた2枚の酸化物半導体層基板を所定の形に切り分けた。
上記異なる色素を浸漬した2枚の酸化物半導体層基板をチタン箔上に導電性両面テープを介して貼り合わせ、所定の図柄を有する1枚の酸化物半導体層側基板を形成した。
カチオン性ヒドロキシセルロース(ダイセル化学社製、商品名:ジェルナーQH200)0.14gをエタノール2.72gに溶解させた溶液に、ヨウ化カリウムを0.043g加え、攪拌して溶解させた。次いで、その溶液に1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラシアノボレート(EMIm−B(CN)4)0.18g、1−プロピル−3−メチルイミダゾリウムアイオダイド(PMIm−I)0.5g、およびI2を0.025g加えて、攪拌して溶解させた。これにより、コーティング可能な電解質層形成用塗工液を調製した。
上述した酸化物半導体層側基板上に、電解質層形成用塗工液をドクターブレード法により塗布し、120℃で乾燥して固体電解質層を形成した。
PENフィルム上にITO膜が形成された透明導電膜を用意し、そのITO膜上に白金を厚み13Å(透過率72%)で積層することにより、対向電極基板を作製した。
酸化物半導体層側基板上に形成された固体電解質層上に、対向電極基板を配置することにより、色素増感型太陽電池素子を得た。
作製した色素増感型太陽電池素子を充填材で挟み、110℃でラミネートすることにより封止した。
実施例2の有機太陽電池素子は、有機薄膜太陽電池素子である。なお、上記有機薄膜太陽電池素子は、上述した有機太陽電池素子の製造方法の第1態様に基づいて作製した。
基材は、厚さが約125μmのPENフィルムとした。透明導電膜は、膜厚が約150nmで、シート抵抗が約20Ω/□の透明電極とした。ITO膜の反応性イオンプレーティングの条件は、パワーが約3.7kW、酸素分圧が約73%、成膜圧力が0.3Pa、成膜速度が約150nm/分、基板温度が約20℃とした。次いで、形成された基板をアセトン、基板洗浄液、及びイソプロパノール(IPA)等を用いて洗浄した。
スピンコート法によりポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェンを分散した導電性高分子ペーストを基板上に成膜した。成膜した導電性高分子ペーストを約150℃で約30分間乾燥させ正孔取出し層を形成した。正孔取出し層の膜厚は、約100nmである。上記工程により、2枚の電極基板を得た。
対向電極基板の導電性基板は、上記光電変換層側基板と同様に作製したITO/PENフィルムとした。次いで、形成された導電性基板をアセトン、基板洗浄液、及びイソプロパノール(IPA)等を用いて洗浄した。次に、導電性基板のITO上にAlを真空蒸着法により成膜して対向電極基板を形成した。Alの膜厚は約100nmとした。
色相が異なる上記光電変換層を有する2枚の光電変換層基板を所定の形に切り分けた。
所定の形に切り分けた色相が異なる上記光電変換層を有する2枚の光電変換層基板を、導電性接着材層を介して貼り合わせて、所定の図柄を有する1枚の光電変換層側基板を形成した。
光電変換層側基板上に対向電極基板を配置し、熱プレスすることで有機薄膜太陽電池素子を得た。
実施例3の有機太陽電池素子は、色素増感型太陽電池素子である。なお、上記色素増感型太陽電池素子は、上述した有機太陽電池素子の製造方法の第2態様に基づいて作製した。
金属酸化物半導体微粒子(日本エアロジル社製、商品名:P25)5gをエタノール16.7gに投入し、さらにアセチルアセトン0.25g、及びジルコニアビーズ(φ1.0mm)20gを添加した混合液を、ペイントシェーカーにより攪拌し、さらにバインダーとしてポリビニルピロリドン(日本触媒社製、商品名:K−30)を0.25g添加して酸化物半導体層形成用のインキを調製した。
上記作製した酸化物半導体層形成用インキを、導電性基板であるチタン箔上にドクターブレード法により塗布し、その後、120℃で乾燥させることで、多数の金属酸化物半導体微粒子を含む膜厚9μmの層を形成した。その金属酸化物半導体微粒子の層にロールプレス機で0.1t/cmの線圧を加えた。プレス後、500℃で30分間焼成した。
上記金属酸化物半導体微粒子の層を形成したチタン箔を所定の形に2つに切り分けた。
次に、増感色素として赤色の有機色素(三菱製紙社製、商品名:D358)と黄色の有機色素(三菱製紙社製、商品名:D131)を、濃度が3.0×10−4mol/lとなるようにアセトニトリル、およびtert−ブチルアルコールの体積比1:1溶液に溶解させて色素担持用塗工液を調製した。この色素担持用塗工液に対し、上述の金属酸化物半導体微粒子の層を形成した2枚の酸化物半導体層基板をそれぞれの色素溶液に1枚ずつ3時間浸漬させた。その後、色素担持用塗工液から引き上げ、金属酸化物半導体微粒子に付着した色素担持用塗工液をアセトニトリルにより洗浄後、風乾した。これにより、金属酸化物半導体微粒子の細孔表面に増感色素を担持させて酸化物半導体層を形成し、2枚の酸化物半導体層基板を得た。
上記異なる色素を浸漬した2枚の酸化物半導体層基板をチタン箔上に導電性両面テープを介して貼り合わせ、所定の図柄を有する1枚の酸化物半導体層側基板を形成した。
カチオン性ヒドロキシセルロース(ダイセル化学社製、商品名:ジェルナーQH200)0.14gをエタノール2.72gに溶解させた溶液に、ヨウ化カリウムを0.043g加え、攪拌して溶解させた。次いで、その溶液に1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラシアノボレート(EMIm−B(CN)4)0.18g、1−プロピル−3−メチルイミダゾリウムアイオダイド(PMIm−I)0.5g、およびI2を0.025g加えて、攪拌して溶解させた。これにより、コーティング可能な電解質層形成用塗工液を調製した。
上述した酸化物半導体層上に、電解質層形成用塗工液をドクターブレード法により塗布し、120℃で乾燥して固体電解質層を形成した。
PENフィルム上にITO膜が形成された透明導電膜を用意し、そのITO膜上に白金を厚み13Å(透過率72%)で積層することにより、対向電極基板を作製した。
酸化物半導体層側基板上に形成された固体電解質層上に、対向電極基板を配置することにより、色素増感型太陽電池素子を得た。
作製した色素増感型太陽電池素子を充填材で挟み、110℃でラミネートすることにより封止した。
作製した色素増感型太陽電池素子について、擬似太陽光(AM1.5、入射光強度100mW/cm2)を光源として、対向電極基板側から入射させ、ソースメジャーユニット(ケースレー2400型)を用いて電圧印加による電流電圧特性を測定した。その結果、短絡電流密度6mA/cm2、開放電圧0.7V、曲線因子0.68、変換効率2.9%特性を示した。
10 … 共通基材
12 … 酸化物半導体層側基板
12a、12b … 酸化物半導体層基板
13 … 対向電極基板
21 … 多孔質層
22、22a、22b … 増感色素
23、23a、23b … 酸化物半導体層
4 … 電解質層
51 … 光電変換層
52 … 光電変換層側基板
6 … 接着層
100 … 色素増感型太陽電池素子
200 … 有機薄膜太陽電池素子
Claims (6)
- 金属層のみを有する導電性基板、および前記導電性基板上に形成され、異なる色相を有する光電変換機能層を有する光電変換機能層側基板と、前記導電性基板と前記光電変換機能層を介して対向するように配置された対向電極基板とを有する、有機太陽電池素子であって、
前記光電変換機能層側基板は、一の光電変換機能層を有する一の光電変換機能層基板と、前記一の光電変換機能層と色相が異なる他の光電変換機能層を有する他の光電変換機能層基板とが複数組み合わされてなり、
前記複数の光電変換機能層基板は、導電性を有する共通基材上に導電性を有する接着層を介して配置されていることを特徴とする有機太陽電池素子。 - 前記色相が異なる複数の光電変換機能層が直に接するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の有機太陽電池素子。
- 前記有機太陽電池素子が、色素増感型太陽電池素子であり、
前記光電変換機能層が、金属酸化物半導体微粒子の表面に担持された増感色素を有する酸化物半導体層であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機太陽電池素子。 - 前記有機太陽電池素子が、有機薄膜太陽電池素子であり、
前記光電変換機能層が、光電変換層であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機太陽電池素子。 - 色相が異なる光電変換機能層を各導電性基板上に形成し、異なる色相を有する光電変換機能層基板を複数準備する準備工程と、
前記異なる色相を有する複数の光電変換機能層基板を、所定の形状に切断する切断工程と、
切断された前記異なる色相を有する複数の光電変換機能層基板を組み合わせる組合せ工程と、
前記導電性基板と前記光電変換機能層を介して対向するように対向電極基板を配置する対向電極基板配置工程と、
を有する有機太陽電池素子の製造方法であって、
前記導電性基板が金属層のみからなるものであり、
前記組み合わせ工程が、導電性を有する共通基材上に導電性を有する接着層を用いて前記複数の光電変換機能層基板を配置する工程であることを特徴とする有機太陽電池素子の製造方法。 - 導電性基板上に酸化物半導体層を形成して酸化物半導体層基板を準備する準備工程と、
前記酸化物半導体層基板を、所定の形状に切断して複数の断片を形成する切断工程と、
切断された前記酸化物半導体層基板の複数の断片に、それぞれが異なる色相となるように複数種類の増感色素を担持して、異なる色相を有する酸化物半導体層基板の複数の断片を形成する担持工程と、
前記担持工程で得られた前記異なる色相を有する酸化物半導体層基板の複数の断片を組み合わせる組合せ工程と、
前記酸化物半導体層上に電解質層を形成する電解質層形成工程と、
前記導電性基板と前記電解質層を介して対向するように対向電極基板を配置する対向電極基板配置工程と、
を有する有機太陽電池素子の製造方法であって、
前記導電性基板が金属層のみからなるものであり、
前記組み合わせ工程が、導電性を有する共通基材上に導電性を有する接着層を用いて前記酸化物半導体層基板の複数の断片を配置する工程であることを特徴とする有機太陽電池素子の製造方法。
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