JP5793250B2 - 金属スラブを鋳造する方法および装置 - Google Patents

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Description

本発明は、金属を鋳造して金属スラブを作製する方法および装置に関する。より詳細には、本発明は、鋳造キャビティの注入口と出口との間で鋳造方向に進行する、離間して対向配置された鋳造面の間に形成された鋳造キャビティの中で金属を鋳造する連続鋳造法および連続鋳造装置に関する。
細長く比較的薄い金属スラブ(鋳片または鋳物バンドと呼ばれる場合もある)は、連続鋳造技術によってツインベルト鋳造機、回転ブロック鋳造機、ツインロール鋳造機などの機器で生産することができる。中程度の融点または比較的低い融点を有する金属(例えばアルミニウム、マグネシウム、亜鉛およびこれらの元素を主成分とする合金)は、この種の鋳造に特に適しているが、時には他の金属をこのような機器において鋳造することもある。熱が、鋳造面によって、および鋳造面を介して鋳造キャビティ内の金属から除去され、これにより、金属が冷め、鋳造面間の間隔と同程度の厚みを有する固体スラブが形成される。側部ダムは、通常最も外側縁において、鋳造面の間に設けられており、金属の損失を防止し、鋳造キャビティの横縁を画定している。溶融金属の注入器または樋を使用して、溶融金属を注入口から鋳造キャビティに連続的に注入し、鋳造面が移動することで、凝固スラブは、鋳造キャビティから出口を通って連続的に排出される。鋳造面は、出口から注入口まで鋳造キャビティの外側を通って連続的に再循環するので、鋳造面は、連続して使用することができる。
鋳造面が、鋳造キャビティ内の金属から熱を取り出すことができるように、鋳造面は、一般的には、能動的に冷却される。これは、例えば冷却液または場合によってはガスなどの冷却剤を、鋳造面が形成される再循環要素に加えることによって行なわれ、当該要素は、熱が鋳造面を介して金属から冷却剤まで移動するように、通常良好な熱伝導特性を有している。例えばツインベルト鋳造機の場合、冷却液(通常適切な添加剤を含む水)が、ベルトが、互いに向かい合って鋳造キャビティを形成している領域の再循環鋳造ベルトの裏面に適用され、その結果、熱は、鋳造キャビティから鋳造面およびベルトを介して伝導され、冷却剤によって除去される。この種類のツインベルト鋳造機の実施例は、1977年12月6日にシビロッティ(Sivilotti)他に対して発行された米国特許第4,061,178号、1980年3月18日にサーバーン(Thorburn)他に対して発行された米国特許第4,193,440号、およびイトウ他の名前で2010年12月9日に公開された米国特許公報第2010/0307713号に記載されている。こうした特許の開示を、引用することにより本明細書において特に援用する。
この種類の装置を作動させるときには、通常、鋳造方向に、鋳造キャビティ沿いの全ての箇所で鋳造面の均一な冷却を維持し、かつ鋳造を施している金属から熱を取り出す鋳造面の能力を維持する目的で、鋳造面を、すべての当該箇所において溶融金属または凝固中の金属としっかり接触させた状態に保つ。金属は、冷める際にわずかに収縮する可能性があり、鋳造キャビティを通過する間に凝固するので、鋳造キャビティの全体を通じて、金属としっかり接触した状態が維持されるように、鋳造面は、注入口から出口までの方向においてわずかに、互いに近づけられる。しかし、金属がこの方法で鋳造されるとき、鋳造を施されている溶融金属と冷却された鋳造面との間の温度に大きい差があり、かつ溶融金属と鋳造面とが良好に共形接触するため、熱が金属から取り出される率(すなわち鋳造面を通る熱流束)は、当初においては高い。鋳造がさらに進行するにつれて、金属内での温度均等化に時間がかかるため、発達途中の金属スラブの外表面は、金属スラブの中心部分より速く冷却される。外側のスラブ表面が冷えるにつれて、鋳造面と、これに隣接する金属との間の温度差が減少することで、鋳造面を通る熱流束は減少する。最終的に、中心部分がまだ溶融している可能性があっても、金属の外表面は、凝固し始める。鋳造キャビティは、鋳造スラブが出口を介して排出される前に、充分に熱を取り出すことができる十分な長さ(注入口と出口の間の鋳造方向の距離)を確実に有している必要がある。実際には、スラブが、変形または損傷することなく処理および加工をさらに施すことができるように、鋳造キャビティは、スラブの出口温度(一般的には、外表面で測定される)が十分に低温になるような長さを有しなければならない。言うまでもなく、所与の金属または合金に関して、金属のスループット率が遅速であるほど、熱取り出しには多くの時間がかかることから、鋳造キャビティの必要な長さは、金属のスループット率にも関連しており、したがって、金属スループットが高速なほど、鋳造キャビティをより短くすることが可能になる。ツインロール鋳造機は、具体的には、ロールの間のニップによって基本的に形成されている非常に短い鋳造キャビティを採用している。
金属のスループット率を遅くするおよび/または鋳造キャビティを長くする必要性は、結果的に、スループット率を上げるおよび/または鋳造キャビティを短くする場合よりも、機器および生産のコストが上昇する。鋳込時間およびキャビティ長が長くなるほど、より多くの量の冷却剤を使用する必要もあり得る。したがって、このような鋳造装置を、鋳込速度をさらに上げ、および/または鋳造キャビティを短くすることができる方法で設計および作動させることが所望されている。
本発明の1つの例示的な実施形態は、(a)離間して対向配置され鋳造方向に向かって進行する鋳造面の間に画定された鋳造キャビティの注入口に、溶融金属を連続的に注入することと、(b)鋳造面に、鋳造キャビティ内の溶融金属から熱を除去する能力をもたせることで、溶融金属を凝固させ、これにより鋳造キャビティの中で完全にまたは部分的に固体の金属スラブを形成することと、(c)金属スラブを鋳造キャビティの出口を介して鋳造キャビティから連続的に排出させることと、(d)注入口および出口の両方から間隔を置いて配置され、鋳造方向に対して直角に延在しているキャビティ内の一の領域において、鋳造面の少なくとも1つが金属から熱を除去する能力を、鋳造キャビティの直接隣接する上流領域および下流領域から少なくとも1つの鋳造面が熱を除去する能力と比べて低下させること、によって金属スラブを連続的に鋳造する方法を提供する。
「鋳造面が熱を除去する能力を低下させること」という用語は、ここでは、鋳造面がキャビティ内の金属に及ぼす冷却効果が、これ以外の、能力を低下させるものではない、特定の鋳造機器および環境であれば有すると考えられる最大または標準的な水準から下げられることを意味している。鋳造キャビティの任意の地点での鋳造面を通る熱流束は、その上に鋳造面が形成される鋳造部材の熱伝導率、部材の反対側に適用される液体冷却剤などによって部材に施される能動冷却、キャビティの金属間の温度差など、のような因子によって決定される。鋳造面を通る熱流束は、金属が、任意の連続鋳造作動中に鋳造キャビティの中を進む際に、変化する(すなわち、通常非線形様式で減少する)。これは、金属が鋳造キャビティの中を進む際に、金属が冷却されるからである。しかし、その領域においてそうでない場合よりも、キャビティから流れ出る熱が少なくなるように、鋳造キャビティの任意の領域から熱を除去する鋳造面の能力を低下させることができる。これは、特定領域において、キャビティの他の領域と比べると、特に上流方向および下流方向に直接隣接する領域と比較したとき、例えば、鋳造面が動いて鋳造キャビティの中央断面(すなわち、鋳造面の間でキャビティの中間点にあり、鋳造面と概ね平行に延在している平面)からわずかに離れることができるようにすることで実現される。このことが、金属が固体の外殻で一の領域において実現されるとき、鋳造面は、動いて金属表面からいくらか離れ、ひいては、金属と表面の間に断熱空間を形成し、この空間が、熱を除去する表面の能力を下げ、ひいては、表面を通る熱流束を減少させる。熱を除去する表面の能力を低下させる他の方法には、当該一の領域の鋳造面を冷却するのに使用される冷却剤流体の温度を上げることと、冷却剤の流速を下げることと、または例えばガスを当該一の領域の液体冷却剤の中にまたは液体冷却剤と表面の間に入れることによって、表面を冷却剤から部分的に断熱させることが含まれる。当該手段は、直接に隣接する領域では実行されないので、そうした他の領域の鋳造面の能力は、影響を受けない状態のままであり、そうした領域の鋳造機器および条件では、「通常の」または「最大の」熱流束が発生する。
鋳造面は、通常では、鋳造方向において縦に並んで動く、対になった、対向しているが離れている表面として提供されている。これらの鋳造面の一方または両方に、熱を除去する鋳造面の能力が低下される領域を設けることができる。両方の鋳造面がこのようにして変更されるとき、能力が低下される領域は、(領域が、キャビティを横切って相互に対向するように)両方の鋳造面で一致してもよい、または異なっていてもよく、例えば、最上面での能力を低下させる領域は、底面での領域よりキャビティ沿いにさらに進んでいても、またはその逆でもよい。同様に、領域は、鋳造方向において同じ長さであっても、または異なる長さであってもよい。これは、生じることが所望される効果によって決まり、1つの所望の効果は、スラブ温度を、その他の場合よりもより効率的に(すなわち、より短い鋳造距離で、またはより高い鋳込速度で)低下させることであることに留意されたい。これは、鋳造キャビティの中間領域で熱を除去する鋳造面の少なくとも1つの能力を一時的に低下させることによって、熱回収の全体効率を改善することができるという予想外の発見に基づいている。本発明の範囲は任意の理論に限定されるものではないが、これは、一の領域で鋳造面が熱を除去する能力が下がると、(例えば、より熱い内部部品から加熱される場合に)スラブの外側部分の温度が上昇することが可能になり、この温度上昇が、より効果的な熱除去が、鋳造面が熱を除去する通常の能力を有している鋳造キャビティに沿ってさらに発生することを可能にする、という理由であり得ると信じられている。
別の例示的な実施形態は、金属スラブを溶融金属から連続的に鋳造するための鋳造装置を提供しており、この装置は、(a)その間に鋳造キャビティを形成しており、鋳造方向に鋳造キャビティの注入口から出口まで進行するように構成され、離間して対向配置されている鋳造面と、(b)溶融金属を注入口から鋳造キャビティに注入するための溶融金属供給装置と、(c)鋳造面を冷却し、表面が、鋳造キャビティから熱を取り出すことを可能にすることで、溶融金属を凝固させて、完全にまたは部分的に固体の金属スラブをキャビティ内で形成するための冷却機器と、を有している。鋳造キャビティは、鋳造方向に対して直角に延在しており、注入口および出口の両方から離れて、鋳造キャビティの直接に隣接する上流領域および下流領域の間に配置されている鋳造キャビティの一の領域を有している。その隣接する上流領域および下流領域の中で鋳造キャビティから熱を取り出す少なくとも1つの鋳造面の能力と比べて、当該一の領域の溶融金属または金属スラブから熱を取り出す鋳造面の少なくとも1つの能力を低下させるための手段が設けられている。
細長い鋳造部材は、それぞれ、その反対側の表面と直接的にまたは冷却剤のフィルムを介して係合している、複数の支持体で支えることができ、鋳造面が領域の中で熱を除去する能力は、支持体を、他の領域の支持体の位置と比べて、鋳造部材の反対側から離れる方向で後方に動かすことによって、低下させることができる。この種類の従来型鋳造では、支持体は、鋳造部材の反対側表面と係合している概ね平らな支持体表面を有している場合があり、さまざまな支持体の平らな支持体表面は、鋳造キャビティの全長に沿って、概ね同一平面上にある。本発明のある例示的な実施形態では、鋳造部材の1つの支持体の平らな支持体表面は、鋳造面が熱を除去する能力を低下させる鋳造キャビティの一の領域にあるものを除いて、上記のように同一表面上にある。この一の領域では、支持体の平らな表面は、鋳造部材の反対側からある距離だけ離れて、他の支持体の共通面からオフセットされており(これにより、鋳造キャビティの中央断面からの間隔を広げている)、これにより、この一の領域の鋳造面が金属スラブに押圧する力が弱まる、または鋳造面がわずかに動いて金属と接触しなくなり、さらに鋳造キャビティの中央断面から離れることになる。示される一の領域の支持体の平らな表面は全て、互いに同一表面上にあってもよく、または、最初に鋳造部材の反対側表面から離れ、その後で、鋳造方向とみなされる、そちらに向かう方向に進むプロファイル歩進を採用してもよい。
上記のように、例示的な実施形態の鋳造キャビティは、注入口および出口を有している。注入口は、鋳造面が最初に概ね平行になる位置、または溶融金属が鋳造面に最初に接触する地点であると考えられ、どちらも鋳造作業で最初に起こることである。出口は、鋳造面が鋳造金属と接触した状態から脱して永続的に動く、または金属スラブから大きく分岐される位置であると一般的には考えられる。
上記のように、本発明を適用し得る種類の従来型の鋳造作業では、熱は、鋳造中の金属が鋳造キャビティの注入口から出口まで通過する際に、鋳造面を通じて取り出され、その間に、鋳造中の金属は、溶融液体から鋳造固体に変化する。金属が熱除去によって冷めるにつれて、鋳造面に隣接した金属の温度と、冷却剤または鋳造面を通じて熱を取り出すのに使用される他の手段の温度との温度差が減少するために、鋳造面を通る熱流束は、減少する傾向がある。このような鋳造作業では、鋳造キャビティの注入口から出口までの距離が長くなるので、結果的に熱流束の「自然な」または従来型の低下および金属温度の「自然な」低下が生じる。このような低下は、データ上で線形であることはまずない。本発明の実施形態では、熱流束および/または金属温度のこの「自然な」低下は、鋳造面の一方または両方の、鋳造キャビティの特定領域から熱を除去する、正常なまたは従来型の能力に影響を及ぼすことによって変更されている。ある例示的な実施形態では、熱を除去する鋳造面の通常または従来型の能力は、直接または間接的に鋳造面に適用される冷却の程度または率によって決定され、この冷却は、例えば鋳造要素(例えば鋳造ベルト)を介して鋳造表面に適用される液体冷却剤の形態をとり、鋳造キャビティの長手に沿って通常は一定であり、例えば、ユニット時間当たりに同量の冷却剤が、鋳造要素の裏面に、鋳造キャビティの全体にわたって適用される。しかし、鋳造面が熱を除去する能力は、また、鋳造面と鋳造されている金属との接触効率によって決定され、この効率は、鋳造されている金属が、しばらくして、例えば金属の凝固および収縮が原因で鋳造面に接触しなくなると、大幅に低下する。これらは、鋳造面が熱を除去する能力が、鋳造の間、本来または従来通りに制限される方法である。従来では、冷却および接触効率を鋳造キャビティの長さ全体にわたって等しく保つために、例えば、鋳造面が完全に平面であることを確実にすることや、必要に応じて、鋳造面を鋳造キャビティの出口の近くでわずかに近づけられることなどによって、手段が講じられ、その結果、金属スラブが冷えて縮む際に、接触圧力が維持されていた。このような従来型の鋳造技術および鋳造面が金属から熱を除去する能力の自然なまたは従来型の制限とは対照的に、本発明の実施形態では、鋳造面が熱を除去する能力がさらに低下されている、注入口および出口の両方から間隔を空けて配置される一の領域を設けることで、鋳造キャビティに沿った熱除去の従来型のパターンを変更することを目指している。これは、例えば冷却または接触効率の従来型のパターンに影響を及ぼすことによって行なうことができる。言い換えれば、温度差および接触効率の自然の変化によって、率が逐次変化する可能性があっても、鋳造キャビティに沿った熱取りだし率は、キャビティに沿ったどのような点でも最大であるように一般的には意図されている。本発明の実施形態では、鋳造が同じ鋳込条件下で、本発明から影響を受けることなく、同じ鋳造機器で実施されるとき、その領域で達成可能な最大熱流束と比べて、熱流束が低減される領域を設けている。この利点は、鋳造中の金属から熱を除去する総合効率が予想外に上昇することである。
上述のとおり、熱取り出しを低下させた領域を、片方または両方の鋳造面に設けてもよい。当該領域が両方の鋳造面に設けられる場合には、領域は、(鋳造方向で)同じ大きさであってもよく、鋳造キャビティ沿いに同じ距離の位置に配置されてもよいが、これは、必要なことではない。実際には、スラブ温度が、その水平な中央断面に関して対称ではない場合には(多くの場合、金属が底面ベルトと優先的に接触することを維持するように重力傾向が付与された事例である)、熱取り出しの減少をその同平面に関して対称にする理由は無い。それとは反対に、底面ベルトと比べて、最上ベルト上に、熱流束が低減される領域のさまざまな長さまたは位置があること、例えば、鋳造スラブの両面で当該熱流束低減の効果を等しくしようと試みることは、より望ましい。
熱流束が低減された領域は、鋳造キャビティの幅方向全体にわたってまたは一部だけに領域を伸張してもよい。理論的には、熱取り出し率は、鋳造機の幅全体にわたって同じであるはずであるが、実際には、不均等なスラブ出口温度プロファイルの存在によって実証されているように、そうではない。しかし、作業を簡便にするために、熱流束を鋳造機の幅全体にわたって均一に低減することが好ましい。
所定の領域での鋳造面の能力の低下によって、熱流束の低減した領域ではスラブの表面温度が上昇すると思われ、この温度上昇は、鋳造方向のキャビティの下でさらに熱流束の増加をもたらすと推論される。最低でも、表面温度は、それがそうでない(熱流束が修正されない)場合ほど急速に単純には降下しない可能性があり、この場合には、キャビティの下でさらに熱流束の増加をもたらす。
ツインベルト鋳造機の場合、ベルト支持冷却ノズルを所望領域の鋳造キャビティの中央断面からオフセットさせることによって、鋳造面の熱流束が低減される領域を形成することができる。ノズル用の効果的なオフセットは、0.5mm程でよく、約1mm(±25%)であれば好ましい。実際には、有効範囲は、ノズルとベルトの間の位置関係によって決まる。ノズルが必要以上に離れてオフセットされる場合には、ノズルは、最終的には、ベルトを引っ張って、その経路を変える能力を失うこととなり、ひいては、熱流束低減にそれ以上の作用を及ぼさなくなる可能性がある。そのうえ、効果的な支持が欠如するため、ベルトの動きの安定性が、悪影響を受ける可能性がある。ノズルがそのような量でオフセットされると、通常、ベルト表面の中央断面からの動きは小さくなり、例えば、ノズルでの1mmのオフセットは、ベルト表面の動きを0.4mm−0.5mmだけ生じさせ得る。一般的に、ノズルのオフセットは、ベルト表面を介して熱流束の望ましい低下を生じるのに効果的であるべきであるが、この効果を実現するのに必要であるにすぎない。これは、ある鋳造機/ノズル設計と別の設計では変わる可能性があり、単純な試行および実験によって決定することができる。
本発明の例示的実施形態を、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。
本発明の例示的実施形態が援用され得るツインベルト鋳造機の概略側面図である。 図1の装置の下側鋳造ベルトの部分平面図であり、ベルトの下の支持体および冷却剤ノズルを明らかにするため、鋳造ベルトの一部が除去されている。 図3Aは、図2に示される種類の単一支持体および冷却ノズルの側面図であり、図3Bは、同平面図である。 図1に示される種類の鋳造キャビティの簡略部分側面図であり、本発明のある実施形態に係る、図3Aおよび図3Bに示す鋳造ベルト支持体および冷却ノズルを含んでいる。 鋳造キャビティを簡略化して表しており、熱をキャビティ内の金属鋳造品から取り出す能力が低い領域に好適な場所を示している。 後述の表題「実施例」の項で説明される試験条件下に鋳造キャビティから現れる鋳造スラブ上のさまざまな点の出口温度を示しているグラフである。 図7Aは、鋳造移動用の、鋳造キャビティ沿いのさまざまな距離の位置において、ツインベルト鋳造機の上ベルト通って熱流束が生じていることを示すグラフであり、鋳造ベルト用支持体の位置は、鋳造キャビティのさまざまな領域において変化していた。図7Bは、後述の表題「実施例」の項で説明される条件下での、同じ鋳造移動用の下ベルトを通る熱流束を示す類似のグラフである。
添付図面を参照すると、図1には、本発明の実施形態が関係し得る装置の例として、ツインベルト鋳造機の概略側面図が示されている。ツインベルト鋳造機についての以下の説明は、単なる一例として示されており、本発明の実施形態は、他の種類の鋳造機、例えば回転ブロック鋳造機、ツインロール鋳造機などにも関係し得ることを留意されたい。
図1に示すツインベルト鋳造機は、上側および下側の環状鋳造ベルト10および11を形成している一対の弾性的に可撓性を有する熱伝導性金属バンドを含んでおり、それぞれの鋳造ベルトは、外側の鋳造面10aおよび11aをそれぞれ有しており、かつ内側または裏側の鋳造面10bおよび11bをそれぞれ有している。これらのベルトは、環状経路で、矢印AおよびBによって示される方向に回転し、鋳造面が、近くに並べて配置されている(すなわち接近した間隔で向かい合っている区分を形成している)領域を横切る間に、ベルトの鋳造面10aおよび11aは、その間に溶融金属注入口13から固体のスラブ放出出口14まで延在している鋳造キャビティ12を画定することになる。鋳造キャビティ12は、全体を通して同一の高さになっている、または注入口13から出口14までの方向においてわずかに狭くなっている。ベルト10および11は、大駆動ローラ15および16によってそれぞれ駆動され、互いに離れるように回転し、それぞれ17および18により示される湾曲した軸受構造の周りを通過した後で、注入口13において再び互いに接近する。支持キャリジ構造体19および20が、それぞれのベルト10および11に設けてあり、駆動ロール15および16は、周知の手段によって、適合するモータ駆動部に適切に支えられ、接続されている。
溶融金属22は、例えば炉から連続的に溶融金属が供給されるトラフまたは樋21から、または例えば2004年4月27日にデスロシアーズ(Desrosiers)他に対して発行された米国特許第6,725,904号(この特許の開示を、引用することにより本明細書において特に援用する)に開示される種類の溶融金属注入器を通すなどの、任意の適切な手段を用いて注入口13を通して鋳造キャビティ12に供給される。鋳造キャビティ12の中の溶融金属がベルトと共に移動するにつれて、溶融金属は、ベルトの対向する鋳造面10aおよび11aとの接触部から、外側から内部へと連続的に冷却されて凝固し、その結果、不確定な長さの固体鋳造スラブ23が、連続的に引き出されて、鋳造キャビティの出口14から放出される。追加的な装置(支持ピンチロール24を除いて図示されていない)が、従来型の方法でスラブをさらに処理するために設けられる。
鋳造キャビティ12の領域では、鋳造ベルトの内部表面10bおよび11b、すなわち鋳造面とは逆側の面は、冷却剤と接触することで冷却されるので、その結果、金属からの熱は、鋳造面10aおよび11aを介して取り出され得る。ベルトの内部表面を支持しかつ冷却することの両方にとって好都合な手段は、一連の冷却「パッド」という形態をとってもよく、これは、例えば水などの冷却剤用の圧力のかかった通路を含んでおり、それぞれのベルトの内部表面に面する各冷却パッドの範囲を被覆するように配置された多数の吹出ノズルにつながっている。冷却パッドとベルトの隣接する内部表面とは、ノズルから圧力がかけられて出てくる冷却剤によって、わずかな間隙が生じている。結果的に、液体冷却剤の流れが、ノズル面と内側ベルト面の間を流れることで、効果的な冷却作用を生じさせる。次いで、冷却剤を、適切な放出手段で運び去る。この目的に適したノズルの例は、例えば1980年3月18日にサーボーン(Thorburn)他に対して発行された米国特許第4,193,440号(この特許の開示を、引用することにより本明細書において特に援用する)に記載されるような、六角形の外形をした概ね平らなベルト支持面を有するものである。
この種類の適切な配置を、図2に示しており、この図は、注入口13の領域の図1の上側鋳造ベルト10において下から見上げた部分平面図である(下側ベルト11は、明確のため本図から省いてある)。ベルト10は、上記の構造体を明らかにするために一部を除去して示されている。注入口13には、2つの細長い冷却および支持ノズル25が、ベルト10の上方に設けられている。これらのノズルは、装置の鋳造方向26に対して直角に配置されており、各々、中央に狭いスリット27を備えていて、上に配置されるベルト11を冷却、支持および潤滑するように、冷却水が、圧力をかけられてそのスリットの中に放出される。ノズル25は、互いにわずかに間隔をあけて配置され、ノズル面がない場合には、冷却水がその中を流れ得る狭い間隙28が形成されている。鋳造方向において横ノズル25の直後には、六角形ノズル30の配列が続いており、六角形ノズル30は、ハニカム様の配置に並べて密に詰められているが、互いにわずかに間隔をあけて配置されていて、冷却剤除去に必要な狭い間隙31が提供されている。ノズルのこの配列は、ベルト10用の冷却および支持パッドを形成している。個々の六角形のノズル30の例は、すぐ隣に接する周囲の構造と共に、図3Aの側面図および図3Bの平面図においてさらに詳細に示されている。これらの図は、下側鋳造ベルト11を支持および冷却するのに使用されるノズルを図示しているが、上側ベルト10用のノズルは、下述の点以外は同じである。図3Bに示すように、ノズル30は、水平六角面32を有しており、水平六角面32には、わずかに凹んだ円形の凹部33が設けられ、円形の凹部33が中央開口部34に向かって内向きに凹んでいる。中央開口部34は、圧力をかけて六角面32に冷却剤を送出するために設けられた内部軸孔35の外端部を形成している。面32は、ヘッド構造体36の上側表面を形成しており、ヘッド構造体36は、一体化ステム37に向かって内向きに先細になっており、一体化カラー29を通ってステムの上部に至る。拡大包囲停止リング部38が、カラーの下に設けられていて、隣接する支持キャリジ構造体20の一部に固定された軸受け39の下に引っ掛かっている。これは、ノズル30が上に配置される鋳造ベルト11の方へ動く限度を制限している。ステム37は、垂直に摺動可能および回転可能な状態で、構造体20の中に形成された通路40の中に受け入れられている。ステム37は、ステムの下端部に隣接するエラストマOリング42を受け入れる包囲溝41を有している。支持コイルばね43は、ステム37の下方に配置されており、これによって、作動中に、ベルト11から異常な力に曝される場合に、ノズル30が損傷を回避するようにわずかに内向きに移動することができ、一方で、軸受け39に確実に当たって、すなわちベルトから一定距離で正常に保持される。通路40は、適切な圧力下で狭い延長部45から液体冷却剤が供給され、冷却剤は、圧力をかけられて、ノズルの孔35を通って六角面32に流れる。その結果、鋳造ベルトの内部表面11bは、ノズル30、および、ノズルの外側面32の上を流れる、幅の狭い液体冷却剤の膜によって支持されかつ冷却される。
図4は、図2の支持体および冷却機器を使用している図1の鋳造キャビティおよび鋳造ベルトの中央領域の横断面の部分側面図であり、当該断面は、鋳造方向26に向けられた垂直面で切り取られたものである。この図では、ノズル30は、全てが同じ垂直面(すなわち紙の平面)に揃えられているという点において、この図は、簡略化されているが、図2から明らかであるように、隣接するノズルは、実際には、この図では観察者に近づき、離れるようにわずかに互い違いに配列されており、わずかに重なり合って示されるべきである。図2では、鋳造キャビティの一の領域50のノズル46および47の2つの隣接する横列が、陰影付けで強調されている。図4に示すように、鋳造ベルト10より上にこれらの列46および47を形成しているノズル30は、鋳造ベルト10より上および鋳造ベルト11より下にある他の列のノズルよりかなり短いカラー29を有している。カラーが短くなっているので、これらのノズルの六角面32は、他のノズルの六角面より鋳造ベルト10の従来型の平面からさらに離れて配置されている。ベルト10が、これらの2つの列を横断する際、ベルトは、この領域のノズルに向かって引っ張られ、そのため、鋳造キャビティ12の金属22に押圧される力が弱まり、図に(誇張して)示してあるように、ベルトおよび他の要素の可撓性に応じて、金属から一時的に離れる方向に動き得る。完全な、ベルトの支持および金属との接触は、図示されているように、鋳造方向において列46および47の下流側のノズルによって再び実施される。それゆえに、ノズルの六角面32が鋳造キャビティの中央断面49からわずかにオフセットされている領域50は、それぞれ鋳造キャビティの上流(注入口13に近い)および下流(出口14に近い)にある2つの領域51と52との間に配置されており、ノズルの面32は、全て概ね同一平面上にあり、(圧力がかけられてノズルの表面上を通過している冷却剤によって形成される間隔を除いて)ベルトの内部面10bとしっかり接触するように配置されている。
ベルトの鋳造面10aが金属22から熱を除去する能力は、隣接領域51および52の当該能力と比べて、領域50のノズル30のオフセットに因る押圧作用の減少によって低下される。鋳造面10aが熱を鋳造キャビティの金属から取り出す能力への影響は、キャビティの中央断面49からのオフセット量が増えるとすぐに低減されるが、特定のオフセット距離を越えると、熱取り出しのさらなる低下は、ほとんど起こらなくなるかまたは全く起こらなくなることが分かっている。ベルトが金属から一定の距離だけ離れると、鋳造ベルトの冷却効果が見られなくなることが理論上想定される。一般に、隣接領域のノズル面の平面からわずか1mm(0.040インチ)、より好ましくは、0.5mm(0.020インチ)だけノズル30を動かすだけで十分である。ノズルをより多く動かす場合には、鋳造ベルトの移動が不安定になる可能性があることから、最小限の変位が、好ましい。一般的には、残りのノズル面は、上側および下側の両方の鋳造ベルトに関して、全て可能な限り同一平面状態に保たれるので、上側および下側の境界が、下流方向でわずかに近づけられ、金属が冷めて凝固する際に、金属22の収縮を補償することがあっても、鋳造キャビティ12の上側および下側の境界は、キャビティの他の全ての領域において、それぞれ基本的には平面となる。
列46、47のノズル面32の変位は、鋳造面10aが領域50の中で隣接する金属22から熱を取り出す能力を低下させる、すなわち、ベルト10を通る熱流束は、ノズル面が他のノズルの面と同じ平面に維持された場合にこの領域において考えられるものよりも少なくなる。熱が鋳造面10aによって直ちに取り出されずに、熱が、鋳造金属の中心から表面に向かって伝わり得るので、鋳造面10aが金属から熱を除去する能力のこの一時的な減少は、ここでの金属22の隣接する外表面および直接的に続く領域の温度を上昇させると、理論上想定される。したがって、金属のこの一部分が下流に移動して、鋳造ベルトが金属表面としっかり接触している隣接領域52に達すると、そうでない場合よりも、金属表面と鋳造面10aの間の温度差が大きくなる。この大きい温度差によって、そうでない場合よりも、鋳造キャビティの下流領域52では熱がより効率的に取り出されることになる。驚くべきことに、熱取り出し(すなわち熱流束)の率のこの低下およびその後の上昇は、ノズル面のオフセット無しで鋳造キャビティの任意の領域において実行される同等の鋳造手順と比較して、結果的に鋳造手順の全体効率の顕著な改善となる。したがって、金属スラブは、同等の従来型の鋳造手順より低い温度で鋳造キャビティから排出される。これは、金属スラブの出口温度を等価な従来型の手順と同じ値に戻すように、鋳造キャビティの全長を減らす、および/または、鋳造速度を上げることができることを意味している。これは、機器製造、鋳込時間および場合によっては冷却剤使用の節約をもたらしうる。
オフセット量が大きいノズル列の数を増やすことまたは減らすことによって、領域50の大きさ(すなわち鋳造方向の延在距離)を変えることができる。同様に、オフセットのある特定の列の選択を変えることによって、鋳造キャビティに沿った領域50の位置を変えることができる。さらに、上ベルト10(図示)および/または下ベルト11に隣接するノズルをオフセットすることを選択することによって、熱流束は、鋳造金属スラブの最上面および/または底面のどちらかを介して変えることができる。オフセット領域の大きさ(鋳造方向の距離)は、事実上鋳造キャビティの全長(注入口から出口までの距離)の10%から50%までであってもよく、キャビティ長の10%から20%であれば好ましいことが一般的に分かっている。領域50の配置に関しては、好ましくは、領域は、金属の外表面上にできる凝固金属「外殻」が、内部から熱の影響を受けて再溶解するほど、キャビティ注入口に近いところから始まるべきではない。これは、望ましくない波状のパターンが金属スラブ表面上に形成させる可能性があるからである。他方で、領域50がキャビティ出口のあまりに近く配置される場合には、内部の金属が、後において、非常に冷たいことがあるので、スラブの内部からの再加熱効果が、スラブの表面を所望程度まで再加熱するのには少なすぎる可能性がある。一般的に、領域は、キャビティの中央1/2に位置し、キャビティの中央1/5に位置すればより好ましい。これは、鋳造方向のキャビティ沿いの中間に中央点「C」を備えた、長さ「L」を有する鋳造キャビティ12の描写を示す図5に図示されている。オフセットのノズルを備えた領域50は、中間点「C」を中心としていれば好ましく、図示するように、「L」の5分の1から2分の1にわたって延在していてもよい。
前述のように、オフセットノズルの領域50は、鋳造ベルトの一方のみまたは両方に設けてもよい。両方のベルトのノズルがオフセットを有するとき、それらは、鋳造キャビティ沿いに同じ距離のところに配置されてもよく、同じ長さを有していてもよい、あるいはそれらが、異なる位置および/または異なる長さを有していてもよい。スラブ温度が、その水平中央断面49に関して対称ではない場合には(多くの場合、金属が下ベルトとしっかり接触すること、すなわち大熱流束を維持する重力傾向がある事例である)、この平面に関して対称な熱流束変化を有する説得力のある理由は無い。それとは反対に、上ベルトおよび下ベルトについて、オフセット領域50の位置および長さを変えることは、スラブの各々の側で改良熱流束の同じ率を達成する目的においてより良いことであり得る。その上、オフセットされたノズルの領域50は、鋳造キャビティの幅方向(鋳造方向に対して直角方向)の全体または一部だけに延在していてもよい。実際には、熱取りだし率は、鋳造キャビティの幅方向で変化しており、こうして、領域50は、鋳造キャビティの一部にのみ延在するように形成され、熱流束をスラブ全体で可能な限り等しくするように配置され得る。しかし、実装の簡便性のため、領域は、鋳造キャビティの幅方向全体に延在するように形成されれば好ましい。
当該鋳造装置において、ノズルは、領域50において永続的にオフセットされてもよく、またはノズルのいくつか(例えば中央域にあるもの)または全てが、必要に応じて、および特定の鋳造条件または鋳造される金属によって望ましい量で、いくつかを他からオフセットすることができるように、調節可能であってもよい。永続的なオフセットは、さまざまな長さのカラー29を備えたノズル30を提供することによって実現される。調節可能なオフセットは、例えば、ノズルのいくつかに長さ調節可能なテレスコープカラーを設けること、および当該ノズルに必要に応じて当該カラーの長さを調節する機械式または油圧式手段を設けることで、実現され得る。
上記の例示的な実施形態において、領域50の鋳造面では、支持および冷却ノズルの位置をオフセットすることで、熱を鋳造キャビティの金属から取り出す能力が低下しているが、熱を取り出す能力の低下は、代替の方法で実現され得る。例えば、関係領域50のノズルを通る冷却剤の流れを、他の領域のものと比べて減らす、または止めてもよい。冷却剤の流れを完全に止めることは可能であるが、その場合にベルトとノズル面との間に発生すると思われる摩擦が増えることから、これは、通常望ましくない。その上、冷却剤の供給圧力または装置の内圧の変化は、鋳造ベルトの、関係ノズルの支持表面からの高さの程度に影響を及ぼす場合がある。他の代替案は、関係領域の冷却剤の温度を他の領域のものよりも上げることである。別の代替案は、例えば鋳造ベルトと冷却剤との間にガスを入れるなどして、鋳造ベルトを冷却剤から断熱することである。
本発明をさらに説明するために、以下に実施例を示す。しかし、これらの実施例は、本発明の全体的な範囲を多少なりとも制限するものとはみなされるべきではない。
実施例 1
実験は、実験室規模のツインベルト鋳造機(「TB2」と呼ばれる)において実施した。鋳造機は、概略的に図1および図2に示す設計を有しており、商業規模のツインベルト鋳造機の長さと同様の長さの鋳造キャビティを備えているが、鋳造ベルトの幅は、商業的な鋳造機よりも小さいものである。鋳造機は、冷却ノズルの全てを調節して、鋳造キャビティからのオフセット間隔を変更することが可能な特別の設計のノズルを備えているので、さまざまな領域で、またはさまざまな領域サイズでオフセットを大きくすることの影響を評価することができるようになっている。スラブの出口温度は、鋳造キャビティの出口の近くに、新生スラブの底面に間隔をあけて配置された5つの接触熱電対を使用して計測した。鋳造機の熱流束は、冷却水熱電対の配列を用いてモニタした。
実験は、鋳造機の中央領域で、1mmオフセットされたノズルで、すなわちノズルの第2および第3の列が、直線状のノズルの直後に続いており、上側ベルトキャリジ上で実施した。六角形ノズルの各々の列は、長さ約3.3cm(鋳造方向に)であった。最密充填のために列の交互配置を可能にしながら、影響を受けた鋳造機の領域は、溶融金属注入の地点から約16.2cmから21.6cm下流の帯域であった。比較のために、鋳造キャビティのノズルの最後の3つの列が、上側および下側のベルトキャリジ上で各々1mmだけオフセットされている実験がさらに実施され、これは、長さ約50cmの平行な(正常な)鋳造区分はそのまま残しながら、鋳造キャビティを約10cmだけ短くする効果があった。
実験で鋳造される合金は、全ての実験では10mmゲージで、Si:0.68重量%、Fe:0.58重量%、Cu:0.21重量%およびMn:0.77重量%、残部Alの公称組成を有していた。鋳造ベルトは、ショットブラスト仕上げ面を有していた。
下記の表1は、実験用の鋳造についての完成の順序および対応するノズル構成を示している。
Figure 0005793250
図6は、それぞれの事例のスラブの幅方向に計測された出口温度を示しているグラフである。図面では、「OS」は、(鋳造機の)オペレータ側を意味し、「CL」は、中心線を意味し、「DL」は、駆動(鋳造機の側)を意味する。さらに、「TC」は、熱電対を意味し、「TC#1」、「TC#2」等は、「OS」から「DS」まで新生スラブにわたって配列される熱電対を指している。
表1および図6から分かるように、鋳造キャビティの中央部の列が凹んでいる実験(ラン929)についての出口温度範囲は、基線ラン(任意のノズルの凹みの無いもの)および出口ノズルが凹んでいたランの両方を含む他の実験のいずれのものよりも驚くほどかなり低かった。後者の変形例は、出口温度に大きな影響を与えるようには思われなかった。
添付図面の図7A(上ベルト)および図7B(下ベルト)は、鋳造物を含め鋳造機の中央部の全長下方の上ベルトおよび下ベルトの熱流束プロファイルを図示しているグラフであり、当該鋳造物において、六角形ノズル(鋳造キャビティに沿った距離の約1/3)の最初の2列が、上側キャリジで凹んでいる。推測されるように、上ベルト熱流束は、上側ベルトキャリジのオフセットノズルが、その鋳造ベルトを通常のベルト平面から引き離す領域では、低減されていた。驚くべきことに、ノズルが凹んでいるところに続く領域の熱流束は、上ベルトおよび下ベルトの両方で大幅に増えていた。図7Aは、オフセットノズル領域の熱取り出しの約60%の低下は、その直後の領域の熱取り出しの約3倍の増加につながったことを示している。これは、非常に驚くべき結果である。鋳造キャビティの最後部でノズルをオフセットする効果は、より顕著な効果が少なかった。
凹んだノズルが鋳造キャビティ形状に及ぼす効果
一般的に、凹んだノズル(1mmオフセットした)を鋳造機の中央付近に取り付けることで、凹んだノズルを有する範囲では2つの鋳造ベルトの間の間隙が約0.4mmだけ増えたことが観察されたが、凹んだノズルを備えた範囲を通り過ぎた後、ベルトは、その通常の高さに戻っていた。
鋳造機の出口端では、ノズルを凹ませる効果は、より顕著であった。凹んだ領域の前方縁では、鋳造ベルト間の間隙は、同じ0.4mm−0.5mmだけ増えていた。しかし、ノズルの最後の列が、ベルト経路の「中断」(ベルトが通常は著しく分岐する)の直前に配置されるので、ベルト間の間隙の変化は、これらのノズルが凹んでいる下流区分では、より顕著であった。一般的な効果は、あたかも鋳造機ベルト経路の中断が、前方に移動されたかのように鋳造キャビティの有効長を減少させることであった。
上キャリジの出口でノズルを凹ませることのキャビティサイズへの効果は、下キャリジの出口でノズルを凹ませることの効果と同じであった。
実施例 2
実施例1に記載されている結果は、その領域でノズル高さを機械的に調整して、ベルトの鋳造中のスラブとの接触を解除し、鋳造機の一部の熱流束を調整することによって実現された。しかし、この予言的な実施例に示すように、機械的手段に頼らずに同じまたは類似の成果を実現する他の手段が存在している。
上記の鋳造機は、鋳造ベルトの下に、高圧水を供給して鋳造ベルトを冷却および配置する複数の冷却ノズルを含んでいる。冷却水の使用、鋳造機内で維持されるその供給圧力および分配および内圧は全て、各々の鋳造ベルトの内面にわたる冷却水の速度、したがって、ベルト高さおよび熱取り出し率を確定するプロセスパラメータである。これらのパラメータは、従来式で鋳造機全体で制御され、ノズル配列の一部が、機械の残りの部分よりさまざまな圧力/流動状態下で作動され得るような方法で作動する既存の機械を修正することは、経済的に実行可能であるとみなされなかったからである。
しかし、この実施例では、従来型の鋳造機が、修正されて、鋳造ベルトの少なくとも1つでの冷却ノズル配列の区域化を提供しており、すなわち、上記パラメータが独立して制御されるさまざまな区域が形成されている。すなわち、装置は、上記実施例で説明されたものと類似の、冷却配列の中央部分を有しており、低減された水圧、水流および水速度条件で連続して作動されている。これらのパラメータの調整は、局所的に熱取り出し率を低下させ、実施例1でノズルを移動することによって実現されるものと同じ効果を、最終的な出口温度およびスラブ状態で実現する効果を提供している。鋳造機の内圧への局所的な変更も、同様に同じ成果を実現する。

Claims (22)

  1. a.離間して対向配置され、鋳造方向に向かって進行する鋳造面の間に画定された鋳造キャビティの注入口に、溶融金属を連続的に注入することと、
    b.前記鋳造面に、前記鋳造キャビティ内の前記溶融金属から熱を除去する能力をもたせることで、前記溶融金属を凝固させ、これにより前記鋳造キャビティの中で完全にまたは部分的に固体の金属スラブを形成することと、
    c.前記金属スラブを前記鋳造キャビティの出口を介して前記鋳造キャビティから連続的に排出することと、
    d.前記注入口および前記出口の両方から間隔を置いて配置され、前記鋳造方向に対して直角に延在している、前記キャビティ内の一の領域において、前記鋳造面の少なくとも1つが前記金属から熱を除去する能力を、前記鋳造キャビティの直接隣接する上流領域および下流領域における、前記鋳造面の少なくとも1つが熱を除去する能力と比べて低下させること
    e.前記少なくとも1つの鋳造面が熱を除去する能力は、前記鋳造面が、前記直接隣接する領域においてよりも、前記一の領域において前記鋳造キャビティの中央断面からより遠くに動くことを可能にすることによって、前記一の領域において低下されること、を備える、金属スラブを連続的に鋳造する方法。
  2. 前記鋳造面のそれぞれが、反対側をさらに有している熱伝導部材の一方の側を形成しており、前記鋳造面が熱を除去する能力が、液体冷却剤を前記熱伝導冷却部材の前記反対側に供給することによって提供される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記熱伝導部材が、それぞれ、前記反対側に対して作用する支持体によって支えられており、前記鋳造キャビティの前記一の領域における前記少なくとも1つの鋳造面が熱を除去する能力が、前記一の領域の前記支持体を、前記隣接する上流領域および下流領域の前記支持体と比較して、前記鋳造キャビティの中央断面から所定の距離オフセットすることによって低下される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記一の領域の前記支持体が、前記隣接する上流領域および下流領域の前記支持体と比べて、少なくとも0.5mmの量オフセットされている、請求項に記載の方法。
  5. 前記一の領域の前記支持体が、前記隣接する上流領域および下流領域の前記支持体と比べて、1mm±25%の量オフセットされている、請求項に記載の方法。
  6. 前記一の領域が、前記注入口から前記出口までの前記鋳造キャビティの長さの5分の1から2分の1の、前記鋳造方向の距離を有している、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記一の領域が、前記注入口と前記出口の間で前記鋳造キャビティの中間点を中心としている、請求項に記載の方法。
  8. 前記鋳造面が熱を除去する能力が、前記一の領域の前記部材の前記反対面に供給される前記液体冷却剤の温度を、前記隣接する上流領域および下流領域の前記反対面に供給される液体冷却剤と比べて上昇させることによって低下される、請求項2に記載の方法。
  9. 前記鋳造面が熱を除去する能力が、前記一の領域の前記部材の前記反対面に供給される前記液体冷却剤の流速を、前記隣接する上流領域および下流領域の前記液体冷却剤の流速と比べて低下させることによって低下される、請求項2に記載の方法。
  10. 前記鋳造面が熱を除去する能力が、前記部材の前記反対側を、前記一の領域の前記液体冷却剤から少なくとも部分的に断熱し、一方で前記隣接する上流領域および下流領域の当該断熱を回避することによって低下される、請求項2に記載の方法。
  11. a.間に鋳造キャビティを形成しており、鋳造方向に前記鋳造キャビティの注入口から出口まで進行するように構成され、離間して対向配置されている鋳造面と、
    b.溶融金属を前記注入口から前記鋳造キャビティに注入するための溶融金属供給装置と、
    c.前記鋳造面を冷却し、前記鋳造面が、前記鋳造キャビティから熱を取り出すことを可能にすることで、前記溶融金属を凝固させて、完全にまたは部分的に固体の金属スラブを前記キャビティ内で形成するための冷却機器と、を備えており、
    d.前記鋳造キャビティが、前記鋳造方向に対して直角に延在しており、前記注入口および前記出口の両方から離れて、前記鋳造キャビティの直接隣接する上流領域および下流領域の間に配置されている一の領域を有しており、その隣接する上流領域および下流領域の中で前記鋳造キャビティから熱を取り出す前記少なくとも1つの鋳造面の能力と比べて、前記一の領域の前記溶融金属または金属スラブから熱を取り出す前記鋳造面の少なくとも1つの能力を低下させるための手段が設けられており
    e.前記鋳造面のそれぞれが、反対側をさらに有している熱伝導部材の一方の側を形成しており、
    f.前記熱伝導部材が、それぞれ、前記反対側に対して作用する支持体によって支えられており、前記支持体は、前記隣接する上流領域および下流領域の前記支持体と比較して、前記一の領域において前記鋳造キャビティの中央断面から所定距離オフセットされており、前記少なくとも1つの鋳造面が、前記直接隣接する上流領域および下流領域においてよりも、前記一の領域において、前記中央断面からより遠くに動くことを可能にしている、金属スラブを溶融金属から連続的に鋳造するための鋳造装置。
  12. 記冷却機器が、液体冷却剤を前記熱伝導冷却部材の前記反対側に供給する、請求項11に記載の装置。
  13. 前記一の領域の前記支持体が、前記隣接する上流領域および下流領域の前記支持体と比べて、少なくとも0.5mmの量オフセットされている、請求項11または12に記載の装置。
  14. 前記一の領域の前記支持体が、前記隣接する上流領域および下流領域の前記支持体と比べて、1mm±25%の量オフセットされている、請求項11または12に記載の装置。
  15. 前記一の領域が、前記注入口から前記出口までの前記鋳造キャビティの長さの5分の1から2分の1の、前記鋳造方向の距離を有している、請求項11から請求項14のいずれか一項に記載の装置。
  16. 前記一の領域が、前記注入口と前記出口との間で前記鋳造キャビティの中間点を中心としている、請求項15に記載の装置。
  17. 前記冷却装置が、液体冷却剤を、前記隣接する上流領域および下流領域で前記部材の前記反対面に供給される前記液体冷却剤の温度より高い温度で前記一の領域の前記部材の前記反対側に供給する、請求項12に記載の装置。
  18. 前記冷却装置は、前記一の領域の前記部材の前記反対面に供給される前記液体冷却剤の流速を、前記隣接する上流領域および下流領域に供給される前記液体冷却剤の流速と比べて低下させるために、流量制御手段を含んでいる、請求項12に記載の装置。
  19. 前記部材の前記反対側を、前記隣接する上流領域および下流領域においては断熱せず前記一の領域においては前記液体冷却剤から、少なくとも部分的に断熱する手段を含んでいる、請求項12に記載の装置。
  20. 複数の前記鋳造面のそれぞれが熱を除去する能力が低下されており、一の鋳造面についての、能力が低下された前記一の領域が、他の鋳造面についての、能力が低下された領域と対向する位置にある、請求項11から19のいずれか一項に記載の装置。
  21. 複数の前記鋳造面のそれぞれが熱を除去する能力が低下されており、一の鋳造面についての、能力が低下された前記一の領域が、他の鋳造面についての、能力が低下された領域と対向する位置と異なっている、請求項11から19のいずれか一項に記載の装置。
  22. 前記鋳造装置が、ツインベルト金属鋳造機である、請求項11から19のいずれか一項に記載の装置。
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