JP5808262B2 - 圧電体素子及び圧電体デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、ニオブ酸リチウムカリウムナトリウムなどを用いた圧電体膜の結晶配向性制御による圧電特性向上を図った圧電体素子、及び圧電体デバイスに関する。
圧電体は種々の目的に応じて様々な圧電体素子に加工され、特に電圧を加えて変形を生じさせるアクチュエータや、逆に素子の変形から電圧を発生するセンサなどの機能性電子部品として広く利用されている。アクチュエータやセンサの用途に利用されている圧電体としては、優れた圧電特性を有する鉛系の誘電体、特にPZTと呼ばれるPb(Zr1-xTix)O3系のペロブスカイト型強誘電体がこれまで広く用いられており、通常個々の元素からなる酸化物を焼結することにより形成されている。
また、近年では環境への配慮から鉛を含有しない圧電体の開発が望まれており、ニオブ酸リチウムカリウムナトリウム(一般式:(NaxyLiz)NbO3 (0<x<1、0<y<1、0<z<1、x+y+z=1)等の開発が進められている。このニオブ酸リチウムカリウムナトリウムは、PZTに匹敵する圧電特性を有することから、非鉛圧電材料の有力な候補として期待されている。
一方、現在、各種電子部品の小型かつ高性能化が進むにつれ、圧電体素子においても小型化と高性能化が強く求められるようになった。しかしながら、従来からの製法である焼結法を中心とした製造方法により作製した圧電体材料は、その厚みが特に10μm以下の厚さになると、材料を構成する結晶粒の大きさに近づき、その影響が無視できなくなる。そのため、特性のばらつきや劣化が顕著になるといった問題が発生し、それを回避するために、焼結法に代わる薄膜技術等を応用した圧電体膜の形成法が近年研究されるようになってきた。
近年、シリコン基板上にRFスパッタリング法で形成したPZT薄膜が、高精細高速インクジェットプリンタのヘッド用アクチュエータとして実用化されている(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)。
また、鉛を用いないニオブ酸リチウムカリウムナトリウムの圧電体素子として、一般式(NaxyLiz)NbO3で表され、特定の面方位に高い配向性を有する圧電体膜が提案されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2によれば、例えば、スパッタリング法で形成された圧電体膜は鉛フリーで優れた圧電特性を得ることができる。
特開平10−286953号公報 特開2007−19302号公報
中村僖良 監修 圧電材料の高性能化と先端応用技術 (サイエンス&テクノロジー刊 2007年)
圧電体膜として非鉛圧電体膜を形成することにより、環境負荷の小さい高精細高速インクジェットプリンタ用ヘッドや小型低価格なジャイロセンサを作成することができる。その具体的な候補として、ニオブ酸リチウムカリウムナトリウムの薄膜化の基礎研究が進められている。また応用面における低コスト化においては、Si基板やガラス基板の上に当該圧電体膜を制御良く形成する技術を確立することも不可欠である。Si基板を用いてアクチュエータやセンサを作製する場合、従来技術では、圧電体素子の基幹部位にあたる非鉛系の圧電体膜において、各結晶軸に沿って優先配向した結晶子のドメイン結晶成分(c、a軸配向ドメイン結晶成分)を制御しておらず、長寿命かつ高い圧電定数を示す非鉛系デバイスを安定に生産することが難しかった。
また素子内において、その結晶子のc、a軸配向ドメイン結晶成分比が部位によって異なるために、基板上に形成された圧電体膜の圧電定数やその電圧依存性が不均一となり、製造上の歩留り低下の原因の一つとなっていた。
本発明の目的は、圧電特性に優れ、且つ信頼性の高い圧電体素子及び圧電体デバイスを提供することにある。
本発明の第1の様態は、基板上に少なくとも下部電極層、一般式(NaxyLiz)NbO3(0≦x≦1、 0≦y≦1、 0≦z≦0.2、 x+y+z=1)で表される圧電体膜、及び上部電極層を配した圧電体素子において、前記圧電体膜が、擬立方晶、正方晶、斜方晶、単斜晶、菱面体晶の結晶構造、あるいはそれら前記の少なくとも一つが共存した状態を有しており、それら結晶構造中の結晶軸のうち2軸以下のある特定の軸に優先的に配向しており、かつ前記配向している結晶軸の成分として、c軸配向ドメイン結晶成分とa軸配向ドメイン結晶成分のうち少なくとも一つ以上のドメイン結晶成分が存在していることを特徴とする圧電体素子である。
本発明の第2の様態は、第1の様態の圧電体素子において、前記圧電体膜の配向している結晶軸の成分として、c軸配向ドメイン結晶成分とa軸配向ドメイン結晶成分比において、それら両者の合計を100%としたとき、c軸配向ドメイン結晶成分比が10%以上90%以下、且つ、a軸配向ドメイン結晶成分比が90%以下10%以上の範囲内であることが好ましい。
本発明の第3の様態は、第1または第2の様態の圧電体素子において、前記圧電体膜が柱状構造の粒子で構成された集合組織を有していることが好ましい。
本発明の第4の様態は、第1〜3の様態の圧電体素子において、前記圧電体膜がその少なくとも一部にABO3の結晶あるいは非晶質あるいは両者の混合した組成であることが好ましい。ただし、AはLi、Na、K、Pb、La、Sr、Nd、Ba、及びBiの中から少なくとも1つの元素、BはZr、Ti、Mn、Mg、Nb、Sn、Sb、Ta及びInの中から選択される少なくとも1つの元素、Oは酸素を表す。
本発明の第5の様態は、第1〜4の様態の圧電体素子において、前記下部電極層は、PtもしくはPtを主成分とする合金、またはこれらPtを主成分とする電極層を含む積層構造の電極層とすることが好ましい。
本発明の第6の様態は、第1〜5の様態の圧電体素子において、前記下部電極層として、Ru、Ir、Sn、Inまたは、これらの酸化物や圧電体膜中に含む元素との化合物の層を含む積層構造の電極層とすることが好ましい。
本発明の第7の様態は、第1〜6の様態の圧電体素子において、前記上部電極層は、PtもしくはPtを主成分とする合金、またはこれらPtを主成分とする電極層を含む積層構造の電極層とすることが好ましい。
本発明の第8の様態は、第1〜7の様態の圧電体素子において、前記上部電極層としてRu、Ir、Sn、Inまたは、これらの酸化物や圧電体膜中に含む元素との化合物の電極層を含む積層構造の電極層とすることが好ましい。
本発明の第9の様態は、第1〜8の様態の圧電体素子において、前記下部電極層として、その結晶配向性において、基板表面に対して垂直方向に優先配向した単層あるいは積層構造の電極層とすることが好ましい。
本発明の第10の様態は、第1〜9の様態の圧電体素子において、前記基板はSi、MgO、ZnO、SrTiO3、SrRuO3、ガラス、石英ガラス、GaAs、GaN、サファイア、Ge、ステンレスの結晶もしくは非晶質、あるいはそれらの複合体であることが好ましい。
本発明の第11の様態は、第1〜10の様態の圧電体素子と、前記圧電体素子の前記下部電極層と前記上部電極層との間に接続される電圧印加手段または電圧検出手段とを備えたことを特徴とする圧電体デバイスである。
上記課題を解決するために、構成材料である圧電体膜、電極層、基板、接着層を適切に選定するとともに当該材料の作製条件の最適化を図り、そこで得た優先配向した圧電体膜の各結晶軸に沿って配向したドメイン結晶成分比を正確に測定し、以上を解決することによって、圧電体膜の各軸配向のドメイン結晶成分比を意図的に制御することで、使用用途により要求される、圧電特性を自由に制御することができる。低電圧での高い圧電定数が要求されるセンサ、または低電圧から高電圧にかけての圧電変位量が大きいことが不可欠なアクチュエータ等、さまざまな圧電体素子の種類に応じて、あらゆる圧電特性を示す圧電体膜を提供することができる。
本発明によれば、ニオブ酸リチウムカリウムナトリウム等の圧電体膜の各結晶軸に沿って優先配向したドメイン結晶成分比率を高精度に制御することにより、圧電特性に優れ、且つ信頼性の高い圧電体素子及び圧電体デバイスを提供することができる。
図1は実施例となる本発明の圧電体素子の断面図である。 スパッタリング成膜法の概念図である。 実施例となる本発明の圧電体素子における2θ/θスキャンのX線回折パターンの一例である。 実施例となる本発明のKNN圧電体膜の結晶構造である。 図5(a)は実施例となる本発明のKNN圧電体膜のc軸配向ドメイン結晶が多く、a軸配向ドメイン結晶が少ない状態を表した断面概念図である。図5(b)は実施例となる本発明KNN圧電体膜のc軸配向ドメイン結晶が少なく、a軸配向ドメイン結晶が多い状態を表した断面概念図である。 図6(a)は実施例となる本発明のKNN圧電体膜のc軸配向ドメイン結晶が多く、a軸配向ドメイン結晶が少ない状態のKNN膜の002及び200のX線回折スペクトルである。図6(b)は実施例となる本発明のKNN圧電体膜のc軸配向ドメイン結晶が少なく、a軸配向ドメイン結晶が多い状態のKNN膜の002及び200のX線回折スペクトルである。 実施例となる本発明の圧電体膜を用いた圧電体素子における、圧電体膜のa軸配向ドメイン結晶成分比とc軸配向ドメイン結晶成分比と異なる電圧印加時における圧電定数との相関図である。 実施例となる本発明の圧電体膜を用いた圧電体素子における、圧電体膜のa軸配向ドメイン結晶成分比とc軸配向ドメイン結晶成分比と圧電定数の相対変化の相関図である。 本発明の一実施形態に係る圧電体デバイスの概略構成を示す断面図である。
以下、本発明に係る圧電体素子の実施の形態を説明する。
(圧電体素子の構造)
本実施の形態の圧電体素子10は、図1に示すように、基板1と基板1の表面に形成される接着層2と、接着層2上に形成される下部電極層3と、下部電極層3上に形成される圧電体膜4と、圧電体膜4上に形成される上部電極層5とを有し、圧電体膜4は、一般式(NaxyLiz)NbO3(0≦x≦1、 0≦y≦1、 0≦z≦0.2、 x+y+z=1)で表されるぺロブスカイト型のアルカリニオブ酸化物から構成されている。また、下部電極層3は、所定方向に配向して形成され、圧電体膜4を下部電極層3に対し所定方向に優先配向し形成させている圧電体素子である。
(基板)
基板1の材料としては、Si、MgO、ZnO、SrTiO3、SrRuO3、ガラス、石英ガラス、GaAs、GaN、サファイア、Ge、ステンレスの結晶もしくは非晶質、あるいはそれらの複合体等が挙げられる。中でも、特に、低価格でかつ工業的に実績のあるSi基板が望ましい。ただし、Si基板を用いる場合には、Si基板表面に酸化膜が形成されていることが好ましい。
基板については、後に形成する接着層、下部電極層、圧電体膜となるニオブ酸リチウムカリウムナトリウム膜を形成した素子について、ニオブ酸リチウムカリウムナトリウム膜の結晶配向性を詳細に比較して、配向ドメイン結晶成分比を厳密に制御できる基板を選定することが好ましい。
基板1の表面に形成される酸化膜(図示せず)は、熱酸化により形成される熱酸化膜、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により形成されるSi酸化膜などがあげられる。なお、前記酸化膜を形成せずに、石英ガラス、MgO、SrTiO3、SrRuO3基板などの酸化物基板上に、直接Pt電極などの下部電極層を形成しても良い。
(下部電極層)
下部電極層3は、接着層2を介して基板1上に形成される。下部電極層3は、圧電体膜4を成膜させる重要な層であり、例えば、スパッタリング法や蒸着法などにより形成される。下部電極層3は(111)面方位に優先配向していることが好ましい。(111)面方位(基板1表面に対して垂直な方向)に優先配向した下部電極層3は、柱状構造の多結晶となり、下部電極層3上に形成される圧電体膜4を特定の面方位へと優先配向することができる。
下部電極層3としては、PtもしくはPtを主成分とする合金からなる電極層、またはPtを主成分とする電極層を含む積層構造の電極層であることが好ましい。また、前記下部電極層3は、(111)面方位に配向して形成されるのが好ましく、基板1とPtもしくはPtを主成分とする合金化からなる下部電極層3との間に、基板1との密着性を高めるための接着層2を設けても良い。
(圧電体膜)
圧電体膜4は、一般式(NaxyLiz)NbO3(0≦x≦1、 0≦y≦1、 0≦z≦0.2、 x+y+z=1)で表されるペロブスカイト型酸化物を主相とするものからなる。例えば、ニオブ酸カリウムナトリウムやニオブ酸リチウムカリウムナトリウムに、所定量のCuやTaやVなどがドーピングされても良い。
圧電体膜4の成膜は、RFスパッタリング法、イオンビームスパッタ法あるいはCVD法などを用いて形成される。
(成膜配向性の測定、制御)
従来は、ニオブ酸リチウムカリウムナトリウム膜(ニオブ酸カリウムナトリウム膜を含む)の結晶配向性について、その詳細な解析と、それをベースにした正確な制御を行っていなかった。すなわち、これまでは当該圧電体膜の結晶配向性について、ランダムな配向状態にあるのか、あるいは、ある1軸のみが基板面に対して垂直方向に優先配向になっているのか、またあるいは特定の2軸あるいはそれ以上の軸が、どの程度の比率で優先配向になっているか等が不明瞭なままになっていた。
つまり、当該圧電体膜の特性決定要因の一つである結晶配向性について、わずかな変化を見出すための正確な定量化を行わずに当該圧電体膜を作製していたため、デバイスの要求性能に応じた所望の圧電特性を再現良く得ることができなかった。実際、この(001)優先配向性の状態にあるニオブ酸リチウムカリウムナトリウム膜について、その圧電特性は成膜箇所あるいは生産ロット毎で異なることがある。
従来は、一般に知られている2θ/θスキャンと言われる簡便なX線回折法によって、結晶配向性が概ね(001)優先配向となっていることを確認できるが、当該圧電体膜の(001)ないし、(100)配向の小さな変化を見極めずに詳細な解析を行うことができなかった。その結果、(001)面結晶配向と(100)面結晶配向の制御を厳密に行って結晶成長をさせることが困難になっていたためである。品質管理のスループット向上のためには高速スキャンの測定が不可欠となるが、低い分解能のX線検出器や弱い強度のX線源を用いた場合、(001)面結晶配向と(100)面結晶配向に対応するX線回折スペクトルをそれぞれ分離して測定することが困難であるため、各結晶軸に沿った配向ドメインの結晶状態を明確にすることができなかった。
そこで、従来行ってきたX線回折について新たな検討をすすめ、高分解能の2次元X線検出器、高強度微小部X線源を用いて、測定条件の再最適化を行い、本発明の最良の形態となる圧電体膜の構造を厳密に特定するに至った。
X線源としては、例えば、大面積のX線検出域をもつ2次元検出器を搭載した高出力X線回折装置であるBRUKER AXS社製の「D8 DISCOVER with HI STAR(登録商標)」などがある。尚、多結晶の配向状態については、以下参考文献に詳細が記載されているので参照されたい。
参考文献1:理学電気(株)編、X線回折の手引き、改訂第4版、理学電気株式会社、1986年
参考文献2:カリティ 著、新版X線回折要論、アグネ、1980年
(圧電体膜の結晶配向性)
圧電体膜4は、擬立方晶あるいは正方晶あるいは斜方晶の結晶構造、あるいはそれらの少なくとも一つが共存した状態を有していることが好ましい。また、結晶軸のうち2軸以下のある特定の軸に優先的に配向しており、かつ前記配向している結晶軸の成分として、c軸配向ドメイン結晶成分とa軸配向ドメイン結晶成分のうち少なくとも一つ以上のドメイン結晶成分が存在していることが好ましい。本発明においては、各結晶軸に沿って優先配向した結晶子のドメイン結晶成分(c、a軸配向ドメイン結晶成分)を定量化し、かつ精密に制御、管理することによって、要求される圧電体特性を向上させる。
圧電体膜の配向している結晶軸の成分、c軸配向ドメイン結晶成分とa軸配向ドメイン結晶成分比において、c軸配向ドメイン結晶成分とa軸配向ドメイン結晶成分の合計を100%としたときに、c軸配向ドメイン結晶成分比が10%以上90%以下、且つ、a軸配向成分比が90%以下10%以上の範囲内にあることが好ましい。
どちらのドメイン成分の割合が多いかによって、作製される圧電体素子10の圧電特性が違い、適用用途によって、圧電体膜の結晶軸のドメイン成分比を制御して、必要とする特性を向上させることができる。
a軸配向及びc軸配向ドメイン結晶成分の合計を100%とした場合、両軸成分比が上記範囲内において、c軸配向ドメイン結晶成分がa軸配向ドメイン結晶成分よりも多くの割合を占める場合は、圧電定数の電圧変化量が小さくなる傾向がある。つまり、電圧の増減よる圧電性の変動幅を抑制できるということであり、低電圧での圧電定数の増加を求められる製品に適用する場合には、c軸配向ドメイン結晶成分比が両軸成分比中の多くを占めるように結晶配向性を制御しながら、製造することで要求される特性を達成できる。
また、両軸成分比が上記範囲内において、a軸配向ドメイン結晶成分がc軸配向ドメイン結晶成分よりも多くの割合を占める場合には、圧電定数の電圧依存性が大きくなる傾向がある。つまり、電圧に対する変動幅が大きいということであり、印加電圧の大きさに応じた圧電変位量の制御を求められる製品に適用する場合には、a軸配向ドメイン結晶成分比が2軸成分中の多く占めるように結晶配向性を制御しながら、製造することで要求される特性を達成できる。
本発明においては、圧電体膜の配向性を正確に測定し、後述する最適条件で成膜するとともに、これら圧電体膜の結晶配向性を安定に制御することによって、製造された圧電体素子や圧電体デバイスは、圧電特性向上や安定化が実現され、高性能なマイクロデバイスを安価に提供することが可能になる。
(圧電体素子の製造方法)
次に上記実施形態にかかる圧電体素子10の製造方法について、図1をもとに説明する。以下では、上記実施形態にかかる圧電体膜4を有する圧電体素子10の製造方法について説明する。
上記実施形態にかかる圧電体素子10の製造方法は、基板1上に接着層2を介して下部電極層3を形成する工程と、下部電極層3上に、一般式 (NaxyLiz)NbO3 (0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦0.2、x+y+z=1)で表されるペロブスカイト構造のアルカリニオブ酸化物からなっており、結晶構造が擬立方晶、正方晶、斜方晶、単斜晶、菱面体晶、またはそれらが共存した状態である圧電体膜4を形成する工程と、圧電体膜4上に上部電極層5を形成する工程と、を含む。
まず、基板1上に接着層2を介して、(111)面方位に優先配向する下部電極層3を形成する。下部電極層3としては、PtもしくはPtを主成分とする合金からなる電極層、またはこれらを積層した構造の電極層であることが好ましい。または、下部電極層3としては、Pd、Pdを含む合金、またはPdを主成分とする電極層を主成分とする電極層を含む積層構造の電極層であることが好ましい。このときの成膜の最適条件については後述する。
次に、下部電極層3上に、所定の組成比を有するターゲットを用いて、マグネトロンスパッタリング法により圧電体膜4を形成する。圧電体膜4の成膜方法としては、スパッタリング法以外に、ゾルゲル法、水熱合成法、イオンビームスパッタ法、CVD法あるいはAD(Aerosol Deposition)法などを用いることができる。
続いて、圧電体膜4上に上部電極層5を形成する。なお、上部電極層5は下部電極層3と同様にして形成される。
(成膜の最適条件)
上述したように、圧電体素子を製造するが、圧電体膜の配向性を制御し、圧電特性に優れた圧電体素子とするには、成膜条件を最適化して、製造する必要がある。最適条件について以下に説明する。
まず、基板1については、圧電体膜4となるニオブ酸リチウムカリウムナトリウム膜の配向ドメイン結晶成分比を厳密に制御できるような基板を選定し、その上部に接着層2、下部電極層3、圧電体膜4、上部電極層5を順次形成していく。
圧電体膜4を再現良く形成するためには、圧電体膜4の初期の結晶成長面である下部電極層3(Pt膜)の結晶性を安定に実現する必要があるため、成膜温度、成膜ガス及び真空度などの成膜条件の最適化を図るとともに、上述した最適化したX線回折法に基づく配向ドメインの評価方法を用いて、ニオブ酸リチウムカリウムナトリウム膜の結晶配向性を厳密に管理および制御を行う。
成膜条件として、まず、成膜温度の検討をすすめ、(111)面方位に優先配向となる条件として、成膜温度を100℃〜500℃とすることが、最適な温度範囲であることを見出した。
更に下部電極層3(Pt膜)表面の平滑性を向上するため、基板1との接着層2であるTi層の均一性を向上させるべく、0.1から数nmの表面平滑なTiを形成し、その上部に下部電極層3(Pt膜)を形成することで、下部電極層3(Pt膜)の表面粗さを数nmに低減、かつ制御する。更に下部電極層3(Pt膜)の膜厚を精密に制御して、下部電極層3(Pt膜)の表面凹凸を小さくすることで、多結晶である下部電極層3(Pt膜)について、その結晶粒子のサイズを均一になるように制御して形成する。
更に、ニオブ酸リチウムカリウムナトリウム膜の最適な配向ドメイン成分比をより確実に実現するために、圧電体膜4となるニオブ酸リチウムカリウムナトリウム膜そのものの成膜温度、スパッタリング動作ガスの種類、動作ガス圧力、真空度、投入電力、及び成膜後の熱処理について、圧電特性が向上する結晶配向性となるように製造条件を調整し、最適化を図っても良い。
これらの条件を装置毎やさまざまな環境下に応じて、製造条件や評価及び管理方法などを詳細かつ厳密に検討することによって、c軸配向ドメイン結晶成分やa軸配向ドメイン結晶成分、あるいは両者のドメイン結晶成分が共存した擬立方晶のニオブ酸リチウムカリウムナトリウム薄膜を再現よく形成できる。
特に、各軸の配向ドメイン結晶成分を厳密に制御するために、例えば、(001)配向成分や(100)配向成分が一定の比率の範囲内におさまるように、成膜温度が常に一定となるように精密に設定する。実際の成膜時の加熱装置として、赤外線ランプによる熱輻射、あるいは伝熱板を介したヒータ加熱による熱伝導を用いて、最適な配向ドメイン結晶成分比となる温度範囲内に収まる設定を行った。
また、前記条件に合わせて、スパッタリング投入電力、成膜装置内に導入されるガスの圧力や流量の大きさを最適な値に決めることや、適切なガス種を選ぶことによって、結晶構造としての(001)および(100)配向を含めた各種配向ドメイン結晶成分を厳密に制御し、高い圧電定数を示すニオブ酸リチウムカリウムナトリウム膜を安定に再現良く得られる効果を期待できる。更に、スパッタリングターゲット材の密度も、上記状況に応じて変更させることによっても同様な効果が期待できる。
上述したように最適条件の範囲で基板上に成膜された、圧電体膜4の上部に上部電極層5を形成することによって、高い圧電定数を示す圧電体素子10を作製できる。また、この圧電体素子10を所定形状に成形し、電圧印加手段、電圧検出手段を設けることにより各種のアクチュエータやセンサ等の圧電体デバイスを作製することができる。
(圧電体デバイス)
図9に示す実施形態の圧電体素子10を所定形状に成型し、成型した圧電体膜素子の下部電極層3と上部電極層5との間に、電圧印加手段あるいは電圧検出手段を設けることにより、各種のアクチュエータあるいはセンサなどの圧電体デバイスを作製することができる。これらデバイスにおける下部電極層及び圧電体膜の結晶配向性を安定に制御することによって、圧電体素子や圧電体デバイスの圧電特性の向上や安定化を実現でき、高性能なマイクロデバイスを安価に提供することが可能になる。また、本発明の圧電体素子は、鉛を用いない圧電体膜を備えた圧電体素子であるため、本発明の圧電体素子を搭載することによって、環境負荷を低減させかつ高性能な小型のモータ、センサ、アクチュエータ等の小型システム装置、例えばMEMS(Micro Electro Mechanical System)等が実現できる。
図9は、他の実施形態に係る圧電体デバイスの概略構成を示す断面図である。この実施形態の圧電体デバイス30は、図1に示す実施形態の圧電体素子10を可変容量キャパシタに適用した場合を示す。この圧電体デバイス30は、デバイス基板31と、デバイス基板31上に形成された絶縁層32と、絶縁層32上に形成され、図1と同様の構造を有する圧電体素子10とを備える。デバイス基板31及び絶縁層32は、圧電体素子10の一方の端部を支持する支持部材として機能する。圧電体素子10は、基板1上に接着層2、下部電極層3、圧電体膜4及び上部電極層5が形成され、圧電体素子10のもう一方の端部(自由端部)は、基板1が延出されており、この基板1の延出部には、上部キャパシタ電極36が突出して設けられている。デバイス基板31上には、上部キャパシタ電極36の下に空隙33を介して下部キャパシタ電極34を形成し、下部キャパシタ電極34の表面にSiN等からなる絶縁層35を形成している。
そして、上部電極層5及び下部電極層3に、それぞれボンディングワイヤ38A、38Bを介して電圧を印加すると、圧電体素子10の先端が変位し、これに伴って上部キャパシタ電極36が上下方向に変位する。上部キャパシタ電極36の変位によって上部キャパシタ電極36と下部キャパシタ電極34との間のキャパシタが変化し、本実施形態の圧電膜デバイス30は可変キャパシタとして動作する。
上記実施形態の圧電体素子10の下部電極層3と上部電極層5との間に電圧印可手段(図示せず)を接続することで、圧電体デバイスとしてのアクチュエータが得られる。このアクチュエータの圧電体素子に電圧を印加して、圧電体素子を変形することによって各種部材を作動させることができる。アクチュエータとしては、例えば、インクジェットプリンタ、スキャナ、超音波発生装置などに用いることができる。
上記実施形態の圧電体素子10を所定の形状に成型し、下部電極層3と上部電極層5との間に電圧検知手段(図示せず)を接続することで、圧電体デバイスとしてのセンサを得ることができる。このセンサの圧電体素子が何らかの物理量の変化に伴って変形すると、その変形の変位量によって所定の電圧が発生するので、この電圧を電圧検知手段で検知することで各種物理量を測定することができる。センサとしては、例えば、ジャイロセンサ、超音波センサ、圧力センサ、速度・加速度センサなどが挙げられる。
次に、本発明の実施例を説明する。
図1に、圧電体素子10の概要を示す断面図を示す。本実施例においては、酸化膜を有するSi基板1上に接着層2を形成した上部に、下部電極層3とペロブスカイト構造のニオブ酸カリウムナトリウム(以下、KNNと記す)の圧電体膜4を形成した圧電体素子10を作製した。このとき、この圧電体膜4は、結晶系としては擬立方晶、正方晶、斜方晶、単斜晶、菱面体晶の結晶構造、あるいはそれら前記の少なくとも一つが共存した状態であるとともに、その少なくとも一部にABO3の結晶あるいは非晶質あるいは両者の混合した組成でも良い。ここで、AはLi、Na、K、Pb、La、Sr、Nd、Ba、及びBiの中から少なくとも1つの元素、BはZr、Ti、Mn、Mg、Nb、Sn、Sb、Ta及びInの中から選択される少なくとも1つの元素でも良く、Oは酸素である。
また下部電極層3として、Pt合金、Ir、Ruを含む合金であっても良い。その際、製造条件によって圧電体膜の結晶配向性の状態が変化し、各結晶軸に沿って配向した結晶子成分の存在比率が変化する。
始めに、Si基板1の表面に熱酸化膜を形成し、その上に下部電極層3を形成した。このとき、基板1としては、MgO基板、ZnO基板、SrTiO3基板、SrRuO3基板、ガラス基板、石英ガラス基板、GaAs基板、GaN基板、サファイア基板、Ge基板、ステンレス基板であっても良い。下部電極層3は接着層2として形成した厚さ2nm のTi膜とこのTi膜上に電極層として形成した厚さ100nmのPtあるいはAu薄膜またその積層や両者の合金薄膜からなる。この電極層の形成にはスパッタリング法を用いた。スパッタリング用ターゲットとして金属ターゲットを用い、成膜時のスパッタリング投入電力は100Wであり、スパッタリング用ガスには100% ArガスまたO2混合ガス、あるいはHeまたはNeまたはKrまたはN2など少なくとも一つ以上の不活性ガスが混合したガスを使用している。
また成膜時の基板温度を350℃とし、多結晶薄膜のPtやAuからなる薄膜を形成した。次に、この下部電極層3上に圧電体膜4としてKNN膜を形成した。KNN膜の成膜にも図2に示すスパッタリング法を用いて形成した。KNN膜の形成時には基板加熱を400〜500℃の範囲で行い、ArとO2の5:5の混合ガスまたはArガスまたはHeまたはNeまたはKrまたはN2など少なくとも一つ以上の不活性ガスが混合したガスによるプラズマでスパッタリング成膜を実施した。また、ターゲットには(NaxyLiz)NbO3(x=0.5、y=0.5、z=0)のセラミックターゲットを用いた。膜厚が3μmになるまで成膜を行った。また、成膜後においても酸素中や不活性ガス中あるいは両者の混合ガス、またあるいは大気中あるいは真空中で加熱処理を行った。
こうして成膜した圧電体膜4としてのKNN膜について、走査電子顕微鏡などで断面形状を観察すると、その組織は柱状構造で構成されており、一般的なX線回折装置で結晶構造を調べた結果、基板加熱を行って形成した実施例1のPt薄膜は、図3のX線回折パターン(2θ/θスキャン測定)に示すように、基板表面に垂直な向きに (111)面方位に配向した薄膜が形成されていることが判った。この(111)面方位に優先配向したPt膜上に、KNN膜を形成した結果、作製されたKNN膜は、図4に示す擬立方晶のペロブスカイト型の結晶構造を有する多結晶薄膜であることが判明した。
また、図3の広い回折角度範囲で測定したX線回折パターンからわかるように、001、002、003または100、200、300あるいは両者が混在した回折ピークのみを確認できることから、圧電体膜4としてのKNN膜が概ね(001)あるいは(100)あるいは両者が混在した状態で優先配向していた。本実施例の構造解析では、Bruker AXS社製の「D8 DISCOVER with Hi STAR(登録商標)」を用いた。
図5に各結晶軸に沿った配向のドメイン結晶が混在した状態の概念断面図を示す。図5(a)は、c軸配向ドメイン結晶成分がa軸配向ドメイン結晶成分より多い状態を表している。一方、図5(b)は、a軸配向ドメイン結晶成分がc軸配向ドメイン結晶成分より多い状態である。本実施例においては、両ドメイン結晶成分の混在状態にある面積はX線回折装置のX線照射域に対応している。本実施の形態におけるX線回折分析では100μmのX線ビーム径を用いて002または200回折を測定している。X線入射角度は約45°であるので、実際のドメイン結晶成分の評価面積は141μmとなる。
図6に実施例1の図4における圧電体膜4の002X線回折の測定結果を示している。二つのX線回折の重なりによって、一つの回折パターンを形作っていることがわかる。このとき横軸の回折角度における高角度側のスペクトルピークはa軸配向ドメイン結晶成分による回折に相当し、低角度側のスペクトルピークはc軸配向ドメイン結晶成分よる回折に相当する。ミラー指数表記では、それぞれ、002、200である。
図6(a)は、c軸配向ドメイン結晶成分がa軸配向ドメイン結晶成分より多い状態を表している。この図のX線反射スペクトルについて、個々の配向ドメイン成分として積分強度計算を行うことによってc軸配向とa軸配向のドメイン成分比を見積もることができる。実際の積分強度計算はGauss関数やLorentz関数及びそれらのコンボリューション関数であるPseudo Voight関数、Pearson関数、及びSplit Pseudo Voight関数等の分布関数を用いたスペクトルフィッティング解析で求めた。図6(a)の回折スペクトルから導いたa軸配向ドメイン結晶成分比は約33%、c軸配向ドメイン結晶成分比は約67%であることがわかった。この圧電体膜4の圧電定数d33は、印加電圧が2Vのとき53pm/Vであり、より高い電圧である30Vのとき、80.3pm/Vであった。このとき圧電定数の電圧依存性は、図8にその相対変化で表しているが、0.017であった。
一方、図6(b)にa軸配向ドメイン結晶成分がc軸配向ドメイン結晶成分より多い状態を示す。このとき、積分強度計算から求めたa軸配向ドメイン結晶成分比は約55%、c軸配向ドメイン結晶成分比は約45%であった。圧電定数d33は、印加電圧が2Vのとき42.7pm/Vであり、より高い電圧である30Vのとき、93.6pm/Vであった。このとき圧電定数の電圧依存性である相対変化は0.040であった(図8)。すなわち、a軸配向ドメイン結晶成分の増加は、圧電定数の電圧依存性は大きく、高電圧における圧電定数の向上が見られる。この場合、広い動作範囲が要求されるアクチュエータ用途に適している。
一方、c軸配向ドメイン結晶成分の増加は、低電圧での圧電定数の増加が期待される。微弱な信号、言い換えれば、微小な力によって高電界が得られるメリットから、感度の高いことが必要とされるセンサ用途に適している。
本実施例として、図7に低電圧(2V)及び高電圧(30V)印加時におけるc軸配向ドメイン結晶成分比あるいはa軸配向ドメイン結晶成分比に対する圧電定数の変化を示す。下横軸はc軸配向ドメイン結晶成分比、上横軸はa軸配向ドメイン結晶成分比、縦軸は圧電定数である。ここでは、例として30Vあるいは2Vで電圧を印加したときの圧電定数を示す。尚、圧電定数の単位は任意単位であるが、実際の圧電定数の具体的な例としては、電極面に垂直(厚み方向)な伸縮の変化量であるd33、あるいは電極面にそった方向の伸縮の変化量であるd31がある。本図に示すように、c軸配向ドメイン結晶成分比が増加、あるいはa軸配向ドメイン結晶成分比が減少するに従い、2V印加時の圧電定数が増加する傾向を示すことがわかる。
一方、より高い30Vの電圧を印加したときの圧電定数は、減少する傾向を示している。すなわち、c軸配向ドメイン結晶成分を増加するように制御して作製すれば、低電圧で高い圧電定数を示す圧電体膜を実現することができる。また、a軸配向ドメイン結晶成分を増加するように制御して作製すれば、高電圧で高い圧電定数を示す圧電体素子を実現することができる。
次に、圧電定数の電圧依存性を検討するために、2Vから30Vに渡る電圧における圧電定数の相対変化を調べた。図8に、その検討結果を示す。ここで本実施例では、圧電定数の相対変化量は、数1に示すように、2Vから30Vにわたる圧電定数変化Δdを電圧変化ΔVで割った圧電定数の電圧変化量を2Vの圧電定数d0で割った値で規格化して仮定している。
Figure 0005808262
図8に示すように、c軸配向ドメイン結晶成分比が増加、あるいはa軸配向ドメイン結晶成分比が減少するに従い、圧電定数の電圧変化量が小さくなることがわかる。つまり、c軸配向ドメイン結晶成分が増加するに従い、圧電定数の電圧依存性は小さく、電圧の増減よる圧電性の変動幅を抑制できることを示している。また、a軸配向ドメイン結晶成分が増加するに従い、圧電定数の電圧依存性は大きくなることがわかる。
図7で示すように、a軸配向ドメイン結晶成分の増加は、圧電変位量の増加を期待できるが、電圧に対する変動幅が大きい。印加電圧の大きさに応じて圧電変位量を大きく制御したいデバイスなどアクチュエータに適していると考えられる。
以上のように、基板上に少なくとも下部電極層、圧電体膜及び上部電極層を配した積層体である圧電体素子において、その圧電体膜が擬立方晶、正方晶、斜方晶、単斜晶、菱面体晶の結晶構造、擬立方晶あるいは正方晶あるいは斜方晶の結晶構造、あるいはそれら前記の少なくとも一つが共存した状態を有しており、それら結晶軸のうち2軸以下のある特定の軸に優先的に配向し、かつ前記配向している結晶軸の成分として、c軸配向ドメイン結晶成分とa軸配向ドメイン結晶成分のうち少なくとも一つ以上の軸配向ドメイン結晶成分が存在し、より好ましくは、圧電体膜の配向している結晶軸の成分として、c軸配向ドメイン結晶成分比とa軸配向ドメイン結晶成分比、それぞれにおいて、それらの合計を100%としたとき、c軸配向ドメイン結晶成分比が10%以上90%以下、且つ、a軸配向ドメイン結晶成分比が90%以下10%以上の範囲内にあるように結晶配向性を精密に制御することによって、圧電特性に優れ、且つ信頼性の高い圧電体素子が提供できる。また、圧電体素子の圧電体膜結晶軸のドメイン結晶成分比を自由かつ精緻に制御することによって、当該発明の圧電体素子を備えたデバイスは、要求性能に合致した特性を有する圧電体デバイスを提供できる。
1 … 基板
2 … 接着層
3 … 下部電極層
4 … 圧電体膜
5 … 上部電極層
10… 圧電体素子
30… 圧電体デバイス

Claims (11)

  1. 圧電体素子を備えたアクチュエータであって、
    前記圧電体素子は、
    基板上に少なくとも下部電極層、一般式(NaxyLiz)NbO3(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦0.2、x+y+z=1)で表される圧電体膜、及び上部電極層が配され、
    前記圧電体膜が、擬立方晶、正方晶、斜方晶、単斜晶、菱面体晶の結晶構造、あるいはそれら前記の少なくとも一つが共存した状態を有しており、それら結晶構造中の結晶軸のうち2軸のある特定の軸に優先的に配向しており、かつ前記配向している結晶軸の成分として、c軸配向ドメイン結晶成分とa軸配向ドメイン結晶成分ドメイン結晶成分が存在しており、(ただし、前記圧電体膜の熱膨張係数より、前記基板の熱膨張係数が大きいものを除く)、
    a軸配向ドメイン結晶成分がc軸配向ドメイン結晶成分より多いことを特徴とするアクチュエータ
  2. 前記圧電体膜の配向している結晶軸の成分として、c軸配向ドメイン結晶成分とa軸配向ドメイン結晶成分比において、それら両者の合計を100%としたとき、c軸配向ドメイン結晶成分比が10%以上90%以下、且つ、a軸配向ドメイン結晶成分比が90%以下10%以上の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ
  3. 前記圧電体膜が柱状構造の粒子で構成された集合組織を有していることを特徴とする請求項1または2に記載のアクチュエータ
  4. 前記圧電体膜がその少なくとも一部にABO3の結晶あるいは非晶質あるいは両者の混合した組成であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のアクチュエータ。ただし、AはLi、Na、K、Pb、La、Sr、Nd、Ba、及びBiの中から少なくとも1つの元素、BはZr、Ti、Mn、Mg、Nb、Sn、Sb、Ta及びInの中から選択される少なくとも1つの元素、Oは酸素を表す。
  5. 前記下部電極層は、PtもしくはPtを主成分とする合金、またはこれらPtを主成分とする電極層を含む積層構造の電極層であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のアクチュエータ
  6. 前記下部電極層として、Ru、Ir、Sn、Inまたは、これらの酸化物や圧電体膜中に含む元素との化合物の層を含む積層構造の電極層であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のアクチュエータ
  7. 前記上部電極層は、PtもしくはPtを主成分とする合金、またはこれらPtを主成分とする電極層を含む積層構造の電極層であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のアクチュエータ
  8. 前記上部電極層としてRu、Ir、Sn、Inまたは、これらの酸化物や圧電体膜中に含む元素との化合物の電極層を含む積層構造の電極層であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のアクチュエータ
  9. 前記下部電極層として、その結晶配向性において、基板表面に対して垂直方向に優先配向した単層あるいは積層構造の電極層であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のアクチュエータ
  10. 前記基板はSi、MgO、ZnO、SrTiO3、SrRuO3、ガラス、石英ガラス、GaAs、GaN、サファイア、Ge、ステンレスの結晶もしくは非晶質、あるいはそれらの複合体であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のアクチュエータ
  11. 圧電体素子を備えたセンサであって、
    前記圧電体素子は、
    基板上に少なくとも下部電極層、一般式(NaxyLiz)NbO3(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦0.2、x+y+z=1)で表される圧電体膜、及び上部電極層が配され、
    前記圧電体膜が、擬立方晶、正方晶、斜方晶、単斜晶、菱面体晶の結晶構造、あるいはそれら前記の少なくとも一つが共存した状態を有しており、それら結晶構造中の結晶軸のうち2軸のある特定の軸に優先的に配向しており、かつ前記配向している結晶軸の成分として、c軸配向ドメイン結晶成分とa軸配向ドメイン結晶成分ドメイン結晶成分が存在しており、(ただし、前記基板の熱膨張係数より、前記圧電体膜の熱膨張係数が大きいものを除く)、
    c軸配向ドメイン結晶成分がa軸配向ドメイン結晶成分より多いことを特徴とするセンサ
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