JP5712769B2 - 有機光電変換素子及び太陽電池 - Google Patents

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Description

本発明は、有機光電変換素子、太陽電池に関し、更に詳しくは、バルクへテロジャンクション型の有機光電変換素子、この有機光電変換素子を用いた太陽電池に関する。
近年の化石エネルギーの高騰によって、自然エネルギーから直接電力を発電できるシステムが求められており、単結晶・多結晶・アモルファスのSiを用いた太陽電池、GaAsやCIGS(銅(Cu)、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、セレン(Se)からなる半導体材料)等の化合物系の太陽電池、あるいは色素増感型光電変換素子(グレッツェルセル)等が提案・実用化されている。
しかしながら、これらの太陽電池で発電するコストは、未だ化石燃料を用いて発電・送電される電気の価格よりも高いものとなっており、普及の妨げとなっていた。また、基板に重いガラスを用いなければならないため、設置時に補強工事が必要であり、これらも発電コストが高くなる一因であった。
このような状況に対し、化石燃料による発電コストよりも低い発電コストを達成しうる太陽電池として、透明電極と対電極との間に電子供与体層(p型半導体層)と電子受容体層(n型半導体層)とが混合された光電変換層を挟んだバルクへテロジャンクション型光電変換素子が提案され、5%を超える効率が報告されている(例えば、非特許文献1参照)。
これらのバルクへテロジャンクション型光電変換素子を用いた太陽電池においては、アノード・カソード以外は塗布により形成することができるため、高速且つ安価で製造が可能であり、前述の発電コストの課題を解決できる可能性がある。更に、上記のSi系太陽電池、半導体系太陽電池、色素増感太陽電池等と異なり、160℃より高温の製造工程がないため、安価且つ軽量なプラスチック基板上への形成も可能であると期待される。
しかしながら、発電コストの削減のためにはさらなる光電変換効率向上が求められている。有機薄膜太陽電池において光電変換効率10%以上を出すためには、非特許文献2ではp型半導体として特定のバンドギャップ(bg)及びLUMO準位を有する化合物が必要とされている。この文献によれば、バンドギャップは1.3〜1.7eV、LUMO準位は−3.9〜−4.0eVであることが必要とされる。
しかもこの条件は必要条件であり、実際に光電変換効率10%を出すためにはさらにその他の条件を満たすことが必要である。前記非特許文献2においては、外部量子効率(EQE)が65%、及び曲線因子(FF)が65%という2つの条件が前提条件として設定されている。
ここで外部量子効率(EQE)とは、スペクトルに分解された太陽光の光子1つからどれくらいの電子を発生できるかを示す値であり、曲線因子(FF)とは、太陽電池内部の抵抗とかかわる値であり、IV特性上の実際の最大電力と、開放電圧と短絡電流の積との比である。
この曲線因子及び外部量子効率は発電層の半導体材料の移動度と関係すると言われている。移動度が高ければ、太陽電池内部の直列抵抗は低くなり、曲線因子を向上させることができる。また、キャリアを取り出せる長さは移動度とキャリア寿命及び内蔵電界の積であるため、理想的には移動度が高い材料ほど厚い発電層を作製することができ、吸光度を上げることができるため、高い外部量子効率を狙うことができる。
したがって、高い移動度を有することが一つの重要な条件となるが、移動度は一般に非晶性よりも結晶性材料が高いため、結晶性のp型半導体材料を選択することが重要となる。特に本発明のように有機化合物の場合、結晶性を向上させるためにはなるべく平面性の高い材料であることが重要である。
すなわち、有機薄膜太陽電池の発電層の素材としては、より深いLUMO準位を有し、より大きなπ共役長を有する(バンドギャップが小さく、結晶性が高い)化合物が必要とされている。
このような深いLUMO準位を得るために、前記非特許文献1のように、電子供与性の高いドナーユニット(チオフェン等)と電子吸引性の高いアクセプターユニット(含窒素芳香族環等)の共重合体が数多く検討されている。
また、高移動度の母核として知られるチオフェンに電子吸引性基を付加することで、深いLUMO準位及び低バンドギャップ化されたp型高分子材料を得ようとする試みがなされている。
特許文献1では、オリゴチオフェンの末端のα位をトリシアノビニレン基が置換した材料が開示されているが、溶解性に乏しいためか蒸着プロセスで製膜されており、生産性の高い塗布プロセスへの適用は困難であった。
非特許文献3では、チオフェン環にジシアノメチレン基を付与した構造が開示されているが、ジシアノメチレン基は隣のチオフェン環と立体障害を起こしてπ共役面がねじれるためか、移動度が不十分であり、変換効率も1%未満と低いものにとどまっていた。
非特許文献4では、チエノチオフェン環にカルボキシシアノビニレン基を付与した構造が開示されているが、効率は2%台と低いものにとどまっていた。
また特許文献2では、チエノ[3,4−b]チオフェン環のα位・β位をシアノ基が置換したモノマーが開示されている。しかしこのようなチエノ[3,4−b]チオフェン環のβ位をシアノ基が置換した場合、剛直なシアノ基が隣接するモノマーと立体障害を起こす可能性があり、ポリマーの平面性が低く移動度の低いポリマーとなる恐れがある。また、重合したポリマーを用いた評価結果は開示されていない。
特許文献3では、透明電極用のポリマーの例としてシアノチオフェンを電界重合したポリマーを使用してもよいとの記載が一部にあるが、これらは不溶性であり有機薄膜太陽電池の発電層用材料として用いることはできないものであった。
また有機薄膜太陽電池の実用化には耐久性も改善が必要であるとの課題があるが、電極等の劣化が起こりにくい、高い仕事関数を有する金属を対電極として用い、太陽光入射側をカソードとするタイプの太陽電池(いわゆる逆層型太陽電池)において耐久性が向上することが知られているため(例えば、特許文献4参照)、逆層構成において高い光電変換効率を出せる材料が求められていた。
しかし逆層型は、光透過性に劣る導電性ポリマー層が金属電極と発電層の間に存在する関係から、光の利用の観点からいえば不利な構成であるため、最適な膜厚が順層型太陽電池に比して厚くなることがシミュレーションから求められている(例えば、非特許文献5参照)。したがって、厚膜(150nm〜)でも発電する材料が求められているが、多くの材料は薄膜+順層構成では良好な効率が出るものの、厚膜+逆層構成では効率が出る材料が非常に少ないと言う課題を有していた。これは主に移動度が低いことに起因しており、すなわち分子間πスタックが弱く、分子結晶を取りにくい構造であることに起因している。
国際公開第2006−092134号パンフレット 国際公開第2010−008672号パンフレット 特開2011−65799号公報 特開2009−146981号公報
A.Heeger et.al.,Nature Mat.,vol.6(2007),p497 C.J.Brabec et.al.,Adv.Mater.2006,Vol.18,p789 Tsuyoshi Endo et.al.,Journal of Polymer Science Part A:Polymer Chemistry,volume 49(2010),Issue 1,p234 Tsuyoshi Endo et.al.,Journal of Polymer Science Part A:Polymer Chemistry,volume 49(2010),Issue 1,p1427 J.Peet et.al.,Appl.Phys.Lett.,98,043301(2011)
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、光電変換効率が高く耐久性に優れる有機光電変換素子、それを用いた太陽電池を提供することにある。
本発明の上記課題は、以下の構成により達成される。
1.透明な基板上に、透明な第一の電極、p型有機半導体材料とn型有機半導体材料とを含有する光電変換層、及び第二の電極をこの順に有する有機光電変換素子であって、該光電変換層が、該p型有機半導体材料として下記一般式(2C)で表される部分構造と、シアノ基を有しないチオフェン環、フラン環、ピロール環、シクロペンタジエン、シラシクロペンタジエン若しくはこれら複素5員環を縮合環として含む構造と、が結合した繰り返し単位を有する高分子化合物、又は下記構造を有する化合物19、20、24、25、26、31、32、37、42、43、44、45、46、47、48、49若しくは50を含有することを特徴とする有機光電変換素子。
Figure 0005712769
(式中、A は芳香族環または複素芳香族環を表し、mは0を表す。)
Figure 0005712769
Figure 0005712769
Figure 0005712769
.前記高分子化合物の数平均分子量が、15000〜50000であることを特徴とする前記1に記載の有機光電変換素子。
.前記p型有機半導体材料が、前記一般式(2C)で表される部分構造と、さらに下記一般式(3)で表される前記複素5員環を縮合環として含む構造との共重合体であることを特徴とする前記1または2に記載の有機光電変換素子。
Figure 0005712769
(式中、Zはアルキル基で置換された炭素原子、窒素原子または珪素原子を表す。)
.前記一般式(3)において、Zがアルキル基で置換されたケイ素であることを特徴とする前記に記載の有機光電変換素子。
.前記第一の電極がカソードであり、第二の電極がアノードである前記1〜のいずれか1項に記載の有機光電変換素子を具備することを特徴とする太陽電池。
本発明の上記手段により、高い曲線因子の値を有し光電変換効率が高く、耐久性に優れる有機光電変換素子、それを用いた太陽電池を提供することができる。
本発明の有機光電変換素子の構成の例を示す概略断面図。 本発明の有機光電変換素子の構成の他の例を示す概略断面図。 タンデム型の光電変換層を備えた、本発明の有機光電変換素子の例を示す概略断面図。
本発明者らは、α位で共役ポリマー主鎖に結合されたチオフェン環のβ位をシアノ基で置換した場合、シアノ基の強い電子吸引性によって深いHOMO/LUMO、つまり高いVocを提供するだけでなく、隣接するモノマーとの立体障害がない構造のために高い平面性を保持でき、高い移動度及び高い曲線因子を得ることができることを見出した。このような材料では、耐久性に優れる逆層構成においても厚膜化可能であり、良好な光電変換効率が得られる。
本発明は、透明な基板上に、透明な第一の電極、p型有機半導体材料とn型有機半導体材料とを含有する光電変換層、及び第二の電極をこの順に有する有機光電変換素子であって、該光電変換層が、p型有機半導体材料として前記一般式(1)で表される部分構造と、チオフェン環、フラン環、ピロール環、シクロペンタジエン、シラシクロペンタジエン又はこれら複素5員環を縮合環として含む構造と、が結合した繰り返し単位を有する高分子化合物を含有することを特徴とする。
本発明では、特にp型有機半導体材料とn型有機半導体材料とを含有するバルクヘテロジャンクション型の光電変換層のp型有機半導体材料として、前記一般式(1)で表される部分構造と、チオフェン環、フラン環、ピロール環、シクロペンタジエン、シラシクロペンタジエン又はこれら複素5員環を縮合環として含む構造と、が結合した繰り返し単位を有する高分子化合物を用いることで、高い曲線因子の値を有し光電変換効率が高く、耐久性に優れる有機光電変換素子を提供することができる。
(有機光電変換素子の構成)
図1は、本発明の有機光電変換素子の構成の例を示す概略断面図である。
有機光電変換素子10は、透明な基板11上に、透明な第一の電極12を有し、第一の電極12の上に光電変換層14を有し、さらに光電変換層14の上に第二の電極13を有する。
図1の例では、第一の電極12と光電変換層14との間に後述する正孔輸送層17を有し、光電変換層14と第二の電極13との間に後述する電子輸送層18を有する。
本発明においては、基板11及び第一の電極12は透明であり、光電変換に用いられる光は、図1の矢印の方向から入射される。
光電変換層14は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する層であって、p型半導体材料とn型半導体材料とを含有する。
p型半導体材料は、相対的に電子供与体(ドナー)として機能し、n型半導体材料は、相対的に電子受容体(アクセプタ)として機能する。
ここで、電子供与体及び電子受容体は、“光を吸収した際に、電子供与体から電子受容体に電子が移動し、正孔と電子のペア(電荷分離状態)を形成する電子供与体及び電子受容体”であり、電極のように単に電子を供与あるいは受容するものではなく、光反応によって、電子を供与あるいは受容するものである。
図1において、基板11を介して第一の電極12から入射された光は、光電変換層14の光電変換層14における電子受容体あるいは電子供与体で吸収され、電子供与体から電子受容体に電子が移動し、正孔と電子のペア(電荷分離状態)が形成される。
発生した電荷は内部電界、例えば、第一の電極12と第二の電極13との仕事関数が異なる場合では第一の電極12と第二の電極13との電位差によって、電子は電子受容体間を通り、また正孔は電子供与体間を通り、それぞれ異なる電極へ運ばれ、光電流が検出される。
図1の例では、第一の電極12の仕事関数は第二の電極13の仕事関数よりも大きいため、正孔は第一の電極12へ、電子は第二の電極13へ輸送される。この場合、第二の電極13には仕事関数が小さく酸化されやすい金属が用いられる。この場合、第一の電極はアノード(陽極)として、第二の電極はカソード(陰極)として機能する。
図2に他の構成の例を示す。
図2においては、図1の場合とは反対に、第一の電極12の仕事関数よりも第二の電極13の仕事関数を大きくすることで、電子を第一の電極12へ、正孔を第二の電極13へと輸送するように設計した場合を示した。この場合には、第一の電極12と光電変換層14との間に電子輸送層18を有し、光電変換層14と第二の電極13との間に後述する正孔輸送層17を有し、第一の電極はカソード(陰極)として、第二の電極はアノード(陽極)として機能する。
本発明においては、耐久性の面から、特に図2に示す構成、即ち、第一の電極がカソード(陰極)であり、第二の電極がアノード(陽極)であることが好ましい態様である。
なお、図1、図2には記載していないが、本発明の有機光電変換素子は、正孔ブロック層、電子ブロック層、電子注入層、正孔注入層、あるいは平滑化層等の層を有していてもよい。
更に、太陽光利用率(光電変換効率)の向上を目的として、このような光電変換素子を積層した、タンデム型の構成としてもよい。図3は、タンデム型の光電変換層を備える有機光電変換素子を示す断面図である。
タンデム型構成の場合、基板11上に第一の電極12、第一の光電変換層14′を積層し、電荷再結合層15を積層した後、第二の光電変換層16、次いで第二の電極13を積層することで、タンデム型の構成とすることができる。
第二の光電変換層16は、第一の光電変換層14′の吸収スペクトルと同じスペクトルを吸収する層でもよいし、異なるスペクトルを吸収する層でもよいが、好ましくは異なるスペクトルを吸収する層である。
また、第一の光電変換層14′、第二の光電変換層16と各電極の間には、正孔輸送層17や電子輸送層18を有していてもよいが、本発明においてはタンデム構成においてもそれぞれの光電変換層は、図2に示されるような構成を有していることが好ましい。
以下に、これらの層を構成する材料について述べる。
〔p型有機半導体材料〕
(一般式(1)で表される部分構造を有する高分子化合物)
光電変換層は、p型有機半導体材料として記一般式(1)で表される部分構造と、チオフェン環、フラン環、ピロール環、シクロペンタジエン、シラシクロペンタジエン又はこれら複素5員環を縮合環として含む構造と、が結合した繰り返し単位を有する高分子化合物を含有する。
Figure 0005712769
当該化合物は、一般式(1)の部分構造、有機薄膜太陽電池としてより好ましい半導体特性(特定のHOMO/LUMO準位)を有する有機化合物とするために、後述するドナーユニットと結合させた構造を有する化合物である。
前記一般式(1)において、Yは−CR=または−N=を表す。Rは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、フッ化アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基またはシアノ基を表し、縮合環構造であってもよい。
すなわち共役高分子の主鎖がチオフェン環となることで高い移動度、すなわち発電層を厚膜化した際にも高い曲線因子を得ることができると期待される。また、電子吸引性基であるシアノ基をチオフェンのβ位に配置することで、チオフェンのα位で連結される隣接した高分子主鎖との立体障害がないために高い平面性を得ることができ、さらに高い移動度を期待することができる。
は−CR=(チオフェン環)または−N=(チアゾール環)を表すが、より高い移動度を得やすい観点からはYは−CR=であることが好ましい。
で表されるアルキル基としては、好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8であり、例えば、メチル、エチル、iso−プロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、2−エチルヘキシル等が挙げられる。
フッ化アルキル基は、これら一部または全てがフッ素化されたフッ化アルキル基である。完全にフッ素化されたフッ化アルキル基では溶解性が低下しやすいため、母核に近い位置はアルキル基で、末端部がフッ化アルキル基であるようなフッ化アルキル基であることが好ましい。たとえば−(CHCH)−C、−(CHCH)−C15、等である。
シクロアルキル基としては、好ましくは炭素数4〜8であり、例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ノルボルニル、アダマンチル等が挙げられる。
アルケニル基としては、ビニル基、アリル基等が挙げられる。
アルキニル基としては、エチニル基、プロパルギル基等が挙げられる。
シクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
アリール基としては、好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えば、フェニル、p−メチルフェニル、ナフチル、フェナントリル、ピレニル等が挙げられる。
ヘテロアリール基としては、好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、具体的には、例えば、イミダゾリル、ピリジル、キノリル、フリル、ピペリジル、ベンズオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、チエニル、フリル、ピロール、チアゾリル等が挙げられる。
縮合環としては、チオフェン環、フラン環、ピロール環、シクロペンタジエン、シラシクロペンタジエン等の複素5員環及びこれらを縮合環として含む構造、具体的には、フルオレン、シラフルオレン、カルバゾール、ジチエノシクロペンタジエン、ジチエノシラシクロペンタジエン、ジチエノピロール、ベンゾジチオフェン等を挙げることができる。
または、これらが互いに複数結合した連結基であってもよい。
これらの置換基の中でも、C以上C16以下のアルキル基であることが好ましい。これは、得られるp型半導体材料を十分な厚膜で形成できるようにするためには、一定以上の溶解性が必要であり、溶解性の付与といった観点ではこれらの置換基で置換された材料であることが好ましい。特に高分子材料の場合、溶解性の付与だけでなく、直鎖状のアルキル基が配列性を提供して(ファスナー効果とも呼ばれる)高い移動度を提供しうる場合もあるため、直鎖状のアルキル基で置換されたp型材料であることが好ましい。
また、前記一般式(1)においてYで表される基は−CR=及びN=を表すが、立体障害としては−N=である方が小さく平面性の高い化合物を得ることができる。
(一般式(2A)〜(2D)で表される部分構造を有する高分子化合物)
前記一般式(1)で表される部分構造は、βシアノチオフェン構造を有する記一般式(2A)〜(2D)で表されるいずれかの部分構造であることが好ましい。
Figure 0005712769
一般式(2A)〜(2D)において、A及びAは芳香族環または複素芳香族環を表し、m、nは0〜2の整数を表す。R〜Rは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、フッ化アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基またはシアノ基を表す。
及びAで表される芳香族環及び複素芳香族環としては、ベンゼン、ナフタレン、チオフェン、ピロール、シロール等を挙げることができる。
〜Rで表されるアルキル基、フッ化アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基は、一般式(1)のRで表される各基と同義である。
このように、チオフェン環が複数連結または縮合した構造のβ位を少なくとも1つシアノ基が置換している構造であると、より高い移動度を期待することができ、好ましい。
より好ましくは、前記一般式(2A)〜(2D)で表される構造を有する高分子化合物において、チオフェン環の二つのβ位のいずれか一つ、または二つがシアノ基である化合物である。このような構造とすると、より適切なHOMO/LUMO準位を有する化合物となり、かつ対称性も向上するため移動度も向上するため好ましい。
さらに好ましくは、前記一般式(2C)または(2D)で表される構造において、m及びnが0である構造を有する化合物である。このような構造(チエノチオフェン環)は有機薄膜トランジスタの用途において高移動度の母核として知られ、シアノ基が置換した化合物においても高い移動度を期待できるためである。より好ましくは一般式(2C)である。
なお一般式(1)、(2A)〜(2D)で表される部分構造は、ドナー・アクセプター型のp型有機半導体高分子材料に置いては一般的にアクセプターユニットと呼ばれる部分構造であり、ドナーとして機能するドナーユニット(浅いHOMO・LUMO準位を有するユニット)と結合させた化合物はアクセプターユニット(深いHOMO・LUMO準位を有するユニット)と共役して長波長の吸収と深いLUMO準位を併せ持つ材料となり、p型有機半導体材料として、本発明に用いられる。
ドナー性ユニットとしては、たとえば同じπ電子数を有する炭化水素芳香族環(ベンゼン、ナフタレン、アントラセン等)よりもLUMO準位またはHOMO準位が浅くなるようなユニットである
本発明では、チオフェン環、フラン環、ピロール環、シクロペンタジエン、シラシクロペンタジエンの複素5員環及びこれらを縮合環として含む構造を用いる
具体的には、縮合環として、シラフルオレン、カルバゾール、ジチエノシクロペンタジエン、ジチエノシラシクロペンタジエン、ジチエノピロール、ベンゾジチオフェン等を挙げることができる。
(一般式(1)、(2A)〜(2D)で表される部分構造と、一般式(3)で表される構造との共重合体)
p型有機半導体材料は、より好ましくは、前記p型有機半導体材料が、前記一般式(1)、(2A)〜(2D)で表される部分構造と、前記一般式(3)で表される前記複素5員環を縮合環として含む構造との共重合体である。
一般式(3)において、Zはアルキル基で置換された炭素原子、窒素原子または珪素原子を表す。このような構造は、高い移動度、高い溶解性、及び長波長まで吸収可能な材料を提供することができるため好ましい。Zはアルキル基で置換されたケイ素であることがより好ましい。
さらに上記一般式(1)で表される部分構造を有するp型半導体材料としては、数平均分子量が15000〜50000であることが好ましい。
これは、バルクヘテロジャンクション型の光電変換層を構成する他方の成分であるn型有機半導体として低分子化合物(フラーレン誘導体)が広く用いられているため、p型半導体材料が高分子である方が互いにミクロ相分離構造を形成し、バルクヘテロジャンクション型光電変換層で発生した正孔と電子をそれぞれ運ぶキャリアパスを生成しやすくなる傾向があるためである。
他方で分子量が大きすぎると溶解性が低下するため、数平均分子量は5万以下であることが好ましい。より好ましくは15000〜30000の範囲である。
なお、溶解性は前記一般式(1)、(2A)〜(2D)、(3)で表される母核を溶解性の置換基で置換することで向上させることもできるが、溶解性基が過剰にあると結晶性及び移動度を低下させ、得られる有機薄膜太陽電池の曲線因子等の特性を低下させることがあるため、溶解性基及び溶解性基で置換されたアリール基等で置換された構造を有する前記一般式(1)、(2A)〜(2D)、(3)で表される構造と、溶解性基を有しない前記一般式(1)、(2A)〜(2D)、(3)で表される構造とを共重合することによって、前記好ましい分子量の範囲と結晶性とを両立させることも好ましい手段である。
なお、分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定することができる。
ここでいう数平均分子量は、下記の方法により測定したものをいう。
ウオーターズ社製150C ALC/GPC(カラム:東ソー(株)製GMHHR−H(S)、溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼン)を使用して、ゲルパーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により、重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)を測定する。なお、東ソー(株)製標準ポリスチレンを用いて、ユニバーサルキャリブレーション法によりカラム溶出体積は校正する。
また、分子量に応じた精製も分取用のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で精製することができる。
本発明に係る部分構造を有する高分子化合物に占める本発明に係る部分構造(一般式(1)、(2A)〜(2D)で表される部分構造)の割合は、当該高分子化合物に対して概ね20〜80質量%が好ましく25〜60質量%が特に好ましい。本発明においては、当該高分子化合物は、上記のような高分子量の化合物であることが好ましいが、この場合、部分構造を繰り返し単位として有し、この部分構造以外の繰り返し単位を含めた高分子化合物全体に対して、30〜50モル%の範囲で含有することが好ましい。
以下に、一般式(2C)で表される部分構造と、シアノ基を有しないチオフェン環、フラン環、ピロール環、シクロペンタジエン、シラシクロペンタジエン又はこれら複素5員環を縮合環として含む構造と、が結合した繰り返し単位を有する高分子化合物の例、及び下記構造を有する化合物19、20、24、25、26、31、32、37、42、43、44、45、46、47、48、49、50、並びに参考とされる高分子化合物を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。なお、参考とされる高分子化合物の番号は、1〜13、15〜17、21、22、27〜29、33〜35、40及び41である。
Figure 0005712769
Figure 0005712769
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Figure 0005712769
上記化合物に置いて、本発明に係る部分構造の数は前述の分子量の範囲に入るような値となれば十分であるが、例えば数平均分子量10000〜100000の範囲に入るためには、およそ10〜200程度である必要がある。
〔本発明に係る化合物の合成方法〕
本発明に係る化合物のうち、一般式(1)で表される部分構造を有する高分子化合物は、Chemistry−A European Journal,2006,p1244、及びSynthesis 2004,p23、J.Org.Chem.,1986,p230等を参考として合成することができる。
また、本発明に係る化合物のうち、一般式(2A)で表される部分構造を有する高分子化合物は、J.Org.Chem.,1972,p1712、Tetrahedron (2010)、p9560等を参考として合成することができる。
また、本発明に係る化合物のうち、一般式(2B)で表される部分構造を有する高分子化合物は、J.Chem.Res.,1996,p1285、J.Org.Chem.,2002,p9275、J.Chem.Res.,1996,p1285等を参考として合成することができる。
また、本発明に係る化合物のうち、一般式(2C)、(2D)で表される部分構造を有する高分子化合物は、Chem.Commun.,2005,p1161等を参考としてジブロモ体を合成した後、J.Org.Chem.,1972,p1712にそってBrを青酸銅でシアノ化することで合成することができる。
〔合成例〕
以下、本発明の有機光電変換素子用化合物の合成例を記載する。
(例示化合物15)
Figure 0005712769
Tetrahedron (2010),p9560に従って、2,5−ジブロモ−3,4−ジシアノチオフェンを合成した。また、ビス−(5,5′−トリメチルスタンニル)−3,3′−ジ−エチルヘキシル−シリレン−2,2′−ジチオフェンを、特表2010−507233号公報を参考として合成した。
上記2,5−ジブロモ−3,4−ジシアノチオフェン146mg(0.5mmol)と、ビス−(5,5′−トリメチルスタンニル)−3,3′−ジ−エチルヘキシル−シリレン−2,2′−ジチオフェン372mg(0.5mmol)を20mlの無水トルエンに溶解させた。この溶液を窒素でパージした後、12.55mg(0.014mmol)のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)と、28.80mg(0.110mmol)のトリフェニルホスフィンとを加えた。この溶液をさらに15分間、窒素でパージした。その後、110〜120℃まで溶液を加熱し、40時間反応させた。さらにエンドキャップを行うため、2−トリブチル錫チオフェン(11mg、0.03mmol)を添加し、10時間還流した。さらに2−ブロモチオフェン(10mg、0.06mmol)を添加し、10時間還流した。反応完了後、溶媒を留去して生じた残渣を、メタノール(50ml×3)で洗浄し、その後、アセトン(3×50ml)で洗浄した。
回収したポリマー生成物を、加熱してクロロホルム(30ml)に溶解し、0.45μmの膜を介してろ過した。精製のために3ml部分の溶液をリサイクルHPLC(日本分析化学工業製)に装填した。高分子量の分画を集めて100mgの純粋なポリマー(Mn=20000)(例示化合物15)を得た。
(例示化合物16)
Figure 0005712769
J.Chem.Res.,1996,p1285に従って合成した、3,3′−ジシアノ−2,2′−ビチオフェン2.16g(10mmol)を窒素雰囲気下で脱水THF100mlに溶解させ、ドライアイス−メタノール浴に浸漬して−78℃とした後、東京化成社製2.0Mリチウムジイソプロピルアミド25%テトラヒドロフラン/エチルベンゼン/ヘプタン溶液30ml(60mmol)を滴下し、15分撹拌した後、室温まで昇温して1時間撹拌を行った後、再び−78℃に冷却し、臭素7.2g(45mmol)を滴下し、−78℃で2時間撹拌を続け、次いで室温で一昼夜撹拌した。
飽和塩化アンモニウム水溶液50mlを添加して水洗し、有機層を塩化メチレンで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させた後、溶媒を留去して粗製物を得た。得られた粗製物はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=9:1〜3:1)で精製し、例示化合物16−1を2.06g(収率55%)得た。
Figure 0005712769
上記例示化合物16−1を187mg(0.5mmol)、ビス−(5,5′−トリメチルスタンニル)−3,3′−ジ−エチルヘキシル−シリレン−2,2′−ジチオフェン372mg(0.5mmol)を20mlの無水トルエンに溶解させた。この溶液を窒素でパージした後、12.55mg(0.014mmol)のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)と、28.80mg(0.110mmol)のトリフェニルホスフィンとを加えた。この溶液をさらに15分間、窒素でパージした。その後、110〜120℃まで溶液を加熱し、40時間反応させた。さらにエンドキャップを行うため、2−トリブチル錫チオフェン(11mg、0.03mmol)を添加し、10時間還流した。さらに2−ブロモチオフェン(10mg、0.06mmol)を添加し、10時間還流した。反応完了後、溶媒を留去して生じた残渣を、メタノール(50ml×3)で洗浄し、その後、アセトン(3×50ml)で洗浄した。
回収したポリマー生成物を、加熱してクロロホルム(30ml)に溶解し、0.45μmの膜を介してろ過した。精製のために3ml部分の溶液をリサイクルHPLC(日本分析化学工業製)に装填した。高分子量の分画を集めて70mgの純粋なポリマー(Mn=15000)(例示化合物16)を得た。
(例示化合物18)
Figure 0005712769
東京化成製3,6−ジブロモ−チエノ[3,2−b]チオフェン600mg(2mmol)、シアン化銅540mg(6mmol)とをDMF10mlに溶解し、140℃で一昼夜撹拌した。反応終了後、反応溶液を水100mlに注いで析出した結晶をろ取した。得られた結晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、例示化合物18−1を250mg(収率66%)得た。
Figure 0005712769
例示化合物18−1を250mg(1.3mmol)を窒素雰囲気下で脱水THF25mlに溶解させ、ドライアイス−メタノール浴に浸漬して−78℃とした後、東京化成製2.0Mリチウムジイソプロピルアミド25%テトラヒドロフラン/エチルベンゼン/ヘプタン溶液3.8ml(7.6mmol)を滴下し、15分撹拌した後、室温まで昇温して1時間撹拌を行った後、再び−78℃に冷却し、臭素1.0g(6.3mmol)を滴下し、−78℃で2時間撹拌を続け、次いで室温で一昼夜撹拌した。
飽和塩化アンモニウム水溶液50mlを添加して水洗し、有機層を塩化メチレンで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させたのち、溶媒を留去して粗製物を得た。得られた粗製物はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=9:1〜3:1)で精製し、例示化合物18−2を180mg(収率40%)得た。
Figure 0005712769
上記例示化合物18−2を174mg(0.5mmol)、ビス−(5,5′−トリメチルスタンニル)−3,3′−ジ−エチルヘキシル−シリレン−2,2′−ジチオフェンを372mg(0.5mmol)とを20mlの無水トルエンに溶解させた。この溶液を窒素でパージした後、12.55mg(0.014mmol)のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)と、28.80mg(0.110mmol)のトリフェニルホスフィンとを加えた。この溶液をさらに15分間、窒素でパージした。その後、110〜120℃まで溶液を加熱し、40時間反応させた。さらにエンドキャップを行うため、2−トリブチル錫チオフェン(11mg、0.03mmol)を添加し、さらに10時間還流した。さらに2−ブロモチオフェン(10mg、0.06mmol)を添加し、さらに10時間還流した。反応完了後、溶媒を留去して生じた残渣を、メタノール(50ml×3)で洗浄し、その後、アセトン(3×50ml)で洗浄した。
回収したポリマー生成物を、加熱してクロロホルム(30ml)に溶解し、0.45μmの膜を介してろ過した。精製のために3ml部分の溶液をリサイクルHPLC(日本分析化学工業製)に装填した。高分子量の分画を集めて70mgの純粋なポリマー(Mn=22000)(例示化合物18)を得た。
(例示化合物23)
Figure 0005712769
2−ブロモ−3−テトラデシルチオフェン3.6g(10mmol)を窒素雰囲気下で脱水THF100mlに溶解させ、ドライアイス−メタノール浴に浸漬して−78℃としたのち、東京化成社製1.6M n−ブチルリチウム溶液10ml(16mmol)を滴下し、15分撹拌した後、室温まで昇温して1時間撹拌を行った後、再び−78℃に冷却し、塩化トリメチルスズ4.0g(20mmol)をヘプタン20mlに溶解した溶液を滴下し、−78℃で2時間撹拌を続け、次いで室温で一昼夜撹拌した。
飽和塩化アンモニウム水溶液50mlを添加して水洗し、有機層を塩化メチレンで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させたのち、溶媒を留去して粗製物を得た。得られた粗製物は、事前にトリエチルアミンで処理したシリカゲルを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン100%)によって精製し、例示化合物23−1を3.6g(収率80%)得た。
Figure 0005712769
上記例示化合物23−1を2.2g(5mmol)、前記例示化合物18−2を1.74g(5mmol)とを100mlの無水トルエンに溶解させた。この溶液を窒素でパージした後、125.5mg(0.14mmol)のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)と、288mg(1.10mmol)のトリフェニルホスフィンとを加えた。この溶液をさらに15分間、窒素でパージした。その後、110〜120℃まで溶液を加熱し、40時間反応させた。反応が完了後、溶媒を留去して生じた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=10:0〜8:2)で精製し、例示化合物23−2を2.7g(収率72%)得た。
Figure 0005712769
上記例示化合物23−2を2.7g(3.6mmol)をクロロホルム50mlに溶解し、室温でN−ブロモスクシンイミド1.28g(7.2mmol)を添加して一昼夜撹拌を行った。反応終了後、水洗して有機層を抽出し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、溶媒を留去して粗製物を得た。得られた粗製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=10:0〜8:2)で精製し、例示化合物23−3を3.0g得た(収率92%)。
Figure 0005712769
上記例示化合物23−3を453mg(0.5mmol)、ビス−(5,5′−トリメチルスタンニル)−3,3′−ジ−エチルヘキシル−シリレン−2,2′−ジチオフェンを372mg(0.5mmol)とを20mlの無水トルエンに溶解させた。この溶液を窒素でパージした後、12.55mg(0.014mmol)のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)と、28.80mg(0.110mmol)のトリフェニルホスフィンとを加えた。この溶液をさらに15分間、窒素でパージした。その後、110〜120℃まで溶液を加熱し、40時間反応させた。さらにエンドキャップを行うため、2−トリブチル錫チオフェン(11mg、0.03mmol)を添加し、10時間還流した。さらに2−ブロモチオフェン(10mg、0.06mmol)を添加し、10時間還流した。反応完了後、溶媒を留去して生じた残渣を、メタノール(50ml×3)で洗浄し、その後、アセトン(3×50ml)で洗浄した。
回収したポリマー生成物を、加熱してクロロホルム(30ml)に溶解し、0.45μmの膜を介してろ過した。精製のために3ml部分の溶液をリサイクルHPLC(日本分析化学工業製)に装填した。高分子量の分画を集めて140mgの純粋なポリマー(Mn=28000)(例示化合物23)を得た。
(例示化合物36)
Figure 0005712769
上記例示化合物23−3を453mg(0.5mmol)、2,6−ビス(トリメチル錫)−4,8−ジドデシロキシベンゾ[1,2−b:4,5−b′]ジチオフェン303mg(0.5mmol)を20mlの無水トルエンに溶解させた。この溶液を窒素でパージした後、12.55mg(0.014mmol)のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)と、28.80mg(0.110mmol)のトリフェニルホスフィンを加えた。この溶液をさらに15分間、窒素でパージした。その後、110〜120℃まで溶液を加熱し、40時間反応させた。さらにエンドキャップを行うため、2−トリブチル錫チオフェン(11mg、0.03mmol)を添加し、10時間還流した。さらに2−ブロモチオフェン(10mg、0.06mmol)を添加し、10時間還流した。反応完了後、溶媒を留去して生じた残渣を、メタノール(50ml×3)で洗浄し、その後、アセトン(3×50ml)で洗浄した。
回収したポリマー生成物を、加熱してクロロホルム(30ml)に溶解し、0.45μmの膜を介してろ過した。精製のために3ml部分の溶液をリサイクルHPLC(日本分析化学工業製)に装填した。高分子量の分画を集めて110mgの純粋なポリマー(Mn=43000)(例示化合物36)を得た。
〔n型半導体材料〕
本発明に係る光電変換層に用いられるn型有機半導体材料としては、特に限定されないが、例えば、フラーレン、オクタアザポルフィリン等、p型有機半導体の水素原子をフッ素原子に置換したパーフルオロ体(パーフルオロペンタセンやパーフルオロフタロシアニン等)、ナフタレンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ペリレンテトラカルボン酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド等の芳香族カルボン酸無水物やそのイミド化物を骨格として含む高分子化合物等を挙げることができる。
この中でもn型有機半導体材料としては、各種のp型半導体材料と高速(〜50フェムト秒)且つ効率的に電荷分離を行うことができる、フラーレン誘導体が好ましい。
フラーレン誘導体としては、フラーレンC60、フラーレンC70、フラーレンC76、フラーレンC78、フラーレンC84、フラーレンC240、フラーレンC540、ミックスドフラーレン、フラーレンナノチューブ、多層ナノチューブ、単層ナノチューブ、ナノホーン(円錐型)等、及びこれらの一部が水素原子、ハロゲン原子、置換または無置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルキル基、シリル基、エーテル基、チオエーテル基、アミノ基、シリル基等によって置換されたフラーレン誘導体を挙げることができる。
中でもN−Methylfulleropyrrolidine、下記構造式で表される[6,6]−フェニルC61−ブチリックアシッドメチルエステル(略称PCBM)、[6,6]−フェニルC61−ブチリックアシッド−nブチルエステル(PCBnB)、[6,6]−フェニルC61−ブチリックアシッド−イソブチルエステル(PCBiB)、[6,6]−フェニルC61−ブチリックアシッド−n−ヘキシルエステル(PCBH)、Adv.Mater.,vol.20(2008),p2116等に記載のbis−PCBM、特開2006−199674号公報等のアミノ化フラーレン、特開2008−130889号公報等のメタロセン化フラーレン、米国特許第7,329,709号明細書等の環状エーテル基を有するフラーレン、J.Amer.Chem.Soc.,(2009)vol.130,p15429に記載のSIMEF、Appl.Phys.Lett.,vol.87(2005)、p203504に記載のC60MC12等のような、置換基を有してより溶解性が向上した下記の如きフラーレン誘導体を用いることが好ましい。
Figure 0005712769
〔光電変換層の形成方法〕
p型有機半導体材料とn型有機半導体材料とを含有する光電変換層の形成方法としては、蒸着法、塗布法(キャスト法、スピンコート法を含む)等を例示することができる。
このうち、前述の正孔と電子が電荷分離する界面の面積を増大させ、高い光電変換効率を有する素子を作製するためには、塗布法が好ましい。また、塗布法は製造速度にも優れている。
この際に使用する塗布方法に制限はないが、例えば、スピンコート法、溶液からのキャスト法、ディップコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、スプレーコート法等が挙げられる。さらには、インクジェット法、スクリーン印刷法、凸版印刷法、凹版印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法等の印刷法でパターニングすることもできる。
このような溶液塗布法で塗布する場合には、少なくとも光電変換層塗布液にはp型半導体材料、n型半導体材料、及び溶剤の3種で構成される塗布液を用いる必要がある。溶剤としては、溶質となるp型半導体材料及びn型半導体材料の両方を溶解可能な溶媒が好ましい。このような溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、テトラリン等の芳香族系溶媒、及びクロロホルム、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等のハロゲン系溶媒が好ましい。
これらの溶媒に対する溶質のトータル濃度は、得たい膜厚及び製膜方法によって異なるが、スピンコート法及びブレードコート法においては約1〜3質量%とすることが好ましい。より好ましくは1.5〜2.5質量%である。このような溶解量とすることで、代表的な製膜法であるスピンコート法及びブレードコート法で約150〜300nm程度の膜厚の光電変換層を形成することができる。
このうち、溶質であるp型半導体とn型半導体の質量比は例えば、1:4〜4:1と任意の値を使用することができるが、実際には1:1〜1:2程度の値とする方が好ましい。
塗布後は残留溶媒及び水分、ガスの除去、及び半導体材料の結晶化による移動度向上・吸収長波化を引き起こすために加熱を行うことが好ましい。
製造工程中において所定の温度でアニール処理されると、微視的に一部が凝集または結晶化が促進され、光電変換層を適切な相分離構造とすることができる。
その結果、光電変換層の正孔と電子(キャリア)の移動度が向上し、高い効率を得ることができるようになる。
光電変換層は、p型有機半導体材料とn型有機半導体材料とが均一に混在された単一層で構成してもよいが、電子受容体と電子供与体との混合比を変えた複数層で構成してもよい。この場合、塗布後に不溶化できるような材料を用いることで形成することが可能となる。塗布後に不溶化できるp型半導体材料としては、例えば、Technical Digest of the International PVSEC−17,Fukuoka,Japan,2007,P1225に記載の重合性基を有するようなポリチオフェンのような、塗布後に塗布膜を重合架橋して不溶化できる材料、または米国特許出願公開第2003/136964号、及び特開2008−16834号等に記載されているような、熱等のエネルギーを加えることによって可溶性置換基が反応して不溶化する(顔料化する)ポルフィリン化合物等を挙げることができる。また、塗布後に不溶化できるn型半導体材料としては、例えばAdv.Mater.,vol.20(2008),p2116に記載のフェニル−C61−酪酸グリシジル(PCBG)、等を挙げることができる。
〔電子輸送層〕
本発明の有機光電変換素子は、光電変換層とカソードとの中間に電子輸送層を形成することで、光電変換層で発生した電荷をより効率的に取り出すことが可能となるため、これらの層を有していることが好ましい。
本発明においては、第一の電極がカソードである場合に特に好ましく適用できる。
電子輸送層とは、このようにカソードとバルクへテロジャンクション層の中間に位置して、バルクへテロジャンクション層と電極との間で電子の授受をより効率的にすることのできる層のことである。
より具体的には、バルクへテロジャンクション型の光電変換層のn型半導体材料のLUMO準位とカソードの仕事関数との中間のLUMO準位を有する化合物が電子輸送層として適切である。
より好ましくは、電子移動度が10−4以上の化合物である。
電子輸送層の中には、バルクへテロジャンクション型の光電変換層に用いられるp型半導体材料のHOMO準位よりも深いHOMO準位を有する電子輸送層には、バルクへテロジャンクション層で生成した正孔をカソード側には流さないような整流効果を有する、正孔ブロック機能が付与される。
このような電子輸送層は、正孔ブロック層とも呼ばれる。より好ましくは、n型半導体のHOMO準位よりも深いHOMO準位を有する材料を電子輸送層として用いることである。また、正孔を阻止する特性から、正孔移動度が10−6よりも低い化合物を用いることが好ましい。
電子輸送層としては、オクタアザポルフィリン、p型半導体のパーフルオロ体(パーフルオロペンタセンやパーフルオロフタロシアニン等)、国際公開第04/095889号に記載のカルボリン化合物等を用いることができるが、同様に、光電変換層に用いられるp型半導体材料のHOMO準位よりも深いHOMO準位を有する電子輸送層には、光電変換層で生成した正孔をカソード側には流さないような整流効果を有する、正孔ブロック機能が付与される。より好ましくは、n型半導体のHOMO準位よりも深い材料を電子輸送層として用いることである。また、電子を輸送する特性から、電子移動度の高い化合物を用いることが好ましい。
このような材料としては、バソキュプロイン等のフェナントレン系化合物、ナフタレンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ペリレンテトラカルボン酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド等のn型半導体材料、及び酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ガリウム等のn型無機酸化物及びフッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化セシウム等のアルカリ金属化合物等を用いることができる。また、光電変換層に用いたn型半導体材料単体からなる層を用いることもできる。
これらの層を形成する手段としては、真空蒸着法、溶液塗布法のいずれであってもよいが、好ましくは溶液塗布法である。
〔正孔輸送層(電子ブロック層)〕
本発明の有機光電変換素子は、光電変換層とアノードとの中間には正孔輸送層を、光電変換層で発生した電荷をより効率的に取り出すことが可能となるため、これらの層を有していることが好ましい。
本発明においては、第二の電極が正孔輸送層である場合に好ましく適用できる。
これらの層を構成する材料としては、例えば、正孔輸送層としては、スタルクヴイテック製、商品名BaytronP等のPEDOT(ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン)−PSS(ポリスチレンスルホン酸)、ポリアニリン及びそのドープ材料、国際公開第06/019270号等に記載のシアン化合物、等を用いることができる。なお、光電変換層に用いられるn型半導体材料のLUMO準位よりも浅いLUMO準位を有する正孔輸送層には、光電変換層で生成した電子をアノード側には流さないような整流効果を有する、電子ブロック機能が付与される。このような正孔輸送層は電子ブロック層とも呼ばれ、このような機能を有する正孔輸送層を使用する方が好ましい。
このような材料としては、特開平5−271166号公報等に記載のトリアリールアミン系化合物、また酸化モリブデン、酸化ニッケル、酸化タングステン等の金属酸化物等を用いることができる。また、光電変換層に用いたp型半導体材料単体からなる層を用いることもできる。これらの層を形成する手段としては、真空蒸着法、溶液塗布法のいずれであってもよいが、好ましくは溶液塗布法である。光電変換層を形成する前に、下層に塗布膜を形成すると塗布面をレベリングする効果があり、リーク等の影響が低減するため好ましい。
また、同様に正孔を輸送する特性から10−4よりも高い正孔移動度を有していることが好ましく、また電子を阻止する特性から、電子移動度が10−6よりも低い化合物を用いることが好ましい。
〔その他の層〕
本発明の有機光電変換素子の構成としては、光電変換効率の向上や、素子寿命の向上を目的に、各種中間層を素子内に有する構成としてもよい。
中間層の例としては、正孔ブロック層、電子ブロック層、正孔注入層、電子注入層、励起子ブロック層、UV吸収層、光反射層、波長変換層等を挙げることができる。
〔電極〕
本発明の有機光電変換素子においては、第一の電極と第二の電極を有するが、タンデム構成をとる場合には、中間電極を用いることでタンデム構成を達成することができる。
本発明において、第一の電極は、透明な電極である。
透明な、とは、光透過率が50%以上であるものをいう。
光透過率とは、JIS K 7361−1(ISO 13468−1に対応)の「プラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法」に準拠した方法で測定した可視光波長領域における全光線透過率をいう。
本発明の第一の電極は、前述のように透明なカソード(陰極)であり、第二の電極はアノード(陽極)であることが好ましい。
〔第一の電極(透明なカソード)〕
本発明の第一の電極に用いられる材料としては、例えば、インジウムチンオキシド(ITO)、AZO、FTO、SnO、ZnO、酸化チタン等の透明金属酸化物、Ag、Al、Au、Pt等の非常に薄い金属層または金属ナノワイヤ、カーボンナノチューブ等のナノワイヤやナノ粒子を含有する層、PEDOT:PSS、ポリアニリン等の導電性高分子材料等を用いることができる。
また、ポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリチエニレンビニレン、ポリアズレン、ポリイソチアナフテン、ポリカルバゾール、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリアセン、ポリフェニルアセチレン、ポリジアセチレン及びポリナフタレンの各誘導体からなる群より選ばれる導電性高分子等も用いることができる。また、これらの導電性化合物を複数組み合わせてカソードとすることもできる。
〔第二の電極(アノード)〕
第二の電極は導電材単独層であってもよいが、導電性を有する材料に加えて、これらを保持する樹脂を併用してもよい。
カソードである透明電極の仕事関数がおよそ−5.0〜−4.0eVであるため、バルクヘテロジャンクション型の光電変換層で生成したキャリアが拡散してそれぞれの電極に到達するためには、ビルトインポテンシャル、すなわちアノードとカソード間の仕事関数の差がなるべく大きいことが好ましい。
したがって、アノードの導電材としては、仕事関数の大きい(4eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、金、銀、銅、白金、ロジウム、インジウム、ニッケル、パラジウム等が挙げられる。
これらの中で、正孔の取り出し性能、光の反射率、及び酸化等に対する耐久性の点から、銀が最も好ましい。
カソードはこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することができる。また、膜厚は通常10nm〜5μm、好ましくは50〜200nmの範囲で選ばれる。
また、アノード側を光透過性とする場合は、例えば、アルミニウム及びアルミニウム合金、銀及び銀化合物等のアノードに適した導電性材料を薄く1〜20nm程度の膜厚で作製した後、上記透明電極の説明で挙げた導電性光透過性材料の膜を設けることで、光透過性アノードとすることができる。
なお上記は耐久性向上に有利な、いわゆる逆層型素子とするための第2の電極材料に好ましい材料を記載したが、いわゆる順層型(第1の電極がアノードで第2の電極がカソード)とするためには、前述のように第1電極と第2の電極の仕事関数の関係を逆転させればよいが、実質的に透明な電極は種類が限られておりその仕事関数は比較的深いものが多いため、実際には第2の電極側に仕事関数の浅い(−4.0eV未満)金属を使用することで順層型の有機薄膜太陽電池とすることができる。そのような金属としては、たとえば、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、リチウム、ナトリウム、カリウム等である。一般的には反射率が高く導電性の高いアルミニウムが使用される。
〔中間電極〕
また、前記図3のようなタンデム構成の場合に必要となる中間電極の材料としては、透明性と導電性を併せ持つ化合物を用いた層であることが好ましく、前記アノードで用いたような材料(ITO、AZO、FTO、SnO、ZnO、酸化チタン等の透明金属酸化物、Ag、Al、Au、Pt等の非常に薄い金属層または金属ナノワイヤ、カーボンナノチューブ等のナノワイヤやナノ粒子を含有する層、PEDOT:PSS、ポリアニリン等の導電性高分子材料等)を用いることができる。
なお、前述した正孔輸送層と電子輸送層の中には、適切に組み合わせて積層することで中間電極(電荷再結合層)として働く組み合わせもあり、このような構成とすると1層形成する工程を省くことができ好ましい。
〔基板〕
本発明において、基板は透明な基板であるが、透明な、とは前述の電極の記載と同様の意味を有する。
基板としては、例えばガラス基板や樹脂基板等が好適に挙げられるが、軽量性と柔軟性の観点から透明樹脂フィルムを用いることが望ましい。本発明で透明基板として好ましく用いることができる透明樹脂フィルムには特に制限がなく、その材料、形状、構造、厚み等については公知のものの中から適宜選択することができる。
例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、変性ポリエステル等のポリエステル系樹脂フィルム、ポリエチレン(PE)樹脂フィルム、ポリプロピレン(PP)樹脂フィルム、ポリスチレン樹脂フィルム、環状オレフィン系樹脂等のポリオレフィン類樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂フィルム、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂フィルム、ポリサルホン(PSF)樹脂フィルム、ポリエーテルサルホン(PES)樹脂フィルム、ポリカーボネート(PC)樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム、ポリイミド樹脂フィルム、アクリル樹脂フィルム、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂フィルム等を挙げることができるが、可視域の波長(380〜800nm)における透過率が80%以上である樹脂フィルムであれば、本発明に係る透明樹脂フィルムに好ましく適用することができる。
中でも、透明性、耐熱性、取り扱いやすさ、強度及びコストの点から、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエーテルサルホンフィルム、ポリカーボネートフィルムであることが好ましく、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムであることがより好ましい。
本発明に用いられる透明基板には、塗布液の濡れ性や接着性を確保するために、表面処理を施すことや易接着層を設けることができる。表面処理や易接着層については従来公知の技術を使用できる。例えば、表面処理としては、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理等の表面活性化処理を挙げることができる。また、易接着層としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ビニル系共重合体、ブタジエン系共重合体、アクリル系共重合体、ビニリデン系共重合体、エポキシ系共重合体等を挙げることができる。
また、酸素及び水蒸気の透過を抑制する目的で、透明基板にはバリアコート層が予め形成されていてもよいし、透明導電層を転写する反対側にはハードコート層が予め形成されていてもよい。
〔光学機能層〕
本発明の有機光電変換素子は、太陽光のより効率的な受光を目的として、各種の光学機能層を有していてよい。光学機能層としては、例えば、反射防止膜、マイクロレンズアレイ等の集光層、カソードで反射した光を散乱させて再度発電層に入射させることができるような光拡散層等を設けてもよい。
反射防止層としては、各種公知の反射防止層を設けることができるが、例えば、透明樹脂フィルムが二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムである場合は、フィルムに隣接する易接着層の屈折率を1.57〜1.63とすることで、フィルム基板と易接着層との界面反射を低減して透過率を向上させることができるのでより好ましい。屈折率を調整する方法としては、酸化錫ゾルや酸化セリウムゾル等の比較的屈折率の高い酸化物ゾルとバインダー樹脂との比率を適宜調整して塗設することで実施できる。易接着層は単層でもよいが、接着性を向上させるためには2層以上の構成にしてもよい。
集光層としては、例えば、支持基板の太陽光受光側にマイクロレンズアレイ上の構造を設けるように加工したり、あるいは所謂集光シートと組み合わせたりすることにより特定方向からの受光量を高めたり、逆に太陽光の入射角度依存性を低減することができる。
マイクロレンズアレイの例としては、基板の光取り出し側に一辺が30μmでその頂角が90度となるような四角錐を2次元に配列する。一辺は10〜100μmが好ましい。これより小さくなると回折の効果が発生して色付き、大きすぎると厚みが厚くなり好ましくない。
また、光散乱層としては、各種のアンチグレア層、金属または各種無機酸化物等のナノ粒子・ナノワイヤ等を無色透明なポリマーに分散した層等を挙げることができる。
〔パターニング〕
本発明に係る各々の電極、光電変換層や、正孔輸送層、電子輸送層等をパターニングする方法やプロセスには特に制限はなく、公知の手法を適宜適用することができる。
光電変換層、輸送層等の可溶性の材料であれば、ダイコート、ディップコート等の全面塗布後に不要部だけ拭き取ってもよいし、インクジェット法やスクリーン印刷等の方法を使用して塗布時に直接パターニングしてもよい。
電極材料等の不溶性の材料の場合は、電極を真空堆積時にマスク蒸着を行ったり、エッチングまたはリフトオフ等の公知の方法によってパターニングしたりすることができる。また、別の基板上に形成したパターンを転写することによってパターンを形成してもよい。
〔太陽電池〕
本発明の太陽電池は、上記の有機光電変換素子を有する。
本発明の太陽電池は、上記有機光電変換素子を具備し、太陽光に最適の設計並びに回路設計が行われ、太陽光を光源として用いたときに最適な光電変換が行われるような構造を有する。
即ち、光電変換層に太陽光が照射されうる構造となっており、本発明の太陽電池を構成する際には、前記光電変換層及び各々の電極をケース内に収納して封止するか、あるいはそれら全体を樹脂封止することが好ましい。
封止の方法としては、作製した有機光電変換素子が環境中の酸素、水分等で劣化しないために、有機光電変換素子だけでなく有機エレクトロルミネッセンス素子等で公知の手法によって封止することが好ましい。
例えば、アルミまたはガラスで出来たキャップを接着剤によって接着することによって封止する手法、アルミニウム、酸化珪素、酸化アルミニウム等のガスバリア層が形成されたプラスチックフィルムと有機光電変換素子上を接着剤で貼合する手法、ガスバリア性の高い有機高分子材料(ポリビニルアルコール等)をスピンコートする方法、ガスバリア性の高い無機薄膜(酸化珪素、酸化アルミニウム等)または有機膜(パリレン等)を真空下で堆積する方法、及びこれらを複合的に積層する方法等を挙げることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
〔有機光電変換素子の作製〕
(有機光電変換素子1の作製)
特開2009−146981号公報を参考として、逆層型の有機光電変換素子を作製した。
ガラス基板上に、インジウム・錫酸化物(ITO)透明導電膜を110nm堆積したもの(表面抵抗率13Ω/□)を、通常のフォトリソグラフィ技術と塩酸エッチングとを用いて2mm幅にパターニングして、透明電極を形成した。
パターン形成した透明電極を、界面活性剤と超純水による超音波洗浄、超純水による超音波洗浄の順で洗浄後、窒素ブローで乾燥させ、最後に紫外線オゾン洗浄を行った。
次いで基板をグローブボックス中に持ち込み、窒素雰囲気下でこの透明基板上に、以下の手順で作製した150mmol/L(リットル)のTiO前駆体溶液をスピンコート(回転速度2000rpm、回転時間60s)し、所定のパターンに拭き取りを行った。
次に、空気中で放置してTiO前駆体を加水分解させた。次に、TiO前駆体を150℃で1時間加熱処理して30nmのTiO層を得た。
(TiO前駆体の調製:ゾルゲル法)
先ず、100ml三口フラスコに2−メトキシエタノール12.5mlと、6.25mmolのチタニウムテトライソプロポキシドとを入れ、氷浴中で10分間冷却した。次に、12.5mmolのアセチルアセトンをゆっくり加えて、氷浴中で10分間撹拌した。次に、混合溶液を80℃で2時間加熱後、1時間還流した。最後に、室温まで冷却し、メトキシエタノールを用いて所定の濃度(150mmol/L)に調整し、TiO前駆体を得た。なお、上記工程は全て窒素雰囲気で行った。
次いで、TiO層の上にバルクヘテロジャンクション層を形成した。p型半導体材料として比較化合物1を0.9質量%、n型半導体材料としてPCBM(フロンティアカーボン製、Nanon Spectra E100H)を0.9質量%(全固形分濃度1.8質量%)溶解した液を調製し、0.45μmのフィルタでろ過をかけた溶液をブレードコーターで塗布し、100℃で30分乾燥後、乾燥膜厚220nmの光電変換層を得た。なお比較化合物1は非特許文献3に基づいて合成した。
次に、有機半導体層の上に有機溶剤系PEDOT:PSSの分散液(化研産業製、エノコートHC200)をブレードコートして風乾し、乾燥膜厚30nmの正孔輸送層を成膜した。
次に、導電性ポリマー層の上に銀電極層を膜厚約200nmになるように真空蒸着を行った後に、120℃で10分間加熱処理を行うことで、逆層型の有機光電変換素子を作製し、窒素雰囲気下でUV硬化樹脂(ナガセケムテックス株式会社製、UV RESIN XNR5570−B1)を用いて凸版印刷製透明バリアフィルムGX(水蒸気透過率0.05g/m/d)と貼り合わせて封止した後に大気下に取り出し、有機光電変換素子1を作製した。
(有機光電変換素子2〜13の作製)
上記有機光電変換素子1の作製において、p型半導体材料を表1に記載の材料に変更し、さらにp:n比を表1に記載の組成(全固形分濃度は1.8質量%に固定)に代えた以外は同様にして有機光電変換素子2〜13を得た。
Figure 0005712769
〔有機光電変換素子の評価〕
(光電変換効率の評価)
上記作製した有機光電変換素子に、ソーラーシミュレーター(AM1.5Gフィルタ)の100mW/cmの強度の光を照射し、有効面積を9.0mmにしたマスクを受光部に重ね、短絡電流密度Jsc(mA/cm)及び開放電圧Voc(V)、曲線因子(フィルファクター)FFを、同素子上に形成した4箇所の受光部をそれぞれ測定し、平均値を求めた。また、Jsc、Voc、FFから式1に従って光電変換効率η(%)を求めた。
式1 η(%)=Jsc(mA/cm)×Voc(V)×FF
評価の結果を表1に示す。
Figure 0005712769
表中のp:nは、p型半導体(ポリマー)とn型半導体(PCBM)の質量比を表す。
表1から、本発明に係る化合物を用いた逆層型の有機光電変換素子は、比較の化合物を用いた有機光電変換素子より高い光電変換効率を示すことが分かる。
実施例2
〔有機光電変換素子の作製〕
(有機光電変換素子2′の作製)
実施例1で作製した有機光電変換素子2と同様の素材及び組成を用いて、以下のような順層型の有機光電変換素子を作製した。
実施例1と同じ透明基板を同様の工程で洗浄した後、ITO膜上に、導電性高分子であるBaytron P4083(スタルクヴィテック社製)を30nmの膜厚となるようにスピンコートした後、140℃で大気中10分間加熱乾燥した。
これ以降は、基板をグローブボックス中に持ち込み、窒素雰囲気下で作業した。まず、窒素雰囲気下で上記基板を再度140℃で10分間加熱処理した。
p型半導体材料として、前記比較化合物2を0.6質量%と、n型半導体材料として前記PCBM0.9質量%分をクロロベンゼンに溶解して、1.2質量%のクロロベンゼン溶液を作製し、0.45μmのフィルタでろ過しながら700rpmで60秒、次いで2200rpmで1秒間のスピンコートを行い、室温で30分放置した。
次に、上記一連の有機層を成膜した基板を大気に晒すことなく真空蒸着装置内に設置した。2mm幅のシャドウマスクが透明電極と直交するように素子をセットし、10−3Pa以下にまで真空蒸着機内を減圧した後、フッ化リチウムを0.6nm、対極としてアルミニウムを100nm蒸着した。最後に120℃で30分間の加熱を行い、比較の有機光電変換素子2′を得た。なお蒸着速度は2nm/秒で、2mm角のサイズとした。
得られた有機光電変換素子2′は、窒素雰囲気下でUV硬化樹脂(ナガセケムテックス株式会社製、UV RESIN XNR5570−B1)を用いて凸版印刷製透明バリアフィルムGX(水蒸気透過率0.05g/m/d)と貼り合わせて封止した後に大気下に取り出した。
(有機光電変換素子6′の作製)
上記有機光電変換素子2′の作製において、p型半導体材料として、比較化合物2の代わりに例示化合物23を用い、他は同様にして順層型の有機光電変換素子6′を作製した。
〔有機光電変換素子の作製〕
(光電変換効率の評価)
上記作製した有機光電変換素子及び実施例1で作製した有機光電変換素子2、3について、実施例1と同様にして、短絡電流密度Jsc(mA/cm)、開放電圧Voc(V)、曲線因子(フィルファクター)FFを求め、光電変換効率η(%)を算出した。
(耐久性の評価)
温度80℃、湿度80%に保持した容器内に保存し、定期的に取り出して電圧−電流特性を測定し、初期の光電変換効率を100として、初期の光電変換効率の80%にまで低下する時間をLT80として評価した。
評価の結果を表2に示す。
Figure 0005712769
表2において有機光電変換素子2及び6を比較すると、本発明に係る化合物23を用いた有機光電変換素子6の方が、耐久性が高いことが分かる。また、有機光電変換素子6及び6′においてLT80を比較すると、前者の値が、後者の値に比べて大きく、逆層型の有機光電変換素子において、特に耐久性が高いことが分かる。
10 有機光電変換素子
11 基板
12 第一の電極
13 第二の電極
14 光電変換層
14′ 第一の光電変換層
15 電荷再結合層
16 第二の光電変換層
17 正孔輸送層
18 電子輸送層

Claims (5)

  1. 透明な基板上に、透明な第一の電極、p型有機半導体材料とn型有機半導体材料とを含有する光電変換層、及び第二の電極をこの順に有する有機光電変換素子であって、該光電変換層が、該p型有機半導体材料として下記一般式(2C)で表される部分構造と、シアノ基を有しないチオフェン環、フラン環、ピロール環、シクロペンタジエン、シラシクロペンタジエン若しくはこれら複素5員環を縮合環として含む構造と、が結合した繰り返し単位を有する高分子化合物、又は下記構造を有する化合物19、20、24、25、26、31、32、37、42、43、44、45、46、47、48、49若しくは50を含有することを特徴とする有機光電変換素子。
    Figure 0005712769
    (式中、A1は芳香族環または複素芳香族環を表し、mは0を表す。)
    Figure 0005712769
    Figure 0005712769
    Figure 0005712769
  2. 前記高分子化合物の数平均分子量が、15000〜50000であることを特徴とする請求項1に記載の有機光電変換素子。
  3. 前記p型有機半導体材料が、前記一般式(2C)で表される部分構造と、さらに下記一般式(3)で表される前記複素5員環を縮合環として含む構造との共重合体であることを特徴とする請求項1または2に記載の有機光電変換素子。
    Figure 0005712769
    (式中、Zはアルキル基で置換された炭素原子、窒素原子または珪素原子を表す。)
  4. 前記一般式(3)において、Zがアルキル基で置換されたケイ素であることを特徴とする請求項に記載の有機光電変換素子。
  5. 前記第一の電極がカソードであり、第二の電極がアノードである請求項1〜のいずれか1項に記載の有機光電変換素子を具備することを特徴とする太陽電池。
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