JP5786803B2 - 高炉出銑口径測定方法、高炉出銑口径測定システム、及びコンピュータプログラム - Google Patents

高炉出銑口径測定方法、高炉出銑口径測定システム、及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、高炉出銑口径測定方法、高炉出銑口径測定システム、及びコンピュータプログラムに関し、特に、高炉の出銑口の口径(直径)を測定するために用いて好適なものである。
高炉内部では、炉頂部から装入された原料(鉄鉱石やコークス)が高炉内で降下するのに伴い、高温還元反応によって溶銑と溶融スラグとが生成される。生成された溶銑と溶融スラグは、炉底に滴下して炉底に溜まり、油溜まりを形成する。この湯溜まりに向かって炉外から貫通孔を開けると、この貫通孔を通して溶銑・溶融スラグの混合物(以下の説明では必要に応じて「出銑流」と称する)が流出する。この貫通孔の炉外開口部分を出銑口という。出銑口となる領域には、耐火物のマッド材が充填されている。出銑を行う際に、このマッド材に対してドリル等で機械的に開孔することにより出銑口が形成される。
開孔直後の出銑口の口径はドリル径に等しいが、出銑の経過とともに耐火物が侵食され、次第に拡大する(以下の説明では、「出銑口の口径」を必要に応じて「出銑口径」と称する)。出銑開始時は、出銑流(溶銑・溶融スラグ)の流出量が炉内でのそれらの生成量よりも少ない。したがって、炉内の溶銑・溶融スラグの量は増加する。出銑を続けるとマッド材が出銑流で浸食されて出銑口径が拡大し、出銑流(溶銑・溶融スラグ)の流出量が増加し、炉内のそれらの量が低下に転じる。通常は、2〜4時間程度で、炉内の湯面レベルが出銑口付近まで低下するので、この時点でマッド材を出銑口に充填して出銑口を閉塞させる。炉内の湯面レベルは、溶銑と溶融スラグそれぞれの流出量を秤量して積算した値と、高炉へ装入した原料から計算される溶銑・溶融スラグの生成量との差から推定される。このような作業を繰り返しながら銑鉄が製造される。
出銑口が侵食される速さ、すなわち出銑口が拡大する速さは、マッド材の材質、溶銑・溶融スラグの成分比、出銑流の温度、出銑流の流速等に複雑に依存し、一定ではない。もし、出銑口径の拡大が遅く、炉内の溶銑・溶融スラグの量が増加を続けると、炉内の通気性が悪化する虞がある。そうすると、炉内の充填物の下降が不安定になったり、吹き抜けが生じたりするといった、銑鉄の品質悪化や生産性の低下に結び付くトラブルを引き起こす虞がある。
したがって、出銑作業中は出銑口径の状況を常に監視しておくことが高炉の安定操業を維持する上で重要である。
出銑口径をモニタリングする技術としては、監視カメラで撮像されている出銑口付近の映像をオペレータが目視する方法と、出銑口付近の画像を計測(自動計測)する方法とがある。前者は、高炉操業で広く一般的に行われている方法であり、出銑口を捉えた工業用監視カメラの映像を操作室のオペレータが目視する方法である。この方法では出銑口の拡大の様子をオペレータが感覚的に監視しているに過ぎず、定量的な管理は難しい。一方、後者についての従来の技術として、特許文献1、2に記載の技術がある。
特許文献1に記載の技術は、出銑口を含む領域の熱画像(溶銑・溶融スラグの熱放射光)をカメラで撮像して画像処理で出銑口径を測定する技術である。カメラで撮像された出銑口を含む領域の熱画像内に、出銑口の中心を垂直に切断するラインを設定し、設定したライン上の輝度(ライン上で設定値以上の輝度が連なった直線部分の長さ)に基づいて出銑口径を求めるようにしている。
特許文献2に記載の技術は、特許文献1に記載の技術と同様に、出銑流の熱画像をカメラで撮像するが、出銑口を直視する必要はなく、出銑口から噴出して水平方向に少し進んだ位置の出銑流の熱画像を画像処理して出銑流径を出銑口径として求める。
具体的に特許文献2に記載の技術では、異なる時間に撮像された出銑流の2枚の熱画像の差分絶対値画像を生成し、生成した差分絶対値画像を2値化して2値化画像を生成する。このような2値化画像を異なる時間の組み合わせで複数枚生成し、得られた複数枚の2値化画像を加算する。すなわち、複数枚の2値化画像の相互に対応する画素の画素値(「1」又は「0」)の論理和をとる(複数枚の2値化画像の相互に対応する画素の画素値の少なくとも1つが「1」であるならば当該画素の画素値を「1」とし、そうでないならば当該画素の画素値を「0」とする)。そして、周囲の画素値が「1」となる画素値が「0」の画素値を「1」にする穴埋め処理を行う。このようにして得られた画像内の所定の位置を通り、且つ、出銑流の移動方向として予め想定される方向に対して直交する方向に沿う直線上の、画素値が「1」の画素の数を計数し、計数した画素の数を実空間における長さに変換し、その長さを出銑流の直径として求める。特許文献2に記載の技術では、出銑流の直径を出銑口径とみなし、求めた出銑流の直径を出銑口径として採用する。
特開平9−209013号公報 特開2007−2307号公報
特許文献1に記載の技術では、出銑口の中心を垂直に切断するラインを予め決めている。しかしながら、出銑口の開孔作業では長尺のドリルを使っていること等の理由により、出銑口が開く位置が出銑毎に多少ずれる。したがって、設定したラインが出銑口から外れることが懸念され、これにより出銑口径を正確に測定することができない虞がある。また、特許文献1に記載の技術では、出銑口をカメラの視野に入れなければならない。しかしながら、出銑口付近の機械的構造によっては、出銑口をカメラの視野に入れることができないことがある。このため、出銑口付近の機械的構造等の制約により、出銑口の先の空中を移動する出銑流を観察せざるを得ない場合には、特許文献1に記載の技術により出銑口径を測定することはできない。
また、特許文献2に記載の技術は、出銑口から垂れ落ちて出銑流の下部に滞留するスラグを出銑流と分別して出銑流の直径を測定するためのものである。このような目的を達成するために、特許文献2に記載の技術では、溶銑と溶融スラグの輝度差を利用して、異なる時間に撮像された出銑流の2枚の熱画像の差分画像を生成することにより、出銑流の表面の(溶銑と溶融スラグの輝度差による)まだら模様の時間的変化を捉えた後、当該差分画像を2値化して差分絶対値画像を生成する。
しかしながら、出銑流は、出銑口から乱流として噴出されるので、その表面が常に波打っている(以下の説明では、この「出銑流の表面の波打っている部分」を必要に応じて「表面波」と称する)。この表面波の大きさや形状等の状態は、出銑を開始してからの時間の経過と共に変化する(出銑時間は2[hour]〜3[hour]である)。したがって、特許文献2に記載の技術では、表面波が存在している状態の出銑流の画像を撮像した場合、得られる出銑流の直径は、出銑口径に表面波による膨らみを加えた量となり、一定ではない表面波の影響を受けたものとなる。よって、出銑口径を正確に測定することができない虞がある。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、表面が波打っている状態の出銑流の熱画像から、出銑口径を正確に測定できるようにすることを目的とする。
本発明の高炉出銑口径測定方法は、高炉に形成された出銑口から流出した溶融物の噴流である出銑流の直径を、当該出銑口の口径として測定する高炉出銑口径測定方法であって、前記出銑流を含む領域の熱放射輝度の2次元分布を、当該熱放射輝度に対応する画素毎の画素値を持つ各画素から構成される熱画像として撮像する撮像工程と、前記撮像工程により連続的に撮像された複数枚の前記熱画像のそれぞれの画素値を2値化して複数枚の2値化画像を生成する2値化画像生成工程と、前記2値化画像生成工程により生成された複数枚の2値化画像のうち、異なる時間に撮像された2枚の前記熱画像に基づいて生成された2枚の2値化画像に基づいて、当該2枚の2値化画像の相互に対応する画素の画素値の差分の絶対値を画素値として有する差分2値化画像を生成する差分2値化画像生成工程と、前記差分2値化画像生成工程により生成された差分2値化画像を用いて、当該差分2値化画像における前記出銑流の直径を導出し、当該差分2値化画像における前記出銑流の直径から、前記出銑口の口径を導出する出銑口径導出工程と、を有することを特徴とする。
本発明の高炉出銑口径測定システムは、高炉に形成された出銑口から流出した溶融物の噴流である出銑流の直径を、当該出銑口の口径として測定する高炉出銑口径測定システムであって、前記出銑流を含む領域の熱放射輝度の2次元分布を、当該熱放射輝度に対応する画素毎の画素値を持つ各画素から構成される熱画像として撮像する撮像手段と、前記撮像手段により連続的に撮像された複数枚の前記熱画像のそれぞれの画素値を2値化して複数枚の2値化画像を生成する2値化画像生成手段と、前記2値化画像生成手段により生成された複数枚の2値化画像のうち、異なる時間に撮像された2枚の前記熱画像に基づいて生成された2枚の2値化画像に基づいて、当該2枚の2値化画像の相互に対応する画素の画素値の差分の絶対値を画素値として有する差分2値化画像を生成する差分2値化画像生成手段と、前記差分2値化画像生成手段により生成された差分2値化画像を用いて、当該差分2値化画像における前記出銑流の直径を導出し、当該差分2値化画像における前記出銑流の直径から、前記出銑口の口径を導出する出銑口径導出手段と、を有することを特徴とする。
本発明のコンピュータプログラムは、高炉に形成された出銑口から流出した溶融物の噴流である出銑流の直径を、当該出銑口の口径として測定することをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、前記出銑流を含む領域の熱放射輝度の2次元分布を、当該熱放射輝度に対応する画素毎の画素値を持つ各画素から構成される熱画像として撮像する撮像手段により連続的に撮像された複数枚の前記熱画像のそれぞれの画素値を2値化して複数枚の2値化画像を生成する2値化画像生成手段と、前記2値化画像生成手段により生成された複数枚の2値化画像のうち、異なる時間に撮像された2枚の前記熱画像に基づいて生成された2枚の2値化画像に基づいて、当該2枚の2値化画像の相互に対応する画素の画素値の差分の絶対値を画素値として有する差分2値化画像を生成する差分2値化画像生成手段と、前記差分2値化画像生成手段により生成された差分2値化画像を用いて、当該差分2値化画像における前記出銑流の直径を導出し、当該差分2値化画像における前記出銑流の直径から、前記出銑口の口径を導出する出銑口径導出手段と、してコンピュータを機能させることを特徴とする。
本発明によれば、異なる時間に撮像された複数枚の出銑流の熱画像のそれぞれを2値化して複数枚の2値化画像を生成し、生成した複数枚の2値化画像のうち、異なる時間における2枚の2値化画像の絶対値差分をとって差分2値化画像を生成し、生成した差分2値化画像を用いて、出銑流の直径を出銑口径として導出する。したがって、出銑流の表面の波打っている部分を除いた状態で出銑流の直径を出銑口径として導出することができる。よって、表面が波打っている状態の出銑流の熱画像から、出銑口径を正確に測定することができる。
高炉出銑口径測定システムの構成の一例を示す図である。 顕著な表面波が生じていない出銑流の熱画像の一例を示す図である。 激しい表面波を伴う出銑流2の熱画像の例を示す図である。 画像処理装置の機能的な構成の一例を示す図である。 画像処理装置で行われる処理の概念の第1の例を説明する図である。 画像処理装置で行われる処理の概念の第2の例を説明する図である。 出銑流の熱画像から得られた濃度ヒストグラムの一例を示す図である。 出銑流の直径を導出する方法の概念の一例を説明する図である。 画像処理装置の処理動作の一例を説明するフローチャートである。 出銑を開始してからの経過時間と、出銑口径との関係を示す図である。 特許文献2に記載の技術で出銑流の直径を導出する方法の概念の一例を説明する図である。 特許文献2に記載の技術で得られた差分絶対値画像の濃度プロファイルの一例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態を説明する。
<高炉出銑口径測定システム>
図1は、高炉出銑口径測定システムの構成の一例を示す図である。尚、図1では、高炉1全体のうち、出銑口1a付近の一部分のみを示している。
図1において、本実施形態の高炉出銑口径測定システムは、出銑口1aから流出した出銑流2の熱画像(熱放射輝度の2次元分布)を撮像するCCDカメラ6と、CCDカメラ6で撮像された熱画像を処理する画像処理装置7とを有する。
図1に示すように、高炉1の炉底横の側壁部分に形成された出銑口1aから、溶銑と溶融スラグとの混合物(溶融物)が出銑流2として流出する。出銑流2の直径は高炉毎に異なるが、例えば、70[mm]〜120[mm]の範囲で変化する。この出銑流2とは別に、ごく一部の溶銑と溶融スラグとの混合物(溶融物)が、出銑口1aの直下に垂れ落ちることがある。出銑口1aの直下には出銑樋3の始端部があり、垂れ落ちた溶融物は、この出銑樋3の始端部に滞留し、滞留スラグ4を形成する。一方、出銑口1aから流出した出銑流2は、空中を移動してから出銑樋3に到達し、出銑樋3に到達した後は出銑樋3に沿って流れる。出銑流2が空中を移動する速度は5[m/sec]〜10[m/sec]程度である。また、出銑口1aと間隔を有して、樋カバー5が出銑樋3を囲むようにして形成されている。
図1に示すように、出銑口1aから流出した直後の出銑流2は、樋カバー5によって遮蔽されていない。本実施形態では、この出銑口1aから流出した直後の出銑流2の熱放射輝度分布を、その斜め上方からモノクロのCCDカメラ6を用いて撮像する。
本実施形態では、露光時間(シャッタースピード)を極めて短くして、出銑口1aから流出した出銑流2の熱画像(熱放射輝度の2次元分布)を撮像することにより、熱画像において、出銑流2の像流れが生じないようにした(まだら模様や輪郭が不明瞭にならないようにした)。ここで、露光時間を1[msec]以下にすれば、出銑流2における「まだら模様や輪郭」を捉えることができるので好ましく、0.2[msec]以下にすれば、出銑流2における「まだら模様や輪郭」をより鮮明に捉えることができるのでより好ましい。尚、露光時間が短すぎると固体撮像素子への入光量が不足するので画像が却って不鮮明になる。露光時間の最低値は、固体撮像素子の感度によって決められる。
また、出銑流2を鮮明に捉えるために、撮像された画像の分解能を2[mm]以下にするのが好ましい。
本実施形態では、CCDカメラ6の露光時間を1/10000[sec]として、出銑口1aから流出した出銑流2の熱画像(熱放射輝度分布)を、2次元の濃度分布を示す静止画像として撮像する。CCDカメラ6は、約0.4[mm]の分解能で出銑流2の画像を撮像する。
ところで、CCDカメラでは、0.4[μm]〜0.8[μm]程度の波長帯域の光についてのみ受光感度があり、しかもこの波長帯域内での受光感度は一定ではなく、特有の分光感度特性を有している。そこで、一定の狭い波長を有する光のみを透過する波長選択フィルタをCCDカメラ6に取り付けるようにするのが好ましい。具体的に本実施形態では、中心透過波長が0.65[μm]の光学バンドパスフィルタを波長選択フィルタとして、CCDカメラ6に取り付けた。
図2は、顕著な表面波が生じていない出銑流2の熱画像の一例を示す図である。
図2に示す熱画像200において、出銑流の表面に表面波210(波打っている部分)が写し出されており、また、出銑流2の下方には、滞留スラグ220が写し出されている。また、熱画像200における出銑流の直径Dは、熱画像200に写し出された出銑流の、当該出銑流の噴出方向に対して垂直な方向の長さとなる。
CCDカメラ6は、一定の時間隔(撮像間隔)で、出銑流2の熱画像を撮像する。例えば、5[msec]〜10[sec]の範囲で撮像間隔を設定することができる。5[msec]を下回る撮像間隔で撮像すると、時間的に連続する2枚の熱画像において、表面波210の変化を捉えることができなくなる虞があり、10[sec]を上回る撮像間隔で撮像すると、出銑口径の測定間隔が長くなり、出銑口径の測定の結果をオペレータに適切なタイミングで提示することができなくなる虞があるからである。
本実施形態では、CCDカメラ6は、出銑口1aから流出した出銑流2の熱画像を1[sec]の撮像間隔で4枚又は5枚撮像することを、30[sec]の周期で周期的に行うものとする。
図3は、激しい表面波を伴う出銑流2の熱画像の例を示す図である。尚、図3(a)、図3(b)、図3(c)に示す熱画像310、320、330は、ある出銑において、激しい表面波が生じている時間帯の出銑流2の熱画像である。また、図3に示す熱画像310、320、330は、出銑口1aの近くで出銑流2を撮像することにより得られたものであるが、熱画像310、320、330には、出銑口1aは写し出されていない(熱画像310、320、330の「出銑口近傍」と示されている暗い領域は、構造物によるものであり、この構造物の後ろ側に出銑口1aがある)。
図2に示した熱画像200では、出銑流の表面波210はそれほど大きくないが、長時間の出銑中には、図3に示すように激しい表面波を伴うこともある。図3(a)、図3(b)に示す熱画像310、320を用いた場合、出銑口近傍において出銑流の直径Dを測定すれば、当該出銑流の直径Dは出銑口径に近くなると推定されるが、噴出方向のすぐ先において出銑流の直径Dを測定すると、表面波の影響で、当該出銑流の直径Dは出銑口径よりも大きくなる。図3(c)に示す熱画像330では、出銑口近傍で既に出銑流の直径Dが膨張し、その先では出銑流の直径Dが減少している。このような状況では、出銑流の直径Dの測定値のバラツキが大きく、且つ、出銑口径に等しいと見なせる測定値を得ることができない。
前述したように、特許文献2に記載の技術では、表面波により膨張した出銑流の直径が測定される問題がある。そして、表面波の大きさは、2[hour]〜3[hour]の出銑中に様々な態様となり、時々刻々と変化するので、特許文献2に記載の技術で得られた測定値の単純な平均化処理では出銑口径を正確に求めることができない。
そこで、本実施形態では、以上のようにして構成されたCCDカメラ6により撮像された出銑流2の熱画像を、以下のようにして処理することにより、出銑流2の熱画像から、表面波の影響が除去された出銑流の直径Dを導出し、出銑口径に近い出銑流の直径Dを導出できるようにした。以下に、かかる処理を行う画像処理装置7について説明する。
<画像処理装置>
図4は、画像処理装置7の機能的な構成の一例を示す図である。画像処理装置7のハードウェアは、例えば、CPU、ROM、RAM、HDD、及び各種のインターフェースを備えたコンピュータを用いることにより実現することができる。図5、図6は、画像処理装置7で行われる処理の概念の一例を説明する図である。
(熱画像入力部401)
熱画像入力部401は、前述したようにしてCCDカメラ6で撮像された出銑流2の熱画像のデータを入力して記憶する。本実施形態では、CCDカメラ6で撮像された出銑流2の熱画像には、出銑口1aが写し出されていないものとする。
本実施形態では、CCDカメラ6により、出銑流2の熱画像が得られる度に、CCDカメラ6から画像処理装置7(熱画像入力部401)に当該出銑流2の熱画像のデータが送信されるものとする。ただし、熱画像入力部401は、必ずしもこのようにして出銑流2の熱画像のデータを入力する必要はない。例えば、熱画像入力部401は、CCDカメラ6に、出銑流2の熱画像のデータの取得を要求し、この要求に応じて、CCDカメラ6が、出銑流2の熱画像のデータを、画像処理装置7(熱画像入力部401)に送信してもよい。
このようにして、熱画像入力部401は、出銑流2の直径Dを1つ求めるために必要な複数枚の(3枚以上の)の出銑流2の熱画像のデータを入力する。前述したように、本実施形態では、CCDカメラ6は、出銑流2の熱画像を1[sec]の撮像間隔で4枚又は5枚撮像することを、30[sec]の周期で周期的に行う。したがって、熱画像入力部401は、1[sec]の撮像間隔で撮像された4枚又は5枚の出銑流2の熱画像のデータを、30[sec]の周期で繰り返し入力する。例えば、出銑流2の直径Dを1つ求めるために必要な複数枚の熱画像のデータとして、図5に示す熱画像Org.1〜Org.4、又は図6に示す熱画像Org.1〜Org.5が、熱画像入力部401に入力される。出銑流2の直径Dを1つ求めるために必要な熱画像のデータの数は、例えば、オペレータによる画像処理装置7の操作に基づいて、予め画像処理装置7に設定されているものとする。尚、図5に示す熱画像は、熱画像Org.1、Org.2、Org.3、Org.4の順で撮像されたものであり、図6に示す熱画像を、熱画像Org.1、Org.2、Org.3、Org.4、Org.5の順で撮像されたものである。
熱画像入力部401は、例えば、CPUが、CCDカメラ6から通信インターフェースを介して熱画像のデータを入力してHDD等に格納することにより実現される。
(2値化画像生成部402)
2値化画像生成部402は、熱画像入力部401により、出銑流2の直径Dを1つ求めるために必要な複数枚の熱画像のデータが入力されると、それら複数枚の熱画像のデータの夫々に対して、2値化処理を行う。ここでは、2値化処理により、熱画像において、撮像対象となる出銑流2の背景となっている暗い領域と、温度が高温であることにより発光している出銑流2の領域とを分離する。したがって、これらの領域が分離されるように(すなわち、出銑流2の領域の画素値が「1」、背景となっている領域の画素値が「0」となるように)、2値化処理における閾値を定める必要がある。
図7は、出銑流2の熱画像から得られた濃度ヒストグラムの一例を示す図である。図7において、画像濃度とは、256階調の画像の明暗(すなわち、画像上の輝度)のことを指す。この画像濃度と、出銑流2における熱放射輝度との関係は、リニアな関係にある。この画像濃度の値が熱画像の各画素の画素値となる。
図7において、出銑流2の背景となっている領域に対応する濃度分布(背景濃度分布701)と、出銑流2の領域に対応する濃度分布(溶銑の領域に対応する濃度分布(溶銑濃度分布702)及び溶融スラグの領域に対応する濃度分布(スラグ濃度分布703))と、を分離するためには、背景濃度分布701と、溶銑濃度分布702との間に生じている谷間(画素数が0(ゼロ)に近い値を示す領域)の画素濃度の範囲内で閾値を設定すればよい。図7に示す例では、出銑流2の熱画像の最高濃度の0.21倍以上、0.40倍以下(出銑流2の熱画像の最高濃度×0.21〜出銑流2の熱画像の最高濃度×0.40)の範囲(図7に示す2値化閾値範囲)であれば、熱画像において、出銑流2の背景となっている領域と、出銑流2の領域とを分離することができる。本発明者らは、このような出銑流2の熱画像の濃度ヒストグラムを、出銑流2の状態が様々な状態であるときの複数枚の出銑流2の熱画像について作成し、作成した濃度ヒストグラムから、適切な2値化閾値範囲がどの範囲になるのかを調査した。その結果、出銑流2の熱画像の最高濃度の0.27倍以上、0.38倍以下(出銑流2の熱画像の最高濃度×0.27〜出銑流2の熱画像の最高濃度×0.38)の範囲で2値化処理の閾値を設定すれば、熱画像において、出銑流2の背景となっている領域と、出銑流2の領域とを常に安定して分離する2値化処理を行えることを見出した。
本実施形態では、このような範囲の中からオペレータにより選択された閾値が、例えば、オペレータによる画像処理装置7の操作に基づいて、予め画像処理装置7に設定されているものとする。
2値化画像生成部402は、画素値が閾値以上の画素の画素値を「1」とし、画素値が閾値未満の画素の画素値を「0」とすることを、熱画像入力部401により入力された複数枚の熱画像のデータのそれぞれについて行うことにより2値化画像を生成する。例えば、図5に示す熱画像Org.1〜Org.4からは2値化画像Bin.1〜Bin.4が生成され、図6に示す熱画像Org.1〜Org.5からは2値化画像Bin.1〜Bin.5が生成される。
2値化画像生成部402は、例えば、CPUが、HDD等から、熱画像のデータを読み出して2値化画像を作成し、そのデータをRAM等に記憶することにより実現される。
(差分2値化画像生成部403)
差分2値化画像生成部403は、2値化画像生成部402により生成された2値化画像であって、時間的に連続する2枚の2値化画像の相互に対応する画素の画素値の絶対値差分をとることを、それら2値化画像の全ての画素について行って、差分2値化画像を生成する。すなわち、差分2値化画像生成部403は、時間的に連続する2枚の2値化画像の相互に対応する画素の画素値が異なれば、当該画素の画素値が「1」となり、時間的に連続する2枚の2値化画像の相互に対応する画素の画素値が同じであれば、当該画素値の画素値が「0」となる画像である差分2値化画像を生成する。
差分2値化画像生成部403は、このような差分2値化画像の生成を、2値化画像生成部402により生成された2値化画像の全てについて行う。例えば、図5に示す2値化画像Bin.1〜Bin.4からは差分2値化画像Dif.1〜Dif.3が生成され、図6に示す2値化画像Bin.1〜Bin.5からは差分2値化画像Dif.1〜Dif.4が生成される。より具体的に説明すると、例えば、図5に示す2値化画像Bin.1、Bin.2から差分2値化画像Dif.1が生成される。このようにすることによって、形状及び大きさが高速で変化する表面波の部分が抽出される(図5に示す差分2値化画像Dif.1〜Dif.3と図6に示す差分2値化画像Dif.1〜Dif.4の白い領域を参照)。
差分2値化画像生成部403は、例えば、CPUが、RAM等から、2値化画像のデータを読み出して差分2値化画像を作成し、そのデータをRAM等に記憶することにより実現される。
(合成差分2値化画像生成部404)
合成差分2値化画像生成部404は、差分2値化画像生成部403により生成された複数枚の差分2値化画像の相互に対応する画素の画素値の論理和をとることを、それら複数枚の差分2値化画像の全ての画素について行って、合成差分2値化画像を生成する。すなわち、合成差分2値化画像生成部404は、差分2値化画像生成部403により生成された複数枚の差分2値化画像の相互に対応する画素の画素値の少なくとも1つが「1」であるならば当該画素の画素値を「1」とし、そうでなければ当該画素の画素値を「0」として差分2値化画像を生成する。
例えば、図5に示す差分2値化画像Dif.1〜Dif.3から合成差分2値化画像Addが生成され、図6に示す差分2値化画像Dif.1〜Dif.4から合成差分2値化画像Addが生成される。
合成差分2値化画像生成部404は、例えば、CPUが、RAM等から、差分2値化画像のデータを読み出して合成差分2値化画像を作成し、そのデータをRAM等に記憶することにより実現される。
(出銑口径導出部405)
出銑口径導出部405は、合成差分2値化画像生成部404により生成された合成差分2値化画像から、実際の出銑流2の直径Dを、出銑口径(出銑口1aの口径)として導出する。
図8は、出銑流2の直径Dを導出する方法の概念の一例を説明する図である。図8を参照しながら、出銑口径導出部405の処理の一例の詳細を説明する。
具体的に説明すると、まず、出銑口径導出部405は、合成差分2値化画像生成部404により生成された合成差分2値化画像Addに対して始点801を設定する。合成差分2値化画像Addの大きさは予め定まっており、且つ、CCDカメラ6の視野となる領域と、出銑流2が空中を移動する経路は大きく変動しない。したがって、合成差分2値化画像Addにおいて、出銑流2が確実に含まれる領域を予め想定することができる。この合成差分2値化画像Addの領域のうち、出銑流2が確実に含まれる領域の中から始点801が定められる。
本実施形態では、始点801の位置は、例えば、オペレータによる画像処理装置7の操作に基づいて、予め画像処理装置7に設定されている。
また、本実施形態では、始点801の位置は、図8に示すように、合成差分2値化画像Addの左下の位置を原点としたときのx軸の座標とy軸の座標で表されるものとする。ここで、x軸の座標は、合成差分2値化画像Addの横方向の座標であり、y軸の座標は、合成差分2値化画像Addの縦方向の座標である。
次に、出銑口径導出部405は、始点801となる画素から、y軸の正の方向に、1画素ずつ画素値を読み出し、画素値が初めて「1」となる画素の位置(座標)を読み出す。そして、出銑口径導出部405は、始点801となる画素から、読み出した画素の1つ前の画素までの距離(画素数)を求める。以下の説明では、このようにして求めた距離(画素数)を必要に応じて「始点表面波間上方向距離Lup」と称する。始点表面波間上方向距離Lupは、始点801から表面波を示す領域までの、合成差分2値化画像Addの鉛直上方向における距離を示す。
次に、出銑口径導出部405は、始点801となる画素から、y軸の負の方向に、1画素ずつ画素値を読み出し、画素値が初めて「1」となる画素の位置(座標)を読み出す。そして、出銑口径導出部405は、始点801となる画素から、読み出した画素の1つ前の画素までの距離(画素数)を求める。以下の説明では、このようにして求めた距離(画素数)を必要に応じて「始点表面波間下方向距離Ldown」と称する。始点表面波間下方向距離Ldownは、始点801から表面波を示す領域までの、合成差分2値化画像Addの鉛直下方向における距離を示す。
次に、出銑口径導出部405は、始点表面波間上方向距離Lupと始点表面波間下方向距離Ldownとを加算する。これにより、始点801を通り、且つ、合成差分2値化画像Addの縦方向(上下方向)に延びる直線に沿った方向おける、表面波を示す領域の間の距離(画素数)を求めることができる。以下の説明では、このようにして求めた距離(画素数)を必要に応じて「表面波間縦方向距離L」と称する。表面波間縦方向距離Lは、以下の(1)式で表される。
L=Lup+Ldown ・・・(1)
次に、出銑口径導出部405は、出銑流2の空中での移動方向(図8の噴出方向)とx軸とのなす角度をθとして、以下の(2)式により、合成差分2値化画像Addにおける出銑流2の直径Dを導出する。
D=L×cosθ ・・・(2)
図8に示すように、出銑流2の空中での移動方向(図8の噴出方向)は、x軸に平行(水平方向)ではない。したがって、(2)式の計算を行うことにより、始点801を通り、且つ、出銑流2の空中での移動方向(図8の噴出方向)に対して直交する直線に沿う方向における、表面波を示す領域の間の距離(画素数)を、合成差分2値化画像Addにおける出銑流2の直径Dとして得ることができる。
前述したように、出銑流2が空中を移動する経路は大きく変動しないので、出銑流2の空中での移動方向(図8の噴出方向)も大きく変動しない。そこで、本実施形態では、出銑流2の空中での移動方向(図8の噴出方向)とx軸とのなす角度θは、例えば、オペレータによる画像処理装置7の操作に基づいて、予め画像処理装置7に設定されているものとする。
次に、出銑口径導出部405は、合成差分2値化画像Addにおける出銑流2の直径Dを実空間における長さに換算することで、実際の出銑流2の直径Dを導出する。CCDカメラ6の被写体距離と画角とに基づいて、合成差分2値化画像Addの1画素の実空間における長さを予め求めておき、その長さを、例えば、オペレータによる画像処理装置7の操作に基づいて、画像処理装置7に予め設定しておくことで、前述した換算を行うことができる。
出銑口径導出部405は、例えば、CPUが、HDD等から、合成差分2値化画像を読み出して実際の出銑流2の直径Dを導出し、そのデータをHDD等に記憶することにより実現される。
(出銑口径出力部406)
出銑口径出力部406は、出銑口径導出部405により導出された実際の出銑流2の直径Dを出銑口径(出銑口1aの口径)として出力する。出銑口径の出力の形態としては、例えば、表示装置に対する表示、可搬型の記憶媒体への記憶、及び外部装置への送信の少なくとも何れか1つが挙げられる。
出銑口径出力部406は、例えば、CPUが、HDD等から、実際の出銑流2の直径Dのデータを読み出して、表示データを作成する等の出力処理を行うことにより実現される。
<動作フローチャート>
次に、図9のフローチャートを参照しながら、画像処理装置7の処理動作の一例を説明する。
まず、ステップS901において、熱画像入力部401は、CCDカメラ6で撮像された出銑流2の熱画像のデータを入力する(図5に示す熱画像Org.1〜Org.4、図6に示す熱画像Org.1〜Org.5を参照)。
次に、ステップS902において、2値化画像生成部402は、熱画像入力部401により、出銑流2の直径Dを1つ求めるために必要な複数枚の熱画像のデータが入力されたか否かを判定する。この判定の結果、出銑流2の直径Dを1つ求めるために必要な複数枚の熱画像のデータが入力されていない場合には、ステップS901に戻り、出銑流2の直径Dを1つ求めるために必要な複数枚の熱画像のデータが入力されるまで、ステップS901、S902の処理を繰り返し行う。
そして、出銑流2の直径Dを1つ求めるために必要な複数枚の熱画像のデータが入力されると、ステップS903に進む。ステップS903に進むと、2値化画像生成部402は、ステップS901で入力された複数枚の熱画像のデータの夫々に対して、2値化処理を行い、2値化画像を生成する(図5に示す2値化画像Bin.1〜Bin.4、図6に示す2値化画像Bin.1〜Bin.5を参照)。
次に、ステップS904において、差分2値化画像生成部403は、ステップS903で生成された複数枚の2値化画像であって、時間的に連続する2枚の2値化画像から、差分2値化画像を生成する(図5に示す差分2値化画像Dif.1〜Dif.3、図6に示す差分2値化画像Dif.1〜Dif.4を参照)。
次に、ステップS905において、合成差分2値化画像生成部404は、ステップS904で生成された差分2値化画像から、合成差分2値化画像を生成する(図5に示す合成差分2値化画像Add、図6に示す合成差分2値化画像Addを参照)。
次に、ステップS905において、出銑口径導出部405は、ステップS905で生成された合成差分2値化画像から、実際の出銑流2の直径Dを導出する。前述したように、本実施形態では、実際の出銑流2の直径Dの導出に際して、始点801の設定と、始点表面波間上方向距離Lup、始点表面波間下方向距離Ldown、及び表面波間縦方向距離Lの導出と、合成差分2値化画像Addにおける出銑流2の直径Dの導出と、実際の出銑流2の直径Dへの換算とが行われる。
次に、ステップS907において、出銑口径出力部406は、ステップS906で導出された実際の出銑流2の直径Dを出銑口径として出力する。
次に、ステップS908において、画像処理装置7は、出銑口径の測定を終了するか否かを判定する。この判定は、例えば、オペレータによる画像処理装置7の操作の内容に基づいて行われる。
この判定の結果、出銑口径の測定を終了しない場合には、ステップS901に戻る。前述したように本実施形態では、CCDカメラ6は、出銑流2の熱画像を1[sec]の撮像間隔で4枚又は5枚撮像することを、30[sec]の周期で周期的に行う。よって、ステップS901に戻った場合、熱画像入力部401は、出銑流2の熱画像のデータの前回の入力時刻から、30[sec]が経過すると、次の出銑流2の熱画像のデータを入力することになる。
一方、出銑口径の測定を終了する場合には、図9のフローチャートによる処理を終了する。
<実施例>
次に、本発明の実施例を説明する。
ここでは、出銑口1aから噴出する出銑流2(約1550[℃]の溶銑と溶融スラグの混合液体)を、中心透過波長が650[nm]の光学バンドパスフィルタを波長選択フィルタとして備えたモノクロCCDカメラで撮像した。また、モノクロCCDカメラの露光時間を1/10000[sec]とした。このようなモノクロCCDカメラにより、出銑流2の熱画像を1[sec]の撮像間隔で5枚撮像することを、30[sec]を1周期として周期的に繰り返し、約2[hour]に亘って出銑口1aから噴出する出銑流2を撮像した。
画像処理装置として、画像入力ボードを備えたパーソナルコンピュータを用いた。画像処理装置内で扱われるデジタル画像を8[bit](256階調)のグレースケールのデジタル画像とした。また、画像の1画素の長さが実空間における0.4[mm]に相当することを予め実験的に求めた。
図10は、出銑を開始してからの経過時間と、出銑口径との関係を示す図である。具体的に、図10(a)は、本実施形態で説明した手法により導出された関係を示す図であり、図10(b)は、特許文献2に記載の手法により導出された関係を示す図である。尚、図10(a)に示す結果も図10(b)に示す結果も、同じ画像から得られた結果である。
出銑口1aとなる領域に充填されているマッド材を開孔するための開孔機のドリル径は65[mm]であった。図10(a)に示すように、本実施形態の手法を用いると、経過時間の原点(すなわち開孔直後の出銑開始時点)における出銑口径が、開孔機のドリル径に近い値を示すことが分かる。また、時間の経過と共に出銑口径の値が徐々に大きくなっていることが分かる。
一方、図10(b)に示すように、特許文献2に記載の手法を用いると、経過時間の原点における出銑口径は、開孔機のドリル径よりも明らかに大きく、且つ、出銑口径の値のバラツキが全体的に大きい。特許文献2に記載の技術では、表面波の影響で不規則に膨張した出銑流2の直径をそのまま測定しているからである。
ここで、特許文献2に記載の技術では、本実施形態のように、高速で形状が変化する表面波の部分を抽出することができないことについて説明する。
図11は、特許文献2に記載の技術で出銑流2の直径を導出する方法の概念の一例を説明する図である。
図11(a)、図11(b)は、CCDカメラ6により撮像された出銑流2の熱画像を示す図であり、それぞれ図6に示した熱画像Org.4、Org.5である。前述したように、特許文献2に記載の技術では、熱画像Org.4、Org.5の絶対値差分をとる。すなわち、熱画像Org.4、Org.5の相互に対応する画素の画素値の差分の絶対値が当該画素の画素値となる画像である差分絶対値画像を生成する。図11(c)は、このようにして生成された差分絶対値画像を示す図である。図11(c)に示すように、差分絶対値画像では、表面波の部分の変化だけでなく、溶銑と溶融スラグの輝度差に起因して生じる出銑流2のまだら模様の変化も抽出される。
図12は、特許文献2に記載の技術で得られた差分絶対値画像の濃度プロファイル(位置と画像濃度との関係)の一例を示す図である。具体的に図12は、図11(c)に示す差分絶対値画像の線分A−A´上の画像濃度を示す図である。
図12において、領域1201、1203は、表面波の部分の変化に対応する領域であり、領域1202は、溶銑と溶融スラグの輝度差に起因して生じる出銑流2のまだら模様の変化に対応する領域である。
図12に示すように、表面波の部分の変化に対応する濃度と、出銑流2のまだら模様の変化に対応する濃度とが同程度であることから、差分絶対値画像を2値化することにより、表面波の部分だけを抽出することができない。このように特許文献2に記載の技術では、差分絶対値画像を求め、差分絶対値画像を2値化しているので、表面波の部分だけを抽出することができない。これに対し、本実施形態では、差分2値化画像により、高速で形状が変化する表面波の部分だけを抽出することができる(図5に示す差分2値化画像Dif.1〜Dif.3と図6に示す差分2値化画像Dif.1〜Dif.4の白い領域を参照)。
<まとめ>
以上のように本実施形態では、一定の撮像間隔で撮像された複数枚の出銑流2の熱画像Orgのそれぞれを2値化して2値化画像Binを生成し、生成した2値化画像Binのうち、時間的に連続する2枚の2値化画像Binの絶対値差分をとって差分2値化画像Difを生成し、生成した差分2値化画像Difを用いて、出銑流2の直径Dを出銑口径として導出した。したがって、表面波(出銑流2の表面の波打っている部分)の部分を抽出することができ、この部分を除いた状態で出銑流2の直径Dを出銑口径として導出することができる。よって、の表面が波打っている状態の出銑流2の熱画像から、出銑口径を正確に測定することができる。そして、このような出銑口径の測定をリアルタイムで連続的に測定することにより、出銑口径の変化(拡大)を迅速に且つ正確に把握することが可能になる。これにより、出銑口径が拡大する様子(出銑口径の大きさ、拡大率(単位時間あたりに拡大する出銑口径の増分))から、出銑が終了するタイミングの判断を的確に行うことができるようになり、高炉の操業をより安定して行うことが可能になる。
また、本実施形態では、一定の撮像間隔で撮像された3枚以上の出銑流2の熱画像Orgのそれぞれを2値化して3枚以上の2値化画像Binを生成し、生成した2値化画像Binのうち、時間的に連続する2枚の2値化画像Binの絶対値差分をとって2枚以上の差分2値化画像Difを生成し、生成した差分2値化画像Difの相互に対応する画素の画素値の論理和をとって合成差分2値化画像Addを生成し、生成した合成差分2値化画像Addを用いて、出銑流2の直径Dを出銑口径として導出した。このように、一定の撮像間隔で撮像した2枚の出銑流2の熱画像Orgから、表面波の変化を抽出することを、複数のタイミングで行うので、一定の撮像間隔で撮像した2枚の出銑流2の熱画像Orgだけからでは表面波の変化を抽出できない場合でも(たまたま表面波の変化が顕著でないタイミングで2枚の出銑流2の熱画像Orgが撮像された場合でも)、表面波の変化をより確実に抽出することができる。
また、本実施形態では、2値化画像Binを生成する際に、出銑流2の熱画像の最高濃度の0.27倍以上、出銑流2の熱画像の最高濃度の0.38倍以下の範囲の中から設定された閾値を採用した。したがって、熱画像において、出銑流2の背景となっている領域と、出銑流2の領域とをより確実に分離することができる。
<変形例>
本実施形態では、時間的に連続する2枚の2値化画像Binの絶対値差分をとって差分2値化画像Difを生成する場合を例に挙げて説明した。しかしながら、必ずしも時間的に連続する2枚の2値化画像Binで差分2値化画像Difを生成する必要はない。連続的に撮像された、すなわち、表面波の様子が大きく変化しない時間内で撮像された複数枚の熱画像Orgを用いて生成された複数枚の2値化画像Binを用いる組み合わせであれば、差分2値化画像Difを生成するための2枚の2値化画像Binの組み合わせは限定されない。このとき、連続的に撮像された複数枚の熱画像Orgを用いて生成された複数枚の2値化画像Binの全てを少なくとも一度は用いる組み合わせとしてもよいし、当該複数枚の2値化画像Binの一部を用いる組み合わせとしてもよい。例えば、図5において、2値化画像Bin.1とBin.3、Bin.2とBin.3、Bin.2とBin.4といった、異なる時間に撮像された2枚の2値化画像Binの異なる組み合わせで差分2値化画像Difを求めても良い。
また、本実施形態では、一定の撮像間隔で連続的に得られる出銑流2の熱画像Orgの数を4又は5とした場合を例に挙げて説明したが、この数は4又は5に限定されない。前述したように、合成差分2値化画像Addを生成するのが好ましいが、合成差分2値化画像Addを生成しない場合には、一定の撮像間隔で連続的に得られる出銑流2の熱画像Orgの数は2枚でよい。
尚、合成差分2値化画像Addを生成しない場合には、差分2値化画像Difが1枚だけ得られることになる。そうすると、この差分2値化画像Difから前述したようにして表面波間縦方向距離Lが求められない場合(表面波像が途切れるため、始点801を通り、且つ、合成差分2値化画像Addの縦方向に延びる直線上に画素値が「1」の画素が存在しない場合)が生じ得る。
このような場合には、例えば、出銑流2の直径Dの測定を行わずに、表面波間縦方向距離Lを求めることができる差分2値化画像Difが得られたときに出銑流2の直径Dの測定を行うようにすることができる。出銑口径の測定は、オペレータが監視できる間隔で行えればよく、それほど短い時間隔で行う必要はないので、出銑口径の測定周期を短くすれば(すなわち、出銑口径の測定周期を、オペレータが出銑口径の情報を必要とする時間隔よりも短くすれば)このようにしても実用上、大きな問題は生じない。
また、複数の始点801を設定し、設定した始点801のそれぞれに対して表面波間縦方向距離Lを導出することを試みて、表面波間縦方向距離Lが導出されなくなることを防止してもよい。このようにする場合、複数の表面波間縦方向距離Lが導出される場合がある。そこで、例えば、複数の始点801に対して優先順位を予め付けておき、優先順位が高い始点801に対して導出された表面波間縦方向距離Lを導出したり、複数の表面波間縦方向距離Lの算術平均値を表面波間縦方向距離Lとして採用したりすることができる。
一方、合成差分2値化画像Addを生成する場合には、出銑流上下の表面波像に途切れが生じないように、一定の撮像間隔で連続的に得られる出銑流2の熱画像Orgの数が多い程(例えば10)好ましいが、熱画像Orgの数が3以上であれば殆どの場合は表面波像に途切れが生じない。ただし、一定の撮像間隔で連続的に得られる出銑流2の熱画像Orgの数が多くなると、画像処理装置7における処理の負担が増加するので、当該処理の負担が増加しない範囲で、一定の撮像間隔で連続的に得られる出銑流2の熱画像Orgの数の上限値を決めるのが好ましい。
また、本実施形態では、(1)式により表面波間縦方向距離Lを求めた後に、(2)式により合成差分2値化画像Addにおける出銑流2の直径Dを求めるようにしたが、必ずしもこのようにして合成差分2値化画像Addにおける出銑流2の直径Dを求める必要はない。例えば、次のようにしてもよい。まず、合成差分2値化画像Addに対し、始点801を通り、且つ、出銑流2の空中での移動方向(図8の噴出方向)に直交する方向に延びる直線を設定する。次に、設定した直線を構成する画素の画素値を読み出す。次に、読み出した画素の画素値に基づいて、設定した直線から、連続して画素値が「0」となる複数の画素からなる領域であって、当該領域の両端の隣の画素が、画素値が「1」の画素となる領域を抽出する。次に、抽出した領域の長さ(画素数)を求め、当該長さ(画素数)を合成差分2値化画像Addにおける出銑流2の直径Dとする。
また、本実施形態では、出銑流2の空中での移動方向(図8の噴出方向)とx軸とのなす角度θを、オペレータによる画像処理装置7の操作に基づいて、予め画像処理装置7に設定する場合を例に挙げて説明した。しかしながら、必ずしもこのようにする必要はなく、例えば、合成差分2値化画像Addから、出銑流2の空中での移動方向(図8の噴出方向)とx軸とのなす角度θを求めるようにしてもよい。このようにする場合には、例えば、次のようにすることができる。まず、合成差分2値化画像Addの一列の画素(縦方向の全画素)の画素値を読み出す。次に、読み出した画素の画素値に基づいて、当該列から、連続して画素値が「0」となる複数の画素からなる領域であって、当該領域の両端の隣の画素が、画素値が「1」の画素となる領域を識別し、当該領域の両端の隣の画素のうち、予め設定された一端側の画素の位置(座標)を読み出す。このような画素の位置(座標)の読み出しを、合成差分2値化画像Addの(予め設定された領域内の)各列について行う。そして、読み出した各列の画素の位置(座標)を示す関数を1次関数で表し(近似し)、当該1次関数の傾きに基づいて、出銑流2の空中での移動方向(図8の噴出方向)とx軸とのなす角度θを導出する。
尚、以上説明した本発明の実施形態は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、前記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び前記プログラム等のコンピュータプログラムプロダクトも本発明の実施形態として適用することができる。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
また、以上説明した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
1 高炉
1a 出銑口
2 出銑流
3 出銑樋
4 滞留スラグ
5 樋カバー
6 CCDカメラ
7 画像処理装置
401 熱画像入力部
402 2値化画像生成部
403 差分2値化画像生成部
404 合成差分2値化画像生成部
405 出銑口径導出部
406 出銑口径出力部

Claims (9)

  1. 高炉に形成された出銑口から流出した溶融物の噴流である出銑流の直径を、当該出銑口の口径として測定する高炉出銑口径測定方法であって、
    前記出銑流を含む領域の熱放射輝度の2次元分布を、当該熱放射輝度に対応する画素毎の画素値を持つ各画素から構成される熱画像として撮像する撮像工程と、
    前記撮像工程により連続的に撮像された複数枚の前記熱画像のそれぞれの画素値を2値化して複数枚の2値化画像を生成する2値化画像生成工程と、
    前記2値化画像生成工程により生成された複数枚の2値化画像のうち、異なる時間に撮像された2枚の前記熱画像に基づいて生成された2枚の2値化画像に基づいて、当該2枚の2値化画像の相互に対応する画素の画素値の差分の絶対値を画素値として有する差分2値化画像を生成する差分2値化画像生成工程と、
    前記差分2値化画像生成工程により生成された差分2値化画像を用いて、当該差分2値化画像における前記出銑流の直径を導出し、当該差分2値化画像における前記出銑流の直径から、前記出銑口の口径を導出する出銑口径導出工程と、を有することを特徴とする高炉出銑口径測定方法。
  2. 前記差分2値化画像生成工程により導出された複数枚の差分2値化画像のそれぞれの相互に対応する画素の画素値の論理和を画素値として有する合成差分2値化画像を生成する合成差分2値化画像生成工程を有し、
    前記撮像工程は、前記熱画像を連続的に3枚以上撮像し、
    前記2値化画像生成工程は、前記3枚以上の熱画像に基づいて3枚以上の前記2値化画像を生成し、
    前記差分2値化画像生成工程は、前記3枚以上の2値化画像に基づいて2枚以上の前記差分2値化画像を生成し、
    前記出銑口径導出工程は、前記合成差分2値化画像生成工程により導出された合成差分2値化画像に基づいて、当該合成差分2値化画像における前記出銑流の直径を導出することを特徴とする請求項1に記載の高炉出銑口径測定方法。
  3. 前記2値化画像生成工程は、前記熱画像の最高濃度の0.27倍以上、0.38倍以下の範囲の中から設定された閾値に基づいて、前記撮像工程により連続的に撮像された複数枚の熱画像のそれぞれの画素値を2値化することを特徴とする請求項1又は2に記載の高炉出銑口径測定方法。
  4. 前記撮像工程は、1[msec]以下の露光時間で前記熱画像を撮像することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の高炉出銑口径測定方法。
  5. 高炉に形成された出銑口から流出した溶融物の噴流である出銑流の直径を、当該出銑口の口径として測定する高炉出銑口径測定システムであって、
    前記出銑流を含む領域の熱放射輝度の2次元分布を、当該熱放射輝度に対応する画素毎の画素値を持つ各画素から構成される熱画像として撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段により連続的に撮像された複数枚の前記熱画像のそれぞれの画素値を2値化して複数枚の2値化画像を生成する2値化画像生成手段と、
    前記2値化画像生成手段により生成された複数枚の2値化画像のうち、異なる時間に撮像された2枚の前記熱画像に基づいて生成された2枚の2値化画像に基づいて、当該2枚の2値化画像の相互に対応する画素の画素値の差分の絶対値を画素値として有する差分2値化画像を生成する差分2値化画像生成手段と、
    前記差分2値化画像生成手段により生成された差分2値化画像を用いて、当該差分2値化画像における前記出銑流の直径を導出し、当該差分2値化画像における前記出銑流の直径から、前記出銑口の口径を導出する出銑口径導出手段と、を有することを特徴とする高炉出銑口径測定システム。
  6. 前記差分2値化画像生成手段により導出された複数枚の差分2値化画像のそれぞれの相互に対応する画素の画素値の論理和を画素値として有する合成差分2値化画像を生成する合成差分2値化画像生成手段を有し、
    前記撮像手段は、前記熱画像を連続的に3枚以上撮像し、
    前記2値化画像生成手段は、前記3枚以上の熱画像に基づいて3枚以上の前記2値化画像を生成し、
    前記差分2値化画像生成手段は、前記3枚以上の2値化画像に基づいて2枚以上の前記差分2値化画像を生成し、
    前記出銑口径導出手段は、前記合成差分2値化画像生成手段により導出された合成差分2値化画像に基づいて、当該合成差分2値化画像における前記出銑流の直径を導出することを特徴とする請求項5に記載の高炉出銑口径測定システム。
  7. 前記2値化画像生成手段は、前記熱画像の最高濃度の0.27倍以上、0.38倍以下の範囲の中から設定された閾値に基づいて、前記撮像手段により連続的に撮像された複数枚の熱画像のそれぞれの画素値を2値化することを特徴とする請求項5又は6に記載の高炉出銑口径測定システム。
  8. 前記撮像手段は、1[msec]以下の露光時間で前記熱画像を撮像することを特徴とする請求項5〜7の何れか1項に記載の高炉出銑口径測定システム。
  9. 高炉に形成された出銑口から流出した溶融物の噴流である出銑流の直径を、当該出銑口の口径として測定することをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、
    前記出銑流を含む領域の熱放射輝度の2次元分布を、当該熱放射輝度に対応する画素毎の画素値を持つ各画素から構成される熱画像として撮像する撮像手段により連続的に撮像された複数枚の前記熱画像のそれぞれの画素値を2値化して複数の2値化画像を生成する2値化画像生成手段と、
    前記2値化画像生成手段により生成された複数枚の2値化画像のうち、異なる時間に撮像された2枚の前記熱画像に基づいて生成された2枚の2値化画像に基づいて、当該2枚の2値化画像の相互に対応する画素の画素値の差分の絶対値を画素値として有する差分2値化画像を生成する差分2値化画像生成手段と、
    前記差分2値化画像生成手段により生成された差分2値化画像を用いて、当該差分2値化画像における前記出銑流の直径を導出し、当該差分2値化画像における前記出銑流の直径から、前記出銑口の口径を導出する出銑口径導出手段と、してコンピュータを機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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