JP5778876B1 - 3−アミノ−1−エチルグルタルイミドを含む茶の製造法およびその茶 - Google Patents
3−アミノ−1−エチルグルタルイミドを含む茶の製造法およびその茶 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】 テアニンを含む茶を加工し、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドを含む茶の製造法及びその茶を提供するものである。【解決手段】 アミノ酸分析法を改良してテアニンと3−アミノ−1−エチルグルタルイミドを同時に分析する方法を案出し、これを利用して、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドを含む茶の製造法を案出した。テアニンを含む緑茶を圧力容器内に入れ、飽和蒸気を吹き込み、容器内の空気を飽和加熱蒸気と置換する。圧力容器内の空気が飽和加熱蒸気と完全に置換し、飽和蒸気曲線の下で、液体の水の随伴しない環境下で、飽和蒸気で処理を行い、茶に含まれるテアニンを脱水環状化させ、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドに転換させ、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドを含む茶の製造法を見出した。緑茶にテアニンを添加し、テアニン含量を高め、加工することにより3−アミノ−1−エチルグルタルイミド茶を作ることができた【選択図】 なし
Description
この発明は3−アミノ−1−エチルグルタルイミドを含む茶の製造法及びその茶に関するものである。茶は特有の味、香気を楽しむ嗜好飲料で、中国古来よりその機能性が重要視されている。茶に含まれるテアニンが脱水環状化し3−アミノ−1−エチルグルタルイミドが生成することを亜臨界水の研究において、初めて見出された。3−アミノ−1−エチルグルタルイミドはテアニンが脱水環状化したもので、緑茶には極めて少量しか存在しない。テアニンを含む茶を亜臨界水処理以外の方法で、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドを作る方法を案出した。
食生活の多様化により、糖尿病等の患者が年々増加している。インシュリン製剤をはじめ数多くの治療薬が開発されているが、これらの薬剤には副作用がある。副作用の無い安全に利用できる糖尿病等治療に有効な食品の開発が望まれている。
テアニンを含む茶を180℃亜臨界水処理10分間することにより、テアニンが脱水環状化し、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドが生成することが見出された(非特許文献1)。3−アミノ−1−エチルグルタルイミドは糖尿病等の患者に有効であることが予測されている(非特許文献2)。
亜臨界水処理法は近年研究開発された技術で、水の存在状態の研究で示すように、372.2度、221MPaの臨界点以上の高温高圧状態では、水が液体とも気体とも言えない超臨界状態となる、これよりやや低温、低圧で液体状態にある水を亜臨界水という。この状態は図1に示すように通常の水とは異なる性質を持ち、有用な成分の分解反応を含む抽出に用いられている。通常の液体の存在下では想定されなかったテアニンの脱水環状化が起こった(非特許文献1)、(非特許文献3)。この脱水環状化の条件を確認するため、テアニンを亜臨界水処理(180℃10分間)行うことにより、テアニンが脱水環状化し、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドが生成することが確認された(非特許文献2)。
テアニンは茶に含まれている特殊なアミノ酸で、緑茶に含まれるアミノ酸の約半分を占め、高級の茶の玉露より初めて発見されたので、茶の旨味の指標とされてきたが、「茶の香味と嗜好」(非特許文献4)の研究により、煎茶の浸出液にアミノ酸を添加して呈味度のテストの結果、テアニンはグルタミン酸とアルギニンの当量混合物の10倍以上の量を添加しないと識別できず、煎茶の旨味に対する影響力は少ないことが明らかとなり、テアニンの茶の呈味に及ぼす機能は少なく、テアニンは呈味の機能以外の神経機能の改善に関する研究が注目されている(非特許文献4)。
テアニンより作られた3−アミノ−1−エチルグルタルイミドは糖尿病等の患者に有効であることが示唆されている(非特許文献2)。
テアニンより作られた3−アミノ−1−エチルグルタルイミドは糖尿病等の患者に有効であることが示唆されている(非特許文献2)。
3−アミノ−1−エチルグルタルイミドは緑茶中に少量しか含まれない、テアニンを含む茶を亜臨界水処理(180℃10分)行うことにより、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドを製造することが提案されている(非特許文献2)。
亜臨界水処理装置は特殊な装置で、実用に適さないので、亜臨界水処理装置を利用しないで、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドを作ることが望まれていた。
亜臨界水処理装置は特殊な装置で、実用に適さないので、亜臨界水処理装置を利用しないで、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドを作ることが望まれていた。
亜臨界水抽出法を用いた食品加工への応用の最近の進歩:化学と生物:VOL51、No7、2013
高温高圧水中のテアニンの変化と機能性について:第28回茶学術研究会:平成25年3月15日
(S)3-Amino-1-ethylglutarimide from green tea:科学・技術研究 第3巻1号:1(2014)
茶の旨味成分と嗜好性:45頁:茶の機能:学会センター(2002年)
この発明は、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドを含む茶の製造法およびその茶に関するもので、テアニンを亜臨界水処理(180℃10分)を行うことにより、テアニンが3−アミノ−1−エチルグルタルイミドに脱水環状化することを見出した。3−アミノ−1−エチルグルタルイミドには、機能性が期待され、臨床研究等のため、亜臨界水処理によらないで、経済的に3−アミノ−1−エチルグルタルイミドを供給する技術開発が望まれている。本発明は、緑茶に含まれるテアニンを亜臨界水処理以外の方法により、脱水環状化させ、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドを含む茶の製造法およびその茶に関するものである。
テアニンは茶樹の根においてエチルアミンとグルタミン酸が結合して作られ、茶葉に移行する。日光の照射により、カテキンに代謝する。茶樹に日光を制限することにより、テアニンを多量に含む高級な茶を作ることが行われている。テアニンの植物代謝の役割については解明され、人の神経系機能について研究が行われ、安らぎ効果が認められている。
テアニンは極めて安定な化合物で、近縁化合物の合成は詳細に行われたが、環状化した化合物は合成されていない。テアニンは液体の水が随伴する条件下で加熱処理に対して安定で、加熱分解を起こさない。糖類と反応して茶の香ばしい香りを作り、さらに強く加熱すると、ほうじ茶の香りを作る、焙煎処理に安定で、茶を焙煎したほうじ茶にテアニンは残存する。
テアニンは極めて安定な化合物で、近縁化合物の合成は詳細に行われたが、環状化した化合物は合成されていない。テアニンは液体の水が随伴する条件下で加熱処理に対して安定で、加熱分解を起こさない。糖類と反応して茶の香ばしい香りを作り、さらに強く加熱すると、ほうじ茶の香りを作る、焙煎処理に安定で、茶を焙煎したほうじ茶にテアニンは残存する。
テアニンは高級茶の玉露浸出液より発見されたので、茶の旨味成分の主体とされてきたが、煎茶の浸出液にアミノ酸を添加して識別可能な量を検討した結果、テアニンはグルタミン酸とアルギニンの当量混合物の10倍量以上を加えないと識別できない。テアニンは単独では緑茶の旨味成分とは考えられない。3−アミノ−1−エチルグルタルイミドはアミノ基特有のニンヒドリン反応を示すので、緑茶の水溶性窒素成分の研究において、未確認スポットとして記録されている筈であるが、その記録はない。亜臨界水処理の研究より、初めてテアニンが脱水環状化し、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドが生成することが見出された。
テアニンが環状化した3−アミノ−1−エチルグルタルイミドは、糖尿病の治療に有効であることが示唆されるので、動物および人間に対する臨床試験を行なうために、テアニンが環状化した3−アミノ−1−エチルグルタルイミドを含む茶の安定供給が望まれていた。緑茶を亜臨界水処理以外の方法により、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドを含む茶の製造法を案出した。
3−アミノ−1−エチルグルタルイミドはアミノ基特有のニンヒドリン反応を示すので、アミノ酸液体クロマトグラフ法を改良して、緑茶に含まれる主要アミノ酸5種類と同時に分析する方法を案出し、公的分析機関で分析した。その検索の結果、テアニンを、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドに転換する方法を案出した。この3−アミノ−1−エチルグルタルイミを含むアミノ酸の同時分析法よりテアニン含むアミノ酸の消長を調べたが、テアニンと3−アミノ−1−エチルグルタルイミの消長が関連していることより、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドはテアニンの脱水による環状化により生成することを確認した。
3−アミノ−1−エチルグルタルイミドがテアニンより転換する経路は研究の末、テアニンの脱水環状化によるもので、テアニン分子の周囲に液体の水が随伴すると脱水環状化は起らないことを解明した。表1の水の状態図に示すように、亜臨界状態の水は通常の液体の水ではない。今回、テアニンを含む茶を高温高圧の飽和蒸気の加工処理により、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドが生成することを見出した。これはテアニンが脱水環状化反応した結果で、茶を高温高圧の飽和蒸気で処理をすると、水の存在状態図において、飽和蒸気圧曲線の下部の領域で液体の水は随伴しない、この条件下で、茶を高温高圧で飽和蒸気加熱処理すると、テアニンは脱水環状化することを明らかにした。
テアニンを含む緑茶を圧力容器内に入れ、容器内に飽和蒸気を吹き込み、容器内の空気を飽和加熱蒸気と置換する。加熱水蒸気処理により酵素の失活を計る。設定した温度に到達後、圧力容器内の空気が飽和加熱蒸気と完全に置換し、飽和蒸気圧曲線の下の、液体の水の随伴しない領域で、排気弁を閉じ、所定の圧力、温度で設定時間を飽和蒸気で処理を行い、茶に含まれるテアニンを脱水環状化させ、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドに転換させる。
本発明は特許文献1,2の発明とは異なる。特許文献1,2は茶を圧力容器内で加圧加熱蒸気処理し茶中に含まれるカテキン類を重合カテキンに縮合環境である、あるいはメチルカテキンを保持し、カテキン類を重合カテキンに縮合し、渋味を低減化させる製造法である。この反応は加圧、加熱による重合反応で、液体の随伴しない環境は必要条件ではない。カテキン類の加熱重合は、水の随伴する、飽和蒸気曲線上部の環境の方が、熱伝導効率がよく、重合反応が達成される。このカテキン類を含む茶の研究で、近赤外分析を行った結果、テアニンの減少を認めなかった、水の随伴する状態の高温高圧の処理では、テアニンは3−アミノ−1−エチルグルタルイミドに脱水環状化することはない。
茶葉中のテアニンは日光の照射により、カテキンに代謝して、1%程度しか含まれない。日光を制限して栽培した茶から作られた碾茶にはテアニンが多く含まれる。テアニンを少量しか含まない下級の緑茶にテアニンを添加し、テアニンを多く含む茶を作り、上記で述べた飽和蒸気で完全置換し、液体の水が随伴しない環境で加熱処理を行うことにより、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドを含む茶を作ることができた。
テアニンを含む茶を、前項の方法で処理し、テアニンを環状化させた茶を分離することなく茶飲料の製造を行い、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドを含む茶飲料を作ることができる。本発明に使用する茶はテアニンを含む茶であれば、緑茶、紅茶、烏龍茶等、茶の種類を限定せず、加工原料茶として利用できる。
アミノ酸と3−アミノ−1−エチルグルタルイミドの同時分析法で検索の結果、テアニンを環状化させ3−アミノ−1−エチルグルタルイミドに転換する方法を見出した。
テアニンが3−アミノ−1−エチルグルタルイミドに転換する経路を解明した結果、テアニンの脱水による環状化により生成するものであり、テアニン分子の周囲に液体の水が随伴する時には脱水反応は起こらずカテキン類を重合カテキンに縮合し、環状化は起きない。テアニンを含む茶を高温高圧の飽和蒸気の加工処理により3−アミノ−1−エチルグルタルイミドが生成したことは、テアニンの脱水環状化が行われた事を示す。茶を高温高圧の飽和蒸気で処理をすると、水の存在状態図において、飽和蒸気圧曲線に従い処理される。飽和蒸気圧曲線の下部の環境下では、液体の水は随伴しない、茶に含まれるテアニンは、この環境下で高温高圧の飽和蒸気加熱処理により、脱水し環状化が起こることを明らかにした。
テアニンが3−アミノ−1−エチルグルタルイミドに転換する経路を解明した結果、テアニンの脱水による環状化により生成するものであり、テアニン分子の周囲に液体の水が随伴する時には脱水反応は起こらずカテキン類を重合カテキンに縮合し、環状化は起きない。テアニンを含む茶を高温高圧の飽和蒸気の加工処理により3−アミノ−1−エチルグルタルイミドが生成したことは、テアニンの脱水環状化が行われた事を示す。茶を高温高圧の飽和蒸気で処理をすると、水の存在状態図において、飽和蒸気圧曲線に従い処理される。飽和蒸気圧曲線の下部の環境下では、液体の水は随伴しない、茶に含まれるテアニンは、この環境下で高温高圧の飽和蒸気加熱処理により、脱水し環状化が起こることを明らかにした。
テアニンを含む緑茶を圧力容器内に入れ、容器内に飽和蒸気を吹き込み、容器内の空気を飽和加熱蒸気と置換する。加熱水蒸気処理により酵素の失活を計る。設定した温度に到達後、圧力容器内の空気を飽和加熱蒸気と完全に置換し、飽和蒸気曲線の下部の液体の水の随伴しない領域で、排気弁を閉じ、所定の圧力、温度で設定時間を飽和蒸気で処理を行い、茶に含まれるテアニンを脱水環状化させ、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドに転換させる。
テアニンを多量に含む原料碾茶(A)を、圧力容器内に入れ、飽和蒸気を吹き込み、容器内の空気を飽和蒸気と置換する。加熱水蒸気処理により酵素の失活を計る。設定した温度(125℃)に到達し、完全に置換完了した碾茶を碾茶(B)とする。125℃:25分処理した碾茶を碾茶(C)とする。125℃:50分処理した碾茶を碾茶(D)とする。これ等の標品をテアニン、3−アミノ−1−エチルグルタルイミド同時分析法により公的機関で分析を行った、主要遊離アミノ酸および3−アミノ−1−エチルグルタルイミドを高速液体クロマトグラフ法により分析した結果を表2に示す。
上記分析の結果を検討すると、試料の碾茶を圧力容器内に入れ、飽和蒸気を吹き込み、加圧加熱すると、水の随伴する状態で、カテキン類は重合カテキンに重合する。飽和蒸気により圧力容器内の空気を完全に置換し、液体の水の随伴しない条件下で処理:碾茶(B)では原料碾茶にテアニンが100g中3,300mg存在したが、2,100mgに減少し、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドは970mgに増加した。125℃:25分処理した碾茶(C)では、テアニンは710mgに減少し、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドは1,900mgに増加した。125℃:50分処理した碾茶(D)ではテアニンは230mgに減少し、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドは2,200mgに増加した。テアニンを含む茶を亜臨界水処理以外の方法、液体の水の随伴しない環境下で飽和水蒸気により高温高圧処理することにより、テアニンを脱水環状化することが出来た。
碾茶は日光を照射制限して栽培した茶葉を摘採加工したもので、テアニンは多量に含まれる。摘採した茶葉を蒸熱し、耐火煉瓦製の乾燥装置で通常の茶の製造より高温で加工する。耐火煉瓦の加熱により作られる赤外線による高温処理により、茶葉中のテアニンが少量、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドに転換したと思われる。碾茶A(原料茶)は緑色で粉砕加工したものは抹茶である。
碾茶Bは飽和加圧水蒸気で水の随伴しない環境下で、125℃で処理したもので、緑色は減少するが、碾茶の風味が残存し、テアニンは一部、脱水環状化している。碾茶の風味を残存させた3−アミノ−1−エチルグルタルイミドを含む茶を作ることができる。
碾茶Cは飽和加圧水蒸気で水の随伴しない環境下で125℃25分処理したもので、粉末にした抹茶の緑色は茶色に多少変化しているが、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドは100g中に1.9g含まれる。碾茶Dは125℃で長時間50分、処理したものはさらに緑色は茶色に変化するが、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドは100g中に2.2g含まれる。
碾茶Cは飽和加圧水蒸気で水の随伴しない環境下で125℃25分処理したもので、粉末にした抹茶の緑色は茶色に多少変化しているが、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドは100g中に1.9g含まれる。碾茶Dは125℃で長時間50分、処理したものはさらに緑色は茶色に変化するが、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドは100g中に2.2g含まれる。
加工処理したB、C、Dの茶の浸出液は3−アミノ−1−エチルグルタルイミドを含み、各種風味の茶を作ることができた。加工条件は嗜好性と経済性を考慮して決める。
テアニンを含む碾茶1Kg(テアニンを33g含有)を圧力容器内に入れ、容器内に蒸気を吹き込み、茶に含まれる好ましくない香気を排気と共に除去する。加熱水蒸気により酵素の失活を計り、碾茶に含まれる成分の加水分解を阻止する。
飽和蒸気により圧力容器内の空気を完全に置換し、液体の水の随伴しない環境を作り、排気弁を閉じ、温度125℃、50分処理する。加工処理完了後、常圧にし、処理品を取り出し、加熱乾燥し製品とする。
テアニンを含んだ碾茶を飽和蒸気で、液体の水の随伴しない環境下で125℃、50分加工した処理品を分析した結果、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドは100g中に2.2g含まれ、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドを含む茶を経済的に提供することができた。
煎茶1kg(テアニン10g含有)にテアニン25gを添加し、実施例1の茶原料とテアニンの含量をほぼ同一に調整し、この茶を圧力容器内に入れ、加熱蒸気を吹き込み、容器内の空気を飽和加熱蒸気と置換する。茶に含まれる好ましくない香気を排気と共に除去する。加熱水蒸気処理により酵素の失活を計り、碾茶に含まれる成分の加水分解を阻止する。
設定した温度125℃に到達後、圧力容器内の空気を加圧水蒸気により完全に置換、置換完了したことを確認し、液体の水の随伴しない環境下で、排気弁を閉じ、125℃、50分、所定の圧力、温度で処理する。加工処理完了後、常圧にし、処理品を取り出し、加熱乾燥し製品とする。
処理品の分析の結果、実験例1の結果と同じで、3−アミノ−1−エチルグルタルイミドを含む茶を下級の緑茶より経済的に提供することができた。
Claims (2)
- 茶を、圧力容器内に入れ、加圧蒸気を吹き込み、飽和蒸気圧曲線以下の液体の水を随伴しない環境下で、100℃〜125℃で5〜50分処理する、テアニンを3−アミノ−1−エチルグルタルイミドに環状化した茶の製造法。
- 茶に、テアニンを添加し、圧力容器内に入れ、加圧蒸気を吹き込み、飽和蒸気圧曲線以下の液体の水を随伴しない環境下で、100℃〜125℃で5〜50分処理する、テアニンを3−アミノ−1−エチルグルタルイミドに環状化した茶の製造法。
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