JP5794467B2 - 積層フィルムおよび包装体 - Google Patents
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Description
本発明に係る積層フィルムは、ガスバリア性を有するバリア層を備える。110℃の熱水に30分間浸漬させたときの吸水率は、4.0wt%以下である。
上述(1)の積層フィルムでは、バリア層は、芳香族ポリアミド樹脂を主成分とすることが好ましい。
上述(1)または(2)の積層フィルムでは、23℃、65%RHの条件下で、熱水浸漬終了から24時間経過させたときの吸水率は、3.0wt%以下であることが好ましい。
上述(1)〜(3)のいずれかの積層フィルムは、外層をさらに備えることが好ましい。この外層は、ポリプロピレン樹脂を主成分とする。
本発明に係る包装体は、上述(1)〜(4)のいずれかの積層フィルムを備える。
食品、飲料または工業用部品などの内容物を包装した後の包装体200に加熱滅菌処理を行う場合、外層110は熱水および高温の蒸気に曝される。そのため、外層110の材料として、耐熱性の高いポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、およびポリアミド樹脂などが用いられる。これらの中でも、積層フィルム100の吸水率を低くするために、外層110の材料としてポリプロピレン樹脂を用いることが好ましい。
第1接着層120は、外層110とナイロン層130との間の接着強度、積層フィルム100の耐ピンホール性、柔軟性または成形性などを向上させるとともに、積層フィルム100の高温殺菌時にかかる接着強度の低下を抑制する。第2接着層150は、バリア層140とシール層160との間の接着強度、積層フィルム100の耐ピンホール性、柔軟性または成形性などを向上させるとともに、積層フィルム100の高温殺菌時にかかる接着強度の低下を抑制する。第1接着層120および第2接着層150の材料として、公知の接着性樹脂、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂をベースとした接着性樹脂が用いられる。具体的に、第1接着層120、第2接着層150の材料として、例えば、各種ポリオレフィンに一塩基性不飽和脂肪酸、二塩基性不飽和脂肪酸、もしくはこれらの無水物をグラフトさせたもの(マレイン酸グラフト化エチレン−酢酸ビニル共重合体、マレイン酸グラフト化エチレン−α−オレフィン共重合体など)などが用いられる。一塩基性不飽和脂肪酸として、アクリル酸、メタクリル酸などが用いられる。二塩基性不飽和脂肪酸として、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などが用いられる。また、エチレン−メタクリレート−グリシジルアクリレート三元共重合体などを用いることもできる。
底材300のフィルム強度を向上させ、包装体200の耐ピンホール性を改善する。ナイロン層130の材料として、例えば、6ナイロン、6−6ナイロン、6−12ナイロン等のポリアミド系樹脂が好ましく、コストを含めた生産性の観点から6ナイロンがより好ましい。
バリア層140は、包装体200の外部から侵入する酸素などのガスの透過を制限または吸収するガスバリア性を有する。このため、積層フィルム100を備える包装体200は、内容物を長期間保管することができる。さらに、バリア層140は、積層フィルム100に高温熱水による殺菌消毒が施されたとしてもガスバリア性が低下しにくいように、低吸湿性を有する。バリア層140の材料として、ガスバリア性および低吸湿性を有する公知の樹脂、例えば、主鎖中に芳香族環を有する芳香族ポリアミド樹脂などが用いられる。この芳香族ポリアミド樹脂として、例えば、一般式(1)、一般式(2)で示されるものが挙げられる。
シール層160は、蓋材400を底材300にシール(ヒートシール、超音波シール、高周波シール、インパルスシール等)するためのシール機能を有し、包装体200に収容される内容物に対して悪影響を及ぼさないものである。シール層160の材料として、低密度ポリエチレン(LDPE)樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)樹脂、中密度ポリエチレン(MDPE)樹脂、高密度ポリエチレン(HDPE)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)樹脂、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)樹脂、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体(E−EA−MAH)樹脂、エチレン−アクリレート共重合体(EAA)樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)樹脂、アイオノマー(ION)樹脂などが、単体でまたは2種類以上混合して用いることができる。
図2に示される包装体200は、底材300と、蓋材400とから構成される。底材300は、積層フィルム100にポケット310が成形されることにより得られる。ポケット310には、食品、飲料または工業用部品などの内容物が収容される。ポケット310に内容物が収容された後、蓋材400が底材300にシールされ、底材300のポケット310が密封される。
この積層フィルム100は、従来の積層フィルムと比べて、熱水浸漬終了直後の吸水率を低くすることができる。そのため、この積層フィルム100では、例えば高温熱水による殺菌処理が施されたとしても、ガスバリア性が低下しにくい。
外層110およびシール層160を構成する樹脂として、ポリプロピレン(住友化学株式会社製、品名:ノーブレンFL8115)を準備した。第1接着層120および第2接着層150を構成する樹脂として、接着性ポリプロピレン系樹脂(三井化学株式会社製、品名:アドマーQB550)を準備した。ナイロン層130を構成する樹脂として、ナイロン(宇部興産株式会社製、品名:宇部ナイロン1030B2)を準備した。バリア層140を構成する樹脂として、脂肪族ポリアミド樹脂(三菱ガス化学株式会社製、品番:ナイロンMXD6)を準備した。
まず、積層フィルム100を50mm×50mmの大きさで切り出して試験片を作製し、試験片の重量の測定を行った。次に、試験片を110℃の熱水に30分間浸漬させ(熱水浸漬)、その後熱水から試験片を取り出した。そして、熱水浸漬終了直後に、試験片の重量の測定を行った。さらに、熱水浸漬終了から、23℃、65%RHの条件下で24時間経過後に、試験片の重量の測定を行った。
熱水浸漬終了直後の吸水率(wt%)={(熱水浸漬終了直後の試験片の重量)−(熱水浸漬前の試験片の重量)}/(熱水浸漬前の試験片の重量)×100
熱水浸漬終了から24時間後の吸水率(wt%)={(熱水浸漬終了から24時間後の試験片の重量)−(熱水浸漬前の試験片の重量)}/(熱水浸漬前の試験片の重量)×100
下記以外については実施例1と同様にして、積層フィルム100を得た。積層フィルム100の厚さを100としたとき、バリア層140の厚さを9とし、外層110の厚さを30とした。
下記以外については実施例1と同様にして、積層フィルム100を得た。積層フィルム100の厚さを、0.15mmとした。積層フィルム100の厚さを100としたとき、バリア層140の厚さを9とし、外層110の厚さを30とした。
下記以外については実施例1と同様にして、積層フィルム100を得た。積層フィルム100の厚さを、0.18mmとした。積層フィルム100の厚さを100としたとき、バリア層140の厚さを9とし、外層110の厚さを30とした。
下記以外については実施例1と同様にして、積層フィルム100を得た。積層フィルム100の厚さを、0.15mmとした。積層フィルム100の厚さを100としたとき、バリア層140の厚さを9とし、外層110の厚さを20とした。
下記以外については実施例1と同様にして、積層フィルム100を得た。積層フィルム100の厚さを、0.15mmとした。積層フィルム100の厚さを100としたとき、バリア層140の厚さを9とし、外層110の厚さを10とした。
下記以外については実施例1と同様にして、積層フィルム500を得た。図3に示されるように、バリア層140と第2接着層150との間にナイロン層170をさらに設けた。このナイロン層170を構成する樹脂として、ナイロン(宇部興産株式会社製、品名:宇部ナイロン1030B2)を準備した。バリア層140を構成する樹脂として、EVOH樹脂(株式会社クラレ製、品番:J171B)を準備した。積層フィルム500の厚さを、0.11mmとした。積層フィルム500の厚さを100としたとき、バリア層140の厚さを6とし、外層110の厚さを30とした。
110 外層
120 第1接着層
130 ナイロン層
140 バリア層
150 第2接着層
160 シール層
170 ナイロン層
200 包装体
300 底材
310 ポケット
400 蓋材
500 積層フィルム
Claims (6)
- 実質的に芳香族ポリアミド樹脂のみで構成されたガスバリア性を有するバリア層を備え、
110℃の熱水に30分間浸漬させたときの吸水率は、4.0wt%以下である積層フィルムであり、
前記積層フィルムの厚さを100とした場合の前記バリア層の厚さが6以上9以下である、積層フィルム。 - 23℃、65%RHの条件下で、前記浸漬終了から24時間経過させたときの吸水率は、3.0wt%以下である請求項1に記載の積層フィルム。
- ポリプロピレン樹脂を主成分とする外層をさらに備える請求項1または2に記載の積層フィルム。
- 前記積層フィルムの厚さを100とした場合の前記外層の厚さが20以上30以下である、請求項3に記載の積層フィルム。
- 前記バリア層に接してナイロン層が積層されている、請求項1から4のいずれか1項に記載の積層フィルム。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層フィルムを備えることを特徴とする包装体。
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