JP2018167422A - 立体成型加飾体およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 環境問題が生じにくく、物品の立ち上がり部の絵柄が美しく、施工後に絵柄が落ちにくい立体成型加飾体およびその製造方法を提供する。【解決手段】 本発明は、立体成型物本体40の表面に少なくとも1層の絵柄層10を水圧転写する工程と、水圧転写のトップコート仕上げ工程を行うことなく、前記水圧転写した絵柄層10の上に、少なくとも1層の、少なくとも一部が透明または半透明のフィルムオーバーレイ層53を真空圧着する工程とを行うことを特徴とする立体成型加飾体の製造方法、および当該方法によって得られる立体成型加飾体に関する。【選択図】 図1

Description

本発明は、立体成型加飾体およびその製造方法に関し、特に、三次元曲面を有する物品表面への水圧転写とフィルムラミネートを組み合わせた加飾技術に関する。
例えば車両の内装部品といった立体成型物に装飾を施す方法として、塗装、印刷フィルムを貼り付けるオーバーレイ技術、水圧転写法などが知られている。古くから行われている塗装は多量の溶剤を使用することから、潜在的に環境上または健康上の課題があった。
オーバーレイ加飾技術は、色や模様が印刷されたフィルムを真空圧空成形または真空圧着によって立体成型品の表面に被覆する方法である(例えば、特許文献1)。典型例では、真空加熱圧着装置の密閉チャンバ内にセットした物品の上に当該物品より大きな装飾シートを水平に張り渡して治具で固定し、減圧するとともに加熱してシートを柔らかくする。その後物品を上昇させてシートに押し当てるとともに、シートの上側空間を加圧してシートが物品表面の凹凸形状に追従するように被覆する。最後は物品表面に密着したシートの縁をトリミングして、縁部の被覆がなされた構造体を得る。
水圧転写法は、水面に印刷フィルムを浮かべて立体成型物の装飾面を沈め、均一にかかる水圧によって物品に印刷層を転写する技術である。物品の曲面や立ち上がり面にも皺やクラックを生じさせることなく色や模様を転写でき、また装飾面端部まで歪みなく綺麗に絵柄を転写することができる。絵柄を転写した後は残ったフィルムを洗い流し、クリア塗装でオーバーコートする。
特開2004−202816号公報
上述したように、例えば吹きつけ塗装といった伝統的な塗装方法は多量の溶剤を使用するため、環境面での潜在的問題を抱えるものであった。この点において、印刷フィルムを真空圧着するドライオーバーレイ技術では、VOC(揮発性有機化合物)やスプレーミストがなく、環境問題を改善し得る。しかしながら、オーバーレイ加飾はフィルムを延伸させて立体成型物に貼り付ける際に、真空空間または真空圧空空間を形成する装置の筐体内部で、フィルムを全周に亘り把持しつつ加熱し当該フィルムを軟化させる必要がある原理ゆえに、デザインや耐久性に関する次のような大きな問題を内在していた。
すなわち、加熱により軟化した転写前のフィルムは、重力で下にたるみを生じ、そのたるんだ部位から成型体に接触を開始する。この際に成型体またはフィルムのいずれか一方または双方を他方へ移動させつつ順次密着面が広がるので、最初はさほどフィルムは延びない状態で成形体の表面へと密着しはじめるが、筐体側に把持されたフィルムには次第にテンションが加わりかつ真空下に曝されることとなるため、密着した部位からフィルムを把持した筐体の枠にかけて、急激に柄の変形が大きくなるとともに、フィルムの厚さも急激に薄くなる問題があった。傾向として特に立ち上がり部(例えばセットしたフィルム面に対して45°を超えはじめ、特に90°またはそれ以上の角度を有する面)ではフィルムが200〜800%延伸することになる。フィルムの物品側の面には絵柄層が設けられているが、このような高延伸部分では絵柄が歪んだり変色したり、さらには絵柄のクラックやピンホールが生じることがある。また、最終的に成型品の縁部においてフィルムのトリミングが行われるが、複雑な三次元形状の成型品では特に縁部のトリミングが難しく、圧着時の柄の延伸とも相俟って意匠の欠落といった美的品質の低下が生じ易いものであった。このようにオーバーレイは特に立体成型品の端部(立ち上がり部)の美的品質を確保するのが難しいものであった。
水圧転写法は比較的安価な加飾法であり、立体成型品の立ち上がり部でも絵柄の伸びが少なく綺麗に転写することができる。しかしながら、水圧転写の仕上げでは通常塗装によってオーバーコートするため、環境上の問題が生じうるものであった。塗装によらない仕上げ方法も提案されているが、施工後の表面強度や耐性に課題が多く広く普及していない。
本発明はこのような状況に鑑みなされたものであり、水圧転写法とフィルムオーバーレイを組み合わせて両者の利点を相乗効果的に得ることにより、環境問題が生じにくく、物品の立ち上がり部の絵柄が美しく、施工後に絵柄が落ちにくく、かつコストメリットに優れた立体成型加飾体およびその製造方法を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明は、立体成型加飾体であって、立体成型物本体と、当該立体成型物本体の表面に水圧転写された少なくとも1層の、着色または絵柄が施された水圧転写層と、前記水圧転写層の上に真空圧着された少なくとも1層の、少なくとも一部が透明または半透明のフィルムオーバーレイ層とを具えることを最も主要な特徴とする。
本発明の実施形態において、前記水圧転写層は、前記立体成型物本体の表面全部と、その縁部において裏面に部分的に回り込んで前記立体成型物本体に被覆されることが好ましい。
一実施例では、前記水圧転写する工程で前記絵柄層に前記立体成型物本体を最初に接触させる位置は、前記フィルムオーバーレイ層を真空圧着する工程で前記フィルムオーバーレイ層が前記立体成型物本体に最初に接触する位置と同じである。
別の実施例では、前記絵柄層を水圧転写する工程は、前記フィルムオーバーレイ層を真空圧着する工程で前記フィルムオーバーレイ層が前記立体成型物本体に最初に接触する位置よりも前記立体成型物本体の端部に近い位置で、かつ、前記フィルムオーバーレイ層を真空圧着する工程で前記フィルムオーバーレイ層に前記立体成型物本体の表面が最初に接触する相対角度よりも小さい角度で、前記絵柄層に前記立体成型物本体を最初に接触させる。
本発明の別の実施例では、前記水圧転写層には精密な位置合わせが必要でない着色および/または連続模様が施されているとともに、前記フィルムオーバーレイ層には位置合わせが有用な線図、文字、または模様が施される。
本発明の別の実施例では、前記絵柄層を水圧転写する工程が、
光重合性モノマーを含有する紫外線または電子線硬化樹脂組成物を印刷パターンに塗布して前記印刷パターンを湿潤させる工程と、
水圧転写後の前記印刷パターンに紫外線または電子線を照射して前記紫外線または電子線硬化樹脂組成物を硬化させる工程とを含み、
前記絵柄層の日本工業規格Z8741−1997「方法3−60度鏡面光沢」に準拠した測定方法での光沢度が20度未満であるとともに、前記フィルムオーバーレイ層の前記光沢度が前記絵柄層より10以上高いことを特徴とする。
本発明の更なる別の実施例では、前記水圧転写される絵柄層が、表面に規則的な微細エンボスが施されたホログラム層でなる下層と、印刷パターンが施された絵柄層でなる上層とを具えるとともに、
前記フィルムオーバーレイ層が、規則的に連続する凹凸または半透明の着色が施された層を最上面に有することを特徴とする。
本発明の別の実施例では、前記絵柄層を水圧転写する工程が、
光重合性モノマーを含有する紫外線または電子線硬化樹脂組成物を印刷パターンに塗布して前記印刷パターンを湿潤させる工程と、
水圧転写後の前記印刷パターンに凸状集合部分を収縮させた状態で、紫外線または電子線を照射して前記紫外線または電子線硬化樹脂組成物を硬化させる工程とを含み、さらに、
前記フィルムオーバーレイ層が、前記水圧転写層の凸状集合部分の高さよりも高い凹凸が規則的に施された最上層を具えることを特徴とする。
本発明の立体成型加飾体およびその製造方法によれば、絵柄が施された水圧転写層の上にフィルムオーバーレイ層を真空圧着して加飾体を得るため、水圧転写層の上にオーバーコートを施す必要がなくなり、VOCやスプレーミストをなくして環境問題を改善することができる。また、フィルムオーバーレイ層によって十分な表面強度および耐性を得ることができる。
さらに、本発明によると上述したデザインや耐久性に関する問題を解消することができる。すなわち、従来のフィルムオーバーレイのみによる加飾では、特に立体成型物の縁部や立ち上がり部でフィルムが急激に延伸されて絵柄の歪みや変色の不具合が生じうるが、本発明では立ち上がり部でも絵柄の歪みが少ない水圧転写によって成型品に加飾し、上からフィルムオーバーレイ層によって絵柄層が保護されるため、成型物の縁部や立ち上がり部にも絵柄の不良が生じず、かつ耐久性の高い加飾体を得ることができる。特に、フィルムオーバーレイ層のみでは成型物縁部のトリミング部分に絵柄の欠落が生じ易いものであったが、本発明では水圧転写によって絵柄層が成型物縁部の裏側に一部回り込んで被覆されるため、複雑な三次元形状であっても端部トリミングによる絵柄の欠落が生じない。
さらに、本発明の各種実施例によると、以下のような効果を得ることができる。例えば、立体成型物を水圧転写工程において絵柄層に最初に接触させる接触点と、その後のフィルムオーバーレイ工程においてフィルムに最初に接触する接触点とを一致させる、あるいは意図的に異ならせるようにすると、水圧転写される絵柄層と、オーバーレイ加飾のフィルムとのそれぞれの延伸や柄や光沢の変化具合が異なることを利用することで、例えば立体成型物端部における意匠品質の低下を目視しにくくする加飾体を得ることができる。
また、水圧転写では絵柄層を水に浮かべ、その上から成型品を浸漬して絵柄を転写するため、絵柄層が水面で浮動して細かい絵柄の位置決めが難しい場合があるが、フィルムオーバーレイではフィルムも成型品も治具に固定され精密に相対移動するため細かい位置合わせに向いているといえる。これを利用して精密な位置あわせが必要でない着色や連続模様を水圧転写によって転写し、位置合わせが有用な線図、文字、または模様をフィルムオーバーレイによって付与するようにすると、縁部まで美しく立体形状と絵柄の整った成型品を得ることができる。
別の実施例では、特に高光沢で艶のある絵柄の場合、加飾体端部のフィルムが強く引き伸ばされると、端部の光沢感が薄れたり、剥離による浮きが生じて光沢ムラとなったりして、全体的に安っぽい印象となる問題が生じるが、水圧転写層には紫外線または電子線硬化樹脂組成物を用いて強固に絵柄を密着させるとともに低光沢の深みを形成しつつ、オーバーレイ層に高い光沢の透明または半透明のフィルムを用いることで、剥離しにくく、光沢のなかに深みのある加飾を形成することができ、また光沢感の低下による端部の違和感がなくなる。
別の実施例では、絵柄が微細エンボスの施されたホログラム調である場合、立体成型物の端部はフィルムの延伸によって微細エンボスが大きく乱れたり剥離部分から蒸着絵柄が欠落したりして、美感が著しく損なわれる問題が生じうるが、水圧転写層を微細エンボスの施されたホログラム層と印刷パターン層で構成し、その上のフィルムオーバーレイ層に連続的な凹凸または半透明の着色を加えることにより、特に加飾品端部のホログラムがフィルムオーバーレイの延伸による柄の変形やフィルムが薄くなる影響を受けず、またオーバーレイフィルムの凹凸や半透明の質感によって複雑な反射が得られ、結果として端部のホログラムに生じ得る乱れや欠落を判別しにくくすることができる。
さらなる実施例では、新しい加飾表現としてデザインに同調した凹凸の感触を求める場合、立体成型物の端部はフィルムの延伸によって凹凸感が急激に低下し、全体的に安っぽい印象を与えてしまう問題が生じうるが、下層側の水圧転写層に印刷パターンに追従する凹凸を形成するとともに、上側層のフィルムオーバーレイ層にさらに高い凹凸を形成することにより、端部フィルムの凹凸が延伸により低下した部分においても下層の凹凸に追従することで凹凸感の低下を看取しにくくすることができる。
図1は、本発明の例示的な実施形態にかかる立体成型加飾体の製造方法を示す図である。 図2は、図1に示す方法で作成された立体成型加飾品の端部構造を示す拡大図である。 図3は、本発明にかかる立体成型加飾品の部分拡大断面図である。 図4は、水圧転写によって凸状集合部分を形成する方法の一実施例を示す図である。 図5は、水圧転写によって凸状集合部分を形成する方法の一実施例を示す図である。
本発明を実施するための形態を、添付の図面を参照しながら以下に詳細に説明する。図1は、本発明の例示的な実施形態にかかる立体成型加飾体の製造方法を示す図である。本発明の方法は、大別して水圧転写工程(a)〜(c)と、フィルムオーバーレイ工程(d)〜(g)とを具える。各工程自体は従来の水圧転写法またはフィルムオーバーレイ加飾法で用いられる工程と同様であるが、本発明は水圧転写法の最後に行われるトップコート仕上げを省いてフィルムオーバーレイを組み合わせたことを特徴とする。この趣旨において、個々の工程は以下に説明する内容に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り各種の設計変更等が可能である。
本実施形態では、説明の簡単のために中空の略半球体である立体成型物を用いて説明するが、本発明は本来的に車両の内装パネルといったより複雑な立体成型体に適用可能である。立体成型物に用いる素材は特に限定しないが、例えば自動車部品であればABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合合成樹脂)を好適に利用できるほか、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の樹脂素材を用いてもよいし、金属やガラス等を用いることもできる。樹脂素材は特に真空圧成型または真空圧空成型により複雑な立体形状を構成することができる。本発明の加飾対象となる立体成型体は、軽量化や使用量削減のためできる限り薄く成型されるべく、装飾面としての表面と、その裏面と、これらの面を構成する厚みに相当する端面(縁部)を有して成型される。
図1(a)は、印刷フィルムの活性化と立体成型物への転写ステップを示す。本実施例では印刷フィルム10は連続的にロールから繰り出される。印刷フィルム10は、水溶性フィルムあるいは水膨潤性フィルムといった支持フィルムに着色や図柄を施した1以上の絵柄層を印刷してなり、この絵柄層は模様、文字、記号等の他に無地の印刷パターンを含んでもよい。絵柄層はグラビアコート、リバースコートなどの公知の塗布方法や、グラビア印刷などの公知の印刷方法によって設けることができる。また、例えば絵柄層が1層の場合は当該絵柄層を、絵柄層が複数層でなる場合にはいずれかの層を金属調、メッキ調、ホログラム調といった光輝性を有する層としてもよい。水圧転写法における金属調の転写フィルムは例えば特開昭63−94900号公報、特開平03−156000号公報に記載され、ホログラム調は例えば特許第4382964号や、本願出願人による特許第6084758号に記載されているような方法で作成することができる。支持フィルムの上に印刷層を重ねて多様な質感や意匠を構成することができ、また下地絵柄の上に線図や文字等を重ねて印刷してもよい。
このように構成した印刷フィルム10に活性剤を塗布または噴霧して印刷層の付着性を再発現(活性化)させて転写槽20内の水30に浮かべ、上から立体成型品40を転写槽内に没入させることにより、均一にかかる水圧を利用して印刷層が成型品40に転写される。このとき、図2を用いて後述するが、絵柄層は少なくとも立体成型物40の表面全部と、その縁部において裏面に部分的に回り込んで立体成型物40に被覆される。なお、図示する転写槽20は、ロールから繰り出された印刷フィルム10を切断せず一定速度の水流を生じる水槽の上流側から繰り出し順次連続して水圧転写する連続式のものであるが、切断した印刷フィルムを静止させた水面に配して水圧転写するバッチ式のものであってもよい。
図1(b)に示すフィルム除去・洗浄ステップでは、立体成型物40が洗浄され表面に残っている余分な絵柄層や支持フィルムが除去される。その後、図1(c)に示す乾燥ステップによって、立体成型品40に転写された絵柄層10が固定される。水圧転写層に紫外線または電子線硬化樹脂組成物を用いる場合は、図1(c)の工程では紫外線または電子線が照射される。水圧転写法では次にトップコートの塗布またはスプレー塗装により加飾体がコーティングされるが、本発明ではこの工程を行わずにフィルムオーバーレイ工程(d〜g)へ移行する。
図1(d)は、フィルムオーバーレイの初期工程を示す図である。本図に示すように、例示的な真空圧着装置50に絵柄層を転写した立体成型品40をセットする。この真空圧着装置50は、上側真空室51と、下側真空室52と、これらの間に被着体であるフィルム53を張り渡した治具54と、立体成型物40をセットした昇降台55とを具える。このような真空圧着装置50は公知のものを利用することができる。
フィルム53は、真空圧空成形または真空成形に適した様々な公知のものを用いることができ、例えば耐候性、耐擦過性に優れ廃棄の際の環境負荷の少ないポリメチルメタクリレートを含むアクリル樹脂やポリウレタンなどの共重合体を好適に用いることができる。ここで、フィルム53は下の水圧転写層10が外部から綺麗に見えるように、あるいは下の絵柄層と組み合わさって所望の外観品質を呈するように、少なくとも一部が透明または半透明に構成される。フィルム53を半透明に構成する場合、白や青など任意の色を配合してもよい。さらに、フィルム53の内側(立体成型物40側)に印刷によって所望の模様、文字、記号、着色等を施してもよい。本発明によれば、後述するように、水圧転写による絵柄層と、フィルム53に施す絵柄とが有機的に組み合わさって所望の外観を達成するようにそれぞれの絵柄を選択、設定することにより、所望の光沢感やその他の質感の立体成型加飾体を得ることができる。フィルム53の最内側層には、例えばプロピレン等の共重合体を含む接着層が設けられる。
次に、真空圧着装置50を密閉し、上側と下側の真空室51、52をそれぞれ減圧するとともに、内蔵ランプヒータといった加熱手段でフィルム53を加熱する。その後、図1(e)に示すように、昇降台55を上昇させて立体成型品40を上側真空室51まで押し上げることにより、加熱されたフィルム53が立体成型品40の表面に押しつけられて延伸される。その後、図1(f)に示すように、上側真空室51内を適当な圧力に加圧すると、フィルム53が立体成型品40の表面の凹凸形状にすべて追従して延伸し、密着した被覆を形成する。最後に真空圧着装置50内を大気圧に戻し、表面にフィルム53が密着した立体成型品40を取り出し、その端部(縁部)においてフィルム53の余剰部分をトリミングして、図1(g)に示すような立体成型加飾品を得る。
このように立体成型加飾品を構成することにより、水圧転写層の上にオーバーコートを施す必要がなくなり、VOCやスプレーミストをなくして環境問題を改善することができる。また、フィルムオーバーレイに用いる接着層はフィルム53の内側に留まり、製造後に有機化合物の揮発による人体への影響が生じることがない。さらに、フィルムオーバーレイ層によって十分な表面強度および耐性を得るとともに、絵柄層が強固に保護される。
図2は、上記の方法で作成された立体成型加飾品の端部構造を示す拡大図である。なお、図面は説明のための概略イメージであり、縮尺や細部の構成などは実際の製品とは異なる場合があることを理解されたい。図2に示すように、立体成型物40の表面全部と、裏面の一部に回り込んで水圧転写層10が被覆しており、一方でフィルムオーバーレイによるフィルム53は立体成型物40の端部においてトリミングされている。実際には立体成型品40の端部においてフィルム53は他の部分より著しく延伸されている場合が多い。このように、本発明の立体成型加飾品では水圧転写による絵柄層10が成型品端部に流れ込むように定着するため、仮にフィルム53の延伸によってクラック等が生じ部分的に剥がれたり欠損したりすることがあっても、水圧転写による絵柄層10の欠落が防止され外観が劣化するのを防止することができる。
図3は、本発明にかかる立体成型加飾品の部分拡大断面図である。本図に示すように、立体成型物40の上に水圧転写による絵柄層10があり、その上に接着層55を介して最上層のフィルム53が配される。従来技術のフィルムオーバーレイのみによる加飾では、接着層が立体成型品の直上に配され、その上に絵柄層、フィルム本体と続くのに比べて、本発明では絵柄層10が接着層55の下に設けられるため、絵柄層10の下層化によって一層の保護を達成することができる。また、外側面にフィルム53を設けることにより、水圧転写法のトップコートによる保護より強固に絵柄層を保護することができる。
さらに、本発明では水圧転写法とフィルムオーバーレイ法の個々の工程を選択的に組み合わせることにより、水圧転写法またはフィルムオーバーレイ法のみでは得られない相乗効果を得ることができる。以下に、そのような実施例をいくつか説明する。
水圧転写工程において立体成型物40を絵柄層10に最初に接触させる接触点と、その後のフィルムオーバーレイ工程において立体成型物40がフィルム53に最初に接触する接触点とを一致させる、あるいは意図的に異ならせるようにする。水圧転写法とフィルムオーバーレイを組み合わせて両者の利点を相乗効果的に得るにあたり、水圧転写する工程とフィルムオーバーレイ層を真空圧着する工程とで、水圧転写される絵柄層10と、オーバーレイ加飾のフィルム53とのそれぞれの延伸や柄や光沢の変化具合が異なることを利用することで、例えば立体成型物端部における意匠品質の低下を目視しにくくする加飾体を得ることができる。
具体的には、上記のように水圧転写では水面に接触した位置から水圧によって加飾体の表面に水平を維持して伸展するように模様が施される一方で、その上層のフィルムオーバーレイ層は、加熱により重力方向にたるませて次第にテンションと空気圧力差でフィルム53が伸展するように積層するので、フィルム53の厚さの変化と延伸具合によるフィルム自体の光沢や色味、さらには当該フィルムオーバーレイ層に線図、文字、または模様が付されている場合にはこれらの複合的な変形具合が、上下の層で絶妙に融合しあう様な表現ができ、結果として、外観品質の高い加飾体を得ることができる。
これにあたり、フィルムオーバーレイ工程ではフィルム53が重力で下にたるみを生じてそのたるんだ部位から立体成型物40に接触を開始する位置と、水圧転写する工程で成形体に接触を開始した水面上の絵柄層10(模様)の位置とが同じ位置になるように積層すると、水圧転写層の模様の広がりと、オーバーレイ加飾のフィルム自体の光沢や色味、並びに当該フィルムオーバーレイ層に線図、文字、または模様が付されている場合にはその模様等の変形具合が上下層で「近い」絶妙な変化を演出することができる。
一方、各層が立体成型物40と最初に接触する位置を異ならせて積層させれば、また様々に異なる模様の微妙な変化を形成することができる。フィルムオーバーレイに比べて水圧転写法では水上での接触開始位置は比較的自在に設定することができ、特に縁部に近い位置から接触させることもできる。したがって、予めフィルムオーバーレイ層53が最初に接触する位置を立体成型物40の中央付近になるように設定しておいてから、その前の水圧転写工程において当該位置よりも立体成型物40の縁部に近くなる位置から絵柄層10に接触させて、次に中央付近からフィルムオーバーレイ層を接触させるようにすれば、延伸による模様の変化を同じ位置で接触させるよりも大きくすることができる。特に、その際には、水圧転写工程で水面と加飾体とを接近させる角度を水面から望ましくは10〜55°の角度で入水させる、すなわち前記フィルムオーバーレイ層を真空圧着する工程でセットしたフィルム面と加飾体とを接近させる角度よりも小さい角度で、すなわち水平に近くなるように加飾体に近づけると、水圧転写独自の柄の付き回る際の変化を付与しつつ、オーバーレイ層による光沢変化や線図、文字、または模様を異なるように付与することができて、さらに異なる美的品質の高い外観の加飾体を得ることができる。
水圧転写による絵柄層を、単色による着色、木目、カーボン柄やホログラムといった連続模様など、精密な位置合わせが必要でない絵柄層とするとともに、フィルムオーバーレイによるフィルムに、線図、文字、記号、その他の位置合わせが有用な模様を施して立体成型加飾体を作成する。水圧転写では水に浮かべた絵柄層に成型品を浸漬して絵柄を転写するため、絵柄層が水面で浮動して細かい絵柄の位置決めが難しい場合があるが、フィルムオーバーレイではフィルムも成型品も治具に固定され精密に相対移動するため細かい位置合わせが可能であり、これを組み合わせて精密な位置あわせが必要でない着色や連続模様を水圧転写によって転写し、位置合わせが有用な線図、文字、または模様をフィルムオーバーレイによって付与するようにすると、縁部まで美しく立体形状と絵柄の整った立体成型加飾体を得ることができる。
絵柄層の水圧転写工程において、光重合性モノマーを含有する紫外線または電子線硬化樹脂組成物を印刷パターンに塗布して湿潤させ、水圧転写後の印刷パターンに紫外線または電子線を照射して絵柄層を硬化させ、硬化後の絵柄層が日本工業規格Z8741−1997「方法3−60度鏡面光沢」に準拠した測定方法での光沢度が20度未満となるように素材を選択する。さらに、フィルムオーバーレイ層の光沢度が前記絵柄層より10以上高くなるよう選択、構成して、水圧転写層の上に被覆する。
従来のフィルムオーバーレイにおいて高光沢で艶のある絵柄を採用しようとした場合、加飾体端部のフィルムが強く引き伸ばされると、端部の光沢感が薄れたり、剥離による浮きが生じ光沢ムラとなったりして、全体的に安っぽい印象となる問題があった。この第3実施例によれば、水圧転写層には紫外線または電子線硬化樹脂組成物を用いて強固に絵柄を密着させるとともに低光沢の深みを形成しつつ、オーバーレイ層に高い光沢の透明または半透明のフィルムを用いることで、剥離しにくく、光沢のなかに深みのある加飾を形成することができた。さらに、端部の高延伸部分における光沢感の低下による違和感を生じ難くすることができた。なお、紫外線(UV)照射で加飾層を硬化させる技術は本願出願人による特許第3806737号、第3881002号に開示のものを用いることができる。
水圧転写される絵柄層を、表面に規則的な微細エンボスが施されたホログラム層でなる下層と、印刷パターンが施された上層とで構成するとともに、フィルムオーバーレイ層の最上面に、規則的に連続する凹凸または半透明の着色を施して立体成型物を加飾する。ホログラム層は、例えば本願出願人による特許第6084758号に開示した技術を用いて、水圧転写される絵柄層に非伸展性加飾層を設け、印刷シート作成時または活性剤の塗布直前に無数の事前クラックを形成したうえで水圧転写することにより、安定した高い生産性で表面に規則的な微細エンボスが施されたホログラム層を得ることができる。同様に、フィルムオーバーレイ層の表面にも事前に凹凸または半透明の着色層を設けて、これらを上記手順により立体成型品に被覆する。
新しい加飾表現としてホログラム調の水圧転写層が実現されているが、これにフィルムオーバーレイをかけると立体成型物の端部においてフィルムが大きく引き伸ばされて立体成型物に押しつけられるため、下層の微細エンボスが大きく乱れたり絵柄が欠落したりして美感が著しく損なわれる可能性があった。本実施例では追加的にオーバーレイフィルムの表面に凹凸や半透明の着色を施すことにより、オーバーレイによる立体成型物端部のホログラムの急激な柄の変化や、フィルム厚の急激な減少による影響が低減され、さらにフィルムの凹凸や半透明着色による反射や質感の変化によって端部近傍の表面から内部にかけて複雑な光反射を形成することができ、結果として端部のホログラムの乱れや欠落を判別しにくくすることができた。
水圧転写される絵柄層の形成において、光重合性モノマーを含有する紫外線または電子線硬化樹脂組成物を印刷パターンに塗布して湿潤させ、水圧転写後の印刷パターンに凸状集合部分を収縮させた状態で、紫外線または電子線を照射して前記紫外線または電子線硬化樹脂組成物を硬化させる。さらに、フィルムオーバーレイ層の最上層に、水圧転写層の凸状集合部分の高さよりも高い凹凸を規則的に施したうえで被覆する。
ここで、水圧転写による印刷パターンの凸状集合部分の収縮形成工程について簡単に説明する。この工程は本願出願人による特許第5242990号に記載のものであり、当該方法を用いて好適に水圧転写層の凸状集合部分を形成することができるが、本発明は他の方法で水圧転写層の凸状部分を形成するようにしてもよい。
図4(A)に示されるような、規則的に空隙312Bを設けてインク部分312Aを印刷した転写フィルム316に、図4(B)に示すように、インクに活性作用を付与する光重合性モノマー含有の紫外線硬化樹脂組成物でなる活性剤320を塗布し、立体成型物40に水圧転写する。この際、図4(C)に示すように、活性剤320の余剰部分がインク部分312A間の空隙312Bに流れ込みながら集合し、図4(D)に示すように、インク部分312A間で凸状に転移して凸状集合体30BPが形成される。これに紫外線322を照射して硬化させると、図4(E)に示すように、硬化時に収縮差が生じて凸状集合体30BPの周りにインク印刷部分312Aよりも低い凹部が形成され高低差が一層顕著になる。図5は、立体成型物40を転写フィルム316を介して水中に押し込む状態を示す図である。このようにして水圧転写層に凸状集合部分を収縮させた状態で硬化させる。さらに、オーバーレイフィルム53に凸状集合部分30BPより高い凹凸を規則的に設けたうえで、水圧転写層の上に被覆する。
新しい加飾表現としてデザインに同調した凹凸の感触を求める場合、立体成型物の端部はフィルムの延伸によって凹凸感が急激に低下し、全体的に安っぽい印象を与えてしまう問題があった。上記第4実施例では、下側の水圧転写層に印刷パターンに追従する凹凸を形成するとともに、上側層のフィルムオーバーレイ層にさらに高い凹凸を形成することにより、端部フィルムの凹凸が延伸により低下した部分においても下層の凹凸に追従することで凹凸感の低下を看取しにくくすることができた。
以上、本発明の幾つかの実施形態および実施例について詳細に説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施形態ないし実施例に限定されるものではなく、本発明は添付の特許請求の範囲を逸脱することなく様々な変形例、変更例として実現することができ、このような変形例、変更例はすべて本発明の技術的範囲に属すると解されるべきである。特に、水圧転写工程における絵柄層は、所望の質感や発色を得るために2層、3層、またはそれ以上の層で構成してもよく、またフィルムオーバーレイに用いるフィルム53も複数層積層してもよい。
10 印刷シート
20 転写槽
30BP 凸状集合部分
40 立体成型物
50 真空圧着装置
53 オーバーレイフィルム

Claims (16)

  1. 立体成型加飾体であって、立体成型物本体と、当該立体成型物本体の表面に水圧転写された少なくとも1層の、着色または絵柄が施された水圧転写層と、前記水圧転写層の上に真空圧着された少なくとも1層の、少なくとも一部が透明または半透明のフィルムオーバーレイ層とを具えることを特徴とする立体成型加飾体。
  2. 請求項1に記載の立体成型加飾体において、前記水圧転写層が、前記立体成型物本体の表面全部と、その縁部において裏面に部分的に回り込んで前記立体成型物本体に被覆されていることを特徴とする立体成型加飾体。
  3. 請求項1または2に記載の立体成型加飾体において、前記フィルムオーバーレイ層が線図、文字、または模様を有し、かつ、前記立体成型物本体が前記水圧転写層に最初に接触した位置と同じ位置において前記立体成型物本体に最初に接触して被覆されていることを特徴とする立体成型加飾体。
  4. 請求項1または2に記載の立体成型加飾体において、前記フィルムオーバーレイ層が線図、文字、または模様を有し、かつ、前記立体成型物本体が前記水圧転写層に最初に接触した位置よりも前記立体成型物本体の中心に近く端部から遠ざかる方向の位置で前記立体成型物本体に最初に接触して被覆されていることを特徴とする立体成型加飾体。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の立体成型加飾体において、前記水圧転写層には精密な位置合わせが必要でない着色および/または連続模様が施されているとともに、前記フィルムオーバーレイ層には位置合わせが有用な線図、文字、または模様が施されていることを特徴とする立体成型加飾体。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の立体成型加飾体において、前記水圧転写層が、光重合性モノマーを含有する紫外線または電子線硬化樹脂組成物を含む印刷パターンを具え、日本工業規格Z8741−1997「方法3−60度鏡面光沢」に準拠した測定方法での光沢度が20度未満であるとともに、前記フィルムオーバーレイ層の前記光沢度が前記水圧転写層より10以上高いことを特徴とする立体成型加飾体。
  7. 請求項1乃至5のいずれかに記載の立体成型加飾体において、前記水圧転写層が、表面に規則的な微細エンボスが施されたホログラム層でなる下層と、印刷パターンが施された絵柄層でなる上層とを具えるとともに、
    前記フィルムオーバーレイ層が、規則的に連続する凹凸または半透明の着色が施された層を最上面に有することを特徴とする立体成型加飾体。
  8. 請求項1乃至5のいずれかに記載の立体成型加飾体において、前記水圧転写層が、光重合性モノマーを含有する紫外線または電子線硬化樹脂組成物を含むとともに凸状集合部分を収縮させた状態で硬化した絵柄層を具え、
    前記フィルムオーバーレイ層が、前記水圧転写層の凸状集合部分の高さよりも高い凹凸が規則的に施された最上層を具えることを特徴とする立体成型加飾体。
  9. 立体成型加飾体の製造方法であって、
    立体成型物本体の表面に少なくとも1層の絵柄層を水圧転写する工程と、
    前記水圧転写した絵柄層の上に、少なくとも1層の、少なくとも一部が透明または半透明のフィルムオーバーレイ層を真空圧着する工程とを含むことを特徴とする立体成型加飾体の製造方法。
  10. 請求項9に記載の方法において、
    前記絵柄層は、前記立体成型物本体の表面全部と、その縁部において裏面に部分的に回り込んで前記立体成型物本体に被覆されることを特徴とする立体成型加飾体の製造方法。
  11. 請求項9または10に記載の方法において、前記水圧転写する工程で前記絵柄層に前記立体成型物本体を最初に接触させる位置は、前記フィルムオーバーレイ層を真空圧着する工程で前記フィルムオーバーレイ層が前記立体成型物本体に最初に接触する位置と同じであることを特徴とする立体成型加飾体の製造方法。
  12. 請求項9または10に記載の方法において、前記絵柄層を水圧転写する工程は、前記フィルムオーバーレイ層を真空圧着する工程で前記フィルムオーバーレイ層が前記立体成型物本体に最初に接触する位置よりも前記立体成型物本体の端部に近い位置で、かつ、前記フィルムオーバーレイ層を真空圧着する工程で前記フィルムオーバーレイ層に前記立体成型物本体の表面が最初に接触する相対角度よりも小さい角度で、前記絵柄層に前記立体成型物本体を最初に接触させることを特徴とする立体成型加飾体の製造方法。
  13. 請求項9乃至12のいずれかに記載の方法において、前記水圧転写層には精密な位置合わせが必要でない着色および/または連続模様が施されているとともに、前記フィルムオーバーレイ層には位置合わせが有用な線図、文字、または模様が施されていることを特徴とする立体成型加飾体の製造方法。
  14. 請求項9乃至13のいずれかに記載の方法において、前記絵柄層を水圧転写する工程が、
    光重合性モノマーを含有する紫外線または電子線硬化樹脂組成物を印刷パターンに塗布して前記印刷パターンを湿潤させる工程と、
    水圧転写後の前記印刷パターンに紫外線または電子線を照射して前記紫外線または電子線硬化樹脂組成物を硬化させる工程とを含み、
    前記絵柄層の日本工業規格Z8741−1997「方法3−60度鏡面光沢」に準拠した測定方法での光沢度が20度未満であるとともに、前記フィルムオーバーレイ層の前記光沢度が前記絵柄層より10以上高いことを特徴とする立体成型加飾体の製造方法。
  15. 請求項9乃至13のいずれかに記載の方法において、前記水圧転写される絵柄層が、表面に規則的な微細エンボスが施されたホログラム層でなる下層と、印刷パターンが施された絵柄層でなる上層とを具えるとともに、
    前記フィルムオーバーレイ層が、規則的に連続する凹凸または半透明の着色が施された層を最上面に有することを特徴とする方法。
  16. 請求項9乃至13のいずれかに記載の方法において、前記絵柄層を水圧転写する工程が、
    光重合性モノマーを含有する紫外線または電子線硬化樹脂組成物を印刷パターンに塗布して前記印刷パターンを湿潤させる工程と、
    水圧転写後の前記印刷パターンに凸状集合部分を収縮させた状態で、紫外線または電子線を照射して前記紫外線または電子線硬化樹脂組成物を硬化させる工程とを含み、
    前記フィルムオーバーレイ層が、前記水圧転写層の凸状集合部分の高さよりも高い凹凸が規則的に施された最上層を具えることを特徴とする立体成型加飾体の製造方法。
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CN111942071A (zh) * 2019-05-17 2020-11-17 大勤化成股份有限公司 用于产生凸纹的水压转印方法

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