JP5692109B2 - 高炉出銑温度測定方法、高炉出銑温度測定システム、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 - Google Patents
高炉出銑温度測定方法、高炉出銑温度測定システム、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5692109B2 JP5692109B2 JP2012022515A JP2012022515A JP5692109B2 JP 5692109 B2 JP5692109 B2 JP 5692109B2 JP 2012022515 A JP2012022515 A JP 2012022515A JP 2012022515 A JP2012022515 A JP 2012022515A JP 5692109 B2 JP5692109 B2 JP 5692109B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- concentration
- hot metal
- density
- distribution peak
- concentration distribution
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Radiation Pyrometers (AREA)
- Blast Furnaces (AREA)
Description
出銑口から取り出される出銑流の温度(以下、「出銑温度」と称する)は、内部を直接観察できない炉下部の熱状態を知るための重要な情報である。出銑温度が低下すれば炉内の還元反応の活性が低下している可能性がある。また、出銑温度の時間経過にも着目する必要がある。出銑温度の急激な変化は炉内で何らかの非定常状態が発生している疑いがあることを示唆するので、炉内の状況を迅速に且つ的確に判断して操業アクションをとる必要がある。このように出銑温度は常に注意深く監視すべき操業情報である。
図14の上図に示すような出銑流の画像1401について、各画素の濃度を濃度階調に分解したものを横軸にし、その濃度階調毎の画素数を縦軸にしたものが、図14の下図に示す濃度ヒストグラム1402となる。濃度ヒストグラム1402において、濃度の低い部分に出現している濃度分布1403は、出銑流の画像1401における背景1401aの画像(黒色の部分の画像)に起因するものである。濃度の高い部分には2つの濃度分布1404、1405が出現しており、これら2つの濃度分布1404、1405のうち、濃度の低い方の濃度分布1404は、溶銑1401bの画像(灰色の部分の画像)に起因するものであり、濃度の高い方の濃度分布1405は、溶融スラグ1401cの画像(白色の部分の画像)に起因するものである。
図8(b)に示すように、濃度ヒストグラム800に、ノイズ等の影響により、溶銑の濃度分布に対応するピーク803よりも低輝度側に小さなピーク805があると、特許文献1に記載の技術では、ピーク805を溶銑の濃度分布に対応するピークであるとして検出してしまう。そうすると、導出される溶銑の温度が、実際の溶銑の温度と異なる値となってしまい、溶銑の温度を高精度に測定することができなくなる虞がある。
本発明のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、前記コンピュータプログラムを記憶したことを特徴とする。
<本発明者らが得た知見>
前述したように特許文献1に記載の技術では、図8(b)に示すような濃度ヒストグラム800が得られると、溶銑の濃度分布に対応するピークを誤検出してしまう虞がある。そこで、濃度ヒストグラムの背景部を除く領域において画素数が最大となる濃度を溶銑の濃度として探索することが考えられる。
まず、本発明者らは、種々の出銑状態の出銑流の熱画像の濃度ヒストグラムから、溶銑分布ピークの濃度と、スラグ分布ピークの濃度と、スラグ最高濃度との関係を調査した。本実施形態では、出銑流の熱画像で最も明るい画素の濃度をスラグ最高濃度とする。
図1は、各種の熱画像の濃度ヒストグラムから得られた、溶銑分布ピークの濃度と、スラグ分布ピークの濃度と、スラグ最高濃度と、の関係を実測した結果を表形式で示す図である。図1に示す溶銑分布ピークの濃度と、スラグ分布ピークの濃度と、スラグ最高濃度は、それぞれ、濃度ヒストグラムから人が読み取った値である。また、濃度ヒストグラムを得るために使用した熱画像は256階調の画像である。
一方、スラグ分布ピークの濃度は、111〜207の範囲であった(図1の「スラグ分布ピークの濃度」の「最小値」と「最大値」の欄を参照)。尚、図1において、スラグ分布ピークの濃度の欄に「不明」と記載されているのは、濃度ヒストグラムにおけるスラグ分布ピークが不明瞭であるために、スラグ分布ピークの濃度を読み取れなかったことを表す。
まず、本発明者らは、溶銑は透明であるので、溶銑の見かけ上の放射率は0.4程度で安定しているという知見を得ている。また、本発明者らは、厚みが十分に厚い溶融スラグが出銑流上に存在していれば、図2に示すように、溶融スラグの見かけ上の放射率は0.96程度で安定するという知見を得ている。本発明者らは、このような溶融スラグの放射率に関する知見を、特許文献2で示している。
ここで、特許文献2に示されている溶融スラグの放射率に関する知見について簡単に説明する。
図3は、溶融スラグの熱放射モデルの一例を示す図である。図3の上下方向は、出銑流の厚み方向に対応する。
図3において、溶融スラグ自身から大気に放射される放射光301の輝度である放射輝度Is(d)は、溶融スラグの厚みdの関数で表される。溶銑から放射されて溶融スラグを透過して大気に放射される放射光302の輝度である放射輝度Im(d)は、溶融スラグの厚みdの関数で表される。また、撮像装置の一例であるCCDカメラ5で撮像される、溶融スラグの表面から大気に放射される放射光303の見かけ上の放射輝度I(d)は、溶融スラグの厚みdの関数で表され、放射輝度Is(d)と放射輝度Im(d)とを加えたものとなる。尚、放射輝度I(d)、Is(d)、Im(d)が、温度の関数であることは勿論である。また、CCDカメラ5の詳細については後述する。
また、溶融スラグの吸収係数をk[1/mm]、溶銑の放射率をεm[−]とすると、溶融スラグの表面から放射される放射光の見かけ上の放射率ε(d)は、以下の(1)式で表される。
ε(d)=(1−ln)×(1−e-kd+e-kd×εm) ・・・(1)
スラグ最高濃度×(0.475−3σ)≦溶銑分布ピークの探索範囲≦スラグ最高濃度×(0.475+3σ) ・・・(2)
また、図9は、図4〜図8に示す濃度ヒストグラム400、500、600、700、800から得られた情報を示す図である。図9の「画像No.」の欄に示されている「1」〜「5」は、それぞれ図4(a)〜図8(a)に示す熱画像であることを表す。以下に、図9に示す情報の意味を説明する。
「溶銑分布ピーク下限濃度」の欄に示す値は、図4(b)〜図8(b)に示す溶銑分布ピークの探索範囲401、501、601、701、801の下限値である。溶銑分布ピーク下限濃度は、各濃度ヒストグラム400、500、600、700、800におけるスラグ最高濃度402、502、602、702、802に、0.4(=0.475−3σ)を掛けた値となる。
「溶銑分布ピーク上限濃度」の欄に示す値は、図4(b)〜図8(b)に示す溶銑分布ピークの探索範囲401、501、601、701、801の上限値である。溶銑分布ピーク上限濃度は、各濃度ヒストグラム400、500、600、700、800におけるスラグ最高濃度402、502、602、702、802に、0.55(=0.475+3σ)を掛けた値となる。
「溶銑見かけ温度」の欄に示す値は、「溶銑分布ピーク濃度」の欄に示す値から得られる溶銑の見かけ上の温度である。溶銑の見かけ上の温度を算出する方法の詳細については後述する。
「放射率補正温度」の欄に示す値は、「溶銑見かけ温度」の欄に示す値に対し、溶銑の放射率を用いて補正を行うことにより得られる溶銑の温度(の代表値)である。放射率補正温度を算出する方法についても後述する。
具体的に図5(b)に示す濃度ヒストグラム500では、溶融スラグ分布ピーク504の値の方が、溶銑分布ピーク503の値よりも大きい。したがって、前述した関連技術においては、溶融スラグ分布ピーク504が溶銑分布ピークとして検出される。よって、図9の「画像No.」が「2」の「偽溶銑分布ピーク濃度」の欄に示す値は、溶融スラグ分布ピーク504における濃度の値となる。
「偽溶銑見かけ温度」の欄に示す値は、「偽溶銑分布ピーク濃度」の欄に示す値から得られる溶銑の見かけ上の温度であり、「偽放射率補正温度」の欄に示す値は、「偽溶銑見かけ温度」の欄に示す値に対し、溶銑の放射率を用いて補正を行うことにより得られる溶銑の温度である。
尚、図5(b)〜図8(b)に示す濃度ヒストグラム500、600、700、800では、溶融スラグ分布ピーク504、604、704、804を確認することができたが、図4に示す濃度ヒストグラム400では、溶融スラグ分布ピークを読み取ることができなかった。しかし、図4(b)に示す濃度ヒストグラム400から明らかなように、溶銑分布ピークの探索範囲401は、溶融スラグ分布ピークが存在すると推定される濃度よりも低い範囲になる。
以上のような知見を基にして、以下に、本実施形態の高炉出銑温度測定システムのついて詳細に説明する。
図10は、高炉出銑温度測定システムの構成の一例を示す図である。尚、図1では、高炉1全体のうち、出銑口1a付近の一部分のみを示している。
図10に示すように、高炉1の炉底横の側壁部分に形成された出銑口1aから、溶銑と溶融スラグとの混合物(溶融物)が出銑流2として流出している。流出した溶銑と溶融スラグとの混合物2は、出銑樋3に到達し、出銑樋3に沿って流れる。また、出銑口1aと間隔を有して、樋カバー4が出銑樋3を囲むようにして形成されている。
図10に示すように、出銑口1aから流出した直後の出銑流2は、樋カバー4によって遮蔽されていない。本実施形態では、この出銑口1aから流出した直後の出銑流2の熱放射輝度分布を、横方向からモノクロのCCDカメラ5を用いて撮像するようにしている。
具体的に、本実施形態では、CCDカメラ5の露光時間を1/10000秒として、出銑口1aから流出した出銑流2の熱画像(熱放射輝度分布)を、2次元の濃度分布を示す静止画像として撮像するようにした。
図12は、測温装置6の機能的な構成の一例を示す図である。測温装置6は、例えば、CPU、ROM、RAM、HDD、及び各種のインターフェースを備えた情報処理装置を用いることにより実現することができる。
(熱画像入力部1201)
熱画像入力部1201は、CCDカメラ5で撮像された出銑流2の熱画像のデータを入力して記憶する。
熱画像入力部1201は、例えば、CPUが、CCDカメラ5から通信インターフェースを介して熱画像のデータを入力してHDD等に格納することにより実現される。
濃度ヒストグラム作成部1202は、熱画像入力部1201により入力された熱画像のデータの各画素の濃度(画素値)を計数し、その結果から、濃度ヒストグラムを作成する。濃度ヒストグラムは、図4〜図8に示したように、撮像された熱画像の各画素の濃度と画素数との関係(撮像された熱画像の各画素の濃度の度数分布)を示すものである。
濃度ヒストグラム導出部1202は、例えば、CPUが、HDD等から、熱画像のデータを読み出して濃度ヒストグラムを作成し、そのデータをHDD等に記憶することにより実現される。
最高濃度導出部1203は、濃度ヒストグラム導出部1202により作成された濃度ヒストグラムにおけるスラグ最高濃度を導出する。前述したように、本実施形態では、スラグ最高濃度を、出銑流2の熱画像で最も明るい画素の濃度、すなわち、濃度ヒストグラムにおいて画素数が「1」以上となっている濃度のうち最高の濃度としている。
最高濃度導出部1203は、例えば、CPUが、HDD等から、濃度ヒストグラムのデータを読み出してスラグ最高濃度を導出し、そのデータをHDD等に記憶することにより実現される。
濃度比率設定部1204は、オペレータによる入力操作に基づいて、溶銑分布ピークの探索範囲の下限値に対応する「溶銑分布ピークの濃度とスラグ最高濃度との比(溶銑分布ピークの濃度/スラグ最高濃度)」と、溶銑分布ピークの探索範囲の上限値に対応する「溶銑分布ピークの濃度とスラグ最高濃度との比(溶銑分布ピークの濃度/スラグ最高濃度)」と、を設定する。前述したように本実施形態では、溶銑分布ピークの探索範囲が(2)式で表されるようにしている。よって、溶銑分布ピークの探索範囲の下限値に対応する「溶銑分布ピークの濃度とスラグ最高濃度との比」として、0.4(=0.475−3σ)が設定される。また、溶銑分布ピークの探索範囲の下限値に対応する「溶銑分布ピークの濃度とスラグ最高濃度との比」として、0.55(=0.475+3σ)が設定される。
尚、以下の説明では、「溶銑分布ピークの探索範囲の上限値・下限値に対応する『溶銑分布ピークの濃度とスラグ最高濃度との比』」を必要に応じて「溶銑分布ピークの濃度とスラグ最高濃度との比の上限値・下限値」と称する。
溶銑分布ピーク探索範囲設定部1205は、最高濃度導出部1203で導出されたスラグ最高濃度と、濃度比率設定部1204で設定された値と、を(2)式に代入して、溶銑分布ピークの探索範囲の下限値と上限値を設定する。尚、ここで設定される溶銑分布ピークの探索範囲の下限値・上限値は、それぞれ図9に示す溶銑分布ピーク探索下限濃度・溶銑分布ピーク探索上限濃度に対応する。
溶銑分布ピーク探索範囲設定部1205は、例えば、CPUが、HDD等から、スラグ最高濃度のデータと、溶銑分布ピークの濃度とスラグ最高濃度との比の上下限値のデータを読み出して、溶銑分布ピークの探索範囲の下限値と上限値を算出し、そのデータをHDD等に記憶することにより実現される。
溶銑分布ピーク濃度抽出部1206は、溶銑分布ピーク探索範囲設定部1205により設定された「溶銑分布ピークの探索範囲の下限値と上限値」で定められる溶銑分布ピークの探索範囲の中から、画素数が最大となる濃度を溶銑分布ピークの濃度として抽出する。ここで導出される溶銑ピークの濃度は、図9に示す溶銑分布ピーク濃度に対応する。
溶銑分布ピーク濃度抽出部1206は、例えば、CPUが、HDD等から、溶銑分布ピークの探索範囲の下限値と上限値のデータと、濃度ヒストグラムのデータとを読み出して、溶銑ピークの濃度を抽出し、そのデータをHDD等に記憶することにより実現される。
溶銑温度導出部1207は、溶銑分布ピーク濃度抽出部1206で抽出された溶銑分布ピークの濃度を、CCDカメラ5に対して黒体炉を用いて行われた温度校正の結果(例えば、図11に示す曲線を表す濃度・温度変換式)に当てはめ、当該溶銑分布ピークの濃度に対応する温度を、溶銑の見かけ上の温度として導出する。ここで導出される溶銑の見かけ上の温度は、図9に示す溶銑見かけ温度に対応する。
前述したように、CCDカメラ5の温度校正では、黒体放射輝度と、その黒体放射輝度の物体をCCDカメラ5で撮像して得られた画像の濃度との関係を求めている。ところが、実際の溶銑は黒体ではなく1未満の放射率を有しており、黒体と異なる放射率を有している。よって、前述したように導出した溶銑の見かけ上の温度は、この放射率の相違に起因する誤差が生じている。そこで、この放射率の相違による影響を考慮して、溶銑の見かけ上の温度から溶銑の実際の温度を導出する演算を行うのが好ましい。
ln(ε)=C2/λ・(1/TT−1/TM) ・・・(3)
ここで、εは、溶銑の放射率[−](=0.4)であり、λは、観測波長(波長選択フィルタの透過波長[μm](前述した例では0.65[μm])である。C2はプランクの第2定数(=1.44×104[μm・K])である。
溶銑温度導出部1207は、例えば、CPUが、HDD等から、溶銑ピークの濃度のデータと、濃度・温度変換式のデータを読み出して、溶銑の見かけ上の温度を導出した後、導出した溶銑の見かけ上の温度から溶銑の実際の温度を導出し、そのデータをHDD等に記憶することにより実現される。
溶銑温度出力部1208は、溶銑温度導出部1207で導出された溶銑の実際の温度を出力する。溶銑の実際の温度の出力の形態としては、例えば、表示装置に対する表示、可搬型の記憶媒体への記憶、及び外部装置への送信の少なくとも何れか1つが挙げられる。
溶銑温度出力部1208は、例えば、CPUが、HDD等から、溶銑の実際の温度のデータを読み出して、表示データを作成する等の出力処理を行うことにより実現される。
以上のような測温装置6における処理をリアルタイムで繰り返して実行することにより、出銑中の溶銑の温度を連続的に測定してユーザに報知することができる。
次に、図13のフローチャートを参照しながら、測温装置6の処理の一例を説明する。尚、図13のフローチャートは、濃度比率設定部1204により、溶銑分布ピークの濃度とスラグ最高濃度との比の上下限値が設定された後に実行される。
まず、ステップS1301において、熱画像入力部1201は、CCDカメラ5で撮像された出銑流2の熱画像のデータを入力して記憶する(図4(a)〜図8(a)を参照)。
次に、ステップS1302において、濃度ヒストグラム作成部1202は、ステップS1301で入力された熱画像のデータの各画素の濃度(画素値)を計数し、その結果から、濃度ヒストグラムを作成する(図4(b)〜図8(b)を参照)。
次に、ステップS1304において、溶銑分布ピーク探索範囲設定部1205は、ステップS1303で導出されたスラグ最高濃度と、予め設定されている「溶銑分布ピークの濃度とスラグ最高濃度との比の下限値」とを乗算して、溶銑分布ピークの探索範囲の下限値を設定する。
次に、ステップS1306において、溶銑分布ピーク濃度抽出部1206は、ステップS1304、S1405で設定された「溶銑分布ピークの探索範囲の下限値と上限値」で定められる溶銑分布ピークの探索範囲の中から、画素数が最大となる濃度を溶銑分布ピークの濃度として抽出する。
次に、ステップS1308において、溶銑温度導出部1207は、ステップS1307で導出された溶銑の見かけ上の温度を(3)式に代入して溶銑の実際の温度を導出する。
次に、ステップS1309において、測温装置6は、溶銑の測温を終了するか否かを判定する。この判定は、例えば、オペレータの入力操作による測温終了指示に基づいて行われる。この判定の結果、溶銑の測温を終了しない場合には、次の熱画像から溶銑の実際の温度を導出する。
そして、溶銑の測温を終了すると判定されると、図13のフローチャートによる処理を終了する。
以上のように本実施形態では、出銑流2の熱画像の濃度ヒストグラムにおけるスラグ最高濃度に、溶銑分布ピークの濃度とスラグ最高濃度との比の上下限値を乗算して、溶銑分布ピーク探索範囲を設定する。そして、溶銑分布ピーク探索範囲の範囲内で画素数が最大となる濃度を、溶銑分布ピークの濃度として導出し、導出した溶銑分布ピークの濃度から、放射測温の原理で溶銑の温度(の代表値)を導出する。したがって、真の溶銑分布ピークの濃度よりも低濃度側に、ノイズ等に起因する小さな疑似濃度分布ピークが存在している場合や、溶銑分布ピークの値よりも溶融スラグ分布ピークの値の方が大きい場合でも、溶銑分布ピークを正確に検出することができる。よって、溶銑の温度の測定精度を向上させることができる。
また、放射測温法の特徴から、出銑口1a付近に装置を設置する必要がなく、出銑流2から離れた場所から溶銑の温度を遠隔測定することができるので、出銑流2からの熱放射や、スプラッシュ等による影響が小さい状態で溶銑の温度を測定することができる。よって、装置の環境対策が簡便である。また、このようにして正確に導出できる溶銑の温度を連続的に測定することにより、溶銑(出銑流2)の温度の変化、時間推移から、高炉内部の熱状況を従来よりも迅速に且つ正確に把握することができる。よって、高炉の安定操業を実現するための指標を与えることができる。
本実施形態のように、溶銑分布ピークの濃度とスラグ最高濃度との比の平均値に、標準偏差σの3倍を加算・減算した値を、溶銑分布ピークの濃度とスラグ最高濃度との比の上限値・下限値とするようにすれば、溶銑分布ピークと溶融スラグ分布ピークとを良好に分離して溶融スラグ分布ピークを抽出することができる溶銑分布ピーク探索範囲を容易に且つ確実に得ることができるので好ましい。しかしながら、必ずしもこのようにして溶銑分布ピーク探索範囲を設定しなくてもよい。
例えば、特許文献1に記載の技術や関連技術の手法で溶銑分布ピークの濃度を探索した場合、溶銑分布ピークを誤検出することにより、溶銑分布ピークの濃度とスラグ最高濃度との比が本来の値から外れた値になる虞がある。しかしながら、図5(b)や図8(b)のような濃度ヒストグラムが得られる頻度は高くない。
また、1次元のリニアアレイカメラで時間的に連続して露光時間が短い高速シャッターで撮像を繰り返し、カメラの素子配列方向と時間方向とを直行させて2次元の濃度分布を示す画像を形成し、形成した2次元の濃度分布を示す画像から濃度ヒストグラムを算出して、前述したようにして溶銑の温度を求めるようにしてもよい。
また、測温装置6が有する機能を複数の装置に分担させて行わせるようにしてもよい。
また、以上説明した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
撮像工程(手段)は、例えば、CCDカメラ5により出銑流2の熱画像を撮像することにより実現できる。
濃度ヒストグラム作成工程(手段)は、例えば、濃度ヒストグラム作成部1202が、図13のステップS1302の処理を実行することにより実現できる。
溶銑濃度分布ピーク探索範囲設定工程(手段)は、例えば、溶銑分布ピーク探索範囲設定部1205が、図13のステップS1303〜S1305の処理を実行することにより実現できる。
溶銑濃度分布ピーク抽出工程(手段)は、例えば、溶銑濃度分布ピーク抽出部1206が、図13のステップS1306の処理を実行することにより実現できる。
溶銑温度導出工程(手段)は、例えば、溶銑温度導出部1208が、図13のステップS1307、S1308の処理を実行することにより実現できる。
濃度比は、例えば、溶銑分布ピークの濃度とスラグ最高濃度との比(図1の「溶銑分布ピークの濃度/スラグ最高濃度」)に対応する。
1a 出銑口
2 出銑流
3 出銑樋
4 樋カバー
5 CCDカメラ
6 測温装置
400、500、600、700、800 濃度ヒストグラム
401、501、601、701、801 溶銑分布ピークの探索範囲
402、502、602、702、802 スラグ最高濃度
403、503、603、703、803 溶銑分布ピーク
504、604、704、804 溶融スラグ分布ピーク
1201 熱画像入力部
1202 濃度ヒストグラム作成部
1203 最高濃度導出部
1204 濃度比率設定部
1205 溶銑分布ピーク探索範囲設定部
1206 溶銑分布ピーク濃度抽出部
1207 溶銑温度導出部
1208 溶銑温度出力部
Claims (10)
- 高炉に形成された出銑口から流出した溶融物を含む領域の熱放射輝度分布を、当該熱放射輝度に対応する画素毎の濃度値を持つ各画素から構成される画像として撮像する撮像工程と、
前記撮像工程により撮像された画像の画素毎の濃度と画素数との関係を示す濃度ヒストグラムとして、溶銑の濃度分布と、溶融スラグの濃度分布とを含む濃度ヒストグラムを作成する濃度ヒストグラム作成工程と、
前記濃度ヒストグラム作成工程により作成された濃度ヒストグラムに対して、溶銑の濃度分布において画素数が最大となる濃度である溶銑濃度分布ピークの探索範囲を設定する溶銑濃度分布ピーク探索範囲設定工程と、
前記溶銑濃度分布ピーク探索範囲設定工程により設定された溶銑濃度分布ピークの探索範囲内で、画素数が最大となる濃度を、前記溶銑濃度分布ピークの濃度として前記濃度ヒストグラムから抽出する溶銑濃度分布ピーク抽出工程と、
前記溶銑濃度分布ピーク抽出工程により抽出された溶銑濃度分布ピークの濃度に基づいて、溶銑の温度を導出する溶銑温度導出工程と、を有し、
前記溶銑濃度分布ピーク探索範囲設定工程は、予め設定された、前記溶銑の濃度分布において画素数が最大となる濃度である溶銑濃度分布ピークの濃度と、前記溶融スラグの濃度分布における最高の濃度であるスラグ最高濃度と、の比である濃度比の上限値及び下限値を、前記濃度ヒストグラム作成工程により作成された濃度ヒストグラムにおける前記スラグ最高濃度にそれぞれ乗算した値を、前記溶銑濃度分布ピークの探索範囲の上限値及び下限値としてそれぞれ導出することを特徴とする高炉出銑温度測定方法。 - 前記濃度比の上限値及び下限値は、前記溶銑濃度分布ピーク探索範囲を導出するための複数の濃度ヒストグラムのそれぞれから得られた前記濃度比の平均値と、当該濃度比の標準偏差とに基づく値であることを特徴とする請求項1に記載の高炉出銑温度測定方法。
- 前記濃度比の上限値及び下限値は、前記溶銑濃度分布ピーク探索範囲を導出するための複数の濃度ヒストグラムのそれぞれから得られた前記濃度比の平均値に対して、当該濃度比の標準偏差の2倍以上4倍以下の値を加算及び減算した値であることを特徴とする請求項2に記載の高炉出銑温度測定方法。
- 前記撮像工程は、分解能が1mm以下である撮像手段を用いて、1/5000秒以下の露光時間で前記画像を撮像することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の高炉出銑温度測定方法。
- 高炉に形成された出銑口から流出した溶融物を含む領域の熱放射輝度分布を、当該熱放射輝度に対応する画素毎の濃度値を持つ各画素から構成される画像として撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像された画像の画素毎の濃度と画素数との関係を示す濃度ヒストグラムとして、溶銑の濃度分布と、溶融スラグの濃度分布とを含む濃度ヒストグラムを作成する濃度ヒストグラム作成手段と、
前記濃度ヒストグラム作成手段により作成された濃度ヒストグラムに対して、溶銑の濃度分布において画素数が最大となる濃度である溶銑濃度分布ピークの探索範囲を設定する溶銑濃度分布ピーク探索範囲設定手段と、
前記溶銑濃度分布ピーク探索範囲設定手段により設定された溶銑濃度分布ピークの探索範囲内で、画素数が最大となる濃度を、前記溶銑濃度分布ピークの濃度として前記濃度ヒストグラムから抽出する溶銑濃度分布ピーク抽出手段と、
前記溶銑濃度分布ピーク抽出手段により抽出された溶銑濃度分布ピークの濃度に基づいて、溶銑の温度を導出する溶銑温度導出手段と、を有し、
前記溶銑濃度分布ピーク探索範囲設定手段は、予め設定された、前記溶銑の濃度分布において画素数が最大となる濃度である溶銑濃度分布ピークの濃度と、前記溶融スラグの濃度分布における最高の濃度であるスラグ最高濃度と、の比である濃度比の上限値及び下限値を、前記濃度ヒストグラム作成手段により作成された濃度ヒストグラムにおける前記スラグ最高濃度にそれぞれ乗算した値を、前記溶銑濃度分布ピークの探索範囲の上限値及び下限値としてそれぞれ導出することを特徴とする高炉出銑温度測定システム。 - 前記濃度比の上限値及び下限値は、前記溶銑濃度分布ピーク探索範囲を導出するための複数の濃度ヒストグラムのそれぞれから得られた前記濃度比の平均値と、当該濃度比の標準偏差とに基づく値であることを特徴とする請求項5に記載の高炉出銑温度測定システム。
- 前記濃度比の上限値及び下限値は、前記溶銑濃度分布ピーク探索範囲を導出するための複数の濃度ヒストグラムのそれぞれから得られた前記濃度比の平均値に対して、当該濃度比の標準偏差の2倍以上4倍以下の値を加算及び減算した値であることを特徴とする請求項6に記載の高炉出銑温度測定システム。
- 前記撮像手段の分解能が1mm以下であり、
前記撮像手段における撮像時の露光時間が1/5000秒以下であることを特徴とする請求項5〜7の何れか1項に記載の高炉出銑温度測定システム。 - 高炉に形成された出銑口から流出した溶融物を含む領域の熱放射輝度分布を、当該熱放射輝度に対応する画素毎の濃度値を持つ各画素から構成される画像の画素毎の濃度と画素数との関係を示す濃度ヒストグラムとして、溶銑の濃度分布と、溶融スラグの濃度分布とを含む濃度ヒストグラムを作成する濃度ヒストグラム作成工程と、
前記濃度ヒストグラム作成工程により作成された濃度ヒストグラムに対して、溶銑の濃度分布において画素数が最大となる濃度である溶銑濃度分布ピークの探索範囲を設定する溶銑濃度分布ピーク探索範囲設定工程と、
前記溶銑濃度分布ピーク探索範囲設定工程により設定された溶銑濃度分布ピークの探索範囲内で、画素数が最大となる濃度を、前記溶銑濃度分布ピークの濃度として前記濃度ヒストグラムから抽出する溶銑濃度分布ピーク抽出工程と、
前記溶銑濃度分布ピーク抽出工程により抽出された溶銑濃度分布ピークの濃度に基づいて、溶銑の温度を導出する溶銑温度導出工程と、をコンピュータに実行させ、
前記溶銑濃度分布ピーク探索範囲設定工程は、予め設定された、前記溶銑の濃度分布において画素数が最大となる濃度である溶銑濃度分布ピークの濃度と、前記溶融スラグの濃度分布における最高の濃度であるスラグ最高濃度と、の比である濃度比の上限値及び下限値を、前記濃度ヒストグラム作成工程により作成された濃度ヒストグラムにおける前記スラグ最高濃度にそれぞれ乗算した値を、前記溶銑濃度分布ピークの探索範囲の上限値及び下限値としてそれぞれ導出することを特徴とするコンピュータプログラム。 - 請求項9に記載のコンピュータプログラムを記憶したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012022515A JP5692109B2 (ja) | 2012-02-03 | 2012-02-03 | 高炉出銑温度測定方法、高炉出銑温度測定システム、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012022515A JP5692109B2 (ja) | 2012-02-03 | 2012-02-03 | 高炉出銑温度測定方法、高炉出銑温度測定システム、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013160627A JP2013160627A (ja) | 2013-08-19 |
JP5692109B2 true JP5692109B2 (ja) | 2015-04-01 |
Family
ID=49172988
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012022515A Active JP5692109B2 (ja) | 2012-02-03 | 2012-02-03 | 高炉出銑温度測定方法、高炉出銑温度測定システム、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5692109B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018105652A1 (ja) * | 2016-12-06 | 2018-06-14 | 新日鐵住金株式会社 | 溶融金属表面のスラグ体積評価方法 |
JP6776180B2 (ja) * | 2017-05-26 | 2020-10-28 | 株式会社神戸製鋼所 | 出銑温度測定装置および該方法 |
CN109163810B (zh) * | 2018-10-15 | 2020-06-09 | 北京环境特性研究所 | 高温转子辐射测温装置及方法 |
JP7018007B2 (ja) * | 2018-10-19 | 2022-02-09 | 株式会社神戸製鋼所 | 銑滓状態判定装置および該方法 |
KR102200133B1 (ko) | 2018-11-30 | 2021-01-07 | 주식회사 포스코 | 고로 출선구의 용선 온도 측정 장치 및 방법 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4516854B2 (ja) * | 2004-09-24 | 2010-08-04 | 新日本製鐵株式会社 | 高炉出銑温度測定方法及び測定装置 |
JP4865582B2 (ja) * | 2007-02-09 | 2012-02-01 | 株式会社小野測器 | 回転計と回転数の計測方法 |
JP5206437B2 (ja) * | 2008-03-04 | 2013-06-12 | 新日鐵住金株式会社 | 放射測温装置及び放射測温方法 |
-
2012
- 2012-02-03 JP JP2012022515A patent/JP5692109B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013160627A (ja) | 2013-08-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5692109B2 (ja) | 高炉出銑温度測定方法、高炉出銑温度測定システム、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 | |
WO2019138873A1 (ja) | ガス検知用画像処理装置およびガス検知用画像処理方法 | |
US9984447B2 (en) | Gas visualization arrangements, devices, and methods | |
JP4714607B2 (ja) | 高炉出銑流測定システム、高炉出銑流測定方法、及びコンピュータプログラム | |
US20200116583A1 (en) | Gas quantification systems and methods | |
EP2741491B1 (en) | Camera and method for thermal image noise reduction using post processing techniques | |
CN104935808B (zh) | 标记边缘以增强ir成像的方法、系统及计算机可读介质 | |
JP4669420B2 (ja) | 高炉出銑温度測定システム、高炉出銑温度測定方法、及びコンピュータプログラム | |
CN106197290B (zh) | 基于结构光和数字散斑测量高温物体位移和形变的装置 | |
CN104410830A (zh) | 一种基于视频烟雾检测的装置与方法 | |
US10650783B2 (en) | Techniques for imaging a scanned object | |
JP5206437B2 (ja) | 放射測温装置及び放射測温方法 | |
JP6690092B2 (ja) | 熱源探知装置、熱源探知方法、及び熱源探知プログラム | |
JP2006119110A (ja) | 高炉出銑温度測定方法及び測定装置 | |
JP5180997B2 (ja) | まぶた検出装置及びプログラム | |
EP3462413A1 (en) | Background radiance estimation and gas concentration-length quantification method for optical gas imaging camera | |
JP7394952B2 (ja) | 溶滓量測定装置および溶滓量測定方法 | |
JP5786803B2 (ja) | 高炉出銑口径測定方法、高炉出銑口径測定システム、及びコンピュータプログラム | |
KR101630281B1 (ko) | 영상 처리 장치 | |
JP6361500B2 (ja) | 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム | |
KR102096576B1 (ko) | 영상 합성 방법 및 장치 | |
JP2018200199A (ja) | 出銑温度測定装置および該方法 | |
KR101327794B1 (ko) | 깊이 정보 획득 방법 및 장치 | |
JP2019020370A (ja) | 温度測定装置、温度測定方法及びプログラム | |
JP6508439B2 (ja) | ガス検知用画像処理装置、ガス検知用画像処理方法及びガス検知用画像処理プログラム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140212 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140729 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140902 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20141023 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150106 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150119 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5692109 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |