JP5781128B2 - 電流供給装置及び半導体素子製造方法 - Google Patents

電流供給装置及び半導体素子製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数の導体部材を配列してなる導体部材群を備え、該導体部材群を経て対象物に交流電流を供給する電流供給装置及びこれを用いた半導体素子製造方法に関する。
従来、このような電流供給装置として、角錐状の多数の突起を有する接触部を介して半導体素子等に検査用の電流を供給するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載されたものでは、各突起が半導体素子の電極等に接触するようにして接触部がスプリングで半導体素子に押し当てられ、検査電流が供給される。
これによれば、接触部が各突起により半導体素子の電極等と良好に接触し、かつ検査電流が各突起により分散して印加されるので、大きい検査電流の印加が可能であると考えられる。
一方、平板状のコンタクト電極を、多数のスプリングプローブを集積したプローブ集積体により支持して構成される電流供給装置が、本発明者らにより提案されている。この電流供給装置によれば、半導体装置に対し、コンタクト電極を押し当てて電気的に接続することにより、大電流を供給することができる。このとき、プローブ集積体は、コンタクト電極が、半導体装置に対し、その傾きに追従して接触するのを可能にする。
また、プローブ集積体は、コンタクト電極に電流を供給するための電路としても機能する。すなわち、半導体装置、コンタクト電極、及びプローブ集積体が直列に接続された状態で、半導体装置に大電流が供給される。
特開2007−218675号公報
ところで、IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)やパワーMOSFET等の電力用半導体素子についてのスクリーニング検査に際しては、大電流が半導体素子のアクティブ領域内の接触領域に印加される。この場合、大電流を接触領域の全体にわたって極力均一に供給できるように、上述の特許文献1の突起群や、上述のプローブ集積体で支持されたコンタクト電極により、電流を均等に分散させて供給するのが好ましい。
この場合、1つの突起又はスプリングプローブ(以下、「導体部材」という。)の耐電流値は同じである。したがって、必要な供給電流の大きさに応じて、必要な導体部材の数を決定することができる。また、この導体部材の数に応じて、導体部材の配列ピッチを、アクティブ領域における接触領域の面積に対応するように設定することができる。
しかしながら、供給電流は、各導体部材に均一に分散して流れるわけでなく、導体部材の配列の外側に配置されている導体部材により多くの電流が流れる傾向にあることが本発明者らにより発見された。
このように、導体部材に流れる電流の大きさにばらつきが生じると、最も大きな電流が流れる導体部材により、全体としての供給電流の大きさが制限される。そうすると、意図する大きさの電流を供給することができないおそれがある。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み、各導体部材に流れる供給電流の値を極力均一にすることができる電流供給装置及びこれを用いた半導体素子製造方法を提供することにある。
第1発明は、複数の導体部材を配列してなる導体部材群を備え、該導体部材群を経て対象物に交流電流を供給する電流供給装置であって、前記交流電流の供給に際して各導体部材を流れる電流が均一になるように、前記導体部材群において外部側に位置する導体部材のインピーダンスを、内側に位置する導体部材のインピーダンスよりも大きくしたことを特徴とする。
一般に、導体部材群を経て対象物に交流電流を供給する場合、交流電流の周波数が高いほど、表皮効果により、対象物の表面を電流が流れる度合いが高くなる。このため、導体部材群の外部側に位置する導体部材においては、配列の周囲の対象物表面に電流が流れ込みやすいので、その内側に位置する導体部材よりも、電流が多く流れる傾向がある。
また、導体部材の配列が、同一の導体部材を等間隔で配置して構成したものである場合には、配列の外周に近い導体部材ほど、そのインピーダンスが小さくなる。このため、導体部材群の外部側の導体部材とその内側の導体部材とで、流れる電流が不均一となる。
この点、本発明では、導体部材群が、その外部側に配置された導体部材の方が、内側に配置された導体部材よりもインピーダンスが大きくなるように構成される。このため、上記の電流の不均一を緩和し、外部側の導体部材及び内側の導体部材について、流れる電流を均一化することができる。
第2発明は、柱状の複数の導体部材を配列してなる導体部材群を備え、該導体部材群を経て対象物に交流電流を供給する電流供給装置であって、前記交流電流の供給に際して各導体部材を流れる電流が均一になるように、前記導体部材群において外部側に位置する導体部材の横断面の面積を、内側に位置する導体部材の横断面の面積よりも大きくしたことを特徴とする。
第2発明においては、導体部材群の外部側に、その内側の導体部材よりも横断面の面積が大きい導体部材が配置される。この場合、横断面の面積を適切に選択することにより、外部側の導体部材のインピーダンスを、その内側の導体部材のインピーダンスより大きくすることができる。あるいは、横断面の面積が同一である導体部材の配列の場合に比べて、外部側の導体部材のインピーダンスを、その内側の導体部材よりも、より大きな度合いで増大させることができる。
したがって、上記の第1発明の場合と同様に、電流の不均一を緩和し、外部側の導体部材及びその内側の導体部材について、流れる電流を均一化することができる。
第3発明に係る半導体素子製造方法は、形成された半導体素子のアクティブ領域に、第1発明又は第2発明の電流供給装置により所定の電流を供給する電流供給工程と、前記電流供給工程で供給された電流により前記半導体素子が破壊されたかどうかを判定する判定工程と、前記判定工程により破壊されなかったと判定された半導体素子を、製造された半導体素子として選択する選別工程とを備えることを特徴とする。
これによれば、電流供給工程において、用いられる電流供給装置の導体部材群に流れる電流が均一となるので、容易に意図する大きさの電流を供給することができる。したがって、電流についての破壊耐性に優れ、安全な動作が確実に保証された半導体素子のみを容易に製造することができる。
本発明の一実施形態に係る電流供給装置の斜視図である。 図1の電流供給装置の分解斜視図である。 本発明の別の実施形態に係る電流供給装置により電流を供給する様子を示す模式図である。 図1又は図3の電流供給装置でバネ付きピンを5行5列で配列した場合について、(a)は、すべてのバネ付きピンの半径が0.25[mm]である場合の各バネ付きピンのインピーダンス[Ω]を示し、(b)は、この場合に、検査電流が供給されるときの各バネ付きピンに流れる電流値を、中央の3行c列のバネ付きピンの電流値を1.00としたときの電流分流比で示し、(c)は、最外周のバネ付きピンの半径が0.5[mm]、その内側のバネ付きピン6の半径が0.25[mm]である場合の各バネ付きピンのインピーダンス[Ω]を示し、(d)は、この場合の電流分流比を示し、(e)は、最外周のバネ付きピンの半径が0.75[mm]、その内側のバネ付きピンの半径が0.25[mm]である場合の各バネ付きピンのインピーダンス[Ω]を示し、(f)は、この場合の電流分流比を示す。 図1又は図3の電流供給装置でバネ付きピンを9行9列で配列した場合について、(a)は、半径がすべて0.25[mm]である場合の各バネ付きピンのインピーダンス[Ω]を示し、(b)は、この場合の各バネ付きピンの電流分流比を示し、(c)は、最外周のバネ付きピンの半径が0.5[mm]、その内側のバネ付きピンの半径が0.25[mm]である場合の各バネ付きピンのインピーダンス[Ω]を示し、(d)は、この場合の電流分流比を示す。 図1又は図3の電流供給装置でバネ付きピンを11行11列で配列した場合について、(a)は、半径がすべて0.25[mm]である場合の各バネ付きピンのインピーダンス[Ω]を示し、(b)は、この場合の各バネ付きピンの電流分流比を示し、(c)は、最外周のバネ付きピンの半径が0.5[mm]、その内側のバネ付きピンの半径が0.25[mm]である場合の各バネ付きピン6のインピーダンス[Ω]を示し、(d)は、この場合の電流分流比を示し、(e)は、最外周のバネ付きピンの半径が0.5[mm]、その1つ内側のバネ付きピン6の半径が0.35[mm]、その内側のバネ付きピンの半径が0.25[mm]である場合の各バネ付きピンのインピーダンス[Ω]を示し、(f)は、この場合の電流分流比を示す。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。実施形態の電流供給装置は、半導体素子を検査するための検査電流を半導体素子に印加するために用いられ、特に400〜2000[A]程度の大電流のスイッチングに用いられるパワー半導体素子の検査に適している。半導体素子としては、例えば、IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)やパワーMOSFETが該当する。
図1及び図2に示すように、電流供給装置1は、検査される半導体素子に検査電流を供給する際に半導体素子に接触する円盤状の接触部2と、接触部2を保持して該半導体素子に押し当てる押当て部3とを備える。
接触部2は、検査される半導体素子が配置される側(以下、単に「素子側」という。)に、半導体素子と接触する接触面4を有する。押当て部3は、ほぼ円筒形状を有しており、その内側に接触部2を保持する。押当て部3は、接触部2を、接触面4が該円筒形状の軸線の方向(以下、単に「軸線方向」という。)にほぼ垂直となるように保持しながら、軸線方向に沿って半導体素子に押し当てる。
押当て部3は、図2に示すように、円盤状の基部5と、基部5の素子側の面上で縦横に一定間隔で配列される多数の導体部材としてのバネ付きピン6と、バネ付きピン6を軸線方向に垂直な方向に支持しながら軸線方向に沿って案内する円盤状の案内支持部7と、接触部2を案内支持部7の素子側に取り付けるためのリング状の取付け部8と、接触部2と取付け部8とを絶縁する絶縁プレート9と、接触部2を軸線方向に案内する円筒ピン10とを備える。
案内支持部7は、基部5に対し、固定ネジ11で平行に固定される。基部5には、円筒ピン10の素子側と反対側の端部を挿入して位置決めするための位置決め孔12と、固定ネジ11が螺合されるネジ孔13とが設けられる。また、基部5には、バネ付きピン6の配列から離れた個所に、信号ピン21が、バネ付きピン6と平行に立設される。
案内支持部7には、各バネ付きピン6を軸線方向と垂直な方向に支持しながら軸線方向に案内するバネ付きピン6と同数の貫通孔で構成される案内孔群14と、円筒ピン10を軸線方向と垂直な方向に支持しながら軸線方向に案内する貫通孔としての案内孔15と、素子側の面に立設された円筒状の突出部16とが設けられる。突出部16には、信号ピン21を通すための貫通孔が設けられている。
案内支持部7の外周には、取付け部8を案内支持部7に固定するための雄ネジが設けられる。案内孔群14の配列は、案内支持部7の素子側の面において、接触部2の接触面4に対応する矩形状のパターンを構成している。すなわち、案内孔群14により案内される各バネ付きピン6により、接触部2の接触面4と反対側の面が、接触面4に丁度対応する領域において支持される。
案内孔15及び突出部16は、該矩形状パターンの対向する2辺の外側に位置する。接触部2には、案内孔15及び突出部16に対応する位置に、貫通孔17及び18が設けられる。接触部2の接触面4を構成している部分は、段差を経て素子側に出張っており、矩形状の台状部を形成している。
絶縁プレート9には、案内支持部7の突出部16が挿入される開口孔19と、接触面4を構成している台状部が挿入される開口部20とが設けられる。絶縁プレート9は、取付け部8の内壁に収まる外径を有する。取付け部8の内壁には、案内支持部7の雄ネジに対応する雌ネジが設けられる。取付け部8の素子側の端面は、絶縁プレート9の外径よりやや小さい内径で開口している。
電流印加装置1は、次のようにして組み立てることができる。すなわち、まず、案内支持部7の案内孔群14にバネ付きピン6を装填するとともに、突出部16の貫通孔に信号ピン21を通し、そして案内支持部7を2本の固定ネジ11で基部5に取り付ける。次に、円筒ピン10を案内支持部7の案内孔15に挿入し、さらに円筒ピン10の端部を基部5の位置決め孔12に挿入する。
次に、接触部2を、その貫通孔17と18とにそれぞれ円筒ピン10と案内支持部7の突出部16とが挿入されるようにして、案内支持部7の素子側に配置する。次に、絶縁プレート9を、その開口部20に、接触部2の接触面4を構成している台状部が挿入され、かつ開口孔19に、接触部2の貫通孔18から突出する案内支持部7の突出部16が挿入されるようにして、接触部2の素子側に配置する。
そして、取付け部8の雌ネジを案内支持部7の雄ネジに締結させることにより、取付け部8を案内支持部7に固定する。これにより、電流印加装置1の組立てが完了し、接触部2及び押当て部3は、図1の状態となる。
この状態において、信号ピン21の先端が、突出部16の先端から突出している。また、接触部2の接触面4と反対側の面における接触面4に対応する領域が、多数のバネ付きピン6によって素子側に付勢されながら基部5上で支持されている。また、接触部2は、円筒ピン10及び突出部16によって軸線方向と垂直な方向に位置決めされ、かつ軸線方向に多少移動可能に案内されている。
このため、接触部2は、検査される半導体素子のアクティブ領域に押し当てられたとき、アクティブ領域と接触面4との傾きに差がある場合には、その差が解消されるように、多少傾くことができる。
半導体素子への検査電流の印加時には、電流供給装置1が組み込まれた半導体検査装置により、電流供給装置1が、半導体素子に対して所定位置に位置するように位置決めされる。この位置において、押当て部3は、接触面4が半導体素子上の所定の接触領域に接触するように、接触部2をバネ付きピン6の配列により半導体素子に押し当てる。
このとき、接触部2は、円筒ピン10及び突出部16により若干傾き可能に案内されているので、半導体素子の接触領域に対する接触面4の多少の傾きは、各バネ付きピン6の収縮量の差異により吸収される。これにより、接触面4は、半導体素子の接触領域に対してほぼ均等な押圧力で接触する。この状態で、接触部2に円筒ピン10を介して検査電流が供給されると、接触面4を介し、半導体素子の接触領域に検査電流が供給される。
図3は、別の実施形態に係る電流供給装置により検査電流を供給する様子を示す。図3に示すように、この電流供給装置31では、検査される半導体素子に検査電流を供給する際に半導体素子に矩形状の接触面32aを介して接触する接触部32と、接触部32を保持して半導体素子に押し当てる押当て部33とを備える。
押当て部33は、上述の電流供給装置1の場合と同様に、接触部32を、多数のバネ付きピン6によって素子側に付勢しながら保持する。バネ付きピン6は、バネ6aとピン6bとを直列に接続して構成される。また、押当て部33には、電流供給装置1の場合と同様に、信号ピン21が設けられる。
図3に示すように、IGBT34を検査する場合、電流供給装置31は、IGBT34のアクティブ領域35に接触部32が接触し、かつ信号ピン21がゲート36に接触するように、IGBT34に押し当てられる。また、各バネ付きピン6には、共通電極37を介して高周波の検査電流が供給される。また、信号ピン21には、絶縁部材38により共通電極37から絶縁された信号電極39を介してゲート信号が供給される。
このとき、アクティブ領域35と接触面32aとの傾きに差がある場合には、その差が解消されるように、バネ付きピン6が収縮し、接触部32が傾く。検査電流は、バネ付きピン6の配列及び接触部32を介してアクティブ領域35に供給される。IGBT34への検査電流の供給は、図1の電流供給装置1の場合も同様にして行われる。
このようにして電流供給装置1又は電流供給装置31により高周波の検査電流を供給する場合、電流は、表皮効果により、金属の表面を流れようとする。すなわち、供給電流は、専ら接触部2又は接触部32の表面を流れる。
そして、バネ付きピン6の配列における外部側のバネ付きピン6の外側には、バネ付きピン6と接していない導体表面が広がっている。このため、該配列の外部側のバネ付きピン6の方が、その内側のものよりも電流が流れ易い。
したがって、各バネ付きピン6が同一の仕様であり、同一の間隔で配列されているとすれば、その配列の外部側のバネ付きピン6に電流が集中する。また、同一の仕様のバネ付きピン6が同一間隔で配列されている場合、外部側のバネ付きピン6の方が、内側のものよりもインピーダンスが小さいことも、外部側のバネ付きピン6に電流が集中する要因となる。
外部側のバネ付きピン6に電流が集中すると、各バネ付きピン6の耐電流値は同一であるため、全体としての供給電流値が小さい場合でも、外部側のバネ付きピン6において耐電流値に達する電流が流れ易い。このため、意図する電流値による電流供給を行うことができないおそれがある。
そこで、電流供給装置1及び電流供給装置31では、外部側のバネ付きピン6のインピーダンスを、内側のものよりも大きくしている。具体的には、外部側のバネ付きピン6の径を、内側のものよりも大きくすることにより、これを実現している。
これにより、外部側のバネ付きピン6よりも内側のバネ付きピン6の方が、電流が通り易くなる。したがって、上述の表皮効果による外側のバネ付きピン6への電流の集中傾向を緩和し、外部側及びその内側のバネ付きピン6全体として、バネ付きピン6を通る電流値を平均化することができる。
図4は、このように、外部側のバネ付きピン6の径をその内側のものよりも大きくすることによる効果を、バネ付きピン6を、1〜5の5行、a〜eの5列に、等間隔で配列した場合について示している。
図4(a)では、すべてのバネ付きピン6の半径が0.25[mm]である場合の各バネ付きピン6のインピーダンス[Ω]が示されている。図4(b)では、この場合に、検査電流が供給さるときの各バネ付きピン6に流れる電流値が、中央に位置する3行c列のバネ付きピン6の電流値(ハッチング部分)を1.00としたときの値(以下、「電流分流比」という。)で示されている。
なお、1本のバネ付きピン6のインピーダンスZは、次式で表される。
ここで、Rはバネ付きピン6の抵抗、ωはバネ付きピン6に流れる交流電流の角周波数、Lはバネ付きピン6のインダクタンスである。インダクタンスLは、次式で表される。
ここで、Lsは、バネ付きピン6の自己インダクタンス、Mは相互インダクタンスである。自己インダクタンスLsは、次式で表される。
ここで、μは比透磁率、μは真空の透磁率、bはバネ付きピン6の長さ、aはバネ付きピン6の半径である。n番目のバネ付きピン6とm番目のバネ付きピン6との相互インダクタンスMnmは、次式で表される。
ここで、Lsはn番目のバネ付きピン6の自己インダクタンス、Lsはm番目のバネ付きピン6の自己インダクタンスである。バネ付きピン6の相互インダクタンスMは、他の各バネ付きピン6との相互インダクタンスの和となる。
図4(a)及び(b)のように、バネ付きピン6の半径がすべて0.25[mm]である場合、外側のバネ付きピン6のインピーダンスの方が、他のバネ付きピン6による相互インダクタンスへの寄与が少ないため、内側のバネ付きピン6のインピーダンスよりも小さい。これに応じ、外側のバネ付きピン6の電流分流比の方が、内側のバネ付きピン6の電流分流比よりも大きい。
図4(c)では、ハッチングを施した部分に対応する最外周のバネ付きピン6の半径が0.5[mm]であり、その内側のバネ付きピン6の半径が0.25[mm]である場合の各バネ付きピン6のインピーダンス[Ω]が示されている。図4(d)では、この場合の電流分流比が示されている。
この場合も、最外周のバネ付きピン6のインピーダンスの方が、内側のバネ付きピン6のインピーダンスよりも小さい。しかし、電流分流比は、図4(b)の場合に比べて、最外周のバネ付きピン6の値が小さくなり、中央の1.00に近づいている。したがって、最外周のバネ付きピン6の半径を大きくした場合には、図4(d)のように、各バネ付きピン6を流れる電流の値を、図4(b)の場合に比べて均一にできることがわかる。
図4(e)では、ハッチングを施した部分に対応する最外周のバネ付きピン6の半径が0.75[mm]であり、その内側のバネ付きピン6の半径が0.25[mm]である場合の各バネ付きピン6のインピーダンス[Ω]が示されている。図4(f)では、この場合の電流分流比が示されている。
この場合においても、最外周のバネ付きピン6のインピーダンスの方が、内側のバネ付きピン6のインピーダンスよりも小さい。しかし、図4(f)の電流分流比は、図4(b)に比べて、最外周のバネ付きピン6の値が小さくなり、中央の1.00に近づいている。したがって、外周のバネ付きピン6の半径を0.75[mm]にした場合も、各バネ付きピン6を流れる電流の値を、図4(b)の場合に比べて均一にできることがわかる。
図5は、外部側のバネ付きピン6の径をその内側のものよりも大きくすることによる効果を、バネ付きピン6を、1〜9の9行、a〜iの9列に、等間隔で配列した場合について示す。図5(a)では、半径がすべて0.25[mm]である場合の各バネ付きピン6のインピーダンス[Ω]が示されている。図5(b)では、中央の5行e列のバネ付きピン6の電流値を1.00とした場合の各バネ付きピン6の電流分流比が示されている。
この場合も、上述の図4(a)及び(b)の場合のように、外部側のバネ付きピン6のインピーダンスの方が、その内側のバネ付きピン6のインピーダンスよりも小さい。これに応じ、外部側のバネ付きピン6の電流分流比の方が、内側のバネ付きピン6の電流分流比よりも大きい。
図5(c)では、ハッチングを施した部分に対応する最外周のバネ付きピン6の半径が0.5[mm]であり、その内側のバネ付きピン6の半径が0.25[mm]である場合の各バネ付きピン6のインピーダンス[Ω]が示されている。図5(d)では、この場合の電流分流比が示されている。この場合、4隅のバネ付きピン6を除き、最外周のバネ付きピン6のインピーダンスの方が、その内側のバネ付きピン6のインピーダンスよりも大きい。
これに応じ、電流分流比も、4隅のバネ付きピン6を除き、最外周のバネ付きピン6の方が、その内側のバネ付きピン6よりも小さく、図5(b)の場合よりも、中央の1.00に近い値となっている。したがって、最外周のバネ付きピン6の半径を0.5[mm]とした場合には、各バネ付きピン6を流れる電流の値が、図5(b)の場合に比べて均一となる。
図6は、外部側のバネ付きピン6の径をその内側のものよりも大きくすることによる効果を、バネ付きピン6を、1〜11の11行、a〜kの11列に、等間隔で配列した場合について示す。図6(a)では、半径がすべて0.25[mm]である場合の各バネ付きピン6のインピーダンス[Ω]が示されている。図6(b)では、中央の6行f列のバネ付きピン6の電流値を1.00とした場合の各バネ付きピン6の電流分流比が示されている。
この場合も、外部側のバネ付きピン6のインピーダンスの方が、その内側のバネ付きピン6のインピーダンスよりも小さい。これに応じ、外部側のバネ付きピン6の電流値の方が、内側のバネ付きピン6の電流値よりも大きい。
図6(c)では、ハッチングを施した部分に対応する最外周のバネ付きピン6の半径が0.5[mm]であり、その内側のバネ付きピン6の半径が0.25[mm]である場合の各バネ付きピン6のインピーダンス[Ω]が示されている。図6(d)では、この場合の電流分流比が示されている。
この場合、最外周のバネ付きピン6のインピーダンスの方が、その内側のバネ付きピン6のインピーダンスよりも大きい。これに応じ、電流分流比も、最外周のバネ付きピン6の方が、その内側のバネ付きピン6よりも小さく、図6(b)の場合よりも、中央の1.00に近い値となっている。すなわち、最外周のバネ付きピン6の半径が0.5[mm]の場合、各バネ付きピン6を流れる電流が、図6(b)の場合に比べて均一になる。
図6(e)では、ハッチングを施した部分に対応する最外周のバネ付きピン6の半径が0.5[mm]であり、その1つ内側のバネ付きピン6の半径が0.35[mm]であり、その内側のバネ付きピン6の半径が0.25[mm]である場合の各バネ付きピン6のインピーダンス[Ω]が示されている。図6(f)では、この場合の電流分流比が示されている。
この場合、最外周の1つ内側のバネ付きピン6のインピーダンスの方が、その内側のバネ付きピン6のインピーダンスよりも大きい。また、最外周のバネ付きピン6のインピーダンスの方が、最外周の1つ内側のバネ付きピン6のインピーダンスよりも大きい。
これに応じ、最外周の1つ内側のバネ付きピン6の電流分流比は、その内側のバネ付きピン6の電流分流比よりも小さく、図6(b)の場合よりも、中央の1.00に近い値となっている。また、最外周のバネ付きピン6の電流分流比は、最外周の1つ内側のバネ付きピン6の電流分流比よりも小さく、図6(b)の場合よりも、中央の1.00に近い値となっている。
したがって、最外周のバネ付きピン6の半径を0.5[mm]とし、その1つ内側のバネ付きピン6の半径を0.35[mm]とした場合も、各バネ付きピン6を流れる電流が、図6(b)の場合に比べて均一になる。
以上のように、本実施形態によれば、バネ付きピン6の配列における外部側に配置されたものの方が、その内側に配置されたものよりもインピーダンス又は径が大きいので、バネ付きピン6に流れる電流を、バネ付きピン6の配列全体にわたり、均一化することができる。
上述した実施形態の電流供給装置1及び電流供給装置31は、IGBT等の半導体素子の製造に際し、逆バイアス安全動作領域(RBSOA;Reverse Biased Safe Operation Area)の設計値を十分に満たす半導体素子を製造するために用いることができる。
逆バイアス安全動作領域とは、IGBTのターンオフに伴うコレクタ・エミッタ間電圧及びコレクタ電流の非破壊動作範囲を、電圧−電流領域で表すものである。逆バイアス安全動作領域が広いほど、逆バイアスに対する非破壊性能が高い。逆バイアス安全動作領域の設計値を十分に満たす半導体素子のみを製造するための工程には、次のような電流供給工程と判定工程と選別工程とが含まれる。
電流供給工程では、形成された半導体素子のアクティブ領域に、電流供給装置1又は31を用いて、上述のようにして検査電流が供給される。半導体素子としては、例えば半導体基板上に形成されたIGBTが該当する。
供給される電流は、例えば、逆バイアス安全動作領域の最大電流についての設計値の2倍の電流値を有する。製造される半導体素子の安全な動作を確実に保証するためである。具体的には、当該設計値が500アンペアであれば、その2倍の1000アンペアの電流が供給される。この電流供給工程においては、電流供給装置1又は電流供給装置31が用いられるので、容易に意図する大きさの電流を供給することができる。
判定工程では、電流供給工程で供給された電流により半導体素子が破壊されたかどうかが判定される。例えば、IGBTの場合には、ゲート・エミッタ間の漏れ電流やコレクタ・エミッタ間の漏れ電流を調べることにより、破壊の有無が判定される。
選別工程では、判定工程で破壊されたと判定された半導体素子が除去され、破壊されなかったと判定された半導体素子のみが製造されたもの(製品)として選択される。これにより、半導体素子として、確実に安全な動作が保証されたもののみを製造することができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されない。例えば、バネ付きピン6の配列は、配列間隔が一定でなくてもよい。また、配列の形は、矩形状に限らず、円形状等であってもよい。この場合でも、配列の外部側のバネ付きピン6に電流が集中する場合には、外部側のバネ付きピン6の径を大きくしてインピーダンスを高くすることにより、各バネ付きピン6に流れる電流を極力均一化することができる。
また、上記実施形態では、バネ付きピン6のインピーダンスを大きくするためにバネ付きピン6の径を大きくしているが、これに代えて、バネ付きピン6の透磁率や長さを変更してバネ付きピン6のインピーダンスを大きくしてもよい。
また、上記実施形態では、バネ付きピン6で接触部2を支持し、接触部2を介してIGBT34のアクティブ領域35に電流を供給しているが、これに代えて、バネ付きピン6を直接アクティブ領域35に接触させて電流を供給してもよい。
1、31…電流供給装置、6…バネ付きピン(導体部材)、34…IGBT(対象物)。

Claims (3)

  1. 複数の導体部材を配列してなる導体部材群を備え、該導体部材群を経て対象物に交流電流を供給する電流供給装置であって、
    前記交流電流の供給に際して各導体部材を流れる電流が均一になるように、前記導体部材群において外部側に位置する導体部材のインピーダンスを、内側に位置する導体部材のインピーダンスよりも大きくしたことを特徴とする電流供給装置。
  2. 柱状の複数の導体部材を配列してなる導体部材群を備え、該導体部材群を経て対象物に交流電流を供給する電流供給装置であって、
    前記交流電流の供給に際して各導体部材を流れる電流が均一になるように、前記導体部材群において外部側に位置する導体部材の横断面の面積を、内側に位置する導体部材の横断面の面積よりも大きくしたことを特徴とする電流供給装置。
  3. 形成された半導体素子のアクティブ領域に、請求項1又は2の電流供給装置により所定の電流を供給する電流供給工程と、
    前記電流供給工程で供給された電流により前記半導体素子が破壊されたかどうかを判定する判定工程と、
    前記判定工程により破壊されなかったと判定された半導体素子を、製造された半導体素子として選択する選別工程とを備えることを特徴とする半導体素子製造方法。
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