JP6722992B2 - 有機電子デバイスの製造方法及び封止部材の製造方法 - Google Patents

有機電子デバイスの製造方法及び封止部材の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6722992B2
JP6722992B2 JP2015191883A JP2015191883A JP6722992B2 JP 6722992 B2 JP6722992 B2 JP 6722992B2 JP 2015191883 A JP2015191883 A JP 2015191883A JP 2015191883 A JP2015191883 A JP 2015191883A JP 6722992 B2 JP6722992 B2 JP 6722992B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sealing member
organic
organic electronic
layer
manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015191883A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017068988A (ja
Inventor
真人 赤對
真人 赤對
匡哉 下河原
匡哉 下河原
進一 森島
進一 森島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP2015191883A priority Critical patent/JP6722992B2/ja
Priority to EP16850888.5A priority patent/EP3358912A4/en
Priority to US15/763,559 priority patent/US10403858B2/en
Priority to CN201680056057.0A priority patent/CN108029176B/zh
Priority to PCT/JP2016/072939 priority patent/WO2017056711A1/ja
Priority to KR1020187011173A priority patent/KR20180062458A/ko
Publication of JP2017068988A publication Critical patent/JP2017068988A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6722992B2 publication Critical patent/JP6722992B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K71/00Manufacture or treatment specially adapted for the organic devices covered by this subclass
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/02Details
    • H05B33/04Sealing arrangements, e.g. against humidity
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/10Apparatus or processes specially adapted to the manufacture of electroluminescent light sources
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/80Constructional details
    • H10K50/805Electrodes
    • H10K50/81Anodes
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/80Constructional details
    • H10K50/805Electrodes
    • H10K50/82Cathodes
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/80Constructional details
    • H10K50/84Passivation; Containers; Encapsulations
    • H10K50/842Containers
    • H10K50/8426Peripheral sealing arrangements, e.g. adhesives, sealants
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/80Constructional details
    • H10K50/84Passivation; Containers; Encapsulations
    • H10K50/846Passivation; Containers; Encapsulations comprising getter material or desiccants
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K77/00Constructional details of devices covered by this subclass and not covered by groups H10K10/80, H10K30/80, H10K50/80 or H10K59/80
    • H10K77/10Substrates, e.g. flexible substrates
    • H10K77/111Flexible substrates
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/549Organic PV cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Description

本発明は、有機電子デバイスの製造方法及び封止部材の製造方法に関する。
従来の有機電子デバイスの製造方法として、例えば、特許文献1に記載されたものがある。特許文献1に記載の有機電子デバイスの製造方法は、基板と、基板上に形成された電子素子とを備える電子デバイスを製造する方法であって、封止基材上に絶縁層及び粘着層を形成した封止部材を得る工程と、絶縁層及び粘着層に絶縁層除去部を形成する工程と、絶縁性除去部に吸湿剤を含有する樹脂を充填する工程と、封止部材を電子素子に貼り合わせる工程と、封止基材と電子素子とを貼り合わせた状態で、紫外線を照射して樹脂を硬化させる工程と、を含んでいる。
特開2011−222333号公報
上記従来の有機電子デバイスの製造方法では、吸湿材を含む樹脂が充填された封止部材と電子素子とを貼り合わせた後に、紫外線を照射して樹脂を硬化させている。この場合、樹脂が硬化されるときに、アウトガスが発生したり、有機電子素子が紫外線に曝されたりする。アウトガスも紫外線も、電子素子にダメージを与え得る。そのため、従来の有機電子デバイスの製造方法では、信頼性と素子性能が低下するおそれがある。
本発明は、吸湿部を備える構成において、信頼性と素子性能の低下を抑制できる有機電子デバイスの製造方法及び封止部材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る有機電子デバイスの製造方法は、支持基板上に有機電子素子が形成された有機電子デバイスの製造方法であって、封止基材と、粘接着性を有すると共に封止基材上に形成された粘接着部と、当該粘接着部に形成された吸湿性硬化物である吸湿部とを有する封止部材を形成する封止部材形成工程と、封止部材を有機電子素子に貼り合わせる封止工程と、を含む。
この有機電子デバイスの製造方法では、吸湿性硬化物である吸湿部を有する封止部材を、有機電子素子に貼り合わせる。そのため、この製造方法では、封止部材と有機電子素子とを貼り合わせた後に、吸湿部を硬化させる工程を必要としない。これにより、この製造方法では、封止部材と有機電子素子とを貼り合わせた後に、アウトガスが発生しない。更に、支持基板上の有機電子素子も紫外線に曝されることがない。したがって、アウトガスと紫外線が有機電子素子にダメージを与えることがない。その結果、この製造方法では、吸湿部を備える構成において、信頼性と素子性能の低下を抑制できる。
一実施形態においては、封止部材形成工程は、封止基材上に粘接着部を形成する粘接着部形成工程と、粘接着部に吸湿部を形成する吸湿部形成工程と、を含んでいてもよい。これらの工程を含むことにより、封止部材を得ることができる。
一実施形態においては、吸湿部形成工程では、粘接着部に吸湿性硬化物である吸湿部を貼り付けてもよい。例えば、吸湿性硬化物であるシート状の吸湿部を粘接着部に貼り付けることにより、粘接着部に吸湿部を容易に形成できる。
一実施形態においては、吸湿部形成工程では、粘接着部に吸湿部の前駆体を塗布して硬化させ、吸湿部を形成してもよい。これより、粘接着部に、吸湿性硬化物である吸湿部を形成できる。
一実施形態においては、吸湿部形成工程では、粘接着部に所定パターンの凹部を形成し、当該凹部に吸湿部の前駆体を充填して、当該前駆体を硬化させて吸湿部を形成してもよい。凹部を有機電子素子の形状に応じて形成することにより、有機電子素子に対して吸湿部を効果的に機能させることができる。
一実施形態においては、凹部を、レーザーの照射により形成してもよい。これにより、凹部を精度良く形成することができる。
一実施形態においては、吸湿部の前駆体を、印刷法によって凹部に充填してもよい。前駆体をインクジェットプリント法又はディスペンサー法等によって凹部に充填することにより、凹部に対して前駆体を精度良く充填できる。
一実施形態においては、封止部材を有機電子素子に貼り合わせる前に、封止部材に脱水処理を施してもよい。これにより、封止部材を乾燥させることができる。したがって、封止部材に含まれる水分によって有機電子素子が劣化することを抑制できる。
一実施形態においては、封止部材と有機電子素子とを、加熱した状態で圧力を加えて貼り合わせてもよい。これにより、有機電子素子に接触する封止部材の粘接着部が軟化するため、粘接着部と有機電子素子とを密着させることができる。
本発明の一側面に係る封止部材の製造方法は、支持基板上に形成された有機電子素子を封止する封止部材の製造方法であって、封止基材上に、粘接着性を有する粘接着部を形成する粘接着部形成工程と、粘接着部に、吸湿性硬化物である吸湿部を形成する吸湿部形成工程と、を含む。
この封止部材の製造方法では、粘接着部に、吸湿性硬化物である吸湿部を形成する。このように製造された封止部材を用いて有機電子デバイスを製造する場合には、吸湿性硬化物である吸湿部を有する封止部材を、有機電子素子に貼り合わせる。そのため、封止部材と有機電子素子とを貼り合わせた後に、吸湿部を硬化させる工程を必要としない。これにより、この封止部材を用いた有機電子デバイスの製造方法では、封止部材と有機電子素子とを貼り合わせた後に、アウトガスが発生しない。更に、支持基板上の有機電子素子が紫外線に曝されない。したがって、アウトガスと紫外線が有機電子素子にダメージを与えることがない。その結果、吸湿部を備える構成において、信頼性と素子性能の低下を抑制できる。
本発明によれば、吸湿部を備える構成において、信頼性と素子性能の低下を抑制できる。
一実施形態に係る有機電子デバイスの製造方法によって製造された有機EL素子の断面図である。 図1におけるII−II線に沿った断面図である。 ロールツーロール方式による有機EL素子の製造方法を模式的に示す図である。 ロールツーロール方式による封止部材の製造方法を模式的に示す図である。 封止部材の製造工程を示す図である。 封止部材の製造工程を示す図である。 封止工程を示す図である。 ロールツーロール方式による封止工程を示す図である。 他の実施形態に係る有機EL素子の断面図である。 他の実施形態に係る有機EL素子の断面図である。 他の実施形態に係る有機EL素子の断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1に示されるように、本実施形態の有機EL素子の製造方法によって製造される有機EL素子(有機電子デバイス)1は、支持基板3と、陽極層5と、発光層(有機機能層)7と、陰極層9と、吸湿部11と、粘接着部13と、封止基材15と、を備えている。陽極層5、発光層7及び陰極層9は、有機EL部(有機電子素子)17を構成している。吸湿部11、粘接着部13及び封止基材15は、封止部材19を構成している。
[支持基板]
支持基板3は、可視光(波長400nm〜800nmの光)に対して透光性を有する樹脂から構成されている。支持基板3は、フィルム状の基板(フレキシブル基板、可撓性を有する基板)である。支持基板3の厚さは、例えば、30μm以上500μm以下である。
支持基板3は、例えば、プラスチックフィルムである。支持基板3の材料は、例えば、ポリエーテルスルホン(PES);ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、環状ポリオレフィン等のポリオレフィン樹脂;ポリアミド樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリスチレン樹脂;ポリビニルアルコール樹脂;エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物;ポリアクリロニトリル樹脂;アセタール樹脂;ポリイミド樹脂;エポキシ樹脂を含む。
支持基板3の材料は、上記樹脂の中でも、耐熱性が高く、線膨張率が低く、かつ、製造コストが低いことから、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂が好ましく、ポリエチレンレテフタレート、ポリエチレンナフタレートが特に好ましい。また、これらの樹脂は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
支持基板3の一方の主面3a上には、水分バリア層(バリア層)が配置されていてもよい。支持基板3の他方の主面3bは、発光面である。なお、支持基板3は、薄膜ガラスであってもよい。
[陽極層]
陽極層5は、支持基板3の一方の主面3a上に配置されている。陽極層5には、光透過性を示す電極層が用いられる。光透過性を示す電極としては、電気伝導度の高い金属酸化物、金属硫化物及び金属等の薄膜を用いることができ、光透過率の高い薄膜が好適に用いられる。例えば酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、インジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide:略称ITO)、インジウム亜鉛酸化物(Indium Zinc Oxide:略称IZO)、金、白金、銀、及び銅等からなる薄膜が用いられ、これらの中でもITO、IZO、又は酸化スズからなる薄膜が好適に用いられる。
陽極層5として、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体等の有機物の透明導電膜を用いてもよい。
陽極層5の厚さは、光の透過性、電気伝導度等を考慮して決定することができる。陽極層5の厚さは、通常、10nm〜10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
陽極層5の形成方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法及び塗布法等を挙げることができる。
[発光層]
発光層7は、陽極層5及び支持基板3の一方の主面3a上に配置されている。発光層7は、通常、主として蛍光及び/又はりん光を発光する有機物、或いは該有機物とこれを補助する発光層用ドーパント材料を含む。発光層用ドーパント材料は、例えば発光効率を向上させたり、発光波長を変化させたりするために加えられる。なお、有機物は、低分子化合物でも高分子化合物でもよい。発光層7を構成する発光材料としては、例えば下記の色素材料、金属錯体材料、高分子材料、発光層用ドーパント材料を挙げることができる。
(色素材料)
色素材料としては、例えばシクロペンダミン及びその誘導体、テトラフェニルブタジエン及びその誘導体、トリフェニルアミン及びその誘導体、オキサジアゾール及びその誘導体、ピラゾロキノリン及びその誘導体、ジスチリルベンゼン及びその誘導体、ジスチリルアリーレン及びその誘導体、ピロール及びその誘導体、チオフェン化合物、ピリジン化合物、ペリノン及びその誘導体、ペリレン及びその誘導体、オリゴチオフェン及びその誘導体、オキサジアゾールダイマー、ピラゾリンダイマー、キナクリドン及びその誘導体、クマリン及びその誘導体等を挙げることができる。
(金属錯体材料)
金属錯体材料としては、例えばTb、Eu、Dy等の希土類金属、又はAl、Zn、Be、Pt、Ir等を中心金属に有し、オキサジアゾール、チアジアゾール、フェニルピリジン、フェニルベンゾイミダゾール、キノリン構造等を配位子に有する金属錯体を挙げることができる。金属錯体としては、例えばイリジウム錯体、白金錯体等の三重項励起状態からの発光を有する金属錯体、アルミニウムキノリノール錯体、ベンゾキノリノールベリリウム錯体、ベンゾオキサゾリル亜鉛錯体、ベンゾチアゾール亜鉛錯体、アゾメチル亜鉛錯体、ポルフィリン亜鉛錯体、フェナントロリンユーロピウム錯体等を挙げることができる。
(高分子材料)
高分子材料としては、例えばポリパラフェニレンビニレン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリパラフェニレン及びその誘導体、ポリシラン及びその誘導体、ポリアセチレン及びその誘導体、ポリフルオレン及びその誘導体、ポリビニルカルバゾール及びその誘導体、上記色素材料、金属錯体材料を高分子化した材料等を挙げることができる。
(発光層用ドーパント材料)
発光層用ドーパント材料としては、例えばペリレン及びその誘導体、クマリン及びその誘導体、ルブレン及びその誘導体、キナクリドン及びその誘導体、スクアリウム及びその誘導体、ポルフィリン及びその誘導体、スチリル色素、テトラセン及びその誘導体、ピラゾロン及びその誘導体、デカシクレン及びその誘導体、フェノキサゾン及びその誘導体等を挙げることができる。
発光層7の厚さは、通常約2nm〜200nmである。発光層7は、例えば、上記のような発光材料を含む塗布液(例えばインク)を用いる塗布法により形成される。発光材料を含む塗布液の溶媒としては、発光材料を溶解するものであれば、限定されない。
[陰極層]
陰極層9は、発光層7及び支持基板3の一方の主面3a上に配置されている。陰極層9は、引出電極9aに電気的に接続されている。引出電極9aは、支持基板3の一方の主面3aに配置されている。引出電極9aは、陽極層5と所定の間隔をあけて配置されている。引出電極9aの厚みは、陽極層5の厚みと同等である。引出電極9aの材料は、陽極層5の材料と同様である。
陰極層9の材料としては、例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属及び周期表第13族金属等を用いることができる。陰極層9の材料としては、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウム等の金属、前記金属のうちの2種以上の合金、前記金属のうちの1種以上と、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫のうちの1種以上との合金、又はグラファイト若しくはグラファイト層間化合物等が用いられる。合金の例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金等を挙げることができる。
また、陰極層9としては、例えば、導電性金属酸化物及び導電性有機物等からなる透明導電性電極を用いることができる。
具体的には、導電性金属酸化物として酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ITO、及びIZOを挙げることができ、導電性有機物としてポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体等を挙げることができる。なお、陰極層9は、2層以上を積層した積層体で構成されていてもよい。なお、電子注入層が陰極層9として用いられる場合もある。
陰極層9の厚さは、電気伝導度、耐久性を考慮して設定される。陰極層9の厚さは、通常、10nm〜10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
陰極層9の形成方法としては、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、また金属薄膜を熱圧着するラミネート法及び塗布法等を挙げることができる。
[吸湿部]
吸湿部11は、水分を捕獲する乾燥材である。吸湿部11は、水分の他に、酸素等を捕獲してもよい。吸湿部11は、陽極層5及び陰極層9上に配置されている。図2に示されるように、吸湿部11は、有機EL部17を囲うように配置されている。吸湿部11の厚みは、粘接着部13の厚みよりも薄い。なお、図2においては、吸湿部11の外側に設けられた粘接着部13の図示を省略している。また、図2では、吸湿部11が連続して形成されている形態を一例に示しているが、吸湿部11は、所定の間隔をあけて間欠的に形成されてもよい。要は、吸湿部11は、有機EL部17の周囲に形成されていればよい。
吸湿部11は、吸湿部11の前駆体である液体ゲッター材を硬化させて形成される。液体ゲッター材は、光反応性基を有する架橋性化合物(硬化成分)を含んでいる。吸湿部11は、粘接着部13に液体ゲッター材が塗布されて、塗布形成後、紫外線(UV)照射処理を行い、液体ゲッター材を硬化させて形成される。また、液体ゲッター材は、熱反応性基を有する架橋性化合物を含んでいてもよい。この場合、液体ゲッター材は、加熱処理により硬化させる。
吸湿部11は、液体ゲッター材として少なくとも有機金属化合物、金属酸化物、ゼオライト等の多孔質物質、のうちの1種類を含んでいることが好ましい。さらに、有機金属化合物と金属酸化物を構成する金属は、少なくともアルミニウム、カルシウム、バリウムの少なくとも1種類を含んでいることが好ましい。特に有機アルミニウム化合物や酸化カルシウム等は、水分の補水速度が速いため、さらに好ましい。
また、吸湿部11は、バインダーを含んでいてもよく、特にアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、スチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、及び、アミド系樹脂のうちの少なくとも1種を含んでいてもよい。
吸湿部11の形状は、シートでもよい。この場合、吸湿部11は、吸湿部11の前駆体であるシートゲッター材を硬化させて形成される。シートゲッター材は、粘接着部13に貼付される。シートゲッター材は、吸湿性硬化物であってもよいし、粘接着部13に塗布された後に、加熱処理又はUV照射処理を行い、硬化させてもよい。
吸湿部11の吸湿速度は、湿度24℃、湿度55%RHの環境下において、1wt%/h以上であることが好ましい。
[粘接着部]
粘接着部13は、封止基材15を陽極層5、発光層7及び陰極層9(有機EL部17)に接着させるために用いられるものである。粘接着部13は、有機EL部17を覆うように配置されている。
粘接着部13は、具体的には、光硬化性又は熱硬化性のアクリレート樹脂、或いは、光硬化性又は熱硬化性のエポキシ樹脂から構成される。その他一般に使用されるインパルスシーラーで融着可能な樹脂フィルム、例えばエチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)、ポリプロピレン(PP)フィルム、ポリエチレン(PE)フィルム、ポリブタジエン(PB)フィルム等の熱融着性フィルムを使用することもできる。また、熱可塑性樹脂も使用することができる。
粘接着部13に用いられる接着材としては、有機EL部17と粘接着部13との接着性が高く、また、著しい接着材熱収縮、有機EL部17へのストレスによる有機EL部17の剥離、粘接着部13からの有機EL部17へ悪影響を及ぼす成分の発生、及びバリア性が高くダークスポットの発生・成長を抑制する効果が高い接着材が好ましい。
粘接着部13の厚さは、好ましくは1μm〜100μm、より好ましくは5μm〜60μm、さらに好ましくは10μm〜30μmである。この厚さが著しく薄いと、有機EL部17表面の凹凸又は混入した塵埃を十分埋め込むことができず、それらが有機EL材料に機械的なストレスを与えダークスポットの原因となりやすい。一方、この厚さが著しく厚いと、粘接着部13の端面から侵入する水分の影響を受けやすい。ただし、接着剤の塗設量が多すぎる場合には、トンネル、浸み出し、縮緬皺等が発生することがある。粘接着部13の含有水分量は、300ppm以下(重量基準)であることが好ましい。
粘接着部13を形成する方法としては、例えば、ホットメルトラミネーション法が挙げられる。ホットメルトラミネーション法とは、ホットメルト接着剤を溶融し支持体に接着層を塗設する方法であり、接着層の厚さを一般に1μm〜50μmと広い範囲で設定可能な方法である。ホットメルトラミネーション法で一般に使用される接着剤のベースレジンとしては、EVA、エチレンエチルアクリレートコポリマー(EEA)、ポリエチレン、ブチルラバー等が使用され、ロジン、キシレン樹脂、テルペン系樹脂、スチレン系樹脂等が粘着付与剤として、ワックス等が可塑剤として添加される。
また、粘接着部13を形成する方法としては、エクストルージョンラミネート法が挙げられる。エクストルージョンラミネート法とは、高温で溶融した樹脂をダイスにより支持体上に塗設する方法であり、接着層の厚さを一般に10μm〜50μmと広い範囲で設定可能な方法である。エクストルージョンラミネート法に使用される樹脂としては一般に、低密度ポリエチレン(LDPE)、EVA、PP等が使用される。
[封止部材]
封止基材15は、有機EL素子1において最上部(粘接着部13上)に配置されている。封止基材15は、金属ホイル、透明なプラスチックフィルムの表面若しくは裏面又はその両面にバリア機能層を形成したバリアフィルム、或いはフレキブル性を有する薄膜ガラス、プラスチックフィルム上にバリア性を有する金属積層させたフィルム等からなり、ガスバリア機能、特に水分バリア機能を有する。金属ホイルとしては、バリア性の観点から、銅、アルミニウム、ステンレスが好ましい。金属ホイルの厚みとしては、ピンホール抑制の観点から厚い程好ましいが、フレキシブル性の観点も考慮すると15μm〜50μmが好ましい。
[有機EL素子の製造方法]
続いて、上記構成を有する有機EL素子1の製造方法について説明する。
有機EL素子1を製造する場合、最初に、支持基板3を加熱し、乾燥させる(基板乾燥工程S01)。その後、乾燥された支持基板3上に、有機EL部17を形成する。有機EL部17は、乾燥された支持基板3上に陽極層5を形成する工程(陽極層形成工程S02)、陽極層5上に発光層7を形成する工程(発光層形成工程S03)、発光層7上に陰極層9を形成する工程(陰極層形成工程S04)をこの順に実施する。有機EL部17を形成する場合、各層は、各層の説明の際に例示した形成方法で形成し得る。
有機EL部17を形成した後、有機EL部17と封止部材19とを貼り合わせて、有機EL部17を封止部材19で封止する工程(封止工程S05)を実施する。
支持基板3が可撓性基板である形態では、図3に概念的に示すように、ロールツーロール方式が採用され得る。ロールツーロール方式で有機EL素子1を製造する場合、巻出しロール30Aと巻取りロール30Bとの間に張り渡された長尺の可撓性の支持基板3を連続的に搬送ローラ31で搬送しながら、支持基板3の乾燥及び有機EL部17を構成する各層を支持基板3側から順に形成してもよい。
続いて、有機EL部17に貼り合わされる封止部材19を形成する方法(封止部材形成工程S11)について説明する。封止基材15が可撓性基材である形態では、図4に概念的に示すように、ロールツーロール方式が採用され得る。ロールツーロール方式で封止部材19を製造する場合、巻出しロール40Aと巻取りロール40Bとの間に張り渡された長尺の可撓性の封止基材15を連続的に搬送ローラ41で搬送しながら、封止部材19を構成する吸湿部11及び粘接着部13を封止基材15側から順に形成してもよい。
最初に、図5(a)に示される封止基材15の一面上に、図5(b)に示されるように、粘接着部13を形成する(粘接着部形成工程S12)。粘接着部13は、粘接着部13の説明の際に例示した形成方法で形成し得る。また、粘接着部13は、事前にシート状に成形したものを、封止基材15に貼合してもよい。
続いて、図6(a)に示されるように、粘接着部13に所定パターンの凹部Hを形成する。本実施形態では、凹部Hは、レーザーLを照射して粘接着部13を除去することによって形成する。本実施形態では、図2に示されるように、吸湿部11が有機EL部17を取り囲むように、凹部Hが枠状に形成される。なお、凹部Hの形成は、レーザーLの照射に限られない。凹部Hは、フォトリソグラフィー法、印刷法(例えば、ナノインプリント)等で形成されてもよい。
次に、凹部Hにゲッター材を充填(塗布)する。凹部Hにゲッター材を充填する方法の例としては、インクジェットプリント法、ディスペンサー法等の印刷法を挙げることができる。続いて、凹部Hに充填されたゲッター材にUV照射処理を行い、ゲッター材を硬化させる。これにより、図6(b)に示されるように、凹部Hに吸湿部11が形成される(吸湿部形成工程S13)。これにより、封止部材19が製造される。ゲッター材を充填(塗布)して硬化するときは、水分濃度の低い環境で行うことが好ましく、特に窒素雰囲気で行われることが好ましい。
なお、吸湿部11は、硬化処理されたものが粘接着部13に形成されてもよい。例えば、吸湿性硬化物であるシート部材等を粘接着部13に貼り付けて、吸湿部11を形成してもよい。
以上のように形成された封止部材19は、支持基板3上に形成された有機EL部17に貼り合わされる前に、脱水処理が実施される。脱水処理では、封止部材19を加熱する。封止部材19を加熱する装置としては、封止部材19に赤外線を照射する装置、熱風を供給する装置、封止部材19に接触する加熱ローラ、オーブン等を使用することができる。封止部材19の脱水処理は、水分濃度の低い環境で行うことが好ましく、特に窒素雰囲気で行われることが好ましい。
封止工程S05では、図7に示されるように、有機EL部17と封止部材19とを貼り合わせる。ロールツーロール方式では、支持基板3を搬送しながら、図8に示されるように、支持基板3上に形成された有機EL部17と封止部材19とを貼り合わせる。支持基板3と封止部材19とは、加熱ローラ32a,32bの間を通過する。これにより、支持基板3及び封止部材19は、加熱ローラ32a,32bによって、加熱されつつ圧力が付与される。これにより、粘接着部13が軟化し、粘接着部13と有機EL部17とが密着する。有機EL部17と封止部材19とを貼り合わせるときは、水分濃度の低い環境で行うことが好ましく、特に窒素雰囲気で行われることが好ましい。以上により、図1に示されるように、有機EL素子1が製造される。
以上説明したように、本実施形態に係る有機EL素子1の製造方法では、吸湿性硬化物である吸湿部11を有する封止部材19を、有機EL部17に貼り合わせる。そのため、この製造方法では、封止部材19と有機EL部17とを貼り合わせた後に、吸湿部11を硬化させる工程を必要としない。これにより、この製造方法では、封止部材19と有機EL部17とを貼り合わせた後に、アウトガスが発生することも有機EL部17が紫外線に曝されることもない。したがって、アウトガスと紫外線が有機EL部17にダメージを与えることがない。その結果、この製造方法では、吸湿部11を備える構成において、信頼性と素子性能の低下を抑制できる。
また、有機EL素子1の製造方法では、吸湿性硬化物である吸湿部11を有する封止部材19と有機EL部17とを貼り合わせた後にアウトガスが発生しないため、アウトガスによる劣化を抑制するための保護層を有機EL部17に設ける必要がない。したがって、有機EL素子1の構成の簡易化を図ることができる。また、保護層を形成する工程が必要ないため、生産性の向上が図れる。
また、有機EL素子1の製造方法では、吸湿性硬化物である吸湿部11を有する封止部材19の吸湿部11は凹部Hに充填されて形成されているので、封止部材19と有機EL部17とを貼り合わせる際に、封止部材19の表面に凹凸がなく、ボイド等の貼合不良の発生を抑制できる。また、封止部材19と有機EL部17とを貼り合わせたときに、部分的に応力が集中することを回避できるため、有機EL部17や支持基板3等におけるダメージの発生を抑制できる。
本実施形態では、吸湿部形成工程S13では、粘接着部13に吸湿部11の前駆体であるゲッター材を塗布して硬化させ、吸湿部11を形成する。これより、粘接着部13に、吸湿性硬化物である吸湿部11を良好に形成できる。
本実施形態では、吸湿部形成工程では、粘接着部13に所定パターンの凹部Hを形成し、凹部Hに吸湿部11の前駆体であるゲッター材を充填して、ゲッター材を硬化させて吸湿部11を形成する。凹部Hを有機EL部17の形状に応じて形成することにより、有機EL部17に対して吸湿部11を効果的に機能させることができる。
本実施形態では、封止部材19を有機EL部17に貼り合わせる前に、封止部材19に脱水処理を実施する。これにより、封止部材19を乾燥させることができる。したがって、封止部材19に含まれる水分によって有機EL部17が劣化することを抑制できる。
本実施形態では、封止部材19と有機EL部17とを、加熱ローラ32a,32bによって、加熱した状態で圧力を加えて貼り合わせる。これにより、有機EL部17に接触する封止部材19の粘接着部13が軟化するため、粘接着部13と有機EL部17とを密着させることができる。
なお、本発明は上記した本実施形態に限定されることなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、陽極層5と陰極層9との間に発光層7が配置された有機EL素子1を例示した。しかし、有機機能層の構成はこれに限定されない。有機機能層は、以下の構成を有していてもよい。
(a)陽極層/発光層/陰極層
(b)陽極層/正孔注入層/発光層/陰極層
(c)陽極層/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極層
(d)陽極層/正孔注入層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極層
(e)陽極層/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/陰極層
(f)陽極層/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極層
(g)陽極層/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極層
(h)陽極層/発光層/電子注入層/陰極層
(i)陽極層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極層
ここで、記号「/」は、記号「/」を挟む各層が隣接して積層されていることを示す。上記(a)に示す構成は、上記実施形態における有機EL素子1の構成を示している。
正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層及び電子注入層のそれぞれの材料は、公知の材料を用いることができる。正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層及び電子注入層のそれぞれは、例えば、発光層7と同様に塗布法により形成できる。
有機EL素子1は、単層の発光層7を有していてもよいし、2層以上の発光層7を有していてもよい。上記(a)〜(i)の層構成のうちのいずれか1つにおいて、陽極層5と陰極層9との間に配置された積層構造を「構造単位A」とすると、2層の発光層7を有する有機EL素子の構成として、例えば、下記(j)に示す層構成を挙げることができる。2個ある(構造単位A)の層構成は互いに同じであっても、異なっていてもよい。
(j)陽極層/(構造単位A)/電荷発生層/(構造単位A)/陰極層
ここで電荷発生層とは、電界を印加することにより、正孔と電子とを発生する層である。電荷発生層としては、例えば酸化バナジウム、ITO、酸化モリブデン等からなる薄膜を挙げることができる。
また「(構造単位A)/電荷発生層」を「構造単位B」とすると、3層以上の発光層を有する有機EL素子の構成として、例えば、以下の(k)に示す層構成を挙げることができる。
(k)陽極層/(構造単位B)x/(構造単位A)/陰極層
記号「x」は、2以上の整数を表し、「(構造単位B)x」は、(構造単位B)がx段積層された積層体を表す。また複数ある(構造単位B)の層構成は同じでも、異なっていてもよい。
電荷発生層を設けずに、複数の発光層7を直接的に積層させて有機EL素子を構成してもよい。
上記実施形態では、ロールツーロール方式により、支持基板3上に陽極層5を形成する形態を一例に説明した。しかし、支持基板3上に陽極層5を予め形成し、巻出しロール30Aと巻取りロール30Bとの間に張り渡された長尺の陽極層5が形成された支持基板3を連続的に搬送ローラ31で搬送しながら、有機EL素子1の製造に係る各工程を実施してもよい。
有機EL素子は、図9〜図11に示される構成であってもよい。図9に示されるように、有機EL素子1Aは、吸湿部11Aを備えている。吸湿部11Aは、封止部材19Aを構成している。吸湿部11Aの厚みは、粘接着部13の厚みと同等である。すなわち、吸湿部11Aの上端は、封止基材15に当接している。
図10に示されるように、有機EL素子1Bは、吸湿部11Bを備えている。吸湿部11Bは、封止部材19Bを構成している。吸湿部11Bの厚みは、一定ではない。具体的には、吸湿部11Bの一部(図10における右側)の厚みは、粘接着部13の厚みよりも薄く、吸湿部11Bの一部(図10における左側)の厚みは、粘接着部13の厚みと同等である。
図11に示されるように、有機EL素子1Cは、吸湿部11Cを備えている。吸湿部11Aは、封止部材19Cを構成している。吸湿部11Cは、陰極層9を覆っている。図9〜図11に示される有機EL素子1A,1B,1Cは、いずれも、上述の製造方法によって製造し得る。
上記実施形態では、有機ELデバイスとして、有機EL素子を一例に説明した。有機ELデバイスは、有機薄膜トランジスタ、有機フォトディテクタ、有機薄膜太陽電池等であってもよい。
以上、本発明の種々の実施形態について説明した。しかしながら、本発明は上述した種々の実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
1…有機EL素子(有機電子デバイス)、3…支持基板、11…吸湿部、13…粘接着部、15…封止基材、17…有機EL部(有機電子素子)、19…封止部材、H…凹部、S05…封止工程、S11…封止部材形成工程、S12…粘接着部形成工程、S13…吸湿部形成工程。

Claims (6)

  1. 支持基板上に有機電子素子が形成された有機電子デバイスの製造方法であって、
    封止基材と、粘接着性を有すると共に前記封止基材上に形成された粘接着部と、当該粘接着部に形成された吸湿性硬化物である吸湿部とを有する封止部材を形成する封止部材形成工程と、
    前記封止部材の前記粘接着部を前記有機電子素子に貼り合わせる封止工程と、を含み、
    前記封止部材形成工程は、
    前記封止基材上に前記粘接着部を形成する粘接着部形成工程と、
    前記粘接着部に前記吸湿部を形成する吸湿部形成工程と、を含み、
    前記吸湿部形成工程では、前記粘接着部に所定パターンの凹部を形成し、当該凹部に前記吸湿部の前駆体を充填して、当該前駆体を硬化させて前記吸湿部を形成し、
    前記封止部材において、前記有機電子素子に貼り合わされる面に凹凸を設けない、有機電子デバイスの製造方法。
  2. 前記凹部を、レーザーの照射により形成する、請求項1に記載の有機電子デバイスの製造方法。
  3. 前記吸湿部の前記前駆体を、印刷法によって前記凹部に充填する、請求項1又は2に記載の有機電子デバイスの製造方法。
  4. 前記封止部材を前記有機電子素子に貼り合わせる前に、前記封止部材に脱水処理を施す、請求項1〜3のいずれか一項に記載の有機電子デバイスの製造方法。
  5. 前記封止部材と前記有機電子素子とを、加熱した状態で圧力を加えて貼り合わせる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の有機電子デバイスの製造方法。
  6. 支持基板上に形成された有機電子素子を封止する封止部材の製造方法であって、
    封止基材上に、粘接着性を有する粘接着部を形成する粘接着部形成工程と、
    前記粘接着部に、吸湿性硬化物である吸湿部を形成する吸湿部形成工程と、を含
    前記吸湿部形成工程では、前記粘接着部に所定パターンの凹部を形成し、当該凹部に前記吸湿部の前駆体を充填して、当該前駆体を硬化させて前記吸湿部を形成し、
    前記封止部材において、前記有機電子素子に貼り合わされる面に凹凸を設けない、封止部材の製造方法。
JP2015191883A 2015-09-29 2015-09-29 有機電子デバイスの製造方法及び封止部材の製造方法 Active JP6722992B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015191883A JP6722992B2 (ja) 2015-09-29 2015-09-29 有機電子デバイスの製造方法及び封止部材の製造方法
EP16850888.5A EP3358912A4 (en) 2015-09-29 2016-08-04 METHOD FOR MANUFACTURING ORGANIC ELECTRONIC DEVICE AND METHOD FOR MANUFACTURING SEALING ELEMENT
US15/763,559 US10403858B2 (en) 2015-09-29 2016-08-04 Method for manufacturing organic electronic device and method for manufacturing sealing member
CN201680056057.0A CN108029176B (zh) 2015-09-29 2016-08-04 有机电子设备的制造方法及密封构件的制造方法
PCT/JP2016/072939 WO2017056711A1 (ja) 2015-09-29 2016-08-04 有機電子デバイスの製造方法及び封止部材の製造方法
KR1020187011173A KR20180062458A (ko) 2015-09-29 2016-08-04 유기 전자 디바이스의 제조 방법 및 밀봉 부재의 제조 방법

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015191883A JP6722992B2 (ja) 2015-09-29 2015-09-29 有機電子デバイスの製造方法及び封止部材の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017068988A JP2017068988A (ja) 2017-04-06
JP6722992B2 true JP6722992B2 (ja) 2020-07-15

Family

ID=58423152

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015191883A Active JP6722992B2 (ja) 2015-09-29 2015-09-29 有機電子デバイスの製造方法及び封止部材の製造方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US10403858B2 (ja)
EP (1) EP3358912A4 (ja)
JP (1) JP6722992B2 (ja)
KR (1) KR20180062458A (ja)
CN (1) CN108029176B (ja)
WO (1) WO2017056711A1 (ja)

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3591351B2 (ja) 1998-12-28 2004-11-17 双葉電子工業株式会社 有機el素子とその製造方法
JP2001035659A (ja) 1999-07-15 2001-02-09 Nec Corp 有機エレクトロルミネセント素子およびその製造方法
JP4752087B2 (ja) * 2000-03-22 2011-08-17 カシオ計算機株式会社 電界発光素子
JP2004327195A (ja) * 2003-04-24 2004-11-18 Tohoku Pioneer Corp 有機elパネル及びその製造方法
JP2005011648A (ja) * 2003-06-18 2005-01-13 Sanyo Electric Co Ltd エレクトロルミネッセンスパネル、及びエレクトロルミネッセンスパネルの製造方法
JP2008171606A (ja) * 2007-01-10 2008-07-24 Canon Inc 有機el素子の製造方法および製造システム
JP2011222333A (ja) 2010-04-09 2011-11-04 Dainippon Printing Co Ltd 熱伝導性封止部材およびそれにより封止された電子デバイス
WO2013141190A1 (ja) * 2012-03-23 2013-09-26 コニカミノルタ株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子用封止要素、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP5835082B2 (ja) * 2012-04-26 2015-12-24 コニカミノルタ株式会社 シート状接着剤およびこれを用いてなる電子デバイス
JP6107200B2 (ja) * 2013-02-14 2017-04-05 凸版印刷株式会社 シート状封止材、有機エレクトロルミネッセンスパネル、シート状封止材の製造方法及び有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法
JP6331407B2 (ja) * 2014-01-16 2018-05-30 凸版印刷株式会社 発光装置、及び発光装置の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN108029176A (zh) 2018-05-11
US20180323408A1 (en) 2018-11-08
KR20180062458A (ko) 2018-06-08
EP3358912A4 (en) 2019-05-15
WO2017056711A1 (ja) 2017-04-06
US10403858B2 (en) 2019-09-03
CN108029176B (zh) 2019-12-13
EP3358912A1 (en) 2018-08-08
JP2017068988A (ja) 2017-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2017057241A1 (ja) 有機el素子及び有機el素子の製造方法
US20200321562A1 (en) Method for manufacturing organic electronic device
JP6393362B1 (ja) 有機デバイスの製造方法
JP6744130B2 (ja) 有機デバイスの製造方法
WO2018198655A1 (ja) 有機デバイスの製造方法
US10991905B2 (en) Organic electroluminescent element
JP6722992B2 (ja) 有機電子デバイスの製造方法及び封止部材の製造方法
JP6488062B1 (ja) 有機電子デバイスの製造方法
JP6559758B2 (ja) 電子デバイスの製造方法
WO2018131320A1 (ja) 有機デバイスの製造方法
WO2017154575A1 (ja) 有機デバイスの製造方法
WO2017090266A1 (ja) 有機デバイスの製造方法及び有機デバイス用基板
JP6097369B1 (ja) パターンの製造方法
JP6685122B2 (ja) 有機el素子の製造方法及び有機el素子
US20190006634A1 (en) Method for manufacturing organic device, and roll

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180727

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190723

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190920

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200310

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200325

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200526

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200623

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6722992

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350