JP5588061B1 - メチル化カテキン化を含む渋味を低減した茶の製造法およびその茶 - Google Patents

メチル化カテキン化を含む渋味を低減した茶の製造法およびその茶 Download PDF

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Abstract


【課題】 メチル化カテキン化を含む茶を加工し、渋味を低減した茶の製造法及びその茶を提供するものである。
【解決手段】 メチル化カテキンを含む緑茶を圧力容器に入れ、容器内の空気を加熱蒸気と置換する。茶に含まれる好ましくない香気を排気と共に除去する。加熱水蒸気処理により酵素の失活を計る。容器内の空気を加圧水蒸気により置換後、排気弁を閉じ、所定の圧力、温度で設定時間加熱処理を行い、緑茶の渋味成分のEGCG、ECG等のガレートのエステル結合を切断し、渋味の弱い、EGC、EC等と没食子酸に転換させ、さらに、茶の渋味成分のカテキン類を加熱重合させ、渋味を低減化させ、茶に含まれたメチル化カテキンは飽和水蒸気下で100〜125℃、10〜30分処理する事により渋味を分解し、重合カテキンに転換させ、風味を改善したメチル化カテキン茶を作ることができる。
【選択図】 なし

Description

この発明は、メチル化カテキン化を含む渋味ヲ低減した茶の製造法およびその茶に関し、茶の渋味の主成分である:エピガロカテキンガレート(以下、EGCGとする)、エピカテキンガレート(以下、ECGとする)のガレート基を選択的に分離し、茶の渋味を低減化し、機能性の高いメチルカテキン:エピガロカテキン−3−0−(3−メチル)ガレート(以下EGCG3”Meとする)、エピガロカテキン−3−0−(4−メチル)ガレート(以下EGCG4”Meとする)、エピカテキン−3−0−(3−メチル)ガレート、(以下ECG3”Meとする)等、メチル化カテキンを保持したメチルカテキン茶の製造方法およびその方法により製造した茶に関するものである。
ライフスタイルや食生活の多様化により、アレルギー症状も多様化し、年々増加している。ステロイド系の薬剤の利用により治療がおこなわれている。しかしその薬剤による副作用が懸念される。副作用の無い抗アレルギー成分を含む安全で手軽に利用できる食品の開発が望まれている。
緑茶に含まれるEGCGには抗アレルギー生物活性を示すことが知られているが、さらに強力な抗アレルギー生物活性を示すEGCG3”Me、EGCG4”Meなどのメチル化カテキンが見出され(特許文献1参照)、生研機構の研究助成(平成8〜12年)に採択され研究開発が行われた(非特許文献1参照)。
Figure 0005588061
緑茶生産用に広く栽培されているやぶきた種等にはメチル化カテキンは見出されず、べにふうき等の紅茶用品種にはメチル化カテキン茶が存在する。しかし、紅茶製造工程の発酵によりB環3位でエステル結合しているガレート基が分解を受け、EGCG3”Me、EGCG4”Meなどのメチル化カテキンは分解消滅する。べにふうき等の紅茶品種に存在するメチル化カテキンを有効に利用するには、緑茶あるいは弱く発酵した包種茶に加工することが必要である(非特許文献2参照)。
緑茶製造工程中、抗アレルギー成分含量を保持し、カフェインを低減化し、苦味の低減化を計り、風味を改善することが、提案されている(非特許文献3参照)。
抗アレルギー成分を含む緑茶飲料の抽出工程を改善する機能性食品の製造法が提案されている(特許文献2,3、4,5参照)。
上記記載したように、種々研究が行なわれたが、抗アレルギー成分メチル化カテキン含量を保持し、渋味を低減化したメチル化カテキン茶の製造をすることができなかった。
特開2001−25879 特開2004−222683 特開2005−185292 特開2008−173130 特開2013−34469
「今話題の「べにふうき」緑茶を知りたい」:財団法人静岡県茶業会議所(平成16年3月) 「抗アレルギー成分含量を保持した低カフェイン緑茶製造法」:日本食品科学工業学会誌、第51巻 第8号 (2004年8月)P453 「茶の品種、摘採期と製造法によるEGCG3"Me含量の変動」:日本食品化学工業学会誌、第48巻 第1号(2001年1月) P64
この発明は、メチル化カテキ化を含む渋味を提言した茶の製造法及びその茶に関し、茶の渋味の主成分である、EGCG、ECGのガレート基を選択的に分離し、渋味の少ないカテキン類、EGC、EC等に転換し、茶風味を改善する。機能性の高いEGCG3”Me、EGCG4”Me、ECG3”Me等を保持したメチル化カテキン茶の製造方法および、その方法により製造した茶に関するものである。
メチル化カテキンを含む緑茶を圧力容器に入れ100℃以上に加熱処理し、ガレート基のエステル結合を分断する酸化酵素等を完全失活させ、加工中に酸化酵素によるメチル化カテキンの加水分解を阻止する。
加工法はメチル化カテキン含む緑茶を圧力容器内に入れ、容器内に上記を吹き込み、容器内の空気を加熱蒸気と置換する。茶に含まれる好ましくない香気を排気と共に除去する。加熱水蒸気処理により酵素の失活を計り、メチル化カテキンを保持する。
設定した温度に到達後、圧力容器内の空気を加圧水蒸気と置換完了後、排気弁を閉じ、所定の圧力、温度で設定時間加熱処理を行い、茶に含まれるメチル化カテキンを保持し、茶の渋味成分のカテキン類を熱分解および加熱重合させ、渋味を低減化させ、風味を改善したメチル化カテキン茶を作る。
緑茶の強い渋味成分のEGCG、ECG等ガレートのエステル結合を切断し、渋味の弱い、EGC、EC等と没食子酸に転換させ、渋味を低減化する。機能性を有するメチル化カテキン(EGCG3”Me、EGCG4”Me 、ECG3”Me)はB環3に接続する3位あるいは4位に0-メチルを持つガレート基を保持し、EGCG、ECG等ガレートのエステル結合を切断する香煎茶(香煎茶加工法:特許文献5)の加工条件を研究の末、風味を改善したメチル化カテキン茶の製造開発をすることができた。
メチル化カテキン含む緑茶を圧力容器内に入れ、容器内に蒸気を吹き込み、容器内の空気を加熱蒸気と置換する。茶に含まれる好ましくない香気を排気と共に除去する。加熱水蒸気処理により酵素の失活を計り、メチル化カテキンを保持する。
メチル化カテキンを含む緑茶は100℃以上に加熱処理をすることにより、ガレート基のエステル結合を分断する酸化酵素等を完全失活させ、加工中に酸化酵素によりメチル化カテキンの加水分解を阻止する。
設定した温度に到達後、圧力容器内の空気を加圧水蒸気と置換完了後、排気弁を閉じ、所定の圧力、温度で機能性を有するメチル化カテキンのB環3に接続する3位あるいは4位に0―メチルを持つガレート基を保持し、EGCG、ECG等ガレートのエステル結合を切断する。
この香煎茶(香煎茶加工法:特許文献5)はB環3に接続する3位あるいは4位に0-メチルを持つガレート基のO“Me基によるエステル結合の電子移動の強さの差を利用し、環3に接続するエステル結合の解裂を調整することができた。
茶の渋味成分のカテキン類EGCG、ECGのB環3に接続するエステル結合を解離させ、渋味を低減化させ、風味を改善したメチル化テキン茶を作る。
緑茶の強い渋味成分のEGCG、ECG等ガレートのエステル結合を切断し、渋味の弱い、EGC、EC等と没食子酸に転換させ、渋味を低減化する。機能性を有するメチル化カテキン(EGCG3”Me、EGCG4”Me 、ECG3”Me)のB環3に接続する3位あるいは4位に0-メチルを持つガレート基を保持し、EGCG、ECG等のガレートのエステル結合を切断する方法を案出した。
本発明ではメチル化テキン緑茶あるいはメチル化カテキンを含む茶葉を原料として利用することができる。加工する装置は密閉容器式加圧加熱水蒸気処理方式(香煎茶加工方式)が好ましい。
メチル化テキン含む緑茶を圧力容器内に入れ、容器内に蒸気を吹き込み、容器内の空気を加熱蒸気と置換する。茶に含まれる好ましくない香気を排気と共に除去する。加熱水蒸気処理により急速に酵素の失活を計り、メチル化カテキン茶に含まれるメチル化カテキンのエステル結合の加水分解を阻止する。
設定した温度に到達後、圧力容器内の空気を加圧水蒸気と置換完了後、排気弁を閉じ、所定の圧力、温度で機能性を有するメチル化カテキンのB環3に接続する3位あるいは4位に0-メチルを持つガレート基を保持し、EGCG、ECG等ガレートのエステル結合を切断する。
メチル化カテキン茶の環3に接続する3位あるいは4位に0-メチルを持つガレート基のO“Me基によるエステル結合の電子移動の強さと3位あるいは4位にMe基を持たない化合物の環3に接続するエステル結合の電子移動の強さの差を利用し、調整することにより保持する事ができた。これは加熱水蒸気処理により急速に酵素の失活を計り、加熱水蒸気飽和で100℃〜125℃で10~30分処理する事により達成される。
加工処理完了後、常圧にし、加熱乾燥し製品とする。
メチル化カテキンを含んだ茶(べにふうき茶)及び香煎茶加工した茶の分析の結果を表1、表2に示す。
Figure 0005588061
Figure 0005588061

Claims (2)

  1. メチル化カテキンを含む茶を、圧力容器内に入れ、加熱蒸気を吹き込み、圧力容器内の空気を加圧水蒸気と置換し、加熱蒸気飽和で100℃〜125℃で10〜30分処理することによりガレート基のエステル結合を分断する酸化酵素を失活させて、原料茶に含まれるメチル化テキンを保持した茶の製造法。
  2. 請求項1により製造した渋味を低減化したメチル化カテキンを保持した茶。
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