JP5794785B2 - 鞍乗型車両 - Google Patents
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Description
また、バッテリを、前後方向に指向する筐体の内部に配置した。よって、バッテリが収納された筐体の外観をマフラに似せられるので、電動モータの力を利用して走行する鞍乗型車両の外観をより向上できる。
さらに、筐体を、前方に設けた吸入口と、後方に設けた排出口と、を含んで構成した。よって、走行風を利用してバッテリを冷却できる。
筐体の内部にバッテリの充放電状況を管理するBMUを配置した。これにより、バッテリが収納された状態の筐体を車体から取り外して充電した場合においても、筐体の内部にBMUが配置されているので、バッテリの充放電状況を適切に管理できる。
よって、乗員の居住空間や荷物等の収納空間を狭くすることなくバッテリを配置できる。また、バッテリが収納された状態の筐体を車体から取り外して充電できるので、バッテリの充電を容易に行える。
また、筐体を、前方に設けた吸入口と、後方に設けた排出口と、を含んで構成した。よって、走行風を利用してバッテリを冷却できる。
筐体の内部にバッテリの充放電状況を管理するBMUを配置した。これにより、バッテリが収納された状態の筐体を車体から取り外して充電した場合においても、筐体の内部にBMUが配置されているので、バッテリの充放電状況を適切に管理できる。
まず、図1を参照しながら、本発明の第1実施形態に係る鞍乗型車両としての電動二輪車1の全体構成について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る電動二輪車1を示す右側面図である。尚、以下の説明における前後、左右及び上下の方向の記載は、特に明記がない限り、電動二輪車に乗車する乗員(運転者)から見た方向に従う。また、図中、矢印FRは車両の前方を示し、矢印UPは車両の上方を示す。
図1に示すように、第1実施形態の電動二輪車1は、ヘッドパイプ11及びリヤフレーム14を含んで構成される車体としての車体フレーム10と、この車体フレーム10の前方に配置される前輪21と、この前輪21の上方に配置されるフロントフェンダ211と、前輪21を軸支する左右一対のフロントフォーク22と、このフロントフォーク22を、ボトムブリッジ221を介してヘッドパイプ11に対して左右に回動自在に支持するステアリングステム23と、ステアリングステム23の上端に連結されたハンドル24と、車体フレーム10の後方に配置される後輪25と、この後輪25の上方に配置されるリアフェンダ251と、後輪25を後端側で軸支するスイングアーム26と、このスイングアーム26を、後述の電動モータ31を介して車体フレーム10に対して上下に揺動自在に支持するピボットプレート27と、スイングアーム26とリヤフレーム14との間に介在するリアクッション28と、電動モータ31及び側方バッテリ32を含んで構成される動力発生機構30と、側方バッテリ32を収納する筐体40と、車体フレーム10の上方に配置されるシート61と、車体フレーム10を覆う車体カバー50と、を備える。
ダウンフレーム12は、左右に一対設けられている。一対のダウンフレーム12は、側面視で、前端部がヘッドパイプ11に連結されており、ヘッドパイプ11から斜め下後方に延びている。
ロアフレーム13は、左右に一対設けられている。一対のロアフレーム13は、前端側が一対のダウンフレーム12の下端部に連結され、後端側が略水平をなして後方に延びている。
リヤフレーム14は、左右に一対設けられている。一対のリヤフレーム14は、前端側が一対のロアフレーム13の後端部に連結され、後端側が比較的急傾斜をなして斜め上後方に延びた後屈曲して、緩やかに斜め上後方に延びている。これらのダウンフレーム12、ロアフレーム13及びリヤフレーム14は、一体に構成されている。
クロスメンバ(図示せず)は、例えば、左右方向に延びるパイプ部材からなり、左右一対のダウンフレーム12、ロアフレーム13又はリヤフレーム14を左右方向に連結する。
スイングアーム26は、前端側が電動モータ31を介してピボットプレート27に上下方向に揺動自在に支持され、後端側が後輪25を回転自在に支持する。
リアクッション28は、左右に一対設けられている。一対のリアクッション28は、下端が一対のスイングアーム26の後端部に連結され、上端がブラケット62を介して一対のリヤフレーム14の後端部に連結されている。
ここで、動力発生機構30の機能的な構成につき、図2を参照しながら説明する。
動力発生機構30は、図2に示すように、バッテリ100と、チャージャ(充電器)110と、電動モータ31と、PDU(power control unit)35と、コンタクタ120と、BMU(battery managing unit)34と、スロットルセンサ130と、ECU(electric control unit)36と、を備える。
チャージャ110は、バッテリ100の一次側に接続される。このチャージャ110は、充電コードを介して外部電源に接続される。チャージャ110は、外部電源から供給される交流電力を直流電力に変換してバッテリ100に供給する。また、チャージャ110は、バッテリ100の充電状態を制御する。
電動モータ31は、バッテリ100から供給される電力により駆動する。
PDU35は、バッテリ100と電動モータ31との間に配置される。このPDU35は、バッテリ100から電動モータ31に供給される電流や電圧を調整する。
BMU34は、バッテリ100に接続されて、バッテリ100の充放電状況やバッテリ100の温度等を監視する。
スロットルセンサ130は、ハンドル24に設けられた操作子(スロットルグリップ)の操作状態を検出する。
ECU36は、スロットルセンサ130から入力される信号に基づいて、動力発生機構30の動作を制御する。具体的には、ECU36は、コンタクタ120を制御して、バッテリ100からPDU35(電動モータ31)に対しての電力の供給を実行又は停止させる。また、ECU36は、PDU35を制御して、電動モータ31の駆動状態を制御する。
DC−DCコンバータ150は、コンタクタに接続される。このDC−DCコンバータ150は、バッテリ100から供給される高圧(例えば72V)の直流電力の電圧を、低圧の電圧(例えば、12V)に変換する。
サブバッテリ160は、DC−DCコンバータ150に接続され、DC−DCコンバータ150で変換された低電圧の電力を蓄電する。
電動モータ31は、後輪25の前方に配置される。電動モータ31の前端は、ピボットプレート27を介して車体フレーム10に連結される。電動モータ31の後端は、スイングアーム26に連結される。
ここで、後輪25の可動範囲の側方とは、図1に示すように、側方バッテリ32が常時後輪25の側方に位置する場合だけでない。後輪25の可動範囲の側方とは、乗員の非乗車状態においては、側方バッテリが後輪よりも上方に位置するが、乗員がシートに乗車した場合に路面からの反力によって後輪の位置が上方に移動して後輪の側方に側方バッテリが位置する場合(図6参照)も含むことを意味する。
BMU34は、側方バッテリ32の前方に配置される。
図3は、図1における筐体40部分の拡大図である。
後部筐体部41は、太径(例えば、直径10cm〜20cm程度)の円筒形状に構成される中央筒部411と、この中央筒部411の後部に連続し、中央筒部411よりも細径の後方筒部412と、中央筒部411の前部に連続し、中央筒部411及び後方筒部412よりも細径の前方筒部413と、を備える。そして、中央筒部411には、側方バッテリ32が収納され、前方筒部413には、BMU34が収納される。
筐体側コネクタ部43は、前部筐体部42の前端に配置される。この筐体側コネクタ部43は、側方バッテリ32及びBMU34を電気的に接続すると共に前部筐体部42の内部に挿通される電線421の一端に接続されている。筐体側コネクタ部43は、車体フレーム10(リヤフレーム14)に締結された車体側コネクタ部48に着脱可能に接続される。
そして、筐体40が車体フレーム10側に取り付けられた状態では、図1に示すように、後部筐体部41が後上方に指向しており、排出口46は、吸入口45よりも上方に位置している。また、筐体40の前部筐体部42と車体フレーム10側との接続部(筐体側コネクタ部43及び車体側コネクタ部48)は、側面視でサイドカウル53に覆われる位置に位置している。また、この状態で、後部筐体部41の外観は、エンジンを備えて構成される自動二輪車に設けられるマフラのような形状をしており、前部筐体部42の外観は、マフラに排気を送る排気管のような形状をしている。
PDU35及びECU36は、車体搭載バッテリ33の後部に配置され車体フレーム10(リヤフレーム14)に固定される。
ここで、充電口60から車体搭載バッテリ33及び側方バッテリ32に充電が行われる場合には、まず、車体搭載バッテリ33が充電され、車体搭載バッテリ33が所定量充電された後に、側方バッテリ32が充電される。
また、側方バッテリ32が収納された筐体40を車体フレーム10から取り外した状態で、筐体40を外部電源に接続して側方バッテリ32を充電することもできる。
以上の側方バッテリ32及び車体搭載バッテリ33に対する充電、及び側方バッテリ32及び車体搭載バッテリ33からの放電の態様は、BMU34及びECU36の制御に基づいて実行される。
側方バッテリ32を後輪25の可動範囲の側方の位置に配置した。これにより、後輪25の側方に位置するデッドスペースを利用してバッテリを配置できる。よって、乗員の居住空間や荷物等の収納空間を狭くすることなくバッテリを配置できる。
特に、側方バッテリ32を、従来の内燃機関により発生する動力を利用して走行する鞍乗型車両においてマフラが配置される位置に配置した場合には、良好な外観を維持しつつ電動モータ31の力を利用して走行する電動二輪車1を提供できる。
尚、第2実施形態以降の説明にあたって、同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
より具体的には、第2実施形態では、筐体40Aの後部筐体部41Aは、円筒状の中央筒部411Aと、この中央筒部411Aの後部に配置され、中央筒部411Aよりも細径の後方筒部413Aと、後方筒部413Aを、中央筒部411Aに対して開閉可能に連結するヒンジ部414Aと、を備える。また、第2実施形態では、第1実施形態の排気ファン417に代えて、吸入口45Aの近傍に吸気ファン417Aが配置されている。
筐体40Aの内部にBMU34Aを配置し、側方バッテリ32A及びBMU34Aを筐体40Aから取り出し可能に構成した。これにより、側方バッテリ32A及びBMU34Aを筐体40Aから取り外して充電できるので、側方バッテリ32Aの充電を容易に行える。
第3実施形態の電動二輪車1Bは、主として、側方バッテリ32Bの配置、及び車体フレーム10Bの構成において、第1実施形態と異なる。
側方バッテリ32Bは、筐体40Bに収容された状態で、筐体40Bがブラケット44Bを介して車体フレーム10B(リヤフレーム14B)に脱着可能に取り付けられて、後輪25Bの可動範囲の側方の位置に配置されている。より具体的には、側方バッテリ32Bは、図6に示すように、乗員の非乗車状態においては、後輪25Bよりも上方に位置している。しかしながら、第3実施形態の電動二輪車1Bは、乗員がシートに乗車した場合には、乗員の体重によってリアクッション28Bが収縮することで、側方バッテリ32の位置が下方に移動して後輪25Bの側方に位置する(図示せず)。
メインフレーム15Bは、前端側がヘッドパイプ11Bに連結され、車体搭載バッテリ33Bの上方を斜め下後方に延びる。
センタフレーム16Bは、上端側がメインフレーム15Bの後端側に連結され下方に延びる。センタフレーム16Bの下端側は、ロアフレーム13Bの後端側に連結される。
例えば、第1実施形態及び第2実施形態では、後輪25の右側方に筐体40を配置し、この筐体40に側方バッテリ32を収納したが、これに限らない。即ち、後輪の左側方及び右側方にそれぞれ筐体を配置してもよい。この場合、左右の筐体のうちの一方の筐体に側方バッテリを収納し、他方の筐体を、荷物等を収納する収納部としてもよい。
この場合、後輪の左右の側方のうちの一方に側方バッテリを配置し、他方に内燃機関から排出される排気音を低減するマフラを配置してもよい。
10 車体フレーム(車体)
14 リヤフレーム
25 後輪
31 電動モータ
32 側方バッテリ(バッテリ)
33 車体搭載バッテリ
34 BMU
40 筐体
41 後部筐体部
42 前部筐体部
45 吸入口
46 排出口
50 車体カバー
Claims (12)
- 車体(10、10A、10B)と、
前記車体(10、10A、10B)の後方に配置される後輪(25、25B)と、
前記車体(10、10A、10B)の一部を構成し前記後輪(25、25B)の上方に配置されるリヤフレーム(14、14B)と、
電動モータ(31、31B)と、
前記電動モータ(31、31B)に電力を供給するバッテリ(32、32A、32B)と、を備え、前記電動モータ(31、31B)の力を利用して走行する鞍乗型車両(1、1A、1B)において、
前記後輪(25、25B)の可動範囲の側方の位置に配置され、前後方向に指向する円筒形状の筐体(40、40A、40B)を備え、
前記バッテリ(32、32A、32B)は、前記筐体(40、40A、40B)の内部に収納され、
前記筐体(40、40A、40B)は、前記バッテリ(32、32A、32B)よりも前方に設けられた吸入口(45、45A)と、該バッテリ(32、32A、32B)よりも後方に設けられた排出口(46、46A)と、を備え、
前記筐体(40、40A、40B)は、前記バッテリ(32、32A、32B)を収納する中央筒部(411)と、前記中央筒部(411)の前部に連続し前記中央筒部(411)よりも細径で前記吸入口(45、45A)を備える前方筒部(413)と、を備え、
前記バッテリ(32、32A、32B)を制御するBMU(34、34A、34B)が前記前方筒部(413)に収納され、前方に位置する筺体側コネクタ部(43)に接続される鞍乗型車両(1、1A、1B)。 - 前記円筒形状の筐体(40、40A、40B)の内部であって、且つ前記バッテリ(32、32A、32B)の後端よりも後方、若しくは前記バッテリ(32、32A、32B)の前端より前方にファン(47、417、417A)を備える請求項1に記載の鞍乗型車両(1、1A、1B)。
- 前記筐体(40、40A、40B)は、後上方に指向する請求項1又は2に記載の鞍乗型車両(1、1A、1B)。
- 前記排出口(46、46A)は、前記吸入口(45、45A)よりも上方に配置される請求項1から3のいずれかに記載の鞍乗型車両(1、1A、1B)。
- 前記筐体(40、40A、40B)は、前記車体(10、10A、10B)側に対して脱着可能に取り付けられる請求項1から4のいずれかに記載の鞍乗型車両(1、1A、1B)。
- 前記車体(10、10A、10B)を覆う車体カバー(50、50B)を更に備え、
前記筐体(40、40A、40B)と前記車体(10、10A、10B)側との接続部は、側面視にて車体カバー(50、50B)に覆われる位置に配置される請求項5に記載の鞍乗型車両。 - 前記バッテリ(32、32A、32B)は、前記筐体(40、40A、40B)から取り出し可能に、前記筐体(40、40A、40B)の内部に収納される請求項1から6のいずれかに記載の鞍乗型車両(1、1A、1B)。
- 前記BMU(34、34A、34B)は、前記バッテリ(32、32A、32B)と共に前記筐体(40、40A、40B)から取り出し可能に、前記筐体(40、40A、40B)の内部に収納される請求項7に記載の鞍乗型車両(1、1A、1B)。
- 前記車体(10、10A、10B)に搭載される車体搭載バッテリ(33、33B)を更に備える請求項1から8のいずれかに記載の鞍乗型車両(1、1A、1B)。
- 前記筐体(40、40A、40B)は、前記バッテリ(32、32A、32B)を収納する後部筐体部(41、41A)と、該後部筐体部(41、41A)よりも細径の前部筐体部(42、42A)と、を備え、
前記前部筐体部(42、42A)の先端は、前記車体(10、10A、10B)側に支持される請求項1から9のいずれかに記載の鞍乗型車両(1、1A、1B)。 - 前記後部筐体部(41、41A)は、前記中央筒部(411)と、前記中央筒部(411)の後部に連続し前記中央筒部(411)よりも細径の後方筒部(412)と、前記中央筒部(411)の前部に連続し前記中央筒部(411)及び前記後方筒部(412)よりも細径の前記前方筒部(413)と、を備える請求項10に記載の鞍乗型車両(1、1A、1B)。
- 車体(10、10A、10B)と、
前記車体(10、10A、10B)の後方に配置される後輪(25、25B)と、
前記車体(10、10A、10B)の一部を構成し前記後輪(25、25B)の上方に配置されるリヤフレーム(14、14B)と、
電動モータ(31、31B)と、
前記電動モータ(31、31B)に電力を供給するバッテリ(32、32A、32B)と、を備え、前記電動モータ(31、31B)の力を利用して走行する鞍乗型車両(1、1A、1B)において、
前記バッテリ(32、32A、32B)は、筐体(40、40A、40B)の内部に収納かつ支持されるものであって、
前記筐体(40、40A、40B)は、前後方向に指向する円筒形状であり、前記後輪(25、25B)の可動範囲の側方の位置に前記リヤフレーム(14、14B)に脱着可能に支持され、
前記筐体(40、40A、40B)は、前記バッテリ(32、32A、32B)よりも前方に設けられた吸入口(45、45A)と、該バッテリ(32、32A、32B)よりも後方に設けられた排出口(46、46A)と、を備え、
前記筐体(40、40A、40B)は、前記バッテリ(32、32A、32B)を収納する中央筒部(411)と、前記中央筒部(411)の前部に連続し前記中央筒部(411)よりも細径で前記吸入口(45、45A)を備える前方筒部(413)と、を備え、
前記バッテリ(32、32A、32B)を制御するBMU(34、34A、34B)が前記前方筒部(413)に収納され、前方に位置する筺体側コネクタ部(43)に接続される鞍乗型車両(1、1A、1B)。
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