JP5790097B2 - 加入者側端末装置及び加入者側端末装置の消費電力制御方法 - Google Patents

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Description

この発明は、通信事業者の中央局側に設置される局側終端装置(OLT: Optical Line Terminal)と複数の加入者側にそれぞれ設置される加入者側端末装置(ONU: Optical Network Unit)との間を、受動光ネットワーク(PON: Passive Optical Network)を介して接続して構成される光アクセスシステムの当該ONUにおける低消費電力化に関する。
中央局と複数の加入者(以後、ユーザーということもある)との間の通信システムとして、OLTと複数のONUとの間を、GE-PON(Gigabit Ethernet-Passive Optical Network)によって接続して構成される光アクセスシステムが注目されている。ここで、イーサネット(Ethernet)とは、LAN (Local Area Network)環境等で一般的に利用されている通信メディアであって、「Ethernet」及び日本語の「イーサネット」は、登録商標である。以後、Ethernet及びイーサネットが登録商標であることをことわらずに使用する。
光アクセスシステムの加入者側に設置されるONUに対しては、最近の省エネルギー化の要請に応えるために低消費電力化することが求められている。GE-PON等を利用する光アクセスシステムにおいて、加入者側に設置されるONUの消費電力の低減化のための方法として、これまでいくつかの方法が提案されている(例えば、特許文献1〜3を参照)。
光アクセスシステムのONUは、光インターフェース(光IF: Interface)、受動光ネットワーク処理集積回路(PON-LSI)、及び物理層機能部(PHY)を具えて構成されている。
従来のONUに対する消費電力の低減化のための手法は、光IF及びPHYに、新たに到着する電気信号あるいは光信号が有るか無いかを識別する機能を追加して、通常通信モードと非通常通信モードとの切り換えを行っている。ここでは、光IFあるいはPHYに到着する信号が検出されない場合は非通常通信モードに移行し、光IFあるいはPHYにおいて到着する信号が検出された場合は通常通信モードに切り換えるという動作が行われる。
上述の従来方式によって通常通信モードと非通常通信モードとの切り換えを行うには、光IF及びPHYを常に動作させておく必要があり、そのため、PON-LSIへ供給される電力も完全には遮断することができない。
しかも、PONによる光アクセスシステムの構成上、他のONU宛の信号が必ず光IFに到達してしまうので、光IFとPON-LSIを非通常通信モードに移行させる機会はほとんど現れない。
特開2007-89027号公報 特開2008-113193号公報 特開2008-263294号公報
以上説明した様に、従来のONUに対する消費電力の低減化のための手法では、消費電力量を大幅に削減することが期待できない。
そこで、上述した従来の消費電力の低減化のための手法より効果的に消費電力の低減化を図ることが可能である、消費電力制御方法及びこの制御方法を適用することが可能であるONUを検討する必要がある。
例えばOLTとONUとでデータ通信が可能である通常通信モードとデータ通信を遮断した非通常通信モードとの切り換えを、ONUに具えたタイマーを用いて設定する方式が考えられる。この方式によれば、非通常通信モードにおいて、ONUを構成している光IF、PHY、及びPON-LSIに供給する電力を完全に遮断することができるので、上述した従来の方法より効果的にONUにおいて消費される電力の削減が可能である。また、タイマーを用いることによって、光IF、PHY、及びPON-LSIに供給する電力を強制的に遮断する時間帯を設けて確保することができるので、大幅に消費電力量を低減することが可能となる。
しかしながら、上述の通常通信モードと非通常通信モードとの切り換えをONUに具えられているタイマーを用いて設定する方式では、ユーザーが設定した非通常通信モードの時間帯が経過しなければONUは起動回復しない。そのため、非通常通信モードの時間帯ではONUのソフトウエアの更新が行えない。
この場合、緊急性の高いONUのソフトウエアの更新が必要な事態が発生しても、ONUの動作回復(起動回復)、すなわち非通常通信モードから通常通信モードへの切り換えがなされるまで、このONUのソフトウエアの更新操作を待つ必要がある。
また、各ONUにおいて設定される非通常通信モードの時間帯はONUごとに異なることが一般的であるので、ONUごとのソフトウエアのバージョンが異なるという事態が発生し得る。ONUごとにソフトウエアのバージョンが異なる事態が発生すると、光アクセスシステムの通信状態が不安定な状態となる。
更に、ソフトウエア更新モードでは、OLTからONUに更新するソフトウエアがダウンロードされるため、更新中にユーザーのデータ通信が遮断されたり、また、データ通信に大きな遅延が発生したりする。
以上の理由から、ONUのソフトウエア更新は、全てのONUに対して一斉に実行されること、かつユーザーが通常通信を利用しない時間帯に実行されることが好ましい。
この発明の発明者は、OLTとONUとでデータ通信が可能である通常通信モードとデータ通信を遮断した非通常通信モードとの切り換えを、ONUに具えたタイマーを用いて設定することとし、更に、タイマーで設定された非通常通信モードの時間帯にソフトウエア更新用の時間帯を設けることで、上述の課題が解決されることに思い至った。
ユーザーがタイマーでONUの動作モードを調整する消費電力制御方法では、ユーザーが設定した非通常通信モードの時間帯に係る情報をOLTに通知すれば、OLTは予めONUの非通常通信モードの時間帯を把握することができる。従って、OLTでこの時間帯にソフトウエア更新を実行すれば、ユーザーのデータ通信に影響を与えずにソフトウエア更新を実行することが可能となる。
そこで、この発明の目的は、光IF及びPHYに、新たに到着する電気信号あるいは光信号が有るか無いかに基づいて通常通信モードと非通常通信モードとの切り換えを行うことによって消費電力の低減化を図る従来の手法よりもよりいっそう効果的に消費電力の低減化を図ることが可能であって、かつユーザーのデータ通信への影響を与えない時間帯に、ONUのソフトウエア更新が実行され、全てのONUが同時に同一のバージョンを設定することが可能であるONUの消費電力制御方法を提供することにある。また、この消費電力制御方法を適用することが可能であるONUを提供することにある。
上述の目的を達成するため、この発明の要旨によれば、以下の構成の消費電力制御機構を具えたONU及びこのONUの消費電力制御方法が提供される。
この発明のONUの基本的構成は、OLTとこのONUとの間でデータ通信が可能である通常通信モードと、データ通信を遮断した非通常通信モードとの切り換えを行うと共に、非通常通信モード動作中に、ソフトウエア更新モードとスリープモードとの切り換えを行う機能を具えていることである。
この発明のONUは、OLTと、複数の加入者にそれぞれ設置されるONUとが、PONを介して双方向通信を行う光アクセスシステムの当該ONUであって、光IFと、PON-LSIと、PHYと、タイマーと、電源制御部と、電源スイッチと、電源とを具えて構成される。
タイマーは、通常通信モード時間帯及び非通常通信モード時間帯を設定するON/OFFスイッチと、消費電力制御を実行するか否かの設定をするタイマーイネーブルスイッチとを具え、通常通信モード時間帯、及び非通常通信モード時間帯を指示すると共にこのタイマーによる消費電力制御を実行するか否かを指示する動作時刻情報信号を電源制御部に対して出力する。
電源制御部は、動作時刻情報信号をPON-LSIに送り、かつ、通常通信モード時間帯においては当該動作時刻情報信号に従って、電源スイッチに対して、光IF、PON-LSI、及びPHYに電源から電力の供給動作を指示して通常通信モードを実現させ、及び非通常通信モード時間帯において電源からの電力の供給遮断動作を指示して論理リンクを解除させたモードであるスリープモードを実現させる。
また、電源制御部には、タイマーから非通常通信モード時間帯に含まれるソフトウエア更新時間帯情報も通知されてくる。非通常通信モード時間帯であってもこのソフトウエア更新時間帯として指定される時間帯では、電源スイッチに対して動作時刻情報信号に従うのと同様に、光IF、PON-LSI、及びPHYに対して電源から電力の供給動作を指示して通常通信モードと同じ通信モードに移行させる。
PON-LSIは、光IFから出力される電気信号に基づきOLTとの論理リンクを確立すると共に、PHYからの出力電気信号を受けて光IFに出力し、かつ動作時刻情報信号を電源制御部から受け取って、この動作時刻情報信号を、光IFを介してOLTに送る。更に、OLTから送信されてくるソフトウエア更新時間帯情報を受信して、電源制御部にこの情報を通知する。
好ましくは、光IFは、OLTからの光信号を電気信号に変換してPON-LSIに出力すると共に、PON-LSIからの電気信号を光信号に変換してOLTに向けて出力する。
また、PHYは、PON-LSIから出力される信号をイーサネット信号に変換してユーザーが保有している下位ネットワーク側装置へ出力すると共に、この下位ネットワーク側装置からのイーサネット信号をPON-LSIが処理できるインターフェース信号に変換してPON-LSIに出力する。
また、電源は光IF、PON-LSI、及びPHYに電力を供給し、電源スイッチは電源制御部の指示に従って、光IF、PON-LSI、及びPHYに供給する電力のスイッチングを実行する。
この発明のONUの消費電力制御方法の基本構成は、上述のこの発明のONUの消費電力を制御する方法であり、OLTとこのONUとの間でデータ通信が可能である通常通信モードとデータ通信を遮断した非通常通信モードとの切り換えを行うステップと共に、非通常通信モード動作中に、ソフトウエア更新モードとスリープモードとの切り換えを行うステップを含んでいることが特徴である。
この発明のONUの消費電力制御方法は、以下に示す、動作時刻情報通知ステップと、タイマーイネーブル確認ステップと、動作モード時間帯読み込みステップと、動作モード確認ステップと、論理リンク確立ステップと、論理リンク解除ステップと、通常通信モード復旧ステップとを含む。
動作時刻情報通知ステップは、PON-LSIが実行する、タイマーに設定されている通常通信モード及び非通常通信モードが設定されている時間帯をOLTに通知するステップである。
タイマーイネーブル確認ステップは、電源制御部がタイマーに設定されたタイマーイネーブル情報を読み取って、タイマーによる消費電力制御を実行するか否かを判断するステップである。
動作モード時間帯読み込みステップは、タイマーイネーブル確認ステップにおいて、消費電力制御を実行すると判断された場合に、タイマーに設定されている通常通信モード及び非通常通信モードが設定されている時間帯を、電源制御部が読み取るステップである。
動作モード確認ステップは、電源制御部が、タイマーイネーブル確認ステップの実行時が、通常通信モードが設定されている時間帯に含まれているか、あるいは非通常通信モードが設定されている時間帯に含まれているかを判断するステップである。
論理リンク確立ステップは、動作モード確認ステップにおいて、通常通信モードが設定されている時間帯に含まれている場合に、PON-LSIがONUとOLTとの論理リンクを確立させて通常通信モード動作をONUに行わせるステップである。
論理リンク解除ステップは、動作モード確認ステップにおいて、非通常通信モードが設定されている時間帯に含まれている場合に、PON-LSIがONUとOLTとの論理リンクを解除させたモードであるスリープモード動作にONUを設定するステップである。
通常通信モード復旧ステップは、動作モード確認ステップにおいて、非通常通信モードが設定されている時間帯に含まれており、かつソフトウエア更新時間帯に含まれている場合に、スリープモードから、PON-LSIがONUとOLTとの論理リンクを確立させてこのONUを通常通信モード動作に復旧させるステップである。
ここで、スリープモードとは、光IF、PON-LSI、及びPHYへの電力供給が遮断されONUとOLTとの間の論理リンクが解除されたモードを指す。従って、非通常通信モードの時間帯であってかつソフトウエア更新時間帯を除く時間帯がスリープモードの時間帯となる。
この発明のONUの基本的構成によれば、OLTとONUとでデータ通信が可能である通常通信モードとデータ通信を遮断した非通常通信モードとの切り換えを行うと共に、非通常通信モード動作中に、ソフトウエア更新モードとスリープモードとの切り換えを行う機能を具えているので、従来の消費電力の低減化のための手法よりもより効果的に消費電力の低減化を図ることが可能となり、しかも、非通常通信モード時間帯に、ユーザーに対する通信サービスへの影響を抑えつつ確実にONUソフトウエアの更新を実行することができる。
この発明のONUによれば、タイマーから、光IF、PON-LSI、及びPHYに電力を供給する時間帯を指示する動作時刻情報信号が出力され、この動作時刻情報信号を受け取った電源制御部によって、電源スイッチに対して上記光IF、PON-LSI、及びPHYに通常通信モード時間帯あるいはソフトウエア更新時間帯における電力の供給を指示し、及び非常通信モード時間帯であってかつソフトウエア更新時間帯が設定されている時間帯を除く時間帯において電力の遮断動作が指示される。そして、電源制御部の指示に従う電源スイッチによって、光IF、PON-LSI、及びPHYに供給する電力のスイッチングが実行される。
従って、タイマーに設定された、光IF、PON-LSI、及びPHYに電力を供給する時間帯以外の非通常通信モード時間帯であってかつソフトウエア更新時間帯が設定されている時間帯を除く時間帯においては、光IF、PON-LSI、及びPHYには電力が供給されない状態となる。すなわち、この発明のONUによれば、光IF及びPHYに、新たに到着する電気信号あるいは光信号が有るか無いかに基づいて通常通信モードと非通常通信モードとの切り換えを行うことによって消費電力の低減化を図る、従来の消費電力の低減化のための手法よりもより効果的に消費電力の低減化を図ることが可能となる。
そして、ソフトウエア更新モードをユーザーが通信を利用しない非通常通信モード時間帯に設けることによって、ユーザーに対する通信サービスへの影響を抑えつつ確実にONUソフトウエアの更新が実行できるため、各ONUにおいてソフトウエアのバージョンを統一することが可能となる。
また、リンク接続処理開始の動作開始時刻が事前に設定されていることから、スリープモードから通常通信モードに復旧する時間分だけ先に復旧開始することが可能であり、設定された動作開始時刻に遅れることなく通信が可能となる。
更に、PON-LSIによって、通常通信モード動作中に、タイマーに設定されている通常通信モード及び非通常通信モードが設定されている時間帯をOLTに通知する動作時刻情報通知ステップが実行されるので、OLT側でONUの動作時刻を把握することが可能である。そのため、OLTは、ONUの故障あるいは電源ケーブルの切断に基づきONUの接続が解除されたのか、あるいはスリープモードにあるためにONUの接続が解除されているのかを判断できる。このためONUの接続解除の原因を特定するために必要とされる、OLTとONUとの間で交わされるエラー確認のための通信を必要としない。
この発明の実施形態のONUが接続されて構成される代表的な構成の光アクセスシステムの概略的ブロック構成図である。 この発明の実施形態のONUの構成を示す概略的ブロック構成図である。 タイマーの概略的構成を示す図である。 PON-LSI及び電源制御部が協働して、光IF、PON-LSI、及びPHYに対して通常通信モード又は非通常通信モードに制御するステップを説明するフローチャートである。 OLTとONUとの間で送受信される信号の処理を時系列に表した信号処理シーケンスチャートである。 電源制御部とPON-LSIとの間で交わされる通信について整理して示すブロック図である。 動作時刻情報信号フレームの構成例の説明に供する図である。 管理テーブルの一例を示す図である。 フレームの構成についての説明に供する図であり、(A)はスリープ要求信号を載せたフレームの概略的構成を示す図であり、(B)はスリープack信号を載せたフレームの概略的構成を示す図であり、(C)はソフトウエア更新時間帯情報信号を載せたフレームの概略的構成を示す図である。
以下、図を参照してこの発明の実施形態につき説明する。なお、各図はこの実施形態に係る一構成例に対するものであり、この発明を図示例に限定するものではない。また、この発明の実施形態に係る光アクセスシステムと同種のシステムであれば通常具えている周知の構成要素については図示及びその説明を省略する。各ブロック構成図においては、同様の構成要素については同一の番号を付して示しその重複する説明を省略することもある。
<この発明の実施形態のONU>
この発明の実施形態のONUは、OLTとPONを介して双方向通信を行うことが可能である光アクセスシステムに利用されるONUである。従って、まず光アクセスシステムの全体構成について図1を参照して説明し、その上でこの発明の実施形態のONUの構成及びその動作について説明する。
図1は、この発明の実施形態のONUが接続されて構成される代表的な構成の光アクセスシステムの概略的ブロック構成図である。図1に示す光アクセスシステムは、OLT 40と分配多重器38を具えるPONを介して通信可能な状態で接続された複数のONU(図1にはONU-1、ONU-2及びONU-3を示してある。)を具えて構成される通信システムである。加入者にそれぞれ設置されるONUをそれぞれ識別する必要がある場合は、ONU-1、ONU-2等と表記し、識別する必要がない場合はONU 10と表記する。
OLT 40は、光IF 46と、PON-LSI 44と、PHY 42と、DBA(Dynamic Bandwidth Allocation)プロセッサ48とを具えて構成されている。光IF 46、PON-LSI 44及びPHY 42は、後述するONUが具える光IF、PON-LSI及びPHYと同様の機能を有しているが、ONUが具える光IF、PON-LSI及びPHYは、当該ONUに特化して機能するのに対して、OLT 40が具える光IF 46、PON-LSI 44及びPHY 42は、接続されているONU-1、ONU-2及びONU-3等にそれぞれ対応して機能するように設計されている点が異なる。
DBAプロセッサ48は、各ONU 10に対して、OLT 40に向けて送信する上り信号フレームの送信タイミングを時間軸上で割り当てる、周知の動的帯域割り当て処理を行う(例えば、NTTジャーナル2005年10月号参照)。
図1に示す光アクセスシステムにおいて、下り信号フレームは、上位ネットワーク50からOLT 40を介してONU-1、ONU-2及びONU-3等に送信される。また、上り信号フレームは、各ONU 10からOLT 40を介して上位ネットワーク50に送信される。
分配多重器38を具えるPONは、OLT 40から送信される下り信号フレームを分配して各ONU 10に供給し、かつ各ONU 10から送信される上り信号フレームを多重してOLT 40に供給する。
次に、図2を参照して、この発明の実施形態のONUの構成及びその動作について説明する。
複数の加入者にそれぞれ設置されるONUは、その構成が同様であるので、ここではONU-1を代表してその構成及び機能について説明する。
各ONU 10は、分配多重器38を介してOLT 40に双方向通信が可能である状態で接続されている。また、各ONU 10にはそれぞれユーザーが保有している下位ネットワーク側装置(TE: Terminal Equipment)が有線又は無線LAN(Local Area Network)を介して接続されている。TEとは、例えば、パーソナルコンピュータ(PC: Personal Computer system)等である。図2に示す例では、ONU-1にはTE 36が接続されている。
ONU 10は、光IF 34と、PON-LSI 32と、PHY 30と、タイマー18と、電源制御部20と、電源スイッチ24、26及び28と、電源22とを具えて構成されている。電源スイッチ24、26及び28は、それぞれPHY 30、PON-LSI 32及び光IF 34への電力供給をスイッチングするスイッチである。
タイマー18は、通常通信モード時間帯及び非通常通信モード時間帯を設定するON/OFFスイッチと、消費電力制御を実行するか否かの設定をするタイマーイネーブルスイッチとを備える。タイマー18は、通常通信モード時間帯及び非通常通信モード時間帯を指示すると共にこのタイマー18による消費電力制御を実行するか否かを指示する動作時刻情報信号19を電源制御部 20に対して出力する。タイマー18への通常通信モード時間帯及び非通常通信モード時間帯の設定は、例えば、後述するように、ONU 10を所有する加入者がディップスイッチを使って行う。あるいは、ソフトウエアによって仮想的に設定される形態のスイッチ手段として、ONU 10において機能手段として実現しても良い。
電源制御部20は、受信した動作時刻情報信号19をPON-LSI 32に転送する(矢印21-1)。また、動作時刻情報信号19に基づいて動作時刻情報信号21-2を生成して電源スイッチ24、26及び28に送る。動作時刻情報信号21-2は、通常通信モード時間帯において電源22から光IF 34、PON-LSI 32及びPHY 30に電力の供給動作を指示して通常通信モードを実現させ、及び非通常通信モード時間帯において電源22からの電力の供給遮断動作を指示してスリープモードを実現させる。
また、電源制御部20には、ユーザーがタイマー18に設定した非通常通信モード時間帯に含まれるソフトウエア更新時間帯情報も通知される。非通常通信モード時間帯であってもこのソフトウエア更新時間帯として指定される時間帯では、電源スイッチ(24、26、28)に対して、動作時刻情報信号に従うのと同様に、光IF 34、PON-LSI 32、及びPHY 30に対して電源22から電力の供給動作を指示して、スリープモードから、OLT 40とONU 10との論理リンクが確立された状態である通常通信モードに移行させる。
ここで、通常通信モードとは、ONU-1、ONU-2及びONU-3等のONUの内の少なくとも一つ及びOLT 40において、IEEE802.3ahに規定されているレンジング処理、DBA計算処理、及びディスカバリ処理が実行されている動作モードを意味する。
光IF 34は、OLT 40から分配多重器38を介して送信されてくる光信号39-1を電気信号35-1に変換してPON-LSI 32に出力すると共に、PON-LSI 32から出力されるインターフェース信号35-2を光信号39-2に変換してOLT 40に向けて出力する。
PON-LSI 32は、光IF 34から出力される電気信号35-1に対して、IEEE802.3ahに規定された処理(以後、規定処理と略記する。)を実行することにより、OLT 40との論理リンクを確立する。また、PHY 30からのインターフェース信号31-2に規定処理を実行し、インターフェース信号35-2として光IF 34に出力する。また、動作時刻情報信号21-1を電源制御部20から受け取って、当該動作時刻情報信号21-1を、光IF 34を介してOLT 40に送る。
PHY 30は、PON-LSI 32から出力される信号31-1をイーサネット信号29-1に変換してTE 36へ出力すると共に、TE 36からのイーサネット信号29-2をPON-LSI 32が処理できるインターフェース信号31-2に変換してPON-LSI 32に出力する。
電源22は光IF 34、PON-LSI 32、及びPHY 30に電力を供給する。また、電源スイッチ24、26及び28は、電源制御部 20から送られる動作時刻情報信号21-2に基づいてそれぞれPHY 30、PON-LSI 32及び光IF 34への電力供給をスイッチングする。
表示用LED 12(通電確認LED)、表示用LED 14(タイマー制御確認LED)、及び表示用LED 16(PON-LINK確認LED)は、ONU 10の動作状況をユーザーに通知するために使われる。表示用LED 12は電源22からPHY 30、PON-LSI 32、光IF 34の何れかに電源が供給されているとき点灯し、表示用LED 14はタイマー18のタイマーイネーブルスイッチがONに設定されているとき点灯し、表示用LED 16はリンク接続状態のときに点灯する。
図3を参照して、タイマー18の概略的構成及びその機能について説明する。タイマー18は、光IF 34、PON-LSI 32、及びPHY 30に電力を供給する時間帯を設定するON/OFFスイッチと、消費電力制御を実行するか否かの設定をする、すなわち動作時刻情報信号を出力するか否かの設定をするタイマーイネーブルスイッチとを具えている。
ON/OFFスイッチであるディップスイッチが円形に等間隔で配置されており、一周が24時間に対応させてある。図3では、ディップスイッチが全部で24個円形に配置されており、1時間単位でON/OFFスイッチ動作を指定できる。ディップスイッチの数に比例して、設定可能である時間単位を短くすることができるが、現実的には、図3に示すように設定可能である時間単位を1時間程度とするのが好適である。
タイマー18が刻む時刻およびONU 10が動作の基準としている時刻と、OLT 40が動作の基準としている時刻とが合致している必要がある。このため、OLT 40に基準クロックを設置し、この基準クロックにタイマー18が刻む時刻およびONU 10が動作の基準としている時刻と、OLT 40が動作の基準としている時刻とを合致させるための手段を講ずる必要がある。例えば、ONU 10において、OLT 40からONU 10に宛てて送られる下り信号フレームからクロック信号を抽出することによって、このクロック信号に基づいてタイマー18が刻む時刻およびONU 10が動作の基準としている時刻を、OLT 40に設置されている基準クロック信号に合致させることが可能である。下り信号フレームからクロック信号を抽出して、ONU 10における動作基準となるクロックを設定する技術は、周知の技術であるので説明を省略する。
図3は、午前0時から午前8時までがOFF(非通常通信モード時間帯)、午前8時から午後12時(24時)までがON(通常通信モード時間帯)、となるように設定されている例を示している。すなわち、このように設定されている場合、タイマー18は、午前8時から午後12時(24時)までを通常通信モード時間帯とし、午前0時から午前8時までを非通常通信モード時間帯とする旨の指示内容を意味する動作時刻情報信号19を電源制御部 20に対して出力する。
非通常通信モード時間帯には、ソフトウエア更新時間帯が含まれる。非通常通信モード時間帯であってもこのソフトウエア更新時間帯として指定される時間帯では、通常通信モードと同じ動作モードが実現される。ただし、このソフトウエア更新時間帯として指定される時間帯では通常のデータ通信は行われない。
一方、タイマー18は、上述した光IF 34、PON-LSI 32、及びPHY 30に通常通信モード時間帯を設定するための複数のディップスイッチの他に、消費電力制御を実行するか否かの設定をするためのタイマーイネーブルスイッチを具えている。このタイマーイネーブルスイッチがONに設定されている場合に限り消費電力制御が行われ、OFFに設定されている場合は消費電力制御が行われない。
すなわち、タイマーイネーブルスイッチがOFFに設定されている場合は、ONU 10は、従来のONUと同様に動作し、タイマー18の円形に配置された24個のディップスイッチによって設定された動作時刻情報信号19にかかわらず電源スイッチ24、26及び28による光IF 34、PON-LSI 32、及びPHY 30に供給される電力の制御は行われない。
なお、図3にはタイマー18の一例として機械的なスイッチを用いて実現する場合に利用して好適な構成例を示したが、上述したように、タイマー18を機械的なスイッチを用いて実現する代わりに、ソフトウエアによって仮想的に設定される形態の機能手段として、ONUにおいて実現させても良い。
<この発明の実施形態のONUの消費電力制御方法>
図4及び図5を参照して、この発明の実施形態のONUの消費電力制御方法について説明する。図4は、PON-LSI 32及び電源制御部20が協働して、光IF 34、PON-LSI 32、及びPHY 30に対して通常通信モード又は非通常通信モードに制御するステップを説明するフローチャートである。非通常通信モードには、ソフトウエア更新モードを含む。以下同様に非通常通信モードといった場合は、特別な場合を除きソフトウエア更新モードを含むものとする。
図5は、OLT 40とONU 10との間で送受信される信号の処理を時系列に表した信号処理シーケンスチャートである。図5においては、OLT 40及びONU 10をそれぞれOLT及びONUと略記してある。
図5に示すシーケンスチャートは、上から下に向けて時間が経過するように示してあり、OLTとONUとの間でフレームによってやり取りされる通信の様子を矢印で示してある。図5の左側に処理ステップの内容を示すタイトルを「PON接続処理」等と示してある。例えば、一連のシーケンスにおいて、OLTとONUとの間で通信可能な状態とするためのリンク接続処理を行う個所には「PON接続処理」と示してある。以下、「データ通信」、「ディスカバリ処理」等のタイトルも同様である。リンク接続処理を「PON-LINK接続処理」と記載し、リンク接続を単に「PON-LINK」と記載することもある。
また、図5では右側に、ONUの動作状態について、「OLT登録待機」、「ソフトウエア更新時刻取得」、「通常通信モード」、「スリープ要求」、「スリープモード」、「復旧処理」、「ソフトウエア更新」、「スリープ要求」、「スリープモード」、「復旧」、「通常通信モード」と示してその処理内容を示している。上から順に「スリープ要求」、「スリープモード」、「復旧処理」、「ソフトウエア更新」、「スリープ要求」、「スリープモード」までは、タイマーによってユーザーが設定した非通常通信時間帯に実現され、これに続く「復旧」、「通常通信モード」は、タイマーによってユーザーが設定した通常通信時間帯に実現される。
すなわち、図5に「ユーザーが設定する非通常通信開始時刻」と示す時刻から「ユーザーが設定する通常通信開始時刻」と示す時刻までの時間帯が、ユーザーが設定する非通常通信時間帯となる。
この発明の実施形態のONUの消費電力制御方法は、図4に示すステップS1〜ステップS13を含んで構成される。この発明の実施形態のONUの消費電力制御方法の特徴は、以下に説明するステップS5、S6、S8、S10、S11及びS13にある。
メイン電源(図示を省略してある。)を投入してONU 10を起動すると、ONU 10が具えているCPU(図示を省略してある。)において、記憶装置(図示を省略してある。)に予め格納されたプログラムが実行され電源制御部 20に具わっている通常通信モード及び非通常通信モードを実現させるという機能が発現されると共に、ステップS1〜ステップS13を含んで構成されるこの発明の実施形態のONUの消費電力制御方法を実現させるという機能が発現される。
ONU 10のメイン電源(図示を省略してある。)が投入されると、通電確認LED 12が点灯しステップS1が完了し、電源スイッチ24、26及び28がONとなり光IF 34、PON-LSI 32、及びPHY 30に対して電源22から電力が供給されるステップS2が実行される。
光IF 34、PON-LSI 32、及びPHY 30に対して電力が供給されると、OLT 40とONU 10との間でPONリンクを確立するためのPON-LINK接続処理を行うステップS3が実行される。ステップS3が実行された場合は、論理リンクが確立された旨をONU 10のユーザーに知らせるPON-LINK確認LED 16が点灯する。
ステップS3で実行されるPON-LINK接続処理は、図5に「PON接続処理」と示した部分に記載されているように、後述するディスカバリ処理と同一の処理である。
ステップS3が完了した後、データ通信開始ステップS4が実行されて、OLT 40とONU 10との間でデータ通信が開始される。
データ通信の開始に当たっては、図5に「データ通信」と示した部分に記載されているように、OLT 40からONU 10に対してGATEフレームによってデータ送信開始時刻の通知が行われる。GATEフレームには、送信開始時刻と送信可能データ量が記載されており、ONU 10はこのGATEフレームに記載されている送信開始時刻と送信可能データ量を守って上り信号フレームに載せてデータの送信を行う。
また、ONU 10は、DBAプロセッサ48で実行されるDBA計算用にREPORTフレームを定期的にOLT 40へ送信する。REPORTフレームには、ONU 10のバッファメモリ(図示を省略してある。)に蓄積されているデータ量が記載されており、この情報に基づいてOLT 40ではONU 10の送信量及び時間軸上でONU 10に割り当てるタイムスロットが決定される。OLT 40とONU 10との間でGATEフレームとREPORTフレームの送受信を行い、ステップS4が実行される。
このように、OLT 40とONU 10との間でGATEフレームとREPORTフレームの送受信を行い、時分割多重接続(TDMA: Time Division Multiple Access)通信を確立している。上述したPON-LINK接続処理とGATEフレームによるデータ通信方法は、IEEE802.3ahに規定されている方式によって実行される。
上述のステップS3及びステップS4として説明した、GATEフレームとREPORTフレームの送受信がOLT 40とONU 10との間で交わされてデータ通信開始に至るまでのステップは、IEEE802.3ahに規定されている方式に従ったものであり、従来の同種の光アクセスシステムが具えるONUにおいて通常行われているステップである。
ステップS4が終了した時点で、ONU 10は通常通信モードに設定される。ONU 10が通常通信モードにある状態で、ONU 10が具えているPON-LSI 32が、タイマー18に設定されている通常通信モード及び非通常通信モードが設定されている時間帯をOLT 40に通知する動作時刻情報通知ステップを実行する。この動作時刻情報通知ステップが、図4に示すフローチャート中で「OLTへの動作時刻通知」と記載されている動作時刻情報通知ステップS5である。なお、ステップS5は、ONU 10が通常通信モードで動作中は、随時実行されるステップである。
ステップS5が実行された後、電源制御部 20によって、後述するようにタイマー18に設定されたタイマーイネーブル情報が読み取られて、タイマー18による消費電力制御を実行するか否かを判断するタイマーイネーブル確認ステップが実行される。このタイマーイネーブル確認ステップが図4に示すフローチャート中で「タイマーイネーブルON ?」と記載されているステップS6である。
タイマー18に具えられているタイマーイネーブルスイッチには、ON及びOFFの2つの状態が設定可能である。例えば、ON及びOFFに対応させてそれぞれ「1」及び「0」の信号がタイマー18から電源制御部20に伝えられるように設計しておけばよい。電源制御部20は、この「0」及び「1」の情報を、タイマーイネーブル情報として読み取り、電源制御部 20が具えている記憶装置(図示を省略してある。)に格納する。
電源制御部 20が、信号「0」を受け取った場合は、タイマー18に設定された情報に基づく制御を行わない。この場合は続いてステップS7が行われる。信号「1」を受け取った場合は、タイマー18に設定された情報に基づく制御を行う。この場合は続いてステップS9が行われる。
電源制御部 20が信号「0」を受け取った場合は、タイマー18に設定された情報に基づく制御を行わない状態である旨の表示をONU 10のユーザーに知らせるために、ONU 10が具えているタイマー制御確認LED 14を消灯するステップS7を実行する。
一方、タイマー18のタイマーイネーブルスイッチがONに設定され、電源制御部 20が信号「1」を受け取った場合は、ステップS9において、電源制御部 20は、ONU 10が具えているタイマー制御確認LED 14を点灯する。
ステップS9に続いて実行されるステップS10は動作モード時間帯読み込みステップであり、ステップS11は動作モード確認ステップである。
ステップS10において、電源制御部 20は、タイマーの設定動作時刻とソフトウエア更新時刻とを読み取る。次にステップS11において、電源制御部 20は、現在の時刻が、動作時刻であるか否か(スリープモードであるか否か)の判断を行う。現時刻がスリープモード時間帯外であった場合(Yes)は、続いてステップS8が実行される。
一方、ステップS11において、現時刻がスリープモード時間帯に含まれている場合(No)は、ステップS12を実行する。ステップS12では、ONU 10がOLT 40に対してスリープ要求を行う旨の通知を行う。続いて、PON-LSI 32がONU 10とOLT 40との論理リンクを解除させてスリープモード動作をONU 10に行わせる論理リンク解除ステップであるステップS13を実行する。ステップS13が実行された場合は、ONU 10が具えているPON-LINK確認LED 16が消灯される。
また、ステップS11において、非通常通信モードが設定されている時間帯に含まれており、かつソフトウエア更新時間帯に含まれている場合は、スリープモードから、PON-LSIがONU 10とOLT 40との論理リンクを確立させてONU 10を通常通信モード動作に復旧させる通常通信モード復旧ステップを実行する。通常通信モード復旧ステップを実行するとは、図4に示すフローチャートにおいて、論理リンク確立ステップであるステップS8を実行することを意味する。
図5の「ONUの動作状態」の欄においてスリープ要求及びスリープモードと示されている部分に示されているように、ステップS12においては、OLT 40に対してONU 10がスリープモードに設定される旨の通知、すなわちスリープ要求を行う。ONU 10は、OLT 40から送信されてくるackフレームを受信後、電源スイッチ28、26および24によってそれぞれ光IF 34、PON-LSI 32及びPHY 30に供給する電力を遮断する。電源スイッチ28、26および24へのこれらの遮断指示は電源制御部20から動作時刻情報信号21-2によって行われる。
また、上述した様に、ONU 10がスリープモード中にあっても、ステップS6は随時実行されるように電源制御部20の実行プログラムに設定されている。これによって、PHY 30、PON-LSI 32、及び光IF 34に通電開始され論理リンクの確立が常時可能な状態となっている。このことを、図5において、スリープモードと示されている部分に、「GATE(ディスカバリ)-ブロードキャスト」と示し、複数本の矢印をOLT 40からONU 10に向けて示してある。
スリープモードの間に、ユーザーによってタイマーイネーブルスイッチがOFFにされた場合(ステップS6においてNo)、あるいは、タイマー18に設定されているスリープモードの時間帯が終了し通常通信モードに復旧すべき時間帯に入った場合(ステップS11においてYes)、ステップS8が実行される。スリープモード中はPON接続がなされていない(ステップS8においてNo)ので、続いて、光IF 34、PON-LSI 32及びPHY 30に電力供給を開始するステップS2を実行し、PON接続処理を行うステップS3を実行する。
上述の、スリープモードから通常通信モードに復旧させるには、GE-PONを利用する光アクセスシステムが標準的に具えているディスカバリ(Discovery)機能を利用したPON接続処理によって実行可能である。
そこで、スリープモードから通常通信モードに復旧させるために利用するディスカバリプロセスについて説明する。
ディスカバリプロセスは、好適な一例として、次のように行われる。このディスカバリプロセスを、図5を参照して説明する。図5において左側の欄に「ディスカバリ処理」と示してあり、右側の欄に「復旧処理」と示してある部分がこのディスカバリプロセスに当たる。
(1)OLT 40からGATE(ディスカバリ)フレームをすべてのONUに向けて送信する。
(2)未登録のONUは、ONUのクロックをGATEフレームに記載されている時刻に合せて、乱数を発生させてOLT 40への送信時刻を決定する。GATEフレームには、OLT 40のローカル時間T1等の情報が載せられている。
(3)GATEフレームを受信した未登録であったONU 10は、OLT 40への登録要求Register-Requestフレーム(図5でREPORTと示してある。)を、OLT 40に向けて返信する。この登録要求Register-Requestフレームには返信する時刻T2が記載されている。
(4)OLT 40は、ONU 10から登録要求フレームを受け取ると、時間T1及びT2を用いてOLT 40からONU 10までの距離を求め、以後の通信はこの距離に基づいて、Gateフレームに記載する時刻をずらす。図5において、「Discovery window」と示した部分がこの処理が行われている時間帯である。
(5)OLT 40は、LLIDを記載した登録決定(Register)フレームをONU 10に送信する。
(6)OLT 40は、ONU 10からの返信のためのタイミングを記載してGateフレームをONU 10に送信する。
(7)ONU 10は、Gateフレームに記載されたタイミングでRegister-ackフレームを送信する。
(8)Register-ackフレームの送信を以ってディスカバリプロセスが終了し、OLT 40とONU 10との間で論理リンクが確立された状態となる。
図5に示すように、ディスカバリ処理に続いて実行されるデータ通信は、既に説明したPON接続処理に続いて実行されるデータ通信とその内容は同一である。
図5の最上位に示す「PON接続処理」(ステップS3)後、データ通信開始ステップS4が実行されて、ONU 10からOLT 40にユーザーが設定した動作時刻情報が通知される(ステップS5)。この情報を元にしてOLT 40はソフトウエア更新時刻を決定して、全ONUにソフトウエア更新時刻を通知する。ONU 10は受信したソフトウエア更新時刻をONU内の電源制御部20に通知する。
通常通信モードが実行され、ユーザーが設定する非通常通信時刻に達したら、スリープモードへの移行がなされる。ユーザーが設定する非通常通信時刻に達した時点を、図5において「ユーザーが設定する非通常通信開始時刻」と示してある。また、この時点に達したことを判断するステップは図4に示すステップS11である。ステップS11で、現在時刻が動作時刻ではないと判断されたらスリープモードへの移行がなされる。
スリープモードへの移行では、まずONU 10においてユーザーが非通常通信モード時間帯として設定した時刻になった時、ONU 10からOLT 40にスリープ要求信号が搭載されたフレーム(後述する図9(A)に示した構造のフレーム)が送信される。OLT 40は、スリープ要求信号を受信後、ONU 10にack信号が搭載されたフレーム(後述する図9(B)に示した構造のフレーム)を返信する。
ONU 10は、OLT 40からのack信号の受信を確認して、光IF 34、PON-LSI 32、及びPHY 30への電力供給を遮断して、電源制御部20だけに電力が供給されるスリープモードに移行する。スリープモード動作中は、電源制御部20で時間管理が行われる。そして、ソフトウエア更新時刻、又は通常通信モードへの移行時刻になった場合、電源制御部20は光IF 34、PON-LSI 32、及びPHY 30への電力供給を再開させて通常通信モードの状態に移行させる。
ここでは、スリープモード中にOLT 40によってソフトウエア更新時間帯が設定された場合の処理につき説明する。図5のシーケンスチャートにおいて、左欄に「ソフトウエア更新時刻」と示した時刻から「ソフトウエア更新完了または、更新時間経過」と示した時刻までの時間帯にソフトウエア更新が行われる。
電源制御部20は、現在の時刻がソフトウエア更新時刻に達した時、光IF 34、PON-LSI 32、及びPHY 30への電力供給を再開させる。電力供給が再開された後、PON-LINKの復旧がPON-LSIで実行される。
PON-LINKの復旧とは、PON-LINKが切断されている状態でスリープモードにあるONUを論理リンク接続状態にすることを意味する。従って、復旧手段として、上述のディスカバリ機能を使用することができる。ディスカバリ機能とは、新たにリンク接続状態に入る、すなわち途中で新規参加するONU 10のPON-LINK接続を、リンク接続状態にある他のONU 10の通信を妨げることなく実現する機能である。
GATEフレームに搭載されたディスカバリ信号は、一定時間ごとに、ブロードキャスト配信されている。OLT 40は、まだLLID登録がされていない未登録ONU(新規参加する予定のONU、あるいはPON-LINKが切断されたONU)10に対してディスカバリ信号によって送信指示を行う。ディスカバリ処理は、図5のシーケンスチャートにおいて、「ディスカバリ処理」と示したところで実行される。
ディスカバリ信号を受信した未登録ONU 10は、OLT 40に対してREPORTフレームによってディスカバリ信号を受け取った旨返信する。その際、送信時刻をランダムに遅らせ、他のONU 10の信号フレームとの衝突を回避する。
OLT 40は、ディスカバリ信号を送信後、ディスカバリウインドウ(Discovery window)を用意し、未登録ONU 10からの返信を受け取れるように待機する。そして、OLT 40は、このディスカバリウインドウとして用意された時間帯にONU 10が返信してきた場合、そのONU 10に対して、LLID登録通知を行う。
PON-LINK復旧後、ONU 10は更新するソフトウエアがOLT 40から送信されてくるのを待機する。更新するソフトウエアを受信後、ソフトウエア更新処理を行い、OLT 40に対してソフトウエア更新処理が終了した旨を示すack信号を返信する。これでソフトウエアの更新が完了する。
この後、図5の「ソフトウエア更新完了、または更新時間経過」と示したシーケンスに示すように、ユーザーが設定している非通常通信モード時間帯であれば、ONU 10は、再度スリープ要求をOLT 40に対して行ないスリープモードに移行する。そして、ソフトウエア更新処理終了後、ユーザーが設定している通常通信モード時間帯に入った時点(「ユーザーが設定する通常通信開始時刻」と示されている時点)で通常通信モードへの回復処理が行われる。
通常通信モードへの回復処理は、図5の「ユーザーが設定する通常通信開始時刻」と示されている時点以後に電源制御部20が光IF 34、PON-LSI 32、及びPHY 30への電力供給を再開し、「ディスカバリ処理」と示してあるように、上述のディスカバリ処理が再度実行される。
ここで、この発明の実施形態のONUの消費電力制御方法を実行するに当たって中心的役割を果たすPON-LSI 32及び電源制御部20において実行されるステップ、すなわちPON-LSI 32及び電源制御部20において行われる信号処理の内容について表1にまとめて示す。主に、PON接続(論理リンク確立)及びデータ通信に関する処理はPON-LSI 32によって行われる。一方、スリープモードの判断、スリープモード中の処理、及び電源制御に関する処理は電源制御部20によって行われる。
電源制御部20とPON-LSI 32との間で交わされる通信は、図2において代表して説明した電源制御部20からPON-LSI 32に向けて送られる動作時刻情報信号21-1による通信以外に、上述の表1に示したPON接続(論理リンク確立)、データ通信に関する処理、スリープモードの判断、スリープモード中の処理、及び電源制御に関する処理を実行するために必要とされる通信がある。
図6を参照して、既に説明したステップS5、S6、S8、S10、S11及びS13が実行されるために必要とされる電源制御部20とPON-LSI 32との間で交わされる通信について整理して説明する。図6は、電源制御部20とPON-LSI 32との間で交わされる通信について整理して示すブロック図である。
図6に示す(1)設定動作時刻情報は、タイマー18から供給される動作時刻情報信号19に載せられており、電源制御部20は、動作時刻情報信号19を読み取って、動作時刻情報信号21-1にこの設定動作時刻情報を載せることによってPON-LSI 32に通知する。PON-LSI 32では、通知された設定動作時刻情報を、後述する動作時刻情報信号フレームに載せてOLT 40に通知する。
図6に示す(2)ソフトウエア更新時刻情報通知は、OLT 40からONU 10に向けて送信されるソフトウエア更新時刻を通知するものである。
図6に示す(3)PON接続状態通知は、PON接続が完了しているか、すなわちPON-LINKが確立されているかを通知するものであり、PON-LSI 32から電源制御部20に通知される。電源制御部20はこの通知を元にして上述のステップS8を実行する。
図6に示す(4)スリープ要求信号は、上述のステップS12においてOLT 40に対してONU 10がスリープモードに設定される旨の通知をするための信号であり、電源制御部20からPON-LSI 32に送信される。このスリープ要求信号を載せたフレームの構成については後述する。
図6に示す(5)スリープack信号通知は、OLT 40がONU 10のスリープモード移行許可をしたことを示す通信であって、PON-LSI 32から電源制御部20に向けてなされる通知である。電源制御部20は、ack信号が載せられたackフレームを受信後、電源スイッチ28、26および24によってそれぞれ光IF 34、PON-LSI 32及びPHY 30に供給する電力を遮断する。
上述の設定動作時刻情報をPON-LSI 32からOLT 40に通知するために利用する動作時刻情報信号フレームの構成について、図7を参照して説明する。図7は、タイマー18に設定されている通常通信モード及びスリープモードが設定されている時間帯をOLT 40に通知するために利用する動作時刻情報信号フレームの構成例の説明に供する図である。
図7に示す動作時刻情報信号フレームは、図7に示すように6 Octets確保された「Destination Address」と示してあるフィールドから順に「FCS」と示してあるフィールドに至るまで順に配列されて構成されている。この発明の実施形態のONUの消費電力制御方法の実施に当たって利用するフレームは、2 Octets確保された「Opcode」と示してあるオペレーションコードフィールドに信号の種類である動作時刻情報信号フレームである旨の設定がされている。
Opcodeによって信号の種類が判断されるので、新規に加入するONUは、電源制御部20が具える記憶装置に、動作時刻情報信号フレームを設定するためのOpcode情報を記憶させる。例えば、Opcodeを00-07と設定することによって、動作時刻情報信号フレームとして設定される。
一方、通常通信モード及びスリープモードの時間帯の設定情報、すなわちユーザー設定動作時刻情報は、「Queue#0 Report」〜「Queue#7 Report」と示してあるフィールドに設定される。図7では、「Queue#0 Report」〜「Queue#7 Report」のフィールドを拡大して右側に示してある。
Queue部分には、設定動作時刻情報を格納する。例えば、「Queue#0 Report」〜「Queue#7 Report」は、24 Octets確保されており、一例として図7の右側には24:00〜06:59の間をスリープモードにし、07:00〜23:59の間を通常通信モードにする場合を示してある。
これらの情報は、ONU 10内のPON-LSI 32によって読み取られ、信号の種類が判断される。次に、信号の種類に従って受信信号の情報を読み取る。すなわち、タイマー18から送られる動作時刻情報信号19に基づき、電源制御部20において動作時刻情報信号21-1が生成され、この動作時刻情報信号21-1がPON-LSI 32に入力されて、PON-LSI 32において、動作時刻情報信号フレームが生成される。
図7の左側に示す「Queue#0 Report」〜「Queue#7 Report」のフィールドは、8ビットの列が上から下に向って並べられており、この8ビットの各列の左の第1番目のビットから第6番目のビットまでが利用される。すなわち、1ビットに10分が割り当てられている。
縦長の長方形で示されている各ビットにおいて、ハッチングを施したビットは「1」を意味し、ハッチングが施されていないビットは「0」を意味している。「1」は電源22から光IF 34、PON-LSI 32及びPHY 30に電力が供給され通常通信モードが実行される時間帯域を示し、「0」は電源22から光IF 34、PON-LSI 32及びPHY 30への電力が遮断されスリープモードが実行される時間帯域を示す。
OLT 40では、PON-LSI 44(図1参照)において上述のOpcodeを読み取り、ONU 10から送られてきたフレームの種別を判断する。次にフレームの種類に従って、このフレームに載せられている情報を読み取る。Opcodeが付されて送られてきたフレームが動作時刻情報信号フレームである場合は、上述の動作時刻情報信号フレームの「Queue#0 Report」〜「Queue#7 Report」の内容が読み取られ、DBAプロセッサ48が具えている管理テーブルに掲載される。この管理テーブルの一例を図8に示す。この管理テーブルには、DBA処理を行って各ONU 10に割り当てるタイムスロットを決定するために必要となる、各ONUの送信要求データ量が掲載されるが、この発明においては、これに加えて動作時刻情報も追加される。
図8は、管理テーブルに載せられる情報の中で、動作時刻情報に関する部分だけを取り出してその一例を示す図である。図8に示すように、ONU-1、ONU-2、ONU-3、の順にそれぞれの動作モードが一覧表にされている。図8において、動作時間-1、動作時間-2、動作時間-3とあるのは、それぞれ通常通信モードあるいはスリープモードのいずれかを示しており、例えば、ONU-1においては、動作時間-1、動作時間-2、動作時間-3として設定されている時間帯を通常通信モードとし、それ以外の時間帯をスリープモードにすることを意味している。ONU-2、ONU-3等についても同様である。
管理テーブルは、各ONU 10から送られてくる動作時刻情報信号フレームを受信するたびに更新される。
OLT 40では、読み取った設定動作時刻情報から図8に示す管理テーブルを作成して、ONUの動作時間を把握する。管理テーブルは設定動作時間を読み取るごとに更新される。読み取った動作時間からソフトウエア更新時刻を決定する。更新時刻は各ONU 10の非通常通信時間帯が一致する時刻に設定する。図8に示した例の場合、24:00〜07:00までが共通に非通常通信時間帯に入るために、この時間帯でソフトウエア更新時間帯を設定する。例えば、ソフトウエア更新時間帯として03:00〜03:30をソフトウエア更新時間帯として設定する。
また、全ONU 10の非通常通信時間帯が一致しない場合は、なるべく多くのONUが非通常通信時間帯となっている時間帯をソフトウエア更新時間帯として設定することで、データ通信への影響を最小限に止める。
図9(A)〜(C)を参照して、各ONUが送信するスリープ要求信号を載せたフレームの構成、及びスリープ要求信号を載せたフレームを受信したOLT 10から返信されるスリープack信号を載せたフレームの構成について説明する。図9(A)はスリープ要求信号を載せたフレームの概略的構成を示す図であり、図9(B)はスリープack信号を載せたフレームの概略的構成を示す図である。図9(C)はソフトウエア更新時間帯情報信号を載せたフレームの概略的構成を示す図である。ソフトウエア更新時間帯として設定された時間帯域情報をOLT 40からONU 10に通知するために、図9(C)に示す構成のフレームが用いられる。
スリープ要求信号を載せたフレーム、スリープack信号を載せたフレーム、及びソフトウエア更新時間帯情報信号を載せたフレームの何れも、通常のGE-PONにおいて広く利用されている標準フォーマットのフレーム構成である。スリープ要求信号を載せたフレームは、図9(A)に示すように「スリープ要求」と示すフィールドを使って作成されたフレームであり、スリープack信号を載せたフレームは、図9(B)に示すように、「スリープack」と示すフィールドを使って作成されたフレームであり、ソフトウエア更新時間帯情報信号を載せたフレームは、図9(C)に示すように「ソフトウエア更新時刻」と示すフィールドを使って作成されたフレームである。
また、上述した動作時刻情報信号フレームの場合と同様に、この発明の実施形態のONUが具えられて構成される光アクセスシステム内で、共通してスリープ要求信号を載せたフレーム、スリープack信号を載せたフレーム、あるいはソフトウエア更新時間帯情報信号を載せたフレームであることが認識されるように、「Opcode」に設定する値を定める。この値は2 Octesの範囲に収まるように任意に決定すれば良く、設計的事項である。
なお、図7、図9(A)〜図9(C)に示したフレーム構成図において、「Destination Address」と示すフィールドはフレームの送信先を指示する数値であり、「Source Address」と示すフィールドはフレームの発信元を示す数値である。すなわち、ONU 10あるいはOLT 40等を示す数値が嵌め込まれるフィールドである事を意味している。また、「FCS」と示すフィールドは、Frame Check Sequenceを与えるフィールドであり、送られてきたフレームに欠陥(データの損失等)が存在しないか否かを判定するための情報が嵌めこまれたフィールドである事を意味している。
この他、「Length/Type」、「Timestamp」、「Number of queue sets」、「Report bitmap」、「Pad/Reserved」等を含めて何れも、この発明の実施形態のONUの消費電力制御方法を実行する上での必須事項でない上、IEEE802.3ahに規定されている周知の内容であるので説明を省略する。
10:加入者側端末装置(ONU)
12:表示用LED(通電確認LED)
14:表示用LED(タイマー制御確認LED)
16:表示用LED(PON-LINK確認LED)
18:タイマー
20:電源制御部
22:電源
24、26、28:電源スイッチ
30、42:物理層機能部(PHY)
32、44:受動光ネットワーク処理集積回路(PON-LSI)
34、46:光インターフェース(光IF)
36:下位ネットワーク側装置(TE: Terminal Equipment)
38:分配多重器
40:局側終端装置(OLT)
48:DBAプロセッサ
50:上位ネットワーク

Claims (4)

  1. 局側終端装置と、複数の加入者にそれぞれ設置される加入者側端末装置とが、受動光ネットワークを介して双方向通信を行う光アクセスシステムの当該加入者側端末装置であって、
    光インターフェースと、受動光ネットワーク処理集積回路と、物理層機能部と、タイマーと、電源制御部と、電源スイッチと、電源とを具え、
    前記タイマーは、通常通信モード時間帯及び非通常通信モード時間帯を設定するON/OFFスイッチと、消費電力制御を実行するか否かの設定をするタイマーイネーブルスイッチとを具え、前記通常通信モード時間帯及び非通常通信モード時間帯を指示する共に当該タイマーによる消費電力制御を実行するか否かを指示する動作時刻情報信号を前記電源制御部に対して出力し、
    前記電源制御部は、前記動作時刻情報信号を前記受動光ネットワーク処理集積回路に送り、かつ、通常通信モード時間帯においては当該動作時刻情報信号に従って、前記電源スイッチに対して前記光インターフェース、前記受動光ネットワーク処理集積回路、及び前記物理層機能部に、前記電源から電力の供給動作を指示して通常通信モードを実現させ、及び非通常通信モード時間帯においては前記電源からの電力の供給遮断動作を指示して論理リンクを解除させたモードであるスリープモードを実現させ、更に、前記ソフトウエア更新時間帯として指定される時間帯にあっては、前記電源スイッチに対して前記光インターフェース、前記受動光ネットワーク処理集積回路、及び前記物理層機能部に対して前記電源から電力の供給動作を指示して、スリープモードから、論理リンクを確立させて当該加入者側端末装置を通常通信モード動作に復旧させることにより、前記通常通信モードと同じ通信モードであるソフトウエア更新モードに移行させ、
    前記受動光ネットワーク処理集積回路は、光インターフェースから出力される電気信号に基づき前記局側終端装置との論理リンクを確立すると共に、前記物理層機能部からの出力電気信号を受けて前記光インターフェースに出力し、かつ前記動作時刻情報信号を前記電源制御部から受け取って、当該動作時刻情報信号を、前記光インターフェースを介して前記局側終端装置に送り、前記局側終端装置から送信されてくるソフトウエア更新時間帯情報を受信して、電源制御部に当該情報を通知する
    ことを特徴とする加入者側端末装置。
  2. 前記光インターフェースは、前記局側終端装置からの光信号を電気信号に変換して前記受動光ネットワーク処理集積回路に出力すると共に、該受動光ネットワーク処理集積回路からの電気信号を光信号に変換して前記局側終端装置に向けて出力し、
    前記物理層機能部は、前記受動光ネットワーク処理集積回路から出力される信号をイーサネット(イーサネットは登録商標である。)信号に変換してユーザー側装置へ出力すると共に、該ユーザー側装置からのイーサネット信号を前記受動光ネットワーク処理集積回路が処理できるインターフェース信号に変換して前記受動光ネットワーク処理集積回路に出力する
    ことを特徴とする請求項に記載の加入者側端末装置。
  3. 前記電源は、前記光インターフェース、前記受動光ネットワーク処理集積回路、及び前記物理層機能部に電力を供給し、
    前記電源スイッチは、前記電源制御部の指示に従って、前記光インターフェース、前記受動光ネットワーク処理集積回路、及び前記物理層機能部に供給する電力のスイッチングを実行する
    ことを特徴とする請求項又はに記載の加入者側端末装置。
  4. 局側終端装置と、複数の加入者にそれぞれ設置される加入者側端末装置とが、受動光ネットワークを介して双方向通信を行う光アクセスシステムの当該加入者側端末装置の消費電力を制御する方法であって、
    前記加入者側端末装置が通常通信モードにある状態で、前記加入者側端末装置が備える受動光ネットワーク処理集積回路が実行する、前記加入者側端末装置が備えるタイマーに設定されている通常通信モード及び非通常通信モードが設定されている時間帯を前記局側終端装置に通知する動作時刻情報通知ステップと、
    前記電源制御部が、前記タイマーに設定されたタイマーイネーブル情報を読み取って、当該タイマーによる消費電力制御を実行するか否かを判断するタイマーイネーブル確認ステップと、
    前記タイマーイネーブル確認ステップにおいて、消費電力制御を実行すると判断された場合に、当該タイマーに設定されている通常通信モード及び非通常通信モードが設定されている時間帯を、前記電源制御部が読み取る動作モード時間帯読み込みステップと、
    前記電源制御部が、前記タイマーイネーブル確認ステップの実行時が、前記通常通信モードが設定されている時間帯に含まれているか、あるいは前記非通常通信モードが設定されている時間帯に含まれているかを判断する動作モード確認ステップと、
    前記動作モード確認ステップにおいて、前記通常通信モードが設定されている時間帯に含まれている場合に、前記受動光ネットワーク処理集積回路が当該加入者側端末装置と前記局側終端装置との論理リンクを確立させて通常通信モード動作を当該加入者側端末装置に行わせる論理リンク確立ステップと、
    前記動作モード確認ステップにおいて、前記非通常通信モードが設定されている時間帯に含まれている場合に、前記受動光ネットワーク処理集積回路が当該加入者側端末装置と前記局側終端装置との論理リンクを解除させたモードであるスリープモード動作に当該加入者側端末装置を設定する論理リンク解除ステップと、
    前記動作モード確認ステップにおいて、前記非通常通信モードが設定されている時間帯に含まれており、かつソフトウエア更新時間帯に含まれている場合に、スリープモードから、前記受動光ネットワーク処理集積回路が当該加入者側端末装置と前記局側終端装置との論理リンクを確立させて当該加入者側端末装置を通常通信モード動作に復旧させる通常通信モード復旧ステップ
    含むことを特徴とする加入者側端末装置の消費電力制御方法。
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