JP5772819B2 - 有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法及びその製造方法で製造された有機エレクトロルミネッセンスパネル - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法及びその製造方法で製造された有機エレクトロルミネッセンスパネル Download PDF

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Description

本発明は有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法に関し、特に有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造において有機エレクトロルミネッセンス素子の封止方法に関するものである。
近年、有機物質を使用した有機エレクトロルミネッセンス素子(以後、単に有機EL素子ともいう)が、固体発光型の薄型で安価な大面積フルカラー表示素子や光源アレイとしての用途が有望視されており、活発な研究開発が進められている。
有機EL素子は、基板上に形成された第1電極(陽極又は陰極)と、その上に積層された有機発光物質を含有する有機化合物層(単層又は多層)すなわち発光層と、この発光層上に積層された第2電極(陰極又は陽極)とを有する薄膜型の素子である。この様な有機EL素子に電圧を印加すると、有機化合物層に陰極から電子が注入され、ならびに陽極から正孔が注入される。この電子と正孔が発光層において再結合し、エネルギー準位が伝導帯から価電子帯に戻る際にエネルギーを光として放出することにより発光層から発光が得られることが知られている。
ところが、有機EL素子に用いられる有機発光物質等の有機材料は水分や酸素等に弱く、それら水分や酸素等に対して性能が劣化し易い。又、電極においても、酸化により大気中では特性が急激に劣化すため、有機EL素子の最上層に封止層を設けて、空気中の水分や酸素を遮断することにより劣化を防止する方法が用いられているのが一般的である。
有機EL素子の封止方法としてはこれまでに多くの検討がされてきており、ケーシングタイプの封止方法と、密着タイプの封止方法との2つの方法に大別される。
ケーシングタイプの封止方法とは有機EL素子をケース内に入れて外界と遮断し、前記のケース内に有機EL素子と共に所定の封止用の気体又は流体を充填しておくことにより封止する方法である。
一方、密着タイプの封止方法とは、基板上に形成されている有機EL素子の素子表面を、ガラス板等の封止基材を接着剤で面接着することにより基板と封止基材とで封止する方法である。
ケーシングタイプの封止方法の場合は、ケース内に封止用気体又は流体を充填するため薄型とすることが出来ない、工程が複雑である、大量生産には不向き等、種々の課題があるものであった。
一方、密着タイプの封止方法は、薄型対応が可能であり、大量生産が比較的容易である等種々のメリットがあり、近年、検討が進められている。
密着タイプの封止方法としては、例えば、バリア層と熱可塑性接着性樹脂からなるシーラント層を含む封止フィルムで封止した有機EL素子が知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
また、熱可塑性接着性樹脂以外に硬化型接着剤を用いる方法として、熱硬化型や紫外線硬化型の接着剤が知られている。紫外線硬化型接着剤は、紫外線を照射することにより、接着剤を硬化させることから、基材照射面が透明であり、照射されるものが紫外線照射によりダメージを受け難い材料であること等が必要であり利用範囲に限界があった。
このような問題から、熱硬化型接着剤を用いる方法が、取り扱い性や製造装置として簡便さが有利であることから多く用いられてきている。
しかし、熱硬化型接着剤の問題として、接着剤そのものが、吸湿性を有していること、管理保存法が悪いと含水率が上がってしまい、その接着剤を用いて熱硬化した封止部材は、その後の封止特性に問題が有ること等が分かった。
そこで、このような問題を解決するために、封止に用いられる全ての部材を、低湿、低露点の密閉容器内に減圧下保存し、脱水処理をする方法が提案(例えば、特許文献1、2参照。)されている。
しかしながら、この様な方法では、保存設備が膨大となり、コスト高となるものであった。
簡便な方法で熱硬化性接着剤を脱水することが出来れば大きなメリットとなるものである。簡便な方法で脱水を行う方法として加熱を行うことが挙げられるが、この方法だと、加熱により接着剤そのものの硬化が進行してしまい、接着機能を失ってしまうことから、加熱を行う方法は回避されるべき方法であるという認識があり、他の手段が色々検討されてきている。しかしながら、未だ良い方法は見いだされていないのが現状である。
この様な現状から、接着剤を介して貼合する封止方法で有機エレクトロルミネッセンス素子を封止した有機ELパネルの製造方法において、簡便な方法でかつ封止基板を熱硬化型接着剤で固着しても、封止性能の劣化を生じない有機ELパネルの製造方法及び有機ELパネルの開発が強く望まれている。
尚、本発明では基板上に第一電極と有機層と第二電極まで形成した状態を、有機EL素子と言い、封止基板で密着封止した状態を有機ELパネルと言う。
特開2000−150147号公報 特開2002−373777号公報
本発明は、上記状況に鑑みなされたものであり、その目的は、接着剤を用いて有機EL素子を封止した有機ELパネルの製造方法において、簡易な方法で、熱硬化型接着剤を用いて接着することにより、封止性能に優れ、耐久性に優れた有機ELパネルの製造方法を提供することである。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成された。
1.基板上に、少なくとも第一電極と、発光層を含む有機機能層と、第二電極とを有する有機エレクトロルミネッセンス素子と、封止基板とを、熱硬化性接着剤層を介して貼合した有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法において、
該封止基板上に該熱硬化性接着剤層を形成する工程と、
該封止基板上に形成された熱硬化性接着剤層を予備加熱処理する工程と、
該予備加熱処理された熱硬化性接着剤層と該有機エレクトロルミネッセンス素子とを貼合する工程と、
該熱硬化性接着剤層を硬化加熱処理する工程と、をこの順に有し、
該予備加熱処理する工程では、該熱硬化性接着剤層の予備加熱処理後の硬化率が50%以下であり、
該予備加熱処理する工程と、該貼合する工程と、が同一空間において連続で行われることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
.前記予備加熱処理する工程では、前記熱硬化性接着剤層の予備加熱処理後の含水率が500ppm以下であることを特徴とする前記1に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
.前記予備加熱処理する工程では、前記熱硬化性接着剤層の予備加熱処理前の含水率が2000ppm以上であることを特徴とする前記1または2に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
.前記予備加熱処理する工程が、不活性ガス環境で行われることを特徴とする前記1〜の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
.前記予備加熱処理する工程が、露点−30℃以下の環境で行われることを特徴とする前記1〜の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
.前記予備加熱処理する工程が、1000Pa以下の環境で行われることを特徴とする前記1〜の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
7.前記予備加熱処理する工程が、封止基板上に形成された熱硬化性接着剤層を処理時間が4.0秒以上600秒以下の範囲で予備加熱処理することを特徴とする前記1〜6の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
8.前記予備加熱処理する工程が、封止基板上に形成された熱硬化性接着剤層を加熱温度が90℃〜160℃の範囲で予備加熱処理することを特徴とする前記1〜7の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
9.前記基板が帯状の可撓性基板であり、前記熱硬化性接着剤層を形成する工程、熱硬化性接着剤層を予備加熱処理する工程、貼合する工程及び加熱硬化する工程を、連続してロールツーロール方式を用いて行うことを特徴とする前記1〜8の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
10.前記1〜9の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法により形成されたことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスパネル。
本発明の有機ELパネルの製造方法により、簡易な方法で、かつ耐久性にすぐれた有機ELパネルを提供することができた。
枚葉に形成された有機ELパネルの平面図及び断面図である。 連続シート上に連続的に形成された複数の有機ELパネルの平面図及び断面図である。 本発明の接着封止における枚葉プロセスによる有機ELパネルの製造例を示す。 本発明の接着封止におけるロールツーロール(RtoR)プロセスによる有機ELパネルの製造例を示す。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、基板上に、少なくとも第一電極と、発光層を含む有機機能層と、第二電極を有する有機EL素子と、封止基板とを、熱硬化性接着剤層を介して貼合した有機ELパネルの製造方法において、
該封止基板上に該熱硬化性接着剤層を形成する工程と、該封止基板上に形成された熱硬化性接着剤層を予備加熱処理する工程と、該予備加熱処理された熱硬化性接着剤層と有機エレクトロルミネッセンス素子とを貼合する工程と、該熱硬化性接着剤層を硬化加熱処理する工程とを、この順に有することを特徴とする有機ELパネルの製造方法により、簡便であり、有機機能層の性能の劣化を抑制し、特に経時での劣化が少ない、有機ELパネルの製造方法を実現することができることを見出し、本発明に至った次第である。
本発明に用いられる有機EL素子および封止部材の貼合工程について図をもって説明する。
図1は、枚葉に形成された有機EL素子10の平面図(a)及びA−A′線断面図(b)である。
図1中、支持体1上に第一電極2を有し、その上に有機機能層として、正孔輸送層3と発光層4を有し、その上に陰極となる第二電極5が積層されている。第一電極2及び第二電極5の端部には各々端子部2a及び5aを有する。
図2は、連続シート上に連続的に複数の有機EL素子を形成するプロセスを示す平面図(a)〜(d)とそのB−B′線断面図(e)である。層構成は図1に示した枚葉の構成と同様である。
図3は、枚葉プロセスによる本発明の有機ELパネルの製造例を示す図である。
図3(a)は、封止基材11上に、接着剤塗工装置12により熱硬化性接着剤層13を形成し、図3(b)では、加熱装置14により該熱硬化性接着剤層13を加熱脱水する。
赤外線吸収測定装置15及び水分測定装置16を用いて、接着剤層の硬化度及び含水率を測定する。
熱硬化性接着剤層の硬化度が好ましくは50%を超えない範囲で、予備加熱処理で脱水を行い、図3(c)において、図1に示した枚葉の有機EL素子10と対面する方向で貼合し、(d)圧着した後、(e)硬化加熱処理することにより接着剤層を熱硬化して、有機ELパネル40が形成される。
図4は、ロールツーロール(RtoRとも記す。)方式による本発明の有機ELパネルの製造例を示す図である。
図4において、ロール20から巻き出された封止基板21上に、塗工装置22を用いて熱硬化性接着剤層23が塗工され、塗工された熱硬化性接着剤層23を加熱装置24により予備加熱処理し脱水する。
脱水された熱硬化性接着剤層の含水率および硬化度を水分測定装置25および赤外線吸収測定装置26により測定する。
予め有機EL素子が基材上に形成されたロール31から巻き出された有機EL素子基板30と、脱水された封止部材28(封止基材21と接着剤層23)とを、ラミネートロール27により貼合し、更に硬化加熱処理することにより熱硬化性接着剤層を熱硬化し、更に、有機EL素子毎に断裁することにより有機ELパネル40が形成される。
尚、本発明においては、封止基板上に熱硬化性接着剤層を形成した後、一度封止部材として巻き取りを行い、その後該封止部材をロールより巻き出して予備加熱処理により脱水した後有機EL素子基板と接着貼合してもよい。予備加熱処理する工程と有機EL素子との貼合工程は連続していることが好ましい。ここで言う連続工程とは、巻き取りが行われること無く、ロールが連続搬送されていることを意味し、同一空間、すなわち同一の雰囲気で行われても、異なる雰囲気が連続する工程であっても良い。同一の雰囲気とは、例えば、同じチャンバー内にて行うことを指す。
〈封止基板〉
本発明に用いられる封止基板としては、ガラス基板、プラスチック材料、金属板、金属箔等特に限定されない。
本発明に使用することができるプラスチック材料としては、例えばエチレンテトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、延伸ポリプロピレン(OPP)、ポリスチレン(PS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、延伸ナイロン(ONy)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド、ポリエーテルスチレン(PES)などの熱可塑性樹脂フィルム材料を使用することが出来る。又、これら熱可塑性樹脂フィルムは、必要に応じて異種フィルムと共押出しで作った多層フィルム、貼り合せて作った多層フィルム等も当然使用出来る。更に必要とする物性を得るために使用するフィルムの密度、分子量分布を組合せて作ることも可能である。
封止基板としてプラスチックフィルムを用いる場合は、ガスバリア層を有するものであることが好ましい。
ガスバリア層の特性としては、水蒸気透過度は、0.01g/m・day以下であることが好ましい。水蒸気透過度はJIS K7129B法(1992年)に準拠した方法で主としてMOCON法により測定した値を示す。
酸素透過度は、0.01ml/m・day・atm以下であることが好ましい。酸素透過度はJIS K7126B法(1987年)に準拠した方法で主としてMOCON法により測定した値である。
ガスバリア層としては、無機蒸着膜、金属箔が挙げられる。無機蒸着膜としては薄膜ハンドブックp879〜p901(日本学術振興会)、真空技術ハンドブックp502〜p509、p612、p810(日刊工業新聞社)、真空ハンドブック増訂版p132〜p134(ULVAC 日本真空技術K.K)に記載されている如き無機膜が挙げられる。
例えば、In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al、Ti、Ni等の金属、MgO、SiO、SiO、Al、GeO、NiO、CaO、BaO、Fe、Y、TiO、Cr、Si(x=1、y=1.5〜2.0)、Ta、ZrN、SiC、TiC、PSG、Si、SiN、単結晶Si、アモルファスSi、W、等が用いられる。
又、金属箔の材料としては、例えばアルミニウム、銅、ニッケルなどの金属材料や、ステンレス、アルミニウム合金などの合金材料を用いることが出来るが、加工性やコストの面でアルミニウムが好ましい。
ガラス基板としては特に限定はなく、例えば珪酸塩ガラス、珪酸アルカリガラス、鉛アルカリガラス、ソーダ石灰ガラス、カリ石灰ガラス、バリウムガラス、硼珪酸ガラス、燐酸塩ガラス等が挙げられる。
《熱硬化性接着剤層およびその形成方法》
本発明の有機ELパネルの製造方法において、熱硬化性接着剤層に用いられる熱硬化性樹脂としては、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。これらの熱硬化性樹脂の中でも、耐湿性、耐水性に優れ、硬化時の収縮が少ないことから、エポキシ系熱硬化樹脂を用いることが好ましい。また、熱硬化性接着剤層の厚さは、概ね5μm〜100μmであり、好ましくは10μm〜50μmである。
熱硬化性接着剤層の形成方法としては、用いる材料に応じて、ロールコート、スピンコート、スクリーン印刷法、スプレーコート、インクジェットコート等のコーティング法、印刷法等を用いることができる。
《接着剤層の予備加熱処理及び硬化加熱処理の方法について》
接着剤層の予備加熱処理及び硬化加熱処理における加熱方法としては、接着剤層に接触せずに加熱を行う非接触式、接着剤層に接触して加熱を行う接触式(裏面)等、特に問わないが、非接触式の方が有機EL素子を形成する有機機能材料への影響や異物の発生等の面から好ましい。
なお、本発明において、予備加熱処理とは、熱硬化性接着剤層と有機EL素子とを貼合する前の加熱処理のことを指し、硬化加熱処理とは、熱硬化性接着剤層と有機EL素子とを貼合した後の加熱処理のことを指す。
非接触式加熱方式としては、例えば、遠赤外線ヒータ、ハロゲンランプヒータ、レーザーや、マイクロ波加熱等の加熱方法が挙げられるが、これに限ったものではない。
本発明に適用可能な加熱手段であるレーザーとしては、例えば、ネオジムレーザー、YAGレーザー、ルビーレーザー、ヘリウム−ネオンレーザー、クリプトンレーザー、アルゴンレーザー、Hレーザー、Nレーザー、半導体レーザー等のレーザー光を挙げることができる。より好ましいレーザーとしては、YAG:ネオジム3+レーザー(レーザー光の波長:1060nm)や半導体レーザー(レーザー光の波長:500〜1000nm)を挙げることができる。レーザー光の出力は、5〜1000Wであることが好ましい。
レーザーは連続波長でも良いし、パルス波でもよい。パルス波の幅を制御すると加温の調節が可能であり、最適条件を求め易い。
又、発塵や雰囲気の温度上昇を考慮した場合は、遠赤外線ヒータが好ましい。
接触式加熱方式としては、例えば、ヒートプレートを使用することができるが、ヒートプレートは、シリコンラバーヒーター等からなる発熱電気抵抗体を担持したSUS箔に、絶縁層、その上にアルミ板、さらにフッ素系樹脂等が被膜されて構成され、電源からの電力供給により発熱して、所望の温度に接着剤層を加熱して脱水するというものである。
また、他の接触式加熱方式であるヒートローラは、外周部を加熱するための温度コントロール可能な熱源(例えば、金属抵抗発熱体、ハロゲンランプなど)を中心部に装着した熱伝導性のよい金属(例えばアルミニウム,ステンレス,鉄,銅等)又はプラスチック素材(例えばベークライト等)を用いたローラで構成され、その最外周部がテフロン(登録商標)又はシリコンゴムなどによって被覆され外周が適度に加熱され脱水するというものである。
本発明において、熱硬化性接着剤層の予備加熱処理及び硬化加熱処理の条件として、加熱温度としては概ね50℃〜200℃であり、好ましくは80℃〜160℃の範囲であり、特に好ましくは90℃〜140℃である。
本発明においては、加熱時間は、概ね1秒〜30分の範囲で加熱することにより、脱水および硬化(架橋反応)が進むので、予備加熱処理は下記の好ましい含水率となるように処理時間を調整する。好ましくは、4.0秒以上、600秒以下の範囲で加熱することである。
<熱硬化性接着剤層の含水率について>
塗布形成された熱硬化性接着剤層および予備加熱処理された該接着剤層の含水率は、カールフィッシャー水分測定装置(三菱アナリテック社製、CA−200)等を用いて測定することが出来る。予備加熱処理前の熱硬化性接着剤層の含水率は、2000ppm以上のものが多く、予備加熱処理を行うことで熱硬化性接着剤層の含水率、を500ppm以下とすることが好ましく、より好ましくは300ppm以下とすることである。
<熱硬化性接着剤層の硬化率について>
尚、熱硬化性接着剤層の硬化率の測定は以下の様にして行った。
測定装置としては、リアルタイムFT−IRの測定により非破壊的に行うことが好ましく、例えば、バイオ・ラッド社製 FT−IR を用いることがきる。
熱硬化性接着剤の官能基の種類によって、その測定波長を変更して行うことができるが、例えばエポキシ系熱硬化性接着剤の場合は、930nmのピーク強度の変化について、硬化反応前の初期状態を硬化度0とし、反応基がほぼ完全に消費されて反応基由来のピーク強度が減少しなくなる(或いは、ゼロになる)状態を100として硬化度を計算する。
本発明では、好ましくは予備加熱処理では、熱硬化性接着剤層の硬化率が50%を超えないように加熱処理することが好ましい。このような加熱処理であれば、熱硬化性接着剤層の接着性を十分確保できる。
次に、本発明の有機ELパネルとその形成方法について下記に示す。
〈有機ELパネル〉
本発明により封止形成された有機ELパネルの層構成の例を、下記に挙げる。
(1)基板/陽極(第1電極)/発光層/電子輸送層/陰極(第2電極)/封止基板
(2)基板/陽極(第1電極)/正孔輸送層/発光層/陰極(第2電極)/封止基板
(3)基板/陽極(第1電極)/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極(第2電極)/封止基板
(4)基板/陽極(第1電極)/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層(電子注入層)/陰極(第2電極)/封止基板
(5)基板/陽極(第1電極)/陽極バッファー層(正孔注入層)/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層(電子注入層)/陰極(第2電極)/封止基板
尚、上記層構成において、封止基板を除く基板上に形成された各機能層を有する有機EL素子は、本発明の封止工程前に予め作製準備されている。
〈有機EL素子〉
有機EL素子は、通常、陽極(第1電極)側が観察側になり、陽極(第1電極)には、ITO(酸化スズと酸化インジウム混合物)、IZO(酸化亜鉛と酸化インジウム混合物)、ZnO、SnO、In等の透明電極が用いられる。中でも、ITO電極は、90%以上の高い光透過率と、10Ω/□以下の低いシート抵抗値が可能で、本発明に好ましく用いられる。又、IZO電極は、形成時に基板を加熱せずに所定の低い抵抗値が得られ、ITO電極よりも膜表面が平滑であるという利点があり好ましい。
陽極の上には、各有機機能層が形成され、更にその上に陰極が形成されて有機EL素子が形成されている。
正孔注入・輸送層に用いられる有機材料としては、フタロシアニン誘導体、ヘテロ環アゾール類、芳香族三級アミン類、ポリビニルカルバゾール、ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT:PSS)などに代表される導電性高分子等の高分子材料が用いられる。
また、発光層に用いられる、例えば、4,4′−ジカルバゾリルビフェニル、1,3−ジカルバゾリルベンゼン等のカルバゾール系発光材料、(ジ)アザカルバゾール類、1,3,5−トリピレニルベンゼンなどのピレン系発光材料に代表される低分子発光材料、ポリフェニレンビニレン類、ポリフルオレン類、ポリビニルカルバゾール類などに代表される高分子発光材料などが挙げられる。これらのうちで、発光材料としては、分子量10000以下の低分子系発光材料が好ましく用いられる。
また発光層には、発光材料として、0.1〜20質量%程度のドーパントが含まれてもよく、ドーパントとしては、ペリレン誘導体、ピレン誘導体等公知の蛍光色素、また、りん光色素、例えば、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム、ビス(2−フェニルピリジン)(アセチルアセトナート)イリジウム、ビス(2,4−ジフルオロフェニルピリジン)(ピコリナート)イリジウム、などに代表されるオルトメタル化イリジウム錯体等の錯体化合物がある。
電子注入・輸送層材料としては、8−ヒドロキシキノリナートリチウム、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)亜鉛等の金属錯体化合物もしくは以下に挙げられる含窒素五員環誘導体がある。即ち、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾールもしくはトリアゾール誘導体が好ましい。具体的には、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサゾール、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−チアゾール、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−(4′−tert−ブチルフェニル)−5−(4″−ビフェニル)1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルオキサジアゾリル)]ベンゼン、1,4−ビス[2−(5−フェニルオキサジアゾリル)−4−tert−ブチルベンゼン]、2−(4′−tert−ブチルフェニル)−5−(4″−ビフェニル)−1,3,4−チアジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−チアジアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルチアジアゾリル)]ベンゼン、2−(4′−tert−ブチルフェニル)−5−(4″−ビフェニル)−1,3,4−トリアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−トリアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルトリアゾリル)]ベンゼン等が挙げられる。
これら発光層、また各機能層に用いられる材料として、分子中にビニル基等の重合反応性基を有する材料を用い、製膜後に架橋・重合膜を形成させてもよい。
因みに、陽極層に使用される導電性材料としては、4eVより大きな仕事関数をもつものが適しており、銀、金、白金、パラジウム等及びそれらの合金、酸化スズ、酸化インジウム、ITO等の酸化金属、さらにはポリチオフェンやポリピロール等の有機導電性樹脂が用いられる。
また、陰極層に使用される導電性物質としては、4eVより小さな仕事関数を有するものが適しており、金属としてはマグネシウム、アルミニウム等や合金としては、マグネシウム/銀、リチウム/アルミニウム等が代表例として挙げられる。
〈基板〉
次に、有機EL素子に使用される基板について説明する。
本発明に用いられる基板の基板材料としては、光透過性の基板で有れば良く、ガラス基板、プラスチック基板等特に限定されない。
プラスチック(樹脂)基板としては、透明性樹脂フィルムがあり、厚さ100μm〜2mm程度の厚みを有するものが使用される。透明性樹脂フィルムとしては、ポリエチレン、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリメチルメタアクリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド等が挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、ポリエチレンナフタレート(PEN)である。
基板がポリエチレンナフタレートであると、加熱した場合の変形量が小さいことから好ましい。
また、ガスバリア性が高いガスバリアフィルムを用いることもできる。ガスバリアフィルムとしては、金属の酸化物膜、例えば、酸化窒化膜、窒化膜、金属薄膜等、厚みとして50nm以上、50μm以下の封止機能を有するガスバリア膜を有するフィルムが挙げられる。
〈有機EL素子の形成方法〉
該基板上に形成される有機機能層等の形成方法としては、これも特に制限はなく、蒸着法、塗布法等何れの形成方法であっても良い。
〈貼合〉
前記の様にして形成された有機EL素子の有機機能層等が形成された面と前記封止基材の接着剤層が形成された面を対向するようにして貼合することにより封止され有機ELパネルが形成される。
なお、本発明においては、貼合されて形成された封止構造としては、封止缶方式の中空構造であっても、密封方式のシール接着剤が充填された密着封止構造であっても構わない。
〈貼合工程〉
本発明においては、封止基材上に熱硬化性接着剤層を形成する工程は、続く接着剤層の硬化加熱処理工程とは連続である必要はなく、不連続であってもよい。しかしながら、接着剤層の硬化加熱処理工程と有機EL素子との貼合工程は連続して行うことが好ましい。
尚、本発明でいう連続とは、接着剤層の硬化加熱処理工程と有機EL素子基板との貼合工程の間隔が数分から数時間以内のものであり、実質的に環境雰囲気から吸湿しない範囲のものを指す。
硬化加熱処理工程の環境としては、不活性ガス雰囲気であることが好ましい。不活性ガス雰囲気とすることにより、熱硬化性接着剤層において加熱による酸化反応や熱重合反応が促進されることが無く、また、同一雰囲気に有機EL素子がある場合は、有機EL素子の形成材料にダメージを与えることが無いため更に好ましい。
さらに、硬化加熱処理工程の環境としは、露点−30℃以下の環境であることが好ましく、特に好ましくは−60℃以下であり、気圧は1000Pa以下の環境である。
更に、加熱工程と貼合工程が、同一空間に配置された連続工程であることが最も好ましい。
この様な環境下で、封止部材の熱硬化性接着剤層を加熱し、有機EL素子基板と貼合するとき、本発明においては熱硬化性接着剤層の接着剤の硬化率を50%以下とすることが好ましい。
本発明においては、この接着剤層の予備加熱処理工程においては、接着剤の硬化率が50%を超えないことが好ましく、その硬化率が50%を超える場合は、その後の有機EL素子基板との貼合における接着機能が不十分となり、接着剤層が素子の形状に合わせて塑性変形することが出来ず、素子を損ねる可能性がある。
本発明の製造方法は、従来は熱硬化型接着剤を用いて封止接着する場合、加熱することはできないものと考えられていたが、硬化率を管理することにより、簡易な方法で、熱硬化性接着剤層の含水率を低下させ、高い封止効果を得ることができることを見いだしたものである。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
実施例1
《有機EL素子の作製》
下記の方法に従って、図1に記載のものと類似の構成からなる枚葉の有機EL素子を作製した。
(透明支持基板の作製)
幅100mm×100mm、厚さ100μmのポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム基板上の中心に、陽極としてITO(インジウムチンオキシド)を幅80mm×80mm、厚さ100nmで、一部陽極取り出し部がパターニングされた透明陽極基板を準備した。この基板をイソプロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を更に5分間行った。
(正孔輸送層の形成)
この透明支持基板上に、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS Bayer社製、Baytron P Al 4083)を純水で70%に希釈した溶液を、スクリーン印刷法を用いて、陽極上に幅80mm×80mmで塗布した後、200℃で1時間乾燥し、膜厚30nmの正孔輸送層を形成した。
(発光層の形成)
次いで、下記組成の発光層組成物を、スクリーン印刷法を用いて、幅100mm×100mmの基材の中心に、幅90mm×90mmに塗布し、膜厚約25nmの発光層を形成した。
〈発光層組成物〉
溶媒:トルエン 100質量%
ホスト材料:H−A 1質量%
青色材料:Ir−A 0.10質量%
緑色材料:Ir(ppy) 0.004質量%
赤色材料:Ir(piq) 0.005質量%
(電子輸送層の形成)
次いで、下記電子輸送層用塗布液を、スクリーン印刷法を用いて、発光層の上に幅90mm×90mmで、膜厚20nmの電子輸送層を設けた。
〈電子輸送層用塗布液〉
2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール 100ml
ET−A 0.50g
(陰極バッファー層、陰極の形成)
更に電子輸送層が形成された上記試料を真空蒸着装置に移し、真空槽を4×10−4Paまで減圧し、一部陰極取り出し部を有する幅90mm×90mmのマスクを用いて、前記電子輸送層上に陰極バッファー層としてフッ化リチウム膜を10nm及び陰極としてアルミニウム膜を110nmの厚さで順次蒸着成膜して、有機EL素子を作製した。
〈封止基板の作製〉
厚み50μmのアルミ箔(東洋アルミニウム株式会社製)を用い、このマット面に厚みが12μm厚のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムをドライラミネーション用の接着剤(2液反応型のウレタン系接着剤)を用いてラミネート(接着剤層の厚み1.5μm)して、封止基板を作製した。
〈熱硬化性接着剤層の形成〉
上記作製した封止基板(PETラミネートアルミ箔)を、100mm×100mmに断裁し、そのつや面(アルミ面)に、下記の構成材料を用い、ディスペンサを使用して熱硬化性接着剤層を形成し接着剤付き封止基板を得た。
(熱硬化接着剤層構成材料)
ビスフェノールAジグリシジルエーテル(DGEBA) 100質量%
ジシアンジアミド(DICY) 8質量%
エポキシアダクト系硬化促進剤 3質量%
〈有機ELパネル101の作製〉
得られた接着剤付き封止基板を、N環境下(露点−50℃)にて、有機EL素子を形成したポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム基板上に接着剤層面を密着・配置して、封止基板を圧着(圧力0.15MPa、時間30秒)して、仮接着した。仮接着された有機ELパネルの基板側及び封止基板の基材側より、ヒートプレート(温度80℃、30分)を用いて硬化加熱処理し、熱硬化性接着剤層を硬化させて、有機ELパネル101を作製した。
〈有機ELパネル102〜108の作製〉
上記有機ELパネル101の作製において、封止基板の熱硬化性接着剤層の予備加熱処理を加え、当該予備加熱処理の加熱条件(温度及び時間)、加熱環境(N環境下露点、真空度)を、表1に記載した条件に変更した以外は同様にして、有機ELパネル102〜108を作製した。
なお、予備加熱処理は以下の様に行った。
〈封止基板の予備加熱処理〉
上記で得られた接着剤層を有する封止基板を下記の条件で予備加熱処理を行った。又、同時に予備加熱処理による硬化度および含水率の測定を下記の機器を用いて測定した。
(予備加熱処理)
封止部材の接着剤層側100mmから、遠赤外線プレートヒーター(株式会社デンコー製、BD3040、2kW)を用いて予備加熱処理を行った。
(含水率の測定)
上記で形成された封止部材の予備加熱処理前と予備加熱処理後の含水率をカールフィッシャー水分測定装置(三菱アナリテック社製、CA−200)を用いて測定した。
(熱硬化性樹脂の硬化度の測定)
FT−IR装置(バイオ・ラッド社製、FT5−40)を用い、930nmのピーク強度の変化について測定。硬化反応前のピーク強度の値と、完全硬化後のピーク強度の値を事前に測定しておき、各々の値を0及び100として硬化度を評価した。
《有機ELパネルの評価》
上記で作製した有機ELパネル101〜108について、下記に記載の方法に従って、密着度及びダークスポット発生数を評価し、得られた結果を表1に示した。
(密着度)
作製した有機ELパネル101〜108を、封止基板側が凸になるように曲げ半径50mmおよび100mmにてベントさせ、封止基板の密着度(剥れ)を目視で確認した。
[密着状態評価ランク]
○:50mmで封止部材の剥れがない
△:100mmで封止部材の剥がれはないが、50mmで剥がれが認められる
×:100mmで封止部材が剥れている
(ダークスポット発生数)
作製した有機ELパネルを、露点−80℃、温度70℃の環境に3時間放置した後、低電圧電源(株式会社エーディーシー製、直流電圧・電流源R6243)にて+5Vを印加し素子を発光させ、その時の発光状態をマイクロスコープにより観察した。直径30μm以上のダークスポット(DS)の発生数をカウントした。
[DS発生の評価ランク]
◎:0個
○:1個以上、10個未満
△:10個以上、20個未満
×:20個以上
表1に記載の結果より明らかな様に、熱硬化性接着剤層を予備加熱処理して脱水した後、有機EL素子を貼合し、硬化加熱処理を行うことにより封止した本発明の有機ELパネルは、比較例に比べて、ダークスポット(DS)の発生数が少なく、よく乾燥されていることが分かる。また、硬化度が50%を超える場合は、有機EL素子を形成したフィルム基板と封止基板との密着性の低下が見られる。
実施例2
下記の方法に従って、図2に記載の構成からなる有機EL素子が連続的に形成されたロール状の有機EL素子基板を作製した。
(透明電極を有する基板の作製)
幅100mm×10m、厚さ100μmのポリエチレンナフタレート(PEN)ロールフィルム基板上に、陽極としてITO(インジウムチンオキシド)が幅80mm×80mm、厚さ100nmで、電極間隔が20mm、陽極取り出し部がパターニングされた透明電極基板を準備した。
(正孔輸送層の形成)
この透明電極基板上に、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS Bayer社製、Baytron P Al 4083)を純水で70%に希釈した溶液を、インクジェット印刷法を用いて、透明電極上に幅80mm×80mm、間隔20mmで塗布した後、200℃で1時間乾燥し、膜厚30nmの正孔輸送層を形成した。
(発光層の形成)
次いで、下記組成の発光層組成物を、エクストルージョン法を用いて、幅100mm×100mmの基材の中心に、幅90mmで塗布し、膜厚約25nmの発光層を形成した。
〈発光層組成物〉
溶媒:トルエン 100質量%
ホスト材料:H−A 1質量%
青色材料:Ir−A 0.10質量%
緑色材料:Ir(ppy) 0.004質量%
赤色材料:Ir(piq) 0.005質量%
(電子輸送層の形成)
次いで、下記電子輸送層用塗布液を、エクストルージョン法を用いて、発光層の上に幅90mmで、膜厚20nmの電子輸送層を設けロール状に巻き取った。
〈電子輸送層用塗布液〉
2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール 100ml
ET−A 0.50g
用いた化合物は実施例1と同様である。
(陰極バッファー層、陰極の形成)
上記で得られた電子輸送層まで形成されたロール状試料を、巻き取り、巻きだし部を有する真空蒸着装置に移し、真空槽を4×10−4Paまで減圧し、一部陰極取り出し部を有する幅90mm×90mmのマスクを用いて、前記電子輸送層上に陰極バッファー層としてフッ化リチウム膜を10nm及び陰極としてアルミニウム膜を110nmの厚さで順次蒸着成膜して、ロール状に連続する有機EL素子基板を作製した。
〈ロール状封止基板の作製〉
厚み50μmのアルミ箔(東洋アルミニウム株式会社製)を用い、このマット面に厚みが12μmの、幅100mm×長さ10mのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムをドライラミネーション用の接着剤(2液反応型のウレタン系接着剤)を用いてラミネート(接着剤層の厚み1.5μm)して、ロール状封止基板を作製した。
〈熱硬化性接着剤層の形成〉
上記作製したロール状封止基板(PETラミネートアルミ箔)を巻きだし、そのつや面(アルミ面)に、下記の熱硬化性接着剤層構成材料を用い、エクストルージョン法により熱硬化性接着剤層を形成し巻き取りした。
(熱硬化性接着剤層構成材料)
ビスフェノールAジグリシジルエーテル(DGEBA) 100質量%
ジシアンジアミド(DICY) 8質量%
エポキシアダクト系硬化促進剤 3質量%
〈有機ELパネル201の作製〉
得られたロール状封止基板と、ロール状に有機EL素子が形成されたポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム基板(有機EL素子基板)とを、N環境下(露点−50℃)にて、図3に示す様に、ロール搬送により、有機EL素子側と接着剤層面とを密着・配置して、封止基板をロールラミネート方式により圧着(圧力0.3MPa、搬送速度0.5m/min)して、仮接着した。仮接着された有機ELパネルの基板側及び封止基板側より、ヒートプレート(温度80℃、30分)を用いて硬化加熱処理を行い、熱硬化性接着材層を硬化させた後、断裁して有機ELパネル201を作製した。
〔有機ELパネル202〜206の作製〕
上記有機ELパネル201の作製において、封止基板の熱硬化性接着剤層の予備加熱処理を加え、当該予備加熱処理の加熱条件(温度及び時間)を、表2に記載した条件に変更した以外は同様にして、有機ELパネル202〜206を作製した。
なお、予備加熱処理は以下の様に行った。
〈封止基板の予備加熱処理〉
上記で得られた接着剤層を有するロール状封止基板(封止部材)を下記の条件で予備加熱処理を行った。又、同時に予備加熱処理による硬化度および含水率の測定を下記の機器を用いて測定した。
(予備加熱処理)
封止部材の接着剤層側50mmから、遠赤外線プレートヒーター(株式会社デンコー製、BD3040、2kW)を用いて予備加熱処理を行った。加熱環境は、N環境下(露点−50℃)とし、有機EL素子側と接着剤層面とを密着・配置工程と同一空間にて行った。
(含水率の測定)
上記で形成された封止部材の予備加熱処理無しと、予備加熱処理後の含水率をカールフィッシャー水分測定装置(三菱アナリテック社製、CA−200)を用いて測定した。
(硬化度の測定)
FT−IR装置(バイオ・ラッド社製、FT5−40)を用い、930nmのピーク強度の変化について測定。硬化反応前のピーク強度の値と、完全硬化後のピーク強度の値を事前に測定しておき、各々の値を0及び100として硬化度を評価した。
《有機ELパネルの評価》
上記で作製した有機ELパネル201〜206について、実施例1と同様に評価した。
得られた結果を表2に示した。
表2に記載の結果より明らかな様に、熱硬化性接着剤層を予備加熱処理して脱水した後、有機EL素子を貼合し、硬化加熱処理を行い熱硬化させて封止した本発明の有機ELパネルは、比較例に比べて、ダークスポット(DS)の発生数が少なく、よく乾燥されていることが分かる。また、硬化度が50%を超える場合は、有機EL素子を形成したフィルム基板と封止基板が密着との密着性の低下が見られる。
1、11 基板
2、12 第一電極
2a 第一電極リード部
3 正孔輸送層
4 発光層
5 第二電極
5a 第2電極リード部
10、30 有機EL素子
12、22 接着剤塗工装置
13、23 接着剤層
14、24 予備加熱装置
15、25 水分測定装置
16、26 赤外線吸収測定装置
19、29 本加熱装置
20 封止基板ロール
21 封止基板
27 ラミネートロール
28 接着剤層を形成した封止基板
40 有機ELパネル

Claims (10)

  1. 基板上に、少なくとも第一電極と、発光層を含む有機機能層と、第二電極とを有する有機エレクトロルミネッセンス素子と、封止基板とを、熱硬化性接着剤層を介して貼合した有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法において、
    該封止基板上に該熱硬化性接着剤層を形成する工程と、
    該封止基板上に形成された熱硬化性接着剤層を予備加熱処理する工程と、
    該予備加熱処理された熱硬化性接着剤層と該有機エレクトロルミネッセンス素子とを貼合する工程と、
    該熱硬化性接着剤層を硬化加熱処理する工程と、をこの順に有し、
    該予備加熱処理する工程では、該熱硬化性接着剤層の予備加熱処理後の硬化率が50%以下であり、
    該予備加熱処理する工程と、該貼合する工程と、が同一空間において連続で行われることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
  2. 前記予備加熱処理する工程では、前記熱硬化性接着剤層の予備加熱処理後の含水率が500ppm以下であることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
  3. 前記予備加熱処理する工程では、前記熱硬化性接着剤層の予備加熱処理前の含水率が2000ppm以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
  4. 前記予備加熱処理する工程が、不活性ガス環境で行われることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
  5. 前記予備加熱処理する工程が、露点−30℃以下の環境で行われることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
  6. 前記予備加熱処理する工程が、1000Pa以下の環境で行われることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
  7. 前記予備加熱処理する工程が、封止基板上に形成された熱硬化性接着剤層を処理時間が4.0秒以上600秒以下の範囲で予備加熱処理することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
  8. 前記予備加熱処理する工程が、封止基板上に形成された熱硬化性接着剤層を加熱温度が90℃〜160℃の範囲で予備加熱処理することを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
  9. 前記基板が帯状の可撓性基板であり、前記熱硬化性接着剤層を形成する工程、熱硬化性接着剤層を予備加熱処理する工程、貼合する工程及び加熱硬化する工程を、連続してロールツーロール方式を用いて行うことを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
  10. 請求項1〜9の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法により形成されたことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスパネル。
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