JP4771088B2 - カフェイン含有量が低減された茶の製造方法 - Google Patents
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(1)カフェイン含有量が低減された茶を製造する方法であって、固形の茶をエタノール、水、およびエタノールと水の混合液から選ばれた媒体と接触させて加熱処理することによりカフェインを媒体とともに留去することを特徴とするカフェイン含有量が低減された茶の製造方法。
(2)固形の茶が、不発酵茶、半発酵茶、および発酵茶から選ばれた少なくとも1種である前記(1)に記載のカフェイン含有量が低減された茶の製造方法。
(3)固形の茶が、せん茶、抹茶、ほうじ茶、玉露、茎茶、ぐり茶、粉茶、紅茶、包種茶、ウーロン茶、およびプーアル茶から選ばれた1種以上である前記(2)に記載のカフェイン含有量が低減された茶の製造方法。
(4)加熱処理が、100〜250℃の温度で行われる前記(1)から(3)のいずれかに記載のカフェイン含有量が低減された茶の製造方法。
(5)加熱処理が、120〜170℃の温度で行われる前記(4)に記載のカフェイン含有量が低減された茶の製造方法。
(6)加熱処理が、減圧下に行われる前記(1)から(5)のいずれかに記載のカフェイン含有量が低減された茶の製造方法。
(7)加熱処理が、圧力300hPa以下の減圧下で行われる前記(6)に記載のカフェイン含有量が低減された茶の製造方法。
(8)加熱処理が、圧力5〜70hPaの減圧下で行われる前記(7)に記載のカフェイン含有量が低減された茶の製造方法。
(9)エタノールと水の混合液のエタノール濃度が5〜100容量%である前記(1)から(8)のいずれかに記載のカフェイン含有量が低減された茶の製造方法。
(10)固形の茶と、エタノール、水、及びエタノールと水の混合液から選ばれた媒体を接触させて加熱処理する操作を単数回、又は複数回連続して行う前記(1)から(9)のいずれかに記載のカフェイン含有量が低減された茶の製造方法。
(11)前記(1)から(10)のいずれかの方法により製造されたことを特徴とするカフェイン含有量が低減された茶。
(12)低減されたカフェイン含有量を有し、他の成分の含有量が実質的に変化していないことを特徴とするカフェイン含有量が低減された固形茶。
(13)他の成分が、アミノ酸類およびカテキン類である前記(12)に記載のカフェイン含有量が低減された茶
(14)前記(10)から(13)のいずれかに記載のカフェイン含有量が低減された茶を錠剤に成形した錠剤茶。
本発明は、固形の茶を、エタノール、水及びエタノールと水の混合液から選ばれた媒体(以下、単に「媒体」とも言う。)と接触させて加熱処理することにより、カフェインを媒体とともに留去してカフェイン含有量が低減された固形の茶を製造する方法に関するものである。この加熱処理により、媒体を完全に蒸発除去することが好適である。本発明における「留去」とは、昇華、蒸発などによりカフェイン、媒体などを除去する操作を言う。カフェイン含有量を低減した茶の製造に関する従来の技術は、例えば、生茶葉を熱水処理した茶葉を原料として、従来の製茶法により製造したものであるのに対し、本発明は、一旦製造された茶に特定の処理をほどこすことによりカフェイン含有量が低減された茶に変換する技術を提供するものであり、市販の茶類をカフェインレス茶に変換して提供することを可能とするものである。
(1)カフェイン含有量が低減された固形状の茶の製造方法、及びこの方法により製造された固形の茶を提供することができる。
(2)従来品と比較して香味を変化させないで、カフェイン含有量が低減した茶を提供することができる。
(3)茶中に含まれるカフェイン以外の成分の含有量に影響することなく、カフェインのみを選択的に除去された固形茶を製造し、提供することができる。
(4)茶に含まれるアミノ酸類、カテキン類の含有量を実質的に低減することなく、カフェイン含有量を低減した茶を提供することができる。
(5)従来技術で製造した茶、例えば、せん茶を処理して、含まれているカフェインを選択的に低減した茶を提供することができる。
(6)錠剤に成形することにより経口摂取することが可能なカフェイン含有量が低減された茶の錠剤を提供することができる。
(7)幼い子供ばかりでなく、カフェインに敏感な大人が飲用可能な抽出茶を調製するための茶、および直接固形茶として食することができる錠剤の形態をした茶を提供することができる。
(8)花粉症の緩和などに効果がある健康食品としての茶を、カフェインの興奮作用による睡眠阻害などの弊害の生じない形態で提供することが可能となる。
せん茶を古河電工製ドリームミルにより粉砕して作製した15〜20μmの平均粒径を有する粉末茶の約1gをガラスシャーレに秤取り、これにエタノール濃度が0%(水)から100%のエタノール−水混合媒体を3.3mL添加、混合した後、減圧オーブンで、160℃、圧力20hPaの条件下で、15分間減圧加熱処理を行った。放熱した乾燥状態のサンプルの重量を測定した後、30mgを25mL容量のメスフラスコに秤取り20mLの熱水を加え、80℃で30分間カフェインの抽出を行った。放熱後、25mLにメスアップした上澄み液をポアサイズ45μmのディスクフィルタを通してサンプルとし、HPLCによりカフェイン含有量を測定した。測定結果を表1に示す。
(1)色と香り
処理した粉末茶は、全体的にほんの少し焦げ、匂いもほんのりとほうじ茶の匂いがした。エタノール濃度が50%までの媒体を使用した場合では、エタノールの濃度が高くなるほど焦げた匂いが強くなった。エタノール濃度が100%のサンプルは、処理後にスパーテルで削ると粉末状になり、熱湯抽出液が濁った。
(2)カフェイン含有量
減圧加熱処理を15分間連続して行なった場合は、茶のカフェイン含有量はエタノール濃度が高いほど低下し、エタノール濃度100%の媒体では原料の49%にまでカフェインを減量できた。エタノールを用いることにより高いカフェイン除去効果が得られることが判明した。
Claims (10)
- カフェイン含有量が低減された茶を製造する方法であって、固形の茶をエタノール、水、およびエタノールと水の混合液から選ばれた媒体と接触させて加熱処理することによりカフェインを媒体とともに留去することを特徴とするカフェイン含有量が低減された茶の製造方法。
- 固形の茶が、不発酵茶、半発酵茶、および発酵茶から選ばれた少なくとも1種である請求項1に記載のカフェイン含有量が低減された茶の製造方法。
- 固形の茶が、せん茶、抹茶、ほうじ茶、玉露、茎茶、ぐり茶、粉茶、紅茶、包種茶、ウーロン茶、およびプーアル茶から選ばれた1種以上である請求項2に記載のカフェイン含有量が低減された茶の製造方法。
- 加熱処理が、100〜250℃の温度で行われる請求項1から3のいずれかに記載のカフェイン含有量が低減された茶の製造方法。
- 加熱処理が、120〜170℃の温度で行われる請求項4に記載のカフェイン含有量が低減された茶の製造方法。
- 加熱処理が、減圧下に行われる請求項1から5のいずれかに記載のカフェイン含有量が低減された茶の製造方法。
- 加熱処理が、圧力300hPa以下の減圧下で行われる請求項6に記載のカフェイン含有量が低減された茶の製造方法。
- 加熱処理が、圧力5〜70hPaの減圧下で行われる請求項7に記載のカフェイン含有量が低減された茶の製造方法。
- エタノールと水の混合液のエタノール濃度が5〜100容量%である請求項1から8のいずれかに記載のカフェイン含有量が低減された茶の製造方法。
- 固形の茶と、エタノール、水、及びエタノールと水の混合液から選ばれた媒体を接触させて加熱処理する操作を単数回、又は複数回連続して行う請求項1から9のいずれかに記載のカフェイン含有量が低減された茶の製造方法。
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