JP5447521B2 - 有機光電変換素子、それを用いた太陽電池および光センサアレイ - Google Patents

有機光電変換素子、それを用いた太陽電池および光センサアレイ Download PDF

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Description

本発明は、有機光電変換素子、太陽電池及び光センサアレイに関し、さらに詳しくは、バルクヘテロジャンクション型の有機光電変換素子、この有機光電変換素子を用いた太陽電池、および光アレイセンサに関する。
近年の化石エネルギーの高騰によって、自然エネルギーから直接電力を発電できるシステムが求められており、単結晶・多結晶・アモルファスのSiを用いた太陽電池、GaAsやCIGSなどの化合物系の太陽電池、あるいは色素増感型光電変換素子(グレッツェルセル)などが提案・実用化されている。
しかしながら、これらの太陽電池で発電するコストは未だ化石燃料を用いて発電・送電される電気の価格よりも高いものとなっており、普及の妨げとなっていた。また、基板に重いガラスを用いなければならないため、設置時に補強工事が必要であり、これらも発電コストが高くなる一因であった。
このような状況に対し、化石燃料による発電コストよりも低コストな発電コストを達成しうる太陽電池として、陽極と陰極との間に電子供与体層(p型半導体層)と電子受容体層(n型半導体層)とが混合されたバルクヘテロジャンクション層を挟んだバルクヘテロジャンクション型光電変換素子が提案されて(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)いる。
これらのバルクヘテロジャンクション型太陽電池においては、陽極・陰極以外は塗布プロセスで形成されているため、高速かつ安価な製造が可能であると期待され、前述の発電コストの課題を解決できる可能性がある。さらに、上記のSi系太陽電池・化合物半導体系太陽電池・色素増感太陽電池などと異なり、160℃より高温のプロセスがないため、安価かつ軽量なプラスチック基板上への形成も可能であると期待される。
なお発電コストには、初期の製造コスト以外にも発電効率及び素子の耐久性も含めて算出されなければならないが、前記非特許文献1では、太陽光スペクトルを効率よく吸収するために、長波長まで吸収可能な有機高分子を用いることによって、5%を超える変換効率を達成するにいたっている。
なお光電変換効率は、短絡電流(Jsc)×開放電圧(Voc)×曲線因子(FF)の積で算出されるが、上記のような高効率の有機薄膜太陽電池を含めて一般に有機光電変換素子はVocが0.55程度と低いものに留まっており、これらをさらに向上できれば一層の光電変換効率を得られるものと期待される。
Vocは一般的にはドナーのHOMO準位とアクセプタのLUMO準位の差で決まると言われているが、光電変換素子のビルトインポテンシャルや電荷の選択性と密接に関わっており、Voc向上のためには電荷輸送層を最適化させることが有効であることが知られている。
有機EL素子と同様にバソキュプロイン(BCP)からなる正孔ブロック層を挿入することで電荷の分離効率が向上し、光電変換効率を向上できるとの開示があるが(例えば、特許文献2参照)、これらの材料は結晶性が高く溶解性が低いため、生産性の高い塗布方式に適用することは困難であるといった課題を有していた。
また、塗布プロセスで作製できる正孔ブロック層としてTiOx層が開示されているが(例えば、特許文献3、非特許文献1参照)、TiOx層を形成するためには水分とチタニウムアルコキシド類を反応させる必要があり、水分によって劣化が起きる有機光電変換素子においては好ましい作製法であるとは言えず、耐久性において課題を有している。
また、類似の構成を有しながら、逆の機能を有する有機エレクトロルミネッセンス素子(OLED)においては、同様に発光効率向上のために、カルボリン誘導体やジアザカルバゾール誘導体を正孔ブロック層に用いるとの開示があるが(例えば、特許文献4、5参照)、一般に正孔ブロック層が正孔ブロック層として機能するかどうかは隣接する層のHOMOレベルとの関係で決まるため、OLEDにおいて用いられる正孔ブロック層がどのようなものでも有機光電変換素子に適用できるとは限らず、特にバルクヘテロジャンクション型の光電変換層(バルクヘテロジャンクション層ともいう)に含まれるn型半導体であるフラーレン誘導体のHOMOおよびLUMOが比較的深いため、有機光電変換素子にも効果的に非水系の塗布法で形成することのできる正孔ブロック層の開発が待ち望まれていた。
特表平8−500701号公報 特表2003−515933号公報 特表2008−533745号公報 WO2004−053019号パンフレット WO2004−095889号パンフレット
A.Heeger:Science;vol.317(2007),p222
本発明の目的は、高い曲線因子、開放電圧、および光電変換効率を有し、かつ耐久性を有する有機光電変換素子または太陽電池、およびそれを構成する有機半導体材料を提供することにある。
本発明の上記課題は以下の手段により達成される。
1.陰極、陽極、およびp型半導体材料とn型半導体材料が混合されたバルクヘテロジャンクション型の光電変換層を有する有機光電変換素子において、前記陰極とバルクヘテロジャンクション型の光電変換層の間にLUMO準位が−1.4eVより浅く、かつTg(ガラス転移温度)が50℃以上280℃以下である材料を含む層を有することを特徴とする有機光電変換素子。
2.前記陰極とバルクヘテロジャンクション型の光電変換層の間の層を構成する材料が、少なくとも下記一般式(1)で表される部分構造を有する化合物であることを特徴とする前記1に記載の有機光電変換素子。
(式中、Z、Zはそれぞれ、窒素原子とともに置換または無置換の芳香族複素環を形成する原子群を表す。)
3.前記一般式(1)で表される部分構造を有する化合物が、下記一般式(2)で表される部分構造を有する化合物であることを特徴とする前記1または2に記載の有機光電変換素子。
(式中、Z、Zはそれぞれ−C=C−とともに置換または無置換の含窒素芳香族6員環を形成する原子群を表し、Z、Zはそれぞれ−C=C−とともに置換または無置換の芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成する原子群を表す。)
4.前記一般式(1)で表される部分構造を有する化合物が、下記一般式(3)で表される部分構造を有する化合物であることを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の有機光電変換素子。
(式中、X〜Xは置換または無置換の炭素原子または窒素原子を表す。)
5.前記一般式(1)〜(3)で表される部分構造を有する化合物が、低分子化合物であることを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載の有機光電変換素子。
6.前記一般式(1)〜(3)で表される部分構造を有する化合物を含有する層が、溶液塗布法によって作製されたことを特徴とする前記1〜5のいずれか1項に記載の有機光電変換素子。
7.前記1〜6のいずれか1項に記載の有機光電変換素子からなることを特徴とする太陽電池。
8.前記1〜6のいずれか1項に記載の有機光電変換素子がアレイ状に配置されてなることを特徴とする光センサアレイ。
本発明の実施によって、高い曲線因子、開放電圧、および光電変換効率を有し、かつ耐久性を有する有機薄膜太陽電池を提供することができる。
バルクヘテロジャンクション型の有機光電変換素子からなる太陽電池を示す断面図である。 タンデム型のバルクヘテロジャンクション層を備える有機光電変換素子からなる太陽電池を示す断面図である。 光センサアレイの構成を示す図である。
本発明者らは、上記課題に対して鋭意検討したところ、陰極、陽極、およびp型半導体材料とn型半導体材料が混合されたバルクヘテロジャンクション型の光電変換層(バルクヘテロジャンクション層ともいう)を有する有機光電変換素子においては、LUMO準位が−1.4eVより浅く、かつTg(ガラス転移温度)が50℃以上280℃以下である材料からなる層が、バルクヘテロジャンクション層と陰極の間に存在していることで上記課題が達成できることを見出した。更に、バルクヘテロジャンクション層と陰極の間の、LUMO準位が−1.4eVより浅く、かつTg(ガラス転移温度)が50℃以上280℃以下である材料として、前記一般式(1)、好ましくは一般式(2)、さらに好ましくは一般式(3)で表される部分構造を有する化合物を用いることで、より効果が顕著に表れることを見いだした。
以下、本発明について更に詳しく説明する。
(有機光電変換素子および太陽電池の構成)
図1は、バルクヘテロジャンクション型の有機光電変換素子からなる太陽電池の一例を示す断面図である。図1において、バルクヘテロジャンクション型の有機光電変換素子10は、基板11の一方面上に、透明電極(一般に陽極)12、正孔輸送層17、バルクヘテロジャンクション型の光電変換層14、電子輸送層18及び対極(一般に陰極)13が順次積層されている。
基板11は、順次積層された透明電極12、光電変換層14及び対極13を保持する部材である。本実施形態では、基板11側から光電変換される光が入射するので、基板11は、この光電変換される光を透過させることが可能な、すなわち、この光電変換すべき光の波長に対して透明な部材である。基板11は、例えば、ガラス基板や樹脂基板等が用いられる。この基板11は、必須ではなく、例えば、光電変換層14の両面に透明電極12及び対極13を形成することでバルクヘテロジャンクション型の有機光電変換素子10が構成されてもよい。
光電変換層14は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する層であって、p型半導体材料とn型半導体材料とを一様に混合したバルクヘテロジャンクション層を有して構成される。p型半導体材料は、相対的に電子供与体(ドナー)として機能し、n型半導体材料は、相対的に電子受容体(アクセプタ)として機能する。ここで、電子供与体及び電子受容体は、“光を吸収した際に、電子供与体から電子受容体に電子が移動し、正孔と電子のペア(電荷分離状態)を形成する電子供与体及び電子受容体”であり、電極のように単に電子を供与あるいは受容するものではなく、光反応によって、電子を供与あるいは受容するものである。
図1において、基板11を介して透明電極12から入射された光は、光電変換層14のバルクヘテロジャンクション層における電子受容体あるいは電子供与体で吸収され、電子供与体から電子受容体に電子が移動し、正孔と電子のペア(電荷分離状態)が形成される。発生した電荷は、内部電界、例えば、透明電極12と対極13の仕事関数が異なる場合では透明電極12と対極13との電位差によって、電子は、電子受容体間を通り、また正孔は、電子供与体間を通り、それぞれ異なる電極へ運ばれ、光電流が検出される。例えば、透明電極12の仕事関数が対極13の仕事関数よりも大きい場合では、電子は、透明電極12へ、正孔は、対極13へ輸送される。なお、仕事関数の大小が逆転すれば電子と正孔は、これとは逆方向に輸送される。また、透明電極12と対極13との間に電位をかけることにより、電子と正孔の輸送方向を制御することもできる。
なお図1には記載していないが、さらに、正孔ブロック層、電子ブロック層、電子注入層、正孔注入層、あるいは平滑化層等の他の層を有していてもよい。
さらに、太陽光利用率(光電変換効率)の向上を目的として、このような光電変換素子を積層した、タンデム型の構成としてもよい。図2は、タンデム型のバルクヘテロジャンクション層を備える有機光電変換素子からなる太陽電池を示す断面図である。タンデム型構成の場合、基板11上に、順次透明電極12、第1の光電変換層14′を積層した後、電荷再結合層15を積層した後、第2の光電変換層16、次いで対電極13を積層することで、タンデム型の構成とすることができる。第2の光電変換層16は、第1の光電変換層14′の吸収スペクトルと同じスペクトルを吸収する層でもよいし、異なるスペクトルを吸収する層でもよいが、好ましくは異なるスペクトルを吸収する層である。
〔電子輸送層(正孔ブロック層)〕
本発明者らは鋭意検討の中で、前記電子輸送層(正孔ブロック層)に前記の様な有機化合物材料を用いることで、開放電圧Voc(V)が大きく、光電変換効率の高い優れた有機光電変換素子となることを見いだした。
電子輸送層18を形成することで、バルクヘテロジャンクション層で発生した電荷をより効率的に取り出すことが可能となる。
またバルクヘテロジャンクション層に用いられるp型半導体材料のHOMO準位よりも深いHOMO準位を有する電子輸送層には、バルクヘテロジャンクション層で生成した正孔を陰極側には流さないような整流効果を有する、正孔ブロック機能が付与される。このような電子輸送層は、正孔ブロック層とも呼ばれ、このような機能を有する電子輸送層を使用するほうが好ましい。
本発明においては本発明に係る材料に加えて、従来用いられる材料を併用して用いても良い。このような材料としては、バソキュプロイン等のフェナントレン系化合物、ナフタレンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ペリレンテトラカルボン酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド等のn型半導体材料、及び酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ガリウム等のn型無機酸化物及びフッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化セシウム等のアルカリ金属化合物等を挙げることができる。また、バルクヘテロジャンクション層に用いたn型半導体材料単体を用いることもできる。
これらの層を形成する手段としては、真空蒸着法、溶液塗布法のいずれであってもよいが、好ましくは溶液塗布法である。
電子輸送層(正孔ブロック層)の膜厚は5nm〜5μm、好ましくは5nm〜200nmである。
Vocは一般的にはドナーのHOMO準位とアクセプタのLUMO準位の差で決まると言われているが、光電変換素子のビルトインポテンシャルや電荷の選択性と密接に関わっており、Voc向上のためには電荷輸送層のHOMOまたLUMO等の準位についても最適化させることが有効であることは知られている。
また、例えば、有機EL素子と同様にバソキュプロイン(BCP)からなる電子輸送層をバルクヘテロジャンクション層と陰極の間に挿入することで電荷の分離効率が向上し、光電変換効率を向上できるとの開示があるが、これらの材料は結晶性が高く溶解性が低いため、生産性の高い塗布方式に適用することは困難である。従って、電子輸送層として、より溶解性の向上が望めるガラス転移点がより低い、結晶化傾向の弱い材料であって、LUMO準位について最適化した材料について、本発明者らは種々検討した結果、LUMO準位が−1.4eVより浅く、かつTg(ガラス転移温度)が比較的低い50℃以上280℃以下である有機材料からなる層を用いることで光電変換効率の高い優れた有機光電変換素子となることを見いだしたものである。
従来の技術では、電子輸送層のLUMO準位は光電変換層に含まれるフラーレン誘導体のLUMO準位(実施例で使用のPCBMの場合分子軌道計算でのLUMO準位は−3.13eV)に近い方が電荷の輸送の妨げとなる界面障壁が低減することから好ましいと考えられてきたが、本発明にあるように浅いLUMO準位を有する電子輸送材料を含有する電子輸送層を光電変換層と電極の間に有した場合にも、界面の障壁からくると予想される、曲線因子FFの低下などはほとんどなく、前述のように開放電圧Vocが向上するため、結果として全体の効率は向上することを見出した。
これらの特性を持つ有機材料の幾つかの例を以下に挙げる。
これらの材料としては、さらに前記一般式(1)、(2)、(3)で表される部分構造を有する化合物を用いることがより好ましい。
本発明の有機光電変換素子10は、バルクヘテロジャンクション層と陰極との中間に本発明に係る電子輸送層18を形成することで、バルクヘテロジャンクション層で発生した電荷をより効率的に取り出すことが可能となる。
本発明においては、電子輸送層18として、LUMO準位が−1.4eVより浅い化合物を用いるが、これらの化合物は同時に、バルクヘテロジャンクション層に用いられるp型半導体材料のHOMO準位よりも深いHOMO準位を有し、バルクヘテロジャンクション層で生成した正孔を陰極側には流さないような整流効果を有する、即ち正孔ブロック機能が付与される。
本発明においては、前記LUMO準位が浅く電子移動度の高い本発明の一般式(1)〜(3)で表される部分構造を有する化合物を電子輸送層(兼正孔ブロック層)として用いることで、曲線因子および光電変換効率の向上といった効果を得ることができる。
なお、分子のHOMO、LUMO準位については、光電子放出測定(UPS)とUV−Visスペクトルの測定結果や分子軌道計算(B3LYP/6−31G)等から求めることができるが、本発明のHOMO、LUMO準位は分子軌道計算(B3LYP/6−31G)により求めたもの値を用いている。なお、ここでLUMO準位が浅いとはLUMO準位が−1.4eVより数値として大きく、絶対値が小さい値を持つことをいう。
また、ガラス転移点(Tg)については、測定は、示差走査熱量計を用い行う。
測定条件としては、測定温度0〜300℃、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分で、Heat−Cool−Heatの温度制御で行い、その2nd Heatにおけるデータをもとに解析を行った。ガラス転移温度は、第1の吸熱ピークの立ち上がり前のベースラインの延長線と、第1のピークの立ち上がり部分からピーク頂点までの間で最大傾斜を示す接線を引き、その交点をガラス転移点とした。
本発明にかかる材料は、LUMO準位が−1.4eVより浅く、且つ、Tg(ガラス転移温度)が50℃以上280℃以下である材料であるが、好ましくは、50℃以上、150℃以下である。
また本発明においては、高純度の精製が可能な点と、高い移動度の薄膜が得られるといった観点から、電子輸送層(正孔ブロック層)材料は低分子化合物であることが好ましい。実用上分子量によって定義をする際には、好ましくは分子量が3000以下の化合物を低分子化合物と区分する。より好ましくは2500以下、さらに好ましくは2000以下である。他方、分子量が2000以上、より好ましくは3000以上、さらに好ましくは5000以上の化合物を高分子化合物と区分する。なお、分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定することができる。
これらの層を形成する手段としては、真空蒸着法、溶液塗布法のいずれであってもよいが、好ましくは溶液塗布法である。
本発明において、好ましく用いられる前記一般式(1)、(2)、(3)で表される部分構造を有する化合物について説明する。
一般式(1)において、Z、Zはそれぞれ、窒素原子とともに置換または無置換の芳香族複素環を形成する原子群を表し、形成する環はそれぞれ異なっていてもよい。
一般式(1)中のZ、Zで形成される芳香族複素環としては、窒素原子数が1〜3の範囲が好ましいが、化合物の安定性から窒素原子数は1〜2、より好ましくは1つである。
また、一般式(1)は好ましくは前記一般式(2)で表される。
一般式(2)において、Z、Zはそれぞれ−C=C−とともに置換または無置換の含窒素芳香族6員環を形成する原子群を表し、Z、Zはそれぞれ−C=C−とともに置換または無置換の芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成する原子群を表す。
一般式(2)中のZ1、Zでそれぞれ形成される含窒素芳香族6員環としては、窒素原子数が1〜3の範囲が好ましいが、化合物の安定性から窒素原子数は1〜2、より好ましくは1つである。また窒素原子が占める位置としては、中央の含窒素5員環の窒素原子に近い側からα位、β位、γ位、δ位とした場合、化合物の安定性の観点からγ位およびδ位であることが好ましい。より好ましくは一般式(3)において、δ位を窒素原子が置換する構造である。
また、Z、Zはそれぞれ−C=C−とともに置換または無置換の芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成する原子群を表すが、芳香族複素環としては前記Z、Zで形成される含窒素芳香族6員環が好ましく、また、芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、ナフタレン環等があげられる。
また一般式(1)はさらに好ましくは一般式(3)で表される。
一般式(3)において、X〜Xは置換または無置換の炭素原子または窒素原子を表す。
なお高い開放電圧を得るためには、一般式(3)におけるカルバゾール様の環の炭素原子を多数の窒素原子で置換するほど高い効果が得られるが、他方で化合物の安定性が低下するため、高い開放電圧と化合物の安定性を両立するためには−C=C−とX〜Xで形成される環および−C=C−N=とX〜Xで形成される環にそれぞれ1つずつ窒素原子を含有した芳香族6員環とすることが好ましい。この場合も窒素原子が置換する位置としてはγ位とδ位が好ましいが、中でも双方のδ位を窒素原子が置換された構造である事が好ましい。
なお、一般式(1)〜(3)は部分構造であり、一般式(1)〜(3)は、種々の置換基で置換されていてもよく、これらの基としては、例えば、ハロゲン原子、置換または無置換のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基から選ばれる置換基を表す。
以下、本発明の一般式(1)〜(3)で表される部分構造を有する化合物の具体例を挙げる。
前記化合物例1および2のほか、以下の化合物が挙げられるが本発明はこれらに限定されない。
高純度の精製が可能な点と、高い移動度の薄膜が得られるといった観点から、これらについても低分子合物であることが好ましい。低分子化合物については前述の定義通りである。
このような構造を有する化合物は、WO2004−95891、Tetrahedron vol.51,No.44(1995)、p12127等を参考として合成することができる。
〔光電変換層〕
本発明の実施において、上述の光電変換層14は光エネルギーを電気エネルギーに変換する層であって、少なくともp型半導体材料とn型半導体材料とを混合した、所謂バルクヘテロジャンクション構造である。
p型半導体材料は相対的に電子供与体(ドナー)として機能し、n型半導体材料は、相対的に電子受容体(アクセプター)として機能する。ここで、電子供与体及び電子受容体は、“光を吸収した際に、電子供与体から電子受容体に電子が移動し、正孔と電子のペア(電荷分離状態)を形成する電子供与体及び電子受容体”であり、電極のように単に電子を供与あるいは受容するものではなく、光反応によって、電子を供与あるいは受容するものである。
電子受容体と電子供与体とが混合されたバルクヘテロジャンクション層の形成方法としては、蒸着法、塗布法(キャスト法、スピンコート法を含む)等を例示することができるが、本発明においては特に塗布法によって形成されることが特徴である。塗布法で形成する場合、バルクヘテロジャンクション構造を形成して光電変換効率を向上させるために、塗布後の工程において所定の温度でアニール処理され、微視的に一部結晶化させることが好ましい。
図1において、基板11を介して陽極12から入射された光は、光電変換層14のバルクヘテロジャンクション層における電子受容体あるいは電子供与体で吸収され、電子供与体から電子受容体に電子が移動し、正孔と電子のペア(電荷分離状態)が形成される。発生した電荷は、内部電界、例えば、陽極12と陰極13の仕事関数が異なる場合では、陽極12と陰極13との電位差によって、電子は、電子受容体間を通り、また正孔は電子供与体間を通り、それぞれ異なる電極へ運ばれ、光起電流が検出される。例えば、陽極12の仕事関数が陰極13の仕事関数よりも大きい場合では、電子は陽極12へ、正孔は陰極13へ輸送される。なお、仕事関数の大小が逆転すれば、電子と正孔はこれとは逆方向に輸送され易くなる。また、陽極12と陰極13との間に電位をかけることにより、電子と正孔の輸送方向を制御することもできる。
〔n型半導体材料〕
n型半導体材料の例としては、フラーレン、オクタアザポルフィリン、p型半導体のパーフルオロ体(パーフルオロペンタセンやパーフルオロフタロシアニン等)、ナフタレンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ペリレンテトラカルボン酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド等の芳香族カルボン酸無水物やそのイミド化物を骨格として含む、高分子化合物が挙げられる。
〔p型半導体材料〕
本発明に用いられるp型半導体材料としては、種々の縮合多環芳香族化合物や共役系化合物が挙げられる。
縮合多環芳香族化合物としては、例えば、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、ヘキサセン、ヘプタセン、クリセン、ピセン、フルミネン、ピレン、ペロピレン、ペリレン、テリレン、クオテリレン、コロネン、オバレン、サーカムアントラセン、ビスアンテン、ゼスレン、ヘプタゼスレン、ピランスレン、ビオランテン、イソビオランテン、サーコビフェニル、アントラジチオフェン等の化合物、及びこれらの誘導体や前駆体が挙げられる。
共役系化合物としては、例えば、ポリチオフェン及びそのオリゴマー、ポリピロール及びそのオリゴマー、ポリアニリン、ポリフェニレン及びそのオリゴマー、ポリフェニレンビニレン及びそのオリゴマー、ポリチエニレンビニレン及びそのオリゴマー、ポリアセチレン、ポリジアセチレン、テトラチアフルバレン化合物、キノン化合物、テトラシアノキノジメタン等のシアノ化合物、フラーレン及びこれらの誘導体あるいは混合物を挙げることができる。
また、特にポリチオフェン及びそのオリゴマーの内、チオフェン6量体であるα−セクシチオフェンα,ω−ジヘキシル−α−セクシチオフェン、α,ω−ジヘキシル−α−キンケチオフェン、α,ω−ビス(3−ブトキシプロピル)−α−セクシチオフェン、等のオリゴマーを好適に用いることができる。
その他、高分子p型半導体の例としては、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリピロール、ポリパラフェニレンスルフィド、ポリチオフェン、ポリフェニレンビニレン、ポリカルバゾール、ポリイソチアナフテン、ポリヘプタジイン、ポリキノリン、ポリアニリンなどが挙げられ、更には特開2006−36755号公報などの置換−無置換交互共重合ポリチオフェン、特開2007−51289号公報、特開2005−76030号公報、J.Amer.Chem.Soc.,2007,p4112、J.Amer.Chem.Soc.,2007,p7246などの縮環チオフェン構造を有するポリマー、WO2008/000664、Adv.Mater.,2007,p4160、Macromolecules,2007,Vol.40,p1981などのチオフェン共重合体などを挙げることができる。
更にポルフィリンや銅フタロシアニン、テトラチアフルバレン(TTF)−テトラシアノキノジメタン(TCNQ)錯体、ビスエチレンテトラチアフルバレン(BEDTTTF)−過塩素酸錯体、BEDTTTF−ヨウ素錯体、TCNQ−ヨウ素錯体、等の有機分子錯体、C60、C70、C76、C78、C84等のフラーレン類、SWNT等のカーボンナノチューブ、メロシアニン色素類、ヘミシアニン色素類等の色素等、更にポリシラン、ポリゲルマン等のσ共役系ポリマーや特開2000−260999号公報に記載の有機・無機混成材料も用いることができる。
〔バルクヘテロジャンクション層の形成方法〕
電子受容体と電子供与体とが混合されたバルクヘテロジャンクション層の形成方法としては、蒸着法、塗布法(キャスト法、スピンコート法を含む)等を例示することができる。このうち、前述の正孔と電子が電荷分離する界面の面積を増大させ、高い光電変換効率を有する素子を作製するためには、塗布法が好ましい。また塗布法は、製造速度にも優れている。
塗布後は残留溶媒及び水分、ガスの除去、及び半導体材料の結晶化による移動度向上・吸収長波化を引き起こすために加熱を行うことが好ましい。製造工程中において所定の温度でアニール処理されると、微視的に一部が凝集または結晶化が促進され、バルクヘテロジャンクション層を適切な相分離構造とすることができる。その結果、バルクヘテロジャンクション層のキャリア移動度が向上し、高い効率を得ることができるようになる。
光電変換層(バルクヘテロジャンクション層)14は、電子受容体と電子供与体とが均一に混在された単一層で構成してもよいが、電子受容体と電子供与体との混合比を変えた複数層で構成してもよい。この場合、前述したような塗布後に不溶化できるような材料を用いることで形成することが可能となる。
〔正孔輸送層・電子ブロック層〕
本発明の有機光電変換素子10は、バルクヘテロジャンクション層と陽極との中間には正孔輸送層17を、バルクヘテロジャンクション層で発生した電荷をより効率的に取り出すことが可能となるため、これらの層を有していることが好ましい。
これらの層を構成する材料としては、例えば、正孔輸送層17としては、スタルクヴイテック社製、商品名BaytronP等のPEDOT、ポリアニリン及びそのドープ材料、WO2006019270号公報等に記載のシアン化合物、などを用いることができる。なお、バルクヘテロジャンクション層に用いられるn型半導体材料のLUMO準位よりも浅いLUMO準位を有する正孔輸送層には、バルクヘテロジャンクション層で生成した電子を陽極側には流さないような整流効果を有する、電子ブロック機能が付与される。このような正孔輸送層は、電子ブロック層とも呼ばれ、このような機能を有する正孔輸送層を使用するほうが好ましい。このような材料としては、特開平5−271166号公報等に記載のトリアリールアミン系化合物、また酸化モリブデン、酸化ニッケル、酸化タングステン等の金属酸化物等を用いることができる。また、バルクヘテロジャンクション層に用いたp型半導体材料単体からなる層を用いることもできる。これらの層を形成する手段としては、真空蒸着法、溶液塗布法のいずれであってもよいが、好ましくは溶液塗布法である。バルクヘテロジャンクション層を形成する前に、下層に塗布膜を形成すると塗布面をレベリングする効果があり、リーク等の影響が低減するため好ましい。
〔その他の層〕
エネルギー変換効率の向上や、素子寿命の向上を目的に、各種中間層を素子内に有する構成としてもよい。中間層の例としては、正孔ブロック層、電子ブロック層、正孔注入層、電子注入層、励起子ブロック層、UV吸収層、光反射層、波長変換層などを挙げることができる。
〈電極〉
本発明に係る光電変換素子においては、少なくとも陽極と陰極とを有する。また、タンデム構成をとる場合には中間電極を用いることでタンデム構成を達成することができる。なお本発明においては主に正孔が流れる電極を陽極と呼び、主に電子が流れる電極を陰極と呼ぶ。
また透光性があるかどうかといった機能から、透光性のある電極を透明電極と呼び、透光性のない電極を対電極と呼び分ける場合がある。通常、陽極は透光性のある透明電極であり、陰極は透光性のない対電極である。
〔陽極〕
本発明の陽極は、好ましくは380〜800nmの光を透過する電極である。材料としては、例えば、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO、ZnO等の透明導電性金属酸化物、金、銀、白金等の金属薄膜、金属ナノワイヤー、カーボンナノチューブ用いることができる。
またポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリチエニレンビニレン、ポリアズレン、ポリイソチアナフテン、ポリカルバゾール、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリアセン、ポリフェニルアセチレン、ポリジアセチレン及びポリナフタレンの各誘導体からなる群より選ばれる導電性高分子等も用いることができる。また、これらの導電性化合物を複数組み合わせて陽極とすることもできる。
〔陰極〕
陰極は導電材単独層であっても良いが、導電性を有する材料に加えて、これらを保持する樹脂を併用しても良い。陰極の導電材としては、仕事関数の小さい(4eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。これらの中で、電子の取り出し性能及び酸化等に対する耐久性の点から、これら金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えば、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム等が好適である。陰極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することができる。また、膜厚は通常10nm〜5μm、好ましくは50〜200nmの範囲で選ばれる。
陰極の導電材として金属材料を用いれば陰極側に来た光は反射されて第1電極側に反射され、この光が再利用可能となり、光電変換層で再度吸収され、より光電変換効率が向上し好ましい。
また、陰極13は、金属(例えば金、銀、銅、白金、ロジウム、ルテニウム、アルミニウム、マグネシウム、インジウム等)、炭素からなるナノ粒子、ナノワイヤー、ナノ構造体であってもよく、ナノワイヤーの分散物であれば、透明で導電性の高い陰極を塗布法により形成でき好ましい。
また、陰極側を光透過性とする場合は、例えば、アルミニウム及びアルミニウム合金、銀及び銀化合物等の陰極に適した導電性材料を薄く1〜20nm程度の膜厚で作製した後、上記陽極の説明で挙げた導電性光透過性材料の膜を設けることで、光透過性陰極とすることができる。
〔中間電極〕
また、前記図2のようなタンデム構成の場合に必要となる中間電極の材料としては、透明性と導電性を併せ持つ化合物を用いた層であることが好ましく、前記陽極で用いたような材料(ITO、AZO、FTO、酸化チタン等の透明金属酸化物、Ag、Al、Au等の非常に薄い金属層またはナノ粒子・ナノワイヤーを含有する層、PEDOT:PSS、ポリアニリン等の導電性高分子材料等)を用いることができる。
なお前述した正孔輸送層と電子輸送層の中には、適切に組み合わせて積層することで中間電極(電荷再結合層)として働く組み合わせもあり、このような構成とすると1層形成する工程を省くことができ好ましい。
〔基板〕
基板側から光電変換される光が入射する場合、基板はこの光電変換される光を透過させることが可能な、即ちこの光電変換すべき光の波長に対して透明な部材であることが好ましい。基板は、例えば、ガラス基板や樹脂基板等が好適に挙げられるが、軽量性と柔軟性の観点から透明樹脂フィルムを用いることが望ましい。本発明で透明基板として好ましく用いることができる透明樹脂フィルムには特に制限がなく、その材料、形状、構造、厚み等については公知のものの中から適宜選択することができる。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)変性ポリエステル等のポリエステル系樹脂フィルム、ポリエチレン(PE)樹脂フィルム、ポリプロピレン(PP)樹脂フィルム、ポリスチレン樹脂フィルム、環状オレフィン系樹脂等のポリオレフィン類樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂フィルム、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂フィルム、ポリサルホン(PSF)樹脂フィルム、ポリエーテルサルホン(PES)樹脂フィルム、ポリカーボネート(PC)樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム、ポリイミド樹脂フィルム、アクリル樹脂フィルム、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂フィルム等を挙げることができるが、可視域の波長(380〜800nm)における透過率が80%以上である樹脂フィルムであれば、本発明に係る透明樹脂フィルムに好ましく適用することができる。中でも透明性、耐熱性、取り扱いやすさ、強度及びコストの点から、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエーテルサルホンフィルム、ポリカーボネートフィルムであることが好ましく、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムであることがより好ましい。
本発明に用いられる透明基板には、塗布液の濡れ性や接着性を確保するために、表面処理を施すことや易接着層を設けることができる。表面処理や易接着層については従来公知の技術を使用できる。例えば、表面処理としては、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理等の表面活性化処理を挙げることができる。また、易接着層としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ビニル系共重合体、ブタジエン系共重合体、アクリル系共重合体、ビニリデン系共重合体、エポキシ系共重合体等を挙げることができる。
また、酸素及び水蒸気の透過を抑制する目的で、透明基板にはバリアコート層が予め形成されていてもよいし、透明導電層を転写する反対側にはハードコート層が予め形成されていてもよい。
〔光学機能層〕
本発明の有機光電変換素子は、太陽光のより効率的な受光を目的として、各種の光学機能層を有していて良い。光学機能層としては、たとえば、反射防止膜、マイクロレンズアレイ等の集光層、陰極で反射した光を散乱させて再度発電層に入射させることができるような光拡散層などを設けても良い。
反射防止層としては、各種公知の反射防止層を設けることができるが、例えば、透明樹脂フィルムが二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムである場合は、フィルムに隣接する易接着層の屈折率を1.57〜1.63とすることで、フィルム基板と易接着層との界面反射を低減して透過率を向上させることができるのでより好ましい。屈折率を調整する方法としては、酸化スズゾルや酸化セリウムゾル等の比較的屈折率の高い酸化物ゾルとバインダー樹脂との比率を適宜調整して塗設することで実施できる。易接着層は単層でもよいが、接着性を向上させるためには2層以上の構成にしてもよい。
集光層としては、例えば、支持基板の太陽光受光側にマイクロレンズアレイ上の構造を設けるように加工したり、あるいは所謂集光シートと組み合わせたりすることにより特定方向からの受光量を高めたり、逆に太陽光の入射角度依存性を低減することができる。
マイクロレンズアレイの例としては、基板の光取り出し側に一辺が30μmでその頂角が90度となるような四角錐を2次元に配列する。一辺は10〜100μmが好ましい。これより小さくなると回折の効果が発生して色付き、大きすぎると厚みが厚くなり好ましくない。
また光散乱層としては、各種のアンチグレア層、金属または各種無機酸化物などのナノ粒子・ナノワイヤー等を無色透明なポリマーに分散した層などを挙げることができる。
〔パターニング〕
本発明に係る電極、発電層、正孔輸送層、電子輸送層等をパターニングする方法やプロセスには特に制限はなく、公知の手法を適宜適用することができる。
バルクヘテロジャンクション層、輸送層等の可溶性の材料であれば、ダイコート、ディップコート等の全面塗布後に不要部だけ拭き取っても良いし、インクジェット法やスクリーン印刷等の方法を使用して塗布時に直接パターニングしても良い。
電極材料などの不溶性の材料の場合は、電極を真空堆積時にマスク蒸着を行ったり、エッチング又はリフトオフ等の公知の方法によってパターニングすることができる。また、別の基板上に形成したパターンを転写することによってパターンを形成しても良い。
(封止)
また、作製した有機光電変換素子10が環境中の酸素、水分等で劣化しないために、有機光電変換素子だけでなく有機エレクトロルミネッセンス素子などで公知の手法によって封止することが好ましい。例えば、アルミまたはガラスでできたキャップを接着剤によって接着することによって封止する手法、アルミニウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウム等のガスバリア層が形成されたプラスチックフィルムと有機光電変換素子上10を接着剤で貼合する手法、ガスバリア性の高い有機高分子材料(ポリビニルアルコール等)をスピンコートする方法、ガスバリア性の高い無機薄膜(酸化ケイ素、酸化アルミニウム等)または有機膜(パリレン等)を真空下で堆積する方法、及びこれらを複合的に積層する方法等を挙げることができる。
(光センサアレイ)
次に、以上説明したバルクヘテロジャンクション型の有機光電変換素子10を応用した光センサアレイについて詳細に説明する。光センサアレイは、前記のバルクヘテロジャンクション型の有機光電変換素子が受光によって電流を発生することを利用して、前記の光電変換素子を細かく画素状に並べて作製し、光センサアレイ上に投影された画像を電気的な信号に変換する効果を有するセンサである。
図4は、光センサアレイの構成を示す図である。図4(A)は、上面図であり、図4(B)は、図4(A)のA−A’線断面図である。
図4において、光センサアレイ20は、保持部材としての基板21上に、下部電極としての陽極22、光エネルギーを電気エネルギーに変換する光電変換層24及び陽極22と対をなし、上部電極としての陰極23が順次積層されたものである。光電変換層24は、p型半導体材料とn型半導体材料とを一様に混合したバルクヘテロジャンクション層を有してなる光電変換層24bと、バッファ層24aとの2層で構成される。図4に示す例では、6個のバルクヘテロジャンクション型の有機光電変換素子が形成されている。
これら基板21、陽極22、光電変換層24b及び陰極23は、前述したバルクヘテロジャンクション型の光電変換素子10における陽極12、光電変換層14及び陰極13と同等の構成及び役割を示すものである。
基板21には、例えば、ガラスが用いられ、陽極22には、例えば、ITOが用いられ、陰極23には、例えば、アルミニウムが用いられる。そして、光電変換層24bのp型半導体材料には、例えば、前記BP−1前駆体が用いられ、n型半導体材料には、例えば、前記例示化合物13が用いられる。また、バッファ層24aには、PEDOT(ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン)−PSS(ポリスチレンスルホン酸)導電性高分子(スタルクヴイテック社製、商品名BaytronP)が用いられる。このような光センサアレイ20は、次のようにして製作された。
ガラス基板上にスパッタリングによりITO膜を形成し、フォトリソグラフィにより所定のパターン形状に加工した。ガラス基板の厚さは、0.7mm、ITO膜の厚さは、200nm、フォトリソグラフィ後のITO膜における測定部面積(受光面積)は、0.5mm×0.5mmであった。次に、このガラス基板21上に、スピンコート法(条件;回転数=1000rpm、フィルタ径=1.2μm)によりPEDOT−PSS膜を形成した。その後、該基板を、オーブンで140℃、10分加熱し、乾燥させた。乾燥後のPEDOT−PSS膜の厚さは30nmであった。
次に、上記PEDOT−PSS膜の上に、P3HT(ポリ−3ヘキシルチオフェン)とPCBMの1:1混合膜を、スピンコート法(条件;回転数=3300rpm、フィルタ径=0.8μm)により形成した。このスピンコートに際しては、P3HTおよびPCBMをクロロベンゼン溶媒に=1:1で混合し、これを攪拌(5分)して得た混合液を用いた。P3HTとPCBMの混合膜の形成後、窒素ガス雰囲気下においてオーブンで180℃、30分加熱しアニール処理を施した。アニール処理後のP3HTとPCBMの混合膜の厚さは70nmであった。
その後、所定のパターン開口を備えたメタルマスクを用い、P3HTとPCBMの混合膜の上に、電子輸送層として本発明の化合物16を5nm蒸着し、ついで陰極としてのアルミニウム層を蒸着法により形成(厚さ=10nm)した。その後、PVA(polyvinyl alcohol)をスピンコートで1μm形成し、150℃で焼成することで図略のパッシベーション層を作製した。以上により、光センサアレイ20が作製された。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが本発明はこれにより限定されるものではない。
実施例1
〈有機光電変換素子SC−101の作製〉
ガラス基板上にパターン形成した透明電極を、界面活性剤と超純水による超音波洗浄、超純水による超音波洗浄、の順で洗浄後、窒素ブローで乾燥させ、最後に紫外線オゾン洗浄を行なった。
この透明電極を有するガラス基板上に、導電性高分子であるBaytron P4083(スタルクヴィテック社製)を30nmの膜厚でスピンコートした後、140℃で大気中10分間加熱乾燥した。
これ以降は、基板をグローブボックス中に持ち込み、窒素雰囲気下で作業した。まず、窒素雰囲気下で上記基板を140℃で3分間加熱処理した。クロロベンゼンにp型半導体材料として、プレクストロニクス社製プレックスコアOS2100を1.5質量%、n型半導体材料としてフロンティアカーボン社製E100(PCBM)を1.5質量%溶解した液を作製し、0.45μmのフィルタでろ過をかけながら500rpmで60秒、次いで2200rpmで1秒間のスピンコートを行い、室温で30分放置した。
次に例示化合物2(下記表1記載)を0.5質量%の比率で2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノールと混合した溶液を1500rpmでスピンコートし、膜厚10nmの電子輸送(正孔ブロック)層を形成した。
次に、上記一連の有機層を成膜した基板を大気に晒すことなく真空蒸着装置内に設置した。2mm幅のシャドウマスクが透明電極と直交するように素子をセットし、10−3Pa以下にまでに真空蒸着機内を減圧した後、Alを100nmの厚みで蒸着した。最後に120℃で30分間の加熱を行い、有機光電変換素子SC−101を得た。なお蒸着速度は2nm/秒で蒸着し、2mm角のサイズとした。
得られた有機光電変換素子1は、窒素雰囲気下でアルミニウムキャップとUV硬化樹脂(ナガセケムテックス株式会社製、UV RESIN XNR5570−B1)を用いて封止を行った後に大気下に取り出した。
〈有機光電変換素子SC−102〜109の作製〉
有機光電変換素子SC−101において、電子輸送層を化合物2に代えて、化合物4、3、1、26、31、9、14、41にそれぞれ変更して有機光電変換素子SC−102〜109を作製した。
〈有機光電変換素子SC−110の作製〉
有機光電変換素子SC−101において、電子輸送層を化合物2に代えて、化合物(C)に変更して有機光電変換素子SC−110を作製した。
〈有機光電変換素子SC−111(比較)の作製〉
有機光電変換素子SC−101において、電子輸送層をバソキュプロイン(BCP)に変更し、真空蒸着法により膜厚10nmのBCP層を形成し、電子輸送層とした以外は有機光電変換素子SC−101と同様にして、有機光電変換素子SC−111を作製した。なお、BCPについてはLUMO:−1.48(eV)、Tgについては287℃であった。
〈比較の有機光電変換素子SC−112の作製〉
比較の有機光電変換素子SC−111において、バソキュプロイン(BCP)の0.5%2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール溶液に代えて、エタノールにTi−イソプロポキシドを25mmol/lになるように溶解した液を調製し、取り出し電極部をマスキングした後に2000rpmでスピンコートした後、大気中に取り出して60分間放置してTi−イソプロポキシドを加水分解することによって、膜厚10nmのTiOx層を形成し、これを正孔ブロック層(電子輸送層)とした以外は同様にして、比較の有機光電変換素子SC−112を作製した。有機材料ではないが、エネルギー準位はHOMO;−8.1(eV)、LUMO;−4.4eVであった。
〈有機光電変換素子SC−113,114(比較)の作製〉
有機光電変換素子SC−111において、電子輸送層をバソキュプロイン(BCP)に変えて比較化合物(A)、(B)にそれぞれ変えた以外、真空蒸着法により同様に膜厚10nmの層を形成して電子輸送層とした有機光電変換素子SC−113,114を作製した。それぞれのLUMOまたTgについても表1に示した。
得られた、有機光電変換素子101〜110について、下記の変換効率と開放電圧の評価、および耐久性評価を行った。
(変換効率および曲線因子の評価)
上記作製した光電変換素子に、ソーラーシミュレーター(AM1.5Gフィルタ)の100mW/cmの強度の光を照射し、有効面積を4.0mmにしたマスクを受光部に重ね、短絡電流密度Jsc(mA/cm)及び開放電圧Voc(V)、曲線因子(フィルファクター)FFを、同素子上に形成した4箇所の受光部をそれぞれ測定し、平均値を求めた。またJsc、Voc、FFから式1に従ってエネルギー変換効率η(%)を求めた。
式1 Jsc(mA/cm)×Voc(V)×FF=η(%)
(耐久性評価)
ソーラシュミレーター(AM1.5G)の光を100mW/cmの照射強度で照射して、電圧−電流特性を測定し、初期の変換効率を測定した。さらに、この時の初期変換効率を100とし、陽極と陰極の間に抵抗を接続したまま100mW/cmの照射強度で100h照射し続けた後の変換効率を評価し、相対低下効率を算出した。
式2 相対低下効率(%)=(1−暴露後の変換効率/暴露前の変換効率)×100
なお、LUMOの値は光電子放出測定(UPS)とUV−Visスペクトルの測定結果からも求められるが、本発明においては分子軌道計算(B3LYP/6−31G*)により求めた。
また、ガラス転移点(Tg)の測定は、示差走査熱量計、パーキンエルマー社製のDSC−7を用い行った。昇温速度10℃/minで測定し、ベースラインの延長線と、ピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの間での最大傾斜を示す接線との交点でガラス転移点とした。
本発明に係る光電変換素子が大きな解放電圧(Voc)と高い光電変換効率をもっていることが分かる。また、耐久性評価において、変換効率の低下が少なく相対保持率が高い。
10 バルクヘテロジャンクション型の有機光電変換素子
11 基板
12 陽極
13 陰極
14 光電変換層
14′ 第1の光電変換部
15 電荷再結合層
16 第2の光電変換部
17 正孔輸送層
18 電子輸送層
20 光センサアレイ
21 基板
22 陽極
23 陰極
24 光電変換部
24a バッファ層
24b 光電変換層

Claims (7)

  1. 陰極、陽極、およびp型半導体材料とn型半導体材料が混合されたバルクヘテロジャンクション型の光電変換層を有する有機光電変換素子において、前記陰極とバルクヘテロジャンクション型の光電変換層の間にLUMO準位が−1.4eVより浅く、かつTg(ガラス転移温度)が50℃以上280℃以下である材料を含む層を有し、前記陰極とバルクヘテロジャンクション型の光電変換層の間の層を構成する材料が、少なくとも下記一般式(1)で表される部分構造を有する化合物であることを特徴とする有機光電変換素子。
    (式中、Z1、Z2はそれぞれ、窒素原子とともに置換または無置換の芳香族複素環を形成する原子群を表す。)
  2. 前記一般式(1)で表される部分構造を有する化合物が、下記一般式(2)で表される部分構造を有する化合物であることを特徴とする請求項1記載の有機光電変換素子。
    (式中、Z1、Z3はそれぞれ−C=C−とともに置換または無置換の含窒素芳香族6員環を形成する原子群を表し、Z2、Z4はそれぞれ−C=C−とともに置換または無置換の芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成する原子群を表す。)
  3. 前記一般式(1)で表される部分構造を有する化合物が、下記一般式(3)で表される部分構造を有する化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の有機光電変換素子。
    (式中、X1〜X7は置換または無置換の炭素原子または窒素原子を表す。)
  4. 前記一般式(1)〜(3)で表される部分構造を有する化合物が、低分子化合物であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の有機光電変換素子。
  5. 前記一般式(1)〜(3)で表される部分構造を有する化合物を含有する層が、溶液塗布法によって作製されたことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の有機光電変換素子。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の有機光電変換素子からなることを特徴とする太陽電池。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の有機光電変換素子がアレイ状に配置されてなることを特徴とする光センサアレイ。
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