JP5782300B2 - 長尺シートの製造方法 - Google Patents
長尺シートの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5782300B2 JP5782300B2 JP2011129293A JP2011129293A JP5782300B2 JP 5782300 B2 JP5782300 B2 JP 5782300B2 JP 2011129293 A JP2011129293 A JP 2011129293A JP 2011129293 A JP2011129293 A JP 2011129293A JP 5782300 B2 JP5782300 B2 JP 5782300B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- long sheet
- layer
- spherical magnetic
- magnetic pigment
- elastic body
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Description
本発明の長尺シート状物は、長さ方向に連続した模様を有する表面層が存在する長尺シート状物であって、その連続模様が表面層中における非球状磁性顔料の配向差からなるものである。
乾燥工程としては、溶剤が揮発しやすい熱風乾燥であることが好ましく、温度としては80〜120℃であることが、乾燥時間としては20秒以上であることが好ましい。
このように得られた本発明の長尺シート状物は、表面層中の非球状磁性顔料の配向差により立体的な模様が、長さ方向に整然と連続した長尺シート状物となる。
スプリング式ダイアルゲージ(荷重1.18N/cm2)にて測定した。
(2)重量
10cm×10cmに切断した試験片を、精密天秤にて測定した。
<繊維集合体の作成>
ナイロン6(融点220℃)と低密度ポリエチレンを50/50で混合、エクストルーダーで溶融、混合し290℃で混合紡糸し、延伸、油剤を処理しカットし5.5dtex、51mmの繊維を得た。これをカード、クロスラッパー、ニードルロッカー、カレンダーの工程を通し、単位面積あたりの重さ(目付け)450g/m2、厚さ1.6mm、見掛け密度0.28g/cm3の繊維集合体を得た。
上記の繊維集合体を10重量%のポリウレタン(大日本インキ化学工業(株)製;クリスボンTF50P、融点180℃)−DMF溶液に浸漬させた後、繊維集合体表面の余分な溶液をかきとり、基材厚さの90%でスクイズした後、その表面に20重量%のポリウレタン(大日本インキ化学工業(株)製;クリスボンTF50P)−DMF溶液(添加剤として東レ・ダウコーニング製SH28PAを溶液100部に対し0.3部を使用)を800g/m2の目付けでコーティングし、次いで5%のDMFを含んだ水中に浸漬してポリウレタンを凝固させ、DMFを水で十分に洗浄除去した後120℃で乾燥して、ポリウレタン多孔質層からなる多孔質皮膜層が基材上に形成されたシートを得た。
得られたシートを85℃の熱トルエン中で圧縮、緩和を繰り返し、繊維中のポリエチレン成分を抽出除去し、繊維集合体中のナイロン繊維を0.003dtexの極細繊維とした。この得られた基体は、極細繊維と高分子弾性体からなる繊維質基体上に、ポリウレタンからなる湿式多孔層である多孔質皮膜の形成された繊維質基体である。得られた基体の単位面積あたりの重さ(目付け)は460g/m2、厚さ1.3mm、見掛け密度0.35g/cm3、繊維質基材中の高分子弾性体と繊維の比率(R/F)は48%であった。
転写貼り合わせラインにて、ラインスピード7m/minで154cm幅の離型紙(リンテック社製ES160SK)を流し、離型紙上に、レザミンLU−2109HV(ポリウレタン濃度25%、大日精化社製、融点150℃)100部、DMF15部、イソプロピルアルコール15部、および非球状形磁性材料5部(厚さ1μm粒径5〜50μmの板状マイカにコバルト鉄酸化物をコーティングしたもの)を混合した溶液を目付け85g/m2で塗布した。塗布液は、濃度20%、膜厚80μmの均一膜厚のコーティング塗布層であった。ここで均一とは、重力により表面が水平になり凹凸を有さないことである。
直後に、塗布した離型紙の裏面にプレート上に隙間無く離型紙幅方向に隙間無く150個並べた1辺1cm角、高さ5mmのネオジム磁石を接触させ、その後、乾燥チャンバーにて、110℃で2分間乾燥して厚さ0.01mmの高分子弾性体を主成分とする表皮層を形成した。
できあがった長尺シート状物は、表面が平滑であるにもかかわらず幅方向に1cmピッチで長さ方向に直線の奥行き感のある立体模様ができており、人工皮革として最適なものであった。電顕写真にて表面状態を確認したところ、1辺1cm角の磁石の接触した部分で、磁石中央部は非球状形磁性材料が直立しており磁石端部分に行くに従って徐々に平行になる様に変化していた。表面剥離強度を測定したところ31.5N/cmであった。耐摩耗性は2100回でありスポーツシューズ用途にも十分に使用できる強度であった。
<多孔質皮膜層を表面に有しない繊維質基体−2の作成>
実施例1と同様に繊維集合体に10重量%のポリウレタン(大日本インキ化学工業(株)製;クリスボンTF50P、融点180℃)−DMF溶液に浸漬させた後、繊維集合体表面の余分な溶液をかきとり、基材厚さの90%でスクイズするが、その表面にはウレタン溶液をコーティングすることなく、5%のDMFを含んだ水中に浸漬してポリウレタンを凝固させ、DMFを水で十分に洗浄除去した後120℃で乾燥して、多孔質皮膜層を表面に有しない繊維質基体を得た。
得られたシートを85℃の熱トルエン中で圧縮、緩和を繰り返し、繊維中のポリエチレン成分を抽出除去し、繊維集合体中のナイロン繊維を0.003dtexの極細繊維とした。得られた繊維質基体は、極細繊維と高分子弾性体からなる繊維質基体であり、表面はポリウレタン多孔質層が形成されていない繊維とポリウレタンが混在するものであり、このときの単位面積あたりの重さ(目付け)は300g/m2、厚さ1.1mm、見掛け密度0.27g/cm3、繊維質基体中の高分子弾性体と繊維の比率(R/F)は33%であった。
実施例1の皮革様シート状物−1の作成方法において、多孔質皮膜を表面に有する繊維質基体を用いる代わりに多孔質皮膜層を表面に有しない繊維質基体−2を用いる以外は実施例1と同様にして、転写貼り合わせラインにて長尺シート状物−2を得た。得られた長尺シート状物(人工皮革)は、幅方向に1cmピッチで長さ方向に直線の奥行き感のある立体模様ができていた。ただし中間層には多孔質皮膜層が無く、長尺シート状物−1と比較すると表面平滑性がやや劣り、立体模様の鮮鋭さが少しぼやけるものであった。また表面剥離強度は2.5kg/cm、耐摩耗性は1050回であった。
<長尺シート状物−3の作成>
実施例1と同様に多孔質皮膜層を表面に有する繊維質基体−1を作成し、その後、非球状形磁性材料を5部添加する代わりに1部添加した以外は、実施例1と同様に作成して転写貼り合わせラインにて長尺シート状物−3を得た。得られた人工皮革は幅方向に1cmピッチで長さ方向に直線の奥行き感のある立体模様ができていた。ただし、非球状形磁性材料の濃淡差が若干薄く、奥行き感表現については、実施例1よりは劣るものであった。
Claims (7)
- ラミネート法により長尺シート状物を製造する方法であって、離型紙上に、非球状磁性顔料を含有し、高分子弾性体の濃度が5〜30重量%である高分子弾性体溶液を乾燥前の塗膜の厚さが20〜130μmとなるように塗布し、ラインスピード3〜15m/minの条件にて裏面方向から磁力を有する物体を作用させることにより、模様を形成し、熱風乾燥により乾燥後の厚さ5〜30μmの表皮層とし、その上に接着層を塗布し、離型紙上の表皮層を繊維質基体と貼り合わせ、最後に離型紙を除去することにより、皮革様の長尺シート状物とすることを特徴とする長尺シート状物の製造方法。
- 高分子弾性体がポリウレタンを主成分とするものである請求項1記載の長尺シート状物の製造方法。
- 繊維質基体と、表皮層と接着層との多層構造からなる表面層との間の中間層として高分子多孔質層が存在する請求項1または2のいずれか1項記載の長尺シート状物の製造方法。
- 表皮層が非球状磁性顔料を含有し、接着層が非球状磁性顔料を含有しない請求項1〜3のずれか1項記載の長尺シート状物の製造方法。
- 表皮層が長さ方向に連続した模様を有する請求項1〜4のいずれか1項記載の長尺シート状物の製造方法。
- 非球状磁性顔料を含有する層が平滑である請求項1〜5のいずれか1項記載の長尺シート状物の製造方法。
- 表皮層中の非球状磁性顔料の含有量が5〜50重量%である請求項1〜6のいずれか1項記載の長尺シート状物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011129293A JP5782300B2 (ja) | 2011-06-09 | 2011-06-09 | 長尺シートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011129293A JP5782300B2 (ja) | 2011-06-09 | 2011-06-09 | 長尺シートの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012255234A JP2012255234A (ja) | 2012-12-27 |
JP5782300B2 true JP5782300B2 (ja) | 2015-09-24 |
Family
ID=47527038
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011129293A Active JP5782300B2 (ja) | 2011-06-09 | 2011-06-09 | 長尺シートの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5782300B2 (ja) |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08323947A (ja) * | 1995-06-01 | 1996-12-10 | Dainippon Printing Co Ltd | 模様塗膜付き化粧材及び該化粧材の製造方法 |
US6033723A (en) * | 1998-02-24 | 2000-03-07 | Imation Corp. | Method and apparatus for coating plurality of wet layers on flexible elongated web |
US6902807B1 (en) * | 2002-09-13 | 2005-06-07 | Flex Products, Inc. | Alignable diffractive pigment flakes |
JP2003176452A (ja) * | 2001-12-11 | 2003-06-24 | Kansai Paint Co Ltd | 磁性模様形成塗料、及びこれを用いた塗膜の形成方法 |
JP5110813B2 (ja) * | 2006-07-14 | 2012-12-26 | 共同印刷株式会社 | 意匠性媒体形成方法及び意匠性媒体 |
JP5291885B2 (ja) * | 2006-11-16 | 2013-09-18 | 共同印刷株式会社 | 意匠性媒体形成方法 |
-
2011
- 2011-06-09 JP JP2011129293A patent/JP5782300B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012255234A (ja) | 2012-12-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN106029976B (zh) | 片状物及其制造方法 | |
JP4503096B1 (ja) | 透湿防水性布帛およびその製造方法 | |
TW201207192A (en) | Sheet material and production process thereof | |
KR100517044B1 (ko) | 피혁형 시트 및 그 제조 방법 | |
TWI312021B (ja) | ||
JP4560511B2 (ja) | 銀付き調人工皮革 | |
CN107075793A (zh) | 片状物的制造方法 | |
WO2007083641A1 (ja) | 高発泡層を備えた布帛及びその製造方法 | |
JP5374299B2 (ja) | 銀付調皮革様シートの製造方法 | |
JP5782300B2 (ja) | 長尺シートの製造方法 | |
JP4778864B2 (ja) | 銀付調皮革様シート状物の製造方法 | |
JP5823739B2 (ja) | 長尺シート状物の製造方法 | |
JP2019112742A (ja) | シート状物およびその製造方法 | |
JP5049558B2 (ja) | シート状物およびその製造方法 | |
JP2001279583A (ja) | 撥水・撥油・帯電防止性能に優れた皮革様シート | |
JP4056827B2 (ja) | 皮革様シートの表面塗布用水性液および該水性液を用いて銀面部を形成した皮革様シート | |
JP2010248643A (ja) | 皮革様シート状物およびその製造方法 | |
JP7464406B2 (ja) | ポリウレタン膜状物及びポリウレタン膜状物の表面加工処理方法 | |
JP5859769B2 (ja) | シューズ用シート状物 | |
JP2005171451A (ja) | 銀付調皮革様シート状物の製造方法 | |
JP3961327B2 (ja) | 皮革様シート | |
JP3015113B2 (ja) | 成型性の良好な複合シート材料およびその製造方法 | |
JP2801254B2 (ja) | シートの状物の製造法 | |
JP2801252B2 (ja) | シート状物の製造法 | |
JP2003301382A (ja) | 皮革様シート |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140307 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150122 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150127 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150317 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150623 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150717 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5782300 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |