JP6685122B2 - 有機el素子の製造方法及び有機el素子 - Google Patents

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Description

本発明は、有機EL素子の製造方法及び有機EL素子に関する。
有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)素子の製造方法として、特許文献1に記載されているように貼合法を利用した方法が知られている。具体的には、特許文献1に記載の方法では、第1の基板の対向面上に第1の電極、絶縁膜をパターニングして形成した後、有機層の一部の発光機能層をその上に成膜して、第1の構造体を製造する。第2の基板の対向面上に第2の電極をパターニングして形成した後、その上に有機層の残りの発光機能層を成膜して第2の構造体を製造する。その後、第1の電極上に形成された発光機能層と、第2の電極上に形成された発光機能層とが対向するように、第1及び第2の構造体を重ね、それらを加熱し接合することによって、有機EL素子を製造している。特許文献1の製造方法では、上記第1の構造体が有する第1の基板の縁部に更に封止材を設けることによって、有機EL素子における第1及び第2の基板の間に封止材を介在させ、有機層等を封止している。
特開2004−134279号公報
特許文献1のような貼合法で有機EL素子を製造した場合、第1及び第2の構造体の界面(特許文献1では第1及び第2の電極側それぞれに設けられた発光機能層の表面)での密着性が弱い。そのため、製造された有機EL素子を搬送する際等に生じる応力によって上記界面で剥離が生じ、有機EL素子の素子特性が劣化する場合があった。
したがって、本発明は、貼合法を用いて製造される場合において安定した素子特性を実現できる有機EL素子の製造方法及び有機EL素子を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る有機EL素子の製造方法は、第1の電極と、第2の電極と、上記第1及び第2の電極の間に配置される有機EL部とを備える有機EL素子の製造方法であって、第1の基材の主面上に上記第1の電極が設けられた第1の構造体と、第2の基材の主面上に、少なくとも上記有機EL部を封止するための層状の粘接着部及び上記第2の電極が順に設けられた第2の構造体とを準備する準備工程であって、上記第1及び第2の電極の少なくとも一方の電極上に上記有機EL部を構成する少なくとも一つの有機層が設けられた第1及び第2の構造体を準備する上記準備工程と、上記第1及び第2の電極の少なくとも一方の電極上に設けられた少なくとも一つの上記有機層により上記有機EL部を構成すると共に、上記有機EL部を上記第1及び第2の電極で挟むように、上記第1及び第2の構造体を貼り合わせる貼合工程と、を備える。
上記製造方法では、上記第1及び第2の構造体を準備した後、第1及び第2の電極の少なくとも一方の電極上に設けられた少なくとも一つの有機層により上記有機EL部を構成すると共に、上記有機EL部を上記第1及び第2の電極で挟むように、上記第1及び第2の構造体を貼り合わせる。これにより、第1の電極と、第2の電極と、上記第1及び第2の電極の間に配置されており少なくとも一つの有機層を含む有機EL部とを備える有機EL素子が製造される。第2の構造体が有する第2の基材の主面上には、層状の粘接着部が設けられており、第2の電極は粘接着部上に設けられている。よって、第1及び第2の構造体を貼り合わせると、少なくとも、第1及び第2の電極との間に位置する有機EL部と第2の電極とは、粘接着部に埋設され封止されるので、第1及び第2の構造体の界面も、第1及び第2の構造体の貼り合わせと同時に粘接着部で固定される。そのため、第1及び第2の構造体を貼合することで製造された有機EL素子内に応力が生じても、第1及び第2の構造体の界面において剥離が生じ難いので、上記剥離に起因した素子劣化を防止できる。その結果、安定した素子特性を実現可能である。
上記貼合工程で上記第1及び第2の電極が向き合うように上記第1及び第2の構造体を配置した状態において、上記第2の基材の厚さ方向からみて上記粘接着部の大きさが、上記第2の電極及び上記有機EL部を構成する少なくとも一つの有機層の大きさより大きくなるように、上記第2の構造体に設けられてもよい。これにより、第1及び第2の構造体を貼合することで、確実に、第2の電極及び有機EL部を粘接着部で封止できると共に、第1及び第2の構造体の界面を粘接着部で固定できる。
上記第2の電極は、上記粘接着部に接していてもよい。
上記準備工程は、上記粘接着部に剥離フィルムが貼合された粘接着シートを上記第2の基材上に貼合することによって、上記粘接着シートを上記第2の基材上に設ける工程と、上記剥離フィルムに上記第2の電極のパターンと同じパターンの開口部を形成する工程と、上記開口部を有する上記剥離フィルムをマスクとして上記第2の基材上に上記第2の電極となる導電膜を形成する工程と、上記剥離フィルムを上記粘接着部から剥離して上記第2の電極を形成する工程と、を有してもよい。この場合、上記粘接着シートが有する上記剥離フィルムをマスクとして使用するので、別途マスクを準備する場合より低コスト化を図れる。
上記第2の構造体は、上記粘接着部と上記第2の電極との間に、上記第2の電極を支持する支持基材とを含み、上記第2の基材の厚さ方向からみて、上記支持基材の大きさは、上記粘接着部の大きさより小さくてもよい。これにより、支持基材を設けても、第2の電極及び有機EL部を粘接着部で封止できると共に、第1及び第2の構造体を貼り合わせた時の界面も粘接着部で固定し得る。
上記第2の基材は導電性を有し、上記第2の構造体において、上記第2の電極と上記第2の基材とは、上記第2の電極と上記第2の基材との間に形成されている構造体を貫通して形成されたスルーホール導体部を介して電気的に接続されてもよい。これにより、第2の基材及びスルーホール導体部を介して第2の電極に電力を供給できる。
上記第1の電極は、上記第1の基材の上記主面に接するように設けられており、上記第1の構造体には、上記第1の基材の上記主面上に上記第1の電極から離して配置される引出電極が設けられており、上記有機EL部を構成する少なくとも一つの上記有機層が上記第1の構造体において、上記第1の電極上と共に、上記引出電極と上記第1の電極との間に設けられており、上記第2の構造体において上記第2の電極は、上記貼合工程において、上記第2の電極が上記引出電極に電気的に接続されるように形成されていてもよい。これにより、上記引出電極を介して、第2の電極に電力を供給できる。
本発明の他の側面に係る有機EL素子は、第1の基材と、上記第1の基材の主面に設けられる第1の電極と、上記第1の電極上に設けられており少なくとも一つの有機層を含む有機EL部と、上記有機EL部上に設けられる第2の電極と、上記有機EL部及び上記第2の電極を封止する粘接着部と、上記粘接着部からみて上記第1の基材と反対側に設けられており導電性を有する第2の基材と、を備え、上記第2の基材と上記第2の電極とは、上記粘接着部を貫通しているスルーホール導体部を介して電気的に接続されている。
この有機EL素子は、上記本発明に係る有機EL素子の製造方法で好適に製造できる。そのため、上記有機EL素子は、貼合法を用いて製造される場合において安定した素子特性を実現できる有機EL素子である。粘接着部を貫通しているスルーホール導体部を介して第2の電極と、導電性を有する第2の基材とが電気的に接続されているので、第2の基材を介して粘接着部内に埋設されている第2の電極に電力を供給できる。この場合、粘接着部から第2の電極に電力を供給するための電極を更に引き出す場合より、粘接着部内に水分などが侵入する経路が低減される。そのため、素子特性の安定を更に図ることが可能である。
本発明によれば、貼合法を用いて製造される場合において安定した素子特性を実現できる有機EL素子の製造方法及び有機EL素子を提供できる。
図1は、第1の実施形態に係る有機EL素子の概略構成を示す模式図である。 図2(a)、図2(b)及び図2(c)は、第1の実施形態に係る有機EL素子の製造方法を説明するための図面である。 図3(a)及び図3(b)は、図2(a)に示した第1の構造体を準備する方法を説明するための図面である。 図4(a)、図4(b)、図4(c)及び図4(d)は、図2(b)に示した第2の構造体を準備する方法を説明するための図面である。 図5は、第2の実施形態に係る有機EL素子の概略構成を示す模式図である。 図6(a)、図6(b)及び図6(c)は、第2の実施形態に係る有機EL素子の製造方法を説明するための図面である。 図7(a)及び図7(b)は、図6(a)に示した第1の構造体を準備する方法を説明するための図面である。 図8は、図6(b)に示した第2の構造体を準備する方法を説明するための図面である。 図9(a)、図9(b)、図9(c)及び図9(d)は、第2の構造体の他の準備方法を説明するための図面である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。同一の要素には同一符号を付する。重複する説明は省略する。図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
(第1の実施形態)
図1に示したように、一実施形態に係る有機EL素子の製造方法で製造される有機EL素子10は、第1の基材12と、陽極(第1の電極)14と、有機EL部16と、陰極(第2の電極)18と、粘接着部20と、第2の基材22と、を備えている。有機EL素子10は、第2の基材22上に保護フィルム24を備えてもよい。有機EL素子10は、粘接着部20内に吸湿部26を備えてもよい。有機EL素子10は、第1の基材12側から光を出射する形態、或いは、第2の基材22側から光を出射する形態を取り得る。以下では、断らない限り、保護フィルム24、吸湿部26を備え、第1の基材12側から光を出射する形態について説明する。有機EL素子10において、陽極14、有機EL部16及び陰極18が重なっている部分であって、キャリアの移動に寄与する部分を、発光部28とも称す。
[第1の基材]
第1の基材12は、可視光(波長400nm〜800nmの光)に対して透光性を有する。第1の基材12は、フィルム状の基板であり得る。第1の基材12は可撓性を有してもよい。第1の基材12の厚さは、例えば、30μm以上700μm以下である。
第1の基材12は、例えば、ガラス基板又はプラスチック材料を含むプラスチックフィルムである。プラスチック材料の例は、ポリエーテルスルホン(PES);ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、環状ポリオレフィン等のポリオレフィン樹脂;ポリアミド樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリスチレン樹脂;ポリビニルアルコール樹脂;エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物;ポリアクリロニトリル樹脂;アセタール樹脂;ポリイミド樹脂;エポキシ樹脂である。
これらの樹脂のなかでも、耐熱性が高く、線膨張率が低く、かつ、製造コストが低いことから、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂が好ましく、PET、PENが特に好ましい。これらの樹脂は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
第1の基材12の表面上には、バリア膜が形成されていてもよい。バリア膜は、例えば、ケイ素、酸素及び炭素からなる膜、又は、ケイ素、酸素、炭素及び窒素からなる膜であり得る。具体的には、バリア膜の材料の例は、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素等である。バリア膜の厚さの例は、100nm以上10μm以下である。
第1の基材12には、有機EL素子10を駆動するための駆動回路(例えば、薄膜トランジスタなどを含む回路)が形成されていてもよい。このような駆動回路は、通常、透明材料から構成される。
[陽極]
陽極14は、第1の基材12の主面12a上に設けられている。陽極14には、光透過性を示す電極が用いられる。光透過性を示す電極としては、電気伝導度の高い金属酸化物、金属硫化物及び金属等の薄膜を用いることができ、光透過率の高い薄膜が好適に用いられる。陽極14には、例えば酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、インジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide:略称ITO)、インジウム亜鉛酸化物(Indium Zinc Oxide:略称IZO)、金、白金、銀、及び銅等からなる薄膜が用いられ、これらの中でもITO、IZO、又は酸化スズからなる薄膜が好適に用いられる。陽極14として、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体等の有機物の透明導電膜を用いてもよい。陽極14は、導電体(例えば金属)からなるネットワーク構造を有してもよい。
陽極14の厚さは、光の透過性、電気伝導度等を考慮して決定することができる。陽極14の厚さは、通常、10nm〜10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
陽極14は、陽極本体部141と、引出部142とを有する。陽極本体部141は、陽極14において、有機EL部16が設けられる部分である。引出部142は、陽極14において陽極14に外部接続端子を接続するための接続領域として機能する部分である。引出部142の一部は、粘接着部20から引き出されている。
[有機EL部]
有機EL部16は、陽極14のうち陽極本体部141上に設けられている。有機EL部16は、発光層161を含み、陽極14及び陰極18に印加された電圧に応じて、キャリアの移動及びキャリアの再結合などの有機EL素子10の発光に寄与する機能部である。
発光層161は、通常、主として蛍光及び/又はりん光を発光する有機物、或いは、該有機物とこれを補助するドーパントとから形成される有機層である。ドーパントは、例えば発光効率の向上や、発光波長を変化させるために加えられる。発光層161に含まれる有機物は、低分子化合物でも高分子化合物でもよい。発光層161を構成する発光材料としては、例えば公知の色素系材料、金属錯体系材料、高分子系材料及びドーパント材料を挙げることができる。
発光層161の厚さは、通常、2nm〜200nmである。発光層161は、例えば、上記発光材料を含む塗布液を用いる塗布法により形成される。発光材料を含む塗布液の溶媒としては、発光材料を溶解するものであれば、限定されない。塗布法の例としては、インクジェット印刷法が挙げられるが、他の公知の塗布法が採用されてもよい。
有機EL部16は、発光層161以外の有機層を含む積層体であり得る。有機EL部16の厚さは、その層構成にもよるが、例えば、2nm〜500nmである。第1の実施形態では、有機EL部16は単層構造を有しており、発光層161から構成されている場合について説明する。
[陰極]
陰極18は、有機EL部16上に設けられている。陰極18の材料としては、仕事関数が小さく、発光層161への電子注入が容易で、電気伝導度の高い材料が好ましい。陽極14側から光を取り出す構成の有機EL素子10では、発光層161から放射される光を陰極18で陽極14側に反射するために、陰極18の材料としては可視光反射率の高い材料が好ましい。陰極18には、例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属及び周期表の13族金属などを用いることができる。陰極18としては、導電性金属酸化物及び導電性有機物などからなる透明導電性電極を用いることができる。陰極18の厚さは、電気伝導度、耐久性を考慮して設定される。陰極18の厚さは、通常、10nm〜10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
[粘接着部]
粘接着部20は、第2の基材22と共に、発光部28を封止する封止部材として機能する。粘接着部20は、発光部28を埋設するように第1の基材12上に設けられている。したがって、有機EL部16及び陰極18は、粘接着部20により埋設され、封止されている。粘接着部20の平面視形状(第1の基材12又は第2の基材22の厚さ方向からみた形状)は、第1の基材12より小さい。粘接着部20は、有機EL素子10において、引出部142の一部が粘接着部20の外部に位置するように第1の基材12に設けられている。
粘接着部20は、具体的には、光硬化性又は熱硬化性のアクリレート樹脂、或いは、光硬化性又は熱硬化性のエポキシ樹脂から構成される。その他一般に使用されるインパルスシーラーで融着可能な樹脂フィルム、例えばエチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリブタジエンフィルム等の熱融着性フィルムを使用することもできる。また、熱可塑性樹脂も使用することができる。
粘接着部20に用いられる接着材としては、粘接着部20で覆われる発光部28と粘接着部20との接着性が高いと共にバリア性が高い接着材が好ましい。また、著しい接着材熱収縮、発光部28へのストレスによる発光部28からの剥離、発光部28へ悪影響を及ぼす成分の発生、及びダークスポットの発生・成長、を抑制する効果が高い接着材が好ましい。
[吸湿部]
吸湿部26は、水分を捕獲する乾燥材である。吸湿部26は、粘接着部20において、発光部28を囲うように形成された孔部20a内に設けられている。吸湿部26は、水分の他に、酸素等を捕獲してもよい。吸湿部26の吸湿速度は、温度24℃、湿度55%RHの環境下において、1wt%/h以上であることが好ましい。
吸湿部26は、例えば、吸湿部26の前駆体である液体ゲッター材を硬化させて形成される。この場合、吸湿部26は、液体ゲッター材の硬化物である。液体ゲッター材は、光反応性基を有する架橋性化合物(硬化成分)を含んでいる。液体ゲッター材は、熱反応性基を有する架橋性化合物を含んでいてもよい。この場合、液体ゲッター材は、加熱により硬化させる。
吸湿部26は、液体ゲッター材として、有機金属化合物、金属酸化物、ゼオライト等の多孔質物質、のうちの少なくとも1種類を含んでいることが好ましい。さらに、有機金属化合物と金属酸化物を構成する金属は、アルミニウム、カルシウム、及び、バリウムの少なくとも1種類を含んでいることが好ましい。特に、有機アルミニウム化合物、及び、酸化カルシウムは、水分の補水速度が速いため、さらに好ましい。
吸湿部26は、バインダーを含んでいてもよく、特にアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、スチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、及び、アミド系樹脂のうちの少なくとも1種を含んでいてもよい。吸湿部26は、上記液体ゲッター材の硬化物に限定されず、有機EL素子において通常用いられる吸湿部26であればよい。
[第2の基材]
第2の基材22は、粘接着部20上に設けられている。換言すれば、第2の基材22の一方の主面22a上に粘接着部20が設けられている。第2の基材22を平面視した場合(第2の基材22の厚さ方向からみた場合)の大きさは、粘接着部20の大きさと同じであり得る。
第2の基材22は、有機EL素子10において第1の基材12と反対側に配置されている。第1の実施形態において、第2の基材22は導電性を有する。導電性を有する第2の基材22の例は金属箔であり、この金属箔は、ガスバリア機能、特に水分バリア機能を有する。金属箔としては、バリア性が優れるので、銅箔、アルミニウム箔、ステンレス箔が好ましい。金属箔の厚さは、ピンホール抑制の観点から厚い程好ましいが、フレキシブル性の観点も考慮すると15μm〜50μmが好ましい。
[保護フィルム]
保護フィルム24は、第2の基材22の他方の主面22bに設けられている。保護フィルム24の材料の例としては、PET、PES、PEN、PE及びPPが挙げられる。保護フィルム24を平面視した場合の大きさは、第2の基材22より小さい。そのため、第2の基材22の主面22bの一部は、保護フィルム24から露出する。
有機EL素子10において、陰極18は、粘接着部20に形成されたスルーホール導体部30を介して導電性を有する第2の基材22と電気的に接続されている。スルーホール導体部30は、陰極18と第2の基材22との間に介在している構造体である粘接着部20を貫通するように形成された貫通孔20bに導電材料が充填されることによって形成されている。スルーホール導体部30の材料は、陰極18の材料と同様とし得る。スルーホール導体部30は、平面視した場合における陰極18の形成領域において、少なくとも一箇所に設けられていればよい。
上記構成の有機EL素子10では、粘接着部20から露出した引出部142に外部配線を接続することで陽極本体部141に電力を供給できる共に、保護フィルム24で覆われていない第2の基材22の領域に外部配線を接続することで第2の基材22及びスルーホール導体部30を介して陰極18に電力を供給できる。このように、陽極本体部141及び陰極18に電力を供給することにより、発光層161が発光され得る。
次に、一実施形態に係る有機EL素子10の製造方法について、図1に示した形態、すなわち、保護フィルム24及び吸湿部26を備えた形態の製造方法について説明する。以下においても、有機EL部16は、発光層161のみからなる単層構造を有する。
まず、有機EL素子10を製造する場合、図2(a)に示した第1の構造体2を準備すると共に、図2(b)に示した第2の構造体4を準備する(構造体準備工程)。次に、図2(c)に示したように、第1及び第2の構造体2,4を貼り合わせることによって、図1に示した有機EL素子10を得る(貼合工程)。各工程について具体的に説明する。
[構造体準備工程]
構造体準備工程は、第1の構造体2を準備する工程と、第2の構造体4を準備する工程とを有する。第1及び第2の構造体2,4を準備する工程は、どちらを先に実施してもよいし、或いは、並行して実施してもよい。
<第1の構造体の準備>
第1の構造体2は、図2(a)に示したように、第1の基材12と、第1の基材12の主面12a上に設けられた陽極14と、陽極14上に設けられた有機EL部16と、を有する。第1の構造体2を準備する工程では、第1の基材12の主面12a上に、陽極14と、有機EL部16である発光層161を順に形成することによって、第1の構造体2を製造する。
具体的には、図3(a)の第1の基材12の平面図に示したように、第1の基材12の主面12a上に陽極14を形成する。陽極14のうち、有機EL部16の形成領域が陽極本体部141として機能する部分であり、第1の基材12の端部12bから端部12cに向かう方向において陽極本体部141からみて端部12b側が引出部142として機能する部分である。陽極14の形成方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法及び塗布法等を挙げることができる。前述したように、第1の基材12には、バリア膜が形成されていてもよい。陽極本体部141は導電体からなるネットワーク構造を有するように形成されてもよい。
次に、図3(a)の後工程を説明するための図3(b)に示したように、陽極14における陽極本体部141上に有機EL部16としての発光層161を形成する。発光層161は、例えば、発光層となるべき発光材料を含む塗布液を用いる塗布法により形成される。発光材料を含む塗布液の溶媒は、発光材料を溶解するものであれば、限定されない。塗布法としては、例えば、インクジェット印刷法が挙げられるが、他の公知の塗布法が採用されてもよい。発光層161は、塗布法以外の形成方法(例えば、真空蒸着法)で形成されてもよい。有機EL部16は、図2(c)に示したように、第1及び第2の構造体2,4を貼り合わせるためにそれらを対向配置した状態で、第2の基材22(又は第1の基材12)を平面視した場合、粘接着部20の大きさより小さくなるように形成される。
上記のようにして製造される第1の構造体2では、図2(a)に示したように、有機EL部16である発光層161の表面が、第1の基材12を基準とした場合の第1の構造体2の最表面である。
<第2の構造体の準備>
第2の構造体4は、有機EL素子10において第1の構造体2に含まれる陽極14及び有機EL部16以外の構成要素から構成される。すなわち、第2の構造体4は、図2(b)に示したように、第2の基材22と、第2の基材22の一方の主面22a上に設けられた層状の粘接着部20と陰極18と、粘接着部20に設けられたスルーホール導体部30と、粘接着部20に設けられた吸湿部26と、第2の基材22の他方の主面22b上に設けられた保護フィルム24とを有する。第2の構造体4において、陰極18と第2の基材22とはスルーホール導体部30を介して接続されている。
図4(a)、図4(b)及び図4(c)を利用して第2の構造体4を準備する工程について説明する。図4(a)に示したように、第2の基材22の主面22a上に層状の粘接着部20を設けると共に、他方の主面22b上に保護フィルム24を設ける。
本実施形態では、粘接着部20は、主面22aの全面に設けられている。ただし、第2の基材22を平面視した場合の粘接着部20の大きさは、有機EL素子10において発光部28を埋設可能な大きさであればよい。粘接着部20の厚さは、有機EL素子10を製造した際に発光部28を被覆できる厚さであればよく、例えば、1μm〜100μm、より好ましくは5μm〜60μm、さらに好ましくは10μm〜30μmである。粘接着部20は、印刷法(例えば、ナノインプリント)などで形成されてもよいし、或いは、粘接着部20が剥離フィルム上に形成された粘接着シートを第2の基材22の主面22aに貼合して、剥離フィルムを剥がすことで主面22a上に粘接着部20が形成されてもよい。
保護フィルム24は、例えば、接着剤などを介して主面22b上に設けられ得る。保護フィルム24の大きさは、主面22bより小さい。これにより、主面22bの一部が保護フィルム24から露出する。
次に、図4(b)及び図4(c)に示したように、吸湿部26を収容する孔部20aを形成すると共に、陰極18と第2の基材22との電気的接続のための貫通孔20bを形成する。図4(c)は、図4(b)において粘接着部20が設けられた第2の基材22を粘接着部20側からみた図面である。
孔部20aは、例えば、レーザ光を所定位置に照射して粘接着部20を除去することによって形成され得る。第1の実施形態では、図4(c)に示したように、有機EL素子10を製造した際に吸湿部26が発光部28を取り囲むように、孔部20aを枠状に形成する。第1の実施形態では、孔部20aの深さが粘接着部20の深さと同じである形態、すなわち、孔部20aが貫通孔である形態を例示しているが、孔部20aは粘接着部20を貫通していなくてもよい。孔部20aの形成方法は、レーザ光を利用した方法に限られない。孔部20aは、例えば、フォトリソグラフィー法で形成されてもよい。
貫通孔20bは、図4(c)に示したように、粘接着部20における陰極18が形成されるべき領域内に少なくとも一つ形成されていればよい。貫通孔20bの形成方法は、孔部20aの形成方法と同様である。
孔部20a及び貫通孔20bは、孔部20aを先に形成してもよいし、貫通孔20bを先に形成してもよいし、或いは、孔部20a及び貫通孔20bを一緒に形成してもよい。ここでは、粘接着部20を第2の基材22上に設けた後に、孔部20a及び貫通孔20bを形成する場合を例示したが、例えば、粘接着部20を印刷法で形成する場合には、孔部20a及び貫通孔20bを有するように、粘接着部20を形成すればよい。
その後、図4(d)に示したように、陰極18及びスルーホール導体部30を形成すると共に、吸湿部26を形成することで、第2の構造体4が製造され得る。陰極18及びスルーホール導体部30は、例えば、次のようにして形成され得る。
まず、陰極18などの形成領域以外をマスク部材で覆った状態で、真空蒸着法又はスパッタリング法などより、陰極18となるべき導電材料からなる導電膜を粘接着部20上に形成すると共に、貫通孔20b内に堆積させることによってスルーホール導体部30を形成する。その後、マスク部材を剥がして、陰極18を得る。
陰極18は、粘接着部20の表面の一部に形成される。換言すれば、第2の基材22の厚さ方向からみて陰極18の大きさは、粘接着部20の大きさより小さい。陰極18及びスルーホール導体部30は、例示したようなドライ成膜法に限定されず、例えば塗布法などのウェット成膜法を利用して形成されてもよい。
吸湿部26は、吸湿部26となるべき材料である液体ゲッター材を含む塗布液を孔部20a内に塗布して乾燥させた後、液体ゲッター材を硬化させることによって形成され得る。液体ゲッター材の硬化方法は、液体ゲッター材の硬化特性に応じた方法であればよい。例えば、液体ゲッター材が光反応性基を有する架橋性化合物(硬化成分)を含んでいる場合、液体ゲッター材は、例えば紫外線照射により硬化され得る。液体ゲッター材が、熱反応性基を有する架橋性化合物を含んでいる場合、液体ゲッター材は、加熱により硬化させる。
ここでは、陰極18を形成した後に、吸湿部26を形成する例を説明したが、吸湿部26を先に形成した後に、陰極18を形成してもよい。
上記のように製造された第2の構造体4では、図2(b)及び図4(d)に示したように、陰極18における粘接着部20と反対側の表面が第2の基材22を基準にした場合の第2の構造体4における最表面である。
[貼合工程]
図2(c)に示したように、貼合工程では、陰極18が有機EL部16上に位置すると共に、引出部142の一部が粘接着部20の外側に位置するように、第1の構造体2と第2の構造体4を位置合わせした状態で、第1の構造体2と第2の構造体4を貼り合わせる。
具体的には、第1及び第2の構造体2,4を上記のように位置合わせした状態で、第1及び第2の構造体2,4を、第1の基材12又は第2の基材22の厚さ方向に加圧しながら、第1及び第2の構造体2,4を加熱することで、第1及び第2の構造体2,4を貼り合わせる。これにより、陰極18と有機EL部16とが密着し接合されると共に、粘接着部20が軟化して第1の基材12と粘接着部20が密着し接合されて、第1及び第2の構造体2,4が貼合される。貼合の条件、例えば、印加する圧力、加熱温度及び貼合時間などは、第1及び第2の構造体2,4が貼合される一方、有機EL素子10の構成要素が劣化しない条件であればよい。
上記製造方法では、粘接着部20に接するように陰極18が設けられた第2の構造体4と、有機EL部16を有する第1の構造体2とを準備し、陰極18と有機EL部16とが接するように第1及び第2の構造体2,4を配置して、それらを貼り合わせることで有機EL素子10を製造している。
第1及び第2の構造体2,4を貼合するために対向配置した状態で、第2の基材22の厚さ方向からみて陰極18及び有機EL部16は粘接着部20の内側に配置されている。そのため、第1及び第2の構造体2,4を貼り合わせることで、陰極18及び有機EL部16或いは発光部28は粘接着部20に埋設され封止される。第1及び第2の構造体2,4の貼合において、第1及び第2の構造体2,4の界面は、陰極18及び有機EL部16の表面により構成される。したがって、第1及び第2の構造体2,4の貼合により、陰極18及び有機EL部16が粘接着部20で封止され、第1及び第2の構造体2,4の界面も粘接着部20に埋設され且つ固定される。そのため、例えば有機EL素子10の搬送時などに有機EL素子10に応力が生じても、その応力で第1及び第2の構造体2,4の界面において剥離が生じない。その結果、上記製造方法で製造された有機EL素子10では、上記剥離に起因する素子劣化が生じにくい。よって、上記製造方法では、貼合法で有機EL素子10を製造される場合において安定した素子特性を実現可能である。
前述したように、第1及び第2の構造体2,4の貼合により、第1及び第2の構造体2,4の界面も粘接着部20に埋設されると共に固定されることから、第1及び第2の構造体2,4の貼合時に、陰極18と有機EL部16との位置ズレが生じにくい。そのため、所望の素子特性を得やすい。
上記有機EL素子10の製造方法では、第1及び第2の構造体2,4を製造した後、それらを貼合法で貼り合わせて、有機EL素子10を製造している。そのため、陰極18と陽極14との間の短絡が生じにくい。よって、有機EL素子10の生産性の向上が図れている。
第2の基材22上には、第2の基材22側から順に粘接着部20及び陰極18が設けられている。第1及び第2の構造体2,4の貼合時において、粘接着部20がクッションとして機能し、第1及び第2の構造体2,4に対して印加される圧力が粘接着部20により均一に印加され易い。その結果、第1及び第2の構造体2,4の密着性が向上し、第1及び第2の構造体2,4をより確実に貼合でき、有機EL素子10の生産性が向上すると共に、素子特性が安定する。
図1に示した有機EL素子10は、例示した有機EL素子の製造方法で好適に製造され得る。そのため、上記有機EL素子10は、貼合法を用いて製造されても安定した素子特性を実現できる有機EL素子である。粘接着部20に形成されたスルーホール導体部30を介して陰極18と、導電性を有する第2の基材22とが電気的に接続されているので、第2の基材22を介して粘接着部20内に埋設されている陰極18に電力を供給できる。この場合、粘接着部20から陰極18に電力を供給するための電極を更に引き出す場合より、粘接着部20内に水分などが侵入する経路が低減される。そのため、有機EL素子10の素子特性の安定が更に図られている。
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る有機EL素子及び有機EL素子の製造方法について説明する。図5に示したように、第2の実施形態に係る有機EL素子10Aは、引出電極32と、支持基材34とを更に備える点で主に有機EL素子10と相違する。
有機EL素子10Aが有する第1の基材12、陽極14、有機EL部16、陰極18、粘接着部20及び第2の基材22は、実質的に有機EL素子10の場合と同様であるため重複する説明は省略し、主に上記相違点及び上記相違点に関連した点を中心にして有機EL素子10Aを説明する。有機EL素子10Aは、有機EL素子10と同様に保護フィルム24を備えてもよく、以下では、保護フィルム24を備えた形態について説明する。第2の実施形態においても、断らない限り、有機EL部16は発光層161である。第2の実施形態においても、有機EL素子10Aにおいて、陽極14、有機EL部16及び陰極18が重なっている部分であって、キャリアの移動に寄与する部分を、発光部28とも称す場合がある。
引出電極32は、第1の基材12の主面12a上において陽極14と離して配置されている。引出電極32の厚さ及び材料は、陽極14と同様とし得る。引出電極32は、陰極18と接続されており、陰極18に対する外部接続用電極として機能する。
このように、引出電極32を介して陰極18に外部から電力を供給するため、有機EL素子10Aでは、第2の基材22は導電性を有してもよいし、或いは、導電性を有しなくてもよい。第2の実施形態における第2の基材22の例としては、第1の実施形態で例示した金属箔の他、透明なプラスチックフィルムの表面若しくは裏面又はその両面にバリア機能層を形成したバリアフィルム、或いはフレキシブル性を有する薄膜ガラス、プラスチックフィルム上にバリア性を有する金属を積層させたフィルム等が挙げられる。第2の実施形態においても、第2の基材22は、ガスバリア機能、特に水分バリア機能を有する。
有機EL部16は、陽極14と引出電極32との間の第1の基材12上に張り出すように設けられている。これにより、陽極14と引出電極32との短絡が防止されている。陰極18は、有機EL部16の引出電極側端部を覆うように設けられており、引出電極32に接続されている。これにより、引出電極32を介して陰極18に電力を印加できる。
支持基材34は、陰極18を支持する部材である。支持基材34の材料の例は、PENである。この場合、支持基材34はPENフィルムとし得る。支持基材34の材料の他の例としてPET、PES、PE及びPPを挙げることができる。第1の基材12と第2の基材22との間に支持基材34が介在することになるため、支持基材34の厚さは、薄いほど好ましいが、支持基材34のハンドリング性も考慮に入れると30μm〜100μmが好ましい。
粘接着部20は、有機EL素子10の場合と同様に、発光部28を埋設している。有機EL素子10Aにおいて粘接着部20は、引出部142の一部と共に、引出電極32の一部が粘接着部20の外部に位置するように第1の基材12に設けられている。
次に、一実施形態に係る有機EL素子10の製造方法について、図5に示した形態、すなわち、保護フィルム24を備えた形態の製造方法について説明する。以下においても、有機EL部16は、発光層のみからなる単層構造を有する。
まず、図6(a)に示した第1の構造体2Aを準備すると共に、図6(b)に示した第2の構造体4Aを準備する(構造体準備工程)。次に、図6(c)に示したように、第1及び第2の構造体2A,4Aを貼り合わせることによって、図5に示した有機EL素子10Aを得る(貼合工程)。各工程について具体的に説明する。
[構造体準備工程]
構造体準備工程は、第1の構造体2Aを準備する工程と、第2の構造体4Aを準備する工程とを有する。第1の実施形態の場合と同様に、第1及び第2の構造体2,4を準備する工程は、どちらを先に実施してもよいし、或いは、並行して実施してもよい。
<第1の構造体の準備>
第1の構造体2Aは、図6(a)に示したように、第1の基材12と、第1の基材12の主面12a上に設けられる陽極14及び引出電極32と、陽極14及び主面12aの一部に設けられた有機EL部16とを有する。第1の構造体2Aを準備する工程では、第1の基材12の主面12a上に、陽極14及び引出電極32を形成した後に、有機EL部16である発光層161を形成することによって、第1の構造体2Aを製造する。
具体的には、図7(a)の第1の基材12の平面図に示したように、第1の基材12の主面12a上に陽極14及び引出電極32を離して形成する。陽極14及び引出電極32の形成方法は、第1の実施形態における陽極14の形成方法と同様とし得る。例えば、陽極14となるべき導電材料からなる導電膜を真空蒸着法及びスパッタリング法などにより第1の基材12上に形成した後、その導電膜を、陽極14及び引出電極32の形状にパターニングすることにより形成され得る。或いは、塗布法により、陽極14及び引出電極32のパターンに対応した塗布膜を形成し、塗布膜を乾燥させることで陽極14及び引出電極32を形成してもよい。陽極14において、有機EL部16を配置すべき領域が陽極本体部141であり、陽極本体部141に対して第1の基材12の端部12b側の部分が引出部142である。
次に、図7(b)に示したように、陽極14における陽極本体部141上及び陽極本体部141と引出電極32との間の主面12a上に有機EL部16である発光層161を形成する。発光層161の形成方法は、第1の実施形態と同様とし得る。
<第2の構造体の準備>
第2の構造体4は、有機EL素子10Aにおいて第1の構造体2Aに含まれる陽極14、引出電極32及び有機EL部16以外の構成要素から構成される。すなわち、第2の構造体4Aは、図6(b)に示したように、第2の基材22と、第2の基材22の一方の主面22a上に設けられた粘接着部20と、支持基材34及び陰極18と、第2の基材22の他方の主面22bに設けられた保護フィルム24とを有する。
第2の構造体4Aを製造する場合、第1の実施形態において、図4を参照して説明した場合と同様にして、粘接着部20及び保護フィルム24が設けられた第2の基材22を、図8に示したように準備する。この第2の基材22の準備と並行して、陰極18が一方の主面に形成された支持基材34を、図8に示したように準備する。陰極18は、真空蒸着法及びスパッタリング法などに支持基材34上により形成され得る。準備する支持基材34は、第2の基材22に支持基材34を取り付けた際に、第2の基材22を平面視した場合に、粘接着部20より小さい大きさを有する基材である。
その後、図8に示したように、陰極18付きの支持基材34のうち陰極18と反対側の面を、第2の基材22に設けられた粘接着部20に接合することで、図6(b)に示した第2の構造体4Aが得られる。
[貼合工程]
貼合工程では、図6(c)に示したように、有機EL部16である発光層161上に陰極18が位置し且つ引出電極32上に陰極18の一部が位置すると共に、引出部142及び引出電極32の一部が粘接着部20の外側に位置するように、第1の構造体2Aと第2の構造体4Aを位置合わせした状態で、第1の構造体2Aと第2の構造体4Aを、第1の実施形態の場合と同様に貼り合わせる。この貼合の際の第1及び第2の構造体2A,4Aの加熱及び加圧により、第1の実施形態と同様に、陰極18と有機EL部16とが密着し接合されると共に、粘接着部20が軟化して第1の基材12と粘接着部20が密着し接合されて、第1及び第2の構造体2A,4Aが貼合される。第2の実施形態では、第1及び第2の構造体2A,4Aの貼合時に、引出電極32側に有機EL部16からはみ出した陰極18の部分が軟化して引出電極32に接合される。これにより、有機EL素子10Aが得られる。
第2の実施形態においても、第1及び第2の構造体2A,4Aを貼合するために対向配置した状態で、第2の基材22の厚さ方向からみて支持基材34、陰極18及び有機EL部16は粘接着部20の内側に配置されている。したがって、第2の実施形態の製造方法も、第1の実施形態の場合と同様の作用効果を有する。すなわち、第1及び第2の構造体2A,4Aの貼合により、陰極18及び有機EL部16が粘接着部20で封止されると、第1及び第2の構造体2A,4Aの界面も粘接着部20に埋設され且つ固定される。そのため、例えば有機EL素子10Aの搬送時などに有機EL素子10Aに応力が生じてもその応力で第1及び第2の構造体2A,4Aの界面において剥離が生じない。その結果、上記製造方法で製造された有機EL素子10Aでは、上記剥離に起因した素子劣化が生じにくい。そのため、上記製造方法では、貼合法で有機EL素子10Aを製造しても、安定した素子特性を実現可能である。
第1及び第2の構造体2A,4Aの貼合時に、陰極18と有機EL部16との位置ズレが生じにくい点、陰極18と陽極14との間の短絡が生じにくい点、及び、第1及び第2の構造体2A,4Aの貼合時において、粘接着部20がクッションとして機能する点も第1の実施形態の場合と同様である。
図5に示した有機EL素子10Aは、例示した有機EL素子の製造方法で好適に製造され得る。そのため、上記有機EL素子10Aは、貼合法を用いて製造されても安定した素子特性を実現できる有機EL素子である。
以上、本発明の種々の実施形態について説明した。しかしながら、本発明は上述した種々の実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、有機EL部は、第1の構造体に設けられていたが、有機EL部は、第2の構造体において、陰極上に設けられてもよい。この場合でも、第1及び第2の構造体を貼合する際に、第1及び第2の構造体の界面が粘接着部で埋設され且つ固定される。そのため、製造された有機EL素子内に応力が生じても、第1及び第2の構造体の界面において剥離が生じない。その結果、上記剥離に起因する素子特性の劣化が生じにくく、安定した素子特性を有する有機EL素子が製造され得る。
有機EL部は、前述したように発光層以外の他の有機層を含む積層体でもよい。この場合の層構成の例について説明する。
陽極と発光層との間に設けられる有機層の例としては、正孔注入層及び正孔輸送層が挙げられる。陰極と発光層との間に設けられる層の例としては、電子注入層及び電子輸送層が挙げられる。正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層及び電子注入層のそれぞれの材料は、公知の材料を用いることができる。正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層及び電子注入層の厚さは、有機EL素子の素子性能などに応じて適宜設定され得る。
正孔注入層は、陽極から発光層への正孔注入効率を改善する機能を有する層である。正孔輸送層は、陽極、正孔注入層又は陽極により近い正孔輸送層から発光層への正孔注入を改善する機能を有する層である。正孔注入層及び/又は正孔輸送層が電子の輸送を堰き止める機能を有する場合には、これらの層が電子ブロック層と称される場合もある。
電子注入層は、陰極から発光層への電子注入効率を改善する機能を有する層である。電子輸送層は、陰極、電子注入層又は陰極により近い電子輸送層からの電子注入を改善する機能を有する層である。電子注入層及び/又は電子輸送層が正孔の輸送を堰き止める機能を有する場合には、これらの層が正孔ブロック層と称される場合もある。
上述した各種の有機層を含む有機EL素子の層構成の例を以下に示す。
a)陽極/発光層/陰極
b)陽極/正孔注入層/発光層/陰極
c)陽極/正孔輸送層/発光層/陰極
d)陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極
e)陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/陰極
f)陽極/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極
g)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
h)陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
i)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
j)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/陰極
k)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極
l)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
m)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
n)陽極/発光層/電子注入層/陰極
o)陽極/発光層/電子輸送層/陰極
p)陽極/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
記号「/」は、記号「/」の両側の層同士が接合していることを意味している。
有機EL素子は、単層の発光層を有していても2層以上の発光層を有していてもよい。上記a)〜p)の層構成のうちのいずれか1つにおいて、陽極と陰極との間に配置された積層構造を「構造単位A」とすると、2層の発光層を有する有機EL素子の構成として、例えば、下記q)に示す層構成を挙げることができる。2個ある(構造単位A)の層構成は互いに同じであっても、異なっていてもよい。
q)陽極/(構造単位A)/電荷発生層/(構造単位A)/陰極
ここで電荷発生層とは、電界を印加することにより、正孔と電子とを発生する層である。電荷発生層としては、例えば酸化バナジウム、ITO、酸化モリブデンなどからなる薄膜を挙げることができる。
「(構造単位A)/電荷発生層」を「構造単位B」とすると、3層以上の発光層を有する有機EL素子の構成として、例えば、以下のr)に示す層構成を挙げることができる。
r)陽極/(構造単位B)x/(構造単位A)/陰極
記号「x」は、2以上の整数を表し、「(構造単位B)x」は、(構造単位B)がx段積層された積層体を表す。また複数ある(構造単位B)の層構成は同じでも、異なっていてもよい。電荷発生層を設けずに、複数の発光層を直接的に積層させて有機EL素子を構成してもよい。
有機EL部が複数の有機層を含む積層体である場合、第1の構造体及び第2の構造体それぞれが少なくとも一つの有機層を有し、第1及び第2の構造体を接合することによって、第1の構造体及び第2の構造体にそれぞれ設けられた有機層から有機EL部が構成されてもよい。すなわち、有機EL部となるべき複数の有機層が、第1及び第2の構造体それぞれに割り振られていてもよい。この場合、第1及び第2の構造体の貼合により、有機層と有機層とが密着するので、第1及び第2の構造体がより強固に貼合され得る。
有機EL部となるべき有機層を、第1及び第2の構造体に割り振る際には、例えば、一つの機能を有する有機層を2つに分割して第1及び第2の構造体に割り振り、第1及び第2の構造体が貼合されることで、所望の厚さの機能層を実現してもよい。例えば、例示した電子輸送層を、2つの第1電子輸送層と、第2電子輸送層に分けて、第1及び第2の構造体の最表面に配置し、第1及び第2の構造体を貼合して、一つの電子輸送層を形成してもよい。
第2の実施形態において、陰極を支持するための支持基材は設けなくてもよい。この場合、陰極は、第2の構造体において、粘接着部に接するように形成されていればよい。粘接着部に接するように陰極が設けられた第2の構造体は、例えば、図9(a)〜図9(d)に示したようにして製造され得る。
まず、図9(a)に示したように、主面22bに保護フィルム24が設けられた第2の基材22の主面22aに、剥離フィルム36上に層状の粘接着部20が形成された粘接着シート38を貼り付ける。その後、図9(b)に示したように、剥離フィルム36に陰極18のパターンに対応したパターンを有する開口部36aを形成する。この開口部36aが形成された剥離フィルム36をマスクとして、真空蒸着法又はスパッタリング法などにより、図9(c)に示したように、第2の基材22上に陰極18となるべき導電膜40を形成する。その後、剥離フィルム36を粘接着部20から剥離する。これにより、図9(d)に示したように、陰極18が形成され、第2の構造体4Bが得られる。剥離フィルム36上に粘接着部20が形成された粘接着シート38を第2の基材22に貼り付ける前に、剥離フィルム36に開口部36aを形成していてもよい。
このように、粘接着シート38に通常用いられている剥離フィルム36をマスクとして使用すれば、陰極18を形成するためのマスクを別途準備する必要がない。そのため、有機EL素子を製造するためのコストの低減を図ることができる。
第2の構造体4Aの代わりに第2の構造体4Bと、第1の構造体2Aに貼合することで、支持基材34を備えない有機EL素子が製造され得る。
ここでは、第2の実施形態における第2の構造体4Aの準備工程の変形例として第2の構造体4Bを説明したが、同様に、第2の構造体4Aのように、スルーホール導体部30を利用して陰極18と第2の基材22との電気的な接続を確保した第2の構造体を、粘接着シート38を使用して製造してもよい。この場合、図9(b)に示したように、開口部36aを形成した後に、例えば、レーザなどで粘接着部20に貫通孔20bを形成する。続いて、真空蒸着法又はスパッタリング法などで、陰極18となるべき導電材料で貫通孔20bを埋めながら、図9(c)に示したような導電膜40を形成する。その後、剥離フィルム36を粘接着部20から剥離することで、スルーホール導体部30を介して第2の基材22と電気的に接続された陰極18が得られる。このような方法で製造される第2の構造体が吸湿部26を更に有する場合には、スルーホール導体部30及び陰極18を形成した後に、第1の実施形態で説明したように、孔部20aを形成し、その孔部20aに吸湿部26を形成すればよい。
第1の実施形態における第2の構造体4も、支持基材34を備えてもよい。この場合、陰極18と第2の基材22との間は、粘接着部20と支持基材34とからなる構造体が設けられているので、スルーホール導体部30を、粘接着部20と支持基材34を貫通するように形成して、スルーホール導体部30により陰極18と第2の基材22とを電気的に接続すればよい。
これまでの説明では、第1の構造体2,2Aが有する第1の電極を陽極14として説明し、第2の構造体4,4Aが有する第2の電極を陰極18として説明したが、第1の構造体2,2Aが有する第1の電極が陰極18であり、第2の構造体4,4Aが有する第2の電極が陽極14であってもよい。
2,2A…第1の構造体、4,4A…第2の構造体、10,10A…有機EL素子、12…第1の基材、12a…主面、14…陽極(第1の電極)、16…有機EL部、18…陰極(第2の電極)、20…粘接着部、22…第2の基材、22a…主面、30…スルーホール導体部、32…引出電極、34…支持基材、36…剥離フィルム、36a…開口部、38…粘接着シート、161…発光層(有機層)。

Claims (6)

  1. 第1の電極と、第2の電極と、前記第1及び第2の電極の間に配置される有機EL部とを備える有機EL素子の製造方法であって、
    第1の基材の主面上に前記第1の電極が設けられた第1の構造体と、第2の基材の主面上に、少なくとも前記有機EL部を封止するための層状の粘接着部及び前記第2の電極が順に設けられた第2の構造体とを準備する準備工程であって、前記第1及び第2の電極の少なくとも一方の電極上に前記有機EL部を構成する少なくとも一つの有機層が設けられた前記第1及び第2の構造体を準備する前記準備工程と、
    前記第1及び第2の電極の少なくとも一方の電極上に設けられた少なくとも一つの前記有機層により前記有機EL部を構成すると共に、前記有機EL部を前記第1及び第2の電極で挟むように、前記第1及び第2の構造体を貼り合わせる貼合工程と、
    を備え、
    前記第2の電極は、前記粘接着部に接しており
    前記準備工程は、
    前記粘接着部に剥離フィルムが貼合された粘接着シートを前記第2の基材上に貼合することによって、前記粘接着シートを前記第2の基材上に設ける工程と、
    前記剥離フィルムに前記第2の電極のパターンと同じパターンの開口部を形成する工程と、
    前記開口部を有する前記剥離フィルムをマスクとして前記第2の基材上に前記第2の電極となる導電膜を形成する工程と、
    前記剥離フィルムを前記粘接着部から剥離して前記第2の電極を形成する工程と、
    を有する、
    有機EL素子の製造方法。
  2. 第1の電極と、第2の電極と、前記第1及び第2の電極の間に配置される有機EL部とを備える有機EL素子の製造方法であって、
    第1の基材の主面上に前記第1の電極が設けられた第1の構造体と、第2の基材の主面上に、少なくとも前記有機EL部を封止するための層状の粘接着部及び前記第2の電極が順に設けられた第2の構造体とを準備する準備工程であって、前記第1及び第2の電極の少なくとも一方の電極上に前記有機EL部を構成する少なくとも一つの有機層が設けられた前記第1及び第2の構造体を準備する前記準備工程と、
    前記第1及び第2の電極の少なくとも一方の電極上に設けられた少なくとも一つの前記有機層により前記有機EL部を構成すると共に、前記有機EL部を前記第1及び第2の電極で挟むように、前記第1及び第2の構造体を貼り合わせる貼合工程と、
    を備え、
    前記第2の構造体は、前記粘接着部と前記第2の電極との間に、前記第2の電極を支持する支持基材とを含み、
    前記第2の基材の厚さ方向からみて、前記支持基材の大きさは、前記粘接着部の大きさより小さく、
    前記準備工程は、
    前記第2の電極が一方の主面上に形成された前記支持基材を準備する工程と、
    前記第2の電極が形成された前記支持基材における前記第2の電極と反対側の面を、前記第2の基材に設けられた前記粘接着部に接合する工程と、
    を有する、
    有機EL素子の製造方法。
  3. 前記貼合工程で前記第1及び第2の電極が向き合うように前記第1及び第2の構造体を配置した状態において、前記第2の基材の厚さ方向からみて前記粘接着部の大きさが、前記第2の電極及び前記有機EL部を構成する少なくとも一つの前記有機層の大きさより大きくなるように、前記第2の構造体に設けられている、
    請求項1又は2に記載の有機EL素子の製造方法。
  4. 前記第2の基材は導電性を有し、
    前記第2の構造体において、前記第2の電極と前記第2の基材とは、前記第2の電極と前記第2の基材との間に形成されている構造体を貫通して形成されたスルーホール導体部を介して電気的に接続されている、
    請求項1又は2に記載の有機EL素子の製造方法。
  5. 前記第1の電極は、前記第1の基材の前記主面に接するように設けられており、
    前記第1の構造体には、前記第1の基材の前記主面上に前記第1の電極から離して配置される引出電極が設けられており、
    前記有機EL部を構成する少なくとも一つの前記有機層が前記第1の構造体において、前記第1の電極上と共に、前記引出電極と前記第1の電極との間に設けられており、
    前記第2の構造体において前記第2の電極は、前記貼合工程において、前記第2の電極が前記引出電極に電気的に接続されるように形成されている、
    請求項1又は2に記載の有機EL素子の製造方法。
  6. 前記支持基材の材料は、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンまたはポリプロピレンである、
    請求項2に記載の有機EL素子の製造方法。
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