JP5811018B2 - レーザ加飾方法 - Google Patents

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本発明は、基材に形成された塗膜に対してレーザ加飾を行うレーザ加飾方法に関する。
従来から、車両においては、ボディ塗装や外装塗装部品上に図柄や文字等の加飾を施すことが行われているが、前記加飾を施す際には、塗膜の基材に対する密着性等の基本物性を維持したまま加飾することが重要である。従って、前記加飾は、一般的には、ボディ塗装や外装塗装部品の表面に加飾フィルムを貼り付けたり、加飾用の塗装を既存の塗装の表面に追加したりすることにより行われていた。
しかし、加飾フィルムを貼り付けて行う加飾は、加飾デザイン毎に加飾フィルムや部品治具を作成する必要があり、加飾作業に手間がかかるとともに、加飾設備および加飾コストの増大を招いていた。また、加飾用の塗装を既存の塗装に追加して行う加飾においても、加飾デザイン毎に専用のマスキング治具や型マスクを揃えるとともに、加飾用の塗装のために塗装ブースや乾燥用オーブンを揃える必要があり、加飾作業に手間がかかるとともに、加飾設備および加飾コストの増大を招くこととなっていた。
さらに、フィルム貼り付けや追加塗装による加飾では、加飾を行うデザイン種類に制約があった。
そこで、加飾作業の手間の削減や、加飾設備および加飾コストの低減を図るために、基材に形成された塗膜に対して行う加飾を、前記塗膜に対してレーザ光を照射することにより行うことが、考案されている。例えば、特許文献1に記載の技術である。
特許文献1に記載の技術は、具体的には、基材に対応する成形品に、塗膜に対応する蒸着膜を形成した後に、前記蒸着膜に対してレーザ光を照射して、前記蒸着膜に装飾(レーザーマーキング)を刻設し、さらに、加飾された蒸着膜の表面に保護膜であるトップコート層を形成するものである(特許文献1の実施例2を参照)。
また、前記成形品に形成された前記蒸着膜の表面に、前記蒸着膜を保護する中塗り層を形成した後に、前記成形品にレーザ光を照射して、前記中塗り層および蒸着膜に装飾(レーザーマーキング)を刻設し、装飾を刻設した後に、前記中塗り層の表面に前記トップコート層を形成するものである(特許文献1の実施例4を参照)。
特開2006−001159号公報
しかし、例えば車両のボディ等に塗装を施す際には、基材に塗膜を形成し、さらに前記塗膜を保護する保護膜層を形成するが、前述の特許文献1実施例2に記載のように加飾を行う場合は、前記保護膜を形成する前の塗膜に対して加飾することとなるため、基材に対する塗装が完了する前に加飾作業を行う必要があり、作業が煩雑となっていた。
また、前述の特許文献1の実施例4に記載のように加飾を行う場合は、塗膜を加飾するレーザ光により、塗膜の表面を保護する中塗り層までが破壊されてしまうため、加飾作業後に塗膜の表面を保護するための保護膜を再度形成する必要があり、作業性が悪く煩雑であった。
即ち、この特許文献1の実施例4に記載の技術を、例えば図8に示すような、鋼板101の表面に、順に電着塗装により形成される下塗り塗装膜102、中塗り塗装膜103、ならびにベース塗膜104aおよびクリア層104bからなる上塗り塗装膜104が形成された車両のボディに対して適用した場合、クリア層104b側から照射されたレーザ光は、クリア層104bを破壊しながらベース塗膜104aを加飾して、ベース塗膜104aに加飾部を形成することとなり(図8(a)参照)、加飾作業後にクリア層104bの表面にベース塗膜104aを保護するための保護コート膜105を形成することが必要となる(図8(b)参照)。
そこで、本発明においては、加飾設備および加飾コストの増大を招くことなく、優れた作業性にて、基材に塗膜が形成されたワークに対してレーザ加飾を行うことができるレーザ加飾方法を提供するものである。
上記課題を解決するレーザ加飾方法は、以下の特徴を有する。
即ち、請求項1記載の如く、基材に塗膜を形成して構成されるワークに対してレーザ加飾を行うレーザ加飾方法であって、基材に形成された塗膜の表面に、前記塗膜を保護するクリア層を形成するクリア層形成工程と、前記クリア層形成工程の後に、前記クリア層が最表層に形成された前記ワークに対して、前記クリア層側からレーザ光を照射して、前記塗膜に装飾を施す装飾工程とを備え、前記ワークに照射するレーザ光のエネルギー強度を、45mJ/cm 2 〜860mJ/cm 2 の範囲内で、前記塗膜の色に応じて変化させる
また、請求項2記載の如く、前記レーザ光の波長は、1060nm〜1064nmである。
本発明によれば、加飾設備および加飾コストの増大を招くことなく、優れた作業性にて、基材に塗膜が形成されたワークに対してレーザ加飾を行うことができる。
本発明のレーザ加飾方法により加飾が施されるワークを示す側面断面図である。 パール色の塗色を有するサンプル塗膜板についての加飾性評価結果を示す図である。 シルバー色の塗色を有するサンプル塗膜板についての加飾性評価結果を示す図である。 赤色の塗色を有するサンプル塗膜板についての加飾性評価結果を示す図である。 青色の塗色を有するサンプル塗膜板についての加飾性評価結果を示す図である。 各塗色のサンプル塗膜板についての塗膜性能評価結果を示す図である。 各塗色のサンプル塗膜板についての有効なレーザ光照射エネルギー強度を示す図である。 従来のレーザ加飾方法により加飾が行われるワークを示す図である。
次に、本発明を実施するための形態を、添付の図面を用いて説明する。
本願発明にかかる加飾方法は、塗装がなされた車両のボディや外装塗装部品等のワークにおける塗膜表面に対してレーザ光を照射して、前記塗膜上に図柄や文字等の加飾を施すレーザ加飾方法である。
図1に示すワークWは、例えば塗装が施された車両のボディであり、鋼板等の基材1と、基材1の表面に電着塗装をなすことにより形成される下塗り塗装膜2と、下塗り塗装膜2の表面に中塗り塗料を塗装することにより形成される中塗り塗装膜3と、中塗り塗装膜3の表面に形成される上塗り塗装膜4とを備えている。
上塗り塗装膜4は、中塗り塗装膜3の表面にベース塗料を塗布することにより形成されるベース塗膜4aと、ベース塗膜4aの表面にクリア塗料を塗布することにより形成されるクリア層4bとで構成されている。クリア層4bは、ベース塗膜4aの表層側に配置されており、ワークWの最表層に形成されている。
ベース塗膜4aは、塗装がなされたワークWの塗色を示す塗装膜であり、クリア層4bは、ベース塗膜4aの表面を覆うことにより、ワークWの塗装にツヤを付与するとともに、ベース塗膜4aを保護してワークWの塗装の耐候性を担うものである。また、クリア層4bは透明な塗膜層である。
本実施形態におけるレーザ加飾方法は、ベース塗膜4aの表面にクリア層4bを形成するクリア層形成工程と、前記クリア層形成工程の後に、クリア層4bが最表層に形成されたワークWに対して、クリア層4b側からレーザ光を照射して、ベース塗膜4aに装飾を施し加飾部を形成する装飾工程とを備えている。
ワークWに照射されるレーザ光は、1060nm〜1064nmの波長を有するレーザ光である。
また、前記レーザ光は、例えば、Yb(イッテルビウム)がドーピングされたファイバ内でレーザ光を効率良く励起・増幅させパルス発振を得る、FAYb(Fiber Amplified Ytterbium)方式により生成されるレーザ光である。
1060nm〜1064nmの波長を有するレーザ光をワークWに対してクリア層4b側から照射した場合、透明なクリア層4bは前記レーザ光を吸収せずに透過させる性質を有しているため、前記レーザ光は直接ベース塗膜4aを刻設して加飾することとなる。
即ち、前記レーザ光は、クリア層4bを破壊することなく、ワークWの塗装の発色を担うベース塗膜4aのみに作用して、当該ベース塗膜4aを直接加飾することとなる。
これにより、レーザ光の照射によりクリア層4bの物性が変化することがないため、ワークWの塗装における耐候性や密着性等の塗膜性能を損なうことなく、ベース塗膜4aの色彩を変化させて加飾を行うことが可能となり、加飾作業後にクリア層4bの表面に保護膜を形成する必要がないため、作業性を向上することができる。
また、ワークWへのレーザ光の照射により加飾を行うので、塗装ブースや乾燥用オーブン等の生産設備の増強や、治具やマスキングやフィルム等の部品の増加を伴うことなく、また文字や絵柄等のデザインに制約を生じさせることなく、簡便にワークWに対する加飾を行うことが可能となる。
このように、本実施形態におけるレーザ加飾方法においては、加飾設備および加飾コストの増大を招くことなく、優れた作業性にて、基材1にベース塗膜4a等の塗膜が形成されたワークWに対してレーザ加飾を行うことが可能となっている。
次に、基材1にベース塗膜4a等の塗膜およびクリア層4bを形成したワークWであるサンプル塗膜板を実際に作製し、前記サンプル塗膜板に対して本実施形態のレーザ加飾方法により加飾を行った際の、加飾性評価および塗膜性能評価を行った結果について説明する。
前記サンプル塗膜板は、基材1として冷間圧延鋼板を用い、基材1に20μm厚の下塗り塗装膜2、30μm厚の中塗り塗装膜3、15μm厚のベース塗膜4a、および15μm厚のクリア層4bを形成することにより作製した。
また、前記サンプル塗膜板は、代表色として選定したパール色、シルバー色、赤色、および青色の各色について作製した。
ベース塗膜4aを構成するベース塗料は、関西ペイント社製の水性ベース塗料であるWBC−713T(色番:070(パール色)、1F7(シルバー色)、3R3(赤色)、8T0(青色))を用いた。
クリア層4bを構成するクリア塗料は、関西ペイント社製のクリア塗装であるKINO−1210TWを用いた。
前記サンプル塗膜板に照射するレーザ光は、1060nm〜1064nmの波長を有するFAYbレーザ光であり、45mJ/cm2(第1水準)、215mJ/cm2(第2水準)、430mJ/cm2(第3水準)、640mJ/cm2(第4水準)、および860mJ/cm2(第5水準)、の5水準の照射エネルギーにて各サンプル塗膜板に対して照射した(但し、パール色のサンプル塗膜板のみ第2水準〜第5水準の4水準にてレーザ光の照射を行った)。
前述の5水準の照射エネルギーでのレーザ光の照射により加飾が施された、4色の各サンプル塗膜板について、加飾性評価を行った。
具体的には、レーザ光の未照射部位と照射部位との色差を測定し、加飾前後で有効な色変化を生じさせることができるレーザ光の照射条件(照射エネルギー)を確認した。
色差の測定は、側色計(コニカミノルタ社製 CM−512m3)を用いて行い、各サンプル塗膜板について3方向(測定光照射角度が25°、45°、75°の3方向)から測定を行った。
また、測定した色差値は、CIEΔE94にて表した。
加飾性評価においては、加飾により生じた色変化が有効な色変化であるか否かを判定し、各照射エネルギー水準における各測定光照射角度の測定値において、一つ以上の角度での色差値が1.0以上である場合に、有効な色変化があるものと判定した。
図2〜図5に、各色のサンプル塗膜板についての色差の測定結果を示す。具体的には、図2にはパール色のサンプル塗膜板についての測定結果、図3にはシルバー色のサンプル塗膜板についての測定結果、図4には赤色のサンプル塗膜板についての測定結果、図5には青色のサンプル塗膜板についての測定結果を示す。
図2によれば、パール色のサンプル塗膜板については、第4水準の照射エネルギー(640mJ/cm2)の場合に、照射角度45°および照射角度75°において色差値が1
.0以上となっており、第5水準の照射エネルギー(860mJ/cm2)の場合に、全ての照射角度において色差値が1.0以上となっていることから、レーザ光の照射エネルギーが640mJ/cm2以上であれば有効な色変化を生じさせることができるものと判断できる(図2における網掛け部分を参照)。
図3によれば、シルバー色のサンプル塗膜板については、第2水準の照射エネルギー(215mJ/cm2)の場合に、照射角度25°において色差値が1.0以上となっており、第3水準および第4水準の照射エネルギー(430mJ/cm2、640mJ/cm2)の場合に、照射角度25°および照射角度45°において色差値が1.0以上となっており、第5水準の照射エネルギー(860mJ/cm2)の場合に、全ての照射角度において色差値が1.0以上となっていることから、レーザ光の照射エネルギーが215mJ/cm2以上であれば有効な色変化を生じさせることができるものと判断できる(図3における網掛け部分を参照)。
図4によれば、赤色のサンプル塗膜板については、第2水準および第3水準の照射エネルギー(215mJ/cm2、430mJ/cm2)の場合に、照射角度25°において色差値が1.0以上となっており、第4水準および第5水準の照射エネルギー(640mJ/cm2、860mJ/cm2)の場合に、全ての照射角度において色差値が1.0以上となっていることから、レーザ光の照射エネルギーが215mJ/cm2以上であれば有効な色変化を生じさせることができるものと判断できる(図4における網掛け部分を参照)。
図5によれば、青色のサンプル塗膜板については、第1水準〜第5水準の全ての照射エネルギー(45mJ/cm2、215mJ/cm2、430mJ/cm2、640mJ/cm2、860mJ/cm2)の場合に、全ての照射角度において色差値が1.0以上となっていることから、レーザ光の照射エネルギーが45mJ/cm2以上であれば有効な色変化を生じさせることができるものと判断できる(図5における網掛け部分を参照)。
各サンプル塗膜板においては、ベース塗膜4aの塗色により、有効な色変化を生じさせ得る照射エネルギー強度が異なっているが、これは以下の理由によるものと考えられる。
つまり、1.塗色の違いにより、照射されたレーザ光のエネルギー吸収率が異なる、2.各塗色のベース塗膜4aにおける光輝顔料種により、照射されたレーザ光のエネルギー吸収率が異なる、塗色の違いにより、色変化の見え方が異なる(例えばパール色に用いられるマイカ顔料は元々透明であるため、加飾前後での色変化が分かりにくい)、といった3つの理由が組み合わさることによるものと考えられる。
このように、有効な色変化を生じさせ得る照射エネルギー強度はベース塗膜4aの塗色により異なるが、45mJ/cm2の照射エネルギーでも有効な色変化を生じさせ得る塗色があることが分かった。
また、各色・各照射エネルギー水準のサンプル塗膜板について、塗膜性能評価を行った。前記塗膜性能評価としては、JIS K5400に規定される碁盤目付着試験を実施した。
具体的には、各サンプル塗膜板の塗膜に対して切り傷を碁盤目状に100マス付け、切り傷を付けた部分にセロハン粘着テープを貼り付けた後、前記テープの端部を塗膜面から垂直方向へ引き剥がし、塗膜の剥がれの有無を評価した。
図6に、各サンプル塗膜板についての塗膜性能評価の結果を示す。
図6によれば、パール色のサンプル塗膜板については、第1水準〜第5水準の全ての照射エネルギー(45mJ/cm2、215mJ/cm2、430mJ/cm2、640mJ/cm2、860mJ/cm2)の場合において、塗膜の剥がれは発生しなかった。
従って、パール色のサンプル塗膜板については、第1水準〜第5水準の全ての照射エネルギーにおいてレーザ光照射による加飾を行っても、塗膜性能を維持することが可能であると判断できる。
シルバー色のサンプル塗膜板については、第1水準〜第3水準の照射エネルギー(45mJ/cm2、215mJ/cm2、430mJ/cm2)の場合において塗膜の剥がれは発生せず、第4水準および第5水準の照射エネルギー(640mJ/cm2、860mJ/cm2)の場合において塗膜の剥がれが発生した。
即ち、シルバー色のサンプル塗膜板については、640mJ/cm2以上の照射エネルギーにてレーザ光照射による加飾を行うと、塗膜性能を維持できないおそれがあるため、加飾を行うレーザ光の照射エネルギーは430mJ/cm2以下とすることが好ましい。
赤色のサンプル塗膜板については、第1水準〜第3水準の照射エネルギー(45mJ/cm2、215mJ/cm2、430mJ/cm2)の場合において塗膜の剥がれは発生せず、第4水準および第5水準の照射エネルギー(640mJ/cm2、860mJ/cm2)の場合において塗膜の剥がれが発生した。
即ち、赤色のサンプル塗膜板については、640mJ/cm2以上の照射エネルギーにてレーザ光照射による加飾を行うと、塗膜性能を維持できないおそれがあるため、加飾を行うレーザ光の照射エネルギーは430mJ/cm2以下とすることが好ましい。
青色のサンプル塗膜板については、第1水準〜第4水準の照射エネルギー(45mJ/cm2、215mJ/cm2、430mJ/cm2、640mJ/cm2)の場合において、塗膜の剥がれは発生せず、第5水準の照射エネルギー(860mJ/cm2)の場合において塗膜の剥がれが発生した。
即ち、青色のサンプル塗膜板については、860mJ/cm2以上の照射エネルギーにてレーザ光照射による加飾を行うと、塗膜性能を維持できないおそれがあるため、加飾を行うレーザ光の照射エネルギーは640mJ/cm2以下とすることが好ましい。
上述の加飾性評価および塗膜性能評価の結果から、有効な加飾を行うことができるとともに、塗膜の密着性を低下させることがないレーザ光の照射エネルギー強度、即ち有効なレーザ光照射エネルギー強度は、図7に示すような範囲となる。
即ち、図7によれば、パール色のサンプル塗膜板については、640mJ/cm2が照射エネルギー強度の下限となる(本実例では、測定を行った照射エネルギー強度の最大値が860mJ/cm2であったので、上限は少なくとも860mJ/cm2となる)。
シルバー色のサンプル塗膜板については、215mJ/cm2が下限となり、430mJ/cm2が上限となる。
赤色のサンプル塗膜板については、215mJ/cm2が下限となり、430mJ/cm2が上限となる。
青色のサンプル塗膜板については、45mJ/cm2が下限となり、640mJ/cm2が上限となる。
このように、1060nm〜1064nmの波長を有するレーザ光をサンプル塗膜板等のワークWに対して照射してベース塗膜4aを加飾する場合、ベース塗膜4aの塗色に応じてワークWに照射するレーザ光のエネルギー強度を変化させて、適切なエネルギー強度のレーザ光をワークWに照射することで、各塗色のワークWに対して、塗膜の密着性を低下させることなく、有効な加飾を行うことが可能となっている。
W ワーク
1 基材
2 下塗り塗装膜
3 中塗り塗装膜
4 上塗り塗装膜
4a ベース塗膜
4b クリア層

Claims (2)

  1. 基材に塗膜を形成して構成されるワークに対してレーザ加飾を行うレーザ加飾方法であって、
    基材に形成された塗膜の表面に、前記塗膜を保護するクリア層を形成するクリア層形成工程と、
    前記クリア層形成工程の後に、前記クリア層が最表層に形成された前記ワークに対して、前記クリア層側からレーザ光を照射して、前記塗膜に装飾を施す装飾工程とを備え、
    前記ワークに照射するレーザ光のエネルギー強度を、45mJ/cm 2 〜860mJ/cm 2 の範囲内で、前記塗膜の色に応じて変化させる
    ことを特徴とするレーザ加飾方法。
  2. 前記レーザ光の波長は、1060nm〜1064nmである、
    ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ加飾方法。
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