JP2013055215A - 太陽電池および太陽電池モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】集電電極を有する太陽電池であって、大面積で高効率な太陽電池および太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】透明基板1と、透明基板1上に形成された従光電変換層2と、従光電変換層2上にパターン状に形成された第一透明電極層4と、第一透明電極層4を覆うようにパターン状に形成された透明絶縁層5と、従光電変換層2上に形成され、少なくとも透明絶縁層5の開口部に配置された集電電極3と、透明絶縁層5および集電電極3上に形成された第二透明電極層6と、第二透明電極層6上に形成された主光電変換層7と、主光電変換層7上に形成された対向電極層8とを有し、第一透明電極層4と、集電電極3および第二透明電極層10を有する中間電極部材と、対向電極層8とが電力変換装置に接続する。
【選択図】図1

Description

本発明は、集電電極を有する太陽電池に関するものである。
近年、二酸化炭素の増加が原因とされる地球温暖化等の環境問題が深刻となり、世界的にその対策が進められている。中でも環境に対する負荷が小さく、クリーンなエネルギー源として、太陽光エネルギーを利用した太陽電池に関する積極的な研究開発が進められている。このような太陽電池としては、アモルファスシリコン型太陽電池等のシリコン系太陽電池、化合物半導体系太陽電池、および色素増感型太陽電池、有機薄膜太陽電池等の有機系太陽電池等が挙げられる。
太陽電池において、受光側の電極は透明電極とされる。従来、この透明電極には、ITO等の金属酸化物が用いられており、中でも、導電性や透明性が高く、仕事関数が高いことから、ITOが主に使用されている。
しかしながら、ITO電極は、シート抵抗が比較的大きいため、発生した電流がITO電極を通過する際に消費され、光電変換効率が低下するという問題がある。この現象は、太陽電池の面積が大きくなるにつれて顕著に現れる。
そこで、電極の導電性を補う方法として、透明電極上にパターン状の集電電極を積層することが提案されている(特許文献1〜4参照)。
しかしながら、例えば、特許文献1に記載されているように、光入射面側にある基板と光電変換層との間に集電電極が形成されている場合には、集電効率が高くなったとしても、光電変換層の一部が集電電極により遮光され、その領域が発電に寄与できず、結果として光電変換効率が低下するといった課題があった。
ところで、特許文献5には、高効率、低コストの発電システムおよび発電装置を得ることを目的として、上部電極と第一発電層と中間電極と第二発電層と下部電極とが順次積層され、上部電極と中間電極と下部電極とが電力変換装置に接続されている太陽電池の構成について開示されている。また、特許文献5には、上部電極や中間電極に集電電極を形成してもよいことが開示されている。
特開2010−157681号公報 特開2000−243989号公報 特開2000−243990号公報 特開2008−243425号公報 特開2004−79997号公報
特許文献5に記載の太陽電池において、中間電極に集電電極を形成した場合、このような構成をなすことにより、上部電極側から中間電極に入射した光が中間電極に含まれる集電電極により遮光され、第二発電層の一部が、発電に寄与しない非発電領域となっても、光入射面側の第一発電層が、第二発電層の非発電領域における発電を補うことができると考えられる。すなわち、光電変換層における発電に寄与する面積を維持しつつ、高い集電効率を有する太陽電池とすることができると考えられる。
しかしながら、特許文献5に記載された構成では、上部電極側から入射した光は、上部電極を透過して第一発電層に吸収され、さらに中間電極を構成する集電電極の開口部から中間電極を透過して第二発電層に吸収される。第二発電層に光が入射するまでには、上部電極および中間電極を光が透過することとなるが、この際に上述した光の量が減少してしまうといった問題があった。これにより、高い光電変換効率を得ることが困難であった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、集電電極を有する太陽電池であって、大面積で高効率な太陽電池および太陽電池モジュールを提供することを主目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、透明基板と、上記透明基板上に形成された従光電変換層と、上記従光電変換層上にパターン状に形成された第一透明電極層と、上記第一透明電極層を覆うようにパターン状に形成された透明絶縁層と、上記従光電変換層上に形成され、少なくとも上記透明絶縁層の開口部に配置された集電電極と、上記透明絶縁層および上記集電電極上に形成された第二透明電極層と、上記第二透明電極層上に形成された主光電変換層と、上記主光電変換層上に形成された対向電極層とを有し、上記第一透明電極層と、上記集電電極および上記第二透明電極層を有する中間電極部材と、上記対向電極層とが電力変換装置に接続されていることを特徴とする太陽電池を提供する。
本発明においては、主光電変換層の光入射側に従光電変換層を有することで、従光電変換層によって、集電電極により遮光された主光電変換層の一部領域での発電を補うことができる。すなわち、集電電極による遮光によって主光電変換層の一部が発電に寄与しない非発電領域となったとしても、従光電変換層において発電することができるので、太陽電池全体として高い光電変換効率を維持することが可能となる。これにより、大面積で高効率な太陽電池とすることができる。
また、本発明における太陽電池は、従光電変換層の同一面上に、従光電変換層に対して対向する電極である第一透明電極層と集電電極がそれぞれパターン状に形成されている。このような第一透明電極層を覆うように透明絶縁層がパターン状に形成されており、上記透明絶縁層の開口部に少なくとも配置されるように上記集電電極が形成されている。すなわち、集電電極の開口部に第一透明電極層が配置されている。また、透明絶縁層に覆われた第一透明電極層と集電電極の上に第二透明電極層が形成されている。
本発明においては、太陽電池が上述したような構造をなすことにより、上記集電電極の開口部における上記第一透明電極層および第二透明電極層の厚みを薄くすることができる。そのため、従来のように、第一透明電極層と従光電変換層と集電電極と第二透明電極層とが順に積層された構造をなす太陽電池と比較して、上記第一透明電極層および第二透明電極層による、主光電変換層への入射光の減光を抑制することができる。これにより、高効率な太陽電池を得ることができる。
さらに、第一透明電極層と第二透明電極層の厚みを薄くすることができるので、太陽電池全体の厚みを薄くすることができ、太陽電池がフレキシブル性を有する場合に好適である。
本発明は、上記本発明に係る太陽電池が複数個直列または並列に接続されてなることを特徴とする太陽電池モジュールを提供する。上述した太陽電池が複数個接続されてなることにより、大面積で高効率な太陽電池モジュールとすることができる。
本発明においては、大面積で高効率な太陽電池を提供することができる。
本発明の太陽電池の一例を示す概略断面図である。 本発明の太陽電池の他の例を示す概略断面図である。
I.太陽電池
本発明の太陽電池について説明する。
本発明の太陽電池は、透明基板と、上記透明基板上に形成された従光電変換層と、上記従光電変換層上にパターン状に形成された第一透明電極層と、上記第一透明電極層を覆うようにパターン状に形成された透明絶縁層と、上記従光電変換層上に形成され、少なくとも上記透明絶縁層の開口部に配置された集電電極と、上記透明絶縁層および上記集電電極上に形成された第二透明電極層と、上記第二透明電極層上に形成された主光電変換層と、上記主光電変換層上に形成された対向電極層とを有し、上記第一透明電極層と、上記集電電極および上記第二透明電極層を有する中間電極部材と、上記対向電極層とが電力変換装置に接続されていることを特徴とするものである。
以下、図を参照しながら説明する。
図1は、本発明の太陽電池の一例を示す概略断面図である。図1に示すように、本発明の太陽電池100は、透明基板1と、上記透明基板1上に形成された従光電変換層2と、上記従光電変換層2上にパターン状に形成された第一透明電極層4と、上記第一透明電極層4を覆うようにパターン状に形成された透明絶縁層5と、上記従光電変換層2上に形成され、少なくとも上記透明絶縁層5の開口部に配置された集電電極3と、上記透明絶縁層5および上記集電電極3上に形成された第二透明電極層6と、上記第二透明電極層6上に形成された主光電変換層7と、上記主光電変換層7上に形成された対向電極層8とを有するものである。
この太陽電池100では、透明基板1側から光Lから入射する。
このように、本発明の太陽電池は、主光電変換層および従光電変換層を有するものである。
ここで、図1に示す太陽電池100においては、主光電変換層7で発生した電荷は、第二透明電極層6と対向電極層8とに移動する。一方、従光電変換層2で発生した電荷は、集電電極3と第一透明電極層4とに移動する。
また、本発明における太陽電池100は、第一透明電極層4と、集電電極3および第二透明電極層6を有する中間電極部材と、対向電極層9とが電力変換装置Wへと接続されたものである。
本発明によれば、主光電変換層の光入射側に従光電変換層を有することにより、集電電極によって遮光された主光電変換層の一部領域での発電を補うことができる。すなわち、集電電極による遮光によって主光電変換層の一部が発電に寄与しない非発電領域となったとしても、従光電変換層において光吸収を行うことができるので、太陽電池全体として高い光電変換効率を維持することが可能となる。これにより、大面積で高効率な太陽電池とすることができる。
また、本発明における太陽電池は、従光電変換層の同一面上に、従光電変換層に対して対向する電極である第一透明電極層と集電電極がそれぞれパターン状に形成されている。このような第一透明電極層を覆うように透明絶縁層がパターン状に形成されており、上記透明絶縁層の開口部に少なくとも配置されるように上記集電電極が形成されている。すなわち、集電電極の開口部に第一透明電極層が配置されている。また、透明絶縁層に覆われた第一透明電極層と集電電極の上に第二透明電極層が形成されている。
本発明においては、太陽電池が上述したような構造をなすことにより、上記集電電極の開口部における上記第一透明電極層および第二透明電極層の厚みを薄くすることができる。そのため、従来のように、第一透明電極層と従光電変換層と集電電極と第二透明電極層とが順に積層された構造をなす太陽電池と比較して、上記第一透明電極層および第二透明電極層による、主光電変換層への入射光の減光を抑制することができる。これにより、高効率な太陽電池を得ることができる。
さらに、第一透明電極層と第二透明電極層の厚みを薄くすることができるので、太陽電池全体の厚みを薄くすることができ、太陽電池がフレキシブル性を有する場合に好適である。
このように、本発明の太陽電池は、主光電変換層と従光電変換層とを有するものである。本発明の太陽電池において、従光電変換層と第一透明電極層と集電電極とが1つの太陽電池セルとしての機能を有している。以下、これを従太陽電池セルと称して説明する。また、集電電極と第二透明電極層と主光電変換層と対向電極層とが1つの太陽電池セルとしての機能を有している。以下、これを主太陽電池セルと称して説明する。
以下、本発明の太陽電池を構成する各部材について、従太陽電池セルと主太陽電池セルとに分けてそれぞれ説明する。なお、集電電極については、主太陽電池セルの項で説明する。
A.従太陽電池セル
本発明の太陽電池を構成する従太陽電池セルは、従光電変換層と、上記従光電変換層上にパターン状に形成された第一透明電極層と、上記第一透明電極層を覆うようにパターン状に形成された透明絶縁層と、上記従光電変換層上に形成され、少なくとも上記透明絶縁層の開口部に配置された集電電極とを有するものである。
また、このような従太陽電池セルは、後述する主太陽電池セルにおいて、集電電極を設けることによって主光電変換層の一部が遮光され、発電に寄与しない非発電領域となり、光電変換効率が低下してしまうといった課題に対し、その分の発電を補い、太陽電池全体としての光電変換効率を上昇させる効果を奏するものである。
本発明における従太陽電池セルは、本発明の太陽電池全体の発電量に対する発電量の割合が、50%未満であるものを指す。
また、本発明の太陽電池全体の発電量に対する従太陽電池セルの発電量の割合としては、上記範囲内であり、さらに後述する主太陽電池セルによる発電を十分に補うことができる程度であれば特に限定されるものではないが、例えば、5%以上50%未満の範囲内であることが好ましく、中でも10%以上40%以下の範囲内であることが好ましく、特に15%以上30%以下の範囲内であることが好ましい。
本発明の太陽電池全体の発電量に対する従太陽電池セルの発電量の割合が上記割合であることにより、後述する主太陽電池セルによる発電を十分に補うことができるからである。
なお、上述した発電量の測定方法としては、従太陽電池セルの場合には、第一透明電極層と、集電電極および第二透明電極層が積層された中間電極部材とを測定端子とし、後述する主太陽電池セルの場合には、上記中間電極部材と対向電極層とを測定端子とし、セルソーラーシュミレーターを用いて100mW/cm、1.5Gの条件下で太陽電池特性を評価することで発電量を算出することができる。
このような従太陽電池セルとしては、例えば、フレキシブル性を有するものであってもよく、その目的や用途等に応じて適宜選択されるものである。
また、上述した従太陽電池セルとしては、本発明の太陽電池に用いることができる太陽電池セルであれば特に限定されるものではなく、例えば、有機薄膜太陽電池セル、色素増感型太陽電池セル、またはアモルファスシリコン型太陽電池セル、結晶シリコン太陽電池セル、化合物半導体太陽電池セル等が挙げられる。
本発明の太陽電池がフレキシブル太陽電池である場合には、例えば、有機薄膜太陽電池セル、色素増感型太陽電池セル、またはアモルファスシリコン型太陽電池セル等が挙げられる。
本発明においては、中でも、従太陽電池セルにおいて高い集電効率が得られるという観点から、面内方向への電荷の移動度が比較的高い色素増感型太陽電池セル、アモルファスシリコン型太陽電池セルまたは結晶シリコン太陽電池セルを用いることが好ましい。さらに、従光電変換層上に集電電極を形成するに際し、従光電変換層に与える影響が小さいという観点から、色素増感型太陽電池セルまたはアモルファスシリコン型太陽電池セルを用いることが好ましい。
以下、具体例として、従太陽電池セルが有機薄膜太陽電池セル(第1態様)、色素増感型太陽電池セル(第2態様)、およびアモルファスシリコン型太陽電池セル(第3態様)である場合に分けてそれぞれ説明する。
1.第1態様
本発明に用いられる従太陽電池セルが有機薄膜太陽電池セルである態様について説明する。
有機薄膜太陽電池セルは光透過性に優れているため、本発明の太陽電池の受光面側にある従太陽電池セルが有機薄膜太陽電池セルであることにより、後述する主太陽電池セルに十分に光が入射する。また、有機薄膜太陽電池セルは、折り曲げに対する耐性が比較的高いので、フレキシブル太陽電池セルとして適しており、有用性がある。
以下、有機薄膜太陽電池セルを構成する各部材について説明する。
(1)従光電変換層
本態様に用いられる従光電変換層は、透明基板と、第二透明電極層および集電電極との間に形成されるものである。なお、「光電変換層」とは、有機薄膜太陽電池の電荷分離に寄与し、生じた電子および正孔を各々反対方向の電極に向かって輸送する機能を有する部材をいう。
従光電変換層は、電子受容性および電子供与性の両機能を有する単一の層であってもよく(Aの態様)、また電子受容性の機能を有する電子受容性層と電子供与性の機能を有する電子供与性層とが積層されたものであってもよい(Bの態様)。以下、各態様について説明する。
(a)Aの態様
本態様における従光電変換層のAの態様は、電子受容性および電子供与性の両機能を有する単一の層であり、電子供与性材料および電子受容性材料を含有するものである。この従光電変換層では、従光電変換層内で形成されるpn接合を利用して電荷分離が生じるため、単独で従光電変換層として機能する。
電子供与性材料としては、電子供与体としての機能を有するものであれば特に限定されるものではないが、中でも電子供与性の導電性高分子材料であることが好ましい。導電性高分子はいわゆるπ共役高分子であり、炭素−炭素またはヘテロ原子を含む二重結合または三重結合が、単結合と交互に連なったπ共役系から成り立っており、半導体的性質を示すものである。導電性高分子材料は、高分子主鎖内にπ共役が発達しているため主鎖方向への電荷輸送が基本的に有利である。また、導電性高分子材料は、導電性高分子材料を溶媒に溶解もしくは分散させた塗工液を用いることで湿式塗工法により容易に成膜可能であることから、大面積の有機薄膜太陽電池を高価な設備を必要とせず低コストで製造できるという利点がある。
電子供与性の導電性高分子材料としては、例えば、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリシラン、ポリチオフェン、ポリカルバゾール、ポリビニルカルバゾール、ポルフィリン、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリフルオレン、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、およびこれらの誘導体、ならびにこれらの共重合体、あるいは、フタロシアニン含有ポリマー、カルバゾール含有ポリマー、有機金属ポリマー等を挙げることができる。
また、電子受容性材料としては、電子受容体としての機能を有するものであれば特に限定されるものではないが、湿式塗工法により成膜可能なものであることが好ましく、中でも電子受容性の導電性高分子材料であることが好ましい。導電性高分子材料は、上述したような利点を有するからである。
電子受容性の導電性高分子材料としては、例えば、ポリフェニレンビニレン、ポリフルオレン、およびこれらの誘導体、ならびにこれらの共重合体、あるいは、カーボンナノチューブ、フラーレン誘導体、CN基またはCF基含有ポリマーおよびそれらの−CF置換ポリマー等を挙げることができる。
また、電子供与性化合物がドープされた電子受容性材料や、電子受容性化合物がドープされた電子供与性材料等を用いることもできる。中でも、電子供与性化合物もしくは電子受容性化合物がドープされた導電性高分子材料が好ましく用いられる。導電性高分子材料は、高分子主鎖内にπ共役が発達しているため主鎖方向への電荷輸送が基本的に有利であり、また、電子供与性化合物や電子受容性化合物をドープすることによりπ共役主鎖中に電荷が発生し、電気伝導度を大きく増大させることが可能であるからである。
電子供与性化合物がドープされる電子受容性の導電性高分子材料としては、上述した電子受容性の導電性高分子材料を挙げることができる。ドープされる電子供与性化合物としては、例えばLi、K、Ca、Cs等のアルカリ金属やアルカリ土類金属のようなルイス塩基を用いることができる。なお、ルイス塩基は電子供与体として作用する。
また、電子受容性化合物がドープされる電子供与性の導電性高分子材料としては、上述した電子供与性の導電性高分子材料を挙げることができる。ドープされる電子受容性化合物としては、例えばFeCl(III)、AlCl、AlBr、AsFやハロゲン化合物のようなルイス酸を用いることができる。なお、ルイス酸は電子受容体として作用する。
電子供与性材料および電子受容性材料の混合比は、使用する材料の種類により最適な混合比に適宜調整される。
従光電変換層の膜厚としては、一般的にバルクヘテロ接合型有機薄膜太陽電池において採用されている膜厚を採用することができる。具体的には、20nm〜500nmの範囲内で設定することができ、好ましくは50nm〜300nmの範囲内である。
膜厚が上記範囲より厚いと、従光電変換層と主光電変換層とが有する吸収波長領域が重複する場合に、多くの光が従光電変換層で吸収されてしまい、主光電変換層が光を十分に吸収できない場合があるからである。また、従光電変換層における抵抗が高くなる場合があるからである。一方、膜厚が上記範囲より薄いと、光を十分に吸収できない場合があるからである。
従光電変換層を形成する方法としては、所定の膜厚に均一に形成することができる方法であれば特に限定されるものではないが、湿式塗工法が好ましく用いられる。湿式塗工法であれば、大気中で従光電変換層を形成することができ、コストの削減が図れるとともに、大面積化が容易だからである。
(b)Bの態様
本態様における従光電変換層のBの態様は、電子受容性の機能を有する電子受容性層と電子供与性の機能を有する電子供与性層とが積層されたものである。以下、電子受容性層および電子供与性層について説明する。
(i)電子受容性層
本態様に用いられる電子受容性層は、電子受容性の機能を有するものであり、電子受容性材料を含有するものである。
電子受容性材料としては、電子受容体としての機能を有するものであれば特に限定されるものではないが、湿式塗工法により成膜可能なものであることが好ましく、中でも電子受容性の導電性高分子材料であることが好ましい。導電性高分子材料は、上述したような利点を有するからである。具体的には、上記Aの態様の従光電変換層に用いられる電子受容性の導電性高分子材料と同様のものを挙げることができる。
電子受容性層の膜厚としては、一般的にバイレイヤー型有機薄膜太陽電池において採用されている膜厚を採用することができる。具体的には、20nm〜500nmの範囲内で設定することができ、好ましくは50nm〜300nmの範囲内である。
膜厚が上記範囲より厚いと、従光電変換層と主光電変換層とが有する吸収波長領域が重複する場合に、多くの光が従光電変換層で吸収されてしまい、主光電変換層が光を十分に吸収できない場合があるからである。また、電子受容性層における抵抗が高くなる可能性があるからである。一方、膜厚が上記範囲より薄いと、光を十分に吸収できない場合があるからである。
電子受容性層の形成方法としては、上記Aの態様の光電変換層の形成方法と同様とすることができる。
(ii)電子供与性層
本態様に用いられる電子供与性層は、電子供与性の機能を有するものであり、電子供与性材料を含有するものである。
電子供与性層の膜厚としては、一般的にバイレイヤー型有機薄膜太陽電池において採用されている膜厚を採用することができる。具体的には、20nm〜500nmの範囲内で設定することができ、好ましくは50nm〜300nmの範囲内である。
膜厚が上記範囲より厚いと、従光電変換層と主光電変換層とが有する吸収波長領域が重複する場合に、多くの光が従光電変換層で吸収されてしまい、主光電変換層が光を十分に吸収できない場合があるからである。また、電子供与性層における抵抗が高くなる可能性があるからである。一方、膜厚が上記範囲より薄いと、光を十分に吸収できない場合があるからである。
電子供与性層の形成方法としては、上記Aの態様の光電変換層の形成方法と同様とすることができる。
(2)第一透明電極層
本態様に用いられる第一透明電極層は、上述した従光電変換層上にパターン状に形成され、かつ後述する集電電極および第二透明電極層と接触しないように、後述する透明絶縁層で覆われたものである。
本態様に用いられる第一透明電極層の構成材料としては、導電性および透明性を有するものであれば特に限定されるものではなく、In−Zn−O(IZO)、In−Sn−O(ITO)、ZnO−Al、Zn−Sn−O等を挙げることができる。導電性および透明性を有し、かつ仕事関数の高い材料としては、ITOが好ましく用いられる。
第一透明電極層の全光線透過率は、85%以上であることが好ましく、中でも90%以上、特に92%以上であることが好ましい。第一透明電極層の全光線透過率が上記範囲であることにより、第一透明電極層にて光を十分に透過することができ、主光電変換層にて光を効率的に吸収することができるからである。
なお、上記全光線透過率は、可視光領域において、スガ試験機株式会社製 SMカラーコンピュータ(型番:SM−C)を用いて測定した値である。
第一透明電極層のシート抵抗は、20Ω/□以下であることが好ましく、中でも10Ω/□以下、特に5Ω/□以下であることが好ましい。シート抵抗が上記範囲より大きいと、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性があるからである。
なお、上記シート抵抗は、三菱化学株式会社製 表面抵抗計(ロレスタMCP:四端子プローブ)を用い、JIS R1637(ファインセラミックス薄膜の抵抗率試験方法:4探針法による測定方法)に基づき、測定した値である。
第一透明電極層は、単層であってもよく、また異なる仕事関数の材料を用いて積層されたものであってもよい。
この第一透明電極層の膜厚としては、単層である場合はその膜厚が、複数層からなる場合は総膜厚が、10nm〜800nmの範囲内であることが好ましく、中でも50nm〜400nmの範囲内であることが好ましく、特に100nm〜200nmの範囲内であることが好ましい。膜厚が上記範囲より薄いと、第一透明電極層のシート抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性があり、一方、膜厚が上記範囲より厚いと、全光線透過率が低下し、光電変換効率を低下させる可能性があるからである。
本態様における第一透明電極層は、上記従光電変換層上にパターン状に形成される。
この時のパターン形状としては、後述する透明絶縁層に覆われるように従光電変換層上に形成され、かつ電極としての機能を発揮することができるパターン形状であれば特に限定されるものではなく、適宜調整されるものである。本態様においては、例えば、ストライプ状等が挙げられる。
上記第一透明電極層の線幅としては、特に限定されるものではなく、集電電極の大きさや開口部の大きさ等に応じて適宜調整されるものである。本態様においては、例えば、10μm〜3000μmの範囲内であることが好ましく、中でも30μm〜2000μmの範囲内であることが好ましく、特に50μm〜1000μmの範囲内であることが好ましい。
第一透明電極層の線幅が上記範囲よりも小さい場合には、十分に電荷を集めることが困難となる場合があり、一方、上記範囲よりも大きい場合には、電荷が移動する距離が長くなるため、電荷の取出しが困難になる場合があるからである。
なお、第一透明電極層の形成方法としては、一般的な電極層の形成方法を用いることができる。
(3)透明絶縁層
本態様に用いられる透明絶縁層は、上述した第一透明電極層と集電電極および第二透明電極層とが直接接さないようにするために設けるものであり、透明性を有するものである。
本態様に用いられる透明絶縁層が必要とする絶縁性としては、第一透明電極層と集電電極および第二透明電極層との間での短絡を防ぐことができるものであれば特に限定されるものではないが、透明絶縁層の体積抵抗率が、1.0×10Ω・m以上であることが好ましく、1.0×1010Ω・m以上であることがより好ましく、1.0×1011Ω・m以上であることがさらに好ましい。
なお、体積抵抗率は、JIS K6911、JIS C2318、ASTM D257 などの規格に準拠する手法で測定することが可能である。
また、上記透明絶縁層の全光線透過率は、85%以上であることが好ましく、中でも90%以上、特に92%以上であることが好ましい。透明絶縁層の全光線透過率が上記範囲であることにより、透明絶縁層にて光を十分に透過することができ、主光電変換層にて光を効率的に吸収することができるからである。
なお、上記全光線透過率は、可視光領域において、スガ試験機株式会社製 SMカラーコンピュータ(型番:SM−C)を用いて測定した値である。
本態様に用いられる透明絶縁層の材料としては、上述した絶縁性および透明性を有し、かつ第一透明電極層を覆うように形成することが可能であれば特に限定されるものではない。このような透明絶縁層の材料としては、無機材料であってもよいし、有機材料であってもよい。上記無機材料としては、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化窒化ケイ素、酸化アルミニウム等が挙げられる。また、有機材料としては、ポリイミド、フェノール樹脂、PPS(ポリフェニレンスルフィド)、PPE(ポリフェニレンエーテル)、PEK(ポリエーテルケトン)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、ポリフタルアミド、PTFE(ポリエチレンテレフタラート)、アクリル樹脂,ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリシクロオキサイド、エポキシ樹脂などが挙げられる。
さらに、上記透明絶縁層の構成材料としては、所望の絶縁性および透明性を維持できるものであれば、必要に応じてその他の成分を含むものであっても良い。本態様においては、例えば、光拡散性微粒子等が挙げられる。上記光拡散性微粒子を含有することにより、透明絶縁層において光拡散が起こり、集電電極によって遮光されて非発電領域となった主光電変換層の一部領域にまで光が回り込む。これにより、非発電領域を減らし、上記主光電変換層が十分に光を吸収することが可能となる。
このような光拡散性微粒子としては、例えば、プラスチックビーズが挙げられ、具体的には、メラミンビーズ、アクリルビーズ、ポリカーボネートビーズ、ポリエチレンビーズ、ポリスチレンビーズ、塩化ビニルビーズ、アクリル−スチレンビーズ等の共重合体樹脂からなる光拡散性微粒子が好適である。
このような透明絶縁層は、第一透明電極層を覆うようにパターン状に形成される。
この時のパターン形状としては、上述した第一透明電極層が、後述する集電電極および第二透明電極層と直接接しないような形状であれば特に限定されるものではなく、具体的には、上記第一透明電極層のパターン形状に応じて適宜選択されるものである。
上記透明絶縁層の膜厚としては、特に本態様の太陽電池がフレキシブル性を有する場合に、電極間での短絡を防止することができる厚みであれば良く、例えば、1nm〜100nmの範囲内であることが好ましく、中でも1nm〜50nmの範囲内であることが好ましく、特に1nm〜20nmの範囲内であることが好ましい。
膜厚が上記範囲よりも厚いと、太陽電池セル自体が厚くなってしまう場合があり、一方、上記範囲よりも薄いと、電極間の短絡を防止するといった所望の効果が得られない場合があるからである。
本態様に用いられる透明絶縁層の形成方法としては、上述した第一透明電極層を覆うようにパターン状に形成することができる方法であれば特に限定されるものではなく、上記透明絶縁層に用いられる材料に応じて適宜選択される。本態様においては、例えば、蒸着法、スパッタ法、CVD法、塗布法等が挙げられる。
(4)バッファー層
本態様においては、上記第一透明電極層と従光電変換層との間、あるいは従光電変換層と集電電極との間にバッファー層が形成されていてもよい。
この時のバッファー層としては、上記第一透明電極層と従光電変換層との界面、あるいは従光電変換層と集電電極との界面にパターン状に形成される。
バッファー層のパターン形状としては、第一透明電極層と従光電変換層との界面、または集電電極と従光電変換層との界面に形成することができ、所望の効果が得られるものであれば特に限定されない。すなわち、上記バッファー層のパターン形状は、上述した第一透明電極層と集電電極とが有するパターン形状に応じて適宜選択されるものである。
このようなバッファー層は、従光電変換層から第一透明電極層または集電電極への電荷の取出しが容易に行われるように設けられる層である。バッファー層が形成されていることにより、従光電変換層から第一透明電極層または集電電極への電荷取出し効率が高められるため、集電効率を向上させることができる。
本態様においては、従光電変換層と集電電極との間にバッファー層を形成することにより、従光電変換層と集電電極との間での電気的な接続を安定的なものとすることができる。また、集電電極が従主光電変換層と直接接していないため、従光電変換層に影響を与えることなく上記従光電変換層上に集電電極を形成することが可能となる。
バッファー層の膜厚としては、所望の効果を得られ、従太陽電池セルにおける従光電変換層と、後述する主太陽電池セルにおける主光電変換層とが十分に光を吸収することができる程度の光透過性を有する厚みであれば特に限定されるものではないが、例えば、10nm〜200nmの範囲内であることが好ましい。
このようなバッファー層としては、正孔取出し層であってもよく、あるいは電子取出し層であってもよい。
以下、正孔取出し層および電子取出し層について説明する。
(a)正孔取出し層
本態様においては、正孔取出し層が形成されていてもよい。正孔取出し層は、従光電変換層から正孔取出し電極への正孔の取出しが容易に行われるように設けられる層である。これにより、従光電変換層から正孔取出し電極への正孔取出し効率が高められるため、集電効率を向上させることが可能となる。
正孔取出し層に用いられる材料としては、従光電変換層から正孔取出し電極への正孔の取出しを安定化させる材料であれば特に限定されるものではない。具体的には、ドープされたポリアニリン、ポリフェニレンビニレン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリパラフェニレン、ポリアセチレン、トリフェニルジアミン(TPD)等の導電性有機化合物、またはテトラチオフルバレン、テトラメチルフェニレンジアミン等の電子供与性化合物と、テトラシアノキノジメタン、テトラシアノエチレン等の電子受容性化合物とからなる電荷移動錯体を形成する有機材料等を挙げることができる。これらの中でも、特にポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)、トリフェニルジアミン(TPD)が好ましく用いられる。
(b)電子取出し層
本態様においては、電子取出し層が形成されていても良い。電子取出し層は、従光電変換層から電子取出し電極への電子の取出しが容易に行われるように設けられる層である。これにより、従光電変換層から電子取出し電極への電子取出し効率が高められるため、集電効率を向上させることが可能となる。
電子取出し層に用いられる材料としては、従光電変換層から電子取出し電極への電子の取出しを安定化させる材料であれば特に限定されるものではなく、従光電変換層の種類に応じて適宜選択される。具体的には、Ca等のアルカリ土類金属、LiF、CaF2等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属のフッ化物、酸化チタン、酸化亜鉛等の金属酸化物等の無機材料や、ドープされたポリアニリン、ポリフェニレンビニレン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリパラフェニレン、ポリアセチレン、トリフェニルジアミン(TPD)等の導電性有機化合物、またはテトラチオフルバレン、テトラメチルフェニレンジアミン等の電子供与性化合物と、テトラシアノキノジメタン、テトラシアノエチレン等の電子受容性化合物とからなる電荷移動錯体を形成する有機材料等を挙げることができる。
また、アルカリ金属またはアルカリ土類金属との金属ドープ層が挙げられる。好適なものとしては、バソキュプロイン(BCP)またはバソフェナントロン(Bphen)と、Li、Cs、Ba、Srなどの金属ドープ層が挙げられる。
2.第2態様
本発明に用いられる従太陽電池セルが色素増感型太陽電池セルである態様について説明する。
色素増感型太陽電池セルは光透過性に優れているため、本発明の太陽電池の受光面側にある従太陽電池セルが色素増感型太陽電池セルであることにより、後述する主太陽電池セルにおける主光電変換層が多くの光を吸収することができる。また、色素増感型太陽電池セルは、折り曲げに対する耐性が比較的高いので、フレキシブル太陽電池セルとして適しており、有用性がある。さらに、色素増感型太陽電池セルは、面内方向への電荷の移動度が比較的高いため、本発明の従太陽電池セルのように、従光電変換層の同一平面上に集電電極と第一透明電極層とが形成された構造において適している。そのため、従太陽電池セルとして好適に用いられる。
(1)従光電変換層
本態様に用いられる従光電変換層は、表面に増感色素が担持された金属酸化物半導体微粒子と、電解質層とを有するものである。
従光電変換層の膜厚としては、一般的な光電変換層の膜厚を採用することができる。具体的には、1μm〜100μmの範囲内で設定することができ、好ましくは3μm〜30μmの範囲内である。
膜厚が上記範囲より厚いと、従光電変換層と主光電変換層とが有する吸収波長領域が重複する場合に、多くの光が従光電変換層で吸収されてしまい、主光電変換層が光を十分に吸収できない場合があるからである。また、従光電変換層における抵抗が高くなる場合があるからである。一方、膜厚が上記範囲より薄いと、光を十分に吸収できない場合があるからである。
以下、本態様における金属酸化物半導体微粒子、増感色素、および電解質層について説明する。
(a)金属酸化物半導体微粒子
本態様に用いられる金属酸化物半導体微粒子としては、半導体特性を備える金属酸化物からなるものであれば特に限定されるものではない。本態様に用いられる金属酸化物半導体微粒子を構成する金属酸化物としては、例えば、TiO、ZnO、SnO、ITO、ZrO、MgO、Al、CeO、Bi、Mn、Y、WO、Ta、Nb、La等を挙げることができる。なかでも本態様においては、TiOからなる金属酸化物半導体微粒子を用いることが最も好ましい。TiOは特に半導体特性に優れるからである。
(b)増感色素
本態様に用いられる増感色素としては、光を吸収して起電力を生じさせることが可能なものであれば特に限定はされない。このような増感色素としては、有機色素または金属錯体色素を挙げることができる。上記有機色素としては、アクリジン系、アゾ系、インジゴ系、キノン系、クマリン系、メロシアニン系、フェニルキサンテン、インドリン、カルバゾール系の色素が挙げられる。本態様においてはこれらの有機色素の中でも、クマリン系色素を用いることが好ましい。また、上記金属錯体色素としてはルテニウム系色素を用いることが好ましく、特にルテニウム錯体であるルテニウムビピリジン色素およびルテニウムターピリジン色素を用いることが好ましい。このようなルテニウム錯体は吸収する光の波長範囲が広いため、光電変換できる光の波長領域を大幅に広げることができるからである。
(c)電解質層
本態様に用いられる電解質層について説明する。本態様に用いられる電解質層は、酸化還元対を含むものである。
本態様における電解質層に用いられる酸化還元対としては、一般的に色素増感型太陽電池の電解質層に用いられているものであれば特に限定はされるものではない。なかでも本態様に用いられる酸化還元対は、ヨウ素およびヨウ化物の組合せ、臭素および臭化物の組合せであることが好ましい。
上記酸化還元対として本態様に用いられるヨウ素およびヨウ化物の組合せとしては、例えば、LiI、NaI、KI、CaI等の金属ヨウ化物と、Iとの組合せを挙げることができる。さらに、上記臭素および臭化物の組合せとしては、例えば、LiBr、NaBr、KBr、CaBr等の金属臭化物と、Brとの組合せを挙げることができる。
本態様における電解質層には、上記酸化還元対以外のその他の化合物として、架橋剤、光重合開始剤、増粘剤、常温融解塩等の添加剤を含有していてもよい。
電解質層は、ゲル状、固体状または液体状のいずれの形態からなる電解質層であってもよい。電解質層をゲル状とした場合には、物理ゲルと化学ゲルのいずれであってもよい。ここで、物理ゲルは物理的な相互作用により室温付近でゲル化しているものであり、化学ゲルは架橋反応等により化学結合でゲルを形成しているものである。また、電解質層を液体状とした場合には、例えば、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、炭酸プロピレン等を溶媒とし、酸化還元対を含んだものや、同じくイミダゾリウム塩をカチオンとするイオン性液体を溶媒とすることができる。さらに、電解質層を固体状とした場合には、酸化還元対を含まずにそれ自身が正孔輸送剤として機能するものであればよく、例えばCuI、ポリピロール、ポリチオフェン等を含む正孔輸送剤であってもよい。
(d)任意の成分
本態様に用いられる従光電変換層には、上記の他に任意の成分が含まれていてもよい。本態様に用いられる任意の成分としては、例えば、樹脂を挙げることができる。上記従光電変換層に樹脂が含有されることにより、本態様に用いられる従光電変換層の脆性を改善することができるからである。
(2)第一透明電極層
本態様に用いられる第一透明電極層は、上述した従光電変換層上にパターン状に形成され、かつ後述する集電電極および第二透明電極層と接触しないように、後述する透明絶縁層で覆われたものである。
本態様に用いられる第一透明電極層は、透明導電膜からなるものである。以下、本態様に用いられる透明導電膜について説明する。
本態様に用いられる透明導電膜としては、透明性を有し、所定の導電性を有するものであれば特に限定されるものではない。このような透明導電膜に用いられる材料としては、金属酸化物、導電性高分子化合物材料等を挙げることができる。
上記金属酸化物としては、例えば、SnO、ZnO、酸化インジウムにSnOを添加した化合物(ITO)、フッ素ドープしたSnO(FTO)、酸化インジウムにZnOを添加した化合物(IZO)、を挙げることができる。
一方、上記導電性高分子化合物材料としては、例えば、ポリチオフェン、ポリスチレンスルフォン酸(PSS)、ポリアニリン(PA)、ポリピロール、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)等を挙げることができる。また、これらを2種以上混合して用いることもできる。
本態様に用いられる透明導電膜は、単一の層からなる構成であってもよく、また、複数の層が積層された構成であってもよい。複数の層が積層された構成としては、例えば、仕事関数が互いに異なる材料からなる層が積層された態様や、互いに異なる金属酸化物からなる層が積層された態様を挙げることができる。
このような第一透明電極層の膜厚としては、単層である場合はその膜厚が、複数層からなる場合は総膜厚が、10nm〜800nmの範囲内であることが好ましく、中でも50nm〜400nmの範囲内であることが好ましく、特に100nm〜200nmの範囲内であることが好ましい。
膜厚が上記範囲より薄いと、第一透明電極層のシート抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性があり、一方、膜厚が上記範囲より厚いと、全光線透過率が低下し、光電変換効率を低下させる可能性があるからである。
本態様における第一透明電極層は、上記従光電変換層上にパターン状に形成される。
この時のパターン形状としては、後述する透明絶縁層に覆われるように従光電変換層上に形成され、かつ電極としての機能を発揮することができるパターン形状であれば特に限定されるものではなく、適宜調整されるものである。本態様においては、例えば、ストライプ状等が挙げられる。
上記第一透明電極層の線幅としては、特に限定されるものではなく、集電電極の大きさや開口部の大きさ等に応じて適宜調整されるものである。本態様においては、例えば、10μm〜3000μmの範囲内であることが好ましく、中でも30μm〜2000μmの範囲内であることが好ましく、特に50μm〜1000μmの範囲内であることが好ましい。
第一透明電極層の線幅が上記範囲よりも小さい場合には、十分に電荷を集めることが困難となる場合があり、一方、上記範囲よりも大きい場合には、電荷が移動する距離が長くなるため、電荷の取出しが困難になる場合があるからである。
(3)透明絶縁層
本態様に用いられる透明絶縁層は、上述した第一透明電極層と集電電極および第二透明電極層とが直接接さないようにするために設けるものであり、後述する集電電極の開口部に上記第一透明電極層を覆うように形成されるものであるため、透明性を有するものである。
なお、本態様に用いられる透明絶縁層については、上記「1.第1態様 (3)透明絶縁層」の項に記載したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
3.第3態様
本発明に用いられる従太陽電池セルがアモルファスシリコン型太陽電池セルである態様について説明する。
アモルファスシリコン型太陽電池セルは、面内方向への電荷の移動度が比較的高いため、本発明の従太陽電池セルのように、従光電変換層の同一平面上に集電電極と第一透明電極層とが形成された構造において適している。
(1)従光電変換層
本態様に用いられる従光電変換層は、n型アモルファスシリコン層と、i型アモルファスシリコン層と、p型アモルファスシリコン層とを有するものである。
本態様における従光電変換層としては、一般的なアモルファスシリコン型太陽電池の光電変換層と同様のものを用いることができる。
本態様における従光電変換層の膜厚としては、一般的な光電変換層の膜厚を採用することができる。具体的には、20nm〜500nmの範囲内で設定することができ、好ましくは50nm〜300nmの範囲内である。
膜厚が上記範囲より厚いと、従光電変換層と主光電変換層とが有する吸収波長領域が重複する場合に、多くの光が従光電変換層で吸収されてしまい、主光電変換層が光を十分に吸収できない場合があるからである。また、従光電変換層における抵抗が高くなる場合があるからである。一方、膜厚が上記範囲より薄いと、光を十分に吸収できない場合があるからである。
このような従光電変換層の形成方法としては、所望の従光電変換層を形成することができる方法であれば特に限定されるものではないが、例えば、シランガス(SiH)を真空炉中に導入し、電界を印加してプラズマ放電することにより、アモルファスシリコン層を形成する方法が挙げられる。このとき、シランガスに不純物を添加しない場合はi型アモルファスシリコン層が、ジボラン(B)を不純物として添加するとp型アモルファスシリコン層が、フォスヒン(PH)を添加するとn型アモルファスシリコン層が形成される。
(2)第一透明電極層
本態様に用いられる第一透明電極層は、上述した従光電変換層上にパターン状に形成され、かつ後述する集電電極および第二透明電極層と接触しないように、後述する透明絶縁層で覆われたものである。
本態様に用いられる第一透明電極層は、透明導電膜からなるものである。以下、本態様に用いられる透明導電膜について説明する。
本態様に用いられる透明導電膜としては、透明性を有し、所定の導電性を有するものであれば特に限定されるものではない。このような透明導電膜に用いられる材料としては、金属酸化物、導電性高分子化合物材料等を挙げることができる。
上記金属酸化物としては、例えば、SnO、ZnO、酸化インジウムにSnOを添加した化合物(ITO)、フッ素ドープしたSnO(FTO)、酸化インジウムにZnOを添加した化合物(IZO)、を挙げることができる。
一方、上記導電性高分子化合物材料としては、例えば、ポリチオフェン、ポリスチレンスルフォン酸(PSS)、ポリアニリン(PA)、ポリピロール、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)等を挙げることができる。また、これらを2種以上混合して用いることもできる。
本態様に用いられる透明導電膜は、単一の層からなる構成であってもよく、また、複数の層が積層された構成であってもよい。複数の層が積層された構成としては、例えば、仕事関数が互いに異なる材料からなる層が積層された態様や、互いに異なる金属酸化物からなる層が積層された態様を挙げることができる。
このような第一透明電極層の膜厚としては、単層である場合はその膜厚が、複数層からなる場合は総膜厚が、10nm〜800nmの範囲内であることが好ましく、中でも50nm〜400nmの範囲内であることが好ましく、特に100nm〜200nmの範囲内であることが好ましい。
膜厚が上記範囲より薄いと、第一透明電極層のシート抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性があり、一方、膜厚が上記範囲より厚いと、全光線透過率が低下し、光電変換効率を低下させる可能性があるからである。
本態様における第一透明電極層は、上記従光電変換層上にパターン状に形成される。
この時のパターン形状としては、後述する透明絶縁層に覆われるように従光電変換層上に形成され、かつ電極としての機能を発揮することができるパターン形状であれば特に限定されるものではなく、適宜調整されるものである。本態様においては、例えば、ストライプ状等が挙げられる。
上記第一透明電極層の線幅としては、特に限定されるものではなく、集電電極の大きさや開口部の大きさ等に応じて適宜調整されるものである。本態様においては、例えば、10μm〜3000μmの範囲内であることが好ましく、中でも30μm〜2000μmの範囲内であることが好ましく、特に50μm〜1000μmの範囲内であることが好ましい。
第一透明電極層の線幅が上記範囲よりも小さい場合には、十分に電荷を集めることが困難となる場合があり、一方、上記範囲よりも大きい場合には、電荷が移動する距離が長くなるため、電荷の取出しが困難になる場合があるからである。
(3)透明絶縁層
本態様に用いられる透明絶縁層は、上述した第一透明電極層と集電電極および第二透明電極層とが直接接さないようにするために設けるものであり、後述する集電電極の開口部に、上記第一透明電極層を覆うように形成されるものであるため、透明性を有するものである。
なお、本態様に用いられる透明絶縁層については、上記「1.第1態様 (3)透明絶縁層」の項に記載したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
B.主太陽電池セル
本発明の太陽電池セルを構成する主太陽電池セルは、従光電変換層上に形成され、少なくとも透明絶縁層の開口部に配置された集電電極と、上記透明絶縁層および上記集電電極上に形成された第二透明電極層と、上記第二透明電極層上に形成された主光電変換層と、上記主光電変換層上に形成された対向電極層とを有するものである。
上記主太陽電池セルは、本発明の太陽電池として主に発電するものである。
本発明における主太陽電池セルは、本発明の太陽電池全体の発電量に対する発電量の割合が、50%以上であるものを指す。
また、本発明の太陽電池全体の発電量に対する主太陽電池セルの発電量の割合のとしては、上記範囲内であり、さらに十分に発電することができる程度であれば特に限定されるものではないが、例えば、50%〜95%の範囲内であることが好ましく、中でも60%〜90%の範囲内であることが好ましく、特に70%〜85%の範囲内であることが好ましい。
本発明の太陽電池全体の発電量に対する主太陽電池セルの発電量の割合が上記割合であることにより、本発明の太陽電池全体として十分な発電量を得ることができるからである。
なお、上記発電量の測定方法としては、従太陽電池セルの項に記載したものと同様とすることができる。
このような主太陽電池セルとしては、例えば、フレキシブル性を有するものであってもよく、その目的や用途等に応じて適宜選択されるものである。
また、上述した主太陽電池セルとしては、本発明の太陽電池に用いることができる太陽電池セルであれば特に限定されるものではなく、例えば、有機薄膜太陽電池セル、色素増感型太陽電池セル、またはアモルファスシリコン型太陽電池セル、結晶シリコン太陽電池セル、化合物半導体太陽電池セル等が挙げられる。
本発明の太陽電池がフレキシブル太陽電池である場合には、例えば、有機薄膜太陽電池セル、色素増感型太陽電池セル、またはアモルファスシリコン型太陽電池セル等が挙げられる。
以下、主太陽電池セルが有機薄膜太陽電池セル(第1態様)、色素増感型太陽電池セル(第2態様)、およびアモルファスシリコン型太陽電池セル(第3態様)である場合に分けてそれぞれ説明する。
1.第1態様
本発明に用いられる主太陽電池セルが有機薄膜太陽電池セルである態様について説明する。
以下、有機薄膜太陽電池セルを構成する各部材について説明する。
(1)集電電極
本態様における集電電極は、上述した従太陽電池セルと接触する面側に形成されるものであり、従光電変換層上にパターン状に形成され、少なくとも透明絶縁層の開口部に配置されるものである。
上記集電電極の形成材料としては、通常、金属が用いられる。集電電極に用いられる金属としては、例えば、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、銅(Cu)、チタン(Ti)、鉄(Fe)、ステンレス系金属、アルミニウム合金、銅合金、チタン合金、鉄−ニッケル合金およびニッケル−クロム合金(Ni−Cr)等の導電性金属を挙げることができる。
また、集電電極は、上述のような導電性金属からなる単層であってもよく、また第二透明電極層との密着性向上のために、導電性金属層とコンタクト層とを適宜積層したものであってもよい。コンタクト層の形成材料としては、例えば、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、ニッケルクロム(Ni−Cr)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)等が挙げられる。コンタクト層は所望の集電電極と第二透明電極層との密着性を得るために導電性金属層に積層されるものであり、導電性金属層の片側にのみ積層してもよく、導電性金属層の両側に積層してもよい。
また、集電電極の形成材料には、対向電極層の形成材料の仕事関数等に応じて、好ましい金属を選択してもよい。例えば、対向電極層の形成材料の仕事関数が低い場合には、集電電極に用いられる金属は仕事関数の高いものであることが好ましい。
上記集電電極の配置としては、集電電極が少なくとも透明絶縁層の開口部に配置されていればよく、例えば、透明絶縁層の開口部のみに配置されていてもよく、透明絶縁層の開口部および透明絶縁層上に配置されていてもよい。本態様においては、集電電極が透明絶縁層の開口部のみに配置されていることが好ましい。パターン状の集電電極および第一透明電極層による段差を小さくすることができるとともに、太陽電池全体としての厚みを薄くできるからである。
本態様に用いられる上記集電電極の形状としては、集電電極が少なくとも上述した透明絶縁層の開口部に形成されていれば特に限定されるものではなく、所望の導電性、透過性、強度等により適宜選択される。例えば、ストライプ状、格子状等が挙げられる。
集電電極自体は基本的に光を透過しないので、集電電極の開口部から主光電変換層に光が入射する。そのため、集電電極の開口部は比較的大きいことが好ましい。具体的には、集電電極の開口部の比率は、50%〜98%程度であることが好ましく、より好ましくは70%〜98%の範囲内、さらに好ましくは80%〜98%の範囲内である。
集電電極の開口部のピッチおよび線幅は、集電電極全体の面積等に応じて適宜選択される。本態様における集電電極の線幅としては、例えば、10μm〜3000μmの範囲内であることが好ましく、中でも30μm〜2000μmの範囲内であることが好ましく、特に50μm〜1000μmの範囲内であることが好ましい。
集電電極の線幅が上記範囲よりも小さい場合には、十分に電荷を集めることが困難となる場合があり、一方、上記範囲よりも大きい場合には、電荷が移動する距離が長くなり、電荷の取出しが困難となる場合があるからである。
なお、ここでの集電電極の線幅とは、図1に示す符号Sを指す。
また、集電電極の線幅は、集電電極全体の面積等に応じて適宜選択される。
集電電極の厚みは、第二透明電極層と対向電極層との間で短絡が生じない厚みであれば限定されるものではなく、主光電変換層等の厚みに応じて適宜選択される。具体的には、100nm〜1000nmの範囲内であることが好ましく、中でも200nm〜800nmの範囲内であることが好ましく、特に200nm〜300nmの範囲内であることが好ましい。
集電電極の厚みが上記範囲より薄いと、集電電極のシート抵抗が大きくなりすぎたりする場合があるからである。また、集電電極の厚みが上記範囲より厚いと、電極間で短絡が生じるおそれがあるからである。さらに、太陽電池全体としての厚みが増し、特にフレキシブル太陽電池である場合には、フレキシブル性が損なわれる場合があるからである。
集電電極のシート抵抗としては、第二透明電極層のシート抵抗よりも低ければよい。
集電電極の形成方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、金属薄膜を全面に成膜した後にパターニングする方法、ストライプ状や格子状の導電体を直接形成する方法等が挙げられる。これらの方法は、集電電極の形成材料や構成等に応じて適宜選択される。
(2)第二透明電極層
本態様における第二透明電極層は、集電電極上に形成されるものであり、上記集電電極と後述する主光電変換層との間に形成されるものである。
第二透明電極層は、単層であってもよく、また異なる仕事関数の材料を用いて積層されたものであってもよい。
この第二透明電極層の膜厚としては、単層である場合はその膜厚が、複数層からなる場合は総膜厚が、10nm〜800nmの範囲内であることが好ましく、中でも50nm〜400nmの範囲内であることが好ましく、特に100nm〜200nmの範囲内であることが好ましい。
膜厚が上記範囲より薄いと、第二透明電極層のシート抵抗が大きくなりすぎ、一方、膜厚が上記範囲より厚いと、全光線透過率が低下し、光電変換効率を低下させる可能性があるからである。
本態様における第二透明電極層の構成材料と全光線透過率とシート抵抗の点については、上記「A.従太陽電池セル 1.第1態様 (2)第一透明電極層」の項に記載した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
(3)主光電変換層
本態様における主光電変換層は、第二透明電極層と後述する対向電極層との間に形成されるものである。
本態様における主光電変換層の膜厚としては、一般的に有機薄膜太陽電池セルにおいて採用されている膜厚を採用することができる。本態様においては、上記従光電変換層の膜厚よりも主光電変換層の膜厚が厚いことが好ましく、具体的には、20nm〜500nmの範囲内で設定することができ、好ましくは50nm〜300nmの範囲内である。
主光電変換層の膜厚が、上述した従光電変換層の膜厚より厚いことにより、主光電変換層が従光電変換層に比べて多くの光を吸収することができ、これにより主太陽電池セルが本発明の太陽電池として主に発電することができるからである。
また、膜厚が上記範囲より厚いと、従光電変換層における抵抗が高くなる場合があるからである。一方、膜厚が上記範囲より薄いと、光を十分に吸収できない場合があるからである。
なお、主光電変換層についての詳しい説明は、上記「A.従太陽電池セル 1.第1態様 (1)従光電変換層」の項に記載したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(4)対向電極層
本態様における対向電極層は、主光電変換層上に形成され、上述した第二透明電極層と対向する電極である。通常、光電変換層で発生した電子を取り出すための電極(電子取出し電極)とされる。
本発明に用いられる対向電極層としては、金属電極層からなるものであってもよく、あるいは、第二集電電極と透明電極層とを有するものであってもよい。
以下、図を参照しながら説明する。
図2に示すように、上記対向電極層8が、第二集電電極10と透明電極層9とが積層されたものである場合には、透明基板1側からだけでなく、上記対向電極層8側からも光Lを入射することができる。そのため、透明基板1側から入射した光Lが、透明絶縁層5に覆われた第一透明電極層4と隣接して形成された集電電極3によって遮光され、それによって主光電変換層7に、発電に寄与しない非発電領域が生じたとしても、その非発電領域に対向電極層8側から光Lが入射される。
これにより、太陽電池全体としての光電変換効率を高めることが可能となる。
なお、図2におけるその他の符号については図1と同様であるので、ここでの説明は省略する。
本態様においては、金属電極層であることが好ましい。低抵抗化することができるからである。
以下、対向電極層が金属電極層である場合(Aの態様)と、第二集電電極と透明電極層とが積層された電極層である場合(Bの態様)とに分けて説明する。
(a)Aの態様
本態様は、対向電極層が金属電極層である態様である。
本態様における上記対向電極層の形成材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、金属電極層は電子取出し電極であるので、仕事関数の低いものであることが好ましい。具体的に仕事関数の低い材料としては、Li、In、Al、Ca、Mg、Sm、Tb、Yb、Zr、LiF等を挙げることができる。
本態様における対向電極層は、単層であってもよく、また、異なる仕事関数の材料を用いて積層されたものであってもよい。
また、上記対向電極層の膜厚としては、単層である場合にはその膜厚が、複数層からなる場合には各層を合わせた総膜厚が、20nm〜1000nmの範囲内であることが好ましく、中でも50nm〜500nmの範囲内であることが好ましく、特に100nm〜300nmの範囲内であることが好ましい。
膜厚が上記範囲より薄い場合は、上記対向電極層のシート抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性があるからである。
上記対向電極層の形成方法としては、一般的な電極の形成方法を用いることができる。
(b)Bの態様
本態様は、対向電極層が第二集電電極および透明電極層が積層されてなる態様である。
以下、第二集電電極と透明電極層とに分けて説明する。
(i)第二集電電極
本態様に用いられる第二集電電極は、後述する透明電極層に接してパターン状に形成されるものである。なお、第二集電電極は、主光電変換層と接する面側に形成されてもよく、あるいは主光電変換層と接する面側と反対側の面に形成されていてもよい。
本態様に用いられる上記第二集電電極の形状としては、パターン状であれば特に限定されるものではなく、所望の導電性、透過性、強度等により適宜選択される。例えば、メッシュ状であってもよく、あるいはストライプ状であってもよい。上記第二集電電極がメッシュ状である場合には、メッシュ状のメッシュ部と、このメッシュ部の周囲に配置されたフレーム部とを有するものであってもよく、メッシュ状のメッシュ部からなるものであってもよい。
メッシュ部の形状としては、メッシュ状であれば特に限定されるものではなく、所望の導電性、透過性、強度等により適宜選択される。例えば、三角形、四角形、六角形等の多角形や円形の格子状等が挙げられる。なお、多角形や円形の「格子状」とは、多角形や円形が周期的に配列されている形状をいう。多角形や円形の格子状としては、例えば多角形の開口部がストレートに配列されていてもよく、ジグザグに配列されていてもよい。
第二集電電極のメッシュ部の開口部のピッチおよびメッシュ部の線幅は、第二集電電極全体の面積等に応じて適宜選択される。さらに、フレーム部の線幅は、第二集電電極全体の面積等に応じて適宜選択される。
また、本態様における上記主光電変換層は、電荷が面内方向に移動する従光電変換層と異なり、電荷が主光電変換層の厚み方向に移動するため、第二集電電極のパターンの線幅等は大きくてもよい。
また、対向電極層が第二集電電極と透明電極層とを有する場合、上述した透明絶縁層に覆われた第一透明電極層と隣接して形成された集電電極と、従太陽電池セルの受光面の平面視上本態様における第二集電電極とが、それぞれ重ならないことが好ましい(図2参照)。
これにより、透明絶縁層5に覆われた第一透明電極層4と隣接して形成された集電電極3によって主光電変換層7に生じる、発電に寄与しない非発電領域には、対向電極層8側から光Lが入射することとなるからである。
本態様における第二集電電極の厚みとしては特に限定されるものではなく、後述する透明電極層および主光電変換層等の厚みに応じて適宜選択される。具体的には、100nm〜1000nmの範囲内であることが好ましく、中でも200nm〜800nmの範囲内であることが好ましく、特に200nm〜300nmの範囲内であることが好ましい。
第二集電電極の厚みが上記範囲より薄いと、第二集電電極のシート抵抗が大きくなりすぎたりする場合があるからである。また、第二集電電極の厚みが上記範囲より厚いと、太陽電池全体としての厚みが増し、特にフレキシブル太陽電池である場合には、フレキシブル性が損なわれる場合があるからである。
なお、第二集電電極の構成材料の点についての詳しい説明は、上記「B.主太陽電池セル 1.第1態様 (1)集電電極」の項に記載したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(ii)透明電極層
本態様における透明電極層は、主光電変換層上に形成されるものであり、第二透明電極層と対向する電極である。
透明電極層は、単層であってもよく、また異なる仕事関数の材料を用いて積層されたものであってもよい。
この透明電極層の膜厚としては、単層である場合はその膜厚が、複数層からなる場合は総膜厚が、10nm〜800nmの範囲内であることが好ましく、中でも50nm〜400nmの範囲内であることが好ましく、特に100nm〜200nmの範囲内であることが好ましい。
膜厚が上記範囲より薄いと、透明電極層のシート抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性があり、一方、膜厚が上記範囲より厚いと、全光線透過率が低下し、光電変換効率を低下させる可能性があるからである。
なお、透明電極層の構成材料と全光線透過率とシート抵抗の点についての詳しい説明については、上記「A.従太陽電池セル 1.第1態様 (1)第一透明電極層」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(5)バッファー層
本態様においては、上記第二透明電極層と主光電変換層との間、あるいは主光電変換層と対向電極層との間にバッファー層が形成されていてもよい。バッファー層は、主光電変換層から第二透明電極層または対向電極層への電荷の取出しが容易に行われるように設けられる層である。バッファー層が形成されていることにより、主光電変換層から第二透明電極層または対向電極層への電荷取出し効率が高められるため、集電効率を向上させることができる。
バッファー層の膜厚としては、所望の効果を得られる厚みであれば特に限定されるものではないが、例えば、10nm〜200nmの範囲内であることが好ましい。
なお、バッファー層については、上記「A.主太陽電池セル 1.第1態様 (4)バッファー層」の項に記載したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
2.第2態様
本発明に用いられる主太陽電池セルが色素増感型太陽電池セルである態様についてお説明する。
(1)集電電極
本態様に用いられる集電電極は、上述した従太陽電池セルと接触する面側に形成されるものであり、従光電変換層上にパターン状に形成され、少なくとも透明絶縁層の開口部に配置されるものである。
集電電極の厚みとしては、第二透明電極層と対向電極層との間で短絡が生じない厚みであれば限定されるものではなく、主光電変換層等の厚みに応じて適宜選択される。具体的には、100nm〜1000nmの範囲内であることが好ましく、中でも200nm〜800nmの範囲内であることが好ましく、特に200nm〜300nmの範囲内であることが好ましい。
集電電極の厚みが上記範囲より薄いと、集電電極のシート抵抗が大きくなりすぎたりする場合があるからである。また、集電電極の厚みが上記範囲より厚いと、電極間で短絡が生じるおそれがあるからである。さらに、太陽電池全体としての厚みが増し、特にフレキシブル太陽電池である場合には、フレキシブル性が損なわれる場合があるからである。
なお、集電電極についての詳しい説明は、上記「B.主太陽電池セル 1.第1態様 (1)集電電極」の項に記載したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(2)第二透明電極層
本態様における第二透明電極層は、集電電極上に形成されるものであり、上記集電電極と後述する主光電変換層との間に形成されるものである。
第二透明電極層は、単層であってもよく、また異なる仕事関数の材料を用いて積層されたものであってもよい。
この第二透明電極層の膜厚としては、単層である場合はその膜厚が、複数層からなる場合は総膜厚が、10nm〜800nmの範囲内であることが好ましく、中でも50nm〜400nmの範囲内であることが好ましく、特に100nm〜200nmの範囲内であることが好ましい。
膜厚が上記範囲より薄いと、第二透明電極層のシート抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性があり、一方、膜厚が上記範囲より厚いと、全光線透過率が低下し、光電変換効率を低下させる可能性があるからである。
本態様における第二透明電極層の構成材料の点については、上記「A.従太陽電池セル 2.第2態様 (2)第一透明電極層」の項に記載した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
(3)主光電変換層
本態様における主光電変換層は、第二透明電極層と後述する対向電極層との間に形成されるものである。
本態様における主光電変換層の膜厚としては、一般的な色素増感型太陽電池セルにおいて採用されている膜厚を採用することができる。本態様においては、上記従光電変換層の膜厚よりも主光電変換層の膜厚が厚いことが好ましく、具体的には、1μm〜100μmの範囲内であることが好ましく、中でも3μm〜30μmの範囲内であることが好ましい。
主光電変換層の膜厚が、上述した従光電変換層の膜厚より厚いことにより、主光電変換層が従光電変換層に比べて多くの光を吸収することができ、これにより主太陽電池セルが本発明の太陽電池として主に発電することができるからである。
また、膜厚が上記範囲より厚いと、従光電変換層における抵抗が高くなる場合があるからである。一方、膜厚が上記範囲より薄いと、光を十分に吸収できない場合があるからである。
なお、主光電変換層についての詳しい説明は、上記「A.従太陽電池セル 2.第2態様 (1)従光電変換層」の項に記載したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(4)対向電極層
本態様における対向電極層は、主光電変換層上に形成され、上述した第二透明電極層と対向する電極である。通常、光電変換層で発生した電子を取り出すための電極(電子取出し電極)とされる。
以下、対向電極層が金属電極層である場合(Aの態様)と、第二集電電極と透明電極層とが積層された電極層である場合(Bの態様)とに分けて説明する。
(a)Aの態様
本態様は、対向電極層が金属電極層である態様である。
本態様における対向電極層は、単層であってもよく、また、異なる仕事関数の材料を用いて積層されたものであってもよい。
また、上記対向電極層の膜厚としては、単層である場合にはその膜厚が、複数層からなる場合には各層を合わせた総膜厚が、10nm〜800nmの範囲内であることが好ましく、中でも50nm〜400nmの範囲内であることが好ましく、特に100nm〜200nmの範囲内であることが好ましい。
膜厚が上記範囲より薄い場合は、上記対向電極層のシート抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性があるからである。
本態様の対向電極層については、上記「B.主太陽電池セル 1.第1態様 (4)対向電極層 (a)Aの態様」の項に記載したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(b)Bの態様
本態様は、対向電極層が第二集電電極および透明電極層が積層されてなる態様である。
以下、第二集電電極と透明電極層とに分けて説明する。
(i)第二集電電極
本態様に用いられる第二集電電極は、後述する透明電極層上に形成されてもよく、あるいは主光電変換層と透明電極層との間に形成されてもよい。
本態様における第二集電電極の厚みとしては特に限定されるものではなく、後述する透明電極層および主光電変換層等の厚みに応じて適宜選択される。具体的には、100nm〜1000nmの範囲内であることが好ましく、中でも200nm〜800nmの範囲内であることが好ましく、特に200nm〜300nmの範囲内であることが好ましい。
第二集電電極の厚みが上記範囲より薄いと、第二集電電極のシート抵抗が大きくなりすぎたりする場合があるからである。また、第二集電電極の厚みが上記範囲より厚いと、太陽電池全体としての厚みが増し、特にフレキシブル太陽電池である場合には、フレキシブル性が損なわれる場合があるからである。
なお、第二集電電極のその他の点についての詳しい説明は、上記「B.主太陽電池セル 1.第1態様 (4)対向電極層 (b)Bの態様 (i)第二集電電極」の項に記載したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(ii)透明電極層
本態様における透明電極層は、主光電変換層上に形成されるものであり、第二透明電極層と対向する電極である。
透明電極層は、単層であってもよく、また異なる仕事関数の材料を用いて積層されたものであってもよい。
この透明電極層の膜厚としては、単層である場合はその膜厚が、複数層からなる場合は総膜厚が、10nm〜800nmの範囲内であることが好ましく、中でも50nm〜400nmの範囲内であることが好ましく、特に100nm〜200nmの範囲内であることが好ましい。
膜厚が上記範囲より薄いと、透明電極層のシート抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性があり、一方、膜厚が上記範囲より厚いと、全光線透過率が低下し、光電変換効率を低下させる可能性があるからである。
なお、透明電極層の構成材料の点についての詳しい説明については、上記「A.従太陽電池セル 2.第2態様 (1)第一透明電極層」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
3.第3態様
本発明に用いられる主太陽電池セルがアモルファスシリコン型太陽電池セルである態様について説明する。
(1)集電電極
本態様に用いられる集電電極は、上述した従太陽電池セルと接触する面側に形成されるものであり、従光電変換層上にパターン状に形成され、少なくとも透明絶縁層の開口部に配置されるものである。
集電電極の厚みとしては、第二透明電極層と対向電極層との間で短絡が生じない厚みであれば限定されるものではなく、主光電変換層等の厚みに応じて適宜選択される。具体的には、100nm〜1000nmの範囲内であることが好ましく、中でも200nm〜800nmの範囲内であることが好ましく、特に200nm〜300nmの範囲内であることが好ましい。
集電電極の厚みが上記範囲より薄いと、集電電極のシート抵抗が大きくなりすぎたりする場合があるからである。また、集電電極の厚みが上記範囲より厚いと、電極間で短絡が生じるおそれがあるからである。さらに、太陽電池全体としての厚みが増し、特にフレキシブル太陽電池である場合には、フレキシブル性が損なわれる場合があるからである。
なお、集電電極についての詳しい説明は、上記「B.主太陽電池セル 1.第1態様 (1)集電電極」の項に記載したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(2)第二透明電極層
本態様における第二透明電極層は、集電電極上に形成されるものであり、上記集電電極と後述する主光電変換層との間に形成されるものである。
第二透明電極層は、単層であってもよく、また異なる仕事関数の材料を用いて積層されたものであってもよい。
この第二透明電極層の膜厚としては、単層である場合はその膜厚が、複数層からなる場合は総膜厚が、10nm〜800nmの範囲内であることが好ましく、中でも50nm〜400nmの範囲内であることが好ましく、特に100nm〜200nmの範囲内であることが好ましい。
膜厚が上記範囲より薄いと、第二透明電極層のシート抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性があり、一方、膜厚が上記範囲より厚いと、全光線透過率が低下し、光電変換効率を低下させる可能性があるからである。
本態様における第二透明電極層の構成材料の点については、上記「A.従太陽電池セル 3.第3態様 (2)第一透明電極層」の項に記載した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
(3)主光電変換層
本態様における主光電変換層は、第二透明電極層と後述する対向電極層との間に形成されるものである。
本態様における主光電変換層の膜厚としては、一般的なアモルファスシリコン型太陽電池セルにおいて採用されている膜厚を採用することができる。本態様においては、上記従光電変換層の膜厚よりも主光電変換層の膜厚が厚いことが好ましく、具体的には、150nm〜500nmの範囲内で設定することができる。
主光電変換層の膜厚が、上述した従光電変換層の膜厚より厚いことにより、主光電変換層が従光電変換層に比べて多くの光を吸収することができ、これにより主太陽電池セルが本発明の太陽電池として主に発電することができるからである。
また、膜厚が上記範囲より厚いと、主太陽電池セル側からも光を入射する際に、上記主太陽電池セルを光が透過しなくなり、従光電変換層が光を十分に吸収できなくなる場合があるからである。また、従光電変換層における抵抗が高くなる場合があるからである。一方、膜厚が上記範囲より薄いと、光を十分に吸収できない場合があるからである。
なお、主光電変換層についての詳しい説明は、上記「A.従太陽電池セル 3.第3態様 (1)従光電変換層」の項に記載したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(4)対向電極層
本態様における対向電極層は、主光電変換層上に形成され、上述した第二透明電極層と対向する電極である。通常、光電変換層で発生した電子を取り出すための電極(電子取出し電極)とされる。
以下、対向電極層が金属電極層である場合(Aの態様)と、第二集電電極と透明電極層とが積層された電極層である場合(Bの態様)とに分けて説明する。
(a)Aの態様
本態様は、対向電極が金属電極層である態様である。
本態様における対向電極層は、単層であってもよく、また、異なる仕事関数の材料を用いて積層されたものであってもよい。
また、上記対向電極層の膜厚としては、単層である場合にはその膜厚が、複数層からなる場合には各層を合わせた総膜厚が、20nm〜1000nmの範囲内であることが好ましく、中でも50nm〜500nmの範囲内であることが好ましく、特に100nm〜300nmの範囲内であることが好ましい。
膜厚が上記範囲より薄い場合は、上記対向電極層のシート抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性があるからである。
本態様の対向電極層については、上記「B.主太陽電池セル 1.第1態様 (4)対向電極層 (a)Aの態様」の項に記載したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(b)Bの態様
本態様は、対向電極層が第二集電電極および透明電極層が積層されてなる態様である。
以下、第二集電電極と透明電極層とに分けて説明する。
(i)第二集電電極
本態様に用いられる第二集電電極は、後述する透明電極層上に形成されてもよく、あるいは主光電変換層と透明電極層との間に形成されてもよい。
本態様における第二集電電極の厚みとしては特に限定されるものではなく、後述する透明電極層および主光電変換層等の厚みに応じて適宜選択される。具体的には、100nm〜1000nmの範囲内であることが好ましく、中でも200nm〜800nmの範囲内であることが好ましく、特に200nm〜300nmの範囲内であることが好ましい。
第二集電電極の厚みが上記範囲より薄いと、第二集電電極のシート抵抗が大きくなりすぎたりする場合があるからである。また、第二集電電極の厚みが上記範囲より厚いと、太陽電池全体としての厚みが増し、特にフレキシブル太陽電池である場合には、フレキシブル性が損なわれる場合があるからである。
なお、第二集電電極のその他の点についての詳しい説明は、上記「B.主太陽電池セル 1.第1態様 (4)対向電極層 (b)Bの態様 (i)第二集電電極」の項に記載したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(ii)透明電極層
本態様における透明電極層は、主光電変換層上に形成されるものであり、第二透明電極層と対向する電極である。
透明電極層は、単層であってもよく、また異なる仕事関数の材料を用いて積層されたものであってもよい。
この透明電極層の膜厚としては、単層である場合はその膜厚が、複数層からなる場合は総膜厚が、10nm〜800nmの範囲内であることが好ましく、中でも50nm〜400nmの範囲内であることが好ましく、特に100nm〜200nmの範囲内であることが好ましい。
膜厚が上記範囲より薄いと、透明電極層のシート抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性があり、一方、膜厚が上記範囲より厚いと、全光線透過率が低下し、光電変換効率を低下させる可能性があるからである。
なお、透明電極層の構成材料の点についての詳しい説明については、上記「A.従太陽電池セル 3.第3態様 (2)第一透明電極層」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
C.主太陽電池セルおよび従太陽電池セルの組合せ
本発明の太陽電池は、主太陽電池セルと、上記主太陽電池セルにおける発電を補助するための従太陽電池セルとを有するものである。上記主太陽電池セルと上記従太陽電池セルとに用いられる太陽電池セルとしては特に限定されるものではなく、目的や用途等によって適宜選択される。本発明においては、例えば、有機薄膜太陽電池セル、色素増感型太陽電池セル、またはアモルファスシリコン型太陽電池セル、結晶シリコン太陽電池セル、化合物半導体太陽電池セル等が挙げられる。
なお、主太陽電池セルおよび従太陽電池セルに用いられる太陽電池セルの種類としては、主太陽電池セルと従太陽電池セルとで同一の種類の太陽電池セルを用いてもよく、あるいは主太陽電池セルと従太陽電池セルとでそれぞれ異なる種類の太陽電池セルを用いてもよい。
本発明における主太陽電池セルと従太陽電池セルの好ましい組合せとしては、従太陽電池セルが、色素増感型太陽電池セル、アモルファスシリコン型太陽電池セルまたは結晶シリコン太陽電池セルであることが好ましい。色素増感型太陽電池セル、アモルファスシリコン型太陽電池セルおよび結晶シリコン太陽電池セルは、面内方向への電荷の移動度が比較的高いため、太陽電池セルの構造が、本発明における従太陽電池セルのように集電電極と第一透明電極層とが同一平面上に形成された構造である場合に好適である。なお、この際の主太陽電池セルとしては特に限定されない。
また、本発明の太陽電池がフレキシブル太陽電池である場合には、例えば、有機薄膜太陽電池セル、色素増感型太陽電池セル、アモルファスシリコン型太陽電池セル等が挙げられる。折り曲げに対する耐性が比較的高いので、フレキシブル太陽電池セルとして適しており、有用性があるからである。この場合の好ましい組合せとしては、主太陽電池セルおよび従太陽電池セルとして、有機薄膜太陽電池セルおよび色素増感型太陽電池セルを用いることが好ましい。光透過率に優れているため主太陽電池セルの主光電変換層が十分に光を吸収することができるからである。なお、色素増感型太陽電池セルは、面内方向への電荷の移動度が比較的高いという上記理由から、本発明においては、主太陽電池セル/従太陽電池セルの組合せが、色素増感型太陽電池セル/色素増感型太陽電池セル、有機薄膜太陽電池セル/色素増感型太陽電池セルであることがより好ましい。
従太陽電池セルおよび主太陽電池セルが共に受光面側である場合には、主太陽電池セルおよび従太陽電池セルの組合せが、アモルファスシリコン型太陽電池セル/有機薄膜太陽電池セル、アモルファスシリコン型太陽電池セル/色素増感型太陽電池セル、アモルファスシリコン型太陽電池セル/アモルファスシリコン型太陽電池セル等が挙げられる。
主太陽電池セルがアモルファスシリコン型太陽電池セルであることにより、主太陽電池セルにおいて多くの光を吸収することができ、太陽電池全体としての光電変換効率を上げることができるからである。
本発明において、主太陽電池セルと従太陽電池セルとが、共に有機薄膜太陽電池セルである場合には、主太陽電池セルにおける主光電変換層と、従太陽電池セルにおける従光電変換層とが同じ光吸収波長領域を有していてもよく、あるいはそれぞれ異なる光吸収波長領域を有していてもよい。本発明においては、上記主光電変換層と上記従光電変換層とがそれぞれ異なる光吸収波長領域を有していることが好ましい。主光電変換層と従光電変換層とが有する光吸収波長領域が異なることにより、従光電変換層における光の吸収が、主光電変換層における光の吸収を妨げることがなく、また太陽電池全体としての光吸収波長領域が広がるため、より多くの光を吸収でき、光電変換効率を上げることができるからである。
また、主太陽電池セルと従太陽電池セルとに、色素増感型太陽電池セルを用いる場合にも、主光電変換層と従光電変換層とが同じ光吸収波長領域を有していてもよく、あるいはそれぞれ異なる光吸収波長領域を有していてもよい。本発明においては、上記主光電変換層と上記従光電変換層とがそれぞれ異なる光吸収波長領域を有していることが好ましい。主光電変換層と従光電変換層とが有する光吸収波長領域が異なることにより、従光電変換層における光の吸収が、主光電変換層における光の吸収を妨げることがなく、また太陽電池全体としての光吸収波長領域が広がるため、より多くの光を吸収でき、光電変換効率を上げることができるからである。
D.透明基板
本発明に用いられる透明基板としては、特に限定されるものではなく、例えば石英ガラス、パイレックス(登録商標)、合成石英板等の可撓性のない透明なリジット材、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体フィルム、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエーテルサルフォン(PES)フィルム、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)フィルム、ポリエーテルイミド(PEI)フィルム、ポリイミド(PI)フィルム、ポリエステルナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)等の樹脂製フィルムを挙げることができる。中でも、透明基板が樹脂製フィルムのフレキシブル材であることが好ましい。
樹脂製フィルムは、加工性に優れており、製造コスト低減や軽量化、割れにくい太陽電池の実現において有用であり、フレキシブル性を有するため曲面への適用等、種々のアプリケーションへの適用可能性が広がるからである。
また、上記透明基板のフレキシブル性としては、JIS R1601のファインセラミックスの曲げ試験方法で、5KNの力をかけたときに曲がることを指す。
本発明に用いられる上記透明基板の光透過率としては、85%以上であることが好ましく、中でも90%以上、特に92%以上であることが好ましい。上記透明基板の光透過率が上記範囲であることにより、透明基板にて光を十分に透過することができ、光電変換機能層にて光を効率的に吸収することができるからである。
なお、上記光透過率は、可視光領域において、スガ試験機株式会社製 SMカラーコンピュータ(型番:SM−C)を用いて測定した値である。
また、本発明に用いられる透明基板の厚みとしては、太陽電池の用途等に応じて適宜選択することができるものであるが、通常、10μm〜2000μmの範囲内であることが好ましく、特に50μm〜1800μmの範囲内であることが好ましく、さらに100μm〜1500μmの範囲内であることが好ましい。
また、本発明に用いられる透明基板は、耐熱性、耐候性、水蒸気、その他のガスバリア性に優れたものであることが好ましい。上記透明基板がガスバリア性を有することにより、例えば、本発明の太陽電池の経時安定性を向上できるからである。
E.第一透明電極層、中間電極部材および対向電極層の接続
本発明の太陽電池は、第一透明電極層と、集電電極および第二透明電極層を有する中間電極部材と、対向電極層とが電力変換装置に接続されたものである。
ここで、中間電極部材に接続するとは、上記中間電極部材を構成する集電電極または第二透明電極層のいずれかに接続されていることを指す。
また、対向電極層が、第二集電電極と透明電極層とが積層されたものである場合には、上記第二集電電極および上記透明電極層のいずれかに接続されていればよい。
なお、電力変換装置としては、一般的なものを用いることができる。
F.その他の部材
本発明の太陽電池には、上述した構成部材の他にも、必要に応じて後述する構成部材を有していてもよい。例えば、保護シート、防汚層、高光反射層、光封じ込め層、封止材層等の機能層を有していてもよい。また、層構成に応じて、各機能層間に接着層が形成されていてもよい。
G.太陽電池の製造方法
本発明の太陽電池の製造方法としては、所望の効果を有する太陽電池を製造できる方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、従太陽電池セルの片面から順に層を形成してもよく、あるいは透明基板と従光電変換層と集電電極と第一透明電極層と透明絶縁層と第二透明電極層とを積層したものと、対向電極層と主光電変換層とを積層したものとをそれぞれ1つに貼り合せてもよい。
II.太陽電池モジュール
本発明の太陽電池モジュールは、上述の太陽電池が複数個直列または並列に接続されてなることを特徴とするものである。
複数個の太陽電池の接続としては、所望の起電力を得ることができればよく、直列のみであってもよく、並列のみであってもよく、直列および並列を組み合わせてもよい。
なお、太陽電池については、上記「I.太陽電池」の項に詳しく記載したので、ここでの説明は省略する。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
[実施例1]
(従光電変換層の形成工程)
ポリチオフェン(P3HT:poly(3−hexylthiophene−2,5−diyl))とC60PCBM([6,6]−phenyl−C61−butyric acid mettric ester:Nano−C社製)をブロモベンゼンに溶解させ、固形分濃度1.4wt%の光電変換層用塗工液を調製した。
次に、厚み125μmのPETフィルム基板上にスピンコート法により光電変換層用塗工液を回転数900rpmの条件で塗布して従光電変換層(膜厚:100nm)を形成した。
(電子取出し層形成工程)
上記従光電変換層上にシャドウマスクを用いた真空蒸着法によりカルシウム層をパターン状に形成し、電子取出し層とした。
(集電電極の形成工程)
次に、上記電子取出し層上にシャドウマスクを用いたスパッタリング法により銅層をパターン状に形成して集電電極(膜厚:300nm)とした。
(第一透明電極層の形成工程)
上記従光電変換層上に、シャドウマスクを用いたスパッタリング法によりITO層を(膜厚:150nm)形成して第一透明電極層とした。その際、上記銅層と接触しないようにした。
(透明絶縁層の形成工程)
上記第一透明電極層の上面および側面が被覆されるように酸化ケイ素層(膜厚:30nm)をシャドウマスクを用いたスパッタリング法を用いて形成して透明絶縁層とした。
(第二透明電極層の形成工程)
上記集電電極、上記第一透明電極層および上記透明絶縁層上にITO層(膜厚:150nm)を形成して第二透明電極層とした。
(正孔取出し層の形成工程)
次に、スピンコート法により導電性高分子溶液(ポリ−(3,4−エチレンジオキシチオフェン)分散品)を塗工した後に150℃で30分間乾燥させ正孔取出し層(膜厚:100nm)を形成した。
(主光電変換層の形成工程)
上述した光電変換層用塗工液を上記正孔取出し層上にスピンコート法により回転数600rpmの条件で塗布して主光電変換層(膜厚:200nm)を形成した。
(対向電極層)
次いで、上記光電変換層上に真空蒸着法によりカルシウム層(膜厚:30nm)を形成して対向電極層とした。
(接続工程)
上記第一透明電極層と集電電極と対向電極層とを電気的に接続し、有機薄膜太陽電池を作製した。
[比較例]
(集電電極の形成工程)
厚み125μmのPETフィルム上にシャドウマスクを用いたスパッタリング法により銅層をパターン状に形成して集電電極(膜厚:300nm)とした。
(第二透明電極層形成工程)
上記集電電極上にITO層を(膜厚:150nm)成膜した。
(正孔取出し層の形成工程)
次に、スピンコート法により導電性高分子溶液(ポリ−(3,4−エチレンジオキシチオフェン)分散品)を塗工した後に150℃で30分間乾燥させ正孔取出し層(膜厚:100nm)を形成した。
(主光電変換層の形成工程)
上述した光電変換層用塗工液を上記正孔取出し層上にスピンコート法により回転数600rpmの条件で塗布して主光電変換層(膜厚:200nm)を形成した。
(対向電極層)
次いで、上記光電変換層上に真空蒸着法によりカルシウム層(膜厚:30nm)を形成して対向電極層とした。
(接続工程)
上記第一透明電極層と集電電極と対向電極層とを電気的に接続し、有機薄膜太陽電池を作製した。
[評価結果]
ソーラーシミュレーターにより100mW/cm、A.M.1.5Gの条件で太陽電池性能を評価したところ、実施例より得られた太陽電池の方が、比較例で得られた太陽電池に比べて出力電流が20%上昇する効果が得られた。
1 … 透明基板
2 … 従光電変換層
3 … 集電電極
4 … 第一透明電極層
5 … 透明絶縁層
6 … 第二透明電極層
7 … 主光電変換層
8 … 対向電極層
9 … 透明電極層
10 … 第二集電電極
W … 電力変換装置
100… 太陽電池

Claims (2)

  1. 透明基板と、
    前記透明基板上に形成された従光電変換層と、
    前記従光電変換層上にパターン状に形成された第一透明電極層と、
    前記第一透明電極層を覆うようにパターン状に形成された透明絶縁層と、
    前記従光電変換層上に形成され、少なくとも前記透明絶縁層の開口部に配置された集電電極と、
    前記透明絶縁層および前記集電電極上に形成された第二透明電極層と、
    前記第二透明電極層上に形成された主光電変換層と、
    前記主光電変換層上に形成された対向電極層とを有し、
    前記第一透明電極層と、前記集電電極および前記第二透明電極層を有する中間電極部材と、前記対向電極層とが電力変換装置に接続されていることを特徴とする太陽電池。
  2. 請求項1に記載の太陽電池が複数個直列または並列に接続されてなることを特徴とする太陽電池モジュール。
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