JP5772644B2 - 蒸気圧力制御方法 - Google Patents

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Description

本発明はボイラに燃料を供給して燃焼させた熱を熱交換器で吸収して発生させた蒸気をタービンへ供給して発電するボイラ・タービン・発電機設備の蒸気圧力制御方法に関するものである。
発電において用いるボイラ設備は、高温高圧の蒸気を使用する設備であり、ボイラ設備を用いた発電では、ボイラに燃料を供給して燃焼させ、その熱を熱交換器で吸収して発生させた蒸気をタービンへ供給し、発電機から出力するボイラ・タービン・発電機設備(以下、「BTG設備」という。)を用いている。
BTG設備では、ボイラチューブの保護、タービン翼の保護、発電機が発電出力上限値を超過しないようにボイラ蒸気系統の制御性を高める必要がある。
図7はボイラ蒸気系統とその制御の概要を表した図である。ボイラ蒸気系統の制御機構は、BTG設備1、発電量指令10と蒸気圧力制御部18からの燃料量補正量22に応じてボイラ2に供給する燃料量を制御する燃料量制御部12と、発電量指令10に応じてガバナ弁3に流入させる蒸気流入量を制御するガバナ制御部14と、ボイラ2の蒸気圧力の設定値と実測値との偏差に基づき燃料量をフィードバックにより補正するボイラ蒸気圧力制御部18とから構成される。
ボイラ蒸気系統では、発電量指令10の変化に応じてガバナ弁を動作させて、蒸気圧力や流量変化を検出し、燃料量や給水量等を制御する方式のボイラ追従制御や、要求負荷指令をボイラ及びタービンに並列に入力し、ガバナ弁の開度、燃料量、給水量等を制御する方式のボイラ・タービン協調制御が設置されている。
例えば、ボイラ2へ供給される燃料量が過剰であると、蒸気の発生量が増大しボイラの蒸気圧力が増加する。このときタービン供給圧力が増加すると発電出力が過剰となるので、ガバナ制御部14はガバナ弁3を閉じ、タービン4へ供給する蒸気量の増加を防止する。これにより、発電機5から出力される電力を一定に保つことができる。また、ボイラ2へ供給される燃料量が不足していると、蒸気の発生量が減少しボイラの蒸気圧力が減少する。このときタービン供給圧力が減少すると発電出力が不足している状態となる。このとき、ガバナ制御部14はガバナ弁3を開き、タービン4へ供給する蒸気量の減少を防止する。これにより、発電機5から出力される電力を一定に保つことができる。
さらに、ガバナ弁3の開閉によってボイラ2からタービン4へ供給される蒸気量が変化すると、ボイラ2内の蒸気圧力(ボイラ蒸気圧力)が変化する。すなわち、ボイラ2へ供給される燃料量が過剰であるときには、ボイラ2で発生した蒸気のうち一部のみがタービン4へ供給されるので、ボイラ蒸気圧力は上昇する。
さて、一定量の発電を行う場合には発電量指令10は固定値であるが、次のような問題がある。
例えば、ボイラ2へ供給される燃料量が不足しているときには、ボイラ2で発生される以上の蒸気量をタービン4へ供給するため、ボイラ蒸気圧力は低下する。ボイラ蒸気圧力制御部18は、このように変化するボイラ蒸気圧力を所定の設定値となるように、例えば蒸気圧力実績値19の蒸気圧力設定値9に対する偏差である蒸気圧力偏差21(△P)に比例ゲインを乗じた値を用いて補正する比例制御、蒸気圧力偏差21(△P)を積分した値に積分ゲインを乗じた値を用いて燃料量を補正する積分制御、ないし、蒸気圧力偏差21(△P)を微分した値に微分ゲインを乗じた値を用いて燃料量を補正する微分制御が用いられている。このような制御方法については、特許文献1ないし2に開示されている。
しかしながら、ボイラに燃料を供給して燃焼させた熱を熱交換器で吸収して発生させた蒸気をタービンへ供給して発電するボイラ・タービン・発電機設備の蒸気圧力制御系は、投入した燃料により水蒸気が発生するまでには数分程度の時間遅れがあり、燃料量が補正により変動すること自体が制御系の振動を誘発するという問題がある。
微分制御を用いる場合にあっては、蒸気圧力偏差(△P)の微小な変化に対しても燃料量を補正することになり 、結果として制御系の振動を誘発することとなる。また、微分制御を用いた場合には、微分制御による補正量の波形は蒸気圧力偏差(△P)に対して90°位相が進んだ波形となるため、蒸気圧力偏差が振動を開始したときに微分制御を行うと、かえって振動を助長することとなる。
一方、制御に用いるゲインを小さくすると、制御の応答が遅くなって制御性が悪くなるという問題を有する。
特開2006−200875号公報 特開2004−190913号公報
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的とするところは、蒸気圧力の制御性を向上させ、かつ、大きなゲインを設定した場合において振動が発生してもその発生を抑制しうる蒸気圧力制御方法を提供することにある。
発明者はボイラに燃料を供給して燃焼させた熱を熱交換器で吸収して発生させた蒸気をタービンへ供給して発電するボイラ・タービン・発電機設備の蒸気圧力制御について鋭意研究開発を行い、蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲を逸脱し、かつ、前記圧力範囲に突入する現象が2回以上発生した場合に、前記蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲を第1回目に逸脱した時刻から第2回目に前記圧力範囲に突入するまでの時間(TP)が予め設定した時間(TV)以下である場合には蒸気圧偏差(△P)が振動を開始したと判断できることを見出すとともに、蒸気圧力偏差(△P)が振動を開始した場合は、蒸気圧力偏差(△P)が零となる付近において微分制御の修正ゲインを零とすることにより振動の助長を抑制できることを見出した。
以上から、本発明の要旨は以下の通りである。
(1)ボイラに燃料を供給して燃焼させた熱を熱交換器で吸収して発生させた蒸気をタービンへ供給して発電するボイラ・タービン・発電機設備のボイラ蒸気圧力実績値を一定値に制御すべくボイラに供給する燃料量を補正するにあたり、ボイラ蒸気圧力設定値とボイラ蒸気圧力実績値の差を蒸気圧力偏差(ΔP)とし、蒸気圧力偏差(△P)の微分値に微分ゲインKdを乗じた値を用いて前記燃料量補正量を算出して補正(以下、「微分制御」という。)する方法であって、
前記蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲を逸脱し、かつ、前記圧力範囲に突入する現象が2回以上発生した場合であって、前記蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲を第1回目に逸脱した時刻(以下、「第1回目の逸脱時刻」という。)から第2回目に前記圧力範囲に突入する時刻(以下、「第2回目の突入時刻」という。)までの時間(以下、「疑似振動周期」という。)(TP)が予め設定した時間(TV)以下であったときの当該第2回目の突入時刻(以下、「開始時刻」という。)に、前記微分制御による補正量に対して、前記蒸気圧力偏差(△P)の区分に応じて前記燃料量補正量を修正ゲインにより修正するステップを有し、
前記蒸気圧力偏差(△P)が零となる値を含む区分においては、前記修正ゲインを零とすることを特徴とする蒸気圧力制御方法。
本発明の装置並びに方法によれば、蒸気圧力の制御性を向上させ、大きなゲイン設定においても発生した振動を抑制することができるという顕著な効果を奏する。
蒸気圧力偏差制御系のブロック図 制御部のブロック図 微分制御部のブロック図 微分制御部のブロック図 振動開始の判断 本発明のグラフであり、(a)微分制御のみを実施した場合 本発明のグラフであり、(b)比例・積分制御とともに微分制御を実施した場合 比較例のグラフであり、(a)微分制御のみを実施した場合 比較例のグラフであり、(b)比例・積分制御とともに微分制御を実施した場合 ボイラ・タービン・発電機設備並び制御設備の概念図
本発明を実施するための形態は、ボイラに燃料を供給して燃焼させた熱を熱交換器で吸収して発生させた蒸気をタービンへ供給して発電するボイラ・タービン・発電機設備のボイラ蒸気圧力実績値を一定値に制御すべくボイラに供給する燃料量を補正する方法である。
ボイラ蒸気圧力制御においては、蒸気圧力実績値の蒸気圧力設定値に対する偏差である蒸気圧力偏差(△P)を指標とし、比例制御、積分制御、微分制御またはこれらを組み合わせた制御が行われる。
何らかの理由でボイラの蒸気圧力偏差(△P)が振動を開始した場合を考える。振動の途中、蒸気圧力偏差(△P)がゼロとなる付近では、通常は蒸気圧力偏差(△P)の微分値はその絶対値が最大となる。そのため、蒸気圧力偏差(△P)がゼロである近傍では、実際には燃料量の補正が必要ないにもかかわらず、微分制御量が大きな値(絶対値)となって燃料量の補正を行うことになり、蒸気圧力偏差(△P)振動収束の障害となっていることがわかった。そのため、蒸気圧力偏差(△P)に対して一定値となる微分ゲインを用いるとかえって振動を助長することとなる。このことは言い換えれば、蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した値以下の場合において微分制御量を小さくすることとすれば、振動の助長を防止できることを意味する。
そこで本発明は、蒸気圧力偏差(△P)の微分値に微分ゲインKdを乗じた値を用いて前記燃料量補正量を算出して補正を行う微分制御において、前記蒸気圧力偏差(△P)が零となる値近傍においてはその補正量が零となるように修正ゲインを乗ずることにより、ボイラ蒸気圧力の振動を有効に抑制できることを見出した。
微分制御のゲインに上記修正ゲインを乗ずる開始時刻は、蒸気圧力偏差が振動を開始した以降である。そして蒸気圧力偏差(△P)が振動を開始したことは、図4に示すように、前記蒸気圧力偏差21(△P)が31で予め設定した圧力範囲37を逸脱し(1回目の逸脱)、その後32で圧力範囲37に突入し(1回目の突入)、また33で圧力範囲37を逸脱し(2回目の逸脱)、さらに34で圧力範囲37に突入(2回目の突入)した場合であって、第1回目の逸脱時刻31から第2回目の突入時刻34までの時間(TP)が予め設定した時間(TV)以下である場合に認定する。蒸気圧力偏差の振動の開始時刻については、当該第2回目の突入時刻34とする。
(制御系の構成)
図1には、本発明の制御系の基本的構成が示されている。ボイラ2により生成される蒸気の蒸気圧力実測値(P)19が引出点28から引き出され、加算点29において蒸気圧力設定値(PN)9から減算することにより蒸気圧力偏差(△P)が算出されている。
すなわち、△P=PN−Pである。
蒸気圧力制御部18では、蒸気圧力偏差(△P)21を入力として燃料量補正量(△F)が算出される。燃料量制御部12では、燃料量補正量(△F)を入力として燃料量(F)23が算出される。ボイラ2には算出された燃料量23が与えられ、これに応じて新たな蒸気が発生し、さらに、当該蒸気は温度制御部16で温度制御がなされる。温度制御がなされた蒸気は、タービン4、発電機5に与えられて発電が実行される。
(蒸気圧力制御部)
図2には蒸気圧力制御の構成が記載されている。蒸気圧力制御部は、振動開始判断部、微分制御部、積分制御部並びに比例制御部から構成されている。振動開始判断部は、蒸気圧力偏差(△P)が振動しているか否かを常時監視して、振動を開始したと判断したときは、微分制御部、さらに必要に応じて積分制御部、比例制御部にその旨の通知をおこなう。積分制御部は、蒸気圧力偏差(△P)を引出点28から引き出して入力として、積分制御補正量58を算出している。比例制御分は、蒸気圧力偏差(△P)を引出点28から引き出して入力として、比例制御補正量68を算出している。積分制御補正量58と比例制御補正量68は加算点29で加えられて燃料量補正量22となる。
(振動開始判断部)
図2の80が振動開始判断部である。また、図4は蒸気圧力偏差(△P)が振動を開始した旨の判断の概要について記載されている。
図4おいて、縦軸は蒸気圧力偏差(△P)であり、横軸は時刻(t)であり、35は蒸気圧力偏差(△P)上限値を示す線であり、36は蒸気圧力偏差(△P)の下限値を示す線であり、37は蒸気圧力偏差(△P)の予め設定した圧力範囲である。
30は蒸気圧力偏差(△P)の時々刻々の挙動を表わすグラフであり、蒸気圧力偏差(△P)上限値を表わす線35とは31、32において交差しており、蒸気圧力偏差(△P)下限値を表わす線36とは33、34において交差している。
図4において、31に対応する時刻は蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲37を第1回目に逸脱した時刻であり、32に対応する時刻は蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲37に第1回目に突入した時刻であり、33に対応する時刻は蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲37を第2回目に逸脱した時刻であり、34に対応する時刻は蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲37に第2回目に突入した時刻である。
したがって、31に対応する時刻と34に対応する時刻との時間は前記蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲を第1回目に逸脱した時刻から第2回目に前記圧力範囲に突入するまでの時間(TP)である。
発明者らは鋭意研究開発の結果、第1回目に逸脱した時刻から第2回目に前記圧力範囲に突入するまでの時間(TP)が予め設定した時間(TV)以下である場合には、蒸気圧力偏差(△P)が振動を開始したと判断し、当該判断を下した時刻である34に対応する時刻以降直ちに振動抑制のための手段を講じることで、当該振動を有効に抑制できることを見出した。
予め設定した時間(TV)とは、通常発生する振動周期であり、5〜20分、望ましくは8分〜18分、さらに望ましくは10〜16分程度の時間である。
(微分制御部)
微分制御部は図3(a)に示されたように、微分器71、微分ゲインKd77、修正ゲインKdg1から構成されている。蒸気圧力偏差(△P)21は、微分器71により微分され、これに微分ゲインKdが乗じられる。振動開始が認識された場合にはさらに修正ゲインKdg1が乗じられて微分制御補正量78が算出される。
修正ゲインKdg1は、図3(b)のように蒸気圧力偏差(△P)の範囲区分毎に独立した修正ゲインが設定できるようになっている。特に、蒸気圧力偏差(△P)が零となる値を範囲とする区分に対しては、修正ゲインは零と設定されている。これは、蒸気圧力偏差(△P)が零近傍にあるときには、微分制御を積極的に行うと、蒸気圧力偏差(△P)の振動を助長することになるという経験則に基づいている。
以下、本発明例と比較例について説明する。図7に示すようなボイラ・タービン・発電機設備において、図1に示す制御系の基本的構成を用い、ボイラの蒸気圧力実績値を一定値に制御すべくボイラに供給する燃料量を補正する方法を実施した。
(本発明例)
本発明の方法を用いて蒸気圧力偏差(△P)を制御して蒸気圧力偏差(△P)、微分制御による燃料補正量、全燃料補正量をグラフにしたものを図5に示した。
<微分制御のみの場合>
微分制御のみを実施した場合について図5(a)に示した。
蒸気圧力偏差(△P)が予め設定された範囲を逸脱し(1回目の逸脱)、2回目の突入により振動開始を認識する。振動開始の認識前は、微分制御ゲインとしてKdのみを用いている。振動開始を認識すると、微分制御ゲインとしてKdにさらに修正ゲインKdg1が乗じられる。また、微分制御Kdの修正ゲインKdg1は、蒸気圧力偏差(△P)毎に区分されており、蒸気圧力偏差(△P)が零となる値を含む区分においては零となるように設定されている。したがって、微分制御は振動開始時期では、蒸気圧力偏差(△P)の振動を抑制すべく燃料補正量を算出し、蒸気圧力偏差(△P)が予め設定された範囲内に収まるようになると燃料補正量を零として蒸気圧力偏差(△P)の振動の助長を抑制している。
この結果、蒸気圧力偏差(△P)は時間の経過と共に収束していることがわかる。
<比例・積分制御と共に微分制御を実施した場合>
比例・積分制御と共に、微分制御を実施した場合について図5(b)に示した。
比例・積分制御と共に微分制御を実施するが、蒸気圧力偏差(△P)が予め設定された範囲を逸脱し(1回目の逸脱)、2回目の突入により振動開始を認識する。振動開始の認識前は、微分制御ゲインとしてKdのみを用いている。振動開始を認識すると、微分制御ゲインとしてKdにさらに修正ゲインKdg1が乗じられる。また、微分制御Kdの修正ゲインKdg1は、蒸気圧力偏差(△P)毎に区分されており、蒸気圧力偏差(△P)が零となる値を含む区分においては零となるように設定されている。したがって、微分制御は振動開始時期では、蒸気圧力偏差(△P)の振動を抑制すべく燃料補正量を算出し、蒸気圧力偏差(△P)が予め設定された範囲内に収まるようになると燃料補正量を零として蒸気圧力偏差(△P)の振動の助長を抑制している。
この結果、蒸気圧力偏差(△P)は時間の経過と共に収束していることがわかる。
(比較例)
本発明の方法を用いていない比較例を図6に示す。
<微分制御のみの場合>
微分制御のみを実施した場合について図6(a)に示した。
比較例においては、蒸気圧力偏差(△P)の振動開始認識を行わず、従って本発明例において振動開始と認識すべき時期以前も以降も、従来どおりに微分制御ゲインとしてKdのみを用いている。本発明のような修正ゲインはない。
したがって、微分制御により蒸気圧力偏差(△P)の振動が助長されて振動が拡大している。
<比例・積分制御と共に微分制御を実施した場合>
比例・積分制御と共に、微分制御を実施した場合について図6(b)に示した。
比較例においては、蒸気圧力偏差(△P)の振動開始認識を行わず、従って本発明例において振動開始と認識すべき時期以前も以降も、従来どおりに微分制御ゲインとしてKdのみを用いている。本発明のような修正ゲインはない。
したがって、微分制御により蒸気圧力偏差(△P)の振動が助長されて振動が拡大している。
1:ボイラ・タービン・発電機設備
2:ボイラ
3:ガバナ弁
4:タービン
5:発電機
6:復水器
9:蒸気圧設定値
10:発電量指令
12:燃料量制御部
14:ガバナ制御部
16:蒸気温度制御部
18:蒸気圧力制御部
19:蒸気圧力実績値
21:蒸気圧力偏差
22:燃料量補正量
23:燃料量
28:引出点
29:加算点
50:積分制御部
60:比例制御部
70:微分制御部
71:微分器
72:微分制御修正ゲイン
77:微分制御ゲイン
78:微分制御補正量

Claims (1)

  1. ボイラに燃料を供給して燃焼させた熱を熱交換器で吸収して発生させた蒸気をタービンへ供給して発電するボイラ・タービン・発電機設備の蒸気圧力実績値を一定値に制御すべくボイラに供給する燃料量を補正するにあたり、ボイラ蒸気圧力設定値とボイラ蒸気圧力実績値の差を蒸気圧力偏差(ΔP)とし、蒸気圧力偏差(△P)の微分値に微分ゲインKdを乗じた値を用いて前記燃料量補正量を算出して補正(以下、「微分制御」という。)する方法であって、
    前記蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲を逸脱し、かつ、前記圧力範囲に突入する現象が2回以上発生した場合であって、前記蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲を第1回目に逸脱した時刻(以下、「第1回目の逸脱時刻」という。)から第2回目に前記圧力範囲に突入する時刻(以下、「第2回目の突入時刻」という。)までの時間(以下、「疑似振動周期」という。)(TP)が予め設定した時間(TV)以下であったときの当該第2回目の突入時刻(以下、「開始時刻」という。)に、前記微分制御による補正量に対して、前記蒸気圧力偏差(△P)の区分に応じて前記燃料量補正量を修正ゲインにより修正するステップを有し、
    前記蒸気圧力偏差(△P)が零となる値を含む区分においては、前記修正ゲインを零とすることを特徴とする蒸気圧力制御方法。
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