JP2013026483A - 有機光電変換素子、有機光電変換素子の製造方法及び太陽電池 - Google Patents

有機光電変換素子、有機光電変換素子の製造方法及び太陽電池 Download PDF

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Abstract

【課題】光電変換効率が高く、耐久性に優れた有機光電変換素子と、その有機光電変換素子の製造方法及びその有機光電変換素子を用いた太陽電池を提供する。
【解決手段】透明な基板上に、透明な第1の電極、p型有機半導体材料とn型有機半導体材料とを含有する有機光電変換層、及び第二の電極を有する有機光電変換素子において、該有機光電変換層が、p型有機半導体材料とn型有機半導体材料とを含有するバルクヘテロジャンクション型の有機光電変換層であり、かつ架橋剤で架橋された化合物を含有することを特徴とする有機光電変換素子。
【選択図】なし

Description

本発明は、有機光電変換素子およびその製造方法に関する。より詳しくは、光電変換効率と耐久性を向上させた有機光電変換素子とその製造方法、及びそれを用いた太陽電池に関するものである。
近年、地球温暖化に対処するため、二酸化炭素排出量の削減が切に望まれている。また、近い将来、石油、石炭、および天然ガスなどの化石燃料が枯渇することが予想されており、これらに代わる地球に優しいエネルギー資源の確保が急務となっている。そこで、太陽光、風力、地熱、原子力など利用した発電技術の開発が盛んに行われているが、中でも太陽光発電技術は、安全性の高さから、現在、特に注目されている。
太陽光発電は、光起電力効果を利用した光電変換素子(例えば、太陽電池)を用いて、光エネルギーを直接電力に変換する方法である。これに用いられる光電変換素子は、一般には、一対の電極の間に有機光電変換層(光吸収層)を挟持している構造を有し、当該有機光電変換層において光エネルギーが電気エネルギーに変換される。光電変換素子は、有機光電変換層に用いられる材料や、素子の形態により、単結晶・多結晶・アモルファスのSiを用いたシリコン系光電変換素子、GaAsやCIGS(銅(Cu)、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、セレン(Se)からなる半導体材料)等の化合物半導体を用いた化合物系光電変換素子、色素増感型光電変換素子(グレッツェルセル)などが提案・実用化されている。
しかしながら、これらの光電変換素子を用いて発電する際の経済性は、依然として化石燃料を用いて発電・送電される電気の価格よりも高いものとなっており、この点が普及の妨げとなっている。また、基板として重いガラスを用いなければならないため、設置時に補強工事が必要であり、これらも発電コストを高騰させる一因であった。
このような状況に対し、化石燃料による発電コストよりも低い発電コストを達成しうる技術として、透明電極と対電極との間に電子供与体層(p型半導体層)と電子受容体層(n型半導体層)とが混合されてなる有機光電変換層を挟んだバルクヘテロジャンクション型有機光電変換素子が提案され、5%を超える光電変換効率が報告されている(例えば、非特許文献1を参照)。
このバルクヘテロジャンクション型有機光電変換素子は、軽量で柔軟性に富むことから、様々な製品への応用が期待されている。また、構造が比較的単純であり、p型有機半導体材料およびn型有機半導体材料を塗布することによって有機光電変換層を形成できることから、大量生産に好適であり、コストダウンによる太陽電池の早期普及にも寄与するものと考えられる。さらに、従来のシリコン系光電変換素子、化合物系光電変換素子、色素増感型光電変換素子などの製造方法とは異なり、160℃よりも高温の製造プロセスを必須に伴うものではないため、安価でかつ軽量なプラスチック基板上への形成も可能であると期待される。
しかしながら、有機光電変換素子は、他のタイプの光電変換素子と比較して、光電変換効率や、熱や光に対する耐久性が十分とはいえないことから、更に光電変換効率および耐久性を向上させた有機光電変換素子が望まれていた。
上記のような要望に対し、バルクヘテロジャンクション型有機光電変換層を湿式塗布方式で形成するための溶剤で、p型有機半導体材料およびn型有機半導体材料の好適な相分離構造を形成して、高効率化する方法が開示されている。例えば、溶剤としてクロロベンゼンとジクロロベンゼンを併用する方法(例えば、特許文献1参照)、電子供与性共役化合物と電子受容性有機半導体についての良溶媒と比誘電率が33以上のアミド系溶媒を併用する方法(例えば、特許文献2参照)、沸点が50〜200℃の溶剤と150〜300℃の溶剤を併用する方法(例えば、特許文献3参照)、置換アルカンからなる溶剤を含む方法(例えば、特許文献4参照)、溶剤としてハロゲンフリー炭素環式化合物を併用する方法(例えば、特許文献5参照)が開示されている。また、p型有機半導体材料およびn型有機半導体材料からなるバルクヘテロジャンクション型光電変換材料組成物に、ポリジメチルシロキサンを添加することにより、好適な相分離構造を形成し、高効率化する方法(例えば、非特許文献2参照)が開示されている。このような技術は、相分離構造を制御して高い変換効率が得られるものの、長期の間に相分離構造が変動してしまい、耐久性に課題を抱えていた。
また、p型有機半導体材料またはn型有機半導体材料に架橋性基を導入して安定性を向上する方法(例えば、非特許文献3、非特許文献4)が開示されているが、初期の安定性は向上するものの、長期の間では相分離構造が変動し、いまだ耐久性として不十分であった。また半導体材料に架橋基を導入するには、半導体材料の選択に制約がある、または材料自体の保存安定性に劣るという課題があった。
併せて、有機光電変換素子においては、プラスチック基板へのロールツーロール塗布プロセスでの高い生産性が期待されており、変換効率および耐久性の優れる有機光電変換素子が望まれていた。
特開2007−173636号公報 特開2008−211165号公報 特開2009−212477号公報 特表2010−512005号公報 国際公開第10/021921号明細書
A.Heeger et.al.,Nature Mat.,vol.6(2007),p497 Kenneth R. Graham et.al., Appl. Mater. Interfaces 2011, 3, 1210−1215 Shoji Miyanishi et.al., Macromolecules 2009, 42, 1610−1618 Yen−Ju Cheng et.al., Advanced Functional Materials Volume 21(2011),1723−1732
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その課題は、光電変換効率が高く、耐久性に優れた有機光電変換素子と、その有機光電変換素子の製造方法及びその有機光電変換素子を用いた太陽電池を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
1.透明な基板上に、透明な第1の電極、p型有機半導体材料とn型有機半導体材料とを含有する有機光電変換層、及び第二の電極を有する有機光電変換素子において、該有機光電変換層が、p型有機半導体材料とn型有機半導体材料とを含有するバルクヘテロジャンクション型の有機光電変換層であり、かつ架橋剤で架橋された化合物を含有することを特徴とする有機光電変換素子。
2.前記架橋剤で架橋された化合物が、非半導体化合物であることを特徴とする前記1に記載の有機光電変換素子。
3.前記架橋剤が、エポキシ系架橋剤、オキセタン系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、アルコキシシラン系架橋剤及びビニル系架橋剤から選ばれる少なくとも1種の架橋剤であることを特徴とする前記1または2に記載の有機光電変換素子。
4.透明な基板上に、透明な第1の電極、有機光電変換層、および第二の電極を有する有機光電変換素子の製造方法において、該有機光電変換層は、p型有機半導体材料、n型有機半導体材料、溶剤及び架橋剤を含有する有機光電変換材料組成物を、塗布、乾燥することにより形成することを特徴とする有機光電変換素子の製造方法。
5.前記1から3のいずれか1項に記載の有機光電変換素子を有することを特徴とする太陽電池。
6.前記4に記載の有機光電変換素子の製造方法により製造された有機光電変換素子を有することを特徴とする太陽電池。
本発明によれば、バルクヘテロジャンクション型の有機光電変換層におけるp型有機半導体材料およびn型有機半導体材料の好適な相分離構造を長期にわたって維持することができ、光電変換効率が高く、耐久性に優れた有機光電変換素子と、その有機光電変換素子の製造方法及びその有機光電変換素子を用いた太陽電池を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る順層型の有機光電変換素子を模式的に表した断面概略図である。 本発明の他の一実施形態に係る逆層型の有機光電変換素子を模式的に表した断面概略図である。 本発明の他の一実施形態に係るタンデム型の有機光電変換層を備えた有機光電変換素子を模式的に表した断面概略図である。
以下、本発明を実施するための代表的な形態について説明するが、本発明はこれらに限定されない。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、透明な基板上に、透明な第1の電極、p型有機半導体材料とn型有機半導体材料とを含有する有機光電変換層、及び第二の電極を有する有機光電変換素子において、該有機光電変換層が、p型有機半導体材料とn型有機半導体材料とを含有するバルクヘテロジャンクション型の有機光電変換層であり、かつ架橋剤で架橋された化合物を含有することを特徴とする有機光電変換素子により、バルクヘテロジャンクション型の有機光電変換層におけるp型有機半導体材料およびn型有機半導体材料の好適な相分離構造を長期にわたって維持することができ、光電変換効率が高く、耐久性に優れた有機光電変換素子を実現できることを見出し、本発明に至った次第である。
p型有機半導体材料とn型有機半導体材料を含む有機光電変換層に光が入射されると、p型有機半導体材料の電子が最高被占軌道(以下、「HOMO」という)から最低空軌道(以下、「LUMO」と言う)に励起され、この電子はn型有機半導体材料の伝導帯に移動した後、外部回路を経由してp型共役高分子の伝導帯に移動する。そして、p型共役高分子の伝導帯で生じた電子は、LUMOのレベルに移動する。
一方、光が入射されると、p型有機半導体材料のHOMOのレベルに発生した正孔は、外部回路を経由してn型有機半導体材料の価電子帯に移動する。こうして、有機光電変換層において光電流が流れる。このような光電荷分離は、p型有機半導体材料とn型有機半導体材料の接触界面が大きいほど促進されると考えられており、p型有機半導体材料とn型有機半導体材料が混合されたバルクヘテロジャンクション型有機光電変換層が用いられる。
p型有機半導体材料とn型有機半導体材料が混合されたバルクヘテロジャンクション型有機光電変換層は、混合液を塗布して層形成した後、熱による適度なアニール処理を行うと、p型有機半導体材料の自己組織化により結晶性が促進され、n型有機半導体材料とミクロ相分離構造を形成し、p型有機半導体材料とn型有機半導体材料の接触界面が増大し、変換効率が向上することが知られている。しかしながら、このような方法により形成したミクロ層分離構造は、長期に使用した場合、より安定な相分離構造、すなわち完全な相分離構造へと変動してしまい、その結果、p型有機半導体材料とn型有機半導体材料の接触界面が減少し、変換効率が低下してしまう課題があった。本発明者が鋭意検討を行った結果、本発明に係る架橋剤を含有する有機光電変換材料組成物を塗布して層を形成すると、架橋剤が層形成時に網目構造的に架橋することにより、p型有機半導体材料とn型有機半導体材料のミクロ相分離構造は阻害することなく形成でき、かつ長期にわたりミクロ相分離構造の変動を抑制できたものと、推測している。また、本発明者は、架橋された架橋剤は、網目構造を有するため、p型有機半導体材料とn型有機半導体材料の接触界面の減少を伴うものではなく、光電変換効率の低下を抑制できたものと、推測している。
以下、本発明の有機光電変換素子及び太陽電池の各構成要素の詳細について、順次説明する。
〔有機光電変換素子及び太陽電池の構成〕
図1は、順層型のバルクヘテロジャンクション型の有機光電変換素子を示す断面図の一例である。図1において、バルクヘテロジャンクション型の有機光電変換素子10は、基板11の面上に、透明電極(一般には陽極)12、正孔輸送層17、有機光電変換層14、電子輸送層18及び対極(一般には陰極)13が順次積層されている。
基板11は、順次積層された透明電極12、有機光電変換層14及び対極13を保持する部材である。本実施形態では、基板11側から光電変換される光が入射するので、基板11は、この光電変換される光を透過させることが可能な、即ちこの光電変換すべき光の波長に対して透明な部材である。基板11は、例えば、ガラス基板や樹脂基板等が用いられる。この基板11は必須ではなく、例えば、有機光電変換層14の両面に透明電極12及び対極13を形成することで、バルクヘテロジャンクション型の有機光電変換素子10が構成されてもよい。
有機光電変換層14は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する層であって、p型有機半導体材料とn型有機半導体材料とを一様に混合して構成される。p型有機半導体材料は、相対的に電子供与体(ドナー)として機能し、n型有機半導体材料は、相対的に電子受容体(アクセプター)として機能する。
ここで、電子供与体及び電子受容体は、“光を吸収した際に、電子供与体から電子受容体に電子が移動し、正孔と電子のペア(電荷分離状態)を形成する電子供与体及び電子受容体”であり、電極のように単に電子を供与あるいは受容するものではなく、光反応によって、電子を供与あるいは受容するものである。
図1において、基板11を介して透明電極12から入射された光は、有機光電変換層14の有機光電変換層における電子受容体あるいは電子供与体で吸収され、電子供与体から電子受容体に電子が移動し、正孔と電子のペア(電荷分離状態)が形成される。発生した電荷は、内部電界、例えば、透明電極12と対極13の仕事関数が異なる場合では透明電極12と対極13との電位差によって、電子は電子受容体間を通り、また正孔は電子供与体間を通り、それぞれ異なる電極へ運ばれ、光電流が検出される。
ここで、通常透明電極12の仕事関数は対極13の仕事関数よりも大きいため、正孔は透明電極12へ、電子は対極13へと輸送される。なお、仕事関数の大小が逆転すれば、電子と正孔は、これとは逆方向に輸送される逆層構成となる。
図2は、逆層型のバルクヘテロジャンクション型の有機光電変換素子を示す断面図の一例である。前述のように仕事関数の関係を逆転させ、さらに図1における正孔輸送層17と電子輸送層18の位置を入れ替えている。
本発明においては、耐久性の面から、特に、図2に示す構成、即ち、第1の電極がカソード(陰極)であり、第二の電極がアノード(陽極)であることが好ましい態様である。
なお、図1、図2には記載していないが、正孔ブロック層、電子ブロック層、電子注入層、正孔注入層、あるいは平滑化層等の他の層を有していてもよい。
更に、太陽光利用率(光電変換効率)の向上を目的として、図3に示すような光電変換素子を積層したタンデム型の構成としてもよい。
図3は、タンデム型の有機光電変換層を備える有機光電変換素子を示す断面図の一例である。
タンデム型構成の場合、基板11上に順次、透明電極12、第1の有機光電変換層14′を積層し、電荷再結合層15を積層した後、第2の有機光電変換層16、次いで対電極13を積層することで、タンデム型の構成とすることができる。第2の有機光電変換層16は、第1の有機光電変換層14′の吸収スペクトルと同じスペクトルを吸収する層でもよいし、異なるスペクトルを吸収する層でもよいが、好ましくは異なるスペクトルを吸収する層である。また、第1の有機光電変換層14′、第2の有機光電変換層16と各電極の間には、正孔輸送層17や電子輸送層18を有していても良いが、本発明においてはタンデム構成においてもそれぞれの有機光電変換層は、図2に示されるような構成を有していることが好ましい。
〔有機光電変換素子の構成層及び構成材料〕
次いで、本発明の有機光電変換素子を構成する各層を構成材料について、その詳細を説明する。
(有機光電変換層)
本発明の有機光電変換素子においては、本発明に係る有機光電変換層が、p型有機半導体材料とn型有機半導体材料とを含有するバルクヘテロジャンクション型で、かつ架橋剤で架橋された化合物を含有することを特徴とする。
本発明に係る有機光電変換層は、光起電力効果を利用して光エネルギーを電気エネルギーに変換する機能を有する層である。
本発明に係る有機光電変換層は、上述のように光電変換材料として、p型有機半導体材料およびn型有機半導体材料を含むことを必須要件とし、これらの光電変換材料に光が吸収されると、励起子が発生し、これがpn接合界面において、正孔と電子とに電荷分離される。
更に本発明に係る有機光電変換層には、架橋剤で架橋された化合物を含有する。架橋剤により架橋された化合物としては、好ましくは非半導体化合物であり、p型有機半導体材料、n型有機半導体材料、溶剤及び架橋剤を含有する有機光電変換材料組成物を塗布した後、エネルギー照射によって有機光電変換層中に形成させることができる。
照射エネルギーとしては、紫外線、電子、イオン、熱、ラジカルビームまたは放射線のエネルギー等が挙げられ、他の有機層への影響が少ないことから熱が好ましく用いられる。
〈架橋剤〉
本発明に係る架橋剤としては、公知の架橋剤を使用できるが、非半導体化合物を形成することができる架橋剤であることが好ましく、熱架橋性の架橋剤をより好ましく利用できる。加熱処理としては、適用する基板の耐熱性にもよるが、80℃から130℃で1分から60分程度の処理で反応する材料を好ましく用いることができる。本発明でいう非半導体化合物は、広義の半導体化合物を包含しないことを意味する。
本発明に適用可能な架橋剤としては、非半導体化合物を形成することのできる架橋剤が好ましく、例えば、エポキシ系架橋剤、オキセタン系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、アルコキシシラン系架橋剤、ビニル系架橋剤等、公知の架橋剤を挙げることができる。また、反応を促進するために多価アルコール化合物、多価アミン化合物、多価チオール化合物等を併用することが好ましい。
エポキシ系架橋剤としては、例えば、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジエーテル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテルジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンポリグリシジルエーテル、ジグリセリンポリグリシジルエーテル、ポリグリセリンポリグリシジルエーテル、ソルビトール系ポリグリシジルエーテル等が挙げられる。
オキセタン系架橋剤としては、例えば、4,4′−(3−エチルオキセタン−3−イルメチルオキシメチル)ビフェニル(略称:OXBP)、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(略称:EHO)、1,4−ビス[{(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ}メチル]ベンゼン(略称:XDO)、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル(略称:DOX)、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル(略称:DOE)、1,6−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ヘキサン(略称:HDB)、9,9−ビス[2−メチル−4−{2−(3−オキセタニル)}ブトキシフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−[2−{2−(3−オキセタニル)}ブトキシ]エトキシフェニル]フルオレンなどの2官能オキセタン化合物や、オキセタン化ノボラック樹脂などの多官能オキセタン化合物が挙げられる。
イソシアネート系架橋剤としては、分子内に2つ以上のイソシアネート基を有する化合物を挙げることができる。イソシアネート系架橋剤の例としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチルシラントリイルトリスイソシアナート等が挙げられる。
市販のイソシアネート系架橋剤としては、例えば、スミジュールNN3300(住化バイエルウレタン製)、コロネートL、ミリオネートMR−400(日本ポリウレタン工業製)等があり、これらを利用することも可能である。
アルコキシシラン系架橋剤としては、例えば下記一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
一般式(1)
(R4−nSi(OR
上記一般式(1)において、Rは水素原子、アルキル基またはアシル基を表し、Rは水素原子、アルキル基または芳香族基を表し、nは1〜4の整数を表す。
で表されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等を挙げることができ、アシル基としてはアセチル基、プロピオニル基等を挙げることができる。メチル基、エチル基、プロピル基が特に好ましく、最も好ましくはエチル基である。nは2〜4が好ましく、3〜4が特に好ましい。
また、下記一般式(2)で表わされる他の重合性基を併せ持つシランカップリング剤が挙げられる。
一般式(2)
3−nMeSi−R−Y
一般式(2)において、Xは加水分解基を表し、例えば、メトキシ基、エトキシ基、2−メトキシエトキシ基等を挙げることができる。Meはメチル基を表し、Rはエチレン基またはプロピレン基を表す。Yは有機官能基を表し、例えば、アミノ基、ビニル基、メタクリル基、イソシアネート基、メルカプト基、硫黄原子、ウレイド基、エポキシ基等を挙げることができる。nは0または1を表す。
ビニル系架橋剤としては、下記一般式(G)で表される化合物が好ましい。
Figure 2013026483
上記一般式(G)において、Xは電子吸引性基を表し、Wは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、ハロゲン原子、アシル基、チオアシル基、オキサリル基、オキシオキサリル基、チオオキサリル基、オキサモイル基、オキシカルボニル基、チオカルボニル基、カルバモイル基、チオカルバモイル基、スルホニル基、スルフィニル基、オキシスルホニル基、チオスルホニル基、スルファモイル基、オキシスルフィニル基、チオスルフィニル基、スルフィナモイル基、ホスホリル基、ニトロ基、イミノ基、N−カルボニルイミノ基、N−スルホニルイミノ基、ジシアノエチレン基、アンモニウム基、スルホニウム基、ホスホニウム基、ピリリウム基又はインモニウム基を表す。Rはハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アルケニルオキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アミノカルボニルオキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、アルケニルチオ基、アシルチオ基、アルコキシカルボニルチオ基、アミノカルボニルチオ基、ヒドロキシル基又はメルカプト基の有機又は無機の塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、銀塩等)、アミノ基、アルキルアミノ基、環状アミノ基(例えば、ピロリジノ基)、アシルアミノ基、オキシカルボニルアミノ基、ヘテロ環基(5〜6員の含窒素ヘテロ環、例えばベンツトリアゾリル基、イミダゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基等)、ウレイド基又はスルホンアミド基を表す。XとW、XとRは、それぞれ互いに結合して環状構造を形成してもよい。XとWが形成する環としては、例えば、ピラゾロン、ピラゾリジノン、シクロペンタンジオン、β−ケトラクトン、β−ケトラクタム等が挙げられる。
ビニル系架橋剤としては(メタ)アクリル系が好ましく、更に2官能または多官能(メタ)アクリル系が好ましく、例えば、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、及び上記シランカップリング剤のように分子内に異なる系の重合性基を併せ持つ化合物も挙げられる。
〈多価アルコール化合物、多価アミン化合物、多価チオール化合物〉
また、前述のように、反応を促進し重合性基と反応して効率良く網目状の架橋された化合物を形成するため、多価アルコール化合物、多価アミン化合物、多価チオール化合物等を併用することが好ましい。
多価アルコール化合物としては、2価以上のアルコールであって、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−ブチレンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタングリコール、1,6−ヘキサングリコール、1,7−ヘプタングリコール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、ピナコール、シクロペンタン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールZ、水素添加ビスフェノールAなどのジオール類;グリセリン、トリメチローラエタン、トリメチローラプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなどの3価以上の多価脂肪族アルコール類;上記3価以上の多価脂肪族アルコール類のアルキレンオキサイド付加物などを挙げることができる。
多価アミン化合物としては、例えば、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、フェニレンジアミン、フェニレンジアミン、キシリレンジアミン、メンタンジアミン、イソホロンジアミン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、ジエチレントリアミン、トリエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチルアミノプロピルアミン、テトラエチレンペンタミン、エポキシ化合物のアミン付加物等が挙げられる。
多価チオール化合物としては、例えば、1,3−ベンゾジチオール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、エチレングリコールビスチオグリコレート、ブタンジオールビスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ペンタエリスリトールトリスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、エチレングリコール(3−メルカプトプロピオネート)、ブタンジオールビス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、トリス−[(3−メルカプトプロピオニルオキシ)−エチル]−イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(3−メルカプトプロピオネート)、エチレングリコール(3−メルカプトブチレート)、ブタンジオールビス(3−メルカプトブチレート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、ジペンタエリスリトールヘキサ(3−メルカプトブチレート)等が挙げられる。
また、エタノールアミン、アミノベンゼンチオール等、アルコール基、アミノ基、チオール基を併せ持つ化合物等も使用できる。
〈p型有機半導体材料〉
本発明に係る有機光電変換層に使用されるp型有機半導体材料は、p型共役系高分子を有している。このp型共役系高分子は、主鎖に電子供与性基(ドナー性ユニット)および電子吸引性基(アクセプター性ユニット)を有する共重合体が好ましい。
より具体的には、p型共役系高分子は、ドナー性ユニットとアクセプター性ユニットとが交互に配列するように重合された構造を有する。このように、ドナー性ユニットとアクセプター性ユニットとが交互に配列することにより、p型有機半導体の吸収域を長波長域に拡大することができる。すなわち、p型共役系高分子は、従来のp型有機半導体の吸収域(例えば、400〜700nm)に加え、長波長域(例えば、700〜100nm)の光も吸収することができるため、太陽光スペクトルの広い範囲にわたる放射エネルギーを効率よく吸収させることが可能となる。
p型共役系高分子に含まれうるドナー性ユニットとしては、同じπ電子数を有する炭化水素芳香環(ベンゼン、ナフタレン、アントラセンなど)よりもLUMO準位またはHOMO準位が浅くなるようなユニットであれば、制限なく使用できる。例えば、チオフェン環、フラン環、ピロール環、シクロペンタジエン、シラシクロペンタジエンなどの複素5員環、およびこれらの縮合環を含むユニットである。
具体的には、フルオレン、シラフルオレン、カルバゾール、ジチエノシクロペンタジエン、ジチエノシラシクロペンタジエン、ジチエノピロール、ベンゾジチオフェンなどを挙げることができる。
ドナー性ユニットは、好ましくは下記一般式(3)で表されるトナーユニット構造を挙げることができる。
Figure 2013026483
上記一般式(3)において、Zは、炭素原子、ケイ素原子、またはゲルマニウムを表し、R、Rは、それぞれ独立して、炭素原子数1〜20の置換または未置換のアルキル基、炭素原子数1〜20の置換または未置換のフッ化アルキル基、炭素原子数3〜30の置換または未置換のシクロアルキル基、炭素原子数6〜30の置換または未置換のアリール基、炭素原子数1〜20の置換または未置換のヘテロアリール基、または炭素原子数1〜20の置換または未置換のアルキルシリル基を表し、R、Rは互いに結合して環を形成してもよい。
また、下記一般式(4)で表されるトナーユニット構造もドナー性ユニットとして好適である。
Figure 2013026483
上記一般式(4)において、R、Rは、それぞれ独立して、炭素原子数1〜20の置換または未置換のアルキル基、炭素原子数1〜20の置換または未置換のアルキルエーテル基、または炭素原子数1〜20の置換または未置換のアルキルエステル基を表し、R、Rは互いに結合して環を形成してもよい。
なお、上記一般式(3)及び一般式(4)において、アルキル基、フッ化アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、またはアルキルシリル基が有することのできる置換基としては、例えば、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アシル基、アルキル基、フェニル基、アルコキシル基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アルコキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルキルカルボニルアミノ基、アリールアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、カルボニル基、アルコキシカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、アルコキシスルホニル基、アルキルチオ基、カルバモイル基、アリールオキシカルボニル基、オキシアルキルエーテル基、シアノ基などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
上記一般式(3)及び一般式(4)で表されるドナー性ユニット構造は、移動度の高いチオフェン構造が縮合して大きなπ共役平面を有しつつも、置換基により溶解性が付与されている。このようなドナー性ユニットは、溶解性と移動度が共に優れているため、より一層、光電変換効率を向上させることが可能となる。
一方、p型共役系高分子に含まれうるアクセプター性ユニットとしては、例えば、キノキサリン骨格、ピラジノキノキサリン骨格、ベンゾチアジアゾール骨格、ベンゾオキサジアゾール骨格、ベンゾセレナジアゾール骨格、ベンゾトリアゾール骨格、ピリドチアジアゾール骨格、チエノピラジン骨格、フタルイミド骨格、3,4−チオフェンジカルボン酸イミド骨格、イソインディゴ骨格、チエノチオフェン骨格、ジケトピロロピロール骨格、4−アシル−チエノ[3,4−b]チオフェン骨格、ピラゾロ[5,1−c][1,2,4]トリアゾール骨格などが挙げられる。なお、本発明において、p型共役高分子に含まれるドナー性ユニットまたはアクセプター性は、それぞれ、1種のみを単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本形態において、好ましいp型共役高分子としては、Nature Material,(2006)vol.5,p328に記載のポリチオフェン−チエノチオフェン共重合体、国際公開第08/000664号明細書に記載のポリチオフェン−ジケトピロロピロール共重合体、Adv.Mater.,2007,p4160に記載のポリチオフェン−チアゾロチアゾール共重合体、Nature Mat.vol.6(2007),p497に記載のポリ(シクロペンタジチオフェン−ベンゾチアジアゾール)共重合体(略称:PCPDTBT)などのポリチオフェン共重合体などが挙げられる。中でも、PCPDTBTなどのポリチオフェン共重合体が特に好ましい。
上記p型共役高分子の分子量は、特に制限はないが、数平均分子量が5000〜500000であることが好ましく、10000〜100000であることがより好ましく、15000〜50000であることがさらに好ましい。数平均分子量が5000以上であると、曲線因子向上の効果がより一層顕著になる。一方、数平均分子量が500000以下であると、p型共役高分子の溶解性が向上するため、生産性を上げることができる。なお、本発明において、数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した値を採用する。
なお、本発明における有機光電変換層は、上述したp型共役系高分子を必須に含むが、その他のp型有機半導体材料を含んでもよい。その様な他のp型有機半導体材料としては、例えば、トリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物、ピラゾリン化合物、スチリルアミン化合物、ヒドラゾン化合物、トリフェニルメタン化合物、カルバゾール化合物、ポリシラン化合物、チオフェン化合物、フタロシアニン化合物、シアニン化合物、メロシアニン化合物、オキソノール化合物、ポリアミン化合物、インドール化合物、ピロール化合物、ピラゾール化合物、ポリアリーレン化合物、縮合芳香族炭素環化合物(ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、フェナントレン誘導体、テトラセン誘導体、ピレン誘導体、ペリレン誘導体、フルオランテン誘導体)、含窒素ヘテロ環化合物を配位子として有する金属錯体などが挙げられる。ただし、本発明の作用効果を顕著に発現させるという観点からは、有機光電変換層に含まれるp型有機半導体材料に占めるp型共役系高分子の質量割合は、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは10質量%以上であり、さらに好ましくは50質量%以上であり、特に好ましくは90質量%以上であり、最も好ましくは100質量%である。
本発明において、有機光電変換層に含まれるp型有機半導体材料のバンドギャップは、1.8eV以下であることが好ましく、1.6〜1.1eVであることがより好ましい。バンドギャップが1.8eV以下であると、幅広く太陽光を吸収できる。一方、バンドギャップが1.1eV以上であると、開放電圧Voc(V)が出やすくなり、変換効率が向上しうる。なお、本形態において、p型有機半導体は、1種のみを単独で使用してもよいし、2種以上を併用しても勿論構わない。
〈n型有機半導体材料〉
一方、本発明に係る有機光電変換層に使用されるn型有機半導体材料も、アクセプター性(電子受容性)の有機化合物であれば特に制限はなく、当該技術分野で使用されうる材料を適宜選択して用いることができる。
このようなn型有機半導体材料としては、例えば、フラーレン、カーボンナノチューブ、オクタアザポルフィリンなど、上記p型有機半導体材料の水素原子をフッ素原子に置換したパーフルオロ体(例えば、パーフルオロペンタセンやパーフルオロフタロシアニンなど)、ナフタレンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ペリレンテトラカルボン酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸ジイミドなどの芳香族カルボン酸無水物やそのイミド化物を骨格として含む高分子化合物などが挙げられる。
このうち、p型有機半導体材料と高速(〜50fs)かつ効率的に電荷分離を行うことができるという観点から、フラーレンもしくはカーボンナノチューブまたはこれらの誘導体を用いることが好ましい。より具体的には、フラーレンC60、フラーレンC70、フラーレンC76、フラーレンC78、フラーレンC84、フラーレンC240、フラーレンC540、ミックスドフラーレン、フラーレンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、単層カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン(円錐型)など、およびこれらの一部が水素原子、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、置換されたまたは非置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルキル基、シリル基、エーテル基、チオエーテル基、アミノ基などによって置換されたフラーレン誘導体が挙げられる。
特に、[6,6]−フェニルC61−ブチリックアシッドメチルエステル(略称:PCBM)、[6,6]−フェニルC61−ブチリックアシッド−nブチルエステル(略称:PCBnB)、[6,6]−フェニルC61−ブチリックアシッド−イソブチルエステル(略称:PCBiB)、[6,6]−フェニルC61−ブチリックアシッド−nヘキシルエステル(略称:PCBH)、[6,6]−フェニルC71−ブチリックアシッドメチルエステル(略称:PC71BM)、Adv.Mater.,vol.20(2008),p2116に記載のbis−PCBM、特開2006−199674号公報に記載のアミノ化フラーレン、特開2008−130889号公報に記載のメタロセン化フラーレン、米国特許第7,329,709号明細書に記載の環状エーテル基を有するフラーレンなどのような、置換基により溶解性が向上されてなるフラーレン誘導体を用いることが好ましい。なお、本発明において、n型有機半導体材料は、1種のみを単独で使用してもよいし、2種以上を併用しても構わない。
本発明において、有機光電変換層に含まれるp型有機半導体材料とn型有機半導体材料との混合比は、質量比で2:8〜8:2の範囲が好ましく、より好ましくは4:6〜6:4の範囲である。また、重合性基を有する架橋剤の含有量はp型有機半導体材料とn型有機半導体材料の合計量に対し0.05〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.5から10質量%の範囲である。有機光電変換層の膜厚は、好ましくは50〜400nmであり、より好ましくは80〜300nmである。
〔有機光電変換層の形成方法〕
本発明に係る有機光電変換層は、p型有機半導体材料、n型有機半導体材料、溶剤及び本発明に係る重合性基を有する架橋剤を含有する有機光電変換層材料組成物を、例えば、バルクヘテロジャンクション型の有機光電変換素子において、透明電極(一般には陽極)及び正孔輸送層が形成された基板上に、塗布することにより形成されることが好ましい。
塗布法としては、キャスト法、スピンコート法、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、グラビアコート法、スプレーコーティング法、ディッピング(浸漬)コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法、インクジェット法、スクリーン印刷法、凸版印刷法、凹版印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法等の印刷法Langmuir−Blodgett(LB)法等の通常の湿式塗布方法を用いることができ、その中でも、ドクターブレードを用いて膜厚規制を行うブレードコーティング法を用いることが特に好ましい。
塗布に使用する溶液の固形分濃度は、塗布方法、膜厚にもよるが、有機光電変換層材料組成物の全質量を100質量%としたとき、1〜15質量%が好ましく、より好ましくは1.5〜10質量%である。
塗布する有機光電変換材料組成物に含有される重合性基を有する架橋剤を効率よく架橋するために、塗布時に基板を加熱することが好ましい。加熱温度としては、基板の耐熱性にもよるが、80℃から130℃の範囲が好ましい。更に、有機光電変換層を形成した後に、エネルギー照射処理を行うことが好ましい。照射エネルギーとしては、紫外線、電子、イオン、熱、ラジカルビームまたは放射線のエネルギー等が挙げられ、他の有機層への影響が少ないことから加熱処理が好ましく用いられる。加熱処理としては基材の耐熱性にもよるが80℃から130℃が好ましく、1分から60分が好ましい。
重合性基を有する架橋剤が有機光電変換層で架橋しているかどうかは、例えば、形成された有機光電変換層の溶剤への溶解速度の変化で簡易的に評価できる。
〔正孔輸送層・電子ブロック層〕
本発明の有機光電変換素子は、バルクヘテロジャンクション層で発生した電荷をより効率的に取り出すことが可能となるため、バルクヘテロジャンクション層と陽極との中間に正孔輸送層を有していることが好ましい。
正孔輸送層を構成する材料としては、例えば、スタルクヴイテック社製、商品名BaytronP等のPEDOT、ポリアニリン及びそのドープ材料、WO2006/019270号明細書に記載のシアン化合物等を用いることができる。なお、バルクヘテロジャンクション層に用いられるn型半導体材料のLUMO準位よりも浅いLUMO準位を有する正孔輸送層には、バルクヘテロジャンクション層で生成した電子を陽極側には流さないような整流効果を有する、電子ブロック機能が付与される。このような正孔輸送層は、電子ブロック層とも呼ばれ、このような機能を有する正孔輸送層を使用する方が好ましい。このような材料としては、特開平5−271166号公報等に記載のトリアリールアミン系化合物、また酸化モリブデン、酸化ニッケル、酸化タングステン等の金属酸化物等を用いることができる。また、バルクヘテロジャンクション層に用いたp型半導体材料単体からなる層を用いることもできる。
正孔輸送層を形成する手段としては、真空蒸着法、溶液塗布法のいずれであってもよいが、好ましくは溶液塗布法である。バルクヘテロジャンクション層を形成する前に、下層に塗布膜を形成すると塗布面をレベリングする効果があり、リーク等の影響が低減するため好ましい。
〔電子輸送層・正孔ブロック層〕
本発明の有機光電変換素子は、バルクヘテロジャンクション層と陰極との中間に電子輸送層を形成することで、バルクヘテロジャンクション層で発生した電荷をより効率的に取り出すことが可能となるため、電子輸送層を有していることが好ましい。
電子輸送層の形成材料としては、オクタアザポルフィリン、p型半導体のパーフルオロ体(パーフルオロペンタセンやパーフルオロフタロシアニン等)を用いることができるが、同様に、バルクヘテロジャンクション層に用いられるp型有機半導体材料のHOMO準位よりも深いHOMO準位を有する電子輸送層には、バルクヘテロジャンクション層で生成した正孔を陰極側には流さないような整流効果を有する、正孔ブロック機能が付与される。より好ましくは、n型半導体のHOMO準位よりも深い材料を電子輸送層として用いることである。また、電子を輸送する特性から、電子移動度の高い化合物を用いることが好ましい。このような電子輸送層は、正孔ブロック層とも呼ばれ、このような機能を有する電子輸送層を使用する方が好ましい。
電子輸送層で用いる材料としては、バソキュプロイン等のフェナントレン系化合物、ナフタレンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ペリレンテトラカルボン酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド等のn型半導体材料、及び酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ガリウム等のn型無機酸化物及びフッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化セシウム等のアルカリ金属化合物等を用いることができる。また、バルクヘテロジャンクション層に用いたn型有機半導体材料単体からなる層を用いることもできる。
電子輸送層を形成する手段としては、真空蒸着法、溶液塗布法のいずれであってもよいが、好ましくは溶液塗布法である。
〔その他の層〕
エネルギー変換効率の向上や、素子寿命の向上を目的に、各種中間層を有機光電変換素子内に有する構成としてもよい。中間層の例としては、正孔ブロック層、電子ブロック層、正孔注入層、電子注入層、励起子ブロック層、UV吸収層、光反射層、波長変換層等を挙げることができる。また、上層に偏在した金属酸化物微粒子をより安定にするために、シランカップリング剤等の含有層を設けてもよい。さらに本発明に係るバルクヘテロジャンクション型の有機光電変換層に隣接して、金属酸化物含有層を積層してもよい。
〔電極〕
本発明の有機光電変換素子においては、第1の電極と第2の電極を有するが、タンデム構成をとる場合には、中間電極を用いることで、タンデム構成を達成することができる。
本発明において、第1の電極は、透明な電極である。本発明でいう「透明」とは、光透過率が50%以上であるものをいう。本発明でいう光透過率とは、JIS K 7361−1(ISO 13468−1に対応)の「プラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法」に準拠した方法で測定した可視光波長領域における全光線透過率をいう。
本発明において、第1の電極は、前述のように透明なカソード(陰極)であり、第2の電極はアノード(陽極)であることが好ましい。
(第1の電極:透明なカソード(陰極))
本発明に係る第1の電極に用いられる材料としては、例えば、インジウムチンオキシド(ITO)、AlをドープしたZnO(AZO)、フッ素をドープしたSnO(FTO)、SnO、ZnO、酸化チタン等の透明金属酸化物、Ag、Al、Au、Pt等の非常に薄い金属層または金属ナノワイヤ、カーボンナノチューブ等のナノワイヤやナノ粒子を含有する層、PEDOT(ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン)−PSS(ポリスチレンスルホン酸)、ポリアニリン等の導電性高分子材料等を用いることができる。
また、ポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリチエニレンビニレン、ポリアズレン、ポリイソチアナフテン、ポリカルバゾール、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリアセン、ポリフェニルアセチレン、ポリジアセチレン及びポリナフタレンの各誘導体からなる群より選ばれる導電性高分子等も用いることができる。また、これらの導電性化合物を複数組み合わせてカソードとすることもできる。
(第2の電極:アノード(陽極))
第2の電極は導電材単独層であってもよいが、導電性を有する材料に加えて、これらを保持する樹脂を併用してもよい。
カソードである透明電極の仕事関数がおよそ−5.0〜−4.0eVであるため、バルクヘテロジャンクション型の有機光電変換層で生成したキャリアが拡散してそれぞれの電極に到達するためには、ビルトインポテンシャル、すなわちアノードとカソード間の仕事関数の差がなるべく大きいことが好ましい。
したがって、アノードの導電材料としては、仕事関数の大きい(4eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とすることが好ましい。このような電極物質の具体例としては、金、銀、銅、白金、ロジウム、インジウム、ニッケル、パラジウム等が挙げられる。
これらの中で、正孔の取り出し性能、光の反射率、及び酸化等に対する耐久性の点から、銀が最も好ましい。
カソードは、これらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することができる。また、膜厚は通常10nm〜5μm、好ましくは50〜200nmの範囲で選ばれる。
また、アノード(陽極)側を光透過性とする場合は、例えば、アルミニウム及びアルミニウム合金、銀及び銀化合物等のアノードに適した導電性材料を薄く、例えば、1〜20nm程度の膜厚で形成した後、上記透明電極の説明で挙げた導電性光透過性材料の薄膜を設けることで、光透過性アノードとすることができる。
なお上記においては、耐久性向上に有利な逆層型素子とするための第2の電極材料としての好ましい材料を記載したが、いわゆる順層型(第1の電極がアノードで、第2の電極がカソード)とするためには、前述のように第1電極と第2の電極の仕事関数の関係を逆転させればよいが、実質的に透明な電極は種類が限られており、またその仕事関数は比較的深いものが多いため、実際には第2の電極側に仕事関数の浅い(−4.0eV未満)金属を使用することで順層型の有機薄膜太陽電池とすることができる。そのような金属としては、例えば、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、リチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられる。一般的には、反射率が高く導電性の高いアルミニウムが使用される。
(中間電極)
また、図3に示す様なタンデム型の有機光電変換層を備える有機光電変換素子の場合、必要となる中間電極の材料としては、透明性と導電性を併せ持つ化合物を用いた層であることが好ましく、前記アノードで用いたような材料(ITO、AZO、FTO、SnO、ZnO、酸化チタン等の透明金属酸化物、Ag、Al、Au、Pt等の非常に薄い金属層または金属ナノワイヤ、カーボンナノチューブ等のナノワイヤやナノ粒子を含有する層、PEDOT:PSS、ポリアニリン等の導電性高分子材料等)を用いることができる。
なお、前述した正孔輸送層と電子輸送層の中には、適切に組み合わせて積層することで中間電極(電荷再結合層)として働く組み合わせもあり、このような構成とすると1層形成する工程を省くことができ好ましい。
〔基板〕
本発明において、基板は透明な基板であるが、本発明でいう「透明」とは、前述の電極における「透明」の定義と同義である。
基板としては、例えば、ガラス基板や樹脂基板等が好適に挙げられるが、軽量性と柔軟性の観点から、透明な樹脂フィルムを用いることが望ましい。本発明で透明基板として好ましく用いることができる透明樹脂フィルムには、特に制限がなく、その材料、形状、構造、厚み等については公知のものの中から適宜選択することができる。
本発明に係る基板として適用可能な透明樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、変性ポリエステル等のポリエステル系樹脂フィルム、ポリエチレン(PE)樹脂フィルム、ポリプロピレン(PP)樹脂フィルム、ポリスチレン樹脂フィルム、環状オレフィン系樹脂等のポリオレフィン類樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂フィルム、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂フィルム、ポリサルホン(PSF)樹脂フィルム、ポリエーテルサルホン(PES)樹脂フィルム、ポリカーボネート(PC)樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム、ポリイミド樹脂フィルム、アクリル樹脂フィルム、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂フィルム等を挙げることができるが、可視域の波長(380〜800nm)における透過率が80%以上である樹脂フィルムであれば、本発明に係る透明樹脂フィルムとして好ましく適用することができる。
上記透明樹脂フィルムの中でも、透明性、耐熱性、取り扱いやすさ、強度及びコストの点から、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエーテルサルホンフィルム、ポリカーボネートフィルムが好ましく、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムがより好ましい。
本発明に用いられる透明基板には、塗布液の濡れ性や接着性を確保するために、表面処理を施すことや易接着層を設けることができる。表面処理や易接着層については、従来公知の技術を使用できる。例えば、表面処理としては、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理等の表面活性化処理を挙げることができる。また、易接着層としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ビニル系共重合体、ブタジエン系共重合体、アクリル系共重合体、ビニリデン系共重合体、エポキシ系共重合体等を挙げることができる。
また、酸素及び水蒸気の透過を抑制する目的で、透明基板にはバリアコート層が予め形成されていてもよいし、透明導電層を転写する反対側にはハードコート層が予め形成されていてもよい。
〔光学機能層〕
本発明の有機光電変換素子は、太陽光のより効率的な受光を目的として、各種の光学機能層を有していてよい。光学機能層としては、例えば、反射防止膜、マイクロレンズアレイ等の集光層、陰極で反射した光を散乱させて再度発電層に入射させることができるような光拡散層等を設けてもよい。
(反射防止層)
反射防止層としては、各種公知の反射防止層を設けることができるが、例えば、透明樹脂フィルムが二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムである場合は、フィルムに隣接する易接着層の屈折率を1.57〜1.63とすることで、フィルム基板と易接着層との界面反射を低減して透過率を向上させることができるのでより好ましい。屈折率を調整する方法としては、酸化スズゾルや酸化セリウムゾル等の比較的屈折率の高い酸化物ゾルとバインダー樹脂との比率を適宜調整して塗設することで実施できる。易接着層は単層でもよいが、接着性を向上させるためには2層以上の構成にしてもよい。
(集光層)
集光層としては、例えば、支持基板の太陽光受光側にマイクロレンズアレイ上の構造を設けるように加工したり、あるいは所謂集光シートと組み合わせたりすることにより特定方向からの受光量を高めたり、逆に太陽光の入射角度依存性を低減することができる。
マイクロレンズアレイの例としては、基板の光取り出し側に一辺が30μmでその頂角が90度となるような四角錐を2次元に配列する。一辺は10〜100μmが好ましい。これより小さくなると回折の効果が発生して色付き、大きすぎると厚みが厚くなり好ましくない。
(光散乱層)
光散乱層としては、各種のアンチグレア層、金属または各種無機酸化物等のナノ粒子・ナノワイヤ等を無色透明なポリマーに分散した層等を挙げることができる。
〔パターニング〕
本発明の有機光電変換素子の製造方法において、本発明に係る電極、有機光電変換層、正孔輸送層、電子輸送層等をパターニングする方法やプロセスには特に制限はなく、公知の手法を適宜適用することができる。
バルクヘテロジャンクション層、輸送層等の可溶性の材料であれば、ダイコート、ディップコート等の全面塗布後に不要部だけ拭き取ってもよいし、インクジェット法やスクリーン印刷等の方法を使用して塗布時に直接パターニングしてもよい。
電極材料等の不溶性の材料の場合には、電極を真空堆積時にマスク蒸着を行う方法、エッチングまたはリフトオフ等の公知の方法によってパターニングすることができる。また、別の基板上に形成したパターンを転写することによってパターンを形成してもよい。
〔太陽電池〕
本発明の太陽電池は、上記説明した構成からなる本発明の有機光電変換素子を有することを特徴とする。
本発明の太陽電池は、本発明の有機光電変換素子を具備し、太陽光に最適の設計並びに回路設計が行われ、太陽光を光源として用いたときに最適な光電変換が行われるような構造を有する。
即ち、本発明の太陽電池では、有機光電変換層に太陽光が照射されうる構造となっており、本発明の太陽電池を構成する際には、本発明に係る有機光電変換層及び各々の電極をケース内に収納して封止するか、あるいはそれら全体を樹脂封止することが好ましい。
封止の方法としては、作製した有機光電変換素子が環境中の酸素、水分等で劣化しないために、有機光電変換素子だけでなく、有機エレクトロルミネッセンス素子等の製造で公知の封止方法によって封止することが好ましい。
例えば、1)アルミまたはガラスで出来たキャップを接着剤によって接着することにより封止する方法、2)アルミニウム、酸化珪素、酸化アルミニウム等のガスバリア層が形成されたプラスチックフィルムと有機光電変換素子上を接着剤で貼合する方法、3)ガスバリア性の高い有機高分子材料(ポリビニルアルコール等)をスピンコートする方法、4)ガスバリア性の高い無機薄膜(酸化珪素、酸化アルミニウム等)または有機膜(パリレン等)を真空下で堆積する方法、及び5)これらを複合的に積層する方法等を挙げることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
実施例1
《有機光電変換素子の作製》
〔有機光電変換素子101の作製〕
(透明電極の形成)
ガラス基板上に、インジウム・スズ酸化物(ITO)透明導電膜を110nm堆積したもの(シート抵抗13Ω/□)を、通常のフォトリソグラフィ技術と塩酸エッチングとを用いて2mm幅にパターニングして、透明電極を形成した。
パターン形成した透明電極を、界面活性剤と超純水による超音波洗浄、超純水による超音波洗浄の順で洗浄後、窒素ブローで乾燥させ、最後に紫外線オゾン洗浄を行った。
(正孔輸送層の形成)
基板上に形成した透明電極上に、導電性高分子であるBaytron P4083(スタルクヴィテック製PEDOT−PSS(poly(3,4−ethylenedioxythiophene)−poly(styrenesulfonate))の水分散液)を30nmの膜厚でスピンコートした後、140℃で大気中10分間加熱乾燥して、有機物からなる正孔輸送層(有機材料層)を形成した。
これ以降は基板をグローブボックス中に持ち込み、窒素雰囲気下で作業した。まず、窒素雰囲気下で上記基板を140℃で3分間加熱処理した。
(有機光電変換層の形成)
次いで、o−ジクロロベンゼンに、p型有機半導体材料であるP3HT(BASFジャパン社製:レジオレギュラー ポリ−3−ヘキシルチオフェン)を1.0質量%、n型有機半導体材料であるPCBM(フロンティアカーボン社製E100H:6,6−フェニル−C61−ブチリックアシッドメチルエステル)を0.8質量%で混合した有機光電変換材料組成物溶液を調製し、オーブンで100℃に加熱しながら撹拌(60分間)してP3HTとPCBMを溶解した後、0.20μmのフィルタでろ過をかけながら、700rpmで60秒、次いで2000rpmで2秒間のスピンコートを行い、100nmの膜厚の有機光電変換層を得た。その後150℃、10分のアニール処理を施して、有機光電変換層を形成した。
(第2電極の形成)
次に、上記有機光電変換層を成膜した基板を真空蒸着装置内に設置した。そして、2mm幅のシャドウマスクが透明電極と直交するように素子をセットし、10−3Pa以下まで真空蒸着機内を減圧した後、フッ化リチウムを0.5nm蒸着し、Alを80nm蒸着して、第2の電極を形成して、有機光電変換素子を作製した。蒸着速度はいずれも2nm/秒とした。
(封止工程)
得られた有機光電変換素子を、窒素雰囲気下でアルミニウムキャップとUV硬化樹脂(ナガセケムテックス株式会社製、UV RESIN XNR5570−B1)を用いて封止を行った後に大気下に取り出し、受光部が3mm角のサイズの有機光電変換素子101を得た。
〔有機光電変換素子102の作製〕
上記有機光電変換素子101の作製において、有機光電変換層の形成で用いたp型有機半導体材料として、P3HT(BASFジャパン社製:レジオレギュラー ポリ−3−ヘキシルチオフェン)に代えて、Macromolecules 2009, 42, 1610−1618に記載のP3HTに重合性基を導入したP3HNTを用いた以外は同様にして、有機光電変換素子102を作製した。
〔有機光電変換素子103の作製〕
上記有機光電変換素子101の作製において、有機光電変換層の形成で用いたn型有機半導体材料として、PCBM(フロンティアカーボン社製E100H:6,6−フェニル−C61−ブチリックアシッドメチルエステル)に代えて、Advanced Functional Materials Volume 21(2011),1723−1732に記載のPCBMに重合性基を導入したPCBSを用いた以外は同様にして、有機光電変換素子103を作製した。
〔有機光電変換素子104〜112の作製〕
上記有機光電変換素子101の作製において、有機光電変換材料組成物溶液を調製する際に、重合性基を有する架橋剤及び架橋促進剤を表1に記載の組み合わせで添加した以外は同様にして、有機光電変換素子104〜112を作製した。
なお、表1に略称で記載した有機光電変換層の構成材料の詳細は、以下の通りである。
〈p型有機半導体材料〉
P3HT:ポリ−3−ヘキシルチオフェン
P3HNT:P3HTに重合性基を導入したp型有機半導体材料
〈n型有機半導体材料〉
PCBM:6,6−フェニル−C61−ブチリックアシッドメチルエステル
PCBS:PCBMに重合性基を導入したn型有機半導体材料
〈架橋剤〉
H−1:トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル
H−2:エチレングリコールジグリシジルエーテル
H−3:3−メチル−3−メトキシメチルオキセタン
H−4:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
H−5:2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン
H−6:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
H−7:トリメチロールプロパントリアクリレート
H−8:ヘキサメチレンジイソシアナート
H−9:グリシジルアクリレート
〈架橋促進剤〉
TETA:トリエチレンテトラミン
Gly:グリセリン
《有機光電変換素子の評価》
(光電変換効率の評価)
上記作製した各有機光電変換素子に、ソーラーシミュレーター(AM1.5Gフィルタ)の100mW/cmの強度の光を照射し、有効面積を4.0mmにしたマスクを受光部に重ね、短絡電流密度Jsc(mA/cm)及び開放電圧Voc(V)、曲線因子(フィルファクター)FFを、同素子上に形成した4箇所の受光部についてそれぞれ測定し、平均値を求めた。また、求めた短絡電流密度Jsc、開放電圧Voc、及び曲線因子FFから式(1)に従って、光電変換効率η(%)を求めた。
式(1)
η(%)=Jsc(mA/cm)×Voc(V)×FF
光電変換効率η(%)の数字が大きい程、エネルギー変換効率(光電変換効率)が良好であることを示す。
(光電変換効率の耐久性の評価)
上記光電変換効率の評価を行った有機光電変換素子を、陽極と陰極の間に抵抗を接続したまま、有機光電変換素子を80℃に加熱し、ソーラシュミレーター(AM1.5G)の光を10倍の1000mW/cmの照射強度で100h暴露し続けた後、有機光電変換素子を室温に冷却し、上記光電変換効率の評価と同様の方法で、有機光電変換素子上に形成した4箇所の受光部について、それぞれ上記式(1)に従って光電変換効率η(%)を求めた。次いで、下記式(2)により変換効率の相対効率低下率を算出して平均値を求め、これを光電変換効率の耐久性の尺度とした。
式(2)
変換効率の相対効率低下率(%)=(1−暴露後の変換効率/暴露前の変換効率)×100
変換効率の相対効率低下率(%)が小さい程、エネルギー変換効率の耐久性(光電変換効率の耐久性)に優れていることを表す。
以上により得られた結果を、表1に示す。
Figure 2013026483
表1に記載の結果より明らかなように、本発明の有機光電変換素子は、比較例に対し、高い光電変換効率(エネルギー変換効率)を有し、かつ光電変換効率の耐久性に優れていることが分かる。
実施例2
《有機光電変換素子の作製》
〔有機光電変換素子201の作製〕
(第1電極の形成)
PET基板上に、インジウム・スズ酸化物(ITO)透明導電膜を150nm堆積したもの(シート抵抗12Ω/□)を、通常のフォトリソグラフィ技術と湿式エッチングとを用いて10mm幅にパターニングし、第1電極を形成した。パターン形成した第1電極を、界面活性剤と超純水による超音波洗浄、超純水による超音波洗浄の順で洗浄後、窒素ブローで乾燥させ、最後に紫外線オゾン洗浄を行った。
これ以降は、基板をグローブボックス中に持ち込み、窒素雰囲気下で作業した。
(電子輸送層の形成)
この透明基板上に、イソプロパノールに溶解したポリエチレンイミンと、グリセロールプロポキシレートトリグリシジルエーテルの混合溶液を乾燥膜厚が約5nmになるようにブレードコーターを用いて塗布乾燥した。その後、ホットプレート上で120℃1分間加熱処理をして、電子輸送層を製膜した。
(有機光電変換層の形成)
次いで、o−ジクロロベンゼンに、p型有機半導体材料であるPCPDTBT(Mw:30,000、バンドギャップ:1.41eV)を0.6質量%、n型有機半導体材料であるPC71BM(フロンティアカーボン製nanom spectra E110)を1.2質量%を混合した有機光電変換材料組成物溶液を調製し、オーブンで100℃に加熱しながら撹拌(60分間)して、PCPDTBT及びPC71BMを溶解した後、0.45μmのフィルタでろ過しながら、乾燥膜厚が約100nmになるようにブレードコーターを用いて塗布し、95℃で10分間乾燥して、有機光電変換層を製膜した。
Figure 2013026483
(正孔輸送層の形成)
次いで、正孔輸送層として、導電性高分子及びポリアニオンからなるPEDOT−PSS(CLEVIOS(登録商標) P VP AI 4083、エイチ・シー・スタルク株式会社製、導電率1×10−3S/cm)、イソプロパノールを含む液を調製し、乾燥膜厚が約30nmになるようにブレードコーターを用いて塗布乾燥した。その後、90℃の温風で20秒間加熱処理し正孔輸送層を製膜した。
(第2の電極の形成)
次に、上記一連の機能層を製膜した基板を真空蒸着装置チャンバー内に移動し、10mm幅のシャドウマスクが透明電極と直交するように素子をセットし、1×10−3Pa以下にまでに真空蒸着装置内を減圧した後、蒸着速度5.0nm/秒でAgメタルを200nm積層することで第2の電極を形成して、有機光電変換素子を作製した。
(有機光電変換素子の封止)
得られた有機光電変換素子を窒素チャンバーに移動し、2枚の凸版印刷製透明バリアフィルムGX(水蒸気透過率0.05g/m/d)の間に挟みこみ、UV硬化樹脂(ナガセケムテックス株式会社製、UV RESIN XNR5570−B1)を用いて封止を行った後、大気下に取り出し、受光部が約10×10mmサイズの有機光電変換素子201を作製した。
〔有機光電変換素子202〜221の作製〕
上記有機光電変換素子101の作製において、有機光電変換材料組成物溶液を調製する際に、重合性基を有する架橋剤及び架橋促進剤を表1に記載の組み合わせで添加した以外は同様にして、有機光電変換素子104〜112を作製した。
表2に略称で記載した有機光電変換層の構成材料で、実施例1にてその詳細を記載した以外の化合物の詳細は、以下の通りである。
〈架橋剤〉
H−10:p−スチリルトリメトキシシラン
H−11:チタニウムテトライソプロポキシド
H−12:トリメチロールプロパントリメタクリレート
H−13:ペンタエリスルトールテトラアクリレート
H−14:エチレングリコールジメタクリレート
H−15:メチルシラントリイルトリスイソシアナート
比較化合物:ポリジメチルシロキサン
〈架橋促進剤〉
EA:エタノールアミン
ABT:アミノベンゼンチオール
《有機光電変換素子の評価》
上記作製した各有機光電変換素子について、実施例1に記載の方法と同様にして光電変換効率及び光電変換効率の耐久性の評価と、下記の方法に従って架橋度の評価を行った。
(架橋度の評価)
重合性基を有する架橋剤が有機光電変換層で架橋しているかどうかは、有機光電変換層を製膜後の溶剤溶解性で評価した。
上記各有機光電変換素子の作製において、ガラス基板上に、それぞれの有機光電変換層を同一条件で塗布、乾燥した評価用サンプルを作製した。
次いで、撹拌している40℃のトルエン中に有機光電変換層を形成した評価用サンプルを浸漬し、有機光電変換層の溶解が完了する時間を測定した。溶解時間が長いほど重合性基を有する架橋剤が有機光電変換層内で架橋されており、架橋度が高いことを示す。
以上により得られた結果を、表2に示す。
Figure 2013026483
表2に記載の結果より明らかなように、本発明の有機光電変換素子は、比較例に対し、有機光電変換層の架橋度が高く、光電変換効率(エネルギー変換効率)及び光電変換効率の耐久性に優れていることが分かる。
10 有機光電変換素子
11 基板
12 透明電極
13 対極
14 有機光電変換層
14′ 第1の有機光電変換層
15 電荷再結合層
16 第2の有機光電変換層
17 正孔輸送層
18 電子輸送層

Claims (6)

  1. 透明な基板上に、透明な第1の電極、p型有機半導体材料とn型有機半導体材料とを含有する有機光電変換層、及び第二の電極を有する有機光電変換素子において、該有機光電変換層が、p型有機半導体材料とn型有機半導体材料とを含有するバルクヘテロジャンクション型の有機光電変換層であり、かつ架橋剤で架橋された化合物を含有することを特徴とする有機光電変換素子。
  2. 前記架橋剤で架橋された化合物が、非半導体化合物であることを特徴とする請求項1に記載の有機光電変換素子。
  3. 前記架橋剤が、エポキシ系架橋剤、オキセタン系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、アルコキシシラン系架橋剤及びビニル系架橋剤から選ばれる少なくとも1種の架橋剤であることを特徴とする請求項1または2に記載の有機光電変換素子。
  4. 透明な基板上に、透明な第1の電極、有機光電変換層、および第二の電極を有する有機光電変換素子の製造方法において、該有機光電変換層は、p型有機半導体材料、n型有機半導体材料、溶剤及び架橋剤を含有する有機光電変換材料組成物を、塗布、乾燥することにより形成することを特徴とする有機光電変換素子の製造方法。
  5. 請求項1から3のいずれか1項に記載の有機光電変換素子を有することを特徴とする太陽電池。
  6. 請求項4に記載の有機光電変換素子の製造方法により製造された有機光電変換素子を有することを特徴とする太陽電池。
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