JP5805080B2 - ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物 - Google Patents

ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物 Download PDF

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Description

本発明は、耐トラッキング性、難燃性、及び機械的性質に優れ、吸湿性の低いポリブチレンテレフタレート樹脂組成物に関する。
ポリブチレンテレフタレート樹脂は、優れた機械的特性、電気的特性、耐熱性、耐候性、耐水性、耐薬品性及び耐溶剤性を有するため、エンジニアリングプラスチックとして、自動車部品、電気・電子部品等の種々の用途に広く利用されている。
そして、自動車部品、電気・電子部品等の用途においては、一般に難燃性、耐トラッキング性が求められており、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物について、アンダーライターズ・ラボラトリーズのUL−94規格の難燃性や比較トラッキング指数(略称CTI)等の耐トラッキング性の改良について多くの検討が報告されている。
難燃性及び耐トラッキング性が改良されたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の具体例としては、例えば、ポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対して約30質量部以上のポリアミド樹脂を配合し、さらに、有機臭素化合物(テトラブロモビスフェノールAタイプエポキシ樹脂)と難燃助剤(三酸化アンチモン)とを組み合わせて配合したポリブチレンテレフタレート樹脂組成物が開示されている(特許文献1)。
特開平09−059497号公報
特許文献1に記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、難燃剤を含むポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の耐トラッキング性を改良するために、多量のポリアミド樹脂が配合されているが、ポリアミド樹脂を多量に含むために、ポリブチレンテレフタレート樹脂と比較して引張強さや曲げ強さ等の機械的強度が低下する傾向がある点で問題がある。
また、特許文献1に記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、難燃性及び耐トラッキング性は優れるものの、吸湿しやすいポリアミド樹脂を多量に含むために、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物が吸湿しやすくなり、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の耐加水分解性が損なわれる点で問題がある。
機械的強度の低下や吸湿性を考慮し、ポリアミド樹脂の使用量を低減することも考えられるが、この場合、十分な耐トラッキング性の改良効果が得られない。このように、ポリアミド樹脂の添加による耐トラッキング性の向上と、機械的強度の低下及び吸湿性の抑制とは背反するため、耐トラッキング性及び機械的強度に優れ、吸湿性の低いポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を得ることは非常に困難である。
さらに、特許文献1に記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、難燃剤として有機臭素化合物であるテトラブロモビスフェノールAタイプのエポキシ樹脂を用いているが、近年、廃棄時の燃焼処理の際のダイオキシンの生成の可能性を考慮して、種々の樹脂組成物においてノンハロゲン化が要求されている。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、耐トラッキング性、機械的強度、及び低吸湿性に優れ、且つ、ハロゲンを含まない難燃剤により難燃化されたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、ポリブチレンテレフタレート樹脂に、ポリアミド樹脂、有機リン系難燃剤、及び含窒素難燃助剤を配合し、ポリアミド樹脂の含有量をポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対して1質量部以上15質量部以下とすることにより、耐トラッキング性、機械的強度、及び低吸湿性に優れ、且つ、ハロゲンを含まない難燃剤により難燃化されたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
(1) (A)ポリブチレンテレフタレート樹脂、(B)ポリアミド樹脂、(C)有機リン系難燃剤、及び、(D)含窒素難燃助剤を含み、(B)ポリアミド樹脂の含有量が(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対して1質量部以上15質量部以下であるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
(2) 前記(B)ポリアミド樹脂の含有量が前記(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物100質量部に対して1質量部以上10質量部未満である、(1)記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
(3) 前記(B)ポリアミド樹脂が、ナイロン6、ナイロン11、及びナイロン12からなる群より選択される1種以上のものである、(1)又は(2)記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
(4) 前記(C)有機リン系難燃剤が、ホスフィン酸塩、及び/又は、ジホスフィン酸塩である、(1)から(3)いずれか記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
(5) 前記(D)含窒素難燃助剤が、トリアジン系化合物とシアヌール酸もしくはイソシアヌール酸との塩、及び/又は、アミノ基を含有する窒素化合物とポリリン酸との複塩である、(1)から(4)いずれか記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
(6) さらに、(E)リン系安定剤を含む、(1)から(5)いずれか記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
(7) 前記(E)リン系安定剤が、リン酸エステル化合物、亜リン酸エステル化合物、ホスホン酸エステル化合物、及びリン酸金属塩化合物からなる群より選択される1種以上のものである、(6)記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
(8) さらに、(F)充填材を含む、(1)から(7)いずれか記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
(9) IEC112第3版に準拠して、0.1%塩化アンモニウム水溶液及び白金電極を用いて測定される比較トラッキング指数(CTI)が、600V以上である、(1)から(8)いずれか記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
(10) (1)から(9)いずれか記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を成形してなる、電気自動車部品用成形品。
(11) (1)から(9)いずれか記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を成形してなる、電気自動車用部品を収納するケース。
本発明によれば、耐トラッキング性、機械的強度、及び低吸湿性に優れ、且つ、ハロゲンを含まない難燃剤により難燃化されたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物が提供される。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の要旨を限定するものではない。
以下、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂、(B)ポリアミド樹脂、(C)有機リン系難燃剤、(D)含窒素難燃助剤、(E)リン系安定剤、(F)充填材、(G)その他の成分、及びポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の製造方法について順に説明する。
[(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂]
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物において用いる(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂は、少なくともテレフタル酸又はそのエステル形成性誘導体(C1−6のアルキルエステルや酸ハロゲン化物等)を含むジカルボン酸成分と、少なくとも炭素原子数4のアルキレングリコール(1,4−ブタンジオール)又はそのエステル形成性誘導体を含むグリコール成分とを重縮合して得られるポリブチレンテレフタレート系樹脂である。ポリブチレンテレフタレート樹脂はホモポリブチレンテレフタレート樹脂に限らず、ブチレンテレフタレート単位を60モル%以上(特に75モル%以上95モル%以下)含有する共重合体であってもよい。
本発明において用いる(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂の末端カルボキシル基量は、本発明の目的を阻害しない限り特に制限されない。本発明において用いるポリブチレンテレフタレート樹脂の末端カルボキシル基量は、30meq/kg以下が好ましく、25meq以下がより好ましい。かかる範囲の末端カルボキシル基量のポリブチレンテレフタレート樹脂を用いる場合には、得られるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物が特に湿熱環境下での加水分解による強度低下をより受けにくくなる。
また、本発明において用いる(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂の固有粘度は本発明の目的を阻害しない範囲で特に制限されない。(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂の固有粘度(IV)は0.60dL/g以上1.2dL/g以下であるのが好ましい。さらに好ましくは0.65dL/g以上0.9dL/g以下である。かかる範囲の固有粘度のポリブチレンテレフタレート樹脂を用いる場合には、得られるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物が特に成形性に優れたものとなる。また、異なる固有粘度を有するポリブチレンテレフタレート樹脂をブレンドして、固有粘度を調整することもできる。例えば、固有粘度1.0dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂と固有粘度0.7dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂とをブレンドすることにより、固有粘度0.9dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂を調製することができる。(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂の固有粘度(IV)は、例えば、o−クロロフェノール中で温度35℃の条件で測定することができる。
本発明において用いる(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂において、テレフタル酸及びそのエステル形成性誘導体以外のジカルボン酸成分(コモノマー成分)としては、例えば、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル等のC8−14の芳香族ジカルボン酸;コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等のC4−16のアルキルジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸等のC5−10のシクロアルキルジカルボン酸;これらのジカルボン酸成分のエステル形成性誘導体(C1−6のアルキルエステル誘導体や酸ハロゲン化物等)が挙げられる。これらのジカルボン酸成分は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
これらのジカルボン酸成分の中では、イソフタル酸等のC8−12の芳香族ジカルボン酸、及び、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等のC6−12のアルキルジカルボン酸がより好ましい。
本発明において用いるポリブチレンテレフタレート樹脂において、1,4−ブタンジオール以外のグリコール成分(コモノマー成分)としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−オクタンジオール等のC2−10のアルキレングリコール;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等のポリオキシアルキレングリコール;シクロヘキサンジメタノール、水素化ビスフェノールA等の脂環式ジオール;ビスフェノールA、4,4’−ジヒドロキシビフェニル等の芳香族ジオール;ビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加体、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド3モル付加体等の、ビスフェノールAのC2−4のアルキレンオキサイド付加体;又はこれらのグリコールのエステル形成性誘導体(アセチル化物等)が挙げられる。これらのグリコール成分は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
これらのグリコール成分の中では、エチレングリコール、トリメチレングリコール等のC2−6のアルキレングリコール、ジエチレングリコール等のポリオキシアルキレングリコール、又は、シクロヘキサンジメタノール等の脂環式ジオール等がより好ましい。
以上説明したコモノマー成分を共重合したポリブチレンテレフタレート共重合体は、いずれも(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂として好適に使用できる。また、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂として、ホモポリブチレンテレフタレート重合体とポリブチレンテレフタレート共重合体とを組み合わせて使用してもよい。
[(B)ポリアミド樹脂]
本発明において用いる(B)ポリアミド樹脂は、ラクタム、アミノカルボン酸、あるいはジアミンとジカルボン酸等のモノマーを用い、常法により重合することによって製造することができる。
ラクタムの例としては、ε−カプロラクタム、ω−ウンデシルラクタム、ω−ラウロラクタム等が挙げられる。アミノカルボン酸の例としては6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、p−アミノメチル安息香酸等が挙げられる。ジアミンの例としてはテトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン等が挙げられる。ジカルボン酸の例としてはアジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、2−クロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、5−メチルイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ジグリコール酸等が挙げられる。
本発明において用いることができる(B)ポリアミド樹脂の具体例としては、脂肪族ポリアミド(ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612等)、少なくともジアミン成分が脂肪族化合物であるポリアミド(ナイロン6T、ナイロン6T共重合体、ナイロン9T等)、又は半芳香族(共重合)ポリアミド(ナイロンMXD6、ナイロン6T/6、ナイロン6T/66、ナイロン6T/12、ナイロン6I/6、ナイロン6I/66、ナイロン6T/6I、ナイロン6T/6I/6、ナイロン6T/6I/66、ナイロン6T/MST等)等が挙げられる。これらの(B)ポリアミド樹脂は2種以上を組み合わせて使用できる。
これらの(B)ポリアミド樹脂の中では、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン66、ナイロン610、及びナイロン612からなる群より選択される1種以上を用いるのが好ましく、ナイロン6、ナイロン11、及びナイロン12からなる群より選択される1種以上を用いるのがより好ましい。これらの(B)ポリアミド樹脂を(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂とともに溶融混練した場合には、本発明のポリブチレンテレフタレートに含まれる各成分が均一に分散され、良好な性質のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を得やすいからである。これらの(B)ポリアミド樹脂の中では、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂と融点が非常に近く、且つ、安価で入手しやすいこと等からナイロン6を用いるのが特に好ましい。
本発明において用いる(B)ポリアミド樹脂の形状は特に限定されず、ペレット状、フレーク状、粉末状の種々の形状のものを用いることができる。(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂に(B)ポリアミド樹脂、(C)有機リン系難燃剤、及び(D)を配合する際の作業性に優れる点でペレット状のポリアミドを用いるのが好ましい。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物における(B)ポリアミド樹脂の使用量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対し、1質量部以上15質量部以下が好ましく、1質量部以上10質量部未満がより好ましい。(B)ポリアミド樹脂の使用量が多すぎる場合には、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物が吸湿しやすくなり、機械的性質が低下する傾向があり、使用量が少なすぎる場合には十分な耐トラッキング性の改良効果を得にくい。
[(C)有機リン系難燃剤]
本発明において使用される(C)有機リン系難燃剤としては、良好な難燃効果が得られ、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、公知の種々の有機リン系難燃剤を使用することができる。本発明において好適に使用される(C)有機リン系難燃剤の例としては、ホスフィン酸塩、ジホスフィン酸塩、リン酸エステル化合物、及びホスファゼン化合物(ホスホニトリル化合物)等が挙げられる。これらの(C)有機リン系難燃剤は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの(C)有機リン系難燃剤の中では、難燃剤の添加に起因する耐トラッキング性の低下を少量のポリアミド樹脂の配合により防ぐことができる点で、ホスフィン酸塩、及び/又は、ジホスフィン酸塩を用いるのが好ましい。
本発明において(C)有機リン系難燃剤として利用するホスフィン酸塩としては下記の一般式(1)で表される化合物が好ましく、ジホスフィン酸塩としては式(2)で表される化合物が好ましい。
Figure 0005805080
上記一般式(1)、(2)中、R、Rは、フェニル基、水素、1個のヒドロキシル基を含有してよい直鎖又は分枝鎖のC1−6−アルキル基である。R、Rはともにエチル基であることが好ましい。
また、Rは、直鎖又は分枝鎖のC1−10−アルキレン基、アリーレン基、アルキルアリーレン基又はアリールアルキレン基である。
また、Mは、アルカリ土類金属、アルカリ金属、Zn、Al、Fe、ホウ素である。これらの中でもAlが好ましい。
mは、1から3の整数であり、nは、1又は3の整数であり、且つ、xは、1又は2である。
本発明において好適に使用できるホスフィン酸塩の具体例としては、ジメチルホスフィン酸カルシウム、ジメチルホスフィン酸マグネシウム、ジメチルホスフィン酸アルミニウム、ジメチルホスフィン酸亜鉛、エチルメチルホスフィン酸カルシウム、エチルメチルホスフィン酸マグネシウム、エチルメチルホスフィン酸アルミニウム、エチルメチルホスフィン酸亜鉛、ジエチルホスフィン酸カルシウム、ジエチルホスフィン酸マグネシウム、ジエチルホスフィン酸アルミニウム、ジエチルホスフィン酸亜鉛、メチル−n−プロピルホスフィン酸カルシウム、メチル−n−プロピルホスフィン酸マグネシウム、メチル−n−プロピルホスフィン酸アルミニウム、メチル−n−プロピルホスフィン酸亜鉛等が挙げられる。
本発明において好適に使用できるジホスフィン酸塩の具体例としては、メタンジ(メチルホスフィン酸)カルシウム、メタンジ(メチルホスフィン酸)マグネシウム、メタンジ(メチルホスフィン酸)アルミニウム、メタンジ(メチルホスフィン酸)亜鉛、ベンゼン−1,4−(ジメチルホスフィン酸)カルシウム、ベンゼン−1,4−(ジメチルホスフィン酸)マグネシウム等が挙げられる。
上記のホスフィン酸塩、及び/又は、ジホスフィン酸塩の中でも特にジエチルホスフィン酸アルミニウムの使用が好ましい。
また、本発明において好適に使用できるリン酸エステル化合物の具体例としては、脂肪族リン酸エステル[リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリプロピル、リン酸トリイソプロピル、リン酸トリブチル、リン酸トリイソブチル、リン酸ペンタエリスリトール(例えば、Great Lakes Chemical社のNH−1197、特開2001−106889号公報に記載のビシクロリン酸エステル等)等のリン酸トリC1−10アルキルエステル;前記リン酸トリエステルに対応するリン酸ジC1−10アルキルエステル及びリン酸モノC1−10アルキルエステル等]、芳香族リン酸エステル[リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、リン酸トリキシリル、リン酸ジフェニルクレジル、リン酸トリ(イソプロピルフェニル)等のリン酸トリC6−20アリールエステル等]、脂肪族−芳香族リン酸エステル[リン酸メチルジフェニル、リン酸フェニルジエチル、スピロ環状芳香族リン酸エステル(米国特許第3090799号明細書、特開平5−92986号公報記載のジフェニルペンタエリスリトールジホスフェート、ジクレジルペンタエリスリトールジホスフェート、ジキシリルペンタエリスリトールジホスフェート等)等]等が挙げられる。
本発明において好適に使用できるホスファゼン化合物(ホスホニトリル化合物)の具体例としては、フェノキシホスファゼン、トリルオキシホスファゼン、キシリルオキシホスファゼン、フェノキシトリルオキシホスファゼン、フェノキシキシリルホスファゼン等の環状及び/又は鎖状のホスファゼン化合物、それらの架橋ホスファゼン化合物(例えば、ビスフェノール類残基で架橋されたフェノキシホスファゼン等)、及び国際公開第99/19383号パンフレット、国際公開第00/9518号パンフレット、国際公開第02/98886号パンフレット及び国際公開第04/24844号パンフレットに記載のホスファゼン化合物等が挙げられる。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物における(C)有機リン系難燃剤の使用量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対し、5質量部以上100質量部以上が好ましく、10質量部以上80質量部以下がより好ましく、15質量部以上60質量部以下が特に好ましい。難燃剤の使用量が多すぎる場合には、機械的特性が低下する場合があり、使用量が少なすぎる場合には良好な難燃性が得られない場合がある。
[(D)含窒素難燃助剤]
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、(C)有機リン系難燃剤とともに(D)含窒素難燃助剤を含有する。本発明において使用される含窒素難燃助剤としては、良好な難燃効果が得られ、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、難燃助剤として使用される公知の種々の含窒素化合物を使用することができる。本発明において好適に使用される(D)含窒素難燃助剤の例としては、トリアジン系化合物とシアヌール酸もしくはイソシアヌール酸との塩、アミノ基を含有する窒素化合物とポリリン酸との複塩及びトリアジン系化合物と硫酸との複塩等が挙げられる。これらの(D)含窒素難燃助剤は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明において用いる(D)含窒素難燃助剤としては、(C)有機リン系難燃剤と組み合わせた場合の難燃効果に優れることから、トリアジン系化合物とシアヌール酸もしくはイソシアヌール酸との塩、及び/又は、アミノ基を含有する窒素化合物とポリリン酸との複塩がより好ましい。
上記トリアジン系化合物とシアヌール酸又はイソシアヌール酸との塩としては、下記一般式(3)で表されるトリアジン系化合物とシアヌール酸又はイソシアヌール酸との塩が好ましいものとして例示される。
Figure 0005805080
式中、R、Rは水素原子、アミノ基、アリール基、又は炭素数1から3のオキシアルキル基であり、R、Rは同一でもまた異なっていてもよい。
本発明において用いる(D)含窒素難燃助剤としては、上記一般式(3)で表されるトリアジン系化合物とシアヌール酸又はイソシアヌール酸との塩の中でも特にメラミンシアヌレートの使用が特に好ましい。
また、アミノ基を含有する窒素化合物とポリリン酸との複塩に含まれるアミノ基を含有する窒素化合物には、少なくとも1つのアミノ基と、少なくとも1つの窒素原子を環のヘテロ原子として有するヘテロ環状化合物が含まれ、ヘテロ環は、窒素以外にイオウ、酸素等の他のヘテロ原子を有していてもよい。このような窒素含有ヘテロ環には、イミダゾール、チアジアゾール、チアジアゾリン、フラザン、トリアゾール、チアジアジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、プリン等の複数の窒素原子を環の構成原子として有する5又は6員不飽和窒素含有ヘテロ環等が含まれる。このような窒素含有環のうち、複数の窒素原子を環の構成原子として有する5又は6員不飽和窒素含有環が好ましく、特に、トリアゾール及びトリアジンが好ましい。そして、アミノ基を含有する窒素化合物とポリリン酸との複塩の中では、ポリリン酸メラム、メレム、メラミンが好ましい。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物における(D)含窒素難燃助剤の使用量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対し、1質量部以上50質量部以下が好ましく、1質量部以上30質量部以下がより好ましく、1質量部以上20質量部以下が特に好ましい。かかる範囲の量で(D)含窒素難燃助剤を(C)有機リン系難燃剤とともに用いることにより、本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物が難燃性に優れたものとなる。
[(E)リン系安定剤]
本発明において、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の熱安定性向上、及びポリブチレンテレフタレート樹脂とポリアミド樹脂とのエステル交換抑制の目的でポリブチレンテレフタレート樹脂に、さらに(E)リン系安定剤を配合するのが好ましい。
本発明において用いる(E)リン系安定剤は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、高分子材料用の安定剤として使用される公知の種々のリン含有化合物を使用することができる。本発明において好適に使用される(E)リン系安定剤の例としては、リン酸エステル化合物、亜リン酸エステル化合物、ホスホン酸エステル化合物、及びリン酸金属塩化合物等が挙げられる。これらの(E)リン系安定剤は2種以上を組み合わせて用いることができる。
リン酸エステル化合物の具体例としては、トリブチルホスフェ−ト、トリエチルホスフェート、トリメチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、ジフェニルモノオキソキセニルホスフェート、ジブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート、及びジイソプロピルホスフェートを例示することができる。
亜リン酸エステルの具体例としては、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリオクチルホスファイト、トリオクダデシルホスファイト、ジデシルモノフェニルホスファイト、ジオクチルモノフェニルホスファイト、ジイソプロピルモノフェニルホスファイト、モノブチルジフェニルホスファイト、モノデシルジフェニルホスファイト、モノオクチルジフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリト−ルジホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリト−ルジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリト−ルジホスファイト、及びジステアリルペンタエリスリト−ルジホスファイトを例示することができる。
ホスホン酸エステルの具体例としては、テトラキス(2,4−ジ−iso−プロピルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−n−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,3’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−3,3’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−iso−プロピルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−n−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,3’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−3,3’−ビフェニレンジホスホナイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−ビフェニルホスホナイト、ベンゼンホスホン酸ジメチル、ベンゼンホスホン酸ジエチル、及びベンゼンホスホン酸ジプロピルを例示することができる。
リン酸金属塩化合物としては、リン酸とアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属との塩、具体的には第一リン酸カルシウム、第一リン酸ナトリウム、ならびにそれら水和物を用いることができる。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物における(E)リン系安定剤の使用量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対し、0.1質量部以上5質量部以下が好ましく、0.1質量部以上3質量部以下がより好ましく、0.1質量部以上2質量部以下が特に好ましい。かかる範囲の量で(E)リン系安定剤をポリブチレンテレフタレート樹脂組成物に配合することにより、本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物が熱安定性及びエステル交換抑制に優れたものとなる。
[(F)充填材]
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、機械的性質の改良の目的等で、(F)充填材を含むものがより好ましい。本発明において用いる(F)充填材の種類は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来から高分子材料の充填材として使用される種々の充填材を使用することができ、無機充填材及び有機充填材のいずれも使用できる。また、本発明で用いる(F)充填材の形状は、本発明の目的を阻害しない範囲で限定されず、繊維状充填材、粉粒状充填材、及び板状充填材のいずれも好適に使用できる。
繊維状充填材として、例えば、ガラス繊維、アスベスト繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化珪素繊維、硼素繊維、チタン酸カリウム繊維、さらにステンレス、アルミニウム、チタン、銅、真鍮等の金属の繊維状物等の無機質繊維状物質が挙げられる。
粉粒状充填材としては、カーボンブラック、黒鉛、シリカ、石英粉末、ガラスビーズ、ミルドガラスファイバー、ガラスバルーン、ガラス粉、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、カオリン、タルク、クレー、珪藻土、ウォラストナイトの如き珪酸塩、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、三酸化アンチモン、アルミナの如き金属の酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムの如き金属の炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムの如き金属の硫酸塩、その他フェライト、炭化珪素、窒化珪素、窒化硼素、各種金属粉末等が挙げられる。
また、板状充填材としては、マイカ、ガラスフレーク、各種の金属箔等が挙げられる。本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物に含まれる(F)充填材としては、上記の従来公知の充填材の中でも特にガラス繊維が好ましい。
これらの(F)充填剤の中では、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の物性とコストのバランスに優れることからガラス繊維を用いるのが特に好ましい。
ガラス繊維としては、公知のガラス繊維がいずれも好ましく用いられ、ガラス繊維径や、円筒、繭形断面、長円断面等の形状、あるいはチョップドストランドやロービング等の製造に用いる際の長さやガラスカットの方法にはよらない。本発明では、ガラスの種類にも限定されないが、品質上、Eガラスや、組成中にジルコニウム元素を含む耐腐食ガラスが好ましく用いられる。
また、(F)充填材と、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂と(B)ポリアミド樹脂とからなる樹脂マトリックスとの界面特性を向上させる目的で、シラン化合物やエポキシ化合物等の有機処理剤で表面処理された充填材が好ましく用いられる。かかる充填材に用いられるシラン化合物やエポキシ化合物としては公知のものをいずれも好ましく用いることができ、本発明で(F)充填材の表面処理に用いられるシラン化合物、エポキシ化合物の種類には依存しない。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物が(F)充填材を含む場合の(F)充填材の含有量は、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂と(B)ポリアミド樹脂との合計量100質量部に対して200質量部以下であることが好ましい。(F)充填材の含有量が200質量部以下であれば成形時の流動性が優れるという理由で好ましい。(F)充填材のより好ましい含有量は、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂と(B)ポリアミノド樹脂との合計量100質量部に対して150質量部以下である。
[その他の成分]
成形品の用途によっては、UL規格94の難燃区分「V−0」であることを要求される場合がある。その場合には、本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物にフッ素系樹脂等の滴下防止剤を難燃剤とともに用いることが好ましい。
滴下防止剤として好適なフッ素系樹脂としては、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル等のフッ素含有モノマーの単独又は共重合体や、前記フッ素含有モノマーとエチレン、プロピレン、(メタ)アクリレート等の共重合性モノマーとの共重合体が挙げられる。これらのフッ素系樹脂は1種又は2種以上を混合して使用できる。
このようなフッ素系樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド等の単独重合体や、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体等の共重合体が例示される。
フッ素系樹脂の添加量は、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対して10質量部以下が好ましく、0.1質量部以上5質量部以下がより好ましく、0.2質量部以上1.5質量部以上がさらに好ましい。
また、本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は熱水や水蒸気により加水分解を引き起こし樹脂劣化する場合がある。そのため、反応性安定剤を添加してもよい。反応性安定剤により耐湿熱性、耐久性等を向上し加水分解によるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の劣化が抑えられる。
反応性安定剤としては、例えば、環状エーテル基、酸無水物基、イソシアネート基、オキサゾリン基(環)、オキサジン基(環)、エポキシ基、カルボジイミド基を有する化合物等から選択された少なくとも1種の官能基を有する化合物が挙げられる。なかでもポリエステル樹脂との反応性、取扱の容易さ、入手の容易さからエポキシ基を有する化合物(エポキシ化合物)、カルボジイミド基を有する化合物(カルボジイミド化合物)が好ましく用いられる。
エポキシ化合物としては、例えば、ビニルシクロヘキセンジオキシド等の脂環式化合物、パーサティック酸グリシジルエステル等のグリシジルエステル化合物、グリシジルエーテル化合物(ハイドロキノンジグリシジルエーテル、ビフェノールジグリシジルエーテル、ビスフェノール−Aジグリシジルエーテル等)、グリシジルアミン化合物、エポキシ基含有ビニル共重合体(例えば、エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化ジエン系モノマースチレン共重合体等)、トリグリシジルイソシアヌレート、エポキシ変性(ポリ)オルガノシロキサン等が挙げられる。
カルボジイミド化合物としては、例えば、ポリ(フェニルカルボジイミド)、ポリ(ナフチルカルボジイミド)等のポリアリールカルボジイミド、ポリ(2−メチルジフェニルカルボジイミド)、ポリ(2,6−ジエチルジフェニルカルボジイミド)、ポリ(2,6−ジイソプロピルジフェニルカルボジイミド)、ポリ(2,4,6−トリイソプロピルジフェニルカルボジイミド)、ポリ(2,4,6−トリt−ブチルジフェニルカルボジイミド)等のポリアルキルアリールカルボジイミド、ポリ[4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルフェニル)カルボジイミド]、ポリ[4,4’−メチレンビス(2−エチル−6−メチルフェニル)カルボジイミド]、ポリ[4,4’−メチレンビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド]、ポリ[4,4’−メチレンビス(2−エチル−6−メチルシクロヘキシルフェニル)カルボジイミド]等のポリ[アルキレンビス(アルキル又はシクロアルキルアリール)カルボジイミド]等が挙げられる。
エポキシ化合物やカルボジイミド化合物は、単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
また、反応性安定剤は、樹脂をマトリックスとするマスターバッチとして配合することも可能であり、マスターバッチを使用することが実際の取り扱いの面から容易なこともある。ポリブチレンテレフタレート樹脂、及びポリエチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル樹脂をマトリックスとするマスターバッチが好適に用いられるが、他の樹脂によりマスターバッチとして調製されたものを使用してもかまわない。ポリエステル樹脂によるマスターバッチの場合、所定の配合量の範囲内になるように調整すればよい。マスターバッチは溶融混練時に予め投入し、均一ペレットとしてもよい。また、反応性安定剤以外の成分を予め溶融混練等により均一ペレットとしておき、反応性安定剤のマスターバッチペレットを成形時にドライブレンドしたペレットブレンド品を成形に用いてもよい。
ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物が反応性安定剤を含む場合の反応性安定剤の含有量は、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部であることが好ましい。反応性安定剤の含有量が0.1質量部以上であれば耐加水分解性に優れ電気特性が安定するという理由で好ましく、10質量部以下であれば成形時の流動性に優れるという理由で好ましい。より好ましい反応性安定剤の含有量は、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対して0.5〜8質量部である。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物はさらにその目的に応じて、酸化防止剤、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、染料、顔料、潤滑剤、可塑剤、離型剤、結晶化促進剤、結晶核剤等の種々の添加剤を含んでいてもよい。
[ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の製造方法]
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、従来、熱可塑性樹脂組成物の製造方法として知られる種々の方法によって製造することができる。本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の製造方法として好適な方法としては、例えば、1軸又は2軸押出機等の溶融混練装置を用いて、各成分を溶融混練して押出しペレットとする方法が挙げられる。
本発明におけるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、従来公知の方法により成形される。従来公知の成形方法としては、例えば、射出成形、射出圧縮成形、ガスアシスト法射出成形、押出成形、多層押出成形、回転成形、熱プレス成形、ブロー成形、発泡成形等を挙げることができる。
以上説明した(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂、(B)ポリアミド樹脂、(C)有機リン系難燃剤、及び(D)含窒素難燃助剤に、所望により(E)リン系安定剤、(F)充填材やその他の成分を組み合わせて調製される本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、耐トラッキング性、機械的強度、及び低吸湿性に優れ、且つ、ハロゲンを含まない難燃剤により難燃化されたものである。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、前述の通り、難燃性に優れるものであって、厚さ0.75mmの試験片を用いてアンダーライターズ・ラボラトリーズのUL−94規格垂直燃焼試験により測定される難燃性評価でV−0を示す。
また、本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、IEC112第3版に準拠して、0.1%塩化アンモニウム水溶液及び白金電極を用いて測定される比較トラッキング指数(CTI)が、600V以上である。
このため、本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、難燃性及び耐トラッキング性が要求される用途に好適に使用され、例えば、電気又は電子部品(コイルボビン、コネクター、リレー、ディスクドライブシャーシ、トランス、電磁開閉器、スイッチ部品、コンセント部品、ソケット、プラグ、コンデンサー、各種ケース類、抵抗器、金属端子又は導線が組み込まれる箇所に使用される部品等)、家電機器部品[例えば、一般家庭用電化製品のハウジング、コンピューター又はその周辺機器に関連する部品、照明部品、電話又はファクシミリ機器関連部品、エアコン部品、家庭用視聴覚機器(テレビ、デジタルバーサタイルディスクプレーヤー、ビデオデッキ等)用の部品等]、オフィスオートメーション(OA)機器部品(コンピューター関連部品、音響部品、照明部品、電信又は電話機器関連部品、ファクシミリ用部品、複写機用部品、空調部品、光学機器用部品等)、機械機構部品(各種ギヤー、各種軸受、モーター部品等)及び自動車部品(自動車点火装置部品、自動車用コネクター、及び各種自動車用電装部品等)等に好ましく使用される。
さらに、本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、優れた難燃性、及び優れた耐トラッキング性を有するので、近年注目されている電気自動車に用いられる部品の材料として特に好ましく用いられる。
また、本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は電気自動車用部品を収納するケースにも好ましく用いられる。本発明において、ケースに収納される電気自動車用部品は、特に限定されず、パワーモジュール、昇圧型DC/DCコンバータ、降圧型DC/DCコンバータ、コンデンサー、インシュレーター、モーター端子台、バッテリー、電動コンプレッサー、バッテリー電流センサー、及びジャンクションブロック等が挙げられる。本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、これらの電気自動車部品を収納するケースの材料として好適に使用される。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
<実施例1から3、参考例1から3、及び比較例1から4>
実施例、参考例、及び比較例において、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の成分として、以下の材料を用いた。
〔(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂〕
A1:固有粘度0.69のポリブチレンテレフタレート樹脂(ウィンテックポリマー株式会社製)
A2:固有粘度0.875のポリブチレンテレフタレート樹脂(ウィンテックポリマー株式会社製)
〔(B)ポリアミド樹脂〕
B1:ナイロン6(宇部興産株式会社製、UBEナイロン(登録商標)1015B)
B2:ナイロン12(ダイセルエボニック株式会社製、ダイアミド(登録商標)X4442)
B3:ナイロン11(アルケマ株式会社製、リルサン(登録商標)BMNO)
〔(C)有機リン系難燃剤〕
C1:アルミニウムトリジエチルホスフィネート(クラリアントジャパン株式会社製、EXOLIT(登録商標)OP1240)
〔(D)含窒素難燃助剤〕
D1:メラミンシアヌレート(ビーエーエスエフジャパン株式会社製、MELAPUR(登録商標)MC50)
〔(E)リン系安定剤〕
E1:リン酸二水素ナトリウム二水和物(米山化学工業株式会社製、リン酸一ナトリウム)
〔(F)充填材〕
F1:ガラス繊維(日東紡績株式会社製、CSF3PE−941、断面円形状)
〔(G)その他の成分〕
G1:ポリテトラフルオロエチレン(三菱レイヨン株式会社製、メタブレン(登録商標)A−3800)
表1に示す成分を、表1に示す含量(質量部)の比率でドライブレンドし、2軸押出機((株)日本製鋼所製TEX−30)を用いて、シリンダー温度260℃、吐出量15kg/hr、スクリュー回転数150rpmの条件で溶融混練してポリブチレンテレフタレート樹脂組成物のペレットを作成した。得られたペレットを用いて試験片を作製し、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の、引張強さ、引張り破壊ひずみ、曲げ強さ、曲げ弾性率、シャルピー衝撃強さ、耐トラッキング性、及び難燃性を測定した。実施例1から6、及び比較例1から4のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の、引張強さ、引張り破壊ひずみ、曲げ強さ、曲げ弾性率、シャルピー衝撃強さ、耐トラッキング性、及び難燃性の測定結果を表1に記す。
なお、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の各物性は以下の方法に従い測定した。
<引張強さ、及び引張り破壊ひずみ>
ISO527−1,2に準拠し、引張強さ、及び引張破壊ひずみの測定を行った。
<曲げ強さ、及び曲げ弾性率>
ISO178に準拠し、曲げ強さ、及び曲げ弾性率の測定を行った。
<シャルピー衝撃強さ>
ISO179/1eAに準拠し、シャルピー衝撃強さの測定を行った。
<耐トラッキング性試験>
IEC(International electrotechnical commission)112第3版に準拠して、0.1%塩化アンモニウム水溶液、白金電極を用いて、試験片にトラッキングが生じる印加電圧(V:ボルト)を測定した。
<難燃性>
試験片(0.75mm厚み)について、アンダーライターズ・ラボラトリーズのUL−94規格垂直燃焼試験により実施した。
Figure 0005805080
表1から、比較例4との比較により、ポリアミド樹脂の配合により、耐トラッキング性が改良されることが分かる。また、有機リン系難燃剤と含窒素難燃助剤とを配合することにより、全ての実施例及び比較例において、難燃性V−0評価が得られ、良好に難燃化されていることがわかる。
しかし、実施例1から3、参考例1から3のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、ポリアミド樹脂を含有しない比較例4のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物と比較して、引張強さ、引張破壊ひずみ、曲げ強さ、及び曲げ弾性率等の機械物性値が低下していないのに対して、ポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対して17質量部と多量のポリアミド樹脂を含有する比較例1から3のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物では機械物性値が大きく低下する傾向があることが分かる。
<実施例4、5、6、及び7
実施例、及び実施例として温度23℃、相対湿度50%での吸水性試験を行い、また、実施例、及び実施例として温度23℃、相対湿度100%での吸水性試験を行った。吸水性試験用の試験片は、実施例と実施例とについては実施例1で得られたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を用い、実施例と実施例とについては参考例1で得られたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を用いて、65mm×55mm×2mmの大きさの板状成形品を射出成形して作成した。得られた試験片を120℃で100時間、真空乾燥し、この時の試験片の重量を試験開始時の試験片の重量とした。試験開始時の試験片の重量を測定した後、所定の条件に設定された恒温恒湿器に試験片を入れて吸水性試験を開始した。吸水性試験開始より24、48、72、及び144時間後に試験片の重量を測定して吸水率を求めた。給水率は、試験開始時の試験片の重量をWとし、試験後の試験片の重量をWとして下式により算出した。吸水性試験の結果を表2に記す。
〔吸水率計算式〕
吸水率=(W−W)/W×100
<比較例5及び6>
比較例5として温度23℃、相対湿度50%での吸水性試験を行い、比較例6として温度23℃、相対湿度100%での吸水性試験を行った。試験片を比較例1で得られたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を用いて作成するほかは、実施例及びと同様にして比較例5及び6の吸水性試験を行った。吸水性試験の結果を表2に記す。
<参考例及び
参考例として温度23℃、相対湿度50%での吸水性試験を行い、参考例として温度23℃、相対湿度100%での吸水性試験を行った。試験片を比較例4で得られたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を用いて作成するほかは、実施例及びと同様にして参考例及びの吸水性試験を行った。吸水性試験の結果を表2に記す。
Figure 0005805080
表2より、ポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対して17質量部と多量のポリアミド樹脂を含有するポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を用いた比較例5、及び6の試験では、ポリアミド樹脂を含まないポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を用いた参考例及びの試験と比較して、著しく吸水量が増加したことが分かる。一方で、実施例からのポリアミド量では吸水量の増加はわずかであることがわかる。

Claims (9)

  1. (A)ポリブチレンテレフタレート樹脂、(B)ポリアミド樹脂、(C)有機リン系難燃剤、及び、(D)含窒素難燃助剤を含み、
    前記(B)ポリアミド樹脂が、前記(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対して1質量部以上質量部以下で含有され、
    前記(C)有機リン系難燃剤が、ホスフィン酸塩、及び/又は、ジホスフィン酸塩であり、前記(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対して15質量部以上60質量部以下で含有されている
    ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  2. 前記(B)ポリアミド樹脂が、ナイロン6、ナイロン11、及びナイロン12からなる群より選択される1種以上のものである、請求項記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  3. 前記(D)含窒素難燃助剤が、トリアジン系化合物とシアヌール酸もしくはイソシアヌール酸との塩、及び/又は、アミノ基を含有する窒素化合物とポリリン酸との複塩である、請求項1又は2記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  4. さらに、(E)リン系安定剤を含む、請求項1からのいずれか記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  5. 前記(E)リン系安定剤が、リン酸エステル化合物、亜リン酸エステル化合物、ホスホン酸エステル化合物、及びリン酸金属塩化合物からなる群より選択される1種以上のものである、請求項記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  6. さらに、(F)充填材を含む、請求項1からのいずれか記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  7. IEC112第3版に準拠して、0.1%塩化アンモニウム水溶液及び白金電極を用いて測定される比較トラッキング指数(CTI)が、600V以上である、請求項1からのいずれか記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  8. 請求項1からのいずれか記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を成形してなる、電気自動車部品用成形品。
  9. 請求項1からのいずれか記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を成形してなる、電気自動車用部品を収納するケース。
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