JP2013055216A - 太陽電池および太陽電池モジュール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】従太陽電池セル1と、従太陽電池セル1上に形成された主太陽電池セル2とを有し、フレキシブル性を有する太陽電池100であって、従太陽電池セル1は、下部透明電極層10と、下部透明電極層10上に形成された従光電変換層11と、従光電変換層11上に形成された第一中間透明電極層12とを有し、主太陽電池セル2は、第一中間透明電極層12上にパターン状に形成された集電電極20と、集電電極20上に形成された第二中間透明電極層21と、第二中間透明電極層21上に形成された主光電変換層22と、主光電変換層上に形成された上部電極層23とを有し、下部透明電極層10と、第一中間透明電極層12、集電電極20および第二中間透明電極層21を有する中間電極部材3と、上部電極層23とが電力変換装置に接続する。
【選択図】図1
Description
しかしながら、ITO電極は、シート抵抗が比較的大きいため、発生した電流がITO電極を通過する際に消費され、光電変換効率が低下するという問題がある。この現象は、太陽電池の面積が大きくなるにつれて顕著に現れる。
特に、上記フレキシブル太陽電池においては、プラスチック等の耐熱性が低いフレキシブル基材が用いられるため、上記フレキシブル基材上に金属酸化物等の透明電極を形成する際に、上記透明電極を十分に焼成することが出来ず、上記透明電極の抵抗値が高くなってしまい、光電変換効率がさらに低下してしまう。
しかしながら、例えば、特許文献1に記載されているように、光入射面側にある基板と光電変換層との間に集電電極が形成されている場合には、集電効率が高くなったとしても、光電変換層の一部が集電電極により遮光され、その領域が発電に寄与できず、結果として光電変換効率が低下するといった課題があった。
また、フレキシブル性を有する本発明の太陽電池においては、集電電極が第一中間透明電極層と第二中間透明電極層との間に形成されていることにより、パターン状に形成された集電電極の厚さ分に相当する段差が平坦化されるので、電極間での短絡を防ぐことができる。また、集電電極と主光電変換層または従光電変換層との間にそれぞれ第二中間透明電極層または第一中間透明電極層を有することにより、第二中間透明電極層または第一中間透明電極層と集電電極とを通じて効率的に集電することができ、集電効率を上昇させることが可能となる。
本発明の太陽電池について説明する。
本発明の太陽電池は、従太陽電池セルと、上記従太陽電池セル上に形成された主太陽電池セルとを有し、フレキシブル性を有する太陽電池であって、上記従太陽電池セルは、下部透明電極層と、上記下部透明電極層上に形成された従光電変換層と、上記従光電変換層上に形成された第一中間透明電極層とを有し、上記主太陽電池セルは、上記第一中間透明電極層上にパターン状に形成された集電電極と、上記集電電極上に形成された第二中間透明電極層と、上記第二中間透明電極層上に形成された主光電変換層と、上記主光電変換層上に形成された上部電極層とを有し、上記下部透明電極層と、上記第一中間透明電極層、上記集電電極および上記第二中間透明電極層を有する中間電極部材と、上記上部電極層とが電力変換装置に接続されていることを特徴とするものである。
以下、図を参照しながら説明する。
従太陽電池セル1は、下部透明電極層10と、上記下部透明電極層10上に形成された従光電変換層11と、上記従光電変換層11上に形成された第一中間透明電極層12とを有するものである。
主太陽電池セル2は、上記第一中間透明電極層12上にパターン状に形成された集電電極20と、上記集電電極20上に形成された第二中間透明電極層21と、上記第二中間透明電極層21上に形成された主光電変換層22と、上記主光電変換層22上に形成された上部電極層23とを有するものである。
なお、第一中間透明電極層12と集電電極20と第二中間透明電極層21とを合わせて中間電極部材3と呼ぶ。
この太陽電池100では、従太陽電池セル1側から光Lが入射する。
また、本発明の太陽電池100は、上記下部透明電極層10と、上記中間電極部材3と、上部電極層23とが電力変換装置Wに接続されたものである。
また、フレキシブル性を有する本発明の太陽電池においては、集電電極が第一中間透明電極層と第二中間透明電極層との間に形成されていることにより、上記集電電極の厚みに相当する段差が平坦化され、電極間での短絡を防ぐことができる。
さらに、従来では、集電電極によって光電変換層の一部が遮光され、発電に寄与しない非発電領域が生じるといった課題に対して、集電電極のパターンを微細化して非発電領域を狭める試みがされてきた。しかしながら、本発明においては、従太陽電池セルを有することで、集電電極による主光電変換層での発電に寄与する領域の低減を補うことができるため、集電電極のパターンを大きく設計しても、太陽電池全体として高い光電変換効率を得ることが可能である。
また、集電電極と主光電変換層および従光電変換層との間に第二中間透明電極層および第一中間透明電極層を有することにより、第二中間透明電極層または第一中間透明電極層と集電電極とを通じて効率的に集電することができ、集電効率を上昇させることが可能となる。
以下、本発明の太陽電池を構成する従太陽電池セルおよび主太陽電池セルに分けてそれぞれ説明する。
本発明の太陽電池セルを構成する従太陽電池セルは、下部透明電極層と、上記下部透明電極層上に形成された従光電変換層と、上記従光電変換層上に形成された第一中間透明電極層とを有するものである。
また、本発明の太陽電池全体の発電量に対する従太陽電池セルの発電量の割合としては、上記範囲内であり、さらに後述する主太陽電池セルによる発電を十分に補うことができる程度であれば特に限定されるものではないが、例えば、5%以上50%未満の範囲内であることが好ましく、中でも10%以上40%以下の範囲内であることが好ましく、特に15%以上30%以下の範囲内であることが好ましい。
本発明の太陽電池全体の発電量に対する従太陽電池セルの発電量の割合が上記割合であることにより、後述する主太陽電池セルによる発電を十分に補うことができるからである。
以下、従太陽電池セルが有機薄膜太陽電池セル(第1態様)、色素増感型太陽電池セル(第2態様)、およびアモルファスシリコン型太陽電池セル(第3態様)である場合に分けてそれぞれ説明する。
本発明に用いられる従太陽電池セルが有機薄膜太陽電池セルである態様について説明する。
また、光電変換層上に集電電極を形成する方法としては、シリコン系太陽電池セルの場合、シリコン材料からなる光電変換層表面を、レーザー光の照射により削ることで上記光電変換層表面に所定の大きさの溝を形成し、その溝に無電解メッキ法を用いて集電電極を形成している。しかしながら、有機薄膜太陽電池セルの場合には、有機材料からなる光電変換層は機械的、化学的な強度が低いため、有機材料からなる光電変換層上に集電電極を形成する方法として、上述したシリコン系太陽電池セルの場合における方法を適用することは困難である。
さらに、有機薄膜太陽電池セルは光透過性に優れているため、本発明の太陽電池の受光面側にある従太陽電池セルが有機薄膜太陽電池セルであることにより、後述する主太陽電池セルにおける主光電変換層が多くの光を吸収することができる。また、有機薄膜太陽電池セルは、折り曲げに対する耐性が比較的高いので、フレキシブル太陽電池セルとして適しており、有用性がある。そのため、従太陽電池セルとして好適に用いられる。
以下、有機薄膜太陽電池セルを構成する各部材について説明する。
本態様に用いられる下部透明電極層の構成材料としては、導電性および透明性を有するものであれば特に限定されるものではなく、In−Zn−O(IZO)、In−Sn−O(ITO)、ZnO−Al、Zn−Sn−O等を挙げることができる。導電性および透明性を有し、かつ仕事関数の高い材料としては、ITOが好ましく用いられる。
なお、上記全光線透過率は、可視光領域において、スガ試験機株式会社製 SMカラーコンピュータ(型番:SM−C)を用いて測定した値である。
この下部透明電極層の膜厚としては、単層である場合はその膜厚が、複数層からなる場合は総膜厚が、10nm〜800nmの範囲内であることが好ましく、中でも50nm〜400nmの範囲内であることが好ましく、特に100nm〜200nmの範囲内であることが好ましい。
膜厚が上記範囲より薄いと、下部透明電極層のシート抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性があり、一方、膜厚が上記範囲より厚いと、全光線透過率が低下し、光電変換効率を低下させる可能性があるからである。
本態様に用いられる従光電変換層は、下部透明電極層と第一中間透明電極層との間に形成されるものである。なお、「光電変換層」とは、有機薄膜太陽電池の電荷分離に寄与し、生じた電子および正孔を各々反対方向の電極に向かって輸送する機能を有する部材をいう。
本態様における従光電変換層のAの態様は、電子受容性および電子供与性の両機能を有する単一の層であり、電子供与性材料および電子受容性材料を含有するものである。この従光電変換層では、従光電変換層内で形成されるpn接合を利用して電荷分離が生じるため、単独で従光電変換層として機能する。
また、電子受容性化合物がドープされる電子供与性の導電性高分子材料としては、上述した電子供与性の導電性高分子材料を挙げることができる。ドープされる電子受容性化合物としては、例えばFeCl3(III)、AlCl3、AlBr3、AsF6やハロゲン化合物のようなルイス酸を用いることができる。なお、ルイス酸は電子受容体として作用する。
膜厚が上記範囲より厚いと、従光電変換層と主光電変換層とが有する吸収波長領域が重複する場合に、多くの光が従光電変換層で吸収されてしまい、主光電変換層が光を十分に吸収できない場合があるからである。また、従光電変換層における抵抗が高くなる場合があるからである。一方、膜厚が上記範囲より薄いと、光を十分に吸収できない場合があるからである。
本態様における従光電変換層のBの態様は、電子受容性の機能を有する電子受容性層と電子供与性の機能を有する電子供与性層とが積層されたものである。以下、電子受容性層および電子供与性層について説明する。
本態様に用いられる電子受容性層は、電子受容性の機能を有するものであり、電子受容性材料を含有するものである。
膜厚が上記範囲より厚いと、従光電変換層と主光電変換層とが有する吸収波長領域が重複する場合に、多くの光が従光電変換層で吸収されてしまい、主光電変換層が光を十分に吸収できない場合があるからである。また、電子受容性層における抵抗が高くなる可能性があるからである。一方、膜厚が上記範囲より薄いと、光を十分に吸収できない場合があるからである。
本態様に用いられる電子供与性層は、電子供与性の機能を有するものであり、電子供与性材料を含有するものである。
膜厚が上記範囲より厚いと、従光電変換層と主光電変換層とが有する吸収波長領域が重複する場合に、多くの光が従光電変換層で吸収されてしまい、主光電変換層が光を十分に吸収できない場合があるからである。また、電子供与性層における抵抗が高くなる可能性があるからである。一方、膜厚が上記範囲より薄いと、光を十分に吸収できない場合があるからである。
本態様に用いられる第一中間透明電極層は、上述した従光電変換層上に形成され、かつ後述する主太陽電池セルとの接触面側に形成されるものである。
この第一中間透明電極層の膜厚としては、単層である場合はその膜厚が、複数層からなる場合は総膜厚が、10nm〜800nmの範囲内であることが好ましく、中でも50nm〜400nmの範囲内であることが好ましく、特に100nm〜200nmの範囲内であることが好ましい。
膜厚が上記範囲より薄いと、第一中間透明電極層のシート抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性があり、一方、膜厚が上記範囲より厚いと、全光線透過率が低下し、光電変換効率を低下させる可能性があるからである。
本態様においては、上記下部透明電極層と従光電変換層との間、あるいは従光電変換層と第一中間透明電極層との間にバッファー層が形成されていてもよい。バッファー層は、従光電変換層から下部透明電極層または第一中間透明電極層への電荷の取出しが容易に行われるように設けられる層である。バッファー層が形成されていることにより、従光電変換層から下部透明電極層または第一中間透明電極層への電荷取出し効率が高められるため、光電変換効率を向上させることができる。
以下、正孔取出し層および電子取出し層について説明する。
本態様においては、正孔取出し層が形成されていてもよい。正孔取出し層は、従光電変換層から正孔取出し電極への正孔の取出しが容易に行われるように設けられる層である。これにより、従光電変換層から正孔取出し電極への正孔取出し効率が高められるため、光電変換効率を向上させることが可能となる。
本発明においては、電子取出し層が形成されていても良い。電子取出し層は、従光電変換層から電子取出し電極への電子の取出しが容易に行われるように設けられる層である。これにより、従光電変換層から電子取出し電極への電子取出し効率が高められるため、光電変換効率を向上させることが可能となる。
本発明に用いられる従太陽電池セルが色素増感型太陽電池セルである態様について説明する。
本態様に用いられる下部透明電極層は、透光性を有するものである。以下、本態様における下部透明電極層について説明する。
一方、上記導電性高分子化合物材料としては、例えば、ポリチオフェン、ポリスチレンスルフォン酸(PSS)、ポリアニリン(PA)、ポリピロール、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)等を挙げることができる。また、これらを2種以上混合して用いることもできる。
膜厚が上記範囲より薄いと、下部透明電極層のシート抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性があり、一方、膜厚が上記範囲より厚いと、全光線透過率が低下し、光電変換効率を低下させる可能性があるからである。
本態様に用いられる従光電変換層は、表面に増感色素が担持された金属酸化物半導体微粒子と、電解質層とを有するものであり、上述した下部透明電極層上に形成されるものである。
膜厚が上記範囲より厚いと、従光電変換層と主光電変換層とが有する吸収波長領域が重複する場合に、多くの光が従光電変換層で吸収されてしまい、主光電変換層が光を十分に吸収できない場合があるからである。また、従光電変換層における抵抗が高くなる場合があるからである。一方、膜厚が上記範囲より薄いと、光を十分に吸収できない場合があるからである。
以下、本態様における金属酸化物半導体微粒子、増感色素、および電解質層について説明する。
本態様に用いられる金属酸化物半導体微粒子としては、半導体特性を備える金属酸化物からなるものであれば特に限定されるものではない。本態様に用いられる金属酸化物半導体微粒子を構成する金属酸化物としては、例えば、TiO2、ZnO、SnO2、ITO、ZrO2、MgO、Al2O3、CeO2、Bi2O3、Mn3O4、Y2O3、WO3、Ta2O5、Nb2O5、La2O3等を挙げることができる。なかでも本態様においては、TiO2からなる金属酸化物半導体微粒子を用いることが最も好ましい。TiO2は特に半導体特性に優れるからである。
本態様に用いられる増感色素としては、光を吸収して起電力を生じさせることが可能なものであれば特に限定はされない。このような増感色素としては、有機色素または金属錯体色素を挙げることができる。上記有機色素としては、アクリジン系、アゾ系、インジゴ系、キノン系、クマリン系、メロシアニン系、フェニルキサンテン、インドリン、カルバゾール系の色素が挙げられる。本態様においてはこれらの有機色素の中でも、クマリン系色素を用いることが好ましい。また、上記金属錯体色素としてはルテニウム系色素を用いることが好ましく、特にルテニウム錯体であるルテニウムビピリジン色素およびルテニウムターピリジン色素を用いることが好ましい。このようなルテニウム錯体は吸収する光の波長範囲が広いため、光電変換できる光の波長領域を大幅に広げることができるからである。
本態様に用いられる電解質層について説明する。本態様に用いられる電解質層は、酸化還元対を含むものである。
本態様に用いられる従光電変換層には、上記の他に任意の成分が含まれていてもよい。本態様に用いられる任意の成分としては、例えば、樹脂を挙げることができる。上記従光電変換層に樹脂が含有されることにより、本態様に用いられる従光電変換層の脆性を改善することができるからである。
本態様に用いられる第一中間透明電極層は、上記従光電変換層上に形成され、かつ後述する主太陽電池セルとの接触面側に形成されるものである。
この第一中間透明電極層の膜厚としては、単層である場合はその膜厚が、複数層からなる場合は総膜厚が、10nm〜800nmの範囲内であることが好ましく、中でも50nm〜400nmの範囲内であることが好ましく、特に100nm〜200nmの範囲内であることが好ましい。
膜厚が上記範囲より薄いと、第一中間透明電極層のシート抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性があり、一方、膜厚が上記範囲より厚いと、全光線透過率が低下し、光電変換効率を低下させる可能性があるからである。
本発明に用いられる従太陽電池セルがアモルファスシリコン型太陽電池セルである態様について説明する。
本態様に用いられる下部透明電極層は、透光性を有するものである。以下、本態様における下部透明電極層について説明する。
一方、上記導電性高分子化合物材料としては、例えば、ポリチオフェン、ポリスチレンスルフォン酸(PSS)、ポリアニリン(PA)、ポリピロール、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)等を挙げることができる。また、これらを2種以上混合して用いることもできる。
膜厚が上記範囲より薄いと、下部透明電極層のシート抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性があり、一方、膜厚が上記範囲より厚いと、全光線透過率が低下し、光電変換効率を低下させる可能性があるからである。
本態様に用いられる従光電変換層は、n型アモルファスシリコン層と、i型アモルファスシリコン層と、p型アモルファスシリコン層とを有するものであり、上述した下部透明電極層上に形成されるものである。
膜厚が上記範囲より厚いと、従光電変換層と主光電変換層とが有する吸収波長領域が重複する場合に、多くの光が従光電変換層で吸収されてしまい、主光電変換層が光を十分に吸収できない場合があるからである。また、従光電変換層における抵抗が高くなる場合があるからである。一方、膜厚が上記範囲より薄いと、光を十分に吸収できない場合があるからである。
本態様に用いられる第一中間透明電極層は、上記従光電変換層上に形成され、かつ後述する主太陽電池セルとの接触面側に形成されるものである。
この第一中間透明電極層の膜厚としては、単層である場合はその膜厚が、複数層からなる場合は総膜厚が、10nm〜800nmの範囲内であることが好ましく、中でも50nm〜400nmの範囲内であることが好ましく、特に100nm〜200nmの範囲内であることが好ましい。
膜厚が上記範囲より薄いと、第一中間透明電極層のシート抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性があり、一方、膜厚が上記範囲より厚いと、全光線透過率が低下し、光電変換効率を低下させる可能性があるからである。
本発明の太陽電池セルを構成する主太陽電池セルは、第一中間透明電極層上にパターン状に形成された集電電極と、上記集電電極上に形成された第二中間透明電極層と、上記第二中間透明電極層上に形成された主光電変換層と、上記主光電変換層上に形成された上部電極層とを有するものである。
また、本発明の太陽電池全体の発電量に対する主太陽電池セルの発電量の割合としては、上記範囲内であり、さらに十分に発電することができる程度であれば特に限定されるものではないが、例えば、50%〜95%の範囲内であることが好ましく、中でも60%〜90%の範囲内であることが好ましく、特に70%〜85%の範囲内であることが好ましい。
本発明の太陽電池全体の発電量に対する主太陽電池セルの発電量の割合が上記割合であることにより、本発明の太陽電池全体として十分な発電量を得ることができるからである。
なお、上記発電量の測定方法としては、従太陽電池セルの項に記載したものと同様とすることができる。
以下、主太陽電池セルが有機薄膜太陽電池セル(第1態様)、色素増感型太陽電池セル(第2態様)、およびアモルファスシリコン型太陽電池セル(第3態様)である場合に分けてそれぞれ説明する。
本発明に用いられる主太陽電池セルが有機薄膜太陽電池セルである態様について説明する。
さらに、有機薄膜太陽電池セルは、折り曲げに対する耐性が比較的高いので、フレキシブル太陽電池セルとして適しており、有用性がある。そのため、主太陽電池セルとして好適に用いられる。また、有機薄膜太陽電池セルは光透過性に優れているため、主太陽電池セルが有機薄膜太陽電池セルであり、後述する上記主太陽電池セル側からも光が入射する場合には、上述した従太陽電池セルにおいて光を十分に吸収することができる。
以下、有機薄膜太陽電池セルを構成する各部材について説明する。
本態様における集電電極は、上述した従太陽電池セルと接触する面側に形成されるものである。集電電極は、通常、後述する第二中間透明電極層よりも抵抗値が低い。
また、本態様は、集電電極により主光電変換層の一部が遮光され、主光電変換層において非発電領域が生じても、従太陽電池セルによって発電を補うことができる。したがって、本態様においては、上記集電電極のパターンの線幅等が大きくてもよい。
集電電極の厚みが上記範囲より薄いと、集電電極のシート抵抗が大きくなりすぎたりする場合があるからである。また、集電電極の厚みが上記範囲より厚いと、電極間で短絡が生じるおそれがあるからである。
これに対し、本発明においては、集電電極と光電変換層との間に、機械的、化学的な強度が高い第一中間透明電極層が設けられていることにより、上記のような不具合を解消することができる。
そのため、本発明における集電電極の形成方法は、従来のように、使用する光電変換層の材料によって制限されるものではなく、選択肢の幅が広いという利点を有する。例えば、金属薄膜を全面に成膜した後にパターニングする方法、パターン状の導電体を直接形成する方法等が挙げられる。これらの方法は、集電電極の形成材料や構成等に応じて適宜選択される。
本態様における第二中間透明電極層は、集電電極上に形成されるものであり、上記集電電極と後述する主光電変換層との間に形成されるものである。
この第二中間透明電極層の膜厚としては、単層である場合はその膜厚が、複数層からなる場合は総膜厚が、10nm〜800nmの範囲内であることが好ましく、中でも50nm〜400nmの範囲内であることが好ましく、特に100nm〜200nmの範囲内であることが好ましい。
膜厚が上記範囲より薄いと、第二中間透明電極層のシート抵抗が大きくなりすぎ、一方、膜厚が上記範囲より厚いと、全光線透過率が低下し、光電変換効率を低下させる可能性があるからである。
本態様における主光電変換層は、第二中間透明電極層と後述する上部電極層との間に形成されるものである。
主光電変換層の膜厚が、上述した従光電変換層の膜厚より厚いことにより、主光電変換層が従光電変換層に比べて多くの光を吸収することができ、これにより主太陽電池セルが本発明の太陽電池として主に発電することができるからである。また、膜厚が上記範囲より厚いと、主光電変換層における抵抗が高くなる場合があるからである。一方、膜厚が上記範囲より薄いと、光を十分に吸収できない場合があるからである。
本態様における上部電極層は、主光電変換層上に形成され、上述した第二中間透明電極層と対向する電極である。通常、光電変換層で発生した電子を取り出すための電極(電子取出し電極)とされる。
以下、図を参照しながら説明する。
なお、図2におけるその他の符号については図1と同様であるので、ここでの説明は省略する。
本態様において、上部電極層は金属電極層であることが好ましい。低抵抗化することができるからである。
以下、上部電極層が金属電極層である場合(Aの態様)と、第二集電電極と透明電極層とが積層された電極層である場合(Bの態様)とに分けて説明する。
本態様は、上部電極層が金属電極層である態様である。
また、上記上部電極層の膜厚としては、単層である場合にはその膜厚が、複数層からなる場合には各層を合わせた総膜厚が、20nm〜1000nmの範囲内であることが好ましく、中でも50nm〜500nmの範囲内であることが好ましく、特に100nm〜300nmの範囲内であることが好ましい。
膜厚が上記範囲より薄い場合は、上記上部電極層のシート抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性があり、一方、上記範囲より厚い場合は、太陽電池のフレキシブル性が損なわれる場合があるからである。
本態様は、上部電極層が第二集電電極および透明電極層が積層されてなる態様である。
以下、第二集電電極と透明電極層とに分けて説明する。
本態様に用いられる第二集電電極は、後述する透明電極層上に形成されるものである。
これにより、第一中間透明電極層12と第二中間透明電極層21との間に形成された集電電極20によって主光電変換層22に生じる、発電に寄与しない非発電領域には、主太陽電池セル2側から光Lが入射することとなるからである。
第二集電電極の厚みが上記範囲より薄いと、第二集電電極のシート抵抗が大きくなりすぎたりする場合があるからである。また、第二集電電極の厚みが上記範囲より厚いと、電極間で短絡が生じるおそれがあるからである。
本態様における透明電極層は、主光電変換層上に形成されるものであり、第二中間透明電極層と対向する電極である。
この透明電極層の膜厚としては、単層である場合はその膜厚が、複数層からなる場合は総膜厚が、10nm〜800nmの範囲内であることが好ましく、中でも50nm〜400nmの範囲内であることが好ましく、特に100nm〜200nmの範囲内であることが好ましい。
膜厚が上記範囲より薄いと、透明電極層のシート抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性があり、一方、膜厚が上記範囲より厚いと、全光線透過率が低下し、光電変換効率を低下させる可能性があるからである。
本態様においては、上記第二中間透明電極層と主光電変換層との間、あるいは主光電変換層と上部電極層との間にバッファー層が形成されていてもよい。バッファー層は、主光電変換層から第二中間透明電極層または上部電極層への電荷の取出しが容易に行われるように設けられる層である。バッファー層が形成されていることにより、主光電変換層から第二中間透明電極層または上部電極層への電荷取出し効率が高められるため、光電変換効率を向上させることができる。
本発明に用いられる主太陽電池セルが色素増感型太陽電池セルである態様について説明する。
本態様に用いられる集電電極は、上述した従太陽電池セルと接触する面側に形成されるものである。集電電極は、通常、後述する第二中間透明電極層よりも抵抗値が低い。
集電電極の厚みが上記範囲より薄いと、集電電極のシート抵抗が大きくなりすぎたりする場合があるからである。また、集電電極の厚みが上記範囲より厚いと、電極間で短絡が生じるおそれがあるからである。
本態様における第二中間透明電極層は、集電電極上に形成されるものであり、上記集電電極と後述する主光電変換層との間に形成されるものである。
この第二中間透明電極層の膜厚としては、単層である場合はその膜厚が、複数層からなる場合は総膜厚が、10nm〜800nmの範囲内であることが好ましく、中でも50nm〜400nmの範囲内であることが好ましく、特に100nm〜200nmの範囲内であることが好ましい。
膜厚が上記範囲より薄いと、第二中間透明電極層のシート抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性があり、一方、膜厚が上記範囲より厚いと、全光線透過率が低下し、光電変換効率を低下させる可能性があるからである。
本態様における主光電変換層は、第二中間透明電極層と後述する上部電極層との間に形成されるものである。
主光電変換層の膜厚が、上述した従光電変換層の膜厚より厚いことにより、主光電変換層が従光電変換層に比べて多くの光を吸収することができ、これにより主太陽電池セルが本発明の太陽電池として主に発電することができるからである。また、膜厚が上記範囲より厚いと、主光電変換層における抵抗が高くなる場合があるからである。一方、膜厚が上記範囲より薄いと、光を十分に吸収できない場合があるからである。
本態様における上部電極層は、主光電変換層上に形成され、上述した第二中間透明電極層と対向する電極である。通常、光電変換層で発生した電子を取り出すための電極(電子取出し電極)とされる。
本態様は、上部電極層が金属電極層である態様である。
また、上記上部電極層の膜厚としては、単層である場合にはその膜厚が、複数層からなる場合には各層を合わせた総膜厚が、20nm〜1000nmの範囲内であることが好ましく、中でも50nm〜500nmの範囲内であることが好ましく、特に100nm〜300nmの範囲内であることが好ましい。
膜厚が上記範囲より薄い場合は、上記上部電極層のシート抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性があり、一方、上記範囲より厚い場合は、太陽電池のフレキシブル性が損なわれる場合があるからである。
本態様は、上部電極層が第二集電電極および透明電極層が積層されてなる態様である。
以下、第二集電電極と透明電極層とに分けて説明する。
本態様に用いられる第二集電電極は、後述する透明電極層上に形成されてもよく、あるいは主光電変換層と透明電極層との間に形成されてもよい。
第二集電電極の厚みが上記範囲より薄いと、第二集電電極のシート抵抗が大きくなりすぎたりする場合があるからである。また、第二集電電極の厚みが上記範囲より厚いと、電極間で短絡が生じるおそれがあるからである。
本態様における透明電極層は、主光電変換層上に形成されるものであり、第二中間透明電極層と対向する電極である。
この透明電極層の膜厚としては、単層である場合はその膜厚が、複数層からなる場合は総膜厚が、10nm〜800nmの範囲内であることが好ましく、中でも50nm〜400nmの範囲内であることが好ましく、特に100nm〜200nmの範囲内であることが好ましい。
膜厚が上記範囲より薄いと、透明電極層のシート抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性があり、一方、膜厚が上記範囲より厚いと、全光線透過率が低下し、光電変換効率を低下させる可能性があるからである。
本発明に用いられる主太陽電池セルがアモルファスシリコン型太陽電池セルである態様について説明する。
本態様に用いられる集電電極は、上述した従太陽電池セルと接触する面側に形成されるものである。集電電極は、通常、後述する第二中間透明電極層よりも抵抗値が低い。
集電電極の厚みが上記範囲より薄いと、集電電極のシート抵抗が大きくなりすぎたりする場合があるからである。また、集電電極の厚みが上記範囲より厚いと、電極間で短絡が生じるおそれがあるからである。
本態様における第二中間透明電極層は、集電電極上に形成されるものであり、上記集電電極と後述する主光電変換層との間に形成されるものである。
この第二中間透明電極層の膜厚としては、単層である場合はその膜厚が、複数層からなる場合は総膜厚が、10nm〜800nmの範囲内であることが好ましく、中でも50nm〜400nmの範囲内であることが好ましく、特に100nm〜200nmの範囲内であることが好ましい。
膜厚が上記範囲より薄いと、第二中間透明電極層のシート抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性があり、一方、膜厚が上記範囲より厚いと、全光線透過率が低下し、光電変換効率を低下させる可能性があるからである。
本態様における主光電変換層は、第二中間透明電極層と後述する上部電極層との間に形成されるものである。
主光電変換層の膜厚が、上述した従光電変換層の膜厚より厚いことにより、主光電変換層が従光電変換層に比べて多くの光を吸収することができ、これにより主太陽電池セルが本発明の太陽電池として主に発電することができるからである。また、膜厚が上記範囲より厚いと、主光電変換層における抵抗が高くなる場合があるからである。一方、膜厚が上記範囲より薄いと、光を十分に吸収できない場合があるからである。
本態様における上部電極層は、主光電変換層上に形成され、上述した第二中間透明電極層と対向する電極である。通常、光電変換層で発生した電子を取り出すための電極(電子取出し電極)とされる。
本態様は、上部電極が金属電極層である態様である。
また、上記上部電極層の膜厚としては、単層である場合にはその膜厚が、複数層からなる場合には各層を合わせた総膜厚が、20nm〜1000nmの範囲内であることが好ましく、中でも50nm〜500nmの範囲内であることが好ましく、特に100nm〜300nmの範囲内であることが好ましい。
膜厚が上記範囲より薄い場合は、上記上部電極層のシート抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性があるからである。
本態様は、上部電極層が第二集電電極および透明電極層が積層されてなる態様である。
以下、第二集電電極と透明電極層とに分けて説明する。
本態様に用いられる第二集電電極は、後述する透明電極層上に形成されてもよく、あるいは主光電変換層と透明電極層との間に形成されてもよい。
第二集電電極の厚みが上記範囲より薄いと、第二集電電極のシート抵抗が大きくなりすぎたりする場合があるからである。また、第二集電電極の厚みが上記範囲より厚いと、電極間で短絡が生じるおそれがあるからである。
本態様における透明電極層は、主光電変換層上に形成されるものであり、第二中間透明電極層と対向する電極である。
この透明電極層の膜厚としては、単層である場合はその膜厚が、複数層からなる場合は総膜厚が、10nm〜800nmの範囲内であることが好ましく、中でも50nm〜400nmの範囲内であることが好ましく、特に100nm〜200nmの範囲内であることが好ましい。
膜厚が上記範囲より薄いと、透明電極層のシート抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性があり、一方、膜厚が上記範囲より厚いと、全光線透過率が低下し、光電変換効率を低下させる可能性があるからである。
本発明の太陽電池は、主太陽電池セルと、上記主太陽電池セルにおける発電を補助するための従太陽電池セルとを有するものである。上記主太陽電池セルと上記従太陽電池セルとに用いられる太陽電池セルとしては、フレキシブル性を有する太陽電池セルであれば特に限定されるものではなく、例えば、有機薄膜太陽電池セル、色素増感型太陽電池セル、アモルファスシリコン型太陽電池セル等が挙げられる。
有機薄膜太陽電池セルおよび色素増感型太陽電池セルは高い光透過率を有するため、従太陽電池セルに有機薄膜太陽電池セルまたは色素増感型太陽電池セルを用いることにより、従太陽電池セル側から入射した光が十分に主太陽電池セルに吸収されるからである。また、有機薄膜太陽電池セルおよび色素増感型太陽電池セルは折り曲げに対する耐性が比較的高いため、フレキシブル太陽電池セルとして適しているからである。
中でも、主太陽電池セルおよび従太陽電池セルの組合せが、有機薄膜太陽電池セル/有機薄膜太陽電池セルである場合には、光透過率に優れているため主太陽電池セルの主光電変換層が十分に光を吸収することができる。また、有機薄膜太陽電池セルは、折り曲げに対する耐性が比較的高いので、フレキシブル太陽電池セルとして適しており、有用性がある。
次に、アモルファスシリコン型太陽電池セル/有機薄膜太陽電池セルの組合せの場合には、従太陽電池セルが光透過性に優れた有機薄膜太陽電池セルであるので、主太陽電池セルに多くの光が入射される。また、主太陽電池セルが広い吸収波長領域を有するアモルファスシリコン型太陽電池セルであるので、主光電変換層が十分に光を吸収できる。これにより、太陽電池全体の光電変換効率を上げることができる。
主太陽電池セルがアモルファスシリコン型太陽電池セルであることにより、主太陽電池セルにおいて多くの光を吸収することができ、太陽電池全体としての光電変換効率を上げることができるからである。
また、主太陽電池セルと従太陽電池セルとに、色素増感型太陽電池セルを用いる場合にも、主光電変換層と従光電変換層とが同じ光吸収波長領域を有していてもよく、あるいはそれぞれ異なる光吸収波長領域を有していてもよい。本発明においては、上記主光電変換層と上記従光電変換層とがそれぞれ異なる光吸収波長領域を有していることが好ましい。主光電変換層と従光電変換層とが有する光吸収波長領域が異なることにより、従光電変換層における光の吸収が、主光電変換層における光の吸収を妨げることがなく、また太陽電池全体としての光吸収波長領域が広がるため、より多くの光を吸収でき、光電変換効率を上げることができるからである。
本発明の太陽電池は、下部透明電極層と中間電極部材と上部電極層とが電力変換装置に接続されたものである。
なお、上記中間電極部材は、第一中間透明電極層と集電電極と第二中間透明電極層とが積層された部材である。そのため、中間電極部材に接続するとは、上述した第一中間透明電極層、集電電極および第二中間透明電極層のいずれかに接続することを指す。
また、上部電極層が、第二集電電極と透明電極層とが積層されたものである場合には、上記第二集電電極および上記透明電極層のいずれかに接続されていればよい。
本発明の太陽電池には、上述した構成部材の他にも、必要に応じて後述する構成部材を有していてもよい。例えば、基板、保護シート、防汚層、高光反射層、光封じ込め層、封止材層等の機能層を有していてもよい。また、層構成に応じて、各機能層間に接着層が形成されていてもよい。
以下、基板について説明する。
従太陽電池セル側に設けられる基板は透明基板である。
なお、上記光透過率は、可視光領域において、スガ試験機株式会社製 SMカラーコンピュータ(型番:SM−C)を用いて測定した値である。
本発明の太陽電池の製造方法としては、所望の効果を有する太陽電池を製造できる方法であれば特に限定されるものではなく、主太陽電性セルまたは従太陽電池セルの片面から順に層を形成してもよく、あるいは主太陽電池セルと従太陽電池セルをそれぞれ形成してから、1つに貼り合せてもよい。
本発明の太陽電池モジュールは、上述の太陽電池が複数個直列または並列に接続されてなることを特徴とするものである。
なお、太陽電池については、上記「I.太陽電池」の項に詳しく記載したので、ここでの説明は省略する。
(従太陽電池セルの製造工程)
厚み125μmのPETフィルム基板上にスパッタ法によりITO膜(膜厚:150nm)を成膜して下部透明電極層とした。
次に、導電性Agペーストを用いてスクリーン印刷法により上記ITO膜上に金属メッシュ状の集電電極(膜厚:300nm)を形成した。
その後、上記集電電極を形成したITO膜上にスパッタ法によりITO膜(膜厚:150nm)を形成して第二中間透明電極層とした。
上記下部透明電極層と第二中間透明電極層と上部電極層とを電気的に接続し、有機薄膜太陽電池を作製した。
従太陽電池セルを除いたこと以外は、実施例1と同様にして有機薄膜太陽電池を作製した。
ソーラーシミュレーターにより100mW/cm2、A.M.1.5Gの条件で太陽電池性能を評価したところ、実施例より得られた太陽電池の方が、比較例で得られた太陽電池に比べて出力電流が20%上昇する効果が得られた。
10… 下部透明電極層
11… 従光電変換層
12… 第一中間透明電極層
2 … 主太陽電池セル
20… 集電電極
21… 第二中間透明電極層
22… 主光電変換層
23… 上部電極層
24… 透明電極層
3 … 中間電極部材
W … 電力変換装置
100… 太陽電池
Claims (2)
- 従太陽電池セルと、前記従太陽電池セル上に形成された主太陽電池セルとを有し、フレキシブル性を有する太陽電池であって、
前記従太陽電池セルは、下部透明電極層と、前記下部透明電極層上に形成された従光電変換層と、前記従光電変換層上に形成された第一中間透明電極層とを有し、
前記主太陽電池セルは、前記第一中間透明電極層上にパターン状に形成された集電電極と、前記集電電極上に形成された第二中間透明電極層と、前記第二中間透明電極層上に形成された主光電変換層と、前記主光電変換層上に形成された上部電極層とを有し、
前記下部透明電極層と、前記第一中間透明電極層、前記集電電極および前記第二中間透明電極層を有する中間電極部材と、前記上部電極層とが電力変換装置に接続されていることを特徴とする太陽電池。 - 請求項1に記載の太陽電池が複数個直列または並列に接続されてなることを特徴とする太陽電池モジュール。
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