JP5736330B2 - 蒸気圧力制御方法 - Google Patents

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Description

本発明はボイラに燃料を供給して燃焼させた熱を熱交換器で吸収して発生させた蒸気をタービンへ供給して発電するボイラ・タービン・発電機設備の蒸気圧力制御方法に関するものである。
発電において用いるボイラ設備は、高温高圧の蒸気を使用する設備であり、ボイラ設備を用いた発電では、ボイラに燃料を供給して燃焼させ、その熱を熱交換器で吸収して発生させた蒸気をタービンへ供給し、発電機から出力するボイラ・タービン・発電機設備(以下、「BTG設備」という。)を用いている。
BTG設備では、ボイラチューブの保護、タービン翼の保護、発電機が発電出力上限値を超過しないようにボイラ蒸気系統の制御性を高める必要がある。
図12はボイラ蒸気系統とその制御の概要を表した図である。ボイラ蒸気系統の制御機構は、BTG設備1、発電量指令10と蒸気圧力制御部18からの燃料量補正量22に応じてボイラ2に供給する燃料量を制御する燃料量制御部12と、発電量指令10に応じてガバナ弁3に流入させる蒸気流入量を制御するガバナ制御部14と、ボイラ2の蒸気圧力の設定値と実測値との偏差に基づき燃料量をフィードバックにより補正するボイラ蒸気圧力制御部18とから構成される。
ボイラ蒸気系統では、発電量指令10の変化に応じてガバナ弁を動作させて、蒸気圧力や流量変化を検出し、燃料量や給水量等を制御する方式のボイラ追従制御や、発電量指令10をボイラ及びタービンに並列に入力し、ガバナ弁の開度、燃料量、給水量等を制御する方式のボイラ・タービン協調制御が設置されている。
例えば、ボイラ2へ供給される燃料量が過剰であると、蒸気の発生量が増大しボイラの蒸気圧力が増加する。このときタービン供給圧力が増加すると発電出力が過剰となるので、ガバナ制御部14はガバナ弁3を閉じ、タービン4へ供給する蒸気量の増加を防止する。これにより、発電機5から出力される電力一定に保つことができる。また、ボイラ2へ供給される燃料量が不足していると、蒸気の発生量が減少しボイラの蒸気圧力が減少する。このときタービン供給圧力が減少すると発電出力が不足している状態となる。このとき、ガバナ制御部14はガバナ弁3を開き、タービン4へ供給する蒸気量の減少を防止する。これにより、発電機5から出力される電力を一定に保つことができる。
さらに、ガバナ弁3の開閉によってボイラ2からタービン4へ供給される蒸気量が変化すると、ボイラ2内の蒸気圧力(ボイラ蒸気圧力)が変化する。すなわち、ボイラ2へ供給される燃料量が過剰であるときには、ボイラ2で発生した蒸気のうち一部のみがタービン4へ供給されるので、ボイラ蒸気圧力は上昇する。
さて、一定量の発電を行う場合には発電量指令10は固定値であるが、次のような問題がある。
例えば、ボイラ2へ供給される燃料量が不足しているときには、ボイラ2で発生される以上の蒸気量をタービン4へ供給するため、ボイラ蒸気圧力は低下する。ボイラ蒸気圧力制御部18は、このように変化するボイラ蒸気圧力を所定の設定値となるように、例えば蒸気圧力実績値19の蒸気圧力設定値9に対する偏差である蒸気圧力偏差21(△P)に比例ゲインを乗じた値を用いて補正する比例制御、蒸気圧力偏差21(△P)を積分した値に積分ゲインを乗じた値を用いて燃料量を補正する積分制御、ないし、蒸気圧力偏差21(△P)を微分した値に微分ゲインを乗じた値を用いて燃料量を補正する微分制御が用いられている。このような制御方法については、特許文献1ないし2に開示されている。
しかしながら、ボイラに燃料を供給して燃焼させた熱を熱交換器で吸収して発生させた蒸気をタービンへ供給して発電するボイラ・タービン・発電機設備の蒸気圧力制御系は、投入した燃料により水蒸気が発生するまでには数分程度の時間遅れがあり、燃料量が補正により変動すること自体が制御系の振動を誘発するという問題がある。
そのため、積分制御を用いる場合にはいわゆる積分ゲインを大きくとると制御性能が向上するが、何らかの事情で蒸気圧力偏差(△P)が振動を開始すると、蒸気圧力偏差(△P)の積分は蒸気圧力偏差(△P)より90°位相が遅れて振動する。したがって、蒸気圧力偏差(△P)より90°位相が遅れた信号を用いて燃料量を補正すると、燃料量も蒸気圧力偏差(△P)より90°位相が遅れた信号となり、当該振動を防止するどころか、助長することとなる。
さらに、比例制御を用いる場合にはいわゆる比例ゲインを大きくとると制御性能が向上するが、何らかの事情で蒸気圧力偏差(△P)が振動を開始すると、蒸気圧力偏差(△P)信号を用いて燃料量を補正すると、燃料量も蒸気圧力偏差(△P)と同位相で振動することから、当該振動を防止するどころか、助長することとなる。
一方、制御に用いるゲインを小さくすると、制御の応答が遅くなって制御性が悪くなるという問題を有する。
特開2006−200875号公報 特開2004−190913号公報
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的とするところは、蒸気圧力の制御性を向上させ、かつ、大きなゲインを設定した場合において振動が発生してもその発生を抑制しうる蒸気圧力制御方法を提供することにある。
発明者はボイラに燃料を供給して燃焼させた熱を熱交換器で吸収して発生させた蒸気をタービンへ供給して発電するボイラ・タービン・発電機設備の蒸気圧力制御について鋭意研究開発を行い、蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲を逸脱し、かつ、前記圧力範囲に突入する現象が2回以上発生した場合に、前記蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲を第1回目に逸脱した時刻から第2回目に前記圧力範囲に突入するまでの時間(TP)が予め設定した時間(TV)以下である場合には蒸気圧偏差(△P)が振動を開始したと判断できることを見出すとともに、蒸気圧力偏差(△P)が振動を開始した場合には、蒸気圧力偏差(△P)の積分値に代わって蒸気圧力偏差(△P)の積分値のうち直近の特定の2つの積分値の平均値を使用することで振動の助長を抑制できることを見出した。
さらに、蒸気圧力偏差(△P)をその大きさに応じて複数の区分を設けて、区分ごとに比例ゲインを異なる値に設定し、かつ、蒸気圧力偏差(△P)が零を含む区分では、比例ゲインを零とすることで振動を抑制できることを見出した。
以上から、本発明の要旨は以下の通りである。
(1)ボイラに燃料を供給して燃焼させた熱を熱交換器で吸収して発生させた蒸気をタービンへ供給して発電するボイラ・タービン・発電機設備のボイラ蒸気圧力実績値を一定値に制御すべくボイラに供給する燃料量を補正するにあたり、蒸気圧力実績値の蒸気圧力設定値との偏差である蒸気圧力偏差(△P)の積分値を用いて前記燃料量補正量を算出して補正する方法において、
蒸気圧力偏差(△P)の積分値に積分ゲインKiを乗じた値を用いて前記燃料量補正量を算出して補正(以下、「積分制御」という。)している場合に、
前記蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲を逸脱し、かつ、前記圧力範囲に突入する現象が2回以上発生した場合であって、前記蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲を第1回目に逸脱した時刻(以下、「第1回目の逸脱時刻」という。)から第2回目に前記圧力範囲に突入する時刻(以下、「第2回目の突入時刻」という。)までの時間(以下、「疑似振動周期」という。)(TP)が予め設定した時間(TV)以下であったときの当該第2回目の突入時刻(以下、「切替時刻」という。)に、
前記蒸気圧偏差(△P)の積分値に積分ゲインKiを乗じた値を用いて燃料量補正量を算出する方法から、
前記蒸気圧偏差(△P)が零となった時刻の前記蒸気圧偏差(△P)の積分値のうち直近の2つの値の平均値に積分ゲインKiを乗じた値を用いて燃料量補正量を算出する方法に変更するステップを有することを特徴とする蒸気圧力制御方法。
(2)ボイラに燃料を供給して燃焼させた熱を熱交換器で吸収して発生させた蒸気をタービンへ供給して発電するボイラ・タービン・発電機設備のボイラ蒸気圧力実績値を一定値に制御すべくボイラに供給する燃料量を補正するにあたり、蒸気圧力実績値の蒸気圧力設定値との偏差である蒸気圧力偏差(△P)の積分値を用いて前記燃料量補正量を算出して補正する方法において、
蒸気圧力偏差(△P)の積分値に積分ゲインKiを乗じた値を用いて前記燃料量補正量を算出して補正(以下、「積分制御」という。)している場合に、
前記蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲を逸脱し、かつ、前記圧力範囲に突入する現象が2回以上発生した場合であって、前記蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲を第1回目に逸脱した時刻(以下、「第1回目の逸脱時刻」という。)から第2回目に前記圧力範囲に突入する時刻(以下、「第2回目の突入時刻」という。)までの時間(以下、「疑似振動周期」という。)(TP)が予め設定した時間(TV)以下であったときの当該第2回目の突入時刻(以下、「切替時刻」という。)に、
前記蒸気圧偏差(△P)の積分値に積分ゲインKiを乗じた値を用いて燃料量補正量を算出する方法から、
前記予め設定した圧力範囲を逸脱した時刻(以下、「逸脱時刻」という。)の前記蒸気圧偏差(△P)の積分値のうち直近の2つの値の平均値に積分ゲインKiを乗じた値を用いて燃料量補正量を算出する方法に変更するステップを有することを特徴とする蒸気圧力制御方法。
(3)ボイラに燃料を供給して燃焼させた熱を熱交換器で吸収して発生させた蒸気をタービンへ供給して発電するボイラ・タービン・発電機設備のボイラ蒸気圧力実績値を一定値に制御すべくボイラに供給する燃料量を補正するにあたり、蒸気圧力実績値の蒸気圧力設定値との偏差である蒸気圧力偏差(△P)の積分値を用いて前記燃料量補正量を算出して補正する方法において、
蒸気圧力偏差(△P)の積分値に積分ゲインKiを乗じた値を用いて前記燃料量補正量を算出して補正(以下、「積分制御」という。)している場合に、
前記蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲を逸脱し、かつ、前記圧力範囲に突入する現象が2回以上発生した場合であって、前記蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲を第1回目に逸脱した時刻(以下、「第1回目の逸脱時刻」という。)から第2回目に前記圧力範囲に突入する時刻(以下、「第2回目の突入時刻」という。)までの時間(以下、「疑似振動周期」という。)(TP)が予め設定した時間(TV)以下であったときの当該第2回目の突入時刻(以下、「切替時刻」という。)に、
前記蒸気圧偏差(△P)の積分値に積分ゲインKiを乗じた値を用いて燃料量補正量を算出する方法から、
前記予め設定した圧力範囲に突入した時刻(以下、「突入時刻」という。)の前記蒸気圧偏差(△P)の積分値うち直近の2つの値の平均値に積分ゲインKiを乗じた値を用いて燃料量補正量を算出する方法に変更するステップを有することを特徴とする蒸気圧力制御方法。
(4)ボイラに燃料を供給して燃焼させた熱を熱交換器で吸収して発生させた蒸気をタービンへ供給して発電するボイラ・タービン・発電機設備のボイラ蒸気圧力実績値を一定値に制御すべくボイラに供給する燃料量を補正するにあたり、蒸気圧力実績値の蒸気圧力設定値との偏差である蒸気圧力偏差(△P)の積分値を用いて前記燃料量補正量を算出して補正する方法において、
蒸気圧力偏差(△P)の積分値に積分ゲインKiを乗じた値を用いて前記燃料量補正量を算出して補正(以下、「積分制御」という。)している場合に、
前記蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲を逸脱し、かつ、前記圧力範囲に突入する現象が2回以上発生した場合であって、前記蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲を第1回目に逸脱した時刻(以下、「第1回目の逸脱時刻」という。)から第2回目に前記圧力範囲に突入する時刻(以下、「第2回目の突入時刻」という。)までの時間(以下、「疑似振動周期」という。)(TP)が予め設定した時間(TV)以下であったときの当該第2回目の突入時刻(以下、「切替時刻」という。)に、
前記蒸気圧偏差(△P)の積分値に積分ゲインKiを乗じた値を用いて燃料量補正量を算出する方法から、
直近の突入時刻と当該突入時刻の直前の逸脱時刻に対応する前記蒸気圧偏差(△P)の積分値の平均値に積分ゲインKiを乗じた値を用いて燃料量補正量を算出する方法に変更するステップを有することを特徴とする蒸気圧力制御方法。
(5)蒸気圧力実績値の蒸気圧力設定値との偏差である蒸気圧力偏差(△P)を用いて前記燃料量補正量を算出して補正する方法を有する特徴とする(1)ないし(4)のいずれか1つに記載の蒸気圧力制御方法。
(6)前記蒸気圧力実績値の蒸気圧力設定値との偏差である蒸気圧力偏差(△P)を用いて前記燃料量補正量を算出して補正する方法においては、
蒸気圧力偏差(△P)の区分に応じて前記燃料量補正量を修正する第1修正ステップを有し、
前記第1修正ステップにおいては、前期蒸気圧力偏差(△P)が零となる値を含む区分においては、前記燃料量補正量を零とすることを特徴とする(5)に記載の蒸気圧力制御方法。
本発明の装置並びに方法によれば、蒸気圧力の制御性を向上させ、大きなゲイン設定においても発生した振動を抑制することができるという顕著な効果を奏する。
蒸気圧力偏差制御系のブロック図 制御部のブロック図 積分制御部のブロック図 比例制御部の説明図(a)比例制御部のブロック図 比例制御部の説明図(b)Kpg1のテーブル 振動開始の判断 本発明の説明図(a)第1の実施形態の発明を説明する図 本発明の説明図(b)第2の実施形態の発明を説明する図 本発明の説明図(c)第3の実施形態の発明を説明する図 本発明の説明図(d)第4の実施形態の発明を説明する図 第1の実施形態の発明を説明する図(a)積分制御のみ 第1の実施形態の発明を説明する図(b)比例制御と積分制御を併用 第1の実施形態の発明を説明する図(c)修正ゲイン付き比例制御と積分性制御を併用 第2の実施形態の発明を説明する図(a)積分制御のみ 第2の実施形態の発明を説明する図(b)比例制御と積分制御を併用 第2の実施形態の発明を説明する図(c)修正ゲイン付き比例制御と積分性制御を併用 第3の実施形態の発明を説明する図(a)積分制御のみ 第3の実施形態の発明を説明する図(b)比例制御と積分制御を併用 第3の実施形態の発明を説明する図(c)修正ゲイン付き比例制御と積分性制御を併用 第4の実施形態の発明を説明する図(a)積分制御のみ 第4の実施形態の発明を説明する図(b)比例制御と積分制御を併用 第4の実施形態の発明を説明する図(c)修正ゲイン付き比例制御と積分性制御を併用 比較例を実施した場合のグラフ 比較例を実施した場合のグラフ ボイラ・タービン・発電機設備並び制御設備の概念図
本発明は、図12に示すようなボイラに燃料を供給して燃焼させた熱を熱交換器で吸収して発生させた蒸気をタービンへ供給して発電するボイラ・タービン・発電機設備において、ボイラの蒸気圧力実績値を一定値に制御すべくボイラに供給する燃料量を補正する方法である。
具体的には、蒸気圧力実績値19の蒸気圧力設定値5との偏差である蒸気圧力偏差21(△P)の積分値を用いて前記燃料量を算出して補正する方法において、蒸気圧力偏差(△P)が振動を開始した場合には、前記蒸気圧偏差(△P)の積分値に積分ゲインKiを乗じた値を用いて燃料量補正量を算出する方法から、前記蒸気圧偏差(△P)の積分値のうち直近の特定の2つの積分値の平均値に積分ゲインKiを乗じた値を用いて燃料量補正量を算出する方法に変更するステップを有することを特徴とする蒸気圧力制御方法である。
(制御系の構成)
図1には、本発明の制御系の基本的構成が示されている。
ボイラ2により生成される蒸気の蒸気圧力実測値(P)19が引出点28から引き出され、加算点29において蒸気圧力設定値(PN)9から減算することにより蒸気圧力偏差(△P)が算出されている。
すなわち、△P=PN−Pである。
蒸気圧力制御部18では、蒸気圧力偏差(△P)21を入力として燃料量補正量22(△F)が算出される。燃料量制御部12では、燃料量補正量22(△F)を入力として燃料量(F)23が算出される。ボイラ2には算出された燃料量23が与えられ、これに応じて新たな蒸気が発生し、さらに、当該蒸気は温度制御部16で温度制御がなされる。温度制御がなされた蒸気はタービン4に与えられて回転エネルギーとなり、発電機5で回転エネルギーを電気エネルギーに変換して発電が実行される。
(蒸気圧力制御部)
図2には蒸気圧力制御部の構成が記載されている。蒸気圧力制御部は、振動開始判断部80、積分制御部50並びに比例制御部60から構成されている。振動開始判断部80は、蒸気圧力偏差(△P)が振動しているか否かを常時監視して、振動を開始したと判断したときは、積分制御部50、比例制御部60にその旨の通知をおこなう。積分制御部50は、蒸気圧力偏差(△P)を引出点28から引き出して入力として、積分制御補正量58を算出している。比例制御分60は、蒸気圧力偏差(△P)を引出点28から引き出して入力として、比例制御補正量68を算出している。積分制御補正量58と比例制御補正量68は加算点29で加えられて燃料量補正量22となる。
(振動開始判断部)
蒸気圧力偏差(△P)が振動を開始したことは、図5に示すように、前記蒸気圧力偏差21(△P)が予め設定した圧力範囲37を逸脱し(1回目の逸脱)、その後圧力範囲37に突入し(1回目の突入)、また圧力範囲37を逸脱し(2回目の逸脱)、さらに圧力範囲37に突入(2回目の突入)した場合であって、前記蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲を第1回目に逸脱した時刻31から第2回目に前記圧力範囲37に突入する時刻34までの時間(TP)が予め設定した時間(TV)以下である場合に認定する。
図5は蒸気圧力偏差(△P)が振動を開始した旨の判断の概要について記載されている。
図5において、縦軸は蒸気圧力偏差(△P)であり、横軸は時刻(t)であり、35は蒸気圧力偏差(△P)上限値を示す線であり、36は蒸気圧力偏差(△P)の下限値を示す線であり、37は蒸気圧力偏差(△P)の予め設定した圧力範囲である。
30は蒸気圧力偏差(△P)の時々刻々の挙動を表わすグラフであり、蒸気圧力偏差(△P)上限値を表わす線35とは31、32において交差しており、蒸気圧力偏差(△P)下限値を表わす線36とは33、34において交差している。
図5において、31に対応する時刻は蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲37を第1回目に逸脱した時刻であり、32に対応する時刻は蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲37に第1回目に突入した時刻であり、33に対応する時刻は蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲37を第2回目に逸脱した時刻であり、34に対応する時刻は蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲37に第2回目に突入した時刻である。
したがって、31に対応する時刻から34に対応する時刻までの時間は、前記蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲を第1回目に逸脱した時刻から第2回目に前記圧力範囲に突入するまでの時間(TP)である。
発明者らは鋭意研究開発の結果、第1回目に逸脱した時刻から第2回目に前記圧力範囲に突入するまでの時間(TP)が予め設定した時間(TV)以下である場合には、蒸気圧力偏差(△P)が振動を開始したと判断し、当該判断を下した時刻である34に対応する時刻(切替時刻)であり、当該切替時刻以降直ちに振動抑制のための手段を講じることで、当該振動を有効に抑制できることを見出した。
予め設定した時間(TV)とは、通常発生する振動周期であり、10〜20分程度の時間である。
(積分制御部)
本発明は、積分制御部に特徴があり、以下の第1〜第4の実施形態を採用することができる。
[第1の実施形態]
第1の実施形態は、積分制御において切替時刻以降において蒸気圧力偏差(△P)が零となる時刻に対応する蒸気圧力偏差(△P)の積分値であって直近の2つの時刻の値の平均値に積分ゲインを乗じた値に基づいて燃料量補正量を算出して制御する方法である。第1の実施形態において比例制御あるいは修正ゲインを用いた比例制御を併せて用いる場合が含まれる。
図3には本実施形態に用いる積分制御部ブロック図が記載されている。
積分制御部は主に、積分器用リセット52のついた積分器51、切替器56、2点平均算出器55、積分ゲイン57から構成される。
制御開始時において、積分器51は積分器用リセット52によりリセットされて初期値としては0が入力される。また、切替器56はAに接続されている。
蒸気圧力偏差(△P)21が振動していないときは、蒸気圧力偏差(△P)21は積分器51に入力されて積分され、積分ゲインKiが乗じられて積分制御補正量58が算出される。
これとは並行して、制御開始時刻から積分器51の出力は2点平均算出器55に送られて、前記蒸気圧力偏差(△P)の積分値の2点の平均値が出力される。
さて、蒸気圧力偏差(△P)21が振動を開始した旨が振動開始判断部からの通知を受理した時刻に切替器56はBに接続され、以降は、蒸気圧力偏差(△P)21を積分器51が積分した値について2点の平均をとった値に積分ゲインKiが乗じられた値が積分制御補正量58出力される。
このような構成により、振動開始判断部からの通知を受理した時刻に蒸気圧力偏差(△P)21の積分値による燃料量補正量の算出から蒸気圧力偏差(△P)21の積分値の2点平均による燃料量補正量の算出に切換えられる。
発明者らは鋭意研究開発の結果、振動抑制のための手段として、使用していた蒸気圧力偏差(△P)の積分値に代えて、蒸気圧力偏差(△P)が零となる時刻における当該積分値であって直近の2つの時刻の値の平均値を使用することとすることで、当該振動を有効に抑制できることを見出した。
図6(a)において上段には蒸気圧力偏差(△P)のグラフが描かれており、下段には蒸気圧力偏差(△P)の積分値のグラフが描かれている。
上段には蒸気圧力偏差(△P)のグラフにおいて、○で示された点は蒸気圧力偏差(△P)が零となる点である。また、これに対応する蒸気圧力偏差(△P)の積分値は●で示されている。
本発明の方法は、切替時刻以降において、I(1)とI(2)の平均値、I(2)とI(3)の平均値と順次、直近の2つの時刻の積分値の平均値を使用する。
(比例制御部)
下記比例制御部については、上記第1の実施形態のみならず、下記第2〜4の実施形態においても適用することができる。
図4(a)は比例制御部の概要を示した図である。図4(a)に記載したように、比例ゲインKpを修正するためのゲインKpg1を直列に配置し、蒸気圧力偏差(△P)にKp、Kpg1を乗じて比例制御補正量を算出し、これにより燃料量を補正する。
Kpg1=1として比例制御を行っても良い。本発明においてより好ましくは、以下のように蒸気圧力偏差(△P)の区分に応じて前記燃料量補正量を修正する第1修正ステップを有する比例制御を行う。
図4(b)は修正ゲイン1の概要を示した図である。図4(b)に記載したように、Kpg1は、蒸気圧力偏差(△P)に応じた区分テーブルにより構成されており、蒸気圧力偏差(△P)が零に近い区分である0〜a1或いは−c1〜0においてはそのゲインが零となっている。
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、切替時刻以降において蒸気圧力偏差(△P)の逸脱時刻に対応する蒸気圧力偏差(△P)の積分値であって直近の2つの時刻の値の平均値に積分ゲインを乗じた値に基づいて燃料量補正量を算出して制御する方法である。
基本構成、蒸気圧力制御部、振動開始判断部、積分制御部は第1の実施形態と同一であるから、相違する2点平均処理について説明する。
発明者らは鋭意研究開発の結果、振動抑制のための手段として、使用していた蒸気圧力偏差(△P)の積分値に代えて、蒸気圧力偏差(△P)の逸脱時刻における当該積分値であって直近の2つの時刻の値の平均値を使用することとすることで、当該振動を有効に抑制できることを見出した。
図6(b)において上段には蒸気圧力偏差(△P)のグラフが描かれており、下段には蒸気圧力偏差(△P)の積分値のグラフが描かれている。
上段には蒸気圧力偏差(△P)のグラフにおいて、○で示された点は逸脱時刻における蒸気圧力偏差(△P)である。また、逸脱時刻における蒸気圧力偏差(△P)の積分値は●で示されている。
本発明の方法は、切替時刻以降において、I(1)とI(2)の平均値、I(2)とI(3)の平均値と順次、直近の2つの時刻の積分値の平均値を使用する。
[第3の実施形態]
第3の実施形態は、切替時刻以降において蒸気圧力偏差(△P)の突入時刻に対応する蒸気圧力偏差(△P)の積分値であって直近の2つの時刻の値の平均値に積分ゲインを乗じた値に基づいて燃料量補正量を算出して制御する方法である。
基本構成、蒸気圧力制御部、振動開始判断部、積分制御部は第1の実施形態と同一であるから、相違する2点平均処理について説明する。
発明者らは鋭意研究開発の結果、振動抑制のための手段として、使用していた蒸気圧力偏差(△P)の積分値に代えて、蒸気圧力偏差(△P)の突入時刻における当該積分値であって直近の2つの時刻の値の平均値を使用することとすることで、当該振動を有効に抑制できることを見出した。
図6(c)において上段には蒸気圧力偏差(△P)のグラフが描かれており、下段には蒸気圧力偏差(△P)の積分値のグラフが描かれている。
上段には蒸気圧力偏差(△P)のグラフにおいて、○で示された点は突入時刻における蒸気圧力偏差(△P)である。また、突入時刻における蒸気圧力偏差(△P)の積分値は●で示されている。
本発明の方法は、切替時刻以降において、I(1)とI(2)の平均値、I(2)とI(3)の平均値と順次、直近の2つの時刻の積分値の平均値を使用する。
[第4の実施形態]
第4の実施形態は、切替時刻以降において、直近の突入時刻と当該突入時刻の直前の逸脱時刻に対応する前記蒸気圧偏差(△P)の積分値の平均値に積分ゲインKiを乗じた値を用いて燃料量補正量を算出する方法である。
基本構成、蒸気圧力制御部、振動開始判断部、積分制御部は第1の実施形態と同一であるから、相違する2点平均処理について説明する。
発明者らは鋭意研究開発の結果、振動抑制のための手段として、使用していた蒸気圧力偏差(△P)の積分値に代えて、直近の突入時刻と当該突入時刻の直前の逸脱時刻に対応する前記蒸気圧偏差(△P)の積分値の平均値を使用することとすることで、当該振動を有効に抑制できることを見出した。
図6(d)において上段には蒸気圧力偏差(△P)のグラフが描かれており、下段には蒸気圧力偏差(△P)の積分値のグラフが描かれている。
上段には蒸気圧力偏差(△P)のグラフにおいて、○で示された点は逸脱時刻ないし突入時刻における蒸気圧力偏差(△P)である。また、逸脱時刻ないし突入時刻における蒸気圧力偏差(△P)の積分値は●で示されている。
本発明の方法は、切替時刻以降において、I(1)とI(2)の平均値を使用し、次に、I(3)とI(4)の平均値というように順次、直近の突入時刻と当該突入時刻の直前の逸脱時刻に対応する前記蒸気圧偏差(△P)の積分値の平均値を使用する。
本発明の各実施形態の発明を実施したものについて以下説明する。図12に示すようなボイラに燃料を供給して燃焼させた熱を熱交換器で吸収して発生させた蒸気をタービンへ供給して発電するボイラ・タービン・発電機設備において、本発明を適用した。図1に示す制御系、図2、図3に示す蒸気圧力制御部を有している。実施例1〜4は本発明例、実施例5は比較例である。
図7〜図10において、上段の蒸気圧力偏差(△P)のグラフにおいて、●で示された点は各実施形態で用いる特定の2つの時刻である。また、これに対応する蒸気圧力偏差(△P)の積分値は、各図の「積分制御による燃料量補正量」グラフに●で示されている。なお、「積分制御による燃料量補正量」グラフにおいて破線は蒸気圧力偏差(△P)の積分値であり、実線は本発明で採用する積分制御燃料量補正量である。
(実施例1)
図7(a)は、第1の実施形態の発明であって、積分制御のみを実施した場合を示している。図7(b)は、第1の実施形態の発明であって、積分制御に比例制御を併用し、比例制御の第1修正ゲインを使用しない場合を示している。図7(c)は、第1の実施形態の発明であって、積分制御に比例制御を併用し、比例制御の第1修正ゲインとして図4(b)に示すものを使用した場合を示している。いずれの場合も、振動を抑制しており良好である。
(実施例2)
図8(a)は、第2の実施形態の発明であって、積分制御のみを実施した場合を示している。図8(b)は、第2の実施形態の発明であって、積分制御に比例制御を併用し、比例制御の第1修正ゲインを使用しない場合を示している。図8(c)は、第2の実施形態の発明であって、積分制御に比例制御を併用し、比例制御の第1修正ゲインとして図4(b)に示すものを使用した場合を示している。いずれの場合も、振動を抑制しており良好である。
(実施例3)
図9(a)は、第3の実施形態の発明であって、積分制御のみを実施した場合を示している。図9(b)は、第3の実施形態の発明であって、積分制御に比例制御を併用し、比例制御の第1修正ゲインを使用しない場合を示している。図9(c)は、第3の実施形態の発明であって、積分制御に比例制御を併用し、比例制御の第1修正ゲインとして図4(b)に示すものを使用した場合を示している。いずれの場合も、振動を抑制しており良好である。
(実施例4)
図10(a)は、第4の実施形態の発明であって、積分制御のみを実施した場合を示している。図10(b)は、第4の実施形態の発明であって、積分制御に比例制御を併用し、比例制御の第1修正ゲインを使用しない場合を示している。図10(c)は、第4の実施形態の発明であって、積分制御に比例制御を併用し、比例制御の第1修正ゲインとして図4(b)に示すものを使用した場合を示している。いずれの場合も、振動を抑制しており良好である。
(実施例5)
図11(a)は、通常の積分制御のみを実施した場合を示している。図11(b)は、通常の比例制御と積分制御を実施した場合をしめしている。いずれも、振動を抑制できず、不良である。
1:ボイラ・タービン・発電機設備
2:ボイラ
3:ガバナ弁
4:タービン
5:発電機
6:復水器
9:蒸気圧設定値
10:発電量指令
12:燃料量制御部
14:ガバナ制御部
16:蒸気温度制御部
18:蒸気圧力制御部
19:蒸気圧力実績値
21:蒸気圧力偏差
22:燃料量補正量
23:燃料量
28:引出点
29:加算点
50:積分制御部
51:積分器
52:積分器用リセット
53:ホールダ
54:ホールダ用リセット
55:移動平均算出器
56:切替器
57:積分ゲイン
58:積分制御補正量
60:比例制御部
61:第1修正ゲイン
67:比例ゲイン
68:比例制御補正量

Claims (6)

  1. ボイラに燃料を供給して燃焼させた熱を熱交換器で吸収して発生させた蒸気をタービンへ供給して発電するボイラ・タービン・発電機設備のボイラ蒸気圧力実績値を一定値に制御すべくボイラに供給する燃料量を補正するにあたり、蒸気圧力実績値の蒸気圧力設定値との偏差である蒸気圧力偏差(△P)の積分値を用いて前記燃料量補正量を算出して補正する方法において、
    蒸気圧力偏差(△P)の積分値に積分ゲインKiを乗じた値を用いて前記燃料量補正量を算出して補正(以下、「積分制御」という。)している場合に、
    前記蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲を逸脱し、かつ、前記圧力範囲に突入する現象が2回以上発生した場合であって、前記蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲を第1回目に逸脱した時刻(以下、「第1回目の逸脱時刻」という。)から第2回目に前記圧力範囲に突入する時刻(以下、「第2回目の突入時刻」という。)までの時間(以下、「疑似振動周期」という。)(TP)が予め設定した時間(TV)以下であったときの当該第2回目の突入時刻(以下、「切替時刻」という。)に、
    前記蒸気圧偏差(△P)の積分値に積分ゲインKiを乗じた値を用いて燃料量補正量を算出する方法から、
    前記蒸気圧偏差(△P)が零となった時刻の前記蒸気圧偏差(△P)の積分値のうち直近の2つの値の平均値に積分ゲインKiを乗じた値を用いて燃料量補正量を算出する方法に変更するステップを有することを特徴とする蒸気圧力制御方法。
  2. ボイラに燃料を供給して燃焼させた熱を熱交換器で吸収して発生させた蒸気をタービンへ供給して発電するボイラ・タービン・発電機設備のボイラ蒸気圧力実績値を一定値に制御すべくボイラに供給する燃料量を補正するにあたり、蒸気圧力実績値の蒸気圧力設定値との偏差である蒸気圧力偏差(△P)の積分値を用いて前記燃料量補正量を算出して補正する方法において、
    蒸気圧力偏差(△P)の積分値に積分ゲインKiを乗じた値を用いて前記燃料量補正量を算出して補正(以下、「積分制御」という。)している場合に、
    前記蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲を逸脱し、かつ、前記圧力範囲に突入する現象が2回以上発生した場合であって、前記蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲を第1回目に逸脱した時刻(以下、「第1回目の逸脱時刻」という。)から第2回目に前記圧力範囲に突入する時刻(以下、「第2回目の突入時刻」という。)までの時間(以下、「疑似振動周期」という。)(TP)が予め設定した時間(TV)以下であったときの当該第2回目の突入時刻(以下、「切替時刻」という。)に、
    前記蒸気圧偏差(△P)の積分値に積分ゲインKiを乗じた値を用いて燃料量補正量を算出する方法から、
    前記予め設定した圧力範囲を逸脱した時刻(以下、「逸脱時刻」という。)の前記蒸気圧偏差(△P)の積分値のうち直近の2つの値の平均値に積分ゲインKiを乗じた値を用いて燃料量補正量を算出する方法に変更するステップを有することを特徴とする蒸気圧力制御方法。
  3. ボイラに燃料を供給して燃焼させた熱を熱交換器で吸収して発生させた蒸気をタービンへ供給して発電するボイラ・タービン・発電機設備のボイラ蒸気圧力実績値を一定値に制御すべくボイラに供給する燃料量を補正するにあたり、蒸気圧力実績値の蒸気圧力設定値との偏差である蒸気圧力偏差(△P)の積分値を用いて前記燃料量補正量を算出して補正する方法において、
    蒸気圧力偏差(△P)の積分値に積分ゲインKiを乗じた値を用いて前記燃料量補正量を算出して補正(以下、「積分制御」という。)している場合に、
    前記蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲を逸脱し、かつ、前記圧力範囲に突入する現象が2回以上発生した場合であって、前記蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲を第1回目に逸脱した時刻(以下、「第1回目の逸脱時刻」という。)から第2回目に前記圧力範囲に突入する時刻(以下、「第2回目の突入時刻」という。)までの時間(以下、「疑似振動周期」という。)(TP)が予め設定した時間(TV)以下であったときの当該第2回目の突入時刻(以下、「切替時刻」という。)に、
    前記蒸気圧偏差(△P)の積分値に積分ゲインKiを乗じた値を用いて燃料量補正量を算出する方法から
    前記予め設定した圧力範囲に突入した時刻(以下、「突入時刻」という。)の前記蒸気圧偏差(△P)の積分値うち直近の2つの値の平均値に積分ゲインKiを乗じた値を用いて燃料量補正量を算出する方法に変更するステップを有することを特徴とする蒸気圧力制御方法。
  4. ボイラに燃料を供給して燃焼させた熱を熱交換器で吸収して発生させた蒸気をタービンへ供給して発電するボイラ・タービン・発電機設備のボイラ蒸気圧力実績値を一定値に制御すべくボイラに供給する燃料量を補正するにあたり、蒸気圧力実績値の蒸気圧力設定値との偏差である蒸気圧力偏差(△P)の積分値を用いて前記燃料量補正量を算出して補正する方法において、
    蒸気圧力偏差(△P)の積分値に積分ゲインKiを乗じた値を用いて前記燃料量補正量を算出して補正(以下、「積分制御」という。)している場合に、
    前記蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲を逸脱し、かつ、前記圧力範囲に突入する現象が2回以上発生した場合であって、前記蒸気圧力偏差(△P)が予め設定した圧力範囲を第1回目に逸脱した時刻(以下、「第1回目の逸脱時刻」という。)から第2回目に前記圧力範囲に突入する時刻(以下、「第2回目の突入時刻」という。)までの時間(以下、「疑似振動周期」という。)(TP)が予め設定した時間(TV)以下であったときの当該第2回目の突入時刻(以下、「切替時刻」という。)に、
    前記蒸気圧偏差(△P)の積分値に積分ゲインKiを乗じた値を用いて燃料量補正量を算出する方法から、
    直近の突入時刻と当該突入時刻の直前の逸脱時刻に対応する前記蒸気圧偏差(△P)の積分値の平均値に積分ゲインKiを乗じた値を用いて燃料量補正量を算出する方法に変更するステップを有することを特徴とする蒸気圧力制御方法。
  5. 蒸気圧力実績値の蒸気圧力設定値との偏差である蒸気圧力偏差(△P)を用いて前記燃料量補正量を算出して補正する方法を有する特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の蒸気圧力制御方法。
  6. 前記蒸気圧力実績値の蒸気圧力設定値との偏差である蒸気圧力偏差(△P)を用いて前記燃料量補正量を算出して補正する方法においては、
    蒸気圧力偏差(△P)の区分に応じて前記燃料量補正量を修正する第1修正ステップを有し、
    前記第1修正ステップにおいては、前期蒸気圧力偏差(△P)が零となる値を含む区分においては、前記燃料量補正量を零とすることを特徴とする請求項5に記載の蒸気圧力制御方法。
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