JP5766427B2 - 食品の加工方法およびその加工システム - Google Patents

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本発明は、食品の加工方法およびその加工システム、詳しくはフリーズドライ成型果汁食品を製造し、当該フリーズドライ成型果汁食品にチョコレートを含浸させる食品の加工方法とその加工システムに関するものである。
従来より、米菓食材等の含気泡性食材に浸透性食材を染み込ませた菓子の製造方法が種々提案されている。例えば、特許文献1には、液状に溶けたチョコレートと、チョコレートと同温に調整したクルトンとを減圧装置に入れて撹拌混合し、減圧装置内を所定圧力まで減圧してクルトンとチョコレート中の気泡を排出させた後、減圧装置内を常圧に戻すことにより、クルトンにチョコレートを浸透させるようにしたチョコレート浸透クルトンの製造方法が、また、特許文献2には、液状に溶かしたチョコレートなどの浸透性食材中に焼き菓子などの含気泡性食材を埋没させ、この状態で減圧して含気泡性食材を脱気し、しかる後に常圧に戻すことにより、含気泡性食材に浸透性食材を含浸させるようにした菓子の製造方法が示されている。
また、特許文献3では、含浸させる食材の表面の細孔が小さいか又は少ない食品、例えばフリーズドライ食品などの食材の内部までチョコレートを含浸させるために、食材のみが入った減圧装置の圧力を10〜50,000Paに減圧し、減圧状態を保ちながら食材と溶融状態のチョコレートを接触させ、その後装置の内部圧力を0.11〜0.8MPaまで昇圧して、食材内部までチョコレートを含浸させる製造方法が開示されている。
特開平9−308431号公報 国際公開WO79/47207号公報 特許第3766661号公報
上記した製造方法は、含気泡性食材中にチョコレートを効果的に浸透させることができ、優れた食感、味覚、連食性、外観を有する含浸菓子を作ることができる。しかしながら、特許文献1及び特許文献2の製造方法は、いずれも、含気泡性食材をチョコレート中に埋没させた状態で減圧・脱気処理を行っているため、含気泡性食材中の気泡が完全に抜け切るのに時間がかかり過ぎ、製造効率の点で改良の余地があった。ちなみに、特許文献1に記載されているように、これらの製造方法の場合、減圧・脱気処理に10〜15分程度の時間を要していた。
また、含気泡性食材中から遊離した気泡は液状のチョコレート中を膨張しながら浮かび上がっていき、チョコレートの表面ではじけて潰れるため、液状のチョコレートが泡立ってしまう。このため、脱気処理が完全に終わって泡立ちのない静置状態になるまでは次の処理に移行することができず、これも製造効率を落とす要因のひとつとなっていた。
さらに、米菓食材等の含気泡性食材は、食材表面が通常多孔質構造であるので、浸透性食材を含浸させやすい空隙を有しているが、例えばグミキャンディーなどの成型果汁食品は含水性のものが多く、通常では表面が多孔質ではないため、チョコレート等の浸透性食材を含浸させることは非常に困難であった。
また、特許文献3は比較的高真空状態に減圧・脱気することによってフリーズドライ食品などにチョコレートを含浸させているが、これも所定圧力までの減圧処理に時間がかかり、また、基食材の含水率が0〜40重量%のものに限定されてしまう欠点があった。
本発明は、上記の欠点を改良したもので、従来のものと同等な高品質の食品を作ることができると同時に、従来のものに比べて製造効率に優れた、フリーズドライ成型果汁食品を製造し、当該フリーズドライ成型果汁食品にチョコレートを染み込ませる食品の加工方法とその食品加工システムを提供することを目的とするものである。
請求項に記載の発明は、第1に果汁とデンプンと水を含んだペースト状の原料を成型した成型果汁食品を冷凍機により−30℃以下に維持し8〜24時間凍結させ、第2に前記凍結された成型果汁食品を真空凍結乾燥機で前記成型果汁食品の温度を40〜50℃に維持し12〜24時間真空乾燥させることによりフリーズドライ成型果汁食品を製造する工程と、続いて、前記フリーズドライ成型果汁食品を真空浸透装置内に入れて圧力P1(0.05MPa<P1≦0.1013MPa)の減圧下で脱気しながら、該脱気状態のフリーズドライ成型果汁食品を、粘度が40℃のときに400〜3000センチポイズで粒度が10〜20μmの溶融状態のチョコレートに浸漬し、その後、真空浸透装置内にエアー、N 又はCO 或いはこれらいずれかの混合ガスを注入して圧力P2(0.1MPa<P2≦0.5MPa)の状態にして、フリーズドライ成型果汁食品にチョコレートを染み込ませるチョコレート含浸工程と、を含むことを特徴とする食品の加工方法である。
請求項に記載の発明は、果汁とデンプンと水を含んだペースト状の原料を成型した成型果汁食品を−30℃以下に維持し8〜24時間凍結させる冷凍手段と、前記凍結した成型果汁食品の温度を40〜50℃に維持し12〜24時間真空乾燥させフリーズドライ成型果汁食品に加工する真空凍結乾燥手段と、粘度が40℃のときに400〜3000センチポイズで粒度が10〜20μmの溶融状態のチョコレートを供給するチョコレート供給手段と、エアー、N 又はCO或いはこれらいずれかの混合ガスが充填されたガスタンクと、内部に減圧室と、前記減圧室内に着脱可能に設けられ、前記フリーズドライ成型果汁食品を収納保持する食品保持容器とを有し、且つ、前記チョコレート供給手段及び前記ガスタンクが連結された真空浸透装置とを備え、前記真空浸透装置は、前記フリーズドライ成型果汁食品を前記真空凍結乾燥手段から前記食品保持容器に収納保持させ、前記減圧室を圧力P1(0.05MPa<P1≦0.1013MPa)の状態に制御することで前記食品保持容器内に収納された前記フリーズドライ成型果汁食品を脱気させるとともに、前記チョコレート供給手段から前記減圧室内にチョコレートを供給させ、脱気状態にある前記フリーズドライ成型果汁食品を前記チョコレート中に浸漬した後、前記ガスタンクから前記減圧室内に前記エアー、N 又はCO或いはこれらいずれかの混合ガスを注入させることにより、前記減圧室を圧力P2(0.1MPa<P2≦0.5MPa)の状態に制御することで前記フリーズドライ成型果汁食品に前記チョコレートを染み込ませることを特徴とする食品加工システムである。
上記の構成とした場合、先ず最初に成型果汁食品を予備凍結し、続いて真空凍結乾燥させることによって食品に多孔質構造の空隙を有するフリーズドライ成型加工食品ができることになる。その後、フリーズドライ成型果汁食品にチョコレートを染み込ませる工程となる。フリーズドライ成型果汁食品のみを減圧下で脱気処理するため、フリーズドライ成型果汁食品中に含まれる空気などの余分な気体を極めて速やかに脱気することができる。特に、圧力を極端に下げないので、減圧・脱気の処理時間を短縮することができ、その分だけ製造効率を上げることができる。ちなみに、従来の製造方法の場合、前述したように減圧・脱気処理に10〜15分程度の時間を要していたが、本発明によれば同じ処理を約3〜4分程度で完了することができる。また、減圧・脱気の程度を軽くしたので、減圧装置、例えば真空ポンプを小型化することも可能である。
フリーズドライ成型果汁食品中に含まれる空気などの余分な気体を脱気したのち、減圧状態のまま、粘度が40℃のときに400〜3000センチポイズで粒度が10〜20μmの液状のチョコレートをフリーズドライ成型果汁食品に浸漬するので気泡の発生が少なくなりスムーズに浸漬を行える。フリーズドライ成型果汁食品は真空凍結乾燥させたことによって多孔質構造となっているのでチョコレートを含浸させることが容易となる。
チョコレートは、粘度が40℃のときに400〜3000センチポイズで粒度が10〜20μmで構成されている。本発明で使用されているチョコレートは、通常使用されている溶融状チョコレートよりも粘度が低く、また粒度も小さいので、米菓食材等の含気泡性食材に比べ、空隙が少なくまた孔径が小さいフリーズドライ成型果汁食品にも素早く浸漬させることができる。なお、チョコレートはテンパリングチョコレートでもよいし、ノンテンパリングチョコレートでもよい。
上記のように、従来のものと同等な高品質の食品を作ることができると同時に、従来のものに比べて製造効率に優れた、フリーズドライ成型果汁食品にチョコレートを染み込ませた食品の加工方法とその食品加工システムを提供することができる。
本発明方法を適用して構成した本発明に係る食品加工システムの一実施の形態を示すシステム構成図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1に、本発明方法を適用して構成した本発明に係る食品加工システムの一実施の形態を示す。この実施の形態は、予め成型された成型果汁食品を、冷凍機によって予備凍結させたのち、真空凍結乾燥機によって成型果汁食品を乾燥させてフリーズドライ成型果汁食品に加工し、その後、浸透性食材としてチョコレートを用い、フリーズドライ成型果汁食品にチョコレートを染み込ませた食品の加工例を示すものである。なお、成型果汁食品の原料は、主成分が果汁とデンプンと水であり、その他食物繊維やグアーガム、ビタミンC、クエン酸、食品加工油脂などが含まれているが、それに限ったものではない。また、果汁はレモンストレート果汁や濃縮オレンジ果汁、濃縮リンゴ果汁等の液体が用いられる。
フリーズドライ成型果汁食品の原料の配合率の例を表1及び表2に示す。表1は果汁として濃縮オレンジを使用した場合、表2はレモンストレート果汁を使用した場合である。なお、原料の種類や配合率はこれに限るものではない。
Figure 0005766427
Figure 0005766427
図1において、1はフリーズドライ成型果汁食品2を供給する成型果汁食品供給機、3はチョコレートタンク、4はチョコレートサブタンク、5は減圧室6を備えた真空浸透装置、21は成型果汁食品2aを凍結させるための冷凍機、22は成型果汁食品2aを乾燥させるための真空凍結乾燥機である。チョコレートタンク3とチョコレートサブタンク4は、温水や蒸気などを利用した加熱装置(図示せず)を備えており、この加熱装置でチョコレートを溶かし、融液状態で収容しているとともに、チョコレートタンク3に付設した送給ポンプ7によって融液状態のチョコレートをチョコレートサブタンク4へ自在に送給できるように構成されている。チョコレートは粘度が40℃のときに400〜3000センチポイズで粒度が10〜20μmであり、テンパリングチョコレートでもよいし、ノンテンパリングチョコレートでもよい。
真空浸透装置5は、図示を略した負圧ポンプなどによって減圧室6内の圧力を自在に制御可能とされているとともに、減圧室下部側に設けたチョコレート供給口9から融液状のチョコレートが減圧室6内の負圧に伴いチョコレートサブタンク4から供給される。また、真空浸透装置5の下底部には回収ポンプ10が付設されており、成型果汁食品へのチョコレートの浸透処理後に残った余分なチョコレートを回収し、サブタンク4に戻すことができるように構成されている。また、真空浸透装置5には、ガスタンク20を連結することができるようになっており、減圧室6内にガスを供給することができる。ガスタンク20内に充填されるガスは、加圧されたエアーでも良いし、窒素ガス(N)又は二酸化炭素(CO)でも良く、或いはこれらのいずれかの混合ガスでも良い。
前記真空浸透装置5内には、遠心分離機が設置されており、フリーズドライ成型果汁食品2に付着した余分なチョコレートを払い落とす。真空浸透装置5の後段側には、フリーズドライ成型果汁食品2に付着している余分なチョコレートをさらに払い落とすためのシェーキング装置11が、またさらに、このシェーキング装置11の後段側には、チョコレートを浸透させたフリーズドライ成型果汁食品2を冷ますための冷却装置12が配置されている。
シェーキング装置11は、例えば、振動式コンベア13、エアブロア14などから構成されており、振動式コンベア13によってフリーズドライ成型果汁食品2に振動を与えるとともに、エアブロア14から所定温度の高圧エアを吹き付けることにより、フリーズドライ成型果汁食品2に付着している余分なチョコレートを振り落とし、下部に設置した回収タンク15によって回収するように構成されている。回収されたチョコレートは、回収ポンプ16によってチョコレートサブタンク4に送られ、再利用に供される。
真空凍結乾燥機22の仕組みは、装置内にコールドトラップと食品加熱装置が備えられており、予備凍結された成型果汁食品2aを装置内に載置したのち、装置内を真空状態にし、その成型果汁食品2aを食品加熱装置にて加熱すると、成型果汁食品2aに含まれる水分が昇華して乾燥していく。昇華した水分はコールドトラップによって回収される仕組みである。
冷却装置12は、フリーズドライ成型果汁食品2に浸透・付着しているチョコレートを冷却固化するためのクーリング機構であって、冷却室17と、この中を通るベルトコンベア18などで構成されている。冷却室17内には、公知の水冷あるいは空冷式の冷却機構(図示せず)が備えられ、冷却室17内を通過する間に冷却処理を完了するように構成されている。
上記装置を用いてチョコレートを染み込ませたフリーズドライ成型果汁食品を作るには次のようにして行う。先ず、表1や表2のような原料を混合し、ペースト状にする。混合の過程で常温でペースト状にならない原料の場合は、原料を50〜80℃に加温して混合する。ペースト状の原料は、所定の形状・重量に成型されて、成型果汁食品2aとなる。
次に、−30℃以下に維持された冷凍機21内に成型果汁食品2aを搬入し、約8〜24時間予備凍結する。予備凍結する時間は、成型果汁食品2aの配合の種類や形状・重量によって設定する。
次に、凍結された成型果汁食品2aを真空凍結乾燥機22に投入し、前記成型果汁食品2aの温度を40〜50℃に維持し約12〜24時間乾燥する。これによってフリーズドライ成型果汁食品2に加工されることになる。乾燥する際の温度や時間は、成型果汁食品2aの配合の種類や形状・重量によって設定する。
そして、真空凍結乾燥機22から乾燥されたフリーズドライ成型果汁食品2を取り出し良品・不良品の選別や食品仕上がり水分が所定の値になっているか検査する。仕上がり水分は、フリーズドライ成型果汁食品2の種類にもよるが、5%以下であることが多い。
フリーズドライ成型果汁食品2の検査終了後、金網などで作られたフリーズドライ成型果汁食品収納用のバスケット19を用意し、このバスケット19にフリーズドライ成型果汁食品供給機1からフリーズドライ成型果汁食品2を所定個数投入し、所定間隔で並べて載置する。バスケットに載置する工程は、成型果汁食品2aを冷凍機21で予備凍結させる際に事前に行っても良い。
フリーズドライ成型果汁食品2が入れられたバスケット19を真空浸透装置5まで運び、減圧室6の蓋を開けて減圧室6内にセットする。なお、以上の処理は、コンベアやピックアップ機構を用いて自動操作で行ってもよい。
フリーズドライ成型果汁食品2の入ったバスケット19を減圧室6内にセットした後、減圧室6の蓋を閉め、図示しない負圧ポンプを作動して減圧室6内の空気を抜いていき、減圧室6内の圧力P1を0.05Mpa<P1≦0.1013Mpaの範囲に減圧する。圧力P1はフリーズドライ成型果汁食品の種類や水分含有量、気泡の占める割合によって設定する。
減圧室6内の圧力が小さくなっていくと、バスケット19に入れられたフリーズドライ成型果汁食品2の内部空隙に入り込んでいる空気が吸い出されていく。このとき、フリーズドライ成型果汁食品2だけが減圧室6に入れられており、従来のように粘稠なチョコレート中に埋没されていないので、フリーズドライ成型果汁食品2の内部空隙に入り込んでいる空気は極めて速やかに脱気される。このため、減圧室6内が所定の負圧状態まで減圧される間にフリーズドライ成型果汁食品の脱気もほぼ終了し、減圧・脱気処理に要する時間を大幅に短縮することができる。
上記のようにして減圧室6の減圧とフリーズドライ成型果汁食品2の脱気が完了したら、負圧ポンプを止め、減圧室6内を該減圧状態に保つ。そして、この状態でチョコレートサブタンク4から融液状のチョコレートを真空浸透装置5のチョコレート供給口9から減圧室6内に送給し、脱気状態にあるフリーズドライ成型果汁食品2を融液状のチョコレートで埋め尽くし、成型果汁食品2をチョコレート中に浸漬させる。チョコレートは、粘度が40℃のときに400〜3000センチポイズで粒度が10〜20μmで構成されている。本発明で使用されているチョコレートは、通常使用されている溶融状チョコレートよりも粘度が低く、また粒度も小さいので、空隙が少なく孔径が小さいフリーズドライ成型果汁食品にも素早く浸漬させることができる。浸透させた後は、減圧室6内に溜まっている余分なチョコレートは回収ポンプ10によって排出し、チョコレートサブタンク4に戻して再利用することができる。
なお、脱気状態にあるフリーズドライ成型果汁食品2を融液状のチョコレート中に浸漬し、減圧室6内にガスタンク20からガス(エアー、N 又はCO 或いはこれらいずれかの混合ガス)を注入して加圧するような構成とすると、融液状のチョコレートはフリーズドライ成型果汁食品2の内部空隙に速やかに浸透していき、フリーズドライ成型果汁食品2内にチョコレートを均等かつ効果的に染み込ませることができる。この際、フリーズドライ成型果汁食品は既に脱気されているので、従来のように脱気された空気が気泡となって膨張しながらチョコレート中を浮かび上がっていき、チョコレート表面ではじけて泡立ってしまう、というようなこともなくなる。
つまり、フリーズドライ成型果汁食品2へのチョコレートの浸透が終わったら、真空ポンプを止め、減圧室6の中にガスタンク20から、例えば窒素ガスNを供給して減圧室6内の圧力P2を0.1Mpa<P2≦0.5Mpaの状態にしてチョコレートの浸透を促進させるというものである。
次いで、減圧室6の蓋を開けてバスケット19を取り出し、バスケット19中からチョコレートの染み込んだフリーズドライ成型果汁食品2を取り出してシェーキング装置11の上に載せる。なお、このバスケット19の取り出しと成型果汁食品2の載置はロボット装置などによる自動処理で行ってもよい。
シェーキング装置11では、振動式コンベア13によってフリーズドライ成型果汁食品2に振動を与えながら後方に向かって搬送するとともに、エアブロア14から所定温度の高圧エアーを吹き付けることにより、フリーズドライ成型果汁食品2に付着している余分なチョコレートを払い落とす。なお、払い落とされたチョコレートは下部側に配置したチョコレート回収タンク15で回収され、回収ポンプ16によってチョコレートサブタンク4に送り返され、再利用される。
余分なチョコレートを振り落とされたフリーズドライ成型果汁食品2は、冷却装置12へ送られる。冷却装置12は、成型果汁食品2に向けて冷風を吹き付け、フリーズドライ成型果汁食品2の内部空隙に浸透したチョコレートやフリーズドライ成型果汁食品表面に付着しているチョコレートを冷却固化し、後段の商品包装工程へと送り出す。以上のようにして、チョコレートが染み込んだフリーズドライ成型果汁食品を加工することができる。
フリーズドライ成型果汁食品2へのチョコレートの含浸は、成型果汁食品2aの成型方法や、真空凍結乾燥の時間設定、チョコレートの含浸時間等によって、フリーズドライ成型果汁食品2の表面のみチョコレートを含浸させることも可能である。例えば、キュービック状のフリーズドライ成型果汁食品2を成型し、表面から1〜5mmの深さのみチョコレートを染み込ませることも可能である。
1 フリーズドライ成型果汁食品供給機
2 フリーズドライ成型果汁食品
2a 成型果汁食品
3 チョコレートタンク
4 チョコレートサブタンク
5 真空浸透装置
6 減圧室
7 送給ポンプ
9 チョコレート供給口
10 回収ポンプ
11 シェーキング装置
12 冷却装置
13 振動式コンベア
14 エアブロア
15 チョコレート回収タンク
16 回収ポンプ
17 冷却室
18 ベルトコンベア
19 バスケット
20 ガスタンク(エアー、窒素ガス又は二酸化炭素ガス或いはこれらいずれかの混合ガス充填)
21 冷凍機
22 真空凍結乾燥機

Claims (2)

  1. 第1に果汁とデンプンと水を含んだペースト状の原料を成型した成型果汁食品を冷凍機により−30℃以下に維持し8〜24時間凍結させ、
    第2に前記凍結された成型果汁食品を真空凍結乾燥機で前記成型果汁食品の温度を40〜50℃に維持し12〜24時間真空乾燥させることによりフリーズドライ成型果汁食品を製造する工程と、
    続いて、前記フリーズドライ成型果汁食品を真空浸透装置内に入れて圧力P1(0.05MPa<P1≦0.1013MPa)の減圧下で脱気しながら、該脱気状態のフリーズドライ成型果汁食品を、粘度が40℃のときに400〜3000センチポイズで粒度が10〜20μmの溶融状態のチョコレートに浸漬し、その後、真空浸透装置内にエアー、N 又はCO 或いはこれらいずれかの混合ガスを注入して圧力P2(0.1MPa<P2≦0.5MPa)の状態にして、フリーズドライ成型果汁食品にチョコレートを染み込ませるチョコレート含浸工程と、
    を含むことを特徴とする食品の加工方法。
  2. 果汁とデンプンと水を含んだペースト状の原料を成型した成型果汁食品を−30℃以下に維持し8〜24時間凍結させる冷凍手段と、
    前記凍結した成型果汁食品の温度を40〜50℃に維持し12〜24時間真空乾燥させフリーズドライ成型果汁食品に加工する真空凍結乾燥手段と、
    粘度が40℃のときに400〜3000センチポイズで粒度が10〜20μmの溶融状態のチョコレートを供給するチョコレート供給手段と、
    エアー、N 又はCO或いはこれらいずれかの混合ガスが充填されたガスタンクと、内部に減圧室と、前記減圧室内に着脱可能に設けられ、前記フリーズドライ成型果汁食品を収納保持する食品保持容器とを有し、且つ、前記チョコレート供給手段及び前記ガスタンクが連結された真空浸透装置とを備え、
    前記真空浸透装置は、前記フリーズドライ成型果汁食品を前記真空凍結乾燥手段から前記食品保持容器に収納保持させ、前記減圧室を圧力P1(0.05MPa<P1≦0.1013MPa)の状態に制御することで前記食品保持容器内に収納された前記フリーズドライ成型果汁食品を脱気させるとともに、前記チョコレート供給手段から前記減圧室内にチョコレートを供給させ、脱気状態にある前記フリーズドライ成型果汁食品を前記チョコレート中に浸漬した後、前記ガスタンクから前記減圧室内に前記エアー、N 又はCO或いはこれらいずれかの混合ガスを注入させることにより、前記減圧室を圧力P2(0.1MPa<P2≦0.5MPa)の状態に制御することで前記フリーズドライ成型果汁食品に前記チョコレートを染み込ませることを特徴とする食品加工システム。
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