JP5763463B2 - レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 - Google Patents
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Description
〔1〕(A)式(a)で表される化合物に由来する構造単位を有する樹脂及び
(B)式(B1)で表される塩を含むレジスト組成物。
[式(a)中、
R1は、水素原子又はメチル基を表す。
A10は、単結合、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルカンジイル基又は式(a−1)で示される基を表す。
(式(a−1)中、
sは0〜3の整数を表す。
X10は、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表し、sが2又は3であるとき、複数のX10は同じでも異なってもよい。
X11は、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
A31は、置換基を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表し、sが2又は3であるとき、複数のA31は同じでも異なってもよい。
A30は、置換基を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
A32は、単結合又は置換基を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
ただし、A30、A31、A32、X10及びX11の炭素数の合計は1〜17である。*はW1との結合手を表す。)
W1は、置換基を有していてもよい炭素数4〜36の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
A20は、置換基を有していてもよい炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
nは1又は2を表す。
R2は、炭素数1〜12のペルフルオロアルキル基を表し、ペルフルオロアルキル基に含まれるフッ素原子は、ヒドロキシ基又はヒドロキシメチル基に置き換わっていてもよい。nが2の場合、2つのA20は同じでも異なってもよく、2つのR2は同じでも異なってもよい。]
[式(B1)中、
Q1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
Lb1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す。該脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
Yは、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子、カルボニル基又はスルホニル基に置き換わっていてもよい。
Z+は、有機カチオンを表す。]
〔2〕前記(A)が、前記式(a)のW1がアダマンタン環又はシクロヘキサン環を含む脂環式炭化水素基である化合物に由来する構造単位を有する樹脂である前記〔1〕記載のレジスト組成物。
〔3〕前記(B)が、前記式(B1)のYが、置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂環式炭化水素基である塩である前記〔1〕又は前記〔2〕記載のレジスト組成物。
〔4〕(1)前記〔1〕〜〔3〕のいずれか記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層を、露光機を用いて露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、
(5)加熱後の組成物層を、現像装置を用いて現像する工程、
を含むレジストパターンの製造方法。
本発明のレジスト組成物は、
(A)樹脂(以下「樹脂(A)」ということがある)及び
(B)酸発生剤(以下「酸発生剤(B)」ということがある)を含む。
本発明のレジスト組成物は、さらに溶剤及び塩基性化合物を含むことが好ましい。
本発明のレジスト組成物は、樹脂(A)を含むことにより、樹脂と酸発生剤との相乗効果によって、広いDOF及び欠陥の発生の少ないレジストパターンを形成することができる。
樹脂(A)は、式(a)で表される化合物(以下、場合により「化合物(a)」という。)に由来する構造単位を有する。
[式(a)中、
R1は、水素原子又はメチル基を表す。
A10は、単結合、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルカンジイル基又は式(a−1)で示される基を表す。
(式(a−1)中、
sは0〜3の整数を表す。
X10は、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表し、sが2又は3であるとき、複数のX10は同じでも異なってもよい。
X11は、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
A31は、置換基を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表し、sが2又は3であるとき、複数のA31は同じでも異なってもよい。
A30は、置換基を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
A32は、単結合又は置換基を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
ただし、A30、A31、A32、X10及びX11の炭素数の合計は1〜17である。*はW1との結合手を表す。)
W1は、置換基を有していてもよい炭素数4〜36の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
A20は、置換基を有していてもよい炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
nは1又は2を表す。
R2は、炭素数1〜12のペルフルオロアルキル基を表し、ペルフルオロアルキル基に含まれるフッ素原子は、ヒドロキシ基又はヒドロキシメチル基に置き換わっていてもよい。nが2の場合、2つのA20は同じでも異なってもよく、2つのR2は同じでも異なってもよい。]
該アルカンジイル基は、直鎖状であっても、分岐していてもよい。具体例を示すと、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基及びヘキサン−1,5−ジイル基などが挙げられる。アルカンジイル基に含まれる水素原子は、水素原子以外の置換基で置き換わっていてもよい。このような置換基としては、ヒドロキシ基及び炭素数1〜6のアルコキシ基などが挙げられる。
酸素原子を有する基(a−1)としては、
などが挙げられる。
などが挙げられる。
などが挙げられる。
などが挙げられる。
などが挙げられる。
また、W1の脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基が、酸素原子又はカルボニル基に置き換わる場合、置き換えられるメチレン基の個数は最大2個が好ましい。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基及びオクチル基などが挙げられ、これらのアルキル基は直鎖でも、分岐していてもよい。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基及びオクチルオキシ基などが挙げられ、これらのアルコキシ基は直鎖でも、分岐していてもよい。
脂環式炭化水素基としては、下記に示す基などが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基及びナフチル基などが挙げられる。
式(a1−A)中、
A20、R2及びnは式(a)と同義である。
アダマンタン環に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。アダマンタン環に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜12の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。*はA10との結合手を表す。
なお、アダマンタン環に含まれるメチレン基が、酸素原子又はカルボニル基に置き換わる場合、置き換えられるメチレン基の個数は最大2個程度が好ましい。
A20、R2及びnは式(a)と同義である。
シクロヘキサン環に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。シクロヘキサン環に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜12の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。*はA10との結合手を表す。
なお、シクロヘキサン環に含まれるメチレン基が、酸素原子又はカルボニル基に置き換わる場合、置き換えられるメチレン基の個数は最大2個程度が好ましい。
同様に、式(a1−2)のシクロヘキサン環にある水素原子が、アルキル基、アルコキシ基、脂環式炭化水素基又は芳香族炭化水素基で置換されている場合、その置換数は最大3個程度が好ましく、この置換数が2以上の場合、置き換えられた複数の基は同じでも異なってもよい。なお、ここでいう「シクロヘキサン環にある水素原子」とは、シクロヘキサン環を構成する炭素原子に結合している水素原子をいう。
ここで、nが1である化合物(a)の具体例を示す。なお、W1がシクロヘキシル基である化合物(a)しては、以下に示す具体例の各々に含まれるアダマンタン環をシクロヘキサン環に置き換えたものが挙げられる。また、nが2である場合は、以下に示す各々において、アダマンタン環に含まれる水素原子1個を、−A20−R2(ここでいうA20及びR2は、前記と同義である。)に置き換えればよい。
樹脂(A)製造に用いる化合物(a)としては、アダマンチル基をW1として有する化合物(a)が一層好ましい。
なお、ここでいう「酸との作用によりアルカリ水溶液に可溶」となるとは、酸との接触前ではアルカリ水溶液に不溶又は難溶であるが、酸との接触後にはアルカリ水溶液に可溶となることを意味する。このような樹脂(AA)は、分子内にある親水性基の一部又は全部が、酸との接触により脱離し得る保護基により保護されているものであり、樹脂(AA)が酸と接触すると当該保護基が脱離して、アルカリ水溶液に可溶な樹脂に転化する。当該保護基により保護されている親水性基を以下、「酸不安定基」ということにする。該親水性基としては、ヒドロキシ基又はカルボキシ基が挙げられ、カルボキシ基がより好ましい。樹脂(AA)は、酸不安定基を有するモノマーを、化合物(a)とともに重合することによって製造することができる。
「炭化水素基」とは、脂肪族炭化水素基及び芳香族炭化水素基をいう。該脂肪族炭化水素基はさらに鎖式及び脂環式に分類され、本明細書でいう脂肪族炭化水素基とは、鎖式及び脂環式の脂肪族炭化水素基が組み合わさった脂肪族炭化水素基を含む。
式(KA−1)で表されるシクロプロパン(C3)、
式(KA−2)で表されるシクロブタン(C4)、
式(KA−3)で表されるシクロペンタン(C5)、
式(KA−4)で表されるシクロヘキサン(C6)、
式(KA−5)で表されるシクロヘプタン(C7)、
式(KA−6)で表されるシクロオクタン(C8)、及び、
式(KA−7)で表されるシクロドデカン(C12)
などが挙げられる。
多環式の脂環式炭化水素は例えば、
式(KA−8)で示されるビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン(以下「ノルボルナン」という場合がある。)(C7)、
式(KA−9)で示されるアダマンタン(C10)、
式(KA−10)で示される脂環式炭化水素(C10)、
式(KA−11)で示される脂環式炭化水素(C14)、
式(KA−12)で示される脂環式炭化水素(C17)、
式(KA−13)で示される脂環式炭化水素(C10)、
式(KA−14)で示される脂環式炭化水素(C11)、
式(KA−15)で示される脂環式炭化水素(C15)、
式(KA−16)で示される脂環式炭化水素(C12)、
式(KA−17)で示される脂環式炭化水素(C14)、
式(KA−18)で示される脂環式炭化水素(C15)、及び、
式(KA−19)で示される脂環式炭化水素(C17)
などが挙げられる。なお、ここに示した脂環式炭化水素を「式(KA−1)〜式(KA−19)の脂環式炭化水素」ということがある。
2価の脂環式炭化水素基とは、式(KA−1)〜式(KA−19)の脂環式炭化水素から水素原子を2個取り去った基が該当する。
アルコキシ基としては、メトキシ基(C1)、エトキシ基(C2)、プロポキシ基(C3)、ブトキシ基(C4)、ペンチルオキシ基(C5)、ヘキシルオキシ基(C6)、ヘプチルオキシ基(C7)、オクチルオキシ基(C8)、デシルオキシ基(C10)及びドデシルオキシ基(C12)などであり、これらアルコキシ基は直鎖でも分岐していてもよい。
アルキルチオ基は、ここに例示したアルコキシ基の酸素原子が硫黄原子に置き換わったものである。
アシル基の具体例は、アセチル基(C2)、プロピオニル基(C3)、ブチリル基(C4)、バレイル基(C5)、ヘキシルカルボニル基(C6)、ヘプチルカルボニル基(C7)、オクチルカルボニル基(C8)、デシルカルボニル基(C10)及びドデシルカルボニル基(C12)などのアルキル基とカルボニル基とが結合したものに加え、ベンゾイル基(C7)などのようにアリール基とカルボニル基とが結合したものを含む。これらアシル基のうち、アルキル基とカルボニル基とが結合したものは直鎖でも分岐していてもよい。
アリール基の具体例は、上述の芳香族炭化水素基のアリール基として例示したものと同じであり、アリールオキシ基の具体例は、当該アリール基と酸素原子とが結合したものである。
アラルキル基の具体例は、ベンジル基(C7)、フェネチル基(C8)、フェニルプロピル基(C9)、ナフチルメチル基(C11)及びナフチルエチル基(C12)などである。
また、「(メタ)アクリル系モノマー」とは、「CH2=CH−CO−」又は「CH2=C(CH3)−CO−」の構造を有するモノマーの少なくとも1種を意味する。同様に「(メタ)アクリレート」及び「(メタ)アクリル酸」とは、それぞれ「アクリレート及びメタクリレートの少なくとも1種」及び「アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも1種」を意味する。
酸不安定基を有するモノマーを、以下、「モノマー(a1)」という。親水性基がカルボキシ基である場合の酸不安定基は、該カルボキシ基の水素原子が、有機残基に置き換わり、カルボキシ基の−O−と結合する該有機残基の炭素原子が第三級炭素原子である基(すなわち第三アルコールのエステル)が挙げられる。
このような酸不安定基のうち、好ましい酸不安定基は例えば、以下の式(1)で表されるもの(以下、場合により「酸不安定基(1)」という。)である。
式(1)中、Ra1、Ra2及びRa3(以下、場合により「Ra1〜Ra3」のように表記する。)は、それぞれ独立に、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基を表し、Ra1及びRa2は互いに結合して、それらが結合する炭素原子とともに炭素数3〜20の環を形成してもよい。Ra1及びRa2が互いに結合して形成される環、又は該脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子、硫黄原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。*は結合手を表す。
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、1−メチルエチル基(イソプロピル基)、1,1−ジメチルエチル基(tert−ブチル基)、2,2−ジメチルエチル基、プロピル基、1−メチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、1−エチルプロピル基、ブチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、1−プロピルブチル基、ペンチル基、1−メチルペンチル基、ヘキシル基、1,4−ジメチルヘキシル基、ヘプチル基、1−メチルヘプチル基、オクチル基等の直鎖又は分岐のアルキル基等が挙げられる。なかでも、炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。
脂環式炭化水素基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が挙げられる。
式(2)中、Rb1及びRb2は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Rb3は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、或いは、Rb2及びRb3は互いに結合して、それらが各々結合する炭素原子及び酸素原子とともに炭素数3〜20の環を形成する。該炭化水素基がメチレン基を含む場合、そのメチレン基は、酸素原子、硫黄原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよく、Rb2及びRb3は互いに結合して形成される環に含まれるメチレン基は、酸素原子、硫黄原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。*は結合手を表す。
酸不安定基(2)としては、Rb1及びRb2のうち、少なくとも1つは水素原子であるものが好ましい。
当該モノマー(a1)は好ましくは、酸不安定基(1)及び/又は酸不安定基(2)と、炭素−炭素二重結合とをともに分子内に有するモノマーであり、より好ましくは酸不安定基(1)を有する(メタ)アクリル系モノマーである。
式(a1−1)及び式(a1−2)中、
La1及びLa2は、それぞれ独立に、酸素原子又は*−O−(CH2)k1−CO−O−(k1は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。ここで、*はカルボニル基(−CO−)との結合手を表す。
Ra4及びRa5は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
Ra6及びRa7は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基を表す。
m1は0〜14の整数を表す。
n1は0〜10の整数を表す。
n1’は0〜3の整数を表す。
なお、式(a1−1)においてアダマンタン環にある「−(CH3)m1」の表記は、アダマンタン環に含まれるメチレン基及び/又はメチン基の水素原子が、メチル基に置き換わっており、アダマンタン環に結合しているメチル基の個数がm1個であることを意味する。同様に、式(a1−2)においてシクロアルカン環にある「−(CH3)n1」の表記は、シクロアルカン環に含まれるメチレン基の水素原子が、メチル基に置き換わっており、シクロアルカン環に結合しているメチル基の個数がn1個であることを意味する。
Ra4及びRa5は、好ましくはメチル基である。
Ra6及びRa7の脂肪族炭化水素基のうち、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜10の脂環式炭化水素基であり、この炭素数の上限以下の範囲で、すでに例示したものと同じものを含む。Ra6及びRa7の脂肪族炭化水素基はそれぞれ独立に、好ましくは炭素数8以下のアルキル基又は炭素数8以下の脂環式炭化水素基であり、より好ましくは炭素数6以下のアルキル基又は炭素数6以下の脂環式炭化水素基である。
n1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1’は、好ましくは0又は1、より好ましくは1である。
これらの中でも、モノマー(a1−1)としては、2−メチルアダマンタン−2−イル(メタ)アクリレート、2−エチルアダマンタン−2−イル(メタ)アクリレート及び2−イソプロピルアダマンタン−2−イル(メタ)アクリレートが好ましく、2−メチルアダマンタン−2−イルメタクリレート、2−エチルアダマンタン−2−イルメタクリレート及び2−イソプロピルアダマンタン−2−イルメタクリレートがより好ましい。
これらの中でも、モノマー(a1−2)としては、1−エチルシクロヘキシル(メタ)アクリレートが好ましく、1−エチルシクロヘキシルメタクリレートがより好ましい。
式(a1−3)中、
Ra9は、水素原子、ヒドロキシ基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキル基、カルボキシル基、シアノ基又は−COORa13を表す。
Ra13は、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基で置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置き換わっていてもよい。
Ra10、Ra11及びRa12は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基を表し、Ra10及びRa11が互いに結合して、これらが結合している炭素原子とともに、炭素数3〜20の環を形成していてもよい。なお、ここに示す脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基などで置換されていてもよく、これらの基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置き換わっていてもよい。
Ra10〜Ra12の脂肪族炭化水素基は、鎖式脂肪族炭化水素基及び脂環式炭化水素基のいずれでもよく、その具体例も、炭素数20以下の範囲において、すでに例示したものを含む。
Ra10及びRa11が互いに結合して形成される環は脂環が好ましく、具体的には、シクロへキサン環及びアダマンタン環などである。
さらにモノマー(a1−3)を用いることにより、樹脂(AA)の主鎖に剛直なノルボルナン環を導入できるため、該樹脂(AA)を含む本レジスト組成物は、ドライエッチング耐性に優れたレジストパターンが得られ易いという傾向がある。
式(a1−4)中、
Ra32は、水素原子、ハロゲン原子、又は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
Ra33は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイル基又はメタクリロイル基を表す。
laは0〜4の整数を表す。laが2以上である場合、複数のRa33は同じでも異なってもよい。
Ra34及びRa35はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表す。
Xa2は、単結合又は炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基又は炭素数2〜4のアシルオキシ基で置換されていてもよい。ここに示す置換基は、炭素数が各々の上限である範囲において、すでに例示したものと同じものを含む。Xa2の脂肪族炭化水素基は鎖式脂肪族炭化水素基が好ましく、飽和の脂肪族炭化水素基がより好ましい。なお、該脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基(−SO2−、本明細書では、該スルホニル基を「−SO2−」で示すことがある。)又は−N(Rc)−で示される基で置き換わっていてもよい。ここで、Rcは、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。
Ya3は、炭素数1〜18の炭化水素基であり、好ましくは、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基であり、これらの炭化水素基の水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基又は炭素数2〜4のアシルオキシ基で置換されていてもよい。
Ra32及びRa33のハロゲン原子、アルコキシ基及びアシル基の具体例はすでに例示したものを含む。
Ra34及びRa35の炭化水素基は、鎖式脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基のいずれであってもよい。その具体例は、各々の炭素数の範囲において、すでに例示したものを含む。これらのうち、鎖式脂肪族炭化水素基としては、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基及び2−エチルヘキシル基が好ましく、脂環式炭化水素基としては、シクロヘキシル基、アダマンチル基、2−アルキルアダマンタン−2−イル基、1−(アダマンタン−1−イル)アルカン−1−イル基及びイソボルニル基などが好ましい。該芳香族炭化水素基は、フェニル基、ナフチル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、アントリル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基及び2−メチル−6−エチルフェニルなどが好ましい。
Ra33のアルコキシ基としては、メトキシ基又はエトキシ基がより好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
[式(a1−5)中、
R31は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
L1、L2及びL3は、それぞれ独立に、酸素原子、硫黄原子又は*−O−(CH2)k1−CO−O−で表される基を表す。ここで、k1は1〜7の整数を表し、*はカルボニル基(−CO−)との結合手を表す。
Z1は、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基に含まれるに含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置き換わっていてもよい。
S1及びS1’は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。]
L1は、酸素原子が好ましい。
L2及びL3は、それぞれ独立に酸素原子又は硫黄原子である。L2及びL3は、一方が酸素原子、他方が硫黄原子であると好ましい。
s1は、1が好ましい。
s1’は、0〜2の整数が好ましい。
Z1は、単結合又は−CH2−CO−O−で表される基が好ましい。
樹脂(AA)は、化合物(a)及びモノマー(a1)に加えて、酸不安定基を有さないモノマー(以下、場合により「酸安定モノマー」という。)を用いて得られる共重合体が好ましい。酸安定モノマーは、1種のみ使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
酸安定モノマー(a2)を樹脂(AA)の製造に用いる場合、当該樹脂(AA)を含む本レジスト組成物からレジストパターンを製造する際の露光源の種類によって、各々、好適な酸安定モノマー(a2)を挙げることができる。すなわち、本レジスト組成物を、KrFエキシマレーザ露光(波長:248nm)、電子線あるいはEUV光などの高エネルギー線露光に用いる場合には、酸安定モノマー(a2)として、フェノール性ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2−0)〔例えば、ヒドロキシスチレン類等〕を樹脂(A)の製造に用いることが好ましい。短波長のArFエキシマレーザ露光(波長:193nm)を用いる場合は、酸安定モノマー(a2)として、後述の式(a2−1)で表される酸安定モノマーを樹脂(A)の製造に用いることが好ましい。このように、樹脂(A)製造に用いる酸安定モノマー(a2)は各々、レジストパターンを製造する際の露光源によって好ましいものを選ぶことができるが、当該酸安定モノマー(a2)は、露光源の種類に応じて好適なモノマー1種のみを用いて樹脂(AA)を製造してもよく、露光源の種類に応じて好適なモノマー2種以上を用いて樹脂(AA)を製造してもよく、或いは、露光源の種類に応じて好適なモノマーと、それ以外の酸安定モノマー(a2)とを組み合わせた2種以上を用いて樹脂(AA)を製造してもよい。
[式(a2−0)中、
Ra30は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
Ra31は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイル基又はメタクリロイル基を表す。
maは0〜4の整数を表す。maが2以上の整数である場合、複数のRa31は同じでも異なってもよい。]
Ra31のアルコキシ基の具体例は、式(a1−4)のRa33で例示したものと同じものを挙げることができる。これらのうち、Ra31は、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がより好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
Ra31のアルキル基としては、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、炭素数1又は2のアルキル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。
maは0、1又は2が好ましく、0又は1がより好ましく、0が特に好ましい。
式(a2−1)中、
La3は、酸素原子又は*−O−(CH2)k2−CO−O−(k2は1〜7の整数を表す。)を表し、*はカルボニル基(−CO−)との結合手を表す。
Ra14は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10の整数を表す。
Ra14は、好ましくはメチル基である。
Ra15は、好ましくは水素原子である。
Ra16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
酸安定モノマー(a3)が有するラクトン環は例えば、β−プロピオラクトン環、γ−ブチロラクトン環及びδ−バレロラクトン環のような単環式でもよく、単環式のラクトン環と他の環との縮合環でもよい。これらラクトン環の中で、γ−ブチロラクトン環及びγ−ブチロラクトン環と他の環との縮合環が好ましい。
式(a3−1)、式(a3−2)及び式(a3−3)のいずれか中、
La4、La5及びLa6は、それぞれ独立に、酸素原子又は*−O−(CH2)k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)を表し、*はカルボニル基(−CO−)との結合手を表す。
Ra18、Ra19及びRa20は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
Ra21は、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
p1は0〜5の整数を表す。
Ra22及びRa23は、それぞれ独立に、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
q1及びr1は、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。p1、q1又はr1が2以上のとき、それぞれ、複数のRa21、Ra22又はRa23は同じでも異なってもよい。
La4〜La6は、それぞれ独立に、酸素原子又は、k3が1〜4の整数である*−O−(CH2)k3−CO−O−で表される基が好ましく、酸素原子又は、k3が1である*−O−(CH2)k3−CO−O−で表される基がより好ましく、さらに好ましくは酸素原子である。
Ra18〜Ra21は、好ましくはメチル基である。
Ra22及びRa23は、それぞれ独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
p1、q1及びr1は、それぞれ独立に、好ましくは0〜2の整数であり、より好ましくは0又は1である。
さらに酸安定モノマーとして、式(3)で表される基を有するモノマー(以下「酸安定モノマー(a4)」という場合がある。)が挙げられる。
[式(3)中、R10は、炭素数1〜6のフッ化アルキル基を表す。]
さらに酸安定モノマーとして、式(4)で表される基を有するモノマー(以下「酸安定モノマー(a5)」という場合がある。)が挙げられる。
[式(4)中、R11は置換基を有してもよい炭素数6〜12の芳香族炭化水素基を表す。
R12は、置換基を有してもよい炭素数1〜12の炭化水素基を表し、該炭化水素基は、ヘテロ原子を含んでいてもよい。
A2は、単結合、−(CH2)m−SO2−O−*又は−(CH2)m−CO−O−*を表し、ここに示すアルキレン鎖〔−(CH2)m−〕に含まれるメチレン基は、酸素原子、カルボニル基又はスルホニル基に置き換わっていてもよく、該アルキレン鎖にある水素原子は、フッ素原子に置き換わっていてもよい。
mは、1〜12の整数を表す。]
脂肪族炭化水素基としては、アルキル基が挙げられ、その具体例は式(a1−4)のRa34及びRa35として例示したものと同じである。脂環式炭化水素基としては、炭素数の上限が異なる以外は、式(1)のRa1〜Ra3で例示したものと同じある。
なお、R12が脂肪族炭化水素基又は脂環式炭化水素基である場合、これら脂肪族炭化水素基又は脂環式炭化水素基はヘテロ原子を含んでいてもよい。ヘテロ原子としては、ハロゲン原子、硫黄原子、酸素原子及び窒素原子などである〔連結基として、スルホニル基、カルボニル基を含む形態でもよい〕。
このようなヘテロ原子を含むR12としては、以下の基が挙げられる。
[式(a5−1)中、R13は、水素原子又はメチル基を表す。
R11、R12及びA2は、前記と同義である。]
酸安定モノマー(a6)としては、式(a6−1)で表される無水マレイン酸、式(a6−2)で表される無水イタコン酸、及び、式(a6−3)で表されるノルボルネン環を有する酸安定モノマー(以下、「酸安定モノマー(a6−3)」という。)などが挙げられる。
式(a6−3)中、
Ra25及びRa26は、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシ基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキル基、シアノ基、カルボキシ基又は−COORa27を表し、か、或いはRa25及びRa26は互いに結合して−CO−O−CO−を形成する。
Ra27は、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置き換わっていてもよい。但し−COORa27が酸不安定基となるものは除く(例えば、Ra27は、第三級炭素原子が−O−と結合するものを含まない)。
Ra27の脂肪族炭化水素基は、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基及び炭素数4〜18の脂環式炭化水素基であり、より好ましくは炭素数1〜6のアルキル基及び炭素数4〜12の脂環式炭化水素基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、2−オキソ−オキソラン−3−イル基及び2−オキソ−オキソラン−4−イル基などがさらに好ましい。
式(a6−4)中、
La7は、酸素原子又は*−T−(CH2)k2−CO−O−を(k2は1〜7の整数を表す。Tは酸素原子又はNHである。)表し、*はカルボニル基との結合手を表す。
Ra28は、水素原子又はメチル基を表す。
W16は、置換基を有していてもよいスルトン環基を表す。
置換基を有していてもよいスルトン環基とは、上述の結合手に置き換わった水素原子以外の水素原子がさらに置換基(水素原子以外の1価の基)で置き換わったものであり、該置換基は、ヒドロキシ基、シアノ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のフッ化アルキル基、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜7のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜7のアシル基及び炭素数1〜8のアシルオキシ基が挙げられる。
また、アダマンチル基を有するモノマー(特にモノマー(a1−1))を用いる場合には、該アダマンチル基を有するモノマーに由来する構造単位を、モノマー(a1)に由来する構造単位の合計(100モル%)に対して15モル%以上とすることが好ましい。このようにすると、樹脂(AA)を含む本レジスト組成物から得られるレジストパターンのドライエッチング耐性がより良好になる傾向がある。
樹脂(AA)の重量平均分子量は、2,500以上50,000以下であると好ましく、3,000以上30,000以下がより好ましく、3,500以上10,000以下がさらに好ましい。なお、ここでいう重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー分析により、標準ポリスチレン基準の換算値として求められるものであり、該分析の詳細な分析条件は、本願の実施例で詳述する。
なお、樹脂(AB)が酸安定基を有するモノマーに由来する構造単位を有する場合、各モノマーに由来する構造単位の含有量は、上記の範囲と同様の範囲であってもよいし、樹脂の特性を考慮して任意の範囲としてもよい。
樹脂(X)製造に用いるモノマー(a1)は、アダマンチル基を有するモノマー(a1−1)及びシクロへキシル基を有するモノマー(a1−2)の少なくとも1種であると好ましく、アダマンチル基を有するモノマー(a1−1)がさらに好ましい。樹脂(X)製造に用いる酸安定モノマー(a2)は、ヒドロキシアダマンチル基を有するモノマー(a2−1)が好ましく、酸安定モノマー(a3)は、γ−ブチロラクトン環を有するモノマー(a3−1)及びγ−ブチロラクトン環とノルボルナン環との縮合環を有するモノマー(a3−2)の少なくとも1種が好ましい。
樹脂(X)が上述したモノマーに由来する構造単位を有する場合、各モノマーに由来する構造単位の含有量は、上記の範囲と同様の範囲であってもよいし、樹脂の特性を考慮して任意の範囲としてもよい。
なお、樹脂(X)についても、公知の重合法(例えばラジカル重合法)によって製造できる。樹脂(X)の重量平均分子量は、好ましくは、2,500以上(より好ましくは3,000以上、さらに好ましくは3,500以上)、50,000以下(より好ましくは30,000以下、さらに好ましくは10,000以下)である。この重量平均分子量の分析については、上述の樹脂(AA)の場合と同じである。
本レジスト組成物は、樹脂(AA)とは別に、酸安定モノマーに由来する構造単位のみを含む酸安定樹脂を含むことがある。この場合、酸安定モノマー(a4−1)に由来する構造単位及び酸安定モノマー(a5−1)に由来する構造単位を含む酸安定樹脂が挙げられる。このような樹脂は、例えば、酸安定モノマー(a4−1)に由来する構造単位:酸安定モノマー(a5−1)に由来する構造単位(質量比)は、0〜100:100〜0が挙げられ、10〜90:90〜10が好ましい。
また、本レジスト組成物がこのような樹脂を含む場合、その含有量は、樹脂合計含有量100重量部に対して、20重量%以下が好ましく、15重量%以下がより好ましく、10重量%以下がさらに好ましい。
本レジスト組成物に含まれる酸発生剤(B1)は、以下の式(B1)で表されるものである。なお、以下の説明において、この酸発生剤(B1)のうち、正電荷を有するZ+は「有機カチオン」といい、該有機カチオンを除去してなる負電荷を有するものを「スルホン酸アニオン」ということがある。
式(B1)中、
Q1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
Lb1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜17の2価の脂肪族炭化水素基を表す。該脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
Yは、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基及び該脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子、カルボニル基又はスルホニル基に置き換わっていてもよい。
Z+は、有機カチオンを表す。
本レジスト組成物に用いる酸発生剤としては、Q1及びQ2は、それぞれ独立に、トリフルオロメチル基又はフッ素原子の酸発生剤(B1)が好ましく、Q1及びQ2がともにフッ素原子である酸発生剤(B1)がさらに好ましい。Q1及びQ2がともにフッ素原子である酸発生剤(B1)を含む本レジスト組成物は、より広いフォーカスマージンでレジストパターンを製造することができる。
式(b1−1)〜式(b1−6)中、
Lb2は、単結合又は炭素数1〜15の2価の脂肪族炭化水素基を表し、この脂肪族炭化水素基は脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。
Lb3は、単結合又は炭素数1〜12の2価の脂肪族炭化水素基を表し、この脂肪族炭化水素基は脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。
Lb4は、炭素数1〜13の2価の脂肪族炭化水素基を表し、これらの脂肪族炭化水素基は脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。但しLb3及びLb4の合計炭素数の上限は13である。
Lb5は、炭素数1〜15の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb6及びLb7は、それぞれ独立に、炭素数1〜15の2価の脂肪族炭化水素基を表し、これらの脂肪族炭化水素基は脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。但しLb6及びLb7の合計炭素数の上限は16である。
Lb8は、炭素数1〜14の2価の脂肪族炭化水素基を表し、この脂肪族炭化水素基は脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。
Lb9は、単結合又は炭素数1〜11の2価の脂肪族炭化水素基を表し、これらの脂肪族炭化水素基は脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。
Lb10は、炭素数1〜12の2価の脂肪族炭化水素基を表し、これらの脂肪族炭化水素基は脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。但しLb9及びLb10の合計炭素数の上限は12である。
本レジスト組成物に用いる酸発生剤としては、これらの中でも、式(b1−1)で表される2価の基をLb1として有する酸発生剤(B1)が好ましく、Lb2が単結合又はメチレン基である式(b1−1)で表される2価の基をLb1として有する酸発生剤(B1)がより好ましい。
式(b1−1)で表される2価の基は例えば、以下のものが挙げられる。
Yの脂肪族炭化水素基及び脂環式炭化水素基が置換基を有する場合、この置換基は例えば、ハロゲン原子(但し、フッ素原子を除く)、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基、炭素数7〜21のアラルキル基、炭素数2〜4のアシル基、グリシジルオキシ基又は−(CH2)j2−O−CO−Rb1で表される基(式中、Rb1は、炭素数1〜16の炭化水素基を表す。j2は、0〜4の整数を表す。)などが挙げられる。この芳香族炭化水素基及びアラルキル基に含まれる水素原子は、例えば、アルキル基、ハロゲン原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよい。
Yの脂肪族炭化水素基及び脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基が、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わった基としては例えば、環状エーテル基(脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基の1つ又は2つが酸素原子に置き換わった基)、環状ケトン基(脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基の1つ又は2つがカルボニル基に置き換わった基)、スルトン環基(すでに式(a6−4)で説明したとおり、脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基のうち隣り合う2つのメチレン基が、それぞれ、酸素原子及びスルホニル基に置き換わった基)及びラクトン環基(脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基のうち隣り合う2つのメチレン基が、それぞれ、酸素原子及びカルボニル基に置き換わった基)などが挙げられる。
さらに好ましくは、Yが置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂環式炭化水素基であるスルホン酸アニオンである。
Rb4、Rb5及びRb6は、それぞれ独立に、炭素数1〜30の炭化水素基を表し、この炭化水素基のうちでは、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基及び炭素数6〜18の芳香族炭化水素基が好ましい。該アルキル基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を有していてもよく、前記脂環式炭化水素基は、ハロゲン原子、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよく、Rb4、Rb5及びRb6を表す芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基で置換されていてもよい。Rb4、Rb5及びRb6から選ばれる2つが一緒になって、イオウ原子を含む環を形成してもよい。
m2及びn2は、それぞれ独立に0〜5の整数を表す。
Rb9及びRb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表す。
Rb11は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
Rb9、Rb10及びRb11は、それぞれ独立に、脂肪族炭化水素基であり、この脂肪族炭化水素基がアルキル基である場合、その炭素数は1〜12が好ましく、この脂肪族炭化水素基が脂環式炭化水素基である場合、その炭素数は3〜18が好ましく、4〜12がより好ましい。
Rb12は、炭素数1〜18の炭化水素基を表す。この炭化水素基のうち、芳香族炭化水素基は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルキルカルボニルオキシ基を有していてもよい。
Rb9とRb10とは、互いに結合してイオウ原子を含む3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成していてもよく、該環に含まれるメチレン基は、酸素原子、硫黄原子又はカルボニル基で置き換わっていてもよい。
Rb11とRb12とは、互いに結合して−CH−CO−を含む4員環〜12員環(好ましくは4員環〜7員環)を形成していてもよく、該環に含まれるメチレン基は、酸素原子、硫黄原子又はカルボニル基で置き換わっていてもよい。
Lb11は、酸素原子又は硫黄原子を表す。
o2、p2、s2及びt2は、それぞれ独立に、0〜5の整数を表す。
q2及びr2は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。
u2は0又は1を表す。
o2が2以上であるとき、複数のRb13は同じであっても異なってもよく、p2が2以上であるとき、複数のRb14は同じであっても異なってもよく、s2が2以上であるとき、複数のRb15は同じであっても異なってもよく、t2が2以上であるとき、複数のRb18は同じであっても異なってもよい。
Rb4、Rb5及びRb6の脂環式炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基及びアダマンチル基等が挙げられ、好ましくは、シクロペンチル基及びシクロヘキシル基である。
Rb4、Rb5及びRb6の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基等が挙げられ、好ましくは、フェニル基である。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
置換基の炭素数2〜4のアシル基としては、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基が挙げられる。
Rb9〜Rb11の脂環式炭化水素基のうち好ましい基は例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基、2−アルキルアダマンタン−2−イル基、1−(アダマンタン−1−イル)アルカン−1−イル基及びイソボルニル基などである。
Rb12の芳香族炭化水素基のうち好ましい基は例えば、フェニル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−シクロへキシルフェニル基、4−メトキシフェニル基、ビフェニリル基及びナフチル基などである。
Rb12の芳香族炭化水素基と鎖式脂肪族炭化水素基が結合したものは、典型的にはアラルキル基である。
Rb9とRb10とが結合して形成する環としては例えば、チオラン−1−イウム環(テトラヒドロチオフェニウム環)、チアン−1−イウム環及び1,4−オキサチアン−4−イウム環などが挙げられる。
Rb11とRb12とが結合して形成する環としては例えば、オキソシクロヘプタン環、オキソシクロヘキサン環、オキソノルボルナン環及びオキソアダマンタン環などが挙げられる。
式(b2−1−1)中、
Rb19、Rb20及びRb21は、それぞれ独立に、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表し、Rb19、Rb20及びRb21から選ばれる2つが一緒になって単結合、−O−又は炭素数1〜4の2価の脂肪族炭化水素基を表し、イオウ原子を含む環を形成してもよい。
Rb19、Rb20及びRb21の脂肪族炭化水素基は、炭素数1〜12が好ましく、炭素数1〜12のアルキル基がより好ましい。Rb19、Rb20及びRb2の脂環式炭化水素基は、炭素数4〜18の脂環式炭化水素基がより好ましい。
v2、w2及びx2は、それぞれ独立に0〜5の整数(好ましくは0又は1)を表す。
v2が2以上のとき、複数のRb19は同じでも異なってもよく、w2が2以上のとき、複数のRb20は同じでも異なってもよく、x2が2以上のとき、複数のRb21は同じでも異なってもよい。
なかでも、Rb19、Rb20及びRb21は、それぞれ独立に、好ましくは、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、又は炭素数1〜12のアルコキシ基であり、Rb19、Rb20及びRb21から選ばれる2つが一緒になって−O−を表し、イオウ原子を含む環を形成してもよい。
式(b1−1−1)〜式(b1−1−9)のいずれかで表されるスルホン酸アニオンとカチオン(b2−1−1)との組合せである酸発生剤(B1)、並びに式(b1−1−3)〜式(b1−1−5)のいずれかで表されるスルホン酸アニオンとカチオン(b2−3)との組合せである酸発生剤(B1)が好ましい。このような酸発生剤(B1)を含む本レジスト組成物は、より一層広いフォーカスマージンでレジストパターンを製造することができる。
本レジスト組成物は、塩基性化合物(C)を含有していてもよい。ここでいう「塩基性化合物」とは、酸を捕捉するという特性を有する化合物、特に、既に説明した酸発生剤から発生する酸を捕捉するという特性を有する化合物を意味し、当該技術分野ではクエンチャーといわれている。
ここで、Arc1は、芳香族炭化水素基を表す。
Rc5及びRc6は、それぞれ独立に、水素原子、脂肪族炭化水素基(好ましくは、炭素数1〜6程度の鎖式脂肪族炭化水素基及び炭素数5〜10程度の脂環式炭化水素基である。
)又は芳香族炭化水素基(好ましくは、炭素数6〜10程度の芳香族炭化水素基である。
)を表す。但し、該脂肪族炭化水素基、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基にある水素原子は、ヒドロキシ基、アミノ基、又は炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよく、このアミノ基はさらに、炭素数1〜4のアルキル基を有していてもよい。
Rc7は、鎖式脂肪族炭化水素基(好ましくは、炭素数1〜6程度のアルキル基である。
)、炭素数1〜6程度のアルコキシ基、脂環式炭化水素基(好ましくは、炭素数5〜10程度の脂環式炭化水素基であり、さらに好ましくは、炭素数5〜10程度のシクロアルキル基である。)又は芳香族炭化水素基(好ましくは、炭素数6〜10程度の芳香族炭化水素基である。)を表し、該肪族炭化水素基、該アルコキシ基、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基にある水素原子は、ヒドロキシ基、アミノ基、又は炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよく、このアミノ基はさらに、炭素数1〜4のアルキル基を有していてもよい。
m3は0〜3の整数を表す。m3が2以上のとき、複数のRc7は同じでも異なってもよい。
式(C2−1)で表されるアニリン類は例えば、アニリン、ジイソプロピルアニリン、2−,3−又は4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン及びジフェニルアミンなどが挙げられる。
また、以下の式(C3)、式(C4)、式(C5)、式(C6)、式(C7)、式(C8)、式(C9)、式(C10)及び式(C11)のいずれかで表される化合物(以下、これらの化合物を、式番号に応じて、「化合物(C3)」〜「化合物(C11)」のように表記する。)も用いることができる。
ここで、
Rc8、Rc20、Rc21、Rc23、Rc24、Rc25、Rc26、Rc27及びRc28は、前記Rc7で説明したものと同じである。
Rc9、Rc10、Rc11、Rc12、Rc13、Rc14、Rc16、Rc19及びRc22は、前記のRc5及びRc6で説明したものと同じである。
o3、p3、q3、r3、s3、t3及びu3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。o3が2以上であるとき、複数のRc20は同じでも異なってもよく、p3が2以上であるとき、複数のRc21は同じでも異なってもよく、q3が2以上であるとき、複数のRc24は同じでも異なってもよく、r3が2以上であるとき、複数のRc25は同じでも異なってもよく、s3が2以上であるとき、複数のRc26は同じでも異なってもよく、t3が2以上であるとき、複数のRc27は同じでも異なってもよく、u3が2以上であるとき、複数のRc28は同じでも異なってもよい。
Rc15は、脂肪族炭化水素基(好ましくは、炭素数1〜6程度の脂肪族炭化水素基である。)、脂環式炭化水素基(好ましくは、炭素数3〜6程度の脂環式炭化水素基である。
)又はアルカノイル基(好ましくは、炭素数2〜6程度のアルカノイル基である。)を表す。
アルカノイル基としては、アセチル基、2−メチルアセチル基、2,2−ジメチルアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ペンタノイル基、2,2−ジメチルプロピオニル基等が挙げられる。
n3は0〜8の整数を表す。n3が2以上のとき、複数のRc15は同じでも異なってもよい。
Lc1及びLc2は、それぞれ独立に、2価の脂肪族炭化水素基(好ましくは、炭素数1〜6程度の脂肪族炭化水素基であり、さらに好ましくは、炭素数1〜6程度のアルキレン基である。)、カルボニル基、−C(=NH)−、−C(=NRc3)−(但し、Rc3は、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)、硫黄原子、ジスルフィド結合(−S−S−)又はこれらの組合せを表す。
化合物(C5)としては例えば、モルホリンなどが挙げられる。
化合物(C6)としては例えば、ピペリジン及び特開平11−52575号公報に記載されているピペリジン骨格を有するヒンダードアミン化合物などが挙げられる。
化合物(C7)としては例えば、2,2’−メチレンビスアニリンなどが挙げられる。
化合物(C8)としては例えば、イミダゾール及び4−メチルイミダゾールなどが挙げられる。
化合物(C9)としては例えば、ピリジン、4−メチルピリジンなどが挙げられる。
化合物(C10)としては例えば、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−ピリジル)エテン、1,2−ジ(4−ピリジル)エテン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ジ(4−ピリジルオキシ)エタン、ジ(2−ピリジル)ケトン、4,4’−ジピリジルスルフィド、4,4’−ジピリジルジスルフィド、2,2’−ジピリジルアミン及び2,2’−ジピコリルアミンなどが挙げられる。
化合物(C11)としては例えば、ビピリジンなどが挙げられる。
本レジスト組成物に含まれる溶剤(D)は、用いる樹脂(A)(樹脂(AA)及び/又は樹脂(AB))の種類及びその量と、酸発生剤(B1)の種類及びその量などに応じ、さらに後述するレジストパターンの製造において、基板上に本レジスト組成物を塗布する際の塗布性が良好となるという点から適宜、最適なものを選ぶことができる。
本レジスト組成物は、必要に応じて、化合物(a)に由来する繰り返し単位を含む樹脂、酸発生剤(B1)、溶剤(D)及び必要に応じて用いられる塩基性化合物(C)以外の構成成分(以下「成分(F)」という場合がある。)を含んでいてもよい。かかる成分(F)特に限定されず、本技術分野で公知の添加剤、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤及び染料などが挙げられる。
本レジスト組成物は、樹脂(A)及び酸発生剤(B1)並びに必要に応じて用いられる溶剤(D)及びその他の成分を混合することで調製することができる。混合において、その混合順は任意であり、特に限定されるものではない。混合する際の温度は、10〜40℃の範囲から、用いる化合物(a)に由来する構造単位を有する樹脂などの種類や化合物(a)に由来する繰り返し単位を含む樹脂等の溶剤(D)に対する溶解度等に応じて適切な温度範囲を選ぶことができる。混合時間は、混合温度に応じて、0.5〜24時間の中から適切な時間を選ぶことができる。なお、混合手段も特に制限はなく、攪拌混合などを用いることができる。本レジスト組成物を調製する際に用いる各成分の使用量を選択することにより、本レジスト組成物中の各成分の含有量を調節することができる。
このように、各成分を混合した後は、孔径0.01〜0.2μm程度のフィルターを用いてろ過することが好ましい。
ここで、本レジスト組成物の固形分とは、本レジスト組成物総質量から溶剤(D)の含有量を除いた量のことをいう。すなわち、溶剤(D)の含有割合が90質量%である場合、本レジスト組成物の固形分は10質量%である。組成物の固形分及びこれに対する各成分の含有量は、例えば、液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィーなどの公知の分析手段で測定することができる。
本発明のレジストパターンの製造方法は、
(1)本レジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)基板上に塗布された本レジスト組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層を、露光機を用いて露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、
(5)加熱後の組成物層を、現像装置を用いて現像する工程
を含むものである。以下、ここに示す工程の各々を、「工程(1)」〜「工程(5)」のようにいう。
上述のとおり、マスクを介して露光することにより、該組成物層には露光された部分(露光部)及び露光されていない部分(未露光部)が生じる。露光部の組成物層では該組成物層に含まれる酸発生剤(B1)が露光エネルギーを受けて酸を発生し、さらに発生した酸との作用により、樹脂(AA)〔又は樹脂(X)〕にある酸不安定基が脱保護反応を生じ、結果として露光部の組成物層にある樹脂(AA)〔又は樹脂(X)〕はアルカリ水溶液に可溶なものとなる。一方、未露光部では露光エネルギーを受けていないため、樹脂(AA)〔又は樹脂(X)〕はアルカリ水溶液に対して不溶又は難溶のままとなる。かくして、露光部にある組成物層と未露光部にある組成物層とは、アルカリ水溶液に対する溶解性が著しく相違することとなる。
ここで用いられるアルカリ水溶液は、「アルカリ現像液」と称されて、本技術分野で公知のものを用いることができる。該アルカリ水溶液としては例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの水溶液や(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液などが挙げられる。
本レジスト組成物は、KrFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、ArFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、電子線(EB)用のレジスト組成物又はEUV露光用のレジスト組成物、さらに液浸露光用のレジスト組成物として好適である。
工に利用できる。
また、重量平均分子量は、以下の条件でゲルパーミエーションクロマトグラフィー(東ソー(株)製HLC−8120GPC型)により求めた値である。
カラム:TSKgel Multipore HXL-M x 3+guardcolumn(東ソー社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μl
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー社製)
樹脂の合成において使用した化合物(モノマー)を下記に示す。
以下、これらのモノマーを「モノマー(A)」〜「モノマー(M)」という。
モノマーとして、モノマー(E)、モノマー(F)、モノマー(G)、モノマー(H)及びモノマー(I)を用い、そのモル比(モノマー(E):モノマー(F):モノマー(G):モノマー(H):モノマー(I))が40:10:17:30:3となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量7.9×103の樹脂A1(共重合体)を収率62%で得た。この樹脂A1は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(E)、モノマー(F)、モノマー(G)、モノマー(H)及びモノマー(J)を用い、そのモル比(モノマー(E):モノマー(F):モノマー(G):モノマー(H):モノマー(J))が38:10:17:30:5となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.2×103の樹脂A2(共重合体)を収率55%で得た。この樹脂A2は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(I)及びモノマー(L)を用い、そのモル比(モノマー(I):モノマー(L))が30:70となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、0.7mol%及び2.1mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量1.5×104の樹脂A3(共重合体)を収率58%で得た。この樹脂A3は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(I)及びモノマー(M)を用い、そのモル比(モノマー(I):モノマー(M))が50:50となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、0.7mol%及び2.1mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量1.7×104の樹脂A4(共重合体)を収率68%で得た。この樹脂A4は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(E)、モノマー(K)、モノマー(F)、モノマー(H)及びモノマー(G)を用い、そのモル比(モノマー(E):モノマー(K):モノマー(F):モノマー(H):モノマー(G))が32:7:8:10:43となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.9×103の樹脂A5(共重合体)を収率78%で得た。この樹脂A5は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(A)、モノマー(B)及びモノマー(C)を用い、そのモル比(モノマー(A):モノマー(B):モノマー(C))が36:34:30となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1.5mol%及び4.5mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量5.0×103の樹脂A6(共重合体)を収率48%で得た。この樹脂A6は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(B)及びモノマー(D)を用い、そのモル比(モノマー(B):モノマー(D))が70:30となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量6.7×103の樹脂A7(共重合体)を収率58%で得た。この樹脂A7は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(J)及びモノマー(L)を用い、そのモル比(モノマー(J):モノマー(L))が35:65となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、0.7mol%及び2.1mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量1.2×104の樹脂A8(共重合体)を収率78%で得た。この樹脂A8は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(I)及びモノマー(L)を用い、そのモル比(モノマー(I):モノマー(L))が40:60となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、0.7mol%及び2.1mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量1.2×104の樹脂A9(共重合体)を収率80%で得た。この樹脂A9は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(J)及びモノマー(L)を用い、そのモル比(モノマー(J):モノマー(L))が45:55となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、0.7mol%及び2.1mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量1.5×104の樹脂A10(共重合体)を収率82%で得た。この樹脂A10は、以下の構造単位を有するものである。
表1に示す各成分を、以下に示す溶剤に溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過して、レジスト組成物を調製した。
A1〜A10:樹脂A1〜樹脂A10
<酸発生剤>
B1:
B2:
C1:2,6−ジイソプロピルアニリン
<溶剤>
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 265.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20.0部
2−ヘプタノン 20.0部
γ−ブチロラクトン 3.5部
実施例1〜12の本レジスト組成物及び比較例1のレジスト組成物は以下のようにして欠陥評価、並びに、液浸露光によるフォーカスマージン(DOF)評価を行った。
12インチのシリコン製ウェハ(基板)に、レジスト組成物を、乾燥後の膜厚が0.15μmとなるように塗布(スピンコート)した。塗布後、ダイレクトホットプレート上にて、表1のPB欄に示す温度で60秒間プリベーク(PB)し、ウェハ上に組成物層を形成させた。
このようにして組成物層を形成したウェハに、現像機[ACT−12;東京エレクトロン(株)製]を用いて、60秒間、水リンスを行った。
その後、欠陥検査装置[KLA−2360;KLAテンコール製]を用いて、ウェハ上の欠陥数を測定した。結果を表2に示す。
以下のようにして、レジスト組成物の液浸露光を行い、フォーカスマージン(DOF)評価を実施した。
シリコンウェハに、有機反射防止膜用組成物(ARC−29;日産化学(株)製)を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、ウェハ上に膜厚780Åの有機反射防止膜を形成した。次いで、この有機反射防止膜の上に、上記のレジスト組成物を乾燥(プリベーク)後の膜厚が85nmとなるように塗布(スピンコート)した。塗布後、シリコンウェハをダイレクトホットプレート上にて、表1の「PB」欄に記載された温度で60秒間プリベークし、組成物層を形成した。組成物層が形成されたシリコンウェハに、液浸露光用ArFエキシマレーザステッパー(XT:1900Gi;ASML社製、NA=1.35、3/4Annular X−Y偏光)で、コンタクトホールパターン(ホールピッチ100nm/ホール径70nm)を形成するためのマスクを用いて、露光量を段階的に変化させて露光した。尚、液浸媒体としては超純水を使用した。
露光後、前記シリコンウェハを、ホットプレート上にて、表1の「PEB」欄に記載された温度で60秒間、加熱(ポストエキスポジャーベーク処理)した。次いでこのシリコンウェハを、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行い、レジストパターンを得た。
実効感度において、フォーカスを段階的に変化させてレジストパターンを形成し、得られたレジストパターンのホール径が52.2nm以上57.7nm以下となるフォーカス範囲をDOFとした。結果を表2に示す。
Claims (4)
- (A)式(a)で表される化合物に由来する構造単位と、式(3)で表される基又は式(4)で表される基を有する構造単位とを有する樹脂及び
(B)式(B1)で表される塩を含むレジスト組成物。
[式(a)中、
R1は、水素原子又はメチル基を表す。
A10は、単結合、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルカンジイル基又は式(a−1)で示される基を表す。
(式(a−1)中、
sは0〜3の整数を表す。
X10は、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表し、sが2又は3であるとき、複数のX10は同じでも異なってもよい。
X11は、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
A31は、置換基を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表し、sが2又は3であるとき、複数のA31は同じでも異なってもよい。
A30は、置換基を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
A32は、単結合又は置換基を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
ただし、A30、A31、A32、X10及びX11の炭素数の合計は1〜17である。*はW1との結合手を表す。)
W1は、置換基を有していてもよい炭素数4〜36の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
A20は、置換基を有していてもよい炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
nは1又は2を表す。
R2は、炭素数1〜12のペルフルオロアルキル基を表し、ペルフルオロアルキル基に含まれるフッ素原子は、ヒドロキシ基又はヒドロキシメチル基に置き換わっていてもよい。nが2の場合、2つのA20は同じでも異なってもよく、2つのR2は同じでも異なってもよい。]
[式(B1)中、
Q1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
Lb1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜17の2価の脂肪族炭化水素基を表す。該脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
Yは、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基及び該脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子、カルボニル基又はスルホニル基に置き換わっていてもよい。
Z+は、有機カチオンを表す。]
[式(3)中、R10は、炭素数1〜6のフッ化アルキル基を表す。]
[式(4)中、
R11は置換基を有してもよい炭素数6〜12の芳香族炭化水素基を表す。
R12は、置換基を有してもよい炭素数1〜12の炭化水素基を表し、該炭化水素基は、ヘテロ原子を含んでいてもよい。
A2は、単結合、−(CH2)m−SO2−O−*又は−(CH2)m−CO−O−*を表し、ここに示すアルキレン鎖〔−(CH2)m−〕に含まれるメチレン基は、酸素原子、カルボニル基又はスルホニル基に置き換わっていてもよく、該アルキレン鎖にある水素原子は、フッ素原子に置き換わっていてもよい。
mは、1から12の整数を表す。] - 式(a)のW1が置換基を有していてもよいアダマンチル基又は置換基を有していてもよいシクロヘキシル基である請求項1記載のレジスト組成物。
- 式(B1)のYが、置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂環式炭化水素基である請求項1又は2記載のレジスト組成物。
- (1)請求項1〜3のいずれか記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層を、露光機を用いて露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、
(5)加熱後の組成物層を、現像装置を用いて現像する工程、を含むレジストパターンの製造方法。
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